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  • 特開-自立就労支援方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139998
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】自立就労支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20241003BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20241003BHJP
【FI】
G06Q50/26
G06Q50/20 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050974
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】516039310
【氏名又は名称】株式会社コペル
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】大坪 信之
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC34
5L049CC35
5L050CC34
5L050CC35
(57)【要約】
【課題】自立就労支援を行うことができる自立就労支援方法を提供する。
【解決手段】自立就労支援方法は、就労前の障がい者に対して、4年間の所定のカリキュラムに基づいて行われる、生活支援および就労移行支援を含む。また、自立就労支援方法は、障がいの種別及び程度を含む障がい者の個人情報、および支援の内容に関するコンテンツ情報に基づいて、障がい者に適したカリキュラムを生成する。さらに、自立就労支援方法は、生活支援および就労移行支援を受けた障がい者の評価に関する評価情報、および仕事の適性に関する適性情報に基づいて、障がい者に適した就労先情報を出力する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
就労前の障がい者に対して、生活支援を行う生活支援ステップと、
前記障がい者に対して、就労移行支援を行う就労移行支援ステップと、
を含む自立就労支援方法。
【請求項2】
前記生活支援ステップおよび前記就労移行支援ステップは、4年間の所定のカリキュラムに基づいて行われる、
請求項1に記載の自立就労支援方法。
【請求項3】
障がいの種別及び程度を含む前記障がい者の個人情報を取得する個人情報取得ステップと、
前記生活支援または前記就労移行支援の内容に関するコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得ステップと、
前記個人情報及び前記コンテンツ情報に基づいて、前記障がい者に適したカリキュラムを生成するカリキュラム生成ステップと、をさらに含む、
請求項1に記載の自立就労支援方法。
【請求項4】
前記生活支援および前記就労移行支援を受けた前記障がい者の評価に関する評価情報を取得する評価情報取得ステップと、
仕事の適性に関する適性情報を取得する適性情報取得ステップと、
前記評価情報及び前記適性情報に基づいて、前記障がい者に適した就労先情報を出力する就労先情報出力ステップと、をさらに含む、
請求項1に記載の自立就労支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自立就労支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、障がい児支援における個別支援計画の作成において、質問紙と行動観察から得られた内容を入力することで、即時に個別支援計画の作成を行うことができる児童発達支援装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-076935号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような装置では、自立就労支援を行うことはできない。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、適切に自立就労支援を行うことができる自立就労支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、就労前の障がい者に対して、生活支援を行う生活支援ステップと、前記障がい者に対して、就労移行支援を行う就労移行支援ステップと、を含む自立就労支援方法である。
また、前記生活支援ステップおよび前記就労移行支援ステップは、4年間の所定のカリキュラムに基づいて行われるとよい。
また、障がいの種別及び程度を含む前記障がい者の個人情報を取得する個人情報取得ステップと、前記生活支援または前記就労移行支援の内容に関するコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得ステップと、前記個人情報及び前記コンテンツ情報に基づいて、前記障がい者に適したカリキュラムを生成するカリキュラム生成ステップと、をさらに含むとよい。
また、前記生活支援および前記就労移行支援を受けた前記障がい者の評価に関する評価情報を取得する評価情報取得ステップと、仕事の適性に関する適性情報を取得する適性情報取得ステップと、前記評価情報及び前記適性情報に基づいて、前記障がい者に適した就労先情報を出力する就労先情報出力ステップと、をさらに含むとよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る自立就労支援方法によれば、自立就労支援を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
