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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024014130
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】処理動作支援装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 40/30 20200101AFI20240125BHJP
   G06F 40/279 20200101ALI20240125BHJP
   G06F 16/90 20190101ALI20240125BHJP
【FI】
G06F40/30
G06F40/279
G06F16/90 100
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022116741
(22)【出願日】2022-07-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】399073034
【氏名又は名称】ソプラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(72)【発明者】
【氏名】白川 基光
【テーマコード(参考)】
5B091
5B175
【Fターム(参考)】
5B091AB06
5B091CA12
5B175DA01
5B175EA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】1つの会話文に複数のインテントが含まれている場合においても、各インテントを理解した上でそれぞれに応じた処理動作を実行する処理動作支援装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】処理動作支援装置は、音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付け、受け付けたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別し、2以上のインテントが含まれている旨を判別した場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付手段と、
上記受付手段により受け付けられたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析手段と、
上記自然言語解析手段により2以上のインテントが含まれている旨が判別された場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行手段とを備えること
を特徴とする処理動作支援装置。
【請求項2】
上記自然言語解析手段は、上記インテントを、上記テキストデータに含まれる動詞と、これに係り受けする格成分との関係に基づいて抽出すること
を特徴とする請求項1記載の処理動作支援装置。
【請求項3】
上記自然言語解析手段は、名詞、接続詞、形容詞、助詞、副詞の何れか1以上からなる格成分との関係に基づいて抽出すること
を特徴とする請求項2記載の処理動作支援装置。
【請求項4】
入力が、上記自然言語解析手段により抽出されたエンティティ値及びインテントの何れか一方又は両方とし、出力が特定すべき複数のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、複数のインテントを特定すること
を特徴とする請求項1記載の処理動作支援装置。
【請求項5】
入力が、上記自然言語解析手段により抽出された上記テキストデータに含まれる動詞と、これに係り受けする格成分とし、出力が特定すべき複数のインテントとした人工知能による学習データを参照することにより、複数のインテントを特定すること
を特徴とする請求項1記載の処理動作支援装置。
【請求項6】
音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付ステップと、
上記受付ステップにおいて受け付けたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析ステップと、
上記自然言語解析ステップにおいて2以上のインテントが含まれている旨を判別した場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行ステップとを有することをコンピュータに実行させること
を特徴とする処理動作支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書又は会話文から取得したテキストデータに基づいて各種処理動作を自動的に実行させる上、特に1つの会話文に複数のインテントが含まれている場合においても、各インテントを理解した上でそれぞれに応じた処理動作を実行可能な処理動作支援装置及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年において、同じ検索結果を求める会話文が動的に変化した場合であっても、適切な検索結果を出力する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1の開示技術では、受け付けた1以上の会話文に含まれるエンティティをパラメータ化し、或いは会話文に対応する、処理動作を特定するアクション名およびウェブフックを有するインテントを決定し、更にこれらエンティティやインテント等により特定される処理動作を実行するための情報をパラメータとしたAPIを介してデータベースを検索する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-68399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような特許文献1の開示技術では、受け付けた会話文からインテントを特定する上で、「先月のA銀行の残高を教えて」等のように、動詞の「教えて」に対して、これに係り受けする「先月の」、「A銀行の残高」等のような名詞句(格成分)が明確な場合、エンティティやインテントを容易に特定できるため、これに応じた処理動作を容易に特定することができる。即ち、音声やチャット等から発話された会話文に対し一つの意図又は意味からなるインテントを特定し、その特定された一つのインテントに紐付いた処理動作を実行するものとなる。
【0005】
ところで、人が普段より発話される自然な会話文では、複数の意図や意味(インテント)が含まれている場合が多い。例えば、「先月の東京支店の営業成績と、その中で成績トップは誰か教えて」という会話文の場合には、「東京支店の営業成績」を知りたいというインテントと、「成績トップが誰なのか」を知りたいインテントからなる、一つの会話文に2つのインテントが含まれる状態となっている。また、例えば「先月の残業が多い社員と有給取得状況を教えて?」という会話文の場合には、「残業が多い社員」を知りたいというインテントと、「有給取得状況」を知りたいインテントからなる、一つの会話文に2つのインテントが含まれる状態となっている。この事例では、1つ目のインテントと2つ目のインテントが全く無関係の係り受けしていないものとなっているが、このような会話も日常的には行われる場合が多い。
【0006】
このような一つの会話文に2つのインテントが含まれる場合において、従来の特許文献1の開示技術をそのまま適用しても、各インテントを理解して回答することが困難であった。
