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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141473
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】入力装置及び操作部材
(51)【国際特許分類】
   H01H 13/704 20060101AFI20241003BHJP
   H01H 13/66 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
H01H13/704
H01H13/66
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053150
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】322003857
【氏名又は名称】パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】近藤 史織
(72)【発明者】
【氏名】紺谷 雅樹
【テーマコード(参考)】
5G206
【Fターム(参考)】
5G206AS12F
5G206AS12H
5G206AS12J
5G206DS03H
5G206DS03J
5G206DS05H
5G206DS05J
(57)【要約】
【課題】耐久性の低下を抑制できる入力装置などを提供する
【解決手段】入力装置10は、基板20上に配列された複数の押圧スイッチ30と、複数の押圧スイッチ30を操作するための操作部材40とを備え、操作部材40は、複数の押圧スイッチ30に対応して配列され、押圧スイッチ30を押圧するため複数のボタン部41と、複数のボタン部41を繋いで支持する支持部42とを備え、支持部42は、網目状に形成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に配列された複数の押圧スイッチと、
複数の前記押圧スイッチを操作するための操作部材とを備え、
前記操作部材は、
複数の前記押圧スイッチに対応して配列され、前記押圧スイッチを押圧するため複数のボタン部と、
複数の前記ボタン部を繋いで支持する支持部とを備え、
前記支持部は、網目状に形成されている、
入力装置。
【請求項2】
前記支持部は、第一領域と、前記第一領域よりも変形しやすい第二領域とを備える、
請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記第二領域は、前記ボタン部の押圧方向において、前記第一領域よりも突出している、
請求項2に記載の入力装置。
【請求項4】
前記第二領域は、前記ボタン部を囲むように設けられている、
請求項2または3に記載の入力装置。
【請求項5】
前記操作部材は、塑性変形材料から形成されている、
請求項1~3のいずれか1項に記載の入力装置。
【請求項6】
基板上に配列された複数の押圧スイッチを操作するための操作部材であって、
複数の前記押圧スイッチに対応して配列され、前記押圧スイッチを押圧するため複数のボタン部と、
複数の前記ボタン部を繋いで支持する支持部とを備え、
前記支持部は、網目状に形成されている、
操作部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、入力装置及び操作部材に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ボタン付きの柔らかいシートが樹脂板の上に固定され、当該ボタンにより、基板上のスイッチ(半球状ボタン部)を押圧操作する入力装置が開示されている。この入力装置では、ボタンの押圧操作時にはボタン周囲の支持部(ヒンジ)のみが変形する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平2-18886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車載用の入力装置の場合、ボタンは、上記した柔らかいシートよりも硬い材料で形成するのが一般的である。上記従来のボタン付きの柔らかいシートを、硬い材料で形成したとしても、ボタンの押圧操作時に支持部が永久変形(塑性変形)するおそれがあり、耐久性の低下が懸念される。
【0005】
そこで、本開示の目的は、耐久性の低下を抑制できる入力装置及び操作部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る入力装置は、基板上に配列された複数の押圧スイッチと、複数の前記押圧スイッチを操作するための操作部材とを備え、前記操作部材は、複数の前記押圧スイッチに対応して配列され、前記押圧スイッチを押圧するため複数のボタン部と、複数の前記ボタン部を繋いで支持する支持部とを備え、前記支持部は、網目状に形成されている。
【0007】
