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特開2024-141280信託業務支援サーバ、及び信託業務支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141280
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】信託業務支援サーバ、及び信託業務支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20230101AFI20241003BHJP
【FI】
G06Q40/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023052830
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】521079226
【氏名又は名称】トリニティ・テクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】大谷 真史
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB13
5L055BB13
(57)【要約】
【課題】信託財産を簡便に管理できるように受託者の信託業務を支援するサーバ、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】 委託者と受託者との信託契約に基づいて前記受託者が前記委託者の信託財産の管理を行う信託業務を支援する信託業務支援サーバであって、金融機関システムは、 前記信託財産の預金に用いられる1以上の信託財産用口座に関する口座情報と、信託財産に関する信託財産情報と、信託財産に関する取引の履歴を示す履歴情報と、を記憶し、委託者、受託者、又はその関係者からの要求に応じて、信託財産口座の履歴情報を金融機関システムからAPI連携により取得して、委託者等に提供する。
信託業務支援サーバ。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
委託者と受託者との信託契約に基づいて前記受託者が前記委託者の信託財産の管理を行う信託業務を支援する信託業務支援サーバであって、
処理部と、
前記処理部において実行可能な命令を記憶する記憶部とを有し、
前記処理部は、金融機関システムにアクセス可能であり、
金融機関システムは、
前記信託財産の預金に用いられる1以上の信託財産用口座に関する口座情報と、
前記信託財産に関する信託財産情報と、
前記信託財産に関する取引の履歴を示す履歴情報と、
を記憶し、
前記処理部は、前記委託者、前記受託者、又はその関係者からの要求に応じて、前記信託財産口座の前記履歴情報を前記金融機関システムから取得して、前記委託者、前記受託者、又はその関係者に提供する
信託業務支援サーバ。
【請求項2】
委託者と受託者との信託契約に基づいて前記受託者が前記委託者の信託財産の管理を行う信託業務を支援する信託業務支援サーバを用いて行う信託業務支援方法あって、
前記委託者、前記受託者、又はその関係者からの要求を受信する工程と、
前記要求の受信に応じて、前記信託財産の預金に用いられる1以上の信託財産用口座に関する口座情報と、前記信託財産に関する信託財産情報と、前記信託財産に関する取引の履歴を示す履歴情報とを記憶する金融機関システムにアクセスする工程と、
前記信託財産口座の前記履歴情報を前記金融機関システムから取得して、前記委託者、前記受託者、又はその関係者に提供する工程と
を有する信託業務支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信託業務支援サーバ、及び信託業務支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
認知症によって判断能力を喪失した場合、本人が所有する銀行口座からの預金の引き出しや、資産の活用(有価証券、不動産の売買など)が行えなくなり、資産が凍結されてしまう。このような資産凍結のリスクを回避する方法として、近年、家族信託が着目されている。家族信託では、本人の判断能力が健常なときに本人(委託者)と家族等(受託者)の間で信託契約を結び、本人の資産の管理権を家族等に移転させる。信託契約に基づいて家族等が資産の管理を行うことにより、裁判所の方針に従って資産を管理する成年後見人制度に比べて柔軟な対応が可能になるというメリットがある。また家族信託では、成年後見人制度では認められない資産の運用が可能になるメリットや、後見人へ支払う報酬のコストを削減できるメリットがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
