(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141171
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】画像形成装置、画像形成システム
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20241003BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20241003BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20241003BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
B41J29/38 203
B41J29/00 Z
G06F3/12 339
G06F3/12 303
G06F3/12 373
G06F3/12 324
G06F3/12 385
H04N1/00 127B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023052664
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】奥野 哲也
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AR01
2C061AS02
2C061HJ08
2C061HK15
2C061HN05
2C061HN15
2C061HP00
2C061HP08
2C061HQ06
2C061HQ20
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB42
5C062AC04
5C062AC22
5C062AC34
5C062AF07
(57)【要約】
【課題】処理量の追加指示を受け付けるためのアプリケーションプログラムを、端末にダウンロードさせることなく、処理量の追加を行うことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】MFP30のコントローラ36は、端末10からの要求に応じて、チャージ枚数の購入を行うWebページにアクセスするためのURLを端末に送信する。コントローラ36は、チャージ枚数を購入するためのWebページのURLに基づき端末10に表示されたWebページにて、チャージ枚数を購入する操作を受け付けた場合に、加算後の印刷可能枚数の範囲で、印刷処理部33に印刷処理を実行させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成部と、
端末との間で通信を可能にする通信インタフェースと、
コントローラと、
を備える画像形成装置であって、
前記コントローラは、
設定された処理量の範囲で前記画像形成部に画像形成処理を実行させる制御処理と、
前記端末からの要求に応じて、前記処理量の加算操作を受け付ける加算用Webページに対応する加算用URLを前記端末に送信する送信処理と、
を実行し、
前記加算用Webページは、前記端末に表示されることで、前記処理量の加算操作を受け付け可能なWebページであり、
前記制御処理では、
前記加算用URLへのアクセスに基づき前記端末に表示された前記加算用Webページにて、前記処理量を加算する操作を受け付けた場合に、加算後の前記処理量の範囲で、前記画像形成部に画像形成処理を実行させる、画像形成装置。
【請求項2】
前記コントローラは、Webサーバとしても機能し、前記端末からの要求に応じて、前記端末にWebページデータを送信し、
前記端末は、前記Webサーバから送信されるWebページデータに基づき表示された登録用Webページに対する操作に応じて、前記画像形成装置を、前記画像形成処理に関するサービスに登録することが可能であり、
前記送信処理では、
前記画像形成装置が前記サービスに未登録である場合に、前記登録用Webページに対応する登録用URLを前記端末に送信し、
前記画像形成装置が前記サービスに登録済みである場合に、前記加算用URLを前記端末に送信する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記加算用URLは、前記Webサーバのサイト以外の外部サイトに対応するURLである、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記送信処理では、
前記端末からの要求に応じて、Webページと共に、前記加算用URLを前記端末に送信し、
前記端末は、前記画像形成装置が前記サービスに登録済みである場合に、前記Webページと共に送信された前記加算用URLを指定して、前記加算用WebページのWebページデータを取得する、請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記コントローラは、
前記送信処理において、前記加算用URLと共に、前記画像形成装置の識別情報を送信する、請求項1~3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記送信処理では、
前記画像形成装置が前記画像形成処理に関するサービスに登録済みであるか否かを判断し、
前記画像形成装置が前記サービスに未登録であると判断すれば、前記登録用URLを前記端末に送信し、
前記画像形成装置が前記サービスに登録済みであると判断すれば、前記加算用URLを前記端末に送信する、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記端末は、ネットワークに接続可能であり、
前記通信インタフェースの種別は、USBインタフェースである、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
画像形成部と、端末との間で通信を可能にする通信インタフェースと、コントローラと、を備える画像形成装置と、
端末と、で構成される画像形成システムであって、
前記画像形成装置の前記コントローラは、
設定された処理量の範囲で前記画像形成部に画像形成処理を実行させる制御処理と、
前記端末からの要求に応じて、前記処理量の加算操作を受け付ける加算用Webページに対応する加算用URLを前記端末に送信する送信処理と、
を実行し、
前記加算用Webページは、前記端末に表示されることで、前記処理量の加算操作を受け付け可能なWebページであり、
前記制御処理では、
