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特開2024-141381プロジェクター、プロジェクターの制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141381
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】プロジェクター、プロジェクターの制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20241003BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20241003BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20241003BHJP
   G09G 5/37 20060101ALI20241003BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
G09G5/00 510B
G03B21/14 E
G03B21/00 D
G09G5/37 600
H04N5/74 Z
G09G5/00 X
G09G5/00 550X
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023052985
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】三好 一弘
(72)【発明者】
【氏名】宮本 真孝
【テーマコード(参考)】
2K203
5C058
5C182
【Fターム(参考)】
2K203FA62
2K203FA82
2K203FB03
2K203GB55
2K203GB62
2K203KA07
2K203KA88
2K203MA23
5C058BA27
5C058BA35
5C058EA02
5C058EA26
5C182AA03
5C182AA04
5C182AB03
5C182AC02
5C182AC03
5C182AC13
5C182AC32
5C182AC37
5C182AC39
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA64
5C182BC25
5C182CB13
5C182CB14
5C182CC02
5C182CC24
(57)【要約】
【課題】取手を用いて投射面とプロジェクターとの距離が測定される場合、投射サイズを測定可能な利用条件が限られる。
【解決手段】プロジェクターは、画像を示す画像光を射出する光学装置と、処理装置と、前記光学装置と前記処理装置とを収容する筐体と、を含み、前記処理装置は、前記光学装置を用いて投射面に、第1の方法と、第2の方法と、を含む、前記投射面における前記画像のサイズを決定するための複数の方法のうちの1の方法を選択するための第1画像を表示することと、前記第1の方法が選択された場合に、前記光学装置を用いて前記投射面に、長さを測定する対象である第2画像を表示することと、前記第2の方法が選択された場合に、前記光学装置を用いて前記投射面に、幅を変更可能な第3画像を表示することと、を実行する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を示す画像光を射出する光学装置と、
処理装置と、
前記光学装置と前記処理装置とを収容する筐体と、を含み、
前記処理装置は、
前記光学装置を用いて投射面に、第1の方法と、第2の方法と、を含む、前記投射面における前記画像のサイズを決定するための複数の方法のうちの1の方法を選択するための第1画像を表示することと、
前記第1の方法が選択された場合に、前記光学装置を用いて前記投射面に、長さを測定する対象である第2画像を表示することと、
前記第2の方法が選択された場合に、前記光学装置を用いて前記投射面に、幅を変更可能な第3画像を表示することと、
を実行するプロジェクター。
【請求項2】
前記第1画像は、前記複数の方法のそれぞれを示す複数の第4画像を含む、
請求項1に記載のプロジェクター。
【請求項3】
前記第3画像の前記幅は、前記筐体の筐体幅、またはリモートコントローラーのコントローラー幅を基準とする、
請求項1または請求項2に記載のプロジェクター。
【請求項4】
前記第1画像は、測定器具を有するか否かを選択するための第5画像を含む、
請求項1または請求項2に記載のプロジェクター。
【請求項5】
前記処理装置は、前記測定器具を有することが選択された場合に、前記第1の方法を選択する、
請求項4に記載のプロジェクター。
【請求項6】
前記処理装置は、前記測定器具を有しないことが選択された場合に、前記第2の方法を選択する、
請求項4に記載のプロジェクター。
【請求項7】
前記複数の方法は、第3の方法をさらに含み、
前記処理装置は、
前記測定器具を有しないことが選択された場合に、前記筐体と前記投射面との間の距離の大小を選択させる第6画像を表示することと、
前記距離が小さいことが選択された場合に、前記第2の方法を選択することと、
前記距離が大きいことが選択された場合に、前記第3の方法を選択することと、
前記第3の方法が選択された場合に、前記光学装置を用いて前記投射面に、画像幅を変更可能であり、前記第3画像よりも小さい第7画像を表示することと、
を実行する、
請求項4に記載のプロジェクター。
【請求項8】
前記第3画像の前記幅は、前記筐体の筐体幅を基準とし、
前記第7画像の前記画像幅は、リモートコントローラーのコントローラー幅を基準とする、
請求項7に記載のプロジェクター。
【請求項9】
プロジェクターから投射面に第1の方法と、第2の方法と、を含む、前記投射面における画像のサイズを決定するための複数の方法のうちの1の方法を選択するための第1画像を表示することと、
前記第1の方法が選択された場合に、前記プロジェクターから前記投射面に、長さを測定する対象である第2画像を表示することと、
前記第2の方法が選択された場合に、前記プロジェクターから前記投射面に、幅を変更可能な第3画像を表示することと、
を含むプロジェクターの制御方法。
【請求項10】
プロジェクターに、
第1の方法と、第2の方法と、を含む、前記投射面における画像のサイズを決定するための複数の方法のうちの1の方法を選択するための第1画像を投射面に表示させることと、
前記第1の方法が選択された場合に、前記投射面に長さを測定する対象である第2画像を表示させることと、
前記第2の方法が選択された場合に、前記投射面に幅を変更可能な第3画像を表示させることと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プロジェクター、プロジェクターの制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
投射面とプロジェクターとの距離を測定するプロジェクターが知られている。投射面とプロジェクターとの距離が測定されることによって、スクリーン上の投射画面の大きさが求められる。特許文献1に記載されるプロジェクターは、サイズ表示部を有する。サイズ表示部には、投射サイズが目盛として記載される。使用者は、サイズ表示部である取手を用いて装置本体の位置をセットする。使用者は、取手に設けられる目盛によって、投射画面の投射サイズを確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-161833号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
取手を用いて投射面とプロジェクターとの距離が測定される場合、投射サイズを測定可能な利用条件が限られる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のプロジェクターは、画像を示す画像光を射出する光学装置と、処理装置と、前記光学装置と前記処理装置とを収容する筐体と、を含み、前記処理装置は、前記光学装置を用いて投射面に、第1の方法と、第2の方法と、を含む、前記投射面における前記画像のサイズを決定するための複数の方法のうちの1の方法を選択するための第1画像を表示することと、前記第1の方法が選択された場合に、前記光学装置を用いて前記投射面に、長さを測定する対象である第2画像を表示することと、前記第2の方法が選択された場合に、前記光学装置を用いて前記投射面に、幅を変更可能な第3画像を表示することと、を実行する。
【0006】
本開示のプロジェクターの制御方法は、プロジェクターから投射面に第1の方法と、第2の方法と、を含む、前記投射面における画像のサイズを決定するための複数の方法のうちの1の方法を選択するための第1画像を表示することと、前記第1の方法が選択された場合に、前記プロジェクターから前記投射面に、長さを測定する対象である第2画像を表示することと、前記第2の方法が選択された場合に、前記プロジェクターから前記投射面に、幅を変更可能な第3画像を表示することと、を含む。
【0007】
本開示のプログラムは、プロジェクターに、第1の方法と、第2の方法と、を含む、前記投射面における画像のサイズを決定するための複数の方法のうちの1の方法を選択するための第1画像を投射面に表示させることと、前記第1の方法が選択された場合に、前記投射面に長さを測定する対象である第2画像を表示させることと、前記第2の方法が選択された場合に、前記投射面に幅を変更可能な第3画像を表示させることと、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】投射システムの概略構成を示す図。
図2】投射面に投射される投射画像の概略構成を示す図。
図3】プロジェクターのブロック構成を示す図。
図4】リモコンの概略構成を示す図。
図5】設定画像を含む投射画像を示す図。
図6】選択画像を含む投射画像を示す図。
図7】測定画像を含む投射画像を示す図。
図8】使用者が測定対象画像を測定するときの状態を示す図。
図9】測定画像を含む投射画像を示す図。
図10】調整画像を含む投射画像を示す図。
図11】調整画像を含む投射画像を示す図。
図12】調整画像を含む投射画像を示す図。
図13】プロジェクターで実行される制御フローを示す図。
図14】選択画像を含む投射画像を示す図。
図15】縦幅調整画像を含む投射画像を示す図。
図16】プロジェクターで実行される制御フローを示す図。
図17】選択画像を含む投射画像を示す図。
図18】選択画像を含む投射画像を示す図。
図19】サブ選択画像を含む投射画像を示す図。
図20】サブ選択画像を含む投射画像を示す図。
図21】サブ選択画像を含む投射画像を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、投射システム1の概略構成を示している。投射システム1は、プロジェクター10と、画像提供装置300と、を備える。プロジェクター10は、投射面SCに投射画像PGを投射する。投射画像PGは、画像に相当する。図1に示す投射システム1は、1つの画像提供装置300を備えるが、これに限定されない。複数の画像提供装置300がプロジェクター10に接続されてもよい。
【0010】
投射面SCは、プロジェクター10から投射された投射画像PGを表示する。図1に示す投射面SCは、スクリーンで構成されるが、これに限定されない。投射面SCは、室内の壁、天井、建物の外壁等でもよい。投射面SCの投射面形状は、平面に限定されず、曲面、凹凸を有する面、球面等の3次元形状でもよい。
【0011】
プロジェクター10は、投射面SCと対向する位置に配置される。プロジェクター10は、画像提供装置300と通信可能に接続する。プロジェクター10は、画像提供装置300と異なる制御装置と通信可能に接続されてもよい。プロジェクター10は、画像提供装置300から画像データを受信する。プロジェクター10は、画像データに基づいて、投射面SCに投射画像PGを投射する。プロジェクター10は、内部に記憶された表示データに基づいて、投射面SCに投射画像PGを投射してもよい。プロジェクター10は、ケース11と操作パネル13とを備える。
【0012】
ケース11は、プロジェクター10の外装を構成する。ケース11は、制御ユニット60、メモリー70等を収容する。ケース11は、画像投射装置30の少なくとも一部を収容する。画像投射装置30、制御ユニット60、及びメモリー70は、後述される。ケース11は、筐体の一例に対応する。
【0013】
操作パネル13は、使用者Mによって操作される。使用者Mは、操作パネル13に対して入力操作を行うことによって、プロジェクター10の各種設定を行う。操作パネル13は、複数の操作ボタン15を有する。図1に示すプロジェクター10は、操作パネル13を備えるが、これに限定されない。プロジェクター10は、操作パネル13を備えなくてもよい。
【0014】
画像提供装置300は、プロジェクター10と通信可能に接続する。画像提供装置300は、画像データをプロジェクター10に送信する。画像提供装置300は、プロジェクター10が投射面SCに投射する投射画像PGの画像形状を調整する機能を有してもよい。画像提供装置300は、タブレット端末、スマートフォン、モバイルコンピューター、デスクトップコンピューター等である。
【0015】
投射システム1は、リモコン200を備えてもよい。リモコン200は、リモートコントローラーの略である。リモコン200は、プロジェクター10に付属する。リモコン200は、赤外線通信機能、もしくはBluetooth通信機能を有する。Bluetoothは、登録商標である。リモコン200は、プロジェクター10と通信する。リモコン200は、入力操作可能な複数のボタンを有する。使用者Mがボタンを操作すると、リモコン200は、プロジェクター10に操作信号を送信する。プロジェクター10は、操作信号を受信し、操作信号に基づいて動作する。
【0016】
図2は、投射面SCに投射される投射画像PGの概略構成を示している。図2は、投射面SCとプロジェクター10とを示している。図2は、アスペクト比がa:bの投射画像PGを示している。アスペクト比は、投射画像PGの長辺と短辺の比率である。a、bは、アスペクト比を表す整数である。アスペクト比は、例えば、4:3、16:9、16:10である。
【0017】
