IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ セイコーエプソン株式会社の特許一覧

特開2024-140104投射システムの制御方法、及び投射システム
<>
  • 特開-投射システムの制御方法、及び投射システム 図1
  • 特開-投射システムの制御方法、及び投射システム 図2
  • 特開-投射システムの制御方法、及び投射システム 図3
  • 特開-投射システムの制御方法、及び投射システム 図4
  • 特開-投射システムの制御方法、及び投射システム 図5
  • 特開-投射システムの制御方法、及び投射システム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024140104
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】投射システムの制御方法、及び投射システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/74 20060101AFI20241003BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20241003BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20241003BHJP
   G09G 5/10 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
H04N5/74 Z
G03B21/14 Z
G09G5/00 510B
G09G5/00 550C
G09G5/10 B
G09G5/00 510M
G09G5/00 510H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023051102
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 雅明
【テーマコード(参考)】
2K203
5C058
5C182
【Fターム(参考)】
2K203FA62
2K203FA72
2K203FA82
2K203FB03
2K203GB44
2K203GB48
2K203GB62
2K203GB69
2K203KA55
2K203KA56
2K203KA58
2K203KA83
2K203KA87
2K203MA29
5C058BA35
5C058EA02
5C182AA03
5C182AA04
5C182AB03
5C182BA03
5C182BA14
5C182BA54
5C182BA76
5C182CA01
5C182CB41
(57)【要約】
【課題】プレゼンテーションの内容を分かり易くすることが可能な、投射システムの制御方法、及び投射システムを提供する。
【解決手段】コンテンツ画像310と、コンテンツ画像310とは異なる照明画像320と、を投射する投射部400と、コンテンツ画像310と、照明画像320が投射されたプレゼンター10と、を撮像する撮像部と、少なくとも投射部400及び撮像部500を制御する制御部と、を有する投射システム1000の制御方法であって、撮像部は、コンテンツ画像310及びプレゼンター10を撮像し、制御部は、撮像の結果に基づいてコンテンツ画像310とプレゼンター10との相対位置を判断し、コンテンツ画像310に対する照明画像320の位置を設定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ画像と、前記コンテンツ画像とは異なる照明画像と、を投射する投射部と、
前記コンテンツ画像と、前記照明画像が投射された物体と、を撮像する撮像部と、
少なくとも前記投射部及び前記撮像部を制御する制御部と、
を有する投射システムの制御方法であって、
前記撮像部は、前記コンテンツ画像及び前記物体を撮像し、
前記制御部は、前記撮像の結果に基づいて前記コンテンツ画像と前記物体との相対位置を判断し、前記判断の結果に基づいて前記コンテンツ画像に対する前記照明画像の位置を設定する、
投射システムの制御方法。
【請求項2】
請求項1に記載の投射システムの制御方法であって、
前記制御部は、前記照明画像の大きさを設定する操作をユーザーから受け付け、前記操作に応じて前記照明画像の大きさを変更する、投射システムの制御方法。
【請求項3】
請求項1に記載の投射システムの制御方法であって、
前記投射部は、前記照明画像を第1明るさで照射し、
前記制御部は、前記撮像の結果に基づいて、前記物体の明るさが足りない場合、前記照明画像の明るさを、前記第1明るさ、から、前記第1明るさよりも明るい第2明るさ、に変更する、投射システムの制御方法。
【請求項4】
請求項1に記載の投射システムの制御方法であって、
前記制御部は、前記撮像の結果に基づいて、前記物体の明るさが、所定の明るさよりも明るかった場合、前記撮像部に前記コンテンツ画像及び前記物体の録画を開始させる、投射システムの制御方法。
【請求項5】
