(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139987
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】外刃ブロックおよび電気かみそり
(51)【国際特許分類】
B26B 19/04 20060101AFI20241003BHJP
B26B 19/38 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
B26B19/04 U
B26B19/38 Z
B26B19/04 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050961
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(74)【代理人】
【識別番号】100141449
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 隆芳
(74)【代理人】
【識別番号】100142446
【弁理士】
【氏名又は名称】細川 覚
(72)【発明者】
【氏名】清水 宏明
【テーマコード(参考)】
3C056
【Fターム(参考)】
3C056BB14
3C056BC01
3C056JE01
(57)【要約】
【課題】より適切な押付力で外刃を肌に押し付けることが可能な外刃ブロックおよび電気かみそりを得る。
【解決手段】電気かみそり1は、外刃311と、外刃311に加えられる荷重を調整することが可能な荷重調整機構5と、を備えている。また、荷重調整機構5は、外刃311を一方向の一方側に付勢する付勢部材511と、付勢部材511を受ける受け部512と、を有し、外刃311を一方向にフロートさせるフロート機構51を備えている。また、荷重調整機構5は、受け部512を一方向に移動させることが可能な可動機構52と、外刃311に加えられる荷重を検知するセンサ53と、を備えている。さらに、荷重調整機構5は、センサ53により検知された外刃311に加えられる荷重に基づいて、受け部512の一方向への移動量を制御する制御部55を備えている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外刃と、
前記外刃に加えられる荷重を調整することが可能な荷重調整機構と、
を備え、
前記荷重調整機構は、
前記外刃を一方向の一方側に付勢する付勢部材と、前記付勢部材を受ける受け部と、を有し、前記外刃を前記一方向にフロートさせるフロート機構と、
前記受け部を前記一方向に移動させることが可能な可動機構と、
前記外刃に加えられる荷重を検知するセンサと、
前記センサにより検知された前記外刃に加えられる荷重に基づいて、前記受け部の前記一方向への移動量を制御する制御部と、
を備える、
電気かみそり。
【請求項2】
前記外刃を複数個備える、
請求項1に記載の電気かみそり。
【請求項3】
少なくとも2個の前記外刃が、前記荷重調整機構により別個独立して調整できるように構成されている、
請求項2に記載の電気かみそり。
【請求項4】
前記制御部は、複数個の前記外刃に加えられる荷重が略同一となるように前記受け部の前記一方向への移動量を制御する、
請求項3に記載の電気かみそり。
【請求項5】
前記制御部は、複数個の前記外刃に加えられる荷重の合計が予め設定された荷重となるようにするために、所定の荷重よりも荷重の大きな外刃を制御する、
請求項3に記載の電気かみそり。
【請求項6】
前記制御部は、複数個の前記外刃に加えられる荷重の合計が予め設定された荷重となるように、所定の荷重よりも荷重の小さな外刃を制御する、
請求項3に記載の電気かみそり。
【請求項7】
前記制御部は、前記外刃に加えられる荷重が予め設定された設定荷重となるように、前記外刃を制御しており、
前記設定荷重を変更することができるように構成されている、
請求項1に記載の電気かみそり。
【請求項8】
前記設定荷重を遠隔で変更することができるように構成されている、
請求項7に記載の電気かみそり。
【請求項9】
かみそり本体と、
前記外刃を保持した状態で前記かみそり本体に着脱可能に装着される保持部材と、
を備え、
前記荷重調整機構は、少なくとも、前記可動機構と前記センサと前記制御部とが前記かみそり本体側に配置されている、
請求項1に記載の電気かみそり。
【請求項10】
肌ガード部と、
前記肌ガード部に加えられる荷重を調整することが可能な第2の荷重調整機構と、
を備え、
前記第2の荷重調整機構は、
前記肌ガード部を一方向の一方側に付勢する第2の付勢部材と、前記第2の付勢部材を受ける第2の受け部と、を有し、前記肌ガード部を前記一方向にフロートさせる第2のフロート機構と、
前記第2の受け部を前記一方向に移動させることが可能な第2の可動機構と、
前記肌ガード部に加えられる荷重を検知する第2のセンサと、
前記第2のセンサにより検知された前記肌ガード部に加えられる荷重に基づいて、前記第2の受け部の前記一方向への移動量を制御する第2の制御部と、
を備える、
請求項1~9のうちいずれか1項に記載の電気かみそり。
【請求項11】
第2の制御部は、前記肌ガード部に加えられる荷重と前記外刃に加えられる荷重とが異なるように前記第2の受け部の前記一方向への移動量を制御する、
請求項10に記載の電気かみそり。
【請求項12】
第2の制御部は、前記肌ガード部に加えられる荷重と前記外刃に加えられる荷重とが略同一となるように前記第2の受け部の前記一方向への移動量を制御する、
請求項10に記載の電気かみそり。
【請求項13】
請求項1~9のうちいずれか1項に記載の電気かみそりで用いることが可能な外刃ブロックであって、
前記外刃と、
前記外刃を保持した状態でかみそり本体に着脱可能に装着される保持部材と、
を備え、
前記外刃を保持した状態で前記保持部材を前記かみそり本体に装着した際に、前記外刃に加えられる荷重が前記荷重調整機構により調整できるように構成されている、
外刃ブロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、外刃ブロックおよび電気かみそりに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外刃ブロックおよび電気かみそりとして、以下の特許文献1に示すように、外刃を、バネによる上方への付勢力を持たせた状態で上下動自在に保持することで、より適切な押付力で外刃を肌に押し付けることができるようにしたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の技術でも、適切な押付力で外刃を肌に押し付けることが可能であるが、より適切な押付力で外刃を肌に押し付けることができる構成とするのが好ましい。
【0005】
そこで、本開示は、より適切な押付力で外刃を肌に押し付けることが可能な外刃ブロックおよび電気かみそりを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様にかかる電気かみそりは、外刃と、前記外刃に加えられる荷重を調整することが可能な荷重調整機構と、を備え、前記荷重調整機構は、前記外刃を一方向の一方側に付勢する付勢部材と、前記付勢部材を受ける受け部と、を有し、前記外刃を前記一方向にフロートさせるフロート機構と、前記受け部を前記一方向に移動させることが可能な可動機構と、前記外刃に加えられる荷重を検知するセンサと、前記センサにより検知された前記外刃に加えられる荷重に基づいて、前記受け部の前記一方向への移動量を制御する制御部と、を備える。
【0007】
また、本開示の一態様にかかる外刃ブロックは、電気かみそりで用いることが可能な外刃ブロックであって、前記外刃と、前記外刃を保持した状態でかみそり本体に着脱可能に装着される保持部材と、を備え、前記外刃を保持した状態で前記保持部材を前記かみそり本体に装着した際に、前記外刃に加えられる荷重が前記荷重調整機構により調整できるように構成されている。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、より適切な押付力で外刃を肌に押し付けることが可能な外刃ブロックおよび電気かみそりを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態にかかる電気かみそりの一例を模式的に示す正面図である。
【
図2】実施の形態にかかる電気かみそりが備える外刃ブロックの一例を模式的に示す正面図である。
【
図3】実施の形態にかかる荷重調整機構および第2の荷重調整機構の一例を模式的に示す正面図である。
【
図4】実施の形態にかかる電気かみそりの制御方法の一般的な例としての第1の制御方法を示すフローチャートである。
【
図5】実施の形態にかかる荷重調整機構を用いた制御方法を示すフローチャートであって、第2の制御方法を示すフローチャートである。
【
図6】第2の制御方法による制御を行った際の受け部の動きを説明する図であって、いずれかの外刃片の押し付け力が所定の値を超えた状態における受け部の位置を模式的に示す側面図である。
【
図7】第2の制御方法による制御を行った際の受け部の動きを説明する図であって、所定の値未満の外刃片の受け部を上方に移動させた状態を模式的に示す側面図である。
【
図8】実施の形態にかかる荷重調整機構および第2の荷重調整機構を用いた制御方法を示すフローチャートであって、第3の制御方法を示すフローチャートである。
【
図9】第3の制御方法による制御を行った際の受け部および第2の受け部の動きを説明する図であって、いずれかの外刃片の押し付け力が所定の値を超えた状態における受け部および第2の受け部の位置を模式的に示す側面図である。
【
図10】第3の制御方法による制御を行った際の受け部および第2の受け部の動きを説明する図であって、全ての外刃片の押し付け力が所定の値以下となった状態における受け部および第2の受け部の位置を模式的に示す側面図である。
【
図11】実施の形態にかかる荷重調整機構および第2の荷重調整機構を用いた制御方法を示すフローチャートであって、第4の制御方法を示すフローチャートである。
【
図12】第4の制御方法を行った場合における外刃の制御方法の一例を示すフローチャートである。
【
図13】第4の制御方法を行った場合における肌ガード部の制御方法の一例を示すフローチャートである。
【
図14】第4の制御方法による制御を行った際の受け部および第2の受け部の動きを説明する図であって、いずれかの片の押し付け力が所定の値を超えた状態における受け部および第2の受け部の位置を模式的に示す側面図である。
【
図15】第4の制御方法による制御を行った際の受け部および第2の受け部の動きを説明する図であって、全ての片の押し付け力が所定の値となった状態における受け部および第2の受け部の位置を模式的に示す側面図である。
【
図16】実施の形態にかかる荷重調整機構および第2の荷重調整機構を用いた制御方法を示すフローチャートであって、第5の制御方法を示すフローチャートである。
【
図17】第5の制御方法による制御を行った際の受け部および第2の受け部の動きを説明する図であって、いずれかの片の押し付け力が所定の値を超えた状態における受け部および第2の受け部の位置を模式的に示す側面図である。
【
図18】第5の制御方法による制御を行った際の受け部および第2の受け部の動きを説明する図であって、所定の値以上の片の受け部を下方に移動させた状態を模式的に示す側面図である。
【
図19】実施の形態にかかる荷重調整機構および第2の荷重調整機構を用いた制御方法を示すフローチャートであって、第6の制御方法を示すフローチャートである。
【
図20】第6の制御方法による制御を行った際の受け部および第2の受け部の動きを説明する図であって、いずれかの片の押し付け力が所定の値を超えた状態における受け部および第2の受け部の位置を模式的に示す側面図である。
【
図21】第6の制御方法による制御を行った際の受け部および第2の受け部の動きを説明する図であって、所定の値未満の片の受け部および第2の受け部を上方に移動させた状態を模式的に示す側面図である。
【
図22】第1変形例にかかる電気かみそりの機能を説明するブロック図である。
【
図23】第1変形例にかかる電気かみそりが備える荷重調整機構を用いた制御方法を示すフローチャートであって、第7の制御方法を示すフローチャートである。
【
図24】第2変形例にかかる電気かみそりの機能を説明するブロック図である。
【
図25】第2変形例にかかる電気かみそりが備える荷重調整機構を用いた制御方法を示すフローチャートであって、第8の制御方法を示すフローチャートである。
【
図26】第3変形例にかかる電気かみそりが備えるヘッド部および外刃ブロックを示す図であって、ヘッド部に外刃ブロックを装着した状態を模式的に示す正面図である。
【
図27】第3変形例にかかる電気かみそりが備えるヘッド部および外刃ブロックを示す図であって、ヘッド部から外刃ブロックを取り外した状態を模式的に示す正面図である。
【
図28】第4変形例にかかる電気かみそりが備える外刃ブロックを模式的に示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
【0011】
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0012】
また、以下の実施の形態およびその変形例では、複数の刃ブロックが並設される方向を前後方向(剃り方向)X、各刃ブロックが延在する方向を左右方向Yとして説明する。
【0013】
そして、肌接触面が上方を向くようにヘッド部(電気かみそり)を配置した状態における上下方向を上下方向(一方向:フロート方向)Zとして説明する。なお、本実施の形態では、刃ユニットの肌接触面は、複数個の刃ブロックの外刃片の表面(外表面)で構成されており、全体としては、外方に凸となる湾曲面で近似することができる面となっている。そのため、以下の実施の形態およびその変形例では、刃ユニットの肌接触面を近似する湾曲面の最も外方に突出する点が最上部に位置し、刃ユニットの肌接触面を近似する湾曲面の最も外方に突出する点における接平面が水平面となるようにした状態のことを、肌接触面が上方を向くようにヘッド部(かみそり本体)を配置した状態としている。
【0014】
また、以下の実施の形態およびその変形例では、電気かみそりの電源スイッチが設けられている側を前後方向Xの前方として説明する。
【0015】
(実施の形態)
本実施の形態にかかる電気かみそり1は、
図1に示すように、かみそり本体2と、かみそり本体2に、肌接触面(後述する各刃ブロックの外刃の表面)3aが露出した状態で保持される刃ユニット3と、を備えている。
【0016】
かみそり本体2は、手で把持することが可能なグリップ部21と、グリップ部21に支持されるヘッド部22と、を備えている。本実施の形態では、ヘッド部22は、グリップ部21の延在方向を上下方向Zに略一致させた状態でグリップ部21に支持されている。このとき、ヘッド部22が上方かつ前方に傾斜した状態でグリップ部21に支持されるようにすることも可能である。
【0017】
また、ヘッド部22は、前後方向Xに延在する図示せぬ軸部を軸として、グリップ部21に対して左右方向Yに揺動できるようにすることが可能である。また、ヘッド部22は、左右方向Yに延在する図示せぬ軸部を軸として、グリップ部21に対して前後方向Xに揺動できるようにすることも可能である。さらに、ヘッド部22を、グリップ部21に対して上下方向Zにフロートできるようにすることも可能である。
【0018】
そして、これらの揺動やフロートを適宜組み合わせた構成とすることも可能である。例えば、ヘッド部22が、グリップ部21に対して、前後方向Xおよび左右方向Yに揺動できるようにしつつ、グリップ部21に対して上下方向Zにフロートできるようにした構成とすることが可能である。
【0019】
なお、ヘッド部22を、グリップ部21に対して揺動もフロートもさせない構成とすることも可能である。
【0020】
グリップ部21は、本体ハウジング211を備えており、この本体ハウジング211の内部には空洞が形成されている。そして、この本体ハウジング211の内部に形成された空洞内に、制御部55や第2の制御部65、図示省略した充電池等の各種電気部品が収容されている。
【0021】
また、本体ハウジング211には、電気かみそり1を動作させる(電源をオン・オフさせる)押圧式の電源スイッチ211aが形成されている。なお、本実施の形態では電源スイッチ211aとして押圧式のスイッチを例示しているが、電源をオン・オフできるスイッチであればスライド式やその他のスイッチであってもよい。
【0022】
本実施の形態では、電源スイッチ211aは、本体ハウジング211の前面、すなわち、電気かみそり1の前面(正面)に形成されている。なお、電気かみそり1の前面とは、通常の使用時に、使用者が電気かみそり1のグリップ部21を把持した状態で、使用者と対向する側の面のことである。
