(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141228
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】クッション材含有積層体およびクッション材含有積層体からのクッション材分離方法
(51)【国際特許分類】
B60R 13/02 20060101AFI20241003BHJP
B32B 7/05 20190101ALI20241003BHJP
【FI】
B60R13/02 B
B32B7/05
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023052752
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】玉樹 幸祐
【テーマコード(参考)】
3D023
4F100
【Fターム(参考)】
3D023BA01
3D023BB08
3D023BC01
3D023BD03
3D023BE06
3D023BE26
3D023BE31
4F100AT00A
4F100AT00C
4F100BA03
4F100DC11A
4F100DD03B
4F100GB33
4F100JK11B
(57)【要約】
【課題】容易にリサイクル可能なクッション材含有積層体およびクッション材含有積層体からのクッション材分離方法を提供する。
【解決手段】板状をなす基材20と、前記基材20の一方の板面を覆う被覆材40と、前記基材20と前記被覆材40との間に設けられ、可撓性を有する板状のクッション材30と、を備え、前記基材20にその板面を貫通する孔部23Aが設けられ、前記クッション材30に、前記基材20と対向する面から立ち上がり、前記孔部23Aに挿通されてその先端側を把持可能な把持部32が設けられているクッション材含有積層体12。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状をなす基材と、前記基材の一方の板面を覆う被覆材と、前記基材と前記被覆材との間に設けられ、可撓性を有する板状のクッション材と、を備え、
前記基材にその板面を貫通する孔部が設けられ、
前記クッション材に、前記基材と対向する面から立ち上がり、前記孔部に挿通されてその先端側を把持可能な把持部が設けられているクッション材含有積層体。
【請求項2】
前記把持部は前記クッション材の端部に隣接した位置に設けられている請求項1に記載のクッション材含有積層体。
【請求項3】
前記孔部は複数設けられており、前記クッション材のうち、前記把持部が挿通される前記孔部以外の前記孔部に対応する位置に、前記孔部の内側に嵌め入れられる位置決め凸部が設けられている請求項1または請求項2に記載のクッション材含有積層体。
【請求項4】
前記基材および前記被覆材は同材料から構成され、前記クッション材は、前記基材および前記被覆材とは異なる材料から構成されている請求項1または請求項2に記載のクッション材含有積層体。
【請求項5】
当該クッション材含有積層体は乗物用内装材に設けられたアームレストを構成しており、
前記孔部は複数設けられており、前記複数の孔部は乗物幅方向に延びる長孔状とされるとともに、乗物前後方向に並んで形成されている請求項1または請求項2に記載のクッション材含有積層体。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載のクッション材含有積層体からのクッション材分離方法であって、
前記把持部を把持して前記基材の板面と交差する方向に引っ張ることにより、前記孔部から前記クッション材を引き抜くクッション材含有積層体からのクッション材分離方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術は、クッション材含有積層体およびクッション材含有積層体からのクッション材分離方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば乗物用内装材として、板状の芯材の表面を表皮で覆うことが行われている。また、触感性を向上させる目的で、芯材と表皮との間にクッション性を有するパッドを設ける場合がある。例えば特許文献1には、アームレスト芯材の表面にスラブウレタンを材料としたプレート状のアームレストパッドを接着し、その表面をアームレスト表皮で覆った構成のアームレストが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年では様々な製品の構成部材をリサイクルすることが求められている。容易にリサイクル可能とするためには、各構成部材を同一材料とすることが望ましいが、クッション性を有するパッドを設ける場合に、パッドを芯材や表皮と同一材料で構成できない場合があり、そのような場合にはリサイクル時に解体分離作業が必要である。
【0005】
具体的には、例えばアームレストに使用されたパッドを分離する際には、アームレストボードと締結されているアッパーボードやロアボードとの締結を解除し、表皮を引き剥がし、パッドを芯材から取り外す作業が必要であり、手間と時間を要する。また、一見してパッドが使用されているかどうか分かり難いため解体作業が必要となる場合もあり、リサイクル性の向上が望まれている。