本開示の他の態様に係る操作部材は、基板上に配列された複数の押圧スイッチを操作するための操作部材であって、複数の前記押圧スイッチに対応して配列され、前記押圧スイッチを押圧するため複数のボタン部と、複数の前記ボタン部を繋いで支持する支持部とを備え、前記支持部は、網目状に形成されている。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、耐久性の低下を抑制可能な入力装置及び操作部材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態に係る入力装置の使用例を示す図である。
図2図2は、実施の形態に係る入力装置の断面図である。
図3図3は、実施の形態に係る操作部材の一部を示す断面図である。
図4図4は、実施の形態に係る操作部材の一部を示す平面図である。
図5図5は、実施の形態に係る第二領域の一部断面斜視図である。
図6図6は、変形例1に係る第二領域を示す一部断面斜視図である。
図7図7は、変形例2に係る操作部材の一部を示す平面図である。
図8図8は、変形例3に係る操作部材の一部を示す平面図である。
図9図9は、変形例4に係る操作部材の一部を示す平面図である。
図10図10は、変形例5に係る操作部材の一部を示す平面図である。
図11図11は、変形例6に係る操作部材の一部を示す平面図である。
図12図12は、変形例7に係る入力装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の一態様に係る入力装置は、基板上に配列された複数の押圧スイッチと、複数の前記押圧スイッチを操作するための操作部材とを備え、前記操作部材は、複数の前記押圧スイッチに対応して配列され、前記押圧スイッチを押圧するため複数のボタン部と、複数の前記ボタン部を繋いで支持する支持部とを備え、前記支持部は、網目状に形成されている。
【0011】
本開示の他の態様に係る操作部材は、基板上に配列された複数の押圧スイッチを操作するための操作部材であって、複数の前記押圧スイッチに対応して配列され、前記押圧スイッチを押圧するため複数のボタン部と、複数の前記ボタン部を繋いで支持する支持部とを備え、前記支持部は、網目状に形成されている。
【0012】
これらによれば、操作部材の支持部が網目状に形成されているので、支持部を弾性変形自在な構造とすることができる。このため、例えば、ボタン部と支持部とをゴムよりも硬い塑性変形材料で一体形成したとしても、支持部が弾性変形するので永久変形しにくくできる。したがって、支持部の耐久性の低下を抑制できる。
【0013】
また、前記支持部は、第一領域と、前記第一領域よりも変形しやすい第二領域とを備えてもよい。
【0014】
これによれば、支持部の第二領域が第一領域よりも変形しやすいので、第二領域を起点に支持部を弾性変形しやすくできる。
【0015】
また、前記第二領域は、前記ボタン部の押圧方向において、前記第一領域よりも突出していてもよい。
【0016】
これによれば、第二領域が第一領域よりも押圧方向で突出しているので、第二領域が立体的な構造となり、第二領域を起点に支持部を弾性変形しやすくでき、さらに、押圧方向のストローク量を長くすることが可能となる。
【0017】
また、第二領域は、前記ボタン部を囲むように設けられていてもよい。
【0018】
これによれば、ボタン部が第二領域で囲まれているので、ボタン部をバランスよく押し込むことが可能となる。したがって、ボタン部の押圧方向の移動をスムーズにすることができる。
【0019】
また、操作部材は、塑性変形材料から形成されていてもよい。
【0020】
これによれば、ゴムよりも硬い塑性変形材料で形成された操作部材を採用した場合に好適である。
【0021】
(実施の形態)
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であ
り、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0022】
本実施の形態では、操作部材に備わるボタン部の押圧方向をZ軸方向とし、Z軸方向に直交する平面内で互いに直交する二方向をそれぞれX軸方向、Y軸方向とする。
【0023】
[入力装置の使用例]
まず、図1を参照しながら、本実施の形態に係る入力装置10の使用例について説明する。図1は、実施の形態に係る入力装置10の使用例を示す図である。本実施の形態における入力装置10は、車載用の入力装置として構成され、例えば車両1のステアリングホイール2に設けられている。ステアリングホイール2は、リム21と、リム21の内周面に一体的に形成された略T字状のスポーク22とを有しており、スポーク22の一部に入力装置10が設けられている。入力装置10は、例えばセンタークラスター、センターコンソールなどの他の操作部に設けられていてもよい。本実施の形態に係る入力装置10は、6つのボタン部41を有しており、各ボタン部41がスポーク22の表面から露出している。なお、ボタン部41の総数は、6つに限定されず複数であればよい。
【0024】
[入力装置の構成]
