IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クレハ合繊株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-釣り糸用スプール 図1
  • 特開-釣り糸用スプール 図2
  • 特開-釣り糸用スプール 図3
  • 特開-釣り糸用スプール 図4
  • 特開-釣り糸用スプール 図5
  • 特開-釣り糸用スプール 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024140410
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】釣り糸用スプール
(51)【国際特許分類】
   A01K 97/06 20060101AFI20241003BHJP
   B65H 75/14 20060101ALI20241003BHJP
   B65H 75/28 20060101ALI20241003BHJP
   B65H 75/38 20060101ALI20241003BHJP
   B65H 65/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
A01K97/06 502
B65H75/14
B65H75/28
B65H75/38 N
B65H65/00 D
B65H65/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023051542
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】390009830
【氏名又は名称】クレハ合繊株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100131705
【弁理士】
【氏名又は名称】新山 雄一
(72)【発明者】
【氏名】小川 貴史
(72)【発明者】
【氏名】橋本 浩勝
(72)【発明者】
【氏名】落合 哲也
【テーマコード(参考)】
2B109
3F058
3F068
【Fターム(参考)】
2B109BA15
3F058AA01
3F058AB03
3F058AC13
3F058BB11
3F058DA05
3F058DB05
3F058DC04
3F058HA02
3F058HB03
3F058HB07
3F058HB08
3F068AA11
3F068CA09
3F068DA01
(57)【要約】
【課題】巻き回された釣り糸を有効に利用することのできる釣り糸用スプールを提供する。
【解決手段】少なくとも一方のフランジ部12には、外周部を切欠くことによって形成され、胴部11に巻き回されて胴部11の軸方向の外側に引き出される釣り糸Lが係合する係合切欠き部12cが形成され、内筒部13には、係合切欠き部12cに係合した状態の釣り糸Lの終端側を係止する第1終端側内筒係止部13bが形成され、内筒部13における係合切欠き部12cおよび第1終端側内筒係止部13bを通る直線上に位置する部分には、係合切欠き部12cに係合すると共に第1終端側内筒係止部13bに係止される釣り糸Lが通過する通過部13cが形成されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状に形成され、釣り糸が巻き回される胴部と、
前記胴部の軸方向両側において周方向にわたって外周側に張り出す一対のフランジ部と、
円筒状に形成され、前記胴部の内周側に位置する内筒部と、を備え、
少なくとも一方の前記フランジ部には、外周部を切欠くことによって形成され、前記胴部に巻き回されて前記胴部の軸方向の外側に引き出される釣り糸が係合する係合切欠き部が形成され、
前記内筒部には、前記係合切欠き部に係合した状態の釣り糸の終端側を係止する第1終端側内筒係止部が形成され、
前記内筒部における前記係合切欠き部および前記第1終端側内筒係止部を通る直線上に位置する部分には、前記係合切欠き部に係合すると共に前記第1終端側内筒係止部に係止される釣り糸が通過する通過部が形成されている
釣り糸用スプール。
【請求項2】
前記フランジ部における、前記係合切欠き部および前記第1終端側内筒係止部を通る直線上に位置する部分には、釣り糸の終端側を係止可能な終端側フランジ係止部が形成されている
請求項1に記載の釣り糸用スプール。
【請求項3】
前記終端側フランジ係止部は、前記フランジ部の外周部から内周部側に向かって延在し、釣り糸を挟持するスリットを形成する一対の挟持片を有し、
一方の前記挟持片は、前記フランジ部の厚さ方向における一方側に配置され、
他方の前記挟持片は、前記フランジ部の厚さ方向における他方側に配置されている
請求項2に記載の釣り糸用スプール。
【請求項4】
前記通過部は、釣り糸を係止可能な第2終端側内筒係止部を有している
