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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024140559
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】学習支援装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G09B 7/02 20060101AFI20241003BHJP
   G09B 5/02 20060101ALI20241003BHJP
   G09B 19/00 20060101ALI20241003BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20241003BHJP
【FI】
G09B7/02
G09B5/02
G09B19/00 H
G06Q50/20 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023051746
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 直之
(72)【発明者】
【氏名】生駒 拓也
【テーマコード(参考)】
2C028
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2C028AA11
2C028BB01
2C028BC01
5L049CC34
5L050CC34
(57)【要約】
【課題】学習者に対して暗記対象の定着を図るための工夫をした学習支援装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】学習支援装置1は、問題と正答とを対応付けた問題データを複数記憶した問題DB22と、問題DB22の問題に対する解答を、学習者ごとに記憶する学習内容記憶部25と、再学習を必要と判断した学習者に対し、学習内容記憶部25に記憶された解答の文字列に関連する問題データを、問題DB22から抽出する問題抽出部11と、問題抽出部11が抽出した問題データの問題を、学習者端末3に出力する問題出力部12と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
問題と正答とを対応付けた問題情報を複数記憶した問題データベースと、
前記問題データベースの前記問題に対する解答を、学習者ごとに記憶する学習内容記憶部と、
再学習を必要と判断した前記学習者に対し、前記解答の文字列に関連する前記問題情報を、前記問題データベースから抽出する問題抽出手段と、
前記問題抽出手段が抽出した前記問題情報の前記問題を、前記学習者に対して出力する問題出力手段と、
を備える、学習支援装置。
【請求項2】
請求項1に記載の学習支援装置において、
前記問題抽出手段は、前記学習内容記憶部に記憶された前記解答が、前記解答に対応する前記問題の前記正答とは異なる場合に、前記解答の文字列に関連する前記問題情報の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の学習支援装置において、
前記問題抽出手段は、前記正答が同一である他の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の学習支援装置において、
前記問題抽出手段は、前記正答の文字列を問題に含む他の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の学習支援装置において、
前記問題抽出手段は、前記解答が正答である他の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の学習支援装置において、
前記問題抽出手段は、文字列をカテゴリに分類した分類データベースを用いて、前記正答の文字列に対応する前記カテゴリを特定し、特定した前記カテゴリに対応する他の前記文字列が前記正答である他の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置。
【請求項7】
請求項6に記載の学習支援装置において、
前記問題抽出手段は、類義語を記憶する類義語データベースを参照し、前記正答の文字列の類義語に対応する前記カテゴリを前記分類データベースを用いて特定し、特定した前記カテゴリに対応する他の前記文字列が正答である他の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置。
【請求項8】
請求項1又は請求項2に記載の学習支援装置において、
前記問題抽出手段は、文字列をカテゴリに分類した分類データベースを用いて、前記正答の文字列に対応する前記カテゴリを特定し、特定した前記カテゴリに対応する他の前記文字列を問題に含む他の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置。
【請求項9】
請求項1又は請求項2に記載の学習支援装置において、
前記問題データベースは、前記問題に、学習内容を細分化した学習要素をさらに対応付けた前記問題情報を記憶し、
前記問題抽出手段は、さらに前記学習要素が等しい他の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置。
【請求項10】
請求項1に記載の学習支援装置において、
