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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024014021
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】ステアリングホイール
(51)【国際特許分類】
   B62D 1/04 20060101AFI20240125BHJP
   G05G 5/05 20060101ALI20240125BHJP
   G05G 1/04 20060101ALI20240125BHJP
   H01H 21/36 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
B62D1/04
G05G5/05
G05G1/04 Z
H01H21/36 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022116558
(22)【出願日】2022-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(72)【発明者】
【氏名】森田 文平
(72)【発明者】
【氏名】船津 基也
【テーマコード(参考)】
3D030
3J070
5G219
【Fターム(参考)】
3D030DA34
3D030DA69
3D030DB12
3J070AA02
3J070BA34
3J070BA41
3J070CC02
3J070CC12
3J070CD12
3J070DA02
5G219GS21
5G219HT01
5G219HU13
5G219JU03
5G219JU05
(57)【要約】
【課題】簡易な構成でアクセル操作及びブレーキ操作を入力する部材を初期位置に戻すことができるステアリングホイールを提供する。
【解決手段】ステアリングホイールは、操舵部1に対して揺動可能に支持され、一方の方向に揺動操作されることでアクセル操作を入力し、他方の方向に揺動操作されることでブレーキ操作を入力する左操作部及び右操作部と、左操作部及び右操作部の揺動動作を同期させるリンク機構50を備え、リンク機構50のカム部材62は、左操作部及び右操作部の一方の方向への揺動及び他方の方向への揺動に伴っていずれの方向に回転した場合であっても、圧縮ばね64の付勢力に抗して圧縮ばね64を弾性変形させる方向にカムフォロアとしてのプッシャ63を移動させる形状のカム面62aを有し、左操作部及び右操作部の揺動操作が解除された場合、圧縮ばね64の付勢力によって回転前の位相に戻る。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者に把持されて操舵される操舵部と、
前記操舵部の内側に配置され、前記操舵部の操舵中心軸に連結されるボス部と、
前記ボス部の右方に配置され、前記操舵部に対して揺動可能に支持され、第1方向に揺動操作されることでアクセル操作を入力し、前記第1方向とは反対の第2方向に揺動操作されることでブレーキ操作を入力する右操作部と、
前記ボス部の左方に配置され、前記操舵部に対して揺動可能に構成され、前記操舵部に対して第3方向に揺動操作されることでアクセル操作を入力し、前記第3方向とは反対の第4方向に揺動操作されることでブレーキ操作を入力する左操作部と、
前記右操作部又は前記左操作部の揺動時の一方の動力を他方に機械的に伝達し、前記右操作部の前記第1方向への揺動と前記左操作部の前記第3方向への揺動、及び、前記右操作部の前記第2方向への揺動と前記左操作部の前記第4方向への揺動をそれぞれ同期させる動力伝達機構と、
を備え、
前記動力伝達機構は、前記右操作部の前記1方向への揺動及び前記左操作部の前記第3方向への揺動に伴って第1回転方向に回転し、前記右操作部の前記2方向への揺動及び前記左操作部の前記第4方向への揺動に伴って前記第1回転方向と反対の第2回転方向に回転するカム部材と、
前記カム部材の前記第1回転方向及び前記第2回転方向へのそれぞれの回転により、前記カム部材のカム面に沿って移動するカムフォロアと、
前記カムフォロアを介して前記カム部材を付勢するばね部材と、
を含み、
前記カム部材は、前記カム部材が前記第1回転方向と前記第2回転方向のいずれの方向に回転した場合であっても、前記ばね部材の付勢力に抗して前記ばね部材を弾性変形させる方向に前記カムフォロアを移動させる形状の前記カム面を有し、前記右操作部の揺動操作、又は前記左操作部の揺動操作が解除された場合、前記ばね部材の付勢力によって回転前の位相に戻ることを特徴とするステアリングホイール。
【請求項2】
前記右操作部は、前記運転者に押下されることで前記第1方向に揺動し、前記運転者から引き上げられることで前記第2方向に揺動し、
