(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024140475
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】アクティブマトリクス基板、表示装置、及びタッチパネル
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1345 20060101AFI20241003BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20241003BHJP
G02F 1/1362 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
G02F1/1345
G06F3/041 410
G02F1/1362
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023051624
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】520487808
【氏名又は名称】シャープディスプレイテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003926
【氏名又は名称】弁理士法人イノベンティア
(72)【発明者】
【氏名】古田 成
(72)【発明者】
【氏名】山口 尚宏
(72)【発明者】
【氏名】細谷地 航平
(72)【発明者】
【氏名】村上 祐一郎
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 清仁
【テーマコード(参考)】
2H092
2H192
【Fターム(参考)】
2H092GA14
2H092GA35
2H092GA40
2H092GA43
2H092GA59
2H092GA60
2H092GA62
2H092JA24
2H092JB77
2H092MA56
2H092PA06
2H192AA24
2H192FA35
2H192FA65
2H192FA72
2H192FB02
2H192FB13
2H192FB22
2H192FB27
2H192FB42
2H192FB46
2H192FB48
2H192FB62
2H192GB33
2H192HB14
2H192JA33
(57)【要約】
【課題】ソース駆動回路及び検査回路が設けられる場合でも、額縁領域を小型化することが可能なアクティブマトリクス基板、表示装置、及びタッチパネルを提供する。
【解決手段】タッチパネル1は、画素領域E1内でY方向に延びる第1部分14aaと、ソース駆動回路22と、検査回路23と、入力端子部24と、額縁領域E2内でY方向に延びる検査線23aと、を備える。検査線23aは、第1部分14aaが形成された層とは異なる層に形成されている。検査線23aは、タッチ検出電極14とソース駆動回路22との間において、コンタクトホールCH1を介して第1部分14aa及び第2部分14abに接続されている。第2部分14abは、ソース駆動回路22及び検査回路23をY方向と交差する方向に横断する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素領域内に配置された複数の画素電極と、
前記画素領域内に配置された複数の画素トランジスタと、
前記画素領域内で第1の方向に延びる複数のソース線であって、前記複数のソース線のいずれか1つが前記複数の画素トランジスタのいずれか1つに接続された複数のソース線と、
額縁領域内に配置されたソース駆動回路であって、前記複数のソース線にソース信号を供給するソース駆動回路と、
前記複数の画素電極の少なくとも1つと平面視で重なる複数の対向電極と、
前記画素領域内で前記第1の方向に延びる第1部分を有する複数の対向電極線であって、前記複数の対向電極線のうちのいずれか1つが前記複数の対向電極のうちのいずれか1つに接続された複数の対向電極線と、
前記額縁領域内に配置された信号入力部であって、前記複数の対向電極線に対向電極駆動信号を供給し、かつ、前記ソース駆動回路に制御信号を供給する信号入力部と、
前記額縁領域内に配置された検査回路であって、前記複数の対向電極を検査するための検査信号を出力する検査回路と、
前記検査回路に接続された複数の検査線であって、前記額縁領域内で前記第1の方向に延びる複数の検査線と、を備え、
前記ソース駆動回路及び前記検査回路は、前記複数の対向電極と前記信号入力部との間に配置されており、
前記複数の検査線は、前記複数の対向電極線が形成された層とは異なる層に形成されており、
前記複数の検査線の各々は、前記対向電極と前記ソース駆動回路との間において、コンタクトホールを介して前記複数の対向電極線のいずれか1つに接続されており、
前記複数の対向電極線の各々は、前記額縁領域内において、前記コンタクトホールから前記信号入力部に向かって、前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第2部分を有し、
前記第2部分は、前記ソース駆動回路及び前記検査回路を平面視で前記第2の方向に横断する、アクティブマトリクス基板。
【請求項2】
前記検査回路は、前記画素トランジスタが形成された層と同一の層に形成された検査トランジスタを含む、請求項1に記載のアクティブマトリクス基板。
【請求項3】
前記ソース駆動回路は、第1の極性を有するソース信号を出力する第1ソース駆動部分と、前記第1の極性に対して反転した第2の極性を有するソース信号を出力する第2ソース駆動部分と、を含み、
前記第1ソース駆動部分と前記第2ソース駆動部分とは、前記第1の方向と直交する方向に並んで配置されており、
前記複数のソース線は、前記第1の方向と直交する方向において、前記第1ソース駆動部分側に配置された複数の第1ソース線と、前記第1の方向と直交する方向において、前記第2ソース駆動部分側に配置された複数の第2ソース線と、を含み、
前記ソース駆動回路は、