家族信託では、信託契約に基づいて委託者の財産(信託財産)の管理を委託される受託者に対して、自身の財産と委託者の信託財産とを明確に分別して管理することが義務付けられている。そのため、信託契約に基づいて管理・運用される預金のための預金口座には、信託口口座と呼ばれる特殊な口座が用いられる。
信託口口座は、銀行の厳格な審査によって開設を認められる口座であり、通常の預金口座とは明確に区別されている。
【0004】
近年では、銀行のシステムがAPI(Application Programming Interface)によって提供している残高の照会機能や取引明細の照会機能を利用して、ウェブ上で個人の資産を簡便に管理できるようにするサービスも提供されている。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、信託財産を簡便に管理できるように受託者の信託業務を支援する信託業務支援サーバ、信託業務支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の信託業務支援サーバは、委託者と受託者との信託契約に基づいて前記受託者が前記委託者の信託財産の管理を行う信託業務を支援する信託業務支援サーバであって、処理部と、前記処理部において実行可能な命令を記憶する記憶部とを有し、前記処理部は、金融機関システムにアクセス可能であり、金融機関システムは、前記信託財産の預金に用いられる1以上の信託財産用口座に関する口座情報と、記信託財産に関する信託財産情報と、前記信託財産に関する取引の履歴を示す履歴情報と、を記憶し、前記処理部は、前記委託者、前記受託者、又はその関係者からの要求に応じて、前記信託財産口座の前記履歴情報を前記金融機関システムから取得して、前記委託者、前記受託者、又はその関係者に提供する。
【0007】
本発明の信託業務支援方法は、委託者と受託者との信託契約に基づいて前記受託者が前記委託者の信託財産の管理を行う信託業務を支援する信託業務支援サーバを用いて行う信託業務支援方法あって、前記委託者、前記受託者、又はその関係者からの要求を受信する工程と、前記要求の受信に応じて、前記信託財産の預金に用いられる1以上の信託財産用口座に関する口座情報と、前記信託財産に関する信託財産情報と、前記信託財産に関する取引の履歴を示す履歴情報とを記憶する金融機関システムにアクセスする工程と、前記信託財産口座の前記履歴情報を前記金融機関システムから取得して、前記委託者、前記受託者、又はその関係者に提供する工程とを有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、信託財産を簡便に管理できるように受託者の信託業務を支援する信託業務支援サーバ、信託業務支援方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本実施形態に係る信託業務支援サーバを含んだシステムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、図1に示す信託業務支援サーバ及びデータベース管理装置の機能ブロック図である。
図3図3は、図1に示す信託業務支援サーバの安全・安心を追求する機能を説明するための図である。
図4図4は、信託業務支援サーバの機能を説明するための図である。
図5図5は、図1に示す受託者端末装置の表示画面例を説明するための図である。
図6図6は、図1に示す信託業務支援サーバの機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本実施形態に係る信託業務支援サーバ1を含んだシステムの構成の一例を示す図である。
図2は、図1に示す信託業務支援サーバ1及びデータベース管理装置2の機能ブロック図である。
【0011】
図1に示すように、当該システムは、例えば、信託業務支援サーバ1,受託者端末装置3,親族関係者端末装置4,金融機関システム6及びコンサルタント端末装置11等を用いて、通信ネットワーク9を介して処理を行う。
【0012】
信託業務支援サーバ1は、家族に信託したお金や資産をスマートフォンやタブレットである受託者端末装置3内のアプリで管理できる家族信託の財産管理サービスを提供する。
当該サービスにより、家族信託の安全・安心の追求、テクノロジーによる利便性の追求が可能になる。
【0013】
図3は、図1に示す信託業務支援サーバ1の安全・安心を追求する機能を説明するための図である。
図3に占めように、信託業務支援サーバ1は、 安全・安心を追求する以下の5つの機能を備えている。
(1)受託者端末装置3で簡単に収支を記録し、信託帳簿や報告書を自動作成
(2)APIで信託口口座や電子マネーの情報を取り込み、収支記録を自動化
(3)他の親族もアカウントを取得し、管理状況を見える化
(4)コミュニケーションアプリやSNSアプリでいつでも専門家に相談
(5)信託監督人機能
【0014】
図4は、信託業務支援サーバ1の機能を説明するための図である。
図4に示すように、信託業務支援サーバ1は、信託契約時には以下の機能を持つ。