【0006】
本明細書に開示される技術は上記のような事情に鑑みてなされたものであって、容易にリサイクル可能なクッション材含有積層体およびクッション材含有積層体からのクッション材分離方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書に開示する技術は、板状をなす基材と、前記基材の一方の板面を覆う被覆材と、前記基材と前記被覆材との間に設けられ、可撓性を有する板状のクッション材と、を備え、前記基材にその板面を貫通する孔部が設けられ、前記クッション材に、前記基材と対向する面から立ち上がり、前記孔部に挿通されてその先端側を把持可能な把持部が設けられているクッション材含有積層体である。
【0008】
上記構成によれば、クッション材含有積層体を被覆材から順に解体することなく、把持部を把持して引っ張るだけで、クッション材を孔部から引き抜いて基材および被覆材から分離することができ、もって、容易にリサイクルが可能となる。また、クッション材含有積層体を基材側から視るだけで、クッション材が使用されていることを確認することができる。
【0009】
前記把持部は前記クッション材の端部に隣接した位置に設けられていてもよい。このような構成によれば、把持部がクッション材含有積層体の中央部に設けられる構成と比較して、孔部からクッション材を引き抜き易くなる。
【0010】
前記孔部は複数設けられており、前記クッション材のうち、前記把持部が挿通される前記孔部以外の前記孔部に対応する位置に、前記孔部の内側に嵌め入れられる位置決め凸部が設けられていてもよい。
【0011】
上記構成によれば、通常使用時に、クッション材の位置が基材と被覆材との間でずれることを抑制することができる。
【0012】
前記基材および前記被覆材は同材料から構成され、前記クッション材は、前記基材および前記被覆材とは異なる材料から構成されていてもよい。このような構成によれば、クッション材を分離するだけで、残りを一括にリサイクルすることができる。
【0013】
当該クッション材含有積層体は乗物用内装材に設けられたアームレストを構成しており、前記孔部は複数設けられており、前記複数の孔部は乗物幅方向に延びる長孔状とされるとともに、乗物前後方向に並んで形成されていてもよい。このような構成によれば、側突時にアームレストが潰れ易く、衝撃を吸収することができる。
【0014】
また本明細書に開示される技術は、上述したクッション材含有積層体からのクッション材分離方法であって、前記把持部を把持して前記基材の板面と交差する方向に引っ張ることにより、前記孔部から前記クッション材を引き抜く分離方法である。
【発明の効果】
【0015】
本明細書に開示する技術によれば、容易にリサイクル可能なクッション材含有積層体およびクッション材含有積層体からのクッション材分離方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図2】アームレストの底断面図(
図1のI-I断面図)
【
図4】クッション材を分離途中のアームレストの側端面図
【
図5】クッション材分離後のアームレストの側断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
一実施形態を
図1から
図5によって説明する。本実施形態では、車両用のドアトリム10に設けられたアームレスト(クッション材含有積層体の一例)12について、その構成と分離方法について例示する。以下の説明においては、
図1におけるX方向を車両幅方向とする。また、Y方向を前方とし、Y方向と反対方向を後方とする。さらに、Z方向を上方とし、Z方向と反対方向を下方とする。
【0018】
図1に示すように、ドアトリム10は、自動車等の車両用ドアの車室内面を構成するものであって、略平板状のトリムボード11を主体として構成されている。このトリムボード11は、複数のトリムボード部材が互いに組み付けられることで構成されている。
【0019】
ドアトリム10の上下方向における中央には、乗員の肘掛けとして使用されるアームレスト12が車室内側に張り出す形で形成されている。このアームレスト12は車両前後方向(Y方向)に沿って延びる長手状をなし、その上面は、略水平方向に延在する水平部13とされている。
【0020】
トリムボード11は、板状の基材20と、基材20の車室内面を覆う表皮材(被覆材の一例)40と、を備えている。基材20および表皮材40は例えばオレフィン系熱可塑性樹脂等からなり、本実施形態では、ポリプロピレンにより形成されている。基材20および表皮材40は、さらに木質系材料(ケナフ等の靭皮植物繊維など)を混合させたもの等であってもよい。
【0021】
基材20は、軽量かつ剛性の高いものとされる。一方、表皮材40は可撓性を有しており、例えばオス引き真空成形法によって基材20の車室内面に倣う形で基材20を被覆している。
【0022】
基材20のうちアームレスト12の水平部13を構成する部分には、