図2を含む複数の図は、XYZ座標系を示している。X軸は、投射面SCに対して直交する軸である。+X方向は、投射面SCに向かって、手前から奥に向かう方向である。-X方向は、投射面SCから手前に向かう方向である。Y軸は、投射画像PGの長辺と平行な軸である。+Y方向は、投射面SCに向かって、左から右に向かう方向である。-Y方向は、投射面SCに向かって、右から左へ向かう方向である。Z軸はY軸に対して投射面SC内で直交する軸であり、投射画像PGの短辺と平行である。+Z方向は、左手系での+Z方向であり、図2の例では、投射画像PGが横長な画像である場合に、投射画像PGの下から上に向かう方向である。-Z方向は、図2の上から下に向かう方向である。
【0018】
プロジェクター10は、投射面SCと対向する位置に配置される。プロジェクター10は、Y軸に沿って所定のケース幅PLを有する。ケース幅PLは、プロジェクター10のY軸に沿った幅と一致する。ケース幅PLは、筐体幅の一例に対応する。
【0019】
図2に示す投射画像PGの投射画像幅PWは、投射面SCに投射される投射画像PGの長辺の長さである。投射画像PGの長辺は、Y軸と平行もしくは略平行である。図2に示す投射画像PGの投射画像高さPHは、投射面SCに投射される投射画像PGの短辺の長さである。投射画像PGの短辺は、Z軸と平行もしくは略平行である。投射面SCに投射される投射画像PGは、矩形形状である。対角線長さYは、投射面SCに投射される投射画像PGの対角線の長さである。投射面SCに投射される投射画像PGの投射画像幅PW、投射画像高さPH、及び対角線長さYは、投射面SCに投射される投射画像PGの長さの一例である。図2は、仮想水平線VHを示している。仮想水平線VHは、投射画像PGの中心を通る長辺と平行な仮想線である。仮想水平線VHの上方の領域は、第1領域R1と表される。仮想水平線VHの下方の領域は、第2領域R2と表される。
【0020】
図3は、プロジェクター10のブロック構成を示している。図3は、プロジェクター10と、リモコン200とを示している。プロジェクター10とリモコン200は、赤外線通信、もしくはBluetooth通信で通信する。
【0021】
プロジェクター10は、操作パネル13と、画像投射装置30と、制御ユニット60と、メモリー70と、通信インターフェイス80と、受信部90と、を備える。プロジェクター10は、図示しない電源ユニット等を備える。
【0022】
操作パネル13は、複数の操作ボタン15を有する。複数の操作ボタン15は、一例として、メニューボタン、戻るボタン、操作決定ボタン、選択ボタン、調整ボタン、初期値ボタン等である。使用者Mは、複数の操作ボタン15の中から所望の操作ボタン15を適宜選択し、操作ボタン15に対して入力操作を行う。操作パネル13は、使用者Mからの入力操作を受け付ける。
【0023】
画像投射装置30は、外部装置から入力される画像情報に応じた画像光を形成する。画像投射装置30は、画像光を投射面SCに拡大投射する。画像投射装置30は、制御ユニット60の制御に基づいて、投射面SCに投射画像PGを投射する。画像投射装置30は、画像提供装置300から送信された画像データに基づいて投射画像PGを投射面SCに投射する。画像投射装置30は、投射面SCにOSD画像を投射する。OSDは、オンスクリーンディスプレイの略である。OSD画像は、投射画像PG内に表示される。OSD画像は、プロジェクター10の設定や操作情報等を表示する。画像投射装置30は、光学装置の一例に対応する。
【0024】
画像投射装置30は、光源ユニット、画像形成ユニット、投射光学ユニット等で構成される。光源ユニット、画像形成ユニット、投射光学ユニット等は、図示されない。光源ユニットは、一例として、個体光源と波長変換素子とを有する。画像形成ユニットは、一例として、1以上の透過型液晶パネルで構成される。画像形成ユニットは、1以上のDMD(Digital Micromirror Device)を備える構成とされてもよい。投射光学ユニットは、一例として、1以上のレンズを有する。投射光学ユニットの少なくとも一部は、画像投射装置30に対して着脱可能に構成されてもよい。
【0025】
制御ユニット60は、プロジェクター10を制御するコントローラーである。制御ユニット60は、一例として、CPU(Central Processing Unit)を有するプロセッサーである。制御ユニット60は、1又は複数のプロセッサーで構成される。制御ユニット60は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリーを有してもよい。半導体メモリーは、制御ユニット60のワークエリアとして機能する。制御ユニット60は、制御プログラムCPを実行することによって、各種機能部として機能する。制御プログラムCPは、メモリー70に記憶される。制御ユニット60は、制御プログラムCPを実行することによって、OSD制御部61、データ処理部63、及び画像制御部65として機能する。制御ユニット60は、処理装置の一例に対応する。
【0026】
OSD制御部61は、投射画像PG内に各種のOSD画像を表示させる機能部である。OSD制御部61は、OSDデータ71に基づいて各種のOSD画像を表示させる。OSDデータ71は、メモリー70に記憶される。OSD画像は、設定画像100、選択画像101等を含む。設定画像100、及び選択画像101は、後述される。OSD画像は、各種のメッセージ、操作を示す画像、入力データ画像等のいずれかを含んでもよい。
【0027】
データ処理部63は、投射面SCに投射された投射画像PGの長さに対応するサイズデータを算出する機能部である。データ処理部63は、使用者Mによって入力された入力データに基づいて、サイズデータを算出する。サイズデータは、投射面SCに投射される投射画像PGの長さである。サイズデータは、データ処理部63によって算出される。サイズデータは、一例として、投射面SCに投射される投射画像PGの対角線長さYである。サイズデータは、投射画像高さPH、投射画像幅PWのいずれかでもよい。サイズデータが投射画像高さPH、投射画像幅PWのいずれかである場合、投射面SCに投射される投射画像PGの大きさは、投射画像高さPH、投射画像幅PWのいずれかとアスペクト比とによって求められる。
【0028】
データ処理部63は、サイズデータを出力する。データ処理部63は、サイズデータをOSD制御部61に出力する。OSD制御部61には、サイズデータが入力される。OSD制御部61は、サイズデータに基づいて各種画像を投射画像PG内に表示させる。データ処理部63は、通信インターフェイス80を介してサイズデータを外部装置に出力してもよい。データ処理部63は、サイズデータをメモリー70に出力してもよい。メモリー70は、サイズデータを記憶する。
【0029】
画像制御部65は、画像提供装置300から送信された画像データに対して画像処理を行う。画像制御部65は、各種設定値を用いて画像データを補正する。各種設定値は、メモリー70に記憶される。設定値は、アスペクト比、コントラスト、明るさ、幾何学歪み補正に係る補正値等である。画像制御部65は、画像データに基づく画像上にOSD画像を重ねて表示させる画像処理を行ってもよい。
【0030】
メモリー70は、各種データを記憶する。メモリー70は、RAM、ROM等で構成される。メモリー70は、制御プログラムCP、及びOSDデータ71を記憶する。メモリー70は、画像制御部65で用いられる各種設定値、データ処理部63で算出されたサイズデータ等を記憶する。
【0031】
制御プログラムCPは、制御ユニット60を各種機能部として機能させるファームウェアである。制御プログラムCPは、制御ユニット60をOSD制御部61、データ処理部63、及び画像制御部65として動作させる。制御プログラムCPは、制御ユニット60をOSD制御部61、データ処理部63、及び画像制御部65以外の機能部として動作させてもよい。制御プログラムCPは、プログラムの一例に対応する。
【0032】
OSDデータ71は、投射画像PG内に表示されるOSD画像に係る各種データである。OSDデータ71は、各種の比率データを含む。各種の比率データは、後述される。OSDデータ71は、設定画像100、選択画像101、測定画像110等を生成するときに用いられる各種画像設定データを記憶する。
【0033】
通信インターフェイス80は、画像提供装置300と通信接続するインターフェイス回路である。通信インターフェイス80は、画像提供装置300と所定の通信プロトコルに従って、有線、もしくは無線で接続する。通信インターフェイス80は、有線コネクター、無線通信ポートを含む。有線コネクターは、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)コネクター、USB(Universal Serial Bus)コネクター、LAN(Local Area Network)コネクター等である。無線通信ポートは、Wi-Fi通信ポート、Bluetooth通信ポート等である。HDMI、Wi-Fi、及びBluetoothは、登録商標である。通信インターフェイス80は、画像提供装置300から画像データを受信する。通信インターフェイス80は、画像提供装置300に、プロジェクター10の各種設定データ等を送信する。通信インターフェイス80は、画像提供装置300にサイズデータを送信してもよい。通信インターフェイス80は、画像提供装置300と異なる外部装置と通信接続してもよい。通信インターフェイス80は、外部装置に、各種設定データ、サイズデータ等を送信する。通信インターフェイス80は、画像提供装置300もしくは外部装置にサイズデータを出力する。
【0034】
受信部90は、リモコン200から送信される操作信号を受信する。受信部90は、赤外線通信、もしくはBluetooth通信によって操作信号を受信する。受信部90は、操作信号を受信するアンテナおよび受信回路を含む。操作信号は、プロジェクター10の電源を操作する電源操作信号、OSD画像に係る指示信号、調整信号等を含む。受信部90は、操作信号を制御ユニット60に送信する。制御ユニット60は、入力データとして操作信号を受信し、操作信号に基づいて各種制御を行う。
【0035】
リモコン200は、受信部90に操作信号を送信する。使用者Mがリモコン200に備えられる各種ボタンのいずれかに対して入力操作を行ったとき、リモコン200は、受信部90に操作信号を送信する。リモコン200は、複数のボタンのそれぞれに対応した操作信号を受信部90に送信する。
【0036】
図4は、リモコン200の概略構成を示している。リモコン200は、複数のボタンとして、電源ボタン201、上下左右ボタン203、複数の入力ボタン205、決定ボタン207、及び複数の割当ボタン209を備える。リモコン200の外装の少なくとも一辺は、リモコン幅RLで構成される。リモコン幅RLは、コントローラー幅の一例に対応する。
【0037】
電源ボタン201は、プロジェクター10の電源をオンもしくはオフするときに用いられる。使用者Mが電源ボタン201に対して入力操作を行うと、リモコン200は、プロジェクター10の電源をオンもしくはオフさせる電源操作信号をプロジェクター10に出力する。
【0038】
上下左右ボタン203は、各種アイコン等を選択するときに用いられる。使用者Mは、投射画像PG内に表示される複数のアイコン等のうちの1つを選択するとき、上下左右ボタン203に対して入力操作を行う。リモコン200は、複数のアイコン等のうちの1つを選択させる操作信号をプロジェクター10に送信する。
【0039】
複数の入力ボタン205は、使用者Mが各種調整、指示等を行うときに用いられる。複数の入力ボタン205は、それぞれ各種調整、指示に対応する。複数の入力ボタン205は、一例として、ホームボタン、音量調整ボタン、歪み補正ボタン、プロジェクター設定ボタン等のいずれかを含む。入力ボタン205の数は、適宜設定可能である。
【0040】
決定ボタン207は、使用者Mが入力操作の内容を決定するときに用いられる。使用者Mは、複数のアイコン等のうちの1つを選択することを決定したとき、決定ボタン207に対して入力操作を行う。リモコン200は、決定することを示す操作信号をプロジェクター10に送信する。
【0041】
複数の割当ボタン209は、機能を割当可能なボタンである。プロジェクター10が、予め定めた画像を含む投射画像PGを投射したとき、割当ボタン209は、画像に対応する操作信号を出力させる機能を有する。複数の割当ボタン209のそれぞれは、一例として、後述する第1ラベル画像103a等に表示される記号と対応する。図4に示すリモコン200は、第1割当ボタン209a、第2割当ボタン209b、第3割当ボタン209c、及び第4割当ボタン209dを有する。割当ボタン209の数は、適宜設定可能である。複数の入力ボタン205の内のいずれかが、割当ボタン209として機能してもよい。
【0042】
図5は、設定画像100を含む投射画像PGを示している。設定画像100は、OSD画像の一例である。設定画像100は、使用者Mが所定の入力操作を行うと、投射画像PG内に表示される。使用者Mが、一例として、複数の入力ボタン205に含まれるプロジェクター設定ボタンに対して入力操作を行うと、設定画像100が表示される。使用者Mが初めてプロジェクター10の電源を入れたとき、設定画像100が表示されてもよい。
【0043】
図5に示す設定画像100は、画質、映像、音声、初期設定、詳細設定、初期化をメニューとして表示する。図5に示す設定画像100は、初期設定が選択されたときのサブメニューを表示している。サブメニューは、言語、時刻、投射の向き、フォーカス、画面歪み補正、及び投射サイズである。使用者Mは、複数のサブメニューのうちの1つを選択すると、サブメニューに対応する設定を行うことができる。
【0044】
第1実施形態
第1実施形態は、第1選択画像101aを用いたサイズデータの算出方法を示している。第1選択画像101aは、選択画像101の一例であり、OSD画像である。使用者Mは、2つの算出方法のうちのいずれかを選択可能である。使用者Mは、プロジェクター10の利用条件に応じて算出方法を選択することができる。プロジェクター10は、使用者Mの状況に応じたサイズデータの算出方法を提供することができる。換言すれば、プロジェクター10は、投射画像PGのサイズを決定することができる。
【0045】
