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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141351
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】サイドメンバ構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/08 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
B62D25/08 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023052944
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089875
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 茂
(72)【発明者】
【氏名】宮脇 貴博
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 崇之
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA02
3D203BB24
3D203BB25
3D203CA03
3D203CA56
3D203CA57
3D203CA58
3D203CB03
3D203CB33
3D203DA73
(57)【要約】
【課題】サイドメンバに入力した荷重をクロスメンバに効率よく伝達させることで車両の操縦安定性および乗り心地の向上の向上を図る。
【解決手段】前部クロスメンバ連結部16とサスペンション取り付け部20とを接続する第1前リブ22がサイドメンバ底壁1002に設けられ、後部クロスメンバ連結部18とサスペンション取り付け部20とを接続する第1後リブ24がサイドメンバ底壁1002に設けられている。ストラット式サスペンションからサスペンション取り付け部20に入力する荷重を、第1前リブ22、第1後リブ24を介して前部クロスメンバ連結部16、後部クロスメンバ連結部18から前部クロスメンバ12、後部クロスメンバ14にそれぞれ効率よく伝達することができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両前後方向に延在するサイドメンバ底壁と、前記サイドメンバ底壁の車幅方向両側からそれぞれ起立するサイドメンバ外縦壁およびサイドメンバ内縦壁とを備え、
前記サイドメンバ内縦壁にクロスメンバが連結されるクロスメンバ連結部が設けられ、
前記サイドメンバ外縦壁にサスペンション取り付け部が設けられたサイドメンバであって、
前記クロスメンバ連結部と前記サスペンション取り付け部とを接続する第1リブが前記サイドメンバ底壁に設けられている、
ことを特徴とするサイドメンバ構造。
【請求項2】
前記クロスメンバ連結部は、クロスメンバ取り付け用底壁と、クロスメンバ取り付け用底壁の前後からそれぞれ起立するクロスメンバ取り付け用前縦壁およびクロスメンバ取り付け用後縦壁とを備え、
前記第1リブの車幅方向内側の端部と、前記クロスメンバ取り付け用前縦壁および前記クロスメンバ取り付け用後縦壁のうちの一方の端部とは、前記サイドメンバ内縦壁を介在させた状態で接続されている、
ことを特徴とする請求項1記載のサイドメンバ構造。
【請求項3】
前記サスペンション取り付け部は、取り付け上壁部と、取り付け上壁部の車両前後から垂設された取り付け前縦壁および取り付け後縦壁とを含み
前記第1リブの車幅方向外側の端部と、前記取り付け前縦壁および前記取り付け後縦壁の一方の車幅方向外側の端部とは、前記サイドメンバ外縦壁を介在させた状態で接続されている、
ことを特徴とする請求項2記載のサイドメンバ構造。
【請求項4】
車幅方向外側の端部が前記サイドメンバ外縦壁に接続され、かつ、車幅方向内側の端部が前記第1リブの車幅方向内側の端部と共に前記サイドメンバ内縦壁に接続される第2リブが前記サイドメンバ底壁に設けられ、
平面視した場合に、前記第1リブと前記第2リブと前記サイドメンバ外縦壁とで三角形が形成され、
前記サイドメンバ外縦壁で形成される1辺に対向する前記三角形の頂点が、前記サイドメンバ内縦壁を介在させた状態で、前記クロスメンバ取り付け用前縦壁および前記クロスメンバ取り付け用後縦壁の一方に接続されている、
ことを特徴とする請求項3記載のサイドメンバ構造。
【請求項5】