図3に示すように、その中央部において下方に向けて扁平な略矩形の凹状に窪む収容凹部21が設けられている。この収容凹部21内には、連続気泡を含むスポンジ状の発泡性樹脂等からなるクッション材30が収容され、表面が表皮材40で覆われている。つまりクッション材30は、基材20と表皮材40との間に介在する形で設けられている。クッション材30は、収容凹部21にぴったり嵌る寸法の板状の本体部31を備えており、その上面は、収容凹部21の周囲の上面と面一となるように設定されている。本実施形態において、クッション材30の本体部31の板厚は7~8mmとされている。
【0023】
クッション材30は弾性および可撓性を有している。クッション材30を構成する発泡性樹脂は例えば熱硬化性樹脂からなり、本実施形態では、ポリウレタンフォームを使用している。ポリウレタンフォームは軽量で比較的剛性が高く、衝撃エネルギー吸収量が大きいため、アームレスト12を構成する材料として好適に用いることができる。
【0024】
収容凹部21の底部22には、複数の孔部23が設けられている。孔部23は、
図2に示すように、車両幅方向(X方向)に延びる略矩形の長孔状をなしている。全ての孔部23の大きさは同寸法とされ、収容凹部21の車両前後方向(Y方向)における前端に隣接する位置から後端に隣接する位置まで、等間隔に並んで設けられている。
【0025】
孔部23のX方向における寸法L1は、収容凹部21の底部22のX方向における内径と同等とされている。つまり、孔部23のX方向における寸法L1は、収容凹部21の幅方向の全体にわたる長さ寸法とされている。ひいては、収容凹部21に収容された本体部31のX方向における寸法と同等とされている。
【0026】
また、互いに隣接する孔部23の孔縁部間の寸法L3は、各孔部23のY方向における寸法L2と同寸法とされている(L2=L3)。つまり、収容凹部21において、底部22と孔部23とは等間隔に配置されていると言うこともできる。このような構成により、車両の側突時にアームレスト12が潰れ易くなり、衝撃を効率的に吸収することができる。なお本実施形態では、孔部23のY方向における開口幅(L2)は、10mm程度とされている。つまり、孔部23のY方向における開口幅(L2)は、クッション材30の板厚よりも大きい寸法とされている。
【0027】
本実施形態のクッション材30には、上述した複数の孔部23のうち最も車両後方に設けられた孔部23Aに対応する位置に、本体部31から下方に向けて立ち上がって孔部23Aを貫通する把持部32が設けられている(
図3参照)。
【0028】
把持部32の基端32AにおけるX方向の寸法M1およびY方向の寸法M2は、孔部23AのX方向の寸法L1およびY方向の寸法L2と同等あるいは僅かに小さい寸法とされている(L1≒M1、L2≒M2)。つまり把持部32の基端32Aは、孔部23A内にほぼぴったり嵌る寸法とされている。また把持部32のX方向の幅寸法M1は、本体部31の幅方向の全体にわたる長さ寸法であると言うこともできる。
【0029】
また、把持部32の先端32B側におけるX方向の寸法は基端32Aと同等(M1)とされ、Y方向の寸法M3は、基端32A側の寸法M2と比較して小さい寸法とされている(M2>M3)。把持部32は、Y方向に沿った断面がやや先細とされ、収容凹部21の底部22の下方まで延びて、手指で把持可能な長さ寸法とされている(
図3参照)。
【0030】
なお、クッション材30のうち本体部31の後端部分は、収容凹部21の底部22の後端部22Aに支持される被支持部31Aとされている。この被支持部31Aにより、把持部32が設けられる本体部31の後端が孔部23A内に簡単に落ち込むことが抑制される。本実施形態において、被支持部31AのY方向における寸法は、5mm程度とされている。
【0031】
さらに本実施形態のクッション材30には、上述した複数の孔部23のうち上述した把持部32を挿通した孔部23A以外の孔部23Bに対応する位置に、本体部31から下方に向けて突出して孔部23Bに嵌め入れられる複数の位置決め凸部33が設けられている。位置決め凸部33は先端側が基端側と比較してやや細い断面台形状をなし、その本体部31からの突出寸法(高さ寸法)は、孔部23Bの深さ寸法(基材20の板厚)の半分程度の寸法とされている。
【0032】
このような構成により、クッション材30は、把持部32が一の孔部23Aに挿通され、複数の位置決め凸部33がその他の孔部23Bに嵌め入れられることにより、接着剤等を使用しなくても、基材20と表皮材40との間に挟持された状態で基材20に対する位置が保持されるようになっている。
【0033】
このような構成のドアトリム10(アームレスト12)からクッション材30を分離回収する際には、まずトリムボード11を、車体を構成するドアパネル(図示せず)から取り外して当該トリムボード11の車室外面を露出させ、孔部23Aに挿通されているクッション材30の把持部32を手指で把持して、底部22と交差する方向(
図3の下方)に引っ張る。
【0034】
すると、
図4に示すように、可撓性を有するクッション材30は変形しつつ孔部23Aに引き込まれ、本体部31の被支持部31Aが収容凹部21の後端部22Aから滑り落ちて、本体部31の後端側が収容凹部21の下方に引き出される。続いて把持部32を引っ張ると、本体部31の全体が孔部23Aを通って徐々に引き出される。
【0035】
この時、複数の位置決め凸部33が孔部23Bに嵌っているが、本体部31が孔部23Aに向けて引っ張られる力により、位置決め凸部33は押し潰されつつ収容凹部21内に引き込まれ、最終的には孔部23Aを通って全体が車室外側(底部22の下方)に引き出される(
