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特開2024-140331家電管理システムおよび家電管理プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024140331
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】家電管理システムおよび家電管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20241003BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241003BHJP
【FI】
G06Q10/20
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023051425
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】徳永 益規
(72)【発明者】
【氏名】後藤 悟
(72)【発明者】
【氏名】加藤 功記
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA24
5L049AA24
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】
コンシューマのような利用者にとって理解し易い通知を、該当の時期に応じて柔軟に実現することを課題とする。
【解決手段】
家電機器30と接続する端末装置10および家電機器管理装置20を有する家電機器管理システムにおいて、部品の保有期間の終了時期に基づく起点から所定期間以内である第1の通知期間であるかを判定する時期判定部22と、前記保有期間が終了することを示し、前記保有期間の終了前に当該家電機器30に対して実行可能な対処を案内する第1の案内情報および前記保有期間の終了後も実行可能な対処を案内する第2の案内情報を含む第1の終了通知情報を作成する終了通知情報作成部24と、前記第1の通知期間において、前記第1の終了通知情報を一画面に出力する出力部14を有する家電機器管理システム。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家電機器と接続する端末装置および家電機器管理装置を有する家電機器管理システムにおいて、
前記家電機器を構成する部品の保有期間の終了時期に基づく起点から所定期間以内である第1の通知期間であるかを判定する時期判定部と、
前記保有期間が終了することを示し、
前記保有期間の終了前に当該家電機器に対して実行可能な対処を案内する第1の案内情報および前記保有期間の終了後も実行可能な対処を案内する第2の案内情報を含む第1の終了通知情報を作成する終了通知情報作成部と、
前記第1の通知期間において、前記第1の終了通知情報を一画面に出力する出力部を有する家電機器管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の家電機器管理システムにおいて、
前記第1の案内情報は、前記家電機器の修理依頼を案内するための案内情報である家電機器管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の家電機器管理システムにおいて、
前記第2の案内情報は、前記家電機器よりも新しい家電機器に買い替えるための買い替え案内情報である家電機器管理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の家電機器管理システムにおいて、
前記第2の案内情報は、前記新しい家電機器の家電機器情報もしくは当該家電機器情報への誘導情報のいずれかである家電機器管理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の家電機器管理システムにおいて、
前記家電機器情報は、前記家電機器と同種の家電機器の家電機器情報である家電機器管理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の家電機器管理システムにおいて、
前記出力部は、前記第1の通知期間において、前記第1の終了通知情報を複数回出力する家電機器管理システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の家電機器管理システムにおいて、
前記時期判定部は、前記第1の通知期間の終点を起点とする第2の通知期間であるかを判定し、
前記終了通知情報作成部は、前記保有期間が終了することを示し、前記第2の案内情報を含む第2の終了通知情報を作成し、
前記出力部は、前記第2の通知期間において、前記第2の終了通知情報を出力する家電機器管理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の家電機器管理システムにおいて、
前記終了通知情報作成部は、前記第1の終了通知情報から前記第1の案内情報を無効化して、前記第2の終了通知情報を作成する家電機器管理システム。
【請求項9】
家電機器と接続する端末装置をコンピュータとして機能させるための家電機器管理プログラムにおいて、
前記端末装置を、
前記家電機器を構成する部品の保有期間の終了時期に基づく起点から所定期間以内である第1の通知期間であるかを判定する時期判定部と、
前記保有期間が終了することを示し、前記保有期間の終了前に当該家電機器に対して実行可能な対処を案内する第1の案内情報および前記保有期間の終了後も実行可能な対処を案内する第2の案内情報を含む第1の終了通知情報を作成する終了通知情報作成部と、
前記第1の通知期間において、前記第1の終了通知情報を一画面に出力する出力部として機能させるための家電機器管理プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の家電機器管理プログラムにおいて、
前記第1の案内情報は、前記家電機器の修理依頼を案内するための案内情報である家電機器管理プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の家電機器管理プログラムにおいて、
前記第2の案内情報は、前記家電機器よりも新しい家電機器に買い替えるための買い替え案内情報である家電機器管理プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載の家電機器管理プログラムにおいて、
前記第2の案内情報は、前記新しい家電機器の家電機器情報もしくは当該家電機器情報への誘導情報のいずれかである家電機器管理プログラム。
【請求項13】
請求項12に記載の家電機器管理プログラムにおいて、
前記家電機器情報は、前記家電機器と同種の家電機器の家電機器情報である家電機器管理プログラム。
【請求項14】
請求項9に記載の家電機器管理プログラムにおいて、
前記出力部は、前記第1の通知期間において、前記第1の終了通知情報を複数回出力する家電機器管理プログラム。
【請求項15】
請求項9乃至14のいずれかに記載の家電機器管理プログラムにおいて、
前記時期判定部は、前記第1の通知期間の終点を起点とする第2の通知期間であるかを判定し、
前記終了通知情報作成部は、前記保有期間が終了することを示し、前記第2の案内情報を含む第2の終了通知情報を作成し、
前記出力部は、前記第2の通知期間において、前記第2の終了通知情報を出力する家電機器管理プログラム。
【請求項16】
請求項15に記載の家電機器管理プログラムにおいて、
前記終了通知情報作成部は、前記第1の終了通知情報から前記第1の案内情報を無効化して、前記第2の終了通知情報を作成する家電機器管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家電機器を管理するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
家電機器を始めとする各種機器に対する、様々な保守が行われている。保守においては、交換用の部品を用意する必要である。また、メーカにおいては、所定の保有期間後に、部品の保有を終了することがある。例えば、家電機器については、補修用性能部品の保有期間が、取扱説明書やカタログなどで公表されている。
【0003】
このため、家電機器を始めとする各種機器、設備に対する保守においては、部品の保有期間を管理することが望ましい。このような保有部品の管理については、特許文献1および2が提案されている。
【0004】
