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特開2024-141531シート貼付装置およびシート貼付方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141531
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】シート貼付装置およびシート貼付方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20241003BHJP
   B65C 1/00 20060101ALI20241003BHJP
   B65C 9/20 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
H01L21/68 N
B65C1/00
B65C9/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053240
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120592
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 崇裕
(74)【代理人】
【識別番号】100184712
【弁理士】
【氏名又は名称】扇原 梢伸
(74)【代理人】
【識別番号】100192223
【弁理士】
【氏名又は名称】加久田 典子
(72)【発明者】
【氏名】杉下 芳昭
【テーマコード(参考)】
3E095
5F131
【Fターム(参考)】
3E095AA06
3E095AA20
3E095BA03
3E095CA01
3E095DA03
3E095DA22
3E095DA42
3E095DA48
3E095DA52
3E095EA24
3E095EA27
3E095FA12
5F131AA02
5F131AA12
5F131AA13
5F131AA21
5F131AA22
5F131AA23
5F131CA09
5F131DA02
5F131DA33
5F131DA42
5F131EA07
5F131EA22
5F131EA24
5F131EB01
5F131EB31
5F131EB42
5F131EB46
5F131EB62
5F131EB81
5F131EB82
(57)【要約】
【課題】接着シート上に重なった接着シート部分が当該接着シート上から剥がれ易くなることを防止することができるシート貼付装置およびシート貼付方法を提供すること。
【解決手段】供給される接着シートASにおける供給方向先端部ASFの反接着面AS2上に、当該接着シートASにおける供給方向後端部ASRの接着面AS1が重なるようにして、当該接着シートASを被着体WKに貼付するシート貼付手段20を備えたシート貼付装置EAにおいて、第1接着面MS1と第2接着面MS2とを備えた仲介シートMSを供給方向先端部ASFと供給方向後端部ASRとの間に配置する仲介シート配置手段40を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給される接着シートにおける供給方向先端部の反接着面上に、当該接着シートにおける供給方向後端部の接着面が重なるようにして、当該接着シートを被着体に貼付するシート貼付手段を備えたシート貼付装置において、
第1接着面と第2接着面とを備えた仲介シートを前記供給方向先端部と前記供給方向後端部との間に配置する仲介シート配置手段を備えていることを特徴とするシート貼付装置。
【請求項2】
供給される接着シートにおける供給方向先端部および供給方向後端部の少なくとも一方の反接着面上に、別の前記接着シートにおける供給方向先端部の接着面または、別の前記接着シートにおける供給方向後端部の接着面が重なるようにして、それら接着シートを被着体に貼付するシート貼付手段を備えたシート貼付装置において、
第1接着面と第2接着面とを備えた仲介シートを前記供給方向先端部と前記供給方向後端部との間に配置する仲介シート配置手段を備えていることを特徴とするシート貼付装置。
【請求項3】
前記シート貼付手段は、前記被着体の所定の一面から前記接着シートの一部がはみ出したはみ出し領域が形成されるように、当該接着シートを前記一面に貼付する第1貼付手段と、前記はみ出し領域を前記被着体の別の面方向に折り曲げて貼付する第2貼付手段とを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート貼付装置。
【請求項4】
前記接着シートは、硬化エネルギーによって硬化可能に設けられ、
前記被着体に貼付された前記接着シートに前記硬化エネルギーを付与し、当該接着シートを硬化させる硬化エネルギー付与手段を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート貼付装置。
【請求項5】
前記仲介シートは、第1接着面および第2接着面の少なくとも一方にカバーシートが仮着されており、
前記仲介シートから前記カバーシートを剥離するカバーシート剥離手段を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート貼付装置。
【請求項6】
供給される接着シートにおける供給方向先端部の反接着面上に、当該接着シートにおける供給方向後端部の接着面が重なるようにして、当該接着シートを被着体に貼付するシート貼付工程を行うシート貼付方法において、
第1接着面と第2接着面とを備えた仲介シートを前記供給方向先端部と前記供給方向後端部との間に配置する仲介シート配置工程を行うことを特徴とするシート貼付方法。
【請求項7】
供給される接着シートにおける供給方向先端部および供給方向後端部の少なくとも一方の反接着面上に、別の前記接着シートにおける供給方向先端部の接着面または、別の前記接着シートにおける供給方向後端部の接着面が重なるようにして、それら接着シートを被着体に貼付するシート貼付工程を行うシート貼付方法において、
第1接着面と第2接着面とを備えた仲介シートを前記供給方向先端部と前記供給方向後端部との間に配置する仲介シート配置工程を行うことを特徴とするシート貼付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート貼付装置およびシート貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被着体に接着シートを貼付するシート貼付装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-30877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたテープ貼り付けシステム(シート貼付装置)では、保護テープ27(接着シート)における供給方向先端部の基材テープ上に、同接着シートにおける供給方向後端部の粘着層が重なるようにして当該接着シートをウェハW(被着体)に貼付するようになっている。
しかし、特許文献1に記載されたようなシート貼付装置で採用される接着シートは、被着体に強く接着する粘着層を有するものが選定されるであろうが、そのような粘着層は、必ずしも基材テープにも強く接着するとは限らないため、接着シート上に重なった接着シート部分が当該接着シート上から剥がれ易くなるという不都合を発生する。
【0005】