【0023】
また、本体ハウジング211の後部(電気かみそり1の後部)等に、トリマーユニットを設けるようにすることも可能である。
【0024】
一方、ヘッド部22内には、駆動機構221が収容されており、この駆動機構221は、複数個の駆動稈222を備えている。本実施の形態では、駆動機構221は、駆動稈222がヘッド部22から上方に突出するようにした状態でヘッド部22内に収容されている。このような駆動機構としては、例えば、振動型リニアアクチュエータや、回転モータと回転運動を往復直線運動に変換する変換機構とで構成される駆動機構等、従来公知のものを用いることができる。
【0025】
また、
図6に示すように、刃ユニット3は、複数個の刃ブロック31を備えており、複数個の刃ブロック31は、長手方向を左右方向Yに一致させた状態で前後方向Xに並ぶように配置されている。このように、本実施の形態では、各刃ブロック31が所定の長さと幅を有しており、これらの刃ブロック31は、長さ方向を電気かみそり1の左右方向Yと略一致させつつ、幅方向を電気かみそり1の前後方向(剃り方向)Xと略一致させた状態で配置されている。なお、
図6には、刃ユニット3が、5個の刃ブロック31を備えるものを例示しているが、刃ブロック31の数は5個に限定されるものではなく、様々な個数とすることが可能である。
【0026】
また、複数個の刃ブロック31は、外刃片(外刃)311と内刃312とを備えており、各外刃片(外刃)311は、側面視(左右方向Yに沿って見た状態)で上方が凸となるように逆U字状に湾曲して形成されている。したがって、本実施の形態では、刃ユニット3の肌接触面3aは、複数個の刃ブロック31の外刃の表面(外表面)で構成されており、全体としては、外方に凸となる湾曲面で近似することができる面となっている。
【0027】
また、外刃片(外刃)311は、正面視(前後方向Xに沿って見た状態)で上方が凸となるように湾曲させない構成とすることが可能である。例えば、外刃片(外刃)311を正面から見た状態(前後方向Xに沿って見た状態)で、外刃片(外刃)311の頂部が左右方向Y(外刃長さ方向)に延在する直線となるようにすることが可能である。なお、外刃片(外刃)311は、正面視(前後方向Xに沿って見た状態)で上方が凸となるように左右方向Y(外刃長さ方向)に沿って若干湾曲して形成することも可能である。
【0028】
また、複数個の刃ブロック31は、ネット刃ブロックとスリット刃ブロックとで構成することが可能である。ここで、ネット刃ブロックは、円形の刃穴(図示せず)が多数形成されており、主に倒れた状態のヒゲ(体毛)や短く立った状態のヒゲ(体毛)を切除する機能を有するものである。そして、スリット刃ブロックは、スリット状の刃穴(図示せず)が多数形成されており、主に細い長ヒゲ(体毛)を切除する機能を有するものである。
【0029】
内刃312は、外刃片311の湾曲形状に沿う逆U字状をしており、外刃片311の内方(外刃片311の下側:外刃片311の肌Sに接する側とは反対側)に配置されている。そして、この内刃312は、複数個の駆動稈222のうちの1個の駆動稈222に着脱可能に装着されている。さらに、本実施の形態では、内刃312を駆動稈222に装着させつつ外刃片311の内方に配置させた状態で電気かみそり1の電源をオンにして駆動稈222を駆動させた際に、内刃312が、外刃片311の内面に摺接しながら外刃片311に対して相対的に変位(相対移動:左右方向Yへ往復動)するようにしている。
【0030】
このように、本実施の形態にかかる電気かみそり1は、内刃312を外刃片311に対して往復運動させる往復動式電気かみそりの形態を有するものである。
【0031】
そして、本実施の形態では、複数個の刃ブロック31は、駆動稈222に装着される内刃312を除く部材が、略枠状の保持枠(保持部材)33に装着されている。このとき、各部材は、保持枠(保持部材)33に着脱可能に装着されていてもよいし、着脱させることができない状態で保持枠(保持部材)33に装着されていてもよい。
【0032】
また、本実施の形態では、駆動稈222に装着される内刃312を除く複数個の刃ブロック31を保持枠(保持部材)33に装着させることで、外刃カセット(外刃ブロック)4が形成されるようにしている。そして、この外刃カセット(外刃ブロック)4がヘッド部22に着脱可能に装着されるようにしている。本実施の形態では、複数個の内刃312を駆動稈222にそれぞれ装着した状態で、外刃カセット(外刃ブロック)4をヘッド部22に装着した際に、複数個の内刃312が対応する外刃片311の内方に配置されるようにしている。
【0033】
こうすることで、電気かみそり1の電源をオンにした際に、各内刃312を対応する外刃片(外刃)311に対して相対的に変位(相対移動:左右方向Yへ往復動)させるようにしている。
【0034】
そして、電気かみそり1の電源をオンにし、各内刃312を対応する外刃片(外刃)311に対して相対的に変位させた状態で、刃ユニット3の肌接触面3aを使用者の肌(肌表面)Sに当て、前後方向Xに滑らせながら移動させることで、各外刃片(外刃)311の刃穴内に挿入されたヒゲ(体毛)を、外刃片(外刃)311と内刃312とで切断するようにしている。
【0035】
なお、ヘッド部22が、駆動稈222を上方に突出するようにした状態で駆動機構221が内部に収容され、グリップ部21に取り付けられるヘッド部本体と、ヘッド部本体に着脱可能に装着される略筒状のヘッドカバーと、を備えるようにすることも可能である。そして、外刃カセット(外刃ブロック)4が、各外刃片の表面をヘッドカバーの開口から露出させた状態でヘッドカバーに着脱可能に装着されるようにすることも可能である。すなわち、複数個の内刃312をヘッド部本体から上方に突出する駆動稈222にそれぞれ装着した状態で、外刃カセット(外刃ブロック)4が装着されたヘッドカバーをヘッド部本体に装着することで、電気かみそり1が形成されるようにすることも可能である。
【0036】
ここで、本実施の形態では、より適切な押付力(押付荷重)で外刃片(外刃)311を肌Sに押し付けることができるようにしている。
【0037】
具体的には、電気かみそり1が、外刃片(外刃)311が受ける荷重(外刃に加えられる荷重)を調整することが可能な荷重調整機構5を備えるようにしている。
【0038】
そして、この荷重調整機構5が、外刃片(外刃)311を上下方向(一方向)Zにフロートさせるフロート機構51を備えるようにしている。このフロート機構51は、外刃片(外刃)311を上下方向(一方向)Zの上側(一方側)に付勢するバネ(付勢部材)511と、バネ(付勢部材)511を受けるバネ受け台(受け部)512と、を有する機構である。
【0039】
本実施の形態では、5個の刃ブロック31のそれぞれを、別個独立して上下方向Zにフロートできるようにした状態で保持枠(保持部材)33に装着させている。こうすることで、外刃カセット(外刃ブロック)4をヘッド部22に装着した際に、各刃ブロック31がヘッド部22(かみそり本体2)に対して別個独立してフロートするようにしている。そして、外刃片(刃ユニット3の肌接触面3a)を、より確実に肌Sの形状に沿わせることができるようにし、より確実にヒゲ(体毛)を切断することができるようにしている。
【0040】
このような構成は、例えば、
図2に示すように、外刃片311の逆U字状の頂部が上方を向くように各刃ブロック31を配置した状態で、各刃ブロック31の下方にバネ受け台(受け部)512をそれぞれ配置し、各刃ブロック31とその下方のバネ受け台(受け部)512との間にバネ(付勢部材)511を介在させることで得ることができる。
【0041】
このとき、バネ受け台(受け部)512を保持枠(保持部材)33に取り付けつつ、各刃ブロック31を、上方からの抜けが防止された状態で保持枠(保持部材)33に上下方向Zにフロートできるように装着するのが好ましい。そして、上方からの抜けが防止された状態とした場合にも、外刃片(外刃)311がバネ(付勢部材)511により上下方向(一方向)Zの上側(一方側)に付勢されるようにするのが好ましい。こうすれば、5個の刃ブロック31のそれぞれが、上死点においても上方に付勢された状態で上下方向Zに別個独立してフロートできるように保持枠(保持部材)33に装着されることになる。
【0042】
しかしながら、バネ受け台(受け部)512を保持枠(保持部材)33に取り付ける際に、バネ受け台(受け部)512が保持枠(保持部材)33に固定された状態では、電気かみそり1の使用時に、外刃片311を肌Sに強く押し付けすぎたり、外刃片311の肌Sへの押付力が弱くなり過ぎたりした場合に、適切な押付力で外刃片(外刃)311を肌Sに押し付けることができなくなってしまう。
【0043】
そこで、本実施の形態では、荷重調整機構5が、バネ受け台(受け部)512を上下方向(一方向)Zに移動させることが可能な可動機構52を備えるようにしている。そして、このような可動機構52を設けることで、外刃片311を肌Sに強く押し付けすぎたり、外刃片311の肌Sへの押付力が弱くなり過ぎたりした場合における外刃片(外刃)311の肌Sへの押付力(押付荷重)を調整することができるようにしている。
【0044】
本実施の形態では、
図2および
図3に示すように、可動機構52が、駆動源としてのスライドモータ521を備えるようにしている。このスライドモータ521は、固定部5211と、固定部5211上を一方向に移動する可動部5212と、を備えている。そして、一方向(可動部5212の固定部5211に対する移動方向)が上下方向Zとなるようにした状態で、固定部5211を保持枠(保持部材)33に固定し、バネ受け台(受け部)512を可動部5212に固定している。こうすることで、バネ受け台(受け部)512を保持枠(保持部材)33に対して上下方向(一方向)Zに相対移動させることができるようにしつつ、5個の刃ブロック31のそれぞれが、上下方向Zに別個独立してフロートできるように保持枠(保持部材)33に装着されるようにしている。
【0045】
さらに、荷重調整機構5が、外刃片(外刃)311が受ける荷重を検知するセンサ53を備えるようにしている。本実施の形態では、バネ受け台(受け部)512とバネ(付勢部材)511との間にセンサ53が配置されるようにし、バネ(付勢部材)511の弾性復元力をセンサ53で検知することで、外刃片(外刃)311が受ける荷重が検知されるようにしている。
【0046】
そして、荷重調整機構5が、センサ53により検知された外刃片(外刃)311が受ける荷重に基づいて、バネ受け台(受け部)512の上下方向(一方向)Zへの移動量を制御する制御部55を備えるようにしている。この制御部55は、例えば、本体ハウジング211の内部に収容された回路基板上に設けることができる。なお、可動機構52およびセンサ53は、配線54によって制御部55に電気的に接続されている。
【0047】
このように、本実施の形態にかかる電気かみそり1では、外刃片311をバネ511によって上下方向Zの上側に付勢させつつ、バネ511を受けるバネ受け台512の位置を制御できるようにしている。
【0048】
こうすることで、外刃片311の肌Sへの押付量(外刃片311の上死点から下方への移動量)に対する外刃片311の肌Sへの押付力(押付荷重)を適宜変更させることができるようにしている。例えば、電気かみそり1の使用時に、外刃片311を肌Sに強く押し付けすぎたり、外刃片311の肌Sへの押付力が弱くなり過ぎたりした場合であっても、より適切な押付力(押付荷重)で外刃片311を肌Sに押し付けることができるようにしている。
【0049】
このように、本実施の形態で示した電気かみそり1を用いるようにすれば、外刃片311を肌Sに強く押し付けすぎたり、外刃片311の肌Sへの押付力が弱くなり過ぎたりすることを抑制することができるようになる。その結果、より適切な押付力(押付荷重)で外刃片311を肌Sに押し付けることができるようになるため、シェービング時(電気かみそり1の使用時)に、ヒゲ(体毛)の切断効率が低下してしまうことを抑制しつつ、肌Sへの負担を軽減させることができるようになる。
【0050】
また、刃ユニット3が肌ガードブロック32を備えるようにすることも可能である。このとき、刃ユニット3が複数個の肌ガードブロック32を備えるようにすることもできる。複数個の肌ガードブロック32は、例えば、
図9に示すように、長手方向を左右方向Yに一致させた状態で前後方向Xに並ぶように配置されている刃ブロック31の間にそれぞれ配置することが可能である。このように、
図9に示す電気かみそり1では、各肌ガードブロック32が所定の長さと幅を有しており、これらの肌ガードブロック32は、長さ方向を電気かみそり1の左右方向Yと略一致させつつ、幅方向を電気かみそり1の前後方向(剃り方向)Xと略一致させた状態で配置されている。なお、
図9には、刃ユニット3が、5個の刃ブロック31と2個の肌ガードブロック32とを備えるものを例示しているが、刃ブロック31の数は5個に限定されるものではなく、様々な個数とすることが可能である。同様に、肌ガードブロック32の数も2個に限定されるものではなく、様々な個数とすることが可能である。
【0051】
複数個の肌ガードブロック32は、肌ガード片(肌ガード部)321をそれぞれ備えており、各肌ガード片(肌ガード部)321は、側面視(左右方向Yに沿って見た状態)で上方が凸となるように逆U字状に湾曲して形成されている。そして、電気かみそり1の使用時に、肌ガード片(肌ガード部)321の表面(穴が開いていない湾曲面)に使用者の肌(肌表面)Sが当たるようにすることで、肌Sに与えられる刺激を低減させることができるようにしている。
【0052】
この肌ガード片(肌ガード部)321も、正面視(前後方向Xに沿って見た状態)で上方が凸となるように湾曲させない構成とすることが可能であるし、正面視(前後方向Xに沿って見た状態)で上方が凸となるように左右方向Y(外刃長さ方向)に沿って若干湾曲して形成することも可能である。
【0053】
そして、複数個の刃ブロック31の駆動稈222に装着される内刃312を除く部材と、複数個の肌ガードブロック32とが、略枠状の保持枠(保持部材)33に装着されるようにしている。このとき、刃ブロック31の各部材および複数個の肌ガードブロック32は、保持枠(保持部材)33に着脱可能に装着されていてもよいし、着脱させることができない状態で保持枠(保持部材)33に装着されていてもよい。
【0054】
このように、刃ユニット3が複数個の肌ガードブロック32を備える場合には、駆動稈222に装着される内刃312を除く複数個の刃ブロック31と、複数個の肌ガードブロック32とを保持枠(保持部材)33に装着させることで、外刃カセット(外刃ブロック)4が形成されるようにしている。
【0055】
そして、刃ユニット3が肌ガードブロック32を備える場合、電気かみそり1が、肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重(肌ガード部に加えられる荷重)を調整することが可能な第2の荷重調整機構6を備えるようにしている。
【0056】
具体的には、
図3に示すように、この第2の荷重調整機構6が、肌ガード片(肌ガード部)321を上下方向(一方向)Zにフロートさせる第2のフロート機構61を備えるようにしている。この第2のフロート機構61は、肌ガード片(肌ガード部)321を上下方向(一方向)Zの上側(一方側)に付勢する第2のバネ(第2の付勢部材)611と、第2のバネ(第2の付勢部材)611を受ける第2のバネ受け台(第2の受け部)612と、を有する機構である。
【0057】
図9に示す電気かみそり1では、2個の肌ガードブロック32のそれぞれを、別個独立して上下方向Zにフロートできるようにした状態で保持枠(保持部材)33に装着させている。こうすることで、外刃カセット(外刃ブロック)4をヘッド部22に装着した際に、各肌ガードブロック32がヘッド部22(かみそり本体2)に対して別個独立してフロートするようにしている。そして、肌Sからの押付力を肌ガード片(肌ガード部)321にも分散させることができるようにし、1つの外刃片(外刃)311当たりの荷重をより軽減させることができるようにしている。こうすることで、より確実に肌Sへの負担を軽減しながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことができるようにしている。
【0058】
このような構成も、肌ガード片(肌ガード部)321の逆U字状の頂部が上方を向くように各肌ガードブロック32を配置した状態で、各肌ガードブロック32の下方に第2のバネ受け台(第2の受け部)612をそれぞれ配置し、各肌ガードブロック32とその下方の第2のバネ受け台(第2の受け部)612との間に第2のバネ(第2の付勢部材)611を介在させることで得ることができる。
【0059】
