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特開2024-140908売上債権管理装置、売上債権管理方法、および、売上債権管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024140908
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】売上債権管理装置、売上債権管理方法、および、売上債権管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/10 20120101AFI20241003BHJP
【FI】
G06Q20/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023052275
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】和田 拓也
(72)【発明者】
【氏名】福島 広大
(72)【発明者】
【氏名】富沢 翔大
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA22
5L055AA22
(57)【要約】
【課題】店舗での個別売上の集計額と請求額との差異が無い場合、日報確定時に、精算方法・回収方法別の売上仕訳を作成することができる売上債権管理装置、売上債権管理方法、および、売上債権管理プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】売上日における店舗の伝票単位の売上金額を設定した売上データを取得し、店舗の営業終了後に、売上データに基づいて、売上日における店舗の総売上金額を算出し、売上日における当該店舗の金種別の請求額、および、当該請求額の合計金額を設定した店舗売上日報データを取得し、総売上金額と合計金額とに差異が無い場合、金種マスタ、および、店舗売上日報データに基づいて、借方の勘定科目が振替先勘定科目である、売上日における店舗の金種別の請求額の振替仕訳データを作成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた売上債権管理装置であって、
前記記憶部は、
精算方法または回収方法を示す金種、請求先、および、振替先勘定科目を紐付けて設定した金種マスタ、
を備え、
前記制御部は、
売上日における店舗の伝票単位の売上金額を設定した売上データを取得する売上取得手段と、
前記店舗の営業終了後に、前記売上データに基づいて、前記売上日における前記店舗の総売上金額を算出し、前記売上日における当該店舗の前記金種別の請求額、および、当該請求額の合計金額を設定した店舗売上日報データを取得する店舗売上日報取得手段と、
前記総売上金額と前記合計金額とに差異が無い場合、前記金種マスタ、および、前記店舗売上日報データに基づいて、借方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記売上日における前記店舗の前記金種別の前記請求額の振替仕訳データを作成する仕訳作成手段と、
を備えたことを特徴とする売上債権管理装置。
【請求項2】
前記店舗売上日報取得手段は、
更に、前記金種マスタ、および、前記店舗売上日報データに基づいて、前記店舗、前記売上日、前記金種、前記請求額、前記請求先、および、前記振替先勘定科目を紐付けて設定した決済振替データを取得し、
前記仕訳作成手段は、
前記総売上金額と前記合計金額とに差異が無い場合、前記決済振替データに基づいて、借方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記売上日における前記店舗の前記金種別の前記請求額の前記振替仕訳データを作成することを特徴とする請求項1に記載の売上債権管理装置。
【請求項3】
前記記憶部は、
取引区分別の取引勘定科目を設定した取引区分別勘定科目マスタ、
を更に備え、
前記売上取得手段は、
前記店舗、前記伝票、前記売上日、前記売上金額、および、前記取引区分を紐付けて設定した前記売上データを取得し、
前記仕訳作成手段は、
更に、前記取引区分別勘定科目マスタ、および、前記売上データに基づいて、貸方の勘定科目が前記取引勘定科目である、前記売上日における前記店舗の前記伝票単位の前記売上金額の売上仕訳データを作成することを特徴とする請求項1に記載の売上債権管理装置。
【請求項4】
前記仕訳作成手段は、
更に、前記振替仕訳データ、および、前記売上仕訳データに基づいて、前記売上日における前記店舗の取引仕訳データを作成することを特徴とする請求項3に記載の売上債権管理装置。
【請求項5】
前記店舗売上日報取得手段は、
更に、前記総売上金額と前記合計金額とに差異が有る際に、前記売上日における前記店舗の現金過不足を設定させるように表示制御し、前記現金過不足の過不足額が設定された場合、前記売上データに基づいて、前記売上日における前記店舗の前記金種別の前記請求額、前記現金過不足の前記過不足額、および、前記合計金額を設定した店舗売上日報データを取得することを特徴とする請求項1に記載の売上債権管理装置。
【請求項6】
前記店舗売上日報取得手段は、