前記問題データベースは、前記問題に、難易度をさらに対応付けた前記問題情報を記憶し、
前記学習者の学習レベルを記憶する学習者情報記憶部を備え、
前記問題抽出手段は、前記学習内容記憶部に記憶された前記問題の難易度が、前記学習者情報記憶部に記憶された前記学習者の学習レベルよりも高い場合に、前記解答の文字列に関連し、前記学習者の学習レベルと同等の難易度である前記問題情報を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置。
【請求項11】
問題と正答とを対応付けた問題情報を複数記憶した問題データベースと、
前記問題データベースの前記問題に対する解答を、学習者ごとに記憶する学習内容記憶部と、
を備えたコンピュータを、
再学習を必要と判断した前記学習者に対し、前記解答の文字列に関連する前記問題情報を、前記問題データベースから抽出する問題抽出手段と、
前記問題抽出手段が抽出した前記問題情報の前記問題を、前記学習者に対して出力する問題出力手段と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習支援装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タブレット端末等を用いて、学習者が、例えば、苦手な問題を克服するために自主的に学習を行うためのシステムが知られている。また、学習者の学習結果に応じて、教師等の学習支援者が、学習者に再学習問題を提供することも行われている。
このような技術として、例えば、学習者による学習要素ごとの学習結果に応じて推奨される推奨問題を、推奨問題データベースから取得する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-74596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のものは、推奨問題として取得される問題として、例えば、同じ学習要素の類似問題が取得される。他方、暗記が必要な科目等については、暗記対象の定着を図るための更なる工夫が必要である。
【0005】
そこで、本発明は、学習者に対して暗記対象の定着を図るための工夫をした学習支援装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。
第1の発明は、問題と正答とを対応付けた問題情報を複数記憶した問題データベースと、前記問題データベースの前記問題に対する解答を、学習者ごとに記憶する学習内容記憶部と、再学習を必要と判断した前記学習者に対し、前記解答の文字列に関連する前記問題情報を、前記問題データベースから抽出する問題抽出手段と、前記問題抽出手段が抽出した前記問題情報の前記問題を、前記学習者に対して出力する問題出力手段と、を備える、学習支援装置である。
第2の発明は、第1の発明の学習支援装置において、前記問題抽出手段は、前記学習内容記憶部に記憶された前記解答が、前記解答に対応する前記問題の前記正答とは異なる場合に、前記解答の文字列に関連する前記問題情報の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の学習支援装置において、前記問題抽出手段は、前記正答が同一である他の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置である。
第4の発明は、第1の発明又は第2の発明の学習支援装置において、前記問題抽出手段は、前記正答の文字列を問題に含む他の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置である。
第5の発明は、第1の発明又は第2の発明の学習支援装置において、前記問題抽出手段は、前記解答が正答である他の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置である。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかの学習支援装置において、前記問題抽出手段は、文字列をカテゴリに分類した分類データベースを用いて、前記正答の文字列に対応する前記カテゴリを特定し、特定した前記カテゴリに対応する他の前記文字列が前記正答である他の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置である。
第7の発明は、第6の発明の学習支援装置において、前記問題抽出手段は、類義語を記憶する類義語データベースを参照し、前記正答の文字列の類義語に対応する前記カテゴリを前記分類データベースを用いて特定し、特定した前記カテゴリに対応する他の前記文字列が正答である他の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置である。
第8の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかの学習支援装置において、前記問題抽出手段は、文字列をカテゴリに分類した分類データベースを用いて、前記正答の文字列に対応する前記カテゴリを特定し、特定した前記カテゴリに対応する他の前記文字列を問題に含む他の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置である。
