(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141066
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】環境制御システム
(51)【国際特許分類】
F24F 11/65 20180101AFI20241003BHJP
F24F 11/74 20180101ALI20241003BHJP
F24F 11/72 20180101ALI20241003BHJP
F24F 11/58 20180101ALI20241003BHJP
F24F 11/89 20180101ALI20241003BHJP
H05B 47/16 20200101ALI20241003BHJP
H05B 47/165 20200101ALI20241003BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20241003BHJP
H05B 47/155 20200101ALI20241003BHJP
H05B 47/18 20200101ALI20241003BHJP
H05B 47/19 20200101ALI20241003BHJP
【FI】
F24F11/65
F24F11/74
F24F11/72
F24F11/58
F24F11/89
H05B47/16
H05B47/165
H05B47/105
H05B47/155
H05B47/18
H05B47/19
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023052508
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100151378
【弁理士】
【氏名又は名称】宮村 憲浩
(74)【代理人】
【識別番号】100157484
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 智之
(72)【発明者】
【氏名】酒井 紀志
【テーマコード(参考)】
3K273
3L260
【Fターム(参考)】
3K273PA01
3K273PA09
3K273QA07
3K273QA13
3K273QA37
3K273RA02
3K273RA05
3K273RA12
3K273SA21
3K273SA39
3K273SA46
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA28
3K273TA52
3K273TA54
3K273TA57
3K273TA62
3K273UA17
3K273UA22
3K273UA25
3L260AB02
3L260AB14
3L260BA01
3L260BA02
3L260BA07
3L260BA23
3L260BA74
3L260CA34
3L260CA39
3L260CB23
3L260CB62
3L260DA20
3L260EA01
3L260FA02
3L260FA03
3L260FA07
3L260FB61
3L260GA30
(57)【要約】
【課題】所望の環境を手軽に実現できる環境構築技術を提供する。
【解決手段】本開示に係る環境制御システムは、ユーザによって指定される地域の位置を示す位置情報及びユーザによって指定される日時を示す日時情報を取得する第1取得部103と、位置情報及び日時情報に対応する環境を示す環境情報を取得する第2取得部105と、取得した環境情報に基づいて、所定空間の環境を構築する環境構築機器10を制御する機器制御部108と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって指定される地域の位置を示す位置情報及びユーザによって指定される日時を示す日時情報を取得する第1取得部と、
前記位置情報及び前記日時情報に対応する環境を示す環境情報を取得する第2取得部と、
取得した前記環境情報に基づいて、所定空間の環境を構築する環境構築機器を制御する機器制御部と、を備える、環境制御システム。
【請求項2】
前記機器制御部は、前記環境情報に対応する環境を構築するように前記環境構築機器を制御する、請求項1に記載の環境制御システム。
【請求項3】
前記環境情報は、前記位置情報及び前記日時情報に対応する温度を示す温度情報を含み、
前記環境構築機器は、前記所定空間の温度を調節可能に構成される調温機器を含み、
前記機器制御部は、前記所定空間が前記第2取得部により取得された前記温度情報に対応する温度になるように前記調温機器を制御する、請求項1又は2に記載の環境制御システム。
【請求項4】
前記環境情報は、前記位置情報及び前記日時情報に対応する湿度を示す湿度情報を含み、
前記環境構築機器は、前記所定空間の湿度を調節可能に構成される調湿機器を含み、