(1)相続から発注は対面又はオンラインで対応
(2)システム内に214種類のパターン化された契約書を用意し、信託契約スキームを標準化
(3)契約書作成をシステム内で自動生成し、コスト削減
(4)信託契約は公正証書化して法的安定性担保
(5)他の親族にクラウンド上で信託契約内容を共有
【0015】
図4に示すように、信託業務支援サーバ1は、信託契約中には以下の機能を持つ。
(1)信託財産の内容をリアルタイムに確認
(2)収支状況の記録/信託帳簿の自動生成
(3)信託口口座情報をAPI連携で自動取り込み
(4)法的書面/??書類のデータ保管
(5)メール/アプリでの引き出し通知機能
(6)年会1のB/S・P/L等の計算書類作成・報告
(7)システム内で士業に対する相談
【0016】
図4に示すように、信託業務支援サーバ1は、信託終了後には以下の機能を持つ。
(1)信託終了とともに精算手続き開始
(2)オンラインでの相続手続きサポート
(3)信託口口座の解約・不動産の名義変更
※信託契約内容に従い遺産分配を「行うこととなり相続サポートや2次相続対策にも独占的にサポート可能。
【0017】
図5は、図1に示す受託者端末装置3の表示画面例を説明するための図である。
【0018】
[信託業務支援サーバ1]
信託業務支援サーバ1は、通信ネットワーク9を介してアクセスする端末装置(受託者端末装置3、関係者端末装置4)からの要求に応じて、受託者の信託業務(委託者と受託者との信託契約に基づいて受託者が委託者の信託財産を管理する業務)を支援するための種々の処理を行う。信託業務支援サーバ1は、例えばウェブサーバとして動作し、端末装置(受託者端末装置3、関係者端末装置4)で起動されたウェブブラウザによるアクセスを受け付ける。信託業務支援サーバ1は、各銀行の金融機関システム6にアクセス可能であり、金融機関システム6から要求に係る信託口座口座の取引履歴情報を取得する。
【0019】
図2に示すように、信託業務支援サーバ1は、通信部11と、記憶部14と、処理部15を有する。
【0020】
通信部11は、通信ネットワーク9を介して他の装置(端末装置など)と通信を行うための装置であり、例えば所定の通信規格(無線LAN、イーサネット(登録商標)など)に準拠して通信を行う通信機器(ネットワークインターフェースカードなど)を含む。
【0021】
記憶部14は、処理部15において実行されるプログラム141の命令や、処理部15による処理の過程で一時的に保存されるデータ、処理部15の処理に利用されるデータ、処理部15の処理の結果として得られたデータなどを記憶する。記憶部14は、例えば、主記憶装置(ROM、RAMなど)と補助記憶装置(フラッシュメモリ、SSD、ハードディスク、メモリカード、光ディスクなど)を含んでよい。記憶部14は、1つの記憶装置から構成されてもよいし、複数の記憶装置から構成されてもよい。記憶部14が複数の記憶装置から構成される場合、各記憶装置は、コンピュータのバスや他の任意の情報伝送手段を介して処理部15と接続される。
【0022】
プログラム141は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(USBメモリ、メモリカード、光ディスク、その他の非一時的な有形の媒体)に記録されたものを図示しない読み取り装置から入力して記憶部14に記憶させてもよいし、通信部11において他の装置から受信したものを記憶部14に記憶させてもよい。
【0023】
処理部15は、信託業務支援サーバ1の全体的な動作を統括的に司り、所定の情報処理を実行する。処理部15は、例えば、記憶部14に格納された1つ以上のプログラム141の命令に従って処理を実行する1つ以上のプロセッサ(CPU、MPU、DSPなど)を含む。処理部15は、記憶部14に格納されたプログラム141の命令を1つ以上のプロセッサが実行することにより、コンピュータとして動作する。信託業務支援サーバ1は、このような複数のコンピュータを含んでもよく、これらのコンピュータが任意の通信ネットワークを介して通信を行うことにより連携して処理を実行してもよい。
【0024】
処理部15は、特定の機能を実現するように構成された1つ以上の専用のハードウェア(ASIC、FPGAなど)を含んでもよい。この場合、処理部15は、全ての処理をコンピュータにおいて実行してもよいし、少なくとも一部の処理を専用のハードウェアにおいて実行してもよい。
【0025】
[データベース管理装置2]
データベース管理装置2は、受託者の信託業務を支援するための処理で使用される種々の情報を記憶した1つ以上のデータベース(21~23)を有する。信託業務支援サーバ1とデータベース管理装置2は、任意の通信回線(LAN、専用回線網、インターネットなど)を介して通信可能である。データベース管理装置2は、図1Aの例において、ユーザデータベース21と、信託業務データベース22と、取引履歴データベース23とを有する。例えばデータベース管理装置2は、これらのデータベースを構成する1つ以上のコンピュータを備えており、コンピュータの記憶装置を用いてデータベースの情報を記憶する。なお、信託業務支援サーバ1とデータベース管理装置2は、共通のコンピュータによって構成されていてもよい。以下の説明では、データベースを「DB」と省略して記載する場合がある。