特許文献1には、「設備情報取得部31、第1情報作成部32、第2情報作成部33、出力部52を備えている。設備情報取得部31は、需要家施設10に設けられた設備2の情報である「設備情報」を取得する。第1情報作成部32は、設備情報に基づいて、設備2のメンテナンスに関する情報であるメンテナンス情報を作成する。第2情報作成部33は、メンテナンス情報に関連するサービス情報を作成」し、「出力部52は、メンテナンス情報、及びサービス情報を出力する」メンテナンスサービスシステム1が開示されている(要約参照)。ここで、特許文献1では、「設備情報」として、「補修用性能部品の保有期間」が記載されている(0019段落参照)。
【0005】
また、特許文献2には、「保守業務の終了時期に関する情報をユーザに的確なタイミングで報知」するために、「装置自身の保守業務の終了時期に関する情報を格納する格納手段(不揮発性記憶部110)と、累積印刷枚数、使用開始日および現在の日付に関する情報に基づいて、装置自身の使用頻度を算出する使用頻度算出手段(CPU101)と、保守部品の次期交換時期を算出する交換時期算出手段(CPU101)と、推定故障時期を算出する故障時期算出手段(CPU101)と、算出された推定故障時期および「保守業務の終了時期」に関する情報に基づいて装置自身の保守業務の可否に関する情報を報知する報知手段(表示部111)とを備える」画像形成装置が開示されている(要約参照)。ここで、特許文献2では、「保守業務の終了時期」として、「各種保守部品(消耗品)の製造終了時期」が用いられている(0034段落参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2017-123114号公報
【特許文献2】特開2010-049428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上のように、特許文献1および2では、部品の保有期間(保有期限や製造期限を含む)に基づき、これら期限を含む保守に関する情報が提示されている。ここで、家電機器のような機器については、一般消費者(コンシューマ)が、保守の必要性を判断したり、保守自体を実行したりすることがある。このため、理解し易いように、保有期間終了に応じた時期に、当該時期に適した情報を柔軟に通知することが求められる。
【0008】
しかしながら、特許文献1では、着目する設備(太陽光パネル)の「耐用年数」のみを考慮しており、柔軟な通知を行うことができない。また、特許文献2では、保守業務終了時期にのみ、終了する旨を通知しており、コンシューマが対応すべきことが不確定であり、柔軟な通知は行うことができない。
【0009】
そこで、本発明では、コンシューマのような利用者にとって理解し易い通知を、該当の時期に応じて柔軟に実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明では、補修用性能部品等の部品の保有期間終了時期から所定期間以内である第1の通知期間であることを判定し、当該第1の通知期間においては、保有期間が終了することを示し、当該家電機器自身に対して保有期間の終了前に実行可能な対処を案内する第1の案内情報および当該家電機器に対して保有期間の終了後も実行可能な対処を案内するの第2の案内情報を含む、終了通知情報を利用者に通知する。
【0011】
より具体的には、家電機器と接続する端末装置および家電機器管理装置を有する家電機器管理システムにおいて、前記家電機器を構成する部品の保有期間の終了時期に基づく起点から所定期間以内である第1の通知期間であるかを判定する時期判定部と、前記保有期間が終了することを示し、前記保有期間の終了前に当該家電機器に対して実行可能な対処を案内する第1の案内情報および前記保有期間の終了後も実行可能な対処を案内する第2の案内情報を含む第1の終了通知情報を作成する終了通知情報作成部と、前記第1の通知期間において、前記第1の終了通知情報を一画面に出力する出力部を有する家電機器管理システムである。
【0012】
また、本発明には、家電機器管理システムを構成する各装置やこれらのサブシステムも含まれる。また、これら各装置やサブシステムで実行される家電機器管理方法も本発明に含まれる。
【0013】
さらに、上述の各装置やサブシステムないし家電機器管理管理システムを、コンピュータとして機能させるためのプログラムやこれを格納する記憶媒体も本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、利用者にとって理解し易く、該当の時期に応じた柔軟な保有期間の終了に関する通知を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態の概要を示す図である。
図2】実施例1における家電機器管理システムのシステム構成図である。
図3】実施例1における端末装置10の機能ブロック図である。
図4】実施例1における家電機器30の機能ブロック図である。
図5】実施例1における端末装置10のハードウエア構成図である。
図6】実施例1における家電機器管理装置20のハードウエア構成図である。
図7】実施例1で用いられる利用者管理情報251を示す図である。
図8】実施例1で用いられる家電管理情報252を示す図である。
図9】実施例1で用いられるログデータ253を示す図である。
図10】実施例1における処理フローを示すフローチャートである。
図11】実施例1における終了通知情報の作成処理を示すフローチャートである。
図12A】実施例1における第1の終了通知情報を出力する出力画面を示す図である。
図12B】実施例1における第2の終了通知情報を出力する出力画面(その1)を示す図である。
図12C】実施例1における第2の終了通知情報を出力する出力画面(その2)を示す図である。
図13】実施例2における端末装置10の機能ブロック図である。
図14】実施例2における端末装置10のハードウエア構成図である。
図15】実施例2で用いられる利用者情報152を示す図である。
図16】実施例2における処理フローを示すフローチャートである。
図17】実施例3で用いられる利用者管理情報251-1を示す図である。
図18A】実施例3における処理フローを示すフローチャートである。
図18B】実施例3における変形例の処理フローを示すフローチャートである。
図19】実施例4における端末装置10の機能ブロック図である。
図20】実施例4における端末装置10のハードウエア構成図である。
図21A】実施例4における処理フローを示すフローチャート(その1)である。
図21B】実施例4における処理フローを示すフローチャート(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態では、機器の一例である家電機器の部品保有期間が終了する場合における利用者への終了通知を行う。図1は、本実施形態の概要を示す図である。図1において、(1)~(6)が家電機器の部品保有期間である。まず、家電機器について、開発・製造・販売が開始時期(1)で開始される。次に、購入時期(2)で利用者により家電機器が購入される。その後、製造終了時期(3)で、該当の家電機器の製造が終了する。このように、製造が終了することが決まると、製造終了時期(3)から所定期間A後の部品保有期間終了時期(6)が確定される。なお、部品保有期間終了時期(6)は、製造終了時期(3)以外を起点としてもよいし、他の基準で定めてもよい。
【0017】
また、部品保有期間終了時期(6)から所定期間B以前を起点(4)とする第1の通知期間が判定さられる。この第1の通知期間は、部品保有期間終了時期(6)から所定期間B以前を終点(5)とする。そして、この第1の通知期間では、保有期間が終了することを示す第1の終了通知情報が通知される。そして、第1の終了通知情報は、当該家電機器に対して保有期間の終了前に実行可能な対処を案内する第1の案内情報および当該家電機器に対して保有期間の終了後も実行可能な対処を案内するの第2の案内情報を含む。
【0018】
第1の案内情報の一例としては、対象の家電機器の部品交換を含む修理依頼を案内するための修理依頼案内情報が挙げられる。また、第2の案内情報の一例としては、家電機器の買い替えを案内する買い替え案内情報が挙げられる。なお、第1の通知期間の起点(4)は、製造終了時期(3)とするなど様々なバリエーションが考えられる。さらに、第1の通知期間の終点(5)も、部品保有期間終了時期(6)としたり(所定期間C=0)、それ以降としたりするなど様々なバリエーションが考えられる。
【0019】
また、第1の通知期間の終点(5)を起点として、第2の通知期間が判定される。そして、この第2の通知期間では、買い替え案内情報等の第2の案内情報を含む第2の終了通知情報が通知される。なお、第2の通知期間の起点(5)も、部品保有期間終了時期(6)やそれ以降とするなど様々なバリエーションが考えられる。この結果、部品を供給状況に応じて、適切な終了通知を行うことが可能となる。
