(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024140132
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】化合物半導体増幅器及び回路モジュール
(51)【国際特許分類】
H03F 3/60 20060101AFI20241003BHJP
H03F 1/30 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
H03F3/60
H03F1/30 210
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023051136
(22)【出願日】2023-03-28
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和3年度、国立研究開発法人情報通信研究機構、「革新的情報通信技術研究開発委託研究/テラヘルツ帯を用いたBeyond 5G 超高速大容量通信を実現する無線通信技術の研究開発 研究開発項目1 テラヘルツ帯増幅器一体型アレイアンテナ技術の研究開発 副題:テラヘルツ波を用いたビーム制御通信システムの研究開発」、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003421
【氏名又は名称】弁理士法人フィールズ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 直哉
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 史朗
(72)【発明者】
【氏名】熊崎 祐介
(72)【発明者】
【氏名】中舍 安宏
(72)【発明者】
【氏名】原 直紀
【テーマコード(参考)】
5J067
5J500
【Fターム(参考)】
5J067AA04
5J067AA41
5J067CA36
5J067CA64
5J067CA86
5J067FA16
5J067HA12
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5J067KA66
5J067LS12
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5J067QA02
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5J067QS01
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5J067TA03
5J500AA04
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5J500AC36
5J500AC86
5J500AF16
5J500AH24
5J500AK65
5J500AQ02
5J500AQ04
5J500AS14
5J500AT03
5J500NF04
(57)【要約】
【課題】電磁波伝搬を抑制しつつ、発熱量も抑制する。
【解決手段】半絶縁性基板の上側に化合物半導体及び増幅器を有する化合物半導体増幅器であって、前記半絶縁性基板は、第1周波数において、内部で第2範囲の波長となる基板厚を有し、シート抵抗の値が第3範囲である金属層を下面に有し、前記第1周波数は、前記化合物半導体増幅器で使用する周波数の最大周波数であり、前記第2範囲は、前記第1周波数の波長の1/12から1/2であり、前記第3範囲は、3から1000オームである。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半絶縁性基板の上側に化合物半導体及び増幅器を有する化合物半導体増幅器であって、
前記半絶縁性基板は、第1周波数において、内部で第2範囲の波長となる基板厚を有し、
シート抵抗の値が第3範囲である金属層を下面に有し、
前記第1周波数は、前記化合物半導体増幅器で使用する周波数の最大周波数であり、
前記第2範囲は、前記第1周波数の波長の1/12から1/2であり、
前記第3範囲は、3から1000オームである
化合物半導体増幅器。
【請求項2】
前記第2範囲は、前記第1周波数の波長の1/4から1/2であり、
前記第3範囲は、6から1000オームである
請求項1記載の化合物半導体増幅器。
【請求項3】
前記金属層は、前記半絶縁性基板の逆側に高放熱基板を有し、
前記高放熱基板は、前記半絶縁性基板の熱伝導率よりも熱伝導率が高く、前記半絶縁性基板の抵抗率以上の抵抗率を有する
請求項1記載の化合物半導体増幅器。
【請求項4】
前記半絶縁性基板の構成物は、ガリウム砒素、インジウム燐、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、又は炭化シリコンを含む
請求項1記載の化合物半導体増幅器。
【請求項5】
