(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024140867
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 9/02 20060101AFI20241003BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20241003BHJP
F21S 8/00 20060101ALI20241003BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20241003BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20241003BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20241003BHJP
F21Y 103/10 20160101ALN20241003BHJP
【FI】
F21S9/02 120
F21S2/00 230
F21S8/00 100
F21V19/00 510
F21V23/00 120
F21Y115:10
F21Y103:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023052218
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小石川 雄介
(72)【発明者】
【氏名】村上 詩歩
【テーマコード(参考)】
3K013
3K014
【Fターム(参考)】
3K013AA03
3K013BA01
3K013EA10
3K013EA12
3K014AA01
(57)【要約】
【課題】電池交換の作業性向上を図ることができる照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具1は、前方に向けて開口した収容凹部24を有する器具本体2と、収容凹部24を塞ぐように、器具本体2に着脱可能に取り付けられる光源ユニット3と、収容凹部24に着脱可能に取り付けられる電池6と、を備える。収容凹部24には、器具側取付部8が設けられ、光源ユニット3には、ユニット側取付部9が設けられる。器具側取付部8とユニット側取付部9とは、器具本体2に対して光源ユニット3を前後方向に移動させることで、着脱可能な構造である。器具側取付部8は、電池6の着脱を妨げない位置に設けられている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方に向けて開口した収容凹部を有する器具本体と、
前記収容凹部を塞ぐように、前記器具本体に着脱可能に取り付けられる光源ユニットと、
前記収容凹部に着脱可能に取り付けられる電池と、を備え、
前記収容凹部には、器具側取付部が設けられ、
前記光源ユニットには、ユニット側取付部が設けられ、
前記器具側取付部と前記ユニット側取付部とは、前記器具本体に対して前記光源ユニットを前後方向に移動させることで、着脱可能な構造であり、
前記器具側取付部は、前記電池の着脱を妨げない位置に設けられている、
照明器具。
【請求項2】
前記器具側取付部は、前記電池の着脱の経路から外れた位置に設けられている、
請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記器具側取付部と前記ユニット側取付部のうちの一方は、
被挟持部を有し、
前記器具側取付部と前記ユニット側取付部のうちの他方は、
前記被挟持部を弾性的に挟持する一対の挟持部を有し、
前記一対の挟持部が前記被挟持部を挟持する方向は、前後方向に対して交差する方向である、
請求項1又は2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記器具側取付部と前記ユニット側取付部のうちの前記他方は、
前記被挟持部を前記一対の挟持部によって挟まれる位置へとガイドするガイド部を更に有する、
請求項3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記器具本体と前記光源ユニットとをつなぐ索状部材を更に備える、
請求項1又は2に記載の照明器具。
【請求項6】
前記器具本体と前記光源ユニットのそれぞれは、一方向に延びており、
前記器具本体は、前記索状部材の長手方向の一端部が固定される器具側固定部を有し、
前記光源ユニットは、前記索状部材の長手方向の他端部が固定されるユニット側固定部を有し、
前記一方向において、前記器具側固定部に対して前記器具側取付部が位置する側と、前記ユニット側固定部に対して前記ユニット側取付部が位置する側とは、互いに同じであり、
前記器具側取付部と前記ユニット側取付部とを取り付けた状態において、前記索状部材が前記収容凹部内に収まる位置に、前記器具側固定部と前記ユニット側固定部が位置している、
請求項5に記載の照明器具。
【請求項7】
停電時に前記電池から供給される電力によって照明を行う非常用光源ユニットを更に備え、
前記電池は、外部電源からの電力によって充電される二次電池である、
請求項1又は2に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、器具本体と、器具本体の前面側に配設される主光源及び非常用光源と、器具本体の内部に配設されるバッテリと、を備える照明器具が記載されている。
【0003】
主光源は、外部電源からの電力によって点灯し、非常用光源は、外部電源の停電時に、バッテリからの電力によって点灯する。バッテリは、外部電源の電力によって充電される蓄電池である。
【0004】