このとき、第2のバネ受け台(第2の受け部)612を保持枠(保持部材)33に取り付けつつ、各肌ガードブロック32を、上方からの抜けが防止された状態で保持枠(保持部材)33に上下方向Zにフロートできるように装着するのが好ましい。そして、上方からの抜けが防止された状態とした場合にも、肌ガード片(肌ガード部)321が第2のバネ(第2の付勢部材)611により上下方向(一方向)Zの上側(一方側)に付勢されるようにするのが好ましい。こうすれば、2個の肌ガードブロック32のそれぞれが、上死点においても上方に付勢された状態で上下方向Zに別個独立してフロートできるように保持枠(保持部材)33に装着されることになる。
【0060】
そして、第2の荷重調整機構6が、第2のバネ受け台(第2の受け部)612を上下方向(一方向)Zに移動させることが可能な第2の可動機構62を備えるようにしている。そして、このような第2の可動機構62を設けることで、肌ガード片(肌ガード部)321の肌Sへの押付力(押付荷重)を調整することができるようにしている。
【0061】
この第2の可動機構62は、第2の駆動源としての第2のスライドモータ621を備えるようにしている。この第2のスライドモータ621は、第2の固定部6211と、第2の固定部6211上を一方向に移動する第2の可動部6212と、を備えている。そして、一方向(第2の可動部6212の第2の固定部6211に対する移動方向)が上下方向Zとなるようにした状態で、第2の固定部6211を保持枠(保持部材)33に固定し、第2のバネ受け台(第2の受け部)612を第2の可動部6212に固定している。こうすることで、第2のバネ受け台(第2の受け部)612を保持枠(保持部材)33に対して上下方向(一方向)Zに相対移動させることができるようにしつつ、2個の肌ガードブロック32のそれぞれが、上下方向Zに別個独立してフロートできるように保持枠(保持部材)33に装着されるようにしている。
【0062】
さらに、第2の荷重調整機構6が、肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重を検知する第2のセンサ63を備えるようにしている。
図9に示す電気かみそり1では、第2のバネ受け台(第2の受け部)612と第2のバネ(第2の付勢部材)611との間に第2のセンサ63が配置されるようにし、第2のバネ(第2の付勢部材)611の弾性復元力を第2のセンサ63で検知することで、肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重が検知されるようにしている。
【0063】
そして、第2の荷重調整機構6が、第2のセンサ63により検知された肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重に基づいて、第2のバネ受け台(第2の受け部)612の上下方向(一方向)Zへの移動量を制御する第2の制御部65を備えるようにしている。この第2の制御部65は、例えば、本体ハウジング211の内部に収容された回路基板上に設けることができる。なお、制御部55が第2の制御部65を兼ねるようにすることも可能であるし、第2の制御部65を制御部55とは別に設けることも可能である。第2の制御部65を制御部55とは別に設ける場合、同一の回路基板上に設けることも可能であるし、制御部55が設けられる回路基板とは別の回路基板上に第2の制御部65を設けるようにすることも可能である。そして、第2の可動機構62および第2のセンサ63は、第2の配線64によって第2の制御部65に電気的に接続されている。
【0064】
このように、第2の荷重調整機構6は、荷重調整機構5とほぼ同一の構成となっている。そして、
図9に示す電気かみそり1では、肌ガード片(肌ガード部)321を第2のバネ611によって上下方向Zの上側に付勢させつつ、第2のバネ611を受ける第2のバネ受け台612の位置を制御できるようにしている。
【0065】
こうすることで、肌ガード片(肌ガード部)321の肌Sへの押付量(肌ガード片321の上死点から下方への移動量)に対する肌ガード片(肌ガード部)321の肌Sへの押付力(押付荷重)を適宜変更させることができるようにしている。
【0066】
そして、本実施の形態では、上述したように、外刃カセット(外刃ブロック)4をヘッド部22に装着することで、電気かみそり1が形成されるようになっている。したがって、外刃カセット(外刃ブロック)4は、本実施の形態で示す電気かみそり1や
図9に示す電気かみそり1で用いることが可能なものである。したがって、本実施の形態で示す電気かみそり1で用いられる外刃カセット(外刃ブロック)4は、外刃片(外刃)311と、外刃片(外刃)311を保持した状態でかみそり本体2に着脱可能に装着される保持枠(保持部材)33と、を備えている。そして、外刃片(外刃)311を保持した状態で保持枠(保持部材)33をかみそり本体2に装着した際に、外刃片(外刃)311が受ける荷重が荷重調整機構5により調整できるように構成されている。
【0067】
こうすることで、より適切な押付力で外刃片(外刃)311を肌Sに押し付けることが可能な外刃カセット(外刃ブロック)4を得ることができるようにしている。そして、かみそり本体2に着脱可能に装着される外刃カセット(外刃ブロック)4を用いた場合であっても、より適切な押付力で外刃片311を肌Sに押し付けることができるようにしている。
【0068】
一方、
図9に示す電気かみそり1で用いられる外刃カセット(外刃ブロック)4は、外刃片(外刃)311と、肌ガード片(肌ガード部)321と、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321を保持した状態でかみそり本体2に着脱可能に装着される保持枠(保持部材)33と、を備えている。そして、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321を保持した状態で保持枠(保持部材)33をかみそり本体2に装着した際に、外刃片(外刃)311が受ける荷重が荷重調整機構5により調整できるように構成されている。また、肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重が第2の荷重調整機構6により調整できるように構成されている。
【0069】
こうすることで、肌Sからの押付力を肌ガード片(肌ガード部)321にも分散させることができるようにしつつ、より適切な押付力で外刃片(外刃)311を肌Sに押し付けることが可能な外刃カセット(外刃ブロック)4を得ることができるようにしている。そして、かみそり本体2に着脱可能に装着される外刃カセット(外刃ブロック)4を用いた場合であっても、より適切な押付力で外刃片311を肌Sに押し付けることができるようにしている。
【0070】
ところで、上述の構成とした電気かみそり1を用いてシェービングを行う際には、一般的に、
図4に示すような制御が行われることになる。以下では、
図4に示す制御の具体的な内容について説明する。
【0071】
まず、電気かみそり1をシェービング可能状態とする(ステップS10)。
【0072】
具体的には、電気かみそり1の電源をオンにしてシェービングを行うことができる状態となるようにする。
【0073】
次に、各片の荷重をセンサにより検知する(ステップS11)。
【0074】
具体的には、刃ユニット3が刃ブロック31は備えているが、肌ガードブロック32は備えていない場合には、センサ53が、外刃片(外刃)311が受ける荷重を検知する。
【0075】
また、刃ユニット3が刃ブロック31および肌ガードブロック32を備える場合には、センサ53が、外刃片(外刃)311が受ける荷重を検知し、第2のセンサ63が、肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重を検知する。
【0076】
次に、センサにより検知された各片の荷重が所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS12)。
【0077】
具体的には、刃ユニット3が刃ブロック31は備えているが、肌ガードブロック32は備えていない場合には、制御部55が、センサ53により検知された荷重が所定の条件を満たすか否かを判定する。
【0078】
また、刃ユニット3が刃ブロック31および肌ガードブロック32を備える場合には、制御部55が、センサ53により検知された荷重が所定の条件を満たすか否かを判定し、第2の制御部65が、第2のセンサ63により検知された荷重が所定の条件を満たすか否かを判定する。
【0079】
そして、ステップS12で「YES」と判定された場合には、ステップS13に移行する。すなわち、対象となる片が支持される部材を移動させる。
【0080】
具体的には、刃ユニット3が刃ブロック31は備えているが、肌ガードブロック32は備えていない場合には、制御部55が、対象となる外刃片(外刃)311を受けるバネ受け台(受け部)512を移動させる。したがって、この場合には、対象となる外刃片(外刃)311を受けるバネ受け台(受け部)512が、対象となる片が支持される部材となる。
【0081】
また、刃ユニット3が刃ブロック31および肌ガードブロック32を備える場合には、制御部55が、対象となる外刃片(外刃)311を受けるバネ受け台(受け部)512を移動させ、第2の制御部65が、対象となる肌ガード片(肌ガード部)321を受ける第2のバネ受け台(第2の受け部)612を移動させる。したがって、この場合には、対象となる外刃片(外刃)311を受けるバネ受け台(受け部)512および対象となる肌ガード片(肌ガード部)321を受ける第2のバネ受け台(第2の受け部)612が、対象となる片が支持される部材となる。なお、対象となる片は、少なくとも1つあればよいので、外刃片(外刃)311の全てが対象外となる場合もある。この場合には、第2の制御部65が、対象となる第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を移動させるだけとなる。同様に、肌ガード片(肌ガード部)321の全てが対象外となる場合には、制御部55が、対象となるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を移動させるだけとなる。
【0082】
そして、対象となる片が支持される部材の全ての移動が完了すると、ステップS11に戻る。すなわち、対象となる片が外刃片(外刃)311のみの場合には、制御部55によるバネ受け台(受け部)512の移動が完了すると、ステップS11に戻る。また、対象となる片が肌ガード片(肌ガード部)321のみの場合には、第2の制御部65による第2のバネ受け台(第2の受け部)612の移動が完了すると、ステップS11に戻る。そして、対象となる片が、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321の場合には、制御部55によるバネ受け台(受け部)512の移動が完了し、第2の制御部65による第2のバネ受け台(第2の受け部)612の移動が完了すると、ステップS11に戻る。
【0083】
一方、ステップS12で「NO」と判定された場合には、ステップS14に移行する。すなわち、片が支持される部材の全てを移動させないようにする。
【0084】
具体的には、刃ユニット3が刃ブロック31は備えているが、肌ガードブロック32は備えていない場合には、全てのバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512が移動しないようにする。すなわち、制御部55によるバネ受け台(受け部)512の移動が行われないようにする。
【0085】
また、刃ユニット3が刃ブロック31および肌ガードブロック32を備える場合には、全てのバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512および全ての第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612が移動しないようにする。すなわち、制御部55によるバネ受け台(受け部)512の移動および第2の制御部65による第2のバネ受け台(第2の受け部)612の移動が行われないようにする。
【0086】
そして、ステップS12で「NO」と判定されてステップS14に移行した場合には、各片が支持される部材を移動させずにステップS11に戻る。
【0087】
このように、
図4に示す制御では、電気かみそり1がシェービングを行うことが可能な状態となっている場合には、上記のステップS11,S12,S13の制御またはステップS11,S12,S14の制御が繰り返し行われることになる。
【0088】
ここで、ステップS12において判定される所定の条件を適宜設定するようにすれば、様々な方法で、外刃片(外刃)311をより適切な押付力(押付荷重)で肌Sに押し付けることができるように制御することが可能になる。
【0089】
例えば、刃ユニット3が、5個の刃ブロック31は備えているが、肌ガードブロック32は備えていない場合に、
図5に示すような方法で、外刃片(外刃)311が受ける荷重の制御が行われるようにすることが可能である。以下では、
図5に示す制御の具体的な内容について、
図6および
図7を用いて説明する。
【0090】
まず、電気かみそり1をシェービング可能状態とする(ステップS20)。
【0091】
具体的には、電気かみそり1の電源をオンにしてシェービングを行うことができる状態となるようにする。
【0092】
次に、センサ53が、外刃片(外刃)311が受ける荷重を検知する(ステップS21)。
【0093】
具体的には、5個のセンサ53が、対応する外刃片(外刃)311が受ける荷重をそれぞれ検知する。そして、各センサ53により検知された荷重に基づいて、平均荷重(総荷重/刃の枚数)を算出する。すなわち、センサ53により検知された外刃片(外刃)311が受ける荷重の合計(総荷重)を算出し、算出した総荷重を刃の枚数(
図6に示す電気かみそり1では5枚)で割ることで、平均荷重(総荷重/刃の枚数)を算出する。
【0094】
次に、いずれかの外刃片311が受ける荷重(いずれかの外刃に加えられる荷重)が、算出した平均荷重(総荷重/刃の枚数)を超えるか否かを判定する(ステップS22)。
【0095】
具体的には、センサ53により検知された外刃片(外刃)311が受ける荷重の中に、平均荷重(全ての外刃片311に加えられる荷重の合計/刃の枚数)を超える荷重があるか否かを判定する。例えば、5枚の外刃片(外刃)311を有する電気かみそり1を用いた場合には、センサ53により検知された外刃片(外刃)311が受ける荷重(五つの荷重)の中に、平均荷重(5個の外刃片311の荷重の合計/5)を超える荷重があるか否かを判定する。この判定は、例えば、制御部55等に荷重判定部を設けることにより行うことができる。
【0096】
そして、ステップS22で「YES」と判定された場合には、ステップS23に移行する。すなわち、平均荷重(総荷重/刃の枚数)未満の外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を上方へ移動させる。
【0097】
具体的には、制御部55が、(5個の外刃片(外刃)311に加えられる荷重の合計/5)未満の外刃片(外刃)311を受けるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を上方に移動させる。
【0098】
例えば、5個のセンサ53がそれぞれ検知した外刃片(外刃)311が受ける荷重が、
図6に示す値となった場合には、5個の外刃片(外刃)311の荷重の合計(総荷重)が3.0Nになる。そして、両端の外刃片(外刃)311が受ける荷重が0.9N、すなわち、平均荷重(5個の外刃片(外刃)311が受ける荷重の合計/5)を超える値となっている。一方、中央の3つの外刃片(外刃)311が受ける荷重が0.6N、すなわち、平均荷重(5個の外刃片(外刃)311が受ける荷重の合計/5)未満となっている。したがって、
図6に示す値が検知された場合には、ステップS23で、制御部55が、中央の3つの外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を上方へ移動させることになる。このとき、制御部55は、
図7に示す状態となるように、中央の3つのバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の上方への移動量を制御することになる。具体的には、制御部55は、5個の外刃片(外刃)311のそれぞれの荷重が0.6N、すなわち、平均荷重(5個の外刃片(外刃)311が受ける荷重の合計/5)と同等となるように、中央の3つのバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の上方への移動量を制御することになる。
【0099】
そして、制御部55によるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の移動が完了すると、ステップS21に戻る。
