(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024140960
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G16H 10/00 20180101AFI20241003BHJP
【FI】
G16H10/00
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023052351
(22)【出願日】2023-03-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-14
(71)【出願人】
【識別番号】517134043
【氏名又は名称】株式会社Y4.com
(74)【代理人】
【識別番号】100153268
【弁理士】
【氏名又は名称】吉原 朋重
(72)【発明者】
【氏名】安嶋 幸直
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA22
(57)【要約】
【課題】
ユーザーの健康情報に関し、信頼できる評価軸における相対位置情報を提供することで行動変容を促す。
【解決手段】
登録要求に含まれるグループ識別情報、本人認証を行った公的証明書に基づき取得するユーザー証明書情報及び健保サーバーから取得する健診情報を記憶手段においてユーザー識別情報と関連付けて登録する手段と、ユーザーが使用するウェアラブル端末から該ウェアラブル端末がセンシングするユーザーの健康状態に関する健康情報を記憶手段においてユーザー識別情報と関連付けて登録する手段と、グループ識別情報、ユーザー証明書情報及び健診情報に含まれる特定の情報に関する特定の条件を備えるユーザー群における健康情報に関するユーザーの相対的位置を表す情報を生成する手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーが属するグループを識別するグループ識別情報を含む登録要求をユーザー端末から受け付ける登録要求受付手段と、
前記登録要求に基づいて、前記ユーザーを識別するユーザー識別情報と前記グループ識別情報とを関連付けてユーザー情報記憶手段に登録する第1ユーザー情報登録手段と、
前記ユーザーについて公的証明書に基づく本人認証を行うと共に、前記公的証明書に基づいて前記ユーザーの住所、生年月日及び性別に関する情報であるユーザー証明書情報を取得し、前記ユーザー情報記憶手段において前記ユーザー証明書情報を前記ユーザー識別情報と関連付けて登録する第2ユーザー情報登録手段と、
前記ユーザーが加入する健康保険組合が管理する健保サーバーに対し、前記ユーザー識別情報を指定して前記ユーザーの健康診断結果に関する情報である健診情報の提供要求を行うと共に、前記健保サーバーから取得する前記健診情報を前記ユーザー情報記憶手段において前記ユーザー識別情報と関連付けて登録する第3ユーザー情報登録手段と、
前記ユーザーが使用するウェアラブル端末から該ウェアラブル端末がセンシングする前記ユーザーの健康状態に関する情報である健康情報を前記ユーザー情報記憶手段において前記ユーザー識別情報と関連付けて登録する第4ユーザー情報登録手段と、
前記グループ識別情報、前記ユーザー証明書情報及び前記健診情報に含まれる特定の情報に関する特定の条件を備えるユーザー群における前記健康情報に関する前記ユーザーの相対的位置を表す情報であるユーザー相対位置情報を生成する相対位置情報生成手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記ユーザーが利用する医療機関が管理する医療機関サーバーに対し、前記ユーザー識別情報を指定して前記ユーザーに関する診療情報の提供要求を行うと共に、前記医療機関サーバーから取得する前記診療情報を前記ユーザー情報記憶手段において前記ユーザー識別情報と関連付けて登録する第5ユーザー情報登録手段を有し、
前記相対位置情報生成手段が、前記ユーザーについて、前記グループ識別情報、前記ユーザー証明書情報、前記健診情報及び前記診療情報に含まれる特定の情報に関する特定の条件を備えるユーザー群における前記健康情報に関する前記相対位置情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
登録要求受付手段が、ユーザーが属するグループを識別するグループ識別情報を含む登録要求をユーザー端末から受け付けるステップと、
第1ユーザー情報登録手段が、前記登録要求に基づいて、前記ユーザーを識別するユーザー識別情報と前記グループ識別情報とを関連付けてユーザー情報記憶手段に登録するステップと、
第2ユーザー情報登録手段が、前記ユーザーについて公的証明書に基づく本人認証を行うと共に、前記公的証明書に基づいて前記ユーザーの住所、生年月日及び性別に関する情報であるユーザー証明書情報を取得し、前記ユーザー情報記憶手段において前記ユーザー証明書情報を前記ユーザー識別情報と関連付けて登録するステップと、