図2】本実施形態に係る情報処理装置の機能的構成を示す機能ブロック図である。
図3】本実施形態に係るカリキュラムの生成の流れを示すフローチャートである。
図4】本実施形態に係る就労先情報の出力の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る自立就労支援方法による処理を実行する情報処理装置1について説明する。
【0010】
<ハードウェア構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。図1に示す情報処理装置1は、生活支援及び就労移行支援を含む自立就労支援方法による処理を実行するコンピュータであり、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC等の一般的な汎用端末である。この情報処理装置1は、障がい者の自立就労支援を4年制のカリキュラムで行う支援施設に導入される。この情報処理装置1が導入された施設を卒業した障がい者は、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があるとみなされる場合がある。
【0011】
具体的に、情報処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0012】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上で必要なデータ等が適宜記憶される。CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。
【0013】
入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。出力部16は、ディスプレイやスピーカ、プリンタ等で構成され、音声データ及びテキストデータ等の形式で、カリキュラムの情報、及び就労先情報等の各種情報を出力する。出力部16が例えばプリンタ等であれば、各種情報を印刷することもできる。入力部17は、キーボードやマウス等で構成され、障がい者の個人情報、コンテンツ情報、評価情報、及び適性情報等の各種情報を入力する。記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。通信部19は、インターネットを介した通信を行う。
【0014】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリ等によりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データを、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0015】
<機能構成>
図2は、情報処理装置の機能的構成を示す機能ブロック図である。CPU11は、生活支援手段31、就労移行支援手段32、個人情報取得手段33、コンテンツ情報取得手段34、カリキュラム生成手段35、評価情報取得手段36、適性情報取得手段37、及び就労先情報出力手段38として機能する。記憶部18の一領域には、個人情報DB41と、コンテンツ情報DB42と、カリキュラム情報DB43と、評価情報DB44と、適性情報DB45と、が設けられている。
【0016】
生活支援手段31(生活支援ステップ)は、就労前の障がい者に対して、生活支援(自立訓練)を行う。具体的には、生活支援手段31は、障がい者が地域社会において自立した生活を送るための支援を行う事業者が提供する支援のうち、少なくともいずれか1つ以上の支援を行う。例えば、生活支援手段31は、生活支援における障がい者の管理(記録)や、適切な助言等を行う。
【0017】
就労移行支援手段32(就労移行支援ステップ)は、就労前の障がい者に対して、就労移行支援(職業訓練;就業前支援)を行う。具体的には、就労移行支援手段32、障がい者が企業等へ就労するための支援(訓練)を行う事業者が提供する支援のうち、少なくともいずれか1つ以上の支援を行う。例えば、就労移行支援手段32は、障がい者の体調管理や、知識、能力の管理を行う。
なお、本実施形態では、上述の生活支援および就労移行支援の両方が行われる。これらの支援が行われる期間は特に限定されないが、一般的に、生活支援は2年、就労移行支援も2年とされることから、両方の支援を4年間の所定のカリキュラム(例えば、クラス単位)で行われるとよい。これにより、障がい者は、途中で支援をやめることなく、4年間、仲間とともに、様々な知識や技能を身に付けることができる。
【0018】
個人情報取得手段33(個人情報取得ステップ)は、例えば、個人情報DB41から障がい者の個人情報を取得する。
障がい者の個人情報としては、ID番号、障がい者本人の氏名、保護者の氏名、住所、電話番号、障がいの種別及び程度、並びに障がい者本人の志向及び特性(例えば、将来サービス業に行きたい、清掃が得意、コンピュータが得意、倉庫のピッキング業務が得意等)が挙げられる。
障がい者本人の志向及び特性は、例えば、障がい者、保護者、支援者(教師等)から、作業一覧から、得意なものを「YES」、苦手なものを「NO」として選択を受け付けることにより情報が生成されるとよい。
【0019】
コンテンツ情報取得手段34(コンテンツ情報取得ステップ)は、コンテンツ情報DB42から、生活支援または就労移行支援の内容に関するコンテンツ情報を取得する。
支援の内容に関するコンテンツ情報は、障がい者の志向及び特性に応じた講座(スキルアップさせるための講座及びそれに関連する講座)の情報を含むものとする。