コンテンツ画像と、前記コンテンツ画像とは異なる照明画像と、を投射する投射部と、
前記コンテンツ画像と、前記照明画像が投射された物体と、を撮像する撮像部と、
少なくとも前記投射部及び前記撮像部を制御し、前記撮像の結果に基づいて、前記コンテンツ画像と前記物体との相対位置を判断し、前記コンテンツ画像に対する前記照明画像の位置を設定する制御部と、
を有する投射システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投射システムの制御方法、及び投射システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、検知領域内に人間が存在する場合、人間の移動状態を検知し、検知結果に基づいて、プロジェクターによる描画領域の位置や画像の内容を変更する、プロジェクターの制御方法が開示されている。
【0003】
ところで、プロジェクターから投射された画像について、プレゼンターが視聴者にプレゼンテーションを行う場合がある。視聴者は、プレゼンターの表情や口の動き、指示棒などを見ることにより、よりプレゼンテーションの内容を理解することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-170140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、人間の移動状態に応じて描画領域の位置や画像の内容を変更するものの、視聴者にプレゼンターの表情や口の動きなどを認識させるといった考慮はされていない、即ち、プレゼンテーションの内容を理解しにくいという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
投射システムの制御方法は、コンテンツ画像と、前記コンテンツ画像とは異なる照明画像と、を投射する投射部と、前記コンテンツ画像と、前記照明画像が投射された物体と、を撮像する撮像部と、少なくとも前記投射部及び前記撮像部を制御する制御部と、を有する投射システムの制御方法であって、前記撮像部は、前記コンテンツ画像及び前記物体を撮像し、前記制御部は、前記撮像の結果に基づいて前記コンテンツ画像と前記物体との相対位置を判断し、前記判断の結果に基づいて前記コンテンツ画像に対する前記照明画像の位置を設定する。
【0007】
投射システムは、コンテンツ画像と、前記コンテンツ画像とは異なる照明画像と、を投射する投射部と、前記コンテンツ画像と、前記照明画像が投射された物体と、を撮像する撮像部と、少なくとも前記投射部及び前記撮像部を制御し、前記撮像の結果に基づいて、前記コンテンツ画像と前記物体との相対位置を判断し、前記コンテンツ画像に対する前記照明画像の位置を設定する制御部と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】投射システムの構成を示す模式図。
図2】投射システムの構成を上方から見た平面図。
図3】投射システムの電気的な構成を示すブロック図。
図4】投射システムの制御方法を示すフローチャート。
図5】投射システムの制御方法を示すフローチャート。
図6】プロジェクターの構成を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
まず、図1及び図2を参照しながら、投射システム1000の構成を説明する。
【0010】
図1及び図2に示すように、投射システム1000は、プロジェクター100と、投射面200と、投射面200及び物体の一例であるプレゼンター10に画像300を投射する投射部400と、を有する。
【0011】
プロジェクター100は、投射部400を備え、例えば、外部から入力される画像情報や、予め内部に記憶されている画像情報を、投射部400から投射面200に投射する。投射面200としては、例えば、スクリーンやホワイトボードなどが挙げられる。
【0012】
画像300は、例えば、プレゼン資料などのコンテンツ画像310と、コンテンツ画像310とは異なる照明画像320と、を有する。照明画像320としては、例えば、プレゼンター10や、プレゼンター10が持つ、物体の一例である指示棒11を明るく照射するスポットライトなどの全白画像である。
【0013】
プロジェクター100には、コンテンツ画像310やプレゼンター10を撮像する撮像部500が配置されている。撮像部500としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサーやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサーを備えたカメラが挙げられる。
【0014】
図2に示すように、コンテンツ画像310は、投射面200のコンテンツ画像領域210に照射される。照明画像320は、投射面200のスポットライト領域220に向けて照射される。具体的には、照明画像320は、投射面200の前のプレゼンター10に照射される。撮像部500は、投射面200のコンテンツ画像310、及びプレゼンター10を撮像する。
【0015】