前記機器制御部は、前記所定空間が前記第2取得部により取得された前記湿度情報に対応する湿度になるように前記調湿機器を制御する、請求項1又は2に記載の環境制御システム。
【請求項5】
前記環境情報は、前記位置情報及び前記日時情報に対応する風速を示す風速情報を含み、
前記環境構築機器は、前記所定空間の気流を調節可能に構成される送風機器を含み、
前記機器制御部は、前記所定空間が前記第2取得部により取得された前記風速情報に対応する風速になるように前記送風機器を制御する、請求項1又は2に記載の環境制御システム。
【請求項6】
前記環境情報は、前記位置情報及び前記日時情報に対応する日射量を示す日射量情報を含み、
前記環境構築機器は、前記所定空間の照度を調節可能に構成される照明機器を含み、
前記機器制御部は、前記所定空間が前記第2取得部により取得された前記日射量情報に対応する照度になるように前記照明機器を制御する、請求項1又は2に記載の環境制御システム。
【請求項7】
前記照明機器は、前記所定空間の色温度を調節可能に構成され、
前記機器制御部は、前記所定空間が前記日射量情報及び前記日時情報に対応する色温度になるように前記照明機器を制御する、請求項6に記載の環境制御システム。
【請求項8】
前記環境情報は、前記位置情報及び前記日時情報に対応する音を示す音情報を含み、
前記環境構築機器は、前記所定空間内で音を発生可能に構成されるスピーカを含み、
前記機器制御部は、前記所定空間が前記第2取得部により取得された前記音情報に対応する音になるように前記スピーカを制御する、請求項1又は2に記載の環境制御システム。
【請求項9】
前記所定空間において前記第2取得部により取得された前記環境情報に対応する環境を構築することが可能か否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記環境情報に対応する環境を構築できない旨が判定された場合に前記構築できない旨を通知する通知部と、
をさらに備える、請求項1又は2に記載の環境制御システム。
【請求項10】
撮影した場所を示す撮影場所情報及び撮影した日時を示す撮影日時情報を含む写真データを受け付ける受付部をさらに備え、
前記第1取得部は、前記写真データから、前記撮影場所情報に対応する前記位置情報と前記撮影日時情報に対応する前記日時情報とを取得する、請求項1に記載の環境制御システム。
【請求項11】
前記位置情報及び前記日時情報を含むユーザ入力を受け付ける受付部をさらに備え、
前記第1取得部は、前記ユーザ入力から、前記位置情報及び前記日時情報を取得する、請求項1に記載の環境制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、環境制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、温度及び湿度などの空間の状態を調整する室内機と加湿ユニットなどの複数の空調機器を備える空気調和システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、旅行で行った地域の環境が快適であったためにその地域の環境を再現したい、又は行ったことがない場所の環境を体験したいというニーズが存在する。しかし、従来、その環境を実現するには、所望の日時でのその場所の環境をユーザが自ら調べて、その調べた結果に基づいてユーザが各種機器を手入力で設定する必要があったため、手間がかかっていた。
【0005】
本開示は、上記従来の課題を解決するものであり、所望の環境を手軽に実現できる環境構築技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のある態様の環境制御システムは、ユーザによって指定される地域の位置を示す位置情報及びユーザによって指定される日時を示す日時情報を取得する第1取得部と、前記位置情報及び前記日時情報に対応する環境を示す環境情報を取得する第2取得部と、取得した前記環境情報に基づいて、所定空間の環境を構築する環境構築機器を制御する機器制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、所望の環境を手軽に実現できる環境構築技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態に係る環境制御システムの概略構成図である。
【
図2】実施の形態に係る環境制御装置の機能ブロック図である。
【
図3】実施の形態に係るサーバの機能ブロック図である。
【
図4】実施の形態に係る環境制御システムの処理を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本開示の技術思想を具体化するために例示するものであって、本開示は以下のものに特定しない。特に実施の形態に記載されている材質、形状、構成要素、構成要素の配置及び相対的配置等は一例であって、本開示の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0010】
