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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141225
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】液体加熱器
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/21 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
A47J27/21 101V
A47J27/21 101Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023052747
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000003702
【氏名又は名称】タイガー魔法瓶株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136319
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 宏修
(74)【代理人】
【識別番号】100143498
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 健
(72)【発明者】
【氏名】奥山 萌恵
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA32
4B055BA31
4B055CD02
4B055DB03
4B055GB01
4B055GB17
4B055GC01
4B055GC14
4B055GD03
(57)【要約】
【課題】本発明の課題は、液体の量によらずに液体をできるだけ適切に保温することができる液体加熱器を提供することである。
【解決手段】本発明に係る液体加熱器100は、ヒータ341と、液体容器320と、量判定部COと、を備える。前記液体容器は、液体を貯留する。前記量判定部は、前記液体の量を判定する。また、液体加熱器は、制御部COをさらに備える。前記制御部は、前記量判定部により判定される前記液体の量に基づいて、前記ヒータへの通電を行って前記液体を保温する保温制御を行う。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒータと、
液体を貯留する液体容器と、
前記液体の量を判定する量判定部と、を備え、
前記量判定部により判定される前記液体の量に基づいて、前記ヒータへの通電を行って前記液体を保温する保温制御を行う制御部をさらに備える
液体加熱器。
【請求項2】
前記液体の温度を測定する温度測定部と、
設定温度を設定する温度設定部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記ヒータへの通電を行って前記温度測定部により測定される測定温度が前記設定温度よりも低い閾値温度に達した場合に前記ヒータへの通電を中止して待機時間が経過するまで待機する加熱制御を行い、
前記量判定部は、前記制御部が前記加熱制御を行った後における前記液体の温度上昇量に基づいて、前記液体の量を判定する
請求項1に記載の液体加熱器。
【請求項3】
前記量判定部は、前記液体の温度を測定する温度測定部であり、
設定温度を設定する温度設定部をさらに備え、
前記制御部は、前記ヒータへの通電を行って前記温度測定部により測定される測定温度が前記設定温度よりも低い閾値温度に達した場合に前記ヒータへの通電を中止して待機時間が経過するまで待機する加熱制御を行い、前記液体の温度上昇量に基づいて、前記保温制御を行う
請求項1に記載の液体加熱器。
【請求項4】
前記閾値温度は、前記設定温度との差が徐々に小さくなるように複数設定されており、
前記制御部は、前記加熱制御で利用した前記閾値温度よりも高い次の前記閾値温度に前記測定温度が達していない場合、前記次の前記閾値温度を前記加熱制御で利用する前記閾値温度として前記加熱制御を行い、
前記量判定部は、前記制御部が前記加熱制御を再び行った後における前記液体の温度上昇量に基づいて、前記液体の量を再び判定する
請求項2または3に記載の液体加熱器。
【請求項5】
前記液体の量が多いほど、前記量判定部が前記液体の量を判定する回数が増える
請求項4に記載の液体加熱器。
【請求項6】
前記制御部は、前記量判定部により判定された前記液体の量が多いほど前記ヒータへの通電時間が長くなるように前記保温制御を行う
請求項1に記載の液体加熱器。
【請求項7】
前記ヒータは、シーズヒータである
請求項2または3に記載の液体加熱器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体加熱器に関する。
【背景技術】
【0002】
過去に「電源台と、前記電源台に対して着脱自在に載置されるケトル本体とを具備し、前記ケトル本体は、容器と、前記容器に設けられたヒータと、前記容器に収容された水の量を検出する水量センサと、前記容器に収容された水の現在温度を検出する水温センサと、前記水量センサにより検出された水の量に関する情報を表示する第1表示部と、を有し、前記電源台は、商用電源に接続する電源ケーブルと、前記水の設定温度に関するユーザ操作を受け付ける操作部と、前記商用電源から供給された電力から、前記ヒータの駆動電力を発生する電源回路と、前記現在温度と前記設定温度とのうち少なくとも一方を表示する第2表示部と、を有し、前記ケトル本体には、前記ケトル本体が前記電源台から分離されたとき、前記水量センサと前記第1表示部とを駆動するための電池が設けられる、電気ケトル。」が提案されている(例えば、特開2020-048721号公報等参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-048721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述のような電気ケトルでは、容器に収容された水がヒータにより加熱され、水の現在温度が設定温度に到達するとヒータの駆動が停止される。その後、保温モードが実行され、保温モードでは、水の現在温度が保温温度まで低下した時点で水がヒータにより再加熱され、水の現在温度が設定温度に再度到達した時点でヒータの駆動が再停止されるように加熱開始と加熱停止とが繰り返される。しかし、上述のような電気ケトルの保温モードでは、例えば水が少量である場合に、水がヒータにより加熱されて水の現在温度が設定温度に到達した時点でヒータの駆動が停止されても、ヒータの余熱により水の現在温度が設定温度を大きく超えてしまうおそれがある。このため、上述のような電気ケトルでは、保温モードにおいて水の量によっては、水を適切に保温することができないおそれがある。
【0005】
本発明の課題は、液体の量によらずに液体をできるだけ適切に保温することができる液体加熱器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る液体加熱器は、
ヒータと、
液体を貯留する液体容器と、
前記液体の量を判定する量判定部と、を備え、
前記量判定部により判定される前記液体の量に基づいて、前記ヒータへの通電を行って前記液体を保温する保温制御を行う制御部をさらに備える。
【0007】
上記構成によれば、制御部は、液体の量に基づいた保温制御を行うことができる。制御部は、例えば液体の量が少ない場合には、ヒータへの通電時間を短くすることで、液体の温度が大きく上昇することを防止することができる。また、制御部は、例えば液体の量が多い場合には、ヒータへの通電時間を長くすることで、冷めてきた液体の温度を保温温度付近の温度まで十分に戻すことができる。このため、この液体加熱器では、液体の量によらずに液体をできるだけ適切に保温することができる。