前記高放熱基板の構成物は、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、炭化シリコン、又はダイヤモンドを含む
請求項3記載の化合物半導体増幅器。
【請求項6】
前記高放熱基板は、内部で前記第1周波数の波長の1/6から1となる基板厚を有する
請求項3記載の化合物半導体増幅器。
【請求項7】
前記金属層の構成物は、チタン、タングステン、モリブデン、タンタル、ニクロム、クロム、白金、アルミニウム、金、銅、銀、又はこれらの積層を含む
請求項1記載の化合物半導体増幅器。
【請求項8】
化合物半導体増幅器を実装する高周波回路基板を、第1周波数において、空気中での波長に対して、1/2から1波長の間隔で積層する回路モジュールであって、
前記化合物半導体増幅器は、半絶縁性基板の上側に化合物半導体及び増幅器を有し、前記半絶縁性基板は、前記第1周波数において、内部で第2範囲の波長となる基板厚を有し、シート抵抗の値が第3範囲である金属層を下面に有し、
前記第1周波数は、前記化合物半導体増幅器で使用する周波数の最大周波数であり、
前記第2範囲は、前記第1周波数の波長の1/12から1/2であり、
前記第3範囲は、3から1000オームである
回路モジュール。
【請求項9】
前記金属層は、前記半絶縁性基板の逆側に高放熱基板を有し、
前記高放熱基板は、前記半絶縁性基板の熱伝導率よりも熱伝導率が高く、前記半絶縁性基板の抵抗率以上の抵抗率を有し、
前記半絶縁性基板の厚さと前記高放熱基板の厚さの和が、第4範囲である
請求項8記載の回路モジュール。
【請求項10】
前記第4範囲は、75から500マイクロメートルである
請求項9記載の回路モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物半導体増幅器及び回路モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
次世代通信(例えば、Beyond 5G/6G)では、100Gbps以上の通信速度実現のため、サブテラヘルツ帯の電波の利用が検討されている。そのため、化合物半導体増幅器が注目されている。化合物半導体増幅器は、シリコン系増幅器よりも高周波および高出力動作が可能であるため、サブテラヘルツ帯半導体増幅器として次世代通信への応用が期待されている。
【0003】
一方、サブテラヘルツ帯で使用する半導体増幅器(サブテラヘルツ帯半導体増幅器)の高周波・高出力特性を安定化するためには、非常に幅広い周波数帯域、例えば250-300GHzで不要な電磁波放射を抑制することが重要となっている。さらに、サブテラヘルツ帯半導体増幅器の電力付加効率は数%であり、投入電力のほとんどが熱に変換され発熱量が増加する。加えて、モバイル通信では、アレイアンテナによるビーム制御が必須となるが、この周波数帯域ではサブテラヘルツ帯半導体増幅器のサイズが空気の(空気中における、ある周波数の波長の)2分の1波長(λ/2)を超えるため、通常ミリ波帯で使用される平面型アレイアンテナ構造よりも増幅器の放熱構造(経路)の形成が難しい立体積層型アンテナアレイ構造が提案されている。このため、サブテラヘルツ帯半導体増幅器の放熱構造が重要となっている。
【0004】
サブテラヘルツ帯半導体増幅器としては、例えば、インジウム燐(InP)基板上にインジウムアルミニウム砒素(InAlAs)電子供給層/インジウムガリウム砒素(InGaAs)チャネル層を形成した高電子移動度トランジスタ(InP系HEMT)、ガリウム砒素(GaAs)基板上にメタモルフィックバッファ層を介してInAlAs電子供給層/InGaAsチャネル層を形成したHEMT(メタモルフィックHEMT, mHEMT)、InP基板上にInPエミッタ層/ガリウム砒素アンチモン(GaAsSb)ベース層/In(Al)GaAsコレクタ層等を形成したヘテロ接合バイポーラトランジスタ(InP系HBT)等がある。これら化合物半導体増幅器は、シリコン系増幅器よりも高周波および高出力動作が可能であるため、Beyond 5G/6Gへの応用が期待されている。
【0005】
増幅器に関する技術としては、以下の特許文献に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007-165430号公報
【特許文献2】特開2011-77557号公報
【特許文献3】特開2007-165739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特に250GHz以上の周波数帯では、これらの化合物半導体増幅器を形成する半絶縁性基板内への電磁波伝搬による伝送損失と電力付加効率の著しい低下による発熱量の増加という2つの問題が存在する。これら2つの問題に対して、サブテラヘルツ帯化合物半導体増幅器を形成する半絶縁性基板厚は相反関係にあり、解決が困難である。
【0008】
