(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139989
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】樹脂製容器
(51)【国際特許分類】
B65D 1/02 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
B65D1/02 221
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050963
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000253503
【氏名又は名称】キリンホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099645
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 晃司
(72)【発明者】
【氏名】永谷 明子
(72)【発明者】
【氏名】新井 裕貴
【テーマコード(参考)】
3E033
【Fターム(参考)】
3E033AA01
3E033BA18
3E033CA02
3E033DA03
3E033DA08
3E033DB01
3E033DC03
3E033EA06
3E033FA03
3E033GA02
(57)【要約】
【課題】剛性や強度を確保するに有利なリブ構造を備えた樹脂製容器を提供する。
【解決手段】口部2と底部6との間にて軸線方向に筒状に延びる胴部5が設けられた樹脂製容器1において、胴部5には、軸線方向及び周方向のいずれの方向に対しても斜めに傾くように延びる一対の斜行部20bが所定の頂部20cを挟んで周方向の両側に配置されることによって軸線方向一方の側に向かって凸形状を形成し、かつ周方向に関しては胴部5の全周の一部の範囲に限って延びて一対の斜行部20bのそれぞれの両端20aが他のリブから離れた複数本の部分リブ20を設け、少なくとも2本の部分リブ20を、軸線方向及び周方向のいずれの方向にも互いに位置をずらして配置する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
口部と底部との間にて軸線方向に筒状に延びる胴部が設けられ、前記胴部の外周には補強用の複数のリブが設けられた樹脂製容器であって、
前記複数のリブには、前記軸線方向及び前記胴部の周方向のいずれの方向に対しても斜めに傾くように延びる一対の斜行部が所定の頂部を挟んで前記周方向の両側に配置されることによって前記軸線方向一方の側に向かって凸形状を形成し、かつ前記周方向に関しては前記胴部の全周の一部の範囲に限って延びて前記一対の斜行部のそれぞれの両端が他のリブから離れた複数本の部分リブが含まれ、
前記複数本の部分リブのうち少なくとも2本の部分リブは、前記軸線方向及び前記周方向のいずれの方向にも互いに位置をずらして配置されている樹脂製容器。
【請求項2】
2本以上の部分リブが前記軸線方向に並べられた少なくとも1つのリブ列が形成され、
1つのリブ列上の各部分リブに対して前記軸線方向及び前記周方向のいずれの方向にもずれた位置には他の少なくとも1本の部分リブが存在し、かつ前記1つのリブ列上の各部分リブと、前記他の少なくとも1本の部分リブとは、前記軸線方向一方の側から他方の側に向かって互い違いに並ぶようにして、前記複数本の部分リブが配置されている請求項1に記載の樹脂製容器。
【請求項3】
前記1つのリブ列上の各部分リブにおける斜行部の一部と、前記他の少なくとも1本の部分リブにおける前記斜行部の一部とが、前記軸線方向において交互に並ぶようにして、前記複数本の部分リブが配置されている請求項2に記載の樹脂製容器。
【請求項4】
2本以上の部分リブが前記軸線方向に並べられた2以上のリブ列が前記周方向に互いに位置をずらして形成され、かつ前記周方向に隣接するリブ列間においては、一方のリブ列上の各部分リブと他方のリブ列上の各部分リブとが前記軸線方向一方の側から他方の側に向かって互い違いに並ぶようにして、前記複数本の部分リブが配置されている請求項1に記載の樹脂製容器。
【請求項5】
前記一方のリブ列上の各部分リブにおける斜行部の一部と、前記他方のリブ列上の各部分リブにおける前記斜行部の一部とが、前記軸線方向において交互に並ぶようにして、前記複数本の部分リブが配置されている請求項4に記載の樹脂製容器。
【請求項6】
