(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024140782
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】設定装置、設定方法および設定プログラム
(51)【国際特許分類】
B25J 19/06 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
B25J19/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023052113
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091292
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 達哉
(74)【代理人】
【識別番号】100173428
【弁理士】
【氏名又は名称】藤谷 泰之
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】田中 大
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS12
3C707HS27
3C707JU14
3C707JU17
3C707KS16
3C707KS21
3C707KS24
3C707KS34
3C707KS35
3C707KV01
3C707KX06
3C707MS10
(57)【要約】
【課題】制限領域の設定を容易かつ迅速に行うことができる設定装置、設定方法および設定プログラムを提供すること。
【解決手段】ロボットが有するロボットアームの侵入を許可する許可領域と、ロボットアームの侵入を禁止する禁止領域と、のいずれか一方の制限領域を選択して入力する第1入力部と、制限領域の境界を入力する第2入力部と、を含む制限領域設定画像を表示する表示部と、第1入力部および第2入力部で入力され、設定された設定情報を取得する取得部と、取得部が取得した設定情報に基づいて、ロボットアームに対し制限領域を設定する処理を行う処理部と、を備えることを特徴とする設定装置。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットが有するロボットアームの侵入を許可する許可領域と、前記ロボットアームの侵入を禁止する禁止領域と、のいずれか一方の制限領域を選択して入力する第1入力部と、前記制限領域の境界を入力する第2入力部と、を含む制限領域設定画像を表示する表示部と、
前記第1入力部および前記第2入力部で入力され、設定された設定情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記設定情報に基づいて、前記ロボットアームに対し前記制限領域を設定する処理を行う処理部と、を備えることを特徴とする設定装置。
【請求項2】
前記制限領域は、鉛直方向に沿いかつ互いに位置が異なる第1面、第2面、第3面および第4面を境界とする領域であり、
前記第2入力部は、前記第1面、前記第2面、前記第3面および前記第4面のそれぞれの位置を入力する第3入力部を有する請求項1に記載の設定装置。
【請求項3】
前記第2入力部は、前記第1面、前記第2面、前記第3面および前記第4面のそれぞれの位置を有効にするか否かを選択して入力する第4入力部を有し、
前記処理部は、前記第1面、前記第2面、前記第3面および前記第4面のうち、前記第4入力部により有効とされた面を境界とする領域を前記制限領域に設定する請求項2に記載の設定装置。
【請求項4】
前記制限領域設定画像は、前記第1入力部および前記第2入力部で入力された前記制限領域と、前記ロボットとを図示したシミュレーション画像を表示する表示領域と、を含む請求項1ないし3のいずれか1項に記載の設定装置。
【請求項5】
前記表示領域には、前記第2入力部での入力に応じた前記制限領域が表示される請求項4に記載の設定装置。
【請求項6】
前記表示部は、前記ロボットの位置および姿勢を設定するロボット設定画像を表示する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の設定装置。
【請求項7】
ロボットが有するロボットアームの侵入を許可する許可領域と、前記ロボットアームの侵入を禁止する禁止領域と、のいずれか一方の制限領域を選択して入力する第1入力部と、前記制限領域の境界を入力する第2入力部と、を含む制限領域設定画像を表示する表示ステップと、
前記第1入力部および前記第2入力部で入力され、設定された設定情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得した前記設定情報に基づいて、前記ロボットアームに対し前記制限領域を設定する処理を行う処理ステップと、を有することを特徴とする設定方法。
【請求項8】
ロボットが有するロボットアームの侵入を許可する許可領域と、前記ロボットアームの侵入を禁止する禁止領域と、のいずれか一方の制限領域を選択して入力する第1入力部と、前記制限領域の境界を入力する第2入力部と、を含む制限領域設定画像を表示する表示ステップと、
前記第1入力部および前記第2入力部で入力され、設定された設定情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得した前記設定情報に基づいて、前記ロボットアームに対し前記制限領域を設定する処理を行う処理ステップと、を実行するための設定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設定装置、設定方法および設定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、工場では人件費の高騰や人材不足により、ロボットアームを有するロボットによって製造、加工、組み立て等の作業が行われるようになり、人手で行われてきた作業の自動化が図られている。このようなロボットは、特許文献1に記載されているように、例えば、作動中に障害物と衝突しないように、ロボットアームを作動させるのに先立って、ロボットアームが侵入するのを禁止する領域、すなわち動作禁止領域を設定して用いられることがある。例えば、動作禁止領域を設定する際、その位置および大きさを設定することにより、安全なロボットの動作を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されているシステムでは、設定したい動作禁止領域の位置および形状によっては、設定が難しく、また、設定の操作が煩雑で設定に長時間を要してしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の設定装置は、ロボットが有するロボットアームの侵入を許可する許可領域と、前記ロボットアームの侵入を禁止する禁止領域と、のいずれか一方の制限領域を選択して入力する第1入力部と、前記制限領域の境界を入力する第2入力部と、を含む制限領域設定画像を表示する表示部と、
前記第1入力部および前記第2入力部で入力され、設定された設定情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記設定情報に基づいて、前記ロボットアームに対し前記制限領域を設定する処理を行う処理部と、を備える。
【0006】
本発明の設定方法は、ロボットが有するロボットアームの侵入を許可する許可領域と、前記ロボットアームの侵入を禁止する禁止領域と、のいずれか一方の制限領域を選択して入力する第1入力部と、前記制限領域の境界を入力する第2入力部と、を含む制限領域設定画像を表示する表示ステップと、
前記第1入力部および前記第2入力部で入力され、設定された設定情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得した前記設定情報に基づいて、前記ロボットアームに対し前記制限領域を設定する処理を行う処理ステップと、を有する。
【0007】
本発明の設定プログラムは、ロボットが有するロボットアームの侵入を許可する許可領域と、前記ロボットアームの侵入を禁止する禁止領域と、のいずれか一方の制限領域を選択して入力する第1入力部と、前記制限領域の境界を入力する第2入力部と、を含む制限領域設定画像を表示する表示ステップと、