本発明の目的は、接着シート上に重なった接着シート部分が当該接着シート上から剥がれ易くなることを防止することができるシート貼付装置およびシート貼付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項に記載した構成を採用した。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、供給方向先端部と供給方向後端部との間に仲介シートを配置するので、接着シート上に重なった接着シート部分は、仲介シートを介して当該接着シート上に貼付されるようになる。従って、接着シート上に重なった接着シート部分が当該接着シート上から剥がれ易くなることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】(A)~(H)は、本発明の一実施形態に係るシート貼付装置の説明図および同装置の動作説明図。(I)~(K)は、本発明のシート貼付装置の変形例に係る説明図。
図2】(A)~(F)は、本発明のシート貼付装置の変形例に係る説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な矢印DR方向から観た場合を基準とし、図を指定することなく方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な図1中手前方向で「後」がその逆方向とする。なお、図1(C)は、図1(A)のAA矢視図。図1(D)の実線は、図1(A)のBB矢視図。図1(D)の二点鎖線は、図1(A)のDR矢視図。
【0010】
本発明のシート貼付方法を実施するシート貼付装置EAは、接着シートASを供給する供給工程を実施する供給手段10と、供給される接着シートASにおける供給方向先端部ASFの反接着面AS2上に、当該接着シートASにおける供給方向後端部ASRの接着面AS1が重なるようにして、当該接着シートASを被着体WKに貼付するシート貼付工程を実施するシート貼付手段20と、仲介シートMSを供給する仲介シート供給工程を実施する仲介シート供給手段30と、第1接着面MS1と第2接着面MS2とを備えた仲介シートMSを供給方向先端部ASFと供給方向後端部ASRとの間に配置する仲介シート配置工程を実施する仲介シート配置手段40と、被着体WKに貼付された接着シートASに硬化エネルギーとしての紫外線UVを付与し、当該接着シートASを硬化させる硬化エネルギー付与工程を実施する硬化エネルギー付与手段50と、仲介シートMSからカバーシートCSを剥離するカバーシート剥離工程を実施するカバーシート剥離手段60とを備え、被着体WKを搬送する被着体搬送工程を実施する被着体搬送手段70の近傍に配置されている。
なお、本実施形態の接着シートASは、供給方向の長さが被着体WKの周長(外周面WK3の1周の長さ)よりも長いものが採用され、図1(A)中CCを付した図に示すように、基材シートBSの一方の面に接着剤層ALが積層され、当該接着剤層ALにおける基材シートBSに当接した面の反対側の面が接着面AS1となり、当該基材シートBSにおける接着剤層ALに当接した面の反対側の面が反接着面AS2となっている。
また、本実施形態の被着体WKは、被着体中心WKCを中心とする円形形状のものが採用されている。
さらに、仲介シートMSは、第1接着面MS1の基材シートBSに対する接着力が、接着シートASにおける接着面AS1の基材シートBSに対する接着力よりも大きなものが採用されている。
【0011】
供給手段10は、当該供給手段10を構成する各部材を直接的または間接的に支持する支持部材11と、接着シートASが帯状の剥離シートRLに仮着された原反RSを支持する支持ローラ12と、原反RSを案内するガイドローラ13と、剥離縁14Aで剥離シートRLを折り返し、当該剥離シートRLから接着シートASを剥離する剥離手段としての剥離板14と、駆動機器としての回動モータ15Aの図示しない出力軸に支持され、ピンチローラ15Bとで剥離シートRLを挟み込む駆動ローラ15と、図示しない駆動機器の出力軸に支持され、シート貼付装置EAの自動運転が行われている間、ピンチローラ15Bとの間に存在する剥離シートRLに常に所定の張力を付与し、当該剥離シートRLを回収する回収手段としての回収ローラ16とを備えている。
なお、本実施形態の接着シートASは、変形エネルギーとしての熱によって変形可能、且つ、硬化エネルギーとしての紫外線UVによって硬化可能なものが採用されている。具体的には、基材シートBSが熱によって変形し、接着剤層ALが紫外線UVによって硬化する構成となっている。
また、本実施形態の基材シートBSは、紫外線UVを透過可能なものが採用されている。
【0012】
シート貼付手段20は、被着体WKの所定の一面としての外周面WK3から接着シートASの一部がはみ出したはみ出し領域ASH(図1(B)参照)が形成されるように、当該接着シートASを外周面WK3に貼付する第1貼付工程を実施する第1貼付手段21と、はみ出し領域ASHを被着体WKの別の面としての一方の面WK1および他方の面WK2の両方向に折り曲げて貼付する第2貼付工程を実施する第2貼付手段22とを備えている。
第1貼付手段21は、図示しないブラケットに回転可能に支持された押圧部材としての第1押圧ローラ21Aを備え、接着シートASを被着体WKの外周面WK3に貼付するようになっている。
第2貼付手段22は、コイルヒータやヒートパイプの加熱側等の図示しない加熱機器で加熱した変形エネルギーとしての熱である熱風HAを接着シートASに吹き付け、はみ出し領域ASHを折り曲げる変形エネルギー付与工程を実施する変形エネルギー付与手段としての熱風送風機22Aと、図示しないブラケットに回転可能に支持された押圧部材としての第2押圧ローラ22B、第3押圧ローラ22Cとを備えている。
なお、第1押圧ローラ21Aは、図1(A)中二点鎖線で示すように、被着体WKの被着体中心WKCが基準位置RPに配置された際、供給手段10から供給された接着シートASを当該被着体WKの外周面WK3に押圧可能な位置に配置されている。
また、熱風送風機22Aは、図1(A)中二点鎖線で示すように、被着体WKの被着体中心WKCが基準位置RPに配置された際、当該被着体WKの外周面WK3に貼付されている接着シートASのはみ出し領域ASHに、熱風HAを吹き付け可能な位置に配置されている。
さらに、第2、第3押圧ローラ22B、22Cは、図1(D)に示すように、それぞれ上下一対とされ、図1(A)中二点鎖線で示すように、被着体WKの被着体中心WKCが基準位置RPに配置された際、当該被着体WKの外周面WK3に貼付された接着シートASのはみ出し領域ASHを、それぞれ一方の面WK1方向および他方の面WK2方向に折り曲げ可能な位置に配設されている。本実施形態では、第2、第3押圧ローラ22B、22Cは、XY平面に対し、それぞれ45度(135度)、180度(0度)の角度で基準位置RP方向に傾斜した回転軸を中心に回転するようになっている。
【0013】
仲介シート供給手段30は、供給手段10と同等の構成であり、当該供給手段10の構成説明における付番の十の位の1を3に変更するとともに、供給手段、接着シートAS、剥離シートRLおよび原反RSを、それぞれ仲介シート供給手段、仲介シートMS、剥離シートRL1および原反RS1に変更して読み替えることで説明ができるので図示のみとし、その詳細な構成説明は省略する。
なお、本実施形態の仲介シートMSは、変形エネルギーとしての熱によって変形可能、且つ、硬化エネルギーとしての紫外線UVによって硬化可能なものが採用されている。
また、本実施形態の仲介シートMSは、図1(A)中DDを付した図に示すように、第2接着面MS2にカバーシートCSが仮着されており、カバーシートCSおよび仲介シートMSの両方は、紫外線UVを透過可能なものが採用されている。
【0014】
仲介シート配置手段40は、図示しないブラケットに回転可能に支持された押圧部材としての仲介シート押圧ローラ41を備えている。
【0015】
硬化エネルギー付与手段50は、発光ダイオードや紫外線発光ランプ等の図示しない紫外線発光機器で発光した紫外線を照射する紫外線照射機51を備えている。
なお、紫外線照射機51は、図1(A)中二点鎖線で示すように、被着体WKの被着体中心WKCが基準位置RPに配置された際、当該被着体WKに貼付された接着シートASに紫外線UVを照射可能な位置に配置されている。