前記加算用URLへのアクセスに基づき前記端末に表示された前記加算用Webページにて、前記処理量を加算する操作を受け付けた場合に、加算後の前記処理量の範囲で、前記画像形成部に画像形成処理を実行させる、画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、端末と画像形成装置とを備える画像形成システムが記載されている。この画像形成システムでは、端末のアプリケーションが、画像形成装置による処理量の加算操作を受け付け、加算された処理量の範囲で、画像形成装置に画像形成処理を実行させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された画像形成システムでは、端末に、処理量の加算指示を受け付けるためのアプリケーションプログラムを事前にダウンロードさせておく必要があった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みたものであり、処理量の加算指示を受け付けるためのアプリケーションプログラムを、端末にダウンロードさせることなく、処理量の加算を行うことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本実施形態で開示された画像形成装置では、画像形成部と、端末との間で通信を可能にする通信インタフェースと、コントローラと、を備える。コントローラは、設定された処理量の範囲で画像形成部に画像形成処理を実行させる制御処理と、端末からの要求に応じて、処理量の加算操作を受け付ける加算用Webページに対応する加算用URLを端末に送信する送信処理と、を実行する。加算用Webページは、端末に表示されることで、処理量の加算操作を受け付け可能なWebページであり、制御処理では、加算用URLへのアクセスに基づき端末に表示された加算用Webページにて、処理量を加算する操作を受け付けた場合に、加算後の処理量の範囲で、画像形成部に画像形成処理を実行させる。
【0007】
上記構成では、コントローラは、端末からの要求に応じて、処理量の加算操作を受け付けるWebページに対応する加算用URLを端末に送信する。加算用URLに基づき端末で表示されたWebページにて、処理量を加算する操作を受け付けた場合に、コントローラは、加算後の処理量の範囲で、画像形成部に画像形成処理を実行させる。これにより、端末は、画像形成装置から送信された加算用URLに従って、加算操作を受け付けるWebページを表示させることができるため、加算操作を受け付ける画面を表示させるためのアプリケーションプログラムを、端末にダウンロードさせることなく、処理量を加算することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、加算操作を受け付ける画面を表示させるためのアプリケーションプログラムを、端末にダウンロードさせることなく、処理量を加算することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】チャージ枚数を購入する場合の処理を説明するタイミングチャートである。
【
図4】端末に表示されるプロパティ画面を説明する図である。
【
図5】端末に表示されるログイン画面を説明する図である。
【
図6】端末に表示される登録サイトを説明する図である。
【
図7】端末に表示されるログイン画面を説明する図である。
【
図8】チャージ枚数を購入する場合の処理を説明するタイミングチャートである。
【
図9】チャージ枚数を購入する場合の処理を説明するタイミングチャートである。
【
図10】端末に表示されるチャージ枚数購入サイトを説明する図である。
【
図11】端末に表示されるチャージ枚数購入サイトを説明する図である。
【
図12】第2実施形態に係る端末に表示されるデバイス選択画面を説明する図である。
【
図13】第3実施形態に係るチャージ枚数を購入する場合の処理を説明するタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
本実施形態に係る画像処理システムを、図面を参照しつつ説明する。
図1に示す画像形成システム100は、端末10と、MFP30と、サーバ50とを備えている。端末10と、MFP30と、サーバ50とはネットワーク200に接続されている。なお、ネットワーク200には、MFP30以外にも、他の画像処理装置の一例であるプリンタ40が接続されている。本実施形態では、ネットワーク200は、インターネットであってもよいし、ローカルエリアネットワーク(LAN)であってもよいし、LANとインターネットとの組み合わせであってもよい。また、ネットワーク200は、有線の他、無線でもよいし有線と無線の組み合わせにより構成されていてもよい。
【0011】
端末10は、スマートフォンやタブレット端末である。端末10は、バス11と、コンピュータ12と、メモリ13と、ユーザIF17と、通信IF16とを備えている。これらの構成要素は、バス11を介して互いに通信可能に接続されている。IFは、インタフェースの略称である。
【0012】
ユーザIF17は、操作キー18や、タッチパネル19を備えている。タッチパネル19は、ユーザによるタッチ(操作)を検出するタッチセンサを有しており、タッチセンサによる検出結果に応じた信号を出力する。なお、本実施形態における「タッチ」とは、入力媒体をタッチパネル19の表示画面に接触させる操作全般を含む。また、入力媒体をタッチパネル19との間の距離がごく僅かな位置まで入力媒体を近接させることを、前述の「タッチ」の概念に含めてもよい。なお、入力媒体とは、ユーザの指であってもよいし、タッチペン等であってもよい。
【0013】
通信IF16は、所定の通信プロトコルに準拠して、端末10をネットワーク200に接続する。通信IF16は、例えば、IEEEの802.11の規格、及びそれに準ずる規格に基づいて、Wi-Fi(R)(登録商標)方式の無線通信を行うことが可能とされている。また、通信IF16は、MFP30との間でBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信を行うものであってもよい。なお、通信IF16は、基地局を介した移動通信システムを利用した無線通信を行うものであってもよい。
【0014】
メモリ13には、ユーザ情報、デバイスID、不図示のOS(Operating Systemの略称)や、汎用印刷制御アプリケーション14、ブラウザ15が記憶されている。以下では、アプリケーションを、単に、「アプリ」とも記載する。また、これらプログラムを実行するコンピュータのことを、単にプログラム名でも記載する場合がある。例えば、「汎用印刷制御アプリ14が」という記載は、「汎用印刷制御アプリ14を実行するコンピュータ12が」ということを意味する場合がある。MFP30、サーバ50についても同様である。ユーザ情報は、端末10のユーザを固有に特定するための情報であり、具体的には、汎用印刷制御アプリ14を特定するための情報である。デバイスIDは、デバイスであるMFP30を固有に特定するための情報である。