前記第1入力部および前記第2入力部で入力され、設定された設定情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得した前記設定情報に基づいて、前記ロボットアームに対し前記制限領域を設定する処理を行う処理ステップと、を実行するためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の設定装置の実施形態を備えるロボットシステムの全体構成を示す図である。
【
図2】
図2は、
図1に示すロボットシステムのブロック図である。
【
図3】
図3は、表示部に表示される制限領域設定画像の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、表示部に表示される制限領域設定画像の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、表示部に表示されるロボット設定画像の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、第4入力部を用いて入力、設定した制限領域のバリエーションを説明するための図である。
【
図7】
図7は、本発明の設定方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図8】
図8は、本発明の設定方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図9】
図9は、本発明の設定方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の設定装置、設定方法および設定プログラムを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0010】
<実施形態>
図1は、本発明の設定装置の実施形態を備えるロボットシステムの全体構成を示す図である。
図2は、
図1に示すロボットシステムのブロック図である。
図3および
図4は、表示部に表示される制限領域設定画像の一例を示す図である。
図5は、表示部に表示されるロボット設定画像の一例を示す図である。
図6は、第4入力部を用いて入力、設定した制限領域のバリエーションを説明するための図である。
図7~
図9は、本発明の設定方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【0011】
なお、以下では、説明の便宜上、ロボットアーム10については、
図1中の基台11側を「基端」、その反対側、すなわち、エンドエフェクター20側を「先端」とも言う。また、以下では、説明の便宜上、
図1中、X軸、Y軸およびZ軸は、互いに直交する軸であり、+Z軸方向、すなわち
図1中上側を「上」、-Z軸方向、すなわち
図1中下側を「下」とも言う。また、
図1中のZ軸方向、すなわち上下方向を「鉛直方向」とし、X軸方向およびY軸方向、あるいはX―Y平面の面上の任意の方向を「水平方向」とする。
【0012】
図1に示すように、ロボットシステム100は、ロボット1と、ロボット1を制御する制御装置3と、本発明の設定方法を実行する設定装置4と、を備える。
【0013】
まず、ロボット1について説明する。
図1に示すロボット1は、本実施形態では単腕の6軸垂直多関節ロボットであり、基台11と、ロボットアーム10と、を有する。また、ロボットアーム10の先端部にエンドエフェクター20を装着することができる。なお、エンドエフェクター20は、ロボット1の構成要件であってもよく、ロボット1とは別部材、すなわち、ロボット1の構成要件でなくてもよい。
【0014】
なお、ロボット1は、図示の構成に限定されず、例えば、双腕型の多関節ロボットであってもよい。また、ロボット1は、水平多関節ロボットであってもよい。
【0015】
基台11は、ロボットアーム10をその基端側において、駆動可能に支持する支持体であり、例えば工場内の床に固定されている。ロボット1は、基台11が中継ケーブルを介して制御装置3と電気的に接続されている。なお、ロボット1と制御装置3との接続は、
図1に示す構成のように有線による接続に限定されず、例えば、無線による接続であってもよい。また、インターネット等のネットワークを介して接続されていてもよい。
【0016】
本実施形態では、ロボットアーム10は、第1アーム12と、第2アーム13と、第3アーム14と、第4アーム15と、第5アーム16と、第6アーム17とを有し、これらのアームが基台11側から先端側に向かってこの順に連結されている。なお、ロボットアーム10が有するアームの数は、6つに限定されず、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは7つ以上であってもよい。また、各アームの全長等の大きさは、それぞれ、特に限定されず、適宜設定可能である。
【0017】
基台11と第1アーム12とは、関節171を介して連結されている。そして、第1アーム12は、基台11に対し、Z軸方向に延びる第1回動軸を回動中心とし、その第1回動軸回りに回動可能となっている。このように、第1回動軸は、基台11が固定される床の床面の法線と一致しており、ロボットアーム10の全体が第1回動軸の軸回りに正方向・逆方向のいずれへも回転することができる。
【0018】
第1アーム12と第2アーム13とは、関節172を介して連結されている。そして、第2アーム13は、第1アーム12に対し、水平方向に延びる第2回動軸を回動中心として回動可能となっている。
【0019】
第2アーム13と第3アーム14とは、関節173を介して連結されている。そして、第3アーム14は、第2アーム13に対し水平方向に延びる第3回動軸を回動中心として回動可能となっている。第3回動軸は、第2回動軸と平行である。
【0020】
第3アーム14と第4アーム15とは、関節174を介して連結されている。そして、第4アーム15は、第3アーム14に対し、第3アーム14の中心軸方向と平行な第4回動軸を回動中心として回動可能となっている。第4回動軸は、第3回動軸と直交している。
【0021】
第4アーム15と第5アーム16とは、関節175を介して連結されている。そして、第5アーム16は、第4アーム15に対して第5回動軸を回動中心として回動可能となっている。第5回動軸は、第4回動軸と直交している。
【0022】
第5アーム16と第6アーム17とは、関節176を介して連結されている。そして、第6アーム17は、第5アーム16に対して第6回動軸を回動中心として回動可能となっている。第6回動軸は、第5回動軸と直交している。
【0023】
また、第6アーム17は、ロボットアーム10の中で最も先端側に位置するロボット先端部となっている。この第6アーム17は、ロボットアーム10の駆動により、エンドエフェクター20ごと変位することができる。
【0024】
図1に示すエンドエフェクター20は、ワークまたは工具を把持することができる把持部を有する構成である。第6アーム17にエンドエフェクター20を装着した状態では、エンドエフェクター20の先端部は、ツールセンターポイントTCPとなる。
【0025】
ロボット1は、駆動部としてのモーターM1、モーターM2、モーターM3、モーターM4、モーターM5およびモーターM6と、エンコーダーE1、エンコーダーE2、エンコーダーE3、エンコーダーE4、エンコーダーE5およびエンコーダーE6とを備える。モーターM1は、関節171に内蔵され、基台11に対し第1アーム12を前記第1回動軸回りに回転させる。モーターM2は、関節172に内蔵され、第1アーム12と第2アーム13とを前記第2回動軸回りに相対的に回転させる。モーターM3は、関節173に内蔵され、第2アーム13と第3アーム14とを前記第3回動軸回りに相対的に回転させる。モーターM4は、関節174に内蔵され、第3アーム14と第4アーム15とを前記第4回動軸回りに相対的に回転させる。モーターM5は、関節175に内蔵され、第4アーム15と第5アーム16とを前記第5回動軸回りに相対的に回転させる。モーターM6は、関節176に内蔵され、第5アーム16と第6アーム17とを前記第6回動軸回りに相対的に回転させる。
【0026】