器具本体は、壁面に設置される本体シャーシと、本体シャーシにねじ止めされる上側前面板と、を有する。本体シャーシ内に、バッテリが配設され、上側前面板に、主光源が着脱可能に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に記載の照明器具では、バッテリを交換する際に、主光源を器具本体の上側前面板から取り外しただけでは、バッテリが露出せず、ねじを外して、本体シャーシから上側前面板を取り外す必要がある。そのため、特許文献1に記載の照明器具では、バッテリの交換に手間がかかるという問題があった。
【0007】
上記事情に鑑みて、本開示は、電池交換の作業性向上を図ることができる照明器具を提供することを、課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る一態様の照明器具は、前方に向けて開口した収容凹部を有する器具本体と、前記収容凹部を塞ぐように、前記器具本体に着脱可能に取り付けられる光源ユニットと、前記収容凹部に着脱可能に取り付けられる電池と、を備える。前記収容凹部には、器具側取付部が設けられ、前記光源ユニットには、ユニット側取付部が設けられる。前記器具側取付部と前記ユニット側取付部とは、前記器具本体に対して前記光源ユニットを前後方向に移動させることで、着脱可能な構造である。前記器具側取付部は、前記電池の着脱を妨げない位置に設けられている。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る一態様の照明器具は、電池交換の作業性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本開示に係る一実施形態の照明器具を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、同上の照明器具を示す分解斜視図である。
【
図3】
図3は、同上の照明器具が備える器具本体から光源ユニットを取り外して吊り下げた状態を示す正面図である。
【
図5】
図5は、同上の器具本体に光源ユニットを取り付ける直前の状態を示す側断面図である。
【
図6】
図6は、同上の器具本体に光源ユニットを取り付ける途中の様子を示す側断面図である。
【
図7】
図7は、同上の器具本体に光源ユニットを取り付けた状態を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示に係る実施形態の照明器具について、図面を参照して詳細に説明する。以下で説明する各構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0012】
(一実施形態)
1.概要
図1から
図7に示すように、本開示に係る一実施形態の照明器具1は、前方に向けて開口した収容凹部24を有する器具本体2と、収容凹部24を塞ぐように、器具本体2に着脱可能に取り付けられる光源ユニット3と、を備える。一実施形態の照明器具1は更に、収容凹部24に着脱可能に取り付けられる電池6を備える。収容凹部24には、器具側取付部8が設けられ、光源ユニット3には、ユニット側取付部9が設けられる。器具側取付部8とユニット側取付部9とは、器具本体2に対して光源ユニット3を前後方向に移動させることで、着脱可能な構造である。器具側取付部8は、電池6の着脱を妨げない位置に設けられている。
【0013】
上記構成を備える一実施形態の照明器具1では、器具本体2に対して光源ユニット3を前後方向に移動させるだけで、器具側取付部8とユニット側取付部9の着脱が行えるため、器具本体2に対して光源ユニット3を着脱しやすい。加えて、一実施形態の照明器具1では、器具本体2から光源ユニット3を取り外した状態で、収容凹部24にある電池6を露出させることができるため、電池6の着脱が行いやすい。加えて、一実施形態の照明器具1では、収容凹部24に設けた器具側取付部8が電池6の着脱を妨げない位置に設けられているため、器具側取付部8が電池6の着脱の妨げとならない。したがって、一実施形態の照明器具1では、電池交換の作業性向上を図ることができる。
【0014】
2.詳細
続いて、
図1から
図7に示す一実施形態の照明器具1について更に詳しく説明する。照明器具1は、本実施形態では、建物の避難経路となる階段の踊り場の壁面100に設置される照明器具(いわゆる階段通路誘導灯)である。
【0015】
照明器具1は、一方向に延びた長尺な照明器具である。以下の説明では、
図1に示す照明器具1を壁面100に設置した状態を基準として、照明器具1の上下、左右及び前後の各方向を規定する。すなわち、壁面100に対して照明器具1が位置する方向を前方とし、壁面100に沿った方向のうち、照明器具1の長手方向を左右方向とし、照明器具1の短手方向を上下方向とする。
【0016】
図1に示すように、照明器具1は、一方向(つまり左右方向)に延びた器具本体2と、一方向(つまり左右方向)に延びた光源ユニット3と、光源ユニット3の左右に並ぶ機能ユニット4と、人検知ユニット5と、を備える。
図2に示すように、照明器具1は更に、電池6と、非常用電源ユニット7とを備える。
図3及び
図4に示すように、照明器具1は更に、器具本体2の収容凹部24に設けられた器具側取付部8と、光源ユニット3に設けられたユニット側取付部9と、器具本体2と光源ユニット3とをつなぐ索状部材10を備える。
【0017】
2-1.器具本体
図2に示すように、器具本体2は、左右方向に延びた長尺な底壁部20と、底壁部20の幅方向の両端部(つまり上下の端部)から立ち上がった一対の立ち上がり壁部21と、一対のカバー壁部22と、一対の側壁部23と、を有する。一対のカバー壁部22は、一対の立ち上がり壁部21の先端部(前端部)から一対の立ち上がり壁部21に対向するように上下方向外側に延びている。
【0018】
器具本体2は、底壁部20及び一対の立ち上がり壁部21で囲まれて器具本体2の表側(前方)に向けて開口した収容凹部24を有する。器具本体2は、一対の立ち上がり壁部21及び一対のカバー壁部22で囲まれて器具本体2の裏側(後方)に向けて開口した第二収容凹部25を更に有する。収容凹部24には、光源ユニット3と機能ユニット4と電池6が収容され、第二収容凹部25には、電源線11が収容可能である。電源線11は、外部電源(例えば商用電源)からの給電用の給電線である。