【0020】
以上で、本実施形態の説明を終わり、以下では本実施形態の具体的な例を示す各実施例を説明する。
【実施例0021】
実施例1では、サーバで実現される家電機器管理装置20で終了通知情報を作成し、これを利用者の端末装置10に配信する。以下、実施例1の詳細について<構成><情報><処理フロー><出力画面>の順で説明する。なお、以下の実施例1の構成、情報および出力画面については、後述の実施例2~4でも重複する部分が多い。このため、後述の各実施例では重複する部分の説明を省略する。
【0022】
<構成>
まず、図2は、実施例1における家電機器管理システムのシステム構成図である。図2において、家電機器30が家屋1で利用されるものとする。ここで、家電機器の利用者は、スマートフォンなどの端末装置10を用いることとする。そして、家電機器管理システムでは、端末装置10、家電機器管理装置20、各種家電機器30、販売窓口装置40およびサービス提供業者装置50が、インターネットのようなネットワーク70を介して、互いに接続される。以下、これら各装置について説明する。この際、図2に加え、図3図6も参照して説明する。
【0023】
まず、端末装置10は、家屋1で利用される家電機器30の管理などに用いられる。そして、図2では、家電機器30として、ロボット掃除機31、電子レンジ32および洗濯機33を用いている。また、家屋1には、家電機器30や端末装置10がネットワーク70を接続するためのルータ60が設けられる。但し、ルータ60は省略可能であり、家電機器30や端末装置10は直接ネットワーク70と接続してもよい。
【0024】
ここで、端末装置10について説明する。図3は、実施例1における端末装置10の機能ブロック図である。端末装置10は、家電機器30の購入や管理などに用いられる。そして、端末装置10は、通信部11、出力処理部12、入力部13、出力部14および記憶部15を有する。
【0025】
まず、通信部11は、各家電機器30、家電機器管理装置20、販売窓口装置40およびサービス提供業者装置50と通信できる。特に、家電機器管理装置20からの終了通知情報を受信する。これらの通信では、ルータ60を介して実現してもよいし、直接ないし他の機器を介して実現してもよい。また、出力処理部12は、終了通知情報等を、出力部14に出力させる。この出力部14は、表示装置などで実現でき、出力の一例をして表示を実行できる。なお。出力処理部12は、家電機器管理装置20からの情報に応じて、終了通知情報を作成してもよい。この場合、さらに、端末装置10には、終了通知情報の作成や通知時期といった各種時期を判定するための時期判定部を設けてもよい。例えば、時期判定部での判定結果に応じて、出力処理部12が終了通知情報を作成し、これを出力部14で出力する。
【0026】
また、入力部13は、利用者からの出力指示など各種操作を受け付ける。また、出力部14は、終了通知情報などを出力する。なお、入力部13および出力部14は、タッチパネルのように一体で構成できる。また、記憶部15は、終了通知情報151や利用者情報152を記憶する。これらについては、追って説明する。なお、端末装置10には、他に販売窓口装置40に対する購入処理を実行する購入部やサービス提供業者装置50に対するサービス要求処理を実行するサービス要求部を設けてもよい。
【0027】
また、端末装置10には、家電機器30で検知されたログデータを収集するログデータ収集部を設けてもよい。この場合、収集されたログデータを、通信部11を介して、家電機器管理装置20に通知してもよい。
【0028】
次に、家電機器30の情報処理に関する構成について説明する。図4は、実施例1における家電機器30の機能ブロック図である。これは、ロボット掃除機31、電子レンジ32および洗濯機33で共通しているので、まとめて説明する。図4おいて、家電機器30は、情報処理に関する構成として、制御部301、通信部302、表示操作部303、稼働部304および検知部305を有する。そして、これらは通信路を介して互いに接続されている。以下、各構成について説明する。
【0029】
まず、制御部301は、制御信号作成部3011およびログデータ収集部3012を有する。制御部301は、制御信号作成部3011より、家電機器30の機能を実現するための制御信号を作成、出力し、家電機器30の稼働を制御する。また、ログデータ収集部3012は、検知部305で検知される稼働状況を示すログデータ収集する。なお、このログデータについては、買い替え案内情報に含まれる買い替え候補を特定するために利用可能である。
【0030】
なお、制御部301は、MPU(Micro-Processing Unit)で実現可能であり、制御信号作成部3011およびログデータ収集部3012は、専用ハードウエアやプログラムといったソフトウエアで実現できる。
【0031】
また、通信部302は、ルータ60やネットワーク70を介した通信や近距離無線通信機能を有する。そして、通信部302は、収集されたログデータや制御に関する情報を出力したり、端末装置10や家電機器管理装置20などから制御指示を受け付けたりする。また、表示操作部303は、利用者から家電機器30に対する操作を受け付けたり、家電機器30の稼働状況を出力したりする。なお、表示操作部303は、操作を受け付ける操作部(例えばボタン)と、表示を行う表示部に分けて構成してもよい。
【0032】
また、稼働部304は、制御部301からの制御に従って、各種機能を実行する。このために、例えば、制御信号作成部3011で作成された制御信号が用いられる。この機能としては、掃除、そのための自走、調理、洗濯が含まれる。また、検知部305は、家電機器30の稼働を検知し、制御部301に出力する。この結果、ログデータ収集部3012でログデータを修正できる。このため、検知部305は、各種センサ、計測器などで実現できる。
【0033】
次に、図2に戻り、家電機器管理装置20について説明する。家電機器管理装置20は、本実施例の主たる処理を実行するものである。また、家電機器管理装置20は、通信部21、時期判定部22、利用者情報処理部23、終了通知情報作成部24および記憶部25を有する。
【0034】
まず、通信部21は、ネットワーク70を介して、端末装置10、家電機器30、販売窓口装置40およびサービス提供業者装置50と接続する。また、時期判定部22は、終了通知情報の作成や通知時期といった各種時期を判定する。例えば、図1に示す第1の通知期間や第2の通知期間を判定する。
【0035】
また、利用者情報処理部23は、終了通知情報の配信のために、利用者管理情報251の更新等を行う。また、終了通知情報作成部24は、時期判定部22での判定結果に応じて、終了通知情報を作成する。なお、時期判定部22や終了通知情報作成部24は、この機能の少なくとも一部を、端末装置10に設け、その少なくとも一部の機能を省略してもよい。また、記憶部25は、利用者管理情報251、家電管理情報252、ログデータ253および終了通知情報(ひな型)254を記憶する。これらについては、追って説明する。
【0036】
次に、いわゆるオンラインストアを実現する装置である販売窓口装置40について、説明する。ここで、販売窓口装置40は、家電機器30などの商品の販売を行うための装置であり、eマーケットプレイスを運用するECサーバ401や単独企業におけるオンラインストアサーバ402などで実現できる。なお、ECサーバ401やオンラインストアサーバ402は、共通ないし類似の機能が多いため、販売窓口装置40としてその機能を説明する。
【0037】
販売窓口装置40は、端末装置10での購入処理に応じて、家電機器30やその部品の販売処理を実行する。特に、販売窓口装置40は、終了通知情報に含まれる買い替え案内情報を用いて、誘導される買い替え候補を、端末装置10に提示することが望ましい。またさらに、販売窓口装置40は、終了通知情報に含まれる修理依頼案内情報を用いて、誘導される交換部品を、端末装置10に提示することが望ましい。
【0038】
次に、家電機器30に関するサービスを提供するために用いられるサービス提供業者装置50について説明する。ここで、サービス提供業者装置50は、以下の各種サーバで実現できる。(1)家電機器30に対する保守業者の保守業者サーバ501、(2)家電機器30やその部品を販売する実店舗を管理する実店舗サーバ502、(3)家電機器30やその部品の配送や設置を行う配送業者の配送業者サーバ503などで実現できる。なお、これら各サーバは、共通ないし類似の機能が多いため、サービス提供業者装置50としてその機能を説明する。
【0039】