前記胴部は角部を有する角筒状に形成され、前記複数本の部分リブのそれぞれは、前記頂部が前記角部に位置するように設けられている請求項1~4のいずれか一項に記載の樹脂製容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、胴部に補強用のリブが設けられた樹脂製容器に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、PET樹脂と称する。)等の樹脂を素材として形成される樹脂製容器は、近年、環境負荷の低減等を目的とする包装資材使用量の削減の要請を受けて薄肉化、軽量化が進められている。一方、容器の薄肉化は、容器の縦圧縮荷重に対する強度、容器の把持時や容器内部の減圧時の変形に対する剛性等の物理特性を損なう要因となる。そのため、容器の胴部にリブ群を設けて胴部の剛性や強度を高める試みがなされている。胴部のリブは、胴部をその周方向に沿って一定幅で水平に一周するように設けられていることが一般的である。一方、リブの方向や溝幅を変化させる例も提案されている。例えば、溝状に凹んだリブを容器の軸線方向に蛇行しつつ胴部を一周するように設けた樹脂製容器が提案されている(特許文献1参照)。胴部のリブ群の一部を胴部の周方向と平行に延びるように配置し、他の一部のリブを周方向に対して斜めに傾いて延びるように配置した樹脂製容器も提案されている(特許文献2参照)。胴部の内側に突出する第1突出領域と、胴部の内側に第1突出領域よりもさらに大きく突出する第2突出領域とを周方向に沿って交互に配置した溝状のリブを胴部に設けた樹脂製容器も提案されている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-115035号公報
【特許文献2】特開2018-118769号公報
【特許文献3】特開2015-37980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
胴部の周方向に沿って一定幅で水平に延びるリブは、容器の軸線方向に沿って作用する縦方向荷重に対しては十分な補強効果を発揮できないことがある。例えば、リブが縦方向の圧縮荷重で押し潰されて座屈が生じることが懸念される。一方、上述した特許文献に開示されたリブのように、リブの少なくとも一部における方向や溝幅を胴部の周方向に対して変化させた場合には、縦方向荷重に対する補強効果が改善され、座屈強度等の向上が期待できる。しかしながら、いずれの例でも、リブは胴部の全周に亘って滑らかに連続しつつ胴部を一周するように設けられている。そのため、胴部に作用する荷重、特には上記の縦方荷重が特定箇所に集中し、補強効果が損なわれる虞がある。
【0005】
そこで、本発明は、剛性や強度を確保するに有利なリブ構造を備えた樹脂製容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る樹脂製容器は、口部と底部との間にて軸線方向に筒状に延びる胴部が設けられ、前記胴部の外周には補強用の複数のリブが設けられた樹脂製容器であって、前記複数のリブには、前記軸線方向及び前記胴部の周方向のいずれの方向に対しても斜めに傾くように延びる一対の斜行部が所定の頂部を挟んで前記周方向の両側に配置されることによって前記軸線方向一方の側に向かって凸形状を形成し、かつ前記周方向に関しては前記胴部の全周の一部の範囲に限って延びて前記一対の斜行部のそれぞれの両端が他のリブから離れた複数本の部分リブが含まれ、前記複数本の部分リブのうち少なくとも2本の部分リブは、前記軸線方向及び前記周方向のいずれの方向にも互いに位置をずらして配置されたものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一形態に係る樹脂製のボトルの正面図。
【
図3】
図1のボトルをその上方からみて軸線の回りに時計方向に45°回転させた状態を示す図。
【
図4】
図1のボトルをその上方からみて軸線の回りに反時計方向に45°回転させた状態を示す図。
【
図7】
図1のボトルをその右側の角部の斜め上方から観察したときの斜視図。
【
図8】
図1のボトルをその左側の角部の斜め上方から観察したときの斜視図。
【
図9】胴部の部分リブが設けられた部分を胴部の全周に亘って平面上に展開した状態を示す図。
【
図11】ボトルの胴部にロールラベルを装着する際の接着領域の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して本発明の一形態に係る樹脂製容器を説明する。以下の形態は、樹脂製容器の一例として、飲料を充填して販売するためのボトルに本発明を適用した例である。ボトル1は、PET樹脂等を素材とする2軸延伸ブロー成型法によって製造される樹脂成形品である。
図1~
図4に示すように、ボトル1は、口部2、首部3、肩部4、胴部5及び底部6を備えている。
図1~