そこで、一開示は、電磁波伝搬を抑制しつつ、発熱量も抑制する化合物半導体増幅器及び回路モジュールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
半絶縁性基板の上側に化合物半導体及び増幅器を有する化合物半導体増幅器であって、前記半絶縁性基板は、第1周波数において、内部で第2範囲の波長となる基板厚を有し、シート抵抗の値が第3範囲である金属層を下面に有し、前記第1周波数は、前記化合物半導体増幅器で使用する周波数の最大周波数であり、前記第2範囲は、前記第1周波数の波長の1/12から1/2であり、前記第3範囲は、3から1000オームである。
【発明の効果】
【0010】
一開示は、電磁波伝搬を抑制しつつ、発熱量も抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】
図1Aは、半導体増幅器100の断面図の例を示す図である。
【
図1B】
図1Bは、半導体増幅器100の上面図の例を示す図である。
【
図2A】
図2Aは、第1の実施の形態におけるシミュレーション結果の例を示す図である。
【
図2B】
図2Bは、第1の実施の形態におけるシミュレーション結果の例を示す図である。
【
図2C】
図2Cは、第1の実施の形態におけるシミュレーション結果の例を示す図である。
【
図2D】
図2Dは、第1の実施の形態におけるシミュレーション結果の例を示す図である。
【
図3A】
図3Aは、第1の実施の形態における半導体増幅器100の作製工程の例を示す図である。
【
図3B】
図3Bは、第1の実施の形態における半導体増幅器100の作製工程の例を示す図である。
【
図3C】
図3Cは、第1の実施の形態における半導体増幅器100の作製工程の例を示す図である。
【
図3D】
図3Dは、第1の実施の形態における半導体増幅器100の作製工程の例を示す図である。
【
図4A】
図4Aは、第2の実施の形態における半導体増幅器100の断面図の例を示す図である。
【
図4B】
図4Bは、第2の実施の形態における半導体増幅器100の上面図の例を示す図である。
【
図5A】
図5Aは、第2の実施の形態におけるシミュレーション結果の例を示す図である。
【
図5B】
図5Bは、第2の実施の形態におけるシミュレーション結果の例を示す図である。
【
図5C】
図5Cは、第2の実施の形態におけるシミュレーション結果の例を示す図である。
【
図5D】
図5Dは、第2の実施の形態におけるシミュレーション結果の例を示す図である。
【
図5E】
図5Eは、第2の実施の形態におけるシミュレーション結果の例を示す図である。
【
図5F】
図5Fは、第2の実施の形態におけるシミュレーション結果の例を示す図である。
【
図5G】
図5Gは、第2の実施の形態におけるシミュレーション結果の例を示す図である。
【
図5H】
図5Hは、第2の実施の形態におけるシミュレーション結果の例を示す図である。
【
図6A】
図6Aは、第2の実施の形態における半導体増幅器100の作製工程の例を示す図である。
【
図6B】
図6Bは、第2の実施の形態における半導体増幅器100の作製工程の例を示す図である。
【
図6C】
図6Cは、第2の実施の形態における半導体増幅器100の作製工程の例を示す図である。
【
図6D】
図6Dは、第2の実施の形態における半導体増幅器100の作製工程の例を示す図である。
【
図6E】
図6Eは、第2の実施の形態における半導体増幅器100の作製工程の例を示す図である。
【
図6F】
図6Fは、第2の実施の形態における半導体増幅器100の作製工程の例を示す図である。
【
図7】
図7は、増幅器一体型アレイアンテナ立体積層構造の概念図の例を示す図である。
【
図8】
図8は、高周波回路基板上に第2の実施の形態の構成のチップをフリップチップ実装した回路モジュールの例を示す図である。
【
図9】
図9は、高周波回路基板上に第2の実施の形態の構成のチップ裏面を実装した回路モジュールの例を示す図である。
【
図10】
図10は、基板に使用する構成物の特性を示す表1の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態について説明する。
【0013】
<半導体増幅器の構成例>
図1Aは、半導体増幅器100の断面図の例を示す図であり、
図1Bは、半導体増幅器100の上面図の例を示す図である。
【0014】
半導体増幅器100は、例えば、半絶縁性基板10と、半絶縁性基板10上に成長した化合物半導体エピタキシャル層11と、化合物半導体エピタキシャル層11に作製された増幅器12と、化合物半導体エピタキシャル層11上の層間絶縁膜13に形成されたマイクロストリップ配線14とグランド配線15からなる配線層、及び金属層16を有する。金属層16は、所定の最大周波数のλ/4~λ/2となる程度まで薄化した半絶縁性基板10の裏面にシート抵抗6~1000Ω/□が堆積する。金属層16は、例えば、300GHzにて誘電率12程度のInP基板やGaAs基板の場合、基板厚は75~150μm程度となる。なお、所定の最大周波数とは、例えば、半導体増幅器100をアンテナに使用する場合における、送信電波の周波数帯域の最大値である。また、所定の最大周波数とは、例えば、半導体増幅器100の出力(又は入力)における周波数帯域の最大値である。