前記第1ソース駆動部分と前記複数の第2ソース線のいずれか1つとを接続する第1配線と、
前記第2ソース駆動部分と前記複数の第1ソース線のいずれか1つとを接続する第2配線と、をさらに含み、
前記複数の対向電極線は、前記第1配線及び前記第2配線が形成された層と異なる層に形成されている、請求項1または2に記載のアクティブマトリクス基板。
【請求項4】
前記複数の対向電極線の少なくとも一部は、前記第1配線及び前記第2配線のうちの少なくとも一方と平面視で重なる、請求項3に記載のアクティブマトリクス基板。
【請求項5】
請求項1に記載のアクティブマトリクス基板と、
前記アクティブマトリクス基板と対向して配置された対向基板と、を備える、表示装置。
【請求項6】
画素領域内に配置された複数の画素電極と、
前記画素領域内に配置された複数の画素トランジスタと、
前記画素領域内で第1の方向に延びる複数のソース線であって、前記複数のソース線のいずれか1つが前記複数の画素トランジスタのいずれか1つに接続された複数のソース線と、
額縁領域内に配置されたソース駆動回路であって、前記複数のソース線にソース信号を供給するソース駆動回路と、
前記複数の画素電極の少なくとも1つと平面視で重なる複数のタッチ検出電極と、
前記画素領域内で前記第1の方向に延びる第1部分を有する複数のタッチ検出電極線であって、前記複数のタッチ検出電極線のうちのいずれか1つが前記複数のタッチ検出電極のうちのいずれか1つに接続された複数のタッチ検出電極線と、
前記額縁領域内に配置された信号入力部であって、前記複数のタッチ検出電極線にタッチ駆動信号を供給し、かつ、前記ソース駆動回路に制御信号を供給する信号入力部と、
前記額縁領域内に配置された検査回路であって、前記複数のタッチ検出電極を検査するための検査信号を出力する検査回路と、
前記検査回路に接続された複数の検査線であって、前記額縁領域内で前記第1の方向に延びる複数の検査線と、を備え、
前記ソース駆動回路及び前記検査回路は、前記複数の対向電極と前記信号入力部との間に配置されており、
前記複数の検査線は、前記複数のタッチ検出電極線が形成された層とは異なる層に形成されており、
前記複数の検査線の各々は、前記タッチ検出電極と前記ソース駆動回路との間において、コンタクトホールを介して前記複数のタッチ検出電極線のいずれか1つに接続されており、
前記複数のタッチ検出電極線の各々は、前記額縁領域内において、前記コンタクトホールから前記信号入力部に向かって、前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第2部分を有し、
前記第2部分は、前記ソース駆動回路及び前記検査回路を平面視で前記第2の方向に横断する、タッチパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査回路及び当該検査回路に接続された検査線を備えたアクティブマトリクス基板、表示装置、及びタッチパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、検査回路及び当該検査回路に接続された検査線を備えたアクティブマトリクス基板が開示されている。
【0003】
特許文献1のアクティブマトリクス基板には、分割共通電極を有する表示部、ソース線、ソース駆動回路、表示部の分割共通電極を検査するための検査回路部、共通電極線、入力端子部、及び接続配線が設けられている。ソース線は、表示部に接続されている。ソース駆動回路は、ソース線にソース信号を供給する。共通電極線は、検査回路部と分割共通電極とを接続する。入力端子部は、ソース駆動回路に制御信号を供給する端子と、共通電極線に検査信号を供給する端子とを含む。接続配線は、平面視でソース駆動回路と検査回路部との間において、共通電極線に接続されている。また、接続配線の少なくとも一部は、検査回路部と重ねて配置されている。検査回路部と接続配線とが重なる部分には、検査回路部と接続配線との間に絶縁膜が配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載のアクティブマトリクス基板では、ソース線が延びる方向と直交する方向において、入力端子部の幅は、表示部の幅よりも小さい。このため、複数の接続配線のうちの一部の接続配線は、ソース駆動回路に対してアクティブマトリクス基板の外縁側において、ソース線が延びる方向と交差する方向に延びるように形成される。例えば、接続配線は、ソース線が延びる方向にほぼ直交する方向に延びるように形成される。しかしながら、接続配線は、絶縁のため隣接する他の接続配線との間隔を保つ必要があるため、接続配線が配置される領域が、ソース線が延びる方向に大型化する。これにより、アクティブマトリクス基板の額縁領域が大型化するという問題点がある。
【0006】
そこで、本開示は、ソース駆動回路及び検査回路が設けられる場合でも、額縁領域を小型化することが可能なアクティブマトリクス基板、表示装置、及びタッチパネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示の第1の態様に係るアクティブマトリクス基板は、画素領域内に配置された複数の画素電極と、前記画素領域内に配置された複数の画素トランジスタと、前記画素領域内で第1の方向に延びる複数のソース線であって、前記複数のソース線のいずれか1つが前記複数の画素トランジスタのいずれか1つに接続された複数のソース線と、額縁領域内に配置されたソース駆動回路であって、前記複数のソース線にソース信号を供給するソース駆動回路と、前記複数の画素電極の少なくとも1つと平面視で重なる複数の対向電極と、前記画素領域内で前記第1の方向に延びる第1部分を有する複数の対向電極線であって、前記複数の対向電極線のうちのいずれか1つが前記複数の対向電極のうちのいずれか1つに接続された複数の対向電極線と、前記額縁領域内に配置された信号入力部であって、前記複数の対向電極線に対向電極駆動信号を供給し、かつ、前記ソース駆動回路に制御信号を供給する信号入力部と、前記