車幅方向外側の端部が前記第2リブの車幅方向外側の端部と共に前記サイドメンバ外縦壁に接続され、車幅方向内側の端部が前記クロスメンバ取り付け用前壁部および前記クロスメンバ取り付け用後壁部の他方に前記サイドメンバ内縦壁を介在させた状態で接続された第3リブが前記サイドメンバ底壁に設けられ、
前記第2リブの車幅方向内側の端部と前記第3リブの車幅方向内側の端部とを接続する車両前後方向に延びる第4リブが前記サイドメンバ内縦壁で構成されている、
ことを特徴とする請求項4記載のサイドメンバ構造。
【請求項6】
前記第2リブの車幅方向外側の端部と前記第3リブの車幅方向外側の端部とが接続される前記サイドメンバ外縦壁の箇所と、前記第4リブの延在方向の中間の箇所とを接続する第5リブが前記サイドメンバ底壁に設けられている、
ことを特徴とする請求項5記載のサイドメンバ構造
【請求項7】
車幅方向外側の端部が前記取り付け部前縦壁および前記取り付け部後縦壁の一方に前記サイドメンバ外縦壁を介在させた状態で接続される第6リブと、車幅方向外側の端部が前記取り付け部前縦壁および前記取り付け部後縦壁の他方に前記サイドメンバ外縦壁を介在させた状態で接続される第7リブとが前記サイドメンバ底壁に設けられ、
前記第6リブの車幅方向内側の端部と前記第7リブの車幅方向内側の端部とが前記サイドメンバ内縦壁で接続されることにより、平面視した場合に、前記第6リブと前記第7リブと前記サイドメンバ外縦壁とで三角形状が形成され、
前記三角形の頂点を構成する前記第6リブの車幅方向内側の端部と前記第7リブの車幅方向内側の端部とが前記サイドメンバ内縦壁で接続された箇所は、前記クロスメンバ連結部の近傍に位置している、
ことを特徴とする請求項1記載のサイドメンバ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はサイドメンバ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車幅方向両側で車両前後方向に延在する一対のサイドメンバを車幅方向に延在する複数のクロスメンバで連結した車体構造において、サイドメンバによってサスペンション装置を支持する場合、サイドメンバの強度剛性を確保するために、サイドメンバに複数のリブを設ける構造が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-59230公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、このような車体構造においては、車両の操縦安定性および乗り心地を確保する観点から、サスペンション装置からサイドメンバに入力する荷重を如何にしてクロスメンバに効率よく伝達することが重要である。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、サイドメンバに入力した荷重をクロスメンバに効率よく伝達させることで車両の操縦安定性および乗り心地の向上の向上を図る上で有利なサイドメンバ構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の一実施の形態は、車両前後方向に延在するサイドメンバ底壁と、前記サイドメンバ底壁の車幅方向両側からそれぞれ起立するサイドメンバ外縦壁およびサイドメンバ内縦壁とを備え、前記サイドメンバ内縦壁にクロスメンバが連結されるクロスメンバ連結部が設けられ、前記サイドメンバ外縦壁にサスペンション取り付け部が設けられたサイドメンバであって、前記クロスメンバ連結部と前記サスペンション取り付け部とを接続する第1リブが前記サイドメンバ底壁に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一実施の形態によれば、サスペンション取り付け部に入力する荷重を、第1リブを介してクロスメンバ連結部からクロスメンバにそれぞれ効率よく伝達することができるので、車両の操縦安定性および乗り心地の向上の向上を図る上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施の形態に係るサイドメンバ構造が適用された車体後部の平面図である。
図2】実施の形態に係るサイドメンバ構造を車幅方向内側から見た斜視図である。
図3】実施の形態に係るサイドメンバ構造を車幅方向外側から見た斜視図である。
図4】実施の形態に係るサイドメンバ構造の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について図1図4を参照して説明する。