【0026】
[ユーザDB21]
ユーザDB21は、それぞれ個別のユーザに関する情報を含んだ複数のユーザ情報を検索可能に記憶する。ユーザは、例えば委託者、受託者、受託者による信託業務を監視する関係者(委託者の親族など)を含む。1つのユーザ情報は、一人のユーザに関する情報を含む。
【0027】
1つのユーザ情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・ユーザの識別情報(ユーザID)
・ユーザの氏名、年齢、性別
・ユーザが信託業務支援サーバ1にログインするための認証情報(ログイン用のIDとパスワードなど)
・ユーザの連絡先に関する情報(住所、電話番号、Eメールアドレス等)
・ユーザの種別(受託者、委託者、関係者)
【0028】
[信託業務DB22]
信託業務DB22は、それぞれ個別の信託契約に基づく個別の信託業務に関する情報を含んだ複数の信託業務情報を検索可能に記憶する。1つの信託業務情報は、1つの信託契約に基づいた信託業務に関する情報を含む。
【0029】
1つの信託業務情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・信託業務の識別情報(信託業務ID)
・信託契約に関する情報
・委託者の情報(ユーザID)
・受託者の情報(ユーザID)
・関係者の情報(ユーザID)
・信託財産の預金に用いられる1以上の信託財産用口座に関する口座情報
例えば、銀行名、支店名、口座種別、口座番号、口座名義、インターネットバンキング用の認証情報など
・情報提供サーバ5において取引明細を取得するために用いられる情報
例えば、クレジットカード会員用や電子マネー会員用の認証情報など
・信託財産に関する信託財産情報
例えば、口座情報に登録された各預金口座の預金の額、受託者が手元に持つ現金の額、金銭以外の財産(株式、不動産、債権など)に関する情報
・信託財産に関する取引の内容を分類する項目のリスト
例えば、医療費(支出)、日常生活費(支出)、株式等配当金(収入)、信託財産用口座の間での振替など
【0030】
[取引履歴DB23]
取引履歴DB23は、それぞれ信託財産に関する取引の履歴を示す複数の履歴情報を検索可能に記憶する。1つの履歴情報は、信託財産に関する1回の取引の履歴を示す。
【0031】
1つの履歴情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・取引日
・信託財産に関する取引の内容を分類する項目
信託業務情報の「項目のリスト」からユーザ(受託者など)が選択したもの
・取引の金額
・取引が行われた預金口座、または、現金を引き出した受託者
・レシートや領収書の画像
・履歴情報の登録日
・履歴情報を登録したユーザ(受託者など)
・備考の情報
【0032】
[受託者端末装置3]
受託者端末装置3は、信託契約に基づいて信託業務を行う受託者が操作する装置である。例えばスマートフォン、タブレットPC、携帯電話機、ノート型PC、デスクトップ型PCなど、通信ネットワーク9を介した通信機能を備える情報機器を受託者端末装置3として用いることができる。受託者端末装置3は、通信ネットワーク9を介して信託業務支援サーバ1にアクセスし、信託業務に伴う取引の履歴(信託財産からの支出、信託財産への収入、口座間の振替など)の登録、取引の履歴の表示、信託財産の一覧の表示、現預金の表示、信託業務支援サーバ1が生成した年度末報告書の取得などを行う。
【0033】
図6は、図1に示す信託業務支援サーバ1の機能ブロック図である。
図6に示すように、受託者端末装置3は、通信部31と、入力部32と、表示部33と、記憶部34と、処理部35を有する。
【0034】
通信部31は、通信ネットワーク9を介して他の装置(信託業務支援サーバ1等)と通信を行うための装置であり、例えば所定の通信規格(無線LAN、イーサネット(登録商標)など)に準拠して通信を行う通信機器(ネットワークインターフェースカードなど)を含む。
【0035】
入力部32は、ユーザの操作に応じた指示やその他の情報を処理部35に入力する。例えば、入力部32は、タッチパネル、タッチパッド、キーボード、マウス、ボタン、スイッチ、マイク、カメラなどの入力機能を備えた機器を少なくとも1つ含む。
【0036】
表示部33は、処理部35において生成される映像信号に応じた映像を表示する装置であり、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プロジェクタなどの表示機器を含む。
【0037】
