(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141466
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】電気光学装置、および電子機器
(51)【国際特許分類】
H10K 50/852 20230101AFI20241003BHJP
H10K 59/123 20230101ALI20241003BHJP
H10K 50/856 20230101ALI20241003BHJP
H10K 59/35 20230101ALI20241003BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
H10K50/852
H10K59/123
H10K50/856
H10K59/35
G09F9/30 365
G09F9/30 338
G09F9/30 349D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053142
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】太田 人嗣
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC33
3K107DD10
3K107DD39
3K107DD90
3K107EE03
3K107EE33
3K107FF15
5C094AA02
5C094BA27
5C094DA13
5C094DB01
5C094EA05
5C094EA07
5C094ED11
(57)【要約】
【課題】表示品位の低下が低減された電気光学装置、および電子機器を提供する。
【解決手段】電気光学装置は、基板と、第1電極と、第2電極と、第3電極と、第1反射層と、第2反射層と、発光機能層と、第1光学調整層と、第2光学調整層と、第1駆動回路と、第2駆動回路と、基板の法線方向における第1位置において第2電極と接し、第2電極と第1反射層とを電気的に接続するための第1導電部と、法線方向における第2位置において第3電極と接し、第3電極と第2反射層とを電気的に接続するための第2導電部と、を備え、第2電極の第1発光領域と第1反射層との間の第1距離、第3電極の第2発光領域と第2反射層との間の第2距離、第1反射層と第1位置との第3距離、第2反射層と第2位置との第4距離としたとき、第1距離は、第2距離より大きく、第3距離と第4距離との差は、第1距離と第2距離との差よりも小さい。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
半透過性を有する第1電極と、
透光性を有し、前記第1電極と前記基板との間に設けられ、前記第1電極と対向する第2電極と、
透光性を有し、前記第1電極と前記基板との間に設けられ、前記第1電極と対向する第3電極と、
前記基板と前記第2電極との間に設けられ、前記第2電極と対向する第1反射層と、
前記基板と前記第3電極との間に設けられ、前記第3電極と対向する第2反射層と、
前記第1電極と前記第2電極との間、および前記第1電極と前記第3電極との間に設けられる発光機能層と、
前記第2電極と前記第1反射層との間に設けられる第1光学調整層と、
前記第3電極と前記第2反射層との間に設けられる第2光学調整層と、
前記基板に設けられ、前記第2電極に供給される電流量を制御する第1駆動回路と、
前記基板に設けられ、前記第3電極に供給される電流量を制御する第2駆動回路と、
前記基板の法線方向における第1位置において前記第2電極と接し、前記第2電極と前記第1反射層とを電気的に接続するための第1導電部と、
前記法線方向における第2位置において前記第3電極と接し、前記第3電極と前記第2反射層とを電気的に接続するための第2導電部と、を備え、
前記第2電極は、第1波長域の光が透過する第1発光領域を有し、
前記第3電極は、第2波長域の光が透過する第2発光領域を有し、
前記第2電極の前記第1発光領域と前記第1反射層との間の前記法線方向における距離を第1距離、
前記第3電極の前記第2発光領域と前記第2反射層との間の前記法線方向における距離を第2距離、
前記法線方向における前記第1反射層と前記第1位置との距離を第3距離、
前記法線方向における前記第2反射層と前記第2位置との距離を第4距離、としたとき、
前記第1距離は、前記第2距離より大きく、
前記第3距離と前記第4距離との差は、前記第1距離と前記第2距離との差よりも小さい、
ことを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
前記第1導電部および前記第2導電部のそれぞれは、コンタクトプラグである、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
透光性を有し、前記第1電極と前記基板との間に設けられ、前記第1電極と対向する第4電極と、
前記基板と前記第4電極との間に設けられ、前記第4電極と対向する第3反射層と、
前記第4電極と前記第3反射層との間に設けられる第3光学調整層と、
前記基板に設けられ、前記第4電極に供給される電流量を制御する第3駆動回路と、
前記法線方向における第3位置において前記第4電極と接し、前記第4電極と前記第3反射層とを電気的に接続するための第3導電部と、をさらに備え、
前記発光機能層は、前記第1電極と前記第4電極との間に設けられ、
前記第4電極は、第3波長域の光が透過する第3発光領域を有し、
前記第4電極の前記第3発光領域と前記第3反射層との間の前記法線方向における距離を第5距離、
前記法線方向における前記第3反射層と前記第3位置との距離を第6距離、としたとき、
前記第2距離は、前記第5距離より大きく、
前記第4距離と前記第6距離との差は、前記第2距離と前記第5距離との差よりも小さい、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記第3距離と前記第2距離との差は、前記第1距離と前記第2距離との差よりも小さく、
前記第2距離と前記第6距離との差は、前記第2距離と前記第5距離との差よりも小さい、
請求項3に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記第2電極、前記第3電極、および前記第4電極は、前記法線方向と交差する第1方向に並び、
前記第1位置、前記第2位置、および前記第3位置は、前記第1方向に並ぶ、
請求項3に記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記第4電極は、前記第3電極に対して前記法線方向と交差する第1方向に並び、
前記第2電極は、前記第3電極に対して前記法線方向および前記第1方向のそれぞれと交差する第2方向に並び、
平面視において、前記第1発光領域と前記第3位置との間の距離は、前記第1発光領域と前記第3発光領域との間の距離よりも短い、
請求項4に記載の電気光学装置。
【請求項7】
前記第4電極は、前記第3電極に対して前記法線方向と交差する第1方向に並び、
前記第2電極は、前記第3電極に対して前記法線方向および前記第1方向のそれぞれと交差する第2方向に並び、
前記第1位置と前記第3位置との間の距離は、前記第1発光領域と前記第3発光領域との間の距離よりも短い、
請求項3に記載の電気光学装置。
【請求項8】
請求項1に記載の電気光学装置と、
