(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001403
(43)【公開日】2024-01-10
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20231227BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022100013
(22)【出願日】2022-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110002158
【氏名又は名称】弁理士法人上野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】市原 卓人
(72)【発明者】
【氏名】藤原 海
(72)【発明者】
【氏名】窪田 倫也
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 潤
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA55
2C333CA60
2C333CA76
2C333CA77
(57)【要約】
【課題】被覆画像を用いた面白みのある演出を実行することが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】表示領域を有する表示手段と、結果が判明するよりも前の導入部分にて、前記表示領域に示唆画像が表示される露出状態と、前記表示領域に前記示唆画像が表示されずに被覆画像が表示される被覆状態とが繰り返される露出被覆演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記露出状態にて表示される示唆画像により、前記導入部分後に遊技者に有利な結果に至る蓋然性が示唆されることを特徴とする遊技機。
【選択図】
図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域を有する表示手段と、
結果が判明するよりも前の導入部分にて、前記表示領域に示唆画像が表示される露出状態と、前記表示領域に前記示唆画像が表示されずに被覆画像が表示される被覆状態とが繰り返される露出被覆演出を実行する演出実行手段と、
を備え、
前記露出状態にて表示される示唆画像により、前記導入部分後に遊技者に有利な結果に至る蓋然性が示唆されることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記示唆画像として表示されうる画像として第一示唆画像および第二示唆画像が設けられており、
前記導入部分が、
前記第一示唆画像が表示される前記露出状態と前記第二示唆画像が表示される前記露出状態とが交互に発生する交互パターン、および、
前記第一示唆画像および前記第二示唆画像の一方が表示される前記露出状態が連続して発生する不規則パターンの
一方となった場合の方が、他方となった場合よりも、前記導入部分後に遊技者に有利な結果に至る蓋然性が高いことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記示唆画像として表示されうる画像として特定示唆画像が設けられており、
前記導入部分にて前記特定示唆画像が表示される前記露出状態の発生回数が多いほど、前記導入部分後に遊技者に有利な結果に至る蓋然性が高いことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項4】
前記示唆画像として表示されうる画像として特定示唆画像が設けられており、
前記導入部分における最後の前記露出状態にて前記特定示唆画像が表示された場合の方が、表示されなかった場合よりも、前記導入部分後に遊技者に有利な結果に至る蓋然性が高いことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の画像を被覆する被覆画像を表示して、遊技の趣向性向上を図った遊技機が公知である(例えば、下記特許文献1等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、被覆画像を用いた面白みのある演出を実行することが可能な遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、表示領域を有する表示手段と、結果が判明するよりも前の導入部分にて、前記表示領域に示唆画像が表示される露出状態と、前記表示領域に前記示唆画像が表示されずに被覆画像が表示される被覆状態とが繰り返される露出被覆演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記露出状態にて表示される示唆画像により、前記導入部分後に遊技者に有利な結果に至る蓋然性が示唆されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明にかかる遊技機は、被覆画像を用いた面白みのある演出を実行することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】表示領域に表示された装飾図柄および保留図柄を示した図である。
【
図3】遊技状態(遊技状態の移行)を説明するための図である。
【
図9】操作契機演出を説明するための図(
図8の続き)である。
【
図14】露出被覆演出を説明するための図(
図13の続き)である。
【
図15】露出被覆演出の導入部分における規則パターンおよび不規則パターンの一例を示した図である。
【
図21】候補タイミングおよび特定タイミングを説明するための図である。
【
図22】特定タイミングに到達するよりも前に表示抽選に当選した場合には突発画像の表示が前倒しされる(特定タイミングよりも早くなる)ことを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1)遊技機の基本構成
以下、本発明にかかる遊技機1(ぱちんこ遊技機)の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、
図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。なお、以下の説明において画像というときは、静止画だけでなく、動画を含むものとする。また、特に明示した場合を除き、以下の説明は、遊技者が指示通りの遊技を行うこと(遊技者が特殊な遊技を行わず、正常な遊技を行うこと)を前提としたものである。また、「○○に遊技球が進入(入賞)」等というときは、厳密には当該○○に設けられたセンサが進入した遊技球を検出したことをいう。
【0009】
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
【0010】
遊技領域902には、メインの表示装置である表示装置91、始動領域904、大入賞領域906、アウト口907などが設けられている。表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能な部分である。また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
【0011】
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動領域904や大入賞領域906等の入賞領域に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
【0012】
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
【0013】
大当たりの抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否抽選手段が始動領域904への遊技球の入賞を契機として実行する。本実施形態では、始動領域904として、第一始動領域904a(いわゆる「特
図1」の始動領域)と第二始動領域904b(いわゆる「特
図2」の始動領域)が設けられている。始動領域904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(当否抽選情報)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。以下、第一始動領域904aに遊技球が進入することで取得される第一当否抽選情報に基づく当否抽選を第一当否抽選(特
図1抽選)と、第二始動領域904bに遊技球が進入することで取得される第二当否抽選情報に基づく当否抽選を第二当否抽選(特
図2抽選)と称することもある。
【0014】
本実施形態では、当該数値が取得された順に当否抽選結果の報知が開始されることとなるが、未だ当否抽選結果の報知が完了していない当否抽選情報が存在する場合には、新たに取得された当否抽選情報は保留情報(厳密には後述する変動前保留情報)として図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。
【0015】
本実施形態では、保留図柄70として、当否抽選結果を報知する変動中演出(装飾図柄80(装飾図柄群80g)の変動開始から、当否抽選結果を示す組み合わせで完全に停止するまでの演出、いわゆる一変動中分の演出をいう。以下単に「変動」や「回転」と称することもある)は開始されているものの、当否抽選結果の報知は完了していない当否抽選情報(以下、変動中保留情報と称することもある)に対応する変動中保留図柄71と、当否抽選結果を報知する変動中演出が開始されていない当否抽選情報(以下、変動前保留情報と称することもある)に対応する変動前保留図柄72が表示される(
図2参照)。なお、変動中保留情報(変動中保留図柄71)は、厳密には「保留」の概念に含まれるものではないが、一般的には「当該変動保留」等と称されるものであるため、本実施形態では「保留」の概念に含まれるものとして規定する。本実施形態では、変動中保留図柄71の方が変動前保留図柄72よりも大きく表示されるが、両者の基本的な形態は同じである。変動中保留図柄71と変動前保留図柄72の基本的な形態が全く異なるものとしてもよい。また、変動中保留図柄71が表示されない構成としてもよい。なお、変動前保留図柄72に対応する当否抽選結果の報知が完了する順番(いわゆる保留「消化順」)は、右に位置するものほど早い。
【0016】
変動前保留情報の最大の記憶数は上限が決められている。本実施形態では、第一始動領域904aに入賞することによって得られる第一変動前保留情報(特