【0007】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、文書又は会話文から取得したテキストデータに基づいて各種処理動作を自動的に実行させる上、特に1つの会話文に複数のインテントが含まれている場合においても、各インテントを理解した上でそれぞれに応じた処理動作を実行可能な処理動作支援装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1発明に係る処理動作支援装置は、音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付手段と、上記受付手段により受け付けられたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析手段と、上記自然言語解析手段により2以上のインテントが含まれている旨が判別された場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
第2発明に係る処理動作支援装置は、第1発明において、上記自然言語解析手段は、上記インテントを、上記テキストデータに含まれる動詞と、これに係り受けする格成分との関係に基づいて抽出することを特徴とする。
【0010】
第3発明に係る処理動作支援装置は、第2発明において、上記自然言語解析手段は、名詞、接続詞、形容詞、助詞、副詞の何れか1以上からなる格成分との関係に基づいて抽出することを特徴とする。
【0011】
第4発明に係る処理動作支援装置は、第1発明において、入力が、上記自然言語解析手段により抽出されたエンティティ値及びインテントの何れか一方又は両方とし、出力が特定すべき複数のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、複数のインテントを特定することを特徴とする。
【0012】
第5発明に係る処理動作支援装置は、第1発明において、入力が、上記自然言語解析手段により抽出された上記テキストデータに含まれる動詞と、これに係り受けする格成分とし、出力が特定すべき複数のインテントとした人工知能による学習データを参照することにより、複数のインテントを特定することを特徴とする。
【0013】
第6発明に係る処理動作支援プログラムは、音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付ステップと、上記受付ステップにおいて受け付けたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析ステップと、上記自然言語解析ステップにおいて2以上のインテントが含まれている旨を判別した場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行ステップとを有することをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
上述した構成からなる本発明によれば、文書又は会話文から取得したテキストデータに基づいて各種処理動作を自動的に実行させる上、特に1つの会話文に複数のインテントが含まれている場合においても、各インテントを理解した上でそれぞれに応じた処理動作を実行可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明を適用した処理動作支援装置のブロック構成図である。
図2図2は、格納部に格納されるインテント、エンティティ値、アクションの例を示す図である。
図3図3は、本発明を適用した処理動作支援装置により実行される動作フローを示す図である。
図4図4は、本発明を適用した処理動作支援装置のフローチャートを示す図である。
図5図5は、エンティティ値を継承する例を示す図である。
図6図6は、本発明を適用した処理動作支援装置の具体的な動作例について説明するための図である。
図7図7は、本発明を適用した処理動作支援装置において、人工知能による学習データを利用する例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態における処理動作支援装置の一例について、図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0017】
実施形態における処理動作支援装置は、例えば、サーバである。サーバは、例えば、情報検索等のサービスを提供する企業内のサーバであるが、クラウドサーバやASPサーバ等でもよく、そのタイプは問わない。サーバは、例えば、LANやインターネット等のネットワーク、無線または有線の通信回線などを介して、1または2以上の端末(図示しない)と通信可能に接続される。端末は、例えば、情報検索等のサービスを利用するユーザの携帯端末であるが、据え置き型のPC等でもよく、そのタイプは問わない。携帯端末は、例えば、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話機、ノートPC等であるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
ただし、処理動作支援装置は、例えば、スタンドアロンの端末でもよく、その実現手段はこれらに限定されるものではない。図1は、実施形態における処理動作支援装置100のブロック図である。処理動作支援装置100は、基本情報部1、受付部2、処理部3、および出力部4を備える。基本情報部1は、インテント情報部12、API情報部13、エンティティ情報部15を備える。受付部2は、会話文受付手段21と文字列受付手段53を備える。会話文受付手段21は、音声受付手段211、および音声認識手段212を備える。
【0019】
処理部3は、インテント決定手段31、エンティティ取得手段33、パラメータ取得手段34、API情報取得手段35、APIパラメータセット手段36、および検索結果取得手段37を備える。出力部4は、検索結果出力手段41を備える。
【0020】
基本情報部1は、各種の情報を格納するデータベースである。各種の情報とは、例えば、テーブル、インテント、API情報、コーパス、エンティティ、エンティティマッピング情報、PK項目、および日変換情報などである。なお、テーブル等の情報については後述する。また、その他の情報については、適時説明する。
【0021】
基本情報部1には、1または2以上のテーブルが格納される。テーブルは、例えば、表形式のデータベースであってもよい。テーブルには、例えば、1または2以上の項目名が登録され、さらに、当該1以上の項目名ごとに、1または2以上の値が登録される。なお、項目名は、属性名といってもよいし、一の項目名に対応する1以上の各値は、属性値といってもよい。また、テーブルは、例えば、リレーショナルデータベースのテーブル、TSV、エクセル、CSV、ニューラルネットワーク等であるが、その種類はこれらに限定されるものではない。
【0022】
インテント情報部12には、1または2以上のインテントが格納される。インテントとは、処理動作ごとに管理される情報である。処理動作ごとに管理されることは、例えば、処理動作を特定する情報に対応付けて、インテント情報部12に格納されることであってもよい。なお、処理動作を特定する情報は、通常、後述するアクション名およびウェブフックであるが、その形式はこれらに限定されるものではない。また、対応付くことは、例えば、インテントが、処理動作を特定する情報を有する場合も含む。インテント情報部12には、インテントに加え、後述するアクション決定情報や指示動作も格納される。
【0023】
処理動作とは、業務に関する処理以外に、あらゆる行動や生活に関する処理も含む。業務は、例えば、定時までの勤務、定時後の残業、休暇、欠勤、A案件、B案件、経理、製造などであるが、その種類はこれらに限定されるものではない。処理動作は、例えば、情報の検索である。なお、検索は、例えば、照会といってもよい。検索される情報は、例えば、残業時間や勤務時間等の勤怠情報であるが、残高や株価等の金融情報、または製造ラインの稼働情況などでもよく、これらに限定されるものではない。
【0024】
ただし、処理動作は、例えば、情報の登録、または情報に基づく処理(例えば、勤怠情報に基づく給与計算、財務情報に基づく金融取引等)などでもよく、これらに限定されるものではない。
【0025】
インテントは、通常、処理動作を特定するアクション名およびウェブフックを有する。アクション名とは、アクションの名称である。アクションとは、通常、APIを介して実行される処理動作である。ただし、アクションは、例えば、SQL文に応じて実行される処理動作であってもよい。