前記左操作部は、前記運転者に押下されることで前記第3方向に揺動し、前記運転者から引き上げられることで前記第4方向に揺動することを特徴とする請求項1に記載のステアリングホイール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクセル操作及びブレーキ操作を入力するための操作部を備えるステアリングホイールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、特許文献1に記載の構成のように、ステアリングホイールにおいて、アクセル操作を入力するためのアクセル操作部と、ブレーキ操作を入力するためのブレーキ操作部を設ける構成が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-14204号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の構成では、操作後のアクセル操作部を初期位置に戻すための付勢力を付与するばね部材と、操作後のブレーキ操作部を初期位置に戻すための付勢力を付与するばね部材とが別々に設けられている。このようにアクセル操作後に操作部を初期位置に戻すための構成と、ブレーキ操作後に操作部を初期位置に戻すための構成とが別々に設けられている場合、部品点数が増加して構造が複雑化するおそれがある。
【0005】
そこで本発明は、簡易な構成でアクセル操作及びブレーキ操作を入力する部材を初期位置に戻すことができるステアリングホイールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明に係るステアリングホイールの代表的な構成は、運転者に把持されて操舵される操舵部と、前記操舵部の内側に配置され、前記操舵部の操舵中心軸に連結されるボス部と、前記ボス部の右方に配置され、前記操舵部に対して揺動可能に支持され、第1方向に揺動操作されることでアクセル操作を入力し、前記第1方向とは反対の第2方向に揺動操作されることでブレーキ操作を入力する右操作部と、前記ボス部の左方に配置され、前記操舵部に対して揺動可能に構成され、前記操舵部に対して第3方向に揺動操作されることでアクセル操作を入力し、前記第3方向とは反対の第4方向に揺動操作されることでブレーキ操作を入力する左操作部と、前記右操作部又は前記左操作部の揺動時の一方の動力を他方に機械的に伝達し、前記右操作部の前記第1方向への揺動と前記左操作部の前記第3方向への揺動、及び、前記右操作部の前記第2方向への揺動と前記左操作部の前記第4方向への揺動をそれぞれ同期させる動力伝達機構と、を備え、前記動力伝達機構は、前記右操作部の前記1方向への揺動及び前記左操作部の前記第3方向への揺動に伴って第1回転方向に回転し、前記右操作部の前記2方向への揺動及び前記左操作部の前記第4方向への揺動に伴って前記第1回転方向と反対の第2回転方向に回転するカム部材と、前記カム部材の前記第1回転方向及び前記第2回転方向へのそれぞれの回転により、前記カム部材のカム面に沿って移動するカムフォロアと、前記カムフォロアを介して前記カム部材を付勢するばね部材と、を含み、前記カム部材は、前記カム部材が前記第1回転方向と前記第2回転方向のいずれの方向に回転した場合であっても、前記ばね部材の付勢力に抗して前記ばね部材を弾性変形させる方向に前記カムフォロアを移動させる形状の前記カム面を有し、前記右操作部の揺動操作、又は前記左操作部の揺動操作が解除された場合、前記ばね部材の付勢力によって回転前の位相に戻ることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、右操作部及び左操作部の揺動動作を同期させる動力伝達機構は、カム部材が第1回転方向と第2回転方向のいずれの方向に回転した場合であっても、ばね部材の付勢力に抗してばね部材を弾性変形させる方向にカムフォロアを移動させる形状のカム面を有するカム部材を有し、カム部材は右操作部の揺動操作、又は左操作部の揺動操作が解除された場合、ばね部材の付勢力によって回転前の位相に戻る。このため、アクセル操作やブレーキ操作を入力するための右操作部や左操作部の揺動操作が解除された場合、共用のカム部材、カムフォロア、及びばね部材によって右操作部や左操作部を初期位置に戻すことができ、部品点数を削減して簡易な構成でアクセル操作及びブレーキ操作を入力する操作部を初期位置に戻すことができる。
【0008】
また、前記右操作部は、前記運転者に押下されることで前記第1方向に揺動し、前記運転者から引き上げられることで前記第2方向に揺動し、前記左操作部は、前記運転者に押下されることで前記第3方向に揺動し、前記運転者から引き上げられることで前記第4方向に揺動することが好ましい。
【0009】
運転時においては、ブレーキ操作の頻度よりもアクセル操作の頻度の方が多いことが一般的である。また、運転者は前傾姿勢で運転するため、自己の体重を利用して掌や親指を使って右操作部や左操作部を押下する方が、親指以外の他の四指を使って右操作部や左操作部を引き上げるよりも楽に揺動させやすい。従って、このような構成により、運転者は相対的に操作頻度が多いアクセル操作を楽に操作できるため、運転者の操作負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るステアリングホイールの平面図である。
図2】パッドとロアカバーを取り外した状態のステアリングホイールの平面図である。
図3】パッドとロアカバーを取り外した状態のステアリングホイールを下方から見た斜視図である。
図4】ステアリングホイールを図1に示すA1-A1断面で切断した断面図である。