【0015】
半導体増幅器100が形成された半絶縁性基板10の裏面にシート抵抗6~1000Ω/□の金属層16を配置する構成の効果について説明する。
【0016】
図2Aは、基板裏面に金属層16を有する半絶縁性基板10上に形成されたマイクロストリップ配線14の伝送特性の金属層16のシート抵抗依存性のシミュレーション結果の例を示す図である。
【0017】
横軸は周波数(Frequency)で、縦軸は最大有能電力利得(Maximum Available Gain, MAG)である。半絶縁性基板10は、例えば、InP基板とした。半絶縁性基板厚(t1)は、例えば、75μmとした。半絶縁性基板裏面に金属層16が存在しない場合、250-350GHzにてMAGが著しく低下する周波数が存在している。これは特定の周波数帯で半絶縁性基板10内伝搬が発生し伝送損失が生じるためである。
【0018】
図2Bは、250-300GHzにおける
図2Aの拡大図の例を示す図である。
図2Bに示すように、半絶縁性基板裏面に配置した金属層16のシート抵抗(Rs)が5.5~1090Ω/□の範囲であれば、金属層16が存在しない場合と比較して、260GHz付近の基板内伝搬による伝送損失が抑制される。これは、シート抵抗6~1000Ω/□程度の金属層16に電磁波が加えられると、伝導電流が流れ、電磁波のエネルギーが熱に変換され、回り込んだ電磁波を反射することなく吸収し、半絶縁性基板内の電磁波伝搬を抑制するためである。
【0019】
一方、金属層16のシート抵抗が1Ω/□よりも小さくなると、例えば、金属的な振舞が強くなり、金属層16と半絶縁性基板10界面で反射して基板内電磁波伝搬による損失を強めてしまう場合がある。そのため、好ましいシート抵抗は、例えば、10.9~109Ω/□である。
【0020】
図2Cは、基板裏面に金属層16を有する半絶縁性基板10上に形成されたマイクロストリップ配線14の伝送特性の半絶縁性基板厚依存性のシミュレーション結果の例を示す図である。横軸はFrequencyで、縦軸はMAGである。半絶縁性基板10は、例えば、InP基板とした。金属層16のシート抵抗は、例えば、55Ω/□とした。半絶縁性基板厚(t1)が50~150μmの範囲であれば、基板内電磁波伝搬による損失を抑制するとともに伝送損失にほとんど違いはない。しかし、半絶縁性基板厚が25μmよりも薄い、あるいは、150μmよりも厚い場合、300GHz帯での損失が大きくなる。これは、25μmよりも薄い場合、不要放射波以外の電磁波まで金属層16に吸収されるためである。また、これは、150μmよりも厚い場合、金属層16による不要電磁波の吸収が弱くなるためである。
【0021】
さらに、
図2Dは、フリップチップ実装された化合物半導体増幅器100のデバイス熱抵抗の半絶縁性基板厚依存性のシミュレーション結果の例を示す図である。サブテラヘルツ帯化合物半導体増幅器の出力10 mW、効率4.8%を想定し、熱源を0.2 Wとした。半絶縁性基板10は、例えば、InP基板とした。従来のミリ波帯、例えば自動車の衝突防止レーダー等に用いられる77GHz帯であれば、半絶縁性基板内でのλ/4は、280μm程度となる。当該周波数帯であれば、デバイス熱抵抗は、ほぼ一定と想定できるが、上述のようなサブテラヘルツ帯、例えば300GHzで金属層16を用いない場合、基板内電磁波伝搬を抑制可能な基板厚25μm程度まで薄くすると、デバイス熱抵抗が急激に上昇する。これは、100W/mK未満の熱伝導率を持つ半絶縁性基板10の基板厚が75μmよりも薄くなると、熱が基板内で十分横方向に拡散しない内に基板裏面に到達し、熱の放射面積が小さく放熱特性が劣化するためである。しかし、基板裏面に金属層16を配置することにより半絶縁性基板厚を150μmまで増加させることが可能なため、半絶縁性基板内での熱拡散が促進され放熱特性が改善する。
【0022】
以上のことから、化合物半導体増幅器が形成された半絶縁性基板10の裏面にシート抵抗6~1000Ω/□の金属層16を配置する構成において、電磁波伝搬抑制と放熱を両立する半絶縁性基板厚は75~150μmとなり、所定の最大周波数300GHzにてλ/4~λ/2程度に相当する。
【0023】
<半導体増幅器の作製工程例>
図3は、半導体増幅器100の作製工程の例を示す図である。まず、
図3Aに示すように、InP半絶縁性基板の上に成長したInP系HEMT構造からなる0.5μm厚程度の化合物半導体エピタキシャル層11と、その上にゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、MIMキャパシタやNiCr抵抗層等を含んだ増幅器12と、グランド・マイクロストリップ配線構造を有し6μm厚程度のBCB層間絶縁膜を用いて平坦化されたウェハを作製する。