第3ユーザー情報登録手段が、前記ユーザーが加入する健康保険組合が管理する健保サーバーに対し、前記ユーザー識別情報を指定して前記ユーザーの健康診断結果に関する情報である健診情報の提供要求を行うと共に、前記健保サーバーから取得する前記健診情報を前記ユーザー情報記憶手段において前記ユーザー識別情報と関連付けて登録するステップと、
第4ユーザー情報登録手段が、前記ユーザーが使用するウェアラブル端末から該ウェアラブル端末がセンシングする前記ユーザーの健康状態に関する情報である健康情報を前記ユーザー情報記憶手段において前記ユーザー識別情報と関連付けて登録するステップと、
相対位置情報生成手段が、前記グループ識別情報、前記ユーザー証明書情報及び前記健診情報に含まれる特定の情報に関する特定の条件を備えるユーザー群における前記健康情報に関する前記ユーザーの相対的位置を表す情報であるユーザー相対位置情報を生成するステップと、を含む情報処理方法。
【請求項4】
第5ユーザー情報登録手段が、前記ユーザーが利用する医療機関が管理する医療機関サーバーに対し、前記ユーザー識別情報を指定して前記ユーザーに関する診療情報の提供要求を行うと共に、前記医療機関サーバーから取得する前記診療情報を前記ユーザー情報記憶手段において前記ユーザー識別情報と関連付けて登録するステップを含み、
前記相対位置情報生成手段が、前記ユーザーについて、前記グループ識別情報、前記ユーザー証明書情報、前記健診情報及び前記診療情報に含まれる特定の情報に関する特定の条件を備えるユーザー群における前記健康情報に関する前記相対位置情報を生成することを特徴とする請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項5】
コンピュータに、請求項3又は4に記載の方法を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ウェアラブル端末がセンシングする健康情報を提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーが身に付けることによって、ユーザーの健康情報をセンシングし、健康状態を把握し易くするウェアラブル端末なる装置がある。ウェアラブル端末は、装着時の、例えば、心拍、活動量、睡眠状態等をセンシングし、時系列データとして提供してくれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
その様な中、ウェアラブル端末の初期設定時の情報の信憑性が低く、その信憑性の低い情報に基づいてクリアすべき目標を設定しても、ユーザーに行動変容を促すことは難しいという問題点があった。
【0004】
そこで本発明では、上記問題点を鑑み、ユーザーの健康情報に関し、信頼できる評価軸における相対位置情報を提供することで行動変容を促す情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
開示する情報処理装置の一形態は、ユーザーが属するグループを識別するグループ識別情報を含む登録要求をユーザー端末から受け付ける登録要求受付手段と、前記登録要求に基づいて、前記ユーザーを識別するユーザー識別情報と前記グループ識別情報とを関連付けてユーザー情報記憶手段に登録する第1ユーザー情報登録手段と、前記ユーザーについて公的証明書に基づく本人認証を行うと共に、前記公的証明書に基づいて前記ユーザーの住所、生年月日及び性別に関する情報であるユーザー証明書情報を取得し、前記ユーザー情報記憶手段において前記ユーザー証明書情報を前記ユーザー識別情報と関連付けて登録する第2ユーザー情報登録手段と、前記ユーザーが加入する健康保険組合が管理する健保サーバーに対し、前記ユーザー識別情報を指定して前記ユーザーの健康診断結果に関する情報である健診情報の提供要求を行うと共に、前記健保サーバーから取得する前記健診情報を前記ユーザー情報記憶手段において前記ユーザー識別情報と関連付けて登録する第3ユーザー情報登録手段と、前記ユーザーが使用するウェアラブル端末から該ウェアラブル端末がセンシングする前記ユーザーの健康状態に関する情報である健康情報を前記ユーザー情報記憶手段において前記ユーザー識別情報と関連付けて登録する第4ユーザー情報登録手段と、前記グループ識別情報、前記ユーザー証明書情報及び前記健診情報に含まれる特定の情報に関する特定の条件を備えるユーザー群における前記健康情報に関する前記ユーザーの相対的位置を表す情報であるユーザー相対位置情報を生成する相対位置情報生成手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
開示する情報処理装置は、ユーザーの健康情報に関し、信頼できる評価軸における相対位置情報を提供することで行動変容を促す。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施の形態に係る情報処理装置の概要を説明する図である。
【
図2】本実施の形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