次に入力装置10の構成について説明する。図2は、実施の形態に係る入力装置10の断面図である。具体的には、図2は、図1のII-II線を含む切断面を見た断面図である。
【0025】
図2に示すように、入力装置10は、スポーク22のフレーム体221内に収容されていて、その一部(各ボタン部41)がフレーム体221から露出している。なお、入力装置10は、スポーク22に嵌合されているカバーに収容されていてもよい。入力装置10は、基板20と、複数の押圧スイッチ30と、操作部材40とを備えている。
【0026】
基板20は、XY面に沿って配置されており、そのZ軸マイナス方向の主面がフレーム体221により支持されている。基板20のZ軸プラス方向の主面には、複数の押圧スイッチ30が実装されている。複数の押圧スイッチ30は、X軸方向に2行、Y軸方向に3列のマトリクス状に配列されている。複数の押圧スイッチ30の配列形態は如何様でもよく、例えば直線状に配列されていても、曲線状に配列されていてもよい。押圧スイッチ30は、例えば、操作時にクリック感が発生するタクトスイッチである。
【0027】
操作部材40は、複数の押圧スイッチ30を操作するための樹脂成形品である。具体的には、操作部材40は、ゴムよりも硬い塑性変形材料から形成されている。塑性変形材料は、一時的に弾性変形するものの降伏点を超えると元の形状に戻らない性質を有した材料である。例えば、塑性変形材料のヤング率は、ゴムのヤング率よりも100倍以上である。
【0028】
図3は、実施の形態に係る操作部材40の一部を示す断面図である。図4は、実施の形態に係る操作部材40の一部を示す平面図である。図3図2に対応する図である。
【0029】
図2図4に示すように、操作部材40は、複数のボタン部41と、支持部42とを一体的に有している。操作部材40は、全体としてXY面に矩形状に広がっている。
【0030】
複数のボタン部41は、各押圧スイッチ30に対応するようにマトリクス状に配列されている。各ボタン部41は、直方体状に形成されており、平面視において各長辺がY軸方向に平行であり、各短辺がX軸方向に平行である。複数のボタン部41は、互いにX軸方
向及びY軸方向に間隔をあけて配置されている。複数のボタン部41は、操作部材40の外周縁に対しても間隔をあけて配置されている。各ボタン部41のZ軸マイナス方向の面は、押圧スイッチ30に接触している。各ボタン部41のZ軸プラス方向の面は、フレーム体221から露出している(図2参照)。本実施の形態では、各ボタン部41のZ軸プラス方向の面が、フレーム体221の外面に対して面一となっている場合を例示しているが、外面から突出していても、窪んでいてもよい。
【0031】
支持部42は、複数のボタン部41を繋いで支持する部位である。具体的には、支持部42は、操作部材40において複数のボタン部41を除いた部位である。支持部42は、各ボタン部41の厚み(Z軸方向の長さ)よりも薄い肉厚となっている。
【0032】
図4に示すように、支持部42は、平面視において円形の開口421が複数、形成されている。複数の開口421は、平面視において均等に分散配置されている。このように、支持部42は、網目状に形成されている。支持部42が網目状に形成されているので、支持部42を弾性変形自在な、すなわち、弾性変形しやすい構造とすることができる。このため、例えば、操作部材40が塑性変形材料で形成されていたとしても、支持部42が弾性変形するので永久変形しにくくできる。
【0033】
また、図3及び図4に示すように、支持部42は、第一領域43と、複数の第二領域44とを有している。第一領域43は、各ボタン部41のZ軸マイナス方向の面と、面一な平坦状の部位である。第二領域44は、Z軸方向で第一領域43よりも突出した部位である。本実施の形態では、第二領域44は、第一領域43よりもZ軸プラス方向に突出した場合(図3参照)を例示している。第二領域44がZ軸プラス方向で第一領域43よりも突出していれば、X軸方向視、及び、Y軸方向視でボタン部41に重ねて第二領域44を配置することができ、操作部材50の薄型化が可能である。なお、第二領域44は、第一領域43よりもZ軸マイナス方向に突出していてもよい。
【0034】
ここで、図4に示すように、1つのボタン部410に着目して、第二領域44の配置について説明する。なお、他のボタン部41においても同様である。図4に示すように、ボタン部410の周囲には、4つの第二領域441、442、443、444が配置されている。第二領域441は、ボタン部410のY軸マイナス方向に間隔をあけて配置され、ボタン部410の短辺よりも長くX軸方向に延びている。第二領域442は、ボタン部410のY軸プラス方向に間隔をあけて配置され、ボタン部410の短辺よりも長くX軸方向に延びている。第二領域443は、ボタン部410のX軸マイナス方向に間隔をあけて配置され、ボタン部410の長辺よりも長くY軸方向に延びている。第二領域444は、ボタン部410のX軸プラス方向に間隔をあけて配置され、ボタン部410の長辺よりも長くY軸方向に延びている。このように、ボタン部410は、4つの第二領域441、442、443、444によって断続的に囲まれている。なお、4つの第二領域441、442、443、444のうち、近接する端部同士を接続して、ボタン部410を連続的に囲んでもよい。