次に、図1及び図3を参照しながら、投射システム1000の電気的な構成を説明する。
【0016】
図3に示すように、プロジェクター100は、制御部110と、入出力部120と、記憶部130と、判定部140と、画像処理部150と、操作部160と、投射部400と、撮像部500と、を有する。
【0017】
制御部110は、1つ又は複数のプロセッサーを備えて構成され、記憶部130に記憶されている制御プログラムに従って動作することによりプロジェクター100の動作を統括制御する。制御部110は、投射部400や撮像部500などを制御する。
【0018】
入出力部120は、ソース入力部121と、音声受信部122と、音声出力部123と、音声調整部124と、映像出力部125と、を有する。
【0019】
ソース入力部121は、例えば、HDMI(登録商標)やUSBなど複数の入力端子を備えており、コンピューターや画像再生装置などの画像音声供給装置に接続され、画像音声供給装置から画像情報や音声情報の供給を受ける。
【0020】
音声受信部122は、例えば、プレゼンター10が持っている、物体の一例であるワイヤレスマイク12や会場の視聴者が持っているワイヤレスマイクなどのマイクからの音声信号を受信する。音声受信部122は、図示しない音声信号を受信するアンテナを含む音声受信回路を備える。
【0021】
音声出力部123は、例えば、プロジェクター100に内蔵される内蔵スピーカーや、プロジェクター100から独立した外部スピーカーなどのスピーカーに音声を出力する。スピーカーが外部スピーカーの場合、音声出力部123は、例えば、HDMI(登録商標)やUSBなど、外部スピーカーと接続可能な複数の出力端子を備える。音声調整部124は、例えば、映像ソースに含まれている音声と、音声受信部122で受信したワイヤレスマイク12の音声と、をミキシング制御する。
【0022】
映像出力部125は、撮像部500で撮像した画像や映像、その他処理された音声などを外部に出力することが可能となっている。なお、外部に出力する方法として、有線でもよいし、無線でもよい。
【0023】
記憶部130は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等のメモリーを備えて構成される。RAMは、各種データ等の一時記憶に用いられ、ROMは、プロジェクター100の動作を制御するための制御プログラムや制御データ等を記憶する。また、記憶部130は、投射部400から投射するための画像情報を記憶していてもよい。また、記憶部130は、撮像部500の画像や映像、及び、ワイヤレスマイク12の音声などを、USBメモリーやSDカードに保存する。
【0024】
判定部140は、撮像部500で撮像したコンテンツ画像310とプレゼンター10との相対位置を判断し、コンテンツ画像310に対するプレゼンター10の位置を判定する。
【0025】
投射部400は、図示しないが、光源、光変調装置としての液晶ライトバルブ、投写光学系、ライトバルブ駆動部等を備えて構成されている。投射部400は、光源から射出された光を、液晶ライトバルブで変調して画像光を形成し、レンズ及びミラーの少なくとも一方を含む投写光学系からこの画像光を投写して投射面200に画像を表示する。
【0026】
撮像部500は、上記したように、CCDセンサーやCMOSセンサー等の撮像素子を備えたカメラである。具体的には、コンテンツ画像310に対するプレゼンター10の位置を特定する、又は、プレゼンター10に照射した照明画像320の明るさを特定する際、撮像部500は、投射面200に投射されたコンテンツ画像310及びプレゼンター10を撮像する。
【0027】
画像処理部150は、判定部140において、コンテンツ画像310に対するプレゼンター10の位置を特定した後、投射面200に投射可能に画像300を処理する。
【0028】
操作部160は、ユーザーがプロジェクター100に対して各種指示を行うための複数の操作キーを備えている。操作キーとしては、電源キー、メニューキー、方向キー、決定キー等がある。本実施形態では、プレゼンター10に照射する照明画像320の大きさを調整するズームインキーやズームアウトキーを備えている。
【0029】
なお、入出力部120と、判定部140と、画像処理部150とは、制御部110の一部として機能させるようにしてもよい。
【0030】
次に、図1図2及び図4を参照しながら、投射システム1000の制御方法の一例を説明する。なお、図4では、コンテンツ画像310に対するプレゼンター10の位置を特定し、プレゼンター10にスポットライトなどの照明画像320を照射する方法を説明する。
【0031】
図4に示すように、まず、ステップS11では、投射部400から投射された画像300、即ち、コンテンツ画像310及びプレゼンター10を撮像する。具体的には、制御部110は、撮像部500に、コンテンツ画像310からプレゼンター10までの全体が入るように、例えば、1回撮像させる。
【0032】