図5】ステアリングホイールが備える操作レバーの斜視図である。
図6】リンク機構の斜視図である。
図7】リンク機構が有するカムユニットの斜視図である。
図8】リンク機構が有するカムユニットの分解斜視図とカム部材の断面図である。
図9】カムユニットのカム部材とプッシャの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係るステアリングホイール10について説明する。ステアリングホイール10は、不図示の車両に搭載されている。なお、以下の説明において、特定的な記載がない限り、上下方向は不図示のステアリングシャフトの軸方向に沿った上下方向を意味し、前後方向は車両の直進操舵時のステアリングシャフトの軸方向と直交する前後方向を意味し、左右方向は車両の直進操舵時のステアリングシャフトの軸方向と直交する左右方向を意味する。
【0012】
図1は、ステアリングホイール10を平面図である。図2は、パッド5とロアカバー6を取り外した状態のステアリングホイール10の平面図である。図3は、パッド5とロアカバー6を取り外した状態のステアリングホイール10を下方から見た斜視図である。図4は、ステアリングホイール10を図1に示すA1-A1断面で切断した断面図である。図5は、ステアリングホイール10が備える操作レバー3、4の斜視図である。
【0013】
図1図5に示す様に、ステアリングホイール10は、車両の運転者が把持して回転操舵する操舵部1と、操舵部1の内側に配置され、操舵軸としての不図示のステアリングシャフトに連結されるボス部2と、ボス部2の上方を覆うパッド5と、ステアリングホイール10の下面側に配置されるロアカバー6を備える。また、ステアリングホイール10は、ボス部2の右方と左方にそれぞれ配置され、アクセル操作及びブレーキ操作を入力するための操作レバー3、4を備える。
【0014】
操舵部1は、左右方向に長い略楕円環状の部材であって、金属製の芯金1aと芯金1aを覆う樹脂カバー1bから形成されている。操舵部1の樹脂カバー1bにおけるボス部2の左右両側の部位は、運転者が通常の運転時に両手で把持する把持部1b1、1b2となっている。運転者は、把持部1b1、1b2を把持し、ボス部2に連結された不図示のステアリングシャフトを中心として操舵部1を回転操舵することにより、車両の進行方向を変更する。
【0015】
ボス部2は、操舵部1の中心に配置され、不図示のステアリングシャフトが挿通されて嵌合される軸穴2aを有する。ボス部2の軸穴2aにステアリングシャフトの先端部が挿通して嵌合した状態で、ステアリングシャフトの先端部がナット止めされることにより、ボス部2とステアリングシャフトとが連結される。なお、ボス部2とパッド5との間には、折り畳まれて収納され、車両の衝突時に不図示のインフレーターから膨張用ガスが流入することによって膨張して運転者側に突出し、車両の前方側に向かって移動する運転者を受け止めて保護する不図示のエアバッグが搭載される。
【0016】
また、ボス部2は、支持板金20と二つの連結部材21を介して操舵部1に連結されている。具体的には、ボス部2は、平板状の板金である支持板金20のボス支持孔20aに嵌合することで支持板金20に支持され、ビス71によって支持板金20に固定されている。また、L字状に曲げ加工が施された板金である連結部材21は、その一端部21aが支持板金20にビス72によって固定され、他端部21bが操舵部1の芯金1aの下面側に不図示のビスによって固定されている。このようにしてボス部2と操舵部1が連結されている。
【0017】
右操作部としての操作レバー3は、ボス部2の右方、且つ、操舵部1の内側で操舵部1に隣接して配置され、操舵部1に対して揺動可能に構成された部材であって、金属製の芯金3aと樹脂製の操作カバー3bから構成されている。芯金3aは、左右方向に延びて操作レバー3の揺動軸31に軸支される軸支部3a1と、軸支部3a1の一端側から略直交する方向に延伸し、操作カバー3bが取り付けられるカバー取付部3a2と、軸支部3a1から他端側から下方に延伸し、後述するリンク機構50に接続される接続部3a3を有する。
【0018】
芯金3aの軸支部3a1には、軸穴3a1aが形成されており、この軸穴3a1aに対してレバー支持部材30に揺動可能に支持された揺動軸31が挿通されている。揺動軸31は、左右方向と直交(交差)する前後方向と平行となるように配置される。軸支部3a1と揺動軸31は、ビス73とピン74によって相対移動しないように固定されている。このようにして操作レバー3は、揺動軸31を中心に図4に示す矢印R1方向、及びその反対の矢印R2方向に揺動可能に構成される。なお、操作レバー3の矢印R1方向への揺動は、芯金3aの軸支部3a1に形成された規制面3a1bがレバー支持部材30の揺動規制部30aに当接することにより所定の揺動角度で規制され、矢印R2方向への揺動は、芯金3aの軸支部3a1に形成された規制面3a1cがレバー支持部材30の揺動規制部30bに当接することにより所定の揺動角度で規制される。また、レバー支持部材30における揺動軸31の近傍には、揺動軸31の揺動角度を検出可能であり、不図示のCPUに電気的に接続された磁気式の回転角センサ32が設けられている。また、支持板金20の右端側には、金属製の支持台23が立設されており、レバー支持部材30は支持台23に対してビス75により固定されている。