額縁領域内に配置された検査回路であって、前記複数の対向電極を検査するための検査信号を出力する検査回路と、前記検査回路に接続された複数の検査線であって、前記額縁領域内で前記第1の方向に延びる複数の検査線と、を備え、前記ソース駆動回路及び前記検査回路は、前記複数の対向電極と前記信号入力部との間に配置されており、前記複数の検査線は、前記複数の対向電極線が形成された層とは異なる層に形成されており、前記複数の検査線の各々は、前記対向電極と前記ソース駆動回路との間において、コンタクトホールを介して前記複数の対向電極線のいずれか1つに接続されており、前記複数の対向電極線の各々は、前記額縁領域内において、前記コンタクトホールから前記信号入力部に向かって、前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第2部分を有し、前記第2部分は、前記ソース駆動回路及び前記検査回路を平面視で前記第2の方向に横断する。
【0008】
第2の態様に係る表示装置は、第1の態様に係るアクティブマトリクス基板と、前記アクティブマトリクス基板と対向して配置された対向基板と、を備える。
【0009】
第3の態様に係るタッチパネルは、画素領域内に配置された複数の画素電極と、前記画素領域内に配置された複数の画素トランジスタと、前記画素領域内で第1の方向に延びる複数のソース線であって、前記複数のソース線のいずれか1つが前記複数の画素トランジスタのいずれか1つに接続された複数のソース線と、額縁領域内に配置されたソース駆動回路であって、前記複数のソース線にソース信号を供給するソース駆動回路と、前記複数の画素電極の少なくとも1つと平面視で重なる複数のタッチ検出電極と、前記画素領域内で前記第1の方向に延びる第1部分を有する複数のタッチ検出電極線であって、前記複数のタッチ検出電極線のうちのいずれか1つが前記複数のタッチ検出電極のうちのいずれか1つに接続された複数のタッチ検出電極線と、前記額縁領域内に配置された信号入力部であって、前記複数のタッチ検出電極線にタッチ駆動信号を供給し、かつ、前記ソース駆動回路に制御信号を供給する信号入力部と、前記額縁領域内に配置された検査回路であって、前記複数のタッチ検出電極を検査するための検査信号を出力する検査回路と、前記検査回路に接続された複数の検査線であって、前記額縁領域内で前記第1の方向に延びる複数の検査線と、を備え、前記ソース駆動回路及び前記検査回路は、前記複数の対向電極と前記信号入力部との間に配置されており、前記複数の検査線は、前記複数のタッチ検出電極線が形成された層とは異なる層に形成されており、前記複数の検査線の各々は、前記タッチ検出電極と前記ソース駆動回路との間において、コンタクトホールを介して前記複数のタッチ検出電極線のいずれか1つに接続されており、前記複数のタッチ検出電極線の各々は、前記額縁領域内において、前記コンタクトホールから前記信号入力部に向かって、前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第2部分を有し、前記第2部分は、前記ソース駆動回路及び前記検査回路を平面視で前記第2の方向に横断する。
【発明の効果】
【0010】
上記の構成によれば、複数の対向電極線又は複数のタッチ検出電極線が、ソース駆動回路よりもアクティブマトリクス基板の画素領域側から、第2の方向(ソース線が延びる方向に交差する方向で、かつ、コンタクトホールから信号入力部へ向かう方向)にソース駆動回路及び検査回路を横断する。このため、ソース駆動回路よりも外縁側から信号入力部に向かって、複数の対向電極線又は複数のタッチ検出電極線を形成する場合と比べて、第1の方向に対する第2の方向(コンタクトホールから信号入力部へ向かう方向)の交差角度を小さくすることができる。この結果、複数の対向電極線又は複数のタッチ検出電極線が配置される領域が、複数の対向電極線間の距離、又は複数のタッチ検出電極線間の距離を確保しても、ソース線が延びる方向(第1の方向)に大型化しない。これにより、アクティブマトリクス基板にソース駆動回路及び検査回路が設けられる場合でも、額縁領域を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係るタッチパネル内蔵表示装置100の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係るタッチパネル1の構成を示す断面図である。
【
図3】
図3は、第1基板1aの構成を示す平面模式図である。
【
図4】
図4は、画素トランジスタ15の構成を示す回路図である。
【
図5】
図5は、ソース駆動回路22及び検査回路23の構成を示す平面模式図である。
【
図6】
図6は、検査線23a及び検査回路23の構成を示す断面図である。
【
図7】
図7は、第2実施形態に係るタッチパネル内蔵表示装置200の構成を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、第2実施形態に係るカラム反転駆動を説明するための図である。
【
図9】
図9は、第2実施形態による第1ソース駆動回路222a及び第2ソース駆動回路222bの構成を示す平面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照し、本開示の実施形態を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
【0013】
[第1実施形態]
(タッチパネル内蔵表示装置の全体構成)
第1実施形態によるタッチパネル内蔵表示装置100(以下、「表示装置100」という)の構成について説明する。
図1は、第1実施形態による表示装置100の基本的な構成を示すブロック図であり、
図2は、表示装置100のタッチパネル1の基本的な構成を示す断面図である。
【0014】