次に、ステップS12では、人物、即ち、プレゼンター10が、コンテンツ画像310の位置に対して、例えば右側に立っているか、左側に立っているか、を判定する。具体的には、制御部110は、判定部140に、ステップS11において撮像した撮像画像を解析して、コンテンツ画像310とプレゼンター10との相対位置を判定させる。ステップS12において、プレゼンター10がコンテンツ画像310の位置に対して右側に立っていると判定された場合(ステップS12:右)、フローはステップS13に進む。また、ステップS12において、プレゼンター10がコンテンツ画像310の位置に対して左側に立っていると判定された場合(ステップS12:左)、フローはステップS14に進む。
【0033】
次に、ステップS13、ステップS14では、プレゼンター10に、スポットライトである照明画像320を照射する。具体的には、制御部110は、ステップS12において判定した結果に基づいて、コンテンツ画像310に対して右側にプレゼンター10が立っていた場合(ステップS12:右)は、画像処理部150に、コンテンツ画像310の右側に照明画像320が配置されるように画像処理を実行させ、コンテンツ画像310の右側へのスポットライト照射を投射部400に行わせる。また、制御部110は、ステップS12において判定した結果に基づいて、コンテンツ画像310に対して左側にプレゼンター10が立っていた場合(ステップS12:左)は、画像処理部150に、コンテンツ画像310の左側に照明画像320が配置されるように画像処理を実行させ、コンテンツ画像310の左側へのスポットライト照射を投射部400に行わせる。
【0034】
次に、制御部110は、投射部400に、設定された配置に基づいて、コンテンツ画像310と照明画像320とを、投射面200に向かって投射させる。これにより、投射面200の左側には、コンテンツ画像310が投射され、投射面200の右側、即ち、プレゼンター10には、照明画像320が投射される。
【0035】
次に、ステップS14では、スポットライト、即ち、照明画像320の大きさを変更して、プレゼンター10の全体に照明画像320が照射されるように調整する。具体的には、制御部110は、プレゼンター10、又は、プレゼンター10の関係者が、プロジェクター100の操作部160の、例えば、図示しないズームインキーやズームアウトキーを操作すると、操作キーに応じて、照明画像320の大きさを変更する。
【0036】
照明画像320の大きさは、例えば、大、中、小などの3段階程度に設定する。なお、自動で、プレゼンター10の全体を照射する大きさに調整するようにしてもよい。以上により、投射システム1000の制御方法のフローを終了する。
【0037】
このように、照明画像320の大きさを、所望の大きさに変更するので、例えば、プレゼンター10の全体に照明画像320を照射することが可能となり、プレゼンター10の動作をより強調することができる。
【0038】
また、このような制御方法を実行することにより、コンテンツ画像310と、例えば、プレゼンター10や指示棒11などと、の相対関係に応じて、コンテンツ画像310に対する照明画像320の位置を設定するので、プレゼンター10に照明画像320を照射することができる。よって、例えば、照明画像320を照射することにより、プレゼンター10に関する情報、例えば、プレゼンター10の表情や口の動き、指示棒11などを視聴者に認識させることが可能となり、視聴者はコンテンツ画像310の内容をより理解することができる。
【0039】
次に、図1及び図5を参照しながら、投射システム1000の制御方法の他の一例を説明する。なお、図5では、プレゼンター10に照射する照明画像320の明るさが充分な明るさであれば、撮影環境が整ったと判断し、プレゼンテーションの内容を録画する方法を説明する。
【0040】
図5に示すように、まず、ステップS21では、投射部400から投射された画像300、即ち、コンテンツ画像310及びプレゼンター10を撮像する。具体的には、制御部110は、投射部400に、照明画像320を第1明るさで照射させる。次に、制御部110は、撮像部500に、コンテンツ画像310からプレゼンター10までの全体が入るように、例えば、1回撮像させる。
【0041】
次に、ステップS22では、プレゼンター10に照射された照明画像320の明るさが充分であるか否かを判定する。具体的には、制御部110は、記憶部130に記憶された所定の明るさ情報を読み出し、判定部140に、ステップS21で撮像した撮像画像に基づいて、プレゼンター10の明るさが、明るさ情報と比較して、充分な明るさか否かを判定させる。
【0042】
判定した結果、明るさが充分であると判定された場合(ステップS22:Yes)は、ステップS24に移行する。明るさが充分でないと判定された場合(ステップS22:No)は、ステップS23に移行する。
【0043】
ステップS24では、プレゼンター10の明るさが明るい、即ち、明るさが充分であると判定され、最適なプレゼンテーション環境であるため、制御部110は、撮像部500に、プレゼンテーションの録画を開始させる。録画が開始されたら、プレゼンター10がわかるように、例えば、図6に示すように、録画開始のインジケーター100aを点灯させるようにしてもよい。