また、エンコーダーE1は、関節171に内蔵され、モーターM1の位置を検出する。エンコーダーE2は、関節172に内蔵され、モーターM2の位置を検出する。エンコーダーE3は、関節173に内蔵され、モーターM3の位置を検出する。エンコーダーE4は、関節174に内蔵され、モーターM4の位置を検出する。エンコーダーE5は、第5アーム16に内蔵され、モーターM5の位置を検出する。エンコーダーE6は、第6アーム17に内蔵され、モーターM6の位置を検出する。なお、ここで言う「位置を検出」とは、モーターの回転角すなわち正逆を含む回転量および角速度を検出することを言い、当該検出された情報を「位置情報」と言う。
【0027】
図2に示すように、モータードライバーD1~モータードライバーD6は、それぞれ、対応するモーターM1~モーターM6に接続され、これら各モーターの駆動を制御する。モータードライバーD1~モータードライバーD6は、それぞれ、関節171、関節172、関節173、関節174、第5アーム16および第6アーム17に内蔵されている。
【0028】
エンコーダーE1~エンコーダーE6、モーターM1~モーターM6およびモータードライバーD1~モータードライバーD6は、それぞれ、制御装置3と電気的に接続されている。エンコーダーE1~エンコーダーE6で検出されたモーターM1~モーターM6の位置情報、すなわち、回転量は、制御装置3に電気信号として送信される。そして、この位置情報に基づいて、制御装置3は、
図2に示すモータードライバーD1~モータードライバーD6に制御信号を出力し、モーターM1~モーターM6を駆動させる。すなわち、ロボットアーム10を制御するということは、モーターM1~モーターM6の駆動を制御して、ロボットアーム10に属する第1アーム12~第6アーム17の作動を制御することである。
【0029】
また、ロボット1では、ロボットアーム10の所定箇所、本実施形態では、第6アーム17の先端側に、力を検出する力検出部19が着脱自在に設置される。力検出部19は、少なくとも1つの力検出器を有する。ロボットアーム10は、力検出部19が設置された状態で駆動することができる。なお、力検出部19は、基台11に設置されていてもよい。
【0030】
力検出部19を構成する力検出器は、力およびその方向を検出し得るセンサーであり、本実施形態では、6軸力覚センサーである。力検出部19の力検出器は、互いに直交する3個の検出軸上の力の大きさと、当該3個の検出軸回りのトルクの大きさとを検出する。すなわち、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸の各軸方向の力成分と、X軸回りとなるW方向の力成分と、Y軸回りとなるV方向の力成分と、Z軸回りとなるU方向の力成分とを検出する。これらのX軸、Y軸、Z軸は、ロボット座標系における互いに直交する軸である。これらの各座標系においても前記と同様のX軸、Y軸、Z軸の軸設定がなされる。設定装置4における座標系も、これに対応している。
【0031】
なお、力検出部19の力検出器は、6軸力覚センサーに限定されず、他の構成のものであってもよい。また、力検出部19の力検出器は、基台11またはロボットアーム10の内部に予め設置されていてもよい。
【0032】
力検出部19の力検出器は、エンドエフェクター20に着脱可能に装着することができる。本実施形態では、エンドエフェクター20は、互いに接近離間可能な一対の爪部を有し、各爪部によりワークまたは工具を把持、解除するハンドで構成される。このエンドエフェクター20に装着された力検出器は、両爪部でワークを把持した際の把持力の反力の大きさや向きを検出することができる。
【0033】
なお、エンドエフェクター20としては、図示の構成に限定されず、例えば吸着部を有し、該吸着部の吸着によりワークまたは工具を把持する構成のものであってもよい。また、エンドエフェクター20としては、例えば、研磨機、研削機、切削機、スプレーガン、レーザー光照射器、ドライバー、レンチ等の工具であってもよい。
【0034】
次に、制御装置3および設定装置4について説明する。
図1に示すように、制御装置3は、本実施形態では、ロボット1と離れた位置に設置されている。ただし、この構成に限定されず、制御装置3は、基台11に内蔵されていてもよい。また、制御装置3は、ロボット1の駆動を制御する機能を有し、前述したロボット1の各部と電気的に接続されている。制御装置3は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、を有する。これらの各部は、例えばバスを介して相互に通信可能に接続されている。
【0035】
制御部31は、1以上のプロセッサーを備える。制御部31は、例えば、CPU(Central Processing Unit)で構成され、記憶部32に記憶されている動作プログラム等の各種プログラムを読み出し、実行する。制御部31で生成された信号は、通信部33を介してロボット1の各部に送信され、ロボット1の各部からの信号は、通信部33を介して制御部31で受信される。これにより、ロボットアーム10が所定の作業を所定の条件で実行することができる。
【0036】
記憶部32は、制御部31で実行される各種プログラム等を保存する。記憶部32としては、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリー、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリー、着脱式の外部記憶装置等を有する構成のものが挙げられる。
【0037】
通信部33は、インターフェース回路を備え、例えば有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等の外部インターフェースを用いて制御装置3との間で信号の送受信を行う。通信部33は、有線での通信を行うケーブルを接続するための端子や、無線での通信を行うためのアンテナを備えていてもよい。この場合、図示しないサーバーを介して通信を行ってもよく、また、インターネット等のネットワークを介して通信を行ってもよい。
【0038】
図1および
図2に示すように、設定装置4は、ロボット1に対し、後述する制限領域Aを設定するための装置であり、表示部であるディスプレイ40と、入力操作部44と、を有するノート型パソコンで構成される。設定装置4は、ロボット1に対して動作プログラムの教示を行う教示装置を兼ねていてもよい。
【0039】
入力操作部44は、キーボードおよび図示しないマウスで構成され、作業者がこれらを操作することによって、各種情報の入力操作が行われる。ディスプレイ40は、例えば、液晶、有機EL等により構成され、各種表示画面をカラーまたはモノクロで表示することができる。ディスプレイ40には、後述する制限領域設定画像DAおよびロボット設定画像DB等が表示される。制限領域設定画像DAおよびロボット設定画像DBは、ディスプレイ40に同時に表示されても、画像の切り替え操作等により順次または適時表示されてもよい。
【0040】
なお、設定装置4は、ノート型パソコンに限らず、デスクトップ型パソコンや、タブレット端末等であってもよい。ここで、設定装置4がタブレット端末等の場合には、入力操作部44としてタッチパネルが用いられてもよい。また、表示部は、ディスプレイ40に限らず、例えば、プロジェクターにより制限領域設定画像DA等を投影する画像投影部であってもよい。
【0041】
図2に示す制御部41は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の少なくとも1つのプロセッサーで構成され、記憶部42に記憶されている各種プログラム、例えば、本発明の設定プログラム等を読み出し、実行する。
【0042】
また、制御部41は、後述する制限領域Aを設定する処理を行う機能や、ディスプレイ40の作動を制御する機能等を有する。以下、プロセッサーのうち、ロボットアームに対し制限領域Aを設定する処理を行うプロセッサーを処理部41Aと言い、ディスプレイ40の作動を制御するプロセッサーを表示制御部41Bと言い、作業者が入力操作部44を操作することによって入力した設定情報を取得するプロセッサーを取得部41Cと言う。処理部41Aおよび表示制御部41Bを総称して、制御部41と言う。
【0043】