図4では、ボトル1を正立状態、すなわち底部6を下に向け、口部2を上に向けて立てた状態で示している。以下の形態では、正立状態にあるときの上下方向がボトル1の軸線方向に相当し、ボトル1をその軸線方向に延びる軸線AXの回りに周回する方向がボトル1の周方向に相当する。ボトル1を周方向に沿って平面上に展開した場合、周方向は軸線方向に対して直交する方向である。また、以下の説明では、正立状態を基準としてボトル1の上下を区別する。なお、
図1はボトル1の正面図、
図2はボトル1の右側面図である。
図3はボトル1をその上方から見て
図1の状態から軸線AXの回りに時計方向へ45°回転した状態を示し、
図4はボトル1をその上方から見て
図1の状態から軸線AXの回りに反時計方向へ45°回転した状態を示している。ボトル1の背面図は雄ねじ部2aを除いて
図1と同様に現れ、ボトル1の左側面図は雄ねじ部2aを除いて
図2と同様に現れる。
【0009】
口部2は軸線方向に比較的小さい径で延びる円筒状である。口部2の外周には不図示のキャップを取り付けるための雄ねじ部2aが設けられている。首部3は、ネックリング3aの下端から下方に略同一径で同軸的に延びている。肩部4は首部3の下端から胴部5に向かって徐々に拡大しつつ延びている。胴部5は、肩部4の下端から軸線方向に沿って下方に筒状に延びるように形成されている。胴部5は、一例として、軸線AXと直交する横断面上にて概ね四角形を呈する角筒状に形成されている。ただし、胴部5は、4つの壁面5aと、それらの壁面5aの境界に位置する角部5bとを組み合わせた形状を有している。したがって、厳密には、胴部5の横断面形状は、仮想的な四角形の各辺に沿って延びる4つの壁面5aが角部5bを介して相互に接続された八角形状を呈する。角部5bが壁面5aよりも明確に小さい限りにおいて、その横断面形状は4つの壁面5aを組み合わせた実質的な四角形状と見做してよい。角部5bは、壁面5a同士の境界を一定の傾きの平面で繋いだいわゆる面取り形状であってもよいし、適宜の湾曲を伴ったいわゆるアール形状として設けられてもよい。あるいは、胴部5は横断面の形状が概ね円形となる円筒状であってもよい。さらに、胴部5の横断面形状は、四角形や八角形以外の多角形状、楕円状や長円状等の非円形状であってもよい。
【0010】
底部6は、胴部5の下端に連なり、ボトル1の正立状態における下端を閉じる底蓋状である。口部2、首部3、肩部4、胴部5及び底部6は共通の軸線AX上に同軸的に並ぶように設けられている。したがって、軸線AXはボトル1の全体の軸線に相当し、その軸線AXは胴部5の軸線と一致する。また、胴部5の周方向はボトル1の周方向と一致する。ただし、肩部4、胴部5及び底部6は口部2及び首部3に対して同軸的に設けられることを必ずしも要しない。例えば、胴部5及び底部6は軸線AXに対して偏心して設けられてもよい。
図6に示したように、底部6には、その補強を目的としてその中心から放射状に延びる複数本の溝状のリブが設けられてもよい。
【0011】
図1~
図4に示すように、胴部5の外周には、その補強を目的として、複数のリブの集合としてのリブ群10が設けられている。リブ群10は、胴部5の軸線方向中央よりも幾らか下側の位置にて胴部5を周方向に一周する1本の周回リブ11と、複数本の部分リブ20とを含む。周回リブ11は、胴部5の内側に膨らむように形成されている。換言すれば、周回リブ11は、胴部5の内側に向けて凹む溝状のリブとして形成されている。周回リブ11の溝幅、すなわち軸線方向の幅は胴部5の全周に亘って一定である。周回リブ11の位置及び本数は、胴部5の軸線方向の長さ、直径、厚さ等の仕様に応じて適宜に変更されてよい。周回リブ11は省略されてもよい。部分リブ20は、周回リブ11の有無に関わりなく胴部5の適宜の位置に配置されてよい。例えば、胴部5の概ね全域に部分リブ20が配置されてもよい。
【0012】
各図において、胴部5の下部、一例として周回リブ11よりも下方において、胴部5は、特段のリブ、凹凸等が存在しない状態で描かれている。ただし、胴部5の下部にも、補強目的、あるいは装飾目的で適宜のリブ、凹凸形状等が設けられてよい。角部5bの横断面形状は、周回リブ11よりも上側ではアール形状、下側では面取り形状とされている。ただし、そのような横断面形状の設定は一例であって、角部5bの横断面形状は適宜に設定されてよい。例えば、角部5bの全体をアール形状、又は面取り形状で統一してもよい。
【0013】
次に、部分リブ20を説明する。
図7は
図1の右側の角部5bの斜め上方からボトル1を観察したときの斜視図、
図8は
図1の左側の角部5bの斜め上方からボトル1を観察したときの斜視図である。また、
図9は、胴部5の部分リブ20が設けられた部分を胴部の全周に亘って平面上に展開した状態を示している。
図9において、X軸方向はボトル1の軸線方向に対応し、Y軸方向はボトル1の周方向に対応する。部分リブ20上の構成要素の参照符号は
図9に詳細に付されており、それ以外の図では、煩雑を避けるために部分リブ20上の構成要素の参照符号が適宜に省略されている。