第9の発明は、第1の発明から第8の発明までのいずれかの学習支援装置において、前記問題データベースは、前記問題に、学習内容を細分化した学習要素をさらに対応付けた前記問題情報を記憶し、前記問題抽出手段は、さらに前記学習要素が等しい他の前記問題を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置である。
第10の発明は、第1の発明から第9の発明までのいずれかの学習支援装置において、前記問題データベースは、前記問題に、難易度をさらに対応付けた前記問題情報を記憶し、前記学習者の学習レベルを記憶する学習者情報記憶部を備え、前記問題抽出手段は、前記学習内容記憶部に記憶された前記問題の難易度が、前記学習者情報記憶部に記憶された前記学習者の学習レベルよりも高い場合に、前記解答の文字列に関連し、前記学習者の学習レベルと同等の難易度である前記問題情報を、前記問題データベースから抽出する、学習支援装置である。
第11の発明は、第1の発明から第10の発明までのいずれかの学習支援装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、学習者に対して暗記対象の定着を図るための工夫をした学習支援装置及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る学習システムの全体構成図及び学習支援装置の機能ブロック図である。
図2】第1実施形態に係る学習支援装置の記憶部に記憶された各DBの例を示す図である。
図3】第1実施形態に係る学習者端末に出力される画面例及び学習内容記憶部の例を示す図である。
図4】第1実施形態に係る学習支援装置の復習問題出力処理を示すフローチャートである。
図5】第1実施形態に係る問題出力処理における復習問題の抽出パターンを説明するための図である。
図6】第2実施形態に係る学習システムの全体構成図及び学習支援装置の機能ブロック図である。
図7】第2実施形態に係る学習支援装置の問題DB及び学習者情報記憶部の項目例を示す図である。
図8】第2実施形態に係る学習支援装置の復習問題出力処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について、図を参照しながら説明する。なお、これは、あくまでも一例であって、本発明の技術的範囲は、これに限られるものではない。
(第1実施形態)
<学習システム100の全体構成>
図1は、第1実施形態に係る学習システム100の全体構成図及び学習支援装置1の機能ブロック図である。
図2は、第1実施形態に係る学習支援装置1の記憶部20に記憶された各DBの例を示す図である。
【0010】
図1に示すように、学習システム100は、学習支援装置1と、各学習者の学習者端末3とを備える。学習支援装置1と、各学習者の学習者端末3とは、通信ネットワークNを介して接続されている。
学習システム100は、学習支援装置1が、再学習を必要と判断した学習者に対し、学習者の解答の文字列に関連する問題である、例えば、再学習を必要とする問題を、学習者の学習者端末3に対して出力するシステムである。ここで、再学習を必要と判断した学習者とは、例えば、不正解者等である。そして、学習システム100は、学習支援装置1が、出力した問題に対して受け付けた学習者の少なくとも解答を学習内容として記憶する。このような一連の処理によって、学習システム100は、学習者に対して暗記対象の定着を図ることができる。
【0011】
<学習支援装置1>
学習支援装置1は、学習者端末3に対して問題を出力する装置であり、例えば、サーバである。学習支援装置1は、例えば、一般的なパーソナルコンピュータ(PC)等であってもよい。
学習支援装置1は、制御部10と、記憶部20と、通信インタフェース部29とを備える。
制御部10は、学習支援装置1の全体を制御するCPU(中央処理装置)である。制御部10は、記憶部20に記憶されているOS(オペレーティングシステム)や、各種のアプリケーションプログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、各種機能を実行する。
【0012】
制御部10を説明する前に、記憶部20を説明する。
記憶部20は、学習支援装置1の動作に必要なプログラム、データ等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶装置である。
記憶部20は、プログラム記憶部21と、問題DB(データベース)22と、分類DB23と、類義語DB24と、学習内容記憶部25とを備える。
プログラム記憶部21は、プログラムを記憶するための記憶領域である。プログラム記憶部21は、問題出力プログラム21a(プログラム)を記憶している。
問題出力プログラム21aは、例えば、次に説明する制御部10の各種機能を実行するためのプログラムである。なお、制御部10の各種機能を、1つの問題出力プログラム21aによって実行してもよいし、機能ごとに複数のプログラムによって実行してもよい。
【0013】
問題DB22は、学習者に出力する問題を含む問題データ(問題情報)を記憶するデータベースである。
図2(A)に、問題DB22の例を示す。図2(A)に示す問題DB22は、問題ID(IDentification)に、問題と正答とを対応付けた問題データを記憶している。
問題IDは、問題を一意に識別する識別情報である。
問題及び正答は、学習者に出題する問題の内容及び正解の解答である。
問題DB22は、その他の情報として、科目情報(例えば、国語、算数、理科、社会等)や、単元情報(歴史、地理、公民等)等を有してもよい。