図1に示すように、表示装置100は、タッチパネル1と、制御回路2とを備える。タッチパネル1は、指示体(指又はペン)によるタッチ(接触)を検出する。タッチパネル1は、例えば、インセルタッチパネルである。タッチパネル1は、制御回路2からの制御信号に基づいて、画像又は映像を表示する。制御回路2は、タッチパネル1に制御信号を出力し、タッチパネル1の動作を制御する。また、制御回路2は、タッチパネル1からタッチの検出結果を取得して、検出結果に基づいて、表示装置100の動作を制御する。
【0015】
図2に示すように、タッチパネル1は、第1基板1aと、第2基板1bと、液晶層1cとを備える。第1基板1aは、例えば、アクティブマトリクス基板である。第2基板1bは、第1基板1aに対向して配置される対向基板である。液晶層1cは、第1基板1aと第2基板1bとの間に配置されている。具体的には、液晶層1cは、第1基板1aと第2基板1bとの間に挟持されている。また、タッチパネル1は、第1基板1aと第2基板1bとを挟むように一対の偏光板1dおよび1eが設けられている。また、例えば、偏光板1eの表面には、カバーガラス1fが設けられ、偏光板1dに対向してバックライト1gが設けられている。第2基板1bは、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色のカラーフィルタ(図示せず)を備えている。
【0016】
図3は、第1基板1aを平面視した模式的な図である。第1基板1aは、複数のゲート線11aと、複数のソース線11bと、2つのゲート駆動回路21と、ソース駆動回路22と、検査回路23と、入力端子部24と、検査端子部25とを有する。2つのゲート駆動回路21は、額縁領域E2内において、画素領域E1を挟んで配置されている。ソース駆動回路22、検査回路23、及び入力端子部24は、額縁領域E2内において、画素領域E1側から、この順に配置されている。言い換えると、第1基板1aの外縁から、入力端子部24、検査回路23、ソース駆動回路22、及び画素領域E1が、この順に並んで配置されている。検査端子部25は、額縁領域E2内において、入力端子部24から見てX方向の位置とX方向とは逆方向の位置との各々に配置されている。「画素領域E1」とは、画素電極13及びタッチ検出電極14の少なくとも一方が配置された領域である。「額縁領域E2」とは、画素領域E1の外側の領域であって、表示に寄与しない領域である。
【0017】
第1基板1aでは、複数のゲート線11aと複数のソース線11bとが格子状に形成されている。複数のゲート線11aは、2つのゲート駆動回路21に接続されている。複数のゲート線11aは、2つのゲート駆動回路21に亘って、X方向に延びている。複数のソース線11bは、ソース駆動回路22に接続されている。複数のソース線11bは、ソース駆動回路22からY方向に延びている。そして、ゲート線11aとソース線11bとにより区画された領域の各々に、画素電極13が設けられている。そして、複数の画素電極13が設けられた領域は、映像が表示される画素領域E1(表示領域)を構成する。各画素電極13は、第2基板1bに設けられたカラーフィルタ(図示略)のR、G、Bのいずれかの色に対応して設けられている。
【0018】
図4は、ゲート線11aとソース線11bとにより区画された領域における回路図である。この区画された領域には、画素電極13と、タッチ検出電極14と、画素トランジスタ15とを有する。
【0019】
画素トランジスタ15のゲート電極は、ゲート線11aと接続され、画素トランジスタ15のソース電極は、ソース線11bと接続され、画素トランジスタ15のドレイン電極は、画素電極13と接続されている。また、液晶層1cに含まれる液晶分子の駆動方式は、横電界駆動方式である。
【0020】
また、タッチ検出電極14は、第1基板1aにおいて画素電極13に対して液晶層1c側に設けられており、複数の画素電極13に対向して配置されている。すなわち、タッチ検出電極14は、画素電極13に平面視で重なる対向電極である。また、タッチ検出電極14は、複数の画素電極13に共通して設けられており、第1基板1a(アクティブマトリクス基板)における共通電極である。また、第1基板1aには、複数のタッチ検出電極14の各々に接続された複数のタッチ検出電極線14aが設けられている。複数のタッチ検出電極線14aは、第1部分14aa及び第2部分14abを含む。第1部分14aaは、複数のタッチ検出電極14のいずれか1つに接続されている。第1部分14aaは、ソース線11bが延びる方向(Y方向)に平行に延びる。タッチ検出電極線14aは、対向電極(共通電極)として機能するタッチ検出電極14に接続された対向電極線(共通電極線)である。タッチ検出電極14は、タッチパネル1に接触する指示体(指又はペンなど)との間で静電容量を形成する。そして、タッチ検出電極14には、入力端子部24からタッチ駆動信号が供給され、指示体との間の静電容量の大きさに応じて、タッチ駆動信号の波形が変化する。そして、制御回路2は、変化したタッチ駆動信号をタッチ検出信号として受信し、当該タッチ検出信号に基づいて、指示体によるタッチ操作を検出する。
【0021】
また、第1基板1aには、検査線23aが設けられている。検査線23aは、コンタクトホールCH1及びCH2を介して、タッチ検出電極線14aの第1部分14aa及び第2部分14abに接続されている。本実施形態では、検査線23aは、タッチ検出電極14(画素領域E1)とソース駆動回路22との間において、コンタクトホールCH1及びCH2を介して第1部分14aa及び第2部分14abに接続されている。言い換えると、第1部分14aaは、タッチ検出電極14(画素領域E1)とソース駆動回路22との間において、第2部分14abと検査線23aとに分岐している。
【0022】