図6は、選択画像101を含む投射画像PGを示している。図6は、選択画像101の一例である第1選択画像101aを含む投射画像PGを示している。第1選択画像101aは、OSDデータ71に基づいてOSD制御部61で生成される。プロジェクター10は、画像投射装置30を用いて、第1選択画像101aを含む投射画像PGを投射面SCに投射する。第1選択画像101aは、2つの算出方法のうちの1の算出方法を選択するための画像である。第1選択画像101aは、第1選択肢画像103、及び第2選択肢画像105を含む。算出方法は、方法の一例に対応する。第1選択画像101aは、第1画像の一例に対応する。
【0046】
第1選択肢画像103は、第1算出方法を示す。第1算出方法は、後述される。使用者Mが第1選択肢画像103を選択すると、第1算出方法が選択される。使用者Mは、操作パネル13もしくはリモコン200を用いて第1選択肢画像103を選択することができる。第1選択肢画像103は、第1ラベル画像103a、第1イラスト画像103b、第1テキスト103cを含む。第1選択肢画像103は、第4画像の一例に対応する。
【0047】
第1ラベル画像103aは、第1選択肢画像103を示すラベルである。第1ラベル画像103aは、使用者Mが割当ボタン209を用いるときに参照される。第1ラベル画像103aは、記号を表示する。図6に示す第1ラベル画像103aは、第1記号Aを示している。第1記号Aは、第1割当ボタン209aに対応する。使用者Mは、第1選択肢画像103を選択するとき、第1割当ボタン209aに対して入力操作を行う。第1割当ボタン209aに対して入力操作が行われると、第1選択肢画像103に対応する第1算出方法が選択される。
【0048】
第1イラスト画像103bは、第1算出方法に用いられる測定値の測定方法を示している。第1イラスト画像103bは、後述する測定画像110と測定器具のイラストとを示している。使用者Mは、第1イラスト画像103bを視認することで、測定値の測定方法を確認することができる。
【0049】
第1テキスト103cは、第1算出方法に用いられる測定値の測定方法をテキストで示している。第1テキスト103cは、測定器具を用いて基準線の長さを測定する旨を示している。使用者Mは、第1テキスト103cを視認することで、測定値の測定方法を確認することができる。
【0050】
図6に示す第1選択肢画像103は、第1イラスト画像103b及び第1テキスト103cを含んでいるが、これに限定されない。第1選択肢画像103は、第1イラスト画像103bもしくは第1テキスト103cのいずれかを含んで構成されてもよい。
【0051】
第2選択肢画像105は、第2算出方法を示す。第2算出方法は、後述される。使用者Mが第2選択肢画像105を選択すると、第2算出方法が選択される。使用者Mは、操作パネル13もしくはリモコン200を用いて第2選択肢画像105を選択することができる。第2選択肢画像105は、第2ラベル画像105a、第2イラスト画像105b、第2テキスト105cを含む。第2選択肢画像105は、第4画像の一例に対応する。
【0052】
第2ラベル画像105aは、第2選択肢画像105を示すラベルである。第2ラベル画像105aは、使用者Mが割当ボタン209を用いるときに参照される。第2ラベル画像105aは、記号を表示する。図6に示す第2ラベル画像105aは、第2記号Bを示している。第2記号Bは、第2割当ボタン209bに対応する。使用者Mは、第2選択肢画像105を選択するとき、第2割当ボタン209bに対して入力操作を行う。第2割当ボタン209bに対して入力操作が行われると、第2選択肢画像105に対応する第2算出方法が選択される。
【0053】
第2イラスト画像105bは、第2算出方法に用いられる調整データの取得方法を示している。第2イラスト画像105bは、後述する調整画像120とプロジェクター10の画像とを示している。プロジェクター10の画像は、調整対象である対象物を表している。使用者Mは、第2イラスト画像105bを視認することで、調整データの取得方法を確認することができる。
【0054】
第2テキスト105cは、第2算出方法に用いられる調整データの取得方法をテキストで示している。第2テキスト105cは、プロジェクター10の本体サイズと基準線の幅とを合わせる指示を示している。使用者Mは、第2テキスト105cを視認することで、調整データの取得方法を確認することができる。
【0055】
図6に示す第2選択肢画像105は、第2イラスト画像105b及び第2テキスト105cを含んでいるが、これに限定されない。第2選択肢画像105は、第2イラスト画像105bもしくは第2テキスト105cのいずれかを含んで構成されてもよい。
【0056】
図7は、測定画像110を含む投射画像PGを示している。測定画像110を含む投射画像PGは、画像投射装置30によって投射面SCに投射される。図7は、測定画像110の一例である第1測定画像110aを示している。第1測定画像110aは、使用者Mが対象画像長さMHを測定するときに用いられる。第1測定画像110aは、第1選択肢画像103が使用者Mによって選択されたときに投射画像PG内に投射される。第1測定画像110aは、第1測定対象画像111a、メッセージ画像113、測定データ表示欄115、データ入力アイコン117、及び表示欄119を含む。制御ユニット60のOSD制御部61は、画像投射装置30を用いて、第1測定対象画像111a、メッセージ画像113、測定データ表示欄115、データ入力アイコン117、及び表示欄119を含む第1測定画像110aを投射面SCに投射する。図7は、第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2を示している。
【0057】
第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2は、Z軸に平行な仮想線である。第1仮想線VL1と第2仮想線VL2は、投射画像PGの長辺を3等分する。投射画像PGは、第1仮想線VL1と第2仮想線VL2とによって、第1分割領域A1、第2分割領域A2、及び第3分割領域A3に分割される。第2分割領域A2は、投射画像PGの中央領域に対応する。第1分割領域A1は、第2分割領域A2の-Y方向の位置に配置される。第1分割領域A1は、投射画像PGの中央領域よりも-Y方向の端部側領域に対応する。第3分割領域A3は、第2分割領域A2の+Y方向の位置に配置される。第3分割領域A3は、投射画像PGの中央領域よりも+Y方向の端部側領域に対応する。
【0058】
第1測定対象画像111aは、使用者Mによって対象画像長さMHが測定可能な画像である。第1測定対象画像111aは、測定対象画像111の一例である。第1測定対象画像111aは、Z軸に沿って対象画像長さMHを有する。第1測定対象画像111aは、投射画像PGの短辺に対して平行もしくは略平行に配置される。図7は、2つの第1測定対象画像111aを示しているが、これに限定されない。1つの第1測定対象画像111aもしくは3つ以上の第1測定対象画像111aが第1測定画像110aに表示されてもよい。図7に示す第1測定対象画像111aは、2つの円と、2つの円を結ぶ直線とで構成される。対象画像長さMHは、2つの円の中心の間の距離である。第1測定対象画像111aを含む測定対象画像111は、第2画像の一例に対応する。対象画像長さMHは、長さの一例に対応する。
【0059】
図7に示す2つの第1測定対象画像111aは、第1分割領域A1及び第3分割領域A3内に表示される。第1測定対象画像111aは、第1分割領域A1及び第3分割領域A3のうちのいずれかに表示されることが好ましい。
【0060】
図8は、使用者Mが測定対象画像111を測定するときの状態を示している。図8は、使用者Mが第3分割領域A3内の第1測定対象画像111aを測定するときの状態を示している。図8は、プロジェクター10、画像光領域LA、投射画像PG、使用者M、及び定規400を示している。図8は、第1仮想線VL1、及び第2仮想線VL2を示している。図8は、第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2で分割された第1分割領域A1、第2分割領域A2、及び第3分割領域A3を示している。
【0061】
プロジェクター10は、第1測定対象画像111aを含む投射画像PGを投射する。図8では、プロジェクター10は、投射面SCの一例である壁面に投射画像PGを投射する。プロジェクター10は、画像投射装置30から投射画像PGを示す画像光を出射する。
【0062】
画像光領域LAは、画像投射装置30から出射された画像光が通過する領域である。画像光領域LAは、画像投射装置30の画像光出射位置から壁面までの間で画像光が通過する領域である。画像光領域LAに使用者Mが入ると、投射画像PGに影が生じる。
【0063】
図8に示す投射画像PGは、1つの第1測定対象画像111aを含む。第1測定対象画像111aは、第3分割領域A3に表示される。第1測定対象画像111aは、投射画像PGの短辺に沿って対象画像長さMHの画像で構成される。
【0064】
使用者Mは、定規400を用いて対象画像長さMHを測定する。使用者Mは、投射画像PGの近傍に位置し、定規400を用いて第1測定対象画像111aの対象画像長さMHを測定する。
【0065】
定規400は、使用者Mが測定対象長さMHを測定するときに用いられる。定規400は、使用者Mによって予め用意される。使用者Mは、定規400に代えて巻き尺等の対象画像長さMHを測定可能な器具を用いてもよい。定規400は、測定器具の一例である。
【0066】
第1測定対象画像111aは、第3分割領域A3に表示される。第1測定対象画像111aが第3分割領域A3に表示されることによって、使用者Mは画像光領域LA内への最低限の侵入で対象画像長さMHを測定することができる。使用者Mの影によって、第1測定対象画像111aが視認し難くなることが抑えられる。第1測定対象画像111aが第1分割領域A1に表示されるとき、同様な効果が得られる。第1測定対象画像111aは、第1分割領域A1もしくは第3分割領域A3に表示されることが好ましい。
【0067】
図7に示すメッセージ画像113は、使用者Mに通知する情報を表示する画像である。図7に示すメッセージ画像113は、使用者Mに対して第1測定対象画像111aの対象画像長さMHの測定を促すメッセージである。図7に示すメッセージ画像113は、第1測定対象画像111aを基準線と表している。メッセージ画像113の内容は、適宜設定される。
【0068】
測定データ表示欄115は、入力された測定値を表示する。使用者Mが、操作パネル13もしくはリモコン200で入力した測定結果を表示する。図7に示す測定データ表示欄115は、測定値をcm単位で表示しているが、これに限定されない。測定値の単位は、適宜設定される。
【0069】
データ入力アイコン117は、使用者Mが測定値を入力するときに参照される。データ入力アイコン117は、リモコン200の上下左右ボタン203の一部に対応する。操作パネル13が操作ボタン15内に上下左右ボタン203と同様な方向指示ボタンを有しているとき、データ入力アイコン117は、方向指示ボタンに対応する。データ入力アイコン117は、第1データ入力アイコン117a及び第2データ入力アイコン117bを有する。
【0070】
第1データ入力アイコン117aは、上下左右ボタン203内の上ボタンに対応する。第1データ入力アイコン117aは、使用者Mに上ボタンが入力操作可能であることを示している。使用者Mが上ボタンに対して入力操作を行うと、測定データ表示欄115に表示される測定値は増加する。
【0071】
第2データ入力アイコン117bは、上下左右ボタン203内の下ボタンに対応する。第2データ入力アイコン117bは、使用者Mに下ボタンが入力操作可能であることを示している。使用者Mが下ボタンに対して入力操作を行うと、測定データ表示欄115に表示される測定値は減少する。使用者Mは、上ボタンもしくは下ボタンに対して入力操作を行うことによって、測定値を入力する。
【0072】
表示欄119は、測定データ表示欄115に入力される測定値に対応する投射画像PGのサイズを表示する。表示欄119は、投射画像PGのサイズの一例である対角線長さYを表示する。使用者Mが、測定データ表示欄115に入力される測定値を変更すると、変更された測定値に対応する投射画像PGのサイズを表示する。図7に示す表示欄119は、サイズ値をインチ単位で表示しているが、これに限定されない。サイズ値の単位は、適宜設定される。
【0073】
プロジェクター10は、測定画像110を含む投射画像PGを投射面SCに投射することによって、第1算出方法でサイズデータを算出可能となる。プロジェクター10は、測定対象画像111の対象画像長さMHを、使用者Mに測定させる。使用者Mが測定値を入力すると、プロジェクター10は、サイズデータを算出する。測定対象画像111を用いたサイズデータの算出方法である第1算出方法は、第1の方法の一例に対応する。
【0074】
使用者Mは、第1測定対象画像111aの対象画像長さMHを測定する。使用者Mは、測定値をプロジェクター10に入力する。使用者Mは、投射画像PG内に表示される第1測定対象画像111aの対象画像長さMHを、定規400を用いて測定する。プロジェクター10は、測定値を取得する。プロジェクター10のデータ処理部63は、測定値を用いて投射画像PGのサイズデータを算出する。データ処理部63は、下記の式(1)を用いてサイズデータの一例である対角線長さYを算出する。
【0075】
【数1】
【0076】
ここで、c1は、第1比率データである。第1比率データは、投射画像PGの投射画像高さPHに対する対象画像長さMHの比率である高さ比率である。第1比率データは、予めメモリー70に記憶される。第1比率データは、比率データの一例である。Xは、使用者Mによって入力された第1測定対象画像111aの対象画像長さMHの測定値である。a、bは、アスペクト比を表す値である。データ処理部63は、測定値を式(1)に代入することによって、対角線長さYを算出することができる。データ処理部63は、対角線長さYをサイズデータとして、OSD制御部61、画像提供装置300等に出力する。
【0077】
OSD制御部61は、サイズデータが入力されたとき、OSD画像に含まれる各種画像のサイズを調整する。OSD制御部61は、第1測定対象画像111a以外のメッセージ画像113、測定データ表示欄115等の画像の大きさを、サイズデータに基づいて調整する。OSD制御部61は、設定画像100の大きさを調整してもよい。サイズデータに基づいて設定画像100の大きさが調整されることによって、使用者Mは、設定画像100を視認し易くなる。なお、第1測定対象画像111aの大きさは、サイズデータを入力する前の大きさに維持される。