更に、前記金種マスタ、および、前記店舗売上日報データに基づいて、前記店舗、前記売上日、前記金種、前記請求額、前記請求先および前記振替先勘定科目を紐付けて設定した決済振替データ、ならびに、前記店舗、前記売上日、前記金種、前記過不足額、前記請求先および前記振替先勘定科目を紐付けて設定した決済振替データを取得し、
前記仕訳作成手段は、
更に、前記決済振替データに基づいて、借方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記売上日における前記店舗の前記金種別の前記請求額の前記振替仕訳データ、ならびに、借方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記売上日における前記店舗の前記過不足額の振替仕訳データを作成することを特徴とする請求項5に記載の売上債権管理装置。
【請求項7】
前記仕訳作成手段は、
更に、前記店舗売上日報データに設定された前記金種が集金代行業者であり、且つ、前記集金代行業者である前記請求先からの入金があった場合、貸方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記請求先からの入金額の集金代行仕訳データを作成することを特徴とする請求項4に記載の売上債権管理装置。
【請求項8】
前記仕訳作成手段は、
更に、前記店舗売上日報データに設定された前記金種が商業施設から入金であり、且つ、前記商業施設からの入金があった場合、貸方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記商業施設からの入金額の商業施設仕訳データを作成することを特徴とする請求項4に記載の売上債権管理装置。
【請求項9】
前記売上仕訳データは、
借方の勘定科目が仮勘定であり、
前記振替仕訳データは、
貸方の勘定科目が前記仮勘定であることを特徴とする請求項3に記載の売上債権管理装置。
【請求項10】
記憶部と制御部とを備えた売上債権管理装置に実行させるための売上債権管理方法であって、
前記記憶部は、
精算方法または回収方法を示す金種、請求先、および、振替先勘定科目を紐付けて設定した金種マスタ、
を備え、
前記制御部において実行される、
売上日における店舗の伝票単位の売上金額を設定した売上データを取得する売上取得ステップと、
前記店舗の営業終了後に、前記売上データに基づいて、前記売上日における前記店舗の総売上金額を算出し、前記売上日における当該店舗の前記金種別の請求額、および、当該請求額の合計金額を設定した店舗売上日報データを取得する店舗売上日報取得ステップと、
前記総売上金額と前記合計金額とに差異が無い場合、前記金種マスタ、および、前記店舗売上日報データに基づいて、借方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記売上日における前記店舗の前記金種別の前記請求額の振替仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、
を含むことを特徴とする売上債権管理方法。
【請求項11】
記憶部と制御部とを備えた売上債権管理装置に実行させるための売上債権管理プログラムであって、
前記記憶部は、
精算方法または回収方法を示す金種、請求先、および、振替先勘定科目を紐付けて設定した金種マスタ、
を備え、
前記制御部において、
売上日における店舗の伝票単位の売上金額を設定した売上データを取得する売上取得ステップと、
前記店舗の営業終了後に、前記売上データに基づいて、前記売上日における前記店舗の総売上金額を算出し、前記売上日における当該店舗の前記金種別の請求額、および、当該請求額の合計金額を設定した店舗売上日報データを取得する店舗売上日報取得ステップと、
前記総売上金額と前記合計金額とに差異が無い場合、前記金種マスタ、および、前記店舗売上日報データに基づいて、借方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記売上日における前記店舗の前記金種別の前記請求額の振替仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、
を実行させるための売上債権管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、売上債権管理装置、売上債権管理方法、および、売上債権管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、店舗にてクレジットカード、デビットカード、電子マネー等によって電子決済した個別の電子売上データを時系列順に仕訳作成し、カード等運営業者毎の合計の電子売上データを集計する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-37608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、店舗運営をしている企業が売上を計上する際に、伝票によっては複数の精算方法・回収方法があるため、債権管理が複雑化しているが、日報確定時に、精算方法・回収方法別の仕訳作成ができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、店舗での