図1保留)の最大の記憶数は四つであり、第二始動領域904bに入賞することによって得られる第二変動前保留情報(特
図2保留)の最大の記憶数は四つである。したがって、特
図1および特
図2の一方に相当する保留図柄70に関していえば、一つの変動中保留図柄71と、最大四つの変動前保留図柄72が表示されることがある(
図2参照)。変動前保留図柄72は、第一始動領域904aを狙って遊技球を発射すべき状態(後述する通常遊技状態)であれば第一変動前保留情報(特
図1保留)が変動前保留図柄72として表示され、第二始動領域904bを狙って遊技球を発射すべき状態(後述する特定遊技状態)であれば第二変動前保留情報(特
図2保留)が変動前保留図柄72として表示されるように設定されている。遊技状態によらず、記憶手段に記憶されている第一変動前保留情報および第二変動前保留情報のいずれにも対応する変動前保留図柄72が表示される(最大八つの変動前保留図柄72が表示される)構成としてもよい。
【0017】
記憶手段に第一変動前保留情報と第二変動前保留情報の両方が記憶されている場合には、第二変動前保留情報(第二当否抽選情報)に基づく当否抽選結果が優先して報知される。すなわち、本実施形態にかかる遊技機1は、特
図2優先消化である。
【0018】
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、表示装置91の表示領域911に表示される装飾図柄80(
図2参照)の組み合わせによって当否抽選結果を遊技者に報知する。具体的には、複数種の装飾図柄80を含む装飾図柄群80g(左装飾図柄群80gL、中装飾図柄群80gC、右装飾図柄群80gR)が変動を開始し、最終的に各装飾図柄群80gから一の装飾図柄80が選択されて停止する。大当たりに当選している場合には各装飾図柄群80gから選択されて停止した装飾図柄80(左から並ぶ左装飾図柄80L、中装飾図柄80C、右装飾図柄80R)の組み合わせは所定の組み合わせ(本実施形態では、同じ種類の装飾図柄80の三つ揃い)となる。はずれである場合にはそれ以外(大当たりとなる組み合わせ以外)の組み合わせとなる。本実施形態では、各種装飾図柄80は、「1」~「9」の数字のいずれかを含むものである。同じ数字の装飾図柄80が「同種」の図柄である(異なる数字の装飾図柄80が「異種」の図柄である)。
【0019】
なお、表示領域911の外縁近傍に、目立たないように各種情報を示す画像(いわゆる「小図柄」等)が表示されるようにしてもよい(各図においては当該画像の図示を省略する)。遊技者は、この種の画像を意識せずに遊技を楽しむことが可能となっている。つまり、基本的には、装飾図柄80を見て当否抽選結果を把握することが可能である。
【0020】
本実施形態では、遊技状態として、通常遊技状態と特定遊技状態が設定されている(
図3参照)。特定遊技状態は、通常遊技状態に比して遊技者に有利な遊技状態である。通常遊技状態は、大当たりに当選する確率が低い低確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しにくい低ベース状態(低確率・時短無)である。特定遊技状態は、大当たりに当選する確率が高い高確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しやすい高ベース状態(高確率・時短有)である。通常遊技状態は、第一始動領域904aを狙って遊技球を発射させるべき状態である。本実施形態では、いわゆる「左打ち」を行うべき状態である。よって、通常遊技状態は、第一当否抽選を経た大当たりの獲得を目指す遊技状態であるといえる。一方、特定遊技状態は、第二始動領域904bを狙って遊技球を発射させるべき状態である。本実施形態では、いわゆる「右打ち」を行うべき状態である。よって、特定遊技状態は、第二当否抽選を経た大当たりの獲得を目指す遊技状態であるといえる。特定遊技状態は、普通始動領域905に遊技球が進入することを契機とした第二始動領域904bの開放抽選に当選しやすい状態であるため、比較的容易に第二始動領域904bに遊技球が入賞する。
【0021】
本実施形態では、大当たりとして、通常大当たりおよび特定大当たりが設けられている。通常大当たりは、大当たり遊技終了後に通常遊技状態に移行する大当たりである。特定大当たりは、大当たり遊技終了後に特定遊技状態に移行する大当たりである。第一当否抽選に当選することで得られる大当たりは、通常大当たりまたは特定大当たりとなる。第二当否抽選に当選することで得られる大当たりは、特定大当たりとなる。遊技状態移行直後に記憶手段に記憶されていた保留情報に基づく抽選(いわゆる残保留分の抽選)に当選するといった特殊な場合を除き、通常遊技状態は第一当否抽選の当選を目指す遊技状態であるから、通常遊技状態にて獲得される大当たりは通常大当たりまたは特定大当たりとなる。特定遊技状態は第二当否抽選の当選を目指す遊技状態であるから、特定遊技状態にて獲得される大当たりは特定大当たりとなる。
【0022】
特定遊技状態は、所定回数(例えば100回)連続して当否抽選結果がはずれとなることをもって終了する。特定遊技状態が終了した場合には通常遊技状態に移行する。特定遊技状態に移行してから所定回数連続してはずれとなる前に大当たり(特定大当たり)を獲得した場合には再び特定遊技状態に移行する(所定回数のカウントがリセットされる)ことになる。つまり、本実施形態にかかる遊技機1は、特定遊技状態に移行してから所定回数連続してはずれとなる前に第二当否抽選に当選することが連チャンの条件となるいわゆるST機である。なお、以下の説明において特に明示した場合を除き、当該遊技性(スペック)とすることはあくまで一例である。例えば、いわゆる確変ループ機であってもよい。また、いわゆるV確変機であってもよい。
【0023】
当否抽選結果が大当たりとなったときには大当たり遊技が実行される。大当たり遊技は、所定の閉鎖条件成立まで大入賞領域906(
図1参照;大入賞領域906は常態において閉鎖されたものである)が開放される単位遊技を一または複数回繰り返すものである。閉鎖条件は、大入賞領域906が開放されてから所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞すること(入賞条件)および大入賞領域906が開放されてから所定時間経過すること(時間条件)のいずれか一方の成立をもって成立するものとされる。本実施形態では、大当たり遊技にて継続的に大入賞領域906に向かって遊技球を発射していれば、時間条件が成立する前に入賞条件が成立するものとされている。すなわち、一の単位遊技にて10個の遊技球が大入賞領域906に入賞する。単位遊技は、ラウンド(遊技)等とも称される。大当たり遊技が含む単位遊技の数(ラウンド数)は適宜設定することができる。本実施形態では、全ての大当たり(通常大当たり、特定大当たり)が10ラウンド大当たりとされている。
【0024】
2)当選後演出
2-1)当選後演出の基本構成
本実施形態にかかる遊技機1は、変動中演出を構成する演出として当選後演出を実行することができる。本実施形態では、当選後演出は、通常遊技状態での変動中演出(第一当否抽選の結果に対応する変動中演出)を構成する演出として発生しうる。なお、本実施形態における特定遊技状態(第二当否抽選)は、獲得しうる大当たりが特定大当たりの一種のみであるため当選後演出を実行する意味がないが、仮に特定遊技状態にて獲得しうる大当たりが複数種であるとするのであれば、特定遊技状態にて以下で詳細を説明する当選後演出が発生しうる構成としてもよい。
【0025】
上述した通り、本実施形態では、通常遊技状態での第一当否抽選に当選することにより得られる大当たりは通常大当たりまたは特定大当たりである。「大当たり」は遊技者に付与される「特典」といえるところ、通常遊技状態にて第一当否抽選結果が当たりとなった場合には、複数種の特典のうちのいずれかが付与されるということになる。通常大当たりと特定大当たりを比較した場合、通常大当たりは大当たり遊技終了後の遊技状態が通常遊技状態となり、特定大当たりは大当たり遊技終了後の遊技状態が特定遊技状態となるのであるから、通常大当たりよりも特定大当たりの方が遊技者にとって価値の高い((将来的に得られる)利益(出玉)の期待値が高い)大当たりである。当選後演出が実行される遊技状態にて獲得できる複数種の特典のうち、利益の期待値が最も高いものを特定特典とし、それ以外を非特定特典とする。本実施形態では、特定大当たりが特定特典であり、通常大当たりが非特定特典ということになる。
【0026】
当選後演出は、変動中演出の途中で開始され、変動中演出の終了と同時または終了するよりも前に終了するものである。また、当選後演出は、対応する当否抽選結果が大当たりとなる変動(当たり変動)でしか発生することがない。当たり変動においては、最終的(変動中演出の終了時)に同種の装飾図柄80の三つ揃いから構成される当たり組み合わせが確定表示される。本実施形態では、確定表示された当たり組み合わせが、「7」の装飾図柄80の三つ揃い(以下、特定組み合わせと称することもある)である場合には特定大当たりであることが確定するものの、それ以外の装飾図柄80の三つ揃い(以下、非特定組み合わせと称することもある)である場合には通常大当たりの可能性がある(通常大当たりが確定するものとしてもよい)。なお、特定組み合わせや非特定組み合わせを構成する装飾図柄80の種類をどのようなものとするかは適宜設定することができる。「特定組み合わせを構成する装飾図柄80の種類≠非特定組みあわせを構成する装飾図柄80の種類」であればよい。
【0027】
変動中演出においては、当たり組み合わせが構成された状態で変動が擬似停止(わずかに揺れている等、変動が完全に停止していない状態のことをいう)することがある(当該擬似停止による当たり組み合わせの表示を(上記確定表示との対比で)仮表示と称することもある)。当たり組み合わせが仮表示された時点で、当否抽選結果が大当たりであることは決まる(はずれである可能性はなくなる)。すなわち、当たり組み合わせが仮表示されることは、当たり変動でしか生じない(はずれ変動では発生しない)。変動中演出の途中で当たり組み合わせが仮表示された場合、最終的には当たり組み合わせが確定表示されることになるが、特定組み合わせ(「7」の装飾図柄80の当たり組み合わせ)が仮表示された場合には、その後、特定組み合わせが確定表示されることとなる。つまり、いわゆる当たり組み合わせの「格下げ」は起こらない。よって、特定組み合わせが仮表示された時点で、特定大当たりの当選が確定する(詳細を後述する当選後演出は発生しない)。