なお、以下の図面において符号FRは車両前方、符号UPは車両上方、符号INは車幅方向内方、符号OUTは車幅方向外方を示す。
図1に示すように、本実施の形態のサイドメンバ構造が適用された車体後部は、一対のリアサイドメンバ10と、前部クロスメンバ12と、後部クロスメンバ14とを含んで構成されている。
各リアサイドメンバ10は、車幅方向に間隔をおいて設けられ、車両前後方向に延在している。
【0009】
一対のリアサイドメンバ10の形状はほぼ左右対称であるため、本実施の形態では、車幅方向の左側に配置されるリアサイドメンバ10について説明する。
図2図4に示すように、各リアサイドメンバ10は、車両前後方向に延在するサイドメンバ底壁1002と、サイドメンバ底壁1002の車幅方向両側からそれぞれ起立するサイドメンバ外縦壁1004およびサイドメンバ内縦壁1006とを備え、上方に開放状に形成され、それらリアサイドメンバ10の上方に不図示のフロアパネルの後部が取り付けられ、各リアサイドメンバ10は閉断面構造とされる。
【0010】
サイドメンバ内縦壁1006に前部クロスメンバ12が連結される前部クロスメンバ連結部16が設けられ、この後方に後部クロスメンバ14が連結される後部クロスメンバ連結部18が設けられている。
前部クロスメンバ連結部16には、前部クロスメンバ12の端部が連結され、後部クロスメンバ連結部18には、後部クロスメンバ14の端部が連結されている。
【0011】
前部クロスメンバ連結部16は、前部クロスメンバ取り付け用底壁1602と、前部クロスメンバ取り付け用底壁1602の前後からそれぞれ起立する前部クロスメンバ取り付け用前縦壁1604および前部クロスメンバ取り付け用後縦壁1606とを備えている。
そして、前部クロスメンバ12の底壁と前縦壁と後縦壁がそれぞれ前部クロスメンバ連結部16の前部クロスメンバ取り付け用底壁1602と、前部クロスメンバ取り付け用前縦壁1604と、前部クロスメンバ取り付け用後縦壁1606に重ね合わされ接合され、上述のようにフロアパネルの後部が配置されることで前部クロスメンバ12は閉断面構造とされる。
【0012】
後部クロスメンバ連結部18は、後部クロスメンバ取り付け用底壁1802と、後部クロスメンバ取り付け用底壁1802の前後からそれぞれ起立する後部クロスメンバ取り付け用前縦壁1804および後部クロスメンバ取り付け用後縦壁1806とを備えている。
そして、後部クロスメンバ14の底壁と前縦壁と後縦壁がそれぞれ後部クロスメンバ連結部18の後部クロスメンバ取り付け用底壁1802と、後部クロスメンバ取り付け用前縦壁1804と、後部クロスメンバ取り付け用後縦壁1806に重ね合わされ接合され、上述のようにフロアパネルの後部が配置されることで後部クロスメンバ14は閉断面構造とされる。
【0013】
また、サイドメンバ外縦壁1004にストラット式サスペンションのサスペンション取り付け部20が設けられている。
サスペンション取り付け部20は、その中央に開口2002Aが設けられた取り付け上壁部2002と、取り付け上壁部2002の車両前後から垂設された取り付け前縦壁2004および取り付け後縦壁2006とを含んで構成されている。
サスペンション取り付け部20は、前部クロスメンバ連結部16および後部クロスメンバ連結部18から車両前後方向において変位した箇所に設けられている。
【0014】
そして、リアサイドメンバ10のサイドメンバ底壁1002には第1前リブ22、第1後リブ24、第2リブ26から第7リブ36が上方に突出して設けられている。
第1前リブ22は、前部クロスメンバ連結部16の後部とサスペンション取り付け部20の前部とを接続しており、第1前リブ22は車幅方向外側に至るにつれて後方に変位する傾斜で延在している。
詳細に説明すると、第1前リブ22の車幅方向内側の端部と、前部クロスメンバ連結部16を構成する前部クロスメンバ取り付け用前縦壁1604および前部クロスメンバ取り付け用後縦壁1606の一方の車幅方向内側の端部とは、サイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で接続されている。
本実施の形態では、第1前リブ22の車幅方向内側の端部と、前部クロスメンバ取り付け用後縦壁1606の車幅方向内側の端部とが、サイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で接続されている。
なお、前部クロスメンバ連結部16のレイアウトによっては、第1前リブ22の車幅方向内側の端部と、前部クロスメンバ取り付け用前縦壁1604の車幅方向内側の端部とが、サイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で接続される。