個別売上の集計額と請求額との差異が無い場合、日報確定時に、精算方法・回収方法別の売上仕訳を作成することができる売上債権管理装置、売上債権管理方法、および、売上債権管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る売上債権管理装置は、記憶部と制御部とを備えた売上債権管理装置であって、前記記憶部は、精算方法または回収方法を示す金種、請求先、および、振替先勘定科目を紐付けて設定した金種マスタ、を備え、前記制御部は、売上日における店舗の伝票単位の売上金額を設定した売上データを取得する売上取得手段と、前記店舗の営業終了後に、前記売上データに基づいて、前記売上日における前記店舗の総売上金額を算出し、前記売上日における当該店舗の前記金種別の請求額、および、当該請求額の合計金額を設定した店舗売上日報データを取得する店舗売上日報取得手段と、前記総売上金額と前記合計金額とに差異が無い場合、前記金種マスタ、および、前記店舗売上日報データに基づいて、借方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記売上日における前記店舗の前記金種別の前記請求額の振替仕訳データを作成する仕訳作成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る売上債権管理装置において、前記店舗売上日報取得手段は、更に、前記金種マスタ、および、前記店舗売上日報データに基づいて、前記店舗、前記売上日、前記金種、前記請求額、前記請求先、および、前記振替先勘定科目を紐付けて設定した決済振替データを取得し、前記仕訳作成手段は、前記総売上金額と前記合計金額とに差異が無い場合、前記決済振替データに基づいて、借方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記売上日における前記店舗の前記金種別の前記請求額の前記振替仕訳データを作成することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る売上債権管理装置において、前記記憶部は、取引区分別の取引勘定科目を設定した取引区分別勘定科目マスタ、を更に備え、前記売上取得手段は、前記店舗、前記伝票、前記売上日、前記売上金額、および、前記取引区分を紐付けて設定した前記売上データを取得し、前記仕訳作成手段は、更に、前記取引区分別勘定科目マスタ、および、前記売上データに基づいて、貸方の勘定科目が前記取引勘定科目である、前記売上日における前記店舗の前記伝票単位の前記売上金額の売上仕訳データを作成することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る売上債権管理装置において、前記仕訳作成手段は、更に、前記振替仕訳データ、および、前記売上仕訳データに基づいて、前記売上日における前記店舗の取引仕訳データを作成することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る売上債権管理装置において、前記店舗売上日報取得手段は、更に、前記総売上金額と前記合計金額とに差異が有る際に、前記売上日における前記店舗の現金過不足を設定させるように表示制御し、前記現金過不足の過不足額が設定された場合、前記売上データに基づいて、前記売上日における前記店舗の前記金種別の前記請求額、前記現金過不足の前記過不足額、および、前記合計金額を設定した店舗売上日報データを取得することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る売上債権管理装置において、前記店舗売上日報取得手段は、更に、前記金種マスタ、および、前記店舗売上日報データに基づいて、前記店舗、前記売上日、前記金種、前記請求額、前記請求先および前記振替先勘定科目を紐付けて設定した決済振替データ、ならびに、前記店舗、前記売上日、前記金種、前記過不足額、前記請求先および前記振替先勘定科目を紐付けて設定した決済振替データを取得し、前記仕訳作成手段は、更に、前記決済振替データに基づいて、借方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記売上日における前記店舗の前記金種別の前記請求額の前記振替仕訳データ、ならびに、借方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記売上日における前記店舗の前記過不足額の振替仕訳データを作成することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る売上債権管理装置において、前記仕訳作成手段は、更に、前記店舗売上日報データに設定された前記金種が集金代行業者であり、且つ、前記集金代行業者である前記請求先からの入金があった場合、貸方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記請求先からの入金額の集金代行仕訳データを作成することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る売上債権管理装置において、前記仕訳作成手段は、更に、前記店舗売上日報データに設定された前記金種が商業施