記憶部42は、制御部41が実行可能な各種プログラム等を保存する。記憶部42としては、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリー、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリー、着脱式の外部記憶装置等を有する構成のものが挙げられる。記憶部42には、本発明の設定プログラムが記憶されている。ただし、この構成に限定されず、本発明の設定プログラムは、記憶部32に記憶されていてもよく、外部の記憶装置に記憶されていてもよい。
【0044】
通信部43は、インターフェース回路を備え、例えば有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等の外部インターフェースを用いて制御装置3との間で信号の送受信を行う。この場合、図示しないサーバーを介して通信を行ってもよく、また、インターネット等のネットワークを介して通信を行ってもよい。通信部43は、記憶部42に記憶された動作プログラムに関する情報等を制御装置3に送信する。また、通信部43は、記憶部32に記憶された情報を受信し、記憶部42で当該情報を記憶することもできる。
【0045】
取得部41Cは、作業者が入力した設定情報を取得する。取得部41Cによって取得した設定情報は、記憶部42に記憶される。
【0046】
次に、ディスプレイ40に表示される制限領域設定画像DAおよびロボット設定画像DBについて説明する。制御部41は、設定プログラムに基づいて、制限領域設定画像DAおよびロボット設定画像DBの画像データを生成し、ディスプレイ40に表示するようディスプレイ40の作動を制御する。また、作業者は、ロボット1を作動させるのに先立ち、入力操作部44を用いて、制限領域設定画像DAおよびロボット設定画像DB上で入力操作を行う。入力操作部44を用いて入力され、設定された設定情報を取得部41Cが取得し、取り込む。そして、処理部41Aが、設定情報を記憶部42に記憶することにより、各種設定が完了する。
【0047】
図3および
図4に示すように、制限領域設定画像DAは、ロボットアーム10に対し、動作領域の制限を指定する領域である制限領域Aの種類、位置、大きさ等の各種設定を行うための画面である。作業者は、制限領域設定画像DAを見ながら入力操作部44を操作して入力することにより、上記設定を行う。制限領域設定画像DAは、第1入力部51と、第2入力部52と、表示領域50とを含む。第2入力部52は、第3入力部53と第4入力部54とを含む。
【0048】
なお、制限領域設定画像DAには、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸で規定されるロボット座標系が表示されている。
図3~
図6中左右方向に沿った軸がX軸であり、
図3~
図6中上下方向に沿った軸がY軸であり、
図3~
図6中紙面に垂直方向に沿った軸がZ軸である。X軸、Y軸およびZ軸が交わる点が原点Oである。X軸における右側を「+」側とし、左側を「-」側とし、Y軸における上側を「+」側とし、下側を「-」側とし、Z軸における紙面手前側を「+」側とし、紙面奥側を「-」側とする。この場合、
図3~
図6において「鉛直方向に沿う」とは、Z軸方向に沿うこと、すなわち、紙面手前側から紙面奥側へ向かう方向、若しくは、紙面奥側から紙面手前側へ向かう方向へ沿うこと、に対応する。
【0049】
第1入力部51は、ロボットアーム10に対して制限領域Aの種類を選択する。制限領域Aの種類としては、ロボットアーム10の侵入を許可する許可領域A1と、ロボットアーム10の侵入を禁止する禁止領域A2とがある。すなわち、許可領域A1と禁止領域A2とを総称して制限領域Aと言う。
【0050】
第1入力部51は、2つのラジオボタン511およびラジオボタン512を備えている。ラジオボタン511およびラジオボタン512は、上下方向に並んで上からこの順で配置されている。ただし、この構成に限定されず、ラジオボタン511およびラジオボタン512は、上下方向に並んで下からこの順で配置されていてもよく、ラジオボタン511およびラジオボタン512は、左右方向に並んで配置されていてもよい。
【0051】
ラジオボタン511の右側には、「許可領域」という文字が表示され、ラジオボタン512の右側には、「禁止領域」という文字が表示されている。例えば、制限領域設定画像DA上に表示されているカーソルをマウスにより移動させ、ラジオボタン511またはラジオボタン512のうちの所望のラジオボタンを押すことにより、いずれかが選択され、入力がなされる。
【0052】
また、ラジオボタン511、512の選択結果に応じて、表示領域50の画像が切り替わる。
図3は、許可領域A1を選択した状態を示す図であり、
図4は、禁止領域A2を選択した状態を示す図である。
【0053】
第1入力部51の入力フォームとしては、上記構成に限定されず、例えば、チェックボックスで構成され、各チェックボックスを選択する構成であってもよく、テキストボックスで構成され、キーボードや音声入力装置により文字列を入力する構成であってもよく、ドロップダウンリスト形式で選択する構成であってもよい。
【0054】
このような第1入力部51を入力すると、以下で述べる第2入力部52で入力する条件の対象が、許可領域A1であるか、禁止領域A2であるかが選択される。
【0055】
第2入力部52は、制限領域Aの境界を入力する部分である。すなわち、第1入力部51で入力した制限領域Aの境界の位置を入力する部分である。制限領域Aは、鉛直方向に沿いかつ互いに位置が異なる第1面101、第2面102、第3面103および第4面104を境界とする矩形の領域である。すなわち、第1面101、第2面102、第3面103および第4面104のそれぞれが境界である。第1面101は、第2面102と比較しX軸方向-側に位置し、Y-Z平面と平行な面である。第2面102は、第1面101と比較しX軸方向+側に位置し、Y-Z平面と平行な面である。第3面103は、第4面104と比較しY軸方向-側に位置し、X-Z平面と平行な面である。第4面104は、第3面103と比較しY軸方向+側に位置し、X-Z平面と平行な面である。
【0056】
第1入力部51の
図3中下側には、表示領域50が設置されており、表示領域50には、制限領域A、ロボット1、X軸、Y軸、第1面101、第2面102、第3面103および第4面104を図示したシミュレーション画像が表示されている。シミュレーション画像は、ロボット1を+Z軸側から見た画像である。
【0057】
表示領域50において、ロボット1のシミュレーション画像は、仮想ロボット6として表示され、ロボット1の位置、形状、大きさ(寸法)、設置方向、設置角度および姿勢のうちの少なくとも1つの情報を示す画像である。
【0058】
第1入力部51および第2入力部52に入力した入力情報を取得部41Cが取得し、取り込む。そして、取り込んだ情報に基づいて、表示制御部41Bが制限領域設定画像DAの表示領域50のシミュレーション画像にリアルタイムで反映させる。すなわち、第1入力部51および第2入力部52に入力した入力情報に基づいて、第1面101、第2面102、第3面103および第4面104の位置をリアルタイムで変更する。これにより、作業者は、第1入力部51および第2入力部52にて、入力内容を確認しながら設定を行うことができる。
【0059】
ここで、「入力情報」とは、作業者が第1入力部51、第2入力部52、後述する第3入力部53および第4入力部54を用いて入力した情報であり、未だ確定していない情報である。一方、後述する「設定情報」とは、入力情報を確定した情報であり、実際の作業に用いられる情報である。
【0060】
このような表示領域50を見ながら第2入力部52を操作し、第1面101、第2面102、第3面103および第4面104の位置を設定することができる。以下、このことについて説明する。
【0061】
第2入力部52は、表示領域50の
図3中上側、下側、左側および右側の計4箇所に設けられている。各第2入力部52は、第3入力部53と、第4入力部54とを有し、これらが
図3中横方向に並んで配置されている。
【0062】