請求項2に記載の釣り糸用スプール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣り糸を巻きつけるための釣り糸用スプールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の釣り糸用スプールとしては、円筒状に形成され、釣り糸が巻き回される胴部と、胴部の周方向にわたって外周側に張り出す一対のフランジ部と、円筒状に形成され、胴部の内周側に位置する内筒部と、胴部と内筒部との間を径方向に延びる補強リブと、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の釣り糸用スプールは、一方のフランジ部に設けられ、胴部に巻き回された釣り糸の終端側を胴部の軸方向の外側に引き出して係止する終端側係止部と、を有している。
【0004】
前述の釣り糸用スプールは、終端側係止部が、フランジ部に設けられているため、終端側係止部に係止された釣り糸の終端側がフランジ部の軸方向外側に大きく余った状態となる場合に、フランジ部の軸方向の外側に引き出された釣り糸が使用されることなく廃棄されることになる。
【0005】
そこで、フランジ部の軸方向外側に延びる釣り糸が余った状態を抑制可能な釣り糸用スプール100としては、図6に示すように、一方のフランジ部120に設けられ、外周部を切り欠くことによって形成され、胴部110に巻き回されて胴部110の軸方向の外側に引き出される釣り糸Lが係合する係合切欠き部121と、内筒部130に設けられ、係合切欠き部121に係合した釣り糸Lの終端側を係止する終端側係止部131と、内筒部130における係合切欠き部121と終端側係止部131との間を切り欠くことによって設けられ、係合切欠き部121に係合した釣り糸Lの終端側を終端側係止部131に案内する案内部132と、を有するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11-178494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、図6に示す釣り糸用スプール100は、係合切欠き部121に係合した釣り糸Lの終端側を、案内部132に通した状態で終端側係止部131に係止させるようになっている。このため、図6に示す釣り糸用スプール100では、釣り糸Lの終端側が案内部132において屈曲されることになり、案内部132において釣り糸Lが損傷を生じる可能性があり、依然としてフランジ部120の軸方向の外側に引き出された釣り糸Lが使用されることなく廃棄されるおそれがある。
【0008】
本発明の目的とするところは、巻き回された釣り糸を有効に利用することのできる釣り糸用スプールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の釣り糸用スプールは、円筒状に形成され、釣り糸が巻き回される胴部と、前記胴部の軸方向両側において周方向にわたって外周側に張り出す一対のフランジ部と、円筒状に形成され、前記胴部の内周側に位置する内筒部と、を備え、少なくとも一方の前記フランジ部には、外周部を切欠くことによって形成され、前記胴部に巻き回されて前記胴部の軸方向の外側に引き出される釣り糸が係合する係合切欠き部が形成され、前記内筒部には、前記係合切欠き部に係合した状態の釣り糸の終端側を係止する第1終端側内筒係止部が形成され、前記内筒部における前記係合切欠き部および前記第1終端側内筒係止部を通る直線上に位置する部分には、前記係合切欠き部に係合すると共に前記第1終端側内筒係止部に係止される釣り糸が通過する通過部が形成されている。
【0010】
また、本発明の釣り糸用スプールは、前記フランジ部における、前記係合切欠き部および前記第1終端側内筒係止部を通る直線上に位置する部分に、釣り糸の終端側を係止可能な終端側フランジ係止部が形成されている、ことが好ましい。
【0011】
また、本発明の釣り糸用スプールは、前記終端側フランジ係止部が、前記フランジ部の外周部から内周部側に向かって延在し、釣り糸を挟持するスリットを形成する一対の挟持片を有し、一方の前記挟持片は、前記フランジ部の厚さ方向における一方側に配置され、
他方の前記挟持片は、前記フランジ部の厚さ方向における他方側に配置されている、ことが好ましい。
【0012】
また、本発明の釣り糸用スプールは、前記通過部が、釣り糸を係止可能な第2終端側内筒係止部を有している、ことが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、係合切欠き部と第1終端側内筒係止部との間で、釣り糸に曲がりが生じることがなく、釣り糸の終端側を第1終端側内筒係止部に係止することが可能となるので、釣り糸を有効に利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る釣り糸用スプールの斜視図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る釣り糸用スプールの要部断面図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る釣り糸用スプールの釣り糸を係止した状態を示す平面図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係る釣り糸用スプールの釣り糸を係止した状態を示す平面図である。