【0028】
一方、非特定組み合わせ(「7」以外の装飾図柄80の当たり組み合わせ)が仮表示された場合には、当該非特定組み合わせが特定組み合わせに変化して確定表示される可能性がある。本実施形態では、非特定組み合わせが仮表示されて当否抽選結果が大当たりであることは決まった後、(後述する選択演出を経て)当選後演出が実行されることがある。当選後演出は、有利結果または当該有利結果に至らない場合の結果である不利結果に至るものである。なお、有利結果には、一旦不利結果に至ったかのように見せかけてそれが覆されるいわゆる逆転パターンも含まれるものとする。当選した大当たりが特定大当たりである場合には有利結果に至ることがある。すなわち、当選後演出が有利結果に至ることは、当選した大当たりが特定大当たりであること(特定特典が付与されること)を報知するものである。当選後演出が有利結果に至った場合には、特定組み合わせが確定表示されて変動中演出が終了する。つまり、当選後演出は、仮表示時点では非特定組み合わせであったものが、確定表示時点で特定組み合わせに変化する可能性があることを示唆するいわゆる昇格演出であるともいえる。
【0029】
2-2)当選後演出の選択(選択演出)
当選後演出として実行されうる演出として複数種の候補演出が設けられている。本実施形態では、三種の候補演出(第一候補演出、第二候補演出、第三候補演出)が設けられている。各種候補演出は、当選後演出として実行された場合に、特定大当たりの獲得が確定したこと(特定特典が付与されること)を報知する態様、すなわち上記有利結果の態様が異なるものである。端的にいえば、「昇格」(非特定組み合わせ→特定組み合わせ)が発生する場合に、当該昇格が確定したことを報知する態様が異なるということである。本実施形態では、当該三種の候補演出のうちから、実際に当選後演出として実行される演出を遊技者が任意に選択することができる。当該当選後演出を選択する演出として選択演出が実行される。選択演出(
図4(b)参照)は、非特定組み合わせが仮表示されて(
図4(a)参照)当否抽選結果が大当たりであることは決まった後に実行される。
【0030】
非特定組み合わせの仮表示と一緒にまたは仮表示後に、当選後演出(昇格演出)が実行されることになることや当選後演出にて特定大当たりが確定する可能性があることを導入画像18が表示される(
図4(a)参照)。当該導入画像18が表示された後、選択演出が実行される(
図4(b)参照)。このような導入画像18が表示されずに選択演出が開始されるようにしてもよい。選択演出は、上記三種の候補演出のそれぞれを表す候補画像10(第一候補画像101、第二候補画像102、第三候補画像103)が表示される。各候補画像10は、対応する候補演出を直接的に示す(例えば各候補演出の名称(タイトル)を表す文字を含む)ものとしてもよいし、間接的に示す(例えば各候補演出が当選後演出として実行された場合に表示される画像を示す)ものとしてもよい。本実施形態では、各候補演出の特性を表す文字と、各候補演出が当選後演出として発生した場合に登場する対応キャラクタ(各演出の対応キャラクタは互いに異なる)とを含む候補画像10が表示される。第一候補画像101は「ボタン」という文字および「キャラクタA」を含むものとされ、第二候補演出は「鼓動」という文字および「キャラクタB」を含むものとされ、第三候補画像103は「フリーズ」という文字および「キャラクタC」を含むものとされる。なお、各候補演出の具体的態様(各候補演出が当選後演出として実行された場合の具体的態様)の詳細については後述する。
【0031】
複数種の候補画像10のうちのいずれかが他の候補画像10よりも強調された(目立つ)強調状態とされる。当該強調状態にある候補画像10は、選択可能状態(当該候補画像10の選択を決定することができる状態)にあることを示すものである。強調状態を表現する手法は種々考えられる。本実施形態では、強調状態にある候補画像10に「カーソルC」が合った状態とされる(
図4(b)参照)。その他、強調状態にある候補画像10をカラー表示、強調状態にない候補画像10をモノクロ表示とするといった手法や、強調状態にある候補画像10を強調状態にない候補画像10よりも大きく表示するといった手法が考えられる。強調状態とされる候補画像10を変化させること、および、強調状態にある候補画像10の選択を決定することは、遊技機1が備える操作手段60を利用して行う。本実施形態では、操作手段60の一種である十字キー62を操作することで強調状態とされる候補画像10を変化させること(カーソルCを移動させること)ができる。また、操作手段60の一種である押ボタン61(演出用のボタン)を操作することで強調状態にある候補画像10の選択が決定される。選択演出においては、当該操作手段60の操作が有効となる操作有効期間が設定される。操作有効期間の経過状況(残り時間)の目安を示す画像(メータ画像)も表示される。なお、操作有効期間が終了するまでに押ボタン61の操作(決定操作)がなされなかった場合には、操作有効期間の終了時点で強調状態とされている候補画像10が選択されたものとされる。なお、選択演出は、遊技者の任意選択なのであるから、どの種類の候補演出(候補画像10)を選択したとしても、その後実行される当選後演出が有利結果に至る蓋然性に変わりはない(選択演出における選択は、当選後演出が有利結果に至るかどうかと関係はない)。
【0032】
当該選択演出にて選択された候補画像10に対応する候補演出が、選択演出終了後に実際に当選後演出として実行される(
図4(c-1)~(c-3)参照)。当該当選後演出が有利結果に至れば特定大当たりであることが確定し、特定組み合わせが確定表示される(非特定組み合わせの仮表示→当選後演出有利結果→特定組み合わせの確定表示という流れとなる)。当該当選後演出が不利結果に至れば特定大当たりであることは確定せず、非特定組み合わせが確定表示される。なお、本実施形態では、当選後演出が不利結果に至った場合でも特定大当たりである可能性があるものとされている。具体的には、不利結果に至った後の大当たり遊技中に昇格演出(大当たり中昇格演出)が発生し、当該大当たり(現在実行されている大当たり)が特定大当たりであることの報知がなされる可能性がある。大当たり中昇格演出の具体的態様等はどのようなものであってもよいから説明を省略する。ただし、このような大当たり中昇格演出が発生しないようにしてもよい。このような構成とするのであれば、当選後演出が不利結果に至った場合には、特定大当たりである可能性はない(通常大当たりであることが確定する)ことになる。
【0033】
このように、本実施形態にかかる遊技機1によれば、当否抽選結果が大当たりであることが決まった後に発生しうる当選後演出(変動中演出を構成する演出)を、複数種の候補演出のうちから好みのものを選択することができるという面白みのある遊技性が実現できる。
【0034】
以下、上記当選後演出、当選後演出の選択(選択演出)に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0035】
〇具体例1-1
上記実施形態では、当選後演出は、通常大当たりおよび特定大当たりという二種の大当たり(特典)が獲得されうる状態にて発生しうるものであることを説明したが、三種以上の大当たり(特典)が獲得されうる状態にて発生しうるものとしてもよい。すなわち、三種以上の大当たりのうちのいずれかが特定特典とされ(それ以外が非特定特典とされ)、当選後演出が有利結果に至ることで特定特典の付与が報知されるものとしてもよい。
【0036】
また、上記実施形態では、当選後演出にて報知される対象とされた特定特典は、複数種の特典のうち遊技者にとって最も高価値な大当たり(利益の期待値が最も高い大当たり)であることを説明したが、最も高価値なものではない大当たりが特定特典に含まれる構成としてもよい。例えば、大当たりとして、2ラウンド通常大当たり、5ラウンド特定大当たり、10ラウンド特定大当たりの三種が設けられているとする。大当たり遊技のラウンド数(単位遊技の数)および大当たり遊技終了後に移行する遊技状態に照らせば、遊技者にとっての価値(大当たり獲得がもたらす利益の期待値)は、2ラウンド通常大当たり<5ラウンド特定大当たり<10ラウンド特定大当たりということになる。このような構成において、当選後演出が有利結果となった場合には、5ラウンド特定大当たりまたは10ラウンド特定大当たりであることが確定する(5ラウンド特定大当たり以上となることが確定する)といった構成としてもよい。つまり、獲得できる可能性がある最も価値の高い大当たり(特典)ではない5ラウンド特定大当たりが当選後演出の報知対象とされた構成としてもよい。
【0037】
〇具体例1-2
上記実施形態では、特定組み合わせが仮表示された場合には、特定大当たりであることが確定する(当たり組み合わせの「格下げ」は起こらない)から、当選後演出(選択演出)は実行されないことを説明したが、特定組み合わせが仮表示された場合でも当選後演出(選択演出)が実行されるようにしてもよい。特定組み合わせが仮表示された場合でも、選択演出を経て当選後演出(選択演出にて選択された候補演出)が実行され、当該当選後演出が有利結果に至ることで改めて特定大当たり(特定特典)の獲得が報知されるようにしてもよい。
【0038】
本実施形態における当選後演出は、変動中演出の一部として実行されるものである。すなわち、当選後演出に要する時間は、変動中演出に要する時間(いわゆる変動時間)の一部とされるものである。本例のように、特定組み合わせおよび非特定組み合わせのいずれが仮表示された場合でも当選後演出が実行されるようにすることで、変動時間の決定が容易になる(特定組み合わせが表示されるか、非特定組み合わせが表示されるかに応じ、変動時間(の長短)を決定するといった制御を行う必要がない)。
【0039】
〇具体例1-3
上記実施形態における選択演出は、複数種の候補演出のうちのいずれかを遊技者が任意に選択することができるものであることを説明したが、遊技者の任意の選択ではなく、自動的に選択される選択演出(
図5(a)参照)としてもよい。本例のようにする場合、自動的に選択された候補演出の種類に応じ、その後の当選後演出が有利結果に至る蓋然性が異なるといった設定とすることもできる。例えば、第一候補演出(第一候補画像101)が選択された場合よりも第二候補演出(第二候補画像102)が選択された場合の方が、第二候補演出(第二候補画像102)が選択された場合よりも第三候補演出(第三候補画像103)が選択された場合の方が、当選後演出が有利結果に至る蓋然性が高いといった設定とする(