第3入力部53は、制限領域Aの境界となる第1面101、第2面102、第3面103および第4面104のそれぞれの位置、すなわち原点Oからの距離X1、X2、Y1およびY2を数値(数字)で入力するものである。単位は「mm」とされている。換言すると、第1面101は原点Oから距離X1離れた位置に設定され、第2面102は原点Oから距離X2離れた位置に設定され、第3面103は原点Oから距離Y1離れた位置に設定され、第4面104は原点Oから距離Y2離れた位置に設定される。
【0063】
第3入力部53は、第1面101の位置を数値で入力するテキストボックス531と、第2面102の位置を数値で入力するテキストボックス532と、第3面103の位置を数値で入力するテキストボックス533と、第4面104の位置を数値で入力するテキストボックス534と、を有する。
【0064】
制限領域設定画像DAにおいて、テキストボックス531は、表示領域50の左側に位置し、テキストボックス532は、表示領域50の右側に位置し、テキストボックス533は、表示領域50の下側に位置し、テキストボックス534は、表示領域50の上側に位置している。
【0065】
テキストボックス531に数値を入力することにより、X軸の原点OからのX軸方向-側の距離X1を設定することができる。テキストボックス532に数値を入力することにより、X軸の原点OからのX軸方向+側の距離X2を設定することができる。テキストボックス533に数値を入力することにより、Y軸の原点OからのY軸方向-側の距離Y1を設定することができる。テキストボックス534に数値を入力することにより、Y軸の原点OからのY軸方向+側の距離Y2を設定することができる。
【0066】
テキストボックス531、テキストボックス532、テキストボックス533およびテキストボックス534には、それぞれ、正の数字を入力する構成であってもよく、正の符号または負の符号が付いた数字を入力する構成であってもよい。
【0067】
図3に示すように、第1入力部51にて許可領域A1を選択した場合、第1面101、第2面102、第3面103および第4面104で囲まれた部分が許可領域A1となる。第1面101、第2面102、第3面103および第4面104は、第2入力部52への入力により定められる。この許可領域A1は、ロボット1とともに、シミュレーション画像として表示領域50に表示(図示)される。
【0068】
一方、
図4に示すように、第1入力部51にて禁止領域A2を選択した場合、第1面101、第2面102、第3面103および第4面104で囲まれた部分が禁止領域A2となる。第1面101、第2面102、第3面103および第4面104は、第2入力部52への入力により定められる。この禁止領域A2は、ロボット1とともに、シミュレーション画像として表示領域50に表示(図示)される。
【0069】
第1入力部51にて許可領域A1、禁止領域A2のいずれを選択した場合であっても、第2入力部52にて第1面101、第2面102、第3面103および第4面104の位置を入力し設定することにより、許可領域A1または禁止領域A2の位置および大きさ、特にロボット1に対する許可領域A1または禁止領域A2の位置および大きさを、設定することができる。
【0070】
従来では、許可領域A1に相当する領域を設定する画面と、禁止領域A2に相当する領域を設定する画面とを選択する構成ではなかった。このため、設定したい領域の形状、大きさに合わせた入力を行うことができなかった。これに対し、設定装置4では、設定したい制限領域Aの大きさ、形状に合わせて、第1入力部51にて制限領域Aの種類を選択し、第2入力部52にて設定した制限領域Aの境界を設定する。これにより、制限領域Aの種類およびそれに応じた制限領域Aの境界の設定を容易かつ迅速に行うことができる。
【0071】
作業者は、第1入力部51および第2入力部52で入力を行った後、例えば、図示しない「確定ボタン」を押す等の確定操作を行うと、第1入力部51および第2入力部52で入力され、設定された設定情報を取得部41Cが取得し、取り込む。そして、処理部41Aが、取り込んだ設定情報を記憶部42に記憶することにより、各種設定が完了する。
【0072】
以上説明したように、設定装置4は、ロボット1が有するロボットアーム10の侵入を許可する許可領域A1と、ロボットアーム10の侵入を禁止する禁止領域A2と、のいずれか一方の制限領域Aを選択して入力する第1入力部51と、制限領域Aの境界を入力する第2入力部52と、を含む制限領域設定画像DAを表示する表示部としてのディスプレイ40と、第1入力部51および第2入力部52で入力され、設定された設定情報を取得する取得部41Cと、取得部41Cが取得した設定情報に基づいて、ロボットアーム10に対し制限領域Aを設定する処理を行う処理部41Aと、を備える。これにより、制限領域Aの種類および制限領域Aの境界の設定を容易かつ迅速に行うことができる。
【0073】
なお、作業者は、第2入力部52で入力を行ってから第1入力部51で入力を行ってもよい。すなわち、第1入力部51および第2入力部52の操作順番は、第1入力部51および第2入力部52の順であってもよく、第2入力部52および第1入力部51の順であってもよい。
【0074】
また、制限領域Aは、鉛直方向に沿いかつ互いに位置が異なる第1面101、第2面102、第3面103および第4面104を境界とする領域であり、第2入力部52は、第1面101、第2面102、第3面103および第4面104のそれぞれの位置を入力する第3入力部53を有する。これにより、第1面101、第2面102、第3面103および第4面104を境界とする制限領域Aを容易かつ精度よく設定することができる。
【0075】
なお、制限領域Aは、上記形状に限定されず、Z軸方向から見て、円形、楕円形、三角形、五角形以上の多角形であってもよい。例えば、制限領域Aが円形である場合、第2入力部52にて、制限領域Aの円の中心の座標を入力する入力部と、円の半径または直径を入力する入力部と、を有する構成とすることができる。また、表示領域50上において、マウスやタッチパネルでの操作により軌跡を描き、描いた軌跡を境界とする制限領域Aを設定する構成としてもよい。この場合、表示領域50は第2入力部52に対応する。
【0076】
また、本実施形態では、制限領域AのX軸方向の境界およびY軸方向の境界を設定する構成であったが、本発明ではこれに限定されず、さらに制限領域AのZ軸方向の境界も設定する構成であってもよい。
【0077】
前述したように、制限領域設定画像DAは、第1入力部51および第2入力部52で入力された制限領域Aと、ロボット1とを図示したシミュレーション画像を表示する表示領域50と、を含む。これにより、作業者は、シミュレーション画像を確認しながら制限領域Aの設定を行うことができる。特に、制限領域Aのロボット1に対する位置関係を把握しつつ、設定を行うことができ、より適正な設定を容易に行うことができる。
【0078】
また、表示領域50には、第2入力部52での入力に応じた制限領域Aが表示される。これにより、第1入力部51および第2入力部52において、入力内容を確認しながら入力、設定を行うことができる。
【0079】
図3および
図4に示すように、第2入力部52は、第3入力部53の各々の設定を有効にするか無効にするかを入力する第4入力部54を有する。第4入力部54は、第1面101、第2面102、第3面103および第4面104のそれぞれの位置を有効にするか否かを選択して入力する。
【0080】
第4入力部54は、4つのチェックボックス541、542、543、544を有する。チェックボックス541は、テキストボックス531の左側に配置され、チェックボックス542は、テキストボックス532の左側に配置され、チェックボックス543は、テキストボックス533の左側に配置され、チェックボックス544は、テキストボックス534の左側に配置されている。
【0081】
各チェックボックス541、542、543、544は、カーソルを合わせて一度押すとチェックが入り、もう一度押すと
図3に示すようにチェックが外れる、すなわち消える。
【0082】
チェックボックス541~544にチェックが入っている場合、その横にある(同一の第2入力部52にある)テキストボックス531~534への入力は有効となる。すなわち、当該テキストボックスへ入力された数値により、当該テキストボックスに対応する第1面101~第4面104による境界が設定される。
【0083】