【0014】
分類DB23は、キーワード(文字列)を分類して記憶するデータベースである。
図2(B)に、分類DB23の例を示す。図2(B)に示す分類DB23は、カテゴリとキーワードとを対応付けて記憶している。
カテゴリは、分類項目である。
キーワードは、カテゴリの概念に含まれる文字列である。
学習支援装置1は、分類DB23を、例えば、科目情報や単元情報ごとに有してもよい。
【0015】
類義語DB24は、類義語を記憶する記憶領域である。類義語DB24は、問題や正答に用いられる類義語を記憶する。
図2(C)に、類義語DB24の例を示す。図2(C)に示す類義語DB24には、一例として、同一人物を表す複数の名称を、類似語として示している。
なお、類義語DB24は、その他、一般的な用語についても記憶してもよい。
学習内容記憶部25は、学習者による学習内容に関する情報を記憶する記憶領域である。学習内容記憶部25は、例えば、学習者を識別する学習者IDごとに、学習者に出題した問題及び正答と、出題した問題に対する学習者による解答とを対応付けて記憶する。学習内容記憶部25は、その他、学習日付等を記憶してもよい。
【0016】
次に、制御部10について説明する。
制御部10は、問題抽出部11(問題抽出手段)と、問題出力部12(問題出力手段)と、解答受付部13と、学習内容登録部14とを備える。
問題抽出部11は、学習内容記憶部25に記憶された学習者の解答の文字列に関連する問題データの問題を問題DB22から抽出する。学習者の解答の文字列に関連する問題とは、例えば、学習者の解答、解答に対応する問題及び当該問題の正答のうち少なくともいずれかに関連する問題であってもよい。
ここで、問題抽出部11は、例えば、学習内容記憶部25に記憶された解答が、問題の正答とは異なる不正解である場合に、学習者の解答の文字列に関連する問題を、問題DB22から抽出してもよい。
【0017】
そして、問題抽出部11は、学習者の解答の文字列に関連する問題として、例えば、学習内容記憶部25に記憶された解答に対する問題の正答と同じ正答である他の問題を、問題DB22から抽出してもよい。
また、問題抽出部11は、学習者の解答の文字列に関連する問題として、例えば、学習内容記憶部25に記憶された解答に対する問題の正答の文字列を問題に含む他の問題を、問題DB22から抽出してもよい。
さらに、問題抽出部11は、学習者の解答の文字列に関連する問題として、例えば、学習内容記憶部25に記憶された解答が正答である他の問題を、問題DB22から抽出してもよい。
【0018】
また、問題抽出部11は、学習者の解答の文字列に関連する問題として、例えば、学習内容記憶部25に記憶された解答に対する問題の正答をキーワードとして、キーワードに対応するカテゴリを分類DB23を用いて特定し、特定したカテゴリに対応する他のキーワードが正答である他の問題を、問題DB22から抽出してもよい。
さらに、問題抽出部11は、学習者の解答の文字列に関連する問題として、例えば、学習内容記憶部25に記憶された解答に対する問題の正答をキーワードとして、キーワードに対応するカテゴリを分類DB23を用いて特定し、特定したカテゴリに対応する他のキーワードを問題に含む他の問題を、問題DB22から抽出してもよい。
【0019】
問題出力部12は、問題抽出部11が抽出した問題を、学習者端末3に出力する。
解答受付部13は、問題出力部12が出力した問題に対する学習者の解答を、学習者端末3から受け付ける。
学習内容登録部14は、解答受付部13が受け付けた学習者の解答を含む学習者の学習内容を、学習内容記憶部25に登録する。
なお、これらの各機能の詳細については、後述する。
【0020】
通信インタフェース部29は、通信ネットワークNを介して各学習者の学習者端末3との通信を行うためのインタフェースである。
なお、コンピュータとは、制御部、記憶装置等を備えた情報処理装置をいい、学習支援装置1は、制御部10、記憶部20等を備えた情報処理装置であり、コンピュータの概念に含まれる。
【0021】
また、学習支援装置1を構成するハードウェアの数に制限はない。必要に応じて、1又は複数で構成してもよい。また、学習支援装置1のハードウェアは、必要に応じてWebサーバ、DBサーバ、アプリケーションサーバ等の各種サーバを含んで構成してもよく、1台のサーバで構成しても、それぞれ別のサーバで構成してもよい。また、学習支援装置1は、例えば、クラウドであってもよい。
【0022】
<学習者端末3>
図1に戻り、学習者端末3は、学習をする学習者が使用する端末である。学習者端末3は、例えば、PCや、タブレット端末等で構成することができる。図示していないが、学習者端末3は、制御部、記憶部、表示部、入力部、通信インタフェース部等を備える。
通信ネットワークNは、学習支援装置1と、学習者端末3との間で通信するためのネットワークである。通信ネットワークNは、例えば、インターネット回線等の通信網であり、有線であるか無線であるかを問わない。
【0023】
<処理の説明>
次に、学習支援装置1で行う処理について説明する。
図3は、第1実施形態に係る学習者端末3に出力される画面例及び学習内容記憶部25の例を示す図である。
図4は、第1実施形態に係る学習支援装置1の復習問題出力処理を示すフローチャートである。
図5は、第1実施形態に係る問題出力処理における復習問題の抽出パターンを説明するための図である。
【0024】
