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特開2024-14161ブロックオブジェクトの設計図を出力する方法
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  • 特開-ブロックオブジェクトの設計図を出力する方法 図1
  • 特開-ブロックオブジェクトの設計図を出力する方法 図2
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  • 特開-ブロックオブジェクトの設計図を出力する方法 図10
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024014161
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】ブロックオブジェクトの設計図を出力する方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240125BHJP
   A63H 33/08 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63H33/08 Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022116787
(22)【出願日】2022-07-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-02-09
(71)【出願人】
【識別番号】522020232
【氏名又は名称】株式会社G-ant
(74)【代理人】
【識別番号】100138221
【弁理士】
【氏名又は名称】影山 剛士
(72)【発明者】
【氏名】平川 彰悟
【テーマコード(参考)】
2C150
5L049
【Fターム(参考)】
2C150BA22
5L049CC18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザがブロックパーツを使ってブロックオブジェクトを組み立てやすくする方法を提供することを目的とする。
【解決手段】複数のユーザ端末とネットワークを介して接続されるサーバ端末の処理部によって実行される、組み立て可能な、複数種のブロックパーツで構成されるブロックオブジェクトの設計図を出力する方法であって、前記サーバ端末の処理部は、前記ユーザ端末から、ブロックオブジェクトに関する情報を取得し、前記ユーザ端末に表示される拡張現実空間において、前記ブロックオブジェクトの画像を表示させ、前記ユーザ端末から、ブロックパーツに関する情報を受信し、前記拡張現実空間において、前記ブロックパーツの画像を、前記ブロックオブジェクトに対して識別可能なように表示させる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末とネットワークを介して接続されるサーバ端末の処理部によって実行される、組み立て可能な、複数種のブロックパーツで構成されるブロックオブジェクトの設計図を出力する方法であって、
前記サーバ端末の処理部は、
前記ユーザ端末から、ブロックオブジェクトに関する情報を取得し、
前記ユーザ端末に表示される拡張現実空間において、前記ブロックオブジェクトの画像を表示させ、
前記ユーザ端末から、ブロックパーツに関する情報を受信し、
前記拡張現実空間において、前記ブロックパーツの画像を、前記ブロックオブジェクトに対して識別可能なように表示させる、方法。
【請求項2】
前記ブロックパーツの画像を、前記ブロックオブジェクトの組み立てに必要な箇所において表示させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザ端末により前記ブロックパーツを撮像し、前記ブロックパーツに備えられたARマーカを介して、前記ブロックパーツに関する情報を受信する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記オブジェクトモデルの画像を、前記ブロックパーツの画像の大きさに合わせてリサイズする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ブロックオブジェクトの画像を半透明にする、請求項1に記載の方法。























【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロックオブジェクトの設計図を出力する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが、レゴブリックのようなブロックパーツを使って動物、建物、乗り物等のブロックオブジェクトモデルを組み立てる玩具が普及している。
【0003】
例えば、特許文献1において、ブロックオブジェクトを構成するブロックパーツの設計を効率化させる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許5665872号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている技術によって、ブロックパーツの設計の効率化及び可視化を実現することは可能なものの、ユーザ視点に立って、ブロックオブジェクトを組み立てるイメージを可視化する方法を実現する方法は開示されていない。
【0006】
そこで、本発明は、ユーザがブロックパーツを使ってブロックオブジェクトを組み立てやすくする方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様における、ユーザ端末とネットワークを介して接続されるサーバ端末の処理部によって実行される、組み立て可能な、複数種のブロックパーツで構成されるブロックオブジェクトの設計図を出力する方法であって、前記サーバ端末の処理部は、前記ユーザ端末から、ブロックパーツに関する情報を取得し、前記ブロックパーツに関する情報に基づいて、組み立て可能なブロックオブジェクトを決定し、前記ブロックオブジェクトの設計図情報及び前記ブロックパーツに関する情報を表示させ、前記ブロックオブジェクトの設計図情報を更新し、前記更新された設計図情報に基づいてブロックパーツに関する情報を更新し、前記更新されたブロックパーツに関する情報を表示させる。本発明の一態様における、ユーザ端末とネットワークを介して接続されるサーバ端末の処理部によって実行される、組み立て可能な、複数種のブロックパーツで構成されるブロックオブジェクトの設計図を出力する方法であって、前記サーバ端末の処理部は、前記ユーザ端末から、ブロックオブジェクトに関する情報を取得し、前記ユーザ端末に表示される拡張現実空間において、前記ブロックオブジェクトの画像を表示させ、前記ユーザ端末から、ブロックパーツに関する情報を受信し、前記拡張現実空間において、前記ブロックパーツの画像を、前記ブロックオブジェクトに対して識別可能なように表示させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザがブロックパーツを使ってブロックオブジェクトを組み立てやすくする方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第一実施形態に係る、ブロックオブジェクトを推奨する方法を提供するシステムを示すブロック構成図である。