【0044】
ステップS23では、プレゼンター10の明るさが充分な明るさではない、即ち、暗いと判定されれば、制御部110は、画像処理部150に、第1明るさよりも明るい第2明るさに変更させ、投射部400に、第2明るさの照明画像320を照射させる。なお、照明画像320の明るさが所定の明るさよりも明るくなるまで、このフローを繰り返す。
【0045】
このように、例えば、照明画像320の明るさを、ユーザーが設定した設定値、即ち、所定の明るさと比較して明るく調整するので、プレゼンター10をより強調させることができる。更に、プレゼンター10の明るさが適度な明るさであれば、自動で録画が開始されるので、例えば、プレゼンター10の明るさも担保された、言い換えれば、良質な録画データを自動で録画することができる。
【0046】
以上述べたように、本実施形態の投射システム1000の制御方法は、コンテンツ画像310と、コンテンツ画像310とは異なる照明画像320と、を投射する投射部400と、コンテンツ画像310と、照明画像320が投射されたプレゼンター10と、を撮像する撮像部500と、少なくとも投射部400及び撮像部500を制御する制御部110と、を有する投射システム1000の制御方法であって、撮像部500は、コンテンツ画像310及びプレゼンター10を撮像し、制御部110は、撮像の結果に基づいてコンテンツ画像310とプレゼンター10との相対位置を判断し、コンテンツ画像310に対する照明画像320の位置を設定する。
【0047】
この方法によれば、コンテンツ画像310と、例えば、プレゼンター10や指示棒11などとの相対関係に応じて、コンテンツ画像310に対する照明画像320の位置を設定するので、プレゼンター10に照明画像320を照射することができる。よって、例えば、照明画像320を明るく照射することにより、プレゼンター10に関する情報、例えば、プレゼンター10の表情や口の動き、指示棒11などを視聴者に認識させることが可能となり、視聴者はコンテンツ画像310の内容をより理解することができる。
【0048】
また、プレゼンテーションを録画した際、コンテンツ画像310のような映像の明るさと、プレゼンター10の明るさと、は大きく変わって見える。このように、録画したものでも、会場で見た時と同じような明るさや雰囲気のコンテンツ画像310とプレゼンター10とのバランスにすることができる。また、教育現場などに限らず、結婚式場などの会場においても、大きな効果を得ることができる。
【0049】
また、本実施形態の投射システム1000の制御方法において、制御部110は、照明画像320の大きさを設定する操作をユーザーから受け付け、設定に応じて照明画像320の大きさを変更することが好ましい。この方法によれば、照明画像320の大きさを、ユーザーの所望の大きさに変更するので、例えば、プレゼンター10の全体に照明画像320を照射することが可能となり、プレゼンター10をより強調することができる。
【0050】
また、本実施形態の投射システム1000の制御方法において、投射部400は、照明画像320を第1明るさで照射し、制御部110は、撮像の結果に基づいて、プレゼンター10の明るさが足りない場合、照明画像320の明るさを、第1明るさ、から、第1明るさよりも明るい第2明るさ、に変更することが好ましい。この方法によれば、プレゼンター10の明るさを調整する、例えば、ユーザーが設定した設定値と比較して調整するので、プレゼンター10をより強調させることができる。
【0051】
また、本実施形態の投射システム1000の制御方法において、制御部110は、撮像の結果に基づいて、プレゼンター10の明るさが、所定の明るさよりも明るかった場合、撮像部500にコンテンツ画像310及びプレゼンター10の録画を開始させることが好ましい。この方法によれば、プレゼンター10の明るさが所定の明るさよりも明るかった場合、即ち、プレゼンター10の明るさが適度な明るさだった場合、自動で録画が開始されるので、例えば、プレゼンター10の明るさも担保された、言い換えれば、良質な録画データを自動で録画することができる。
【0052】
以上述べたように、本実施形態の投射システム1000は、コンテンツ画像310と、コンテンツ画像310とは異なる照明画像320と、を投射する投射部400と、コンテンツ画像310と、照明画像320が投射されたプレゼンター10と、を撮像する撮像部500と、少なくとも投射部400及び撮像部500を制御し、撮像の結果に基づいて、コンテンツ画像310とプレゼンター10との相対位置を判断し、コンテンツ画像310に対する照明画像320の位置を設定する制御部110と、を有する。
【0053】
この構成によれば、コンテンツ画像310と、例えば、プレゼンター10や指示棒11などとの相対関係に応じて、コンテンツ画像310に対する照明画像320の位置を設定するので、プレゼンター10に照明画像320を照射することができる。よって、例えば、照明画像320を明るく照射することにより、プレゼンター10に関する情報、例えば、プレゼンター10の表情や口の動き、指示棒11などを視聴者に認識させることが可能となり、視聴者はコンテンツ画像310の内容をより理解することができる。