(実施の形態)
実施の形態に係る環境制御システム1000について説明する。
図1は、実施の形態に係る環境制御システム1000の概略構成図である。実施の形態に係る環境制御システム1000は、環境制御装置100と、サーバ200とを備える。所定空間Sは、例えば、施設やユーザの住宅内の部屋である。
【0011】
環境制御装置100は、所定空間Sの環境を制御する。環境制御装置100は、パーソナルコンピュータなどの装置であってもよいし、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などの携帯端末であってもよい。環境制御装置100は、後述する環境構築機器10と通信可能とされる。
【0012】
サーバ200は、例えば、インターネット上やクラウド上に配置される。サーバ200は、インターネット回線NWを介して環境制御装置100に接続される。
【0013】
所定空間Sには、所定空間Sの環境を構築する1つ以上の環境構築機器10が設けられる。環境構築機器10は、調温機器11と、調湿機器12と、送風機器13と、照明機器14と、スピーカ15との少なくとも1つで構成される。調温機器11と調湿機器12と送風機器13とは空気環境構築機器であり、照明機器14は照明環境構築機器であり、スピーカ15は音環境構築機器である。つまり所定空間Sには、空気環境構築、照明環境構築および音環境構築の少なくとも1つを行う環境構築機器が設けられる。本実施の形態の環境構築機器10は、調温機器11と、調湿機器12と、送風機器13と、照明機器14と、スピーカ15と、を含む。
【0014】
調温機器11は、所定空間Sの温度を調節可能に構成される。調温機器11は、エアーコンディショナー、オイルヒーター、オイルレスヒーター、ストーブ、ファンヒーター、パネルヒーター、スポットエアーコンディショナー(スポットクーラー)、窓用エアーコンディショナーなどである。調湿機器12は、所定空間Sの湿度を調節可能に構成される。調湿機器12は、エアーコンディショナー、加湿器、除湿器などである。送風機器13は、所定空間Sの気流を調節可能に構成される。送風機器13は、エアーコンディショナー、扇風機、送風機などである。照明機器14は、所定空間Sの照度を調節可能に構成される。照明機器14は、LED照明、蛍光灯などである。スピーカ15は、所定空間S内で音を発生可能に構成される。スピーカ15は、例えば、スマートスピーカであるが、テレビ、ユーザの携帯端末などに設けられたスピーカであってもよい。
【0015】
図2は、実施の形態に係る環境制御装置100の機能ブロック図である。環境制御装置100は、通信部101と、受付部102と、第1取得部103と、要求送信部104と、第2取得部105と、判定部106と、通知部107と、機器制御部108と、記憶部109と、を備える。
図2及び後述の
図3に示す各機能ブロックは、ハードウェアとしては、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)をはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェアとしてはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックである。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組み合わせによって様々な形で実現することができる。
【0016】
通信部101は、環境構築機器10と通信可能に構成される。環境構築機器10と環境制御装置100との伝送路は、無線通信の伝送路(例えば、無線LAN)であってもよいし、有線通信の伝送路であってもよいし、無線通信の伝送路及び有線通信の伝送路の組み合わせであってもよい。また、通信部101は、インターネット回線NWを介してサーバ200と通信可能に構成される。
【0017】
受付部102は、ユーザから、各種のユーザ入力を受け付ける。本実施の形態の受付部102は、ユーザ入力として、撮影した場所を示す撮影場所情報及び撮影した日時を示す撮影日時情報を含む写真データを受け付ける。受付部102は、環境制御装置100に設けられた入力装置(入力部)への操作に基づいて記憶部109から選択された写真データを受け付けてもよいし、環境制御装置100とは異なる外部装置(例えば、カメラ、カメラ機能付き携帯端末、サーバ200など)から送信された写真データを受け付けてもよい。入力装置は、記憶部109内の写真データの選択を受け付けるためのインターフェースを備える。入力装置は、写真データの選択結果を受付部102に送信する。環境制御装置100は、記憶部109内の写真データを表示するための表示部を備えてもよく、入力装置は、表示部に表示された記憶部109内の写真データの選択を受けつけてもよい。