学習支援装置1が図4に示す復習問題出力処理を行う前提として、学習内容記憶部25には、各学習者の学習内容が記憶されている。
学習支援装置1は、図示しない他の学習装置等から学習内容記憶部25に登録する学習内容を取得して学習内容記憶部25に記憶してもよいし、当該学習支援装置1を用いて学習内容記憶部25に学習内容を記憶させてもよい。
ここで、当該学習支援装置1を用いて学習内容記憶部25に学習内容を記憶する処理について、一例を説明する。
【0025】
学習者端末3から学習支援装置1にアクセスすると、学習支援装置1の制御部10が、学習者端末3から学習者IDを受け付け、制御部10は、例えば、問題DB22に記憶されている問題をランダムに抽出して、学習者端末3に出力する。ここで、学習者による、例えば、科目や単元の指定ができるようにしておき、制御部10は、学習者によって指定がされた科目や単元の問題を出力するようにしてもよい。
【0026】
図3(A)は、学習者端末3に問題を出力した際の画面30を示す。
図3(A)の画面30は、問題領域31と、解答入力領域32と、ボタン33aから33cまでとを含む。
問題領域31は、問題DB22から抽出した問題を出力する領域である。
解答入力領域32は、問題に対する解答を、学習者が入力するための領域である。
ボタン33aは、解答入力領域32に入力された解答の正誤結果を出力させるための操作部材である。
ボタン33bは、解答入力領域32を空にするための操作部材であり、ボタン33cは、問題に対して解答せず終了させるための操作部材である。
【0027】
学習者が解答入力領域32に解答を入力した後、ボタン33aの選択操作をすると、制御部10(解答受付部13)は、学習者端末3から解答を受け付け、受け付けた解答と問題に対応する正答とを比較した上で、図3(B)に示す画面35を、学習者端末3に出力する。
図3(B)の画面35は、画面30に対して正誤表示36と、正答領域37とが追加されている。また、画面35は、画面30のボタン33a及び33bが、ボタン38a及び38bに変更されている。
【0028】
正誤表示36は、学習者の解答に対する正誤を示すシンボルである。学習者の解答が正答である場合には、正誤表示36には○のシンボルが表示され、誤答である場合には、×のシンボルが表示される。
正答領域37は、例えば、学習者の解答が誤答である場合に、正答を出力する領域である。なお、学習者の解答が正答である場合には、正答領域37には、何も出力しなくてもよい。
ボタン38aは、次の問題を出力させるための操作部材であり、ボタン38cは、次の問題を出力させずに終了させるための操作部材である。また、ボタン38bは、復習のための問題を出力させるための操作部材である。
【0029】
制御部10(学習内容登録部14)は、図3(B)の画面35を出力すると共に、学習内容記憶部25に受け付けた解答を含む学習内容を登録する処理を行う。
図3(C)は、学習内容記憶部25の例を示し、学習後にレコード25aが登録された態様を示す。
そして、図3(B)の画面35にあるボタン38aが学習者により選択操作されると、制御部10は、問題DB22に記憶されている他の問題をランダムに抽出して学習者端末3に出力する。ここで、制御部10は、例えば、学習者が学習していない問題を出力するために、学習内容記憶部25を参照してもよい。
【0030】
このように、学習者は、図3(B)の画面35にあるボタン38aを選択することで、問題を出力させることができる。そして、学習者は、出力された問題に対して解答することで、繰り返し学習を行うことができる。そして、学習支援装置1は、学習内容記憶部25に学習者の学習内容を記憶させることができる。
【0031】
なお、図3(C)に示す学習内容記憶部25の項目は、一例であって、学習内容として学習者が解答した問題と、学習者の解答と、問題の正答とを取得できるものであれば、これに限定されない。また、学習支援装置1は、問題DB22とは異なる、図示しない別の問題が記憶された問題記憶装置から問題を取得して出力してもよい。
さらに、上記の説明では、1つの画面において問題を1つずつ出力するものを例に説明したが、これに限定されない。例えば、1つの画面において、複数の問題と、各問題に対応する解答欄とを出力するものであってもよい。
【0032】
また、図3(B)の画面35にあるボタン38bが学習者により選択操作されると、制御部10は、復習問題出力処理を行う。
ここで、復習問題出力処理を説明する。
復習問題出力処理は、上記したように問題に対して学習者が解答を入力した後の結果画面である図3(B)に示す画面35から開始することができる。
また、学習者が学習者IDを用いてログインした後に出力されるメイン画面(図示せず)から復習問題に係る選択をすることで、学習支援装置1は、復習問題出力処理を開始してもよい。
【0033】
図4のステップS(以下、「ステップS」を、単に「S」という。)11において、学習支援装置1の制御部10(問題抽出部11)は、学習内容記憶部25から学習者IDが対応付けられたレコードを抽出する。
S12において、制御部10(問題抽出部11)は、問題DB22を参照し、抽出したレコードから解答が誤答である問題をさらに抽出する。
S13において、制御部10(問題抽出部11)は、抽出したレコードの解答と、解答に対応した問題及び正答とに基づいて、問題DB22から他の問題を抽出する。
【0034】
ここで、他の問題を抽出する問題抽出の処理パターンについて、具体例を用いて説明する。