前記電気光学装置の動作を制御する制御部と、を有することを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気光学装置、および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置および有機エレクトロルミネッセンス表示装置等の電気光学装置が知られている。かかる装置の一例として、特許文献1に記載の表示装置が挙げられる。
【0003】
当該文献の表示装置では、基板と、絶縁層と、複数の反射板と、複数の第1の電極と、エレクトロルミネッセンス層と、第2の電極と、を備える。基板には、複数の薄膜トランジスターを含む駆動回路が設けられる。複数の第1の電極は、絶縁層上に設けられ、マトリクス状に2次元配置される。第1の電極は、第1の面と第2の面とを含む。複数の反射板は、複数の第1の電極の第2の面にそれぞれ対向して設けられる。第2の電極は、複数の第1の電極の第1の面に対向して設けられる。エレクトロルミネッセンス層は、複数の第1の電極と第2の電極との間に設けられる。
【0004】
かかる表示装置では、エレクトロルミネッセンス層からの出射光を共振させる複数の共振器構造が、複数の反射板と第2の電極とにより構成される。また、複数の反射板と複数の第1の電極との間には、光学調整層が設けられる。当該光学調整層の厚さは、各色のサブ画素ごとに異なり、当該光学調整層によって各共振器構造における光路長が調整されている。また、かかる文献では、基板に設けられた各駆動回路の薄膜トランジスターが、コンタクトプラグを介して第1電極に電気的に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
光学調整層の厚さが異なることで、薄膜トランジスターと第1電極との間の距離は、各色のサブ画素ごとに異なる。したがって、コンタクトプラグのアスペクト比も、各色のサブ画素ごとに異なる。このため、例えば、ある色に対応するコンタクトの上面と、他の色に対応するコンタクトの上面との間に、段差が生じてしまう。このようなコンタクトに起因する段差に光が当たると迷光が生じてしまい、電気光学装置の表示品位が低下するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様に係る電気光学装置は、基板と、半透過性を有する第1電極と、透光性を有し、前記第1電極と前記基板との間に設けられ、前記第1電極と対向する第2電極と、透光性を有し、前記第1電極と前記基板との間に設けられ、前記第1電極と対向する第3電極と、前記基板と前記第2電極との間に設けられ、前記第2電極と対向する第1反射層と、前記基板と前記第3電極との間に設けられ、前記第3電極と対向する第2反射層と、前記第1電極と前記第2電極との間、および前記第1電極と前記第3電極との間に設けられる発光機能層と、前記第2電極と前記第1反射層との間に設けられる第1光学調整層と、前記第3電極と前記第2反射層との間に設けられる第2光学調整層と、前記基板に設けられ、前記第2電極に供給される電流量を制御する第1駆動回路と、前記基板に設けられ、前記第3電極に供給される電流量を制御する第2駆動回路と、前記基板の法線方向における第1位置において前記第2電極と接し、前記第2電極と前記第1反射層とを電気的に接続するための第1導電部と、前記法線方向における第2位置において前記第3電極と接し、前記第3電極と前記第2反射層とを電気的に接続するための第2導電部と、を備え、前記第2電極は、第1波長域の光が透過する第1発光領域を有し、前記第3電極は、第2波長域の光が透過する第2発光領域を有し、前記第2電極の前記第1発光領域と前記第1反射層との間の前記法線方向における距離を第1距離、前記第3電極の前記第2発光領域と前記第2反射層との間の前記法線方向における距離を第2距離、前記法線方向における前記第1反射層と前記第1位置との距離を第3距離、前記法線方向における前記第2反射層と前記第2位置との距離を第4距離、としたとき、前記第1距離は、前記第2距離より大きく、前記第3距離と前記第4距離との差は、前記第1距離と前記第2距離との差よりも小さい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態における電気光学装置を示す平面図である。
【
図3】
図1の電気光学装置の1画素の平面図である。
【
図5】
図4に示す電気光学装置の一部を示す図である。
【
図10】電子機器の一例である虚像電気光学装置の一部を模式的に示す平面図である。
【
図11】電子機器の一例であるパーソナルコンピューターを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法や縮尺は実際のものと適宜異なり、理解を容易にするために模式的に示す部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
【0010】
また、要素αと要素βとの「電気的な接続」は、要素αと要素βとが直接的に接合されることで導通する構成のほか、要素αと要素βとが他の導電体を介して間接的に導通する構成も含まれる。また、「要素α上の要素β」とは、要素αと要素βとが直接的に接触している構成のほか、要素αと要素βとが他の要素を介して間接的に接触している構成も含まれる。また、「要素αと要素βとが等しい」とは、実質的に等しければよく、製造上の誤差等を含む。また、「要素αと要素βとの差」とは、差の絶対値をいう。
【0011】
1.実施形態
1A.電気光学装置の基本構成
図1は、実施形態における電気光学装置100を示す平面図である。以下では、説明の便宜上、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を適宜用いて説明する。また、X軸に沿う一方向をX1方向といい、X1方向とは反対の方向をX2方向という。同様に、Y軸に沿う一方向をY1方向といい、Y1方向とは反対の方向をY2方向という。Z軸に沿う一方向をZ1方向といい、Z1方向とは反対の方向をZ2方向という。また、Z1方向またはZ2方向からみることを「平面視」という。また、光透過性とは、可視光に対する透過性を意味し、好ましくは可視光の透過率が50%以上であることをいう。また、光反射性とは、可視光に対する反射性を意味し、好ましくは可視光の反射率が50%以上であることをいう。
【0012】
また、以下の実施形態では、画素電極23Rが「第2電極」に相当する。画素電極23Gが「第3電極」に相当する。画素電極23Bが「第4電極」に相当する。反射層21Rが「第1反射層」に相当する。反射層21Gが「第2反射層」に相当する。反射層21Bが「第3反射層」に相当する。光学調整層22Rが「第1光学調整層」に相当する。光学調整層22Gが「第2光学調整層」に相当する。光学調整層22Bが「第3光学調整層」に相当する。駆動回路30Rが「第1駆動回路」に相当する。駆動回路30Gが「第2駆動回路」に相当する。駆動回路30Bが「第3駆動回路」に相当する。導電部4Rが「第1導電部」に相当する。導電部4Gが「第2導電部」に相当する。導電部4Bが「第3導電部」に相当する。発光領域ARが「第1発光領域」に相当する。発光領域AGが「第2発光領域」に相当する。発光領域ABが「第3発光領域」に相当する。位置P1が「第1位置」に相当する。位置P2が「第2位置」に相当する。位置P3が「第3位置」に相当する。距離D1が「第1距離」に相当する。距離D2が「第2距離」に相当する。距離D3が「第3距離」に相当する。距離D4が「第4距離」に相当する。距離D5が「第5距離」に相当する。距離D6が「第6距離」に相当する。また、基板10の法線方向A1は、Z1方向に一致する。X1方向は、「第1方向」の例示であって、法線方向A1と交差する。Y2方向は、「第2方向」の例示であって、法線方向A1およびX1方向のそれぞれと交差する。