入力端子部24には、例えば、COG(Chip On Glass)技術又はCOF(Chip on Film)技術によって集積回路(制御回路2)が実装(配置)されている。なお、第1基板1aの検査は、入力端子部24に集積回路(制御回路2)が実装されていない状態で行われる。また、入力端子部24には、集積回路ではなく、フレキシブルプリント基板又は信号線が接続され、フレキシブルプリント基板又は信号線を介して制御回路2に接続されてもよい。そして、入力端子部24には、制御回路2から制御信号が供給される。入力端子部24は、第2部分14ab、配線21a、及び22aに接続されている。そして、入力端子部24は、配線21aを介してゲート駆動回路21に制御信号を供給する。また、入力端子部24は、配線22aを介してソース駆動回路22に制御信号を供給する。入力端子部24は、第2部分14abを介してタッチ検出電極14にタッチ駆動信号を供給する。また、入力端子部24は、第2部分14abを介してタッチ検出電極14からタッチ検出信号を受信する。
【0023】
検査端子部25は、検査端子25a、25b、及び25cを含む。検査端子25a、25b、及び25cには、第1基板1aが製造時又は製造後に検査される際に、例えば、図示しない検査装置から電圧(検査信号)が入力される。検査端子25aは、配線21aに接続されている。検査端子25aは、配線21aを介して、ゲート駆動回路21に検査信号(ゲート駆動回路21及びゲート線11aを検査するための信号)を供給する。また、第1基板1aには、配線22b及び配線23bが設けられている。検査端子25bは、配線22bに接続されている。検査端子25bは、配線22bを介して、ソース駆動回路22に検査信号(ソース駆動回路22及びソース線11bを検査するための信号)を供給する。検査端子25cは、配線23bを介して、検査回路23に検査信号(タッチ検出電極14及び第1部分14aaを検査するための信号)を供給する。
【0024】
ゲート駆動回路21は、ゲート線11aに接続されたシフトレジスタ(図示せず)を有する。シフトレジスタは、制御回路2から供給される制御信号に基づいてゲート線11aを選択または非選択に切り替えるゲート信号を各ゲート線11aに対して供給する。ソース駆動回路22は、制御回路2から供給される制御信号に基づいて、画像を表示するためのソース信号(電圧)を各ソース線11bに対して印加する。制御回路2は、例えば、ゲート駆動回路21及びソース駆動回路22に制御信号を供給して、タッチパネル1に画像を表示させる期間と、タッチ検出電極14にタッチ駆動信号を供給して、タッチを検出する期間とを時分割で実行する。
【0025】
(ソース駆動回路及び検査回路の詳細構成)
図5は、ソース駆動回路22及び検査回路23の構成を示す平面模式図である。
図6は、検査回路23の構成を示す断面図である。
図5に示すように、ソース駆動回路22は、第1基板1a(基板51)上に導電膜と絶縁膜とが積層されることにより形成されたモノリシック集積回路である。ソース駆動回路22は、複数のトランジスタ22cを含む。
図5は、1つの入力及び3つの出力のデマルチプレクサからなるソース駆動回路22の例を示している。トランジスタ22cは、配線22baが配線22bに接続されている。また、トランジスタ22cのドレイン電極がソース線11bに接続され、トランジスタ22cのソース電極が配線22aに接続されている。トランジスタ22cのゲート電極が配線22baを介して配線22bに接続されている。これにより、トランジスタ22cのゲート電極に制御信号が供給されると、トランジスタ22cがオンの状態となり、配線22aに印加されている電圧(ソース信号)がソース線11bに供給される。
【0026】
検査回路23は、第1基板1a上に導電膜と絶縁膜とが積層されることにより形成されたモノリシック集積回路である。
図5に示すように、検査回路23は、薄膜トランジスタ123を含む。薄膜トランジスタ123のゲート電極23dには、配線23bのうちの制御信号線23bbがコンタクトホールCH5を介して接続されている。
図6に示すように、薄膜トランジスタ123のソース電極23eには、配線23bのうちの検査信号線23baが接続されている。薄膜トランジスタ123のドレイン電極23fには、検査線23aが接続されている。ソース電極23e及びドレイン電極23fは、薄膜トランジスタ123の半導体層23cに、コンタクトホールCH4a~CH4dを介して接続されている。これにより、検査端子部25から、検査信号が検査信号線23baに供給された状態で、制御信号が制御信号線23bbに供給されると、薄膜トランジスタ123がオンの状態となり、検査信号が、検査線23aに供給される。検査線23aは、第1部分14aaに接続されているため、検査信号は、検査線23a及び第1部分14aaを介して、タッチ検出電極14に供給される。検査端子部25に接続された図示しない検査装置は、検査信号を供給した際のタッチ検出電極14からの信号を受信し、受信結果に基づいて、タッチ検出電極14の検査の合否を判定する。例えば、表示領域(画素領域E1)内でタッチ検出電極14が別電極と短絡している場合、検査信号線23baに供給している検査信号と受信信号との間に電位差が生じることで、検査装置が異常電流を検出し短絡不良を検出することができる。また、互いに隣接する複数のタッチ検出電極14に対し、異なる電位を供給できるように検査回路、検査線、及び検査信号を構成することで、隣接するタッチ検出電極14同士の短絡不良を検出することができる。
【0027】
薄膜トランジスタ123は、画素トランジスタ15が形成されている層と同一の層に形成されている。詳細には、薄膜トランジスタ123の半導体層23cは、画素トランジスタ15の半導体層が形成されている層と同一の層に形成されている。すなわち、基板51上に、薄膜トランジスタ123の半導体層23c、及び画素トランジスタ15の半導体層が形成されている。これらの半導体層は、絶縁膜52に覆われている。薄膜トランジスタ123のゲート電極23dは、画素トランジスタ15のゲート電極が形成されている層と同一の層に形成されている。すなわち、絶縁膜52上に薄膜トランジスタ123のゲート電極23d、及び画素トランジスタ15のゲート電極が形成されている。これらのゲート電極は、絶縁膜53に覆われている。また、絶縁膜53上に、薄膜トランジスタ123のソース電極23e及びドレイン電極23fと、画素トランジスタ15のソース電極及びドレイン電極とが設けられている。そして、第1基板1aには、ソース電極及びドレイン電極を覆うように絶縁膜54が形成されている。第1部分14aa及び第2部分14abは、絶縁膜54上に形成されている。