サービス提供業者装置50は、端末装置10でのサービス要求処理に応じて、部品の販売処理や交換サービス処理を実行する。特に、サービス提供業者装置50は、修理依頼案内情報を用いて、誘導される修理依頼や、それに伴う交換部品の手配等の保守サービスの内容を、端末装置10に提示することが望ましい。
【0040】
以上の構成のうち、端末装置10、家電機器管理装置20、販売窓口装置40およびサービス提供業者装置50は、いわゆるコンピュータで実現できる。ここで、これらのうち、本実施例の主たる処理を実行する端末装置10および家電機器管理装置20の構成について、その実装例について説明する。
【0041】
まず、端末装置10の一実装例であるハードウエア構成について説明する。図5は、実施例1における端末装置10のハードウエア構成図である。図5において、端末装置10は、タッチパネル101、処理装置102、通信装置103および記憶装置104を有し、これらは通信路を介して互いに接続されている。
【0042】
まず、タッチパネル101は、図5の入力部13および出力部14を兼ねた構成であり、利用者の操作を受け付けたり、各種情報を表示したりする。なお、タッチパネル101は、入力デバイスと出力デバイスに分けて構成してもよい。また、処理装置102は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサで実現でき、後述する記憶装置104に記憶されている家電管理プログラム105に従って演算を実行する。
【0043】
そして、家電管理プログラム105は、出力処理モジュール106を少なくとも有し、他に購入モジュール、時期判定モジュール、終了通知情報作成モジュールの少なくとも一部を有してもよい。これら各モジュールは、個別のプログラムや一部の組合せで実現してもよい。
【0044】
ここで、出力処理モジュール106は、図3の出力処理部12の機能を実現する。さらに、購入モジュール、時期判定モジュール、終了通知情報作成モジュールはそれぞれ、購入部、時期判定部および終了通知情報作成部の機能を実現する。
【0045】
このため、処理装置102は、家電管理プログラム105に従って、出力処理部12の処理を実行する。さらに、処理装置102は、購入部、時期判定部および終了通知情報作成部の処理を実行するよう構成できる。なお、家電管理プログラム105は、ロボット掃除機31、電子レンジ32といった各家電を個別に管理する管理プログラムとして実現してもよいし、家電機器30のメーカごとのプログラムで実現してもよい。また、これらプログラムは、記憶媒体に格納されることが可能である。
【0046】
また、通信装置103は、図3の通信部11に該当し、ルータ60やネットワーク70を介した通信や近距離無線通信機能を有する。
【0047】
また、記憶装置104は、図3の記憶部15に該当し、家電管理プログラム105や上述の終了通知情報151および利用者情報152を記憶する。このため、記憶装置104は、メモリのような主記憶装置と、いわゆるストレージである副記憶装置(記憶媒体)で実現してもよい。なお、副記憶装置は、外付けのHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカードなどで実現してもよい。さらに、上述のプログラムや情報の少なくとも一部は省略できる。以上で図5の説明を終わる。
【0048】
次に、家電機器管理装置20の一実装例であるハードウエア構成について説明する。図6は、実施例1における家電機器管理装置20のハードウエア構成図である。図6において、家電機器管理装置20は、処理装置201、通信装置202、メモリ203および副記憶装置204を有し、これらは通信路を介して互いに接続されている。
【0049】
まず、処理装置201は、CPUなどのプロセッサで実現でき、後述する副記憶装置204に記憶されている家電管理プログラム205に従って演算を実行する。また、通信装置202は、図2の通信部21に該当し、ネットワーク70と接続し、他の装置との通信を行う。
【0050】
また、メモリ203および副記憶装置204が、図2の記憶部25に該当する。そして、メモリ203は、副記憶装置204に記憶されている家電管理プログラム205や処理装置201での処理に用いられる情報が展開される。また、副記憶装置204は、いわゆるストレージで実現できる。そして、副記憶装置204は、家電管理プログラム205、利用者管理情報251、家電管理情報252、ログデータ253および終了通知情報(ひな型)254を記憶する。また、副記憶装置204は、外付けのHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカードなどの各種記憶媒体で実現してもよいし、ファイルサーバのように家電機器管理装置20とは別装置で実現してもよい。
【0051】
ここで、家電管理プログラム205は、その機能ごとに、時期判定モジュール206、利用者情報処理モジュール207および終了通知情報作成モジュール208で構成される。なお、これら各モジュールは、個別のプログラムや一部の組合せで実現してもよい。
【0052】
ここで、各モジュールと同一の機能を実行する図2に示す構成は、以下のとおりである。
時期判定モジュール206:時期判定部22
利用者情報処理モジュール207:利用者情報処理部23
終了通知情報作成モジュール208:終了通知情報作成部24
このため、処理装置201は、家電管理プログラム205に従って、時期判定部22、利用者情報処理部23および終了通知情報作成部24の処理を実行することになる。ここで、家電管理プログラム205は、記憶媒体に格納されることが可能である。以上で、実施例1の構成の説明を終わる。
【0053】
<情報>
まず、図7は、実施例1で用いられる利用者管理情報251を示す図である。利用者管理情報251は、上述の利用者、家電機器30および部品保有期間を対応付けている情報である。このため、利用者管理情報251は、利用者ごとの、連絡先、家族、家電機器個体識別、部品保有期間および通知期間の各項目を有する利用者情報の集合で構成される。すなわち、図7の各行が利用者情報を示す。
【0054】
そして、利用者管理情報251の連絡先として、該当の利用者の住所、電話番号やメールアドレスを用いることができる。なお、終了通知情報の通知先として、連絡先のメールアドレスを用いることができる。また、終了通知情報の通知先として、利用者管理情報251に、家電管理プログラム105の識別コードや家電管理プログラム105ないし利用者を識別する会員コードを用いることができる。
【0055】
また、家族は、該当の利用者の家族構成を示す。実施例1では、家族の人数を用いる。この家族は、属性の一種であり、住居、年齢など他の属性を用いてもよい。なお、属性を用いることで、買い替え候補を特定することができる。このため、属性として、家族、住居の広さなどの家電機器30の仕様や性能に関わるものを用いることが望ましい。
【0056】
また、家電機器個体識別は、利用者が利用する家電機器を個体識別する。なお、実施例1の家電機器個体識別により、家電機器30の型番も特定される。このため、家電機器個体識別に加え、型番の項目を設けてもよい。
【0057】
また、部品保有期間は、該当の家電機器30の部品保有期間を示す。つまり、部品保有期間は、図1の部品保有期間終了時期(6)を示す。なお、実施例1では、部品保有期間を、該当の家電機器30の製造終了から所定期間後と定めるため、電子レンジ32の部品保有期間は「未定」と記録される。なお、部品保有期間に代わって、もしくはこれに追加して、家電機器の製造終了時期の項目を利用者管理情報251に設けてもよい。
【0058】
また、通知期間は、第1の通知期間および第2の通知期間を特定する。図7の例では、予告時期および終了時期を用いる。予告時期は、図1の起点(4)、つまり、第1の通知期間の起点に相当する。また、終了時期は、図1の終点(5)、つまり、第1の通知期間の終点および第2の通知期間の起点に相当する。なお、終了時期として、図1で説明したように、部品保有期間終了時期(6)を用いてもよい。なお、予告時期および終了時期は一例であり、第1の通知期間および第2の通知期間を特定する、他の項目を用いてもよいし、本項目を省略し、部品保有期間から都度算出してもよい。
【0059】
なお、実施例1での利用者情報152は、利用者管理情報251の該当利用者の利用者情報を用いることになる。但し、実施例1では、これを省略してもよいため、その内容は実施例2で説明する。
【0060】
次に、図8は、実施例1で用いられる家電管理情報252を示す図である。家電管理情報252は、図1の家電機器30を含む様々な家電機器を管理するための情報である。家電管理情報252は、例えば、家電機器管理装置20を運用するメーカが製造、販売する家電機器を対象とする。このために、家電管理情報252は、家電機器(型番)、部品保有期間、仕様・性能および買い替え候補の各項目を有する家電情報の集合で構成される。すなわち、図8の各行が家電情報を示す。