【0013】
図1に示す電気光学装置100は、例えばフルカラーの画像を表示する有機EL(エレクトロルミネッセンス)装置である。電気光学装置100は、例えば、フレキシブルディスプレイとして用いることが可能である。なお、画像には、文字情報のみを表示するものが含まれる。電気光学装置100は、例えば、ヘッドマウントディスプレイにおいて画像を表示するマイクロディスプレイとして好適に用いられる。
【0014】
電気光学装置100は、表示領域A10と周辺領域A20とを有する。表示領域A10は、画像を表示する領域である。表示領域A10の平面視での形状は、ほぼ四角形であるが、他の形状でもよい。周辺領域A20は、表示領域A10の外側に設けられ、表示領域A10を平面視で囲む枠状の領域である。
【0015】
表示領域A10は、複数の画素Pを含む。各画素Pは、画像の表示における最小単位である。複数の画素Pは、例えば、X軸およびY軸に沿った行列状に配置される。各画素Pは、サブ画素PBと、サブ画素PGと、サブ画素PRとを含む。サブ画素PRは、赤色の波長域の光を出射する。サブ画素PGは、緑色の波長域の光を出射する。サブ画素PBは、青色の波長域の光を出射する。赤色の波長域は、「第1波長域」の例示であり、580nmを超え、700nm以下である。緑色の波長域は、「第2波長域」の例示であり、500nm以上、580nm以下である。青色の波長域は、「第3波長域」の例示であり、400nm以上、500nm未満である。
【0016】
以下では、サブ画素PR、サブ画素PGおよびサブ画素PBを区別しない場合、サブ画素P0と表記する。サブ画素P0は、画素Pを構成する要素である。サブ画素P0は、表示する画像の最小単位である。サブ画素PR、サブ画素PG、サブ画素PBによって、カラー画像の1つの画素Pが表現される。サブ画素P0は他のサブ画素P0とは独立して制御される。本実施形態では、サブ画素P0の配列は、ストライプ配列である。
【0017】
図1に示すように、電気光学装置100は、素子基板1と、透光性基板9と、を有する。電気光学装置100は、いわゆるトップエミッション構造である。電気光学装置100は、透光性基板9から光を出射させる。
【0018】
周辺領域A20には、データ線駆動回路101と、走査線駆動回路102と、制御回路103と、複数の外部端子104とが配置される。データ線駆動回路101および走査線駆動回路102は、各サブ画素P0に含まれる各部の駆動を制御する。制御回路103には、図示省略された上位回路から画像データが供給される。制御回路103は、当該画像データに基づく各種信号をデータ線駆動回路101および走査線駆動回路102に供給し、画像の表示を制御する。図示省略するが、外部端子104には、上位回路との電気的な接続を図るためのFPC(Flexible printed circuits)基板等が接続される。なお、電気光学装置100には、図示省略された電源回路が電気的に接続される。
【0019】
1B.電気光学装置の電気的な構成
図2は、
図1に示すサブ画素P0の等価回路図である。電気光学装置100は、複数の走査線13および複数のデータ線14を有する。
図2では、1つのサブ画素P0に対応する1つの走査線13および1つのデータ線14が図示される。走査線13はX軸に沿って延在し、データ線14はY軸に沿って延在する。なお、図示省略するが、複数の走査線13と複数のデータ線14は、格子状に配列される。また、各走査線13は
図1に示す走査線駆動回路102に接続され、各データ線14は
図1に示すデータ線駆動回路101に接続される。
【0020】
図2に示すように、サブ画素P0は、発光素子20と、駆動回路30とを含む。発光素子20は、OLED(有機発光ダイオード)で構成される。発光素子20は、画素電極23と、第1電極25と、発光機能層24とを有する。画素電極23は、サブ画素P0ごとに設けられ、陽極として機能する。第1電極25は、複数のサブ画素P0で共通であり、陰極として機能する。発光機能層24は、画素電極23と第1電極25との間に配置される。発光素子20では、画素電極23から供給される正孔と、第1電極25から供給される電子とが発光機能層24で再結合することにより、発光機能層24が光を発生させる。第1電極25には、給電線16が電気的に接続される。給電線16には、図示省略されたい電源回路から低位側の電位Vctが供給される。画素電極23は他の画素電極23とは独立して互いに異なるように設定可能である。
【0021】
駆動回路30は、発光素子20の駆動を制御する画素回路であり、画素電極23に供給される電流量を制御する。駆動回路30は、スイッチング用トランジスター31と、駆動用トランジスター32と、保持容量33とを有する。スイッチング用トランジスター31のゲートは、走査線13に電気的に接続される。また、スイッチング用トランジスター31のソースまたはドレインの一方が、データ線14に電気的に接続され、他方が、駆動用トランジスター32のゲートに電気的に接続される。また、駆動用トランジスター32のソースまたはドレインの一方が、給電線15に電気的に接続され、他方が、画素電極23に電気的に接続される。なお、給電線15には、図示省略された電源回路から高位側の電位Velが供給される。また、保持容量33の一方の電極は、駆動用トランジスター32のゲートに接続され、他方の電極は、給電線15に接続される。
【0022】
走査線駆動回路102が走査信号をアクティブにすることで走査線13が選択されると、選択されるサブ画素P0に設けられるスイッチング用トランジスター31がオンする。すると、データ線14からデータ信号が、選択される走査線13に対応する駆動用トランジスター32に供給される。駆動用トランジスター32は、供給されるデータ信号の電位、すなわちゲートおよびソース間の電位差に応じた電流を発光素子20に対して供給する。そして、発光素子20は、駆動用トランジスター32から供給される電流の大きさに応じた輝度で発光する。また、走査線駆動回路102が走査線13の選択を解除してスイッチング用トランジスター31がオフした場合、駆動用トランジスター32のゲートの電位は、保持容量33により保持される。このため、発光素子20は、スイッチング用トランジスター31がオフした後も発光が可能である。
【0023】
なお、前述の駆動回路30の構成は、図示の構成に限定されない。例えば、駆動回路30は、画素電極23と駆動用トランジスター32との間の導通を制御するトランジスターをさらに備えてもよい。
【0024】
1C.画素Pにおける平面的な配置
図3は、
図1に示す電気光学装置100の1画素Pの平面図である。
図3では、1つの画素Pの要素が代表的に図示される。以下では、サブ画素PRに関連する要素の符号の末尾に「R」を付し、サブ画素PGに関連する要素の符号の末尾に「G」を付し、サブ画素PBに関連する要素の符号の末尾に「B」を付す。なお、発光色ごとに区別しない場合には、符号の末尾の「B」、「G」および「R」を省略する。