【0008】
本発明では、
前記液体の温度を測定する温度測定部と、
設定温度を設定する温度設定部と、がさらに備えられ、
前記制御部は、前記ヒータへの通電を行って前記温度測定部により測定される測定温度が前記設定温度よりも低い閾値温度に達した場合に前記ヒータへの通電を中止して待機時間が経過するまで待機する加熱制御を行い、
前記量判定部は、前記制御部が前記加熱制御を行った後における前記液体の温度上昇量に基づいて、前記液体の量を判定すると好適である。
【0009】
ヒータへの通電を中止したとしても、液体の温度は、ヒータの余熱によりヒータへの通電を中止したときの温度から上昇する。そして、液体の温度上昇量は、液体の量が少なくなるほど大きくなり、液体の量が多くなるほど小さくなる。このため、この液体加熱器では、加熱制御後における液体の温度上昇量に基づいて液体の量を判定することができる。
【0010】
本発明では、
前記量判定部は、前記液体の温度を測定する温度測定部であり、
設定温度を設定する温度設定部がさらに備えられ、
前記制御部は、前記ヒータへの通電を行って前記温度測定部により測定される測定温度が前記設定温度よりも低い閾値温度に達した場合に前記ヒータへの通電を中止して待機時間が経過するまで待機する加熱制御を行い、前記液体の温度上昇量に基づいて、前記保温制御を行うと好適である。
【0011】
上記構成によれば、制御部は、例えば、加熱制御後における液体の温度上昇量が大きい場合にヒータへの通電時間を短くし、加熱制御後における液体の温度上昇量が小さい場合にヒータへの通電時間を長くすることができる。このため、この液体加熱器では、ヒータへの通電を中止した後の温度上昇量に基づいてできるだけ適切に保温制御を行うことができる。
【0012】
本発明では、
前記閾値温度は、前記設定温度との差が徐々に小さくなるように複数設定されており、
前記制御部は、前記加熱制御で利用した前記閾値温度よりも高い次の前記閾値温度に前記測定温度が達していない場合、前記次の前記閾値温度を前記加熱制御で利用する前記閾値温度として前記加熱制御を行い、
前記量判定部は、前記制御部が前記加熱制御を再び行った後における前記液体の温度上昇量に基づいて、前記液体の量を再び判定すると好適である。
【0013】
上記構成によれば、加熱制御で利用した閾値温度よりも高い次の閾値温度に測定温度が達していない場合に、液体の量を判定する機会を増やすことができる。このため、この液体加熱器では、液体の量をできるだけ精度よく判定することができる。
【0014】
本発明では、
前記液体の量が多いほど、前記量判定部が前記液体の量を判定する回数が増えると好適である。
【0015】
上記構成によれば、液体の量が多くなっても液体の量をできるだけ精度よく判定することができる。
【0016】
本発明では、
前記制御部は、前記量判定部により判定された前記液体の量が多いほど前記ヒータへの通電時間が長くなるように前記保温制御を行うと好適である。
【0017】
上記構成によれば、保温制御時において、液体の量が少ない場合には液体の温度が大きく上昇することを防止することができ、液体の量が多い場合には冷めてきた液体の温度を保温温度付近の温度まで十分に戻すことができる。
【0018】
本発明では、
前記ヒータは、シーズヒータであると好適である。
【0019】
上記構成によれば、ヒータがプリントヒータ等である場合に比べて、加熱制御後における液体の量による液体の温度上昇量の差異をできるだけ明確にすることができる。このため、この液体加熱器では、加熱制御後における液体の温度上昇量に基づいて液体の量をできるだけ精度よく判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態に係る電気ケトルの斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る電気ケトルをケトル本体の左右方向の中心を通るように前後方向に沿って切断した縦断面図である。
図3】本発明の実施形態に係る電気ケトルの制御ブロック図である。
図4】本発明の実施形態に係る加熱制御テーブルを示すイメージ図である。
図5】本発明の実施形態に係る保温制御テーブルを示すイメージ図である。
図6】本発明の実施形態に係る電気ケトルにおける設定温度が100℃未満である場合の加熱制御時の処理の流れを示すフローチャートである。
図7】本発明の実施形態に係る電気ケトルの制御装置が加熱制御および保温制御を行うときのシーズヒータのオンオフ制御および測定温度の推移を示す図である。なお、本図では、設定温度が100℃未満であり、液体容器内の液体の量が少ない場合が示されている。
図8】本発明の実施形態に係る電気ケトルの制御装置が加熱制御および保温制御を行うときのシーズヒータのオンオフ制御および測定温度の推移を示す図である。なお、本図では、設定温度が100℃未満であり、液体容器内の液体の量が中程度の場合が示されている。
図9】本発明の実施形態に係る電気ケトルの制御装置が加熱制御および保温制御を行うときのシーズヒータのオンオフ制御および測定温度の推移を示す図である。なお、本図では、設定温度が100℃未満であり、液体容器内の液体の量が多い場合が示されている。
図10】本発明の実施形態に係る電気ケトルにおける設定温度が100℃である場合の液体量判定に用いられる温度勾配を示す図である。
図11】変形例(H)に係る電気ケトルにおける設定温度が100℃である場合の加熱制御時の処理の流れを示すフローチャートである。
図12】変形例(I)に係る第2保温制御テーブルを示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<本発明の実施形態に係る電気ケトルの構成>
本発明の実施形態に係る電気ケトル100は、図1および図2に示されるように、主に、ケトル本体200および電源台600などから構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。
【0022】
1.ケトル本体
ケトル本体200は、電源台600に着脱自在に載置される。電気ケトル100の使用者は、水等の液体を加熱したいときにケトル本体200を電源台600上に載置し、カップや湯飲みなどの容器に加熱した液体を注ぐ場合にケトル本体200を電源台600から取り外すことができる。そして、このケトル本体200は、図1および図2に示されるように、主に、本体ユニット300、取っ手ユニット400および蓋ユニット500から構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。
【0023】
(1)本体ユニット
本体ユニット300は、図1および図2に示されるように、主に、側壁部材310、液体容器320、底部材330、ヒータユニット340および底センサBSなどから構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。
【0024】
(1-1)側壁部材
側壁部材310は、樹脂やステンレスなどの金属などで形成された部材であって、図1および図2に示されるように、略円筒状を呈しており、本体ユニット300の外周面の一部を形成している。図2に示されるように、この側壁部材310の内側には、液体容器320およびヒータユニット340などが配置される。また、側壁部材310の上端部は、図2に示されるように、液体容器320の内側壁部材321の吐出口形成部321aの上端部(前端部)を支持している。また、側壁部材310の後端部には切欠き部が形成されており、この切欠き部に取っ手ユニット400の外装体401の本体接続部401bが嵌め込まれている(図2参照)。すなわち、本体ユニット300の外周面は、後端部以外の部分が側壁部材310で構成され、後端部が取っ手ユニット400の外装体401の本体接続部401bで構成される。また、側壁部材310の前端部の上端部には、上側に向かうに従って前側に傾斜する前側突出部311が形成されている。