図5(b)参照)。このようにすることで、選択演出にてどの種の候補演出(候補画像10)が選択されるかに注目すべき遊技性が実現される。
【0040】
上記実施形態のような遊技者の「任意選択」である選択演出(
図4(b)参照)となることもあれば、本例のような「自動選択」である選択演出(
図5(a)参照)となることもある構成としてもよい。すなわち、選択演出(当選後演出)を発生させるべき状況となったとき、任意選択の選択演出とするか、自動選択の選択演出とするかを決める抽選を実行し、当該抽選の結果を踏まえいずれかの選択演出が実行されるようにしてもよい。
【0041】
〇具体例1-4
変動中演出中に実行されうるリーチ演出と選択演出の内容が対応関係にあるものとする。リーチ演出は、発生したときには当否抽選結果が大当たりになることに期待がもてる演出である。ある変動中演出にてリーチ演出が発生しなかった場合よりも、発生した場合の方が、当該変動中演出に対応する当否抽選結果が大当たりとなる蓋然性(信頼度)が高い。当該リーチ演出は、当否抽選結果に応じた結末に至るものである。当否抽選結果が大当たりである場合には遊技者にとって有利な状況となったことを示す成功結末に、はずれである場合には遊技者にとって残念な状況となったことを示す失敗結末に至る(なお、成功結末には、一旦失敗結末に至ったと見せかけてそれが覆されるいわゆる逆転パターンが含まれるものとする)。
【0042】
当該リーチ演出として、複数種のリーチ演出が発生しうるものとする。例えば、第一リーチ演出、第二リーチ演出、第三リーチ演出が発生しうるものとする。第一リーチ演出はキャラクタAが登場する演出であり(
図6(a-1)参照)、第二リーチ演出はキャラクタBが登場する演出であり(
図6(b-1)参照)、第三リーチ演出はキャラクタCが登場する演出である(
図6(c-1)参照)。すなわち、各リーチ演出には、互いに異なるキャラクタ(対応キャラクタ)が対応づけられている。各リーチ演出における対応キャラクタの用いられ方はどのようなものであってもよい。例えば、各対応キャラクタが敵キャラクタと戦い、勝利することが上記成功結末(
図6(a-2)、(b-2)、(c-2)参照)として、敗北することが上記失敗結末(図示せず)として設定されたリーチ演出とすることが考えられる。
【0043】
リーチ演出が成功結末に至ることは、大当たりが決まるということであるため、当たり組み合わせが仮表示される。よって、リーチ演出後に選択演出を経て当選後演出が実行されることがある。これを踏まえ、一の変動中演出において、成功結末に至ったリーチ演出の種類と、その後に実行される選択演出の内容とがリンクする構成とする。具体的には、第一リーチ演出が成功結末(
図6(a-2)参照)となった後実行される選択演出の開始時には第一候補画像101が強調状態とされ(
図6(a-3)参照)、第二リーチ演出が成功結末(
図6(b-2)参照)となった後実行される選択演出の開始時には第二候補画像102が強調状態とされ(
図6(b-3)参照)、第三リーチ演出が成功結末(
図6(c-2)参照)となった後実行される選択演出の開始時には第三候補画像103が強調状態とされる(
図6(c-3)参照)設定とする。つまり、第一リーチ演出と第一候補画像101(第一候補演出)が、第二リーチ演出と第二候補画像102(第二候補演出)が、第三リーチ演出と第三候補画像103(第三候補演出)がそれぞれ対応関係にあるものとし、選択演出の直前に実行されたリーチ演出の種類と、選択演出開始時に強調状態とされている候補画像10(候補演出)の種類が対応関係にあるようにする。上記実施形態にて説明したように、各候補演出が当選後演出として発生した場合に登場する対応キャラクタは、第一候補演出がキャラクタA、第二候補演出がキャラクタB、第三候補演出がキャラクタCであることに照らせば、対応関係にあるリーチ演出と候補演出(候補画像10)は、演出実行時に出力される演出要素が共通するということになる。
【0044】
本例のようにすることで、ある変動中演出(当たり変動)にて実行されるリーチ演出とそれに続いて実行される選択演出の初期状態がリンクしているという分かりやすい遊技性が実現される。上記実施形態にて説明したように、選択演出にて操作有効期間中に決定操作(押ボタン61の操作)がなされなければ、操作有効期間の終了時点で強調状態にある候補画像10(候補演出)が選択されるのであるから、選択演出の操作有効期間中に全く操作手段60の操作がなされなければ(強調状態とされる候補画像10の変化(カーソルC移動)がなされなければ)、選択演出の開始時に強調状態とされている候補画像10(候補演出)が選択されることになる。つまり、操作有効期間中に全く操作手段60の操作がなされなければ、実行されたリーチ演出とその後発生する当選後演出が対応関係にあるものとなる(登場するキャラクタが共通する)ことになる。
【0045】
なお、いずれの候補画像10(候補演出)とも対応関係に無い一または二種以上のリーチ演出(上記第一リーチ演出~第三リーチ演出のいずれとも異なるリーチ演出;以下、非対応リーチ演出と称する)が発生しうるものとしてもよい。このような非対応リーチ演出が成功結末となって実行される選択演出の初期状態はどのようなものとしてもよい。例えば、非対応リーチ演出が成功結末となって発生する選択演出の開始時には毎回第一候補画像101が強調状態にある、といったように、予め定められたある特定の候補画像10が強調状態とされるようにすればよい。
【0046】
〇具体例1-5
具体例1-4にて説明したように、各種候補画像10(候補演出)に対応づけられたリーチ演出が発生しうるものとする。ある変動中演出(当たり変動)にて実行されたリーチ演出の種類(
図7(a)参照)と、その後実行される選択演出の開始時に強調状態とされている候補画像10(候補演出)の種類とが対応関係にあるパターン(以下、対応パターンとする)(
図7(b-1)参照)となる場合だけでなく、リーチ演出の種類と、その後実行される選択演出の開始時に強調状態とされている候補画像10(候補演出)の種類とが対応関係にない(非対応関係にある)パターン(以下、非対応パターンとする)(
図7(b-2)参照)となる場合もある設定とする。そして、対応パターンとなった場合よりも、非対応パターンとなった場合の方が、選択演出後に実行される当選後演出が有利結果に至る蓋然性が高い(当選した大当たりが特定大当たり(特定特典)である蓋然性が高い)設定とする。このようにすることで、大当たり当選が示されたリーチ演出の種類を覚えておき、選択演出の開始時にそのリーチ演出と対応関係にある候補画像10(候補演出)が強調状態にあるか否かに遊技者が注目する(リーチ演出のキャラクタと強調状態にある候補画像10のキャラクタが不一致となることを願う)であろう面白みのある遊技性が実現される。
【0047】
なお、上記例とは逆の設定としてもよい。すなわち、非対応パターンとなった場合よりも、対応パターンとなった場合の方が、選択演出後に実行される当選後演出が有利結果に至る蓋然性が高い設定としてもよい。このようにした場合には、リーチ演出のキャラクタと強調状態にある候補画像10のキャラクタが一致することを遊技者が願うという遊技性となる。
【0048】
2-3)各種当選後演出
以下、選択演出にて選択可能な当選後演出(候補演出)の種類について説明する。本実施形態では、当選後演出として、操作契機演出、露出被覆演出および突発演出の三種を実行することができる。なお、操作契機演出は上記第一候補演出(第一候補画像101;「ボタン」「キャラクタA」)に相当するものであり、露出被覆演出は上記第二候補演出(第二候補画像102;「鼓動」「キャラクタB」)に相当するものであり、突発演出は上記第三候補演出(第三候補画像103;「フリーズ」「キャラクタC」)に相当するものである。また、本実施形態では、操作契機演出、露出被覆演出および突発演出は、選択演出にて選択された場合に実行される当選後演出(昇格演出)であるが、このような選択演出が搭載されていない遊技機での当選後演出(昇格演出)として用いることもできる。また、これらの演出は、当選後演出(昇格演出)以外の演出としても実行することができる。すなわち、遊技者に有利な事象が発生するか否かを報知する演出(有利結果に至ることが有利な事象の発生することの報知となる演出)として、上記演出を用いることができる。
【0049】
2-3-1)操作契機演出
操作契機演出は、操作手段60の操作を契機として結果(有利結果または不利結果)に至るものである。本実施形態では、押ボタン61の操作を契機として結果が判明するものである。そのため、第一候補画像101は「ボタン」という文字を含むものである(
図4(b)参照)。
【0050】
本実施形態における操作契機演出は、大きく、結果が判明する前の前半部分と結果が判明する後半部分に区分けされる。前半部分において、一回目の押ボタン61の操作が促される。具体的には、操作有効期間が設定され、当該操作有効期間中に押ボタン61を単発操作することが促される(
図8(a)参照)。操作有効期間中に押ボタン61の操作がなされなかった場合には、操作有効期間の終了を契機として操作がなされたものとみなす。一回目の押ボタン61の操作がなされること(所定条件を満たす操作がなされること)を契機として、表示領域911に示唆画像20が表示される(
図8(b-1)~(b-3)参照)。本実施形態では、通常示唆画像21および特定示唆画像22が表示されうる。通常示唆画像21は、通常大当たり(非特定特典)を示唆する画像である。特定示唆画像22は、特定大当たり(特定特典)を示唆する画像である。対応する大当たりを示唆することがおおよそ理解できるものであれば、示唆画像20の具体的態様はどのようなものであってもよい。本実施形態では、通常示唆画像21は、通常大当たりを表す「BOUNUS」の文字を含むものとされ、特定示唆画像22は、特定大当たりを表す「BIG BONUS」の文字を含むものとされる。それ以外にも、通常示唆画像21よりも特定示唆画像22の方が高価値であることを示唆する色の違いが設定されていてもよい。例えば、通常示唆画像21は「白」の背景とされ、特定示唆画像22は「金」の背景とされるといった設定としてもよい。
【0051】
一回目の押ボタン61の操作を契機として表示される示唆画像20の表示パターンは、大きく、基本パターンと特殊パターンに区分けされる。基本パターンは、通常示唆画像21と特定示唆画像22の両方が表示されるものであり、各示唆画像20の大きさ(表示領域911における各示唆画像20が表示される範囲)がおおよそ均等となるものである(