また、第1前リブ22の車幅方向外側の端部と、サスペンション取り付け部20を構成する取り付け前縦壁2004および取り付け後縦壁2006の一方の車幅方向外側の端部とは、サイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続されている。
本実施の形態では、第1前リブ22の車幅方向外側の端部と取り付け前縦壁2004の車幅方向外側の端部とが、サイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続されている。
なお、サスペンション取り付け部20のレイアウトによっては、第1前リブ22の車幅方向外側の端部と取り付け後縦壁2006の車幅方向外側の端部とが、サイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続される。
【0015】
第1後リブ24は、後部クロスメンバ連結部18の前部とサスペンション取り付け部20の後部とを接続しており、第1後リブ24はほぼ車幅方向に沿って延在している。
詳細に説明すると、第1後リブ24の車幅方向内側の端部と、後部クロスメンバ連結部18を構成する後部クロスメンバ取り付け用前縦壁1804および後部クロスメンバ取り付け用後縦壁1806の一方の車幅方向内側の端部とは、サイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で接続され、本実施の形態では、第1後リブ24の車幅方向内側の端部と後部クロスメンバ取り付け用前縦壁1804の車幅方向内側の端部とが、サイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で接続されている。
なお、後部クロスメンバ連結部18のレイアウトによっては、第1後リブ24の車幅方向内側の端部と後部クロスメンバ取り付け用後縦壁1806の車幅方向内側の端部とが、サイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で接続される。
また、第1後リブ24の車幅方向外側の端部と、サスペンション取り付け部20を構成する取り付け前縦壁2004および取り付け後縦壁2006の一方の車幅方向外側の端部とは、サイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続され、本実施の形態では、第1後リブ24の車幅方向外側の端部と取り付け後縦壁2006の車幅方向外側の端部とが、サイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続されている。
なお、サスペンション取り付け部20のレイアウトによっては、第1後リブ24の車幅方向外側の端部と取り付け前縦壁2004の車幅方向外側の端部とが、サイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続される。
【0016】
第2リブ26は、その車幅方向外側の端部が、前部クロスメンバ連結部16の車両前後方向の中間部に対向するサイドメンバ外縦壁1004の箇所に接続され、その車幅方向内側の端部が第1前リブ22の車幅方向内側の端部と共にサイドメンバ内縦壁1006に接続されている。
平面視した場合に、第1前リブ22と第2リブ26とサイドメンバ外縦壁1004とで三角形が形成されている。
サイドメンバ外縦壁1004で形成される1辺に対向する三角形の頂点が、サイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で、前部クロスメンバ取り付け用前縦壁1604および前部クロスメンバ取り付け用後縦壁1606の一方に接続され、本実施の形態では、前部クロスメンバ取り付け用後縦壁1606に接続されている。
なお、前部クロスメンバ連結部16のレイアウトによっては、サイドメンバ外縦壁1004で形成される1辺に対向する三角形の頂点が、サイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で、前部クロスメンバ取り付け用前縦壁1604に接続される。
【0017】
第3リブ28は、その車幅方向外側の端部が第2リブ26の車幅方向外側の端部と共にサイドメンバ外縦壁1004に接続され、その車幅方向内側の端部が前部クロスメンバ取り付け用前壁部1604および前部クロスメンバ取り付け用後壁部1606の他方にサイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で接続され、本実施の形態では、その車幅方向内側の端部が前部クロスメンバ取り付け用前壁部1604にサイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で接続されている。