図2図1のサーバ端末100を示す機能ブロック構成図である。
図3図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。
図4】サーバ100に格納されるオブジェクトモデル情報の一例を示す図である。
図5】サーバ100に格納されるブロックパーツ情報の一例を示す図である。
図6】本発明の第一実施形態に係る、ブロックオブジェクトの設計図を出力する方法の詳細を示すフローチャートの一例である。
図7】本発明の第一実施形態に係る、ブロックオブジェクトの設計図を出力する方法の詳細を示すフローチャートの他の一例である。
図8】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示される、ブロックオブジェクトの一例である。
図9】本発明の第一実施形態に係る、基本ブロックパーツの一例を説明する図である。
図10】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示されるブロックオブジェクトに対してブロックパーツを識別表示する一例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本発明の必須の構成要素であるとは限らない。
【0011】
<構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係る、ブロックオブジェクトを推奨する方法を提供するシステムを示すブロック構成図である。本システム1は、ユーザ端末200またはセンサ装置300から取得したブロックパーツの座標情報に基づいて、ブロックオブジェクトの設計図情報を生成するサーバ端末100と、ブロックオブジェクトを組み立てる各ユーザに関連付けられた、ユーザ端末200A、200Bとで構成される。以下、説明の便宜のため、ユーザ端末200A、200Bを総称して、ユーザ端末200として説明する。
【0012】
ここで、複数のブロックパーツで構成されるブロックオブジェクトの例として、本実施形態において、動物オブジェクトを例として説明するが、他に、人、ロボット、乗り物及び建物等が挙げられ、一つの例に限定されない。
【0013】
サーバ端末100とユーザ端末200は各々、ネットワークNWを介して接続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等により構成される。
【0014】
サーバ端末100は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。本実施形態においては、説明の便宜上サーバ端末として1台を例示しているが、これに限定されず、複数台であってもよい。
【0015】
ユーザ端末200は、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。
【0016】
本実施形態では、システム1は、サーバ端末100及びユーザ端末200を有し、ユーザがユーザ端末200を利用して、サーバ端末100に対する操作を行う構成として説明するが、サーバ端末100がスタンドアローンで構成され、サーバ端末自身に、各ユーザが直接操作を行う機能を備えても良い。
【0017】
図2は、図1のサーバ端末100の機能ブロック構成図である。サーバ端末100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0018】
通信部110は、ネットワークNWを介してユーザ端末200と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通信が行われる。
【0019】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、記憶部120は、オブジェクトモデルに関連する情報等を格納する、オブジェクトモデル情報格納部121、及びオブジェクトモデルを基に生成されたブロックパーツ情報等を格納する、ブロックパーツ情報格納部122を有する。なお、各種データを格納したデータベース(図示せず)が記憶部120またはサーバ端末100外に構築されていてもよい。
【0020】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ端末100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成される。制御部130の機能として、ユーザ端末200からの指示等の情報を受け付ける情報受付部131、オブジェクトモデルに関連する各種情報を参照し、処理する、オブジェクトモデル情報処理部132、ブロックパーツに関連する各種情報を参照し、処理するブロックパーツ情報処理部133、及び、ブロックオブジェクトに関連する設計図情報をユーザ端末に出力させるよう送信する処理を行う出力処理部134を有する。この情報受付部131、オブジェクトモデル情報処理部132、ブロックパーツ情報処理部133、及び出力処理部134は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるサーバ端末100により実行される。
【0021】
情報受付部131は、サーバ端末100が提供し、ユーザ端末200において、ウェブブラウザまたはアプリケーションを介して表示される画面等のユーザインターフェースを介して、ユーザが、(テキストを入力したり、アイコンを押下する等して)所定の要求を行ったとき、ユーザ端末200から情報を受け付け、または、センサ装置300で生成された、ブロックパーツの座標情報を、ユーザ端末200及び通信部110を介して受付ける。
【0022】
オブジェクトモデル処理部132は、オブジェクトモデルに関連する情報をオブジェクトモデル情報格納部121に格納したり、格納されたオブジェクトモデル情報を参照する処理を行う。
【0023】
ブロックパーツ情報処理部133は、ブロックパーツに関連する情報をブロックパーツ情報格納部122に格納したり、格納されたブロックパーツ情報を参照する処理を行う。
【0024】
出力処理部134は、ユーザ端末200にブロックオブジェクトに関連する設計図情報等を表示させるため、ユーザ端末200に対し必要な情報を送信する処理を行う。この際、出力処理部134は、記憶部120に格納された画像及びテキストデータを素材として、所定のレイアウト規則に基づいて、各種画像及びテキストをユーザインターフェースの所定の領域に配置することで、ユーザ端末200のインターフェースに表示されるために必要な画面情報を生成することができる。この画面情報生成処理は、GPU(Graphics Processing Unit)によって実行することもできる。