【0100】
一方、ステップS22で「NO」と判定された場合には、ステップS24に移行する。すなわち、制御部55が、バネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を移動させないようにする。
【0101】
そして、ステップS22で「NO」と判定されてステップS24に移行した場合には、バネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を移動させずにステップS21に戻る。
【0102】
そして、電気かみそり1がシェービングを行うことが可能な状態となっている場合には、上記のステップS21,S22,S23の制御またはステップS21,S22,S24の制御が繰り返し行われることになる。
【0103】
このような制御を行うようにすれば、制御部55が、複数個の外刃片(外刃)311が受ける荷重が略同一となるようにバネ受け台(受け部)512の上下方向(一方向)Zへの移動量を制御することになるため、いずれかの外刃片311に加えられる荷重が集中してしまうことを、より確実に抑制することができるようになる。すなわち、シェービング時(電気かみそり1の使用時)に、肌Sへの押付力が強すぎる外刃片311と、肌Sへの押付力が弱すぎる外刃片311とが存在してしまうことを、より確実に抑制することができるようになる。そのため、シェービングを行う(電気かみそり1を使用する)際における肌Sへの負担を、より確実に軽減させることができるようになる。
【0104】
また、複数個の外刃片311の肌Sへの押付力の全てがほぼ同等の押付力となるようにすることができるため、シェービング時(電気かみそり1の使用時)には、全ての外刃片311において剃り性能(切断性能)を十分に発揮することができるようになる。その結果、より効率的、かつ、より確実にヒゲ(体毛)を切断することができるようになる。
【0105】
なお、刃ユニット3が刃ブロック31および肌ガードブロック32を備える場合に、
図5に示す制御を行うことも可能である。この場合、ステップS21では、各片の荷重をセンサにより検知することになる。すなわち、センサ53が、外刃片(外刃)311が受ける荷重を検知し、第2のセンサ63が、肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重を検知することになる。そして、各センサ53により検知された外刃片(外刃)311が受ける荷重および各第2のセンサ63により検知された肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重に基づいて、平均荷重(総荷重/片の枚数)を算出することになる。すなわち、センサ53により検知された外刃片(外刃)311が受ける各荷重と第2のセンサ63により検知された肌ガード片(肌ガード部)321が受ける各荷重の合計(総荷重)を算出し、算出した総荷重を片の枚数で割ることで、平均荷重(総荷重/片の枚数)を算出することになる。
【0106】
また、ステップS22では、いずれかの片に加えられる荷重が、算出された平均荷重(総荷重/片の枚数)を超えるか否かを判定することになる。
【0107】
具体的には、センサ53により検知された外刃片(外刃)311が受ける荷重および第2のセンサ63により検知された肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重の中に、平均荷重(各片が受ける荷重の合計/片の枚数)を超える荷重があるか否かを判定することになる。
【0108】
また、ステップS23では、平均荷重(各片が受ける荷重の合計/片の枚数)未満の片が支持される部材を上方へ移動させることになる。
【0109】
具体的には、平均荷重(各片が受ける荷重の合計/片の枚数)未満の外刃片(外刃)311が存在する場合には、制御部55が、平均荷重(各片が受ける荷重の合計/片の枚数)未満の外刃片(外刃)311が支持されるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を上方に移動させることになる。そして、平均荷重(各片が受ける荷重の合計/片の枚数)未満の肌ガード片(肌ガード部)321が存在する場合には、第2の制御部65が、平均荷重(各片が受ける荷重の合計/片の枚数)未満の肌ガード片(肌ガード部)321が支持される第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を上方に移動させることになる。
【0110】
また、ステップS24では、片が支持される部材の全てを移動させないようにすることになる。すなわち、全てのバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512および全ての第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を移動させないようにすることになる。
【0111】
なお、刃ユニット3が刃ブロック31および肌ガードブロック32を備える場合に、
図5に示すような外刃片(外刃)311側の制御のみ行うようにすることも可能であるし、肌ガード片(肌ガード部)321側の制御のみ行うようにすることも可能である。
【0112】
また、刃ユニット3が、5個の刃ブロック31および2個の肌ガードブロック32を備えている場合に、
図8に示すような方法で、外刃片(外刃)311が受ける荷重の制御が行われるようにすることも可能である。以下では、
図8に示す制御の具体的な内容について、
図9および
図10を用いて説明する。
【0113】
まず、電気かみそり1をシェービング可能状態とする(ステップS30)。
【0114】
具体的には、電気かみそり1の電源をオンにしてシェービングを行うことができる状態となるようにする。
【0115】
次に、各片の荷重をセンサにより検知する(ステップS31)。
【0116】
具体的には、5個のセンサ53が、対応する外刃片(外刃)311が受ける荷重をそれぞれ検知し、2個の第2のセンサ63が、対応する肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重をそれぞれ検知する。
【0117】
次に、いずれかの外刃片311の押付力が0.5N(予め設定した値)を超えるか否かを判定する(ステップS32)。
【0118】
具体的には、5個のセンサ53がそれぞれ検知した外刃片(外刃)311が受ける荷重のいずれかが、0.5N(予め設定した値)を超えるか否かを判定する。
【0119】
そして、ステップS32で「YES」と判定された場合には、ステップS33に移行する。すなわち、外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512、および、肌ガード片(肌ガード部)321を支持する第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を上方へ移動させる。
【0120】
具体的には、制御部55が、外刃片(外刃)311を受けるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を上方に移動させ、第2の制御部65が、肌ガード片(肌ガード部)321を受ける第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を上方へ移動させる。
【0121】
例えば、5個のセンサ53がそれぞれ検知した外刃片(外刃)311が受ける荷重および2個の第2のセンサ63がそれぞれ検知した肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重が、
図9に示す値となった場合には、両端の外刃片(外刃)311が受ける荷重が0.6N、すなわち、0.5N(予め設定した値)を超える値となっている。
【0122】
したがって、
図9に示す値が検知された場合には、ステップS33で、制御部55が、外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を上方へ移動させ、第2の制御部65が、肌ガード片(肌ガード部)321を支持する第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を上方へ移動させることになる。このとき、
図10に示す状態となるように、制御部55がバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の上方への移動量を制御し、第2の制御部65が第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の上方への移動量を制御することになる。すなわち、両端の外刃片(外刃)311のそれぞれの荷重が0.5N(予め設定した値)以下となるまで、制御部55がバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の上方への移動量を制御し、第2の制御部65が第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の上方への移動量を制御することになる。なお、
図10に示す状態では、2個の肌ガード片(肌ガード部)321のそれぞれの荷重は、1.25N(外刃片311が受ける荷重と異なる荷重)となっている。
【0123】
そして、制御部55によるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の移動および第2の制御部65による第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の移動が完了すると、ステップS31に戻る。
【0124】
一方、ステップS32で「NO」と判定された場合には、ステップS34に移行する。すなわち、制御部55がバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を移動させず、第2の制御部65が第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を移動させないようにする。
【0125】
そして、ステップS32で「NO」と判定されてステップS34に移行した場合には、バネ受け台(受け部:片が支持される部材)512および第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を移動させずにステップS31に戻る。
【0126】
そして、電気かみそり1がシェービングを行うことが可能な状態となっている場合には、上記のステップS31,S32,S33の制御またはステップS31,S32,S34の制御が繰り返し行われることになる。
【0127】
このような制御を行うようにすれば、肌Sからの押付力を肌ガード片(肌ガード部)321にも分散させることができるようになるため、1つの外刃片(外刃)311当たりの荷重をより軽減させることができるようになる。その結果、より確実に肌Sへの負担を軽減しながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことが可能になる。
【0128】
また、
図8に示す制御では、第2の制御部65が、肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重と外刃片(外刃)311が受ける荷重とが異なるように第2のばね受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の上下方向(一方向)Zへの移動量を制御している。
【0129】
このとき、
図10に示すように、肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重を外刃片(外刃)311が受ける荷重よりも大きくなるようにすれば、1つの外刃片(外刃)311当たりの荷重をより一層軽減させることができるようになる。そのため、より一層確実に肌Sへの負担を軽減しながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことができるようになる。
【0130】
一方、肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重を外刃片(外刃)311が受ける荷重よりも小さくなるようにすれば、1つの外刃片(外刃)311当たりの荷重を大きくすることが可能になる。その結果、外刃片(外刃)311の肌Sへの密着力が高められて、より深剃りしながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことが可能になる。
【0131】
なお、刃ユニット3が刃ブロック31は備えているが、肌ガードブロック32は備えていない場合に、
図8に示す制御を行うことも可能である。この場合、ステップS31では、センサ53が、外刃片(外刃)311が受ける荷重を検知することになる。
【0132】
また、ステップS33では、バネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を上方へ移動させることになり、ステップS34では、バネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を移動させないようにすることになる。
【0133】
また、刃ユニット3が、5個の刃ブロック31および2個の肌ガードブロック32を備えている場合に、
図11に示すような方法で、外刃片(外刃)311が受ける荷重の制御が行われるようにすることも可能である。以下では、
図11に示す制御の具体的な内容について、
図12~
図15を用いて説明する。
【0134】
まず、電気かみそり1をシェービング可能状態とする(ステップS40)。
【0135】
具体的には、電気かみそり1の電源をオンにしてシェービングを行うことができる状態となるようにする。
【0136】
次に、各片の荷重をセンサにより検知する。具体的には、センサ53が、外刃片(外刃)311が受ける荷重を検知する(ステップS41:
図12のステップS411)。また、第2のセンサ63が、肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重を検知する(ステップS41:
図13のステップS412)。
【0137】
具体的には、5個のセンサ53が、対応する外刃片(外刃)311が受ける荷重をそれぞれ検知し、2個の第2のセンサ63が、対応する肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重をそれぞれ検知する。そして、各センサ53により検知された外刃片(外刃)311が受ける荷重および各第2のセンサ63により検知された肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重に基づいて、平均荷重(総荷重/片の枚数)を算出する。すなわち、センサ53により検知された外刃片(外刃)311が受ける各荷重と第2のセンサ63により検知された肌ガード片(肌ガード部)321が受ける各荷重の合計(総荷重)を算出し、算出した総荷重を片の枚数で割ることで、平均荷重(総荷重/片の枚数)を算出する。
【0138】
次に、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321のうちのいずれかの片に加えられる荷重が、算出した平均荷重(各片が受ける荷重の合計/片の枚数)を超えるか否かを判定する(ステップS42)。
【0139】
具体的には、5個の外刃片(外刃)311のうちのいずれかの外刃片311が受ける荷重が、平均荷重(各片が受ける荷重の合計/片の枚数)を超えるか否かを判定する(
図12のステップS421)。また、2個の肌ガード片(肌ガード部)321のうちのいずれかの肌ガード片321が受ける荷重が、平均荷重(各片が受ける荷重の合計/片の枚数)を超えるか否かを判定する(
図13のステップS422)。このように、ステップS42では、5個のセンサ53がそれぞれ検知した外刃片(外刃)311が受ける荷重のいずれかが、平均荷重(7個の片の荷重の合計/7)を超えるか否かを判定している。また、2個の第2のセンサ63がそれぞれ検知した肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重のいずれかが、平均荷重(7個の片の荷重の合計/7)を超えるか否かを判定している。
【0140】
そして、ステップS42で「YES」と判定された場合には、ステップS43に移行する。すなわち、平均荷重(各片が受ける荷重の合計/片の枚数)を超える片が支持される部材を下方に移動させる。具体的には、平均荷重(各片が受ける荷重の合計/片の枚数)を超える外刃片(外刃)311が存在する場合には、制御部55が、平均荷重(各片が受ける荷重の合計/片の枚数)を超える外刃片(外刃)311が支持されるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を下方に移動させる(