【0078】
画像提供装置300は、サイズデータが入力されたとき、プロジェクター10に送信する画像データを補正してもよい。画像提供装置300は、サイズデータを用いて画像データを補正する。画像提供装置300は、一例として、画像データに基づいて投射面SCに表示される投射画像PGに含まれる部分画像の大きさを調整する。部分画像は、人物の顔等を示すインサート画像等である。画像提供装置300は、部分画像の大きさを調整することによって、部分画像の大きさを実寸に近いサイズで投射画像PG内に表示させることが可能となる。
【0079】
図9は、測定画像110を含む投射画像PGを示している。測定画像110を含む投射画像PGは、画像投射装置30によって投射面SCに投射される。図9は、測定画像110の一例である第2測定画像110bを示している。第2測定画像110bは、使用者Mが対象画像長さMHを測定するときに用いられる。第2測定画像110bは、第1選択肢画像103が使用者Mによって選択されたときに、第1測定画像110aに代えて投射画像PG内に投射される。第2測定画像110bは、第2測定対象画像111b、メッセージ画像113、測定データ表示欄115、データ入力アイコン117、及び表示欄119を含む。制御ユニット60のOSD制御部61は、画像投射装置30を用いて、第2測定対象画像111b、メッセージ画像113、測定データ表示欄115、データ入力アイコン117、及び表示欄119を含む第2測定画像110bを投射面SCに投射する。
【0080】
第2測定画像110bに含まれるメッセージ画像113、測定データ表示欄115、データ入力アイコン117、及び表示欄119は、それぞれ第1測定画像110aに含まれるメッセージ画像113、測定データ表示欄115、データ入力アイコン117、及び表示欄119と同じである。
【0081】
第2測定対象画像111bの形状は、第1測定対象画像111aと異なる。第2測定対象画像111bは、長辺及び短辺を有する長方形画像である。第2測定対象画像111bの長辺は、投射画像PGの短辺と平行もしくは略平行である。第2測定対象画像111bの長辺の長さは、対象画像長さMHに対応する。
【0082】
測定対象画像111の形状は、第1測定対象画像111aの形状及び第2測定対象画像111bの形状に限定されない。測定対象画像111の形状は、使用者Mが対象画像長さMHを測定可能であれば、その形状は限定されない。
【0083】
図10は、調整画像120を含む投射画像PGを示している。調整画像120を含む投射画像PGは、画像投射装置30によって投射面SCに投射される。図10は、調整画像120の一例である第1調整画像120aを示している。第1調整画像120aは、使用者Mが調整画像幅AWを調整するときに用いられる。第1調整画像120aは、第2選択肢画像105が使用者Mによって選択されたときに投射画像PG内に投射される。第1調整画像120aは、第1調整対象画像121a、調整メッセージ画像123、サイズ表示欄125、及び調整量入力アイコン127を含む。制御ユニット60のOSD制御部61は、画像投射装置30を用いて、第1調整対象画像121a、調整メッセージ画像123、サイズ表示欄125、及び調整量入力アイコン127を含む第1調整画像120aを投射面SCに投射する。図10は、仮想水平線VHを示している。
【0084】
第1調整対象画像121aは、使用者Mに調整画像幅AWを調整させる画像である。第1調整対象画像121aは、調整対象画像121の一例である。図10に示す第1調整対象画像121aは、2本の線画像で構成される。2本の線画像の間のY軸に沿った幅が、調整画像幅AWに対応する。第1調整対象画像121aは、投射画像PGの第2領域R2に表示される。プロジェクター10が、投射面SCの下方に配置されるとき、第1調整対象画像121aは、投射画像PGの下方である第2領域R2に表示されることが好ましい。第1調整対象画像121aを含む調整対象画像121は、第3画像の一例に対応する。調整画像幅AWは、幅の一例に対応する。
【0085】
第1調整対象画像121aの調整画像幅AWは、使用者Mによって変更可能である。第1調整対象画像121aの調整画像幅AWは、使用者Mの入力操作によって拡大もしくは縮小する。使用者Mが操作パネル13もしくはリモコン200に対して入力操作を行うことによって、調整画像幅AWは、拡大もしくは縮小する。使用者Mは、調整画像幅AWを拡大もしくは縮小することによって、調整画像幅AWと対象物の幅とを一致もしくは略一致させる。
【0086】
調整メッセージ画像123は、使用者Mに通知する情報を表示する画像である。調整メッセージ画像123は、使用者Mに対して調整画像幅AWの調整を促すメッセージである。調整メッセージ画像123は、第1調整対象画像121aを基準線と表している。調整メッセージ画像123は、調整画像幅AWをプロジェクター10のケース幅PLと一致させることを使用者Mに求めるメッセージである。調整メッセージ画像123の内容は、適宜設定される。
【0087】
サイズ表示欄125は、調整画像幅AWに対応する投射画像PGのサイズを表示する。サイズ表示欄125は、投射画像PGのサイズの一例である対角線長さYを表示する。使用者Mが、調整画像幅AWを変更すると、変更された調整画像幅AWに対応する投射画像PGのサイズを表示する。図10に示すサイズ表示欄125は、サイズ値をインチ単位で表示しているが、これに限定されない。サイズ値の単位は、適宜設定される。
【0088】
調整量入力アイコン127は、使用者Mが調整画像幅AWを調整するときに参照される。調整量入力アイコン127は、リモコン200の上下左右ボタン203の一部に対応する。操作パネル13が操作ボタン15内に上下左右ボタン203と同様な方向指示ボタンを有しているとき、調整量入力アイコン127は、方向指示ボタンに対応する。調整量入力アイコン127は、第1調整量入力アイコン127a及び第2調整量入力アイコン127bを有する。
【0089】
第1調整量入力アイコン127aは、上下左右ボタン203内の右ボタンに対応する。第1調整量入力アイコン127aは、使用者Mに右ボタンが入力操作可能であることを示している。使用者Mが右ボタンに対して入力操作を行うと、第1調整対象画像121aの調整画像幅AWは拡大する。
【0090】
第2調整量入力アイコン127bは、上下左右ボタン203内の左ボタンに対応する。第2調整量入力アイコン127bは、使用者Mに左ボタンが入力操作可能であることを示している。使用者Mが左ボタンに対して入力操作を行うと、第1調整対象画像121aの調整画像幅AWは縮小する。使用者Mは、右ボタンもしくは左ボタンに対して入力操作を行うことによって、調整画像幅AWを調整する。
【0091】
プロジェクター10は、調整画像120を含む投射画像PGを投射面SCに投射することによって、第2算出方法でサイズデータを算出可能となる。プロジェクター10は、調整対象画像121の調整画像幅AWを、使用者Mに調整させる。使用者Mが調整画像幅AWを調整すると、プロジェクター10は、サイズデータを算出する。調整対象画像121を用いたサイズデータの算出方法である第2算出方法は、第2の方法の一例に対応する。
【0092】
使用者Mは、調整画像幅AWをプロジェクター10の外装であるケース11のケース幅PLと一致もしくは略一致させる。使用者Mは、調整画像幅AWを拡大もしくは縮小することによって、調整画像幅AWとケース幅PLとを一致もしくは略一致させる。使用者Mが調整画像幅AWを拡大もしくは縮小すると、OSD制御部61は、調整画像幅AWの拡大量もしくは縮小量に応じた幅比率データを出力する。拡大量もしくは縮小量は、調整データの一例である。幅比率データは、第2比率データの一例である。幅比率データは、投射画像PGの投射画像幅PWに対する調整画像幅AWの幅比率である。調整画像幅AWと幅比率データとの関係は、予め設定され、メモリー70に記憶される。幅比率データは、調整画像幅AWがケース幅PLと一致するとき、予め設定した投射画像PGのサイズとなる値を基準幅比率データとして設定される。幅比率データは、一例として、調整画像幅AWがケース幅PLと一致するとき、対角線長さYが120インチとなる値に予め設定される。OSD制御部61は、拡大量もしくは縮小量に応じた幅比率データをデータ処理部63に送信する。
【0093】
データ処理部63は、拡大量もしくは縮小量に応じた幅比率データを受信する。データ処理部63は、下記の式(2)を用いて、サイズデータの一例である対角線長さYを算出する。
【0094】
【数2】
【0095】
ここで、c2は、第2比率データである。Xは、基準値である。基準値は、プロジェクター10のケース幅PLの実寸値である。調整画像幅AWは、ケース幅PLを基準にして設定される。ケース幅PLの実寸値は、基準値として予めメモリー70に記憶される。a、bは、アスペクト比を表す値である。データ処理部63は、調整データに応じた幅比率データを式(2)に代入することによって、対角線長さYを算出することができる。データ処理部63は、対角線長さYをサイズデータとして、OSD制御部61、画像提供装置300等に出力する。
【0096】
OSD制御部61は、サイズデータを入力したとき、OSD画像に含まれる各種画像のサイズを調整する。OSD制御部61は、第1調整対象画像121a以外の調整メッセージ画像123、サイズ表示欄125等の画像の大きさを、サイズデータに基づいて調整する。OSD制御部61は、一例として設定画像100の大きさを調整する。サイズデータに基づいて設定画像100の大きさが調整されることによって、使用者Mは、設定画像100を視認し易くなる。なお、第1調整対象画像121aの大きさは、サイズデータを入力する前の大きさに維持される。
【0097】
画像提供装置300は、サイズデータが入力されたとき、プロジェクター10に送信する画像データを補正してもよい。画像提供装置300は、サイズデータを用いて画像データを補正する。画像提供装置300は、一例として、画像データに基づいて投射面SCに表示される投射画像PGに含まれる部分画像の大きさを調整する。部分画像は、人物の顔等を示すインサート画像等である。画像提供装置300は、部分画像の大きさを調整することによって、部分画像の大きさを実寸に近いサイズで投射画像PG内に表示させることが可能となる。
【0098】
図11は、調整画像120を含む投射画像PGを示している。調整画像120を含む投射画像PGは、画像投射装置30によって投射面SCに投射される。図11は、調整画像120の一例である第2調整画像120bを示している。第2調整画像120bは、使用者Mが調整画像幅AWを調整するときに用いられる。第2調整画像120bは、第2選択肢画像105が使用者Mによって選択されたときに投射画像PG内に投射される。第2調整画像120bは、第1調整対象画像121a、調整メッセージ画像123、サイズ表示欄125、及び調整量入力アイコン127を含む。制御ユニット60のOSD制御部61は、画像投射装置30を用いて、第1調整対象画像121a、調整メッセージ画像123、サイズ表示欄125、及び調整量入力アイコン127を含む第2調整画像120bを投射面SCに投射する。図11は、仮想水平線VHを示している。
【0099】
第2調整画像120bは、第1調整対象画像121aの表示位置を除き、第1調整画像120aと同じ構成である。第2調整画像120bは、第1調整画像120aに代えて表示される。使用者Mがリモコン200の複数の入力ボタン205のうちの所定のボタンに対して入力操作を行うと、第1調整画像120aは、第2調整画像120bに切り替えられる。OSD制御部61がメモリー70に記憶されるプロジェクター10の設定情報に対応して、第2調整画像120bを第1調整画像120aに代えて投射画像PG内に表示させてもよい。
【0100】
第2調整画像120bは、第1調整対象画像121aを第1領域R1内に表示する。第1調整対象画像121aは、投射画像PGの上辺の近傍に表示される。プロジェクター10が投射面SCよりも上方に設置されるとき、第2調整画像120bが表示されることが好ましい。第1調整対象画像121aの表示位置がプロジェクター10の設置位置に近づく。使用者Mは、測定画像幅AWとプロジェクター10のケース幅PLとを比較し易くなる。
【0101】
図12は、調整画像120を含む投射画像PGを示している。調整画像120を含む投射画像PGは、画像投射装置30によって投射面SCに投射される。図12は、調整画像120の一例である第3調整画像120cを示している。第3調整画像120cは、使用者Mが調整画像幅AWを調整するときに用いられる。第3調整画像120cは、第2選択肢画像105が使用者Mによって選択されたときに投射画像PG内に投射される。第3調整画像120cは、第2調整対象画像121b、調整メッセージ画像123、サイズ表示欄125、及び調整量入力アイコン127を含む。制御ユニット60のOSD制御部61は、画像投射装置30を用いて、第2調整対象画像121b、調整メッセージ画像123、サイズ表示欄125、及び調整量入力アイコン127を含む第3調整画像120cを投射面SCに投射する。
【0102】
第3調整画像120cは、第1調整画像120aに代えて投射画像PG内に表示される。第3調整画像120cに含まれる調整メッセージ画像123、サイズ表示欄125、及び調整量入力アイコン127は、それぞれ第1調整画像120aに含まれる調整メッセージ画像123、サイズ表示欄125、及び調整量入力アイコン127と同じである。
【0103】
第2調整対象画像121bは、第1調整対象画像121aと異なる画像である。第2調整対象画像121bは、プロジェクター10のイラスト画像である。イラスト画像の幅が調整画像幅AWに対応する。第2調整対象画像121bがプロジェクター10のイラスト画像であることによって、使用者Mは、調整画像幅AWとケース幅PLとを一致させることを把握し易くなる。
【0104】
調整対象画像121の形状は、第1調整対象画像121a及び第2調整対象画像121bに限定されない。調整対象画像121の形状は、調整画像幅AWを確認し易い画像であれば、その形態は限定されない。
【0105】
図13は、プロジェクター10で実行される制御フローを示している。図13は、使用者Mがプロジェクター10にサイズデータを算出させるときの制御フローを示している。図13は、制御フローをフローチャートで示している。制御フローは、プロジェクター10の制御ユニット60が制御プログラムCPを動作させることによって実行される。制御フローは、制御方法の一例に対応する。