【0014】
まず、各部分リブ20の形状について説明する。各部分リブ20は、ボトル1の周方向に関して、胴部5の全周の一部の範囲に限って延び、その両端20aが他のリブから離れるように設けられている。つまり、各部分リブ20は、両端20aが他のリブと連続することなく行き止まりの終端として識別できる形状に形成されている。
図10に示したように、部分リブ20は、その全長に亘って胴部5の表面、すなわち壁面5a及び角部5bのそれぞれの外面よりも内側に膨らむリブ、換言すれば胴部5の内側に凹む溝状のリブとして形成されている。なお、部分リブ20の溝幅は、部分リブ20の全長に亘って一定であってもよいし、適宜に変更されてもよい。
【0015】
部分リブ20は、
図9に示した展開状態において、軸線方向及び周方向のいずれの方向に対しても斜めに傾くように延びる斜行部20bを有している。しかも、部分リブ20は、頂部20cを挟んで周方向の両側に斜行部20bが配置されることにより、軸線方向の一方の側、図示の例では軸線方向上側に頂部20cが向けられた凸形状を形成するように設けられている。つまり、部分リブ20は、頂部20cが軸線方向で最も上側に位置し、かつ斜行部20bが頂部20cから両端20aに向かって下り勾配を描いて延びるように設けられている。ただし、部分リブ20の上下方向の向きは逆に設定されてもよい。すなわち、部分リブ20は、頂部20cが軸線方向で最も下側に位置し、かつ斜行部20bが頂部20cから離れるほど上方に偏るように設けられてもよい。したがって、頂部20cとは、部分リブ20の傾きが軸線方向において向きを変える部分であり、部分リブ20の凸形状の向きに応じて、部分リブ20の最も高い部分又は最も低い部分のいずれかが頂部に該当する。一対の斜行部20bは頂部20cを挟んで対称的に延びるように設けられてもよいし、左右の斜行部20bが頂部20cを挟んで非対称に延びるように設けられてもよい。
【0016】
部分リブ20は、その頂部20cを経由して湾曲しつつ延びる湾曲部20dをさらに含むように形成されている。部分リブ20の湾曲部20dは、
図9の展開図において、斜行部20bをその全長に亘って湾曲させることによって設けられてもよいし、頂部20cを挟んで左右の斜行部20bの途中まで湾曲させることによって設けられてもよい。前者の場合には、部分リブ20の全体が湾曲部20dとなる。後者の場合、頂部20cから斜行部20bの途中までの範囲が湾曲部20dとなり、斜行部20bのその余の範囲は
図9の展開図上で軸線方向及び周方向に対して一定の傾斜角で直線的に延びるように形成される。
図9の部分リブ20は後者の一例である。
【0017】
部分リブ20の大きさは、
図9の展開図における軸線方向の高さH1、及び部分リブ20の両端20a間の角度θ1によって特定することができる。高さH1及び角度θ1は、いずれも部分リブ20の両端20a及び頂部20cを部分リブ20の中心線CL1上の点として定義したときの寸法である。なお、中心線CL1、高さH1及び角度θ1は1本の部分リブ20のみに代表して示してある。高さH1、角度θ1は、胴部5の寸法、目的とする補強効果等に応じて適宜に設定されてよい。なお、全ての部分リブ20において高さH1を互いに等しく設定し、かつ角度θ1を互いに等しく設定してもよいし、一部の部分リブ20の高さH1及び角度θ1の少なくともいずれか一方を、他の部分リブ20に対して異なる値に設定してもよい。
【0018】
次に、部分リブ20の配置について説明する。本形態では、3本の部分リブ20を軸線方向に並べた第1リブ列C1と、2本の部分リブ20を軸線方向に並べた第2リブ列C2とが周方向に互いに位置をずらしつつ交互に形成されるようにして部分リブ20が配置されている。胴部5には2列の第1リブ列C1と2列の第2リブ列C2とが設けられ、それにより、胴部5の全体では4列のリブ列が形成されている。各第1リブ列C1上の部分リブ20はそれらの頂部20cが軸線方向と平行な同一の直線L1に並ぶように配置され、各第2リブ列C2上の部分リブ20はそれらの頂部20cが軸線方向と平行な同一の直線L2に並ぶように配置されている。したがって、各リブ列C1、C2上の部分リブ20の頂部20cの周方向における角度ピッチθpは360°を胴部5の横断面形状の角数4で除した90°である。なお、
図9の両端の直線L1は1つの第1リブ列C1に関する同一の直線である。各リブ列C1、C2において、部分リブ20はそれらの頂部20cが軸線方向に同一直線L1、L2上に並ぶように配置されることを必ずしも要しない。軸線方向に沿って複数本の部分リブ20が並んでリブ列C1、C2が形成されていると観念できる限りにおいて、各リブ列C1、C2上で部分リブ20が周方向に幾らかずれをもって配置されてもよい。
【0019】