【0019】
底壁部20は、左右方向に長尺の矩形平板状である。底壁部20の長手方向と、照明器具1の長手方向とは、同一の方向である。一対の立ち上がり壁部21のそれぞれは、左右方向に長尺の矩形平板状である。一対のカバー壁部22は、左右方向に長尺の矩形平板を折り曲げた形状である。底壁部20と一対の立ち上がり壁部21と一対のカバー壁部22は、左右方向の長さが互いに同じである。底壁部20と一対の立ち上がり壁部21と一対のカバー壁部22は、例えば、1枚の金属板を曲げ加工して一体に形成される。一対の側壁部23は、本実施形態では、底壁部20、一対の立ち上がり壁部21、及び一対のカバー壁部22とは、別の金属板を曲げ加工して形成されている。
【0020】
底壁部20は、複数(本実施形態では4つ)の長孔状の固定孔26と、複数(本実施形態では2つ)の丸孔状の導入孔27とを有している。複数の固定孔26のそれぞれには、コンクリート壁等からなる壁面100に埋設されているアンカーボルト(図示せず)が挿通可能である。アンカーボルトにナットが締め付けられることによって、器具本体2が壁面100に固定される。複数の導入孔27のそれぞれには、電源線11が挿通可能である。
【0021】
底壁部20の前面における導入孔27の近傍には、複数(本実施形態では3つ)の端子台12が取り付けられている。複数の端子台12には、電源線11や、建物に設置されている自動火災報知設備から火災信号を受信するための信号線などが電気的に接続される。
【0022】
一対の立ち上がり壁部21のそれぞれの長手方向の中央部には、電源線11が挿通可能な複数(詳しくは2つ)の挿通孔210が設けられている。電源線11は、導入孔27又は挿通孔210を通じて収容凹部24内に導入される。
【0023】
一対の側壁部23は、底壁部20、一対の立ち上がり壁部21、及び一対のカバー壁部22の長手方向の両端に取り付けられている。一対の側壁部23は、収容凹部24と一対の第二収容凹部25のそれぞれの長手方向の両端を閉塞している。
【0024】
一対の側壁部23のそれぞれには、電源線11を挿通可能な少なくとも1つ(本実施形態では3つ)の電線導入部230が設けられている。電線導入部230は、側壁部23に切欠きが生じるように、取外し可能なノックアウト部である。
【0025】
底壁部20の長手方向の一端部(詳しくは左端部)には、電池6が着脱可能に取り付けられる電池取付部28が設けられている。電池取付部28は、底壁部20のうち、光源ユニット3と機能ユニット4の両方によって覆われる位置に配置されている。
【0026】
電池取付部28は、弾性変形可能な一対の支持片280を有する。一対の支持片280によって電池6を挟むことで、電池6は底壁部20に着脱可能に取り付けられる。一対の支持片280は、左右方向に距離をおいて位置し、電池6を左右方向に挟み込む。一対の支持片280のそれぞれは、左右方向に弾性変形可能である。電池6は、電池取付部28に取り付けられた状態で、左半部が機能ユニット4によって覆われ(
図3参照)、右半部が光源ユニット3によって覆われる。電池6は、ニッケル水素電池などの充電可能な二次電池である。
【0027】
底壁部20の長手方向の他端部(詳しくは右端部)には、非常用電源ユニット7が固定されている。非常用電源ユニット7は、電源線11から給電される電力によって電池6を充電する充電回路と、電源線11からの給電が停止したときに電池6から非常用光源ユニット4aに電力を供給する点灯回路とを有する。
【0028】
底壁部20のうち、電池取付部28と非常用電源ユニット7との間の部分には、器具側取付部8が設けられている。器具側取付部8は、底壁部20のうち、電池6の着脱を妨げない位置に設けられている。器具側取付部8は、電池6の着脱の経路から外れた位置に設けられている。ここで、電池6の着脱の経路とは、電池取付部28とその右斜め前方の空間とを結ぶ経路である。本実施形態では、器具側取付部8は、電池取付部28の右側の支持片280の弾性変形可能な範囲よりも右側で、かつ、非常用電源ユニット7よりも左側に、配置されている。
【0029】
本実施形態では、底壁部20には、一対(詳しくは2つ)の器具側取付部8が設けられている。一対の器具側取付部8は、底壁部20の長手方向(つまり左右方向)の中心から、同じ又はほぼ同じ距離に位置している。
【0030】
一対の器具側取付部8のうちの一方(左側)の器具側取付部8は、電池取付部28(つまり電池6)から左右方向内側(右側)に離れて位置している。本実施形態では、左側の器具側取付部8は、底壁部20の左側の2つの固定孔26の間に、位置している。
【0031】
他方(右側)の器具側取付部8は、非常用電源ユニット7から左右方向内側(左側)に離れて位置している。本実施形態では、右側の器具側取付部8は、底壁部20の右側の2つの固定孔26の間に、位置している。
【0032】
一対の器具側取付部8は、互いに同じ構造である。器具側取付部8とユニット側取付部9とは、器具本体2に対して光源ユニット3を前後方向に移動させることで、着脱可能な構造である。
【0033】
図4及び
図5に示すように、器具側取付部8は、ユニット側取付部9が有する被挟持部90を弾性的に挟持する一対の挟持部80を有する。一対の挟持部80が被挟持部90を挟持する方向は、前後方向に対して交差する方向であり、本実施形態では、上下方向である。器具側取付部8は、被挟持部90を一対の挟持部80によって挟まれる位置へとガイドするガイド部81を更に有する。本実施形態では、器具側取付部8は、一枚の帯板状の金属板を折り曲げ加工して形成されている。
【0034】
器具側取付部8は、底壁部20に固定される固定部82と、固定部82の上下両端から前方に立ち上がり、先端部において互いに近づく方向に延びた一対の挟持片83と、一対の挟持片83の先端から上下方向外側に延びた一対のガイド片84と、を有する。固定部82は、その上下方向の中央部には、ねじ等の固定具(図示せず)が挿通される固定孔820が設けられている。固定部82のうち、固定孔820の上下の部分には、前側に向けて突出し、後側に向けて開口した断面U字状の一対の補強リブ821が設けられている。