なお、前部クロスメンバ連結部16のレイアウトによっては、第3リブ28の車幅方向内側の端部が前部クロスメンバ取り付け用後壁部1606にサイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で接続される。
【0018】
第4リブ30は車両前後方向に延在し、第2リブ26の車幅方向内側の端部と第3リブ28の車幅方向内側の端部とを接続しており、本実施の形態では、第4リブ30は、第2リブ26の車幅方向内側の端部と第3リブ28の車幅方向内側の端部との間に位置するサイドメンバ内縦壁1006の箇所で構成されている。
平面視した場合に、第2リブ26と第3リブ28と第4リブ30とで三角形が形成されている。
【0019】
第5リブ32はほぼ車幅方向に延在し、第2リブ26の車幅方向外側の端部と第3リブ28の車幅方向外側の端部とが接続されるサイドメンバ外縦壁1004の箇所と、第4リブ30の延在方向の中間の箇所とを接続している。
【0020】
第6リブ34は、その車幅方向外側の端部がサスペンション取り付け部20の取り付け前縦壁2004および取り付け後縦壁2006の一方にサイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続され、本実施の形態では、その車幅方向外側の端部が取り付け前縦壁2004にサイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続されている。
なお、サスペンション取り付け部20のレイアウトによっては、第6リブ34の車幅方向外側の端部が取り付け後縦壁2006にサイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続される。
【0021】
第7リブ36は、その車幅方向外側の端部がサスペンション取り付け部20の取り付け前縦壁2004および取り付け後縦壁2006の他方にサイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続され、本実施の形態では、車幅方向外側の端部が取り付け後縦壁2006にサイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続されている。
なお、サスペンション取り付け部20のレイアウトによっては、第7リブ36の車幅方向外側の端部が取り付け前縦壁2004にサイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続される。
第6リブ34の車幅方向内側の端部と第7リブ36の車幅方向内側の端部とはサイドメンバ内縦壁1006の箇所で接続され、第6リブ34の車幅方向内側の端部と第7リブ36の車幅方向内側の端部とが接続される箇所は、サスペンション取り付け部20の車両前後方向の中間部に対向する箇所である。
平面視した場合、第6リブ34と第7リブ36とサイドメンバ外縦壁1004とで三角形状が形成されている。
三角形の頂点を構成する第6リブ34の車幅方向内側の端部と第7リブ36の車幅方向内側の端部とがサイドメンバ内縦壁1006で接続された箇所は、後部クロスメンバ連結部18の近傍に位置し、また、前部クロスメンバ連結部16の近傍に位置している。
なお、第3リブ28から第1後リブ24にわたり車両前後方向に延在する補助リブ38がサイドメンバ底壁1002に設けられ、第3リブ28、第5リブ32、第2リブ26、第1前リブ22、第6リブ34、第7リブ36、第1後リブ24のリブの延在方向の中間部を接続している。
このように前部クロスメンバ連結部16、後部クロスメンバ連結部18、サスペンション取り付け部20が設けられたリアサイドメンバ10の箇所は、第1前リブ22、第1後リブ24、第2リブ26から第7リブ36により三角形が並べられたトラス構造により補強され、強度剛性が確保されている。
【0022】
なお、本実施の形態では、リアサイドメンバ10は、ダイカストで一体成型されているが、前部クロスメンバ連結部16や後部クロスメンバ連結部18、サスペンション取り付け部20などを個別に溶接で取り付けたリアサイドメンバ10でもよい。
また、第3リブ28よりも車両前方のサイドメンバ底壁1002に、トラス構造を構成する複数のリブが設けられているが、本発明を明確にするため、それらのリブは、図2図3図4において省略している。