周方向に隣接する第1リブ列C1と第2リブ列との間においては、第1リブ列C1上の各部分リブ20と、第2リブ列C2上の各部分リブ20とが軸線方向一方の側から他方の側に向かって互い違いに並ぶようにして、換言すれば各リブ列C1、C2の部分リブ20が千鳥状に並ぶようにして部分リブ20が配置されている。したがって、第1リブ列C1又は第2リブ列C2のいずれか一方のリブ列の部分リブ20に対して、他方のリブ列の部分リブ20は、軸線方向及び周方向のいずれの方向にも位置をずらして配置されることになる。
【0020】
各リブ列C1、C2の部分リブ20の軸線方向における位置関係に着目すると、他方のリブ列の少なくとも1本の部分リブ20は、一方のリブ列の互いに隣接する2本の部分リブ20間に位置している。図示の例では、第1リブ列C1を一方のリブ列とし、第2リブ列C2を他方のリブ列としたとき、第2リブ列C2の2本の部分リブ20は、軸線方向において第1リブ列C1の3本の部分リブ20のそれぞれの間に位置している。第2リブ列C2を一方のリブ列とし、第1リブ列C1を他方のリブ列としたとき、第1リブ列C1の中央の1本の部分リブ20は、軸線方向において第2リブ列C2の2本の部分リブ20の間に位置している。各リブ列C1、C2における部分リブ20の軸線方向における間隔は互いに等しく設定され、第2リブ列C2の部分リブ20は、軸線方向において、第1リブ列C1の部分リブ20間の中間となる位置に配置されている。ただし、各部分リブ20の軸線方向の間隔は適宜に変更されてもよい。各リブ列C1、C2において部分リブ20の形状及び寸法は互いに等しくてもよいし、少なくとも一部の部分リブ20の形状及び寸法の少なくともいずれか一方が他の部分リブ20とは異なっていてもよい。図示例では、第1リブ列C1の最下部の部分リブ20の両端20aと頂部20cとの間の高さ、及び両端20a間の角度が、他の部分リブ20よりも幾らか小さく設定されている。
【0021】
また、各リブ列C1、C2の部分リブ20の周方向における位置関係に着目すると、各リブ列C1、C2の部分リブ20は、第1リブ列C1上の各部分リブ20における斜行部20bの端20aを含む一部と、第2リブ列C2上の各部分リブ20における斜行部20bの端20aを含む一部とが互いに入れ違いとなるように延ばされている。換言すれば、各リブ列C1、C2の部分リブ20における斜行部20bの一部が軸線方向において交互に並ぶように部分リブ20が配置されている。
図10では、矢印Rで示した領域にて、各リブ列C1、C2の斜行部20bが軸線方向に交互に並んでいる。
図1及び
図2から明らかなように、矢印Rで示した領域は、胴部5の周方向における中央部に相当する領域であって、軸線方向に関して各リブ列C1、C2の斜行部20bのいずれもが存在する混在領域として捉えることができる。
【0022】
さらに、
図3、
図4、
図7及び
図8から明らかなように、各リブ列C1、C2の部分リブ20は、それらの頂部20cが胴部5の角部5b上に位置するように設けられている。すなわち、第1リブ列C1上の部分リブ20は、それらの頂部20cが胴部5の対角線方向に対向する一対の角部5b上に位置し、第2リブ列C2上の部分リブ20は、それらの頂部20cが胴部5の対角線方向に対向する他の一対の角部5b上に位置するように設けられている。したがって、各部分リブ20は、胴部5の角部5bから壁面5aの周方向の中央部に向かって下り勾配を描いて延びるように設けられている。そして、上述したように、胴部5の周方向における中央部にて、各リブ列C1、C2の斜行部20bが軸線方向に交互に並んでいる。
【0023】
以上の形態においては、各部分リブ20の斜行部20bが、ボトル1の軸線方向及び周方向のいずれに対しても斜めに傾くように延びているため、ボトル1の軸線方向及び周方向のいずれの方向からの荷重に対しても部分リブ20が補強効果を発揮する。特に、ボトル1の軸線AXに沿って作用する縦方向の圧縮荷重に対しては、ボトル1の周方向に延びる周回リブ11と比較してより高い補強効果を発揮することが可能である。
【0024】
しかも、各部分リブ20の頂部20cを挟んで両側に斜行部20bが配置されることにより、各部分リブ20の斜行部20bの傾きが頂部20cを境として変化し、かつ斜行部20bの両端は他のリブから離されている。そのため、ボトル1に対して軸線AXに沿った縦方向の圧縮荷重が作用した場合には、頂部20cから斜行部20bを介して両端20aに至る間で各部分リブ20からその両側の壁面5aに荷重を分散させるように逃がすことが可能である。そのため、部分リブ20への荷重の集中に起因して部分リブ20がその内部で折れ曲がるような変形が生じる可能性を顕著に低下させることができる。したがって、ボトル1の縦方向の圧縮荷重による座屈変形に対する剛性、強度を大きく向上させることが可能である。さらに、部分リブ20の湾曲部20dでは、ボトル1の軸線方向及び周方向に対する傾きが漸次変化する。そのため、補強効果をさらに多くの方向において発揮させて、ボトル1の剛性や強度をさらに高めることができる。