【0026】
なお、アクション名は、通常、後述するAPI情報にも対応付いている。従って、インテントは、例えば、アクション名を介して、API情報に対応付けられる、と考えてもよい。
【0027】
また、インテントは、通常、インテント名も有する。インテント名とは、インテントの名称である。従って、インテントは、インテント名または当該インテント名で特定されるインテントと、アクション名または当該アクション名で特定されるアクションとを対応付ける情報である、と考えることもできる。
【0028】
アクション名は、具体的には、例えば、「残業時間照会」、「勤務時間データ照会」等であるが、処理動作を特定し得る情報であれば何でもよい。
【0029】
API情報部13には、1または2以上のAPI情報が格納される。API情報とは、APIに関する情報である。APIとは、プログラムの機能を利用するためのインターフェースである。APIは、例えば、関数、メソッド、または実行モジュールなどのソフトウェアである。APIは、例えば、WebAPIであるが、それ以外のAPIでもよい。WebAPIとは、HTTPやHTTPSなどのWeb通信のプロトコルを用いて構築されたAPIである。なお、WebAPI等のAPIについては、公知技術であるので、詳しい説明を省略する。
【0030】
API情報は、インテントに対応付いている情報である。API情報は、前述したように、例えば、アクション名およびウェブフックを介して、インテントに対応付いている。
【0031】
API情報は、通常、情報検索を行うための情報である。ただし、API情報は、例えば、情報の登録、または情報に基づく処理などを行うための情報であってもよい。
【0032】
API情報は、1または2以上のパラメータ特定情報を有する。パラメータ特定情報とは、パラメータを特定する情報である。パラメータとは、特定の属性を有する値である、といってもよい。値は、通常、変数である。変数は、引数といってもよい。
【0033】
パラメータは、通常、エンティティを変換した情報であるが、エンティティそのものでもよい。パラメータは、例えば、APIに与える引数、またはSQL文の変数などである。
【0034】
パラメータ特定情報は、例えば、パラメータ名である。パラメータ名とは、パラメータの名称である。または、パラメータ特定情報は、例えば、属性名であるが、パラメータを特定し得る情報であれば何でもよい。
【0035】
またAPI情報は、例えば、SQL文でもよい。SQL文とは、データベースに対して問い合わせを行うための文である、といってもよい。または、API情報は、例えば、URLとメソッドとの組などでもよく、その構造はこれらに限定されるものではない。
【0036】
エンティティ情報が有するエンティティは、当該エンティティ情報が有するエンティティ名に対応する1または2以上のエンティティの中の代表値である。代表値は、一のエンティティ名に対応する1以上のエンティティ中の、例えば、先頭のエンティティであるが、どのエンティティでもよい。
【0037】
エンティティ名とは、エンティティの名称である。エンティティ名は、例えば、「社員エンティティ」、「日付エンティティ」、「残業時間エンティティ」、「天候エンティティ」、「成績エンティティ」、「支店エンティティ」等であるが、エンティティの属性を表現し得る情報であれば、その形式はこれらに限定されるものではない。社員エンティティとは、社員に関するエンティティである。日付エンティティとは、日付に関するエンティティである。残業時間エンティティとは、残業時間に関するエンティティである。
【0038】
またエンティティ情報は、テキストデータがテンプレートの場合、例えば、エンティティ名、および順序情報を有していてもよい。順序情報とは、テンプレートに含まれる1以上の変数において、当該エンティティ名が何番目の変数に対応するかを示す値である。ただし、エンティティ情報の構造は、これに限定されるものではない。
【0039】
なお、実施形態におけるコーパスとは、例えば、インテント情報部12に格納されている1以上のテキストデータの各々と考えてもよいし、1以上のテキストデータ、および各テキストデータに対応付いているエンティティ情報の集合と考えることもできる。
【0040】
エンティティ情報部15には、1または2以上のエンティティが格納される。エンティティとは、テキストデータに対応付けられた1または2以上の各単語である。単語とは、文を構成する単位である。単語は、例えば、単に「語」、または「ことば」などと呼んでもよいし、形態素の一種(例えば、後述する自立語)と考えてもよい。
【0041】
エンティティ情報部15には、例えば、1以上の各エンティティ名に対応付けて、1または2以上のエンティティが格納される。
【0042】
エンティティは、通常、インテント情報部12に格納されている1以上のテキストデータの中のいずれか1つ又は2以上のテキストデータに対応付いている。従って、エンティティ情報部15には、例えば、インテント情報部12に格納されている1以上のテキストデータごとに、1または2以上のエンティティが格納されてもよい。上述した「社員エンティティ」、「日付エンティティ」、「残高エンティティ」、「銀行名エンティティ」、「成績エンティティ」、「支店エンティティ」等がこのエンティティ情報部15に格納される。
【0043】
テキストデータに対応付く単語は、通常、自立語である。自立語とは、単独でも文節を構成し得る語であり、例えば、名詞であるが、動詞、形容詞等でもよい。ただし、対応付く単語は、付属語でもよい。付属語とは、単独では文節を構成し得ず、他の自立語を伴って文節を構成する語であり、例えば、助動詞、助詞などである。つまり、対応付く単語は、通常、自立語であるが、付属語を伴った自立語であってもよい。
【0044】
また、対応付く単語は、例えば、連語でもよい。連語とは、2以上の自律語が結び付いて一定の意味を表す語であり、複合語といってもよい。連語は、例えば、“残業”と“時間”が結合した“残業時間”や、“A”と“案件”が結合した“A案件”等であるが、“中村一郎”といった氏と名の組でもよく、2以上の語の組であれば何でもよい。
【0045】
なお、対応付く単語は、テキストデータが例文の場合は、当該例文に含まれている1または2以上の各単語(つまり、テキストデータ内の情報)あるが、テキストデータがテンプレートの場合は、当該テンプレートに含まれる1または2以上の各変数の位置に挿入されるべき単語(つまり、テキストデータに付加される情報)である。
【0046】
エンティティマッピング情報は、例えば、テーブル識別子と、翻訳項目名と、エンティティ名とを有する。テーブル識別子とは、格納されている1以上の各テーブルを識別する情報である。テーブル識別子は、例えば、“MST_SHAIN”や“TRN_TIME_CARD”等であるが、テーブルを識別し得る情報であれば何でもよい。
【0047】
翻訳項目名とは、テーブル識別子で識別されるテーブル内の属性名であり、変換されるエンティティを特定する情報である。変換されるエンティティとは、パラメータに変換されるエンティティ(例えば、パラメータ“shain_code=1”に変換されるエンティティ“中村一郎”や、パラメータ“sta_date=20190401,end_date=20190430”に変換されるエンティティ“先月”等)である。
【0048】
翻訳項目名は、例えば、テーブル識別子で識別されるテーブルが有する1以上の項目名のうち、主キー以外のキーに対応する項目名であり、主キーに対応する項目名に変換される項目名であってもよい。主キーに対応する項目名とは、例えば、主キー識別子である。
【0049】
翻訳項目名は、例えば、“SHAIN_CODE”や“TIME_CARD_DATE”等であるが、変換されるエンティティを特定し得る情報であれば何でもよい。
【0050】
基本情報部1には、1または2以上のPK項目が格納される。PK項目とは、主キーに対応する項目である。PK項目は、例えば、テーブル識別子と、主キー識別子とを有する。主キー識別子とは、テーブル識別子で識別されるテーブルの主キーを特定する情報である。