【
図3】本実施の形態に係る医療機関サーバーが有する情報の一例を示す図である。
【
図4】本実施の形態に係る健保サーバーが有する情報の一例を示す図である。
【
図5】本実施の形態に係るウェアラブル端末が有する情報の一例を示す図である。
【
図6】本実施の形態に係るユーザー情報記憶手段の一例を示す図である。
【
図7】本実施の形態に係る情報処理装置のハードウエア構成例を示す図である。
【
図8】本実施の形態に係る情報処理装置による処理例の流れを表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
(本実施の形態に係る情報処理装置の動作原理)
【0009】
図1乃至6を用いて、本実施の形態に係る情報処理装置(以下、単に「本装置」という。)100の動作原理について説明する。
図1は、本装置100と他装置240、260、280、320との接続関係を示す図であり、
図2は、本装置100の機能ブロック図である。
【0010】
図1で示すように、本装置100は、通信ネットワーク360を介して、ユーザー300が加入する健康保険組合230が管理する健保サーバー240、ユーザー300が利用する医療機関250が管理する医療機関サーバー260、ユーザー300が操作するウェアラブル端末280、ユーザー端末320と接続される。通信ネットワーク360は、有線の形態であっても良く、無線の形態であっても良い。
【0011】
図3は、医療機関サーバー260が有する情報の一例を示す図であり、
図4は、健保サーバー240が有する情報の一例を示す図であり、
図5は、ウェアラブル端末280が有する情報の一例を示す図である。
【0012】
図3で示すように、医療機関サーバー260は、ユーザー300を識別するユーザー識別情報310と診療情報270とを関連付けて記憶する。医療機関250は、本装置100を介してユーザー300による診療予約を受け付ける仕組みであるため、予約受付時に、ユーザー識別情報310を取得する。そして、医療機関250は、ユーザー300に対し医療サービス(医療行為)を提供し、その医療サービスの履歴である診療情報270をユーザー識別情報310と関連付けて記憶する。なお、診療情報270は、例えば、電子カルテや処方箋等の情報である。
【0013】
図4で示すように、健保サーバー240は、ユーザー識別情報310と健診情報250とを関連付けて記憶する。健康保険組合230は、本装置100を介してユーザー300から健康診断の申し込みを受け付ける仕組みであるため、申込受付時に、ユーザー識別情報310を取得する。そして、健康保険組合230は、ユーザー300が健康診断を受ける場合、その健康診断の結果である健診情報250をユーザー識別情報310と関連付けて記憶する。なお、健診情報250は、例えば、身長、体重、腹囲、血圧、血液検査結果などの情報である。
【0014】
図5で示すように、ウェアラブル端末280は、ユーザー300が装着して使用する装置であり、ユーザー300の健康状態に関する情報である健康情報290のセンシングを行う。そして、ウェアラブル端末280は、ユーザー識別情報310と健康情報290とを関連付けて記憶したり、他装置100、320へ提供したりする。
【0015】
ユーザー端末320は、デスクトップ型やノートブック型のパーソナルコンピューターであっても良く、スマートフォンの様な携帯情報端末であっても良い。また、ウェアラブル端末280とユーザー端末320とは、同一の装置であっても良く、異なる装置であっても良い。
【0016】
図2で示すように、本装置100は、ユーザー情報記憶手段110、登録要求受付手段120、第1ユーザー情報登録手段130、第2ユーザー情報登録手段140、第3ユーザー情報登録手段150、第4ユーザー情報登録手段160、第5ユーザー情報登録手段170、相対位置情報生成手段180を有する。
【0017】
登録要求受付手段120は、ユーザー300が属するグループ330を識別するグループ識別情報340を含む登録要求をユーザー端末320から受け付ける。グループ330は、例えば、居住地(市区町村等)、勤務先(会社、団体、自治体等)、所属先(スポーツクラブ等)等である。ユーザー端末320がグループ識別情報340を含む2次元コードを読み取ることによって、本装置100へアクセスし、本装置100が提供するサービスへの登録要求を行うとき、登録要求受付手段120は、その登録要求を受け付ける。
【0018】
第1ユーザー情報登録手段130は、登録要求受付手段120によって受け付けられる登録要求に基づいて、ユーザー識別情報310とグループ識別情報340とを関連付けてユーザー情報記憶手段110に登録する。ユーザー識別情報310は、例えば、本装置100が提供するサービスにおいてユーザー300を識別・特定するための情報であって、氏名とは異なる情報であっても良い。
【0019】
第2ユーザー情報登録手段140は、ユーザー300について、公的証明書210に基づく本人認証を行う。公的証明書210は、例えば、マイナンバーカードや運転免許証等である。本人認証の仕組みは、特に限定しない。