【0028】
図6に示すように、検査線23aは、例えば、薄膜トランジスタ123のゲート電極23dが形成された層と同一の層に形成されている。すなわち、検査線23aは、絶縁膜52上に形成され、絶縁膜53に覆われている。また、検査線23aは、薄膜トランジスタ123とコンタクトホールCH3内で接続されている。また、検査線23aは、第1部分14aaと絶縁膜53及び54を介して接続されている。第1基板1aには、検査線23aと第1部分14aaとを接続する接続電極23aaが設けられている。接続電極23aaは、絶縁膜53上に形成されており、配線22b及び配線23bが形成された層と同一の層に形成されている。接続電極23aaは、コンタクトホールCH1内で第1部分14aaに接続されている。
【0029】
図3に示すように、第2部分14abは、コンタクトホールCH1及びCH2から入力端子部24に向かって、Y方向と交差する方向に延びる。そして、第2部分14abは、ソース駆動回路22及び検査回路23をY方向と交差する方向に横断する。言い換えると、第2部分14abは、ソース駆動回路22及び検査回路23を迂回せずに、ソース駆動回路22及び検査回路23と平面視で重なって配置されている。このため、ソース駆動回路よりも外縁側にコンタクトホールを設けて、当該コンタクトホールから信号入力部に向かって、対向電極線又はタッチ検出電極線14aを形成する場合と比べて、コンタクトホールCH1及びCH2から入力端子部24へ向かう方向のY方向に対する交差角度を小さくすることができる。この結果、第2部分14abと他の第2部分14abとの間隔を確保しても、第2部分14abが配置される領域が、ソース線11bが延びる方向(Y方向)に大型化しない。これにより、第1基板1aにソース駆動回路22及び検査回路23が設けられる場合でも、額縁領域E2を小型化することができる。
【0030】
[第2実施形態]
次に、
図7~
図9を参照して、第2実施形態のタッチパネル内蔵表示装置200(以下、「表示装置200」という)の構成について説明する。第2実施形態の表示装置200では、タッチパネル201にスワップ線231及び232が設けられており、第2部分214abは、平面視でスワップ線231及び232と重ねて配置されている。なお、以下の説明において、第1実施形態と同じ符号を用いる場合、第1実施形態と同様の構成を示しており、特に説明がない限り先行する説明を参照する。
【0031】
図7は、第2実施形態による表示装置200のブロック図である。
図7に示すように、表示装置200は、タッチパネル201と、制御回路202とを含む。
図8に示すように、制御回路202は、タッチパネル201の画素電極13(
図3参照)をカラム反転駆動させる。例えば、mを自然数とすると、2m番目(偶数番目)のフレームにおいて、正「+」の極性の電圧(ソース信号)が印加された画素電極13は、2m+1番目(奇数番目)のフレームにおいて、負「-」の極性の電圧(ソース信号)が印加される。また、ゲート線11aが延びる方向に隣接する2つの画素電極13は、互いに異なる極性の電圧(ソース信号)が印加される。
【0032】
図9に示すように、タッチパネル201は、第1ソース駆動回路222aと、第2ソース駆動回路222bとを含む。第1ソース駆動回路222aと第2ソース駆動回路222bとは、X方向に並んで配置されている。
なお、
図9では図示しないが、タッチパネル201には、第1ソース駆動回路222a、及び第2ソース駆動回路222b以外のソース駆動回路がさらに設けられていてもよい。第1ソース駆動回路222aと、第2ソース駆動回路222bとは、タッチパネル201内に形成されたモノリシック集積回路である。第1ソース駆動回路222a及び第2ソース駆動回路222bは、それぞれ、複数のトランジスタを含む。
図9は、1つの入力及び3つの出力のデマルチプレクサからなる第1ソース駆動回路222a及び第2ソース駆動回路222bの例を示している。第1ソース駆動回路222aは、第1の極性(
図9では「+」)を有する電圧(ソース信号)が印加されるトランジスタ222ca~222ccを含む。トランジスタ222ca~222ccには、図示しない入力端子部から配線222aaを介して、第1の極性を有するソース信号が供給される。第2ソース駆動回路222bは、第2の極性(
図9では「-」)を有する電圧(ソース信号)が印加されるトランジスタ222cd~222cfを含む。トランジスタ222cd~222cfには、図示しない入力端子部から配線222abを介して、第2の極性を有する電圧が供給される。第1の極性と第2の極性とは、フレームごとに、極性が反転する。
【0033】
タッチパネル201には、ソース線211ba~211bfが並んで配置されている。ソース線211ba~211bcは、X方向において、第1ソース駆動回路222a側(
図9では紙面中心より左側)に配置されている。ソース線211bd~211bfは、X方向において、第2ソース駆動回路222b側に配置されている。ここで、第2実施形態では、第1ソース駆動回路222a及び第2ソース駆動回路222bには、ソース線211bbとトランジスタ222ceとを接続するスワップ線232と、ソース線211beとトランジスタ222cbとを接続するスワップ線231と、が設けられている。「スワップ線」とは、ソース線と、当該ソース線の延長線上に配置されたトランジスタではなく当該トランジスタが出力するソース信号の極性と異なる極性のソース信号を出力するトランジスタと、を接続する配線である。スワップ線231は、ソース線211beと、当該ソース線211beの延長線上に配置されたトランジスタ222ceではなく当該トランジスタ222ceが出力するソース信号の極性「-」と異なる極性「+」のソース信号を出力するトランジスタ222cbと、を接続する配線である。スワップ線232は、ソース線211bbと、当該ソース線211bbの延長線上に配置されたトランジスタ222cbではなく当該トランジスタ222cbが出力するソース信号の極性「+」と異なる極性「-」のソース信号を出力するトランジスタ222ceと、を接続する配線である。また、1つの入力配線と、3つの出力配線(ソース線)が接続されたソース駆動回路の場合、3つの出力配線のうちの中央のソース線が、スワップ線に接続される。