【0018】
第1取得部103は、ユーザによって指定される地域の位置を示す位置情報及びユーザによって指定される日時を示す日時情報を取得する。地域とは、国、都市、地区等、一定の意味を有する空間的まとまりとして区画されたエリアである。また、位置情報は、例えば地域名であり、地理座標系や投影座標系等が示す地球内の座標ポイントであってもよい。本実施の形態の第1取得部103は、受け付けた写真データから、撮影場所情報に対応する位置情報と撮影日時情報に対応する日時情報とを取得する。例えば、写真データの撮影場所情報の一例としては、撮影した場所の座標ポイントデータである。第1取得部103は、座標ポイントデータを位置情報として取得する。また、写真データの撮影場所情報は、撮影した場所の地域名情報であってもよく、第1取得部103は、地域名情報を位置情報として取得する。写真データの撮影日時情報は、写真データを撮影した日時データである。第1取得部103は、撮影した日時データを日時情報として取得する。
【0019】
要求送信部104は、環境構築要求を通信部101を介してサーバ200に送信する。本実施の形態の環境構築要求は、取得した位置情報及び日時情報の送信を含むとともに、温度情報、湿度情報、風速情報、日射量情報、及び音情報の取得要求をそれぞれ指示する温度情報取得指示、湿度情報取得指示、風速情報取得指示、日射量情報取得指示、及び音情報取得指示を含む。
【0020】
第2取得部105は、通信部101を介してサーバ200から位置情報及び日時情報に対応する環境を示す環境情報を取得する。本実施の形態では、環境情報は、位置情報及び日時情報に対応する温度を示す温度情報、位置情報及び日時情報に対応する湿度を示す湿度情報、位置情報及び日時情報に対応する風速を示す風速情報、位置情報及び日時情報に対応する日射量を示す日射量情報、位置情報及び日時情報に対応する音を示す音情報を含む。
【0021】
判定部106は、各種判定処理を実行する。例えば、判定部106は、所定空間Sにおいて第2取得部105により取得された環境情報に対応する環境を構築することが可能か否かを判定する。
【0022】
通知部107は、各種通知処理を実行する。例えば、通知部107は、取得した環境情報の示す環境をユーザに通知する。また、通知部107は、環境情報に対応する環境を構築できない場合には、その旨をユーザに通知する。通知部107は、例えば、表示及び音声の少なくとも1つを用いて通知を行う。
【0023】
例えば、取得した温度情報が-5℃で調温機器が15℃~30℃まで所定空間Sを実現可能なエアーコンディショナーであった場合、通知部107は、環境情報に対応する環境を構築できない旨をユーザに通知する。同様に、例えば、取得した風速情報が15m/sで送風機器が10m/sまで所定空間Sを実現可能な送風機であった場合、通知部107は、環境情報に対応する環境を構築できない旨をユーザに通知する。
【0024】
機器制御部108は、環境情報に基づいて、環境構築機器10を制御する。具体的には、機器制御部108は、環境情報に対応する環境を構築するように環境構築機器10を制御する。例えば、機器制御部108は、所定空間Sが取得した温度情報に対応する温度になるように調温機器11を制御する。例えば、機器制御部108は、所定空間Sが取得した湿度情報に対応する湿度になるように調湿機器12を制御する。例えば、機器制御部108は、所定空間Sが取得した風速情報に対応する風速になるように送風機器13を制御する。例えば、機器制御部108は、所定空間Sが取得した日射量情報に対応する照度になるように照明機器14を制御する。例えば、機器制御部108は、所定空間Sが取得した音情報に対応する音になるようにスピーカ15を制御する。
【0025】
記憶部109は、環境制御装置100の各種処理を実行するためのプログラムを記憶している。本実施の形態の記憶部109は、ユーザが撮影した写真データを記憶している。本実施の形態の記憶部109は、調温機器11において調節可能な温度範囲と、調湿機器12において調節可能な湿度範囲と、送風機器13において調節可能な風速範囲と、照明機器14において調節可能な照度範囲とを記憶している。また、本実施の形態の記憶部109は、日射量に対応する照度を記憶している。
【0026】
図3は、本開示の実施の形態に係るサーバ200の機能ブロック図である。サーバ200は、サーバ側通信部201と、要求取得部202と、情報取得部203と、情報送信部204と、サーバ側記憶部205と、を備える。
【0027】
サーバ側通信部201は、インターネット回線NWを介して環境制御装置100と通信可能に構成される。