【0019】
操作カバー3bは、運転者が操作レバー3を揺動操作する際に運転者の手で触れられる部分であるため、触感が良好となるように樹脂で形成されている。操作カバー3bは、その上面側の部位であり運転者がアクセル操作を行う際に右手の掌や親指で押下される部位であるアクセル操作面3b1と、下面側の部位であり運転者がブレーキ操作を行う際に親指以外の他の四指で押圧されるブレーキ操作面3b2と、芯金3aのカバー取付部3a2が嵌め込まれて不図示のビスで固定される嵌合穴3b3を有する。運転者の操作性を高めるため、操作カバー3bのアクセル操作面3b1の少なくとも一部は操舵部1に対して運転者側に位置し、ブレーキ操作面3b2の少なくとも一部は操舵部1に対して運転者から離れた側に位置するように配設される。
【0020】
操作レバー3は、運転者の右手の掌や親指によって操作カバー3bのアクセル操作面3b1が押下されて第1方向としての矢印R1方向に揺動操作されることでアクセルを入力し、操作カバー3bのブレーキ操作面3b2が親指以外の他の四指によって引き上げられて第2方向としての矢印R2方向に揺動操作されることでブレーキを入力する。具体的には、操作レバー3が揺動操作されると、揺動軸31の揺動角度が回転角センサ32に検出され、不図示のCPUは回転角センサ32から受信した検出信号に基づいて車両の加速減速装置を制御して車両を加速又は減速させる。つまりCPUは、回転角センサ32によって揺動軸31が矢印R1方向に揺動したことが検出された場合、揺動軸31の揺動角度に応じて車両の加速減速装置を制御して車両を加速させる。また、CPUは、回転角センサ32によって揺動軸31が矢印R2方向に揺動したことが検出された場合、揺動軸31の回転角度に応じて車両の加速減速装置を制御して車両を減速させる。
【0021】
左操作部としての操作レバー4は、ボス部2を基準として操作レバー3と左右対称の位置に配置され、操作レバー3と左右対称形状の部材であって、操作レバー3と左右対称の動作を行う。即ち、操作レバー4は、ボス部2の左方、且つ、操舵部1の内側で操舵部1に隣接して配置され、操舵部1に対して揺動可能に構成された部材であって、金属製の芯金4aと樹脂製の操作カバー4bから構成されている。芯金4aは、左右方向に延びて操作レバー4の揺動軸41に軸支される軸支部4a1と、軸支部4a1の一端側から略直交する方向に延伸し、操作カバー4bが取り付けられるカバー取付部4a2と、軸支部4a1から他端側から下方に延伸し、後述するリンク機構50に接続される接続部4a3を有する。
【0022】
芯金4aの軸支部4a1には、軸穴4a1aが形成されており、この軸穴4a1aに対してレバー支持部材40に揺動可能に支持された揺動軸41が挿通されている。揺動軸41は、操作レバー3の揺動軸31と略平行となるように配置されている。この略平行には、揺動軸31と揺動軸41が完全に平行な構成の他に、公差の範囲でずれている構成が含まれる。軸支部4a1と揺動軸41は、ビス76とピン77によって相対移動しないように固定されている。このようにして操作レバー4は、揺動軸41を中心に図4に示す矢印R3方向、及びその反対の矢印R4方向に揺動可能に構成される。なお、操作レバー4の矢印R3方向への揺動は、芯金4aの軸支部4a1に形成された規制面4a1bがレバー支持部材40の揺動規制部40aに当接することにより所定の揺動角度で規制され、矢印R4方向への揺動は、芯金4aの軸支部4a1に形成された規制面4a1cがレバー支持部材40の揺動規制部40bに当接することにより所定の揺動角度で規制される。また、支持板金20の左端側には、金属製の支持台24が立設されており、レバー支持部材40は支持台24に対してビス78によって固定されている。
【0023】
操作カバー4bは、運転者が操作レバー4を揺動操作する際に運転者の手で触れられる部分であるため、触感が良好となるように樹脂で形成されている。操作カバー4bは、その上面側の部位であり運転者がアクセル操作を行う際に左手の掌や親指で押下される部位であるアクセル操作面4b1と、下面側の部位であり運転者がブレーキ操作を行う際に親指以外の他の四指で押圧されるブレーキ操作面4b2と、芯金4aのカバー取付部4a2が嵌め込まれて不図示のビスで固定される嵌合穴4b3を有する。運転者の操作性を高めるため、操作カバー4bのアクセル操作面4b1の少なくとも一部は操舵部1に対して運転者側に位置し、ブレーキ操作面4b2の少なくとも一部は操舵部1に対して運転者から離れた側に位置するように配設される。
【0024】