【0023】
本実施の形態によれば、前部クロスメンバ連結部16とサスペンション取り付け部20とを接続する第1前リブ22がサイドメンバ底壁1002に設けられ、後部クロスメンバ連結部18とサスペンション取り付け部20とを接続する第1後リブ24がサイドメンバ底壁1002に設けられている。
したがって、ストラット式サスペンションからサスペンション取り付け部20に入力する荷重を、第1前リブ22、第1後リブ24を介して前部クロスメンバ連結部16、後部クロスメンバ連結部18から前部クロスメンバ12、後部クロスメンバ14にそれぞれ効率よく伝達することができるので、車両の操縦安定性および乗り心地の向上を図る上で有利となる。
【0024】
また、本実施の形態では、第1前リブ22の車幅方向内側の端部と、前部クロスメンバ連結部16の前部クロスメンバ取り付け用後縦壁1606の端部とがサイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で接続され、第1後リブ24の車幅方向内側の端部と、後部クロスメンバ連結部18の後部クロスメンバ取り付け用前縦壁1804の端部とがサイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で接続されている。
したがって、ストラット式サスペンションからサスペンション取り付け部20に入力する荷重を、第1前リブ22、第1後リブ24を介して前部クロスメンバ連結部16の前部クロスメンバ取り付け用後縦壁1606、後部クロスメンバ連結部18の後部クロスメンバ取り付け用前壁部1804、前部クロスメンバ12、後部クロスメンバ14にそれぞれ効率よく伝達する上で有利となり、車両の操縦安定性および乗り心地の向上を図る上でより有利となる。
【0025】
また、本実施の形態では、第1前リブ22の車幅方向外側の端部とサスペンション取り付け部20の取り付け前縦壁2004の車幅方向外側の端部とは、サイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続され、第1後リブ24の車幅方向外側の端部とサスペンション取り付け部20の取り付け後縦壁2006の車幅方向外側の端部とは、サイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続されている。
したがって、ストラット式サスペンションからサスペンション取り付け部20に入力する荷重を、サスペンション取り付け部20の取り付け前縦壁2004、取り付け後縦壁2006から第1前リブ22、第1後リブ24に効率的に伝達する上で有利となる。
そのため、それら荷重を第1前リブ22、第1後リブ24から前部クロスメンバ連結部16の前部クロスメンバ取り付け用後縦壁1606、後部クロスメンバ連結部18の後部クロスメンバ取り付け用前壁部1804、前部クロスメンバ12、後部クロスメンバ14にそれぞれ効率よく伝達する上でより有利となり、車両の操縦安定性および乗り心地の向上を図る上でより有利となる。
【0026】
また、本実施の形態では、第2リブ26の車幅方向外側の端部がサイドメンバ外縦壁1004に接続され、かつ、車幅方向内側の端部が第1前リブ22の車幅方向内側の端部と共にサイドメンバ内縦壁1006に接続され、平面視した場合に、第1前リブ22と第2リブ26とサイドメンバ外縦壁1004とで三角形が形成され、サイドメンバ外縦壁1004で形成される1辺に対向する三角形の頂点が、サイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で、前部クロスメンバ連結部16の前部クロスメンバ取り付け用後縦壁1606に接続されている。
したがって、第1前リブ22と第2リブ26とサイドメンバ外縦壁1004とによるトラス構造によってリアサイドメンバ10の強度剛性を高める上で有利となることから、ストラット式サスペンションからサスペンション取り付け部20に入力する荷重を、上記トラス構造を介して前部クロスメンバ連結部16の前部クロスメンバ取り付け用後縦壁1606、前部クロスメンバ12に効率よく伝達する上でより有利となり、車両の操縦安定性および乗り心地の向上を図る上でより有利となる。
【0027】
また、本実施の形態では、第3リブ28の車幅方向外側の端部が第2リブ26の車幅方向外側の端部と共にサイドメンバ外縦壁1004に接続され、車幅方向内側の端部が前部クロスメンバ取り付け用前壁部1604にサイドメンバ内縦壁1006を介在させた状態で接続され、第2リブ26の車幅方向内側の端部と第3リブ28の車幅方向内側の端部とを接続する車両前後方向に延びる第4リブ30がサイドメンバ内縦壁1006で構成されている。