【0028】
要求取得部202は、サーバ側通信部201を介して環境制御装置100から環境構築要求を取得する。
【0029】
情報取得部203は、環境構築要求に含まれる位置情報及び日時情報に対応する環境を示す環境情報を取得する。例えば、情報取得部203は、位置情報及び日時情報の示す位置(地域)及び日時での温度情報、湿度情報、風速情報、及び日射量情報を、気象庁等の機関が管理する外部サーバ等にアクセスすることにより取得する。また、例えば、情報取得部203は、位置情報及び日時情報の示す位置及び日時での音情報を、その位置及び日時で撮影された動画などを管理する外部サーバ等にアクセスしてその動画の音を抽出することにより取得する。情報取得部203は、環境構築要求に含まれる温度情報取得指示、湿度情報取得指示、風速情報取得指示、日射量情報取得指示、及び音情報取得指示に応答して、温度情報、湿度情報、風速情報、日射量情報、及び音情報を取得する。情報取得部203は、取得した温度情報、湿度情報、風速情報、日射量情報、及び音情報を環境情報として取得する。すなわち、環境情報は、取得した温度情報、湿度情報、風速情報、日射量情報、及び音情報を含む。
【0030】
なお、位置情報が地域名であれば、情報取得部203は、位置情報及び日時情報の示す地域名及び日時での温度情報、湿度情報、風速情報、及び日射量情報を、気象庁等の機関が管理する外部サーバ等にアクセスすることにより取得すればよい。「位置情報の示す地域名」の温度情報、湿度情報、風速情報、及び日射量情報が外部サーバにない場合は、「外部サーバ等に環境情報が存在する地域であり、位置情報の示す地域名のエリアを含む地域(外部サーバ等に環境情報が存在する地域であり、位置情報の示す地域名のエリアを含む地域であり、位置情報の示す地域名のエリアよりも広い地域)」の温度情報、湿度情報、風速情報、及び日射量情報を、外部サーバ等にアクセスすることにより取得すればよい。また、位置情報が座標ポイントであれば、情報取得部203は、位置情報及び日時情報の示す位置情報の座標ポイント(座標地域)及び日時での温度情報、湿度情報、風速情報、及び日射量情報を、気象庁等の機関が管理する外部サーバ等にアクセスすることにより取得すればよい。位置情報の座標ポイントが示す座標地域は外部サーバ等にアクセスすることにより取得可能である。例えば、位置情報の座標ポイント含む地域を座標地域とする。
【0031】
情報送信部204は、取得した環境情報をサーバ側通信部201を介して環境制御装置100に送信する。
【0032】
サーバ側記憶部205は、サーバ200の各種処理を実行するためのプログラムを記憶している。
【0033】
図4は、本実施の形態に係る環境制御システム1000の処理S10のシーケンス図である。
【0034】
ステップS11で、受付部102は、写真データを受け付ける。
【0035】
ステップS12で、第1取得部103は、写真データから位置情報及び日時情報を取得する。
【0036】
ステップS13で、要求送信部104は、環境構築要求をサーバ200に送信し、要求取得部202は、環境制御装置100から環境構築要求を取得する。
【0037】
ステップS14で、情報取得部203は、環境構築要求の取得に応答して、環境構築要求に含まれる位置情報及び日時情報に対応する環境を示す環境情報を取得する。
【0038】
ステップS15で、情報送信部204は、環境情報を環境制御装置100に送信し、第2取得部105は、サーバ200から環境情報を取得する。ステップS15の後、サーバ200における処理S10は終了する。
【0039】
ステップS16で、判定部106は、所定空間Sにおいて環境情報に対応する環境を構築することが可能であるか否かを判定する。例えば、判定部106は、環境情報における温度情報、湿度情報、風速情報、及び日射量情報が、それぞれ、記憶部109に記憶された温度範囲、湿度範囲、風速範囲、及び照度範囲内である場合に、環境を構築可能であると判定する。一方で、例えば、判定部106は、環境情報における温度情報、湿度情報、風速情報、及び日射量情報のいずれかが、記憶部109に記憶された温度範囲、湿度範囲、風速範囲、及び照度範囲内ではない場合に、環境を構築可能ではないと判定する。環境を構築することができないと判定された場合(ステップS16のNo)、処理S10はステップS17に進む。環境を構築することが可能であると判定された場合(ステップS16のYes)、処理S10はステップS18に進む。なお、判定部106による「日射量情報が記憶部109に記憶された照度範囲内であるか否かの判定」は、判定部106による「日射量情報に対応する照度が記憶部109に記憶された照度範囲内であるか否かの判定」のことである。
【0040】