【0016】
カバーシート剥離手段60は、保持手段としての帯状の剥離用テープPTを支持する支持ローラ61と、剥離用テープPTを案内するガイドローラ62と、駆動機器としての直動モータ63の出力軸63Aに回転可能に支持された剥離ローラ64と、駆動機器としての回動モータ65Aの図示しない出力軸に支持され、ピンチローラ65Bとで剥離用テープPTを挟み込む駆動ローラ65と、図示しない駆動機器の出力軸に支持され、シート貼付装置EAの自動運転が行われている間、ピンチローラ65Bとの間に存在する剥離用テープPTに常に所定の張力を付与して当該剥離用テープPTを回収する回収ローラ66とを備えている。
【0017】
被着体搬送手段70は、駆動機器としてのリニアモータ71と、そのスライダ71Aに支持された駆動機器としての回動モータ72と、その出力軸72Aに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持手段)によって吸着保持が可能な支持面73Aを有する支持テーブル73とを備えている。
なお、本実施形態の支持テーブル73は、回動モータ72によってテーブル中心73Cを中心に回転する構成となっている。
【0018】
以上のシート貼付装置EAの動作を説明する。
先ず、図1(A)中実線で示す初期位置に各部材が配置されたシート貼付装置EAに対し、当該シート貼付装置EAの使用者(以下、単に「使用者」という)が同図のように原反RS、RS1をセットした後、操作パネルやパーソナルコンピュータ等の図示しない操作手段を介して自動運転開始の信号を入力する。すると、供給手段10が回動モータ15Aを駆動し、原反RSを繰り出して、図1(A)に示すように、剥離板14の剥離縁14Aによって折り返された剥離シートRLの折返し部で、先頭の接着シートASの供給方向先端部ASFが当該剥離シートRLから所定長さ剥離されると、回動モータ15Aの駆動を停止する。また、仲介シート供給手段30が回動モータ35Aを駆動し、原反RS1を繰り出して、図1(A)に示すように、剥離板34の剥離縁34Aによって折り返された剥離シートRL1の折返し部で、先頭の仲介シートMSの供給方向先端部が当該剥離シートRL1から所定長さ剥離されると、回動モータ35Aの駆動を停止する。
【0019】
次いで、使用者または多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段が、図1(A)に示すように、被着体中心WKCがテーブル中心73Cと重なるように、一方の面WK1を支持面73A側にして被着体WKを当該支持面73A上に載置すると、被着体搬送手段70が図示しない減圧手段を駆動し、支持面73Aでの吸着保持を開始する。その後、被着体搬送手段70がリニアモータ71を駆動し、支持テーブル73を左方へ移動させ、図1(A)中二点鎖線で示すように、テーブル中心73C(被着体中心WKC)が基準位置RPと一致すると、リニアモータ71の駆動を停止する。
【0020】
次に、供給手段10および被着体搬送手段70が回動モータ15A、72を駆動し、上方から見下ろした上面視で被着体WKを反時計回転方向RDに回転させつつ接着シートASを供給する。これにより、接着シートASは、剥離シートRLの折返し部で当該剥離シートRLから剥離され、第1押圧ローラ21Aの押圧領域である第1押圧領域を通過すると、図1(A)中二点鎖線および図1(B)に示すように、第1押圧ローラ21Aによって被着体WKの外周面WK3に押圧され、当該外周面WK3からはみ出したはみ出し領域ASHが形成された状態で被着体WKに貼付される。そして、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端縁が仲介シート供給手段30に対する所定の位置に到達すると、当該仲介シート供給手段30が回動モータ35Aを駆動し、仲介シートMSを供給する。これにより、仲介シートMSは、剥離シートRL1の折返し部で当該剥離シートRL1から剥離され、仲介シート押圧ローラ41の押圧領域である仲介シート押圧領域を通過すると、図1(A)中二点鎖線で示すように、カバーシートCSを介して仲介シート押圧ローラ41によって押圧され、第1接着面MS1が反接着面AS2に当接した状態で接着シートASの供給方向先端部ASFに貼付される。次いで、先頭の仲介シートMSに続く次の仲介シートMSの供給方向先端部が、剥離シートRL1の折返し部で当該剥離シートRL1から所定長さ剥離されると、仲介シート供給手段30が回動モータ35Aの駆動を停止し、仲介シートMSの供給を停止する。
【0021】
その後、外周面WK3に貼付された接着シートASの供給方向先端縁が熱風送風機22Aの熱風吹付領域手前に到達すると、シート貼付手段20が熱風送風機22Aを駆動し、被着体WKに向けて熱風HAを吹き付ける。次に、外周面WK3に貼付された接着シートASが熱風吹付領域を通過すると、熱風HAによって当該接着シートASが変形し、図1(C)に示すように、はみ出し領域ASHが一方の面WK1方向および他方の面WK2方向に折れ曲がっていく。この際、仲介シートMSおよびカバーシートCSも、接着シートASと同様に一方の面WK1方向および他方の面WK2方向に折れ曲がっていく。
【0022】
その後も回動モータ15A、72の駆動が続行され、接着シートASが第2、第3押圧ローラ22B、22Cの押圧領域である第2、第3押圧領域を通過すると、図1(D)に示すように、はみ出し領域ASHが段階的に折り曲げられ、折り曲げられたはみ出し領域ASHが被着体WKの一方の面WK1および他方の面WK2に貼付されていく。この際、仲介シートMSおよびカバーシートCSも、接着シートASと同様に第2、第3押圧ローラ22B、22Cによって段階的に折り曲げられる。そして、外周面WK3に貼付された接着シートASの供給方向先端縁が紫外線照射機51の紫外線照射領域手前に到達すると、硬化エネルギー付与手段50が紫外線照射機51を駆動し、被着体WKに向けて紫外線UVの照射を開始する。次いで、外周面WK3に貼付された接着シートASが紫外線照射領域を通過すると、カバーシートCSを透過した紫外線UVによって仲介シートMSが硬化し、カバーシートCS、仲介シートMSおよび基材シートBSを透過した紫外線UVによって接着剤層ALが硬化していく。
【0023】
その後、図1(E)に示すように、接着シートASに貼付された仲介シートMSの第2接着面MS2に仮着されているカバーシートCSの供給方向先端縁が剥離ローラ64の剥離領域に到達すると、カバーシート剥離手段60が直動モータ63を駆動し、剥離ローラ64を移動させて剥離用テープPTをカバーシートCSの供給方向先端部に貼付した後、回動モータ65Aを駆動し、被着体WKの回転速度に合わせて駆動ローラ65を回転させる。これにより、カバーシートCSは、仲介シートMSの第2接着面MS2から剥離され、図1(F)に示すように、剥離用テープPTと共に回収ローラ66方向に送られる。なお、本実施形態のように、カバーシートCSが一方の面WK1方向や他方の面WK2方向に折れ曲がっていると、剥離用テープPTとカバーシートCSとの接着面積が少なくなり、剥離中のカバーシートCSが剥離用テープPTから剥離し易くなるため、例えば、剥離ローラ64として弾性変形が可能なものや、断面視U字状の押圧面を備えたものを採用し、剥離用テープPTをカバーシートCSに貼付する際、一方の面WK1方向や他方の面WK2方向に折れ曲がっているカバーシートCS部分に対しても、剥離用テープPTが回り込んで接着するようにするとよい。次に、カバーシートCSの供給方向後端縁が剥離領域を通過すると、カバーシート剥離手段60が直動モータ63を駆動し、剥離ローラ64を初期位置に復帰させた後、回動モータ65Aの駆動を停止する。
【0024】