【0106】
プロジェクター10は、ステップS101で、選択画像101を表示する。プロジェクター10のOSD制御部61は、一例として、画像投射装置30を用いて第1選択画像101aを含む投射画像PGを投射面SCに投射させる。使用者Mが、設定画像100に対して所定の操作を行ったとき、第1選択画像101aは、投射面SCに表示される。使用者Mがプロジェクター10の電源を初めて入れたとき、第1選択画像101aを含む投射画像PGが投射面SCに投射されてもよい。
【0107】
プロジェクター10は、選択画像101を表示したのち、ステップS103で、選択入力を受け付ける。プロジェクター10のOSD制御部61は、第1選択肢画像103もしくは第2選択肢画像105の選択を受け付ける。使用者Mは、リモコン200の複数の割当ボタン209のうちのいずれかに対して入力操作を行うことによって、第1選択肢画像103もしくは第2選択肢画像105を選択する。使用者Mが割当ボタン209に対して入力操作を行うと、リモコン200は操作信号をプロジェクター10の受信部90に送信する。受信部90は、操作信号を受信する。プロジェクター10は、操作信号を受信することによって、選択入力を受け付ける。
【0108】
プロジェクター10は、選択入力を受け付けたのち、ステップS105で、入力内容を判別する。OSD制御部61は、第1選択肢画像103もしくは第2選択肢画像105のいずれが選択されたかを判別する。OSD制御部61は、第1選択肢画像103が選択されたと判別すると、第1算出方法が選択されたと判定する。プロジェクター10は、ステップS107に進む。OSD制御部61は、第2選択肢画像105が選択されたと判別すると、第2算出方法が選択されたと判定する。プロジェクター10は、ステップS111に進む。
【0109】
プロジェクター10は、第1算出方法が選択された場合、ステップS107で、測定画像110を表示する。プロジェクター10のOSD制御部61は、画像投射装置30を用いて第1測定画像110aを含む投射画像PGを投射面SCに投射する。第1測定画像110aは、第1測定対象画像111aを含む。使用者Mは、第1測定対象画像111aの対象画像長さMHを測定可能となる。OSD制御部61は、第1測定画像110aに代えて第2測定画像110bを表示させてもよい。
【0110】
プロジェクター10は、測定画像110を表示したのち、ステップS109で、測定値を受け付ける。使用者Mは、第1測定対象画像111aの対象画像長さMHを定規400等で測定する。使用者Mがリモコン200に対して入力操作を行い、測定値を入力する。使用者Mが測定値を入力すると、OSD制御部61は、入力操作によって入力される測定値を受け付ける。OSD制御部61は、測定値をデータ処理部63に送信する。データ処理部63は、測定値を受信する。データ処理部63は、測定値を用いる第1算出方法で、サイズデータを算出する。データ処理部63は、サイズデータをOSD制御部61、画像制御部65等に送信する。
【0111】
プロジェクター10は、第2算出方法が選択された場合、ステップS111で、調整画像120を表示する。プロジェクター10のOSD制御部61は、画像投射装置30を用いて第1調整画像120aを含む投射画像PGを投射面SCに投射する。第1調整画像120aは、第1調整対象画像121aを含む。使用者Mは、第1調整対象画像121aの調整画像幅AWを変更可能となる。OSD制御部61は、第1調整画像120aに代えて第2調整画像120bもしくは第3調整画像120cを表示させてもよい。
【0112】
プロジェクター10は、調整画像120を表示したのち、ステップS113で、調整画像幅AWの拡大量もしくは縮小量を調整データとして受け付ける。使用者Mは、第1調整対象画像121aの調整画像幅AWを拡大もしくは縮小する。使用者Mがリモコン200に対して入力操作を行い、調整画像幅AWを拡大もしくは縮小する。使用者Mが調整画像幅AWを拡大もしくは縮小すると、OSD制御部61は、入力操作によって入力される拡大量もしくは縮小量を調整データとして受け付ける。OSD制御部61は、調整データをデータ処理部63に送信する。データ処理部63は、調整データを受信する。データ処理部63は、調整データを用いる第2算出方法で、サイズデータを算出する。データ処理部63は、サイズデータをOSD制御部61、画像制御部65等に送信する。
【0113】
プロジェクター10は、投射画像PGを示す画像光を射出する画像投射装置30と、制御ユニット60と、画像投射装置30と制御ユニット60とを収容するケース11と、を含む。制御ユニット60は、画像投射装置30を用いて投射面SCに、第1算出方法と、第2算出方法と、を含む、投射面SCにおける投射画像PGのサイズを決定するための複数の算出方法のうちの1の算出方法を選択するための第1選択画像101aを表示することと、第1算出方法が選択された場合に、画像投射装置30を用いて投射面SCに、対象画像長さMHを測定する対象である第1測定対象画像111aを表示することと、第2算出方法が選択された場合に、画像投射装置30を用いて投射面SCに、調整画像幅AWを変更可能な第1調整対象画像121aを表示することと、を実行する。
プロジェクター10は、第1算出方法及び第2算出方法を含む複数の算出方法を使用者Mに提供することができる。使用者Mは、利用条件に応じた算出方法を選択することが可能となる。
【0114】
第1選択画像101aは、複数の算出方法のそれぞれを示す第1選択肢画像103及び第2選択肢画像105を含む。
使用者Mは、第1選択肢画像103もしくは第2選択肢画像105を選択することによって、算出方法を選択することができる。
【0115】
第1調整対象画像121aは、ケース11のケース幅PLを基準とする。
使用者Mが調整画像幅AWをケース幅PLと一致もしくは略一致させることによって、プロジェクター10は、サイズデータを算出することができる。
【0116】
プロジェクター10の制御フローは、プロジェクター10から投射面SCに第1算出方法と、第2算出方法と、を含む、投射面SCにおける投射画像PGのサイズを決定するための複数の算出方法のうちの1の算出方法を選択するための第1選択画像101aを表示することと、第1算出方法が選択された場合に、プロジェクター10から投射面SCに、対象画像長さMHを測定する対象である第1測定対象画像111aを表示することと、第2算出方法が選択された場合に、プロジェクター10から投射面SCに、調整画像幅AWを変更可能な第1調整対象画像121aを表示することと、を含む。
使用者Mは、利用条件に応じた算出方法を選択することが可能となる。
【0117】
制御プログラムCPは、プロジェクター10に、第1算出方法と、第2算出方法と、を含む、投射面SCにおける投射画像PGのサイズを決定するための複数の算出方法のうちの1の算出方法を選択するための第1選択画像101aを投射面SCに表示させることと、第1算出方法が選択された場合に、投射面SCに対象画像長さMHを測定する対象である第1測定対象画像111aを表示させることと、第2算出方法が選択された場合に、投射面SCに調整画像幅AWを変更可能な第1調整対象画像121aを表示させることと、を実行させる。
プロジェクター10は、第1算出方法及び第2算出方法を含む複数の算出方法を使用者Mに提供することができる。使用者Mは、利用条件に応じた算出方法を選択することが可能となる。
【0118】
第2実施形態
第2実施形態は、第2選択画像101bを用いたサイズデータの算出方法を示している。第2選択画像101bは、選択画像101の一例であり、OSD画像である。使用者Mは、3つの算出方法のうちのいずれかを選択可能である。使用者Mは、プロジェクター10の利用条件に応じて算出方法を選択することができる。プロジェクター10は、使用者Mの状況に応じたサイズデータの算出方法を提供することができる。なお、第1実施形態と同一の構成には、同一符号が付され、詳細な説明は省略される。
【0119】
図14は、選択画像101を含む投射画像PGを示している。図14は、選択画像101の一例である第2選択画像101bを含む投射画像PGを示している。第2選択画像101bは、OSDデータ71に基づいてOSD制御部61で生成される。プロジェクター10は、画像投射装置30を用いて、第2選択画像101bを含む投射画像PGを投射面SCに投射する。第2選択画像101bは、3つの算出方法のうちの1の算出方法を選択するための画像である。第2選択画像101bは、第1選択肢画像103、第2選択肢画像105、及び第3選択肢画像107を含む。第2選択画像101bは、第1画像の一例に対応する。
【0120】
第2選択画像101bに含まれる第1選択肢画像103、及び第2選択肢画像105は、第1選択画像101aに含まれる第1選択肢画像103、及び第2選択肢画像105と同じである。第2選択画像101bは、第3選択肢画像107を含む。第1選択肢画像103、第2選択肢画像105、及び第3選択肢画像107の配置は、図14に示す配置に限定されない。第1選択肢画像103、第2選択肢画像105、及び第3選択肢画像107の配置は、適宜設定される。
【0121】
第3選択肢画像107は、第3算出方法を示す。第3算出方法は、後述される。使用者Mが第3選択肢画像107を選択すると、第3算出方法が選択される。使用者Mは、操作パネル13もしくはリモコン200を用いて第3選択肢画像107を選択することができる。第3選択肢画像107は、第3ラベル画像107a、第3イラスト画像107b、及び第3テキスト107cを含む。第3選択肢画像107は、第4画像の一例に対応する。
【0122】
第3ラベル画像107aは、第3選択肢画像107を示すラベルである。第3ラベル画像107aは、使用者Mが割当ボタン209を用いるときに参照される。第3ラベル画像107aは、記号を表示する。図14に示す第3ラベル画像107aは、第3記号Cを示している。第3記号Cは、第3割当ボタン209cに対応する。使用者Mは、第3選択肢画像107を選択するとき、第3割当ボタン209cに対して入力操作を行う。第3割当ボタン209cに対して入力操作が行われると、第3選択肢画像107に対応する第3算出方法が選択される。
【0123】
第3イラスト画像107bは、第3算出方法に用いられる調整データの取得方法を示している。第3イラスト画像107bは、後述する縦幅調整画像130とリモコン200のイラスト画像を示している。リモコン200のイラスト画像は、調整対象である対象物を表している。使用者Mは、第3イラスト画像107bを視認することで、調整データの取得方法を確認することができる。
【0124】
第3テキスト107cは、第3算出方法に用いられる調整データの取得方法をテキストで示している。第3テキスト107cは、リモコン200のリモコン幅RLを基準線の幅に合わせる指示を示している。使用者Mは、第3テキスト107cを視認することで、測定データの測定方法を確認することができる。
【0125】
図14に示す第3選択肢画像107は、第3イラスト画像107b及び第3テキスト107cを含んでいるが、これに限定されない。第3選択肢画像107は、第3イラスト画像107bもしくは第3テキスト107cのいずれかを含んで構成されてもよい。
【0126】
使用者Mが図14に示す第1選択肢画像103を選択すると、第1算出方法が選択される。プロジェクター10は、画像投射装置30を用いて、測定画像110を含む投射画像PGを投射面SCに投射する。プロジェクター10は、図7に示す第1測定画像110a、もしくは図9に示す第2測定画像110bを含む投射画像PGを投射面SCに投射する。使用者Mは、測定画像110に含まれる測定対象画像111の対象画像長さMHを測定する。使用者Mは、測定値をプロジェクター10に入力する。プロジェクター10は、測定値を用いてサイズデータを算出する。
【0127】
使用者Mが図14に示す第2選択肢画像105を選択すると、第2算出方法が選択される。プロジェクター10は、画像投射装置30を用いて、調整画像120を含む投射画像PGを投射面SCに投射する。プロジェクター10は、図10に示す第1調整画像120a、図11に示す第2調整画像120b、及び図12に示す第3調整画像120cのいずれかを含む投射画像PGを投射面SCに投射する。使用者Mは、調整画像120の調整画像幅AWを調整する。使用者Mが調整画像幅AWを調整すると、プロジェクター10は、調整データに基づいてサイズデータを算出する。
【0128】
使用者Mが図14に示す第3選択肢画像107を選択すると、第3算出方法が選択される。第3算出方法は、第3の方法の一例に対応する。プロジェクター10は、第3算出方法に係る縦幅調整画像130を含む投射画像PGを投射面SCに投射する。
【0129】
図15は、縦幅調整画像130を含む投射画像PGを示している。縦幅調整画像130を含む投射画像PGは、画像投射装置30によって投射面SCに投射される。縦幅調整画像130は、使用者Mが縦幅VWを調整するときに用いられる。縦幅調整画像130は、第3選択肢画像107が使用者Mによって選択されたときに投射画像PG内に投射される。縦幅調整画像130は、第3算出方法に係る画像である。縦幅調整画像130は、縦幅調整対象画像131、縦幅調整メッセージ画像133、画像サイズ表示欄135、及び調整アイコン137を含む。制御ユニット60のOSD制御部61は、画像投射装置30を用いて、縦幅調整対象画像131、縦幅調整メッセージ画像133、画像サイズ表示欄135、及び調整アイコン137を含む縦幅調整画像130を投射面SCに投射する。図15は、第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2を示している。
【0130】
縦幅調整対象画像131は、使用者Mに縦幅VWを調整させる画像である。図15に示す縦幅調整対象画像131は、2本の線画像で構成される。2本の線画像の間のZ軸に沿った幅が、縦幅VWに対応する。図15に示す2つの縦幅調整対象画像131は、投射画像PGの第1分割領域A1及び第3分割領域A3に表示される。縦幅調整対象画像131は、第1分割領域A1もしくは第3分割領域A3に表示されることが好ましい。使用者Mは、縦幅VWを対象物のサイズに調整し易くなる。図15に示す縦幅調整対象画像131は、2本の線画像で構成されるが、これに限定されない。縦幅調整対象画像131は、対象物のイラスト画像等で構成されてもよい。縦幅調整対象画像131の数は、2つに限定されない。縦幅調整対象画像131の数は、1つ、もしくは3つ以上でもよい。縦幅調整対象画像131は、第7画像の一例に対応する。