ステップS17で、通知部107は、環境情報に対応する環境を構築できない旨をユーザに通知する。例えば、通知部107は、環境制御装置100のディスプレイ等の表示部に、環境情報に対応する環境を構築できない旨を表示する。ステップS17の後、環境制御装置100における処理S10は終了する。
【0041】
ステップS18で、通知部107は、環境情報をユーザに通知する。例えば、通知部107は、温度情報の示す温度、湿度情報の示す湿度、風速情報の示す風速、及び日射量情報の示す照度を環境制御装置100のディスプレイ等の表示部に表示し、音情報の示す音をスピーカ15に発生させる。
【0042】
ステップS19で、判定部106は、ユーザから環境情報の示す環境を構築する旨の環境構築指示を受け付けたか否かを判定する。例えば、判定部106は、受付部102を介して環境情報の示す環境を構築してもよい旨のユーザ入力を受け付けた場合に、環境構築指示を受け付けたと判定する。また、例えば、判定部106は、環境情報が通知されてから所定時間経過した場合や受付部102を介して環境情報の示す環境を構築しない旨のユーザ入力を受け付けた場合に、環境構築指示を受け付けていないと判定する。環境構築指示を受け付けていないと判定された場合(ステップS19のNo)、環境制御装置100における処理S10は終了する。なお、判定部106は、受付部102を介して環境情報の示すすべての環境ではなく一部の環境を構築してもよい旨のユーザ入力を受け付けた場合に、環境構築指示を受け付けたと判定してもよい。例えば、温度情報、湿度情報の示す環境を構築し、風速情報、日射量情報、音情報の示す環境を構築しない旨のユーザ入力を受け付けた場合に、判定部106は、環境構築指示を受け付けたと判定してもよい。環境構築指示を受け付けたと判定された場合(ステップS19のYes)、処理S10はステップS20に進む。
【0043】
ステップS20で、機器制御部108は、環境情報に基づいて、環境構築機器10を制御する。例えば、機器制御部108は、調温機器11の設定温度を温度情報の示す温度に設定し、調湿機器12の設定湿度を湿度情報の示す温度に設定し、送風機器13の設定風速を風速情報の示す風速に設定し、照明機器14の設定照度を日射量情報の示す日射量に対応する照度に設定する。また、機器制御部108は、スピーカ15に音情報の示す音を発生させる。なお、環境情報の示すすべての環境ではなく一部の環境を構築してもよい旨のユーザ入力を受け付けた場合には、受け付けた一部の環境情報に基づいて、環境構築機器10を制御してもよい。例えば、一部の環境が温度情報、湿度情報であれば、機器制御部108は、調温機器11の設定温度を温度情報の示す温度に設定し、調湿機器12の設定湿度を湿度情報の示す温度に設定する。ステップS20の後、環境制御装置100における処理S10は終了する。
【0044】
(変形例)
変形例を説明する。
【0045】
実施の形態では、受付部102は、撮影場所情報及び撮影日時情報を含む写真データを受け付けたが、これに限定されず、例えば、写真データが撮影場所情報及び撮影日時情報を含まない場合や写真データがない場合などには、位置情報及び日時情報を含むユーザ入力を受け付けてもよい。この場合、第1取得部103は、受け付けたユーザ入力から、位置情報及び日時情報を取得してもよい。例えば、ユーザは、地域の地名の入力や環境制御装置100のディスプレイ等に表示された地図の所望の位置を選択することにより、位置情報を入力することができる。また、例えば、ユーザは、その日付け及び時間を入力することにより、日時情報を入力することができる。
【0046】
照明機器14は、所定空間Sの色温度を調節可能に構成されてもよい。この場合、機器制御部108は所定空間Sが日射量情報及び日時情報に対応する色温度になるように照明機器14を制御してもよい。日射量及び日時によって太陽光の色温度は変化するため、例えば、日射量情報及び日時情報に対応する色温度を記憶部109に記憶させる。機器制御部108は、サーバ200から取得した日射量情報及び第1取得部103により取得した日時情報に対応する色温度を記憶部109から取得し、照明機器14を制御する。照明機器14は、記憶部109から取得した色温度に調節する。
【0047】
ステップS17において、通知部107は、環境を構築できない旨とともに、環境情報の示す環境をユーザに通知してもよい。
【0048】
実施の形態では、環境情報は、温度情報、湿度情報、風速情報、日射量情報、及び音情報を含んだが、これに限定されず、これらの少なくとも1つを含めばよい。
【0049】
また、所定空間Sに存在する環境構築機器10の種類に応じて、環境情報が適切に選択されればよい。つまり、所定空間Sに存在する環境構築機器10にて構築可能な環境に対応する環境情報が適切に選択されればよい。例えば、所定空間Sに存在する環境構築機器10が調温機器11と調湿機器12のみであれば、環境情報は温度情報と湿度情報とすればよい。
