(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024140851
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】触覚提示システム、情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20241003BHJP
A63F 13/285 20140101ALI20241003BHJP
A63F 13/24 20140101ALI20241003BHJP
A63F 13/65 20140101ALI20241003BHJP
【FI】
G06F3/01 560
G06F3/01 514
A63F13/285
A63F13/24
A63F13/65
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023052196
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000142595
【氏名又は名称】株式会社栗本鐵工所
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】辻 仁志
(72)【発明者】
【氏名】橋田 真一朗
(72)【発明者】
【氏名】上嶋 優矢
(72)【発明者】
【氏名】増田 勇貴
(72)【発明者】
【氏名】赤岩 修一
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA08
5E555AA57
5E555AA77
5E555BA03
5E555BA04
5E555BA20
5E555BB03
5E555BB04
5E555BB20
5E555DA24
5E555DB03
5E555DB41
5E555DC13
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】触覚提示装置を用いた触覚提示が可能な時間を表示することができる触覚提示システムを提供する。
【解決手段】触覚提示システムは、ユーザに提供するコンテンツに係る触覚を提示する触覚提示装置と、情報処理装置とを備える。触覚提示装置又は情報処理装置は、触覚提示装置を駆動するためのバッテリに係るバッテリ情報を取得し、バッテリ情報、及びコンテンツに係るコンテンツ情報に応じて、コンテンツを利用した際の触覚提示装置の利用可能時間を算出する。コンテンツに対応付けて、利用可能時間に係る情報をユーザに通知する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに提供するコンテンツに係る触覚を提示する触覚提示装置と、情報処理装置とを備える触覚提示システムであって、
前記触覚提示装置又は前記情報処理装置は、
前記触覚提示装置を駆動するためのバッテリに係るバッテリ情報を取得し、
前記バッテリ情報、及び前記コンテンツに係るコンテンツ情報に応じて、前記コンテンツを利用した際の前記触覚提示装置の利用可能時間を算出し、
前記コンテンツに対応付けて、前記利用可能時間に係る情報をユーザに通知する
触覚提示システム。
【請求項2】
前記触覚提示装置又は前記情報処理装置は、
算出された触覚提示可能な時間を表示する
請求項1に記載の触覚提示システム。
【請求項3】
前記触覚提示装置又は前記情報処理装置は、
複数の前記コンテンツを示す文字又は画像と共に、各コンテンツに係る触覚提示可能な時間をそれぞれ表示する
請求項1又は請求項2に記載の触覚提示システム。
【請求項4】
前記触覚提示装置又は前記情報処理装置は、
複数の前記コンテンツを示す文字又は画像を表示し、一のコンテンツが選択された場合に、該一のコンテンツに係る触覚提示可能な時間を表示する
請求項1又は請求項2に記載の触覚提示システム。
【請求項5】
前記触覚提示装置又は前記情報処理装置は、
前記バッテリ情報と、前記コンテンツに係る触覚を提示するための触覚データと、前記バッテリの放電特性を示す放電特性データとに基づいて、前記コンテンツを利用した際の前記触覚提示装置の利用可能時間を算出するようにしてあり、
前記バッテリ情報は前記バッテリの電圧を示すデータを含み、
前記触覚データは触覚提示に必要な電流を示すデータを含み、
前記放電特性データは、前記バッテリの電圧と、電流と、時間との関係を示すデータである
請求項1又は請求項2に記載の触覚提示システム。
【請求項6】
前記触覚提示装置は、
ユーザによって把持される把持体と、
ユーザの操作によって前記把持体から接離する方向へ変位可能な変位部と、
変位する前記変位部に対して、電流が供給されている間、該電流の大きさに応じた反力を生じさせることにより力覚を生じさせる駆動デバイスと
を備え、
前記触覚データは、
前記変位部の変位量と、前記駆動デバイスに供給する電流の値とを対応付けたデータであり、
前記駆動デバイスに供給される電流の値に基づく統計値と、受信したバッテリ情報が示す電圧と、前記放電特性データとに基づいて、前記触覚提示装置の利用可能時間を算出する
請求項5に記載の触覚提示システム。
【請求項7】
前記触覚提示装置又は前記情報処理装置は、
前記触覚提示装置の利用可能時間が所定時間未満である場合、前記コンテンツの触覚提示が不能であることを表示する
請求項1又は請求項2に記載の触覚提示システム。
【請求項8】
ユーザに提供するコンテンツに係る触覚を提示する触覚提示装置を駆動するためのバッテリに係るバッテリ情報を取得し、前記バッテリ情報、及び前記コンテンツに係るコンテンツ情報に応じて、前記コンテンツを利用した際の前記触覚提示装置の利用可能時間を算出し、前記コンテンツに対応付けて、前記利用可能時間に係る情報をユーザに通知する処理を実行する処理部を備える
情報処理装置。
【請求項9】
ユーザに提供するコンテンツに係る触覚を提示する触覚提示装置を駆動するためのバッテリに係るバッテリ情報を取得し、
前記バッテリ情報、及び前記コンテンツに係るコンテンツ情報に応じて、前記コンテンツを利用した際の前記触覚提示装置の利用可能時間を算出し、
前記コンテンツに対応付けて、前記利用可能時間に係る情報をユーザに通知する
情報処理方法。
【請求項10】
ユーザに提供するコンテンツに係る触覚を提示する触覚提示装置を駆動するためのバッテリに係るバッテリ情報を取得し、
前記バッテリ情報、及び前記コンテンツに係るコンテンツ情報に応じて、前記コンテンツを利用した際の前記触覚提示装置の利用可能時間を算出し、
前記コンテンツに対応付けて、前記利用可能時間に係る情報をユーザに通知する
処理を情報処理装置に実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、触覚提示システム、情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
触覚を提示する技術(ハプティクス)が種々提案されている。発明者らは、磁気粘性流体に対する知見に基づいて、ユーザが操作可能であって、対象物によって異なる感触を再現する触覚提示装置を提案した(特許文献1等)。特許文献2には、触覚提示装置による触覚提示と、視覚提示(画像出力)とを合わせて出力するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6906275号