【0025】
角筒状の胴部5を有するボトル1では、縦方向の圧縮荷重に対して角部5bが柱状構造部分として荷重を受け持つ傾向が生じることがある。それらの角部5bに部分リブ20の頂部20cを位置させることにより、角部5bが受ける荷重を部分リブ20から角部5bを挟んで両側の壁面5aへと分散させることができる。それにより、縦方向の圧縮荷重に対するボトル1の剛性や強度をより確実に向上させることが可能である。
【0026】
リブ列C1、C2間において部分リブ20が互い違いとなるように配置されているため、リブ列C1、C2間にて部分リブ20の軸線方向の位置を一致させる場合と比較して、各部分リブ20を相互に離しつつ、各部分リブ20の周方向の長さを相対的に大きく設定することができる。これにより、部分リブ20による補強効果をより高めることが可能である。
【0027】
部分リブ20は、ボトル1を持つ際に指で掴まれる可能性が高い領域に配置されている。したがって、ボトル1が把持される際に部分リブ20の補強効果を十分に発揮させて胴部5の変形を抑えることができる。それにより、ボトル1の把持時の変形による内容液の吹きこぼれといった不都合が発生する虞を低減することが可能である。
【0028】
次に、ボトル1に装着されるラベルと部分リブ20との関係について説明する。以下では、接着剤を利用して胴部5に装着されるロールラベルを、ラベルの一例に挙げて説明する。ロールラベルとは、ボトル1の胴部5に一端部が接着剤を塗布して固定され、かつ胴部5に巻き付けられた状態で両端部が相互に接着されるタイプのラベルである。接着剤は一例として加熱によって溶融するホットメルト型の接着剤である。
【0029】
図11は、ロールラベルを胴部5に巻き付けて装着する場合の接着領域の一例を示している。
図11は、周回リブ11よりも上側にて胴部5にロールラベル30を装着する例を示している。ただし、上述したように周回リブ11は省略可能であり、ロールラベル30の大きさは適宜に変更されてよい。例えば、ロールラベル30は、胴部5を部分的に覆い、あるいは胴部5のほぼ全域を覆うように設けられてもよい。
図11において、ロールラベル30は胴部5に対して幾らかの余裕をもって装着された状態が示されているが、実際には胴部5に対してほぼ隙間なく巻き付けられるようにしてロールラベル30が装着される。
【0030】
ロールラベル30のそれぞれの一端部を胴部5に固定するため、胴部5には複数の接着領域31が図中にハッチングを付して示したように設定される。接着領域31は、ロールラベル30の装着時において、接着剤が塗布されるべき胴部5上の領域である。接着領域31は、一例として、胴部5の少なくとも2つの角部5bのそれぞれにて軸線方向に一列に並ぶように配置される。ロールラベル30は、その周方向の一端部がいずれかの角部5b上の接着領域31にて胴部5に接着される。胴部5に巻かれたロールラベル30の他端部が胴部5に接着された一端部に重ね合わされてさらに接着されることにより、ロールラベル30が胴部5に装着される。
【0031】
以上のように角部5b上に接着領域31を設定する場合には、角部5bが胴部5において外側に最も膨らんだ領域となることから、接着剤塗布用のローラに対してボトル1を軸線AXの回りに相対的に回転させるだけで角部5bをローラと接触させて接着剤を塗布することが可能である。各部分リブ20は頂部20cが角部5b上に位置するように配置されているため、各リブ列C1、C2上において部分リブ20間には接着領域31を設定するためのスペースが生じ、部分リブ20を避けて接着領域31を比較的容易に設定することができる。これに対して、例えば
図9に矢印Rで示した壁面5a上の領域に接着領域31を設定する場合、各リブ列C1、C2の部分リブ20が軸線方向に交互に並ぶために、部分リブ20を避けて接着領域31を設定することが困難である。よって、角筒状の胴部5においては、その角部5b上に部分リブ20の頂部20cを配置することがロールラベルの接着領域31を確保する上でも有利である。
【0032】
ボトル1に装着されるラベルは、上述したロールラベルの例に限らない。熱収縮を利用して装着されるシュリンクフィルム製のラベルが胴部5に装着されてもよい。その場合、部分リブ20の斜行部20bがボトル1の軸線方向及び周方向のいずれの方向に対しても斜めに傾くように延びているので、胴部5を周方向に一周するようなリブと比較して、収縮したラベルの部分リブ20への入り込みが抑制される。そのため、ラベルの美感が損なわれる不都合の発生を抑制し、又は回避することが可能である。加えて、胴部5に装着されるラベルには、ロゴ、商標等の商品表示、成分や製造者等に関する品質表示といった比較的重要度が高い事項が表示されることが多い。ラベルが装着される領域に部分リブ20を配置した場合には、それらの事項の表示がラベルの変形によって視認し辛くなるといった不都合を回避するにも有利である。