以下では、図3(C)に例示した学習内容記憶部25に記憶されたレコード25aに関連した他の問題を抽出させる場合について説明する。
図3(C)のレコード25aは、問題IDが「Q002」である。問題DB22(図2(A))を参照すると、問題IDが「Q002」は、「1582年に本能寺の変を起こした主犯は誰か。」という問題である。そして、当該問題に対する、学習者IDが「abcd1234」で特定される学習者の解答が「織田信長」であったことを示す。問題DB22の当該問題の正答には「明智光秀」が登録されているため、レコード25aの当該学習者の解答は、不正解である。
このような場合に、制御部10は、少なくとも4つのパターンのいずれか1つ以上のパターンに合致する問題を、学習者に対して出力する他の問題として問題DB22から抽出する。
【0035】
図5は、抽出する問題のパターンと、抽出対象である問題IDとを含む表41を示す。
パターンAは、学習者が不正解である問題の正答と同一の正答を有する他の問題に関する。レコード25a(図2(C)参照)の例の場合、学習者が不正解である問題の正答は、「明智光秀」であるので、「明智光秀」が正答である他の問題として、図2(A)の問題DB22から問題IDが「Q001」と「Q003」とが抽出される。
【0036】
パターンBは、学習者が不正解である問題の正答を問題に含む問題に関する。レコード25a(図2(C)参照)の例の場合、学習者が不正解である問題の正答は、「明智光秀」であるので、「明智光秀」が問題に含まれるものとして、図2(A)の問題DB22から問題IDが「Q005」が抽出される。
【0037】
パターンCは、学習者が不正解である解答が正答である問題に関する。レコード25a(図2(C)参照)の例の場合、学習者の不正解である解答は、「織田信長」であるので、「織田信長」が正答である問題として、図2(A)の問題DB22から問題IDが「Q006」が抽出される。
【0038】
パターンDは、学習者が不正解である問題の正答をキーワードとして含むカテゴリに有する他のキーワードが正答である問題に関する。レコード25a(図2(C)参照)の例の場合、学習者が不正解である問題の正答は、「明智光秀」である。そして、図2(B)の分類DB23を参照すると、キーワード「明智光秀」は、「戦国大名」のカテゴリに含まれる。そこで、「戦国大名」のカテゴリに対応した他のキーワード(例えば、「今川義元」)が正答である問題として、図2(A)の問題DB22から問題IDが「Q004」が抽出される。
なお、制御部10は、「戦国大名」のカテゴリに対応した他のキーワード(例えば、「織田信長」)が正答である問題として、図2(A)の問題DB22から問題IDが「Q006」をさらに抽出してもよい。
【0039】
パターンEは、学習者が不正解である問題の正答をキーワードとして含むカテゴリに有する他のキーワードが正答である問題に関する。レコード25a(図2(C)参照)の例の場合、学習者が不正解である問題の正答は、「明智光秀」である。そして、図2(B)の分類DB23を参照すると、キーワード「明智光秀」は、「戦国大名」のカテゴリに含まれる。そこで、「戦国大名」のカテゴリに対応した他のキーワード(例えば、「今川義元」)を問題に含む問題として、図2(A)の問題DB22から問題IDが「Q006」が抽出される。
【0040】
なお、制御部10は、「戦国大名」のカテゴリに対応した他のキーワード(例えば、「織田信長」や「豊臣秀吉」)を問題に含む問題として、図2(A)の問題DB22から問題IDが「Q001」、「Q004」や「Q005」をさらに抽出してもよい。
また、いずれのパターンの場合であっても、類義語DB24を用いて類義語も処理対象にしてもよい。
【0041】
図4のS14において、制御部10(問題出力部12)は、抽出した他の問題を、学習者端末3に対して出力する。制御部10は、上記したいずれかのパターンにおいて抽出した他の問題を、学習者端末3に対して出力してもよい。
この処理により、学習者端末3には、上記した図3(A)の画面30に相当する画面に、抽出した他の問題を出力することができる。
なお、上記したパターンのうち複数のパターンを用いてそれぞれ抽出した他の問題を、学習者端末3に対して出力してもよい。その場合には、学習者端末3の画面には、複数の他の問題を出力してもよい。
【0042】
学習者が、出力された問題に対する解答を入力することで、図4のS15において、制御部10(解答受付部13)は、出力した他の問題に対する解答を、学習者端末3から取得する。
S16において、制御部10は、出力した問題の正答と取得した解答とを比較した上で、正誤結果を学習者端末3に出力する。
S17において、制御部10(学習内容登録部14)は、学習内容記憶部25に学習結果を登録する。
【0043】
S18において、制御部10は、処理を終了するか否かを判断する。例えば、学習者端末3において画面を閉じる操作や、終了するためのボタン操作等、終了に対応する操作がされることで、制御部10は、処理を終了すると判断する。また、学習者端末3において次の問題出力に係る操作がされることで、制御部10は、処理を継続すると判断する。処理を終了する場合(S18:YES)には、制御部10は、本処理を終了する。他方、処理を終了しない場合(S18:NO)には、制御部10は、処理をS11に移し、他の復習問題を出力する処理を繰り返す。
【0044】
このように、第1実施形態によれば、学習支援装置1は、以下のような効果がある。