【0131】
縦幅調整対象画像131の縦幅VWは、使用者Mによって変更可能である。縦幅調整対象画像131の縦幅VWは、使用者Mの入力操作によって拡大もしくは縮小する。使用者Mが操作パネル13もしくはリモコン200に対して入力操作を行うことによって、縦幅VWは、拡大もしくは縮小する。使用者Mは、縦幅VWを拡大もしくは縮小することによって、縦幅VWと対象物の幅とを一致もしくは略一致させる。縦幅VWは、画像幅の一例に対応する。
【0132】
縦幅VWに対する対象物は、プロジェクター10に付属するリモコン200、もしくはプロジェクター10に付属する治具である。縦幅VWに対する対象物は、リモコン200であることが好ましい。リモコン200は、プロジェクター10の近傍に配置されている可能性が高い。使用者Mは、リモコン200を対象物として用意し易い。対象物は、プロジェクター10のケース11よりも小さいことが好ましい。使用者Mは、縦幅調整対象画像131の近くに対象物を移動させ易くなる。対象物がプロジェクター10のケース11よりも小さいとき、縦幅調整対象画像131は、図10等に示す調整対象画像121よりも小さい。使用者Mは、縦幅調整対象画像131と対象物とを比較し易くなる。
【0133】
縦幅調整メッセージ画像133は、使用者Mに通知する情報を表示する画像である。縦幅調整メッセージ画像133は、使用者Mに対して縦幅VWの調整を促すメッセージである。縦幅調整メッセージ画像133では、対象物はリモコン200である。縦幅調整メッセージ画像133は、縦幅調整対象画像131を基準線と表している。縦幅調整メッセージ画像133は、縦幅VWをリモコン200のリモコン幅RLと一致させることを使用者Mに求めるメッセージである。縦幅調整メッセージ画像133の内容は、適宜設定される。
【0134】
画像サイズ表示欄135は、縦幅VWに対応する投射画像PGのサイズを表示する。画像サイズ表示欄135は、投射画像PGのサイズの一例である対角線長さYを表示する。使用者Mが、縦幅VWを変更すると、変更された縦幅VWに対応する投射画像PGのサイズを表示する。図15に示す画像サイズ表示欄135は、サイズ値をインチ単位で表示しているが、これに限定されない。サイズ値の単位は、適宜設定される。
【0135】
調整アイコン137は、使用者Mが縦幅VWを調整するときに参照される。調整アイコン137は、リモコン200の上下左右ボタン203の一部に対応する。操作パネル13が操作ボタン15内に上下左右ボタン203と同様な方向指示ボタンを有しているとき、調整アイコン137は、方向指示ボタンに対応する。調整アイコン137は、第1調整アイコン137a及び第2調整アイコン137bを有する。
【0136】
第1調整アイコン137aは、上下左右ボタン203内の上ボタンに対応する。第1調整アイコン137aは、使用者Mに上ボタンが入力操作可能であることを示している。使用者Mが上ボタンに対して入力操作を行うと、縦幅調整対象画像131の縦幅VWは拡大する。
【0137】
第2調整アイコン137bは、上下左右ボタン203内の下ボタンに対応する。第2調整アイコン137bは、使用者Mに下ボタンが入力操作可能であることを示している。使用者Mが下ボタンに対して入力操作を行うと、縦幅調整対象画像131の縦幅VWは縮小する。使用者Mは、上ボタンもしくは下ボタンに対して入力操作を行うことによって、縦幅VWを調整する。
【0138】
プロジェクター10は、縦幅調整画像130を含む投射画像PGを投射面SCに投射することによって、第3算出方法でサイズデータを算出可能となる。プロジェクター10は、縦幅調整対象画像131の縦幅VWを、使用者Mに調整させる。使用者Mが縦幅VWを調整すると、プロジェクター10は、サイズデータを算出する。第3算出方法は、縦幅調整対象画像131を用いたサイズデータの算出方法である。
【0139】
使用者Mは、一例として、縦幅VWをリモコン200のリモコン幅RLと一致もしくは略一致させる。使用者Mは、縦幅VWを拡大もしくは縮小することによって、縦幅VWとリモコン幅RLとを一致もしくは略一致させる。使用者Mが縦幅VWを拡大もしくは縮小すると、OSD制御部61は、縦幅VWの拡大量もしくは縮小量に応じた縦幅比率データを出力する。拡大量もしくは縮小量は、縦幅調整データの一例である。縦幅比率データは、第3比率データの一例である。縦幅比率データは、投射画像PGの投射画像高さPHに対する縦幅VWの幅比率である。縦幅VWと縦幅比率データとの関係は、予め設定され、メモリー70に記憶される。縦幅比率データは、縦幅VWがリモコン幅RLと一致するとき、予め設定した投射画像PGのサイズとなる値を基準縦幅比率データとして設定される。縦幅比率データは、一例として、縦幅VWがリモコン幅RLと一致するとき、対角線長さYが120インチとなる値に予め設定される。OSD制御部61は、拡大量もしくは縮小量に応じた縦幅比率データをデータ処理部63に送信する。
【0140】
データ処理部63は、拡大量もしくは縮小量に応じた縦幅比率データを受信する。データ処理部63は、下記の式(3)を用いて、サイズデータの一例である対角線長さYを算出する。
【0141】
【数3】
【0142】
ここで、c3は、第3比率データである。Xは、基準値である。基準値は、リモコン200のリモコン幅RLの実寸値である。縦幅VWは、リモコン幅RLを基準にして設定される。リモコン幅RLの実寸値は、基準値として予めメモリー70に記憶される。a、bは、アスペクト比を表す値である。データ処理部63は、縦幅調整データに応じた縦幅比率データを式(3)に代入することによって、対角線長さYを算出することができる。データ処理部63は、対角線長さYをサイズデータとして、OSD制御部61、画像提供装置300等に出力する。
【0143】
OSD制御部61は、サイズデータを入力したとき、OSD画像に含まれる各種画像のサイズを調整する。OSD制御部61は、縦幅調整対象画像131以外の縦幅調整メッセージ画像133、画像サイズ表示欄135等の画像の大きさを、サイズデータに基づいて調整する。OSD制御部61は、一例として設定画像100の大きさを調整する。サイズデータに基づいて設定画像100の大きさが調整されることによって、使用者Mは、設定画像100を視認し易くなる。なお、縦幅調整対象画像131の大きさは、サイズデータを入力する前の大きさに維持される。
【0144】
画像提供装置300は、サイズデータが入力されたとき、プロジェクター10に送信する画像データを補正してもよい。画像提供装置300は、サイズデータを用いて画像データを補正する。画像提供装置300は、一例として、画像データに基づいて投射面SCに表示される投射画像PGに含まれる部分画像の大きさを調整する。部分画像は、人物の顔等を示すインサート画像等である。画像提供装置300は、部分画像の大きさを調整することによって、部分画像の大きさを実寸に近いサイズで投射画像PG内に表示させることが可能となる。
【0145】
図16は、プロジェクター10で実行される制御フローを示している。図16は、使用者Mがプロジェクター10にサイズデータを算出させるときの制御フローを示している。図16は、制御フローをフローチャートで示している。制御フローは、プロジェクター10の制御ユニット60が制御プログラムCPを動作させることによって実行される。
【0146】
プロジェクター10は、ステップS201で、選択画像101を表示する。プロジェクター10のOSD制御部61は、一例として、画像投射装置30を用いて第1選択画像101aを含む投射画像PGを投射面SCに投射させる。使用者Mが、設定画像100に対して所定の操作を行ったとき、第1選択画像101aは、投射面SCに表示される。使用者Mがプロジェクター10の電源を初めて入れたとき、第1選択画像101aを含む投射画像PGが投射面SCに投射されてもよい。
【0147】
プロジェクター10は、選択画像101を表示したのち、ステップS203で、選択入力を受け付ける。プロジェクター10のOSD制御部61は、第1選択肢画像103、第2選択肢画像105、及び第3選択肢画像107のいずれかの選択を受け付ける。使用者Mは、リモコン200の複数の割当ボタン209のうちのいずれかに対して入力操作を行うことによって、第1選択肢画像103、第2選択肢画像105、及び第3選択肢画像107のいずれかを選択する。使用者Mが割当ボタン209に対して入力操作を行うと、リモコン200は操作信号をプロジェクター10の受信部90に送信する。受信部90は、操作信号を受信する。プロジェクター10は、操作信号を受信することによって、選択入力を受け付ける。
【0148】
プロジェクター10は、選択入力を受け付けたのち、ステップS205で、入力内容を判別する。OSD制御部61は、第1選択肢画像103、第2選択肢画像105、及び第3選択肢画像107のいずれが選択されたかを判別する。OSD制御部61は、第1選択肢画像103が選択されたと判別すると、第1算出方法が選択されたと判定する。プロジェクター10は、ステップS207に進む。OSD制御部61は、第2選択肢画像105が選択されたと判別すると、第2算出方法が選択されたと判定する。プロジェクター10は、ステップS211に進む。OSD制御部61は、第3選択肢画像107が選択されたと判別すると、第3算出方法が選択されたと判定する。プロジェクター10は、ステップS215に進む。
【0149】
プロジェクター10は、第1算出方法が選択された場合、ステップS207で、測定画像110を表示する。プロジェクター10のOSD制御部61は、画像投射装置30を用いて第1測定画像110aを含む投射画像PGを投射面SCに投射する。第1測定画像110aは、第1測定対象画像111aを含む。使用者Mは、第1測定対象画像111aの対象画像長さMHを測定可能となる。OSD制御部61は、第1測定画像110aに代えて第2測定画像110bを表示させてもよい。
【0150】
プロジェクター10は、測定画像110を表示したのち、ステップS209で、測定値を受け付ける。使用者Mは、第1測定対象画像111aの対象画像長さMHを定規400等で測定する。使用者Mがリモコン200に対して入力操作を行い、測定値を入力する。使用者Mが測定値を入力すると、OSD制御部61は、入力操作によって入力される測定値を受け付ける。OSD制御部61は、測定値をデータ処理部63に送信する。データ処理部63は、測定値を受信する。データ処理部63は、測定値を用いる第1算出方法で、サイズデータを算出する。データ処理部63は、サイズデータをOSD制御部61、画像制御部65等に送信する。
【0151】
プロジェクター10は、第2算出方法が選択された場合、ステップS211で、調整画像120を表示する。プロジェクター10のOSD制御部61は、画像投射装置30を用いて第1調整画像120aを含む投射画像PGを投射面SCに投射する。第1調整画像120aは、第1調整対象画像121aを含む。使用者Mは、第1調整対象画像121aの調整画像幅AWを変更可能となる。OSD制御部61は、第1調整画像120aに代えて第2調整画像120bもしくは第3調整画像120cを表示させてもよい。
【0152】
プロジェクター10は、調整画像120を表示したのち、ステップS213で、調整画像幅AWの拡大量もしくは縮小量を調整データとして受け付ける。使用者Mは、第1調整対象画像121aの調整画像幅AWを拡大もしくは縮小する。使用者Mがリモコン200に対して入力操作を行い、調整画像幅AWを拡大もしくは縮小する。使用者Mが調整画像幅AWを拡大もしくは縮小すると、OSD制御部61は、入力操作によって入力される拡大量もしくは縮小量を調整データとして受け付ける。OSD制御部61は、調整データをデータ処理部63に送信する。データ処理部63は、調整データを受信する。データ処理部63は、調整データを用いる第2算出方法で、サイズデータを算出する。データ処理部63は、サイズデータをOSD制御部61、画像制御部65等に送信する。
【0153】
プロジェクター10は、第3算出方法が選択された場合、ステップS215で、縦幅調整画像130を表示する。プロジェクター10のOSD制御部61は、画像投射装置30を用いて縦幅調整画像130を含む投射画像PGを投射面SCに投射する。縦幅調整画像130は、縦幅調整対象画像131を含む。使用者Mは、縦幅調整対象画像131の縦幅VWを変更可能となる。
【0154】
プロジェクター10は、縦幅調整画像130を表示したのち、ステップS217で、縦幅VWの拡大量もしくは縮小量を縦幅調整データとして受け付ける。使用者Mは、縦幅調整対象画像131の縦幅VWを拡大もしくは縮小する。使用者Mがリモコン200に対して入力操作を行い、縦幅VWを拡大もしくは縮小する。使用者Mが縦幅VWを拡大もしくは縮小すると、OSD制御部61は、入力操作によって入力される拡大量もしくは縮小量を縦幅調整データとして受け付ける。OSD制御部61は、縦幅調整データをデータ処理部63に送信する。データ処理部63は、縦幅調整データを受信する。データ処理部63は、縦幅調整データを用いる第3算出方法で、サイズデータを算出する。データ処理部63は、サイズデータをOSD制御部61、画像制御部65等に送信する。
【0155】
第2実施形態では、対象物がプロジェクター10のケース11であるサイズデータの算出方法を第2算出方法とし、対象物がリモコン200であるサイズデータの算出方法を第3算出方法としたが、これに限定されない。対象物がリモコン200であるサイズデータの算出方法が第2算出方法で、対象物がプロジェクター10のケース11であるサイズデータの算出方法が第3算出方法でもよい。対象物がリモコン200であるサイズデータの算出方法が第2算出方法である場合、縦幅調整対象画像131が第3画像の一例に対応する。縦幅VWが幅の一例に対応する。
【0156】
縦幅調整対象画像131の縦幅VWは、リモコン200のリモコン幅RLを基準とする。
使用者Mが縦幅VWをリモコン幅RLと一致もしくは略一致させることによって、プロジェクター10は、サイズデータを算出することができる。
【0157】
第3実施形態
第3実施形態は、第3選択画像101cを用いたサイズデータの算出方法を示している。第3選択画像101cは、選択画像101の一例であり、OSD画像である。使用者Mは、2つの算出方法のうちのいずれかを選択可能である。使用者Mは、測定器具の有無に基づいて、算出方法を選択可能である。使用者Mは、プロジェクター10の利用条件に応じて算出方法を選択することができる。プロジェクター10は、使用者Mの状況に応じたサイズデータの算出方法を提供することができる。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同一の構成には、同一符号が付され、詳細な説明は省略される。