操作レバー4は、運転者の掌や親指によって操作カバー4bのアクセル操作面4b1が押下されて第3方向としての矢印R3方向に揺動操作されることでアクセルを入力し、操作カバー4bのブレーキ操作面4b2が親指以外の他の四指によって引き上げられて第4方向としての矢印R4方向に揺動操作されることでブレーキを入力する。本実施形態では、後述の通り、操作レバー3の矢印R1方向への揺動動作と操作レバー4の矢印R3方向への揺動動作、及び、操作レバー4の矢印R2方向への揺動動作と操作レバー4の矢印R4方向への揺動動作がそれぞれ同期されている。従って、操作レバー4がR3方向に揺動操作されると、当該揺動操作に連動して操作レバー3がR1方向に揺動し、操作レバー3の揺動軸31の揺動角度が回転角センサ32によって検出され、CPUが当該揺動角度に応じて上述した制御を行うことにより車両が加速する。また、操作レバー4がR4方向に揺動操作されると、当該揺動操作に連動して操作レバー3がR2方向に揺動し、操作レバー3の揺動軸31の揺動角度が回転角センサ32によって検出され、CPUが当該揺動角度に応じて上述した制御を行うことにより車両が減速する。なお、操作レバー3、4の揺動動作が同期されていない場合、操作レバー4の揺動軸41の揺動角度を検出する回転角センサを別途設け、CPUが当該回転角センサの検出結果に応じて上述した制御を行うことにより同様の動作を行うことができる。
【0025】
このように本実施形態の構成によれば、操作レバー3が矢印R1方向に揺動操作されることでアクセル操作が入力され、矢印R2方向に揺動操作されることでブレーキ操作が入力される。同様に、操作レバー4が矢印R3方向に揺動操作されることでアクセル操作が入力され、矢印R4方向に揺動操作されることでブレーキ操作が入力される。このため、運転者は、一つの操作レバー3又は操作レバー4によってアクセル操作とブレーキ操作の双方を行うことができるため、運転者の操作が複雑化することを抑制することができる。
【0026】
なお、本実施形態では、操作レバー3、4は、運転者の手の掌や親指によって矢印R1方向、矢印R3方向に押下されることによりアクセル操作を入力し、運転者の親指以外の他の四指によって矢印R2方向、矢印R4方向に引き上げられることでブレーキ操作を入力する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限られず、操作レバー3、4のアクセル操作時の揺動方向とブレーキ操作時の揺動方向を本実施形態の構成とは逆の方向としてもよい。但し、運転時においては、ブレーキ操作の頻度よりもアクセル操作の頻度の方が多いことが一般的である。また、運転者は前傾姿勢で運転するため、自己の体重を利用して掌や親指を使って操作レバー3、4を押下する方が、親指以外の他の四指を使って操作レバー3、4を引き上げるよりも楽に揺動させやすい。従って、本実施形態の揺動方向とすることにより、運転者は相対的に操作頻度が多いアクセル操作を楽に操作できるため、運転者の操作負担を軽減することができる。
【0027】
次に、操作レバー3の揺動動作と操作レバー4の揺動動作を同期する動力伝達機構としてのリンク機構50の構成について説明する。図6は、リンク機構50の斜視図である。図7は、リンク機構50が有するカムユニット60の斜視図である。図8は、リンク機構50が有するカムユニット60の分解斜視図と、カムユニット60が有するカム部材62の断面図である。図9は、カムユニット60のカム部材62とプッシャ63の側面図である。
【0028】
図6図9に示す様に、リンク機構50は、リンク52~55とカムユニット60から構成されており、操舵部1よりも下方側に配置されている。また、カムユニット60は、カムホルダ61、カム部材62、プッシャ63、圧縮ばね64、及びばね保持板65から構成されており、支持台23、24に対してビス81で固定された取付板66に取り付けられている。取付板66には、カムホルダ61やカム部材62を軸支する回転軸67がナット83によって固定されて立設されている。回転軸67は、左右方向において操作レバー3の揺動軸31及び操作レバー4の揺動軸41のそれぞれと略等間隔となる位置で、揺動軸31と略平行となるように配置されている。この略等間隔には、揺動軸31の中心と揺動軸41の中心とを結ぶ仮想線の中心に回転軸67の中心が位置する構成の他に、公差の範囲でずれている構成が含まれる。また、この略平行には、揺動軸31と回転軸67が完全に平行な構成の他に、公差の範囲でずれている構成が含まれる。
【0029】
リンク52は、その一端部52aが操作レバー3の接続部3cに対してナット86によって連結されており、他端部52bがリンク53に締結されて連結されている。リンク52は、操作レバー3に連結されているため、操作レバー3の揺動に伴って操作レバー3と一体的に揺動する。リンク53は、その一端部53aがリンク52に締結されて連結されており、他端部53bがカムユニット60のカムホルダ61のリンク連結部61aに締結されて連結されている。リンク53は、リンク52の矢印R1方向への揺動に伴って左方へ直線的に移動し、リンク52の矢印R2方向への揺動に伴って右方へ直線的に移動する。
【0030】
リンク54は、その一端部54aが操作レバー4の接続部4cに対してナット87によって連結されており、他端部54bがリンク55に締結されて連結されている。リンク54は、操作レバー4に連結されているため、操作レバー4の揺動に伴って操作レバー4と一体的に揺動する。リンク55は、その一端部55aがリンク54に締結されて連結されており、他端部55bがカムユニット60のカムホルダ61のリンク連結部61bに締結されて連結されている。リンク55は、リンク54の矢印R3方向への揺動に伴って右方へ直線的に移動し、リンク54の矢印R4方向への揺動に伴って左方へ直線的に移動する。
【0031】