【0054】
以下、上記した実施形態の変形例を説明する。
【0055】
上記したように、投射部400、撮像部500、制御部110などが、プロジェクター100に内蔵されていることに限定されず、例えば、これらが別々の装置として構成されていてもよいし、プロジェクター100から取り外して使用するようにしてもよい。また、スポットライト用の光源を別に配置するようにしてもよい。スポットライト用の光源を配置した場合においても、プレゼンター10の位置に応じて、プレゼンター10に光が照射されるように設定することが好ましい。
【0056】
以下に、本開示のまとめを付記する。
(付記1)コンテンツ画像と、前記コンテンツ画像とは異なる照明画像と、を投射する投射部と、前記コンテンツ画像と、前記照明画像が投射された物体と、を撮像する撮像部と、少なくとも前記投射部及び前記撮像部を制御する制御部と、を有する投射システムの制御方法であって、前記撮像部は、前記コンテンツ画像及び前記物体を撮像し、前記制御部は、前記撮像の結果に基づいて前記コンテンツ画像と前記物体との相対位置を判断し、前記判断の結果に基づいて前記コンテンツ画像に対する前記照明画像の位置を設定する、投射システムの制御方法。
【0057】
この方法によれば、コンテンツ画像と、例えば、プレゼンターや指示棒などの物体と、の相対関係に応じて、コンテンツ画像に対する照明画像の位置を設定するので、物体に照明画像を照射することができる。よって、例えば、照明画像を明るく照射することにより、物体に関する情報、例えば、プレゼンターの表情や口の動き、指示棒などを視聴者に認識させることが可能となり、視聴者はコンテンツ画像の内容をより理解することができる。
【0058】
(付記2)付記1に記載の投射システムの制御方法であって、前記制御部は、前記照明画像の大きさを設定する操作をユーザーから受け付け、前記操作に応じて前記照明画像の大きさを変更する、投射システムの制御方法。この方法によれば、照明画像の大きさを、ユーザーの所望の大きさに変更するので、例えば、物体の全体に照明画像を照射することが可能となり、物体をより強調することができる。
【0059】
(付記3)付記1又は付記2に記載の投射システムの制御方法であって、前記投射部は、前記照明画像を第1明るさで照射し、前記制御部は、前記撮像の結果に基づいて、前記物体の明るさが足りない場合、前記照明画像の明るさを、前記第1明るさ、から、前記第1明るさよりも明るい第2明るさ、に変更する、投射システムの制御方法。この方法によれば、物体の明るさを調整する、例えば、ユーザーが設定した設定値と比較して調整するので、物体をより強調させることができる。
【0060】
(付記4)付記1乃至付記3のいずれか一つに記載の投射システムの制御方法において、前記制御部は、前記撮像の結果に基づいて、前記物体の明るさが、所定の明るさよりも明るかった場合、前記撮像部に前記コンテンツ画像及び前記物体の録画を開始させる、投射システムの制御方法。この方法によれば、物体の明るさが所定の明るさよりも明るかった場合、即ち、物体が適度な明るさだった場合、自動で録画が開始されるので、例えば、物体の明るさも担保された、言い換えれば、良質な録画データを自動で録画することができる。
【0061】
(付記5)コンテンツ画像と、前記コンテンツ画像とは異なる照明画像と、を投射する投射部と、前記コンテンツ画像と、前記照明画像が投射された物体と、を撮像する撮像部と、少なくとも前記投射部及び前記撮像部を制御し、前記撮像の結果に基づいて、前記コンテンツ画像と前記物体との相対位置を判断し、前記コンテンツ画像に対する前記照明画像の位置を設定する制御部と、を有する、投射システム。
【0062】
この構成によれば、コンテンツ画像と、例えば、プレゼンターや指示棒などの物体と、の相対関係に応じて、コンテンツ画像に対する照明画像の位置を設定するので、物体に照明画像を照射することができる。よって、例えば、照明画像を明るく照射することにより、物体に関する情報、例えば、プレゼンターの表情や口の動き、指示棒などを視聴者に認識させることが可能となり、視聴者はコンテンツ画像の内容をより理解することができる。
【符号の説明】
【0063】
10…物体の一例であるプレゼンター、11…物体の一例である指示棒、12…物体の一例であるワイヤレスマイク、100…プロジェクター、100a…録画開始のインジケーター、110…制御部、120…入出力部、121…ソース入力部、122…音声受信部、123…音声出力部、124…音声調整部、125…映像出力部、130…記憶部、140…判定部、150…画像処理部、160…操作部、200…投射面、210…コンテンツ画像領域、220…スポットライト領域、300…画像、310…コンテンツ画像、320…照明画像、400…投射部、500…撮像部、1000…投射システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6