図12のステップS431)。そして、平均荷重(各片が受ける荷重の合計/片の枚数)を超える肌ガード片(肌ガード部)321が存在する場合には、第2の制御部65が、平均荷重(各片が受ける荷重の合計/片の枚数)を超える肌ガード片(肌ガード部)321が支持される第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を下方に移動させる(
図13のステップS432)。
【0141】
例えば、5個のセンサ53がそれぞれ検知した外刃片(外刃)311が受ける荷重および2個の第2のセンサ63がそれぞれ検知した肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重が、
図14に示す値となった場合には、7個の片の荷重の合計(総荷重)が5.0Nになる。そして、両端の外刃片(外刃)311が受ける荷重が0.9N、すなわち、平均荷重(7個の片の荷重の合計/7)を超える値となっている。一方、中央の3つの外刃片(外刃)311が受ける荷重は、平均荷重(7個の片の荷重の合計/7)未満となっている。
【0142】
したがって、
図14に示す値が検知された場合には、ステップS431で、制御部55が、両端の2つの外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を下方へ移動させることになる。このとき、制御部55は、
図15に示す状態となるように、両端の2つのバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の下方への移動量を制御することになる。具体的には、制御部55は、5個の外刃片(外刃)311のそれぞれの荷重が約0.71N、すなわち、平均荷重(7個の片の荷重の合計/7)と同等となるように、両端の2つのバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の下方への移動量を制御することになる。
【0143】
また、2個の肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重が1.2N、すなわち、平均荷重(7個の片の荷重の合計/7)を超える値となっている。
【0144】
したがって、
図14に示す値が検知された場合には、ステップS432で、第2の制御部65が、2つの肌ガード片(肌ガード部)321を支持する第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を下方へ移動させることになる。このとき、第2の制御部65は、
図15に示す状態となるように、2つの第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の下方への移動量を制御することになる。具体的には、第2の制御部65は、2個の肌ガード片(肌ガード部)321のそれぞれの荷重が約0.71N、すなわち、平均荷重(7個の片の荷重の合計/7)と同等となるように、2つの第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の下方への移動量を制御することになる。
【0145】
そして、制御部55によるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の移動および第2の制御部65による第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の移動が完了すると、ステップS41(ステップS411、ステップS412)に戻る。
【0146】
一方、ステップS42(ステップS421、ステップS422)で「NO」と判定された場合には、ステップS44(ステップS441、ステップS442)に移行する。すなわち、片が支持される部材の全てを移動させないようにする。具体的には、制御部55によるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の移動および第2の制御部65による第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の移動が行われないようにする。
【0147】
そして、ステップS42(ステップS421、ステップS422)で「NO」と判定されてステップS44(ステップS441、ステップS442)に移行した場合には、バネ受け台(受け部:片が支持される部材)512および第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を移動させずにステップS41(ステップS411、ステップS412)に戻る。
【0148】
そして、電気かみそり1がシェービングを行うことが可能な状態となっている場合には、上記のステップS41,S42,S43の制御またはステップS41,S42,S44の制御が繰り返し行われることになる。すなわち、ステップS411,S421,S431の制御またはステップS411,S421,S441の制御が繰り返し行われ、ステップS412,S422,S432の制御またはステップS412,S422,S442の制御が繰り返し行われることになる。
【0149】
このような制御を行うようにすれば、より確実に肌Sへの負担を軽減しながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことが可能になる。
【0150】
また、肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重と外刃片(外刃)311が受ける荷重とが略同等となるため、各片(外刃片311および肌ガード片321)が、より均等に肌Sに押し付けられることになるため、シェービングを行う(電気かみそり1を使用する)際の肌当たりをよくすることができるようになる。
【0151】
また、刃ユニット3が、5個の刃ブロック31および2個の肌ガードブロック32を備えている場合に、
図16に示すような方法で、外刃片(外刃)311が受ける荷重の制御が行われるようにすることも可能である。以下では、
図16に示す制御の具体的な内容について、
図17および
図18を用いて説明する。
【0152】
まず、電気かみそり1をシェービング可能状態とする(ステップS50)。
【0153】
具体的には、電気かみそり1の電源をオンにしてシェービングを行うことができる状態となるようにする。
【0154】
次に、各片の荷重をセンサにより検知する(ステップS51)。
【0155】
具体的には、5個のセンサ53が、対応する外刃片(外刃)311が受ける荷重をそれぞれ検知し、2個の第2のセンサ63が、対応する肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重をそれぞれ検知する。
【0156】
次に、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321のうちのいずれかの片の押付力が、所定の平均荷重(予め設定された荷重/片の枚数)を超えるか否かを判定する(ステップS52)。
【0157】
具体的には、5個の外刃片(外刃)311のうちのいずれかの外刃片311が受ける荷重が、所定の平均荷重(予め設定された荷重/片の枚数)を超えるか否かを判定する。また、2個の肌ガード片(肌ガード部)321のうちのいずれかの肌ガード片321が受ける荷重が、所定の平均荷重(予め設定された荷重/片の枚数)を超えるか否かを判定する。
【0158】
そして、ステップS52で「YES」と判定された場合には、ステップS53に移行する。すなわち、所定の平均荷重(予め設定された荷重/片の枚数)を超える片が支持される部材を下方に移動させる。具体的には、所定の平均荷重(予め設定された荷重/片の枚数)を超える外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を下方へ移動させる。また、所定の平均荷重(予め設定された荷重/片の枚数)を超える肌ガード片(肌ガード部)321を支持する第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を下方へ移動させる。
【0159】
例えば、予め設定された荷重が5.0Nの際に、5個のセンサ53がそれぞれ検知した外刃片(外刃)311が受ける荷重および2個の第2のセンサ63がそれぞれ検知した肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重が、
図17に示す値となった場合には、両端の外刃片(外刃)311が受ける荷重が0.9N、すなわち、所定の平均荷重(5.0/7)を超える値となっている。一方、中央の3つの外刃片(外刃)311が受ける荷重は、所定の平均荷重(5.0/7)未満となっている。
【0160】
したがって、
図17に示す値が検知された場合には、ステップS53で、制御部55が、両端の2つの外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を下方へ移動させることになる。このとき、制御部55は、
図18に示す状態となるように、両端の2つのバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の下方への移動量を制御することになる。具体的には、制御部55は、5個の外刃片(外刃)311のそれぞれの荷重が約0.71N、すなわち、所定の平均荷重(5.0/7)と同等となるように、両端の2つのバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の下方への移動量を制御することになる。
【0161】
また、2個の肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重が0.6N、すなわち、所定の平均荷重(5.0/7)未満の値となっている。
【0162】
したがって、
図17に示す値が検知された場合には、ステップS53で、第2の制御部65は、2つの肌ガード片(肌ガード部)321を支持する第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を移動させないことになる。
【0163】
そして、制御部55によるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の移動および第2の制御部65による第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の移動が完了すると、ステップS51に戻る。
【0164】
一方、ステップS52で「NO」と判定された場合には、ステップS54に移行する。すなわち、片が支持される部材の全てを移動させないようにする。具体的には、制御部55によるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の移動および第2の制御部65による第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の移動が行われないようにする。
【0165】
そして、ステップS52で「NO」と判定されてステップS54に移行した場合には、バネ受け台(受け部:片が支持される部材)512および第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を移動させずにステップS51に戻る。
【0166】
そして、電気かみそり1がシェービングを行うことが可能な状態となっている場合には、上記のステップS51,S52,S53の制御またはステップS51,S52,S54の制御が繰り返し行われることになる。
【0167】
このような制御を行うようにすれば、制御部55および第2の制御部65が、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重の合計(総荷重)が予め設定された荷重となるようにするために、所定の平均荷重よりも荷重の大きな外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321を制御することになる。そのため、シェービング時(電気かみそり1の使用時)に、全ての外刃片(外刃)311および全ての肌ガード片(肌ガード部)321による肌Sへの押付力を狙いの押付力(所定の荷重)とすることができる上、各片の肌Sへの押付力を、より均等な押付力(所定の平均荷重:予め設定された荷重/片の数)とすることができるようになる。その結果、シェービング時(電気かみそり1の使用時)に、各片(外刃片311、肌ガード片321)を肌Sに強く押し付けすぎたり、各片(外刃片311、肌ガード片321)の肌Sへの押付力が弱くなり過ぎたりすることを抑制することができるようになる。したがって、より適切な押付力(狙いの押付力)で各片(外刃片311、肌ガード片321)を肌Sに押し付けることができるようになるため、シェービング時(電気かみそり1の使用時)に、ヒゲ(体毛)の切断効率が低下してしまうことを抑制しつつ、肌Sへの負担を軽減させることができるようになる。すなわち、より効率的、かつ、より確実にヒゲ(体毛)を切断することができるようになる。
【0168】
特に、
図17に示す値となった場合のように、シェービング時(電気かみそり1の使用時)における各片の肌Sへの押付力(押付荷重)の合計の荷重が、予め設定された荷重よりも小さい場合には、狙いの押付力(所定の平均荷重:予め設定された荷重/片の枚数)よりも大きな荷重となる片の数が少なくなることがある。
【0169】
そのため、このような場合に、所定の平均荷重よりも荷重の大きな外刃片(外刃)311を制御するようにすれば、制御する外刃片(外刃)311の数を少なくすることができる。
【0170】
また、電気かみそり1が備える片の数が多い場合も、押付力が狙いの荷重(所定の平均荷重:予め設定された荷重/片の数)よりも大きくなる片の数は、押付力が狙いの荷重(所定の平均荷重:予め設定された荷重/片の数)よりも小さい片の数よりも少なくなることが多いため、所定の平均荷重よりも荷重の大きな片を制御するようにすれば、制御する片の数を少なくすることが可能になる。
【0171】
このように、所定の平均荷重よりも荷重の大きな片を制御することで、片が受ける荷重の合計が予め設定された荷重となるようにすれば、より少ない片の制御で、肌Sへの負担を軽減しながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことが可能になる。
【0172】
なお、刃ユニット3が刃ブロック31は備えているが、肌ガードブロック32は備えていない場合に、
図16に示す制御を行うことも可能である。この場合、ステップS51では、センサ53が、外刃片(外刃)311が受ける荷重を検知することになる。
【0173】
また、ステップS52では、いずれかの外刃片(外刃)311が受ける荷重が、所定の平均荷重(予め設定された荷重/刃の枚数)を超えるか否かを判定することになる。
【0174】
また、ステップS53では、所定の平均荷重(予め設定された荷重/刃の枚数)を超える外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を下方へ移動させることになり、ステップS54では、バネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を移動させないようにすることになる。
【0175】
また、刃ユニット3が、5個の刃ブロック31および2個の肌ガードブロック32を備えている場合に、
図19に示すような方法で、外刃片(外刃)311が受ける荷重の制御が行われるようにすることも可能である。以下では、
図19に示す制御の具体的な内容について、
図20および
図21を用いて説明する。
【0176】
まず、電気かみそり1をシェービング可能状態とする(ステップS60)。
【0177】
具体的には、電気かみそり1の電源をオンにしてシェービングを行うことができる状態となるようにする。
【0178】
次に、各片の荷重をセンサにより検知する(ステップS61)。
【0179】
具体的には、5個のセンサ53が、対応する外刃片(外刃)311が受ける荷重をそれぞれ検知し、2個の第2のセンサ63が、対応する肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重をそれぞれ検知する。
【0180】
次に、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321のうちのいずれかの片が受ける荷重が、所定の平均荷重(予め設定された荷重/片の枚数)を超えるか否かを判定する(ステップS62)。