【0015】
コンピュータ12は、OSの実行下において、汎用印刷制御アプリ14を実行することにより、MFP30やプリンタ40に対して印刷処理を実行させることができる。汎用印刷制御アプリ14は、所定の印刷規格に基づく印刷用の規格データを生成する機能、生成した規格データをMFP30やプリンタ40に送信する機能を有するプログラムである。汎用印刷制御アプリ14は、印刷処理を実現するために、OSによって提供される標準のプログラムである。汎用印刷制御アプリ14によって送信される規格データは、汎用のラスタライズ処理に適した規格に則ったデータであり、ラスタライズされていないデータである。汎用印刷制御アプリ14は、所定の印刷規格をサポートする種々の印刷装置に対応する汎用のプログラムであるため、この汎用印刷制御アプリ14に対応する機能を備えた画像形成装置であれば、規格データに基づく印刷を実行できる。汎用印刷制御アプリ14は、複数の機種に対応する汎用のプログラムであることから、受け付け可能な印刷設定が一般的なものに限られる。そのため、汎用印刷制御アプリ14は、MFP30にて実行可能な全ての印刷設定を受け付けるとは限らない。汎用印刷制御アプリ14を利用した印刷のシステムとしては、例えば、「AirPrint」、「Mopria」(いずれも登録商標)がある。
【0016】
ブラウザ15は、ネットワーク200を介して、Webページデータを取得し、このWebページデータを用いて、ユーザIF17にWebページを表示させるプログラムである。以下では、ブラウザ15がWebページデータを解析することでユーザIF17に表示される画面を、Webページと記載する。なお、Webページは、一つのページに限らず、複数のページにより構成される場合もある。同一のドメインを有する複数のWebページの集合を、サイトとも記載する。例えば、後述するチャージ枚数購入サイトは、複数のWebページにより構成されている。
【0017】
なお、本実施形態では、主に、プログラムに記述された命令に従ったコンピュータの処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「選択」、「算出」、「特定」、「取得」、「受け付け」、「制御」等の処理は、コンピュータやコントローラの処理を表している。コンピュータによる処理は、OSを介したハードウェア制御も含む。なお「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、各プログラムが要求することなくデータを受信するという処理も、「データを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能な形式で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。
【0018】
次に、MFP30について説明する。なお、プリンタ40の構成は、MFP30と同様であるため説明を省略する。MFP30は、バス31、通信IF32、印刷処理部33、読取部34、ユーザIF35、コントローラ36、メモリ37、インクタンク38を備えている。MFP30を構成する各部は、バス31を介して通信可能に接続されている。
【0019】
通信IF32は、端末10における通信IF16と同様である。ユーザIF35は、端末10におけるユーザIF17と同様であり、タッチパネルや、物理キーとしての操作キーを備えている。
【0020】
印刷処理部33は、シートやディスクなどの被記録媒体に画像を印刷するプリント動作を実行する。印刷処理部33は、記録媒体としてのインクを被記録媒体に吐出するインクジェット方式のユニットであり、不図示の印刷ヘッドと、印刷ヘッドを主走査方向に往復動作させるキャリッジとを有している。インクタンク38は、印刷処理部33に接続され、印刷処理部33の印刷ヘッドにインクを供給する。本実施形態においてインクは4種類あり(シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラック)、インクタンク38は、インクの種類毎に複数設けられている。インクタンク38のインクが少なくなると、ユーザは、ベンダに対してインクタンク38に注入するインクの入ったボトルを発注することも可能である。また、MFP30は、交換可能なカートリッジを装着する構成であってもよい。
【0021】
読取部34は、不図示の原稿台や、ADF(Automatic Document Feederの略称)にセットされた原稿を読取センサにより読取ることで、スキャナデータを生成する。
【0022】
コントローラ36は、CPUや、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略称)等により構成されており、印刷処理部33、読取部34、及びユーザIF35の各動作を制御する。メモリ37は、各種のプログラムや、データが記憶されている。メモリ37は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリが組み合わされて構成されていてもよい。また、メモリ37は、コンピュータであるコントローラ36が読み取り可能なストレージ媒体を含んでいてもよい。ストレージ媒体とは、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。
【0023】
メモリ37には、デバイスIDと、印刷可能枚数と、が記憶されている。デバイスIDは、MFP30を識別する情報であり、端末10のメモリ13に記憶されたデバイスIDと同じ情報である。印刷可能枚数については後述する。
【0024】
コントローラ36は、ネットワーク200に接続されたWebサーバとしても機能する。Webサーバとして機能するコントローラ36は、クライアントである端末10からのHTTPによる通信を介した要求に応じて、Webページデータを含む各種のデータを提供することが可能である。
【0025】
次に、サーバ50の構成について説明する。サーバ50は、本実施形態の印刷サービスを提供するサーバである。サーバ50は、バス51と、通信IF52と、コンピュータ53と、メモリ54とを備えている。サーバ50を構成する各部は、バス51を介して通信可能に接続されている。サーバ50は、一つの装置で構成されていなくともよく、複数のMFP30を管理する管理サーバを備えていてもよい。また、サーバ50が、管理サーバとしての機能を備えていてもよい。