【0050】
(構成及び効果)
本開示の構成及び効果を説明する。
【0051】
環境制御システム1000は、ユーザによって指定される地域の位置を示す位置情報及びユーザによって指定される日時を示す日時情報を取得する第1取得部103と、位置情報及び日時情報に対応する環境を示す環境情報を取得する第2取得部105と、取得した環境情報に基づいて、所定空間Sの環境を構築する環境構築機器10を制御する機器制御部108と、を備える。本構成によると、所望の環境を手軽に実現することが可能となる。
【0052】
機器制御部108は、環境情報に対応する環境を構築するように環境構築機器10を制御する。本構成によると、所望の環境を手軽に実現することが可能となる。
【0053】
環境情報は、位置情報及び日時情報に対応する温度を示す温度情報を含み、環境構築機器10は、所定空間Sの温度を調節する調温機器11を含み、機器制御部108は、所定空間Sが第2取得部105により取得された温度情報に対応する温度になるように調温機器11を制御する。本構成によると、所望の温度環境を手軽に実現することが可能となる。
【0054】
環境情報は、位置情報及び日時情報に対応する湿度を示す湿度情報を含み、環境構築機器10は、所定空間Sの湿度を調節可能に構成される調湿機器12を含み、機器制御部108は、所定空間Sが第2取得部105により取得された湿度情報に対応する湿度になるように調湿機器12を制御する。本構成によると、所望の湿度環境を手軽に実現することが可能となる。
【0055】
環境情報は、位置情報及び日時情報に対応する風速を示す風速情報を含み、環境構築機器10は、所定空間Sの気流を調節可能に構成される送風機器13を含み、機器制御部108は、所定空間Sが第2取得部105により取得された風速情報に対応する風速になるように送風機器13を制御する。本構成によると、所望の気流環境を手軽に実現することが可能となる。
【0056】
環境情報は、位置情報及び日時情報に対応する日射量を示す日射量情報を含み、環境構築機器10は、所定空間Sの照度を調節可能に構成される照明機器14を含み、機器制御部108は、所定空間Sが第2取得部105により取得された日射量情報に対応する照度になるように照明機器14を制御する。本構成によると、所望の照明環境を手軽に実現することが可能となる。
【0057】
照明機器14は、所定空間Sの色温度を調節可能に構成され、機器制御部108は、所定空間Sが日射量情報及び日時情報に対応する色温度になるように照明機器14を制御する。本構成によると、所望の照明環境をより正確に実現することが可能となる。
【0058】
環境情報は、位置情報及び日時情報に対応する音を示す音情報を含み、環境構築機器10は、所定空間S内で音を発生可能に構成されるスピーカ15を含み、機器制御部108は、所定空間Sが第2取得部105により取得された音情報に対応する音になるようにスピーカ15を制御する。本構成によると、所望の音環境を手軽に実現することが可能となる。
【0059】
環境制御システム1000は、所定空間Sにおいて第2取得部105により取得された環境情報に対応する環境を構築することが可能か否かを判定する判定部106と、判定部106によって環境情報に対応する環境を構築できない旨が判定された場合にその構築できない旨を通知する通知部107と、をさらに備える。本構成によると、所望の環境を構築できないことをユーザに把握させることが可能となる。
【0060】
環境制御システム1000は、撮影した場所を示す撮影場所情報及び撮影した日時を示す撮影日時情報を含む写真データを受け付ける受付部102をさらに備え、第1取得部103は、写真データから、撮影場所情報に対応する位置情報と撮影日時情報に対応する日時情報とを取得する。本構成によると、写真データを入力するという簡単な操作により写真データの撮影場所及び撮影日時における環境を実現することが可能となる。
【0061】
環境制御システム1000は、位置情報及び日時情報を含むユーザ入力を受け付ける受付部102をさらに備え、第1取得部103は、ユーザ入力から、位置情報及び日時情報を取得する。本構成によると、位置及び日時を入力するという簡単な操作により所望の環境を実現することが可能となる。
【符号の説明】
【0062】
10 環境構築機器、 11 調温機器、 12 調湿機器、 13 送風機器、 14 照明機器、 15 スピーカ、 100 環境制御装置、 101 通信部、 102 受付部、 103 第1取得部、 104 要求送信部、 105 第2取得部、 106 判定部、 107 通知部、 108 機器制御部、 109 記憶部、 200 サーバ、 201 サーバ側通信部、202 要求取得部、 203 情報取得部、 204 情報送信部、 205 サーバ側記憶部、 1000 環境制御システム。