そして、接着シートASの供給方向先端部ASFが再び第1押圧領域を通過すると、図1(G)に示すように、当該接着シートASの供給方向後端部ASRが第1押圧ローラ21Aによって押圧され、接着面AS1が第2接着面MS2に当接した状態で、仲介シートMSに貼付されていく。次いで、先頭の接着シートASに続く次の接着シートASの供給方向先端部ASFが、剥離シートRLの折返し部で当該剥離シートRLから所定長さ剥離されると、供給手段10が回動モータ15Aの駆動を停止し、接着シートASの供給を停止する。その後、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向後端縁が第1押圧領域を通過した後、熱風吹付領域を通過すると、シート貼付手段20が熱風送風機22Aの駆動を停止する。次いで、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向後端縁が第2、第3押圧領域を通過した後、紫外線照射領域を通過すると、硬化エネルギー付与手段50が紫外線照射機51の駆動を停止する。これにより、図1(H)に示すように、仲介シートMSを介して供給方向先端部ASFと供給方向後端部ASRとが重なった一体物UPが形成される。仲介シートMSは、第1接着面MS1の基材シートBSに対する接着力が、接着シートASにおける接着面AS1の基材シートBSに対する接着力よりも大きなものが採用されている。なお、供給方向先端部ASF上に重なった供給方向後端部ASRは、接着面AS1の接着力と第2接着面MS2の接着力との相乗効果によって相互の接着力が増加するため、接着面AS1単体での接着力よりも大きな接着力で仲介シートMSに接着する。また、仲介シートMSの第1接着面MS1の基材シートBSに対する接着力が、接着面AS1の基材シートBSに対する接着力よりも大きいので、供給方向後端部ASRは、接着面AS1単体での接着力よりも大きな接着力で供給方向先端部ASF上に接着することとなる。
【0025】
その後、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向後端縁が所定の位置に到達すると、被着体搬送手段70が回動モータ72の駆動を停止した後、リニアモータ71を駆動し、支持テーブル73を初期位置に復帰させる。次に、被着体搬送手段70が図示しない減圧手段の駆動を停止し、支持面73Aでの吸着保持を解除すると、使用者または図示しない搬送手段が一体物UPを支持面73A上から取り去り、当該一体物UPを次工程に搬送し、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0026】
以上のような実施形態によれば、供給方向先端部ASFと供給方向後端部ASRとの間に仲介シートMSを配置するので、接着シートAS上に重なった接着シートAS部分は、仲介シートMSを介して当該接着シートAS上に貼付されるようになる。従って、接着シートAS上に重なった接着シートAS部分が当該接着シートAS上から剥がれ易くなることを防止することができる。
【0027】
ここで、シート貼付装置EAは、上記の実施形態で例示した供給手段10と、シート貼付手段20と、仲介シート供給手段30と、仲介シート配置手段40と、硬化エネルギー付与手段50と、カバーシート剥離手段60と、被着体搬送手段70とを備え、供給される接着シートASにおける供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの少なくとも一方の反接着面AS2上に、別の接着シートASにおける供給方向先端部ASFの接着面AS1または、別の接着シートASにおける供給方向後端部ASRの接着面AS1が重なるようにして、それら接着シートASを被着体WKに貼付するシート貼付工程を実施するようにシート貼付手段20を構成し、さらに、第1接着面MS1と第2接着面AS2とを備えた仲介シートMSを供給方向先端部ASFと供給方向後端部ASRとの間に配置するシート貼付工程を実施するように仲介シート配置手段40を構成して、図2各図に示すような一体物UPを形成してもよい。なお、この場合、接着シートASは、供給方向の長さが被着体WKの外周面WK3の周長よりも短いものが採用される。また、仲介シート供給手段30と仲介シート配置手段40は、仲介シート供給工程と仲介シート配置工程において、被着体WKに貼付された接着シートASにおける供給方向先端部ASFの反接着面AS2と、供給方向後端部ASRの反接着面AS2との両方に仲介シートMSを貼付することが可能としておく。また、カバーシート剥離工程において、供給方向先端部ASFの反接着面AS2に貼付された仲介シートMSと、供給方向後端部ASRの反接着面AS2に貼付された仲介シートMSとの両方からカバーシートCSを剥離することが可能としておく。このような構成とすることで、供給方向先端部ASFと供給方向後端部ASRとの間に仲介シートMSを配置するので、接着シートAS上に重なった別の接着シートAS部分は、仲介シートMSを介して当該接着シートAS上に貼付されるようになる。従って、接着シートAS上に重なった接着シートAS部分が当該接着シートAS上から剥がれ易くなることを防止することができる。
【0028】
すなわち、シート貼付手段20が被着体搬送工程、供給工程、シート貼付工程、仲介シート供給工程、仲介シート配置工程、硬化エネルギー付与工程およびカバーシート剥離工程(以下、これら7つの工程を「7工程」という)を行って、接着シートASを外周面WK3に貼付した後、被着体WKに貼付された接着シートASにおける供給方向先端部ASFの仲介シートMS上に、別の接着シートASにおける供給方向後端部ASRの接着剤層ALが重なるように、かつ、被着体WKに貼付された接着シートASにおける供給方向後端部ASRの仲介シートMS上に、別の接着シートASにおける供給方向先端部ASFの接着剤層ALが重なるように、被着体搬送工程、供給工程、シート貼付工程および硬化エネルギー付与工程(以下、これら4つの工程を「4工程」という)を行う。これにより、シート貼付手段20は、図2(A)に示すように、接着シートASにおける供給方向先端部ASFの上に、仲介シートMSを介して別の接着シートASにおける供給方向後端部ASRが重なるとともに、接着シートASにおける供給方向後端部ASRの上に、仲介シートMSを介して別の接着シートASにおける供給方向先端部ASFが重なった一体物UPを形成することができる。
【0029】
また、シート貼付手段20が7工程を行って、接着シートASを当該外周面WK3に貼付した後、図示しない天地反転手段で当該被着体WKを天地反転させ、被着体WKに貼付された接着シートASにおける供給方向先端部ASFの仲介シートMS上に、別の接着シートASにおける供給方向先端部ASFの接着剤層ALが重なるように、かつ、被着体WKに貼付された接着シートASにおける供給方向前後部ASRの仲介シートMS上に、別の接着シートASにおける供給方向後端部ASRの接着剤層ALが重なるように、4工程を行う。これにより、シート貼付手段20は、図2(B)に示すように、接着シートASにおける供給方向先端部ASFの上に、仲介シートMSを介して別の接着シートASにおける供給方向先端部ASFが重なるとともに、接着シートASにおける供給方向後端部ASRの上に、仲介シートMSを介して別の接着シートASにおける供給方向後端部ASRが重なった一体物UPを形成することができる。
【0030】
さらに、図2(C)に示すように、接着シートASにおける供給方向先端部ASFの上に、仲介シートMSを介して別の接着シートASにおける供給方向後端部ASRが重なるとともに、別の接着シートASにおける供給方向先端部ASFの上に、仲介シートMSを介して接着シートASにおける供給方向後端部ASRが重なった一体物UPを形成することができる。