【特許文献2】特開2020-130632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、触覚提示装置を用いた触覚提示が可能な時間を表示することができる触覚提示システム、情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一側面に係る触覚提示システムは、ユーザに提供するコンテンツに係る触覚を提示する触覚提示装置と、情報処理装置とを備える触覚提示システムであって、前記触覚提示装置又は前記情報処理装置は、前記触覚提示装置を駆動するためのバッテリに係るバッテリ情報を取得し、前記バッテリ情報、及び前記コンテンツに係るコンテンツ情報に応じて、前記コンテンツを利用した際の前記触覚提示装置の利用可能時間を算出し、前記コンテンツに対応付けて、前記利用可能時間に係る情報をユーザに通知する。
【0006】
本開示の一側面に係る情報処理装置は、ユーザに提供するコンテンツに係る触覚を提示する触覚提示装置を駆動するためのバッテリに係るバッテリ情報を取得し、前記バッテリ情報、及び前記コンテンツに係るコンテンツ情報に応じて、前記コンテンツを利用した際の前記触覚提示装置の利用可能時間を算出し、前記コンテンツに対応付けて、前記利用可能時間に係る情報をユーザに通知する処理を実行する処理部を備える。
【0007】
本開示の一側面に係る情報処理方法は、ユーザに提供するコンテンツに係る触覚を提示する触覚提示装置を駆動するためのバッテリに係るバッテリ情報を取得し、前記バッテリ情報、及び前記コンテンツに係るコンテンツ情報に応じて、前記コンテンツを利用した際の前記触覚提示装置の利用可能時間を算出し、前記コンテンツに対応付けて、前記利用可能時間に係る情報をユーザに通知する。
【0008】
本開示の一側面に係るコンピュータプログラムは、ユーザに提供するコンテンツに係る触覚を提示する触覚提示装置を駆動するためのバッテリに係るバッテリ情報を取得し、前記バッテリ情報、及び前記コンテンツに係るコンテンツ情報に応じて、前記コンテンツを利用した際の前記触覚提示装置の利用可能時間を算出し、前記コンテンツに対応付けて、前記利用可能時間に係る情報をユーザに通知する処理を情報処理装置に実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、触覚提示装置を用いた触覚提示が可能な時間を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態1におけるゲームシステムを示す模式図である。
【
図2】視覚提示装置の内部構成を示すブロック図である。
【
図5】触覚提示装置の構成を示すブロック図である。
【
図6】サーバ装置の内部構成を示すブロック図である。
【
図7】プレイ可能時間(触覚提示可能な時間)の表示処理手順を示すフローチャートである。
【
図8】プレイ可能時間(触覚提示可能な時間)の表示処理手順を示すフローチャートである。
【
図9】プレイ可能時間が表示されたゲーム選択画面の一例を示す図である。
【
図10】プレイ可能時間が表示されたゲーム選択画面の他の例を示す図である。
【
図12】アイテム及びプレイ可能時間の表示例を示す図である。
【
図13】触覚提示に係る処理手順を示すフローチャートである。
【
図14】実施形態2に係る視覚提示装置の内部構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の実施形態に係る触覚提示システム、情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラムを、以下に図面を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、本実施形態に係る触覚提示システムを適用したゲームシステムについて説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
【0012】
(実施形態1)
図1は、本実施形態1におけるゲームシステム100を示す模式図である。ゲームシステム100は、情報処理装置の一例である視覚提示装置1と、触覚提示装置2と、サーバ装置3とを含む。視覚提示装置1と、触覚提示装置2とは近距離無線通信で通信接続され、相互にデータを授受する。視覚提示装置1と、サーバ装置3とは、ネットワークNを介して相互にデータを送受信する。ネットワークNは、インターネットN1、キャリアネットワークN2、基地局BS、及びアクセスポイントAPを含む。
【0013】
視覚提示装置1は、仮想オブジェクトであるキャラクタCを視覚的に提示する装置である。また、視覚提示装置1は、キャラクタCを聴覚的に提示する機能も有する。視覚提示装置1は、例えば表示部14及び音声出力部15を有するスマートフォンである。視覚提示装置1は、スマートフォンに限られず、タブレット端末、ラップトップ型のPC(Personal Computer)、ゲーム専用機器などであってもよい。視覚提示装置1は、触覚提示装置2と一体化されたゲーム専用機器、すなわちコントローラ部分に触覚提示装置2を含むゲーム機であってもよい。なお、視覚提示装置1と、表示部14及び音声出力部15とは、別体の構成であってもよい。
【0014】
触覚提示装置2は、ユーザが指を変位部202に沿えて持ちながら指を動かして操作できる装置である。触覚提示装置2は、ユーザが指を動かすことで変位する変位部202の位置を読み取り、内蔵するMRF(Magneto-Rheological Fluid)デバイス(駆動デバイス)24をその位置に応じて制御してユーザの変位部202への操作に対する反力(回転抵抗)により力覚を生じさせ、触覚を提示する装置である。触覚提示装置2の変位部202態様は、
図1に示すようなものに限られず、ボタンであってもよいし、スティック状であってもよいし、カバーに覆われたクッション状のものであってもよい。触覚提示装置2は、MRFデバイス24に代えて、モータ、ピエゾ素子、超音波発振器などを採用し、ユーザの操作に対し回転力や振動により力覚を生じさせるアクティブ型の触覚提示装置であってもよく、変位部202の他、振動や温感、冷感、電気刺激を提示するものと組み合わされてもよい。アクティブ型と、本願のようなパッシブ型の触覚提示装置を組み合わせてもよい。地面や壁に設置し、ユーザの手のひらや足等で操作される構造でもよい。
【0015】
ゲームシステム100では、ゲームアプリケーションプログラム(以下、ゲームアプリP1という)をインストールした視覚提示装置1が、サーバ装置3と通信してゲームを実行可能とする。視覚提示装置1は、サーバ装置3のコンテンツデータベース(DB:Data Base )311から、ゲームコンテンツをネットワークN経由で取得する。ゲームコンテンツは、ゲームのキャラクタCである仮想オブジェクトを視覚的、聴覚的及び触覚的に提示するための視覚データ、聴覚データ、触覚データを含む。視覚提示装置1は、取得したゲームコンテンツに含まれる視覚データに基づき、内蔵する表示部14にキャラクタCの画像を表示する(視覚的に提示する)。また、視覚提示装置1は、取得したゲームコンテンツに含まれる聴覚データに基づき、音声出力部15からキャラクタCの音声及び効果音を出力する(聴覚的に提示する)。更に、視覚提示装置1は、取得したゲームコンテンツに含まれる触覚データを触覚提示装置2へ送信し、キャラクタCを触覚的に提示する。
より具体的には
図1に示すように、視覚提示装置1は表示部14にキャラクタCを表示させる。ユーザが触覚提示装置2の変位部202を指で押し込むと、キャラクタCの種類に応じた触覚が生じる。表示中のキャラクタCの画像は、変位部202の操作及び触覚提示とともに変化し、変化に応じた音声又は効果音が音声出力部15から出力される。