設から入金であり、且つ、前記商業施設からの入金があった場合、貸方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記商業施設からの入金額の商業施設仕訳データを作成することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る売上債権管理装置において、前記売上仕訳データは、借方の勘定科目が仮勘定であり、前記振替仕訳データは、貸方の勘定科目が前記仮勘定であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る売上債権管理方法は、記憶部と制御部とを備えた売上債権管理装置に実行させるための売上債権管理方法であって、前記記憶部は、精算方法または回収方法を示す金種、請求先、および、振替先勘定科目を紐付けて設定した金種マスタ、を備え、前記制御部において実行される、売上日における店舗の伝票単位の売上金額を設定した売上データを取得する売上取得ステップと、前記店舗の営業終了後に、前記売上データに基づいて、前記売上日における前記店舗の総売上金額を算出し、前記売上日における当該店舗の前記金種別の請求額、および、当該請求額の合計金額を設定した店舗売上日報データを取得する店舗売上日報取得ステップと、前記総売上金額と前記合計金額とに差異が無い場合、前記金種マスタ、および、前記店舗売上日報データに基づいて、借方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記売上日における前記店舗の前記金種別の前記請求額の振替仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る売上債権管理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた売上債権管理装置に実行させるための売上債権管理プログラムであって、前記記憶部は、精算方法または回収方法を示す金種、請求先、および、振替先勘定科目を紐付けて設定した金種マスタ、を備え、前記制御部において、売上日における店舗の伝票単位の売上金額を設定した売上データを取得する売上取得ステップと、前記店舗の営業終了後に、前記売上データに基づいて、前記売上日における前記店舗の総売上金額を算出し、前記売上日における当該店舗の前記金種別の請求額、および、当該請求額の合計金額を設定した店舗売上日報データを取得する店舗売上日報取得ステップと、前記総売上金額と前記合計金額とに差異が無い場合、前記金種マスタ、および、前記店舗売上日報データに基づいて、借方の勘定科目が前記振替先勘定科目である、前記売上日における前記店舗の前記金種別の前記請求額の振替仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、店舗での精算方法・回収方法別の債権管理を可能とし、財務会計における売掛金管理を実態に即した形で管理可能とするという効果を奏する。また、本発明によれば、小売業における複数金種の債権管理の効率化、および、店舗形態に合わせた現金管理が可能となるため、多店舗展開企業の債権管理の効率化に寄与することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、仕訳作成まで行うことで、経理処理の効率化に寄与することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、店舗日別POS売上データ(ヘッダ・明細)の生成、日報入力での振替データの生成、および、仕訳データの生成をすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、小売業界において、複数決済に対する債権回収業務の煩雑性を解消することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本実施形態における売上債権管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、本実施形態における店舗マスタの一例を示す図である。
図3図3は、本実施形態における金種マスタの一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態における店舗別金種マスタの一例を示す図である。
図5図5は、本実施形態における取引区分別勘定科目マスタの一例を示す図である。
図6図6は、本実施形態における売上債権管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、本実施形態における売上債権管理処理の一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態における売上債権管理処理の一例を示す図である。
図9図9は、本実施形態における売上債権管理処理の一例を示す図である。
図10図10は、本実施形態における売上債権管理処理の一例を示す図である。
図11図11は、本実施形態における売上債権管理処理の一例を示す図である。
図12図12は、本実施形態における売上債権管理処理の一例を示す図である。
図13図13は、本実施形態における売上債権管理処理の一例を示す図である。