【0020】
カリキュラム生成手段35(カリキュラム生成ステップ)は、上述の障がい者の個人情報、及びコンテンツ情報に基づいて、障がい者個々に適した4年制(または一部の期間)のカリキュラムを生成する。
なお、カリキュラム生成手段35は、第1期間(例えば、4年間のうち前半の3年間)で蓄積された個人情報およびコンテンツ情報に基づいて、第2期間(例えば、4年間のうち後半の1年間)において実施されるカリキュラムを生成することもできる。これは、例えば、ある障がい者が、対人作業は苦手であるが、倉庫のピッキング作業が得意という特性がある場合に、得意なピッキング作業の技能(能力)を伸ばすようにカリキュラムが生成される。
なお、上述のカリキュラムは、生活支援および/または就労移行支援におけるカリキュラム(生活支援およびまたは就労移行支援で用いられるカリキュラム)である。
【0021】
評価情報取得手段36(評価情報取得ステップ)は、評価情報DB44から、支援を受けた障がい者個々の評価に関する評価情報を取得する。
支援を受けた障がい者個々の評価に関する評価情報は、支援施設のスタッフによる障がい者個々に対する所見や、上述の特性のうち、得意な作業等を含むものとする。例えば、評価情報は、生活支援および/または就労移行支援におけるカリキュラムを受けて、評価された情報であると捉えることもできる。
【0022】
適性情報取得手段37(適性情報取得ステップ)は、適性情報DB45から、仕事の適性に関する適性情報を取得する。
適性情報DB45には、例えば、特性(例えば、足が不自由等)と、当該と特性に適した仕事(例えば、シュレッダー等)が対応するような対応テーブルが格納される。
【0023】
就労先情報出力手段38(就労先情報出力ステップ)は、上述の評価情報、及び適性情報に基づいて、障がい者に適した就労先情報を出力する。これにより、単なる自己評価(障がい者本人または保護者、支援者による評価)だけではなく、所定の期間在籍した事業所内での実績に基づいて、適切な就職先を提示することができる。これは、就職先にとっても、就労後の認識齟齬を低減させることができるため、有用である。
【0024】
個人情報DB41は、入力部17又は通信部19によって入力された個人情報を記憶する。個人情報は、例えば、カリキュラム生成手段35に利用される。
【0025】
コンテンツ情報DB42は、入力部17又は通信部19によって入力されたコンテンツ情報を記憶する。コンテンツ情報は、例えば、カリキュラム生成手段35に利用される。
【0026】
カリキュラム情報DB43は、カリキュラム生成手段35によって入力されたカリキュラムの情報を記憶する。カリキュラムの情報は、例えば、入力部17による所定の入力に応答して、出力部16によって出力される。
【0027】
評価情報DB44は、入力部17又は通信部19によって入力された評価情報を記憶する。評価情報は、例えば、就労先情報出力手段38に利用される。
【0028】
適性情報DB45は、入力部17又は通信部19によって入力された適性情報を記憶する。適性情報は、例えば、就労先情報出力手段38に利用される。
【0029】
<処理内容>
≪カリキュラムの生成≫
図3は、本実施形態に係るカリキュラムの生成の流れを示すフローチャートである。図3に示すように、情報処理装置1は、ステップS11~S13を実行する。
【0030】
ステップS11では、個人情報取得手段33は、障がいの種別及び程度を含む障がい者の個人情報を個人情報DB41から取得する。
【0031】
ステップS12では、コンテンツ情報取得手段34は、支援の内容に関するコンテンツ情報をコンテンツ情報DB42から取得する。
【0032】
ステップS13では、カリキュラム生成手段35は、障がい者の個人情報、及びコンテンツ情報に基づく障がい者個々の4年制のカリキュラムを生成する。
【0033】
≪就労先情報の出力≫
図4は、本実施形態に係る就労先情報の出力の流れを示すフローチャートである。図4に示すように、情報処理装置1は、ステップS21~S23を実行する。
【0034】
ステップS21では、評価情報取得手段36は、支援を受けた障がい者個々の評価に関する評価情報を評価情報DB44から取得する。
【0035】
ステップS22は、適性情報取得手段37は、仕事の適性に関する適性情報を適性情報DB45から取得する。
【0036】
ステップS23は、就労先情報出力手段38は、評価情報、及び適性情報に基づいて、障がい者個々の就労先情報を出力する。
【0037】
<本実施形態の有利な効果>
このように、本実施形態によれば、自立就労支援を行うことができる。
上述の実施形態によれば、利用者(障がい者)は、生活支援を行う事業者と、就労移行支援を行う事業者とのうち、いずれかではなく、両方の支援を行う事業者を選択することができる。
また、上述の実施形態によれば、現状、生活支援が最長2年、就労移行支援(就職の訓練)が最長2年のそれぞれの支援を別々に受けるのではなく、一般的な大学のように、例えば、クラス単位で両方の支援を受けることができる。
また、上述の実施形態によれば、過去の利用者(障がい者)の個人情報に基づいて、例えば、得意なことを伸ばすようなカリキュラムを生成することができる。
また、上述の実施形態によれば、過去の利用者(障がい者)の評価(例えば、技能評価等)に基づいて、利用者にマッチした就労先を提示することができる。就労先の事業者は、あらかじめ利用者の評価(例えば、4年間の評価)を参照して採用できるため、利用者および就労先の事業者の双方にとって、就労後の認識齟齬を低減させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0038】
