IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本プラスト株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-風向調整装置 図1
  • 特開-風向調整装置 図2
  • 特開-風向調整装置 図3
  • 特開-風向調整装置 図4
  • 特開-風向調整装置 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024140224
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】風向調整装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/15 20060101AFI20241003BHJP
   F24F 13/06 20060101ALI20241003BHJP
   B60H 1/34 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
F24F13/15 B
F24F13/06 A
B60H1/34 611A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023051262
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000229955
【氏名又は名称】日本プラスト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】堀本 海
(72)【発明者】
【氏名】武島 圭介
(72)【発明者】
【氏名】黒木 亜純
(72)【発明者】
【氏名】石田 光太朗
【テーマコード(参考)】
3L080
3L081
3L211
【Fターム(参考)】
3L080BA07
3L080BA10
3L081FA04
3L081FB01
3L081FC03
3L081HB04
3L211BA05
3L211DA14
(57)【要約】
【課題】小型化することができ、風向調整機能を安定化することができる風向調整装置を提供する。
【解決手段】内部に空気が流れる送風路9が形成されたケーシング3と、送風路9に回動可能に配置され、回動により送風路9を流れる空気の送風方向を調整する調整部材5と、送風路9の調整部材5より上流側に回動可能に配置され、調整部材5が回動したときに、回動により送風路9を流れる空気の送風方向を調整部材5と逆方向に調整する整流部材7とを備えた風向調整装置1において、整流部材7の少なくとも一部を、調整部材5の最も外側に位置する端部21が描く回動軌跡39の内側に配置した。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に空気が流れる送風路が形成されたケーシングと、
前記送風路に回動可能に配置され、回動により前記送風路を流れる空気の送風方向を調整する調整部材と、
前記送風路の前記調整部材より上流側に回動可能に配置され、前記調整部材が回動したときに、回動により前記送風路を流れる空気の送風方向を前記調整部材と逆方向に調整する整流部材と、
を備え、
前記整流部材の少なくとも一部は、前記調整部材の最も外側に位置する端部が描く回動軌跡の内側に配置されている風向調整装置。
【請求項2】
前記整流部材は、1枚の平板状に形成され、前記調整部材が最大に回動されたときに、前記調整部材に対して、前記調整部材が調整する送風方向側の部分と重なり合うように回動される請求項1に記載の風向調整装置。
【請求項3】
前記調整部材と前記整流部材とは、ギヤを介して、互いに連動して反対方向へと回動操作される請求項1又は2に記載の風向調整装置。
【請求項4】
前記調整部材は、送風方向の上流側に位置する端部から下流側に向けて傾斜するように形成されている請求項1又は2に記載の風向調整装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風向調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、風向調整装置としては、内部に空気が流れる送風路が形成されたケーシングと、送風路に回動可能に配置された調整部材としての風向変更部材とを備えている。また、送風路の風向変更部材より上流側に回動可能に配置された整流部材としての整流板部材を備えたものが知られている(特許文献1参照)。この風向調整装置では、風向変更部材が回動することにより、送風路を流れる空気の送風方向を調整し、吹き出し口から吹き出る風向きを変更する。
【0003】
例えば、風向変更部材が、風向きを下向きとなるように、最大に回動したとき、吹き出し口の下端部に風が当たり、上向きの風が発生することがある。上向きの風は、吹き出し口から吹き出ようとする下向きの風と干渉して乱流を発生し、吹き出し口から正常に下向きの風が吹き出ないことがあった。
【0004】