図5図5は、本発明の一実施形態に係る釣り糸用スプールの釣り糸を係止した状態を示す平面図である。
図6図6は、従来の釣り糸用スプールの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1乃至図5は、本発明の一実施形態について示すものである。図1は釣り糸用スプールの斜視図であり、図2は釣り糸用スプールの要部断面図であり、図3は釣り糸用スプールの釣り糸を係止した状態を示す平面図であり、図4は釣り糸用スプールの釣り糸を係止した状態を示す平面図であり、図5は釣り糸用スプールの釣り糸を係止した状態を示す平面図である。
【0016】
本実施形態の釣り糸用スプール10は、製造された釣り糸Lが巻き回されるものであり、釣り糸Lと共に販売され、釣りを行う使用者が使用するものである。
【0017】
釣り糸用スプール10は、合成樹脂製の部材かなり、射出成型によって形成される。釣り糸用スプール10は、円筒状に形成され、釣り糸Lが巻き回される胴部11と、胴部11の軸方向両側において周方向にわたって外周側に張り出す一対のフランジ部12と、円筒状に形成され、胴部11の内周側に位置する内筒部13と、胴部11と内筒部13との間を径方向に延びる複数の補強リブ14と、を有している。
【0018】
一方のフランジ部12は、釣り糸Lの始端側を係止するための始端側係止部12aと、軸方向に隣接する釣り糸用スプール10の他方のフランジ部12に係合する複数の係合凸部12bと、を有している。
【0019】
始端側係止部12aは、外周部から径方向内側に向かって、釣り糸Lを巻き付ける方向に斜めに延びるとともに、胴部11に沿って延びるスリット状に形成され、軸方向の外側から胴部11に巻き回される釣り糸Lの始端側を挟持する。胴部11に巻き回される釣り糸Lは、始端側係止部12aの隙間に入り込むことによって、胴部11の端部におけるフランジ部12に近接した位置から巻き始められる。
【0020】
複数の係合凸部12bは、それぞれ、一方のフランジ部12の周方向に間隔をおいて配置され、一方のフランジ部12の軸方向外側面において、外周部から軸方向に突出している。
【0021】
他方のフランジ部12は、胴部11に巻き回されて胴部11の軸方向の外側に引き出される釣り糸Lが係合する係合切欠き部12cと、軸方向に隣接する釣り糸用スプール10の係合凸部12bが嵌合する複数の係合凹部12dと、胴部11に巻き回された釣り糸Lの終端側を係止するための終端側フランジ係止部12eと、を有している。
【0022】
係合切欠き部12cは、他方のフランジ部12の周方向における、一方のフランジ部12の始端側係止部12aと対向する位置において外周部を切り欠くことによって形成され、胴部11から軸方向の外側に引き出される釣り糸Lが係合する。
【0023】
複数の係合凹部12dは、それぞれ、周方向にフランジ部12の周方向に間隔をおいて配置され、他方のフランジ部12の軸方向外側面において、係合凸部12bが嵌合可能な凹部である。
【0024】
終端側フランジ係止部12eは、他方のフランジ部12の周方向における、内筒部13を間において係合切欠き部12cと対向する位置に設けられている。終端側フランジ係止部12eは、他方のフランジ部12の外周部から径方向内側に向かって徐々に幅方向の大きさが小さくなるスリット状に形成され、釣り糸Lを挟持する一対の挟持片12e1を有している。一対の挟持片12e1は、図2に示すように、一方がフランジ部12の厚さ方向における一方側に配置され、他方がフランジ部12の厚さ方向における他方側に配置されている。
【0025】
内筒部13の内周面側には、釣り糸Lを胴部11に巻き回す際に、釣り糸用スプール10を回転させるための軸に設けられたキーが嵌合するキー溝13aが形成されている。
【0026】
内筒部13の軸方向における係合切欠き部12cおよび終端側フランジ係止部12eを有するフランジ部12が位置する端部側には、周方向における終端側フランジ係止部12eに隣接する位置において釣り糸Lの終端側を係止するための第1終端側内筒係止部13bを有している。
【0027】
第1終端側内筒係止部13bは、内筒部13の端部から軸方向に直線的に延びる隙間を有し、係合切欠き部12cに係合した状態の釣り糸Lの終端側を内筒部13の端部から隙間に挿入することによって、胴部11に巻き回された釣り糸Lの終端側を係止する。
【0028】
また、内筒部13の軸方向における第1終端側内筒係止部13bが配置された端部側には、係合切欠き部12cおよび第1終端側内筒係止部13bを通る直線上に位置する部分に、第1終端側内筒係止部13bに係止される釣り糸Lが通過する通過部13cが形成されている。
【0029】
通過部13cは、係合切欠き部12cに係合されるとともに、第1終端側内筒係止部13bに係止される釣り糸Lが曲がりを生じることなく通過する部分である。また、通過部13cは、釣り糸Lを係止する機能を発揮する第2終端側内筒係止部13c1を有している。
【0030】
第2終端側内筒係止部13c1は、第1終端側内筒係止部13bと同様に、内筒部13の端部から軸方向に延びる隙間を有し、終端側フランジ部12eに係止された状態の釣り糸Lの終端側を内筒部13の端部から隙間に挿入することによって、胴部11に巻き回された釣り糸Lの終端側を係止する。