【0061】
ここで、家電機器(型番)は、家電機器の型番を示す。また、部品保有期間は、利用者管理情報251の部品保有期間と同様の情報である。なお、利用者管理情報251の部品保有期間は、家電管理情報252の部品保有期間をコピーしてもよいし、これを省略してもよい。さらに、家電管理情報252は、利用者管理情報251と同様に通知期間を設けてもよい。またさらに、なお、部品保有期間に代わって、もしくはこれに追加して、家電機器の製造終了時期の項目を家電管理情報252に設けてもよい。
【0062】
また、仕様・性能は、該当の家電機器の仕様や性能を示し、買い替え案内情報を作成するために用いることができる。さらに、買い替え候補は、該当の家電機器に対する買い替え候補である家電機器(特に、その型番)を示す。また、この買い替え候補の家電機器は、買い替え前の家電機器30と同種の家電機器であり、同種(同シリーズ)など関連する家電機器であることが望ましい。ここで、関連する家電機器には、新製品といった買い替え前の家電機器30よりも新しい家電機器が含まれる。また、より性能が向上された家電機器を、買い替え候補としてもよい。
【0063】
次に、図9は、実施例1で用いられるログデータ253を示す図である。ログデータ253は、家電機器30の稼働状況や端末装置10での家電機器への操作や閲覧履歴など各種履歴を示す。特に、家電機器30の消費電力といったログデータは、買い替え案内情報を作成するために用いることができる。例えば、消費電力量が増加した場合、より大型の家電機器が買い替え候補して特定される。また、閲覧履歴により、利用者が買い替え候補として検討している家電機器を推定でき、これを考慮して代え代え案内情報を作成できる。
【0064】
また、ログデータ253は、家電機器30の検知部305で検知され、ログデータ収集部3012で収集されたり、端末装置10が取得したりする。このため、家電機器管理装置20は、家電機器30からログデータを収集してもよいし、端末装置10を介して収集してもよい。
【0065】
また、終了通知情報(ひな型)254は、終了通知情報の定型情報である。このため、終了通知情報(ひな型)254は、部品保有期間の終了時期、利用者名や買い替え候補といった固有の情報を除いた部品保有期間の終了や買い替え、修理依頼を案内するための情報である。この終了通知情報(ひな型)254と各種固有の情報をマージすることで終了通知情報が作成される。なお、記憶部15や記憶部25は、作成された終了通知情報151を記憶する。さらに、記憶部25がこれを記憶してもよい。以上で、実施例1で用いられる情報の説明を終わる。
【0066】
<処理フロー>
次に、実施例1における処理フローについて説明する。図10は、実施例1における処理フローを示すフローチャートである。以下の処理フローでは、上述の機能ブロック図に示す構成を用いて説明する。まず、ステップS1において、家電機器管理装置20の時期判定部22が、部品保有期間が確定した管理対象の家電機器があるかを判定する。このために、時期判定部22は、家電管理情報252の部品保有期間が新たに登録されれば、部品保有期間が確定したと判定できる。また、上述の製造終了時が新たに登録されたかで、本ステップを判定してもよい。
【0067】
このように、本ステップでは、家電機器管理装置20の管理者の入力によって判定してもよい。さらに、部品保有期間の登録は、利用者管理情報251に対して実行し、時期判定部22がこれを用いて判定してもよい。この結果、部品保有期間が確定した場合(Y)、ステップS2に遷移する。また、確定していない場合(N)、本ステップを繰り返す。
【0068】
また、ステップS2において、利用者情報処理部23が、登録された部品保有期間に応じて、利用者管理情報251を更新する。このために、利用者情報処理部23は、登録された部品保有期間から予告時期および終了時期を特定する。このために、利用者情報処理部23は、部品保有期間が示す部品保有期間終了時期から第1の所定期間(所定期間B)分以前の予告時期(起点(4))を特定する。また、利用者情報処理部23は、部品保有期間が示す部品保有期間終了時期から第2の所定期間(所定期間C)以前分の終了時期(終点(5))を特定する。そして、利用者情報処理部23は、特定された予告時期および終了時期を、利用者管理情報251の通知時期に登録する。
【0069】
また、ステップS3において、時期判定部22は、終了通知情報の通知時期かを判定する。このために、時期判定部22は、予め設定された通知周期であるかを検知する。例えば、毎週月曜日、毎日12時といった通知周期であるかが判定される。なお、本ステップは、省略してもよい。この結果、通知時期である場合(Y)、ステップS4に遷移する。また、通知時期でない場合(N)、ステップS3を繰り返す。なお、本実施例では、終了通知情報を通知と表現するが、配信、送信等、終了通知情報が端末装置10で表示可能な状態にできればよい。
【0070】
また、ステップS4~ステップS8を、利用者管理情報251の各利用者情報について実行する。まず、ステップS4において、時期判定部22が、利用者管理情報251から利用者情報を読み出す。そして、ステップS5において、時期判定部22が、読み出された利用者情報の通知期間の内容を用いて、家電機器30に対する終了通知情報の通知期間を判定する。この際、時期判定部22は、読み出された利用者情報に含まれる家電機器個体識別で識別される各家電機器について判定する。この判定では、第1の通知期間、第2の通知期間および対象外のいずれかに判定される。
【0071】
例えば、図7のロボット掃除機31については、その時点が予告時期:2030年1月31近辺であれば、第1の通知期間と判定され、終了時期:2030年3月30に近辺であれば第2の通知期間と判定される。ここで、近辺とは、予告時期や終了時期における通知周期の同一日付の他、その直後もしくは直前の日付や同一月や同一週を示す。また、実施例1では、通知期間や部品保有期間を日単位で管理しているが、週単位や月単位であってもよい。
【0072】
ステップS5の判定の結果、第1の通知期間である場合、ステップS6に遷移する。また、第2の通知期間である場合、ステップS7に遷移する。そして、第1の通知期間以前など対象外である場合、ステップS8に遷移する。
【0073】
また、ステップS6において、終了通知情報作成部24が、2つの案内情報を含む第1の終了通知情報を作成する。この2つの案内情報とは、修理依頼案内情報および買い替え案内情報である。また、ステップS7において、終了通知情報作成部24が、1つの案内情報、つまり、買い替え案内情報を含む第2の終了通知情報を作成する。このため、ステップS7では、第1の終了通知情報から修理依頼案内情報を除いて第2の終了通知を作成することもできる。また、第1の終了通知情報および第2の終了通知情報には、保有期間が終了すること、特に、保有期間やこの終了時期も含まれる。
【0074】
ここで、ステップS6およびステップS7での終了通知情報の作成について説明する。なお、ステップS6とステップS7は共通する部分が多いため、まとめて説明する。図11は、実施例1における終了通知情報の作成処理を示すフローチャートである。
【0075】
まず、ステップS21において、終了通知情報作成部24が、ステップS4で読み出された利用者情報から家電機器の型番および家族等の属性を特定する。家電機器の型番を特定するために、終了通知情報作成部24は、利用者情報の家電機器個体識別を用いる。
【0076】
また、ステップS22において、終了通知情報作成部24が、家電管理情報252から買い替え候補を検索する。このために、終了通知情報作成部24は、ステップS21で特定された家電機器の型番(家電機器(型番))に対応する買い替え候補を特定する。また、さらに終了通知情報作成部24は、特定された属性を用いて、特定された買い替え候補を絞り込む。
【0077】
例えば、図8に示す洗濯機Xの部品保有期間が終了することを想定する。まず、終了通知情報作成部24は、型番により、買い替え候補として洗濯機W1および洗濯機W2が特定される。ここで、洗濯機Xの個体である洗濯機33の利用者Aの属性として、家族が5人であることがその利用情報から特定される。この結果、終了通知情報作成部24は、その仕様・性能は「家族向け」を示す洗濯機W1に買い替え候補を絞り込む。このように、実施例1では、属性を用いて、買い替え候補を絞り込むことができるが、ログデータを用いて絞込みを行ってもよい。例えば、ログデータが、洗濯機Xの型番を付与されている洗濯機33の消費電力の購入時からの増加や洗濯回数の増加を示す場合、終了通知情報作成部24は、家族が増えたと判定できる。そして、終了通知情報作成部24は、この判定結果を用いて、絞込みが可能となる。なお、上述の各絞込み処理は、組合せて実行してもよいし、省略してもよい。