図5参照)。
【0036】
なお本実施形態では、上述したように、把持部32の基端32Aの寸法は、孔部23A内にほぼぴったり嵌る寸法とされ、その短辺方向(Y方向)における寸法M2(約10mm)は本体部31の板厚(約7~8mm)より大とされている。また把持部32は、本体部31のX方向の全体にわたって設けられている。このような構成により、把持部32を引っ張ってクッション材30を引き抜く際に、把持部32がちぎれ難くなっている。
【0037】
このようにしてクッション材30が基材20および表皮材40から分離される。残った基材20および表皮材40は同材料にて構成されているから、一括にリサイクル可能である。
【0038】
次に、作用効果について説明する。本実施形態のアームレスト12は、板状をなす基材20と、基材20の一方の板面を覆う表皮材40と、基材20と表皮材40との間に設けられ、可撓性を有する板状のクッション材30と、を備え、基材20にその板面を貫通する孔部23が設けられ、クッション材30に、基材20と対向する面から立ち上がり、孔部23に挿通されてその先端側を把持可能な把持部32が設けられている。
【0039】
上記構成によれば、アームレスト12を表皮材40から順に解体することなく、把持部32を把持して引っ張るだけで、クッション材30を孔部23Aから引き抜いて基材20および表皮材40から分離することができ、もって、容易にリサイクルが可能となる。また、アームレスト12を基材20側から視るだけで、クッション材30が使用されていることを確認することができる。
【0040】
また、把持部32はクッション材30の端部に隣接した位置に設けられている。このような構成によれば、把持部32および把持部32を挿通させる孔部23Aがアームレスト12の中央部に設けられる構成と比較して、孔部23Aからクッション材30を引き抜き易くなる。
【0041】
また、孔部23は複数設けられており、クッション材のうち、把持部32が挿通される孔部23A以外の孔部23Bに対応する位置に、孔部23Bの内側に嵌め入れられる位置決め凸部33が設けられている。
【0042】
上記構成によれば、通常使用時に、クッション材30の位置が基材20と表皮材40との間でずれることを抑制することができる。
【0043】
基材20および表皮材40は同材料(ポリプロピレン)から構成され、クッション材30は、基材20および表皮材40とは異なる材料(ポリウレタン)から構成されている。このような構成によれば、クッション材30を分離するだけで、残りを一括にリサイクルすることができる。
【0044】
アームレスト12において孔部23は複数設けられており、複数の孔部23は車両幅方向(X方向)に延びる長孔状とされるとともに、車両前後方向(Y方向)に並んで形成されている。このような構成によれば、側突時にアームレスト12が潰れ易く、衝撃を吸収することができる。
【0045】
<他の実施形態>
本明細書に開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
【0046】
(1)上記実施形態では、把持部32をアームレスト12の後端付近に設ける形態を示したが、把持部はどの位置に設けてもよい。また、
図6に示すように、クッション材含有積層体112が長尺である場合には、クッション材130を分割し、各クッション材130に把持部132を設ける形態とすることもできる。
【0047】
(2)上記実施形態では、把持部32の基端32Aが孔部23Aの内側にぴったり嵌る寸法とされた形態を示したが、把持部の寸法は、孔部の寸法より小とされてもよい。
【0048】
(3)上記実施形態では、基材20(収容凹部21)に複数の孔部23を設ける形態を示したが、把持部を挿通させる孔部だけを設け、他の孔部は省略してもよい。
【0049】
(4)上記実施形態では、クッション材30に、把持部32が挿通される孔部23A以外の孔部23Bに嵌る位置決め凸部33を設ける形態を示したが、位置決め凸部は省略することもできる。また、複数の孔部のうち一部の孔部に嵌る位置決め凸部を設ける形態とすることもできる。
【0050】
(5)上記実施形態では、クッション材30を基材20に設けた収容凹部21に収容する形態を示したが、クッション材を平坦な基材と被覆材との間で挟持する形態とすることもできる。
【0051】
(6)上記実施形態では、クッション材含有積層体として車両用のドアトリム10のアームレスト12を例示したが、本明細書に開示される技術はアームレストに限らず、ピラーガーニッシュ、天井材、コンソールボックス、ダッシュボード、各種インストルメントパネル、デッキトリム等の車両用内装材の他、鉄道、飛行機、船舶等の乗物用内装材や、乗物用内装材以外の用途において、種々変更して適用することができる。
【符号の説明】
【0052】
10:ドアトリム(乗物用内装材)、12:アームレスト(クッション材含有積層体)、20:基材、21:収容凹部、22:底部、23:孔部、23A:孔部(把持部が挿通される孔部)、23B:孔部(把持部が挿通される孔部以外の孔部)、30:クッション材、31:本体部、32:把持部、33:位置決め凸部、40:表皮材(被覆材)