【0016】
ゲームシステム100では、操作するキャラクタCが登場するゲームコンテンツを選択することができる。視覚提示装置1は、選択されたキャラクタCに応じた触覚を触覚提示装置2によって提示する。また、視覚提示装置1は変位部202における変位に応じて画像及び音声を変更して出力する。視覚提示装置1は、ゲームシナリオに応じた触覚提示装置2の操作に従って、所定のゲームポイントを加算させたり、抽選(いわゆるガチャ)を実行したりしてゲームを進行させる。
【0017】
図2は、視覚提示装置1の内部構成を示すブロック図である。視覚提示装置1は、処理部10、記憶部11、第1通信部12、第2通信部13、表示部14、音声出力部15、及び操作部16を備える。処理部10は、CPU(Central Processing Unit )及び/又はGPU(Graphics Processing Unit)を用いたプロセッサである。処理部10は、記憶部11が記憶するゲームアプリP1に基づき、ゲームに係る処理を実行する。
【0018】
記憶部11は、例えばフラッシュメモリ、SSD等の不揮発性メモリである。記憶部11は、ゲームアプリP1と、後述の感覚DB110と、放電特性データ111と、その他、処理部10が参照するデータとを記憶する。ゲームアプリP1は、記憶媒体8に記憶されているゲームアプリP8を処理部10が読み出して記憶部11に複製したものであってもよい。ゲームアプリP1は、第1通信部12を介してサーバ装置3又は他のプログラムサーバ装置からダウンロードして実行可能に記憶したものである。
【0019】
記憶部11は、ゲームアプリP1のユーザID(触覚提示装置2のユーザを識別するID)を記憶する。記憶部11は、ユーザIDに対応付けて、ユーザがゲームアプリP1上で所有しているキャラクタC又はアイテム等を識別するコンテンツID及び個数を記憶する。記憶部11に記憶されているユーザIDとコンテンツID及び個数との関係は、サーバ装置3においてユーザIDに対応付けて記憶されているコンテンツID及び個数と同一の内容である。
【0020】
記憶部11は、キャラクタCに応じた触覚データ、視覚(画像、動画、テキスト)データ、及び聴覚(音声、効果音)データを格納した感覚DB110を記憶するストレージである。感覚DB110は、これらのデータを、逐次、サーバ装置3のコンテンツDB311からキャラクタC毎に取得するものであってもよいし、予め記憶されているものであってよい。
【0021】
第1通信部12は、インターネットN1又はキャリアネットワークN2を含むネットワークNを介したサーバ装置3との通信を実現する通信回路を含む。第1通信部12は具体的には、キャリアネットワークN2と接続する無線通信デバイスであってもよいし、WiFi用の無線通信デバイスであってもよい。処理部10は、第1通信部12によってサーバ装置3との間でデータを送受信する。
【0022】
第2通信部13は、近距離無線通信、例えばBluetooth(登録商標)の通信モジュールである。通信モジュールは通信回路を含む。処理部10は、第2通信部13によって触覚提示装置2との間でデータを送受信する。
【0023】
表示部14は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等のディスプレイである。表示部14は例えば、タッチパネル内蔵型ディスプレイである。処理部10は表示部14に、ゲームアプリP1に基づき、記憶部11が記憶するゲームコンテンツ、又は、サーバ装置3から提供される画像、テキスト等のゲームコンテンツを表示する。なお、スマートフォンのディスプレイを例示したが、表示部14は、スクリーンへの投影、ユーザへの網膜投影、虚像投影などを行う投影装置であってもよい。
【0024】
音声出力部15は、スピーカ等を含む。処理部10は、ゲームアプリP1に基づき、記憶部11が記憶するゲームコンテンツ、又は、サーバ装置3から提供されるゲームコンテンツに含まれる聴覚データに応じた音声、音楽等を音声出力部15から出力させる。
【0025】
操作部16は、ユーザによる操作情報を処理部10に与えるためのユーザインタフェースである。操作部16は、例えば表示部14に内蔵されたタッチパネルである。操作部16は、物理ボタンであってもよい。操作部16は、音声入力部と兼用であってもよい。
【0026】
図3は、感覚DB110の内容例を示す説明図である。感覚DB110は、触覚データテーブルと、視覚データ及び聴覚データを記憶する。
【0027】
感覚DB110は、コンテンツの種類によって異なる複数の触覚データテーブルをコンテンツIDに対応付けて記憶する。触覚データテーブルは、触覚データとして、変位部202の変位量(角度)と、触覚提示装置2のMRFデバイス24に供給する電流の値とを対応付けて格納している。触覚データテーブルは、コンテンツ情報の一例である。
【0028】
感覚DB110は、コンテンツの種類によって異なるキャラクタCの画像又は動画(フレーム画像)等の画像データを、視覚データとしてコンテンツIDに対応付けて格納している。感覚DB110は、一つのコンテンツIDに対応付けて、パターンα、パターンβ、…と異なる複数パターンの視覚データを格納してもよい。
図3に示す例では、パターンαの視覚データは、変位部202の変位量によって画像が変化しない画像データである。パターンβの視覚データは、変位部202の変位量に応じて画像が変化する画像データである。パターンβの視覚データは、変位部202の複数の変位量(角度)にそれぞれ対応付けられた、複数の画像データを含む。パターンα、パターンβ、及びその他のパターンの視覚データは、ランダムに選択されてもよいし、ゲームのシナリオ及び状況に応じて選択されてもよい。なお、一枚の画像データをアニメーション化してアニメーション感覚を角度に振り分けることもできる。
【0029】
感覚DB110は、コンテンツの種類によって異なるキャラクタCの音声又は効果音の音声データを、聴覚データとしてコンテンツIDに対応付けて格納している。感覚DB110は、一つのコンテンツIDに対応付けて、パターンα、パターンβ、…と異なる複数パターンの聴覚データを格納してもよい。
図3に示す例では、パターンαの聴覚データは、変位部202の変位量によって音声が変化しない音声データである。パターンβの聴覚データは、変位部202の変位量に応じて音声が変化する音声データである。パターンβの聴覚データは、変位部202の複数の変位量(角度)にそれぞれ対応付けられた、複数の音声データを含む。
【0030】
図4は、放電特性データ111の一例を示す概念図である。放電特性データ111は、MRFデバイス24を駆動するための電流を供給するバッテリ23a(
図5参照)の放電特性を示すデータである。バッテリ23aは触覚提示装置2に内蔵されている。放電特性データ111は、例えば
図4に示すようにバッテリ23aの放電曲線を示すデータである。
図4に示す横軸は放電時間、縦軸はバッテリ23aの電圧を示している。放電特性データ111は、複数の電流値毎に、放電によるバッテリ23aの電圧の時間変化を示している。放電特性データ111は、放電曲線を表す関数であってもよいし、テーブルであってもよい。なお、放電曲線はバッテリ23aの放電特性を示す方法の一例であり、実質的に、バッテリ23aの電圧と、電流と、放電時間との関係を示すデータであれば、放電特性の表現方法及び形式は限定されるものではない。
【0031】
図5は、触覚提示装置2の構成を示すブロック図である。触覚提示装置2は、