回転部材としてのカムホルダ61は、ベアリング85と座金82を介して、回転軸67に対して図8に示す矢印W1方向、及びその反対の方向である矢印W2方向に回転可能に取り付けられている。カムホルダ61の裏面側(後面側)には、リンク53が連結されるリンク連結部61aと、リンク55が連結されるリンク連結部61bが設けられている。リンク連結部61aとリンク連結部61bは、回転軸67を基準として対称となる位置に配置されている。また、カムホルダ61の表面側(前面側)には、カム部材62が嵌合するカム取付部61cが設けられており、カム取付部61cにはカム部材62を位置決めする二つの凹部61c1が形成されている。また、カムホルダ61の中央部には、回転軸67が挿通される軸穴61dが設けられている。
【0032】
カム部材62は、カムホルダ61のカム取付部61cに嵌合して保持され、カムホルダ61と一体的に回転する。カム部材62は、カムホルダ61の二つの凹部61c1にそれぞれ嵌合してカムホルダ61との間で位置決めを行う二つの凸部62bを有する。カム部材62の中央部には、回転軸67が挿通される軸穴62cが設けられている。また、カム部材62の表面(前面)には、プッシャ63の位置を制御するためのカム面62aが設けられている。
【0033】
カム面62aは、カム部材62の回転軸線Lに直交する平面Hと略平行な面である中立点としての二つの中立面62a3と、第1回転方向としての矢印W1方向において中立面62a3の下流側(矢印W1方向への回転側)に配置され、平面Hに対して前方に傾斜した面である第1傾斜面及び第3傾斜面としての二つの傾斜面62a1と、第2回転方向としての矢印W2方向において中立面62a3の下流側(矢印W2方向への回転側)に配置され、平面Hに対して前方に傾斜した面である第2傾斜面及び第4傾斜面としての二つの傾斜面62a2を有する。カム部材62の回転軸線Lを基準として、二つの傾斜面62a1は互いに対称となる位置に配置されており、二つの傾斜面62a2は互いに対称となる位置に配置されており、二つの中立面62a3は互いに対称となる位置に配置されている。また、本実施形態では、傾斜面62a1の傾斜角度θ1は傾斜面62a2の傾斜角度θ2よりも小さく構成されており、傾斜面62a2は曲面となっている。
【0034】
プッシャ63は、カム部材62の回転に伴って、カム部材62のカム面62aに沿ってばね保持板65に接近する方向と離間する方向とに直線的に移動する円筒状の部材である。プッシャ63の裏面には、カム部材62に向かって突出し、カム部材62のカム面62aに接触する第1突起及び第2突起としての二つの突起部63aが設けられている。二つの突起部63aは、カム部材62の回転軸線Lを基準として互いに対称となる位置に配置されており、プッシャ63は操作レバー3、4が揺動操作されていない自由状態において突起部63aが中立面62a3に位置するように配置される。また、プッシャ63の筒内部には、圧縮ばね64の一端部64aを保持するばね座面63bが設けられている。
【0035】
ばね保持板65は、円形状の板金であり、その裏面には圧縮ばね64の他端部64bを保持する不図示のばね座面が設けられている。また、ばね保持板65の中央部には、回転軸67が挿通される軸穴65aが設けられている。回転軸67の先端部67aは、ばね保持板65の軸穴65aに挿通された後にナット84によって締結される。このようにしてカム部材62、プッシャ63、圧縮ばね64、及びばね保持板65の回転軸67に対する抜け止めがなされている。なお、ベアリング85、座金82、カムホルダ61は、取付板66と回転軸67のフランジ部67bの間に挟まれることによって回転軸67に対する抜け止めがなされている。
【0036】
操作レバー3が矢印R1方向に揺動操作された場合、操作レバー3に連結されたリンク52が矢印R1方向に揺動し、リンク52の他端部52bに連結されたリンク53が左方に直線的に移動することにより、リンク53の他端部53bに連結されたカムホルダ61が回転軸67を中心に矢印W1方向に回転する。カムホルダ61が矢印W1方向に回転すると、カムホルダ61に連結されたリンク55が右方に直線的に移動し、リンク55の一端部55aに連結されたリンク54と、リンク54の一端部54aに連結された操作レバー4が揺動軸41を中心に矢印R3方向に一体的に揺動する。
【0037】
操作レバー3が矢印R2方向に揺動操作された場合、操作レバー3に連結されたリンク52が矢印R2方向に揺動し、リンク52の他端部52bに連結されたリンク53が右方に直線的に移動することにより、リンク53の他端部53bに連結されたカムホルダ61が回転軸67を中心に矢印W2方向に回転する。カムホルダ61が矢印W2方向に回転すると、カムホルダ61に連結されたリンク55が左方に直線的に移動し、リンク55の一端部55aに連結されたリンク54と、リンク54の一端部54aに連結された操作レバー4が揺動軸41を中心に矢印R4方向に一体的に揺動する。
【0038】