(変形例)
上述の実施形態において、生活支援および就労移行支援における順番は特に限定されない。
例えば、生活支援手段31が、所定のカリキュラムにおける生活支援を行った後に、就労移行支援手段32が、所定のカリキュラムにおける就労移行支援を行ってもよい。
また、例えば、就労移行支援手段32が、所定のカリキュラムにおける就労移行支援を行った後に、生活支援手段31が、所定のカリキュラムにおける生活支援を行ってもよい。
また、例えば、生活支援手段31のみが、所定のカリキュラムにおける生活支援を行い、就労移行支援は行われなくてもよい。
また、例えば、就労移行支援手段32のみが、所定のカリキュラムにおける就労移行支援を行い、生活支援は行われなくてもよい。
【0039】
上述の実施形態において、生活支援および就労移行支援を、4年間の所定のカリキュラムで行う例について説明したが、期間はこれに限定されず、利用者の状態に応じて期間を変化させてもよい。例えば、利用者の障がいが軽度である程、期間を短くしてもよい。
【0040】
(その他)
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。換言すると、上述の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に上述の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、特に限定されず、任意でよい。例えば、情報処理装置の機能ブロックを他の装置等に移譲させてもよい。逆に他の装置の機能ブロックをサーバ等に移譲させてもよい。また、一つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0041】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0042】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。プログラムはネットワークを介して配信可能であることから、記録媒体は、ネットワークに接続された、或いは接続可能なコンピュータに搭載、或いはアクセス可能なものであってもよい。
【0043】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0044】
換言すると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
すなわち、(1)就労前の障がい者に対して、生活支援を行う生活支援ステップと、前記障がい者に対して、就労移行支援を行う就労移行支援ステップと、を含む自立就労支援方法である。
これにより、利用者(障がい者)は、生活支援を行う事業者と、就労移行支援を行う事業者とのうち、いずれかではなく、両方の支援内容を含む支援を行う事業者を選択することができる。
【0045】
また、(2)前記生活支援ステップおよび前記就労移行支援ステップは、4年間の所定のカリキュラムに基づいて行われるとよい。
これにより、現状、生活支援が最長2年、就労移行支援(就職の訓練)が最長2年のそれぞれの支援を別々に受けるのではなく、一般的な大学のように、例えば、クラス単位で両方の支援を受けることができる。
【0046】
また、(3)障がいの種別及び程度を含む前記障がい者の個人情報を取得する個人情報取得ステップと、前記生活支援または前記就労移行支援の内容に関するコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得ステップと、前記個人情報及び前記コンテンツ情報に基づいて、前記障がい者に適したカリキュラムを生成するカリキュラム生成ステップと、をさらに含む、とよい。
これにより、過去の利用者(障がい者)の個人情報に基づいて、例えば、得意なことを伸ばすようなカリキュラムを生成することができる。
【0047】
また、(4)前記生活支援および前記就労移行支援を受けた前記障がい者の評価に関する評価情報を取得する評価情報取得ステップと、仕事の適性に関する適性情報を取得する適性情報取得ステップと、前記評価情報及び前記適性情報に基づいて、前記障がい者に適した就労先情報を出力する就労先情報出力ステップと、をさらに含むとよい。
これにより、過去の利用者(障がい者)の評価(例えば、技能評価等)に基づいて、利用者にマッチした就労先を提示することができる。就労先の事業者は、あらかじめ利用者の評価(例えば、4年間の評価)を参照して採用できるため、利用者および就労先の事業者の双方にとって、就労後の認識齟齬を低減させることができる。
【0048】
なお、本発明は、就労前の障がい者に対して、生活支援を行う生活支援ステップと、前記障がい者に対して、就労移行支援を行う就労移行支援ステップと、を有する情報処理装置の制御方法であると捉えることもできる。
また、本発明は、就労前の障がい者に対して、生活支援を行う生活支援ステップと、前記障がい者に対して、就労移行支援を行う就労移行支援ステップと、をコンピュータによって実行させるためのコンピュータプログラムであると捉えることもできる。
また、本発明は、就労前の障がい者に対して、生活支援を行う生活支援手段と、前記障がい者に対して、就労移行支援を行う就労移行支援手段と、を有する情報処理装置であると捉えることもできる。
【符号の説明】
【0049】
1:情報処理装置(コンピュータ)、11:CPU、18:記憶部、31:生活支援手段、32:就労移行支援手段、33:個人情報取得手段、34:コンテンツ情報取得手段、35:カリキュラム生成手段、36:評価情報取得手段、37:適性情報取得手段、38:就労先情報出力手段
図1
図2
図3
図4