図1に示すようにユーザによって把持及び操作される把持体201と、変位部202と、結束具203と、リンク機構204と、
図4に示す制御部20と、触覚データ記憶部21と、通信部22と、電源部23と、MRFデバイス24と、変位センサ25とを備える。なお、
図2に示す制御部20、電源部23等の制御及び給電に係る回路は、把持体201と一体的に構成してもよいし、別体で構成して有線又は無線で接続してもよい。
【0032】
把持体201は、ユーザが人差し指及び親指で挟持可能な偏平形状をなす筐体201aと、平面部201bとを有する。筐体201aは、例えば中空円板状部分を有し、磁気粘性流体と、回転軸を有するロータとを収納している。ロータは円板状の部材であり、磁気粘性流体で満たされた筐体201aの内部で回転する。ロータは、磁気粘性流体による回転抵抗力を受ける。また、把持体201には、磁気粘性流体に磁場を印加するための電磁石(不図示)が設けられており、電磁石は、磁気粘性流体及びロータ等とともにMRFデバイス24を構成している。具体的には、電磁石は、すき間を空けて円板状のロータを挟むように配されたヨークと、ヨークに設けられたコイルとを有する。コイルに電流が流れると磁界が発生し、磁気粘性流体の粘度(ずり応力)が変化し、回転軸に加わる回転抵抗力が与えられる。
【0033】
変位部202は、筐体201aの周面に沿うように湾曲した帯状の部材である。変位部202はユーザに力覚を与えるための部材である。変位部202は、それ自体がたわむことが可能な素材であるが、剛性の高い素材で形成されている。変位部202の基端部は、変位部202の先端部が筐体201aから接離する方向に移動することができるように、支軸によって筐体201aの周面に回動可能に支持されている。変位部202の先端部外側の面には、ユーザの指を結束するための結束具203が設けられている。結束具203はリングをなす帯状の部材、例えば布テープである。変位部202には、その表面にシリコンラバーや毛並みを持つもの等、多様な感触を加えた素材等が取り付けられていてもよい。変位部202の先端部と、ロータの回転軸とは、リンク機構204によって連結している。リンク機構204は、筐体201aに対して接近又は離反する変位部202の運動を、回転軸の回転運動に変換して伝達する機構である。
【0034】
変位部202の基端部を支持している周面部分の反対側には、平面部201bが形成され、把持体201は全体として側面視略三角形をなしている。平面部201bは、触覚提示装置2をしっかりと把持するためのものである。具体的には、ユーザは、変位部202の基端部をユーザの手のひら側とし、人差し指を変位部202に沿わせ、結束具203に差し込み、変位部202と平面部201bとを人差し指と親指とで挟持する(
図1参照)。ユーザは人差し指を押し込むように変位部202を動かすことができ、また、人差し指を伸ばして把持体201から変位部202を遠ざけるように動かすことができる。このように触覚提示装置2を把持することによって、ユーザの指の力が変位部202に無駄なく伝わり、触覚提示装置2からの反力を受け、所要の触覚を得ることができる。
制御プログラムP2は、図示しない記憶媒体に記憶されている制御プログラムP2を制御部20が読み出してフラッシュメモリなどのROM20bに複製したものであってもよい。制御プログラムP2は、サーバ装置3又は他のプログラムサーバ装置からダウンロードして実行可能に記憶したものであってもよい。
【0035】
制御部20は、CPU、MPU(Micro-Processing Unit )等の制御プロセッサ20a、ROM(Read Only Memory)20b、RAM(Random Access Memory)20c等のメモリ、及びI/O20dを含む。制御部20は、例えばマイクロコントローラである。制御部20は、ROM20bに記憶されている制御プログラムP2に基づいて各構成部を制御し、触覚提示を実現する。
【0036】
触覚データ記憶部21は、制御部20に対する補助記憶メモリであり、MRFデバイス24の制御データである触覚データを書き換え可能に記憶する。
【0037】
通信部22は、近距離無線通信、例えばBluetooth(登録商標)の通信モジュールである。通信モジュールは通信回路を含む。制御部20は、通信部22によって視覚提示装置1との間でデータを送受信する。
【0038】
制御部20は、電源部23、MRFデバイス24及び変位センサ25とI/O20dを介して接続されており、相互に信号を授受する。
【0039】
電源部23は、充電可能なバッテリ23aと、当該バッテリ23aの残量に係る物理量を検出するバッテリ残量検出部23bとを備える。バッテリ残量検出部23bは、例えばバッテリ23aの電圧を検出し、検出した電圧値をバッテリ残量データとして制御部20へ出力する。電源部23は、ON状態になると各構成部及びMRFデバイス24へ電力を供給する。
【0040】
変位センサ25は、変位部202の位置(角度)を測定して制御部20へ出力する。変位センサ25は変位部202の変位を、角度として測定して出力する。変位センサ25は、ジャイロセンサ、加速度センサ等の複数のセンサから構成されてもよい。
【0041】
図5に示すように構成される触覚提示装置2では、変位部202がユーザによって操作されると、変位部202の変位がリンク機構204を介してMRFデバイス24のロータの回転軸への回転方向に伝達される。回転軸は、MRFデバイス24が動作していない場合、すなわち制御電流がゼロである間は、自由に回転するため、変位部202は抵抗なく変動する。一方で、MRFデバイス24が動作し、制御電流が流れている場合には、MRFデバイス24へ流れる電流の大きさに応じてMRFデバイス24内部の磁気粘性流体の粘度(ずり応力)が変化する。制御部20が、MRFデバイス24への電流の大きさを連続的に変更したり、電流値を所定の周波数で振動させたりすることで、変位部202に対する抵抗の力やその出現方法を変更できる。つまり、制御部20はMRFデバイス24に流れる電流の波形及び電流値を制御することによって、あらゆる触覚を提示することができる。
【0042】
このようにして触覚提示装置2は、変位部202の押し込む量に応じて抵抗(電流値)を変動させてヌルリとした触覚を提示したり、押し込む量が大きくなるにつれて抵抗を大きくしてギュッとした固さの触覚を提示したり、抵抗の大小の繰り返しや矩形波によるON及びOFFの繰り返しによってザクザクとした触覚を提示したりすることができる。
【0043】
図6は、サーバ装置3の内部構成を示すブロック図である。サーバ装置3は、視覚提示装置1との間でデータの送受信が可能なゲームサーバである。以下の説明において、サーバ装置3は1台のゲームサーバとして説明するが、複数台のサーバコンピュータをネットワークNで通信接続して分散処理させる態様であってもよい。
【0044】
サーバ装置3は、サーバ処理部30、記憶部31、サーバ通信部32を備える。サーバ処理部30は、CPU及び/又はGPUを用いたプロセッサである。サーバ処理部30は、記憶部31に記憶されているサーバプログラムP3に基づき、ゲームサーバとしての処理を実行する。
【0045】
記憶部31は、例えばハードディスク、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive )等の不揮発性メモリである。記憶部31は、サーバ処理部30が参照するデータを記憶する。記憶部31は、サーバプログラムP3を記憶する。サーバプログラムP3は、記憶媒体9に記憶されているサーバプログラムP9をサーバ処理部30が読み出して記憶部31に複製したものであってもよい。サーバプログラムP3は、サーバ通信部32を介して他のプログラムサーバ装置からサーバ処理部30がダウンロードして記憶したものであってもよい。