そこで、風向変更部材の上流側に配置された整流板部材は、風向変更部材が回動したときに、回動により送風路を流れる空気の送風方向を、風向変更部材と逆方向、例えば、上向きに調整する。このため、風向変更部材に流れる空気の多くが、風向変更部材の上側に集約される。風向変更部材に流れる空気を上側に集約することにより、風向変更部材の下側から下向きに、吹き出し口に向けて空気が流れることを低減することができる。このため、下向きの風が、吹き出し口の下端部と当たることを抑制することができ、上向きの風の発生を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平3-124904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記特許文献1の風向調整装置では、送風路において、調整部材と整流部材とが大きく離間しているので、送風路内の配置スペースが広く、ケーシングが大型化していた。また、上記特許文献1の風向調整装置では、調整部材と整流部材との間が広いので、整流部材で送風方向を調整しても、調整部材の全体に空気が流れ易く、吹き出し口で乱流が発生する可能性があり、風向調整機能が低下する可能性があった。
【0007】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、小型化することができ、風向調整機能を安定化することができる風向調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施形態に係る風向調整装置は、内部に空気が流れる送風路が形成されたケーシングと、前記送風路に回動可能に配置され、回動により前記送風路を流れる空気の送風方向を調整する調整部材と、前記送風路の前記調整部材より上流側に回動可能に配置され、前記調整部材が回動したときに、回動により前記送風路を流れる空気の送風方向を前記調整部材と逆方向に調整する整流部材とを備え、前記整流部材の少なくとも一部は、前記調整部材の最も外側に位置する端部が描く回動軌跡の内側に配置されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、小型化することができ、風向調整機能を安定化することができる風向調整装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る風向調整装置の斜視図である。
図2】本実施形態に係る風向調整装置の調整部材及び整流部材が送風方向を平行としたときの断面図である。
図3】本実施形態に係る風向調整装置の調整部材が送風方向を下向きとし、整流部材が送風方向を上向きとしたときの断面図である。
図4】本実施形態に係る風向調整装置の調整ギヤと整流ギヤの正面図である。
図5】本実施形態に係る風向調整装置の調整ギヤを電動モータのモータギヤで作動させる場合の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を用いて本実施形態に係る風向調整装置について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る風向調整装置1は、例えば、車両に搭載された空調装置(不図示)の吹き出し口11に適用される。風向調整装置1は、吹き出し口11から吹き出る風向きを変更することができる。風向調整装置1は、例えば、車両の乗員などの操作者が操作可能となっている。
【0013】
図1図4に示すように、風向調整装置1は、ケーシング3と、調整部材5と、整流部材7とを備えている。
【0014】
図1図3に示すように、ケーシング3は、内部に送風路9が形成されるように、筒状に形成されている。ケーシング3の一側の開口は、空調装置の温度が調整された空気が出る出口と連通するように配置される。ケーシング3の他側の開口は、例えば、車室側に位置するパネル(不図示)に形成された孔の周縁に配置され、送風路9を流れた空気が吹き出す吹き出し口11となっている。
【0015】
ケーシング3の吹き出し口11より内部側には、縦フィン13が配置されている。縦フィン13は、例えば、車両の高さ方向に延出された板状に形成されている。縦フィン13は、送風路9において、送風方向の下流側に配置されている。縦フィン13は、車両の幅方向に所定の間隔で離間し、車両の幅方向に沿って複数列(ここでは5列)配置されている。複数の縦フィン13は、それぞれ軸部を介して回転可能にケーシング3に支持されている。複数の縦フィン13は、リンク部材(不図示)を介して連動可能となっている。縦フィン13は、回転することにより、傾きを変更し、吹き出し口11から吹き出す空気の車両の幅方向(左右方向)に対する風向きを調整する。
【0016】
図1図3に示すように、調整部材5は、送風路9において、縦フィン13より、送風方向の上流側に配置されている。調整部材5は、横フィン15と、調整軸部17とを備えている。
【0017】
横フィン15は、例えば、車両の幅方向に延出された板状に形成されている。横フィン15は、車両の高さ方向に所定の間隔で離間し、車両の高さ方向に沿って複数列(ここでは5列)配置されている。複数の横フィン15は、長さ方向の両側の端部が、それぞれ複数の横フィン15と連続する一部材で形成された連結部19によって、連結されている。
【0018】
図2に示すように、複数の横フィン15は、送風方向と平行な状態において、配列方向の両側に位置する2つの横フィン15,15の一対の端部21,21が、中央に位置する横フィン15の端部より、送風方向の上流側に配置されている。このため、調整部材5は、側方から見たときに、V字状に形成されており、複数の横フィン15は、V字状に配列されている。すなわち、調整部材5は、送風方向の上流側に位置する端部21から中央に位置する下流側に位置する端部(調整軸部17が位置する端部)に向けて連結部19が傾斜するように形成されている。複数の横フィン15は、調整部材5の回動により、傾きを変更し、吹き出し口11から吹き出す空気の車両の高さ方向(上下方向)に対する風向きを調整する。調整部材5をV字状に形成することにより、複数の横フィン15が直列状に配置された調整部材に比較して、調整部材5の回動範囲を狭くすることができる。このため、ケーシング3を小型化することができる。