【0025】
図3に示すように、素子基板1は、画素Pごとに、発光素子20R、発光素子20G、および発光素子20Bの組を有する。発光素子20Rは、サブ画素PRに設けられる発光素子20である。発光素子20Gは、サブ画素PGに設けられる発光素子20である。発光素子20Bは、サブ画素PBに設けられる発光素子20である。
【0026】
発光素子20Rには、画素電極23Rが設けられる。画素電極23Rは、サブ画素PRに設けられる画素電極23である。発光素子20Gには、画素電極23Gが設けられる。画素電極23Gは、サブ画素PGに設けられる画素電極23である。発光素子20Bには、画素電極23Bが設けられる。画素電極23Bは、サブ画素PBに設けられる画素電極23である。
【0027】
画素電極23Rは、発光領域ARを有する。発光領域ARからは、赤色の波長域を含む波長域の光が発せられる。発光領域ARのY2方向には、後述の導電部4Rが設けられる。画素電極23Gは、発光領域AGを有する。発光領域AGからは、緑色の波長域を含む波長域の光が発せられる。発光領域AGのY2方向には、後述の導電部4Gが設けられる。画素電極23Bは、発光領域ABを有する。発光領域ABからは、青色の波長域を含む波長域の光が発せられる。発光領域ABのY2方向には、後述の導電部4Bが設けられる。
【0028】
また、
図3に示す例では、発光領域AR、発光領域AGおよび発光領域ABのそれぞれの平面視での形状は、四角形であるが、他の形状でもよい。また、発光領域AR、発光領域AGおよび発光領域ABの平面視での形状は、互いに異なってもよいし、互いに等しくてもよい。
【0029】
1D.画素Pにおける断面構造
図4は、
図1の電気光学装置100の断面図である。なお、
図4では、説明の便宜上、サブ画素PB、PGおよびPRが有する各要素を1つの断面に示す。
【0030】
図4に示すように、電気光学装置100は、素子基板1と、接着層90と、透光性基板9とを含む。素子基板1は、基板10と、反射層21Rと、反射層21Gと、反射層21Bと、光学調整部22と、画素電極23Rと、画素電極23Gと、画素電極23Bと、発光機能層24と、第1電極25と、封止層26と、素子分離層27と、着色層5とを含む。
【0031】
基板10には、前述の駆動回路30が設けられる。サブ画素PRに設けられる駆動回路30は、駆動回路30Rであり、画素電極23Rに供給される電流量を制御する。サブ画素PGに設けられる駆動回路30は、駆動回路30Gであり、画素電極23Gに供給される電流量を制御する。サブ画素PBに設けられる駆動回路30は、駆動回路30Bであり、画素電極23Bに供給される電流量を制御する。
【0032】
基板10は、平板状の基部11と、積層体12とを含む。基部11は、例えば、P型シリコン基板である。基部11には、駆動回路30R、駆動回路30G、および駆動回路30Bのそれぞれが有する前述の駆動用トランジスター32が設けられる。
【0033】
駆動用トランジスター32は、ドレイン・ソース領域321、ドレイン・ソース領域322、ゲート電極323、およびゲート絶縁層324を有する。詳細な図示は省略するが、基部11には、Nウェルが形成される。当該Nウェルには、電位Velが給電される。ドレイン・ソース領域321、およびドレイン・ソース領域322は、当該Nウェルの表面にイオンをドープすることにより形成されるP型拡散層である。基部11上には、ゲート絶縁層324を介してゲート電極323が配置される。
【0034】
基部11上には、積層体12が配置される。積層体12は、酸化ケイ素等のケイ素を含む無機材料を含む複数の層間絶縁膜を含む。当該複数の層間絶縁膜間には、中継電極211、212、213および214が配置される。中継電極211は、導電性の接続部215を介してドレイン・ソース領域321に電気的に接続される。中継電極212は、導電性の接続部216を介してドレイン・ソース領域322に電気的に接続される。中継電極213は、導電性の接続部217を介して中継電極211に電気的に接続される。中継電極214は、導電性の接続部218を介して中継電極213に電気的に接続される。また、中継電極214には、導電性の接続部219が接続されている。
【0035】
なお、中継電極211~214のそれぞれは、アルミニウム(Al)等の金属、または窒化チタン等の金属化合物を含み、単層でも複数層であってもよい。また、接続部215~219のそれぞれは、層間絶縁膜を貫通する孔であるコンタクトホールの内壁面に沿って形成されたトレンチ型の電極でもよいし、当該孔を埋めるコンタクトプラグでもよい。接続部215~218のそれぞれは、例えば、タングステン(W)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、鉄(Fe)およびアルミニウム等の金属、金属窒化物ならびに金属シリサイド等を含む。また、図示省略するが、基板10には、前述のスイッチング用トランジスター31、および各種配線が設けられる。
【0036】
基板10上には、画素Pごとに、反射層21R、反射層21G、および反射層21Bが配置される。反射層21Rは、サブ画素PRに設けられる。反射層21Rは、基板10と画素電極23Rとの間に設けられ、画素電極23Rと対向する。反射層21Gは、サブ画素PGに設けられる。反射層21Gは、基板10と画素電極23Gとの間に設けられ、画素電極23Gと対向する。反射層21Bは、サブ画素PBに設けられる。反射層21Bは、基板10と画素電極23Bとの間に設けられ、画素電極23Bと対向する。
【0037】
反射層21R、反射層21G、および反射層21Bのそれぞれは、対応する中継電極214に接続部219を介して電気的に接続される。反射層21R、反射層21G、および反射層21Bのそれぞれは、光反射性を有しており、発光機能層24で発する光を反射する。
【0038】
反射層21R、反射層21G、および反射層21Bの各材料としては、例えば、アルミニウム、銅(Cu)および銀(Ag)等の金属、あるいはこれらの金属の合金が挙げられる。例えば、反射層21R、反射層21G、および反射層21Bのそれぞれは、アルミニウム膜と窒化チタン膜との積層体で構成される。反射層21R、反射層21G、および反射層21Bの各厚さは、特に限定されないが、例えば、100nm以上200nm以下である。
【0039】
反射層21R、反射層21G、および反射層21Bは、互いに離間して配置され、その隙間を埋めるように埋込部220が配置される。埋込部220は、例えば、酸化シリコンまたは窒化シリコンを含む。
【0040】
反射層21R、反射層21G、および反射層21B上には、光学調整部22が配置される。光学調整部22は、調整層221、222、および223を含む。調整層221は、サブ画素PR、PGおよびPBに一様に配置される。調整層222は、サブ画素PRおよびPGに配置され、サブ画素PBには配置されない。調整層223は、サブ画素PRに配置され、サブ画素PGおよびPBには配置されない。
【0041】
調整層221、222、および223の各材料としては、例えば、酸化ケイ素および窒化ケイ素等の無機ケイ素材料が挙げられる。調整層221、222、および223の各厚さは、例えば、20nm以上100nm以下である。
【0042】