チェックボックス541~544へのチェックが外れている場合、その横にある(同一の第2入力部52にある)テキストボックス531~534への入力は無効となる。すなわち、当該テキストボックスへの数値の入力の有無にかかわらず、当該テキストボックスに対応する第1面101~第4面104による境界は無いものとされる。
【0084】
チェックボックス541にカーソルを合わせて押圧回数を選択し、チェックを外すことにより、テキストボックス531への入力が無効になる。すなわち、第1面101による境界は存在しないこととなる。
【0085】
チェックボックス542にカーソルを合わせて押圧回数を選択し、チェックを外すことにより、テキストボックス532への入力が無効になる。すなわち、第2面102による境界は存在しないこととなる。
【0086】
チェックボックス543にカーソルを合わせて押圧回数を選択し、チェックを外すことにより、テキストボックス533への入力が無効になる。すなわち、第3面103による境界は存在しないこととなる。
【0087】
チェックボックス544にカーソルを合わせて押圧回数を選択し、チェックを外すことにより、テキストボックス534への入力が無効になる。すなわち、第4面104による境界は存在しないこととなる。
【0088】
ここで、第1面101による境界が存在しないとは、第1面101を無限遠方に置いたものと同様と考えることができる。第2面102~第4面104についても同様である。
【0089】
チェックボックス541、542、543、544へのチェックを外すか否かをそれぞれ選択することにより、例えば、
図6中(a)~(x)に示すように、多彩な制限領域Aを設定することができる。なお、
図6中右上がりのハッチングで示す領域が許可領域A1であり、
図6中左上がりのハッチングで示す領域が禁止領域A2である。
【0090】
図6中(a)では、第1入力部51において許可領域A1を選択した場合において、チェックボックス541にチェックを入れて第1面101による境界を設定し、チェックボックス542、543および544のチェックを外して第2面102~第4面104による境界を無いものとしている。
【0091】
図6中(j)では、第1入力部51において許可領域A1を選択した場合において、チェックボックス542および544にチェックを入れて第2面102および第4面104による境界を設定し、チェックボックス541および543のチェックを外して第1面101および第3面103による境界を無いものとしている。
【0092】
以上のような構成の第4入力部54を有することにより、チェックボックス541~544のチェックを外すだけで、すなわち簡単な操作で第1面101~第4面104のうちの対応する面による境界を無くすことができる。
【0093】
このように、第2入力部52は、第1面101、第2面102、第3面103および第4面104のそれぞれの位置を有効にするか否かを選択して入力する第4入力部54を有し、処理部41Aは、第1面101、第2面102、第3面103および第4面104のうち、第4入力部54により有効とされた面を境界とする領域を制限領域Aに設定する。これにより、多彩な制限領域Aを設定することができる。特に、簡単な操作で、制限領域Aの所定の方向の境界、すなわち第1面101~第4面104のうちの所定の面による境界を無くすことができる。
【0094】
また、ディスプレイ40には、
図5に示すようなロボット設定画像DBが表示される。ロボット設定画像DBは、制限領域設定画像DAと同時に表示される構成であってもよく、別々に表示される構成であってもよい。
【0095】
ロボット設定画像DBが制限領域設定画像DAと同時に表示される場合、ロボット設定画像DBは、制限領域設定画像DAに重ねて表示されてもよい。また、ロボット設定画像DBが制限領域設定画像DAと同時に表示される場合、ロボット設定画像DBがディスプレイ40とは異なる表示部に表示される構成であってもよい。
【0096】
ロボット設定画像DBが制限領域設定画像DAと別で表示される場合、制限領域設定画像DAとロボット設定画像DBとを切り替える図示しない切替操作部を操作することにより切り替わる構成であってもよい。
【0097】
ロボット設定画像DBは、ロボット1の位置を入力する位置入力部55と、ロボット1の姿勢を入力する姿勢入力部56と、ロボット1の画像を表示するロボット表示領域57とを含む。ここで、ロボット1の位置とは、基台11の位置のことを言い、ロボット1の姿勢とは、基台11のX軸回り、Y軸回りおよびZ軸回りの回転位置のことを言う。
【0098】
位置入力部55は、テキストボックス551、552、553を有する。テキストボックス551は、ロボット1の基台11のX軸方向における原点Oからの距離X_OFSを入力する部分である。テキストボックス552は、ロボット1の基台11のY軸方向における原点Oからの距離Y_OFSを入力する部分である。テキストボックス553は、ロボット1のZ軸方向における原点Oからの距離Z_OFSを入力する部分である。これらに数値を入力することにより、ロボット1の設置位置の原点Oからのずれ量を設定することができる。
【0099】
姿勢入力部56は、テキストボックス561、562、563を有する。テキストボックス561は、ロボット1のU方向、すなわちZ軸回りの回転角度U_ROTを入力する部分である。テキストボックス562は、ロボット1のV方向、すなわちY軸回りの回転角度V_ROTを入力する部分である。テキストボックス563は、ロボット1のW方向、すなわちX軸回りの回転角度W_ROTを入力する部分である。これらに数値を入力することにより、ロボット1の設置位置における姿勢を設定することができる。
【0100】
位置入力部55および姿勢入力部56の右側には、ロボット表示領域57が配置されている。ロボット表示領域57には、ロボット1を+Z軸側から見たシミュレーション画像である仮想ロボット8が表示されている。ロボット表示領域57では、位置入力部55および姿勢入力部56の入力結果に応じて、仮想ロボット8の位置および姿勢が変化して表示される。これにより、ロボット1の位置および姿勢の設定を容易かつ精度よく行うことができる。
【0101】
作業者は、位置入力部55および姿勢入力部56で入力を行った後、例えば、図示しない「確定ボタン」を押す等の確定操作を行うと、位置入力部55および姿勢入力部56で入力され、設定されたロボット1の位置および姿勢の情報を取得部41Cが取得し、取り込む。そして、取り込んだ情報に基づいて、表示制御部41Bが制限領域設定画像DAの表示領域50に表示されている仮想ロボット6に反映させる。これにより、作業者は、第1入力部51および第2入力部52にて、ロボット1の位置および姿勢を考慮した制限領域Aの設定を行うことができる。
【0102】
本実施形態では、表示領域50に表示される仮想ロボット6と、ロボット表示領域57に表示される仮想ロボット8とは、連動しているが、これに限らず、両者は連動しなくてもよい。
【0103】
このように、表示部としてのディスプレイ40は、ロボット1の位置および姿勢を設定するロボット設定画像DBを表示する。これにより、作業者は、ロボット1の位置および姿勢を考慮した制限領域Aの設定を行うことができる。
【0104】
なお、ロボット設定画像DBは、ロボット1の位置のみを設定する画面であってもよく、ロボット1の姿勢のみを設定する画面であってもよい。また、ロボット設定画像DBは、省略されていてもよい。
【0105】
次に、
図7に示すフローチャートに基づいて、本発明の設定方法の一例について説明する。
【0106】
図7に示すように、本発明の設定方法は、ステップS1と、ステップS2と、ステップS3と、ステップS4と、を有する。
【0107】
ステップS1において、
図3または
図4に示す制限領域設定画像DAをディスプレイ40に表示する。ステップS1は、表示制御部41Bが実行する。このステップS1が、制限領域設定画像DAを表示する表示ステップである。
【0108】
次いで、作業者が、入力操作部44を用いて前述したような操作を行い、各種設定を行う。そして、その入力情報を取得部41Cが取得する。なお、ステップS2における詳細は、後述する。
【0109】
次いで、ステップS3において、設定情報を取得する。すなわち、図示しない確定操作が行われると、その時の入力情報を設定情報として、取得部41Cが取得し、取り込む。このステップS3が、設定された設定情報を取得する取得ステップである。