【0034】
ソース線211bbには、第2の極性を有するソース信号が出力され、ソース線211beには、第1の極性を有するソース信号が出力される。これにより、
図8に示すように、ゲート線11aが延びる方向に隣接する複数の画素電極13は、互いに異なる極性の電圧(ソース信号)が印加される。スワップ線231及び232により、ソース駆動回路222a及び222bが、1つの入力及び3つの出力のデマルチプレクサからなる場合でも、タッチパネル201に対してカラム反転駆動を実行させることができる。
【0035】
ここで、スワップ線231及び232は、検査線23aが形成されている層と同一の層に形成されている。これにより、スワップ線231及び232が設けられるタッチパネル201に、検査線23aを設ける場合でも、層の数が増大しない。第1部分14aaは、コンタクトホールCH11において第2部分214abと検査線23aとに分岐している。第2部分214abは、第1部分14aaが形成された層と同一の層に形成されている。検査線23aは、第2部分214abよりも下層に形成されている。すなわち、スワップ線231及び232は、第1部分14aa及び第2部分214abが形成された層と異なる層(下層)に形成されている。そして、
図9に示すように、第2部分214abの少なくとも一部は、スワップ線231及び232と平面視で重なっている。これにより、第2部分214abの全体を、スワップ線231及び232とずれて配置する場合に比べて、第2部分214ab及びスワップ線231及び232が配置される領域(額縁領域)を小型化することができる。なお、第2実施形態によるその他の構成及び効果は、第1実施形態と同様である。
【0036】
[変形等]
以上、上述した実施形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0037】
(1)上記第1及び第2実施形態では、タッチパネル内蔵表示装置の例を示したが、本開示はこれに限られない。すなわち、タッチパネルを備えない表示装置に対して、本開示の技術を適用してもよい。
【0038】
(2)上記第1及び第2実施形態では、ソース駆動回路を、1つの入力に対して3つの出力を行うデマルチプレクサとして構成する例を示したが、本開示はこれに限られない。ソース駆動回路を、1つの入力に対して1つの出力を行う回路として構成してもよい。
【0039】
(3)上記第1及び第2実施形態では、検査回路の検査トランジスタを、画素トランジスタが形成された層と同一の層に形成する例を示したが、本開示はこれに限られない。検査回路の検査トランジスタを、画素トランジスタが形成された層と異なる層に形成してもよい。
【0040】
(4)上記第1及び第2実施形態では、検査回路に検査トランジスタを設ける例を示したが、本開示はこれに限られない。すなわち、検査回路に検査トランジスタを設けずに、検査端子と検査線とが接続されてもよい。
【0041】
また、上述した構成は、以下のように説明することができる。
【0042】
第1の構成に係るアクティブマトリクス基板は、画素領域内に配置された複数の画素電極と、前記画素領域内に配置された複数の画素トランジスタと、前記画素領域内で第1の方向に延びる複数のソース線であって、前記複数のソース線のいずれか1つが前記複数の画素トランジスタのいずれか1つに接続された複数のソース線と、額縁領域内に配置されたソース駆動回路であって、前記複数のソース線にソース信号を供給するソース駆動回路と、前記複数の画素電極の少なくとも1つと平面視で重なる複数の対向電極と、前記画素領域内で前記第1の方向に延びる第1部分を有する複数の対向電極線であって、前記複数の対向電極線のうちのいずれか1つが前記複数の対向電極のうちのいずれか1つに接続された複数の対向電極線と、前記額縁領域内に配置された信号入力部であって、前記複数の対向電極線に対向電極駆動信号を供給し、かつ、前記ソース駆動回路に制御信号を供給する信号入力部と、前記額縁領域内に配置された検査回路であって、前記複数の対向電極を検査するための検査信号を出力する検査回路と、前記検査回路に接続された複数の検査線であって、前記額縁領域内で前記第1の方向に延びる複数の検査線と、を備える。前記ソース駆動回路及び前記検査回路は、前記複数の対向電極と前記信号入力部との間に配置されている。前記複数の検査線は、前記複数の対向電極線が形成された層とは異なる層に形成されている。前記複数の検査線の各々は、前記対向電極と前記ソース駆動回路との間において、コンタクトホールを介して前記複数の対向電極線のいずれか1つに接続されている。前記複数の対向電極線の各々は、前記額縁領域内において、前記コンタクトホールから前記信号入力部に向かって、前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第2部分を有する。前記第2部分は、前記ソース駆動回路及び前記検査回路を平面視で前記第2の方向に横断する(第1の構成)。
【0043】
上記第1の構成によれば、複数の対向電極線が、ソース駆動回路よりもアクティブマトリクス基板の画素領域側から、第2の方向(ソース線が延びる方向に交差する方向で、かつ、コンタクトホールから信号入力部へ向かう方向)にソース駆動回路及び検査回路を横断する。このため、ソース駆動回路よりも外縁側から信号入力部に向かって、複数の対向電極線を形成する場合と比べて、第1の方向に対する第2の方向(コンタクトホールから信号入力部へ向かう方向)の交差角度を小さくすることができる。この結果、複数の対向電極線が配置される領域が、複数の対向電極線間の距離を確保しても、ソース線が延びる方向(第1の方向)に大型化しない。これにより、アクティブマトリクス基板にソース駆動回路及び検査回路が設けられる場合でも、額縁領域を小型化することができる。