【0020】
加えて、第2ユーザー情報登録手段140は、公的証明書210に基づいて、ユーザー300の氏名、住所、生年月日及び性別に関する情報であるユーザー証明書情報220を取得する。そして、第2ユーザー情報登録手段140は、ユーザー情報記憶手段110において、ユーザー証明書情報220をユーザー識別情報310と関連付けて登録する。
【0021】
第3ユーザー情報登録手段150は、ユーザー300が加入する健康保険組合230が管理する健保サーバー240に対し、ユーザー識別情報310を指定してユーザー300の健康診断結果に関する情報である健診情報250の提供要求を行う。そして、第3ユーザー情報登録手段150は、健保サーバー240から取得する健診情報250をユーザー情報記憶手段110においてユーザー識別情報310と関連付けて登録する。
【0022】
第4ユーザー情報登録手段160は、ユーザー300が使用するウェアラブル端末280から、ウェアラブル端末280がセンシングするユーザー300の健康状態に関する情報である健康情報290を、ユーザー情報記憶手段110において、ユーザー識別情報310と関連付けて登録する。
【0023】
第5ユーザー情報登録手段170は、ユーザー300が利用する医療機関250が管理する医療機関サーバー260に対し、ユーザー識別情報310を指定してユーザー300に関する診療情報270の提供要求を行う。そして、第5ユーザー情報登録手段170は、医療機関サーバー260から取得する診療情報270を、ユーザー情報記憶手段110において、ユーザー識別情報310と関連付けて登録する。
【0024】
ユーザー情報記憶手段110は、ユーザー識別情報310毎に、グループ識別情報340、ユーザー証明書情報220、診療情報270、健診情報250、健康情報290を関連付けて記憶する。
【0025】
図6で示すように、ユーザー情報記憶手段110は、例えば、ユーザー識別情報310:11111について、グループ識別情報340:A、氏名:B、住所:C、生年月日:D、性別:E、電子カルテ情報:x1、処方箋情報:x2、身長:y1、体重:y2、腹囲:y3、血圧:y4、心拍数:z1、活動量:z2、睡眠時間:z3、体温:z4等の情報を関連付けて記憶する。
【0026】
相対位置情報生成手段180は、一のユーザー300の(一のユーザー識別情報310に関連付けられる)健康情報290について、グループ識別情報340、ユーザー証明書情報220、健診情報250及び診療情報270に含まれる特定の情報に関する特定の条件を備えるユーザー群における相対位置情報350を生成する。
【0027】
相対位置情報350は、グループ識別情報340、ユーザー証明書情報220、健診情報250及び診療情報270に含まれる特定の情報に関する特定の条件を備えるユーザー群において、ユーザー300の健康情報290が相対的にどの辺りに位置するかを表す情報である。
【0028】
図6で示すように、相対位置情報350は、例えば、グループ識別情報340が「A」であるユーザー群において、ユーザー300の健康情報290:心拍数:z1が相対的にどの辺りに位置するかを表す情報である。
【0029】
また、相対位置情報350は、例えば、診療情報270:電子カルテ情報が「x1」を含む症状・疾患を有するユーザー群において、ユーザー300の健康情報290:活動量:z2が相対的にどの辺りに位置するかを表す情報である。
【0030】
また、相対位置情報350は、例えば、健診情報250:身長が「y1」を含む所定の範囲にあるユーザー群において、ユーザー300の健康情報290:睡眠時間:z3が相対的にどの辺りに位置するかを表す情報である。
本装置100は、相対位置情報350をユーザー端末320へユーザー300が閲覧可能な状態で提供する。
【0031】
本装置100は、上記の動作原理に基づいて、ユーザー300の健康情報290に関し、信頼できる評価軸における相対位置情報350を提供することで、ユーザー300に行動変容を促す。
(本実施の形態に係る情報処理装置のハードウエア構成)
【0032】
図7を用いて、本装置100のハードウエア構成例について説明する。
図7は、本装置100のハードウエア構成の一例を示す図である。
図7で示すように、本装置100は、CPU(Central Processing Unit)410、ROM(Read-Only Memory)420、RAM(Random Access Memory)430、補助記憶装置440、通信I/F450、入力装置460、出力装置470、記録媒体I/F480を有する。
【0033】
CPU410は、ROM420に記憶されたプログラムを実行する装置であり、RAM430に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、本装置100全体を制御する。ROM420は、CPU410が実行するプログラムやデータを記憶している。RAM430は、CPU410でROM420に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。