【0035】
次に、第二領域44の具体的形状について第二領域441を例示して説明する。図5は、実施の形態に係る第二領域441の一部断面斜視図である。図5に示すように、第二領域441は、XZ面に沿って延びる一対の壁部45と、一対の壁部45の先端部(Z軸プラス方向の端部)同士を繋ぐ、XY面に平行な天井壁部46とを有している。天井壁部46には、複数の開口421が形成されているが、一対の壁部45には開口421が形成されていない。これは、操作部材40の製造時に、Z軸方向に型抜きをするためである。図3に示すように、第二領域44の突出量は、ボタン部410のZ軸方向の高さよりも少なければよく、当該高さの50%以下であるとなおよい。
【0036】
なお、第二領域44は、図5の形状に限定されない。図6は、変形例1に係る第二領域44aを示す一部断面斜視図である。図6に示すように、第二領域44aは、Z軸プラス方向に突出した凸曲面状に形成されており、複数の開口421も第二領域44aにて全体的に配置されている。
【0037】
このような操作部材40では、ボタン部410が押されてZ軸マイナス方向に移動すると、当該移動に連動して、網目状の支持部42が弾性変形する。このとき、支持部42では第一領域43よりも第二領域44の方が変形しやすいので、第二領域44を起点に支持部が変形する。さらに、第二領域44は、Z軸方向で第一領域43から突出しているので、第二領域44が立体的な構造となり、Z軸方向のストローク量を長くすることが可能となる。
【0038】
なお、開口421の直径、開口421間の長さ(ピッチ)、複数の開口421のレイアウト、支持部42の肉厚等を調整することで、ボタン部410のストローク量及び荷重を調整することが可能である。
【0039】
[効果など]
以上のように本開示に係る入力装置10は、基板20上に配列された複数の押圧スイッチ30と、複数の押圧スイッチ30を操作するための操作部材40とを備え、操作部材40は、複数の押圧スイッチ30に対応して配列され、押圧スイッチ30を押圧するため複数のボタン部41と、複数のボタン部41を繋いで支持する支持部42とを備え、支持部42は、網目状に形成されている。
【0040】
これによれば、操作部材40の支持部42が網目状に形成されているので、支持部42を弾性変形自在な構造とすることができる。このため、例えば、ボタン部41と支持部42とをゴムよりも硬い塑性変形材料で一体形成したとしても、支持部42が弾性変形するので永久変形しにくくできる。したがって、支持部42の耐久性の低下を抑制できる。
【0041】
支持部42は、第一領域43と、第一領域43よりも変形しやすい第二領域44とを備えている。
【0042】
これによれば、支持部42の第二領域44が第一領域43よりも変形しやすいので、第二領域43を起点に支持部42を弾性変形しやすくできる。
【0043】
また、第二領域44は、ボタン部41の押圧方向(Z軸方向)において、第一領域43よりも突出している。
【0044】
これによれば、第二領域44が第一領域43よりもZ軸方向で突出しているので、第二領域44が立体的な構造となり、Z軸方向のストローク量を長くすることが可能となる。
【0045】
また、第二領域44は、ボタン部41を囲むように設けられている。
【0046】
これによれば、ボタン部41が第二領域44で囲まれているので、ボタン部41をバランスよく押し込むことが可能となる。したがって、ボタン部41のZ軸方向の移動をスムーズにすることができる。
【0047】
また、操作部材40は、塑性変形材料から形成されている。
【0048】
これによれば、ゴムよりも硬い塑性変形材料で形成された操作部材40を採用した場合に好適である。
【0049】
[その他]
以上、本開示に係る入力装置及び操作部材について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。以降の説明において、上記実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0050】
例えば、上記実施の形態では、網目状の支持部42が有する開口421が円形状である場合を例示した。しかしながら、支持部が弾性変形自在となるのであればその形状は如何様でもよい。図7図9には、開口の変形例を示している。
【0051】
図7は、変形例2に係る操作部材40Aの一部を示す平面図である。図7図4に対応する図である。図7に示す操作部材40Aでは、支持部42aに平面視正方形状の開口421aが複数形成されている。
【0052】
図8は、変形例3に係る操作部材40Bの一部を示す平面図である。図8図4に対応する図である。図8に示す操作部材40Bでは、支持部42bに平面視三角形状の開口421bが複数形成されている。
【0053】
図9は、変形例4に係る操作部材40Cの一部を示す平面図である。図9図4に対応する図である。図9に示す操作部材40Cでは、支持部42cに平面視六角形状の開口421cが複数形成されている。