【0025】
(1-2)液体容器
液体容器320は、その内部に液体を溜めることができる容器であって、上述したように、側壁部材310の内側に配置されている。また、液体容器320は、図2に示されるように、内側壁部材321およびヒータプレート322等から構成されている。内側壁部材321は、樹脂や金属(例えばステンレスなど)などで形成される部材であって、略円筒状を呈しており、液体容器320の側壁を構成している(図2参照)。なお、内側壁部材321の内周面には、フッ素樹脂等の耐蝕性樹脂が塗装されていてもよい。また、図2に示されるように、内側壁部材321の前端部の上端部には、上側に向かうに従って前側に傾斜する吐出口形成部321aが形成されている。吐出口形成部321aは、液体容器320内の液体を外部に導く吐出口301を形成する役目を担っている。ヒータプレート322は、金属製の板材であって、図2に示されるように、液体容器320の底部を構成しており、内側壁部材321の下側の開口を閉塞している。また、図2に示されるように、このヒータプレート322の下面にはヒータユニット340のシーズヒータ341が取り付けられ、ヒータプレート322の後部には、液体容器320の内部に底センサBSの検知部が突出するように底センサBSが取り付けられる。
【0026】
(1-3)底部材
底部材330は、図2に示されるように、本体ユニット300の底部を構成しており、側壁部材310の下側に取り付けられ、液体容器320やヒータユニット340などを下から覆っている。なお、底部材330の中央部には、ヒータユニット340の給電端子342の下端部を露出させる開口が形成されている。
【0027】
(1-4)ヒータユニット
ヒータユニット340は、図2に示されるように、液体容器320のヒータプレート322の下側に配置されており、主に、シーズヒータ341および給電端子342等から構成される。シーズヒータ341は、上述の通り液体容器320のヒータプレート322の下面に取り付けられており、液体容器320のヒータプレート322を加熱することで液体容器320内の液体を加熱する役目を担っている。ケトル本体200が電源台600に載置された状態で電源台600の電源がオンにされ、電源台600に設けられた接続端子603と電気的に給電端子342が接続されると、シーズヒータ341は、制御装置COによって制御されて液体容器320内の液体を加熱することが可能になる。
【0028】
(1-5)底センサ
底センサBSは、本体ユニット300の液体容器320内の液体の温度を測定するための一般的な温度センサ(例えば、サーミスタなど)である。底センサBSは、上述の通り、検知部が液体容器320の内部に突出するように液体容器320のヒータプレート322の後部に取り付けられる。
【0029】
(2)取っ手ユニット
取っ手ユニット400は、図1および図2に示されるように、主に、外装体401および蒸気センサSSなどから構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。
【0030】
(2-1)外装体
外装体401は、樹脂などで形成されており、図1および図2示されるように、把持部401aおよび本体接続部401b等から形成される。把持部401aは、使用者がケトル本体200を持ち運ぶ際の持ち手としての役目を担っており、図1および図2に示されるように、後方に延びた後に下方向に延びている。また、図2に示されるように、把持部401aの前上部の内側には蒸気センサSSが配置される。なお、把持部401aの内部は、図2に示されるように、蓋ユニット500の底板部材520の側壁部521の蒸気誘導孔OPを介して蓋ユニット500の蒸気流通空間SP1と連通する。本体接続部401bは、取っ手ユニット400を本体ユニット300と結合させるためのものであって、上述の通り、側壁部材310の後端部の切欠き部に嵌め込まれている。
【0031】
(2-2)蒸気センサ
蒸気センサSSは、本体ユニット300の液体容器320内の液体から生じた蒸気の温度を測定するための一般的な温度センサ(例えば、サーミスタなど)であり、上述の通り、外装体401の把持部401aの前上部の内側に配設されている。
【0032】
(3)蓋ユニット
蓋ユニット500は、図1および図2に示されるように、本体ユニット300に装着されて本体ユニット300の液体容器320の上側開口を塞ぐ着脱自在の蓋体であり、平面視において略円盤形状を呈している。使用者は、蓋ユニット500のロック機構550(後述)を操作することで、本体ユニット300から蓋ユニット500を取り外すことが可能になる。これにより、使用者は、本体ユニット300から蓋ユニット500を取り外した後、液体容器320内に液体を入れることが可能になる。そして、使用者は、液体容器320内に入れた液体を加熱するとき、蓋ユニット500を本体ユニット300に装着して液体容器320内を閉空間とする。蓋ユニット500は、図1および図2に示されるように、主に、上面部材510、底板部材520、開閉ボタン530、開閉弁540、ロック機構550およびシール部材590などから構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。
【0033】
(3-1)上面部材
上面部材510は、図1および図2に示されるように、略円環形状を呈する部材であって、蓋ユニット500の上面を構成している。図1および図2に示されるように、上面部材510の中央部の開口には、開閉ボタン530などが嵌め込まれている。また、上面部材510における中央部の開口の周囲には、ロック機構550のロックレバー551を露出させるための開口が2つ形成されている。
【0034】
(3-2)底板部材
底板部材520は、図2に示されるように、蓋ユニット500の下側部分を構成しており、側壁部521および底壁部522等から形成されている。側壁部521は、略円筒形状を呈している。図2に示されるように、側壁部521の上側には上面部材510が載置される。これにより、図2に示されるように、上面部材510および底板部材520によって囲まれる蒸気流通空間SP1が形成される。蒸気流通空間SP1には、液体容器320内で発生した蒸気の流通経路が形成されている。また、図2に示されるように、側壁部521の前部には流路形成部521aが形成されている。流路形成部521aは、ケトル本体200の吐出口301へ向かって延びる流路すなわち吐出経路DPを形成する部位である。この流路形成部521aによって、開閉弁540が開状態のときに液体容器320内の液体が吐出口301へと導かれる。また、図2に示されるように、側壁部521の後端部には蒸気誘導孔OPが形成されている。上述の通り、この蒸気誘導孔OPは、蓋ユニット500が本体ユニット300に装着されている状態において、取っ手ユニット400の外装体401の把持部401aの内部および蒸気流通空間SP1を連通させる。底壁部522は、平面視において略円環形状を呈している。図2に示されるように、底壁部522の下側には開閉弁540が配置される。なお、図2に示されるように、開閉弁540が閉状態のとき、底壁部522は開閉弁540のパッキン543と当接し、流路形成部521aの内部と液体容器320の内部とが連通しなくなる。また、開閉弁540が開状態のとき、底壁部522は開閉弁540のパッキン543と当接せず、流路形成部521aの内部と液体容器320の内部とが連通する。このため、開閉弁540が開状態のとき、液体容器320内の液体を吐出経路DPへ導くことが可能となる。また、図2に示されるように、底壁部522の中央部には中央開口が形成されており、この中央開口には開閉弁540の軸部542が嵌め込まれている。また、図2に示されるように、底壁部522の後部には蒸気口522aが形成されている。蒸気口522aは、常に開かれた状態となっており、液体容器320の内部空間と蒸気流通空間SP1とを連通させる。