【0051】
主キー識別子は、例えば、テーブル識別子“MST_SHAIN”で識別されるテーブル(以下、社員マスタ)の場合は“SHAIN_CODE”であり、テーブル識別子“TRN_TIME_CARD”で識別されるテーブル(以下、勤務時間テーブル)の場合は“SHAIN_CODE”と“TIME_CARD_DATE”の2つである。
【0052】
図2に、基本情報部1に格納されるインテント、エンティティ値、アクションの例を示す。会話文として、「先月の東京支店の営業成績を教えて」というテキストデータに対して、インテントとして「営業成績支店別照会」インテントが対応つけて記録される。またエンティティとして日付エンティティ、支店エンティティ、成績エンティティ、動作エンティティが対応付けて格納されている。日付エンティティとして「先月」なるエンティティ値が、支店エンティティとして「東京支店」なるエンティティ値が、成績エンティティとして「営業成績」なるエンティティ値が、動作エンティティとして「教えて」なるエンティティ値が対応つけて基本情報部1に記録される。
【0053】
さらにこれらのインテント、エンティティ、エンティティ値に対して、残高照会のアクションを行わせるためのアクション名(action_sales_results_branch)も記録される。インテントやエンティティ値が特定されることにより、このアクション名を一義的に特定することができる。このアクション名は、それぞれ実行させる処理動作に紐付けられていることから、テキストデータからインテントやエンティティ値を特定することにより、実行させる処理動作を一義的に特定することが可能となる。
【0054】
受付部2は、各種の情報を受け付ける。各種の情報とは、例えば、会話文や文字列からなる電子データである。受付部2は、会話文等の情報を、例えば、端末から受信するが、キーボードやタッチパネルやマイクロフォン等の入力デバイスを介して受け付けてもよい。または、受付部2は、例えば、ディスクや半導体メモリ等の記録媒体から読み出された情報を受け付けてもよく、その受け付けの態様は特に限定されるものではない。
【0055】
会話文受付手段21は、会話文を受け付ける。会話文とは、人が会話する文であり、自然言語による文といってもよい。会話文の受け付けは、例えば、音声での受け付けであるが、テキストデータでの受け付けでもよい。音声とは、人が発した声である。テキストデータとは、人が発した声を音声認識した文字列である。文字列は、1または2以上の文字の配列で構成される。
【0056】
音声受付手段211は、会話文の音声を受け付ける。音声受付手段211は、会話文の音声を、例えば、端末から、端末識別子と対に受信するが、マイクロフォンを介して受け付けてもよい。端末識別子とは、端末を識別する情報である。端末識別子は、例えば、MACアドレス、IPアドレス、IDなどであるが、端末を識別し得る情報であれば何でもよい。なお、端末識別子は、端末のユーザを識別するユーザ識別子でもよい。ユーザ識別子は、例えば、メールアドレス、電話番号等であるが、IDや住所・氏名等でもよく、ユーザを識別し得る情報であれば何でもよい。
【0057】
音声認識手段212は、音声受付手段211が受け付けた音声に対して音声認識処理を行い、文字列である会話文をテキストデータとして取得する。なお、音声認識処理は公知技術であり、詳しい説明を省略する。
【0058】
文字列受付手段213は、紙媒体や電子媒体に記載されている文字列からテキストデータを取得する。文字列受付手段213は、紙媒体から読み取った文字列をOCR技術で文字認識してテキストデータ化してもよいし、電子媒体に含まれる文字列をそのままテキストデータとして取得してもよい。文字列受付手段213により取得されるテキストデータは、データベース内にあるデータ、もしくはメール文章、ドキュメントファイル等から取得するようにしてもよい。あるいは電子データとしての文字列を直接取得するようにしてもよく、例えばチャットや掲示板の書き込み等から直接取り込むようにしてもよい。
【0059】
処理部3は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、インテント決定手段31、エンティティ取得手段33、パラメータ取得手段34、API情報取得手段35、APIパラメータセット手段36、検索結果取得手段37などの処理である。また、各種の処理には、例えば、フローチャートで説明する各種の判別なども含まれる。
【0060】
処理部3は、例えば、会話文受付手段21が会話文を受け付けたことに応じて、インテント決定手段31等の処理を行う。なお、1以上の各端末から、端末識別子と対に会話文が送信される場合、処理部3は、インテント決定手段31等の処理を、1以上の端末識別子ごとに行う。
【0061】
処理部3は、会話文受付手段21が受け付けた1以上の会話文に含まれる1以上のエンティティをパラメータ化する。
【0062】
詳しくは、処理部3は、音声として入力された会話文に含まれるエンティティ、一例として自立語をパラメータ化する。例えば、「先月の東京支店の営業成績を教えて」という会話文と「先月の大阪支店の営業成績を教えて」という会話文を比較すると、「東京支店」と「大阪支店」の単語が入れ替わっている点以外、2つの会話文に異なる点は無い。しかしながら、これまでの検索結果では、異なる意味を持つ会話文として、必ずしも同じ意味内容であると認識されていないことがあった。そこで処理部3は、これらの会話文に含まれる「東京支店」、「大阪支店」、「先月」、「営業成績」という自立語、即ちエンティティをパラメータ化する。
【0063】
インテント決定手段31は、会話文受付手段21が受け付けた会話文に対応するインテントを決定する。
【0064】
詳しくは、インテント決定手段31は、最初、例えば、会話文受付手段21が受け付けた会話文に対応するテキストを取得する。テキストは、前述したように、例えば、会話文受付手段21が受け付けた会話文を音声認識した結果であるが、会話文受付手段21が受け付けた会話文そのものでもよい。
【0065】
すなわち、インテント決定手段31は、音声である会話文が受け付けられた場合、当該会話文を音声認識し、テキストを取得する。なお、テキストである会話文が受け付けられた場合、インテント決定手段31は、当該テキストを取得すればよい。
【0066】
次に、インテント決定手段31は、取得したテキストに対して、例えば、自然言語解析を行うことにより、当該テキストから1以上の自立語を取得する。なお、自然言語解析は公知技術であり、詳しい説明を省略する。
【0067】
そして、インテント決定手段31は、取得した1以上の自立語と同一または類似する単語を有するアクション名およびウェブフックを有するインテントを決定する。
【0068】
詳しくは、学習済み言語解析モデルを介して解析された結果、インテントが決定されるとともにエンティティも導出される。インテントは{営業成績支店別照会}、エンティティは、{日付エンティティ}と{支店エンティティ}と{成績エンティティ}等が導出される。
【0069】
パラメータ取得手段34は、エンティティ取得手段33が取得した1以上の各エンティティに対応する1以上のパラメータを取得する。
【0070】
具体的には、例えば、受け付けられた会話文「先月の東京支店の営業成績を教えて」から3つのエンティティ「先月」、「東京支店」、および「営業成績」、「教えて」が取得された場合、処理部3は、インテント情報部12に格納されているテキストデータ「先月の東京支店の営業成績を教えて」において、当該テキストデータに対応付けて格納されている4つのエンティティ情報のうち、受け付けられた会話文「先月の東京支店の営業成績を教えて」における「先月」と同じ開始位置“1”および終了位置“2”を有する1つ目のエンティティ情報を用いて、「先月」に対応付いた「日付エンティティ」を取得する。
【0071】