【0026】
サーバ50のメモリ54には、管理テーブルKTと、後述するチャージ枚数購入サイトを構成するWebページデータが記憶されている。管理テーブルKTは、
図2に示すように、サーバ50が、印刷サービスを提供するにあたって必要な情報が記憶されたテーブルである。管理テーブルKTは、印刷サービスを利用するユーザに関する情報として、ユーザ情報と、パスワードとが対応付けて記憶されている。本実施形態では、ユーザ情報は、メールアドレスである。管理テーブルKTには、デバイスに関する情報として、印刷可能枚数と、デバイスIDと、アクティベーション情報と、デバイス設定とが、ユーザ情報に関連づけて記憶されている。印刷可能枚数は、MFP30やプリンタ40によって課金を伴う印刷を実行可能なシート(用紙)の枚数を示し、インクタンク38に収容されたインクの残容量とは異なる値を示す情報である。アクティベーション情報は、サーバ50に対してMFP30の初期設定が完了しているか否かを示す情報である。アクティベーション情報が、オン状態「〇」に設定された場合にMFP30による印刷の実行が許容され、オフ状態「×」に設定された場合にMFP30による印刷の実行が規制されることを示すものである。これ以外にも、管理テーブルKTには、デバイス毎の各機能の設定(用紙サイズ、カラー、倍率等)を示すデバイス設定や、MFP30で消費されたインクの累積量を示す累積インク消費量が登録されていてもよい。
【0027】
印刷サービスにおいて、MFP30による印刷処理が行われる毎に、サーバ50の管理テーブルKTに記憶された印刷可能枚数が減算されていく。そして、管理テーブルKTに記憶された印刷可能枚数が「0」になった場合、MFP30は、インクタンク38内のインク残存の有無に関わらず印刷を行うことができなくなる。また、ユーザが初期費用の支払いにより付与された所定の印刷可能枚数を超えて印刷を行いたい場合は、サーバ50に対して課金を行うことで、新たな追加枚数を購入し、印刷可能枚数に加算することができる。具体的には、ユーザは、サーバ50が管理する外部サイトであるチャージ枚数購入サイトで、印刷可能枚数の加算分を購入することが可能となる。以下、新たに購入する加算枚数をチャージ枚数という。ユーザがチャージ枚数をチャージ枚数購入サイトで購入することで、印刷可能枚数が0よりも大きな値となり、MFP30は印刷を再開することが可能となる。本実施形態では、チャージ枚数購入サイトを構成するWebページデータが、加算用Webページの一例である。
【0028】
次に、ユーザが端末10を操作して、チャージ枚数購入サイトにアクセスする場合の処理を、
図3を用いて説明する。
図3で示す処理を実行する時点では、MFP30は印刷サービスで使用されるデバイスとして未登録であるものとする。なお、MFP30が印刷サービスで使用されるデバイスとして未登録であるとは、サーバ50が管理する管理テーブルKTに、MFP30に関する情報(デバイスID、ユーザ情報)が記憶されていないことを意味する。以下では、MFP30が印刷サービスで使用されるデバイスとして未登録であることを、単に、「MFP30が印刷サービスに登録されていない」とも記載する。
【0029】
まず、ユーザは、端末10を操作することで、汎用印刷制御アプリ14を起動し、この汎用印刷制御アプリ14によりユーザIF17にデバイス選択画面を表示させている。汎用印刷制御アプリ14は、デバイスの検索操作を受け付けると、時刻(以下、時刻を「T」とも記載する。)10で、印刷処理で使用可能なデバイスの一覧をユーザ1F17に表示させる。ユーザは、ユーザIF17に表示された一覧表示画面上で、印刷サービスで使用されるデバイスとしてMFP30を追加するための追加操作を行ったとする。
【0030】
汎用印刷制御アプリ14は、MFP30を追加するための追加操作を受け付けると、T11で、MFP30に対して、能力情報を取得するための取得要求を送信する。能力情報は、MFP30で実行可能な機能の種別や、サービスの種別を示す情報である。具体的には、MFP30が、印刷サービスに対応している場合、能力情報で示される項目には印刷サービスに対応することを示す情報、及びMFP30が印刷サービスに登録されているか否かを示す情報が含まれている。本実施形態では、MFP30のコントローラ36は、Webサーバとして機能するため、汎用印刷制御アプリ14は、コントローラ36のアドレスを示すURL「https//<mfp-ip―address>」を指定して、能力情報の取得要求を送信する。
【0031】
MFP30のコントローラ36は、能力情報の取得要求を受信すると、T12で、メモリ37に記憶されている能力情報を読み出し、読み出された能力情報を含む応答データを生成する。T12で生成される応答データには、ブラウザ15が、後述するT21又はT42で表示されるWebページのURLが含まれている。具体的には、コントローラ36は、能力情報に含まれる情報により、MFP30が印刷サービスに登録されているか否かを判断し、判断結果に応じて、応答データに含ませるURLを変更する。
【0032】
より詳細には、コントローラ36は、能力情報にMFP30が印刷サービスに登録されていることを示す情報が含まれていれば、サーバ50が管理するチャージ枚数購入サイトを表示させるためのURL「https://<AAA_site>/charge」を含む応答データを生成する。チャージ枚数購入サイトを示すURLは、以下では、「加算用URL」とも記載する。一方、能力情報に、MFP30が印刷サービスに登録されていることを示す情報が含まれていなければ、コントローラ36が管理する登録サイトを示すURL「https//<mfp-ip―address>/charge」を含む応答データを生成する。このURLは、MFP30を印刷サービスで使用するデバイスに登録するためのWebページを示すURLであり、以下では、「登録用URL」とも記載する。本実施形態では、登録サイトのWebページ80が、登録用Webページの一例である。Webページ80について詳しくは後述する。
【0033】
MFP30は印刷サービスに登録されていないため、コントローラ36は、T12で、MFP30のデバイスID、能力情報、及び登録用URLを含む応答データを生成する。T13では、コントローラ36は、登録用URLを含む応答データを、端末10に送信する。本実施形態では、コントローラ36が、T13で実行する処理が送信処理の一例である。
【0034】
端末10の汎用印刷制御アプリ14は、応答データを受信すると、T14で、応答データに含まれる能力情報を用いて、