【0035】
(3-3)開閉ボタン
開閉ボタン530は、図1および図2に示されるように、上面部材510の中央部の開口に嵌め込まれており、開閉弁540の軸部542の上端と連結されている。また、開閉ボタン530は、開閉弁540の軸部542を取り囲むように配置されたコイルバネCS1(図2参照)によって上方に向かって付勢されている。そして、使用者によってコイルバネCS1の付勢力に逆らって開閉ボタン530が下方に向かって押圧されると、その押圧動作に連動して開閉弁540が下方に移動する。これにより、開閉弁540が開状態となる。
【0036】
(3-4)開閉弁
開閉弁540は、図2に示されるように、主に、弁本体部541、軸部542およびパッキン543等から構成されている。弁本体部541は、平面視において略円盤形状を呈している(図2参照)。軸部542は、図2に示されるように、弁本体部541の上面の後部から上方に向かって延びる棒状部材である。上述したように、軸部542は、底板部材520の底壁部522の中央開口に嵌め込まれ、軸部542の上端は、開閉ボタン530と連結されている。パッキン543は、略円環形状を呈しており、図2に示されるように、弁本体部541の外周部に取り付けられている。
【0037】
(3-5)ロック機構
ロック機構550は、本体ユニット300に蓋ユニット500が装着された状態において本体ユニット300に対して蓋ユニット500をロックさせるためのものである。ロック機構550は、図1に示されるように、主に、一対のロックレバー551、コイルバネ(図示せず)等から構成されている。一対のロックレバー551は、コイルバネによって左右外方に向かって付勢されている。そして、蓋ユニット500が本体ユニット300に装着されている状態では、ロックレバー551の一部が本体ユニット300に形成される凹部に嵌まり込んだ状態となり、蓋ユニット500が本体ユニット300にロックされる。そして、使用者が本体ユニット300から蓋ユニット500を取り外したい場合、使用者はコイルバネの付勢力に抗して一対のロックレバー551を中央に寄せるように指で挟み込み、蓋ユニット500が本体ユニット300にロックされる状態を解除して蓋ユニット500を上方に引き上げる。この結果、本体ユニット300から蓋ユニット500が取り外される。
【0038】
(3-6)シール部材
シール部材590は、ゴムやエラストマー等の弾性材料から形成される円環状の部材であって、図2に示されるように、底板部材520の側壁部521の下端部の外周部に取り付けられている。また、シール部材590は、図2に示されるように、本体ユニット300に蓋ユニット500が装着されている場合に、液体容器320と底板部材520との間をシールする役目を担っている。
【0039】
2.電源台
電源台600は、ケトル本体200へ電気を供給する給電部の役割を果たすともに、ケトル本体200の台座の役割を果たす。電源台600は、図1図3に示されるように、主に、電源コード601、電源プラグ602、接続端子603、ダイヤル機構604および制御装置CO等から構成される。以下、これらの構成要素について詳述する。
【0040】
(1)電源コード
電源コード601は、接続端子603に接続されている。また、図1に示されるように、電源コード601の先端には電源プラグ602が取り付けられている。
【0041】
(2)電源プラグ
電源プラグ602は、上述の通り電源コード601の先端に取り付けられており、外部電源に接続される。
【0042】
(3)接続端子
接続端子603は、図2に示されるように、ケトル本体200が電源台600に載置された状態において、ヒータユニット340の給電端子342と接続される。
【0043】
(4)ダイヤル機構
ダイヤル機構604は、液体容器320内の液体の設定温度を設定するためのものであり、図3に示されるように、制御装置COに接続される。使用者は、設定温度を複数の中(例えば、50℃、60℃、70℃、80℃、90℃、100℃等)から選択可能となっている。なお、ダイヤル機構604は、ケトル本体200が電源台600に載置された状態において、電気ケトル100の電源のオン/オフを切り換えるスイッチとしても機能する。
【0044】
(5)制御装置
制御装置COは、マイクロコンピュータなどの電子部品を有している。また、制御装置COは、接続端子603がヒータユニット340の給電端子342と接続された状態において電気ケトル100の電源がオンにされると、図3に示されるように、取っ手ユニット400の蒸気センサSS、本体ユニット300の底センサBS、ダイヤル機構604、本体ユニット300のシーズヒータ341などに接続される。なお、マイクロコンピュータにはメモリが搭載されており、各種プログラムや、加熱制御テーブルTa1(図4参照、後述)や保温制御テーブルTa2(図5参照、後述)などのデータなどがメモリに格納される。また、制御装置COは、時間を測定したり、本体ユニット300の底センサBSにより測定される測定温度が設定温度に近づくように加熱制御を行ったり、本体ユニット300のシーズヒータ341への通電を中止した後における液体の温度上昇量に基づいて液体の量を判定したり、蒸気センサSSが測定した蒸気の温度が沸騰判定温度以上になった時に液体容器320内の液体が沸騰したことを判定したり、判定した液体の量に基づいて保温制御を行ったりする。
【0045】
加熱制御テーブルTa1では、図4に示されるように、設定温度情報に対して第1閾値温度情報、第2閾値温度情報、第3閾値温度情報等が関連付けられている。第1閾値温度情報が示す第1閾値温度、第2閾値温度情報が示す第2閾値温度、第3閾値温度情報が示す第3閾値温度は、設定温度情報が示す設定温度よりも低くなる。また、第2閾値温度は、第1閾値温度よりも高くなり、第3閾値温度は、第2閾値温度よりも高くなる。なお、図4では、第1閾値温度、第2閾値温度、第3閾値温度の一例が示されているに過ぎないが、設定温度が50℃の場合、第1閾値温度は40℃、第2閾値温度は45℃、第3閾値温度は48℃とされ、設定温度が60℃の場合、第1閾値温度は50℃、第2閾値温度は55℃、第3閾値温度は58℃とされている。
【0046】
保温制御テーブルTa2では、図5に示されるように、設定温度情報に対して液体量情報および保温時通電時間情報が関連付けられている。図5に示されるように、液体量情報が示す液体の量が多くなるほど、保温時通電時間情報が示す保温制御時のシーズヒータ341への通電時間が長くなる。なお、図5では、保温制御時のシーズヒータ341への通電時間の一例が示されているに過ぎないが、設定温度が50℃であって液体の量が少ない場合はシーズヒータ341への通電時間は4秒とされ、液体の量が中程度の場合はシーズヒータ341への通電時間は6秒とされ、液体の量が多い場合はシーズヒータ341への通電時間は10秒とされている。
【0047】
<本発明の実施形態に係る電気ケトルにおける設定温度が100℃未満である場合の制御装置の加熱制御について>
ここで、設定温度が100℃未満である場合における制御装置COの加熱制御時の処理SAについて、図6を参照しながら説明する。加熱制御により、液体容器320内の液体の温度が設定温度付近の温度に近づけられる。なお、前段階として、使用者は、蓋ユニット500を本体ユニット300から取り外し、液体容器320内に最大液体量以下の液体を入れる。そして、使用者は、本体ユニット300に蓋ユニット500を装着し、ケトル本体200を電源台600に載置し、ダイヤル機構604を回して設定温度(100℃未満)を設定すると共に電気ケトル100の電源をオンにする。電気ケトル100の電源がオンにされると、制御装置COは、設定温度情報を加熱制御テーブルTa1に照合し、設定温度情報に関連付けられる第1閾値温度情報、第2閾値温度情報、第3閾値温度情報を取得する。その後、制御装置COは処理SAを行う。