【0046】
記憶部31は、コンテンツDB311を構成しており、ゲームで使用されるゲームコンテンツを記憶する。記憶部31が記憶するゲームコンテンツは、キャラクタデータ、アイテムデータ等を含む。記憶部31のうち、これらのゲームコンテンツのデータを記憶する記憶領域は、ネットワークNで通信接続された外部記憶媒体であってもよい。
【0047】
キャラクタデータは、ゲーム内に登場するキャラクタCのデータである。キャラクタデータは、名称(識別データ)、感覚DB110に含まれるべき触覚データ、視覚データ(画像、動画、テキスト等)、及び聴覚データ(音声、効果音)を含む。
【0048】
アイテムデータは、キャラクタC毎にキャラクタCに関連するアイテムのデータである。アイテムは特定のゲームによって得られる。アイテムデータは名称、画像データを含む。アイテムデータは、キャラクタデータ同様に触覚データを含んでもよい。アイテムデータは、レア度を含んでもよい。
【0049】
ゲームコンテンツにはその他、キャラクタC毎に、アイテム等との交換に用いられる交換用アイテム又は交換用ポイント等が含まれる。
【0050】
記憶部31は、これらのゲームコンテンツの実体(画像データ等)を、コンテンツ識別データ(以下、コンテンツIDという)に対応付けて記憶する。記憶部31は、各視覚提示装置1でユーザ毎に使用可能なゲームコンテンツのコンテンツIDを、ユーザを識別するユーザIDに対応付けて記憶する。例えば記憶部31は、ユーザIDに対応付けて、ユーザがゲームアプリP1上で使用可能なキャラクタC、アイテム等を識別するコンテンツID及び個数を記憶する。サーバ処理部30は、コンテンツIDを指定した取得要求に応じて、ゲームコンテンツのデータの複製をコンテンツテーブルから読み出して要求元に提供する。これらのユーザIDに対応付けられるデータを記憶する記憶領域は、ネットワークNで通信接続された外部記憶媒体であってもよい。
【0051】
サーバ通信部32は、ネットワークNを介した視覚提示装置1との通信を実現する通信回路を含む。サーバ通信部32は具体的には、ネットワークカードである。サーバ通信部32は、キャリアネットワークN2と接続する無線通信モジュールであってもよいし、WiFi用の無線通信モジュールであってもよい。サーバ処理部30は、サーバ通信部32によって視覚提示装置1との間でデータを送受信する。
【0052】
図7及び
図8は、プレイ可能時間(触覚提示可能な時間)の表示処理手順を示すフローチャートである。ここでは視覚提示装置1と、触覚提示装置2との通信が確立し、視覚提示装置1の表示部14にメイン画面が表示されているものとする。メイン画面は、複数のキャラクタCの画像と、各キャラクタCの選択ボタンとを含む。
【0053】
視覚提示装置1の処理部10は、メイン画面からキャラクタCの選択を受け付ける(ステップS101)。処理部10は、選択されたキャラクタCのゲームコンテンツをサーバ装置3へ要求する(ステップS102)。
【0054】
サーバ装置3のサーバ処理部30は、データ要求を受信し(ステップS301)、データ要求に応じてコンテンツDB311から、視覚提示装置1で選択されたキャラクタCのゲームコンテンツを読み出す(ステップS302)。読み出されるゲームコンテンツは、要求元の視覚提示装置1に記憶されているユーザIDが示すユーザが所有するゲームコンテンツのデータを含む。ゲームコンテンツは、ユーザIDが示すユーザが所有するキャラクタCに関する触覚データ、視覚データ及び聴覚データを含む。サーバ処理部30は、読み出したゲームコンテンツを視覚提示装置1へ送信する(ステップS303)。
【0055】
視覚提示装置1の処理部10は、ゲームコンテンツを受信し(ステップS103)、受信したゲームコンテンツを記憶部11に記憶させる(ステップS104)。ここでは、複数のゲームコンテンツを実行するための触覚データ、視覚データ及び聴覚データを記憶部11が記憶するものとする。ステップS104により、記憶部11は、対象のキャラクタCの触覚データ、視覚データ及び聴覚データを記憶する。
【0056】
次いで、処理部10は、触覚提示装置2にバッテリ残量データを要求する(ステップS105)。触覚提示装置2がバッテリ残量データの要求を受信すると(ステップS201)、制御部20は、バッテリ残量検出部23bにてバッテリ23aの残量に係る物理量を検出する(ステップS202)。ここでは、処理部10は、バッテリ23aの電圧を検出する。そして、処理部10は、バッテリ23aの電圧を示すバッテリ残量データを視覚提示装置1へ送信する(ステップS203)。
【0057】
視覚提示装置1の処理部10は、触覚提示装置2から送信されたバッテリ残量データを受信する(ステップS106)。処理部10は、複数のゲームコンテンツそれぞれの触覚データテーブルの情報に基づいて、各ゲームコンテンツの触覚提示に必要な平均電流値を算出する(ステップS107)。例えば、処理部10は、触覚データテーブルに含まれる電流値の平均値を算出する。なお、平均値は、一例であり、ゲームコンテンツの触覚提示に必要な電流値を表すことができるのであれば、他の統計値であってもよい。電流値の最大値であってもよいし、最頻値であってもよい。また、ゲームプレイ中、常時電流値が流れている訳ではないため、ゲームプレイ中に触覚提示装置2が操作される時間の割合を平均電流値に乗算し、単位時間あたりの平均電流値に換算してもよい。
【0058】
次いで、処理部10は、ステップS106で受信したバッテリ残量データが示す電圧値と、ステップS107で算出した平均電流値と、記憶部11が記憶する放電特性データ111とに基づいて、複数のゲームコンテンツそれぞれのプレイ可能時間を算出する(ステップS108)。具体的には、処理部10は、平均電流値に基づいて、それに対応する一つの放電曲線を選択する。そして、現在のバッテリ23aの電圧に対応する時間と、バッテリ23aの電圧が所定電圧未満になるまでの時間との差分である放電時間をプレイ可能時間として算出する。
【0059】
次いで、処理部10は、ゲーム選択画面421を表示部14に表示し(ステップS109)、複数のゲームコンテンツを示す文字又は画像と共に、各ゲームコンテンツのプレイ可能時間をゲーム選択画面421に表示する(ステップS110)。また、処理部10は、バッテリ23aの電池残量、つまり充電率をゲーム選択画面421に表示する(ステップS111)。
【0060】
図9は、プレイ可能時間が表示されたゲーム選択画面421の一例を示す図である。ゲーム選択画面421は、ゲームコンテンツに登場するキャラクタCの画像を表示する。ゲーム選択画面421は、複数のゲームコンテンツそれぞれを表すゲームアイコン421aと、プレイ可能時間表示部421bとを含む。プレイ可能時間表示部421bは、各ゲームコンテンツのプレイ可能を表示する。例えば、「180分遊べる」のように表示する。ゲームアイコン421aは、各ゲームコンテンツの名称を示す文字又は画像を含む。また、ゲーム選択画面421は、バッテリ23aの電圧に基づくバッテリ残量を表示するバッテリ残量表示部420を含む。バッテリ残量表示部420は、触覚提示に使用される電流に関わらない、バッテリ23aの充電率(SOC:State Of Charge)を示している。