【0158】
図17は、選択画像101を含む投射画像PGを示している。図17は、選択画像101の一例である第3選択画像101cを含む投射画像PGを示している。第3選択画像101cは、OSDデータ71に基づいてOSD制御部61で生成される。プロジェクター10は、画像投射装置30を用いて、第3選択画像101cを含む投射画像PGを投射面SCに投射する。第3選択画像101cは、2つの算出方法のうちの1の算出方法を選択するための画像である。第3選択画像101cは、第1選択肢画像103、第2選択肢画像105、及び器具確認アイコン141を含む。第3選択画像101cは、第1画像の一例に対応する。
【0159】
図17に示す第1選択肢画像103は、投射画像PG内の表示位置を除き、図6に示す第1選択肢画像103と同じである。図17に示す第2選択肢画像105は、投射画像PG内の表示位置を除き、図6に示す第2選択肢画像105と同じである。
【0160】
器具確認アイコン141は、使用者Mが測定器具を有するか否かの確認結果を入力するときに参照される画像である。器具確認アイコン141は、第1器具確認アイコン141a、及び第2器具確認アイコン141bを含む。器具確認アイコン141は、第5画像の一例に対応する。
【0161】
第1器具確認アイコン141aは、使用者Mが測定器具を有することを示す。第1器具確認アイコン141aは、リモコン200内の所定の入力ボタン205に対応する。使用者Mが対応する所定の入力ボタン205に対して入力操作を行うと、リモコン200は、測定器具を有することを示す操作信号をプロジェクター10に送信する。プロジェクター10の受信部90は、操作信号を受信する。受信部90は、操作信号をOSD制御部61に送信する。OSD制御部61は、操作信号を受信すると、使用者Mが測定器具を有すると判別する。OSD制御部61は、第1算出方法が選択されたと判定する。OSD制御部61は、測定画像110を含む投射画像PGを投射面SCに投射させる。使用者Mは、測定対象画像111の対象画像長さMHを測定可能となる。プロジェクター10は、測定値を用いる第1算出方法でサイズデータを算出可能となる。
【0162】
第2器具確認アイコン141bは、使用者Mが測定器具を有しないことを示す。第2器具確認アイコン141bは、リモコン200内の所定の入力ボタン205に対応する。使用者Mが対応する所定の入力ボタン205に対して入力操作を行うと、リモコン200は、測定器具を有しないことを示す操作信号をプロジェクター10に送信する。プロジェクター10の受信部90は、操作信号を受信する。受信部90は、操作信号をOSD制御部61に送信する。OSD制御部61は、操作信号を受信すると、使用者Mが測定器具を有しないと判別する。OSD制御部61は、第2算出方法が選択されたと判定する。OSD制御部61は、調整画像120を含む投射画像PGを投射面SCに投射させる。使用者Mは、調整対象画像121の調整画像幅AWを変更可能となる。使用者Mは、調整画像幅AWを拡大もしくは縮小する。使用者Mが調整画像幅AWを拡大もしくは縮小すると、OSD制御部61は調整データをデータ処理部63に送信する。データ処理部63は、調整データに基づいてサイズデータを算出する。プロジェクター10は、調整データを用いる第2算出方法でサイズデータを算出可能となる。
【0163】
第3選択画像101cは、測定器具を有するか否かを選択するための器具確認アイコン141を含む。
使用者Mは、測定器具を有ることを示す入力操作、もしくは測定器具を有しないことを示す入力操作を行うことができる。使用者Mは、入力操作を行うことによって、測定器具の有無に応じた算出方法を選択することができる。
【0164】
制御ユニット60は、測定器具を有することが選択された場合に、第1算出方法を選択する。
使用者Mは、測定器具を有している場合、測定画像110を含む投射画像PGをプロジェクター10に投射させることができる。
【0165】
制御ユニット60は、測定器具を有しないことが選択された場合に、第2算出方法を選択する。
使用者Mは、測定器具を有していない場合、調整画像120を含む投射画像PGをプロジェクター10に投射させることができる。
【0166】
第4実施形態
第4実施形態は、第4選択画像101dを用いたサイズデータの算出方法を示している。第4選択画像101dは、選択画像101の一例であり、OSD画像である。使用者Mは、3つの算出方法のうちのいずれかを選択可能である。使用者Mは、測定器具の有無、及びプロジェクター10と投射面SCとの間の距離に基づいて、算出方法を選択可能である。使用者Mは、プロジェクター10の利用条件に応じて算出方法を選択することができる。プロジェクター10は、使用者Mの状況に応じたサイズデータの算出方法を提供することができる。なお、第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態と同一の構成には、同一符号が付され、詳細な説明は省略される。
【0167】
図18は、選択画像101を含む投射画像PGを示している。図18は、選択画像101の一例である第4選択画像101dを含む投射画像PGを示している。第4選択画像101dは、OSDデータ71に基づいてOSD制御部61で生成される。プロジェクター10は、画像投射装置30を用いて、第4選択画像101dを含む投射画像PGを投射面SCに投射する。第4選択画像101dは、3つの算出方法のうちの1の算出方法を選択するための画像である。第4選択画像101dは、第1選択肢画像103、第2選択肢画像105、第3選択肢画像107、器具確認アイコン141、及び距離確認アイコン143を含む。第4選択画像101dは、第1画像の一例に対応する。
【0168】
図18に示す第1選択肢画像103は、第1ラベル画像103aの表示内容を除き、図14に示す第1選択肢画像103と同じである。図18に示す第1ラベル画像103aは、第3記号Cを示している。第3記号Cは、第3割当ボタン209cに対応する。使用者Mは、第1選択肢画像103を選択するとき、第3割当ボタン209cに対して入力操作を行う。第3割当ボタン209cに対して入力操作が行われると、第1選択肢画像103に対応する第1算出方法が選択される。第1ラベル画像103aの表示内容は、第1選択肢画像103の表示位置によって適宜変更される。第1ラベル画像103aは、第1選択肢画像103の表示位置に係わらず同じ記号を表示してもよい。第1ラベル画像103aの表示内容は、第2ラベル画像105a、及び第3ラベル画像107aの表示内容と異なれば、表示内容は限定されない。
【0169】
図18に示す第2選択肢画像105は、第2ラベル画像105aの表示内容を除き、図14に示す第2選択肢画像105と同じである。図18に示す第2ラベル画像105aは、第1記号Aを示している。第1記号Aは、第1割当ボタン209aに対応する。使用者Mは、第2選択肢画像105を選択するとき、第1割当ボタン209aに対して入力操作を行う。第1割当ボタン209aに対して入力操作が行われると、第2選択肢画像105に対応する第2算出方法が選択される。第2ラベル画像105aの表示内容は、第2選択肢画像105の表示位置によって適宜変更される。第2ラベル画像105aは、第2選択肢画像105の表示位置に係わらず同じ記号を表示してもよい。第2ラベル画像105aの表示内容は、第1ラベル画像103a、及び第3ラベル画像107aの表示内容と異なれば、表示内容は限定されない。
【0170】
図18に示す第3選択肢画像107は、第3ラベル画像107aの表示内容を除き、図14に示す第3選択肢画像107と同じである。図18に示す第3ラベル画像107aは、第2記号Bを示している。第2記号Bは、第2割当ボタン209bに対応する。使用者Mは、第3選択肢画像107を選択するとき、第2割当ボタン209bに対して入力操作を行う。第2割当ボタン209bに対して入力操作が行われると、第3選択肢画像107に対応する第3算出方法が選択される。第3ラベル画像107aの表示内容は、第3選択肢画像107の表示位置によって適宜変更される。第3ラベル画像107aは、第3選択肢画像107の表示位置に係わらず同じ記号を表示してもよい。第3ラベル画像107aの表示内容は、第1ラベル画像103a、及び第2ラベル画像105aの表示内容と異なれば、表示内容は限定されない。
【0171】
器具確認アイコン141は、使用者Mが測定器具を有するか否かの確認結果を入力するときに参照される画像である。器具確認アイコン141は、第1器具確認アイコン141a、及び第2器具確認アイコン141bを含む。第1器具確認アイコン141aは、使用者Mが測定器具を有することを示す。第2器具確認アイコン141bは、使用者Mが測定器具を有しないことを示す。第1器具確認アイコン141a及び第2器具確認アイコン141bは、それぞれリモコン200に配置される複数の入力ボタン205のうちの1の入力ボタン205に対応する。
【0172】
距離確認アイコン143は、使用者Mがプロジェクター10と投射面SCとの間の離間距離の確認結果を入力するときに参照される画像である。距離確認アイコン143は、ケース11と投射面SCとの間の離間距離の大小を使用者Mに選択させる。距離確認アイコン143は、第1距離確認アイコン143a、及び第2距離確認アイコン143bを含む。第1距離確認アイコン143a及び第2距離確認アイコン143bは、それぞれリモコン200に配置される複数の入力ボタン205のうちの1の入力ボタン205に対応する。使用者Mは、離間距離に応じて、第1距離確認アイコン143aもしくは第2距離確認アイコン143bに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行う。距離確認アイコン143は、第6画像の一例に対応する。
【0173】
第1距離確認アイコン143aは、プロジェクター10と投射面SCとの間の離間距離が小さい至近距離であることを示す。至近距離は、一例として、プロジェクター10と投射面SCとの間の離間距離が、1m未満である。プロジェクター10が短焦点プロジェクターであるとき、プロジェクター10は、50cm以下の至近距離に配置される。使用者Mは、プロジェクター10と投射面SCとの間の離間距離が至近距離であると判別すると、第1距離確認アイコン143aに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行う。
【0174】
第2距離確認アイコン143bは、プロジェクター10と投射面SCとの間の離間距離が大きい遠隔距離であることを示す。遠隔距離は、一例として、プロジェクター10と投射面SCとの間の離間距離が、1m以上である。使用者Mは、プロジェクター10と投射面SCとの間の離間距離が遠隔距離であると判別すると、第2距離確認アイコン143bに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行う。
【0175】
使用者Mは、第1器具確認アイコン141a、第2器具確認アイコン141b、第1距離確認アイコン143a、及び第2距離確認アイコン143bのいずれかに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行うことができる。使用者Mが第1器具確認アイコン141aに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行うと、制御ユニット60は、測定画像110を含む投射画像PGを投射面SCに投射させる。使用者Mが第2器具確認アイコン141bに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行うと、制御ユニット60は、第1サブ選択画像102aを含む投射画像PGを投射面SCに投射させる。使用者Mが第1距離確認アイコン143aに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行うと、制御ユニット60は、第2サブ選択画像102bを含む投射画像PGを投射面SCに投射させる。使用者Mが第2距離確認アイコン143bに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行うと、制御ユニット60は、第3サブ選択画像102cを含む投射画像PGを投射面SCに投射させる。
【0176】
第4選択画像101dは、第1選択肢画像103、第2選択肢画像105、及び第3選択肢画像107を含むが、これに限定されない。第4選択画像101dは、第1選択肢画像103、第2選択肢画像105、及び第3選択肢画像107を含まなくてもよい。第4選択画像101dは、器具確認アイコン141及び距離確認アイコン143を含んで構成されてもよい。
【0177】
図19は、サブ選択画像102を含む投射画像PGを示している。図19は、サブ選択画像102の一例である第1サブ選択画像102aを含む投射画像PGを示している。第1サブ選択画像102aは、OSDデータ71に基づいてOSD制御部61で生成される。プロジェクター10は、画像投射装置30を用いて、第1サブ選択画像102aを含む投射画像PGを投射面SCに投射する。
【0178】
第1サブ選択画像102aは、使用者Mが図18に示す第4選択画像101dに含まれる第2器具確認アイコン141bに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行ったときに表示される。第1サブ選択画像102aは、使用者Mが測定器具を有しないことを選択した場合に表示される。制御ユニット60は、測定器具を有しないこと選択された場合に第1サブ選択画像102aを表示する。第1サブ選択画像102aは、第2選択肢画像105、第3選択肢画像107、及び距離確認アイコン143を含む。
【0179】