図14図14は、本実施形態における売上債権管理処理の一例を示す図である。
図15図15は、本実施形態における売上債権管理処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0020】
[1.概要]
まず、本発明の概要を説明する。
【0021】
従来、店舗運営をしている企業においては、売上を計上する際に、様々な精算方法があり、その対応に追われていた。また、従来から、店舗からの入金を管理する方法も多様化しており、店舗の従業員が入金するケースだけでなく、店舗を貸している商業施設から入金されるケース、および、集金代行業者に依頼するケースなど様々あった。
【0022】
そこで、本実施形態においては、店舗での売上を計上し、精算方法別の債権管理を実現する仕組みだけでなく、店舗からの入金方法にあわせた債権管理ができる仕組みを提供している。
【0023】
すなわち、本実施形態においては、店舗での精算方法に合わせた債権管理を行うことで、精算方法毎の債権の管理をできる。また、本実施形態においては、店舗で現金過不足等が起こった際にその計上を行い、債権を増減させることができることで、現金の過不足が計上でき、その入力した値と店舗現金管理とを連動することができる。また、本実施形態においては、実態にあった店舗の入金管理ができることで、集金代行業者からの入金に対応した債権管理、および、商業施設からの入金に対応した債権管理ができる。
【0024】
[2.構成]
本実施形態に係る売上債権管理装置100の構成の一例について、図1から図5を参照して説明する。図1は、本実施形態における売上債権管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0025】
図1に示すように、売上債権管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、売上債権管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0026】
売上債権管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。売上債権管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0027】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、売上債権管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、売上債権管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0028】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0029】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、店舗マスタ106aと金種マスタ106bと店舗別金種マスタ106cと取引区分別勘定科目マスタ106dと取引データベース106eとを備えている。
【0030】
店舗マスタ106aは、店舗を設定したマスタである。ここで、店舗マスタ106aは、店舗、売上に対する債権科目、および、請求先が紐付けて設定されていてもよい。
【0031】
ここで、図2を参照して、本実施形態における店舗マスタ106aの一例について説明する。図2は、本実施形態における店舗マスタ106aの一例を示す図である。
【0032】
図2に示すように、本実施形態における店舗マスタ106aにおいては、店舗データが登録され、債権科目には、店舗では債権内容が決まらないため、仮受金が設定される。ここで、本実施形態においては、金種マスタ106bに請求先が設定されていない場合、店舗マスタ106aから請求先がセットされてもよい。
【0033】
図1に戻り、金種マスタ106bは、精算方法または回収方法を示す金種を設定したマスタである。ここで、金種マスタ106bは、精算方法または回収方法を示す金種、請求先、および、振替先勘定科目が紐付けて設定されていてもよい。
【0034】
ここで、図3を参照して、本実施形態における金種マスタ106bの一例について説明する。図3は、本実施形態における金種マスタ106bの一例を示す図である。
【0035】
図3に示すように、本実施形態における金種マスタ106bにおいては、扱う金種、および、現金の回収方法が登録され、現金過不足も設定され、精算方法に紐付く請求先も設定される。ここで、本実施形態においては、請求先の設定が無い場合、店舗マスタ106aの請求先がデータにセットされてもよい。
【0036】
図1に戻り、店舗別金種マスタ106cは、店舗毎に扱える金種を設定したマスタである。
【0037】
ここで、図4を参照して、本実施形態における店舗別金種マスタ106cの一例について説明する。図4は、本実施形態における店舗別金種マスタ106cの一例を示す図である。
【0038】
図4に示すように、本実施形態における店舗別金種マスタ106cにおいては、店舗毎に扱える金種が設定される。
【0039】
図1に戻り、取引区分別勘定科目マスタ106dは、取引区分別の取引勘定科目を設定したマスタである。