【0035】
一対の挟持片83は、固定部82の上下端から前側に向けて延びた基部830と、基部830の先端から上下方向内側に湾曲して延びた先端部831と、を有する。一対のガイド片84は、一対の挟持片83の先端部831の先端から上下方向外側に延びている。一対のガイド片84と一対の挟持片83の先端部831とは、上下方向外側に開口した断面U字状に連続している。連続する挟持片83とガイド片84は、挟持片83の基端(固定部82と連続する部分)を中心に、挟持片83とガイド片84の全体が上下方向に回転するように、弾性変形可能である。一対の挟持片83と一対のガイド片84は、前後方向に移動するユニット側取付部9の被挟持部90との接触によって、弾性変形する。
【0036】
本実施形態では、一対の挟持片83が、一対の挟持部80を構成し、一対のガイド片84が、ガイド部81を構成している。
【0037】
図3及び
図4に示すように、底壁部20には、索状部材10の一端部が固定される器具側固定部29が設けられている。底壁部20には、一対の器具側固定部29が設けられている。本実施形態では、一対の器具側固定部29のそれぞれは、底壁部20を厚み方向(つまり前後方向)に貫通する孔である。一対の器具側固定部29は、一対の器具側取付部8の左右方向に隣接して位置している。
【0038】
図4に示すように、索状部材10は、ビニール製のひも状の本体部101と、本体部101の長手方向の両端部に固定された留め具102と、を有する。留め具102は、通し孔103を有する。例えば、留め具102の通し孔103と器具側固定部29に、ねじ等の固定具(図示せず)を通すことで、器具側固定部29には索状部材10の長手方向の一端部が固定される。なお、索状部材10と器具側固定部29とは、ねじ等の固定具に限らず、接着等のその他の手段で固定されてもよい。
【0039】
2-2.光源ユニット
図1及び
図2に示す光源ユニット3は、電源線11からの電力によって点灯する常用の点灯装置である。本実施形態では、光源ユニット3は、左右方向に長尺である。光源ユニット3は、収容凹部24の長手方向の両端部を除いた残りの部分に、着脱可能に収容される。
【0040】
光源ユニット3は、
図5に示すように、支持部材30と、支持部材30の前面に取り付けられる光源部31と、光源部31を覆うように支持部材30に取り付けられるカバー32と、を有する。光源ユニット3は更に、
図3に示すように、光源部31の点灯を制御する制御ユニット33を有する。
【0041】
支持部材30は、鋼などの金属製である。支持部材30は、例えば、1枚の鋼板を曲げ加工して形成される。
図3及び
図5に示す支持部材30は、左右方向に長尺な矩形の平板状の本体部300と、本体部300の幅方向の一端(詳しくは上端)から後方に延びた固定部301と、本体部300の幅方向の他端(詳しくは下端)から後方に延びた係止部302と、を有する。固定部301は、矩形の平板状であり、係止部302は、カール形状である。本体部300の前面に、光源部31が取り付けられている。
【0042】
光源部31は、左右方向に延びた基板310と、基板310に実装され、一列に並んだ複数の発光素子(図示せず)と、を有する。複数の発光素子のそれぞれは、本実施形態では、LED(発光ダイオード)であり、光源部31は、LEDモジュールである。なお、発光素子は、LEDに限定されない。
【0043】
制御ユニット33は、人検知ユニット5の検知結果に応じてLEDモジュールを制御する。
図3に示すように、制御ユニット33は、支持部材30の本体部300の長手方向(つまり左右方向)の中央部の裏面に取り付けられている。制御ユニット33は、ケーブル13を介して端子台12に接続されている。
【0044】
支持部材30の本体部300の長手方向の一端部(本実施形態では左端部)の裏側には、光源部31の熱が電池6に伝わることを抑制する遮熱部材14が取り付けられている。遮熱部材14は、例えば、アルミニウム製である。遮熱部材14は、例えば、1枚のアルミニウム製の板を折り曲げ加工して形成される。
【0045】
支持部材30の本体部300の裏面に、ユニット側取付部9が設けられている。本実施形態では、支持部材30の本体部300の裏面には、一対のユニット側取付部9が設けられている。一対のユニット側取付部9は、互いに同じ構造である。
【0046】
図4及び
図5に示すように、ユニット側取付部9は、器具側取付部8の一対の挟持部80によって弾性的に挟持される被挟持部90を有する。
【0047】
ユニット側取付部9は、支持部材30の本体部300の裏面に固定される固定部91と、固定部91から起立した起立片92と、を有する。固定部91は、前後方向に見てU字状の平板であり、ねじ等の固定具15で支持部材30の本体部300に固定されている。固定部91の上下方向の中央部には、リブ910が設けられている。リブ910は、平板状の固定部91の厚み方向の片側(起立片92が突出する側)に突出しかつ厚み方向の他側に開口している。
【0048】
起立片92は、一対の挟持片83に対して形状が対応している。本実施形態では、起立片92は、固定部91から突出した側面視矩形の板状の基部920と、基部920の先端に連続する側面視ひし形の板状の先端部921と、を有する。基部920と先端部921のそれぞれの上下方向の中央部には、リブ922が設けられている。リブ922は、本実施形態では、基部920及び先端部921の厚み方向の片側(左側)に突出しかつ厚み方向の他側(右側)に開口している。基部920のリブ922と、先端部921のリブ922とは、直線状に連続しており、基部920のリブ922と固定部91のリブ910とはL字状に連続している。
【0049】
図3及び
図4に示すように、光源ユニット3の支持部材30の本体部300には、索状部材10の長手方向の他端部が固定されるユニット側固定部34が設けられている。本体部300には、一対のユニット側固定部34が設けられている。