また、光学調整部22は、光学調整層22R、光学調整層22G、および光学調整層22Bを含む。光学調整層22Rは、光学調整部22のうちサブ画素PRに設けられる部分である。光学調整層22Rは、画素電極23Rと反射層21Rとの間に設けられる。光学調整層22Gは、光学調整部22のうちサブ画素PGに設けられる部分である。光学調整層22Gは、画素電極23Gと反射層21Gとの間に設けられる。光学調整層22Bは、光学調整部22のうちサブ画素PBに設けられる部分である。光学調整層22Bは、画素電極23Bと反射層21Bとの間に設けられる。
【0043】
光学調整層22Rの厚さ、光学調整層22Gの厚さ、および光学調整層22Bの厚さは、この順に大きい。光学調整層22Rは、光学距離LRを調整する層である。光学距離LRは、第1電極25の上面と、反射層21Rの上面との間における光学的な距離である。光学距離LRは、赤色の波長域に対応して設定される。光学調整層22Gは、光学距離LGを調整する層である。光学距離LGは、第1電極25の上面と、反射層21Gの上面との間における光学的な距離である。光学距離LGは、緑色の波長域に対応して設定される。光学調整層22Bは、光学距離LBを調整する層である。光学距離LBは、第1電極25の上面と、反射層21Bの上面との間における光学的な距離である。光学距離LBは、青色の波長域に対応して設定される。
【0044】
また、光学調整部22には、画素Pごとに、導電部4R、導電部4G、および導電部4Bが配置される。導電部4Rは、導電性を有し、光学調整層22Rを貫通する貫通孔を埋めるコンタクトプラグである。導電部4Rは、基板10の法線方向A1における位置P1において画素電極23Rと接し、画素電極23Rと反射層21Rとを電気的に接続する。位置P1は、導電部4Rの上面である。導電部4Gは、導電性を有し、光学調整層22Gを貫通する貫通孔を埋めるコンタクトプラグである。導電部4Gは、基板10の法線方向A1における位置P2において画素電極23Gと接し、画素電極23Gと反射層21Gとを電気的に接続する。位置P2は、導電部4Gの上面である。導電部4Bは、導電性を有し、光学調整層22Bを貫通する貫通孔を埋めるコンタクトプラグである。導電部4Bは、基板10の法線方向A1における位置P3において画素電極23Bと接し、画素電極23Bと反射層21Bとを電気的に接続する。位置P3は、導電部4Bの上面である。
【0045】
導電部4R、4G、および4Bの各材料の材料としては、前述のように、例えば、タングステン、チタン、クロム、鉄およびアルミニウム等の金属、金属窒化物ならびに金属シリサイド等が挙げられる。これらの中でも、導電部4R、4G、および4Bは、タングステンを含むことが好ましい。タングステンは、これら金属等の中でも充填性に優れる。このため、タングステンを用いることで、アスペクト比の高い貫通孔を均質に埋めることができる。
【0046】
導電部4R、4G、および4Bのそれぞれは、単一材料で構成されてもよいし、複数層で形成されてもよい。例えば、導電部4R、4G、および4Bのそれぞれは、バリア層と導電層とを含む。バリア層は、貫通孔を形成する内壁面に接触する。バリア層は、導電層の成分の拡散防止のために設けられる。導電層は、バリア層の内側に配置され、貫通孔を埋める。バリア層は、タングステンナイトライド(WN)またはチタンナイトライド(TiN)含むことが好ましい。導電層は、タングステンを含むことが好ましい。
【0047】
光学調整部22上には、画素Pごとに、画素電極23R、画素電極23G、および画素電極23Bが配置される。画素電極23R、画素電極23G、および画素電極23Bのそれぞれは、光透過性を有する。画素電極23R、画素電極23G、および画素電極23Bのそれぞれは、第1電極25と基板10との間に設けられ、第1電極25と対向する。また、画素電極23R、画素電極23G、および画素電極23Bの各材料としては、ITO(Indium Tin Oxide)およびIZO(Indium Zinc Oxide)等の透明導電材料が挙げられる。画素電極23R、画素電極23G、および画素電極23Bの各厚さは、例えば、10nm以上30nm以下である。
【0048】
画素電極23R、画素電極23G、および画素電極23B上には、素子分離層27が配置される。素子分離層27は、画素Pごとに、画素電極23R、画素電極23G、および画素電極23Bに対応する3つの開口を有する。当該3つの開口によって、
図3の発光領域AR、AG、およびABが形成される。なお、各開口は、素子分離層27に形成された孔である。また、素子分離層27によって、画素電極23R、画素電極23G、および画素電極23Bは互いに絶縁される。素子分離層27が設けられることで、サブ画素PR、PG、およびPBが確実に分離されるため、各色の鮮明さを高めることができる。素子分離層27の材料としては、例えば、酸化ケイ素および窒化ケイ素等のケイ素系の無機材料が挙げられる。素子分離層27の厚さは、例えば、10nm以上40nm以下である。
【0049】
画素電極23R、画素電極23G、画素電極23Bおよび素子分離層27上には、発光機能層24が配置される。発光機能層24は、第1電極25と画素電極23Rとの間、第1電極25と画素電極23Gとの間、および第1電極25と画素電極23Bとの間に設けられる。発光機能層24は、有機発光材料を含む発光層を有する。有機発光材料は、発光性の有機化合物である。また、発光機能層24は、発光層以外に、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層および電子注入層等を含む。発光機能層24は、青色、緑色および赤色の各発光色が得られる発光層を含んで白色発光を実現する。なお、発光機能層24の構成は、前述の構成に特に限定されるものではなく、公知の構成を適用することができる。
【0050】
発光機能層24上には、第1電極25が配置される。第1電極25は、半透過性を有しており、光反射性および光透過性を有する。第1電極25は、例えば、MgAg等のAgを含む合金等に金属材料を含む。
【0051】
第1電極25上には、封止層26が配置される。封止層26は、ガスバリア性を有しており、封止層26よりも下層部を外部からの水分または酸素等から保護する。また、封止層26は、上面に平坦な面を提供するための平坦化層である。封止層26は、例えば、複数の封止膜の積層体で構成される。各封止膜は、窒化ケイ素または酸窒化ケイ素等のケイ素を含む無機材料、またはエポキシ樹脂等の樹脂を含む。
【0052】
発光素子20Rは、反射層21Rと光学調整層22Rと画素電極23Rと発光機能層24と第1電極25とを有する。発光素子20Gは、反射層21Gと光学調整層22Gと画素電極23Gと発光機能層24と第1電極25とを有する。発光素子20Bは、反射層21Bと光学調整層22Bと画素電極23Bと発光機能層24と第1電極25とを有する。
【0053】
また、発光素子20Rは、光共振構造29Rを有する。光共振構造29Rは、赤色の波長域の光を反射層21Rと第1電極25との間で共振させる。具体的には、発光機能層24で発光する光を反射層21Rと第1電極25との間で多重反射させ、赤色の波長域の光を選択的に強める。発光素子20Gは、光共振構造29Gを有する。光共振構造29Gは、緑色の波長域の光を反射層21Gと第1電極25との間で共振させる。具体的には、発光機能層24で発光する光を反射層21Gと第1電極25との間で多重反射させ、緑色の波長域の光を選択的に強める。発光素子20Bは、光共振構造29Bを有する。光共振構造29Bは、青色の波長域の光を反射層21Bと第1電極25との間で共振させる。具体的には、発光機能層24で発光する光を反射層21Bと第1電極25との間で多重反射させ、青色の波長域の光を選択的に強める。