また、図2(D)に示すように、別の接着シートASにおける供給方向後端部ASRの上に、仲介シートMSを介して接着シートASにおける供給方向先端部ASFが重なるとともに、接着シートASにおける供給方向後端部ASRの上に、仲介シートMSを介して別の接着シートASにおける供給方向先端部ASFが重なった一体物UPを形成することができる。
さらに、図2(E)に示すように、接着シートASにおける供給方向先端部ASFの上に、仲介シートMSを介して別の接着シートASにおける供給方向先端部ASFが重なるとともに、別の接着シートASにおける供給方向後端部ASRの上に、仲介シートMSを介して接着シートASにおける供給方向後端部ASRが重なった一体物UPを形成することができる。
また、図2(F)に示すように、別の接着シートASにおける供給方向先端部ASFの上に、仲介シートMSを介して接着シートASにおける供給方向先端部ASFが重なるとともに、接着シートASにおける供給方向後端部ASRの上に、仲介シートMSを介して別の接着シートASにおける供給方向後端部ASRが重なった一体物UPを形成することができる。
【0031】
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、硬化エネルギー付与手段は、被着体に貼付された接着シートに硬化エネルギーを付与し、当該接着シートを硬化可能なものであればどんなものでもよく、出願当初の技術常識に照らし合わせてその技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(その他の手段および工程も同じ)。
【0032】
供給手段10は、帯状の剥離シートRLに仮着された帯状の接着シート基材に閉ループ状または短寸幅方向全体の切込が形成されることで、その切込で仕切られた所定の領域が接着シートASとされた原反RSから当該接着シートASを剥離して供給してもよいし、帯状の剥離シートRLに帯状の接着シート基材が仮着された帯状接着シート原反を採用し、当該帯状接着シート原反を繰り出す途中で、接着シート基材に閉ループ状または短寸幅方向全体の切込を切断手段としての切断刃で形成し、その切込で仕切られた所定の領域が接着シートASとされた原反RSから当該接着シートASを剥離して供給してもよいし、帯状の剥離シートRLに帯状の接着シートASが仮着された原反RSから当該帯状の接着シートASを剥離して供給してもよいし、巻回されることなく、例えばファンフォールド折りにされた原反RSから接着シートASおよびカバーシートCSを剥離して供給してもよいし、巻回することなく、例えばファンフォールド折りにしたり、シュレッダ等で切り刻んだり、無造作に集積したりして剥離シートRLを回収する回収手段を採用してもよいし、回収手段を採用しなくてもよいし、剥離シートRLに仮着されていない接着シートASを繰り出して供給してもよいし、1つの被着体WKに対して接着シートASと別の接着シートASとを貼付する場合(1つの被着体WKに対して複数の接着シートASを貼付する場合)、接着シートASを供給するものが別の接着シートASも供給してもよいし、接着シートASを供給するものと別の接着シートASを供給するものとが別々のものであってもよく、接着シートASと別の接着シートASは、同種のものであってもよいし、異種のものであってもよい。
供給手段10は、本発明のシート貼付装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよく、本発明のシート貼付装置EAに備わっていない場合、例えば、他の装置や使用者が接着シートASを供給してもよい。
【0033】
シート貼付手段20は、被着体WKの外周面WK3から接着シートASの一部が一方の面WK1方向のみまたは、他方の面WK2方向のみにはみ出したはみ出し領域ASHが形成されるように、当該接着シートASを外周面WK3に貼付する第1貼付手段21を採用してもよいし、被着体WKの所定の一面としての一方の面WK1または他方の面WK2から接着シートASの一部がはみ出したはみ出し領域ASHが形成されるように、当該接着シートASを一方の面WK1または他方の面WK2に貼付する第1貼付手段21を備えていてもよいし、はみ出し領域ASHを被着体WKの別の面としての一方の面WK1方向のみまたは、被着体WKの別の面としての他方の面WK2方向のみに折り曲げて貼付する第2貼付手段22を備えていてもよいし、はみ出し領域ASHを被着体WKの別の面としての外周面WK3方向のみや、被着体WKの別の面としての外周面WK3方向および他方の面WK2方向や、被着体WKの別の面としての外周面WK3方向および一方の面WK1方向に折り曲げて貼付する第2貼付手段22を備えていてもよいし、被着体WKに接着シートASを貼付する際、当該被着体WKを支持テーブル73とで挟み込む押え手段を備えていてもよいし、被着体搬送手段70による被着体WKとの相対移動ではなく、例えば、他の装置や図示しない駆動機器等による被着体WKとの相対移動によって、供給される接着シートASを被着体WKに貼付してもよいし、図1(I)、(J)に示すように、はみ出し領域ASHが形成されないように、接着シートASを被着体WKの外周面WK3のみや、一方の面WK1のみや、他方の面WK2のみ等に貼付してもよいし、図1(K)、図2各図に示すように、1つの被着体WKに複数の接着シートASを貼付してもよいし、被着体WKの外縁部WKE以外の例えば中央部に接着シートASを貼付してもよいし、例えば、第1貼付手段21および第2貼付手段22の少なくとも一方によって構成されてもよいし、例えば、第1押圧ローラ21A、熱風送風機22A、第2押圧ローラ22Bおよび第3押圧ローラ22Cの少なくとも1つによって構成されてもよいし、1つの被着体WKに対して接着シートASと別の接着シートASとを貼付する場合(1つの被着体WKに対して複数の接着シートASを貼付する場合)、接着シートASを被着体WKに貼付するものとは別に、別の接着シートASを被着体WKに貼付するものを採用してもよく、接着シートASと別の接着シートASは、同種のものであってもよいし、異種のものであってもよい。
第1貼付手段21は、押圧部材としてガイド板、丸棒、ブレード材、ブラシ状部材、回行ベルト、大気やガス等の気体の吹き付け、チャックシリンダや多関節ロボット等を採用し、供給される接着シートASを被着体WKに貼付するようにしてもよいし、被着体中心WKCが基準位置RPに配置された被着体WKに対し、第1押圧ローラ21A等の部材が離間接近してもよい。
第2貼付手段22は、第2、第3押圧ローラ22B、22Cが上下一対でなく、被着体WKの一方の面WK1側のみまたは、被着体WKの他方の面WK2側のみに設けられていてもよいし、第2、第3押圧ローラ22B、22CがXY平面に対し、それぞれ30度(150度)、179度(1度)といった角度で基準位置RP方向に傾斜した回転軸を中心に回転するようになっていてもよいし、前記実施形態では、第2、第3押圧ローラ22B、22Cの2組の押圧部材を採用し、はみ出し領域ASHを2段階で一方の面WK1および他方の面WK2に貼付したが、3体または3組以上の押圧部材を採用し、はみ出し領域ASHを3段階以上で一方の面WK1や他方の面WK2に貼付したり、1体または1組の押圧部材を採用し、はみ出し領域ASHを1段階で一方の面WK1や他方の面WK2に貼付したりしてもよいし、被着体中心WKCが基準位置RPに配置された被着体WKに対し、熱風送風機22A、第2押圧ローラ22Bまたは第3押圧ローラ22C等の部材が離間接近してもよいし、はみ出し領域ASHを一括で一方の面WK1方向や他方の面WK2方向に折り曲げ、折り曲げたはみ出し領域ASHを一方の面WK1や他方の面WK2に貼付してもよいし、押圧部材としてガイド板、丸棒、ブレード材、ブラシ状部材、回行ベルト、大気やガス等の気体の吹き付け、チャックシリンダや多関節ロボット等を採用し、はみ出し領域ASHを被着体WKの別の面方向に折り曲げて貼付してもよいし、変形エネルギー付与手段を介さずに、押圧部材のみによってはみ出し領域ASHを一方の面WK1や他方の面WK2方向に折り曲げ、折り曲げたはみ出し領域ASHを被着体WKの一方の面WK1や他方の面WK2に貼付してもよいし、押圧部材を介さずに、変形エネルギー付与手段のみによってはみ出し領域ASHを一方の面WK1や他方の面WK2方向に折り曲げ、折り曲げたはみ出し領域ASHを被着体WKの一方の面WK1や他方の面WK2に貼付してもよい。