操作レバー4が矢印R3方向に揺動操作された場合、操作レバー4に連結されたリンク54が矢印R3方向に揺動し、リンク54の他端部54bに連結されたリンク55が右方に直線的に移動することにより、リンク55の他端部55bに連結されたカムホルダ61が回転軸67を中心に矢印W1方向に回転する。カムホルダ61が矢印W1方向に回転すると、カムホルダ61に連結されたリンク53が左方に直線的に移動し、リンク53の一端部53aに連結されたリンク52と、リンク52の一端部52aに連結された操作レバー3が揺動軸31を中心に矢印R1方向に一体的に揺動する。
【0039】
操作レバー4が矢印R4方向に揺動操作された場合、操作レバー4に連結されたリンク54が矢印R4方向に揺動し、リンク54の他端部54bに連結されたリンク55が左方に直線的に移動することにより、リンク55の他端部55bに連結されたカムホルダ61が回転軸67を中心に矢印W2方向に回転する。カムホルダ61が矢印W2方向に回転すると、カムホルダ61に連結されたリンク53が右方に直線的に移動し、リンク53の一端部53aに連結されたリンク52と、リンク52の一端部52aに連結された操作レバー3が揺動軸31を中心に矢印R2方向に一体的に揺動する。
【0040】
このようにしてリンク機構50は、操作レバー3の矢印R1方向への揺動動作と操作レバー4の矢印R3方向への揺動動作、及び、操作レバー3の矢印R2方向への揺動動作と操作レバー4の矢印R4方向への揺動動作をそれぞれ同期させる。このような構成により、操作レバー3でアクセル操作が行われ、操作レバー4でブレーキ操作が行われるような誤操作を抑制することができる。
【0041】
また、操作レバー3、4の矢印R1方向、矢印R3方向への揺動操作に伴ってカムホルダ61が矢印W1方向に回転する場合、カムホルダ61に保持されたカム部材62もカムホルダ61と一体的に矢印W1方向に回転する。カム部材62が矢印W1方向に回転すると、中立面62a3に位置していたプッシャ63はカム部材62のカム面62aの傾斜面62a1に沿って、圧縮ばね64の付勢力に抗して圧縮ばね64を圧縮させながら前方へ移動する(図9A図9B)。その後、操作レバー3、4の揺動操作が解除されると、圧縮ばね64の復元力によってプッシャ63が後方に向かって付勢され、プッシャ63を介して付勢力を受けたカム部材62が矢印W2方向に回転して回転前の位相に戻り、プッシャ63も中立面62a3に戻る。また、このカム部材62の回転前の位相に戻るための矢印W2方向への回転により、リンク52~55が上述したように移動し、これに伴って操作レバー3、4が矢印R2方向、矢印R4方向にそれぞれ揺動して揺動操作前の初期位置に戻る。
【0042】
同様に、操作レバー3、4の矢印R2方向、矢印R4方向への揺動操作に伴ってカムホルダ61が矢印W2方向に回転する場合、カムホルダ61に保持されたカム部材62もカムホルダ61と一体的に矢印W2方向に回転する。カム部材62が矢印W2方向に回転すると、中立面62a3に位置していたプッシャ63はカム部材62のカム面62aの傾斜面62a2に沿って、圧縮ばね64の付勢力に抗して圧縮ばね64を圧縮させながら前方へ移動する(図9A図9C)。その後、操作レバー3、4の揺動操作が解除されると、圧縮ばね64の復元力によってプッシャ63が後方に向かって付勢され、プッシャ63を介して付勢力を受けたカム部材62が矢印W1方向に回転して回転前の位相に戻り、プッシャ63も中立面62a3に戻る。また、このカム部材62の回転前の位相に戻るための矢印W1方向への回転により、リンク52~55が上述したように移動し、これに伴って操作レバー3、4が矢印R1方向、矢印R3方向にそれぞれ揺動して揺動操作前の初期位置に戻る。
【0043】
つまりカム部材62のカム面62aは、カム部材62が矢印W1方向と矢印W2方向のいずれの方向に回転した場合であっても、圧縮ばね64の付勢力に抗して圧縮ばね64を弾性変形させる方向にプッシャ63を移動させる形状を有している。そして操作レバー3、4の揺動操作が解除されると、プッシャ63を介して圧縮ばね64の付勢力を受けたカム部材62が回転して回転前の位相に戻り、操作レバー3、4が初期位置に戻る。このように本実施形態の構成によれば、アクセル操作やブレーキ操作を入力するための操作レバー3、4の揺動操作が解除された場合、共用のカム部材62、プッシャ63、及び圧縮ばね64によって操作レバー3、4を初期位置に戻すことができ、部品点数を削減して簡易な構成で操作レバー3、4を初期位置に戻すことができる。
【0044】
また、操作レバー3、4のアクセル操作のための揺動操作に要する力は、リンク機構50を構成する各部材間の摩擦抵抗等も多少は影響するものの、主として圧縮ばね64のばね圧とカム部材62のカム面62aの傾斜面62a1の傾斜角度によって決まる。同様に、操作レバー3、4のブレーキ操作のための揺動操作に要する力は、主として圧縮ばね64のばね圧とカム部材62のカム面62aの傾斜面62a2の傾斜角度によって決まる。このため、傾斜面62a1、62a2の傾斜角度を調整することにより、操作レバー3、4の操作ストロークと操作荷重との関係を調整し、操作レバー3、4のアクセル操作やブレーキ操作のための揺動操作に要する力をそれぞれ設定することができる。このように本実施形態の構成によれば、共用のカム部材62、プッシャ63、及び圧縮ばね64によってアクセル操作やブレーキ操作を入力するための揺動操作に要する力をそれぞれ設定することができ、簡易な構成でアクセル操作を入力するための揺動操作に要する力とブレーキ操作を入力するための揺動操作に要する力を設定することができる。