また、処理部3は、例えば、上記3つのエンティティ情報のうち、会話文「先月の東京支店の営業成績を教えて」における「東京支店」と同じ開始位置“4”および終了位置“7”を有する2つ目のエンティティ情報を用いて、「東京支店」に対応付いた「支店エンティティ」を取得し、さらに、会話文「先月の東京支店の営業成績を教えて」における「営業成績」と同じ開始位置“9”および終了位置“12”を有する3つ目のエンティティ情報を用いて、「営業成績」に対応付いた「成績エンティティ」を取得する。
【0072】
API情報取得手段35は、インテント決定手段31が決定したインテントに対応するAPI情報をAPI情報部13から取得する。
【0073】
API情報取得手段35は、例えば、インテント決定手段31が決定したインテントに対応するアクション名およびウェブフックを有するAPI情報を、API情報部13から取得する。
【0074】
APIパラメータセット手段36は、パラメータ取得手段34が取得した1以上のパラメータと、API情報取得手段35が取得したAPI情報とを用いて、問合情報を構成する。問合情報とは、情報検索するための情報であり、通常、実行可能な情報である。問合情報は、例えば、引数が挿入された関数またはメソッドであるが、完成されたSQL文でもよいし、URLとパラメータの組でもよい。
【0075】
APIパラメータセット手段36は、例えば、API情報取得手段35が取得したAPI情報が有する1以上の各変数の箇所に、各箇所に対応付くパラメータであり、パラメータ取得手段34が取得したパラメータを配置することにより、問合情報を構成する。
【0076】
出力部4は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、検索結果である。
【0077】
出力部4は、例えば、受付部2が端末識別子と対に会話文等の情報を受信したことに応じて処理部3が各種の処理を行った結果である検索結果等の情報を、当該端末識別子で識別される端末に送信する。または、例えば、受付部2がタッチパネルやマイクロフォン等の入力デバイスを介して会話文等の情報を受け付けたことに応じて、出力部4は、検索結果等の情報を、ディスプレイやスピーカ等の出力デバイスを介して出力してもよい。
【0078】
但し、出力部4は、各種の情報を、例えば、プリンタでプリントアウトしたり、記録媒体に蓄積したり、他のプログラムに引き渡したり、外部の装置に送信したりしてもよく、その出力の態様は特に限定されるものではない。
【0079】
検索結果出力手段41は、検索結果取得手段37を介して取得した検索結果を出力する。検索結果出力手段41は、例えば、会話文受付手段21が端末識別子と対に会話文を受信したことに応じて検索結果取得手段37が取得した検索結果を、当該端末識別子で識別される端末に送信する。または、検索結果出力手段41は、例えば、会話文受付手段21がマイクロフォン等の入力デバイスを介して会話文を受け付けたことに応じて検索結果取得手段37が取得した検索結果を、ディスプレイやスピーカ等の出力デバイスを介して出力してもよい。
【0080】
基本情報部1、インテント情報部12、API情報部13、エンティティ情報部15は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリといった不揮発性の記録媒体が好適であるが、RAMなど揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0081】
基本情報部1等に情報が記憶される過程は、特に限定されるものではない。例えば、記録媒体を介して情報が基本情報部1等で記憶されるようになってもよく、ネットワークや通信回線等を介して送信された情報が基本情報部1等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が基本情報部1等で記憶されるようになってもよい。入力デバイスは、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、マイクロフォン等、何でもよい。
【0082】
受付部2、会話文受付手段21、音声受付手段211、および音声認識手段212、文字列受付手段213は、入力デバイスを含むと考えても、含まないと考えてもよい。受付部2等は、入力デバイスのドライバーソフトによって、または入力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る。
【0083】
出力部4、および検索結果出力手段41は、ディスプレイやスピーカ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えてもよい。出力部4等は、出力デバイスのドライバーソフトによって、または出力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る。
【0084】
なお、受付部2等の受信機能は、通常、無線または有線の通信手段(例えば、NIC(Network interface controller)やモデム等の通信モジュール)で実現されるが、放送を受信する手段(例えば、放送受信モジュール)で実現されてもよい。また、出力部4等の送信機能は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段(例えば、放送モジュール)で実現されてもよい。
【0085】
次に、処理動作支援装置100の動作について説明する。以下において説明する処理動作は、CPUやMPU等のプロセッサが、HDDや不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)等の記憶媒体に格納されているプログラムを読み込むことにより実現される。
【0086】
本発明を適用した処理動作支援装置100は、図3に示すように、音声又は入力端末を介してユーザから先ずテキストデータの入力を受け付ける。最初に受け付けたテキストデータが、発話文1として「先月の東京支店の営業成績を教えて」である場合、処理動作支援装置100は、「先月の東京支店の営業成績は3,677,935円です。」等のように出力部4を介して音声で回答し、或いは図3に示すように残高照会のデータを出力する。
【0087】
また、ユーザから発話文2として「先月の東京支店の営業成績トップの営業員は誰?」等のように、発話文1とは異なるテキストデータを受信した場合であっても、エンティティ値やインテントを参照し、処理動作支援装置100は、「営業トップは山田太郎です。」等のように出力部4を介して音声で回答し、或いは図3に示すように残高照会のデータを出力する。
【0088】
これに対して、発話文3として「先月の東京支店の営業成績とトップ成績の営業担当者教えて?」等のように、一つの会話文に2つのインテントが含まれる状態のテキストデータを受任した場合であっても、処理動作支援装置100は、「先月の東京支店の営業成績は3,677,935円です。」、「営業トップは山田太郎です。」等のように出力部4を介して音声で回答し、或いはデータを出力する。つまり、発話文3は、一つの会話文に2つのインテントが含まれる場合であっても、各インテント毎の処理動作をそれぞれ実行する。
【0089】
同様に図4に示すように、音声又は入力端末を介してユーザから受け付けたテキストデータが、発話文1として「先月の残業が多い社員を教えて」である場合、処理動作支援装置100は、「先月の残業が多い社員は以下メンバーです。」等のように出力部4を介して音声で回答し、或いは図4に示すように残業の多い社員のデータを出力する。
【0090】
また、ユーザから発話文2として「社員の有給の取得状況を教えて?」等のように、発話文1とは異なる意図のテキストデータを受信した場合であっても、エンティティ値やインテントを参照し、処理動作支援装置100は、社員有給取得状況として、例えば、「15名は有給取得されていますが3名は残っています。」等のように出力部4を介して音声で回答し、或いは図4に示すように残高照会のデータを出力する。
【0091】
これに対して、発話文3として「先月の残業が多い社員と有給取得状況を教えて?」等のように、一つの会話文に2つのインテントが含まれる状態のテキストデータを受任した場合で、かつ、互いのインテントが全く異なる意図のものであっても、処理動作支援装置100は、図4に示すように、残業の多い社員のデータと、社員有給取得状況として、例えば「15名は有給取得されていますが3名は残っています。」等を出力する。つまり、発話文3は、一つの会話文に2つのインテントが含まれる場合であっても、各インテント毎の処理動作をそれぞれ実行する。