図4に示すプロパティ画面20をユーザIF17に表示する。なお、プロパティ画面20は、汎用印刷制御アプリ14が、能力情報の各値を用いて表示する画面であり、後述するブラウザ15により表示されるWebページとは異なる画面である。
【0035】
図4に示すように、プロパティ画面20には、デバイス選択欄21、チャージ用ページ表示ボタン22を含んでいる。デバイス選択欄21は、端末10が印刷処理で使用するデバイスの選択操作を受け付けるための欄である。デバイス選択欄21には、操作に応じて、選択可能なデバイスの一覧がドロップ形式で表示される。
図4では、デバイス選択欄21には、T11での処理により能力情報が取得されたMFP30のデバイス名「AAA_MFP_〇〇〇」が表示されている。チャージ用ページ表示ボタン22は、デバイス選択欄21で選択されたデバイス(この例では、MFP30)が印刷サービスに登録されていることを条件に、端末10を、サーバ50が管理するチャージ枚数購入サイトにアクセスさせる操作を受け付けるアイコンである。
【0036】
ユーザが、プロパティ画面20に含まれるチャージ用ページ表示ボタン22を操作すると、汎用印刷制御アプリ14は、T15で、ブラウザ15に対して起動指示を行う。このとき、汎用印刷制御アプリ14は、MFP30から取得済みのURL(この例では、登録用URL「https//<mfp-ip―address>/charge」)をブラウザ15に指定する。
【0037】
ブラウザ15は、汎用印刷制御アプリ14から起動指示を受け付けると、T16で、Webサーバであるコントローラ36に対して、登録用URLを指定して、Webページデータの取得要求を行う。MFP30のコントローラ36は、ブラウザ15からWebページデータの取得要求を受け付けると、MFP30に対してログインが行われていないため、T17で、
図5に示す第1ログイン画面60のWebページデータを含む応答データを、ブラウザ15に送信する。
【0038】
ブラウザ15は、Webページデータを含む応答データを受信すると、T18で、受信したWebページデータを解析して、第1ログイン画面60をユーザIF17に表示させる。ユーザが、第1ログイン画面60の入力欄61にログインパスワードを入力し、ログインボタン62を操作するログイン操作を行うことで、T19で、ブラウザ15は、入力されたログインパスワードを、コントローラ36に送信する。コントローラ36は、ログインパスワードを受け付けると、このログインパスワードに対する認証が成功したことを条件に、T20で、登録サイトのWebページデータを含む応答データを、ブラウザ15に送信する。
【0039】
なお、MFP30に対するログインが既に完了している場合、コントローラ36は、T16でのWebページデータの取得要求に応じて、T20に進み、登録サイトのWebページデータを含む応答データを、ブラウザ15に送信する。即ち、この場合は、T17~T19でのMFP30のログインに関する処理は実行されない。
【0040】
ブラウザ15は、MFP30からのWebページデータを含む応答データを受信すると、T21で、
図6に示す登録サイトのWebページ80を、ユーザIF17に表示させる。
図6に示すWebページ80は、項目部82及び内容表示部83により構成されるページ表示欄81を含んでいる。項目部82には、MFP30の各種機能の選択操作を受け付ける部位である。本実施形態では、項目部82には、MFP30の各機能に対応するボタンを含んでいる。項目部82のいずれのボタンが操作されると、ブラウザ15は、ボタンの操作により選択された機能に応じた画面を内容表示部83に表示させることができる。これ以外にも、ページ表示欄81の上方に、登録サイトのURLを表示するURL表示欄を含んでいてもよい。
【0041】
登録サイトのWebページ80において、内容表示部83には、印刷サービスへの登録に関する規約等が記載されたテキスト84を含んでいる。ユーザが、送りボタン86や、戻りボタン85を操作することで、テキスト84の表示をスクロールさせることができる。なお、ユーザが、キャンセルボタン87を操作することで、例えば、内容表示部83の表示内容や、このWebページ80に対する入力をキャンセルすることができる。
【0042】
ユーザが登録サイトのWebページ80に対して、確定ボタン88を操作すると、
図8のT22で、ブラウザ15は、MFP30に対して登録指示を要求する。MFP30のコントローラ36は、ブラウザ15からの登録指示の要求を受けると、T23で、自装置であるMFP30のデバイスID(例えば、MFP30のシリアル情報)を、サーバ50に送信する。サーバ50は、MFP30から識別情報を受信すると、T24で、受信したデバイスIDを、
図2で示す管理テーブルKTに登録する登録処理を行う。
【0043】
MFP30のコントローラ36は、T25で、メモリ13に記憶された加算用URL「https://<AAA_site>/charge」とMFP30のデバイスIDとで構成されるリダイレクト処理の実行指示を含むWebページデータを作成する。MFP30のコントローラ36は、ブラウザ15に、T25で作成したWebページデータを含む応答データを生成し、T26で、端末10に送信する。
【0044】
端末10のブラウザ15は、T27で、MFP30からの応答データに含まれるWebページデータを描画する際に、Webページデータに含まれるリダイレクト処理の実行指示に基づき、
図7に示す、チャージ購入サイトの第2ログイン画面90を表示させる。第2ログイン画面90は、チャージ枚数購入サイトへのログインを行うための画面である。まずは、MFP30の印刷サービスへの登録が完了していないため、ユーザが、第2ログイン画面90の不図示のアイコンを操作し、印刷サービスにユーザ情報を登録するための操作を行ったものとする。具体的には、ユーザは、表示された画面に対して、ユーザ情報であるメールアドレス、及びパスワードを入力する。
【0045】
T28で、ブラウザ15は、入力されたユーザ情報と、パスワードとをサーバ50に送信する。T29で、サーバ50は、MFP30から受信したユーザ情報及びパスワードを、既に登録されているMFP30のデバイスIDに関連付けて、管理テーブルKTに登録する。なお、管理テーブルKTに対して、MFP30の登録情報が完了することで、アクティベーション情報が無効「×」から有効「〇」に変更され、MFP30が印刷サービスで使用するデバイスに登録されたことになる。サーバ50は、MFP30を印刷サービスに登録したことを示す情報を、MFP30に通知する。
【0046】