【0045】
また、本実施形態では、傾斜面62a1の傾斜角度θ1と傾斜面62a2の傾斜角度θ2が異なる角度となっている。このような構成により、操作レバー3、4のアクセル操作の操作ストロークと操作荷重との関係と、ブレーキ操作の操作ストロークと操作荷重との関係を異なる関係とし、アクセル操作のための揺動操作に要する力とブレーキ操作のための揺動操作に要する力を異なるものとすることができる。例えば、通常の運転時では、アクセル操作の頻度よりもブレーキ操作の頻度の方が多いことが一般的である。このため、本実施形態のように傾斜面62a1の傾斜角度θ1を、傾斜面62a2の傾斜角度θ2よりも小さくすることにより、アクセル操作のための揺動操作に要する力をブレーキ操作のための揺動操作に要する力よりも小さくすることができ、運転者の運転の快適性を向上させることができる。
【0046】
また、本実施形態では、傾斜面62a2が曲面となっている。これによりブレーキ操作のための揺動操作に要する力を揺動角度が大きくなるにつれて非線形的に大きくすることができる。なお、傾斜面62a1を曲面で形成し、アクセル操作のための揺動操作に要する力を揺動角度が大きくなるにつれて非線形的に大きくする構成としてもよい。例えばアクセル操作の開始時にはアクセル操作のための揺動操作に要する力を小さくし、揺動角度が所定の角度を超えた時に揺動操作に要する力を非線形的に大きくする構成とすることで、運転者がスピードを出しすぎることを抑制することができる。なお、操作レバー3、4のアクセル操作やブレーキ操作のための揺動操作に要する力と揺動角度との間で非線形性を持たせるために、カム面62aにおける傾斜面62a1や傾斜面62a2に相当する位置において、傾斜角度が異なる複数の傾斜面をカム部材62の回転方向に連続的に配置する構成や、この複数の傾斜面の間に曲面や中立面62a3と平行な面を配置する構成としてもよい。
【0047】
また、本実施形態では、プッシャ63が二つの突起部63aにおいてカム部材62のカム面62aと接している。このような構成により、プッシャ63は少なくとも二点でカム面62aと接することになるため、一点でカム面62aと接する構成と比較して、プッシャ63を安定的にカム面62aに追従させることができる。
【0048】
また、本実施形態では、リンク機構50が操舵部1よりもステアリングホイール10の下方側に配置されている。このような構成により、不図示のエアバッグが作動する際に、作動したエアバッグがリンク機構50を構成する各部材に干渉して膨張が妨げられることを抑制することができる。
【0049】
なお、本実施形態では、リンク機構50を用いて操作レバー3、4の揺動動作を同期させる構成について説明したものの、本発明はこれに限られず、操作レバー3、4の揺動時の一方の動力を他方に機械的に伝達する他の動力伝達機構によって操作レバー3、4の揺動動作を同期させる構成としてもよい。他の動力伝達機構として、例えば操作レバー3、4の揺動操作に応じて回転して駆動力を伝達するギア列を用いて操作レバー3、4の揺動動作を同期させる構成としてもよい。但し、ギア列を用いる場合、各ギアを支持するための支持軸が複数必要となるため、ステアリングホイール10の小型化の観点から、本実施形態の構成のようにリンク機構50を用いるのが好ましい。同様に、本実施形態では、リンク52~55を使用してカムホルダ61を回転させ、カムユニット60を動作させる構成としたものの、本発明はこれに限られず、操作レバー3、4の揺動時の一方の動力を他方に機械的に伝達する他の動力伝達機構によってカムホルダ61を回転させ、カムユニット60を動作させる構成としてもよい。
【0050】
また、本実施形態では、操作レバー3、4を操舵部1の内側に配置する構成について説明したものの、本発明はこれに限られるものではない。即ち、操作レバー3、4を操舵部1の外側において操舵部1に隣接した位置に配置する構成してもよい。但し、本実施形態の構成のように、操作レバー3、4を操舵部1の内側に配置する構成とすることにより、操作レバー3、4が操舵部1の外側に出っ張らずにステアリングホイール10の小型化を図ることができる。
【0051】
また、本実施形態では、カム部材62を回転前の位相に戻すためにカム部材62に付勢力を付与する部材として圧縮ばね64を用いる構成について説明したものの、本発明はこれに限られず、他のばねを用いる構成としてもよい。例えば、圧縮ばね64の代わりに引っ張りばねを設け、カム部材62が矢印W1方向と矢印W2方向のいずれの方向に回転した場合であっても当該引っ張りばねの付勢力に抗して当該引っ張りばねを弾性変形させる方向にプッシャ63を移動させる形状をカム面62aが有する構成とすることで、上記同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0052】
1…操舵部、2…ボス部、3、4…操作レバー、10…ステアリングホイール、50…リンク機構、52~55…リンク、61…カムホルダ、62…カム部材、62a…カム面、63…プッシャ、64…圧縮ばね
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9