【0050】
本実施形態では、一対のユニット側固定部34のそれぞれは、本体部300を厚み方向(つまり前後方向)に貫通する孔である。一対のユニット側固定部34は、一対のユニット側取付部9から左右方向に離れて位置している。
【0051】
索状部材10の長手方向の他端部の留め具102の通し孔103とユニット側固定部34に、ねじ等の固定具(図示せず)を通すことで、ユニット側固定部34に索状部材10の長手方向の他端部が固定される。なお、索状部材10とユニット側固定部34とは、ねじ等の固定具に限らず、接着等のその他の手段で固定されてもよい。
【0052】
図3に示すように、一方向(詳しくは左右方向)において、器具側固定部29に対して器具側取付部8が位置する側と、ユニット側固定部34に対してユニット側取付部9が位置する側とは、互いに同じである。そして、器具側取付部8とユニット側取付部9とを取り付けた状態において、索状部材10が収容凹部24内に収まる位置に、器具側固定部29とユニット側固定部34が位置している。
【0053】
本実施形態では、左側の器具側固定部29は、左側の器具側取付部8よりも左方に位置する。左側のユニット側取付部9は、左側のユニット側固定部34よりも左方に位置する。
【0054】
同様に、右側の器具側固定部29は、右側の器具側取付部8よりも左方に位置する。右側のユニット側取付部9は、右側のユニット側固定部34よりも左方に位置する。
【0055】
左右同じ側のユニット側取付部9からユニット側固定部34までの左右方向の距離は、索状部材10の全長よりも若干短い。この距離は、ユニット側取付部9と器具側取付部8とを取り付けた状態において、索状部材10のたわみが収容凹部24内に収まる範囲で、適宜設定可能である。
【0056】
図2に示すように、カバー32は、左右方向に延び、透光性を有し、光源部31を表側から覆うカバー本体320と、カバー本体320の左右方向の端部に設けられる非透光性の一対のカバーエンド321と、を含む。
【0057】
カバー本体320は、透光性を有する合成樹脂(例えば、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等)により、長手方向(左右方向)の両端と後側が開放された半角筒状に形成されている。カバー本体320は、支持部材30にねじ等の固定具(図示せず)によって固定される。
【0058】
一対のカバーエンド321はそれぞれ、矩形板状に形成されている。一対のカバーエンド321は、カバー本体320の左右端に取り付けられてカバー本体320の左右端の開口を塞いでいる。一対のカバーエンド321のそれぞれは、本実施形態では、金属板で形成されている。金属板の表面には、カバー本体320と同系色の塗料が塗布されている。
【0059】
光源ユニット3を収容凹部24に設置した状態において、カバー32は、収容凹部24よりも表側(前側)に位置し、器具本体2の一対のカバー壁部22よりも表側(前側)に位置する。
【0060】
2-3.機能ユニット
図1及び
図2に示す機能ユニット4は、停電時に点灯する非常用光源ユニット4aを含む。本実施形態では、機能ユニット4は、光源ユニット3を長手方向(つまり左右方向)に挟むように位置する一対の非常用光源ユニット4aを含む。
【0061】
一対の非常用光源ユニット4aのそれぞれは、外部電源の停電時に、電池6から供給される電力によって点灯する。一対の非常用光源ユニット4aは、収容凹部24の長手方向の両端部(つまり左右の端部)に一つずつ収容される。
【0062】
各非常用光源ユニット4aは、非常用LEDモジュール40と、ユニットカバー41とを備える。一対の非常用光源ユニット4aのうちの一方(詳しくは右側の非常用光源ユニット4a)には、非常用光源ユニット4aの動作を点検するための点検部42が設けられている。点検部42は、押釦スイッチからなる2つの点検スイッチと、ランプと、赤外線を媒体とするワイヤレス信号を受信する受光素子と、を有する。
【0063】
非常用LEDモジュール40は、LED(発光ダイオード)と、LEDを覆うレンズ400とを有する。LEDは、例えば、COB(チップ・オン・ボード)型の白色発光ダイオードである。レンズ400は、例えば、ガラス製であって、略半球状である。
【0064】
ユニットカバー41は、板金製である。ユニットカバー41は、例えば、1枚の金属板を折り曲げて形成される。ユニットカバー41の中央部には、レンズ400が通る貫通孔410が設けられている。
【0065】
非常用光源ユニット4aは、ユニットカバー41の一部を器具本体2の一対の立ち上がり壁部21に引っ掛けることで、収容凹部24に取り付けられる。
【0066】
2-4.その他
図1及び
図2に示す人検知ユニット5は、人(移動体)を検知したときに人検知信号を、光源ユニット3の制御ユニット33に出力するように構成される。人検知ユニット5は、例えば、電波センサである。人検知ユニット5は、下側の立ち上がり壁部21と下側のカバー壁部22の長手方向の中央部に取り付けられている。
【0067】
3.照明器具の電池の交換方法
続いて、上述した照明器具1において電池6を交換する方法の一例について説明する。
【0068】
まず、
図1及び
図2に示すように、器具本体2から光源ユニット3を取り外す。このとき、作業者は、光源ユニット3のカバー32を持って前方に移動させることで、光源ユニット3のユニット側取付部9と器具本体2の器具側取付部8との取付状態を解除できる。つまり、起立片92の先端部921によって一対の挟持片83を弾性的に上下方向外側に変形させながら、先端部921を一対の挟持片83の間から前側へと抜き出すことができる。
【0069】
次いで、作業者は、
図3に示すように、光源ユニット3を前後逆に向けた状態で器具本体2の下方に配置する。これにより、光源ユニット3は、一対の索状部材10を介して器具本体2の下方に吊り下げられる。
【0070】