【0078】
また、ステップS23において、終了通知情報作成部24が、記憶部25から終了通知情報(ひな型)254を読み出す。そして、ステップS24において、終了通知情報作成部24が、読み出された終了通知情報(ひな型)に、個別情報を組み合わせて、終了通知情報を作成する。この個別情報は、ステップS22で絞り込まれた買い替え候補の家電機器およびステップS2で特定された終了時期である。
【0079】
ここで、ステップS6での作成では、終了通知情報作成部24では、さらに対象の家電機器30の修理依頼を案内する修理依頼案内情報および絞り込まれた買い替え候補の家電機器を案内する買い替え案内情報を作成する。そして、これらと終了時期を読み出されたひな型に組み合わせる。この結果、第1の終了通知情報が作成されることになる。
【0080】
また、ステップS7での作成では、終了通知情報作成部24は、絞り込まれた買い替え候補の家電機器を案内する買い替え案内情報を作成する。そして、これらと終了時期を読み出されたひな型に組み合わせる。この結果、第2の終了通知情報が作成されることになる。以上で、図11の説明を終わり、図10の説明に戻る。
【0081】
次に、ステップS8において、終了通知情報作成部24が、ステップS4以降を利用者管理情報251に含まれる各利用者情報について実行したかを判定する。実行済である場合(Y)、ステップS9に遷移する。未処理の利用者情報がある場合(N)、ステップS4に戻り処理を繰り返す。そして、ステップS9において、終了通知情報作成部24が、通信部21を介して該当の端末装置10に、作成された終了通知情報(第1の終了通知情報もしくは第2の終了通知情報)を通知する。この結果、端末装置10の出力処理部12が、出力部14に終了通知情報を出力する。
【0082】
なお、終了通知情報の通知および出力は、以下のとおり実行できる。まず、ステップS9において、終了通知情報そのものを送信し、出力部14がこれを出力する。なお、この場合、メールの添付ファイルとして終了通知情報を送信してもよいし、家電管理プログラム105(アプリ)に対して終了通知情報を送信してもよい。また、ステップS9において、「お知らせ」といった終了通知情報が存在することを通報し、端末装置10の家電管理プログラム105の機能により当該通報を出力部14に出力する。そして、通報に対する利用者からの指示(クリック等)に応じて、端末装置10は家電機器管理装置20にアクセスし、終了通知情報を取得し、出力することになる。なお、ここでの通報もメールで実現してもよいし、家電管理プログラム105の機能として取得してもよい。
【0083】
以上で、図10に示す処理が終了することになる。ここで、ステップS3以降の処理を周期的に実行するため、第1の通知期間や第2の通知期間において、ステップS4以降の終了通知情報の作成や通知が繰り返し(複数回)実行される。但し、終了通知情報の作成や通知は、所定回数(1回以上)に制限されるように制御されてもよい。このために、上述のように直前や直後に限定して終了通知情報の作成や通知を制限してもよいし、通知回数を記録しておき、時期判定部22はこれを用いてステップS5を判定してもよい。つまり、所定回数以上作成や通知が実行された場合、時期判定部22は対象外と判定する。以上で、実施例1の処理フローの説明を終わる。
【0084】
<出力画面>
次に、端末装置10での終了通知情報を出力する出力画面について説明する。図12Aは、実施例1における第1の終了通知情報を出力する出力画面を示す図である。第1の終了通知情報は、第1の通知期間に出力されることが可能である。図12Aでは、端末装置10のタッチパネル101を出力画面として用いている。タッチパネル101には、第1の終了通知情報を構成する部品保有期間情報111、買い替え案内情報112および修理依頼案内情報113が出力されている。
【0085】
そして、部品保有期間情報111は、2023年5月1日に保有期間が終了することを示している。また、本例の部品保有期間情報111では、保有期間の終了以降は原則部品の供給はできないが、例外的に部品の供給が可能である場合もあり得ることも記述している。これは、部品の保有期間は、家電機器の型番ごとに管理されるが、部品のうち少なくとも一部の在庫が残っていたりすることがあり得るためである。
【0086】
また、買い替え案内情報112は、ステップS22で特定、絞り込まれた買い替え候補の家電機器情報へ誘導するリンクが張られている。つまり、利用者が買い替え案内情報112を指定することで、端末装置10はオンラインストアサーバ402等の販売窓口装置40や実店舗サーバ502などにアクセスし、出力部14に家電機器情報を出力することになる。このように、図12Aでは、買い替え案内情報112を家電機器情報への誘導情報を用いたが、買い替え案内情報112に対応の買い替え候補の家電機器情報を含めてもよい。
【0087】
また、修理依頼案内情報113は、対象の家電機器30についての部品交換を含む修理を案内する情報である。そして、図12Aの例では、修理依頼案内情報113には、修理依頼誘導情報114が含まれる。この修理依頼誘導情報114は、部品の購入情報や修理依頼情報に誘導するリンクが張られている。つまり、利用者が修理依頼誘導情報を指定することで、端末装置10はオンラインストアサーバ402等の販売窓口装置40にアクセスし、出力部14に部品購入のための情報を出力する。または、端末装置10は、保守業者サーバ501などにアクセスし、出力部14に修理依頼を出力することになる。このように、図12Aでは、修理依頼誘導情報114を含む修理依頼案内情報113を用いたが、修理依頼誘導情報114のように、修理依頼案内情報113として修理依頼誘導情報114を用いてもよい。また逆に、買い替え案内情報112を、買い替え誘導情報を含むよう構成してもよい。
【0088】
次に、図12Bは、実施例1における第2の終了通知情報を出力する出力画面(その1)を示す図である。第2の終了通知情報は、第2の通知期間に出力されることが可能である。図12Bでも、端末装置10のタッチパネル101を出力画面として用いている。図12Bにおいて、タッチパネル101には、第1の終了通知情報を構成する部品保有期間情報111および買い替え案内情報112が出力されている。つまり、図12Aと比較して、修理依頼案内情報113が除かれている。これは、第2の通知期間では、原則部品の供給ができず、修理依頼に対応できないため、修理依頼案内情報113が除かれている。
【0089】
なお、第2の終了通知情報については、修理依頼案内情報113を無効化して出力してもよい。例えば、修理依頼誘導情報114を指定しても該当サイトに誘導しないようにしてもよいし、別形式、例えば、マスキング等で修理依頼案内情報113をより薄く出力したりしてもよい。なお、この無効化は、買い替え案内情報112のみの有効化してとらえることもできる。
【0090】
次に、第2の終了通知情報の別の出力例について説明する。図12Cは、実施例1における第2の終了通知情報を出力する出力画面(その2)を示す図である。図12Cでは、修理依頼案内情報113のうち、修理依頼案内情報113を限定的に除いている例である。これは、部品保有期間終了後でも例外的に部品の供給が可能な場合に備えて、部品の共有や修理の依頼についての情報を残している。以上で示される第1の終了通知情報および第2の通知情報は、終了通知情報151として記憶部15に記憶されることになる。
以上で、実施例1の説明を終わる。
【実施例0091】
実施例1では、家電機器管理装置20で、第1の終了通知情報および第2の終了通知情報を作成し、これらを端末装置10に通知している。これに対して、実施例2では、家電機器管理装置20が第1の終了通知情報を作成し、これに基づき端末装置10が第2の終了通知情報を作成する。
【0092】
まず、実施例2に特徴的な構成となる端末装置10の構成について説明する。図13は、実施例2における端末装置10の機能ブロック図である。実施例2では、実施例1と比較して、時期判定部16をさらに有する。時期判定部16は、実施例1の時期判定部22と同様に、終了通知情報の作成や通知時期といった各種時期を判定することができる。時期判定部16は、第2の通知期間であるかを判定する。このことについては、図16のステップS13で説明する。
【0093】
また、図14は、実施例2における端末装置10のハードウエア構成図である。実施例2では、実施例1と比較して、家電管理プログラム105に期間判定モジュール107が追加されている。つまり、時期判定部16の機能を実現可能な構成となっている。