図8(b-1)参照)。本実施形態では、特殊パターンとして、第一特殊パターンおよび第二特殊パターンが発生しうる。第一特殊パターンは、基本パターンよりも、通常示唆画像21が小さく(通常示唆画像21が表示される範囲が小さく)、特定示唆画像22が大きい(特定示唆画像22が表示される範囲が大きい)ものである(
図8(b-2)参照)。第二特殊パターンは、通常示唆画像21が表示されず(またはほとんど見えない状態とされ)、特定示唆画像22のみが表示されるパターンである(
図8(b-3)参照)。有利結果となる蓋然性(当選した大当たりが特定大当たりである蓋然性)は、基本パターンが発生した場合よりも第一特殊パターンが発生した場合の方が高く、第一特殊パターンが発生した場合よりも第二特殊パターンが発生した場合の方が高い。つまり、表示される特定示唆画像22の大きさが大きい(表示領域911における特定示唆画像22が表示される範囲が大きい)ほど、有利結果となる蓋然性が高い。前半部分にて、基本パターンが選択される確率は50%以上とされることが好ましい。つまり、ほとんどのケースにて基本パターンが選択され、いわゆるチャンスアップパターンである第一特殊パターンや第二特殊パターンのそれぞれが選択される蓋然性は基本パターンが選択される確率よりも低く設定されていることが好ましい。また、本実施形態では、第二特殊パターンが発生した場合には、有利結果となることが確定するものとされている。すなわち、前半部分は、基本的には、通常大当たりおよび特殊大当たりのいずれに当選したかがこれから報知されることを示唆する「煽り」演出であるところ、その段階で特殊大当たりに対応する特定示唆画像22しか表示されていない場合(通常示唆画像21が表示されていない場合)には、特殊大当たりであることが確定する(通常大当たりとなる可能性が無くなる)ようにしている。
【0052】
このような示唆画像20が表示された状態(基本パターン、第一特殊パターン、第二特殊パターンのいずれか)で二回目の押ボタン61の操作が促される。具体的には、操作有効期間が設定され、当該操作有効期間中に押ボタン61を単発操作することが促される(
図8(a-1)~(a-3)参照)。操作有効期間中に押ボタン61の操作がなされなかった場合には、操作有効期間の終了を契機として操作がなされたものとみなす。二回目の押ボタン61の操作がなされること(所定条件を満たす操作がなされること)を契機として、後半部分に移行して結果が判明する。本実施形態では、特定示唆画像22が表示され、通常示唆画像21が表示されない状態となることが有利結果とされている(
図8(b-1)参照)。一方、通常示唆画像21が表示され、特定示唆画像22が表示されない状態となることが不利結果とされている(
図8(b-2)参照)。つまり、特定大当たりを示唆する画像が残存するか否かが、有利結果となるかどうか(特定大当たりの獲得が確定するかどうか)の分岐とされている。また、有利結果に至った場合には、当該有利結果に至ると同時にまたは至った後、特定組み合わせが確定表示される。失敗結果結果に至った場合には、当該有利結果に至ると同時にまたは至った後、非特定組み合わせが確定表示される。
【0053】
このように、本実施形態における操作契機演出は、一回目の操作手段60の操作(所定条件を満たす操作)がなされることを契機として有利結果に至る蓋然性の示唆が示唆画像20によりなされ、二回目の操作手段60の操作(所定条件をを満たす操作)がなされることを契機として結果が判明するという面白みのあるものである。
【0054】
示唆画像20による示唆は、遊技者に有利な特定特典(特定大当たり)を示唆する特定示唆画像22の大きさによる(大きく表示されているほど有利結果となる蓋然性が高い)ものであるから分かりやすい。また、有利結果に至ったことは結果が判明する前から表示されている特定示唆画像22が残ることで示される(不利結果に至ったことは結果が判明する前から表示されている通常示唆画像21が残ることで示される)から、結果が判明する前後の繋がりが円滑で分かりやすいものとなる。
【0055】
以下、上記操作契機演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0056】
〇具体例2-1
上記の通り、操作契機演出は、操作手段60の操作(所定条件を満たす操作)が二回要求され、二回目の操作を契機として結果が判明するものであることを説明したが、複数種の操作手段60を備えた構成とし、一回目の操作対象となる操作手段60と、二回目の操作対象となる操作手段60が異なるものとしてもよい。例えば、本実施形態のように、押ボタン61と、当該押ボタン61とは異なる特殊操作ユニット63(奥行き方向に押し込み操作が可能な操作手段;
図1参照)と押ボタン61という二種の操作手段60を備えているのであれば、一回目の操作は押ボタン61の操作(
図10(a)参照)が、二回目の操作は特殊操作ユニット63の操作(
図10(b)参照)が促される構成とする。一回目の操作は結果が判明する契機となる操作ではなく、二回目の操作は結果が判明する契機となる操作であるから、両者を明確に区別するため、一回目の操作対象の操作手段60と、二回目の操作対象の操作手段60を異ならせる。
【0057】
異なる操作態様で操作することが可能な操作手段(一体的に構成された一つの操作手段ではあるが、操作態様が二以上ある操作手段)を備えたものとするのであれば、一回目の操作にて要求される操作態様と、二回目の操作にて要求される操作態様を異ならせてもよい。すなわち、一回目の操作は結果が判明する契機となる操作ではなく、二回目の操作は結果が判明する契機となる操作であるから、両者を明確に区別するため、一回目に要求される操作態様と、二回目に要求される操作態様を異ならせる。例えば、特開2018-140012号に「操作手段10」として記載されるような往復動作が可能なものを搭載しているのであれば、一回目の操作は「往動操作」が要求され、二回目の操作は「復動操作」が要求される構成とすることが考えられる。
【0058】
〇具体例2-2
操作契機演出として、通常演出および特殊演出が発生しうるものとする。通常演出は、上記実施形態のように(
図8および
図9に示したように)、操作手段60の操作(所定条件を満たす操作)が二回要求され、二回目の操作を契機として結果が判明するものである。一方、特殊演出は、一回目の操作を契機として結果が判明するものである(
図11参照)。操作契機演出は、通常演出とされる確率の方が、特殊演出とされる確率よりも高いものとされる。好ましくは、80%以上が通常演出となる(特殊演出となる確率が20%未満である)ような設定とされるとよい。既に通常演出に接している遊技者は一回目の操作で結果が判明することは想定していない。そこで特殊演出が発生した場合には、一回目の操作で結果が判明することになるから、一回目の操作で結果が判明することは想定していない遊技者に驚きを与えることができる。
【0059】
特殊演出は、有利結果に至る場合のみ選択されるようにしてもよい。つまり、特殊演出は、一回目の操作でいきなり結果に至るという特殊なものであるから、当該結果は有利結果となることに限定されるとよい。このようにすることで、一回目の操作を契機としていきなり不利結果に至ることで遊技者が興醒めしてしまう状況となることが防止されることにもなる。
【0060】
〇具体例2-3
上記実施形態では、基本パターン以外の特殊パターンは、有利結果に至る確率が基本パターンよりも高いいわゆるチャンスアップパターンであることを説明したが、特殊パターンとして、有利結果に至る確率が基本パターンよりも低いパターンが設定された構成としてもよい。例えば、基本パターンよりも、通常示唆画像21が大きく(通常示唆画像21が表示される範囲が大きく)、特定示唆画像22が小さい(特定示唆画像22が表示される範囲が小さい)特殊パターン(
図12参照)とされることがあり、当該特殊パターンとなった場合には、基本パターンよりも、有利結果に至る確率が低いものとする。
【0061】
2-3-2)露出被覆演出
露出被覆演出は、結果が判明するより前の状態(以下、導入部分と称する)にて、表示領域911に示唆画像20が表示される露出状態と、表示領域911に示唆画像20が表示されずに被覆画像30が表示される被覆状態とが繰り返されるものである(
図13、
図14参照)。本実施形態では、露出状態においても被覆画像30が表示されるが、その大きさ(表示領域911に占める範囲の大きさ)は被覆状態よりも小さいものとされる。具体的には、露出状態においては、表示領域911の中央寄りの範囲に示唆画像20が、その周囲を囲むように被覆画像30が表示された状態とされる。ただし、示唆画像20の全部が露出した状態とならなくてもよい。露出した部分から、どの種の示唆画像20が表示されているかが把握できればよい。被覆状態においては、露出状態にて示唆画像20が表示されていた範囲も被覆画像30に覆われた状態とされる。本実施形態では表示領域911の略全体に被覆画像30が表示される。露出状態から被覆状態への変化は、露出画像が表示領域911の中央側に向かって次第に大きくなっていき、示唆画像20を覆い隠したかのように見える演出態様となる。被覆状態から露出状態への変化は、露出画像が表示領域911の中央側から次第に小さくなっていき、露出画像が小さくなることによって生じた範囲を通じて示唆画像20が視認可能となったかのように見える演出態様となる。被覆画像30の具体的態様はどのようなものであってもよい。本実施形態では、黒一色の画像が被覆画像30として表示される。
【0062】
本実施形態では、導入部分は被覆状態から開始される(
図13(a)参照)。そこから、露出状態となり(
図13(b)参照)、再び被覆状態(
図13(c)参照)となることを繰り返す。本実施形態では、導入部分にて計6回の露出状態が発生する。なお、当該露出状態の回数は適宜変更可能であるが、露出被覆演出は露出状態と被覆状態が繰り返されているという印象を遊技者に与えるものであるため、その繰り返し回数があまりにも少なくならないよう、導入部分にて3回以上の露出状態が発生するようにすることが好ましい。また、詳細を後述する交互パターンが発生した場合において、通常示唆画像21が表示される回数と特定示唆画像22が表示される回数を同じにするため、露出状態の発生回数は偶数とするとするとよい。よって、より好ましくは、導入部分における露出状態の発生回数は、4回以上であり、かつ、偶数とすることが好ましい。本実施形態では、6回目の露出状態の後、再び被覆状態となって導入部分は終了する。つまり、結果が判明する直前は、被覆状態にあるということである。