【0024】
次に、
図3Bに示すように、ウェハ表面に接着剤を塗布し、サポート基板に貼り付けた後、InP基板裏面の研削を行い、InP基板厚を100 μmにする。基板厚は、例えば、75~150μmの範囲で良い。化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing, CMP)は、実施してもしなくてもよい。CMPを行う場合、研削後の基板厚は、例えば、最終の基板厚とCMPで取り除く膜厚の和である。具体的には、例えば、CMPで10μm取り除く場合、最終の基厚を100μmとするならば、研削後の基板厚は、110μmとなる。
【0025】
次に、
図3Cに示すように、例えば、真空蒸着やスパッタを用いてInP基板裏面にチタン(Ti)を13nm堆積する。そして、真空装置から取り出した後、Ti層は3nm程度自然酸化されるため、出来上がりのシート抵抗は、55Ω/□程度になる。
【0026】
次に、
図3Dに示すように、ウェハをサポート基板から剥離した後、接着剤を有機溶剤で除去する。そして、ウェハ裏面をダイシングテープに貼り付け、通常のブレードダイシングでチップ化する。
【0027】
上記の例において、InP基板上のInP系HEMTで説明したが、InP基板上InP系HBT、GaAs基板上mHEMTでもよく、窒化ガリウム(GaN), 窒化アルミニウム(AlN), SiC上のGaN系HEMTで構成してもよい。よって、半絶縁性基板10は、GaAs, InP, GaN, AlN, SiC を用いることができる。
【0028】
また、上記の例において、マイクロストリップ配線14で説明したが、コプレーナ、グランデッドコプレーナ配線構造でも良い。また、層間絶縁膜13として、BCB以外に、メチルシルセスキオキサン(methyl silsesquioxane : MSQ)やポリイミドを用いることができる。
【0029】
金属層16としては、上記例におけるTi以外で、W, Mo, Ta, NiCr, Cr, Pt, Al, Au, Cu, Ag などを用いてもよい。また、これらの積層であってもよい。金属層16の膜厚は、Wでは6nm以下、Taでは20nm以下、Auでは3nm以下、Cuでは3nm以下、Agでは3nm以下、Alでは3nm以下、Crでは20nm以下、Ptでは20nm以下、Moでは10nm以下、NiCrでは200nm以下が好ましい。ただし、自然酸化膜が数nm程度形成されるため、出来上がりのシート抵抗で膜厚を決定してもよい。
【0030】
上記のように作製した化合物半導体増幅器100は、半絶縁性基板内の電磁波伝搬を抑制しつつ、良好な放熱特性を得ることができる。
【0031】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態について説明する。
【0032】
<半導体増幅器の構成例>
図4は、第2の実施の形態における、半導体増幅器100の構成の例を示す図である。
図4Aは、半導体増幅器100の断面図の例を示す図であり、
図4Bは、半導体増幅器100の上面図の例を示す図である。
【0033】
半導体増幅器100は、例えば、第1の実施の形態の半導体増幅器100に対して、さらに、高放熱基板17を有する。半導体増幅器100は、所定の最大周波数のλ/12~λ/2となる程度まで薄化した半絶縁性基板10と、半絶縁性基板10よりも熱伝導率が高く、かつ、同等もしくはそれ以上の絶縁性を有する高放熱基板をシート抵抗3~1000Ω/□の金属層16で接合する。
【0034】
半絶縁性基板10は、例えば、300GHzにて誘電率12程度のInP基板やGaAs基板の場合、基板厚は25~150μm程度とする。また、高放熱基板は、例えば、InPやGaAs基板よりも熱伝導率が高く、抵抗率(絶縁性)も高く、誘電体損が小さい炭化シリコン(SiC)基板を用いる。基板厚は高放熱基板内で1λ以内となる程度でよい。例えば、300GHzにて誘電率9.74のSiC基板(
図10の表1参照)の場合、基板厚は300μm程度以内とする。また、その他高放熱基板は、例えば、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、ダイヤモンド(Diamond)等であってもよい(
図10の表1参照)。
【0035】
次に、化合物半導体増幅器100において、形成された半絶縁性基板10と、半絶縁性基板10よりも熱伝導率が高く、かつ、同等もしくはそれ以上の絶縁性を有する高放熱基板との接合界面に、シート抵抗3~1000Ω/□の金属層16を配置する構成の効果について説明する。
【0036】
図5A及び