【0033】
本発明は上述した形態に限定されず、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、部分リブ20については以下のような変形又は変更が可能である。まず、部分リブ20は溝状のリブとして形成される例に限らない。胴部5の外側に膨らむ突条のリブとして部分リブ20が形成されてもよい。突条のリブとして形成された場合でも、上述した補強効果を奏することが可能であり、シュリンクフィルム製のラベルが装着される場合にはその外側への変形を抑制し、ラベルの美感が損なわれる不都合の発生を抑制し、又は回避することが可能である。一方、溝状のリブとした場合には、リブが胴部5の内側に膨らむことによってボトル1の内容量が減少するが、部分リブ20は胴部5の全周の一部の範囲に限って延びているため、全周に亘ってリブを延ばす場合と比較して内容量の減少の程度を抑えることが可能である。
【0034】
上記の形態では、全ての部分リブ20を他のいずれのリブとも交差しない孤立したリブとして設けたが、部分リブ20は、頂部20cを挟んでその両側に斜行部20bが配置されることによって軸線方向一方の側に向かって凸形状を形成し、かつ周方向に関して胴部5の全周の一部の範囲に限って延びて斜行部20bのそれぞれの両端20aが他のリブから離れていれば足りる。したがって、例えば隣接するリブ列C1、C2間において、少なくとも一部の部分リブ20の斜行部20b同士がそれらの途中の位置で互いに交差するように部分リブ20が配置されてもよい。
【0035】
上記の形態では、部分リブ20の本数が異なる第1リブ列C1と第2リブ列C2とを周方向に交互に配置したが、各リブ列における部分リブの本数は、部分リブ20の高さH1、及び胴部5の軸線方向の高さに応じて適宜に変更可能である。第2リブ列C2の下端側に1本の部分リブ20を配置して、各リブ列の部分リブの本数を互いに等しく設定することも可能である。一方、例えば第1リブ列C1に2本の部分リブ20を配置し、そのリブ列C1に対して周方向に隣接する位置に、第2リブ列C2に代えて単一の部分リブ20を配置し、かつその部分リブ20を軸線方向において第1リブ列C1の2本の部分リブ20間に位置させるといった変形も可能である。さらに、2本以上の部分リブ20を軸線方向に並べてリブ列を形成することは必ずしも必須ではない。例えば、複数本の部分リブ20を周方向に沿って並べつつ、隣接する部分リブ20を軸線方向に互いにずらして配置してもよい。この場合でも、2本の部分リブ20が軸線方向及び周方向に互いに位置をずらして配置する構成が実現される。
【0036】
部分リブ20は、湾曲部20dを含んだものに限定されない。例えば、
図9の展開図上で軸線方向及び周方向に対して一定の傾きで互いに逆向きに延びる一対の直線的なリブを斜行部として配置し、それらの斜行部の一端を頂部で接続するように部分リブ20を形成することよって凸形状の部分リブ20が形成されてもよい。
【0037】
本発明の樹脂製容器は、角筒状の胴部を有するPET樹脂製のボトルに限定されない。口部と底部との間に筒状の胴部を有する限りにおいて、適宜の形状の容器に本発明が適用されてよい。容器の素材もPET樹脂に限定されず、各種の樹脂が素材として利用されてよい。容器の内容物も飲料に限定されず、各種の液体、半固体状のゲル、ゾル、粉末その他の各種の物質が容器の内容物とされてよい。
【0038】
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する構成要素を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0039】
本発明の一態様に係る樹脂製容器(1)は、口部(2)と底部(6)との間にて軸線方向に筒状に延びる胴部(5)が設けられ、前記胴部の外周には複数のリブが設けられた樹脂製容器であって、前記複数のリブには、前記軸線方向及び前記胴部の周方向のいずれの方向に対しても斜めに傾くように延びる一対の斜行部(20b)が所定の頂部(20c)を挟んで前記周方向の両側に配置されることによって前記軸線方向一方の側に向かって凸形状を形成し、かつ前記周方向に関しては前記胴部の全周の一部の範囲に限って延びて前記一対の斜行部のそれぞれの両端(20a)が他のリブから離れた複数本の部分リブ(20)が含まれ、前記複数本の部分リブのうち少なくとも2本の部分リブは、前記軸線方向及び前記周方向のいずれの方向にも互いに位置をずらして配置されたものである。
【0040】