変形エネルギー付与手段は、変形エネルギーとして、紫外線、赤外線、可視光線、音波、X線またはガンマ線等の電磁波を付与するものや、熱湯や熱風等の加熱媒体を付与するものや、冷水や冷風等の冷却媒体を付与するもの等どのようなものでもよく、接着シートASの特性、特質、性質、材質、組成および構成等を考慮して当該接着シートASを変形させることができるものであればどのような変形エネルギーを付与するものであってもよいし、前記実施形態で示した位置以外の位置に設けられていてもよく、外周面WK3に貼付された接着シートASのはみ出し領域ASHに変形エネルギーを付与可能な位置であれば、どこに設けられていてもよいし、はみ出し領域ASHに一括で変形エネルギーを付与することで、当該はみ出し領域ASHを一括で一方の面WK1や他方の面WK2方向に折り曲げてもよい。
【0034】
シート貼付手段20は、第1貼付手段21および第2貼付手段22の代わりに、駆動機器であって押圧手段としての直動モータの出力軸に支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持手段)によって吸着保持が可能な保持部材を備えた押圧部材を採用してもよい。このようなシート貼付手段20の場合、例えば、仲介シートMSを介して供給方向後端部ASRを供給方向先端部ASFに貼付した1枚の接着シートASを、保持部材で保持し、当該保持部材で保持した接着シートASを被着体WKに貼付してもよいし、保持部材で接着シートASを1枚ずつ保持して被着体WKに貼付するように構成し、先に被着体WKに貼付した接着シートASの供給方向先端部ASFや供給方向後端部ASRに、後から被着体WKに貼付する別の接着シートASの供給方向先端部ASFや供給方向後端部ASRが、仲介シートMSを介して貼付されるようにしてもよいし、保持部材で接着シートASを複数保持して被着体WKに貼付するように構成し、先に保持した接着シートASの供給方向先端部ASFや供給方向後端部ASRに、後から保持する別の接着シートASの供給方向先端部ASFや供給方向後端部ASRが、仲介シートMSを介して貼付されるようにして保持し、当該保持部材で保持した複数の接着シートASを被着体WKに貼付してもよい。
【0035】
仲介シート供給手段30は、帯状の剥離シートRL1に仮着された帯状の仲介シート基材に閉ループ状または短寸幅方向全体の切込が形成されることで、その切込で仕切られた所定の領域が仲介シートMSとされた原反RS1から当該仲介シートMSを剥離して供給してもよいし、帯状の剥離シートRL1に帯状の仲介シート基材が仮着された帯状仲介シート原反を採用し、当該帯状仲介シート原反を繰り出す途中で、仲介シート基材に閉ループ状または短寸幅方向全体の切込を切断手段としての切断刃で形成し、その切込で仕切られた所定の領域が仲介シートMSとされた原反RS1から当該仲介シートMSを剥離して供給してもよいし、帯状の剥離シートRL1に帯状の仲介シートMSが仮着された原反RS1から当該帯状の仲介シートMSを剥離して供給してもよいし、巻回されることなく、例えばファンフォールド折りにされた原反RS1から仲介シートMSを剥離して供給してもよいし、巻回することなく、例えばファンフォールド折りにしたり、シュレッダ等で切り刻んだり、無造作に集積したりして剥離シートRL1を回収する回収手段を採用してもよいし、回収手段を採用しなくてもよいし、剥離シートRL1に仮着されていない仲介シートMSを繰り出して供給してもよいし、1枚の接着シートASに対して仲介シートMSと別の仲介シートMSとを配置する場合(1枚の接着シートASに対して複数の仲介シートMSを配置する場合)、仲介シートMSを供給するものと、別の仲介シートMSを供給するものとが単一のものであってもよいし、別々のものであってもよく、この際の仲介シートMSと別の仲介シートMSは、同種のものであってもよいし、異種のものであってもよい。
仲介シート供給手段30は、本発明のシート貼付装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよく、本発明のシート貼付装置EAに備わっていない場合、例えば、他の装置や使用者が仲介シートMSを供給してもよい。
仲介シート供給手段30は、例えば、供給手段10が接着シートASをシート貼付手段20に供給する前の段階で、当該接着シートASにおける供給方向先端部ASFや供給方向後端部ASRの反接着面AS2や接着面AS1に仲介シート配置手段40が仲介シートMSを貼付しておける位置に配置されてもよいし、例えば、供給手段10と第1押圧ローラ21Aとの間、熱風送風機22Aと第2押圧ローラ22Bとの間、第2押圧ローラ22Bと第3押圧ローラ22Cとの間、第3押圧ローラ22Cと紫外線照射機51との間、紫外線照射機51とカバーシート剥離手段60との間等、どこに配置されてもよく、供給手段10と第1押圧ローラ21Aとの間に配置された場合、第1貼付手段21が仲介シート配置手段40を兼用する構成としてもよい。
【0036】
仲介シート配置手段40は、被着体WKに仲介シートMSを貼付する際、当該被着体WKを支持テーブル73とで挟み込む押え手段を備えていてもよいし、被着体搬送手段70による被着体WKとの相対移動ではなく、例えば、他の装置や図示しない駆動機器等による被着体WKとの相対移動によって、仲介シートMSを被着体WKに貼付してもよいし、図1(K)、図2各図に示すように、1枚の接着シートASに複数(2枚以上)の仲介シートMSを貼付してもよいし、押圧部材としてガイド板、丸棒、ブレード材、ブラシ状部材、回行ベルト、大気やガス等の気体の吹き付け、チャックシリンダや多関節ロボット等が採用されてもよいし、被着体中心WKCが基準位置RPに配置された被着体WKに対し、押圧ローラ41等の押圧部材が離間接近しなくてもよいし、供給手段10が接着シートASをシート貼付手段20に供給する前の段階で、当該接着シートASにおける供給方向先端部ASFの反接着面AS2および接着面AS1の少なくとも一方や、供給方向後端部ASRの反接着面AS2および接着面AS1の少なくとも一方に仲介シートMSを貼付してもよいし、例えば、供給手段10と第1押圧ローラ21Aとの間、熱風送風機22Aと第2押圧ローラ22Bとの間、第2押圧ローラ22Bと第3押圧ローラ22Cとの間、第3押圧ローラ22Cと紫外線照射機51との間、紫外線照射機51とカバーシート剥離手段60との間等、どこに配置されてもよいし、仲介シート押圧ローラ41の代わりに、駆動機器であって押圧手段としての直動モータの出力軸に支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持手段)によって吸着保持が可能な保持部材を採用し、当該保持部材で吸着保持した仲介シートMSを供給方向先端部ASFと供給方向後端部ASRとの間に配置してもよいし、供給方向先端部ASFと供給方向後端部ASRとが重なる重なり部(以下、単に「重なり部」という)の全域に仲介シートMSを配置してもよいし、重なり部の一部に仲介シートMSを配置してもよいし、重なり部からはみ出た領域に仲介シートMSを配置してもよいし、重なり部と同じ領域に仲介シートMSを配置してもよいし、1枚の接着シートASに対して仲介シートMSと別の仲介シートMSとを配置する場合(1枚の接着シートASに対して複数の仲介シートMSを配置する場合)、仲介シートMSを配置するものと、別の仲介シートMSを配置するものとが単一のものであってもよいし、別々のものであってもよく、この際の仲介シートMSと別の仲介シートMSは、同種のものであってもよいし、異種のものであってもよい。