【0040】
ここで、図5を参照して、本実施形態における取引区分別勘定科目マスタ106dの一例について説明する。図5は、本実施形態における取引区分別勘定科目マスタ106dの一例を示す図である。
【0041】
図5に示すように、本実施形態における取引区分別勘定科目マスタ106dにおいては、取引区分毎の勘定科目が設定される(なお、売上の勘定科目と返品の勘定科目とを分けたい場合等、取引区分別勘定科目マスタ106dで設定されるが、本実施形態においては、返品を分けない設定とされている)。
【0042】
図1に戻り、取引データベース106eは、店舗における取引データを記憶する。取引データは、売上データ、店舗売上日報データ、仕訳データ、または、決済振替データ等であってもよい。
【0043】
制御部102は、売上債権管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、売上取得部102aと店舗売上日報取得部102bと仕訳作成部102cとを備えている。
【0044】
売上取得部102aは、店舗の売上データを取得する。ここで、売上取得部102aは、売上日における店舗の伝票単位の売上金額を設定した売上データを取得してもよい。また、売上取得部102aは、店舗、伝票、売上日、売上金額、および、取引区分を紐付けて設定した売上データを取得してもよい。
【0045】
店舗売上日報取得部102bは、売上日における店舗の店舗売上日報データを取得する。ここで、店舗売上日報取得部102bは、店舗の営業終了後に、売上データに基づいて、売上日における店舗の総売上金額を算出し、売上日における当該店舗の金種別の請求額、および、当該請求額の合計金額を設定した店舗売上日報データを取得してもよい。また、店舗売上日報取得部102bは、金種マスタ106b、および、店舗売上日報データに基づいて、店舗、売上日、金種、請求額、請求先、および、振替先勘定科目を紐付けて設定した決済振替データを取得してもよい。また、店舗売上日報取得部102bは、総売上金額と合計金額とに差異が有る際に、売上日における店舗の現金過不足を設定させるように表示制御し、現金過不足の過不足額が設定された場合、売上データに基づいて、売上日における店舗の金種別の請求額、現金過不足の過不足額、および、合計金額を設定した店舗売上日報データを取得してもよい。また、店舗売上日報取得部102bは、金種マスタ106b、および、店舗売上日報データに基づいて、店舗、売上日、金種、請求額、請求先および振替先勘定科目を紐付けて設定した決済振替データ、ならびに、店舗、売上日、金種、過不足額、請求先および振替先勘定科目を紐付けて設定した決済振替データを取得してもよい。
【0046】
仕訳作成部102cは、仕訳データを作成する。ここで、仕訳作成部102cは、総売上金額と合計金額とに差異が無い場合、金種マスタ106b、および、店舗売上日報データに基づいて、借方の勘定科目が振替先勘定科目である、売上日における店舗の金種別の請求額の振替仕訳データを作成してもよい。また、仕訳作成部102cは、総売上金額と合計金額とに差異が無い場合、決済振替データに基づいて、借方の勘定科目が振替先勘定科目である、売上日における店舗の金種別の請求額の振替仕訳データを作成してもよい。また、仕訳作成部102cは、取引区分別勘定科目マスタ106d、および、売上データに基づいて、貸方の勘定科目が取引勘定科目である、売上日における店舗の伝票単位の売上金額の売上仕訳データを作成してもよい。また、仕訳作成部102cは、振替仕訳データ、および、売上仕訳データに基づいて、売上日における店舗の取引仕訳データを作成してもよい。また、仕訳作成部102cは、決済振替データに基づいて、借方の勘定科目が振替先勘定科目である、売上日における店舗の金種別の請求額の振替仕訳データ、ならびに、借方の勘定科目が振替先勘定科目である、売上日における店舗の過不足額の振替仕訳データを作成してもよい。また、仕訳作成部102cは、店舗売上日報データに設定された金種が集金代行業者であり、且つ、集金代行業者である請求先からの入金があった場合、貸方の勘定科目が振替先勘定科目である、請求先からの入金額の集金代行仕訳データを作成してもよい。また、仕訳作成部102cは、店舗売上日報データに設定された金種が商業施設から入金であり、且つ、商業施設からの入金があった場合、貸方の勘定科目が振替先勘定科目である、商業施設からの入金額の商業施設仕訳データを作成してもよい。また、売上仕訳データは、借方の勘定科目が仮勘定であってもよい。また、振替仕訳データは、貸方の勘定科目が仮勘定であってもよい。
【0047】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図6から図15を参照して説明する。
【0048】
[売上債権管理処理]
ここで、図6を参照して、本実施形態における売上債権管理処理の一例について説明する。図6は、本実施形態における売上債権管理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0049】
図6に示すように、売上取得部102aは、店舗、伝票、売上日、売上金額、および、取引区分を紐付けて設定した売上データを取得する(ステップSA-1)。
【0050】