【0054】
光共振構造29R、29G、および29Bの各共振波長をλ0とするとき、次のような関係式[1]が成り立つ。なお、関係式[1]中のΦ(ラジアン)は、反射層21R、21G、または21Bと第1電極25との間での透過および反射の際に生じる位相シフトの総和を表す。
{(2×L0)/λ0+Φ}/(2π)=m0(m0は整数)・・・・・[1]
取り出したい波長域の光のピーク波長が波長λ0となるよう、光学距離LR、LG、およびLBが設定される。この設定により、取り出したい波長域の光が増強され、当該光の高強度化およびスペクトルの狭幅化が図られることができる。
【0055】
封止層26上には、着色層5が配置される。着色層5は、所定の波長域の光を選択的に透過させるカラーフィルターである。当該所定の波長域は、色ごとのピーク波長λ0を含む。着色層5を備えることで、着色層5を備えていない場合に比べ、各サブ画素P0から発せられる光の色純度を高めることができる。着色層5は、例えば、色材を含むアクリル系の感光性樹脂材料等の樹脂材料で構成される。当該色材は、顔料または染料である。
【0056】
着色層5は、着色部51Rと、着色部51Gと、着色部51Bとを有する。着色部51Rは、サブ画素PRに対応して設けられ、発光素子20Rからの光のうち赤色の波長域の光を選択的に透過させる。着色部51Gは、サブ画素PGに対応して設けられ、発光素子20Gからの光のうち緑色の波長域の光を選択的に透過させる。着色部51Bは、サブ画素PBに対応して設けられ、発光素子20Bからの光のうち青色の波長域の光を選択的に透過させる。
【0057】
以上の素子基板1上には、接着層90を介して透光性基板9が接合される。接着層90は、例えば、エポキシ樹脂、およびアクリル樹脂等の樹脂材料を用いた透明な接着剤である。透光性基板9は、素子基板1を保護するカバーである。透光性基板9は、例えばガラス基板または石英基板で構成される。
【0058】
1E.共振器構造および導電部
図5は、
図4に示す電気光学装置100の一部を示す図である。前述のように、発光素子20Rは、光共振構造29Rを有する。発光素子20Gは、光共振構造29Gを有する。発光素子20Bは、光共振構造29Bを有する。
【0059】
光共振構造29Rの共振波長は、光学距離LRに応じて決定される。光共振構造29Gの共振波長は、光学距離LGに応じて決定される。光共振構造29Bの共振波長は、光学距離LBに応じて決定される。光学距離LRの調整のため、光学調整層22Rが設けられる。光学距離LGの調整のため、光学調整層22Gが設けられる。光学距離LBの調整のため、光学調整層22Bが設けられる。
【0060】
共振波長は、色毎に異なる。このため、光学距離LR、LG、およびLBは互いに異なる。具体的には、光学距離LR、LG、およびLBは、この順に長い。したがって、光学調整層22R、22G、および22Bは、この順にZ1方向に沿った厚さが厚い。それゆえ、距離D1は、距離D2よりも大きく、距離D2は、距離D5よりも大きい。距離D1は、画素電極23Rの発光領域ARと反射層21Rと間の距離である。距離D2は、画素電極23Gの発光領域AGと反射層21Gとの間の距離である。距離D5は、画素電極23Bの発光領域ABと反射層21Rとの間の距離である。
【0061】
また、導電部4Rは、位置P1において画素電極23Rと接触する。導電部4Gは、位置P2において画素電極23Gと接触する。導電部4Bは、位置P3において画素電極23Bと接触する。
【0062】
法線方向A1における反射層21Rと位置P1との距離を距離D3とする。また、法線方向A1における反射層21Gと位置P2との距離を距離D4とする。法線方向A1における反射層21Bと位置P3との距離を距離D6とする。
【0063】
本実施形態では、距離D3と距離D4との差は、前述の距離D1と距離D2との差よりも小さい。さらに、距離D4と距離D6との差は、前述の距離D2と距離D5との差よりも小さい。距離D1と距離D2との差、および距離D2と距離D5との差が小さいことで、位置P1、P2、およびP3の法線方向A1での位置の差を小さくすることができる。つまり、導電部4R、4G、および4Bの各上面同士の高さの差を小さくすることができる。このため、
図3に示すX1方向に並ぶ導電部4R、4G、および4Bの各上面同士の間の段差を小さくすることができる。また、導電部4R、4G、および4Bの各上層部同士の間の段差を小さくすることができる。それゆえ、導電部4R、4G、および4Bに起因する段差に光が当たって迷光が生じるおそれを従来よりも抑制することができる。よって、電気光学装置100の表示品位の低下を従来よりも抑制することができる。
【0064】
また、光共振構造29R、29G、および29Bを備えることで、光の各色の純度を向上させることができる。その一方、従来、導電部4R、4G、および4B同士の間に段差に起因する迷光が生じてしまう。本実施形態によれば、光の各色の純度の向上を図ることができるとともに、段差による迷光を抑制することができる。よって、電気光学装置100の表示品位を高めることができる。
【0065】
図示の例では、距離D3と距離D4と距離D6とは、互いに等しい。このため、導電部4R、4G、および4Bの各上面同士の間の段差をなくすことができる。また、導電部4R、4G、および4Bの各上層部同士の間の段差を小さくすることができる。それゆえ、導電部4R、4G、および4Bに起因する段差に光が当たって迷光が生じるおそれを最も効果的に抑制することができる。
【0066】
また、距離D3と距離D4と距離D6とは、互いに等しいことで、これらを同一工程において一括で形成し易い。このため、導電部4R、4G、および4Bの歩留まりを向上させることができる。よって、電気光学装置100の品質信頼性を高めることができる。
【0067】
また、導電部4R、4G、および4Bのそれぞれは、コンタクトプラグである。このため、導電部4R、4G、および4Bの各上面に凹凸が生じ難い。このため、導電部4R、4G、および4Bのそれぞれが所謂トレンチ型の電極である場合に比べ、導電部4R、4G、および4Bに起因する凹凸を低減することができる。なお、導電部4R、4G、および4Bのそれぞれは、所謂トレンチ型の電極であってもよい。
【0068】
また、距離D3と距離D2との差は、距離D1と距離D2との差よりも小さい。このため、距離D3を距離D1よりも距離D2に近づけることができる。さらに、距離D2と距離D6との差は、距離D2と距離D5との差よりも小さい。このため、距離D6を距離D5よりも距離D2に近づけることができる。また、距離D2と距離D4との差は、距離D1と距離D3との差、および距離D6と距離D5との差のそれぞれよりも小さい。よって、距離D3、D4およびD6を距離D2に近づけることができる。距離D2は、距離D1と距離D5との間の大きさであり、サブ画素PGに対応する。距離D3、D4およびD6を距離D2に近づけることで、導電部4R、4G、および4Bに起因する段差を特に効果的に抑制することができる。
【0069】
図示の例では、距離D3、D4およびD6のそれぞれは、距離D2に等しい。したがって、導電部4R、4G、および4Bの法線方向A1の長さは、距離D2に等しい。導電部4R、4Gおよび4Bは、距離D2に対応しており、緑のサブ画素PGに対応している。距離D2、D3、D4およびD6が互いに等しいことで、