【0034】
補助記憶装置440は、基本ソフトウエアであるOS(Operating System)や本実施の形態に係るアプリケーションプログラムなどを、関連するデータとともに記憶する装置である。補助記憶装置440は、ユーザー情報記憶手段110を含み、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどである。
【0035】
通信I/F450は、有線・無線LAN(Local Area Network)、インターネットなどの通信ネットワーク360に接続し、通信機能を提供する他装置240、260、280、320とデータの授受を行うためのインターフェースである。
【0036】
入力装置460は、キーボードなど本装置100にデータ入力を行うための装置である。出力装置(表示装置)470は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成される装置であり、本装置100が有する機能をユーザーが利用する際や各種設定を行う際のユーザーインターフェースとして機能する装置である。記録媒体I/F480は、CD-ROM、DVD-ROM、USBメモリなどの記録媒体490とデータの送受信を行うためのインターフェースである。
【0037】
本装置100が有する各手段は、CPU410が、ROM420又は補助記憶装置440に記憶された各手段に対応するプログラムを実行することにより実現される形態としても良い。また、本装置100が有する各手段は、当該各手段に関する処理をハードウエアとして実現される形態としても良い。また、通信I/F450を介して外部サーバー装置から本発明に係るプログラムを読み込ませたり、記録媒体I/F480を介して記録媒体490から本発明に係るプログラムを読み込ませたりして、本装置100に当該プログラムを実行させる形態としても良い。
(本実施の形態に係る情報処理装置による処理例)
図8を用いて、本装置100による処理例の流れを説明する。
図8は、本装置100による処理例の流れを示すフォローチャートである。
【0038】
S10で登録要求受付手段120が、ユーザー300が属するグループ330を識別するグループ識別情報340を含む登録要求をユーザー端末320から受け付ける。登録要求は、本装置100が提供するサービスについて、ユーザー300によるアカウントの作成要求である。グループ330は、例えば、居住地(市区町村等)、勤務先(会社、団体、自治体等)、所属先(スポーツクラブ等)等である。
【0039】
ユーザー端末320は、例えば、グループ識別情報340を含む2次元コードを読み取ることによって、本装置100へアクセスし、本装置100が提供するサービスへの登録要求を行うとき、登録要求受付手段120は、その登録要求を受け付ける。
【0040】
さらに、S10で第1ユーザー情報登録手段130が、S10において受け付けた登録要求に基づいて、ユーザー識別情報310とグループ識別情報340とを関連付けてユーザー情報記憶手段110に登録する。ユーザー識別情報310は、例えば、本装置100が提供するサービスにおいてユーザー300を識別・特定するための情報であって、氏名とは異なる情報であっても良い。
【0041】
S20で第2ユーザー情報登録手段140が、ユーザー300について、公的証明書210に基づく本人認証を行う。公的証明書210は、例えば、マイナンバーカードや運転免許証等である。本人認証の仕組みは、特に限定しない。
【0042】
さらに、S20で第2ユーザー情報登録手段140が、公的証明書210に基づいて、ユーザー300の氏名、住所、生年月日及び性別に関する情報であるユーザー証明書情報220を取得する。そして、第2ユーザー情報登録手段140は、ユーザー情報記憶手段110において、ユーザー証明書情報220をユーザー識別情報310と関連付けて登録する。
【0043】
S30で第3ユーザー情報登録手段150が、ユーザー300が加入する健康保険組合230が管理する健保サーバー240に対し、ユーザー識別情報310を指定してユーザー300の健康診断結果に関する情報である健診情報250の提供要求を行う。そして、第3ユーザー情報登録手段150は、健保サーバー240から取得する健診情報250をユーザー情報記憶手段110においてユーザー識別情報310と関連付けて登録する。
【0044】
図4で示すように、健保サーバー240は、ユーザー識別情報310と健診情報250とを関連付けて記憶する。健康保険組合230は、本装置100を介してユーザー300から健康診断の申し込みを受け付ける仕組みであるため、申込受付時に、ユーザー識別情報310を取得する。そして、健康保険組合230は、ユーザー300が健康診断を受ける場合、その健康診断の結果である健診情報250をユーザー識別情報310と関連付けて記憶する。そのような背景があるので、第3ユーザー情報登録手段150による処理が実現する。
【0045】