【0048】
(ステップSa1)
まず、制御装置COは、シーズヒータ341への通電を行う。これにより、液体容器320内の液体が加熱される。なお、測定温度は、底センサBSによって測定されており、制御装置COは、測定温度情報を底センサBSから受け取っている。
【0049】
(ステップSa3)
制御装置COは、測定温度が第1閾値温度に達したか否かを判定する。
【0050】
-ステップSa3にてYESである場合-
測定温度が第1閾値温度に達していると制御装置COが判定した場合、ステップSa5からの処理が実行される。
【0051】
-ステップSa3にてNOである場合-
測定温度が第1閾値温度に達していないと制御装置COが判定した場合、ステップSa1からの処理が繰り返される。
【0052】
(ステップSa5)
制御装置COは、シーズヒータ341への通電を中止する。
【0053】
(ステップSa7)
制御装置COは、シーズヒータ341への通電を中止してから待機時間が経過したか否かを判定する。なお、待機時間は、シーズヒータ341への通電が中止された直後において液体容器320内で起き得る熱対流の影響が小さくなるのに必要な時間であり、例えば約5秒である。
【0054】
-ステップSa7にてYESである場合-
シーズヒータ341への通電を中止してから待機時間が経過したと制御装置COが判定した場合、ステップSa9からの処理が実行される。
【0055】
-ステップSa7にてNOである場合-
シーズヒータ341への通電を中止してから待機時間が経過していないと制御装置COが判定した場合、ステップSa7からの処理が繰り返される。
【0056】
(ステップSa9)
制御装置COは、測定温度が第2閾値温度に達したか否かを判定する。なお、シーズヒータ341への通電が中止された後においては、シーズヒータ341の余熱などの影響によって測定温度が上昇する。
【0057】
-ステップSa9にてYESである場合-
測定温度が第2閾値温度に達していると制御装置COが判定した場合、処理SAはここで終了され、制御装置COは後述の保温制御を行う。
【0058】
-ステップSa9にてNOである場合-
測定温度が第2閾値温度に達していないと制御装置COが判定した場合、ステップSa11からの処理が実行される。
【0059】
(ステップSa11)
制御装置COは、シーズヒータ341への通電を行う。
【0060】
(ステップSa13)
制御装置COは、測定温度が第2閾値温度に達したか否かを判定する。
【0061】
-ステップSa13にてYESである場合-
測定温度が第2閾値温度に達していると制御装置COが判定した場合、ステップSa15からの処理が実行される。
【0062】
-ステップSa13にてNOである場合-
測定温度が第2閾値温度に達していないと制御装置COが判定した場合、ステップSa11からの処理が繰り返される。
【0063】
(ステップSa15)
制御装置COは、シーズヒータ341への通電を中止する。
【0064】
(ステップSa17)
制御装置COは、シーズヒータ341への通電を中止してから待機時間が経過したか否かを判定する。なお、待機時間は、例えば約5秒である。
【0065】
-ステップSa17にてYESである場合-
シーズヒータ341への通電を中止してから待機時間が経過したと制御装置COが判定した場合、ステップSa19からの処理が実行される。
【0066】
-ステップSa17にてNOである場合-
シーズヒータ341への通電を中止してから待機時間が経過していないと制御装置COが判定した場合、ステップSa17からの処理が繰り返される。
【0067】
(ステップSa19)
制御装置COは、測定温度が第3閾値温度に達したか否かを判定する。
【0068】
-ステップSa19にてYESである場合-
測定温度が第3閾値温度に達していると制御装置COが判定した場合、処理SAはここで終了され、制御装置COは後述の保温制御を行う。
【0069】
-ステップSa19にてNOである場合-
測定温度が第3閾値温度に達していないと制御装置COが判定した場合、ステップSa21からの処理が実行される。
【0070】
(ステップSa21)
制御装置COは、シーズヒータ341への通電を行う。
【0071】
(ステップSa23)
制御装置COは、測定温度が第3閾値温度に達したか否かを判定する。
【0072】
-ステップSa23にてYESである場合-
測定温度が第3閾値温度に達していると制御装置COが判定した場合、ステップSa25からの処理が実行される。
【0073】
-ステップSa23にてNOである場合-
測定温度が第3閾値温度に達していないと制御装置COが判定した場合、ステップSa21からの処理が繰り返される。
【0074】
(ステップSa25)
制御装置COは、シーズヒータ341への通電を中止する。
【0075】
(ステップSa27)
制御装置COは、シーズヒータ341への通電を中止してから待機時間が経過したか否かを判定する。なお、待機時間は、例えば約5秒である。
【0076】
-ステップSa27にてYESである場合-
シーズヒータ341への通電を中止してから待機時間が経過したと制御装置COが判定した場合、処理SAはここで終了され、制御装置COは後述の保温制御を行う。
【0077】
-ステップSa27にてNOである場合-
シーズヒータ341への通電を中止してから待機時間が経過していないと制御装置COが判定した場合、ステップSa27からの処理が繰り返される。
【0078】
ここで、ステップSa9にてYESであった場合におけるシーズヒータ341のオンオフ制御および測定温度の推移を図7に示す。図7では、測定温度が第1閾値温度に達してからシーズヒータ341への通電が中止され、待機時間が経過すると、測定温度が第2閾値温度に達していることが分かる。そして、制御装置COは、ステップSa9にてYESであった場合は、液体容器320内の液体の量が少ないと判定する。なお、シーズヒータ341への通電が中止された後の液体の温度上昇量は、通常、液体容器320内の液体の量が少なくなるほど大きくなり、液体容器320内の液体の量が多くなるほど小さくなる。すなわち、制御装置COは、シーズヒータ341への通電を中止して待機時間が経過した後の液体の温度上昇量に基づいて液体の量を判定している。
【0079】
また、ステップSa19にてYESであった場合におけるシーズヒータ341のオンオフ制御および測定温度の推移を図8に示す。図8では、測定温度が第1閾値温度に達してからシーズヒータ341への通電が中止され、待機時間が経過しても、測定温度が第2閾値温度に達していないことが分かる。この段階では、制御装置COは、液体容器320内の液体の量が少量より多いと判定する。そして、図8では、シーズヒータ341への通電が再開され、測定温度が第2閾値温度に達してからシーズヒータ341への通電が中止され、待機時間が経過すると、測定温度が第3閾値温度に達していることが分かる。そして、制御装置COは、ステップSa19にてYESであった場合は、液体容器320内の液体の量が中程度であると最終的に判定する。
【0080】