(1)再学習を必要と判断した学習者に対し、学習内容記憶部25に記憶された学習者の解答の文字列に関連する問題を問題DB22から抽出し、抽出した問題を、学習者端末3に出力する。
よって、学習者による学習内容に基づいて、再学習を必要と判断した学習者に対して解答の文字列に関連する問題を出力することができ、学習者に対して暗記対象の定着を図ることができる。
【0045】
(2)学習内容記憶部25に記憶された学習者の解答が、解答に対応する問題の正答とは異なる場合に、問題を、問題DB22から抽出する。
よって、学習者の解答が不正解であったものを対象にして問題を出力することができ、学習者が間違った問題に関連する様々な問題を、学習者が解くことができる。
【0046】
(3)学習者の解答に対応する問題の正答と同一の正答を有する他の問題を、問題DB22から抽出する。
よって、学習者が解答した問題と同一の正答を有する問題を学習者が解くことができ、正答の内容の定着化を図ることができる。
【0047】
(4)学習者の解答に対応する問題の正答の文字列を問題に含む他の問題を、問題DBから抽出する。
よって、学習者が解答した問題の正答の文字列を含む問題を学習者が見ることで、正答の内容についての理解を深めることができる。
【0048】
(5)学習者の解答が正答である他の問題を、問題DBから抽出する。
よって、学習者の解答が正答である問題を学習者が解くことができ、学習者が解答としたものの内容の定着化を図ることができる。
【0049】
(6)学習者の解答に対応する問題の正答をキーワードに含むカテゴリを、分類DB23を用いて特定し、特定したカテゴリに対応する他のキーワードを正答に含む他の問題を、問題DB22から抽出する。
よって、学習者が解答した問題に対する正答と同じカテゴリに分類される他の正答を有する問題を学習者が解くことができ、広くカテゴリに属するキーワードの内容の定着化を図ることができる。
【0050】
(7)類義語を記憶する類義語DB24を参照し、学習者の解答に対応する問題の正答のキーワードの類義語を含んでカテゴリを分類DB23を用いて特定し、特定したカテゴリに対応する他のキーワードを正答に含む他の問題を、問題DB22から抽出する。
よって、類義語を含んで広く正答と同じカテゴリに分類される他の正答を有する問題を学習者が解くことができる。
【0051】
(8)学習者の解答に対応する問題の正答をキーワードに含むカテゴリを、分類DB23を用いて特定し、特定したカテゴリに対応する他のキーワードを問題に含む他の問題を、問題DB22から抽出する。
よって、学習者が解答した問題に対する正答と同じカテゴリに分類されるキーワードを含む問題を学習者が解くことができ、広くカテゴリに属するキーワードの内容の定着化を図ることができる。
【0052】
(第2実施形態)
第2実施形態では、学習者の学習レベルや問題の難易度を考慮するものについて説明する。なお、以降の説明において、上述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
【0053】
<学習システム200の全体構成>
図6は、第2実施形態に係る学習システム200の全体構成図及び学習支援装置201の機能ブロック図である。
図7は、第2実施形態に係る学習支援装置201の問題DB222及び学習者情報記憶部226の項目例を示す図である。
図6に示す学習システム200は、学習支援装置201と、各学習者の学習者端末3とを備える。
【0054】
<学習支援装置201>
学習支援装置201は、制御部210と、記憶部220と、通信インタフェース部29とを備える。
制御部210を説明する前に、記憶部220を説明する。
記憶部220は、プログラム記憶部221と、問題DB222と、学習内容記憶部25と、学習者情報記憶部226とを備える。
プログラム記憶部221は、問題出力プログラム221a(プログラム)を記憶している。問題出力プログラム221aは、例えば、次に説明する制御部210の各種機能を実行するためのプログラムである。
【0055】
問題DB222は、学習者に出力する問題を記憶するデータベースである。
図7(A)に、問題DB222の項目例を示す。
問題DB222は、例えば、項目IDに、学習要素と、難易度と、問題と、正答とを対応付けて記憶する。
学習要素は、学習内容を細分化したものである。より具体的には、学習要素とは、学習内容を教科書や教材の連携、学習進度の把握、指導計画の作成等の目的のために最適な粒度で細分化したものをいう。
難易度は、問題の難しさを示し、例えば、複数のランクで示されてもよい。より具体的には、難易度は、例えば、最も難しいAから最も易しいEまでの5段階で示されてもよい。
【0056】
学習者情報記憶部226は、学習者の学習レベルを記憶する記憶領域である。
図7(B)に、学習者情報記憶部226の項目例を示す。
学習者情報記憶部226は、例えば、学習者IDに、学習要素と学習レベルとを対応付て記憶する。
学習レベルは、学習者の習熟度を示し、例えば、「高」、「中」、「低」等の指標で示してもよいし、0%から100%までの割合で示してもよい。
【0057】
次に、制御部210について説明する。
制御部210は、問題抽出部211(問題抽出手段)と、問題出力部12と、解答受付部13と、学習内容登録部14とを備える。