【0063】
当該導入部分の演出パターンとして、交互パターンおよび不規則パターンが発生しうる(
図15参照)。交互パターンは、通常示唆画像21(第一示唆画像)が表示される露出状態と、特定示唆画像22(第一示唆画像とは異なる第二示唆画像)が表示される露出状態とが交互に発生するものである。つまり、通常示唆画像21および特定示唆画像22の一方が表示される露出状態→被覆状態→通常示唆画像21および特定示唆画像22の他方が表示される露出状態→被覆状態→通常示唆画像21および特定示唆画像22の一方が表示される露出状態・・・というように推移するものである。
図15に示した例は、1回目の露出状態にて特定示唆画像22が表示される交互パターンであるが、それとは逆の交互パターン(1回目の露出状態にて通常示唆画像21が表示される交互パターン)が発生しうるようにしてもよい。当該交互パターンは、通常示唆画像21と特定示唆画像22が規則的に表示されるという規則性のあるパターン(規則パターン)であるともいえる。
【0064】
不規則パターンは、導入部分にて、特定示唆画像22が表示される露出状態が連続することが発生するものである。つまり、特定示唆画像22が表示される露出状態→被覆状態→特定示唆画像22が表示される露出状態→被覆状態・・・となることが、少なくとも一回発生するものである。なお、
図15に示した不規則パターンはあくまで一例である。これとは別の不規則パターンが発生しうるようにしてもよい。
【0065】
導入部分が交互パターンとなった場合と、不規則パターンとなった場合とでは、露出被覆演出の結果が有利結果となる蓋然性が異なる。本実施形態では、交互パターンとなった場合よりも不規則パターンとなった場合の方が、有利結果となる蓋然性が高い設定である。上述した通り、本実施形態における不規則パターンは、特定大当たり(特定特典)を示す特定示唆画像22が連続するというものであるため、特定大当たりが確定する有利結果となる確率が高いことを遊技者が感じ取りやすいといえる。
【0066】
なお、導入部分が交互パターンとなる確率の方が不規則パターンとなる確率よりも高い設定とされる。好ましくは、交互パターンとなる確率が80%以上である設定することが好ましい。すなわち、「デフォルト」の態様が交互パターンである設定とすることが好ましい。このようにすることで、遊技者は交互パターンに接する頻度が高くなるから、不規則パターンが発生した場合に遊技者が「違和感」を覚えるような演出形態となる(「違和感」の発生がチャンスアップとなる演出形態となる)。
【0067】
導入部分の最後の被覆状態(
図14(b)参照)の終了後、露出被覆演出の結果が示される。有利結果となる場合には特定示唆画像22が表示された状態(
図14(c-1)参照)、不利結果となる場合は通常示唆画像21が表示された状態(
図14(c-2)参照)となる。本実施形態では、被覆画像30が消去されることにより、通常示唆画像21および特定示唆画像22の一方が現れたかのように見える演出形態とされている。結果が判明する直前の最後の被覆状態は、導入部分を構成するその他の被覆状態よりも長い時間とされる。このようにすることで、結果が判明する直前である(次に表示される示唆画像20が結果を示すものである)ことを遊技者は感じ取ることができる。また、有利結果に至った場合には、当該有利結果に至ると同時にまたは至った後、特定組み合わせが確定表示される。失敗結果結果に至った場合には、当該有利結果に至ると同時にまたは至った後、非特定組み合わせが確定表示される。
【0068】
なお、結果を示す画像として、特定示唆画像22や通常示唆画像21とは異なる画像(遊技者に同一視されない画像)が表示されるものとしてもよい。すなわち、特定大当たりの獲得が確定したことを示す画像や、特定大当たりの獲得が確定しなかったことを示す画像を、導入部分にて表示される通常示唆画像21や特定示唆画像22と異ならせてもよい。ただし、導入部分にて通常示唆画像21や特定示唆画像22が表示されることは、どちらかの画像が表示される結果に至るであろうことを前もって予告するものであるといえるから、本実施形態のように、結果にて表示される画像と、導入部分にて表示される画像とを同じ(遊技者に同一視される画像であることをいう)にした方が、演出が分かりやすくなるといえる。
【0069】
以下、上記露出被覆演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0070】
〇具体例3-1
上記実施形態における不規則パターンは、導入部分にて、特定示唆画像22が表示される露出状態が連続することが発生するものである(以下、当該不規則パターンを特定不規則パターンと称することもある)ことを説明したが、別の不規則パターンとして通常示唆画像21が表示される露出状態が連続する不規則パターン(以下、当該不規則パターンを通常不規則パターンと称することもある)が発生するようにしてもよい(
図16参照)。
【0071】
かかる通常不規則パターンが発生した場合には、交互パターンが発生した場合よりも、有利結果となる蓋然性が低い設定とするとよい。当該通常不規則パターンは、通常大当たり(非特定特典)を示す通常示唆画像21が連続するというものであるため、特定大当たりが確定する有利結果となる確率が低いことを示唆しているように見えるからである。交互パターン、特定不規則パターン、通常不規則パターンの三種が発生しうる構成とするのであれば、有利結果に至る蓋然性は、通常不規則パターン<交互パターン<特定不規則パターンの順になるようにすればよい(
図16参照)。
【0072】
ただし、敢えて、通常不規則パターンが発生した場合の方が、交互パターンが発生した場合よりも、有利結果となる蓋然性が高い設定としてもよい。「交互に発生するという規則が崩れる」ということをチャンスアップの示唆としたいのであれば、不規則パターンの方が交互パターンよりも有利結果に至る蓋然性が高い設定とすればよい。
【0073】
〇具体例3-2
不規則パターンとして、特定示唆画像22が表示される露出状態の連続回数(一回の導入部分を通じての最大の連続回数)が異なる複数種のパターンが設けられ、当該連続回数が多いほど、有利結果に至る蓋然性が高いものとする。例えば、連続回数が2回である「不規則パターン2回」、3回である「不規則パターン3回」、4回である「不規則パターン4回」が発生しうるものとすれば、不規則パターンが発生した場合における有利結果に至る蓋然性は、「不規則パターン2回」<「不規則パターン3回」<「不規則パターン4回」の順で高くなるものとする(
図17参照)。
【0074】
このようにすることで、特定示唆画像22が表示された露出状態が連続した場合には、その連続がいつまで続くか(連続回数がいくつになるか)に遊技者が注目するであろう面白みのある演出形態となる。
【0075】
〇具体例3-3
一回の導入部分を通じ、特定示唆画像22が表示される露出状態の発生回数が多いほど、有利結果に至る蓋然性が高い設定とする(
図18参照)。上記実施形態にて説明したように、導入部分にて6回の露出状態が発生するのであれば、当該6回の露出状態のうち、特定示唆画像22が表示されることが何回発生するかが、有利結果に至る蓋然性を示唆するものとする。このようにすることで、露出状態が訪れる度に、特定示唆画像22が表示された状態にあることを遊技者が願う演出形態となる。
【0076】
なお、本例のようにする場合、導入部分における全ての露出状態(上記実施形態では6回の露出状態)にて特定示唆画像22が表示された場合には、有利結果となることが確定する設定にしてもよい。導入部分は、結果が判明するよりも前に、結果として表示されうる候補の画像を示して「煽る」演出であるといえるところ、当該候補の画像として全て特定示唆画像22が表示されたのであれば、最終的に特定示唆画像22が表示される結果(有利結果)に必ず至るようにするとよい。
【0077】
〇具体例3-4
導入部分における最後の露出状態にて特定示唆画像22が表示された場合の方が、表示されなかった場合よりも、有利結果に至る蓋然性が高い設定とする(以下、当該最後の露出状態にて表示される示唆画像20を最後の示唆画像20と称する)。導入部分の最後の露出状態は、結果が判明する前の最後の露出状態であるから、そこで表示された最後の示唆画像20の種類が重要である(結果に及ぼす影響が大きい)という演出形態とする。
【0078】
上記実施形態にて説明した交互パターンや不規則パターンによる示唆に加え、本例のような示唆がなされる構成とすることもできる。すなわち、交互パターンとなる場合であっても、最後の示唆画像20が通常示唆画像21であるとき(第一交互パターン)もあれば、特定示唆画像22であるとき(第二交互パターン)もある設定とし、第一交互パターンが発生した場合よりも、第二交互パターンが発生した場合の方が、有利結果に至る蓋然性が高い構成とする(
図19(a)参照)。同様に、不規則パターンとなる場合であっても、最後の示唆画像20が通常示唆画像21であるとき(第一不規則パターン)もあれば、特定示唆画像22であるとき(第二不規則パターン)もある設定とし、第一不規則パターンが発生した場合よりも、第二不規則パターンが発生した場合の方が、有利結果に至る蓋然性が高い構成とする(
図19(b)参照)。
【0079】
〇具体例3-5
一回の導入部分に含まれる露出状態の数が、毎回変化しうる(不定である)設定とする。例えば4~9回の範囲で露出状態の数が毎回変化しうる構成とする。このようにすることで、どこまで導入部分が続くか分からないという遊技性が実現される。ただし、上記実施形態のように、一回の導入部分に含まれる露出状態の数が一定である設定とした場合の方が、演出が分かりやすいという利点がある。
【0080】
2-3-3)突発演出
突発演出(
図20参照)は、対象期間中に突発画像40が表示される表示結果(
図20(c-1)参照)に至るか、または、当該対象期間を通じて当該突発画像40が表示されない非表示結果(
図20(c-2)参照)に至る演出である。本実施形態では、表示結果が有利結果と、非表示結果が不利結果とされている。つまり、対象期間中に突発画像40が表示された場合には特定大当たり(特定特典)が確定する(特定組み合わせが確定表示される)(
図20(d-1)参照)ものの、対象期間中に突発画像40が表示されなかった場合(突発画像40が表示されずに対象期間が終了した場合)には特定大当たり(特定特典)が確定しない(非特定組み合わせが確定表示される)(
図20(d-2)参照)ものとされている。よって、突発演出は、突発画像40が表示されることを遊技者が願う演出形態である。