【0181】
具体的には、5個の外刃片(外刃)311のうちのいずれかの外刃片311が受ける荷重が、所定の平均荷重(予め設定された荷重/片の枚数)を超えるか否かを判定する。また、2個の肌ガード片(肌ガード部)321のうちのいずれかの肌ガード片321が受ける荷重が、所定の平均荷重(予め設定された荷重/片の枚数)を超えるか否かを判定する。
【0182】
そして、ステップS62で「YES」と判定された場合には、ステップS63に移行する。すなわち、所定の平均荷重(予め設定された荷重/片の枚数)未満の片が支持される部材を上方に移動させる。具体的には、所定の平均荷重(予め設定された荷重/片の枚数)未満の外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を上方へ移動させる。また、所定の平均荷重(予め設定された荷重/片の枚数)未満の肌ガード片(肌ガード部)321を支持する第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を上方へ移動させる。
【0183】
例えば、予め設定された荷重が5.0Nの際に、5個のセンサ53がそれぞれ検知した外刃片(外刃)311が受ける荷重および2個の第2のセンサ63がそれぞれ検知した肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重が、
図20に示す値となった場合には、両端の外刃片(外刃)311が受ける荷重が0.9N、すなわち、所定の平均荷重(5.0/7)を超える値となっている。一方、中央の3つの外刃片(外刃)311が受ける荷重は、所定の平均荷重(5.0/7)未満となっている。
【0184】
したがって、
図20に示す値が検知された場合には、ステップS63で、制御部55が、中央の3つの外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を上方へ移動させることになる。このとき、制御部55は、
図21に示す状態となるように、中央の3つのバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の上方への移動量を制御することになる。具体的には、制御部55は、5個の外刃片(外刃)311のそれぞれの荷重が約0.71N、すなわち、所定の平均荷重(5.0/7)と同等となるように、中央の3つのバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の上方への移動量を制御することになる。
【0185】
また、2個の肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重が1.2N、すなわち、所定の平均荷重(5.0/7)以上の値となっている。
【0186】
したがって、
図20に示す値が検知された場合には、ステップS63で、第2の制御部65は、2つの肌ガード片(肌ガード部)321を支持する第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を移動させないことになる。
【0187】
そして、制御部55によるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の移動および第2の制御部65による第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の移動が完了すると、ステップS61に戻る。
【0188】
一方、ステップS62で「NO」と判定された場合には、ステップS64に移行する。すなわち、片が支持される部材の全てを移動させないようにする。具体的には、制御部55によるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の移動および第2の制御部65による第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の移動が行われないようにする。
【0189】
そして、ステップS62で「NO」と判定されてステップS64に移行した場合には、バネ受け台(受け部:片が支持される部材)512および第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を移動させずにステップS61に戻る。
【0190】
そして、電気かみそり1がシェービングを行うことが可能な状態となっている場合には、上記のステップS61,S62,S63の制御またはステップS61,S62,S64の制御が繰り返し行われることになる。
【0191】
このような制御を行うようにすれば、制御部55および第2の制御部65が、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重の合計が予め設定された荷重となるようにするために、所定の平均荷重よりも荷重の小さな外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321を制御することになる。そのため、シェービング時(電気かみそり1の使用時)に、全ての外刃片(外刃)311および全ての肌ガード片(肌ガード部)321による肌Sへの押付力を狙いの押付力(所定の荷重)とすることができる上、各片の押付力を、より均等な押付力(所定の平均荷重:予め設定された荷重/片の数)とすることができるようになる。その結果、シェービング時(電気かみそり1の使用時)に、各片(外刃片311、肌ガード片321)を肌Sに強く押し付けすぎたり、各片(外刃片311、肌ガード片321)の肌Sへの押付力が弱くなり過ぎたりすることを抑制することができるようになる。したがって、より適切な押付力(狙いの押付力)で各片(外刃片311、肌ガード片321)を肌Sに押し付けることができるようになるため、シェービング時(電気かみそり1の使用時)に、ヒゲ(体毛)の切断効率が低下してしまうことを抑制しつつ、肌Sへの負担を軽減させることができるようになる。すなわち、より効率的、かつ、より確実にヒゲ(体毛)を切断することができるようになる。
【0192】
特に、
図20に示す値となった場合のように、シェービング時(電気かみそり1の使用時)における各片の肌Sへの押付力(押付荷重)の合計の荷重が、予め設定された荷重よりも大きい場合には、狙いの押付力(所定の平均荷重:予め設定された荷重/片の枚数)よりも小さな荷重となる片の数が少なくなることがある。
【0193】
そのため、このような場合に、所定の平均荷重よりも荷重の小さな外刃片(外刃)311を制御するようにすれば、制御する外刃片(外刃)311の数を少なくすることができる。
【0194】
また、電気かみそり1が備える片の数が少ない場合も、押付力が狙いの荷重(所定の平均荷重:予め設定された荷重/片の数)よりも小さくなる片の数は、押付力が狙いの荷重(所定の平均荷重:予め設定された荷重/片の数)よりも大きい片の数よりも少なくなることが多いため、所定の平均荷重よりも荷重の小さな片を制御するようにすれば、制御する片の数を少なくすることが可能になる。
【0195】
このように、所定の平均荷重よりも荷重の小さな片を制御することで、片が受ける荷重の合計が予め設定された荷重となるようにすれば、より少ない片の制御で、肌Sへの負担を軽減しながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことが可能になる。
【0196】
なお、刃ユニット3が刃ブロック31は備えているが、肌ガードブロック32は備えていない場合に、
図19に示す制御を行うことも可能である。この場合、ステップS61では、センサ53が、外刃片(外刃)311が受ける荷重を検知することになる。
【0197】
また、ステップS62では、いずれかの外刃片(外刃)311が受ける荷重が、所定の平均荷重(予め設定された荷重/刃の枚数)を超えるか否かを判定することになる。
【0198】
また、ステップS63では、所定の平均荷重(予め設定された荷重/刃の枚数)未満の外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を上方へ移動させることになり、ステップS64では、バネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を移動させないようにすることになる。
【0199】
また、制御部55が、外刃片(外刃)311が受ける荷重が予め設定された設定荷重となるように、外刃片(外刃)311を制御していてもよい。そして、電気かみそり1が設定荷重を変更することができるように構成されていてもよい。このとき、設定荷重は、所定の範囲で段階的に変更させるようにしてもよいし、所定の範囲で連続的に変更させるようにしてもよい。
【0200】
なお、刃ユニット3が、刃ブロック31および肌ガードブロック32を備えている場合には、制御部55および第2の制御部65が、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重が設定された荷重(使用者等が選択した設定荷重)となるように、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321を制御することになる。そして、電気かみそり1が、全ての外刃片(外刃)311および全ての肌ガード片(肌ガード部)321による肌Sへの全体の押付力が所望の押付力(狙いの設定荷重)となるように変更することができるように構成されることになる。
【0201】
このような電気かみそり1は、例えば、
図22に示すように、本体ハウジング211(かみそり本体2)に荷重設定用スイッチ等の操作部211bを設け、この操作部211bを操作することで、所望の押付力(狙いの設定荷重)を制御部55等に記憶させるようにすることで得ることができる。
【0202】
そして、シェービングを行う(電気かみそり1を使用する)際に、制御部55等に記憶させた所望の押付力(狙いの設定荷重)と、センサ53および第2のセンサ63が検知した全ての片(外刃片311および肌ガード片321)が受ける荷重の合計と、を比較して狙いの設定荷重との差分を演算するように制御することができる。例えば、全ての片(外刃片311および肌ガード片321)が受ける荷重の合計がAで、狙いの設定荷重がBとなっている場合、B-Aを計算するように制御することができる。そして、演算結果B-Aに基づいて、対象となるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512および対象となる第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を移動させ、センサ53および第2のセンサ63が検知した全ての片(外刃片311および肌ガード片321)が受ける荷重の合計がBとなるように制御することができる。こうすれば、狙いの設定荷重Bでシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことができるようになる。
【0203】
具体的には、
図23に示すような方法で、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重の制御が行われるようにすることが可能である。以下では、
図23に示す制御の具体的な内容について説明する。
【0204】
まず、所望の荷重を任意に設定する(ステップS70)。具体的には、操作部211bを操作することで、押付力(設定荷重)を所望の押付力に設定する。
【0205】
次に、電気かみそり1をシェービング可能状態とする(ステップS71)。
【0206】
具体的には、電気かみそり1の電源をオンにしてシェービングを行うことができる状態となるようにする。
【0207】
次に、各片の荷重をセンサにより検知する(ステップS72)。
【0208】
具体的には、センサ53が、外刃片(外刃)311が受ける荷重をそれぞれ検知し、第2のセンサ63が、肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重をそれぞれ検知する。
【0209】
次に、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321のうちのいずれかの片の押付力が、所定の平均荷重(設定された荷重/片の枚数)を超えるか否かを判定する(ステップS73)。
【0210】
そして、ステップS73で「YES」と判定された場合には、ステップS74に移行する。すなわち、所定の平均荷重(設定された荷重/片の枚数)を超える片が支持される部材を下方に移動させる。具体的には、所定の平均荷重(設定された荷重/片の枚数)を超える外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を下方へ移動させる。また、所定の平均荷重(設定された荷重/片の枚数)を超える肌ガード片(肌ガード部)321を支持する第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を下方へ移動させる。
【0211】
そして、制御部55によるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の移動および第2の制御部65による第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の移動が完了すると、ステップS72に戻る。
【0212】
一方、ステップS73で「NO」と判定された場合には、ステップS75に移行する。すなわち、片が支持される部材の全てを移動させないようにする。具体的には、制御部55によるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の移動および第2の制御部65による第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の移動が行われないようにする。
【0213】
そして、ステップS73で「NO」と判定されてステップS75に移行した場合には、バネ受け台(受け部:片が支持される部材)512および第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を移動させずにステップS72に戻る。
【0214】
そして、電気かみそり1がシェービングを行うことが可能な状態となっている場合には、上記のステップS72,S73,S74の制御またはステップS72,S73,S75の制御が繰り返し行われることになる。
【0215】
このような制御を行うようにすれば、個々の使用者がそれぞれの肌の強さや好みに合わせた荷重(使用者の肌の強さに適した荷重)とすることが可能になって、パーソナライズ可能な製品(電気かみそり1)を提供することができるようになる。
【0216】
また、同一の使用者が用いる場合に、使用時の肌Sの調子等に応じて設定を変更することも可能になるため、使用者の日々変化する肌Sの状態に対応することが可能な製品(電気かみそり1)を提供することもできるようになる。
【0217】
なお、刃ユニット3が刃ブロック31は備えているが、肌ガードブロック32は備えていない場合に、
図23に示す制御を行うことも可能である。この場合、ステップS72では、センサ53が、外刃片(外刃)311が受ける荷重を検知することになる。
【0218】
また、ステップS73では、いずれかの外刃片(外刃)311が受ける荷重が、所定の平均荷重(設定された荷重/刃の枚数)を超えるか否かを判定することになる。
【0219】
また、ステップS74では、所定の平均荷重(設定された荷重/片の枚数)を超える外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を下方へ移動させることになり、ステップS75では、バネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を移動させないようにすることになる。
【0220】
また、電気かみそり1が設定荷重を変更する際に、遠隔操作により設定荷重を変更することができるようにしてもよい。このときも、設定荷重は、所定の範囲で段階的に変更させるようにしてもよいし、所定の範囲で連続的に変更させるようにしてもよい。
【0221】
また、刃ユニット3が、刃ブロック31および肌ガードブロック32を備えている場合には、制御部55および第2の制御部65が、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重が設定された荷重(使用者等が選択した設定荷重)となるように、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321を制御することになる。そして、電気かみそり1が、全ての外刃片(外刃)311および全ての肌ガード片(肌ガード部)321による肌Sへの全体の押付力が所望の押付力(狙いの設定荷重)となるように変更することができるように構成されることになる。