【0044】
第1の構成において、前記検査回路は、前記画素トランジスタが形成された層と同一の層に形成された検査トランジスタを含んでもよい(第2の構成)。
【0045】
上記第2の構成によれば、検査トランジスタと画素トランジスタとを同一の製造工程において形成することができる。
【0046】
第1又は第2の構成において、前記ソース駆動回路は、第1の極性を有するソース信号を出力する第1ソース駆動部分と、前記第1の極性に対して反転した第2の極性を有するソース信号を出力する第2ソース駆動部分と、を含むように構成されてもよい。前記第1ソース駆動部分と前記第2ソース駆動部分とは、前記第1の方向と直交する方向に並んで配置されてもよい。前記複数のソース線は、前記第1の方向と直交する方向において、前記第1ソース駆動部分側に配置された複数の第1ソース線と、前記第1の方向と直交する方向において、前記第2ソース駆動部分側に配置された複数の第2ソース線と、を含んでもよい。前記ソース駆動回路は、前記第1ソース駆動部分と前記複数の第2ソース線のいずれか1つとを接続する第1配線と、前記第2ソース駆動部分と前記複数の第1ソース線のいずれか1つとを接続する第2配線と、をさらに含んでもよい。前記複数の対向電極線は、前記第1配線及び前記第2配線が形成された層と異なる層に形成されてもよい(第3の構成)。
【0047】
上記第3の構成によれば、対向電極線は、第1ソース駆動部分と複数の第2ソース線のいずれか1つとを接続する第1配線と、第2ソース駆動部分と複数の第1ソース線のいずれか1つとを接続する第2配線と(スワップ線)が形成された層と異なる層に形成されるので、ソース駆動回路にスワップ線を設ける場合でも、対向電極線が、スワップ線に干渉することなく、対向電極線を第2の方向に延びるように形成することができる。この結果、ソース駆動回路にスワップ線を設ける場合でも、額縁領域を小型化することができる。
【0048】
第3の構成において、前記複数の対向電極線の少なくとも一部は、前記第1配線及び前記第2配線のうちの少なくとも一方と平面視で重なるように配置されてもよい(第4の構成)。
【0049】
上記第4の構成によれば、対向電極線の全体を、第1配線及び第2配線とずれて配置する場合に比べて、対向電極線と第1配線及び第2配線とが配置される領域を小型化することができる。
【0050】
第5の構成に係る表示装置は、第1~第4のいずれか1つの構成のアクティブマトリクス基板と、前記アクティブマトリクス基板と対向して配置された対向基板と、を備えてもよい(第5の構成)。
【0051】
上記第5の構成によれば、アクティブマトリクス基板にソース駆動回路及び検査回路が設けられる場合でも、額縁領域を小型化することが可能な表示装置を提供することができる。
【0052】
第6の構成に係るタッチパネルは、画素領域内に配置された複数の画素電極と、前記画素領域内に配置された複数の画素トランジスタと、前記画素領域内で第1の方向に延びる複数のソース線であって、前記複数のソース線のいずれか1つが前記複数の画素トランジスタのいずれか1つに接続された複数のソース線と、額縁領域内に配置されたソース駆動回路であって、前記複数のソース線にソース信号を供給するソース駆動回路と、前記複数の画素電極の少なくとも1つと平面視で重なる複数のタッチ検出電極と、前記画素領域内で前記第1の方向に延びる第1部分を有する複数のタッチ検出電極線であって、前記複数のタッチ検出電極線のうちのいずれか1つが前記複数のタッチ検出電極のうちのいずれか1つに接続された複数のタッチ検出電極線と、前記額縁領域内に配置された信号入力部であって、前記複数のタッチ検出電極線にタッチ駆動信号を供給し、かつ、前記ソース駆動回路に制御信号を供給する信号入力部と、前記額縁領域内に配置された検査回路であって、前記複数のタッチ検出電極を検査するための検査信号を出力する検査回路と、前記検査回路に接続された複数の検査線であって、前記額縁領域内で前記第1の方向に延びる複数の検査線と、を備え、前記ソース駆動回路及び前記検査回路は、前記複数の対向電極と前記信号入力部との間に配置されており、前記複数の検査線は、前記複数のタッチ検出電極線が形成された層とは異なる層に形成されており、前記複数の検査線の各々は、前記タッチ検出電極と前記ソース駆動回路との間において、コンタクトホールを介して前記複数のタッチ検出電極線のいずれか1つに接続されており、前記複数のタッチ検出電極線の各々は、前記額縁領域内において、前記コンタクトホールから前記信号入力部に向かって、前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第2部分を有し、前記第2部分は、前記ソース駆動回路及び前記検査回路を平面視で前記第2の方向に横断する(第6の構成)。
【0053】
上記第6の構成によれば、アクティブマトリクス基板にソース駆動回路及び検査回路が設けられる場合でも、額縁領域を小型化することが可能なタッチパネルを提供することができる。
【符号の説明】
【0054】
1、201:タッチパネル、1a:第1基板、1b:第2基板、2、202:制御回路、11a:ゲート線、11b、211ba~211bf:ソース線、13:画素電極、14:タッチ検出電極、14a:タッチ検出電極線、14aa:第1部分、14ab、214ab:第2部分、15:画素トランジスタ、21:ゲート駆動回路、22:ソース駆動回路、22c:トランジスタ、23:検査回路、23a:検査線、23aa:接続電極、24:入力端子部、25:検査端子部、53、54:絶縁膜、100、200:タッチパネル内蔵表示装置、123:薄膜トランジスタ、222a:第1ソース駆動回路、222b:第2ソース駆動回路、222ca~222cf:トランジスタ、231、232:スワップ線、CH1、CH2:コンタクトホール、E1:画素領域、E2:額縁領域