【0081】
本実施形態では、対象期間が開始されてから所定の映像(演出映像)および当該演出映像に対応付けられた楽曲(演出楽曲)が出力される。以下、当該演出映像および演出楽曲が出力される演出を対象演出と称する。表示結果に至る場合であっても突発画像40が表示されるまでは、当該演出映像および演出楽曲が継続的に出力され続ける(
図20(a)(b)参照)。突発画像40が表示される場合には、突発画像40の表示を契機として演出映像および演出楽曲の出力が突発的に停止する(対象演出が突発的に停止する)(
図20(c-1)参照)。言い換えれば、非表示結果となる場合には、演出映像および演出楽曲の停止が発生せず、対象期間の開始から終了まで演出映像および演出楽曲が停止することなく出力され続ける(対象演出が「完走」する)(
図20(c-2)参照)ということである。
【0082】
本実施形態では、対象期間の長さ(非表示結果に至ると仮定した場合の対象演出の開始から終了までの長さ)は、予め定められた一定時間である。よって、上記対象演出は、当該一定時間に応じたものとされている(当該一定時間を超える長さの演出は用意されていない)。本実施形態では、当該時間は15秒とされている。よって、当該15秒が経過するまでに突発画像40が表示されるか否かが、表示結果(有利結果)となるか否かの分岐とされた演出形態となる。本実施形態では、演出を分かりやすくするため、対象期間終了までの残り時間を示す画像(残時間画像)が表示される(
図20(b)等参照)。残時間画像は、残り時間を数値で直接的に示すものであってもよいし、メータ等により残り時間のおおよそを視覚的に示すものであってもよい。表示結果に至るということは当該残り時間が0とならないということであり、非表示結果に至るということは当該残り時間が0となるということである。遊技者にとってみれば、当該残り時間が0になるまでに突発画像40が表示されることを願う演出形態となる。ただし、このような残り時間(残時間画像)が表示されないようにしてもよい。このようにすることで、対象期間がいつ終了するのか正確には把握できない状態で突発画像40が表示されることを遊技者が願う演出形態となる。本実施形態とは異なり、対象期間の長さが一定ではない突発演出とするのであれば、残り時間(残時間画像)が表示されないようにするとよい。
【0083】
突発画像40の具体的態様はどのようなものであってもよい。本実施形態では、黒一色の画像が表示される(
図20(c-1)参照)。よって、突発画像40の表示はブラックアウトする「フリーズ」が発生したかのように見える演出となる。本実施形態では、対象演出中に、「フリーズ発生でBIG BOUNS」という表示がなされる(
図20(b)等参照)。よって、遊技者は、対象演出が終了してフリーズが発生すれば特定大当たりが確定することを把握することができる。突発画像40が表示された後は、「BIG BOUNS」という表示がなされ、特定大当たり(特定特典)の確定が報知される(
図20(d-1)参照)。
【0084】
表示結果となる場合、突発画像40が表示されるタイミングは様々である。すなわち、突発画像40が表示されるタイミングは遊技者に予測不能である。突発画像40が表示されるタイミングとして、複数の候補タイミングが設けられている。本実施形態では、対象期間が開始されてから1秒、3秒、6秒、7秒、8秒、9.5秒、10秒、11秒、12.5秒、14秒の時点(計10個の時点)が候補タイミングとされている(
図21(a)参照)。表示結果となる突発演出を実行する際には、予め、当該複数の候補タイミングのうちのいずれかを特定タイミングとして決定する。具体的には、内部的には特定大当たりに当選したことが決まっている当たり変動において、表示結果(有利結果)となる突発演出を実行することが決まった際には、突発演出が開始されるよりも前に、特定タイミング決定抽選を実行する。当該抽選により複数の候補タイミングのうちのいずれかが特定タイミングとして決定される(
図21(b)参照)。どの候補タイミングが特定タイミングとされたかは遊技者には示されない(そもそも、遊技者は、突発演出が表示結果となるかどうかすら分からない)。よって、表示結果に至る場合であっても、突発画像40が表示されるタイミングは遊技者には予測不能である。なお、当然ではあるが、非表示結果に至る突発演出となる場合には、突発画像40は表示されないのであるから、上記特定タイミング決定抽選は実行されない。
【0085】
表示結果となる突発演出にて突発画像40が表示される契機は、大きく、基本契機と特殊契機に区分けされる。基本契機は、特定タイミングに到達することを契機とするものである一方、特殊契機は特定タイミングに到達するよりも前に所定条件が成立することを契機とするものである(
図21(b)の下部参照)。
【0086】
特定タイミングに到達するまで所定条件が成立しない場合には、特定タイミング(基本契機)にて突発画像40が表示される。つまり、予め決定されたタイミングにて突発画像40が表示される。後述する通り、本実施形態では、押ボタン61の操作がなされない限り所定条件は成立しないのであるから、特段の行動をすることなく遊技者が対象演出を見ているだけの状態であれば、特定タイミングに到達することを契機として自動的に突発画像40が表示されることになる。
【0087】
一方、特定タイミングに到達するよりも前に所定条件が成立した場合には、当該所定条件の成立を契機(特殊契機)として突発画像40が表示される。つまり、予め決定されたタイミングに到達するよりも前に突発画像40が表示される。いわば、突発画像40が(特定タイミングよりも)「前倒し」で表示されるということである。本実施形態では、所定条件は、対象期間中の操作手段60(押ボタン61)の操作を契機として成立しうる条件(対象期間中の押ボタン61の操作が無ければ成立することはない条件)とされる。具体的には、対象期間中に押ボタン61の操作がなされることを契機として表示抽選が実行され、当該表示抽選に当選することが所定条件の成立とされる。本実施形態では、当該表示抽選の当選確率は1/32とされている。すなわち、対象期間中に押ボタン61が一回操作される度に当選確率1/32の表示抽選が実行され、当該抽選に当選した場合には突発画像40が表示される(
図22(a)→(b-1)参照)。遊技者にとってみれば、押ボタン61の操作を契機として突発画像40が表示されたと感じる演出形態となる。なお、対象期間中には、押ボタン61の操作を促す画像は表示されない(
図22(a)参照)。よって、当該押ボタン61の操作により突発画像40が表示されることは、いわゆる「裏ボタン」演出の一種であるということができる。対象期間中に押ボタン61が何回操作されても、特定タイミング到達まで上記表示抽選に当選しなければ、特定タイミング(基本契機)にて突発画像40が表示されることになる(
図22(a)→(b-2)→(b-3)参照)。
【0088】
押ボタン61等の操作手段60の操作が促されていない状況でも、操作手段60を連続操作する等して良い事が発生することを願う遊技者が一定程度存在する(良い事が発生することを願うがあまりそれをボタン操作という行動に移す遊技者が一定程度存在する)。本実施形態における突発演出は、対象期間(突発画像40が表示されていない状態)で、突発画像40が表示されることを願って押ボタン61を遊技者が連打等した場合には、上記表示抽選に当選して特定タイミングよりも前に突発画像40が表示されるに至る可能性がある(上記のような遊技者の行動が突発画像40の「前倒し」の表示につながる可能性がある)という面白みのあるものである。
【0089】
なお、上記表示抽選の当選確率は適宜設定することができるが、好ましくは100%未満とすることが好ましい。表示抽選の当選確率=100%とすると、対象期間中に操作手段60が操作され、それを契機として突発画像40が表示されなければ不利結果となることが確定するといった極めて単純な演出形態となってしまうからである。
【0090】
以下、上記突発演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0091】
〇具体例4-1
上記実施形態では、表示結果(有利結果)となる突発演出にて、対象期間中に所定条件が成立することで特定タイミングに到達する前でも突発画像40が表示されることを説明したが、表示結果となる突発演出として、所定条件が成立する可能性がある演出(突発演出Aとする)(
図23(a-1)参照)が発生することもあれば、所定条件が成立する可能性がない演出(突発演出Bとする)(
図23(b-1)参照)が発生することもある設定とする(突発演出Aおよび突発演出Bのどちらが発生しているのかは遊技者に見分けがつかない)。すなわち、突発演出Aでは操作手段60の操作を契機として表示抽選が実行される(表示抽選に当選して「前倒し」で突発画像40が表示される可能性がある)(
図23(a-1)→(a-2)参照)ものの、突発演出Bでは操作手段60の操作を契機として表示抽選が実行されない(または表示抽選の当選確率=0%である)ものとする(
図23(b-1)→(b-2)→(b-3)参照)。
【0092】
このようにすることで、最終的には表示結果に至る突発演出であっても、それが突発演出Bであれば、対象期間中に操作手段60をどれだけ操作しても突発画像40が表示されることはない。つまり、突発演出Bは、特定タイミングにて突発画像40が表示されること(
図23(b-3)参照)が確定しているものである。操作手段60の操作を契機として突発画像40が「前倒し」で表示される可能性があることを知っている遊技者は、対象期間中に操作手段60を多数回操作しても突発画像40が表示されなかった場合には、表示結果(有利結果)となることを半ば諦める可能性がある。このような状況となっても、表示結果(有利結果)となる可能性があるという意外性のある演出形態とすることができる。
【0093】
〇具体例4-2
表示結果に至る突発演出の発生の度に、表示抽選の当選確率が変化しうる構成とする。例えば、表示抽選の当選確率として採用されうる候補の確率(候補確率)として、1/64、1/32、1/16、1/8の四種があり、表示結果に至る突発演出が発生することが決まった際に、いずれかの候補確率を採用するかがランダムに決定されるものとする(どの候補確率が採用されたかは遊技者には分からない)。このようにすることで、対象期間中に操作手段60を操作した際に突発画像40が「前倒し」される確率が毎回異なりうるという遊技性が実現される。
【0094】