図3に示す例において、画素電極23Rの導電部4Rと平面視で重なる部分と、画素電極23Gの導電部4Gと平面視で重なる部分と、画素電極23Bの導電部4Bと平面視で重なる部分と、画素電極23Gの発光領域AGとの間の段差が無くなる。よって、距離D2、D3、D4およびD5が互いに等しいことで、導電部4R、4G、および4Bに起因する段差を最も効果的に抑制することができる。
【0070】
また、前述のように、本実施形態では、サブ画素P0の配列は、ストライプ配列である。このため、
図3に示すように、サブ画素PR、PG、およびPBは、X1方向に並ぶ。それゆえ、画素電極23R、23Gおよび23Bは、X1方向に並ぶ。また、導電部4R、4G、および4Bは、X1方向に並ぶ。よって、位置P1、P2、およびP3は、X1方向に並ぶ。
【0071】
前述のように、位置P1、P2、およびP3は、X1方向に並ぶ場合、すなわち導電部4R、4Gおよび4Bの各上面がX1方向に並ぶ場合、導電部4R、4G、および4Bの各上面同士の間の段差を低減する効果が顕著に発揮される。よって、導電部4R、導電部4G、および導電部4Bの各上層部における段差を低減する効果が顕著に発揮される。
【0072】
2.変形例
以上に例示した実施形態は多様に変形され得る。前述の実施形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。
【0073】
2-1.第1変形例
図6は、第1変形例における1画素Pの平面図である。
図6に示す例では、サブ画素P0の配列は、ベイヤー配列である。
図6に示す例では、1画素Pは、2つのサブ画素PGを含む。1つのサブ画素PGとサブ画素PBとは、X1方向に並ぶ。当該1つのサブ画素PGとサブ画素PRとは、Y2方向に並ぶ。また、1つのサブ画素PGと他のサブ画素PGとは、平面視でX1方向およびY1方向と交差する方向に並ぶ。
【0074】
画素電極23Bは、平面視で、
図6中に左斜め上の画素電極23Gに対してX1方向に並ぶ。画素電極23Rは、当該画素電極23Gに対してY2方向に並ぶ。また、
図6中に右斜め下の画素電極23Gは、
図6中に左斜め上の画素電極23Gとは、平面視でX1方向およびY1方向と交差する方向に並ぶ。
【0075】
導電部4Rは、画素電極23Rの図中右斜め下に配置される。導電部4Gは、画素電極23Gの図中右斜め下に配置される。導電部4Bは、画素電極23Bの図中右斜め下に配置される。また、発光領域ARは、平面視で、導電部4Rとは異なる位置に設けられ、導電部4Rと重ならない。発光領域AGは、平面視で、導電部4Gとは異なる位置に設けられ、導電部4Gと重ならない。発光領域ABは、平面視で、導電部4Bとは異なる位置に設けられ、導電部4Bと重ならない。
【0076】
平面視において、発光領域ARと導電部4Bとの間の最短の距離は、発光領域ARと発光領域ABとの間の最短の距離よりも短い。よって、平面視において、発光領域ARと位置P3との間の距離は、発光領域ARと発光領域ABとの間の距離よりも短い。この場合に、距離D3、D4およびD6がサブ画素PGの距離D2に対応することで、発光領域ARと、画素電極23Bのうちの導電部4Bと平面視で重なる部分との間の段差を低減することができる。このため、導電部4Bに起因する段差による迷光の発生を低減することができる。
【0077】
2-2.第2変形例
図7は、第2変形例における1画素Pの平面図である。第2変形例では第1変形例との相違点を説明する。
図7に示す第2変形例では、導電部4Rは、平面視で、発光領域AR内に設けられており、発光領域ARと重なっている。導電部4Gは、平面視で、発光領域AG内に設けられており、発光領域AGと重なっている。導電部4Bは、平面視で、発光領域AB内に設けられており、発光領域ABと重なっている。
【0078】
第2変形例によっても、例えば、発光領域ARと、画素電極23Bのうち導電部4Bと平面視で重なる部分との段差が低減することができる。このため、導電部4Bに起因する段段差による迷光の発生を低減することができる。
【0079】
2-3.第3変形例
図8は、第3変形例における1画素Pの平面図である。第3変形例では第1変形例との相違点を説明する。
図8に示す第3変形例では、導電部4R、2つの導電部4G、および導電部4Bが、平面視で、1画素Pの中心部に集まっている。このため、位置P1と位置P3との間の最短の距離は、発光領域ARと発光領域ABとの間の最短の距離よりも短い。
【0080】
導電部4R、2つの導電部4G、および導電部4Bが、平面視で1画素Pの中心部に集まっていることで、実施形態と同様に、導電部4R、2つの導電部4G、および導電部4Bの各上面同士の間の段差を低減する効果が顕著に発揮される。よって、導電部4R、2つの導電部4G、および導電部4Bの各上層部における段差を低減する効果が顕著に発揮される。
【0081】
2-4.第4変形例
図9は、第4変形例における1画素Pの平面図である。
図9に示すサブ画素P0の配列は、ストライプ配列である。
図9に示すように、導電部4Rは、平面視で、発光領域AR内に設けられており、発光領域ARと重なっていてもよい。導電部4Gは、平面視で、発光領域AG内に設けられており、発光領域AGと重なっていてもよい。導電部4Bは、平面視で、発光領域AB内に設けられており、発光領域ABと重なっていてもよい。
【0082】
2-5.その他の変形例
前述の実施形態では、1画素Pは、サブ画素PR、PG、およびPBを含む。しかし、1画素Pは、サブ画素PR、PG、およびPBのうちのいずれか2つを含み、残りの1つを省略してもよい。この場合、「第4電極」、「第3反射層」、「第3光学調整層」、「第3駆動回路」、「第3発光領域」、「第3位置」、「第5距離」、および「第6距離」は、省略される。
【0083】
例えば、1画素Pが、サブ画素PR、およびPBを含む場合、以下のようになる。画素電極23Rが「第2電極」に相当し、画素電極23Bが「第3電極」に相当する。反射層21Rが「第1反射層」に相当し、反射層21Bが「第2反射層」に相当する。光学調整層22Rが「第1光学調整層」に相当し、光学調整層22Bが「第2光学調整層」に相当する。駆動回路30Rが「第1駆動回路」に相当し、駆動回路30Bが「第2駆動回路」に相当する。導電部4Rが「第1導電部」に相当し、導電部4Bが「第2導電部」に相当する。発光領域ARが「第1発光領域」に相当し、発光領域ABが「第2発光領域」に相当する。位置P1が「第1位置」に相当し、位置P3が「第2位置」に相当する。距離D1が「第1距離」に相当し、距離D5が「第2距離」に相当し、距離D3が「第3距離」に相当すし、距離D6が「第4距離」に相当する。「第1波長域」は、赤色の波長域に相当し、「第2波長域」は、青色の波長域に相当する。
【0084】
例えば、1画素Pが、サブ画素PG、およびPBを含む場合、以下のようになる。画素電極23Gが「第2電極」に相当し、画素電極23Bが「第3電極」に相当する。反射層21Gが「第1反射層」に相当し、反射層21Bが「第2反射層」に相当する。光学調整層22Gが「第1光学調整層」に相当し、光学調整層22Bが「第2光学調整層」に相当する。駆動回路30Gが「第1駆動回路」に相当し、駆動回路30Bが「第2駆動回路」に相当する。導電部4Gが「第1導電部」に相当し、導電部4Bが「第2導電部」に相当する。発光領域AGが「第1発光領域」に相当し、発光領域ABが「第2発光領域」に相当する。位置P2が「第1位置」に相当し、位置P3が「第2位置」に相当する。距離D2が「第1距離」に相当し、距離D5が「第2距離」に相当し、距離D4が「第3距離」に相当すし、距離D6が「第4距離」に相当する。「第1波長域」は、緑色の波長域に相当し、「第2波長域」は、青色の波長域に相当する。