図5Bは、高放熱基板に金属層16で接合した半絶縁性基板上に形成されたマイクロストリップ配線14の伝送特性の金属層16のシート抵抗依存性のシミュレーション結果の例を示す図である。横軸はFrequencyで、縦軸はMAGである。半絶縁性基板10は、例えば、InP基板とし、高放熱基板は、例えば、SiC基板とした。半絶縁性基板10厚(t1)は、それぞれ25μm(a), 75μm(b)とし、高放熱基板厚(t2)は100μmとした。
【0037】
図5Aに示すように、半絶縁性基板10/高放熱基板の界面に金属層16が存在しない場合、250-350GHzにてMAGが著しく低下する周波数が複数存在している。これは特定の周波数帯で半絶縁性基板10および高放熱基板内への電磁波伝搬が発生し、伝送損失が生じるためである。
【0038】
図5C及び
図5Dは、それぞれ250-300GHzにおける
図5A及び
図5Bの拡大図の例を示す図である。
図5A及び
図5Bによると、半絶縁性基板10/高放熱基板の界面の金属層16のシート抵抗(Rs)が2.75~1090Ω/□の範囲であれば、半絶縁性基板厚(t1)が25μm, 75μmにおいても金属層16が存在しない場合よりも基板内電磁波伝搬による伝送損失が抑制されている。しかし、金属層16のシート抵抗が1Ω/□程度になると、半絶縁性基板厚(t1)が25μm で280GHz付近、75μmで260GHz付近において、MAGが低下する。これにより、好ましいシート抵抗は、例えば、t1=25μmの場合、5.5~550Ω/□、t1=75μmの場合、11~55Ω/□である。
【0039】
図5E及び
図5Fは、高放熱基板に金属層16で接合した半絶縁性基板上に形成されたマイクロストリップ配線14の伝送特性の高放熱基板厚依存性のシミュレーション結果の例を示す図である。横軸はFrequencyで、縦軸はMAGである。半絶縁性基板10は、例えば、InP基板とし、高放熱基板は、例えば、SiC基板とした。半絶縁性基板厚(t1)は、例えば、25μm(e), 75μm(f)とした。金属層16のシート抵抗は、例えば、55Ω/□とした。
図5E及び
図5Fによると、高放熱基板厚(t2)が50~350μmの範囲で、半絶縁性基板厚(t1)が25μm, 75μmともに基板内電磁波伝搬による伝送損失を抑制できることがわかる。
【0040】
図5Gは、高放熱基板に金属層16で接合した半絶縁性基板上に形成されたマイクロストリップ配線14の伝送特性の半絶縁性基板厚依存性のシミュレーション結果の例を示す図である。横軸はFrequencyで、縦軸はMAGである。半絶縁性基板10は、例えば、InP基板とし、高放熱基板は、例えば、SiC基板とした。高放熱基板厚(t2)は、例えば、100μmとした。金属層16のシート抵抗は、例えば、55Ω/□とした。
図5Gによると、半絶縁性基板厚(t1)が50~150μmの範囲であれば、基板内電磁波伝搬による損失を抑制するとともに伝送損失にほとんど違いはないことがわかる。しかし、半絶縁性基板厚が25μmよりも薄い、あるいは、150μmよりも厚い場合、伝送損失が大きくなることがわかる。
【0041】
さらに、
図5Hは、高放熱基板に金属層16で接合した半絶縁性基板上に形成された化合物半導体増幅器100のデバイス熱抵抗の高放熱基板厚依存性のシミュレーション結果の例を示す図である。第1の実施の形態と同様に、フリップチップ実装とした。また、サブテラヘルツ帯化合物半導体増幅器の出力10 mW、効率4.8%を想定して、熱源0.2 Wとした。半絶縁性基板10は、例えば、InP基板とし、高放熱基板は、例えば、SiC基板とした。半絶縁性基板厚(t1)は、例えば、25μm, 75μmとした。また、接合には表面活性化接合(Surface Activated Bonding, SAB)や原子拡散接合(Atomic Diffusion Bonding, ADB)を用いることを想定し、接合界面の熱抵抗は、5×10
-8 m
2K/Wとした。これらの接合は真空中で行われ、接合金属層は直接空気に接しないため、酸化などから防ぐことが可能で、シート抵抗の安定化を図ることができる。
図5Hによると、デバイス熱抵抗は、高放熱基板厚(t2)30μm以上で急速に低下していることがわかる。一方で、半絶縁性基板厚(t1)が75μmの場合よりも25μmの方が、デバイス熱抵抗が低く、第1の実施の形態の傾向とは異なることがわかる。これは熱伝導率(68W/mK)が低い半絶縁性基板内で熱を横方向に拡散するよりも、接合金属層を介して熱伝導率(490W/mK)が高い高放熱基板に熱を速く伝達し、高放熱基板内で熱を横方向に拡散した方が放熱の効率が高くなるためである。
【0042】
以上のことから、電磁波伝搬抑制と放熱を両立する半絶縁性基板厚は、例えば、25~150μmが好ましく、所定の最大周波数300GHzにてλ/12~λ/2程度に相当する。また、高放熱基板厚は、例えば、50~350μmが好ましく、所定の最大周波数300GHzにてλ/6~1λ程度に相当する。
【0043】
<半導体増幅器の作製工程例>
図6は、半導体増幅器100の作製工程の例を示す図である。なお、
図6Aの表面側デバイス形成は、第1の実施の形態における