【0110】
次いで、ステップS4において、設定を行う。本ステップは、処理部41Aが設定情報を記憶部42に記憶することにより実行される。このステップS4がロボットアーム10に対し制限領域Aを設定する処理を行う処理ステップである。
【0111】
このようなステップS1~S4を経ることにより、設定したい制限領域Aの大きさ、形状に合わせて、第1入力部51にて制限領域Aの種類を選択し、第2入力部52にて選択した制限領域Aの境界を入力し、設定することができる。これにより、制限領域Aの境界の設定を容易かつ迅速に行うことができる。
【0112】
次に、ステップS2について詳述する。
ステップS2において、第1入力部51で許可領域A1を入力した場合、
図8に示すステップS101~ステップS113を実行し、第1入力部51で禁止領域A2を入力した場合、
図9に示すステップS201~ステップS210を実行する。
【0113】
まず、第1入力部51で許可領域A1を入力した場合について説明する。
ステップS101において、X1のチェック付きか否かを判断する。すなわち、チェックボックス541にチェックが入れられているか否かを判断する。ステップS101において、X1のチェック付きであると判断した場合、ステップS102において、X1≦X_OFSであるか否かを判断する。この判断は、テキストボックス531に入れられた数値が、設定されている距離X_OFS以下であるか否かに基づいてなされる。
【0114】
ステップS102において、X1≦X_OFSであると判断した場合、ステップS104に移行し、X1≦X_OFSではないと判断した場合、ステップS103に移行する。
【0115】
ステップS103では、X1はX_OFSよりも小さい値を設定するよう報知する内容を決定し、ステップS113において、エラー状態フラグオン、すなわち、報知を行う。ここで、X1≦X_OFSではない場合とは、基台11の位置が許可領域A1の外側に位置することを示している。X1はX_OFSよりも小さい値を設定するよう報知することにより、基台11の位置および許可領域A1を適切に設定させることができる。
【0116】
ステップS104では、X2のチェック付きか否かを判断する。すなわち、チェックボックス542にチェックが入れられているか否かを判断する。ステップS104において、X2のチェック付きであると判断した場合、ステップS105において、X_OFS≦X2であるか否かを判断する。この判断は、テキストボックス532に入れられた数値が、設定されている距離X_OFS以上であるか否かに基づいてなされる。
【0117】
ステップS105において、X_OFS≦X2であると判断した場合、ステップS107に移行し、X_OFS≦X2ではないと判断した場合、ステップS106に移行する。
【0118】
ステップS106では、X2はX_OFSよりも大きい値を設定するよう報知する内容を決定し、ステップS113において、報知を行う。ここで、X_OFS≦X2ではない場合とは、基台11の位置が許可領域A1の外側に位置することを示している。X2はX_OFSよりも大きい値を設定するよう報知することにより、基台11の位置および許可領域A1を適切に設定させることができる。
【0119】
ステップS107では、Y1のチェック付きか否かを判断する。すなわち、チェックボックス543にチェックが入れられているか否かを判断する。ステップS107において、Y1のチェック付きであると判断した場合、ステップS108において、Y1≦Y_OFSであるか否かを判断する。この判断は、テキストボックス533に入れられた数値が、設定されている距離Y_OFS以下であるか否かに基づいてなされる。
【0120】
ステップS107において、Y1≦Y_OFSであると判断した場合、ステップS110に移行し、Y1≦Y_OFSではないと判断した場合、ステップS109に移行する。
【0121】
ステップS109では、Y1はY_OFSよりも小さい値を設定するよう報知する内容を決定し、ステップS113において、報知を行う。ここで、Y1≦Y_OFSではない場合とは、基台11の位置が許可領域A1の外側に位置することを示している。Y1はY_OFSよりも小さい値を設定するよう報知することにより、基台11の位置および許可領域A1を適切に設定させることができる。
【0122】
ステップS110では、Y2のチェック付きか否かを判断する。すなわち、チェックボックス544にチェックが入れられているか否かを判断する。ステップS110において、Y2のチェック付きであると判断した場合、ステップS111において、Y_OFS≦Y2であるか否かを判断する。この判断は、テキストボックス534に入れられた数値が、設定されている距離Y_OFS以上であるか否かに基づいてなされる。
【0123】
ステップS111において、Y_OFS≦Y2ではないと判断した場合、ステップS112に移行し、Y_OFS≦Y2であると判断した場合、処理を完了する。
【0124】
ステップS112では、Y2はY_OFSよりも大きい値を設定するよう報知する内容を決定し、ステップS113において、報知を行う。ここで、Y_OFS≦Y2ではない場合とは、基台11の位置が許可領域A1の外側に位置することを示している。Y2はY_OFSよりも大きい値を設定するよう報知することにより、基台11の位置および許可領域A1を適切に設定させることができる。
【0125】
このようなステップS101~ステップS113を経ることにより、許可領域A1の入力が完了する。
【0126】
次に、第1入力部51で禁止領域A2を入力した場合について説明する。
ステップS201において、X1≦X2か否かを判断する。この判断は、テキストボックス531に入れられた数値およびテキストボックス532に入れられた数値に基づいてなされる。
【0127】
ステップS201において、X1≦X2であると判断した場合、ステップS202に移行し、X1≦X2ではないと判断した場合、ステップS203に移行する。
【0128】
ステップS203では、X1はX2よりも小さい値を設定するよう報知する内容を決定し、ステップS210において、報知を行う。ここで、X1≦X2ではない場合とは、第1面101が、第2面102と比較しX軸方向-側に位置しないことを示している。X1はX2よりも小さい値を設定するよう報知することにより、第1面101が、第2面102と比較しX軸方向-側に位置するよう設定させることができる。
【0129】
次いで、ステップS202において、Y1≦Y2か否かを判断する。この判断は、テキストボックス533に入れられた数値およびテキストボックス534に入れられた数値に基づいてなされる。
【0130】
ステップS202において、Y1≦Y2であると判断した場合、ステップS204に移行し、Y1≦Y2ではないと判断した場合、ステップS205に移行する。
【0131】
ステップS205では、Y1はY2よりも小さい値を設定するよう報知する内容を決定し、ステップS210において、報知を行う。ここで、Y1≦Y2ではない場合とは、第3面103が、第4面104と比較しY軸方向-側に位置しないことを示している。Y1はY2よりも小さい値を設定するよう報知することにより、第3面103が、第4面104と比較しY軸方向-側に位置するよう設定させることができる。
【0132】
次いで、ステップS204において、X1≦X_OFSであるか否かを判断する。この判断は、テキストボックス531に入れられた数値が、設定されている距離X_OFS以下であるか否かに基づいてなされる。ステップS204において、X1≦X_OFSであると判断した場合、ステップS206に移行し、X1≦X_OFSではないと判断した場合、処理を完了する。
【0133】
次いで、ステップS206において、X_OFS≦X2であるか否かを判断する。この判断は、テキストボックス532に入れられた数値が、設定されている距離X_OFS以上であるか否かに基づいてなされる。ステップS206において、X_OFS≦X2であると判断した場合、ステップS207に移行し、X_OFS≦X2ではないと判断した場合、処理を完了する。
【0134】
次いで、ステップS207において、Y1≦Y_OFSであるか否かを判断する。この判断は、テキストボックス533に入れられた数値が、設定されている距離Y_OFS以下であるか否かに基づいてなされる。ステップS207において、Y1≦Y_OFSであると判断した場合、ステップS208に移行し、Y1≦Y_OFSではないと判断した場合、処理を完了する。