【0019】
調整軸部17は、中央に位置する横フィン15の長さ方向の両側に、それぞれ調整部材5と連続する一部材で形成されている。このため、調整軸部17は、図2に示すように、横フィン15が送風方向と平行な状態において、一対の端部21,21より、送風方向の下流側に配置されている。なお、調整軸部17は、調整部材5のV字状の部分において、下流側に位置する頂点部分に横フィン15が配置されているので、横フィン15の端部に設けられているが、横フィン15が配置されていない場合には、連結部19に調整軸部17を設ければよい。調整軸部17は、ケーシング3の孔(不図示)に回転可能に係合され、調整部材5がケーシング3に回動可能に支持される。図1図4に示すように、調整軸部17には、調整軸部17と一体的に回転する調整ギヤ23が設けられている。
【0020】
このような調整部材5は、図1に示すように、吹き出し口11に設けられた操作ノブ25を操作することにより、回動される。操作ノブ25は、例えば、長方形状に形成され、ケーシング3に対して、回転可能に支持された軸部材27と一体回転可能に設けられている。軸部材27の一端側は、調整部材5に連結されたリンク部材29に連結されている。操作ノブ25は、例えば、操作者が下方向に押圧すると、軸部材27が回転し、リンク部材29を介して横フィン15が下向きの傾斜となるように、調整部材5を回動させる。
【0021】
なお、調整部材5の回動は、操作ノブ25の操作に限るものではない。例えば、図5に示すように、電動モータ31のモータギヤ33を、調整ギヤ23に噛み合わせる。電動モータ31を、例えば、車室内に設けられたボタンを操作者が操作することによって作動させることにより、調整ギヤ23を回転させて調整部材5を回動させてもよい。
【0022】
図1図3に示すように、整流部材7は、送風路9において、調整部材5より、送風方向の上流側に配置されている。整流部材7は、送風路9の幅方向及び送風方向に延出された1枚の平板状に形成されている。整流部材7の送風方向の下流側には、送風路9の幅方向の両側に、それぞれ整流部材7と連続する一部材で整流軸部35が形成されている。整流軸部35は、ケーシング3の孔(不図示)に回転可能に係合され、整流部材7がケーシング3に回動可能に支持される。
【0023】
図1図4に示すように、整流軸部35には、整流軸部35と一体的に回転し、調整ギヤ23と噛み合い、調整ギヤ23の回動に連動して反対方向へと回動操作される整流ギヤ37が設けられている。図4に示すように、整流ギヤ37は、調整ギヤ23が一方向に向けて回転すると、調整ギヤ23と逆方向の他方向に向けて回転する。このため、整流部材7が回動すると、整流部材7の傾きは、調整部材5の横フィン15の傾きと逆になる。例えば、図3に示すように、調整部材5の横フィン15が、送風方向を下向きとした場合、整流部材7は、調整部材5に対する送風方向を、上向きとする。このため、調整部材5と整流部材7とを別々な機構で回動させる必要がない。
【0024】
このように整流部材7が、調整部材5に対する送風方向を、調整部材5と逆方向とすることにより、調整部材5に対して、空気が、調整部材5が向けたい送風方向とは逆側に集約されて流れる。例えば、図3に示すように、調整部材5が送風方向を下向きとしたい場合、整流部材7は、調整部材5に対して、空気を、調整部材5の上側に集約して流す。調整部材5の上側に空気を集約させることにより、調整部材5の下側に流れる空気が大幅に減少する。調整部材5の下側に流れる空気が減少することにより、調整部材5の下側から下向きに流れる空気が減少し、吹き出し口11の下端部に当たる空気が減少する。このため、吹き出し口11の下端部から上向きの風の発生を大幅に抑制でき、吹き出し口11において、下向きの風と、上向きの風との干渉による乱流の発生を大幅に抑制することができる。
【0025】
整流部材7は、調整部材5が最大に回動されたときに、調整部材5に対して、調整部材5が調整する送風方向側の部分と重なり合うように回動される。このとき、整流部材7の整流軸部35と反対側の端部は、送風路9の調整部材5が調整する送風方向側の内面に当接される。例えば、図3に示すように、調整部材5が送風方向を下向きとするように最大に回動されたとき、整流部材7は、調整部材5に対して、調整部材5の調整軸部17より下側に位置する部分と重なり合うように回動される。このため、調整部材5の調整軸部17より下側に位置する部分は、整流部材7によって閉塞され、調整部材5の下側に位置する横フィン15の間に空気が流れることを抑制することができる。このとき、整流部材7の整流軸部35と反対側の端部は、送風路9の下側の内面に当接される。このため、整流部材7の端部と送風路9の内面との間から調整部材5の下側に流れる空気が遮断される。このように整流部材7を調整部材5に重なり合うように回動させることにより、送風路9を流れる空気を、全て調整部材5の上側に集約させることができる。なお、調整部材5の最大の回動位置は、例えば、送風路9に調整部材5と当接する一対のストッパなどを設け、位置決めすればよい。本実施形態においては、整流部材7が送風路9の内面に当接すれば、調整部材5の回動を規制することができるので、送風路9にストッパなどを設けなくてもよい。
【0026】