問題抽出部211は、学習内容記憶部25に記憶された学習者の解答に対応する問題DB222の問題の難易度が、学習者情報記憶部226に記憶されている当該学習者の学習レベルよりも高難易度である場合に、他の問題を抽出する。問題抽出部211は、学習内容記憶部25に記憶された学習者の解答の文字列に関連し、学習者の学習レベルと同等の難易度である他の問題を、問題DB222から抽出する。
【0058】
<処理の説明>
次に、学習支援装置201で行う処理について説明する。
図8は、第2実施形態に係る学習支援装置201の復習問題出力処理を示すフローチャートである。
ここで、学習支援装置201が図8に示す復習問題出力処理を行う前提は、第1実施形態と同様である。また、学習者情報記憶部226には、予め学習要素ごとの学習者の学習レベルが記憶されている。
【0059】
図8のS211の処理は、第1実施形態(図4)のS11の処理と同様である。
S212において、学習支援装置201の制御部210(問題抽出部211)は、問題DB222を参照し、難易度が学習者の学習レベルより高い問題をさらに抽出する。
ここで、例えば、学習要素が「xyz0123」である学習者が解答した問題の難易度が最上位である「A」である一方、学習者の当該学習要素の学習レベルが「低」である場合には、問題の難易度が学習者の学習レベルよりも高いため、制御部210は、当該問題を抽出する。他方、例えば、学習要素が「xyz0125」である学習者が解答した問題の難易度が中である「C」である一方、学習者の当該学習要素の学習レベルが「高」である場合には、問題の難易度が学習者の学習レベルより高くないため、制御部210は、当該問題を抽出しない。
【0060】
S213において、制御部210(問題抽出部211)は、抽出したレコードの解答の文字列に関連し、学習者の学習レベルと同等の難易度である他の問題を、問題DB222から抽出する。
ここで、難易度を除く他の問題を抽出するパターンとしては、図5で説明したものと同じである。
S214からS218までの処理は、第1実施形態(図4)のS14からS18までの処理と同様である。
【0061】
このように、第2実施形態によれば、学習支援装置201は、以下のような効果がある。
(1)問題DB222は、問題に、学習内容を細分化した学習要素をさらに対応付けた問題データを記憶し、学習要素が等しい他の問題を、問題DB222から抽出する。
よって、学習者による学習内容に基づいて、再学習を必要と判断した学習者に対して解答の文字列に関連する問題を学習要素を考慮して出力することができ、学習要素に対応した学習をさせることで、学習者に対して暗記対象の定着を図ることができる。
【0062】
(2)問題DB222は、問題に、難易度をさらに対応付けた問題データを記憶し、学習内容記憶部25に記憶された問題の難易度が、学習者情報記憶部226に記憶された学習者の学習レベルよりも高い場合に、学習内容記憶部25に記憶された学習者の解答の文字列に関連し、学習者の学習レベルと同等の難易度である他の問題を、問題DB222から抽出する。
よって、学習者が解答したものが偶然正答であった場合を考慮して、問題を出力することができ、学習者に対して暗記対象の定着を図ることができる。
【0063】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0064】
(変形形態)
(1)第1実施形態では、復習問題出力処理として、学習内容記憶部25から解答が不正解であるレコードを抽出して、抽出したものから他の問題を取得するものを説明したが、これに限定されない。学習内容記憶部25から解答が正解であるレコードをも含めて抽出したものから他の問題を取得するようにしてもよい。
【0065】
(2)第1実施形態では、問題DB22には、科目情報や単元情報を有していないものを例に説明したが、これに限定されない。科目情報や単元情報を有してもよいし、学習要素を対応付けてもよい。
【0066】
(3)第2実施形態では、データベースとしては問題DB222を有するものを例に説明したが、これに限定されない。第1実施形態と同様に分類DBや類義語DBを有していても、もちろんよい。
【0067】
(4)各実施形態では、学習者端末3に問題を出力し、解答を学習者端末3から取得するものを例に説明したが、これに限定されない。学習支援装置は、問題を、例えば、テスト用紙等の紙媒体に出力してもよく、また、解答を、紙媒体から読み取ることで受け付けてもよい。
【0068】
(5)各実施形態では、学習支援装置と学習者端末3とからなる学習システムを説明したが、これに限定されない。学習支援装置に入出力機能を有したスタンドアロンのコンピュータを用いて、学習者が学習をしてもよい。
【0069】
(6)各実施形態では、学習支援装置の記憶部に問題DBを記憶し、第1実施形態では、学習支援装置の記憶部に分類DB及び類義語DBをさらに記憶するものを例に説明したが、これに限定されない。外部のサーバに問題DB等を記憶させ、学習支援装置が、通信ネットワークNを介して、又は、直接に、問題DB等を記憶する外部のサーバ等に接続する構成であってもよい。
【符号の説明】
【0070】
1,201 学習支援装置
3 学習者端末
10,210 制御部
11,211 問題抽出部
12 問題出力部
13 解答受付部
14 学習内容登録部
20,220 記憶部
21a,221a 問題出力プログラム
22,222 問題DB
23 分類DB
24 類義語DB
25 学習内容記憶部
100,200 学習システム
226 学習者情報記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8