【0135】
次いで、ステップS208において、Y_OFS≦Y2であるか否かを判断する。この判断は、テキストボックス534に入れられた数値が、設定されている距離Y_OFS以上であるか否かに基づいてなされる。ステップS208において、Y_OFS≦Y2であると判断した場合、ステップS209に移行し、Y_OFS≦Y2ではないと判断した場合、処理を完了する。
【0136】
ステップS209では、禁止領域A2がロボット1を含まないように設定するよう報知する内容を決定し、ステップS210において、報知を行う。ここで、X1≦X_OFS、X_OFS≦X2、Y1≦Y_OFSおよびY_OFS≦Y2の全てを満たす場合とは、基台11の位置が禁止領域A2の内側に位置することを示している。禁止領域A2がロボット1を含まないように設定する、すなわち、X1、X2、Y1およびY2のいずれかを、上記の条件を満たさない値に設定するよう報知することにより、基台11の位置および禁止領域A2を適切に設定させることができる。
【0137】
このようなステップS201~ステップS210を経ることにより、禁止領域A2の入力が完了する。
【0138】
以上説明したように、本発明の設定方法は、ロボット1が有するロボットアーム10の侵入を許可する許可領域A1と、ロボットアーム10の侵入を禁止する禁止領域A2と、のいずれか一方の制限領域Aを選択して入力する第1入力部51と、制限領域Aの境界を入力する第2入力部52と、を含む制限領域設定画像DAを表示する表示ステップと、第1入力部51および第2入力部52で入力され、設定された設定情報を取得する取得ステップと、取得ステップで取得した設定情報に基づいて、ロボットアーム10に対し制限領域Aを設定する処理を行う処理ステップと、を有する。このようなステップを実行することにより、制限領域Aの種類および制限領域Aの境界の設定を容易かつ迅速に行うことができる。
【0139】
以上説明したように、本発明の設定プログラムは、ロボット1が有するロボットアーム10の侵入を許可する許可領域A1と、ロボットアーム10の侵入を禁止する禁止領域A2と、のいずれか一方の制限領域Aを選択して入力する第1入力部51と、制限領域Aの境界を入力する第2入力部52と、を含む制限領域設定画像DAを表示する表示ステップと、第1入力部51および第2入力部52で入力され、設定された設定情報を取得する取得ステップと、取得ステップで取得した設定情報に基づいて、ロボットアーム10に対し制限領域Aを設定する処理を行う処理ステップと、を実行するためのものである。このような設定プログラムを実行することにより、制限領域Aの種類および制限領域Aの境界の設定を容易かつ迅速に行うことができる。
【0140】
本発明の設定プログラムは、記憶部42、記憶部32、外部の記憶装置等、複数の箇所に分散して記憶されていてもよい。
【0141】
以上、本発明の設定装置、設定方法および設定プログラムを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。また、設定装置の各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構造物と置換することができる。また、任意の構造物が付加されていてもよい。
【0142】
また、本発明の設定方法は、前記実施形態に任意の目的の工程を追加したものであってもよい。
【0143】
実施形態では、取り込んだ情報に基づいて、表示制御部41Bが制限領域設定画像DAの表示領域50のシミュレーション画像にリアルタイムで反映させる構成を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。表示領域50には、シミュレーション画像に代えて、第1面101~第4面104の位置関係を示すガイド画像を表示する構成としてもよい。ガイド画像は、
図4の表示領域50に示されるように、第1面101は、第2面102と比較しX軸方向-側に位置し、第2面102は、第1面101と比較しX軸方向+側に位置し、第3面103は、第4面104と比較しY軸方向-側に位置し、第4面104は、第3面103と比較しY軸方向+側に位置することが示されるものであることが好ましい。
【0144】
実施形態では、チェックボックス541、542、543、544へのチェックを外すか否かをそれぞれ選択することにより制限領域Aを設定できる構成を説明した。本発明はこれに限定されず、表示領域50として禁止領域A2が選択されている場合には、4つのチェックボックス541、542、543、544にチェックが入っている状態から変更できない構成としてもよい。換言すると、表示領域50として禁止領域A2が選択されている場合には、第1面101、第2面102、第3面103および第4面104のそれぞれの位置が必ず有効となる構成としてもよい。
【0145】
禁止領域A2が選択されている場合に、4つのチェックボックス541、542、543、544にチェックが入っている状態から変更できない構成とすることで、領域全体が禁止領域A2によって2つ以上に分断されるような設定が行われない。より具体的には、
図6中の(f)、(l)、(n)、(p)、(r)、(t)、(v)および(w)のいずれかに設定されることを抑制する。
【0146】
例えば、
図6中の(f)のように設定された場合、XUからX軸方向+側、かつ、XLからX軸方向-側が禁止領域A2として設定される。換言すると、ロボットアーム10の侵入できる領域は、XUからX軸方向-側、かつ、XLからX軸方向+側となる。ここで、XUからX軸方向-側に基台11が位置する場合に、XLからX軸方向+側へロボットアーム10の先端部を位置させる設定を行うと、基台11からロボットアーム10の先端部までの間に備わる、いずれかのロボットアーム10が禁止領域A2を跨ぐ姿勢となり、好ましくない設定のなされる虞がある。そのため、禁止領域A2が選択されている場合に、4つのチェックボックス541、542、543、544にチェックが入っている状態から変更できない構成とすることで、禁止領域A2が選択されている場合において、好ましくない設定が行われることを抑制できる。
【符号の説明】
【0147】
1…ロボット、3…制御装置、4…設定装置、6…仮想ロボット、8…仮想ロボット、10…ロボットアーム、11…基台、12…第1アーム、13…第2アーム、14…第3アーム、15…第4アーム、16…第5アーム、17…第6アーム、19…力検出部、20…エンドエフェクター、31…制御部、32…記憶部、33…通信部、40…ディスプレイ、41…制御部、41A…処理部、41B…表示制御部、41C…取得部、42…記憶部、43…通信部、44…入力操作部、50…表示領域、51…第1入力部、52…第2入力部、53…第3入力部、54…第4入力部、55…位置入力部、56…姿勢入力部、57…ロボット表示領域、100…ロボットシステム、101…第1面、102…第2面、103…第3面、104…第4面、171…関節、172…関節、173…関節、174…関節、175…関節、176…関節、511…ラジオボタン、512…ラジオボタン、531…テキストボックス、532…テキストボックス、533…テキストボックス、534…テキストボックス、541…チェックボックス、542…チェックボックス、543…チェックボックス、544…チェックボックス、551…テキストボックス、552…テキストボックス、553…テキストボックス、561…テキストボックス、562…テキストボックス、563…テキストボックス、A…制限領域、A1…許可領域、A2…禁止領域、D1…モータードライバー、D2…モータードライバー、D3…モータードライバー、D4…モータードライバー、D5…モータードライバー、D6…モータードライバー、DA…制限領域設定画像、DB…ロボット設定画像、DI…シミュレーション画像、E1…エンコーダー、E2…エンコーダー、E3…エンコーダー、E4…エンコーダー、E5…エンコーダー、E6…エンコーダー、M1…モーター、M2…モーター、M3…モーター、M4…モーター、M5…モーター、M6…モーター、O…原点、S1…ステップ、S2…ステップ、S3…ステップ、S4…ステップ、TCP…ツールセンターポイント