【0085】
また、サブ画素P0の配列は、ストライプ配列、およびベイヤー配列に限定されず、例えば、レクタングル配列、またはデルタ配列等の他の配列でもよい。
【0086】
3.電子機器
前述の実施形態の電気光学装置100は、各種の電子機器に適用することができる。
【0087】
3-1.ヘッドマウントディスプレイ
図10は、電子機器の一例である虚像電気光学装置700の一部を模式的に示す平面図である。
図10に示す虚像電気光学装置700は、観察者の頭部に装着されて画像の表示を行うヘッドマウントディスプレイ(HMD)である。虚像電気光学装置700は、前述した電気光学装置100と、コリメーター71と、導光体72と、第1反射型体積ホログラム73と、第2反射型体積ホログラム74と、制御部79と、を備える。なお、電気光学装置100から出射される光は、映像光LLとして出射される。
【0088】
制御部79は、例えばプロセッサーおよびメモリーを含み、電気光学装置100の動作を制御する。コリメーター71は、電気光学装置100と導光体72との間に配置される。コリメーター71は、電気光学装置100から出射された光を平行光にする。コリメーター71は、コリメーターレンズ等で構成される。コリメーター71で平行光に変換された光は、導光体72に入射する。
【0089】
導光体72は、平板状をなし、コリメーター71を介して入射する光の方向と交差する方向に延在して配置される。導光体72は、その内部で光を反射して導光する。導光体72のコリメーター71と対向する面721には、光が入射する光入射口と、光を出射する光出射口が設けられる。導光体72の面721とは反対側の面722には、回折光学素子としての第1反射型体積ホログラム73および回折光学素子としての第2反射型体積ホログラム74が配置される。第1反射型体積ホログラム73は、第2反射型体積ホログラム74よりも光出射口側に設けられる。第1反射型体積ホログラム73および第2反射型体積ホログラム74は、所定の波長域に対応する干渉縞を有し、所定の波長域の光を回折反射させる。
【0090】
かかる構成の虚像電気光学装置700では、光入射口から導光体72内に入射した映像光LLが、反射を繰り返して進み、光出射口から観察者の瞳EYに導かれることで、映像光LLにより形成された虚像で構成される画像を観察者が観察することができる。
【0091】
虚像電気光学装置700は、前述の電気光学装置100を備える。前述の電気光学装置は表示品位が良好である。このため、電気光学装置100を備えることで、表示品質の高い虚像電気光学装置700を提供することができる。
【0092】
なお、虚像電気光学装置700は、電気光学装置100から出射される光を合成するダイクロイックプリズム等の合成素子を備えてもよい。その場合、虚像電気光学装置700は、例えば、青色の波長域の光を出射する電気光学装置100、緑色の波長域の光を出射する電気光学装置100および赤色の波長域の光を出射する電気光学装置100を備えることができる。
【0093】
3-2.パーソナルコンピューター
図11は、本発明の電子機器の一例であるパーソナルコンピューター400を示す斜視図である。
図21に示すパーソナルコンピューター400は、電気光学装置100と、電源スイッチ401およびキーボード402が設けられた本体部403と、制御部409とを備える。制御部409は、例えばプロセッサーおよびメモリーを含み、電気光学装置100の動作を制御する。パーソナルコンピューター400は、前述の電気光学装置100を備えるため、品質に優れる。
【0094】
なお、電気光学装置100を備える「電子機器」としては、
図10に例示した虚像電気光学装置700および
図11に例示したパーソナルコンピューター400の他、デジタルスコープ、デジタル双眼鏡、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラなど眼に近接して配置する機器が挙げられる。また、電気光学装置100を備える「電子機器」は、携帯電話機、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistants)、カーナビゲーション装置、および車載用の表示部として適用される。さらに、電気光学装置100を備える「電子機器」は、光を照らす照明として適用される。
【0095】
以上、本発明について図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。また、本発明の各部の構成は、前述した実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。また、本発明は、前述した実施形態の任意の構成同士を組み合わせるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0096】
1…素子基板、4B…導電部、4G…導電部、4R…導電部、5…着色層、9…透光性基板、10…基板、11…基部、12…積層体、13…走査線、14…データ線、15…給電線、16…給電線、20…発光素子、20B…発光素子、20G…発光素子、20R…発光素子、21B…反射層、21G…反射層、21R…反射層、22…光学調整部、22B…光学調整層、22G…光学調整層、22R…光学調整層、23…画素電極、23B…画素電極、23G…画素電極、23R…画素電極、24…発光機能層、25…第1電極、26…封止層、27…素子分離層、29B…光共振構造、29G…光共振構造、29R…光共振構造、30…駆動回路、30B…駆動回路、30G…駆動回路、30R…駆動回路、31…スイッチング用トランジスター、32…駆動用トランジスター、33…保持容量、51…着色部、51B…着色部、51G…着色部、51R…着色部、71…コリメーター、72…導光体、73…第1反射型体積ホログラム、74…第2反射型体積ホログラム、79…制御部、90…接着層、100…電気光学装置、101…データ線駆動回路、102…走査線駆動回路、103…制御回路、104…外部端子、211…中継電極、212…中継電極、213…中継電極、214…中継電極、215…接続部、216…接続部、217…接続部、218…接続部、219…接続部、220…埋込部、221…調整層、222…調整層、223…調整層、321…ドレイン領域、322…ソース領域、323…ゲート電極、324…ゲート絶縁層、400…パーソナルコンピューター、401…電源スイッチ、402…キーボード、403…本体部、409…制御部、700…虚像電気光学装置、721…面、722…面、A1…法線方向、A10…表示領域、A20…周辺領域、AB…発光領域、AG…発光領域、AR…発光領域、D1…距離、D2…距離、D3…距離、D4…距離、D5…距離、D6…距離、EY…瞳、LB…光学距離、LG…光学距離、LR…光学距離、LL…映像光、P…画素、P0…サブ画素、PB…サブ画素、PG…サブ画素、PR…サブ画素、P1…位置、P2…位置、P3…位置。