記憶部34は、処理部35において実行されるプログラム341の命令や、処理部35による処理の過程で一時的に保存されるデータ、処理部35の処理に利用されるデータ、処理部35の処理の結果として得られたデータなどを記憶する。記憶部34は、例えば、主記憶装置(ROM、RAMなど)と補助記憶装置(フラッシュメモリ、SSD、ハードディスク、メモリカード、光ディスクなど)を含んでよい。記憶部34は、1つの記憶装置から構成されてもよいし、複数の記憶装置から構成されてもよい。記憶部34が複数の記憶装置から構成される場合、各記憶装置は、コンピュータのバスや他の任意の情報伝送手段を介して処理部35と接続される。
【0038】
プログラム341は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(USBメモリ、メモリカード、光ディスク、その他の非一時的な有形の媒体)に記録されたものを図示しない読み取り装置から入力して記憶部34に記憶させてもよいし、通信部31において他の装置から受信したものを記憶部34に記憶させてもよい。
【0039】
処理部35は、受託者端末装置3の全体的な動作を統括的に司り、所定の情報処理を実行する。処理部35は、例えば、記憶部34に格納された1つ以上のプログラム341の命令に従って処理を実行する1つ以上のプロセッサ(CPU、MPU、DSPなど)を含む。処理部35は、記憶部34に格納されたプログラム341の命令を1つ以上のプロセッサが実行することにより、コンピュータとして動作する。
【0040】
処理部35は、特定の機能を実現するように構成された1つ以上の専用のハードウェア(ASIC、FPGAなど)を含んでもよい。この場合、処理部35は、全ての処理をコンピュータにおいて実行してもよいし、少なくとも一部の処理を専用のハードウェアにおいて実行してもよい。
【0041】
[関係者端末装置4]
関係者端末装置4は、信託業務の監視を行う委託者や関係者(委託者の親族など)が利用する装置であり、例えば図1Bに示す受託者端末装置3と同様の構成を有する。関係者端末装置4は、通信ネットワーク9を介して信託業務支援サーバ1にアクセスし、取引の履歴の表示、信託財産の一覧の表示、現預金の表示、信託業務支援サーバ1が生成した年度末報告書の表示などを行う。
【0042】
[金融機関システム6]
金融機関システム6は、金融機関(銀行、信販会社など)が運営するシステムであり、金融取引に関する情報をAPIなどにより提供する。例えば銀行が運営する金融機関システム6は、預金口座に関する情報(預金残高、入出金取引明細など)を提供する。また、信販会社などが運営する金融機関システム6は、クレジットカードや電子マネーによる商品の購入履歴に関する情報を提供する。
【0043】
[情報提供サーバ5]
情報提供サーバ5は、信託業務支援サーバ1の要求に応じて1以上の金融機関システム6にアクセスし、APIなどにより提供される金融取引に関する情報を金融機関システム6から取得して、信託業務支援サーバ1に提供する。例えば情報提供サーバ5は、信託業務支援サーバ1から取得したインターネットバンキング用の認証情報に基づいて、銀行が運営する金融機関システム6にアクセスし、信託財産用口座に関する情報(残高、入出金取引明細など)を金融機関システム6から取得して、信託業務支援サーバ1に提供する。また、例えば情報提供サーバ5は、信託業務支援サーバ1から取得したクレジットカード会員用の認証情報に基づいて、信販会社などが運営する金融機関システム6にアクセスし、商品の購入履歴に関する情報を金融機関システム6から取得して、信託業務支援サーバ1に提供する。
【0044】
信託業務支援サーバ1は、金融機関システム6にアクセスしてユーザの信託口口座の情報(信託財産に関する取引の履歴(信託財産からの支出、信託財産への収入、信託財産用口座間の振替など))をAPI連携により取得してデータベース管理装置2に記憶する。
【0045】
以上説明したように、信託業務支援サーバ1によれば、信託業務支援サーバ1が金融機関システム6の信託口口座の情報をAPI連携で取得することで、当該進学口口座の取引履歴を受託者端末装置3及び親族関係者端末装置4に提供することができる。
【0046】
なお、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
【符号の説明】
【0047】
1…信託業務支援サーバ1、11…通信部、14…記憶部、141…プログラム、15…処理部、2…データベース管理装置、21…ユーザデータベース、22…信託業務データベース、23…取引履歴データベース、3…受託者端末装置、31…通信部、32…入力部、33…表示部、34…記憶部、341…プログラム、35…処理部、4…関係者端末装置、5…情報提供サーバ、6…金融機関システム、9…通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6