【0094】
次に、図15は、実施例2で用いられる利用者情報152を示す図である。利用者情報152は、利用者管理情報251と同様の項目を有し、該当の端末装置10の利用者に関する情報である。実施例2では、この利用者情報152を用いて、時期判定部16での判定処理が行われる。
【0095】
次に、実施例2における処理フローについて説明する。図16は、実施例2における処理フローを示すフローチャートである。以下の処理フローでも、上述の機能ブロック図に示す構成を用いて説明する。ステップS4までは、実施例1と同様に処理される。
【0096】
そして、ステップS50において、時期判定部22が、読み出された利用者情報の通知期間の内容を用いて、該当の家電機器30の第1の通知期間か、それ以外を判定する。この判定手法は、実施例1のステップS5の手法を流用できる。この結果、第1の通知期間である場合(Y)、ステップS60に遷移する。また、第1通知期間でない場合(N)、ステップS8に遷移する。なお、第1の通知期間でないとは、第1の通知期間以前の他、第2の通知期間およびこれ以降も含まれる。
【0097】
そして、ステップS6において、実施例1と同様に、終了通知情報作成部24が、第1の終了通知情報を作成する。また、実施例1と同様にステップS8およびステップS9が実行され、終了通知情報作成部24が、通信部21を介して該当の端末装置10に、作成された終了通知情報(第1の終了通知情報)を通知する。この際、終了通知情報作成部24は、通信部21を介して、利用者管理情報251の予告時期および終了時期を含む部品保有期間も通知することになる。
【0098】
これを受けて、ステップS10において、端末装置10の通信部11が、通知された第1の終了通知情報を受け付け、これを記憶部15に終了通知情報151として記憶する。すなわち、第1の終了通知情報がダウンロード(DL)されることになる。さらに、予告時期および終了時期を含む部品保有期間も利用者情報152に記録される。
【0099】
そして、ステップS11以降の処理が、第2の通知期間が終了するまで繰り返される。なお、実施例1なども第2の通知期間の終点は、利用者が該当の家電機器30を手放すまでとしてもよいし、終了依頼通知の時期としてもよい。
【0100】
そして、ステップS11において、時期判定部16が、第2の通知期間かを判定する。この判定手法は、ステップS50と同様の手法で実現できるが、時期判定部16は、ステップS10で記録された利用者情報152の部品保有期間を用いることになる。この結果、第2の通知期間の場合(Y)、ステップS12に遷移する。また、第2の通知期間でない場合、つまり、第1の通知期間である場合(N)、ステップS13に遷移する。この結果、ステップS13では、出力処理部12が、出力部14にダウンロードされた第1の通知情報を出力する。この場合、実施例1と同様に、図12Aに示される出力画面となる。
【0101】
また、ステップS12において、出力処理部12が、ダウンロードされた第1の通知情報から第2の終了通知情報を作成する。実施例2では、出力処理部12は、第1の通知情報に含まれる修理依頼案内情報113を無効化する。この無効化は、実施例1と同様である。つまり、出力処理部12は、無効化として、修理依頼案内情報113の削除、リンク切れ、別形式での出力を実行する。この結果、ステップS13では、出力処理部12が、出力部14に作成された第2の通知情報を出力する。この場合、実施例1と同様に、図12B図12Cに示される出力画面となる。
【0102】
なお、実施例2では、家電機器管理装置20が第2の終了通知情報を作成してもよい。そして、端末装置10の出力処理部12において、これに修理依頼案内情報113を付加して第1の通知情報を作成してもよい。この場合、第2の通知期間となった場合、出力処理部12は再度修理依頼案内情報113を無効化する。またさらに、家電機器管理装置20は、部品交換案内情報113が無効化された第1の終了通知情報を、端末装置10に通知してもよい。この場合、端末装置10の出力処理部12が、第1の通知期間である場合場合には修理依頼案内情報113を有効化し、第2の通知期間になった場合、再度修理依頼案内情報113を無効化する。
【0103】
また、実施例2では、ステップS11~ステップS13を、第1の通知期間から第2の通知期間において、繰り返し実行してもよいし、所定回数の範囲で限定的に実行してもよい。以上で実施例2の説明を終わる。
【実施例0104】
実施例3は、家電機器管理装置20で、第1の終了通知情報および第2の終了通知情報を作成し、これらを端末装置10に通知している実施例1の変形例である。実施例1では、利用者管理情報251を用いて、終了通知情報の通知期間を判定している。これに対し、実施例3では、家電管理情報252を用いて、終了通知情報の通知期間を判定する。これに加え、実施例3では、終了通知情報の作成や通知を、各通知期間において、所定回数(1回以上)に制限する。以下、その詳細を、実施例1および実施例2との相違を中心に説明する。
【0105】
実施例3の構成および出力画面は、実施例1と同様の構成で実現できるため、その説明を省略する。まず、実施例3に特徴的な情報について、説明する。図17は、実施例3で用いられる利用者管理情報251-1を示す図である。利用者管理情報251-1は、利用者、家電機器30および通知状況を対応付けている情報である。このため、利用者管理情報251-1は、利用者ごとの、連絡先、家族、家電機器個体識別および通知期間の各項目を有する利用者情報の集合で構成される。このように、利用者管理情報251-1は、実施例1の利用者管理情報251と比較して、部品保有期間が省略され、通知期間が通知状況に変更されている。但し、利用者管理情報251-1に部品保有期間を設けてもよい。
【0106】
ここで、通知状況は、終了通知情報の通知回数を、第1の通知期間と第2の通知期間ごとに記録している。ここで、通知回数としては、通知された回数およびその制限回数(図中括弧内)を用いている。このため、図17の洗濯機33については、第1の通知期間において、第1の終了通知情報が2回中2回通知され、第2の通知期間において、第2の終了通知情報が2回中1回通知されていることを示す。
【0107】
次に、実施例3の処理フローについて説明する。図18Aは、実施例3における処理フローを示すフローチャートである。以下の処理フローでも、上述の機能ブロック図に示す構成を用いて説明する。まず、ステップS101において、時期判定部22が、家電管理情報252のレコード(家電情報)を読み出す。以下、各家電情報について、ステップS108までの処理を繰り返す。なお、ステップS101以前に、実施例1と同様に、ステップS1を実行してもよい。
【0108】
また、ステップS5において、実施例1と同様に、時期判定部22が、読み出された利用者情報の通知期間の内容を用いて、家電機器30に対する終了通知情報の通知期間を判定する。この結果、第1の通知期間である場合、ステップS102に遷移する。また、第2の通知期間である場合、ステップS103に遷移する。そして、第1の通知期間以前など対象外である場合、ステップS104に遷移する。
【0109】
また、ステップS102において、利用者情報処理部23が、読み出された家電情報が示す家電機器30を有する利用者情報を、利用者管理情報251-1から抽出する。そして、ステップS6において、実施例1と同様に、終了通知情報作成部24が、第1の終了通知情報を作成する。
【0110】
また、ステップS103において、ステップS102と同様に、利用者情報処理部23が、読み出された家電機器30を有する利用者情報を、利用者管理情報251-1から抽出する。そして、ステップS7において、実施例1と同様に、終了通知情報作成部24が、第2の終了通知情報を作成する。
【0111】
また、ステップS104において、終了通知情報作成部24が、ステップS101以降を家電管理情報252に含まれる各家電情報について実行したかを判定する。実行済である場合(Y)、ステップS9に遷移する。未処理の利用者情報がある場合(N)、ステップS101に戻り処理を繰り返す。また、ステップS9において、実施例1と同様に、終了通知情報作成部24が、通信部21を介して該当の端末装置10に、終了通知情報を通知する。そして、ステップS105において、利用者情報処理部23が、利用者管理情報251-1の通知状況を更新する。つまり、利用者情報処理部23が、通知回数に1加える。
【0112】
以上で、実施例3の処理フローが終了するが、実施例3には以下の変形例も含まれる。まず、終了通知情報の作成や通知の制限を外すことができる。この場合、利用者管理情報として、実施例1の利用者管理情報251を用い、ステップS105を省略する。そして、利用者管理情報251の更新を、実施例1と同様に、部品保有期間が確定した際に実行する。