【0037】
硬化エネルギー付与手段50は、硬化エネルギーとして、紫外線、赤外線、可視光線、音波、X線またはガンマ線等の電磁波や、紫外線、赤外線、可視光線、音波、X線またはガンマ線等の電磁波を付与するものや、熱湯や熱風等の加熱媒体を付与するものや、冷水や冷風等の冷却媒体を付与するもの等どのようなものでもよく、接着シートASの特性、特質、性質、材質、組成および構成等を考慮して当該接着シートASを硬化させることができるものであればどのような硬化エネルギーを付与するものであってもよいし、前記実施形態で示した位置以外の位置に設けられていてもよく、例えば、シート貼付手段20で接着シートASを一方の面WK1に貼付する前に、当該接着シートASに硬化エネルギーを付与してもよく、被着体WKに貼付された接着シートASに硬化エネルギーを付与可能な位置であれば、どこに設けられていてもよいし、被着体WKに貼付された接着シートASに一括で硬化エネルギーを付与し、当該接着シートASを一括で硬化させてもよいし、本発明のシート貼付装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0038】
カバーシート剥離手段60は、被着体WKに貼付された接着シートASおよびカバーシートCSを移動させることなくまたは、移動させつつ、自身が移動して仲介シートMS上からカバーシートCSを剥離してもよいし、保持手段として枚葉の剥離用シートPTを採用したり、駆動機器としての直動モータの出力軸に支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の減圧手段によって吸着保持が可能なものを採用したりして、それら保持部材でカバーシートCSを保持して仲介シートMS上からカバーシートCSを剥離してもよいし、圧縮空気の吹き付けによって仲介シートMS上からカバーシートCSを剥離してもよいし、本発明のシート貼付装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよく、本発明のシート貼付装置EAに当該カバーシート剥離手段60が備わっていない場合、仲介シートMS上にカバーシートCSが仮着されていない接着シートASが採用されればよい。
【0039】
被着体搬送手段70は、支持面73Aでの吸着保持ができない支持テーブル73が採用されてもよいし、リニアモータ71、回動モータ72および支持テーブル73に代えて多関節ロボット等の駆動機器によって、シート貼付手段20やシート貼付手段20に対して被着体WKを移動させ、接着シートASを被着体WKに貼付するようにしてもよいし、リニアモータ71、回動モータ72および支持テーブル73に代えてまたは併用して、例えば、他の装置や図示しない駆動機器等によって、被着体WKを搬送してもよいし、本発明のシート貼付装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0040】
シート貼付装置EAは、複数重ねられた被着体WKに1または複数の接着シートASを貼付し、それら被着体WKを一体化してもよいし、被着体WKの一方の面WK1側および他方の面WK2側の少なくとも一方に、金属、硝子、樹脂、他の接着シート等の付属部材を重ね合わせ、当該被着体WKに1または複数の接着シートASを貼付し、それらを一体化してもよい。
次工程は、めっき工程、エッチング工程、浸漬工程、切断工程、研削工程、研磨工程、塗装工程、積層工程、シート接着工程、表面処理工程、穴あけ工程、曲げ工程、検査工程、検証工程、照射工程等、どのような工程でもよい。
【0041】
接着シートASは、供給方向の長さが被着体WKの周長よりも長くてもよいし、短くてもよいし、被着体WKの周長と同じ長さでもよいし、基材シートBSおよび接着剤層ALのうち少なくとも一方が変形エネルギーによって変形するものであってもよいし、基材シートBSおよび接着剤層ALの両方が変形エネルギーによって変形しないものでもよいし、基材シートBSおよび接着剤層ALのうち少なくとも一方が変形エネルギーを透過するものでもよいし、基材シートBSおよび接着剤層ALのう両方が変形エネルギーを透過しないものでもよいし、基材シートBSおよび接着剤層ALのうち少なくとも一方が変形エネルギーによって変形するものである場合、収縮を伴って変形したり、膨張を伴って変形したり、収縮も膨張も伴うことなく変形したりするものでもよいし、基材シートBSおよび接着剤層ALのうち少なくとも一方が変形エネルギーによって変形するものである場合、当該変形エネルギーによって接着力が増加してもよいし、接着力が低下してもよいし、接着力が増加も低下もしなくてもよい。
接着シートASは、基材シートBSおよび接着剤層ALのうち少なくとも一方が硬化エネルギーによって硬化するものであってもよいし、基材シートBSおよび接着剤層ALの両方が硬化エネルギーによって硬化しないものでもよいし、基材シートBSおよび接着剤層ALのうち少なくとも一方が変形エネルギーを透過するものでもよいし、基材シートBSおよび接着剤層ALの両方が硬化エネルギーを透過しないものでもよいし、基材シートBSおよび接着剤層ALのうち少なくとも一方が硬化エネルギーによって硬化するものである場合、収縮を伴って硬化したり、膨張を伴って硬化したり、収縮も膨張も伴うことなく硬化したりするものでもよいし、基材シートBSおよび接着剤層ALのうち少なくとも一方が硬化エネルギーによって硬化するものである場合、当該硬化エネルギーによって接着力が増加してもよいし、接着力が低下してもよいし、接着力が増加も低下もしなくてもよい。
接着シートASは、変形エネルギーとして、紫外線、赤外線、可視光線、音波、X線またはガンマ線等の電磁波や、熱湯や熱風等の加熱媒体や、冷水や冷風等の冷却媒体等、どのような変形エネルギーによって変形するものでもよいし、硬化エネルギーとして、紫外線、赤外線、可視光線、音波、X線またはガンマ線等の電磁波や、熱湯や熱風等の加熱媒体や、冷水や冷風等の冷却媒体等、どのような硬化エネルギーによって硬化するものでもよいし、変形エネルギーによって変形しないものでもよいし、硬化エネルギーによって硬化しないものでもよいし、変形エネルギーによって変形し、且つ、硬化エネルギーによって硬化するものでもよいし、変形エネルギーによって変形し、且つ、硬化エネルギーによって硬化しないものでもよいし、変形エネルギーによって変形せず、且つ、硬化エネルギーによって硬化するものでもよいし、変形エネルギーによって変形せず、且つ、硬化エネルギーによって硬化しないものでもよいし、平面形状が一直線形状、湾曲形状、屈折形状等、どのような形状でもよい。
接着剤層ALは、単体の層で構成されていてもよいし、複数の層で形成されていたりしてもよい。
基材シートBSは、単体の層で構成されていてもよいし、複数の層で構成されていてもよい。
仲介シートMSは、同一の接着剤からなる接着剤層が相互に積層された2層構造のものでもよいし、異なる接着剤からなる接着剤層が相互に積層された2層構造のものでもよいし、同一の接着剤からなる接着剤層の間に1層または複数層からなる中間層が積層された少なくとも3層構造のものでもよいし、異なる接着剤からなる接着剤層の間に1層または複数層からなる中間層が積層された少なくとも3層構造のものでもよいし、接着剤層を構成する接着剤が単一の接着剤で構成されていてもよいし、複数の接着剤で構成されていてもよいし、当該仲介シートMSを構成するもののうち少なくとも1つが、変形エネルギーによって変形可能に設けられていてもよいし、当該仲介シートMSを構成するもののうち少なくとも1つが、硬化エネルギーによって硬化可能に設けられていてもよい。
仲介シートMSは、変形エネルギーによって変形するものである場合、収縮を伴って変形したり、膨張を伴って変形したり、収縮も膨張も伴うことなく変形したりするものでもよいし、変形エネルギーによって変形するものである場合、当該変形エネルギーによって接着力が増加してもよいし、接着力が低下してもよいし、接着力が増加も低下もしなくてもよい。