【0061】
次いで、処理部10は、プレイ可能時間が所定プレイ時間よりも短いゲームコンテンツを選択不能にする(ステップS112)。例えば、当該ゲームコンテンツを選択するためのゲームアイコン421aをグレイアウトする。また、ゲームアイコン421aが操作されてもゲーム画面に遷移しないように構成してもよい。
【0062】
図10は、プレイ可能時間が表示されたゲーム選択画面421の他の例を示す図である。
図10に示すゲーム選択画面421においては、一つのゲームコンテンツのプレイ可能時間が所定プレイ時間未満であるため、ゲームアイコン421aはグレイアウトしており、グレイアウトしたゲームアイコン421aに対応するプレイ可能時間表示部421bは、「電池残量不足」のようにプレイ不能であることを表示する。
【0063】
図9及び
図10に示す例では、複数のゲームコンテンツそれぞれのゲームアイコン421aに対してプレイ可能時間を表示する例を説明したが、ゲームコンテンツの数が多い場合、全てのコンテンツに対してプレイ可能時間を表示すると、情報過多になり望ましくない。
【0064】
例えば、「アイテムゲット」ゲームにおいて、触覚提示されるアイテムが多数ある場合、プレイ可能時間を一意に特定することが難しいため、処理部10は
図9及び
図10において、プレイ可能時間を表示しない。「アイテムゲット」ゲームのゲームアイコン421aが選択された場合、アイテム選択画面422を表示する。
【0065】
図11は、アイテム選択画面422の一例を示す図、
図12は、アイテム及びプレイ可能時間の表示例を示す図である。処理部10は、
図11に示すように、複数のゲームコンテンツである各アイテム(仮想オブジェクト)のアイテムアイコン422aをアイテム選択画面422に一覧表示する。ここでは、各アイテムを用いたプレイ可能時間は表示されない。処理部10は、アイテムアイコン422aの操作を操作部16にて受け付ける。一のアイテムアイコン422aが選択された場合、処理部10は、
図12に示すようなアイテム表示画面423を表示する。アイテム表示画面423には、選択された一つのアイテムを表すアイテム画像423aと、当該アイテムを用いたゲームのプレイ可能時間を示すプレイ可能時間表示部423bとが表示される。処理部10は、当該選択されたアイテムを用いたゲームの触覚データテーブルに基づいて、ステップS107と同様の処理でプレイ可能時間を算出する。そして、処理部10は、算出されたプレイ可能時間をプレイ可能時間表示部423bに表示する。
【0066】
なお、アイテム選択画面422にはプレイ可能時間が表示されないが、プレイ不能なアイテムのアイテムアイコン422aについてはグレイアウトして選択できないようにしてもよい。
【0067】
図8に戻り、ステップS112の処理を終えた処理部10は、プレイするゲームの選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS113)。ゲームの選択を受け付けていないと判定した場合(ステップS113:NO)、処理部10は、処理をステップS113へ戻し、ゲーム選択を受け付ける。ゲームが選択されたと判定した場合(ステップS113:YES)、処理部10は、選択されたゲームに応じた処理を実行し(ステップS114)、処理を終える。
【0068】
図13は、触覚提示に係る処理手順を示すフローチャートである。処理部10は、選択されたゲーム画面を表示し(ステップS131)し、選択されたゲームのキャラクタC用の触覚データテーブルを触覚提示装置2へ送信する(ステップS132)。
【0069】
触覚提示装置2は、通信接続中の視覚提示装置1から触覚データテーブルを受信すると(ステップS231)、受信した触覚データテーブルを触覚データ記憶部21に記憶する(ステップS232)。ステップS231で受信する触覚データは、上述した変位量毎の電流値の一覧テーブルである。
【0070】
触覚提示装置2の制御部20は、変位センサ25から出力される変位部202の変位量(角度)に対応する信号をサンプリングする(ステップS233)。制御部20は、サンプリングにより得られる変位量を、視覚提示装置1へ送信する(ステップS234)。変位量(角度)は、上端からの相対的な変位量でもよいし、変位センサ25によって検出された絶対位置でもよい。
【0071】
制御部20は、サンプリングにより得られる変位量に対応する電流値を、触覚データ記憶部21に記憶した触覚データから参照する(ステップS235)。制御部20は、参照して得た電流値に応じた電流をMRFデバイス24へ出力する(ステップS236)。
【0072】
制御部20は、ステップS233~S236の処理を繰り返し実行することにより、キャラクタCの触覚提示を行うことができる。
【0073】
一方、ステップS132の処理を終えた視覚提示装置1の処理部10は、触覚提示装置2から送信される変位量を受信する(ステップS133)。処理部10は、感覚DB110が記憶する視覚データ及び聴覚データを参照し、受信した変位量に対応する画像データと、音声データとを読み出す(ステップS134)。そして、処理部10は、読み出した画像データ及び音声データをそれぞれ表示部14及び音声出力部15から出力させる(ステップS135)。
【0074】
ステップS133~ステップS135を繰り返すことによって、触覚提示装置2の操作量(変位量)に応じたキャラクタCの画像及び音声を出力することができる。
【0075】
次いで、処理部10は、ゲームシナリオに基づいて、ゲームアプリP1を終了するか否かを判定する(ステップS136)。処理部10は、変位部202が最後まで押し込まれ、変位量が所定終了位置に到達した場合、ゲームアプリP1を終了とすると判定してもよい。ゲームアプリP1を終了しないと判定された場合(ステップS136:NO)、処理部10は処理をステップS133へ戻し、キャラクタCの画像及び音声を表示する処理を継続する。ゲームアプリP1を終了すると判定した場合(ステップS136:YES)、処理部10はゲームアプリP1を終了する。
【0076】
以上の通り、本実施形態1に係るゲームシステム100によれば、仮想オブジェクトであるキャラクタCを視覚的、聴覚的及び触覚的に提示することができ、キャラクタCに係るゲームのプレイ可能時間を表示することができる。特に、本実施形態1では、複数のゲームコンテンツそれぞれの触覚提示に必要な平均電流値を加味し、各ゲームコンテンツのプレイ可能時間を表示することができる。ユーザは、現在のバッテリ残量でプレイできる時間をゲームコンテンツ毎に確認することができる。
【0077】
また、プレイ不能なゲームコンテンツを選択するためのゲームアイコン421aをグレイアウトし選択不能にすることによって、ユーザはプレイ可能なゲームコンテンツと、バッテリ不足によりプレイできないゲームコンテンツを認識することができる。
【0078】
更に、ゲームコンテンツが多数ある場合、ゲームコンテンツのアイコン、例えばアイテムアイコン422aを表示し、ユーザによってプレイするアイテムが選択された段階で、プレイ可能時間を表示する。
【0079】
(実施形態2)
実施形態2におけるゲームシステム(仮想オブジェクト触覚提示システム)100は、ユーザによる触覚提示装置2の操作の癖を考慮してプレイ可能時間を算出する点が実施形態1と異なる。ゲームシステム100のその他の構成は、実施形態1に係るゲームシステム100と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0080】