このとき、器具本体2の左右の器具側固定部29のほぼ真下に、光源ユニット3の左右のユニット側固定部34が位置し、一対の索状部材10は、鉛直方向に対して平行となるか、または、鉛直方向に対して僅かに傾く。またこのとき、器具本体2における光源ユニット3の取付位置(一対の機能ユニット4の間の部分)に対して、吊下げ状態の光源ユニット3は、左右方向(本実施形態では右側)にずれて位置する。
【0071】
次いで、作業者は、電池6を例えば上下方向に掴んで、一対の支持片280の間から抜き出す。本実施形態では、左側の非常用光源ユニット4aを避けるように、右斜め前方に電池6を抜き出す。このとき、一対の支持片280のうち、右側の支持片280を電池6で押して弾性変形させることで、電池6を一対の支持片280の間から抜き出すことができる。
【0072】
次いで、作業者は、左側の非常用光源ユニット4aを避けて右斜め前方から、一対の支持片280の間に、新しい電池6を差し込む。このとき、右側の支持片280が新しい電池6に押されて右側に弾性変形することで、新しい電池6を一対の支持片280の間に挿入することができる。新しい電池6は一対の支持片280の間に挿入された状態で、一対の支持片280によって弾性的に保持される。
【0073】
次いで、作業者は、
図5に示すように、吊下げ状態の光源ユニット3を持って、器具本体2の収容凹部24の取付位置の前方まで移動させる。このとき、器具本体2の左右の器具側取付部8の前方に、光源ユニット3の左右のユニット側取付部9が位置する。そして、左右の器具側固定部29に対して左右のユニット側固定部34が左方向に大きく離れて位置する。これにより、一対の索状部材10が、器具側固定部29とユニット側固定部34との間で大きくたわんで、収容凹部24から出て、器具本体2の下側のカバー壁部22の上にはみ出すことを抑制できる。
【0074】
次いで、作業者は、
図6及び
図7に示すように、光源ユニット3を後方に移動させて、光源ユニット3を器具本体2の収容凹部24の取付位置に配置することで、器具本体2の左右の器具側取付部8に、光源ユニット3の左右のユニット側取付部9を取り付ける。
【0075】
このとき、
図6に示すように、左右の器具側取付部8の上下一対のガイド片84に、左右のユニット側取付部9の起立片92の先端部921の先端面が当たりながら、起立片92が後方に移動する。これにより、一対のガイド片84によって起立片92が一対の挟持片83の間へとガイドされる。このように一対のガイド片84によって起立片92をガイドすることができるため、光源ユニット3が器具本体2の取付位置に対して上下方向に多少ずれていても、光源ユニット3を適切な取付位置へとガイドすることができる。
【0076】
図7に示すように、起立片92は、一対の挟持片83の間まで挿入されると、一対の挟持片83によって弾性的に上下方向に挟持される。一対の挟持片83の先端が、起立片92のひし形の先端部921の一対の基部920側の面(前面)に当たる。
【0077】
これにより、起立片92の上下方向及び前方への移動が一対の挟持片83によって規制され、光源ユニット3が器具本体2に位置決めされた状態で取り付けられる。
【0078】
4.作用効果
以上説明した本実施形態の照明器具1では、器具本体2に対して光源ユニット3を前後方向に移動させるだけで、器具側取付部8とユニット側取付部9の着脱が行えるため、器具本体2に対して光源ユニット3を着脱しやすい。
【0079】
また、本実施形態の照明器具1では、器具本体2から光源ユニット3を取り外した状態で、収容凹部24にある電池6を露出させることができるため、電池6の着脱が行いやすい。
【0080】
また、本実施形態の照明器具1では、収容凹部24に設けた器具側取付部8が電池6の着脱を妨げない位置に設けられているため、器具側取付部8が電池6の着脱の妨げとならない。
【0081】
したがって、本実施形態の照明器具1では、電池交換の作業性向上を図ることができる。
【0082】
また、本実施形態の照明器具1では、器具本体2から光源ユニット3を取り外した状態で、器具本体2の下方に一対の索状部材10を介して光源ユニット3を吊り下げることができる。そのため、本実施形態の照明器具1では、取り外し状態の光源ユニット3を他の箇所に置いたり、取り外し状態の光源ユニット3を支持しながら電池6を交換する必要がなくて、電池6の交換作業が行いやすい。
【0083】
また、本実施形態の照明器具1では、
図3に示すように、吊下げ状態の光源ユニット3は、電池取付部28に対して、左右方向に重ならない位置に配置されるため、吊下げ状態の光源ユニット3が、電池6の交換作業の邪魔になりにくい。
【0084】
また、本実施形態の照明器具1では、光源ユニット3を吊り下げた状態において、索状部材10よりも右側に器具側取付部8とユニット側取付部9が位置し、ユニット側取付部9のほうが器具側取付部8よりも索状部材10から離れて位置する。そのため、本実施形態の照明器具1では、吊下げ状態の光源ユニット3を器具本体2の収容凹部24の取付位置に移動させる際に、一対の索状部材10がたわみにくくて、一対の索状部材10が器具本体2と光源ユニット3との間に挟まれにくい。またこの際、一対の索状部材10が、器具側取付部8やユニット側取付部9に引っ掛かりにくい。したがって、本実施形態の照明器具1では、器具本体2に光源ユニット3を取り付ける作業が行いやすいため、電池6の交換に伴う全体の作業が行いやすい。
【0085】
また、本実施形態の照明器具1では、電池6が着脱可能に取り付けられる電池取付部28が弾性的に電池6を支持する一対の支持片280を有するため、電池取付部28に対する電池6の付け外しが行いやすい。
【0086】
また、本実施形態の照明器具1では、電池6の交換が行いやすいため、非常用光源ユニット4aへの電力の安定的な供給が行いやすくて、非常用光源として求められる基準を満たしやすい。
【0087】
(変形例)
続いて、上述した一実施形態の照明器具1の変形例について説明する。なお、以下に示す各変形例は、適宜組み合わせ可能である。
【0088】
器具本体2は、前方に向けて開口した収容凹部24を有するものであればよく、