図3Aと同様である。
【0044】
次に、
図6Bに示すように、ウェハ表面に接着剤を塗布し、サポート基板に貼り付けた後、InP基板裏面の研削を行い、InP基板厚を85 μmにする。さらに、CMPにより10μm取り除き、InP基板の表面粗さ(Ra)を1nm未満にする。これにより最終のInP基板厚は75μmとなる。また、最終のInP基板厚は、25~150μmの範囲でも良い。
【0045】
一方、
図6Cに示すように、高放熱基板であるSiC基板についてもウェハ表面に接着剤を塗布し、サポート基板に貼り付けた後、SiC基板の研削を行い、SiC基板厚を100μmにする。さらに、CMPによりSiC基板の表面粗さ(Ra)を1nm未満にする。SiC基板は非常に硬い材料であるため、CMPではほとんど削れない。これにより、最終のSiC基板厚も100μmとなる。
【0046】
なお、SiC基板は、シリコン(Si)面側を表とすると、カーボン(C)面側は裏となるが、どちらの面を用いても良い。また、最終のSiC基板厚が300μm程度であれば、サポート基板に貼り付ける工程はなくてもよい。また、SiC基板厚は、50~350μmの範囲でも良い。
【0047】
次に、
図6Dに示すように、上述の2枚のウェハを真空装置内で原子拡散接合を実施する。まず、両ウェハ裏面に同時にTiを5nm堆積する。その後、所定の圧力で両ウェハを押下し、両ウェハ裏面に堆積したTi層同士を接合する。
図6Eは、接合した後の例を示す図である。
【0048】
このときInP基板とSiC基板の接合界面には10nm厚のTi層が形成され、シート抵抗55Ω/□となる。また、接合界面に存在するTi層は、100nm以下であればよい。
【0049】
次に、
図6Fに示すように、接合ウェハをサポート基板から剥離した後、接着剤を有機溶剤で除去する。その後、SiC基板裏面をダイシングテープ(図示せず)に貼り付け、超音波ブレードダイシングでチップ化する。
【0050】
なお、上記の例において、InP基板上のInP系HEMTで説明したが、InP基板上InP系HBT、GaAs基板上mHEMTでもよく、GaN, AlN, SiC基板上のGaN系HEMTで構成してもよい。半絶縁性基板10としてGaAs, InP基板を用いる場合、高放熱基板としてGaN, AlN, SiC, ダイヤモンドを用いることができる。半絶縁性基板10としてGaN基板を用いる場合、高放熱基板としてAlN, SiC,ダイヤモンド基板を用いることができる。半絶縁性基板10としてAlN基板を用いる場合、高放熱基板としてSiC,ダイヤモンド基板を用いることができる。半絶縁性基板10としてSiC基板を用いる場合、高放熱基板としてダイヤモンド基板を用いることができる。
【0051】
また、上記の例において、マイクロストリップ配線14を用いて説明したが、コプレーナ、グランデッドコプレーナ配線構造でも良い。また、層間絶縁膜13として、BCB以外にメチルシルセスキオキサン(methyl silsesquioxane : MSQ)やポリイミドを用いることができる。
【0052】
また、金属層16としては、Ti以外であれば, W, Mo, Ta, NiCr, Cr, Pt, Al, Au, Cu, Agを用いてもよい。また、これらの積層でもよい。このとき、接合後の金属層16の膜厚は、Wでは6nm以下、Taでは20nm以下、Auでは3nm以下、Cuでは3nm以下、Agでは3nm以下、Alでは3nm以下、Crでは20nm以下、Ptでは20nm以下、Moでは10nm以下、NiCrでは200nm以下とする。
【0053】
また、上記の例において、接合に原子拡散接合技術を用いたが、ウェハ裏面に金属を堆積した後、表面活性化接合技術を用いて接合することも可能である。
【0054】
以上のように製作した半導体増幅器100は、半絶縁性基板10および高放熱基板内の電磁波伝搬を抑制しつつ、放熱特性および金属層16のシート抵抗の安定化を図ることが可能になる。
【0055】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態では、増幅器一体型アレイアンテナ立体積層構造に適用する回路モジュールの例を説明する。
【0056】
図7は、増幅器一体型アレイアンテナ立体積層構造の概念図の例を示す図である。1枚の高周波回路基板上にアンテナ、化合物半導体増幅器100、移相器あるいはミキサを配置した1×4増幅器一体型アレイアンテナを縦に4枚積層した構造になっている。このとき、不要なグレーティングローブを抑制するために、少なくともアンテナ間隔を横および縦方向において、空気の1波長(λ)未満にする。好ましくは、λ/2とする。すなわち、縦方向の厚みの制御が重要となる。
【0057】