なお、上記実施形態にて表示抽選の当選確率≠100%とすることが好ましいことを説明したが、本例のようにするのであれば、候補確率の一つとして100%(1/1)が設けられた構成としてもよい。本例のようにする場合、表示抽選の当選確率は毎回変化しうるのであるから、そのうちの一つとして100%が設けられていても、突発演出が極めて単純なものとなってしまうことはない。
【0095】
〇具体例4-3
上記実施形態における所定条件は、操作手段60(押ボタン61)の操作がなされなければ成立しないものであることを説明したが、それとは異なる所定条件とされた構成としてもよい。ただし、所定条件は、遊技者が何らかの行動を起こさなければ成立しない条件とされることが好ましい。つまり、表示結果に至る突発演出の対象期間にて遊技者が対象演出を見守っているだけであれば(何らの行動も起こさなければ)、特定タイミング(基本契機)にて突発画像40が表示されることになる構成とする。
【0096】
例えば、対象期間中に遊技球が所定領域に進入しなければ所定条件が成立しない構成とすることが考えられる。すなわち、対象期間中に遊技球が発射されていなければ所定条件は成立しない。上記所定領域は、突発演出が実行される状況において遊技球が進入可能な領域であればよい。例えば、第一始動領域904aを所定領域として設定することが考えられる。また、所定領域に遊技球が進入することが所定条件の成立とされた構成としてもよいし、
図24に示すように所定領域に遊技球が進入することを契機として表示抽選(当選確率100%未満である)が実行され、当該表示抽選に当選することが所定条件の成立とされた構成としてもよい。
【0097】
3)以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
【0098】
上記実施形態にて説明した事項は、ぱちんこ遊技機特有の構成を利用した点を除いて、回胴式遊技機等その他の遊技機にも適用することが可能である。
【0099】
上記実施形態では、当否抽選結果の態様として大当たりおよびはずれが設定され、大当たりとなることで大当たりが獲得される(大当たり遊技が実行される)ものであるが、いわゆる小当たり経由により大当たりが獲得できるものとしてもよい。このように小当たり経由で大当たりが獲得できる遊技性(いわゆる「二種遊技機」の遊技性)を備えたもの自体は周知であるため詳細な説明を省略するが、例えば小当たりに当選した場合、(遊技機の故障や遊技者が指示通り遊技を行わない等のイレギュラーな事象が発生した場合を除き)それが大当たりの獲得に繋がるという設定(実質的に小当たり当選と大当たり当選が同一視できる設定)である設定とするのであれば、上記実施形態にて説明した大当たりの当選とは、小当たりに当選することを含むものとする。
【0100】
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
【0101】
・手段1-1
当否抽選結果が当たりとなった場合に複数種の特典のうちのいずれかを付与する特典付与手段と、複数種の装飾図柄が変動を開始した後、当該変動が停止するまでの変動中演出を構成する演出として、当否抽選結果が当たりであることが決まった後に発生しうる当選後演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記当選後演出は、複数種の前記特典のうちのいずれかである特定特典が付与されることを報知する結果に至る可能性があるものであり、前記当選後演出として実行されうる演出として前記特定特典が付与されることを報知する態様が異なる複数種の候補演出が設けられており、当該複数種の候補演出のうちのいずれを前記当選後演出として実行するかを、選択演出にて遊技者が任意に選択することが可能であることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、特定特典が付与されることを報知する態様が異なる複数種の候補演出のうちから実際に実行される当選後演出を選択することができるという面白みのある遊技性が実現される。
【0102】
・手段1-2
前記選択演出は、複数種の前記候補演出のそれぞれに対応づけられた複数種の候補画像が表示され、複数種の前記候補画像のいずれかが他の前記候補画像よりも強調された強調状態とされることで、当該強調状態にある前記候補画像が選択可能であることを示すものであり、前記変動中演出を構成する演出として、当否抽選結果が当たりである場合には成功結末に至る複数種のリーチ演出を実行することが可能であり、複数種の前記リーチ演出のそれぞれは、複数種の前記候補演出のいずれかに対応づけられており、ある種の前記リーチ演出が成功結末に至ることで当否抽選結果が当たりであることが決まった後、前記選択演出の開始時に、ある種の前記リーチ演出に対応する前記候補演出を示す前記候補画像が強調状態とされることを特徴とする手段1-1に記載の遊技機。
このようにすることで、当否抽選結果が当たりであることを示したリーチ演出と、その後発生する選択演出の初期状態(強調状態とされる候補画像)がリンクするという分かりやすい遊技性とすることができる。
【0103】
・手段1-3
前記選択演出は、複数種の前記候補演出のそれぞれに対応づけられた複数種の候補画像が表示され、複数種の前記候補画像のいずれかが他の前記候補画像よりも強調された強調状態とされることで、当該強調状態にある前記候補画像が選択可能であることを示すものであり、前記変動中演出を構成する演出として、当否抽選結果が当たりである場合には成功結末に至る複数種のリーチ演出を実行することが可能であり、複数種の前記リーチ演出のそれぞれは、複数種の前記候補演出のいずれかに対応づけられており、ある種の前記リーチ演出が成功結末に至ることで当否抽選結果が当たりであることが決まった後、前記選択演出の開始時に、ある種の前記リーチ演出に対応する前記候補演出を示す前記候補画像が強調状態とされている対応パターンである場合と、ある種の前記リーチ演出に対応する前記候補演出を示す前記候補画像が強調状態とされていない非対応パターンである場合と、では、前記特定特典が付与されることが前記当選後演出にて報知される結果に至る蓋然性が異なることを特徴とする手段1-1に記載の遊技機。
このようにすることで、当否抽選結果が当たりであることを示したリーチ演出と、その後発生する選択演出の初期状態(強調状態とされる候補画像)がリンクするか否かが、当選後演出が有利な結果となるか否かを示唆するという面白みのある遊技性が実現される。
【0104】
・手段2-1
表示領域を有する表示手段と、結果が判明するよりも前の導入部分にて、前記表示領域に示唆画像が表示される露出状態と、前記表示領域に前記示唆画像が表示されずに被覆画像が表示される被覆状態とが繰り返される露出被覆演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記露出状態にて表示される示唆画像により、前記導入部分後に遊技者に有利な結果に至る蓋然性が示唆されることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、被覆状態間で露出する示唆画像により有利な結果に至る蓋然性が示唆されるという面白みのある露出被覆演出を実行することが可能である。
【0105】
・手段2-2
前記示唆画像として表示されうる画像として第一示唆画像および第二示唆画像が設けられており、前記導入部分が、前記第一示唆画像が表示される前記露出状態と前記第二示唆画像が表示される前記露出状態とが交互に発生する交互パターン、および、前記第一示唆画像および前記第二示唆画像の一方が表示される前記露出状態が連続して発生する不規則パターンの一方となった場合の方が、他方となった場合よりも、前記導入部分後に遊技者に有利な結果に至る蓋然性が高いことを特徴とする手段2-1に記載の遊技機。
このようにすることで、被覆状態間で露出する示唆画像が「交互」に変化するかどうかに遊技者が注目することになる演出形態となる。
【0106】
・手段2-3
前記示唆画像として表示されうる画像として特定示唆画像が設けられており、前記導入部分にて前記特定示唆画像が表示される前記露出状態の発生回数が多いほど、前記導入部分後に遊技者に有利な結果に至る蓋然性が高いことを特徴とする手段2-1に記載の遊技機。
このようにすることで、導入部分を通じて特定示唆画像が何回表示されるかに遊技者が注目することになる演出形態となる。
【0107】
・手段2-4
前記示唆画像として表示されうる画像として特定示唆画像が設けられており、前記導入部分における最後の前記露出状態にて前記特定示唆画像が表示された場合の方が、表示されなかった場合よりも、前記導入部分後に遊技者に有利な結果に至る蓋然性が高いことを特徴とする手段2-1に記載の遊技機。
このようにすることで、結果が判明する前の最後の露出状態にて特定示唆画像が表示されるか否かが重要となる演出形態となる。
【0108】
・手段3-1
対象期間中に突発画像が表示される表示結果に至るか、または、当該対象期間を通じて当該突発画像が表示されない非表示結果に至る突発演出を実行することが可能な遊技機であって、前記表示結果に至る前記突発演出を実行するときには、前記対象期間中における複数の候補タイミングのうちのいずれかが特定タイミングとして予め決定され、前記特定タイミングに到達するまで所定条件が成立しない場合には当該特定タイミングにて前記突発画像が表示される前記突発演出となる一方、前記特定タイミングに到達するよりも前に前記所定条件が成立した場合には、当該所定条件の成立を契機として前記突発画像が表示される前記突発演出となることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、突発画像の表示タイミングが「前倒し」されうるという面白みのある突発演出を実行することが可能である。
【0109】
・手段3-2
遊技者が操作可能な操作手段を備え、前記対象期間は、遊技者に対し、前記操作手段の操作が促されない期間であり、前記操作手段の操作を契機とした表示抽選に当選することが前記所定条件の成立とされていることを特徴とする手段3-1に記載の遊技機。
このようにすることで、突発画像が表示されること(表示結果に至ること)を願って操作手段を操作していると、それを契機として突発画像が表示されることがあるという演出形態となる。
【符号の説明】
【0110】
1 遊技機
10 候補画像
C カーソル
20示唆画像
21 通常示唆画像(第一示唆画像)
22 特定示唆画像(第二示唆画像)
30 被覆画像
40 突発画像
80 装飾図柄
91 表示装置
911 表示領域