【0092】
以下、処理動作支援装置100の詳細な処理動作フローについて説明をする。
【0093】
図5に示すように、先ずステップS11において、受付部2は、テキストデータを取得する。このテキストデータは、音声から変換することで取得してもよいが、例えばスマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等を始めとする入力端末を介して取得してもよい。これ以外に、脳波信号を入力端末を介して取得し、これをテキストデータに変換したものであってもよい。
【0094】
次にステップS12に移行し、テキストデータの解析、抽出、構成を行う。このステップS12では、会話文の中に含まれている複数の意図、意味(インテント)を解析し、処理可能な個別の文章及び文字列として構成し直す。
【0095】
次にステップS13に移行し、公知の自然言語解析を行う。この自然言語解析では、形態素解析、必要に応じて構文解析を行うことにより、インテントとエンティティ値を抽出する。この自然言語解析において、テキストデータに含まれる指示動作(動詞)と、これに係り受けする少なくとも単語(名詞又は名詞句)等の格成分が存在していた場合、インテントは、主として指示動作、又は指示動作とこれに係り受けする格成分に基づいて抽出し、エンティティ値は、主として格成分に基づいて抽出する。このステップS13では、ステップS12において抽出、構成された複数の文章及び文字列に対してそれぞれを会話文として認識する。そして、処理実行する為に必要な情報としてのエンティティ、例文、インテント等を分析し、決定する。
【0096】
このステップS13においては、自然言語解析を行う過程で、一つのテキストデータに2以上のインテントが含まれているか否かの判別を行う。この2以上のインテントが含まれるか否かの判別は、テキストデータに含まれる動詞と、これに係り受けする格成分との関係に基づいて抽出する。
【0097】
例えば、「先月の東京支店の営業成績とトップ成績の営業担当者教えて」という文言の場合、「教えて」という動詞に対して、「先月の東京支店の営業成績」なる格成分と、「(先月の東京支店の)トップ成績の営業担当者」なる格成分が係り受けする。この動詞に対する格成分の関係から、それぞれのインテントを決定する。「教えて」という動詞に対して、「先月の東京支店の営業成績」なる格成分からは、営業成績支店別照会インテントが特定され、「教えて」という動詞に対して、「(先月の東京支店の)トップ成績の営業担当者」なる格成分からは、営業成績営業印別照会インテントが特定される。
【0098】
即ち、この「先月の東京支店の営業成績とトップ成績の営業担当者教えて」というテキスト文からは、図6に示すように、「先月の東京支店の営業成績を教えて」からなる営業成績支店別照会インテントと、「先月の東京支店のトップ成績の営業担当者教えて」からなる営業成績営業員別照会インテントに分離することができる。
【0099】
このようにテキストデータ内に2以上のインテントが含まれているか否かは、動詞とこれに係り受けする格成分の関係から推論する。また、その2以上の個々に割り当てられる具体的なインテントも同様に動詞とこれに係り受けする格成分の関係から推論することができる。
【0100】
そして営業成績支店別照会インテントに含まれるエンティティ値としては、日付エンティティのエンティティ値として「先月」が、支店エンティティのエンティティ値として「東京支店」が、成績エンティティのエンティティ値として「営業成績」が、動作エンティティのエンティティ値として「教えて」がそれぞれ特定される。
【0101】
同様に営業成績営業員別照会インテントに含まれるエンティティ値としては、日付エンティティのエンティティ値として「先月」が、支店エンティティのエンティティ値として「東京支店」が、成績エンティティのエンティティ値として「営業成績」が、順位エンティティのエンティティ値として「トップ」が、動作エンティティのエンティティ値として「教えて」がそれぞれ特定される。
【0102】
このインテントの特定においては、インテント、エンティティに概念に含まれない、動詞、これに係り受けする格成分(名詞、接続詞、形容詞、助詞、副詞の何れか1以上からなる)の関係からインテントを導き出すようにしてもよい。
【0103】
例えば、「今期の利益から設備投資の金額を決めて、会議資料を作って」というテキストデータを抽出した場合、「決めて」という動詞に係り受けする格成分「今期の利益から」から、利益を計算するインテントを特定することができる。また、「決めて」という動詞に係り受けする格成分「設備投資の金額」から設備投資の決定に関するインテントを特定することができる。更に「作って」という動詞に係り受けする格成分「会議資料を」から会議資料作成のインテントを特定することができる。
【0104】
また、例えば「全国の営業所の受注金額と原価・利益教えて」というテキストデータを抽出した場合、「教えて」という動詞に対して、「全国の営業所の受注金額」という格成分と、「(全国の営業所の)原価・利益」という格成分が係り受けし、2つのインテントを構成している。
【0105】
このように、動詞に係り受けする格成分を含めてインテントを判別する場合、格成分を構成する名詞、接続詞、形容詞、助詞、副詞等の品詞の係り受けを含めて判別することとなる。
【0106】
次にステップS14へ移行する。このステップS14に移行する段階においては、2以上の各インテントが特定できている状態にあり、また処理動作を特定するためのエンティティ値が充足している状態にある。このため、このインテントとエンティティ値に基づいて処理動作を特定する。この処理動作を特定する方法は、従来のいかなる手法を適用するようにしてもよく、例えば、特開2021-68399号公報に開示技術を適用するようにしてもよい。特定したアクションに基づいて処理動作を実行した後、ステップS15に移行する。例えば図6の例の場合、2以上の各インテントとそれぞれのエンティティ値から処理動作(アクション)を特定することができる。この特定した処理動作を各インテントにつき、それぞれ順に実行していくこととなる。
【0107】
ステップS15に移行した場合には、2以上の各インテントにつき、処理動作(アクション)の実行が終了したか否かを判別する。その結果、テキストデータから抽出された全ての2以上のインテントにつき、処理動作の実行が終了している場合には、ステップS16へ移行する。これに対して、テキストデータから抽出された全ての2以上のインテントにつき、処理動作の実行が終了している場合には、ステップS13に戻り、自然言語解析を繰り返す。
【0108】
ステップS16に移行した場合には、検索結果を表示し、処理動作(アクション)の十個結果を表示して終了となる。なお、ステップS16の動作自体は省略するようにしてもよい。
【0109】
上述した構成からなる本発明に寄れば、一つの会話文に2つのインテントが含まれる場合において、各インテントを理解して回答し、また各インテント毎に処理動作を実行することが可能となる。
【0110】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、「先月の/残業が多い社員と有給取得状況を教えて?」というテキスト例文のように、含まれる2以上のインテントが互いに無関係のものであっても同様の方法で各インテントに応じた処理動作を実行することが可能となる。
【0111】