次に、MFP30の印刷サービスへの登録後に、ユーザが端末10を操作して、チャージ枚数を購入する場合の処理を、
図9を用いて説明する。なお、
図9において、T10~T11までの処理は、既に
図3を用いて説明している。
【0047】
MFP30のコントローラ36は、端末10から能力情報の取得要求を受信すると、T12で、メモリ37に記憶されている能力情報を読み出し、能力情報の内容に応じたURLを含む応答データを生成する。この例では、能力情報には、MFP30が印刷サービスに登録されていることを示す情報が含まれているため、コントローラ36は、チャージ枚数購入サイトのアドレスを示す加算用URL「https://<AAA_site>/charge」を生成する。そして、コントローラ36は、生成した加算用URLを含む応答データを、汎用印刷制御アプリ14に送信する。
【0048】
汎用印刷制御アプリ14は、応答データを受信すると、T14で、応答データに含まれる能力情報を用いて、
図4で示したプロパティ画面20をユーザIF17に表示する。ユーザが、プロパティ画面20のチャージ用ページ表示ボタン22を操作すると、汎用印刷制御アプリ14は、T15で、ブラウザ15の起動指示を行う。このとき、汎用印刷制御アプリ14は、MFP30から取得済みの加算用URL「https://<AAA_site>/charge」を、ブラウザ15に指定する。
【0049】
ブラウザ15は、汎用印刷制御アプリ14から起動指示を受け付けると、T40で、サーバ50に対して、加算用URL「https://<AAA_site>/charge」を指定して、Webページデータの取得要求を行う。即ち、この例では、ブラウザ15は、MFP30のコントローラ36ではなく、サーバ50に対してWebページデータの取得要求を行う。また、ブラウザ15は、T40で、Webページデータの取得要求と共に、MFP30のデバイスIDを、サーバ50に送信する。
【0050】
サーバ50は、Webページデータの取得要求と、デバイスIDとを受信すると、T41で、加算用URLで指定されたWebページデータを含む応答データを、ブラウザ15に送信する。サーバ50は、まずは、既に説明した
図7に示す第2ログイン画面90を表示させるためのWebページデータ含む応答データを、ブラウザ15に送信する。
【0051】
ブラウザ15は、応答データを受信すると、T42で、受信したWebページデータを解析して、第2ログイン画面90をユーザIF17に表示させる。ユーザが、第2ログイン画面90の入力欄91に、登録済みのメールアドレス及びパスワードを入力し、ログインボタン92を操作するログイン操作を行ったとする。T43で、ブラウザ15は、ログイン操作により入力されたユーザ情報及びパスワードを、サーバ50に送信する。
【0052】
サーバ50は、MFP30からユーザ情報及びパスワードを受信すると、T44で、入力されたユーザ情報及びパスワードを用いたユーザ認証を行う。サーバ50は、T44でのユーザ認証が成功すると、T45で、
図10に示すチャージ枚数購入サイトのメイン画面に対応するWebページデータを作成する。T46で、サーバ50は、作成されたWebページデータを含む応答データをブラウザ15に送信する。
【0053】
ブラウザ15は、応答データを受信すると、T47で、
図10に示すチャージ枚数購入サイトのメイン画面95を、ユーザIF17に表示させる。メイン画面95では、その上部にMFP30のデバイスIDに応じたデバイス名95Aが表示されており、ユーザはどのデバイス(この例ではMFP30)に対応するチャージ枚数の購入であるのかを認識することができる。
【0054】
ユーザが、メイン画面95に含まれるチャージボタン95Bを操作すると、ブラウザ15は、T48で、
図11に示すチャージ操作受付画面96のWebページデータの取得要求をサーバ50に送信する。サーバは、URLを指定したWebページデータの取得要求を受信すると、T49で、指定されたURLに応じたWebページデータ(チャージ操作受付画面96)を含む応答データを、ブラウザ15に送信する。ブラウザ15は、T50で、受信したWebページデータを解析することで、チャージ操作受付画面96をユーザIF17に表示させる。チャージ操作受付画面96には、チャージ枚数の指定操作を受け付けるためのアイコン96A、96B、96Cが含まれている。各アイコン96A~96Cには、購入されるチャージ枚数と、チャージ枚数の購入に必要な金額とが示されている。この例では、アイコン96Aは、チャージ枚数「50枚」を購入する場合に操作されるアイコンである。アイコン96Bは、チャージ枚数「100枚」を購入する場合に操作されるアイコンである。アイコン96Cは、チャージ枚数「200枚」を購入する場合に操作されるアイコンである。
【0055】
ユーザが、ブラウザ15により表示されたチャージ操作受付画面96において、いずれかのアイコン96A~96Cを選択操作し、不図示の確定アイコンを操作すると、ブラウザ15は、選択操作されたアイコンに対応するチャージ枚数をサーバ50に送信する。サーバ50は、受信したチャージ枚数に対して、課金処理が完了したことを条件に、管理テーブルKTのうち、デバイスIDで指定される印刷可能枚数に対して、購入されたチャージ枚数を加算する。サーバ50は、購入されたチャージ枚数を加算する指示をMFP30に対して送信する。MFP30はサーバ50から受信したチャージ枚数の加算の指示を受信すると、メモリ37に記憶された印刷可能枚数に購入されたチャージ枚数を加算する。これにより、MFP30は、チャージ枚数が加算された印刷可能枚数の範囲で、印刷を行うことが可能になる。
【0056】
以上説明した本実施形態では、以下の効果を奏することができる。
MFP30のコントローラ36は、端末10から、チャージ用ページ表示ボタン22の操作に応じた指示を受信すると、外部サイトであるチャージ枚数購入サイトのWebページのURLを端末10に送信する。端末10で表示されたチャージ枚数購入サイトにて、チャージ枚数の購入操作を受け付けた場合、コントローラ36は、加算後の印刷可能枚数の範囲で、印刷処理部33に印刷処理を実行させることができる。これにより、端末10は、MFP30から送信されたURLに従って、外部サイトであるチャージ枚数購入サイトを表示させることができるため、チャージ枚数購入サイトを表示させるためのアプリケーションを、事前に端末10にダウンロードさせることなく、チャージ枚数の購入を行うことができる。
【0057】