【0031】
以上のように構成された釣り糸用スプール10において、釣り糸Lを巻き付ける場合には、一方のフランジ部12に設けられた始端側係止部12aに釣り糸Lの始端側を係止した状態で、胴部11の外周部に釣り糸Lを巻き回し、終端側フランジ係止部12e、第1終端側内筒係止部13bまたは第2終端側内筒係止部13c1に釣り糸Lの終端側を係止する。
【0032】
釣りを行う使用者は、釣り糸Lの終端側の係止された状態を解除して、任意の長さの釣り糸Lを繰り出して切断し、残りの釣り糸Lの終端側を終端側フランジ係止部12e、第1終端側内筒係止部13bおよび第2終端側内筒係止部13c1のうちの少なくとも1つに係止させる。
【0033】
終端側フランジ係止部12e、第1終端側内筒係止部13bおよび第2終端側内筒係止部13c1に対する残りの釣り糸Lの終端側の係止方法については、残りの釣り糸Lの終端部の胴部11の周方向における位置に応じて選択する。
【0034】
図3は、胴部11に巻き回されている釣り糸Lの終端側を、係合切欠き部12cを介することなく、直接的に終端側フランジ係止部12eに係止させている。
【0035】
また、図4は、胴部11に巻き回されている釣り糸Lの終端側を、係合切欠き部12cに係合させて軸方向外側に引き出すとともに、内筒部13における通過部13cを通過させて第1終端側内筒係止部13bに係止させている。このとき、第1終端側内筒係止部13bに係止された釣り糸Lは、通過部13cにおいて屈曲されることなく通過し、第1終端側内筒係止部13bに係止される。
【0036】
また、図5は、胴部11に巻き回されている釣り糸Lの終端側を、係合切欠き部12cに係合させて軸方向外側に引き出すとともに、内筒部13における通過部13c(第2終端側内筒係止部13c1)および第1終端側内筒係止部13bを通過させて終端側フランジ係止部12eに係止させている。
【0037】
このように、本実施形態の釣り糸用スプールによれば、円筒状に形成され、釣り糸Lが巻き回される胴部11と、胴部11の軸方向両側において周方向にわたって外周側に張り出す一対のフランジ部12と、円筒状に形成され、胴部11の内周側に位置する内筒部13と、を備え、少なくとも一方のフランジ部12には、外周部を切欠くことによって形成され、胴部11に巻き回されて胴部11の軸方向の外側に引き出される釣り糸Lが係合する係合切欠き部12cが形成され、内筒部13には、係合切欠き部12cに係合した状態の釣り糸Lの終端側を係止する第1終端側内筒係止部13bが形成され、内筒部13における係合切欠き部12cおよび第1終端側内筒係止部13bを通る直線上に位置する部分には、係合切欠き部12cに係合すると共に第1終端側内筒係止部13bに係止される釣り糸Lが通過する通過部13cが形成されている。
【0038】
これにより、係合切欠き部12cと第1終端側内筒係止部13bとの間で、釣り糸Lに曲がりが生じることがなく、釣り糸Lの終端側を第1終端側内筒係止部13bに係止することが可能となるので、釣り糸Lを有効に利用することが可能となる。
【0039】
また、フランジ部12における、係合切欠き部12cおよび第1終端側内筒係止部13bを通る直線上に位置する部分には、釣り糸Lの終端側を係止可能な終端側フランジ係止部12eが形成されている、ことが好ましい。
【0040】
これにより、係合切欠き部12cを介して胴部11の軸方向の外側に引き出された釣り糸Lの終端側が、第1終端側内筒係止部13bに釣り糸Lの終端側が届かない場合、または、第1終端側内筒係止部13bに係止された状態でさらに余る場合に、終端側フランジ係止部12eに釣り糸Lの終端側を係止させることによって、釣り糸Lの終端側が余る状態を抑制することが可能となり、釣り糸Lをより有効に利用することが可能となる。
【0041】
また、終端側フランジ係止部12eは、フランジ部12の外周部から内周部側に向かって延在し、釣り糸Lを挟持するスリットを形成する一対の挟持片12e1を有し、一方の挟持片12e1は、フランジ部12の厚さ方向における一方側に配置され、他方の挟持片12e1は、フランジ部12の厚さ方向における他方側に配置されている、ことが好ましい。
【0042】
これにより、釣り糸用スプール10の製造に用いられる金型における、鋭利な部分および筋状の突起をなくすことが可能となり、破損を抑制するとともに、金型の取り扱い時における安全性を向上することが可能となる。
【0043】
また、通過部13cは、釣り糸Lを係止可能な第2終端側内筒係止部13c1を有している、ことが好ましい。
【0044】
これにより、胴部11に巻き回されて終端側フランジ係止部12eに係止された釣り糸Lの終端側が余る場合に、第2終端側内筒係止部13c1に係止させることによって、釣り糸Lの終端側が余る状態を抑制することが可能となり、釣り糸Lをより有効に利用することが可能となる。
【符号の説明】
【0045】
10 釣り糸用スプール
11 胴部
12 フランジ部
12c 係合切欠き部
12e 終端側フランジ係止部
12e1 挟持片
13 内筒部
13b 第1終端側内筒係止部
13c 通過部
13c1 第2終端側内筒係止部
L 釣り糸
図1
図2
図3
図4
図5
図6