例えば図6に示すように、最初に「先月の東京支店の営業成績を教えて」というテキストデータの後、続けて「その中で成績トップは誰?」と聞かれる場合がある。最初のテキストデータを通じて、上述した方法に基づいて先ず営業成績支店別照会インテントが特定され、これに含まれるエンティティ値が特定される。次に、「その中で成績トップは誰?」だけであれば、インテント決定には至らないが、前文の「先月の東京支店の営業成績を教えて」から抽出されたインテントが営業成績支店別照会インテントであり、後続のテキストデータの「その中で成績トップは誰?」を組み合わせて推論すると、「先月の東京支店のトップ成績の営業担当者を教えて」というテキストデータを導き出すことができ、営業成績営業員別照会インテントを特定し、これに応じたエンティティ値を抽出することができる。このように前後のテキストデータを組み合わせて推論することでテキストデータを新たに導き出し、これに対応するインテントを特定するようにしてもよい。必要に応じて、このように2以上の会話文のつながりを解析することで2以上のインテントを特定するようにしてもよい。
【0112】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、図7に示すように、人工知能による学習データを利用するようにしてもよい。この人工知能による学習データは、機械学習又はディープラーニングによる学習データを意味するものであってもよい。入力は、自然言語解析により抽出されたエンティティ値及びインテントの何れか一方又は両方とし、出力が、特定すべき複数のインテントとした学習データとする。つまりテキストデータを自然言語解析し、複数のインテントを特定する場合に、この学習データを利用する。学習データは、自然言語解析したテキストデータに含まれる動詞やこれに係り受けする格成分(名詞、接続詞、形容詞、助詞、副詞の何れか1以上からなる)を入力データとし、出力が、特定すべき複数のインテントとしたものであってもよい。
【0113】
このような学習データを利用することにより、新たに自然言語解析を通じて抽出されたエンティティ値及びインテントの何れか一方又は両方が入力された場合に、上述した学習データを通じて、複数のインテントを特定することが可能となる。同様に、新たに自然言語解析を通じて抽出された動詞やこれに係り受けする格成分が入力された場合に、上述した学習データを通じて、複数のインテントを特定することが可能となる。
【符号の説明】
【0114】
1 基本情報部
2 受付部
3 処理部
4 出力部
12 インテント情報部
13 API情報部
15 エンティティ情報部
21 会話文受付手段
31 インテント決定手段
33 エンティティ取得手段
34 パラメータ取得手段
35 API情報取得手段
36 APIパラメータセット手段
37 検索結果取得手段
41 検索結果出力手段
53 文字列受付手段
211 音声受付手段
212 音声認識手段
213 文字列受付手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-10-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付手段と、
上記受付手段により受け付けられたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析手段と、
上記自然言語解析手段により2以上のインテントが含まれている旨が判別された場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行手段とを備え、
上記自然言語解析手段は、入力が、自然言語解析より抽出されたエンティティ値及びインテントの何れか一方又は両方とし、出力が特定すべき2以上のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、2以上のインテントを特定することで、2以上のインテントが含まれているか否かを判別すること
を特徴とする処理動作支援装置。
【請求項2】
音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付手段と、
上記受付手段により受け付けられたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析手段と、
上記自然言語解析手段により2以上のインテントが含まれている旨が判別された場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行手段とを備え、
上記自然言語解析手段は、入力が、自然言語解析したテキストデータに含まれる動詞と、これに係り受けする格成分とし、出力が特定すべき2以上のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、2以上のインテントを特定することで、2以上のインテントが含まれているか否かを判別すること
を特徴とする処理動作支援装置。
【請求項3】
音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付ステップと、
上記受付ステップにおいて受け付けたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析ステップと、
上記自然言語解析ステップにおいて2以上のインテントが含まれている旨を判別した場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行ステップとを有し、
上記自然言語解析ステップでは、入力が、自然言語解析より抽出されたエンティティ値及びインテントの何れか一方又は両方とし、出力が特定すべき2以上のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、2以上のインテントを特定することで、2以上のインテントが含まれているか否かを判別することをコンピュータに実行させること
を特徴とする処理動作支援プログラム。
【請求項4】
音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付ステップと、
上記受付ステップにおいて受け付けたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析ステップと、
上記自然言語解析ステップにおいて2以上のインテントが含まれている旨を判別した場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行ステップとを有し、
上記自然言語解析ステップでは、上記自然言語解析手段は、入力が、自然言語解析したテキストデータに含まれる動詞と、これに係り受けする格成分とし、出力が特定すべき2以上のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、2以上のインテントを特定することで、2以上のインテントが含まれているか否かを判別することをコンピュータに実行させること
を特徴とする処理動作支援プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
第1発明に係る処理動作支援装置は、音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付手段と、上記受付手段により受け付けられたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析手段と、上記自然言語解析手段により2以上のインテントが含まれている旨が判別された場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行手段とを備え、上記自然言語解析手段は、入力が、自然言語解析より抽出されたエンティティ値及びインテントの何れか一方又は両方とし、出力が特定すべき2以上のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、2以上のインテントを特定することで、2以上のインテントが含まれているか否かを判別することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