そして、仕訳作成部102cは、取引区分別勘定科目マスタ106d、および、売上データに基づいて、借方の勘定科目が仮勘定、且つ、貸方の勘定科目が取引勘定科目である、売上日における店舗の伝票単位の売上金額の売上仕訳データを作成する(ステップSA-2)。
【0051】
そして、店舗売上日報取得部102bは、店舗の営業終了後に、売上データに基づいて、売上日における店舗の総売上金額を算出し、売上日における当該店舗の金種別の請求額、および、当該請求額の合計金額を設定した店舗売上日報データを取得する(ステップSA-3)。
【0052】
そして、店舗売上日報取得部102bは、総売上金額と合計金額とに差異が有るか否かを判定する(ステップSA-4)。
【0053】
そして、店舗売上日報取得部102bは、総売上金額と合計金額とに差異が無いと判定した場合(ステップSA-4:No)、処理をステップSA-5に移行させる。
【0054】
そして、店舗売上日報取得部102bは、金種マスタ106b、および、店舗売上日報データに基づいて、店舗、売上日、金種、請求額、請求先、および、振替先勘定科目を紐付けて設定した決済振替データを取得する(ステップSA-5)。
【0055】
そして、仕訳作成部102cは、決済振替データに基づいて、借方の勘定科目が振替先勘定科目、且つ、貸方の勘定科目が仮勘定である、売上日における店舗の金種別の請求額の振替仕訳データを作成し(ステップSA-6)、処理をステップSA-9に移行させる。
【0056】
一方、店舗売上日報取得部102bは、総売上金額と合計金額とに差異が有ると判定した場合(ステップSA-4:Yes)、処理をステップSA-7に移行させる。
【0057】
そして、店舗売上日報取得部102bは、金種マスタ106b、および、店舗売上日報データに基づいて、店舗、売上日、金種、請求額、請求先および振替先勘定科目を紐付けて設定した決済振替データ、ならびに、店舗、売上日、金種、過不足額、請求先および振替先勘定科目を紐付けて設定した決済振替データを取得する(ステップSA-7)。
【0058】
そして、仕訳作成部102cは、決済振替データに基づいて、借方の勘定科目が振替先勘定科目、且つ、貸方の勘定科目が仮勘定である、売上日における店舗の金種別の請求額の振替仕訳データ、ならびに、借方の勘定科目が振替先勘定科目、且つ、貸方の勘定科目が仮勘定である、売上日における店舗の過不足額の振替仕訳データを作成し(ステップSA-8)処理をステップSA-9に移行させる。
【0059】
そして、仕訳作成部102cは、振替仕訳データ、および、売上仕訳データに基づいて、売上日における店舗の取引仕訳データを作成し(ステップSA-9)、処理を終了する。
【0060】
ここで、図7から図9を参照して、本実施形態における売上債権管理処理の一例(パターン1)について説明する。図7から図9は、本実施形態における売上債権管理処理の一例を示す図である。
【0061】
図7に示すように、本実施形態においては、店舗での接客時に、1取引単位(1伝票単位)での売上データの登録が行われる。なお、本実施形態における売上データ登録は、システムへの売上入力であってもよいし、POS(Point Of Sales)からデータ取込であってもよい。そして、図7に示すように、本実施形態においては、売上データに設定された店舗より店舗マスタ106aの債権科目が借方勘定科目に設定され、売上データに設定された取引区分より取引区分別勘定科目マスタ106dが参照され、貸方勘定科目が特定される。
【0062】
そして、図8に示すように、本実施形態においては、閉店時にジャーナルデータ等をもとに精算方法別の登録が売上日報入力され、登録されたデータをもとに現金以外の精算方法が指定の科目へ振り替えられ、売上データより指定店舗・売上日のデータから売上金額が集計され、集計額が総売上金額として表示される。ここで、本実施形態においては、金種が全て手入力されてもよく、店舗で取り扱える金種として店舗別金種マスタ106cに登録された全ての金種が、請求額0円として初期表示されてもよい。なお、本実施形態においては、請求額が入力される毎に、総売上金額と指定された振替金額の合計との差額が表示されてもよい。また、本実施形態においては、差額が0以外の場合、エラーとして登録不可とする。また、本実施形態においては、図8に示すように、売上日報確定時、画面データおよび各マスタを元に振替仕訳が作成される。ここで、本実施形態においては、金種マスタ106bに設定された金種に紐付く科目から振替先勘定科目が導出され、金種マスタ106bに設定された金種から請求先が導出され、導出できない場合、店舗マスタ106aよりセットされ、店舗マスタ106aに設定された店舗に紐付く債権科目から決済振替元勘定科目がセットされてもよい。このように、本実施形態においては、決済振替データより振替仕訳データが作成される。
【0063】
そして、図9に示すように、本実施形態においては、店舗にて発生したこの日の取引に関する仕訳が最終的に作成され、今後の債権管理として、貸方の項目に関して残高管理を行っていく運用となる。そして、図9に示すように、本実施形態においては、店舗担当者から売上額の振込があった場合、仕訳が登録され、店舗現金の残高が減らされる。
【0064】