S40で第5ユーザー情報登録手段170が、ユーザー300が利用する医療機関250が管理する医療機関サーバー260に対し、ユーザー識別情報310を指定してユーザー300に関する診療情報270の提供要求を行う。そして、第5ユーザー情報登録手段170は、医療機関サーバー260から取得する診療情報270を、ユーザー情報記憶手段110において、ユーザー識別情報310と関連付けて登録する。
【0046】
図3で示すように、医療機関サーバー260は、ユーザー300を識別するユーザー識別情報310と診療情報270とを関連付けて記憶する。医療機関250は、本装置100を介してユーザー300による診療予約を受け付ける仕組みであるため、予約受付時に、ユーザー識別情報310を取得する。そして、医療機関250は、ユーザー300に対し医療サービス(医療行為)を提供し、その医療サービスの履歴である診療情報270をユーザー識別情報310と関連付けて記憶する。そのような背景があるので、第5ユーザー情報登録手段170による処理が実現する。
【0047】
S50で第4ユーザー情報登録手段160が、ユーザー300が使用するウェアラブル端末280から、ウェアラブル端末280がセンシングするユーザー300の健康状態に関する情報である健康情報290を、ユーザー情報記憶手段110において、ユーザー識別情報310と関連付けて登録する。
【0048】
図5で示すように、ウェアラブル端末280は、ユーザー300が装着して使用する装置であり、ユーザー300の健康状態に関する情報である健康情報290のセンシングを行う。そして、ウェアラブル端末280は、ユーザー識別情報310と健康情報290とを関連付けて記憶したり、他装置100、320へ提供したりする。そのような背景があるので、第4ユーザー情報登録手段160による処理が実現する。
【0049】
S50における処理を終えた段階で、ユーザー情報記憶手段110は、ユーザー識別情報310毎に、グループ識別情報340、ユーザー証明書情報220、診療情報270、健診情報250、健康情報290を関連付けて記憶している。
【0050】
図6で示すように、ユーザー情報記憶手段110は、例えば、ユーザー識別情報310:11111について、グループ識別情報340:A、氏名:B、住所:C、生年月日:D、性別:E、電子カルテ情報:x1、処方箋情報:x2、身長:y1、体重:y2、腹囲:y3、血圧:y4、心拍数:z1、活動量:z2、睡眠時間:z3、体温:z4等の情報を関連付けて記憶している。
【0051】
S60で相対位置情報生成手段180が、一のユーザー300の健康情報290について、グループ識別情報340、ユーザー証明書情報220、健診情報250及び診療情報270に含まれる特定の情報に関する特定の条件を備えるユーザー群における相対位置情報350を生成する。
【0052】
図6で示すように、相対位置情報350は、例えば、グループ識別情報340が「A」であるユーザー群において、ユーザー300の健康情報290:心拍数:z1が相対的にどの辺りに位置するかを表す情報である。
【0053】
また、相対位置情報350は、例えば、診療情報270:電子カルテ情報が「x1」を含む症状・疾患を有するユーザー群において、ユーザー300の健康情報290:活動量:z2が相対的にどの辺りに位置するかを表す情報である。
【0054】
また、相対位置情報350は、例えば、健診情報250:身長が「y1」を含む所定の範囲にあるユーザー群において、ユーザー300の健康情報290:睡眠時間:z3が相対的にどの辺りに位置するかを表す情報である。
S60における処理を終えた段階で、本装置100は、相対位置情報350を、ユーザー端末320へ、ユーザー300が閲覧可能な状態で提供する。
【0055】
上記のような処理を行うことによって、本装置100は、ユーザー300の健康情報290に関し、信頼できる評価軸における相対位置情報350を提供することで、ユーザー300に行動変容を促す。
【0056】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0057】
100 情報処理装置
110 ユーザー情報記憶手段
120 登録要求受付手段
130 第1ユーザー情報登録手段
140 第2ユーザー情報登録手段
150 第3ユーザー情報登録手段
160 第4ユーザー情報登録手段
170 第5ユーザー情報登録手段
180 相対位置情報生成手段
210 公的証明書
220 ユーザー証明書情報
230 健康保険組合
240 健保サーバー
250 健診情報
250 医療機関
260 医療機関サーバー
270 診療情報
280 ウェアラブル端末
290 健康情報
300 ユーザー
310 ユーザー識別情報
320 ユーザー端末
330 ユーザーが属するグループ
340 グループ識別情報
350 ユーザー相対位置情報
360 通信ネットワーク
410 CPU
420 ROM
430 RAM
440 補助記憶装置
450 通信インターフェース
460 入力装置
470 出力装置(表示装置)
480 記録媒体インターフェース
490 記録媒体