MFP30のコントローラ36は、MFP30が印刷サービスに未登録である場合に、コントローラ36が管理する登録サイトのURLを端末10に送信する。コントローラ36は、MFP30が印刷サービスに登録済みである場合に、サーバ50が管理するチャージ枚数購入サイトのURLを端末10に送信する。これにより、MFP30がサービスに未登録である場合は、MFP30を確実にサービスに登録させた後に、ユーザにチャージ枚数の購入を行わせることができる。
【0058】
コントローラ36は、チャージ枚数購入サイトを表示させるためのURLと共に、MFP30の識別情報を端末10に送信する。これにより、端末10は、チャージ枚数の加算対象となるMFP30を確実に認識することができる。
【0059】
(第1実施形態の変形例)
上述の実施形態では、コントローラ36は、T12で、能力情報に、MFP30が印刷サービスに登録されていることを示す情報が含まれていれば、加算用URLとして、チャージ枚数購入サイトのURLを含む応答データを生成した。これに代えて、チャージ枚数の購入を、端末10がダウンロードしたアプリにより実行する場合は、T12で、コントローラ36は、加算用URLとして、チャージ枚数を購入するためのアプリをダウンロードするサイトのURLを応答データに含ませるものであってもよい。
【0060】
上述の実施形態では、端末10とMFP30とは、共にネットワーク200に接続されていた。これ以外にも、端末10は、ネットワーク200に接続されているが、MFP30はネットワーク200に接続されておらず、USBIFを介して端末10に接続されていてもよい。上記構成では、MFP30は、ネットワーク200に接続されていないため、端末10はネットワーク200を介して直接サーバ50にアクセスし、チャージ枚数を購入した方が、チャージ枚数の追加をスムーズに行える可能性がある。そのため、本実施形態では、端末10とMFP30とが通信IFとして、USBインタフェースで通信する場合も、端末10からのチャージ枚数購入サイトのWebページの表示要求に応じて、加算用URLを送信すればよい。この場合において、汎用印刷制御アプリ14は、MFP30を印刷サービスに登録する際に、T22で、デバイスID、ユーザ情報、及びパスワードをサーバ50に直接送信すればよい。サーバ50は、端末10からデバイスID、ユーザ情報、及びパスワードを受信すると、登録処理を実行する。
【0061】
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態と異なる構成を主に説明を行う。第2実施形態において第1実施形態と同一の箇所については同じ符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0062】
本実施形態では、MFP30とプリンタ40とが印刷サービスに登録されているものとする。なお、
図9のT10~T15までの処理は既に説明している。ユーザが端末10を操作して、チャージ枚数を購入する場合、ブラウザ15は、汎用印刷制御アプリ14から起動指示を受け付けると、
図9のT40で、サーバ50に対して、チャージ枚数購入サイトを示す加算用URLを指定して、Webページデータの取得要求を行う。この例では、ブラウザ15は、T40で、MFP30及びプリンタ40のいずれのデバイスIDも、サーバ50に送信しないものとする。
【0063】
コントローラ36は、ブラウザからT40での処理によりデバイスIDを取得していないため、T47で示されるメイン画面95は、
図10に示す画面と異なり、その上部にデバイス名95Aが表示されていない。ユーザが、メイン画面95に含まれるチャージボタン95Bを操作したことにより、ブラウザ15は、T50で、
図12に示すデバイス選択画面97を表示させる。なお、T48、T49での処理は既に説明している。デバイス選択画面97には、印刷可能枚数にチャージ枚数を加算可能なデバイスの選択操作を受け付けるアイコン97A、97B、97Cが含まれている。各アイコン97A~97Cに対応するデバイスは、管理テーブルKT上で、ユーザ情報に関連付けられたデバイスIDに対応するデバイスである。なお、デバイスIDの特定に用いられるユーザ情報は、第2ログイン画面90で入力されたユーザ情報である。
【0064】
ユーザがいずれかのアイコン97A~97Cを操作すると、ブラウザ15は、選択されたアイコン97A~97Cで特定されるデバイスIDと共に、既に説明した
図11で示すチャージ操作受付画面96のWebページデータに対する取得要求をサーバ50に送信する。これにより、サーバ50は、チャージ枚数購入サイトにより、どのデバイスを対象としたチャージ枚数が購入されるかを判断することが可能になる。ユーザが、ブラウザ15により表示されたチャージ操作受付画面96において、いずれかのアイコン96A~96Cを選択操作し、不図示の確定アイコンを操作すると、ブラウザ15は、選択操作されたアイコンに対応するチャージ枚数をサーバ50に送信する。ブラウザ15は、受信したチャージ枚数に対して、課金処理が完了したことを条件に、管理テーブルKTのうち、デバイス選択画面97のアイコン97A~97Cの操作により特定されるデバイスIDに関連付けられた印刷可能枚数に対して、購入されたチャージ枚数を加算する。
【0065】
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1実施形態と異なる構成を主に説明を行う。第3実施形態において第1実施形態と同一の箇所については同じ符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0066】
本実施形態では、第1実施形態と異なり、コントローラ36が、加算用URLを送信するタイミングが異なる。
図13のT12で、MFP30のコントローラ36は、MFP30が登録されているか否かに関わらず、URL「https://<mfp_ip_address>/auto_redirect」を生成する。具体的には、コントローラ36は、T12で、Webサーバとしてのコントローラ36を示すURL「https://<mfp_ip_address>」に、端末10に対して、リダイレクト処理の実行指示を応答することを示す文字列「auto_redirect」が付加されたURLを生成する。
【0067】
T13では、コントローラ36は、能力情報と、T12で生成したURLとを含む応答データを、端末10に送信する。端末10の汎用印刷制御アプリ14は、応答データを受信すると、T14で、応答データに含まれる能力情報を用いて、
図4で示したプロパティ画面20をユーザIF17に表示する。ユーザがチャージ用ページ表示ボタン22を操作すると、汎用印刷制御アプリ14は、T15で、ブラウザ15の起動指示を行う。このとき、汎用印刷制御アプリ14は、MFP30から取得済みのURL「https://<mfp_ip_address>/auto_redirect」を、ブラウザ15に指示する。