ここで、送風路9において、調整部材5と整流部材7とが大きく離間していると、送風路9内の配置スペースが広くなり、ケーシング3が大型化してしまう。調整部材5と整流部材7との間が広い(距離が長い)と、整流部材7が送風方向を調整しても、調整部材5の全体に空気が流れ易く、吹き出し口11で乱流が発生する可能性がある。
【0027】
そこで、図2図3に示すように、整流部材7の少なくとも一部である整流軸部35は、調整部材5の調整軸部17から最も遠くに位置する端部21(最も外側に位置する端部21)が描く回動軌跡39の内側に配置されている。整流軸部35を回動軌跡39の内側に配置することにより、調整部材5と整流部材7とを近接して配置することができる。このため、送風路9内の配置スペースを狭くすることができ、ケーシング3を小型化することができる。また、調整部材5と整流部材7との間が狭く(距離が短く)なり、整流部材7で送風方向を調整した空気が、調整部材5の狙いの位置に集約され、吹き出し口11で乱流が発生することを抑制することができる。このため、吹き出し口11から適切な方向の空気を安定して吹き出すことができ、風向調整機能を安定化することができる。
【0028】
図2に示すように、整流軸部35は、調整部材5の横フィン15及び整流部材7が送風方向と平行な状態において、調整部材5の一対の端部21,21より、送風方向の下流側に配置されている。整流軸部35を、一対の端部21,21より、送風方向の下流側に配置することにより、整流軸部35を、V字状に形成された調整部材5の調整軸部17に近接して配置することができる。このため、調整部材5と整流部材7との間を流れる空気を大幅に減少することができ、調整部材5の狙いの位置に安定して空気を集約することができる。加えて、調整部材5と整流部材7とをより近接して配置することができ、ケーシング3を小型化することができる。
【0029】
このような風向調整装置1では、内部に空気が流れる送風路9が形成されたケーシング3を備えている。また、送風路9に回動可能に配置され、回動により送風路9を流れる空気の送風方向を調整する調整部材5を備えている。さらに、送風路9の調整部材5より上流側に回動可能に配置され、調整部材5が回動したときに、回動により送風路9を流れる空気の送風方向を調整部材5と逆方向に調整する整流部材7を備えている。そして、整流部材7の少なくとも一部は、調整部材5の最も外側に位置する端部21が描く回動軌跡39の内側に配置されている。
【0030】
整流部材7の少なくとも一部を回動軌跡39の内側に配置することにより、調整部材5と整流部材7とを近接して配置することができる。このため、送風路9内の配置スペースを狭くすることができ、ケーシング3を小型化することができる。また、調整部材5と整流部材7との間が狭く(距離が短く)なり、整流部材7で送風方向を調整した空気が、調整部材5の狙いの位置に集約され、吹き出し口11で乱流が発生することを抑制することができる。このため、吹き出し口11から適切な方向の空気を安定して吹き出すことができ、風向調整機能を安定化することができる。
【0031】
従って、このような風向調整装置1では、小型化することができ、風向調整機能を安定化することができる。
【0032】
また、整流部材7は、1枚の平板状に形成され、調整部材5が最大に回動されたときに、調整部材5に対して、調整部材5が調整する送風方向側の部分と重なり合うように回動される。
【0033】
このため、調整部材5に対して、送風路9を流れる空気の大部分を、調整部材5の狙いの位置に集約させることができ、調整部材5の最大の回動位置における吹き出し口11での乱流の発生を大幅に抑制することができる。
【0034】
さらに、調整部材5と整流部材7とは、ギヤとしての調整ギヤ23及び整流ギヤ37を介して、互いに連動して反対方向へと回動操作される。
【0035】
このため、調整部材5を回動させれば、整流部材7が、調整ギヤ23及び整流ギヤ37を介して、調整部材5と逆方向に回動するので、調整部材5と整流部材7とを別々な機構で回動させる必要がない。
【0036】
また、調整部材5は、送風方向の上流側に位置する端部21から下流側に向けて傾斜するように形成されている。
【0037】
調整部材5を傾斜するように形成することにより、調整部材5が直線状に形成された場合に比較して、調整部材5の回動範囲を狭くすることができる。このため、ケーシング3を小型化することができる。
【0038】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0039】
例えば、本実施形態に係る風向調整装置では、調整部材が、空気の送風方向を上下方向に調整しているが、これに限らず、調整部材の横フィンを、縦フィンとし、調整部材が、空気の送風方向を左右方向に調整するようにしてもよい。
【0040】
また、調整部材は、V字状に形成されているが、これに限らず、長方形状など、調整部材の形状はどのような形状であってもよい。
【0041】
さらに、縦フィン及び横フィンは、5列となるように5つ設けられているが、これに限らず、縦フィン及び横フィンを、4つ以下、或いは6つ以上設けてもよい。加えて、縦フィンと横フィンとを、同じ数にしなくてもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 風向調整装置
3 ケーシング
5 調整部材
7 整流部材
9 送風路
21 端部
23 調整ギヤ
37 整流ギヤ
39 回動軌跡
図1
図2
図3
図4
図5