【0222】
このような電気かみそり1は、例えば、
図24に示すように、スマートフォン等の遠隔操作用の機器7を操作することで、所望の押付力(狙いの設定荷重)を制御部55等に記憶させるようにすることで得ることができる。
【0223】
そして、シェービングを行う(電気かみそり1を使用する)際に、制御部55等に記憶させた所望の押付力(狙いの設定荷重)と、センサ53および第2のセンサ63が検知した全ての片(外刃片311および肌ガード片321)が受ける荷重の合計と、を比較して狙いの設定荷重との差分を演算するように制御することができる。例えば、全ての片(外刃片311および肌ガード片321)が受ける荷重の合計がAで、狙いの設定荷重がBとなっている場合、B-Aを計算するように制御することができる。そして、演算結果B-Aに基づいて、対象となるバネ受け台(受け部)512および対象となる第2のバネ受け台(第2の受け部)612を移動させ、センサ53および第2のセンサ63が検知した全ての片(外刃片311および肌ガード片321)が受ける荷重の合計がBとなるように制御することができる。こうすれば、狙いの設定荷重Bでシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことができるようになる。
【0224】
具体的には、
図25に示すような方法で、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重の制御が行われるようにすることが可能である。以下では、
図25に示す制御の具体的な内容について説明する。
【0225】
まず、スマートフォン等の遠隔操作用の機器7を操作することで、押付力(設定荷重)を所望の押付力に設定する(ステップS80)。
【0226】
次に、電気かみそり1をシェービング可能状態とする(ステップS81)。
【0227】
具体的には、電気かみそり1の電源をオンにしてシェービングを行うことができる状態となるようにする。
【0228】
次に、各片の荷重をセンサにより検知する(ステップS82)。
【0229】
具体的には、センサ53が、外刃片(外刃)311が受ける荷重をそれぞれ検知し、第2のセンサ63が、肌ガード片(肌ガード部)321が受ける荷重をそれぞれ検知する。
【0230】
次に、外刃片(外刃)311および肌ガード片(肌ガード部)321のうちのいずれかの片が受ける荷重が、所定の平均荷重(設定された荷重/片の枚数)を超えるか否かを判定する(ステップS83)。
【0231】
そして、ステップS83で「YES」と判定された場合には、ステップS84に移行する。すなわち、所定の平均荷重(設定された荷重/片の枚数)を超える片が支持される部材を下方に移動させる。具体的には、所定の平均荷重(設定された荷重/片の枚数)を超える外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を下方へ移動させる。また、所定の平均荷重(設定された荷重/片の枚数)を超える肌ガード片(肌ガード部)321を支持する第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を下方へ移動させる。
【0232】
そして、制御部55によるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の移動および第2の制御部65による第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の移動が完了すると、ステップS82に戻る。
【0233】
一方、ステップS83で「NO」と判定された場合には、ステップS85に移行する。すなわち、片が支持される部材の全てを移動させないようにする。具体的には、制御部55によるバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512の移動および第2の制御部65による第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612の移動が行われないようにする。
【0234】
そして、ステップS83で「NO」と判定されてステップS85に移行した場合には、バネ受け台(受け部:片が支持される部材)512および第2のバネ受け台(第2の受け部:片が支持される部材)612を移動させずにステップS82に戻る。
【0235】
そして、電気かみそり1がシェービングを行うことが可能な状態となっている場合には、上記のステップS82,S83,S84の制御またはステップS82,S83,S85の制御が繰り返し行われることになる。
【0236】
このような制御を行うようにすることでも、個々の使用者がそれぞれの肌の強さや好みに合わせた荷重(使用者の肌の強さに適した荷重)とすることが可能になって、パーソナライズ可能な製品(電気かみそり1)を提供することができるようになる。
【0237】
また、同一の使用者が用いる場合に、使用時の肌Sの調子等に応じて設定を変更することも可能になるため、使用者の日々変化する肌Sの状態に対応することが可能な製品(電気かみそり1)を提供することもできるようになる。
【0238】
さらに、荷重の設定をスマートフォン等の遠隔操作用の機器7を用いて行うことができるようにすれば、電気かみそり1に、荷重を設定するための操作機構を設ける必要がなくなるため、電気かみそり1の構成の簡素化を図りつつより安価に製造することができるようになる。そして、電気かみそり1に荷重を設定するための操作機構を設けないようにすれば、電気かみそり1の外観等、意匠の自由度を向上させることもできるようになる。
【0239】
なお、電気かみそり1が、スマートフォン等の遠隔操作用の機器7から送られるデータを受信することが可能な受信機能を有するようにし、受信した設定荷重に関するデータに基づいて、制御部(制御部55、第2の制御部65等)が設定荷重を変更する構成とすることも可能である。このときのデータの送受信は、無線で行うようにしてもよいし、有線で行うようにしてもよい。
【0240】
また、刃ユニット3が刃ブロック31は備えているが、肌ガードブロック32は備えていない場合に、
図25に示す制御を行うことも可能である。この場合、ステップS82では、センサ53が、外刃片(外刃)311が受ける荷重を検知することになる。
【0241】
また、ステップS83では、いずれかの外刃片(外刃)311が受ける荷重が、所定の平均荷重(設定された荷重/刃の枚数)を超えるか否かを判定することになる。
【0242】
また、ステップS84では、所定の平均荷重(設定された荷重/片の枚数)を超える外刃片(外刃)311を支持するバネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を下方へ移動させることになり、ステップS85では、バネ受け台(受け部:片が支持される部材)512を移動させないようにすることになる。
【0243】
また、
図26および
図27に示すように、電気かみそり1が、かみそり本体2と、外刃片(外刃)311を保持した状態でかみそり本体2に着脱可能に装着される保持枠(保持部材)33と、を備えるようにしてもよい。そして、荷重調整機構5は、少なくとも、可動機構52とセンサ53と制御部55とがかみそり本体2側に配置されるようにしてもよい。
【0244】
図26および
図27では、荷重調整機構5の可動機構52が、駆動源としてのスライドモータ521を備えるようにしている。そして、スライドモータ521が、固定部5211と、固定部5211上で一方向に伸び縮みする可動部5212と、を備えている。そして、一方向(可動部5212の固定部5211に対する伸縮方向)が上下方向Zとなるようにした状態で、固定部5211をヘッド部22(かみそり本体2)に固定し、可動部5212の上端にセンサ53が固定されている。
【0245】
一方、荷重調整機構5のフロート機構51、すなわち、バネ(付勢部材)511およびバネ受け台(受け部)512は、保持枠(保持部材)33に取り付けられている。
【0246】
こうすることで、かみそり本体2から取り外すことが可能な外刃片(外刃)311の部分(例えば、外刃カセット4等)の構成を、より簡素な構成となるようにしている。
【0247】
そして、可動機構52、センサ53および制御部55をかみそり本体2側に配置させるようにすることで、かみそり本体2から取り外すことが可能な外刃片(外刃)311の部分(例えば、外刃カセット4等)を、より安価に製造することができるようにしている。
【0248】
こうすれば、かみそり本体2から取り外すことが可能な外刃片(外刃)311の部分(例えば、外刃カセット4等)を替え刃とする場合には、より安価な替え刃を提供することができるようになる。
【0249】
また、配線54が必要な可動機構52、センサ53および制御部55をかみそり本体2側に配置させるようにしているため、保持枠(保持部材)33をかみそり本体2に、より容易に着脱させることができるようになる。
【0250】
なお、
図26および
図27では、バネ(付勢部材)511およびバネ受け台(受け部)512が保持枠(保持部材)33に取り付けられるようにしたものを例示したが、バネ受け台(受け部)512をかみそり本体2側に配置させるようにすることも可能である。また、バネ(付勢部材)511およびバネ受け台(受け部)512をかみそり本体2側に配置させるようにすることも可能である。
【0251】
また、刃ユニット3が、刃ブロック31および肌ガードブロック32を備えている場合には、
図26,27やその変形例として説明した荷重調整機構5と同様の構成をした第2の荷重調整機構6を用いることが可能である。すなわち、第2の荷重調整機構6の少なくとも第2の可動機構62と第2のセンサ63と第2の制御部65とが、かみそり本体2側に配置されるようにすることが可能である。
【0252】
[作用・効果]
以下では、上記実施の形態およびその変形例で示した外刃ブロックおよび電気かみそりの特徴的構成およびそれにより得られる効果を説明する。
【0253】
(技術1)上記実施の形態およびその変形例で示した電気かみそり1は、外刃片(外刃)311と、外刃片(外刃)311に加えられる荷重(外刃が受ける荷重)を調整することが可能な荷重調整機構5と、を備えている。
【0254】
また、荷重調整機構5は、外刃片(外刃)311を上下方向(一方向)Zにフロートさせるフロート機構51を備えている。このフロート機構51は、外刃片(外刃)311を上下方向(一方向)Zの上側(一方側)に付勢するバネ(付勢部材)511と、バネ(付勢部材)511を受けるバネ受け台(受け部)512と、を有している。
【0255】
さらに、荷重調整機構5は、バネ受け台(受け部)512を上下方向(一方向)Zに移動させることが可能な可動機構52と、外刃片(外刃)311に加えられる荷重を検知するセンサ53と、を備えている。
【0256】
そして、荷重調整機構5は、センサ53により検知された外刃片(外刃)311に加えられる荷重に基づいて、バネ受け台(受け部)512の上下方向(一方向)Zへの移動量を制御する制御部55を備えている。
【0257】
このように、上記実施の形態およびその変形例で示した電気かみそり1では、外刃片311をバネ511によって上下方向Zの上側に付勢させつつ、バネ511を受けるバネ受け台512の位置を制御できるようにしている。
【0258】
こうすれば、外刃片311の肌Sへの押付量(外刃片311の上死点から下方への移動量)に対する外刃片311の肌Sへの押付力(押付荷重)を適宜変更させることができるようになる。その結果、例えば、電気かみそり1の使用時に、外刃片311を肌Sに強く押し付けすぎたり、外刃片311の肌Sへの押付力が弱くなり過ぎたりした場合であっても、より適切な押付力で外刃片311を肌Sに押し付けることが可能になる。
【0259】
このように、上記実施の形態およびその変形例で示した電気かみそり1を用いるようにすれば、外刃片311を肌Sに強く押し付けすぎたり、外刃片311の肌Sへの押付力が弱くなり過ぎたりすることを抑制することができるようになる。その結果、より適切な押付力で外刃片311を肌Sに押し付けることができるようになるため、シェービング時(電気かみそり1の使用時)に、ヒゲ(体毛)の切断効率が低下してしまうことを抑制しつつ、肌Sへの負担を軽減させることができるようになる。
【0260】
(技術2)また、上記(技術1)において、電気かみそり1が、外刃片(外刃)311を複数個備えるようにしてもよい。
【0261】
こうすれば、外刃片311の肌Sへの接触面積を増加させることが可能になるため、より効率的にヒゲ(体毛)を切断することができるようになる。さらに、肌Sからの押付力を各外刃片(外刃)311に分散させることができるようになるため、より確実に肌Sへの負担を軽減しながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことが可能になる。
【0262】
また、複数個の外刃片311を備えるようにすれば、種類の異なる外刃片(外刃)311を有する電気かみそり1とすることが可能になる。例えば、主に倒れた状態のヒゲ(体毛)や短く立った状態のヒゲ(体毛)を切除する機能を有するネット外刃片と、主に細い長ヒゲ(体毛)を切除する機能を有するスリット外刃片と、を備える電気かみそり1とするができる。さらに、ネット外刃片が、湾曲部分の曲率が異なる複数のネット外刃片を備える構成とすることもできる。このように、様々な機能を有する外刃片を適宜組み合わせた電気かみそり1とすることができる。こうすれば、より効率的、かつ、より確実にヒゲ(体毛)を切断することができるようになる。
【0263】
(技術3)また、上記(技術2)において、少なくとも2個の外刃片(外刃)311が、荷重調整機構5により別個独立して調整できるように構成されていてもよい。
【0264】
こうすれば、電気かみそり1の使用時における肌Sへの押付力が、いずれかの外刃片311に偏ってしまうことを抑制することが可能になる。すなわち、各外刃片311から肌Sへの押付力をより均等な荷重とすることが可能になる。その結果、肌Sへの負担をより確実に軽減することができるようになって、肌Sへの負担を軽減しながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことができるようになる。
【0265】
(技術4)また、上記(技術3)において、制御部55が、複数個の外刃片(外刃)311に加えられる荷重が略同一となるようにバネ受け台(受け部)512の上下方向(一方向)Zへの移動量を制御するようにしてもよい。
【0266】
こうすれば、いずれかの外刃片311に押付力が集中してしまうことを、より確実に抑制することができるようになる。すなわち、シェービング時(電気かみそり1の使用時)に、押付力が強すぎる外刃片311と、押付力が弱すぎる外刃片311とが存在してしまうことを、より確実に抑制することができるようになる。そのため、シェービングを行う(電気かみそり1を使用する)際における肌Sへの負担を、より確実に軽減させることができるようになる。
【0267】
また、複数個の外刃片311の全てがほぼ同等の押付力となるようにすることができるため、シェービング時(電気かみそり1の使用時)には、全ての外刃片311において剃り性能(切断性能)を十分に発揮することができるようになる。その結果、より効率的、かつ、より確実にヒゲ(体毛)を切断することができるようになる。
【0268】
(技術5)また、上記(技術3)または(技術4)において、制御部55が、外刃片(外刃)311に加えられる荷重の合計が予め設定された荷重となるようにするために、所定の荷重よりも荷重の大きな外刃片(外刃)311を制御するようにしてもよい。
【0269】
こうすることでも、より効率的、かつ、より確実にヒゲ(体毛)を切断することができるようになる。
【0270】
特に、シェービング時(電気かみそり1の使用時)における各外刃片(外刃)311の肌Sへの押付力(押付荷重)の合計の荷重が、予め設定された荷重よりも小さい場合には、狙いの押付力(所定の荷重:予め設定された荷重/外刃片の枚数)よりも大きな荷重となる外刃片(外刃)311の数が少なくなることがある。
【0271】
例えば、5枚の外刃片(外刃)311を有する電気かみそり1を用いて、肌Sの凹んだ部位に各外刃片(外刃)311を押し付けた際に、各外刃片(外刃)311の肌Sへの押付力(押付荷重)の合計の荷重が予め設定された荷重よりも小さくなっている場合には、押付力が狙いの荷重(所定の荷重:予め設定された荷重/5)よりも大きくなる外刃片(外刃)311は、前後両端の2枚の外刃片(外刃)311となることがある。この場合、押付力が狙いの荷重(予め設定された荷重/5)よりも大きくなる外刃片(外刃)311の数は、押付力が狙いの荷重(予め設定された荷重/5)よりも小さい外刃片(外刃)311の数よりも少なくなる。
【0272】