【0068】
ブラウザ15は、汎用印刷制御アプリ14から起動指示を受け付けると、T16で、Webサーバであるコントローラ36に対して、取得済みのURLのうち、コントローラ36(Webサーバ)のURL「https://<mfp_ip_address>」を指定して、Webページデータの取得要求を行う。なお、本実施形態では、MFP30に対するログインは完了しているものとする。なお、MFP30に対するログインが完了していない場合は、第1実施形態と同様、
図3で示すT17~T19までの処理が実行される。
【0069】
MFP30のコントローラ36は、Webページデータの取得要求を受け付けると、T60で、URL「https//<mfp-ip―address>」で示されるトップページのWebページデータを含む応答データを、ブラウザ15に送信する。ブラウザ15は、応答データを受信すると、T61で、MFP30から送信された応答データ(Webページデータ)を解析する。本実施形態では、T60で、コントローラ36が、端末10に送信する応答データには、加算用URL「https://<AAA_site>/charge」と、登録用URL「https//<mfp-ip―address>/charge」とが、含まれている。更には、応答データには、MFP30が印刷サービスに登録されている場合と、登録されていない場合とで、ブラウザ15にリダイレクトさせるURLを変更させるためのスクリプトプログラムが含まれている。
【0070】
具体的には、スクリプトプログラムは、MFP30が印刷サービスに登録されていない場合、ブラウザ15に、
図6で示した登録サイトを示す登録用URL「https//<mfp-ip―address>/charge」へのリダイレクトを実行させる。一方、スクリプトプログラムは、MFP30が印刷サービスに登録されている場合、ブラウザ15に、
図7で示したチャージ枚数購入サイトに対応するURL「https://<AAA_site>/charge」へのリダイレクトを実行させる。
【0071】
この例では、ブラウザ15は、スクリプトプログラムを実行し、能力情報に含まれる値により、MFP30が印刷サービスに未登録であることを判断すると、T62で、MFP30に対して、登録サイトのURLを指定して、Webページデータの取得要求を行う。MFP30のコントローラ36は、ブラウザ15からWebページデータの取得要求を受信すると、T63で、
図6で示した登録サイトのWebページデータを含む応答データを端末10に送信する。
【0072】
ブラウザ15は、応答データを受信すると、T21で、登録サイトのWebページ80を、ユーザIF17に表示させる。以下、既に、説明したように、ユーザが登録サイトのWebページ80に対して、確定ボタン88を操作すると、T22で、ブラウザ15は、MFP30に対して登録指示を要求する。以下、
図8を用いて既に説明したように、T23~T31までの処理が実行されることで、サーバ50の管理テーブルKTに、デバイスID、ユーザ情報、及びパスワードが登録される。
【0073】
ブラウザ15は、スクリプトプログラムを実行し、能力情報に含まれる値により、MFP30が印刷サービスに登録済みであることを判断すると、T64で、サーバ50に対して、チャージ枚数購入サイトのURL「https://<AAA_site>/charge」を指定して、Webページデータの取得要求を行う。サーバ50は、ブラウザ15からWebページデータの取得要求を受信すると、T65で、
図7で示した第2ログイン画面90のWebページデータを含む応答データを、端末10に送信する。
【0074】
ブラウザ15は、サーバ50からの応答データを受信すると、T42で、第2ログイン画面90をユーザIF17に表示させる。以下、
図9で説明したように、T43~T50の処理により、ブラウザ15に、
図11に示すチャージ操作受付画面96が表示される。本実施形態では、コントローラ36が、T60で実行する処理が送信処理の一例である。以上説明した本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0075】
(その他の実施形態)
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上述の実施形態では、コントローラ36は、MFP30が印刷サービスに未登録である場合に、T13で登録サイトを示すURLを端末10に送信した。これに代えて、コントローラ36は、MFP30が印刷サービスに未登録である場合に、T12で、サービスに登録されていないことを通知するWebページを示すURLを生成し、T13で端末10に送信してもよい。この場合において、T21で、ブラウザ15は、登録サイトのWebページ80を表示することに代えて、印刷サービスに登録されていないことを通知するWebページを表示させる。
【0076】
上述した実施形態では、画像形成システム100は、印刷可能量として、印刷可能枚数を使用した。これに代えて、印刷サービスで、使用可能なインク量や、インクの打ち込み回数、更には使用可能なシート長さを、印刷可能量として用いてもよい。また、MFP30は、課金の伴う印刷サービスで利用される以外にも、課金の伴わない印刷サービスで利用されるものであってもよい。
【0077】
MFP30が備える印刷処理部33は、感光体にトナー像を形成し、形成されたトナー像を被記録媒体に転写する電子写真方式のユニットであってもよい。この場合、印刷ユニットには、インクタンク38に代えて、トナーが貯留されたトナーカートリッジが接続されている。
【0078】
画像形成装置がMFP30である場合において、処理部が実行する処理には、印刷処理の他、読取部34により実行されるスキャン処理、更には読取部34と印刷処理部33とが共同で行うコピー処理であってもよい。この場合において、サービスは、課金に応じてスキャン処理を実行するサービスや、課金に応じてコピー処理を実行するサービスであってもよく、処理量は、スキャン枚数や、コピー枚数であってもよい。
【0079】
上記実施形態では加算用URL「https://<AAA_site>/charge」に基づき表示されるのは第2ログイン画面90であり、いくつかのページを遷移した後に、チャージ操作受付画面96が表示された。これに代えて、ブラウザ15は、加算用URLを指定することで、チャージ操作受付画面96がそのまま表示されてもよい。
【符号の説明】
【0080】
10…端末、30…MFP、32…通信IF、33…印刷処理部、36…コントローラ、50…サーバ