図14は、実施形態2に係る視覚提示装置1の内部構成を示すブロック図である。本実施形態に係るMRFデバイス24を用いた触覚提示装置2は、変位部202の位置によって、変位量に応じた電流がMRFデバイス24に常時供給されるといった特徴がある。例えば、触覚提示が行われる位置で変位部202を停止させた場合、当該変位部202の変位量に対応する電流値の電流が常時流れたままになる。このため、同じゲームコンテンツであっても、ユーザの癖などによって、消費される平均電流値が異なる。
【0081】
そこで、実施形態2に係る視覚提示装置1は、ユーザ特性データ112を記憶部11に記憶する。ユーザ特性データ112は、あるゲームコンテンツの触覚データテーブルを用いて算出される平均電流値と、実際にユーザが同じゲームコンテンツをプレイしたときに消費される平均電流値との関係を示すデータである。ユーザ特性データ112は、例えば触覚データテーブルを用いて算出される平均電流値を、ユーザの特性に応じて補正するための補正係数を含む。
【0082】
視覚提示装置1は、ユーザのプレイ中の変位部202の変位量のデータを触覚提示装置2から受信している。視覚提示装置1の処理部10は、ゲームプレイ中の変位量と、当該ゲームコンテンツの触覚データテーブルの情報とに基づいて、MRFデバイス24に供給される平均電流値を算出することができる。処理部10は、例えば、このようにして算出した平均電流値を、触覚データテーブルに含まれる電流値の平均電流値で除算する。処理部10は、このように除算して得られた値を補正係数、すなわちユーザ特性データ112として、記憶部11に記憶する。
【0083】
以後、処理部10は、ゲームコンテンツのプレイ可能時間を算出する際、触覚データテーブルに基づいて算出した平均電流値に、ユーザ特性データ112の補正係数を乗算することによって、ユーザの特性に応じた平均電流値を得ることができる。処理部10は、この平均電流値を用いて、プレイ可能時間を算出する。
【0084】
実施形態2に係るゲームシステム100によれば、ユーザの癖を考慮して、キャラクタCに係るゲームのプレイ可能時間を表示することができる。
【0085】
なお、複数のユーザが視覚提示装置1を使用する場合、ユーザIDに対応付けて各ユーザのユーザ特性データ112を管理するとよい。
【0086】
上記の実施形態1及び2では、コンテンツごとの残りプレイ時間を表示しているが、残りプレイ時間ではなく、電池残量を示すアイコンを表示することも可能である。この場合、プレイ時間のようにリアルタイムで更新することもできるが、所定のタイミングで更新するように構成してもよい。例えば、、バッテリ23aの電圧がしきい値より大きいかどうかを監視し、その監視結果に応じて電池残量を示すアイコンを表示するように構成してもよい。また、バッテリ23aの電圧と、複数の異なるしきい値とを比較し、比較結果に応じて電池残量を示す異なるアイコンを表示するように構成してもよい。例えば、電池残量が十分であることを示すアイコン、電池残量が中程度であることを示すアイコン(数回、ゲームプレイが可能など)、電池残量が不十分であることを示すアイコンを表示することが考えられる。
【0087】
上記の実施形態1及び2では、プレイ可能時間(利用可能時間)の表示方法として、残り時間を数字で表示する例を説明したが、上記のようにアイコンの表示態様又は表示内容を変更することによって、プレイ可能時間を表示するように構成してもよい。例えば、プレイ可能時間が所定の閾値未満になった場合、アイコンを点滅させてもよい。プレイ可能時間に応じて、点滅周期、点滅色を変更してもよい。また、プレイ可能時間を示す電池マーク画像を表示してもよい。更に、音声にてプレイ可能時間を読み上げるなどして通知してもよい。警告音を発するように構成してもよい。
また、コンテンツを選択する際、視覚提示装置1の表示部14ではなく、触覚提示装置2が提示する触覚を変更することによって、プレイ可能時間を通知するように構成してもよい。例えば、残り時間に余裕がある場合は軽くし、残り時間が無くなるほど重くし、残り時間が無くなると押せないレベルまで重くする等してもよい。なお、プレイ可能時間の通知主体及び通知方法は、上記の通り、限定されるものでは無く、ユーザが認知できる方法であれば足りる。
【0088】
上記の実施形態1及び2では、コンテンツをプレイする前に残りプレイ時間を表示させるため、コンテンツの触覚テーブルの電流値(例えば平均値)を用いて残りプレイ時間を算出する例を説明したが、選択したコンテンツのプレイ中に、当該コンテンツの残りプレイ時間を算出し、プレイ画面に表示することも可能である。この場合は、平均値よりも実際の電流値(リアルタイム)に基づいて、残りプレイ時間を算出するとよい。なお、電流値の移動平均値に基づいて、残りプレイ時間を算出してもよい。
【0089】
上記の実施形態1及び2では、放電特性データ111を参照してプレイ可能時間を算出する例を説明したが、コンテンツごとに、あるいは触覚データテーブルごとに、バッテリ残量(電圧)とプレイ時間との関係を記憶するように構成してもよい。バッテリ残量(電圧)とプレイ時間とを対応付けた情報は、コンテンツ情報の一例である。コンテンツをプレイしたときの電流値の統計データとバッテリの特性から予め計算しておくことで実現することができる。
【0090】
上記の実施形態1及び2では、主に情報処理装置の一例として情報処理装置を例示し、コンテンツ利用可能時間の通知を視覚提示装置1又は触覚提示装置2が行う例を説明したが、これに限定されるものではない。触覚提示以外の処理は、一又は複数の装置(触覚提示装置、視覚提示装置、サーバー)で分散させて実行するように構成してもよい。後述する付記11に記載の情報処理装置は、触覚提示の最終処理以外の処理を実行する広義の装置を意味する。情報処理装置は1台の装置であってもよいし、複数台の装置であってもよいし、仮想マシンが含まれてもよい。情報処理装置には、視覚提示装置1、端末装置、図示しない一又は複数の外部サーバ、その他の演算処理装置が含まれる。また、付記11は、視覚提示装置1と、情報処理装置とを備える構成であるが、必ずしも物理的には分離した装置ではなく、視覚提示装置1及び情報処理装置は一体的な外観を有していてもよいし、視覚提示装置1と情報処理装置の一部が一体的な外観を有していてもよい。
【0091】
ネットワークNの通信速度が十分である場合、情報処理装置であるサーバと、該サーバと通信可能な触覚提示装置2とで触覚提示システムを構成することが可能である。この場合、サーバで複数の触覚提示装置2を一括管理及び制御するように構成してもよい。
【0092】
更にまた、主に仮想オブジェクトであるキャラクタCの触覚提示を例に説明したが、触覚提示の主体ないしオブジェクトの内容は特に限定されるものではない。触覚提示の主体ないしオブジェクトを想定しなくてもよい。
【0093】
本開示の課題を解決するための手段を付記する。
(付記1)
仮想オブジェクトを触覚的に提示する触覚提示装置と、前記仮想オブジェクトの触覚提示に係る情報を処理する情報処理装置とを備える仮想オブジェクト触覚提示システムであって、
前記触覚提示装置は、
前記触覚提示装置を駆動するためのバッテリの残量を検出する残量検出部と、
該残量検出部にて検出した前記バッテリの残量に係るバッテリ残量データを送信する通信部と
を備え、
前記情報処理装置は、
前記触覚提示装置から送信されたバッテリ残量データを受信する通信部と、
前記仮想オブジェクトを触覚的に提示するための触覚データと、前記バッテリの放電特性を示す放電特性データとを記憶する記憶部と、