【0113】
また、実施例3には、実施例2の内容を取り込んだ変形例も含まれる。図18Bは、実施例3における変形例の処理フローを示すフローチャートである。ステップS101は、図18Aと同様の処理である。そして、ステップS106において、時期判定部22が、通知期間が第1の通知期間か、それ以外を判定する。この結果、第1の通知期間である場合(Y)、ステップS102に遷移する。また、第1通知期間でない場合(N)、ステップS104に遷移する。
【0114】
また、ステップS102において、図18Aと同様に、利用者情報処理部23が、利用者管理情報251-1から利用者情報を抽出する。そして、ステップS7~ステップS9において、図18A図16と同様の処理を実行する。なお、ステップS9においては、終了通知情報作成部24は、通信部21を介して、第1の終了通知情報と、利用者管理情報251の予告時期および終了時期を含む部品保有期間も通知することになる。そして、端末装置10が、図16と同様にステップS10~ステップS13を実行することになる。以上で、実施例3の説明を終わる。
【実施例0115】
実施例1~3では、家電機器管理装置20が終了通知情報、特に、第1の終了通知情報を作成しているが、実施例4では、端末装置10で第1の終了通知情報を作成する。以下、その詳細を、実施例1~3との相違を中心に説明する。
【0116】
まず、実施例4に特徴的な構成となる端末装置10の構成について説明する。図19は、実施例4における端末装置10の機能ブロック図である。実施例4では、実施例2と比較して、終了通知情報作成部17および利用者情報処理部18をさらに有する。終了通知情報作成部17は、実施例1~3の終了通知情報作成部24と同様に、終了通知情報を作成する。また、利用者情報処理部18は、利用者情報152の更新等を実行する。
【0117】
また、図20は、実施例4における端末装置10のハードウエア構成図である。実施例4では、実施例2と比較して、家電管理プログラム105に終了通知情報作成モジュール108および利用者情報処理モジュール109が追加されている。つまり、終了通知情報作成部17および利用者情報処理部18の機能を実現可能な構成となっている。
【0118】
次に、実施例4における処理フローについて説明する。図21Aおよび図21Bは、実施例4における処理フローを示すフローチャートである。以下の処理フローでは、上述の機能ブロック図に示す構成を用い、適宜ハードウエア構成も参照して説明する。
【0119】
まず、ステップS121において、利用者情報処理部18が、利用者による家電機器30の購入や家電管理プログラム105のダウンロードを検知する。なお、家電機器30の購入は、利用者からの入力により検知できる。
【0120】
また、ステップS122において、利用者情報処理部18が、利用者情報152を登録ないし更新する。この際、家電管理プログラム105がダウンロードされた場合には、利用者情報152が登録される。このように、ステップS122では、少なくとも家電機器30の家電機器個体識別が記録されることになる。そして、ステップS123において、利用者情報処理部18が、通信部11を介して家電機器管理装置20に、登録ないし更新された利用者情報を通知する。
【0121】
また、ステップS124において、家電機器管理装置20の通信部21が、通知された利用者情報を受け付ける。そして、ステップS125において、利用者情報処理部23が、受け付けられた利用者情報を、利用者管理情報251に記録する。
【0122】
また、ステップS126において、図10のステップS1と同様に、時期判定部22が、部品保有期間が確定した家電機器があるかを判定する。この結果、部品保有期間が確定した場合(Y)、ステップS127に遷移する。また、確定していない場合(N)、本ステップを繰り返す。
【0123】
また、ステップS127において、時期判定部22が、部品保有期間が確定した家電機器を有する利用者の端末装置10を特定する。そして、時期判定部22は、通信部21を介して特定された端末装置10に、部品保有期間が確定したことを通知する。この通知には、該当の家電機器の型番および通知期間(予告時期および終了時期)が含まれる。そして、ステップS128において、端末装置10の利用者情報処理部18が、通知された通知期間を、利用者情報152に記録する。
【0124】
また、ステップS129において、時期判定部22が、各家電機器について、第1の通知期間となった家電機器30であるかを判定する。このために、時期判定部22が、利用者管理情報251ないし家電管理情報252を用いる。この結果、第1の通知期間となった家電機器30である場合(Y)、ステップS130に遷移する。また、そうでない場合(N)、ステップS129を繰り返す。
【0125】
また、ステップS130において、終了通知情報作成部24が、第1の通知期間となった家電機器30を有する利用者の属性を特定する。そして、終了通知情報作成部24が、第1の通知期間となった家電機器30と属性に応じて、買い替え候補を特定、絞り込む。これは、図11のステップS21およびステップS22と同様に実現できる。
【0126】
また、ステップS131において、終了通知情報作成部24が、通信部21を介して端末装置10に、買い替え候補を通知する。そして、ステップS132において、端末装置10の通信部11が、通知された買い替え候補を受け付ける。
【0127】
また、ステップS133において、終了通知情報作成部17が、第1の終了通知情報を作成する。これは、図10図16のステップS6(図11)と同様の手法で実現できる。そして、ステップS134において、出力処理部12が、出力部14に、作成された第1の終了通知情報を出力する。この出力画面は、図12Aと同様である。またさらに、ステップS134は、第1の通知期間において、複数回繰り返してもよい。
【0128】
また、ステップS135において、時期判定部16が、図16などのステップS11と同様に、第2の通知期間かを判定する。この結果、第2の通知期間の場合(Y)、ステップS137に遷移する。また、第2の通知期間でない場合、つまり、第1の通知期間である場合(N)、ステップS135を繰り返す。
【0129】
また、ステップS136において、出力処理部12が、ステップS12と同様に、作成された第1の通知情報から第2の終了通知情報を作成する。そして、ステップS137において、出力処理部12が、出力部14に作成された第2の通知情報を出力する。この場合、実施例1と同様に、図12B図12Cに示される出力画面となる。
【0130】
なお、実施例4では、第1の終了通知情報から第2の終了通知情報を作成しているが、実施例1と同様に、個別にこれらを作成してもよい。またさらに、端末装置10が予め終了通知情報を作成しておき、ステップS131の買い替え候補の通知をトリガに、端末装置10がこれを有効化、出力してもよい。
【0131】
以上で、各実施例の説明を終わるが、本発明はこれらに限定されない。例えば、各実施例では、2つの案内情報を用いたが、案内情報の数はこれ以上であってもよいし、修理依頼案内情報や買い替え案内情報以外を用いてもよい。また、その対象は、家電機器に限定されず、自動車等様々な機器、設備に適用できる。またさらに、各実施例の少なくとも一部の機能を組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0132】
1…家屋、10…端末装置、11…通信部、12…出力処理部、13…入力部、14…出力部、15…記憶部、16…時期判定部、17…終了通知情報作成部、18…利用者情報処理部、151…終了通知情報、152…利用者情報、20…家電機器管理装置、21…通信部、22…時期判定部、23…利用者情報処理部、24…終了通知情報作成部、25…記憶部、251…利用者管理情報、252…家電管理情報、253…ログデータ、254…終了通知情報(ひな型)、30…家電機器、31…ロボット掃除機、32…電子レンジ、33…洗濯機、301…制御部、3011…制御信号作成部、3012…ログデータ収集部、302…通信部、303…表示操作部、304…稼働部、305…検知部、40…販売窓口装置、401…ECサーバ、402…オンラインストアサーバ、50…サービス提供業者装置、501…保守業者サーバ、502…実店舗サーバ、60…ルータ、70…ネットワーク
図1
図2
図3
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図10
図11
図12A
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図21B