第1サブ選択画像102aが表示されると、使用者Mは、第1距離確認アイコン143a及び第2距離確認アイコン143bのいずれかに対応する入力ボタン205に対して入力操作可能となる。使用者Mが第1距離確認アイコン143aに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行うと、第2算出方法が選択される。プロジェクター10は、調整画像120を含む投射画像PGを投射面SCに投射する。プロジェクター10は、第2算出方法で、サイズデータを算出する。使用者Mが第2距離確認アイコン143bに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行うと、第3算出方法が選択される。プロジェクター10は、縦幅調整画像130を含む投射画像PGを投射面SCに投射する。プロジェクター10は、第3算出方法で、サイズデータを算出する。
【0180】
第1サブ選択画像102aは、第2選択肢画像105及び第3選択肢画像107を含むが、これに限定されない。第1サブ選択画像102aは、第2選択肢画像105及び第3選択肢画像107を含まなくてもよい。
【0181】
複数の算出方法は、第3算出方法をさらに含む。制御ユニット60は、測定器具を有しないことが選択された場合に、ケース11と投射面SCとの間の離間距離の大小を選択させる距離確認アイコン143を表示することと、離間距離が小さいことが選択された場合に、第2算出方法を選択することと、離間距離が大きいことが選択された場合に、第3算出方法を選択することと、第3算出方法が選択された場合に、画像投射装置30を用いて投射面SCに、縦幅VWを変更可能であり、調整対象画像121よりも小さい縦幅調整対象画像131を表示することと、を実行する。
プロジェクター10は、対象物として、プロジェクター10のケース11もしくはリモコン200を用いたサイズデータの算出方法を提供することができる。
【0182】
調整対象画像121の調整画像幅AWは、ケース11のケース幅PLを基準とし、縦幅調整対象画像131の縦幅VWは、リモコン200のリモコン幅RLを基準とすることが好ましい。
プロジェクター10は、複数の対象物を用いてサイズデータを算出する算出方法を提供することができる。
【0183】
図20は、サブ選択画像102を含む投射画像PGを示している。図20は、サブ選択画像102の一例である第2サブ選択画像102bを含む投射画像PGを示している。第2サブ選択画像102bは、OSDデータ71に基づいてOSD制御部61で生成される。プロジェクター10は、画像投射装置30を用いて、第2サブ選択画像102bを含む投射画像PGを投射面SCに投射する。
【0184】
第2サブ選択画像102bは、使用者Mが図18に示す第4選択画像101dに含まれる第1距離確認アイコン143aに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行ったときに表示される。第2サブ選択画像102bは、使用者Mがプロジェクター10と投射面SCとの間の離間距離が至近距離であることを選択した場合に表示される。制御ユニット60はプロジェクター10と投射面SCとの間の離間距離が至近距離であることを選択された場合に第2サブ選択画像102bを表示する。第2サブ選択画像102bは、第1選択肢画像103、第2選択肢画像105、及び器具確認アイコン141を含む。
【0185】
第2サブ選択画像102bが表示されると、使用者Mは、第1器具確認アイコン141a及び第2器具確認アイコン141bのいずれかに対応する入力ボタン205に対して入力操作可能となる。使用者Mが第1器具確認アイコン141aに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行うと、第1算出方法が選択される。プロジェクター10は、測定画像110を含む投射画像PGを投射面SCに投射する。プロジェクター10は、第1算出方法で、サイズデータを算出する。使用者Mが第2器具確認アイコン141bに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行うと、第2算出方法が選択される。プロジェクター10は、調整画像120を含む投射画像PGを投射面SCに投射する。プロジェクター10は、第2算出方法で、サイズデータを算出する。
【0186】
第2サブ選択画像102bは、第1選択肢画像103及び第2選択肢画像105を含むが、これに限定されない。第2サブ選択画像102bは、第1選択肢画像103及び第2選択肢画像105を含まなくてもよい。
【0187】
図21は、サブ選択画像102を含む投射画像PGを示している。図21は、サブ選択画像102の一例である第3サブ選択画像102cを含む投射画像PGを示している。第3サブ選択画像102cは、OSDデータ71に基づいてOSD制御部61で生成される。プロジェクター10は、画像投射装置30を用いて、第3サブ選択画像102cを含む投射画像PGを投射面SCに投射する。
【0188】
第3サブ選択画像102cは、使用者Mが図18に示す第4選択画像101dに含まれる第2距離確認アイコン143bに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行ったときに表示される。第3サブ選択画像102cは、使用者Mがプロジェクター10と投射面SCとの間の離間距離が遠隔距離であることを選択した場合に表示される。制御ユニット60はプロジェクター10と投射面SCとの間の離間距離が遠隔距離であることを選択された場合に第3サブ選択画像102cを表示する。第3サブ選択画像102cは、第1選択肢画像103、第3選択肢画像107、及び器具確認アイコン141を含む。
【0189】
第3サブ選択画像102cが表示されると、使用者Mは、第1器具確認アイコン141a及び第2器具確認アイコン141bのいずれかに対応する入力ボタン205に対して入力操作可能となる。使用者Mが第1器具確認アイコン141aに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行うと、第1算出方法が選択される。プロジェクター10は、測定画像110を含む投射画像PGを投射面SCに投射する。プロジェクター10は、第1算出方法で、サイズデータを算出する。使用者Mが第2器具確認アイコン141bに対応する入力ボタン205に対して入力操作を行うと、第3算出方法が選択される。プロジェクター10は、縦幅調整画像130を含む投射画像PGを投射面SCに投射する。プロジェクター10は、第3算出方法で、サイズデータを算出する。
【0190】
第3サブ選択画像102cは、第1選択肢画像103及び第3選択肢画像107を含むが、これに限定されない。第3サブ選択画像102cは、第1選択肢画像103及び第3選択肢画像107を含まなくてもよい。
【0191】
以下に、本開示のまとめが付記される。
【0192】
付記1
本開示のプロジェクターは、画像を示す画像光を射出する光学装置と、処理装置と、前記光学装置と前記処理装置とを収容する筐体と、を含み、前記処理装置は、前記光学装置を用いて投射面に、第1の方法と、第2の方法と、を含む、前記投射面における前記画像のサイズを決定するための複数の方法のうちの1の方法を選択するための第1画像を表示することと、前記第1の方法が選択された場合に、前記光学装置を用いて前記投射面に、長さを測定する対象である第2画像を表示することと、前記第2の方法が選択された場合に、前記光学装置を用いて前記投射面に、幅を変更可能な第3画像を表示することと、を実行するプロジェクター。
プロジェクターは、第1の方法及び第2の方法を含む、画像のサイズを決定するための複数の方法を使用者に提供することができる。使用者は、利用条件に応じた方法を選択することが可能となる。
【0193】
付記2
付記1に記載のプロジェクターであって、前記第1画像は、前記複数の方法のそれぞれを示す複数の第4画像を含む。
使用者は、第4画像を選択することによって、算出方法を選択することができる。
【0194】
付記3
付記1または付記2に記載のプロジェクターであって、前記第3画像の前記幅は、前記筐体の筐体幅、またはリモートコントローラーのコントローラー幅を基準とする。
使用者が第3画像の幅を筐体幅もしくはコントローラー幅と一致もしくは略一致させることによって、プロジェクターは、画像の大きさを算出することができる。
【0195】
付記4
付記1乃至3のいずれか1項に記載のプロジェクター前記第1画像は、測定器具を有するか否かを選択するための第5画像を含む。
使用者は、測定器具が有るか否かを選択することによって、測定器具の有無に応じた方法を選択することができる。
【0196】
付記5
付記4に記載のプロジェクターであって、前記処理装置は、前記測定器具を有することが選択された場合に、前記第1の方法を選択する。
使用者が測定器具を有することを選択すると、プロジェクターは、長さを測定する対象である第2画像を表示するので、第2画像の長さに基づく第1の方法によって、画像のサイズを決定することができる。
【0197】
付記6
付記4または付記5に記載のプロジェクターであって、前記処理装置は、前記測定器具を有しないことが選択された場合に、前記第2の方法を選択する。
使用者が測定器具を有しないことを選択すると、プロジェクターは、幅を変更可能な第3画像を表示するので、第3画像の幅に基づく第2の方法によって、画像のサイズを決定することができる。
【0198】
付記7
付記4乃至付記6のいずれか1項に記載のプロジェクターであって、前記複数の方法は、第3の方法をさらに含み、前記処理装置は、前記測定器具を有しないことが選択された場合に、前記筐体と前記投射面との間の距離の大小を選択させる第6画像を表示することと、前記距離が小さいことが選択された場合に、前記第2の方法を選択することと、前記距離が大きいことが選択された場合に、前記第3の方法を選択することと、前記第3の方法が選択された場合に、前記光学装置を用いて前記投射面に、画像幅を変更可能であり、前記第3画像よりも小さい第7画像を表示することと、を実行する。
プロジェクターは、筐体と投射面との距離が大きい場合に、画像幅を変更可能であり、第3画像よりも小さい第7画像を表示する。従って、第3画像が第7画像よりも大きい場合と比較して、使用者は、例えば幅の基準とする物体を持って投射面に近づくことが容易になる。
【0199】
付記8
付記7に記載のプロジェクターであって、前記第3画像の前記幅は、前記筐体の筐体幅を基準とし、前記第7画像の前記画像幅は、リモートコントローラーのコントローラー幅を基準とする。
プロジェクターは、筐体及びリモートコントローラーを基準とした方法を提供することができる。
【0200】
付記9
本開示のプロジェクターの制御方法は、プロジェクターから投射面に第1の方法と、第2の方法と、を含む、前記投射面における画像のサイズを決定するための複数の方法のうちの1の方法を選択するための第1画像を表示することと、前記第1の方法が選択された場合に、前記プロジェクターから前記投射面に、長さを測定する対象である第2画像を表示することと、前記第2の方法が選択された場合に、前記プロジェクターから前記投射面に、幅を変更可能な第3画像を表示することと、を含む。
使用者は、利用条件に応じた算出方法を選択することが可能となる。
【0201】
付記10
本開示のプログラムは、プロジェクターに、第1の方法と、第2の方法と、を含む、前記投射面における画像のサイズを決定するための複数の方法のうちの1の方法を選択するための第1画像を投射面に表示させることと、前記第1の方法が選択された場合に、前記投射面に長さを測定する対象である第2画像を表示させることと、前記第2の方法が選択された場合に、前記投射面に幅を変更可能な第3画像を表示させることと、を実行させる。
プロジェクターは、第1の方法及び第2の方法を含む複数の方法を使用者に提供することができる。使用者は、利用条件に応じた方法を選択することが可能となる。
【符号の説明】
【0202】
1…投射システム、10…プロジェクター、11…ケース、13…操作パネル、15…操作ボタン、30…画像投射装置、60…制御ユニット、61…OSD制御部、63…データ処理部、65…画像制御部、70…メモリー、71…OSDデータ、80…通信インターフェイス、90…受信部、100…設定画像、101…選択画像、101a…第1選択画像、101b…第2選択画像、101c…第3選択画像、101d…第4選択画像、102…サブ選択画像、102a…第1サブ選択画像、102b…第2サブ選択画像、102c…第3サブ選択画像、103…第1選択肢画像、103a…第1ラベル画像、103b…第1イラスト画像、103c…第1テキスト、105…第2選択肢画像、105a…第2ラベル画像、105b…第2イラスト画像、105c…第2テキスト、107…第3選択肢画像、107a…第3ラベル画像、107b…第3イラスト画像、107c…第3テキスト、110…測定画像、110a…第1測定画像、110b…第2測定画像、111…測定対象画像、111a…第1測定対象画像、111b…第2測定対象画像、113…メッセージ画像、115…測定データ表示欄、117…データ入力アイコン、117a…第1データ入力アイコン、117b…第2データ入力アイコン、119…表示欄、120…調整画像、120a…第1調整画像、120b…第2調整画像、120c…第3調整画像、121…調整対象画像、121a…第1調整対象画像、121b…第2調整対象画像、123…調整メッセージ画像、125…サイズ表示欄、127…調整量入力アイコン、127a…第1調整量入力アイコン、127b…第2調整量入力アイコン、130…縦幅調整画像、131…縦幅調整対象画像、133…縦幅調整メッセージ画像、135…画像サイズ表示欄、137…調整アイコン、137a…第1調整アイコン、137b…第2調整アイコン、141…器具確認アイコン、141a…第1器具確認アイコン、141b…第2器具確認アイコン、143…距離確認アイコン、143a…第1距離確認アイコン、143b…第2距離確認アイコン、200…リモコン、201…電源ボタン、203…上下左右ボタン、205…入力ボタン、207…決定ボタン、209…割当ボタン、209a…第1割当ボタン、209b…第2割当ボタン、209c…第3割当ボタン、209d…第4割当ボタン、300…画像提供装置、400…定規、A1…第1分割領域、A2…第2分割領域、A3…第3分割領域、AW…調整画像幅、CP…制御プログラム、LA…画像光領域、M…使用者、MH…対象画像長さ、PG…投射画像、PH…投射画像高さ、PL…ケース幅、PW…投射画像幅、R1…第1領域、R2…第2領域、RL…リモコン幅、SC…投射面、VH…仮想水平線、VL1…第1仮想線、VL2…第2仮想線、VW…縦幅、Y…対角線長さ。
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