受信したバッテリ残量データと、前記記憶部が記憶する前記触覚データと、前記放電特性データとに基づいて、前記仮想オブジェクトに係る触覚提示可能な時間を算出する処理部と
を備える仮想オブジェクト触覚提示システム。
(付記2)
前記処理部は、
算出された触覚提示可能な時間を表示する
付記1に記載の仮想オブジェクト触覚提示システム。
(付記3)
前記記憶部は、
複数の前記仮想オブジェクトそれぞれの前記触覚データを記憶し、
前記処理部は
複数の前記仮想オブジェクトを示す文字又は画像と共に、各仮想オブジェクトに係る触覚提示可能な時間をそれぞれ表示する
付記1又は付記2に記載の仮想オブジェクト触覚提示システム。
(付記4)
前記記憶部は、
複数の前記仮想オブジェクトそれぞれの前記触覚データを記憶し、
前記処理部は
複数の前記仮想オブジェクトを示す文字又は画像を表示し、一の仮想オブジェクトが選択された場合に、該一の仮想オブジェクトに係る触覚提示可能な時間を表示する
付記1から付記3のいずれか1つに記載の仮想オブジェクト触覚提示システム。
(付記5)
前記バッテリ残量データは前記バッテリの電圧を示すデータを含み、
前記触覚データは触覚提示に必要な電流を示すデータを含み、
前記放電特性データは、前記バッテリの電圧と、電流と、時間との関係を示すデータである
付記1から付記4のいずれか1つに記載の仮想オブジェクト触覚提示システム。
(付記6)
前記触覚提示装置は、
ユーザによって把持される把持体と、
ユーザの操作によって前記把持体から接離する方向へ変位可能な変位部と、
変位する前記変位部に対して、電流が供給されている間、該電流の大きさに応じた反力を生じさせることにより力覚を生じさせる駆動デバイスと
を備え、
前記触覚データは、
前記変位部の変位量と、前記駆動デバイスに供給する電流の値とを対応付けたデータであり、
前記駆動デバイスに供給される電流の値に基づく統計値と、受信したバッテリ残量データが示す電圧と、前記記憶部が記憶する前記放電特性データとに基づいて、触覚提示可能な時間を算出する
付記1から付記5のいずれか1つに記載の仮想オブジェクト触覚提示システム。
(付記7)
前記処理部は、
算出された触覚提示可能な時間が所定時間未満である場合、前記仮想オブジェクトの触覚提示が不能であることを表示する
付記1から付記6のいずれか1つに記載の仮想オブジェクト触覚提示システム。
(付記8)
仮想オブジェクトを触覚的に提示する触覚提示装置と通信し、前記仮想オブジェクトの触覚提示に係る情報を処理する情報処理装置であって、
前記触覚提示装置を駆動するためのバッテリの残量に係るバッテリ残量データを受信する通信部と、
前記仮想オブジェクトを触覚的に提示するための触覚データと、前記バッテリの放電特性を示す放電特性データとを記憶する記憶部と、
受信した前記バッテリ残量データと、前記記憶部が記憶する前記触覚データと、前記放電特性データとに基づいて、前記仮想オブジェクトに係る触覚提示可能な時間を算出する処理部と
を備える情報処理装置。
(付記9)
仮想オブジェクトを触覚的に提示する触覚提示装置を用いる仮想オブジェクト触覚提示方法であって、
前記触覚提示装置を駆動するためのバッテリの残量に係るバッテリ残量データを受信し、
受信した前記バッテリ残量データと、前記仮想オブジェクトを触覚的に提示するための触覚データと、前記バッテリの放電特性を示す放電特性データとに基づいて、前記仮想オブジェクトに係る触覚提示可能な時間を算出する
仮想オブジェクト触覚提示方法。
(付記10)
仮想オブジェクトを触覚的に提示する触覚提示装置と通信し、前記仮想オブジェクトの触覚提示に係る情報を処理する情報処理装置に、
前記触覚提示装置を駆動するためのバッテリの残量に係るバッテリ残量データを受信し、
受信した前記バッテリ残量データと、前記仮想オブジェクトを触覚的に提示するための触覚データと、前記バッテリの放電特性を示す放電特性データとに基づいて、前記仮想オブジェクトに係る触覚提示可能な時間を算出する
処理を実行させるためのコンピュータプログラム。
(付記11)
ユーザに提供するコンテンツに係る触覚を提示する触覚提示装置と、情報処理装置とを備える触覚提示システムであって、
前記触覚提示装置又は前記情報処理装置は、
前記触覚提示装置を駆動するためのバッテリに係るバッテリ情報を取得し、
前記バッテリ情報、及び前記コンテンツに係るコンテンツ情報に応じて、前記コンテンツを利用した際の前記触覚提示装置の利用可能時間を算出し、
前記コンテンツに対応付けて、前記利用可能時間に係る情報をユーザに通知する
触覚提示システム。
(付記12)
前記触覚提示装置又は前記情報処理装置は、
算出された触覚提示可能な時間を表示する
付記11に記載の触覚提示システム。
(付記13)
前記触覚提示装置又は前記情報処理装置は、
複数の前記コンテンツを示す文字又は画像と共に、各コンテンツに係る触覚提示可能な時間をそれぞれ表示する
付記11又は付記12に記載の触覚提示システム。
(付記14)
前記触覚提示装置又は前記情報処理装置は、
複数の前記コンテンツを示す文字又は画像を表示し、一のコンテンツが選択された場合に、該一のコンテンツに係る触覚提示可能な時間を表示する
付記11から付記13のいずれか1つに記載の触覚提示システム。
(付記15)
前記触覚提示装置又は前記情報処理装置は、
前記バッテリ情報と、前記コンテンツに係る触覚を提示するための触覚データと、前記バッテリの放電特性を示す放電特性データとに基づいて、前記コンテンツを利用した際の前記触覚提示装置の利用可能時間を算出するようにしてあり、
前記バッテリ情報は前記バッテリの電圧を示すデータを含み、
前記触覚データは触覚提示に必要な電流を示すデータを含み、
前記放電特性データは、前記バッテリの電圧と、電流と、時間との関係を示すデータである
付記11から付記14のいずれか1つに記載の触覚提示システム。
(付記16)
前記触覚提示装置は、
ユーザによって把持される把持体と、
ユーザの操作によって前記把持体から接離する方向へ変位可能な変位部と、
変位する前記変位部に対して、電流が供給されている間、該電流の大きさに応じた反力を生じさせることにより力覚を生じさせる駆動デバイスと
を備え、
前記触覚データは、
前記変位部の変位量と、前記駆動デバイスに供給する電流の値とを対応付けたデータであり、
前記駆動デバイスに供給される電流の値に基づく統計値と、受信したバッテリ情報が示す電圧と、前記放電特性データとに基づいて、前記触覚提示装置の利用可能時間を算出する
付記15に記載の触覚提示システム。
(付記17)
前記触覚提示装置又は前記情報処理装置は、
前記触覚提示装置の利用可能時間が所定時間未満である場合、前記コンテンツの触覚提示が不能であることを表示する
付記11から付記16のいずれか1つに記載の触覚提示システム。
【符号の説明】
【0094】
1 :視覚提示装置
2 :触覚提示装置
3 :サーバ装置
8 :記憶媒体
10 :処理部
11 :記憶部
12 :第1通信部
13 :第2通信部
14 :表示部
15 :音声出力部
16 :操作部
20 :制御部
21 :触覚データ記憶部
22 :通信部
23 :電源部
23a :バッテリ
23b :バッテリ残量検出部
24 :MRFデバイス
25 :変位センサ
100 :ゲームシステム
111 :放電特性データ
112 :ユーザ特性データ
201 :把持体
202 :変位部
420 :バッテリ残量表示部
421b :プレイ可能時間表示部
423b :プレイ可能時間表示部
P1 :ゲームアプリ