また、図10および図11を参照して、本実施形態における売上債権管理処理の一例(パターン2)について説明する。図10および図11は、本実施形態における売上債権管理処理の一例を示す図である。
【0065】
図10に示すように、本実施形態においては、売上データが登録された場合、本来であれば、合計800,000円の日報計上が行われるが、店舗にある現金と合わないため、金種欄の「現金過不足」欄に登録が行われる。そして、図11に示すように、本実施形態においては、売上データ、および、決済振替データから仕訳作成される。ここで、本実施形態においては、雑損の仕訳データにおいても、他の金種と同じように、店舗マスタ106aまたは金種マスタ106bから借方勘定科目および貸方勘定科目が導出される。
【0066】
また、図12および図13を参照して、本実施形態における売上債権管理処理の一例(パターン3:集金代行)について説明する。図12および図13は、本実施形態における売上債権管理処理の一例を示す図である。
【0067】
図12に示すように、本実施形態においては、売上データが登録された場合、店舗売上日報において、その日に集金代行業者へ預ける金額が集金代行業者欄へ登録される。そして、図13に示すように、本実施形態においては、売上データ、および、決済振替データから仕訳作成され、集金代行業者への売掛金として管理される。そして、図13に示すように、本実施形態においては、集金代行業者から振込があった場合、仕訳が登録され、売掛金の残高が減らされる。
【0068】
また、図14および図15を参照して、本実施形態における売上債権管理処理の一例(パターン4:商業施設からの入金)について説明する。図14および図15は、本実施形態における売上債権管理処理の一例を示す図である。
【0069】
図14に示すように、本実施形態においては、売上データが登録された場合、商業施設から入金がある店舗にてカード決済、および、IC決済等が全て商業施設へ振り込まれ、最終的に売上報告した金額が商業施設から振り込まれてくるため、売上が商業施設への売掛金となり、店舗マスタ106aから請求先が導出される。そして、図15に示すように、本実施形態においては、売上データ、および、決済振替データから仕訳作成され、店舗マスタ106aに設定されている請求先への売掛金として管理される。そして、図15に示すように、本実施形態においては、後日商業施設から振込があった場合、仕訳が登録され、売掛金の残高が減らされる。
【0070】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0071】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0072】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0073】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0074】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0075】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0076】
また、売上債権管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0077】
例えば、売上債権管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて売上債権管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0078】
また、このコンピュータプログラムは、売上債権管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0079】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0080】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0081】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0082】
また、売上債権管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、売上債権管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0083】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、流通小売業界、および、食品小売業界を含む多店舗展開している幅広い小売業界等の業界において有用である。
【符号の説明】
【0085】
100 売上債権管理装置
102 制御部
102a 売上取得部
102b 店舗売上日報取得部
102c 仕訳作成部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 店舗マスタ
106b 金種マスタ
106c 店舗別金種マスタ
106d 取引区分別勘定科目マスタ
106e 取引データベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15