上記態様の樹脂製容器においては、各部分リブの斜行部が、軸線方向及び周方向のいずれに対しても斜めに傾くように延びているため、軸線方向及び周方向のいずれの方向からの荷重に対しても部分リブが補強効果を発揮する。しかも、部分リブの頂部を挟んで両側に斜行部が配置されることにより、各部分リブの斜行部の傾きが頂部を境として変化し、かつ斜行部の両端は他のリブから離されている。そのため、軸線方向の圧縮荷重が作用した場合には、頂部から斜行部を介して両端に至る間で部分リブから胴部の壁面へと荷重を分散させるように逃がすことが可能である。そのため、部分リブへの荷重の集中に起因して部分リブがその内部で折れ曲がるような変形が生じる可能性を顕著に低下させることができる。したがって、軸線方向の圧縮荷重による容器の座屈変形に対する剛性、強度を大きく向上させることが可能である。
【0041】
また、部分リブは胴部の全周の一部の範囲に限って延び、かつ軸線方向及び周方向のいずれに対しても斜めに傾く斜行部を含んでいる。そのため、胴部にシュリンクフィルム製のラベルを装着する場合には、胴部を周方向に沿って一周するリブと比較してリブによるラベルの変形が抑制される。それによりラベルの美感が損なわれる不都合の発生を抑制し、あるいは回避することも可能である。
【0042】
上記態様においては、2本以上の部分リブが前記軸線方向に並べられた少なくとも1つのリブ列(C1又はC2)が形成され、1つのリブ列上の各部分リブに対して前記軸線方向及び前記周方向のいずれの方向にもずれた位置には他の少なくとも1本の部分リブが存在し、かつ前記1つのリブ列上の各部分リブと、前記他の少なくとも1本の部分リブとは、前記軸線方向一方の側から他方の側に向かって互い違いに並ぶようにして、前記複数本の部分リブが配置されてもよい。これによれば、リブ列上の複数本の部分リブと他の少なくとも1本の部分リブとを互い違いに配置することにより、部分リブを軸線方向の位置が一致するようにして周方向に並べる場合と比較して、各部分リブを相互に離しつつ、各部分リブの周方向の長さを相対的に大きく設定することができる。したがって、部分リブによる補強効果をより高めることが可能である。
【0043】
さらに、前記1つのリブ列上の各部分リブにおける斜行部の一部と、前記他の少なくとも1本の部分リブにおける前記斜行部の一部とが、前記軸線方向において交互に並ぶようにして、前記複数本の部分リブが配置されてもよい。これによれば、部分リブの周方向の長さをより大きく設定して、部分リブの補強効果をさらに高めることができる。
【0044】
また、上記態様においては、2本以上の部分リブが前記軸線方向に並べられた2以上のリブ列(C1、C2)が前記周方向に互いに位置をずらして形成され、かつ前記周方向に隣接するリブ列間においては、一方のリブ列(C1又はC2)上の各部分リブと他方のリブ列(C2又はC1)上の各部分リブとが前記軸線方向一方の側から他方の側に向かって互い違いに並ぶようにして、前記複数本の部分リブが配置されてもよい。これによれば、隣接するリブ列上の各部分リブを互い違いに配置することにより、部分リブを軸線方向の位置が一致するようにして周方向に並べる場合と比較して、各リブ列の部分リブを相互に離しつつ、各部分リブの周方向の長さを相対的に大きく設定することができる。したがって、部分リブによる補強効果をより高めることが可能である。
【0045】
さらに、前記一方のリブ列上の各部分リブにおける斜行部の一部と、前記他方のリブ列上の各部分リブにおける前記斜行部の一部とが、前記軸線方向において交互に並ぶようにして、前記複数本の部分リブが配置されてもよい。これによれば、部分リブの周方向の長さをより大きく設定して、部分リブの補強効果をさらに高めることができる。
【0046】
前記胴部は角部(5b)を有する角筒状に形成され、前記複数本の部分リブのそれぞれは、前記頂部が前記角部に位置するように設けられてもよい。角筒状の胴部を有する容器では、軸線方向の圧縮荷重に対して角部が柱状構造部分として荷重を受け持つ傾向が生じることがある。それらの角部に部分リブの頂部を位置させることにより、角部が受ける荷重を部分リブから角部を挟んで両側の壁面へと分散させることができる。それにより、軸線方向の圧縮荷重に対する容器の剛性や強度をより確実に向上させることが可能である。ロールラベルの接着領域を角部上に設定する場合であって、かつ複数本の部分リブをその角部に沿って並べる場合には、接着領域を設定するためのスペースを部分リブの頂部間に生じさせ、部分リブを避けて接着領域を比較的容易に設定することが可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 ボトル
2 口部
5 胴部
5b 胴部の角部
6 底部
20 部分リブ
20a 斜行部の端
20b 斜行部
20c 頂部
C1 第1リブ列
C2 第2リブ列