図2等に示す構造に限定されない。例えば、器具本体2は、底壁部20と一対の立ち上がり壁部21のみを有し、カバー壁部22を有さなくてもよく、つまり、半角筒状に設けられてもよい。
【0089】
電池6は、収容凹部24に着脱可能に取り付けられたものであればよく、電池6の取付先は、底壁部20に限らず、立ち上がり壁部21であってもよい。
【0090】
また、器具側取付部8は、収容凹部24に設けられればよく、底壁部20に限らず、立ち上がり壁部21に設けられてもよい。
【0091】
また、器具側取付部8は、電池6の着脱を妨げない位置に設けられればよく、
図2に示す位置とは別の位置に設けられてもよい。例えば、器具側取付部8は、右側の支持片280の最大の変位位置に対して隣接する位置に設けられてもよい。
【0092】
器具側取付部8とユニット側取付部9とは、器具本体2に対して光源ユニット3を前後方向に移動させることで、着脱可能な構造であればよく、
図4等に示す構造に限定されない。例えば、器具側取付部8とユニット側取付部9とは、構造が互いに逆であってもよく、器具側取付部8が被挟持部90を有し、ユニット側取付部9が一対の挟持部80を有してもよい。
【0093】
また、一対の挟持部80が被挟持部90を挟む方向は、前後方向に対して交差する方向であればよく、本実施形態のような上下方向に限らず、左右方向であってもよいし、上下方向及び左右方向を除いた残りの方向であってもよい。
【0094】
また、一対の挟持部80と被挟持部90の形状は、
図3等に示す形状に限らず、その他の形状であってもよい。
【0095】
また、器具側取付部8とユニット側取付部9のうちの前記他方(本実施形態では器具側取付部8)は、被挟持部90を一対の挟持部80に挟まれる位置にガイドするガイド部81を更に有すればよく、ガイド部81は
図3等に示す構造に限定されない。例えば、ガイド部81は、一対の挟持部80とは別体に設けられてもよい。また、器具側取付部8とユニット側取付部9のうちの前記他方(本実施形態では器具側取付部8)は、ガイド部81を有さなくてもよい。
【0096】
また、索状部材10は、器具本体2と光源ユニット3とをつなぐものであればよく、
図4等に示す構造に限定されない。例えば、索状部材10は、通し孔103付きの留め具102を有さなくてもよく、本体部101のみで構成されてもよい。また、本体部101は、ひもに限らず、チェーン、ベルト、ワイヤー等の他の索状の部材であってもよい。また、照明器具1は、器具本体2と光源ユニット3とをつなぐ索状部材10を備えなくてもよい。
【0097】
また、器具側取付部8と器具側固定部29とユニット側取付部9とユニット側固定部34の位置関係は、
図3に示す位置関係に限定されない。器具本体2の長手方向(つまり左右方向)において、器具側固定部29に対して器具側取付部8が位置する側と、ユニット側固定部34に対してユニット側取付部9が位置する側とは、互いに異なってもよい。また、器具本体2の長手方向(つまり左右方向)において、器具側固定部29から器具側取付部8までの距離と、ユニット側固定部34からユニット側取付部9までの距離とは、互いに同じであってもよい。
【0098】
また、照明器具1は、非常用光源ユニット4aを備えなくてもよく、電池6から供給される電力によって駆動する、センサ、カメラ、スピーカー等の他の電気機器を備えてもよい。
【0099】
また、照明器具1における非常用光源ユニット4aの配置は、
図1に示す配置に限定されない。例えば、非常用光源ユニット4aは、カバー壁部22の一部に設けられてもよい。
【0100】
また、照明器具1は、建物の避難経路となる階段の踊り場の壁面100に設置される照明器具(いわゆる階段通路誘導灯)に限らず、その他の壁面や天井に設置される照明器具であってもよい。照明器具1が天井に設置される場合、器具本体2の収容凹部24が開口する前方は、下方と読み替えできる。
【0101】
(まとめ)
以上説明した一実施形態及びその変形例のように、第一態様の照明器具(1)は、下記の構成を備える。
【0102】
すなわち、第一態様の照明器具(1)は、前方に向けて開口した収容凹部(24)を有する器具本体(2)と、収容凹部(24)を塞ぐように、器具本体(2)に着脱可能に取り付けられる光源ユニット(3)と、を備える。第一態様の照明器具(1)は更に、収容凹部(24)に着脱可能に取り付けられる電池(6)を備える。収容凹部(24)には、器具側取付部(8)が設けられ、光源ユニット(3)には、ユニット側取付部(9)が設けられる。器具側取付部(8)とユニット側取付部(9)とは、器具本体(2)に対して光源ユニット(3)を前後方向に移動させることで、着脱可能な構造である。器具側取付部(8)は、電池(6)の着脱を妨げない位置に設けられている。
【0103】
上記構成を備える第一態様の照明器具(1)では、器具本体(2)に対して光源ユニット(3)を前後方向に移動させるだけで、器具側取付部(8)とユニット側取付部(9)の着脱が行えるため、器具本体(2)に対して光源ユニット(3)を着脱しやすい。加えて、第一態様の照明器具(1)では、器具本体(2)から光源ユニット(3)を取り外した状態で、収容凹部(24)にある電池(6)を露出させることができるため、電池(6)の着脱が行いやすい。加えて、第一態様の照明器具(1)では、収容凹部(24)に設けた器具側取付部(8)が電池(6)の着脱を妨げない位置に設けられているため、器具側取付部(8)が電池(6)の着脱の妨げとならない。したがって、第一態様の照明器具(1)では、電池交換の作業性向上を図ることができる。
【0104】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第二態様の照明器具(1)は、第一態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0105】
すなわち、第二態様の照明器具(1)では、器具側取付部(8)は、電池(6)の着脱の経路から外れた位置に設けられている。