また、ステップSa27にてYESであった場合におけるシーズヒータ341のオンオフ制御および測定温度の推移を図9に示す。図9では、測定温度が第1閾値温度に達してからシーズヒータ341への通電が中止され、待機時間が経過しても、測定温度が第2閾値温度に達していないことが分かる。この段階では、制御装置COは、液体容器320内の液体の量が少量より多いと判定する。そして、図9では、シーズヒータ341への通電が再開され、測定温度が第2閾値温度に達してからシーズヒータ341への通電が中止され、待機時間が経過しても、測定温度が第3閾値温度に達していないことが分かる。この段階では、制御装置COは、液体容器320内の液体の量が中量より多いと判定する。そして、図9では、シーズヒータ341への通電が再開され、測定温度が第3閾値温度に達してからシーズヒータ341への通電が中止され、待機時間が経過しても測定温度が第3閾値温度以上になっていることが分かる。そして、制御装置COは、ステップSa27にてYESであった場合は、液体容器320内の液体の量が多いと最終的に判定する。
【0081】
<本発明の実施形態に係る電気ケトルにおける制御装置の保温制御について>
次に、本発明の実施形態に係る電気ケトル100における制御装置COの加熱制御後の保温制御について、図7図9を参照して説明する。保温制御により、加熱制御で加熱された液体を設定温度(保温温度)付近の温度で保温することができる。なお、制御装置COは、液体の量を最終的に判定した時に、液体の量を示す液体量情報と設定温度情報とを保温制御テーブルTa2(図5参照)に照合し、対応する保温通電時間情報を取得しておく。これにより、制御装置COは、判定した液体の量に基づいてシーズヒータ341への通電時間を制御する保温制御を行うことができる。なお、制御装置COは、加熱制御においてシーズヒータ341への通電を中止した後の液体の温度上昇量に基づいて液体の量を判定しているため、加熱制御においてシーズヒータ341への通電を中止した後の液体の温度上昇量に基づいて保温制御を行っているとも言える。まず、制御装置COは、図7図9に示されるように、測定温度が第3閾値温度まで低下するとシーズヒータ341への通電を行う。ここで、シーズヒータ341への通電時間は、取得した保温通電時間情報が示す保温通電時間となる。具体的には、図7に示されるように、判定された液体の量が少ない場合、保温通電時間は4秒となるため、制御装置COは、シーズヒータ341への通電を4秒間行うことになる。また、図8に示されるように、判定された液体の量が中程度である場合、保温通電時間は6秒となるため、制御装置COは、シーズヒータ341への通電を6秒間行うことになる。また、図9に示されるように、判定された液体の量が多い場合、保温通電時間は10秒となるため、制御装置COは、シーズヒータ341への通電を10秒間行うことになる。そして、制御装置COは、シーズヒータ341への通電を行ってから保温通電時間が経過するとシーズヒータ341への通電を中止する。そして、制御装置COは、測定温度が第3閾値温度まで再び低下するとシーズヒータ341への通電を保温通電時間の間再び行い、保温通電時間が経過するとシーズヒータ341への通電を再び中止する処理を繰り返す。なお、制御装置COは、電気ケトル100の電源がオフにされるか、保温制御を行ってから一定時間(例えば5分)が経過するまで、この処理を繰り返す。電気ケトル100の電源がオフにされるか、保温制御を行ってから一定時間(例えば5分)が経過すると、シーズヒータ341への通電が行われなくなる(停止される)。
【0082】
<本発明の実施形態に係る電気ケトルにおける設定温度が100℃である場合の制御装置の加熱制御について>
ここで、設定温度が100℃である場合における制御装置COの加熱制御時の処理について、図10を参照しながら説明する。なお、前段階として、使用者は、蓋ユニット500を本体ユニット300から取り外し、液体容器320内に最大液体量以下の液体を入れる。そして、使用者は、本体ユニット300に蓋ユニット500を装着し、ケトル本体200を電源台600に載置し、ダイヤル機構604を回して設定温度(100℃)を設定すると共に電気ケトル100の電源をオンにする。まず、制御装置COは、シーズヒータ341への通電を行う。これにより、液体容器320内の液体が加熱され、液体の温度が上昇していく。なお、液体の温度は、底センサBSによって測定され、制御装置COは、測定温度情報を受け取ると共に、底センサBSが液体のその温度を測定した時間を測定する。そして、制御装置COは、測定温度が第1測定温度(例えば60℃)以上になった時の第1時間、および、測定温度が第2温度(例えば80℃)以上になった時の第2時間を測定した後、(第2測定温度-第1測定温度)/(第2時間-第1時間)で温度勾配(温度上昇率)を計算する。そして、制御装置COは、計算した温度勾配が基準温度勾配に比べて大きくなるほど液体の量が少なくなるように、液体の量を判定する。そして、制御装置COは、判定した液体の量が少なくなるほど沸騰判定温度が低くなるように沸騰判定温度を変更する。なお、基準温度勾配は、液体容器320内に最大液体量の液体が入れられた時の(第2測定温度-第1測定温度)/(第2時間-第1時間)で計算される温度勾配であり、基準温度勾配を示す情報は、制御装置COのマイクロコンピュータのメモリにあらかじめ格納されている。そして、制御装置COがシーズヒータ341への通電を続けて液体から蒸気が生じると、蒸気の温度が、蒸気センサSSによって測定される。そして、制御装置COは、蒸気の測定温度が沸騰判定温度以上になった時に液体が沸騰したことを判定し、シーズヒータ341への通電を行わないようにし、加熱制御を終了する。なお、設定温度が100℃である場合、制御装置COは、加熱制御後に上述の保温制御を行わない。すなわち、設定温度が100℃である場合、制御装置COは、沸騰判定温度を液体の量に応じて変更するために液体の量を判定することになる。
【0083】
<本発明の実施形態に係る電気ケトルの特徴>
(1)
本発明の実施形態に係る電気ケトル100では、制御装置COは、判定した液体の量が多いほどシーズヒータ341への通電時間が長くなるように保温制御を行う。このため、この電気ケトル100では、制御装置COは、保温制御時において、液体の量が少ない場合には液体の温度が設定温度から大きく上昇することを防止することができ、液体の量が多い場合には冷めてきた液体の温度を設定温度付近の温度まで十分に戻すことができる。したがって、この電気ケトル100では、液体容器320内の液体の量によらずに液体をできるだけ適切に保温することができる。
【0084】
(2)
本発明の実施形態に係る電気ケトル100では、制御装置COは、シーズヒータ341への通電を行って測定温度が第1閾値温度に達すると、シーズヒータ341への通電を中止して待機時間が経過するまで待機する加熱制御を行う。そして、制御装置COは、待機時間経過後に測定温度が第2閾値温度に達しているか否かを判定し、測定温度が第2閾値温度に達している場合は液体の量が少ないと判定し、測定温度が第2閾値温度に達していない場合は液体の量が少量より多いと判定すると共にシーズヒータ341への通電を再び行う。そして、制御装置COは、測定温度が第2閾値温度に達すると、シーズヒータ341への通電を中止して待機時間が経過するまで待機する加熱制御を行う。そして、制御装置COは、待機時間経過後に測定温度が第3閾値温度に達しているか否かを判定し、測定温度が第3閾値温度に達している場合は液体の量が中程度であると判定し、測定温度が第3閾値温度に達していない場合は液体の量が中量より多いと判定すると共にシーズヒータ341への通電を再び行う。そして、制御装置COは、測定温度が第3閾値温度に達すると、シーズヒータ341への通電を中止して待機時間が経過するまで待機すると共に液体の量が多いと判定する。このため、この電気ケトル100では、液体容器320内の液体の量をできるだけ精度よく判定することができる。
【0085】
(3)
本発明の実施形態に係る電気ケトル100では、液体容器320内の液体を加熱するためのヒータとしてシーズヒータ341が採用される。このため、この電気ケトル100では、ヒータがプリントヒータ等である場合に比べて、加熱制御後における液体の量による液体の温度上昇量の差異をできるだけ明確にすることができる。したがって、この電気ケトル100では、加熱制御後における液体の温度上昇量に基づいて液体の量をできるだけ精度よく判定することができる。