仲介シートMSは、硬化エネルギーによって硬化するものである場合、収縮を伴って硬化したり、膨張を伴って硬化したり、収縮も膨張も伴うことなく硬化したりするものでもよいし、硬化エネルギーによって硬化するものである場合、当該硬化エネルギーによって接着力が増加してもよいし、接着力が低下してもよいし、接着力が増加も低下もしなくてもよい。
仲介シートMSは、変形エネルギーとして、紫外線、赤外線、可視光線、音波、X線またはガンマ線等の電磁波や、熱湯や熱風等の加熱媒体や、冷水や冷風等の冷却媒体等、どのような変形エネルギーによって変形するものでもよいし、硬化エネルギーとして、紫外線、赤外線、可視光線、音波、X線またはガンマ線等の電磁波や、熱湯や熱風等の加熱媒体や、冷水や冷風等の冷却媒体等、どのような硬化エネルギーによって硬化するものでもよいし、変形エネルギーによって変形しないものでもよいし、硬化エネルギーによって硬化しないものでもよいし、変形エネルギーによって変形し、且つ、硬化エネルギーによって硬化するものでもよいし、変形エネルギーによって変形し、且つ、硬化エネルギーによって硬化しないものでもよいし、変形エネルギーによって変形せず、且つ、硬化エネルギーによって硬化するものでもよいし、変形エネルギーによって変形せず、且つ、硬化エネルギーによって硬化しないものでもよいし、平面形状が一直線形状、湾曲形状、屈折形状等、どのような形状でもよい。
仲介シートMSは、第1接着面MS1のみにカバーシートCSが仮着されていてもよいし、第2接着面MS2のみにカバーシートCSが仮着されていてもよいし、第1接着面MS1と第2接着面MS2との両方にカバーシートCSが仮着されていてもよく、カバーシート剥離手段60は、第1接着面MS1のみからカバーシートCSを剥離してもよいし、第2接着面MS2のみからカバーシートCSを剥離してもよいし、第1接着面MS1と第2接着面MS2との両方からカバーシートCSを剥離してもよい。
カバーシートCSは、単体の層で構成されていてもよいし、複数の層で構成されていてもよいし、変形エネルギーによって変形するものであってもよいし、変形エネルギーによって変形しないものであってもよいし、紫外線UVを透過しないものが採用されてもよく、この場合、カバーシート剥離手段60でカバーシートCSを剥離してから、硬化エネルギー付与手段50で接着シートASに紫外線UVを照射するようにしてもよい。
被着体WKは、他方の面WK2側に、金属、硝子、樹脂、他の接着シート等の付属部材が取り付けられていてもよい。
【0042】
本発明における接着シートAS、仲介シートMS、カバーシートCS、被着体WKおよび付属部材の材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートAS、仲介シートMS、カバーシートCS、被着体WKおよび付属部材は、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、接着シートASや仲介シートMSは、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよく、感熱接着性の接着シートASが採用された場合は、当該接着シートASや仲介シートMSを加熱する適宜なコイルヒータやヒートパイプの加熱側等の加熱手段を設けるといった適宜な方法で接着されればよい。さらに、被着体WKおよび付属部材としては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂等の単体物であってもよいし、それら2つ以上で形成された複合物であってもよく、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートASは、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。
【0043】
前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、2軸または3軸以上の関節を備えた所謂多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等が単体で採用されてもよいし、それら電動機器やアクチュエータ等が直接的又は間接的に組み合わされたものが採用されてもよいし、それら電動機器やアクチュエータ等の出力部に対するトルク制御や速度制御等が可能なものや不能なものが採用されてもよい。
【0044】
前記実施形態において、何らかの物体(以下「物体A」という)および当該物体Aに対して移動する物体(以下「物体B」という)すなわち、相対移動する物体Aおよび物体Bは、移動することのない物体Aに対して物体Bが移動してもよいし、移動することのない物体Bに対して物体Aが移動してもよいし、物体Aおよび物体Bの両方が移動してもよいく、移動によって達成される結果が同じであれば、物体Aおよび物体Bの何れが移動してもよいし、ローラ等の回転部材が採用されている場合、当該回転部材を回転駆動させる駆動機器を備えてもよいし、回転部材の表面や回転部材自体をゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、回転部材の表面や回転部材自体を変形しない部材で構成してもよいし、ローラの代わりに回転するまたは回転しないシャフトやブレード等の他の部材を採用してもよいし、押圧ローラや押圧ヘッド等の押圧手段や押圧部材といった被押圧物を押圧するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、ローラ、丸棒、ブレード材、ブラシ状部材の他、大気やガス等の気体の吹き付けによるものを採用してもよいし、押圧するものをゴム、樹脂、スポンジ等の変形可能な部材で構成してもよいし、金属や硝子等の変形しない部材で構成してもよいし、剥離板や剥離ローラ等の剥離手段や剥離部材といった被剥離物を剥離するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、板状部材、丸棒、ローラ等の部材を採用してもよいし、剥離するものをゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、変形しない部材で構成してもよいし、支持(保持)手段や支持(保持)部材等の被支持部材(被保持部材)を支持(保持)するものが採用されている場合、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤(接着シート、接着テープ)、粘着剤(粘着シート、粘着テープ)、磁力、ベルヌーイ吸着、吸引吸着、駆動機器等で被支持部材を支持(保持)する構成を採用してもよいし、切断手段や切断部材等の被切断部材を切断または、被切断部材に切込や切断線を形成するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、カッター刃、レーザカッタ、イオンビーム、火力、熱、水圧、電熱線、気体や液体等の吹付け等で切断するものを採用したり、適宜な駆動機器を組み合わせたもので切断するものを移動させて切断するようにしたりしてもよい。
【符号の説明】
【0045】
EA…シート貼付装置
20…シート貼付手段
21…第1貼付手段
22…第2貼付手段
40…仲介シート配置手段
50…硬化エネルギー付与手段
60…カバーシート剥離手段
AS…接着シート
ASF…供給方向先端部
ASH…はみ出し領域
ASR…供給方向後端部
AS1…接着面
AS2…反接着面
CS…カバーシート
MS…仲介シート
MS1…第1接着面
MS2…第2接着面
UV…紫外線(硬化エネルギー)
WK…被着体
WK1…一方の面(別の面)
WK2…他方の面(別の面)
WK3…外周面(一面)
図1
図2