【0106】
上記構成を備える第二態様の照明器具(1)では、電池(6)を付け外しする際に器具側取付部(8)が邪魔になりにくい。
【0107】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第三態様の照明器具(1)は、第一又は第二態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0108】
すなわち、第三態様の照明器具(1)では、器具側取付部(8)とユニット側取付部(9)のうちの一方は、被挟持部(90)を有する。器具側取付部(8)とユニット側取付部(9)のうちの他方は、被挟持部(90)を弾性的に挟持する一対の挟持部(80)を有する。一対の挟持部(80)が被挟持部(90)を挟持する方向は、前後方向に対して交差する方向である。
【0109】
上記構成を備える第三態様の照明器具(1)では、器具側取付部(8)とユニット側取付部(9)の取付構造を、被挟持部(90)を一対の挟持部(80)で挟むといった簡単な構造で構成することができる。また、第三態様の照明器具(1)では、一対の挟持部(80)によって挟持する方向における被挟持部(90)の移動を規制することができる。そのため、第三態様の照明器具(1)では、器具本体(2)に対して光源ユニット(3)が、前後方向に対して交差する方向に位置ズレを起こすことを抑制できる。
【0110】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第四態様の照明器具(1)は、第三態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0111】
すなわち、第四態様の照明器具(1)では、器具側取付部(8)とユニット側取付部(9)のうちの前記他方は、被挟持部(90)を一対の挟持部(80)によって挟まれる位置へとガイドするガイド部(81)を更に有する。
【0112】
上記構成を備える第四態様の照明器具(1)では、器具本体(2)に対して光源ユニット(3)を取り付ける際に、器具本体(2)の取付位置の前方に対して光源ユニット(3)の位置が多少ずれても、ガイド部(81)によってガイドできる。そのため、第四態様の照明器具(1)では、器具本体(2)への光源ユニット(3)の取付作業が行いやすい。
【0113】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第五態様の照明器具(1)は、第一から第四のいずれか一つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0114】
すなわち、第五態様の照明器具(1)は、器具本体(2)と光源ユニット(3)とをつなぐ索状部材(10)を更に備える。
【0115】
上記構成を備える第五態様の照明器具(1)では、器具本体(2)から光源ユニット(3)を取り外した状態において、器具本体(2)から索状部材(10)を介して光源ユニット(3)を吊り下げることができる。そのため、第五態様の照明器具(1)では、作業者は、器具本体(2)から取り外した光源ユニット(3)を気にせず、電池(6)の交換が行えて、交換作業が行いやすい。
【0116】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第六態様の照明器具(1)は、第五態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0117】
すなわち、第六態様の照明器具(1)では、器具本体(2)と光源ユニット(3)のそれぞれは、一方向に延びている。器具本体(2)は、索状部材(10)の長手方向の一端部が固定される器具側固定部(29)を有する。光源ユニット(3)は、索状部材(10)の長手方向の他端部が固定されるユニット側固定部(34)を有する。前記一方向において、器具側固定部(29)に対して器具側取付部(8)が位置する側と、ユニット側固定部(34)に対してユニット側取付部(9)が位置する側とは、互いに同じである。器具側取付部(8)とユニット側取付部(9)とを取り付けた状態において、索状部材(10)が収容凹部(24)に収まる位置に、器具側固定部(29)とユニット側固定部(34)とが位置している。
【0118】
上記構成を備える第六態様の照明器具(1)では、吊下げ状態の光源ユニット(3)を器具本体(2)の取付位置へと移動させる際に、索状部材(10)が器具側取付部(8)又はユニット側取付部(9)にかかることを抑制できる。そのため、第六態様の照明器具(1)では、索状部材(10)が組立作業の邪魔になりにくい。また、第六態様の照明器具(1)では、器具側取付部(8)とユニット側取付部(9)とを取り付けた状態において、索状部材(10)が収容凹部(24)に収まって、光源ユニット(3)と器具本体(2)の間に挟まらないため、取付作業がしやすい。
【0119】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第七態様の照明器具(1)は、第一から第六のいずれか一つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0120】
すなわち、第七態様の照明器具(1)は、停電時に電池(6)から供給される電力によって照明を行う非常用光源ユニット(4a)を更に備える。電池(6)は、外部電源からの電力によって充電される二次電池である。
【0121】
上記構成を備える第七態様の照明器具(1)では、電池(6)の交換がしやすいため、非常用光源ユニット(4a)への電力供給がより安定して行え、非常用光源として求められる基準を満たしやすい。
【符号の説明】
【0122】
1 照明器具
2 器具本体
24 収容凹部
29 器具側固定部
3 光源ユニット
34 ユニット側固定部
4a 非常用光源ユニット
6 電池
8 器具側取付部
80 挟持部
81 ガイド部
9 ユニット側取付部
90 被挟持部
10 索状部材