【0086】
<変形例>
(A)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、制御装置COは、シーズヒータ341への通電を中止して待機時間が経過した後の液体の温度上昇量に基づいて液体の量を判定していた。しかし、液体容器320内の液体の量を判定する液量センサが電気ケトル100に設けられ、制御装置COは、液量センサが判定した液体の量に基づいて保温制御を行ってもよい。
【0087】
(B)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、制御装置COは、シーズヒータ341への通電を行って測定温度が第1閾値温度に達するとシーズヒータ341への通電を中止して待機時間が経過するまで待機する加熱制御を行っていた。そして、制御装置COは、待機時間経過後に測定温度が第2閾値温度に達していない場合、シーズヒータ341への通電を再び行い、測定温度が第2閾値温度に達するとシーズヒータ341への通電を中止して待機時間が経過するまで待機する加熱制御を行い、液体の量を再び判定していた。しかし、制御装置COは、測定温度が第1閾値温度に達してシーズヒータ341への通電を中止してから待機時間が経過した後の液体の温度上昇量だけに基づいて、液体の量を判定してもよい。
【0088】
(C)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、制御装置COは、判定した液体の量が多いほどシーズヒータ341への通電時間が長くなるように保温制御を行っていた。しかし、制御装置COは、判定した液体の量が多いほどシーズヒータ341の出力が大きくなるように保温制御を行ってもよいし、判定した液体の量に基づいて他の制御態様の保温制御を行ってもよい。
【0089】
(D)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、液体容器320内の液体を加熱するためにシーズヒータ341が用いられていた。しかし、シーズヒータ341ではなくプリントヒータなどの他のヒータが液体容器320内の液体を加熱するために用いられてもよい。
【0090】
(E)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、加熱制御テーブルTa1について、設定温度情報に対して第1閾値温度情報、第2閾値温度情報、第3閾値温度情報の3つの閾値温度情報が関連付けられていた。しかし、設定温度情報に対して、4つ以上の閾値温度情報が関連付けられてもよい。そして、制御装置COは、閾値温度情報の数に応じて、液体の量をより細かく判定してもよい。ここで、設定温度情報に対して第1閾値温度情報、第2閾値温度情報、第3閾値温度情報、第4閾値温度情報の4つの閾値温度情報が関連付けられている場合を例に挙げて説明する。まず、制御装置COは、処理SAのステップSa9にてYESであった場合は、液体容器320内の液体の量が少ないと判定する。そして、制御装置COは、ステップSa9にてNOであった場合は、液体容器320内の液体の量が少量より多いと判定し、ステップSa19にてYESであった場合は、液体容器320内の液体の量がやや少ないと判定する。そして、制御装置COは、ステップSa19にてNOであった場合は、液体容器320内の液体の量がやや少量より多いと判定し、ステップSa27の後に新たに追加される「測定温度が第4閾値温度に達したか否かを判定するステップ」にてYESであった(測定温度が第4閾値温度に達した)場合は、液体容器320内の液体の量がやや多いと判定する。そして、制御装置COは、新たに追加されるステップにてNOであった(測定温度が第4閾値温度に達しなかった)場合は、液体容器320内の液体の量がやや多量より多い、すなわち液体容器320内の液体の量が多いと最終的に判定する。
【0091】
(F)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、制御装置COは、保温制御において、測定温度が第3閾値温度まで低下するとシーズヒータ341への通電を行っていた。しかし、制御装置COは、保温制御において、測定温度が第3閾値温度以外の温度(例えば、第2閾値温度や、第1閾値温度や、その他の温度等)まで低下するとシーズヒータ341への通電を行ってもよい。
【0092】
(G)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、設定温度が100℃である場合、制御装置COは、加熱制御後に保温制御を行わなかった。しかし、設定温度が100℃である場合にも、制御装置COは、加熱制御後に保温制御を行ってもよい。かかる場合、加熱制御テーブルTa1において、100℃を示す設定温度情報に対して第3閾値温度(例えば98℃)を示す第3閾値温度情報が関連付けられ、保温制御テーブルTa2において、100℃を示す設定温度情報に対して液体量情報および保温時通電時間情報が関連付けられるとよい。
【0093】
(H)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、設定温度が100℃である場合、制御装置COは、蒸気の測定温度が沸騰判定温度以上になるまでシーズヒータ341への通電を続ける加熱制御を行い、温度勾配を計算することで液体の量を判定していた。しかし、設定温度が100℃である場合、制御装置COは、別の加熱制御を行った上で、温度勾配を計算する方法以外の方法で液体の量を判定してもよい。例えば、制御装置COは、設定温度が100℃未満である場合における加熱制御時の処理SA(図6参照)に新たなステップを追加した処理を行ってもよい。かかる場合、加熱制御テーブルTa1において、100℃を示す設定温度情報に対して、第1閾値温度(例えば90℃)を示す第1閾値温度情報、第2閾値温度(例えば95℃)を示す第2閾値温度情報、第3閾値温度(例えば98℃)を示す第3閾値温度情報が関連付けられる必要がある。この処理では、ステップSa9にてYESであった場合の後に、「蒸気センサSSにより測定される測定温度が100℃に達したか否かを判定するステップ」が設けられる。このステップにてYESであった場合、制御装置COは、液体容器320内の液体が沸騰したことを判定して処理を終了し、NOであった場合、制御装置COは処理を終了する。また、この処理では、ステップSa19にてYESであった場合の後に、「蒸気センサSSにより測定される測定温度が100℃に達したか否かを判定するステップ」が設けられる。このステップにてYESであった場合、制御装置COは、液体容器320内の液体が沸騰したことを判定して処理を終了し、NOであった場合、制御装置COは処理を終了する。また、この処理では、ステップSa27にてYESであった場合の後に、「蒸気センサSSにより測定される測定温度が100℃に達したか否かを判定するステップ」が設けられる。このステップにてYESであった場合、制御装置COは、液体容器320内の液体が沸騰したことを判定して処理を終了し、NOであった場合、制御装置COは処理を終了する。なお、変形例(G)で述べたように、制御装置COは、加熱制御時のこの処理を終了した後、判定した液体の量を利用して保温制御を行ってもよい。
【0094】