そのため、このような場合に、予め設定された荷重よりも荷重の大きな外刃片(外刃)311を制御するようにすれば、制御する外刃片(外刃)311の数を少なくすることができる。
【0273】
また、電気かみそり1が備える外刃片(外刃)311の数が多い場合も、押付力が狙いの荷重(予め設定された荷重/5)よりも大きくなる外刃片(外刃)311の数は、押付力が狙いの荷重(予め設定された荷重/5)よりも小さい外刃片(外刃)311の数よりも少なくなることが多いため、予め設定された荷重よりも荷重の大きな外刃片(外刃)311を制御するようにすれば、制御する外刃片(外刃)311の数を少なくすることが可能になる。
【0274】
このように、予め設定された荷重よりも荷重の大きな外刃片(外刃)311を制御することで、外刃片(外刃)311に加えられる荷重の合計が予め設定された荷重となるようにすれば、より少ない外刃片(外刃)311の制御で、肌Sへの負担を軽減しながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことが可能になる。
【0275】
(技術6)また、上記(技術3)から(技術5)のうちのいずれかの技術において、制御部55が、外刃片(外刃)311に加えられる荷重の合計が予め設定された荷重となるようにするために、所定の荷重よりも荷重の小さな外刃片(外刃)311を制御するようにしてもよい。
【0276】
こうすることでも、より効率的、かつ、より確実にヒゲ(体毛)を切断することができるようになる。
【0277】
特に、シェービング時(電気かみそり1の使用時)における各外刃片(外刃)311の肌Sへの押付力(押付荷重)の合計の荷重が、予め設定された荷重よりも大きい場合には、狙いの押付力(所定の荷重:予め設定された荷重/外刃片の枚数)よりも小さな荷重となる外刃片(外刃)311の数が少なくなることがある。
【0278】
例えば、5枚の外刃片(外刃)311を有する電気かみそり1を用いて、肌Sの突出した部位に各外刃片(外刃)311を押し付けた際に、各外刃片(外刃)311の肌Sへの押付力(押付荷重)の合計の荷重が予め設定された荷重よりも大きくなっている場合には、押付力が狙いの荷重(所定の荷重:予め設定された荷重/5)よりも小さくなる外刃片(外刃)311は、前後両端の2枚の外刃片(外刃)311となることがある。この場合、押付力が狙いの荷重(予め設定された荷重/5)よりも小さくなる外刃片(外刃)311の数は、押付力が狙いの荷重(予め設定された荷重/5)よりも大きい外刃片(外刃)311の数よりも少なくなる。
【0279】
そのため、このような場合に、予め設定された荷重よりも荷重の小さな外刃片(外刃)311を制御するようにすれば、制御する外刃片(外刃)311の数を少なくすることができる。
【0280】
また、電気かみそり1が備える外刃片(外刃)311の数が少ない場合も、押付力が狙いの荷重(予め設定された荷重/5)よりも小さくなる外刃片(外刃)311の数は、押付力が狙いの荷重(予め設定された荷重/5)よりも大きい外刃片(外刃)311の数よりも少なくなることが多いため、予め設定された荷重よりも荷重の小さな外刃片(外刃)311を制御するようにすれば、制御する外刃片(外刃)311の数を少なくすることが可能になる。
【0281】
このように、予め設定された荷重よりも荷重の小さな外刃片(外刃)311を制御することで、外刃片(外刃)311に加えられる荷重の合計が予め設定された荷重となるようにすれば、より少ない外刃片(外刃)311の制御で、肌Sへの負担を軽減しながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことが可能になる。
【0282】
なお、(技術5)と(技術6)を組み合わせ、押付力が狙いの荷重(予め設定された荷重/5)よりも大きい外刃片(外刃)311の数が少ない場合には、押付力が狙いの荷重(予め設定された荷重/5)よりも大きい外刃片(外刃)311を制御するようにし、押付力が狙いの荷重(予め設定された荷重/5)よりも大きい外刃片(外刃)311の数が多い場合には、押付力が狙いの荷重(予め設定された荷重/5)よりも小さい外刃片(外刃)311を制御するようにすることも可能である。こうすれば、より確実に制御する外刃片(外刃)311の数を少なくすることが可能になる。
【0283】
(技術7)また、上記(技術1)から(技術6)のうちのいずれかの技術において、制御部55が、外刃片(外刃)311に加えられる荷重が予め設定された設定荷重となるように、外刃片(外刃)311を制御していてもよい。そして、電気かみそり1が設定荷重を変更することができるように構成されていてもよい。
【0284】
こうすれば、個々の使用者がそれぞれの肌の強さや好みに合わせた荷重(使用者の肌の強さに適した荷重)とすることが可能になって、パーソナライズ可能な製品(電気かみそり1)を提供することができるようになる。
【0285】
また、同一の使用者が用いる場合に、使用時の肌Sの調子等に応じて設定を変更することも可能になるため、使用者の日々変化する肌Sの状態に対応することが可能な製品(電気かみそり1)を提供することもできるようになる。
【0286】
(技術8)また、上記(技術7)において、電気かみそり1が設定荷重を遠隔で変更することができるように構成されていてもよい。
【0287】
こうすれば、荷重の設定をスマートフォン等の遠隔操作用の機器7を用いて行うことができるようになる。その結果、電気かみそり1に、荷重を設定するための操作機構を設ける必要がなくなるため、電気かみそり1の構成の簡素化を図りつつより安価に製造することができるようになる。また、電気かみそり1に荷重を設定するための操作機構を設けないようにすれば、電気かみそり1の外観等、意匠の自由度を向上させることもできるようになる。
【0288】
(技術9)また、上記(技術1)から(技術8)のうちのいずれかの技術において、電気かみそり1が、かみそり本体2と、外刃片(外刃)311を保持した状態でかみそり本体2に着脱可能に装着される保持枠(保持部材)33と、を備えていてもよい。そして、荷重調整機構5は、少なくとも、可動機構52とセンサ53と制御部55とがかみそり本体2側に配置されていてもよい。
【0289】
こうすれば、かみそり本体2から取り外すことが可能な外刃片(外刃)311の部分(例えば、外刃カセット4等)の構成を、より簡素な構成とすることが可能になる。さらに、可動機構52、センサ53および制御部55をかみそり本体2側に配置させるようにすれば、かみそり本体2から取り外すことが可能な外刃片(外刃)311の部分(例えば、外刃カセット4等)を、より安価に製造することができるようになる。したがって、かみそり本体2から取り外すことが可能な外刃片(外刃)311の部分(例えば、外刃カセット4等)を替え刃とする場合には、より安価な替え刃を提供することができるようになる。
【0290】
また、配線54が必要な可動機構52、センサ53および制御部55をかみそり本体2側に配置させるようにしているため、保持枠(保持部材)33をかみそり本体2に、より容易に着脱させることができるようになる。
【0291】
(技術10)また、上記(技術1)から(技術9)のうちのいずれかの技術において、電気かみそり1が、肌ガード片(肌ガード部)321と、肌ガード片(肌ガード部)321に加えられる荷重(肌ガード部が受ける荷重)を調整することが可能な第2の荷重調整機構6と、を備えていてもよい。また、第2の荷重調整機構6が、肌ガード片(肌ガード部)321を上下方向(一方向)Zにフロートさせる第2のフロート機構61を備えていてもよい。このとき、第2のフロート機構61が、肌ガード片(肌ガード部)321を上下方向(一方向)Zの上側(一方側)に付勢する第2のバネ(第2の付勢部材)611を有していてもよい。さらに、第2のフロート機構61が、第2のバネ(第2の付勢部材)611を受ける第2のばね受け台(第2の受け部)612を有していてもよい。また、第2の荷重調整機構6が、第2のばね受け台(第2の受け部)612を上下方向(一方向)Zに移動させることが可能な第2の可動機構62と、肌ガード片(肌ガード部)321に加えられる荷重を検知する第2のセンサ63と、を備えていてもよい。そして、第2の荷重調整機構6が、第2のセンサ63により検知された肌ガード片(肌ガード部)321に加えられる荷重に基づいて、第2のばね受け台(第2の受け部)612の上下方向(一方向)Zへの移動量を制御する第2の制御部65を備えていてもよい。
【0292】
こうすれば、肌Sからの押付力を肌ガード片(肌ガード部)321にも分散させることができるようになるため、1つの外刃片(外刃)311当たりの荷重をより軽減させることができるようになる。その結果、より確実に肌Sへの負担を軽減しながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことが可能になる。
【0293】
(技術11)また、上記(技術10)において、第2の制御部65が、肌ガード片(肌ガード部)321に加えられる荷重と外刃片(外刃)311に加えられる荷重とが異なるように第2のばね受け台(第2の受け部)612の上下方向(一方向)Zへの移動量を制御するようにしてもよい。
【0294】
こうすることでも、より確実に肌Sへの負担を軽減しながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことが可能になる。
【0295】
このとき、肌ガード片(肌ガード部)321に加えられる荷重を外刃片(外刃)311に加えられる荷重よりも大きくなるようにすれば、1つの外刃片(外刃)311当たりの荷重をより一層軽減させることができるようになる。そのため、より一層確実に肌Sへの負担を軽減しながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことができるようになる。
【0296】
一方、肌ガード片(肌ガード部)321に加えられる荷重を外刃片(外刃)311に加えられる荷重よりも小さくなるようにすれば、1つの外刃片(外刃)311当たりの荷重を大きくすることが可能になる。その結果、外刃片(外刃)311の肌Sへの密着力が高められて、より深剃りしながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことが可能になる。
【0297】
(技術12)また、上記(技術10)において、第2の制御部65が、肌ガード片(肌ガード部)に加えられる荷重と外刃片(外刃)311に加えられる荷重とが略同一となるように第2のばね受け台(第2の受け部)612の上下方向(一方向)Zへの移動量を制御するようにしてもよい。
【0298】
こうすることでも、より確実に肌Sへの負担を軽減しながらシェービングを行う(電気かみそり1を使用する)ことが可能になる。
【0299】
また、肌ガード片(肌ガード部)321に加えられる荷重と外刃片(外刃)311に加えられる荷重とが略同等となるようにすれば、各片(外刃片311および肌ガード片321)が、より均等に肌Sに押し付けられることになるため、シェービングを行う(電気かみそり1を使用する)際の肌当たりをよくすることができるようになる。
【0300】
(技術13)また、上記実施の形態およびその変形例で示した外刃カセット(外刃ブロック)4は、上記(技術1)から(技術12)のうちのいずれかの技術に示した電気かみそり1で用いることが可能なものである。この外刃カセット(外刃ブロック)4は、外刃片(外刃)311と、外刃片(外刃)311を保持した状態でかみそり本体2に着脱可能に装着される保持枠(保持部材)33と、を備えている。そして、外刃片(外刃)311を保持した状態で保持枠(保持部材)33をかみそり本体2に装着した際に、外刃片(外刃)311に加えられる荷重が荷重調整機構5により調整できるように構成されている。
【0301】
こうすれば、より適切な押付力で外刃片(外刃)311を肌Sに押し付けることが可能な外刃カセット(外刃ブロック)4を得ることが可能になる。そして、かみそり本体2に着脱可能に装着される外刃カセット(外刃ブロック)4を用いた場合であっても、より適切な押付力で外刃片311を肌Sに押し付けることができるようになる。
【0302】
[その他]
以上、本開示にかかるスリット刃ブロックおよび電気かみそりの内容を説明したが、これらの記載に限定されるものではなく、種々の変形および改良が可能であることは、当業者には自明である。
【0303】
例えば、上記実施の形態およびその変形例で示した構成の変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態に本開示を適用することができる。また、上記実施の形態およびその変形例で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0304】
また、上記実施の形態およびその変形例では、グリップ部21およびヘッド部22を備える電気かみそり1を例示したが、ヘッド部が設けられていない電気かみそりに本開示を適用することも可能である。
【0305】
また、上記実施の形態およびその変形例では、複数個の刃ブロック31の全てを、ヘッド部22(かみそり本体2)にフロート可能に保持されるようにしたものを例示したが、一部の刃ブロック31が、ヘッド部22(かみそり本体2)にフロートできない状態で保持されるようにしてもよい。
【0306】
また、上記実施の形態およびその変形例では、刃ユニット3が複数個の刃ブロック31を備えるものを例示したが、刃ユニット3が1個の刃ブロック31のみを備えるようにすることも可能である。
【0307】
また、上記実施の形態およびその変形例では、複数個の片(外刃片311および肌ガード片321)の全てを別個独立して制御できるようにしたものを例示したが、少なくとも2つの片が連動するように制御することも可能である。この場合、電気かみそり1の使用時に、押付力の差があまり大きくならない片同士を連動させるようにするのが好ましい。
【0308】
また、少なくとも2つの片を連動させる場合、別個の受け部(バネ受け台512や第2のバネ受け台612)で受けた状態で、それぞれの受け部を連動するように制御してもよい。
【0309】
また、少なくとも2つの片を連動させる場合に、
図28に示すように、1つの受け部で複数の片を受けるようにして、1つの受け部を移動させることで、少なくとも2つの片が連動するように制御することも可能である。なお、
図28では、1つのバネ受け台(受け部)512で中央の3つの外刃片(外刃)311を支持するようにしたものを例示しているが、このような構成に限られるものではなく、様々な構成とすることが可能である。例えば、1つのバネ受け台(受け部)512で隣り合う2つの外刃片(外刃)311を支持する構成とすることも可能であるし、1つのバネ受け台(受け部)で、隣り合う外刃片311と肌ガード片321とを支持する構成とすることも可能である。
【0310】
このように、複数の片を1つの受け部で受けるようにすれば、受け部の数が少なくなるため、構成の簡素化を図りつつコストの削減を図ることができるようになる。なお、少なくとも2つの片が連動するように制御すれば、制御信号を少なくすることができるようになるという利点もある。
【0311】
また、上記実施の形態およびその変形例では、複数個の片(外刃片311および肌ガード片321)の全てを別個独立して制御できるようにしたものを例示したが、少なくとも2つの片が別個独立して制御されるようにすることも可能である。
【0312】
また、複数個の刃ブロック31や複数個の肌ガードブロック32の並び順も、適宜設定することが可能である。
【0313】
また、上記実施の形態およびその変形例では、内刃312を外刃片311に対して往復運動させる往復動式電気かみそりを例示したが、内刃312を外刃片311に対して回転させる回転式電気かみそりに本開示を適用することも可能である。
【0314】
また、ヘッド部やかみそり本体、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0315】
以上のように、本開示にかかる外刃ブロックおよび電気かみそりは、より適切な押付力で外刃を肌に押し付けることが可能であるので、ヒゲに限らず、様々な体毛の処理等の用途にも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0316】
1 電気かみそり
2 かみそり本体
311 外刃片(外刃)
321 肌ガード片(肌ガード部)
33 保持枠(保持部材)
4 外刃カセット(外刃ブロック)
5 荷重調整機構
51 フロート機構
511 バネ(付勢部材)
512 バネ受け台(受け部)
52 可動機構
53 センサ
55 制御部
6 第2の荷重調整機構
61 第2のフロート機構
611 第2のバネ(第2の付勢部材)
612 第2のバネ受け台(第2の受け部)
62 第2の可動機構
63 第2のセンサ
65 第2の制御部
Z 上下方向(一方向)