したがって、第2リブ26と第3リブ28と第4リブ30とによるトラス構造によってリアサイドメンバ10の強度剛性を高める上で有利となることから、ストラット式サスペンションからサスペンション取り付け部20に入力する荷重を、上記トラス構造を介して前部クロスメンバ連結部16の前部クロスメンバ取り付け用前縦壁1604、前部クロスメンバ取り付け用後縦壁1606、前部クロスメンバ12に効率よく伝達する上でより有利となり、車両の操縦安定性および乗り心地の向上を図る上でより有利となる。
【0028】
また、本実施の形態では、第2リブ26の車幅方向外側の端部と第3リブ28の車幅方向外側の端部とが接続されるサイドメンバ外縦壁1004の箇所と、第4リブ30の延在方向の中間の箇所とを接続する第5リブ32がリアサイドメンバ底壁1002に設けられている。
したがって、第5リブ32によって第2リブ26と第3リブ28と第4リブ30とによるトラス構造を補強することができるため、ストラット式サスペンションからサスペンション取り付け部20に入力する荷重を、上記トラス構造を介して前部クロスメンバ連結部16の前部クロスメンバ取り付け用前縦壁1604、前部クロスメンバ取り付け用後縦壁1606、前部クロスメンバ12に効率よく伝達する上でより有利となり、車両の操縦安定性および乗り心地の向上の向上を図る上でより一層有利となる。
【0029】
また、本実施の形態によれば、車幅方向外側の端部がサスペンション取り付け部20の取り付け前縦壁2004にサイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続される第6リブ34と、車幅方向外側の端部がサスペンション取り付け部20の取り付け後縦壁2006にサイドメンバ外縦壁1004を介在させた状態で接続される第7リブ36とがリアサイドメンバ底壁1002に設けられている。そして、第6リブ34の車幅方向内側の端部と第7リブ36の車幅方向内側の端部とがサイドメンバ内縦壁1006の箇所で接続されることにより、平面視した場合に、第6リブ34と第7リブ36とサイドメンバ外縦壁1004とで三角形状が形成されている。そして、三角形の頂点を構成する第6リブ34の車幅方向内側の端部と第7リブ36の車幅方向内側の端部とがサイドメンバ内縦壁1006で接続された箇所は、後部クロスメンバ連結部18の近傍に位置し、また、前部クロスメンバ連結部16の近傍に位置している。
したがって、第6リブ34と第7リブ36とサイドメンバ外縦壁1004とによるトラス構造によってリアサイドメンバ10の強度剛性を高める上で有利となることから、ストラット式サスペンションからサスペンション取り付け部20に入力する荷重を、上記トラス構造を介して後部クロスメンバ連結部18、後部クロスメンバ14に、また、前部クロスメンバ連結部16、前部クロスメンバ12に効率よく伝達する上でより有利となり、車両の操縦安定性および乗り心地の向上を図る上でより有利となる。
【0030】
なお、本実施の形態では、本発明がリアサイドメンバ10に適用された場合について説明したが、本発明はフロンアサイドメンバにも無論適用可能である。
また、本発明は、サスペンション取り付け部がサイドメンバ外縦壁に設けられたサイドメンバであれば適用可能であり、サスペンション取り付け部を含むサスペンション装置は、本実施の形態のストラット式サスペンションに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0031】
10 リアサイドメンバ(サイドメンバ)
1002 サイドメンバ底壁
1004 サイドメンバ外縦壁
1006 サイドメンバ内外壁
12 前部クロスメンバ
14 後部クロスメンバ
16 前部クロスメンバ連結部(クロスメンバ連結部)
1602 前部クロスメンバ取り付け用底壁
1604 前部クロスメンバ取り付け用前縦壁
1606 前部クロスメンバ取り付け用後縦壁
18 後部クロスメンバ連結部(クロスメンバ連結部)
1802 後部クロスメンバ取り付け用底壁
1804 後部クロスメンバ取り付け用前縦壁
1806 後部クロスメンバ取り付け用後縦壁
20 サスペンション取り付け部
2002A 開口
2002 取り付け上壁部
2004 取り付け前縦壁
2006 取り付け後縦壁
22 第1前リブ(第1リブ)
24 第1後リブ(第1リブ)
26 第2リブ
28 第3リブ
30 第4リブ
32 第5リブ
34 第6リブ
36 第7リブ
38 補助リブ
図1
図2
図3
図4