図8は、高周波回路基板上に第2の実施の形態の構成のチップをフリップチップ実装した回路モジュールの例を示す図である。高周波回路基板は、例えば、先願(出願番号:2022-056168)のSi基板と、Si基板裏面に形成された裏面メタルと、Si基板貫通ビアで裏面メタルに接続された一次グランドメタルと、一次グランドメタル上に形成されたポリイミド等の樹脂層と、樹脂層を貫通するビアで一次グランドメタルと接続された表面メタルから構成される高周波回路基板を用いる。
【0058】
また、この高周波回路基板は、上下でシリコンインターポーザや金属からなる柱(図示せず)で支えている。このとき高周波回路基板厚(s1)は245μmである。また、バンブ高さ(b1)は、15μmである。また、デバイス層厚(d1)は、InP系HEMTの場合、10μmとなる。アンテナ間隔(a1)は、所定の最大周波数300GHzの1λとすると1mm(1000μm)となり、その差分は730μmとなる。金属層16の膜厚は、最大0.2μm未満なので無視できる。第2の実施の形態のSiC基板厚(t2)とInP基板厚(t1)の和は、最大でも500μmとなる。一方、アンテナ間隔(a1)をλ/2(500μm)とした場合、その差分は230μmとなる。第2の実施の形態におけるSiC基板厚(t2)とInP基板厚(t1)の和が230μm未満であれば実装可能であり、例えば、InP基板厚を75μmとしてもSiC基板厚は、150μmまで利用可能である。また、高周波回路基板上にフリップチップ実装した増幅器12チップ裏面とその上部の高周波回路基板の間にTIM(Thermal Interface Material)材料を挟んでも良い。また、第1の実施の形態における構成のチップの基板厚は最大150μmであるため、容易に実装できる。
【0059】
図9は、高周波回路基板上に第2の実施の形態の構成のチップ裏面を実装した回路モジュールの例を示す図である。高周波回路基板は、一般的なLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)基板を用いる。また、この高周波回路基板は上下で金属の柱(図示せず)で支えている。高周波回路基板は、セラミック層に埋め込まれた多層配線と、裏面メタルとビアで接続された表面メタル(グランドのみ)と、表面メタルと化合物半導体増幅器チップ表面が面一になる位置(実装材料分を差し引いて)に放熱用の金属板が埋め込まれた構成になっている。金属板は銅(Cu)である。高周波回路基板の表面メタルと化合物半導体増幅器100のマイクロストリップ、グランド配線をワイヤボンディングで接続する場合、配線高(w1)はループ高さ90μm程度となる。アンテナ間隔(a1)を所定の最大周波数300GHzの1λ(1mm)とすると、その差分は910μmとなる。上部の高周波回路基板の裏面メタルとの接触を防ぐために10μmマージンを見込んで高周波回路基板厚(c1)は900μmとする。デバイス層厚(d1)は、InP系HEMTの場合、10μmとなる。また、増幅器チップをAgペーストで金属板に実装する場合、実装厚(p1)は、25μmとなる。第2の実施の形態におけるSiC基板厚(t2)とInP基板厚(t1)の和は最大でも500μmであるため、金属板厚(m1)は415μmとなり、放熱板として適正に機能する。一方、アンテナ間隔(a1)をλ/2(500μm)とする場合、高周波回路基板厚(c1)は、400μmとなる。このとき金属板厚(m1)を半分の200μmとすると、その差分は200μmとなる。第2の実施の形態におけるSiC基板厚(t2)とInP基板厚(t1)の和が、実装厚(p1)25μmとデバイス層厚(d1)10μmを差し引いた165μm未満であれば実装可能で、例えば、SiC基板厚を100μmとしても、InP基板厚は65μmまで利用可能である。
【0060】
上述したように、第3の実施の形態における回路モジュールは、第1の実施の形態及び第2の実施の形態の構成の半導体増幅器を実装した高周波回路基板を、空気のλ/2~λの間隔で縦方向に積層できることから、回路モジュールを適用したアレイアンテナにてグレーティングローブを抑制したビーム制御が可能となる。
【0061】
第3の実施の形態では、回路モジュールを適用したアレイアンテナを送受信装置に装備することにより、例えば、Beyond 5G/6G向けの通信システム機器を提供することが可能となる。
【0062】
[その他の実施の形態]
各実施の形態は、それぞれ組み合わせてもよい。例えば、第3の実施の形態における回路モジュールは、コストや使用目的に応じて、第1の実施の形態における半導体増幅器100及び第2の実施の形態における半導体増幅器100の両方が混在してもよい。
【0063】
また、各実施の形態における構成物は、実施例で説明した物質に限定されない。例えば、構成物は、同様の作用、効果、又は特性を有する他の物質に置き換えられることが可能である場合がある。
【符号の説明】
【0064】
10 :半絶縁性基板
11 :化合物半導体エピタキシャル層
12 :増幅器
13 :層間絶縁膜
14 :マイクロストリップ配線
15 :グランド配線
16 :金属層
17 :高放熱基板
100 :化合物半導体増幅器