また、例えば、制御装置COは、図11に示されるように、設定温度が100℃である場合における加熱制御時の処理SBを行ってもよい。かかる場合、設定温度情報に対して第1閾値温度情報、第2閾値温度情報、少量用温度情報、多量用温度情報等が関連付けられた制御テーブルが、制御装置COのマイクロコンピュータのメモリに格納されておくとよい。第1閾値温度情報が示す温度は例えば80℃であり、第2閾値温度情報が示す温度は例えば85℃であり、少量用温度情報が示す温度は例えば97℃であり、多量用温度情報が示す温度は例えば99℃である。以下、図11を参照しながら処理SBについて説明する。
【0095】
(ステップSb1)
まず、制御装置COは、シーズヒータ341への通電を行う。
【0096】
(ステップSb3)
制御装置COは、底センサBSにより測定された測定温度が第1閾値温度に達したか否かを判定する。
【0097】
-ステップSb3にてYESである場合-
測定温度が第1閾値温度に達していると制御装置COが判定した場合、ステップSb5からの処理が実行される。
【0098】
-ステップSb3にてNOである場合-
測定温度が第1閾値温度に達していないと制御装置COが判定した場合、ステップSb1からの処理が繰り返される。
【0099】
(ステップSb5)
制御装置COは、シーズヒータ341への通電を中止する。
【0100】
(ステップSb7)
制御装置COは、シーズヒータ341への通電を中止してから待機時間(例えば約5秒)が経過したか否かを判定する。
【0101】
-ステップSb7にてYESである場合-
シーズヒータ341への通電を中止してから待機時間が経過したと制御装置COが判定した場合、ステップSb9からの処理が実行される。
【0102】
-ステップSb7にてNOである場合-
シーズヒータ341への通電を中止してから待機時間が経過していないと制御装置COが判定した場合、ステップSb7からの処理が繰り返される。
【0103】
(ステップSb9)
制御装置COは、底センサBSにより測定された測定温度が第2閾値温度に達したか否かを判定する。なお、シーズヒータ341への通電が中止された後においては、シーズヒータ341の余熱などの影響によって測定温度が上昇する。
【0104】
-ステップSb9にてYESである場合-
測定温度が第2閾値温度に達していると制御装置COが判定した場合、ステップSb11からの処理が実行される。また、制御装置COは、液体容器320内の液体の量が少ないと判定する。
【0105】
-ステップSb9にてNOである場合-
測定温度が第2閾値温度に達していないと制御装置COが判定した場合、ステップSb15からの処理が実行される。また、制御装置COは、液体容器320内の液体の量が多いと判定する。
【0106】
(ステップSb11)
制御装置COは、シーズヒータ341への通電を行う。
【0107】
(ステップSb13)
制御装置COは、蒸気センサSSにより測定された測定温度が少量用温度に達したか否かを判定する。
【0108】
-ステップSb13にてYESである場合-
測定温度が少量用温度に達していると制御装置COが判定した場合、液体容器320内の液体が沸騰したことが判定され、処理SBはここで終了される。なお、変形例(G)で述べたように、制御装置COは、判定した液体の量を利用して保温制御を行ってもよい。
【0109】
-ステップSb13にてNOである場合-
測定温度が少量用温度に達していないと制御装置COが判定した場合、ステップSb11からの処理が繰り返される。
【0110】
(ステップSb15)
制御装置COは、シーズヒータ341への通電を行う。
【0111】
(ステップSb17)
制御装置COは、蒸気センサSSにより測定された測定温度が多量用温度に達したか否かを判定する。
【0112】
-ステップSb17にてYESである場合-
測定温度が多量用温度に達していると制御装置COが判定した場合、液体容器320内の液体が沸騰したことが判定され、処理SBはここで終了される。なお、変形例(G)で述べたように、制御装置COは、判定した液体の量を利用して保温制御を行ってもよい。
【0113】
-ステップSb17にてNOである場合-
測定温度が多量用温度に達していないと制御装置COが判定した場合、ステップSb15からの処理が繰り返される。
【0114】
(I)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、制御装置COは、液体の量を示す液体量情報と設定温度情報とを保温制御テーブルTa2に照合し、対応する保温通電時間情報を取得していた。しかし、制御装置COは、最終通電中止温度情報(後述)と設定温度情報とを第2保温制御テーブルTa3に照合し、対応する保温通電時間情報を取得してもよい。第2保温制御テーブルTa3では、図12に示されるように、設定温度情報に対して最終通電中止温度情報および保温時通電時間情報が関連付けられている。最終通電中止温度情報は、制御装置COが加熱制御時の処理SA(図6参照)において最後にシーズヒータ341への通電を中止したときの温度を示す。例えば、ステップSa9にてYESであった場合、制御装置COが最後にシーズヒータ341への通電を中止したときの温度は第1閾値温度であり、ステップSa19にてYESであった場合、制御装置COが最後にシーズヒータ341への通電を中止したときの温度は第2閾値温度であり、ステップSa27にてYESであった場合、制御装置COが最後にシーズヒータ341への通電を中止したときの温度は第3閾値温度である。このようにして、制御装置COは、第2保温制御テーブルTa3から取得した保温通電時間情報が示す保温通電時間の間シーズヒータ341への通電を行う保温制御を行うことができる。なお、第2保温制御テーブルTa3は、制御装置COのマイクロコンピュータのメモリに格納されるとよい。
【0115】
(J)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、設定温度として100℃が選択されている場合、制御装置COは、加熱制御において、蒸気センサSSが沸騰判定温度を測定した場合に液体が沸騰したことを判定していた。しかし、設定温度として100℃が選択されている場合、制御装置COは、加熱制御において、約100℃を底センサBSが測定した場合に液体が沸騰したことを判定してもよい。
【0116】
(K)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、底センサBSは、液体容器320のヒータプレート322の後部に取り付けられていた。しかし、底センサBSは、検知部が液体容器320の内部に突出していれば、液体容器320のヒータプレート322の後部以外の部分(例えば、前部、左右部、中央部等)に取り付けられてもよい。また、底センサBSの検知部が、液体容器320に入れられた液体の液面より下側に位置するのであれば、底センサBSは、検知部が液体容器320の内部に突出するように液体容器320の内側壁部材321に取り付けられてもよい。
【0117】
(L)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、ダイヤル機構604は、電気ケトル100の電源のオン/オフを切り換えるスイッチとして機能していた。しかし、電気ケトル100の電源のオン/オフを切り換えるスイッチが、ダイヤル機構604とは別に電源台600に配設されてもよい。
【0118】
(M)
先の実施形態では本発明が電気ケトル100に適用されたが、本発明は電気ポットなどの他の液体加熱器に適用されてもよい。
【0119】
なお、上記変形例は、単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
【符号の説明】
【0120】
100 電気ケトル(液体加熱器)
320 液体容器
341 シーズヒータ(ヒータ)
403 ダイヤル機構(温度設定部)
BS 底センサ(温度測定部)
CO 制御装置(制御部、量判定部、温度測定部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12