第2発明に係る処理動作支援装置は、音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付手段と、上記受付手段により受け付けられたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析手段と、上記自然言語解析手段により2以上のインテントが含まれている旨が判別された場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行手段とを備え、上記自然言語解析手段は、入力が、自然言語解析したテキストデータに含まれる動詞と、これに係り受けする格成分とし、出力が特定すべき2以上のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、2以上のインテントを特定することで、2以上のインテントが含まれているか否かを判別することを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
第3発明に係る処理動作支援プログラムは、音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付ステップと、上記受付ステップにおいて受け付けたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析ステップと、上記自然言語解析ステップにおいて2以上のインテントが含まれている旨を判別した場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行ステップとを有し、上記自然言語解析ステップでは、入力が、自然言語解析より抽出されたエンティティ値及びインテントの何れか一方又は両方とし、出力が特定すべき2以上のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、2以上のインテントを特定することで、2以上のインテントが含まれているか否かを判別することをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
第4発明に係る処理動作支援プログラムは、音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付ステップと、上記受付ステップにおいて受け付けたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析ステップと、上記自然言語解析ステップにおいて2以上のインテントが含まれている旨を判別した場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行ステップとを有し、上記自然言語解析ステップでは、上記自然言語解析手段は、入力が、自然言語解析したテキストデータに含まれる動詞と、これに係り受けする格成分とし、出力が特定すべき2以上のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、2以上のインテントを特定することで、2以上のインテントが含まれているか否かを判別することをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正書】
【提出日】2022-12-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付手段と、
上記受付手段により受け付けられたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析手段と、
上記自然言語解析手段により2以上のインテントが含まれている旨が判別された場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行手段とを備え、
上記自然言語解析手段は、入力が、自然言語解析より抽出されたエンティティ値及びインテントの何れか一方又は両方とし、出力が特定すべき2以上のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、2以上のインテントを特定することで、2以上のインテントが含まれているか否かを判別すること
を特徴とする処理動作支援装置。
【請求項2】
音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付手段と、
上記受付手段により受け付けられたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析手段と、
上記自然言語解析手段により2以上のインテントが含まれている旨が判別された場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行手段とを備え、
上記自然言語解析手段は、入力が、自然言語解析したテキストデータに含まれる動詞と、これに係り受けする格成分とし、出力が特定すべき2以上のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、2以上のインテントを特定することで、2以上のインテントが含まれているか否かを判別すること
を特徴とする処理動作支援装置。
【請求項3】
音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付ステップと、
上記受付ステップにおいて受け付けたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析ステップと、
上記自然言語解析ステップにおいて2以上のインテントが含まれている旨を判別した場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行ステップとを有し、
上記自然言語解析ステップでは、入力が、自然言語解析より抽出されたエンティティ値及びインテントの何れか一方又は両方とし、出力が特定すべき2以上のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、2以上のインテントを特定することで、2以上のインテントが含まれているか否かを判別することをコンピュータに実行させること
を特徴とする処理動作支援プログラム。
【請求項4】
音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付ステップと、
上記受付ステップにおいて受け付けたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析ステップと、
上記自然言語解析ステップにおいて2以上のインテントが含まれている旨を判別した場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行ステップとを有し、
上記自然言語解析ステップでは、入力が、自然言語解析したテキストデータに含まれる動詞と、これに係り受けする格成分とし、出力が特定すべき2以上のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、2以上のインテントを特定することで、2以上のインテントが含まれているか否かを判別することをコンピュータに実行させること
を特徴とする処理動作支援プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
第4発明に係る処理動作支援プログラムは、音声又は入力端末を介してテキストデータの入力を受け付ける受付ステップと、上記受付ステップにおいて受け付けたテキストデータを自然言語解析することにより、2以上のインテントが含まれているか否かを判別する自然言語解析ステップと、上記自然言語解析ステップにおいて2以上のインテントが含まれている旨を判別した場合には、各インテントと、これを構成するエンティティ値とにより特定される処理動作を、上記インテント毎に実行する実行ステップとを有し、上記自然言語解析ステップでは、入力が、自然言語解析したテキストデータに含まれる動詞と、これに係り受けする格成分とし、出力が特定すべき2以上のインテントとした機械学習又はディープラーニングによる学習データを参照することにより、2以上のインテントを特定することで、2以上のインテントが含まれているか否かを判別することをコンピュータに実行させることを特徴とする。