【0054】
また、上記実施の形態では、第二領域44が、Z軸方向で第一領域43よりも突出している場合を例示した。しかしながら、第二領域は、第一領域から突出していなくてもよい。この場合、第二領域に配置された各開口と、第一領域に配置された各開口とを異ならせることで、第二領域の方が第一領域よりも変形しやすくできる。
【0055】
図10は、変形例5に係る操作部材40Dの一部を示す平面図である。図10図4に対応する図である。図10に示す操作部材40Dの支持部42dでは、第一領域43dの各開口421dを円形状に形成し、第二領域44dの各開口421dを長円状に形成している。また、第二領域44dでは、第一領域43dよりも密に各開口421dを配置している。これにより、第二領域44dの方が第一領域43dよりも変形しやすくなっている。
【0056】
図11は、変形例6に係る操作部材40Eの一部を示す平面図である。図11図4に対応する図である。図11に示す操作部材40Eの支持部42eでは、第二領域44eの各開口421eを、正方形状を基準とした形状に形成し、第一領域43eの各開口421eを、扁平な四角形を基準とした形状に形成している。また、第一領域43eでは、第二領域44eよりも密に各開口421eを配置している。これにより、第二領域44eの方が第一領域43eよりも変形しやすくなっている。なお、図11では、第二領域44eがボタン部41の周囲に配置され、ボタン部41の間隔の中央部に第一領域43eが配置される構成となる。これは、ボタン部41の周囲(第二領域44e)の開口421eの面積が、ボタン部41の間隔の中央部(第一領域43e)の開口421eの面積より小さく、梁が集中することにより、変形し難くなるためである。したがって、図10の構成と比べ、図11の構成のように、第一領域43eと第二領域44eの位置が逆転する構成であってもよい。
【0057】
これらに限らず、第二領域の方を第一領域よりも変形しやすくするには、開口の形状、大きさ、開口間の長さ(ピッチ)、複数の開口のレイアウト、支持部の肉厚等の少なくとも1つを調整すればよい。
【0058】
また上記実施の形態では、押圧スイッチ30としてタクトスイッチを用いたものを例示した。しかしながら、押圧スイッチは押圧式のスイッチであるのであれば如何様でもよい。図12は、変形例7に係る入力装置10Fの断面図である。図12では、入力装置10Fが、押圧スイッチ30fとしてラバー接点式のスイッチを有している場合を例示している。
【0059】
上記実施の形態では、入力装置10が車両1に設置された場合を例示した。しかしながら、入力装置の設置対象は、押圧スイッチにより操作可能な電子機器であれば、如何様であってもよい。
【0060】
[付記]
以上の実施の形態等の記載により、下記の技術が開示される。
【0061】
(技術1)
基板上に配列された複数の押圧スイッチと、
複数の前記押圧スイッチを操作するための操作部材とを備え、
前記操作部材は、
複数の前記押圧スイッチに対応して配列され、前記押圧スイッチを押圧するため複数のボタン部と、
複数の前記ボタン部を繋いで支持する支持部とを備え、
前記支持部は、網目状に形成されている、
入力装置。
【0062】
(技術2)
前記支持部は、第一領域と、前記第一領域よりも変形しやすい第二領域とを備える、
技術1に記載の入力装置。
【0063】
(技術3)
前記第二領域は、前記ボタン部の押圧方向において、前記第一領域よりも突出している、
技術2に記載の入力装置。
【0064】
(技術4)
前記第二領域は、前記ボタン部を囲むように設けられている、
請求項2または3に記載の入力装置。
【0065】
(技術5)
前記操作部材は、塑性変形材料から形成されている、
請求項1~4のいずれかひとつに記載の入力装置。
【0066】
(技術6)
基板上に配列された複数の押圧スイッチを操作するための操作部材であって、
複数の前記押圧スイッチに対応して配列され、前記押圧スイッチを押圧するため複数のボタン部と、
複数の前記ボタン部を繋いで支持する支持部とを備え、
前記支持部は、網目状に形成されている、
操作部材。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本開示は、押圧スイッチを備えた入力装置として有用である。
【符号の説明】
【0068】
1 車両
2 ステアリングホイール
10、10F 入力装置
20 基板
21 リム
22 スポーク
30、30f 押圧スイッチ
40、40A、40B、40C、40D、40E 操作部材
41、410 ボタン部
42、42a、42b、42c、42d、42e 支持部
43、43d、43e 第一領域
44、44a、44d、44e、441、442、443、444 第二領域
45 壁部
46 天井壁部
50 操作部材
221 フレーム体
421、421a、421b、421c、421d、421e 開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12