【0025】
図3は、図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。ユーザ端末200は、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0026】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ端末100と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。また、通信部210は、近距離無線通信等を介してセンサ装置300と通信を行うための通信インターフェースを備えることもできる。
【0027】
表示操作部220は、ユーザが指示を入力し、制御部240からの入力データに応じてテキスト、画像等を表示するために用いられるユーザインターフェースであり、ユーザ端末200がパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードやマウスにより構成され、ユーザ端末200がスマートフォンまたはタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部230に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるユーザ端末200により実行される。
【0028】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部230は、サーバ端末100との通信内容を一時的に記憶している。
【0029】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、ユーザ端末200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0030】
なお、サーバ端末100に表示操作部の機能を備える構成としても良く、この場合、ユーザ端末200を備えない構成としても良い。また、その他、ユーザ端末200は、(図示しない)カメラを備えてもよく、この場合、カメラは、ブロックパーツに備えられるARマーカを撮像することで、ブロックパーツの(形状、色等によって決定される)種類等を識別し、拡張現実(AR)空間における座標を決定することができる。
【0031】
図4は、サーバ100に格納されるオブジェクトモデル情報の一例を示す図である。
【0032】
図4に示すオブジェクトモデル情報1000は、サーバ端末100に関連するサービス運営者またはユーザ端末200に関連するユーザが生成したオブジェクトモデルに関連する情報等を格納する。図4において、説明の便宜上、一オブジェクトモデル(オブジェクトID「10001」で識別されるユーザ)の例を示すが、複数のオブジェクトモデルの情報を格納することができる。オブジェクトモデルに関連する各種データとして、オブジェクトモデルの3Dモデルデータ、オブジェクトモデルの断面データ、また、オブジェクトモデルを組み立てるために必要な、一または複数種のブロックパーツ及び個数に関連するデータ、断面の層(レイヤー)毎に配置されるブロックパーツに関連する設計図情報等の情報を含むことができる。ここで、3Dモデルデータは、2Dモデルデータを所定の処理により3Dモデルに変換されたものとして格納することもできる。
【0033】
図5は、サーバ100に格納されるブロックパーツ情報の一例を示す図である。
【0034】
図5に示すブロックパーツ情報2000は、ブロックパーツの形状、サイズ、色及び重さに関連する情報等を格納する。図5において、説明の便宜上、一ブロックパーツ(ID「20001」で識別されるブロックパーツ)の例を示すが、複数のブロックパーツに関連する情報を格納することができる。ブロックパーツに関連する各種データとして、例えば、ブロックオブジェクトを組み立てる部品に相当するブロックパーツに関連する(ブロックパーツの形状、サイズ、色、各々のブロックパーツの個数等からなる)データを含むことができる。ここで、複数種のブロックパーツの各々は固有の色と関連づけられることができるが、これに限らない。
【0035】
図6は、本発明の第一実施形態に係る、ブロックオブジェクトの設計図の出力方法を示すフローチャートの一例である。
【0036】
事前の処理として、ユーザは、ユーザ端末200のウェブブラウザまたは(アプリケーションをインストールする場合は)アプリケーション等を利用してサーバ端末100にアクセスする。ウェブサイトまたはアプリケーション等を介してユーザインターフェース上に所定の画面が表示される。ユーザは、事前に、後述する基本ブロックパーツを手元に所有しており、基本ブロックパーツに関する情報が、サーバ端末100の記憶部120のブロックパーツ情報格納部122に格納されている。
【0037】
そして、ステップS101の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、ユーザ端末200から、ネットワーク及び通信部110を介して、ユーザがこれから組み立てたい、とする、ブロックオブジェクトに関する情報を受信する。ここで、ユーザは、ユーザ端末200上で表示されるユーザーインターフェース画面において、複数のブロックオブジェクトの中から、所望のブロックオブジェクトを選択することができる。本例においては、ユーザは、図8(a)に示すような、カエルのブロックオブジェクトを組み立てたい、と考え、ユーザ端末200上で表示されるユーザーインターフェース画面において、カエルのブロックオブジェクトを組み立てたい旨入力操作を行うと、サーバ端末100は、カエルに対応するブロックオブジェクトに関する情報を受信する。
【0038】
続いて、ステップS102の処理として、サーバ端末100の制御部130のオブジェクトモデル情報処理部132は、受信されたブロックオブジェクトモデルに関する情報に基づいて、記憶部120のオブジェクトモデル情報格納部121を参照し、ユーザが選択したブロックオブジェクトの3Dデータに基づいて、ユーザ端末200にブロックオブジェクトを表示させる処理を実行する。ここで、ユーザ端末200のユーザーインターフェース画面には、AR空間が表示され、ユーザ端末200に備えられたカメラによって撮像される現実空間に、上記3Dデータに基づいて生成されるブロックオブジェクトの画像が表示される。ここで、ユーザは、AR空間内に表示されるブロックオブジェクトの画像を、所定のコントローラやタッチパネルのピンチやズーム等の操作により、拡大、縮小、回転等させることができる。
【0039】
続いて、ステップS103の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、ユーザ端末200から、ネットワーク及び通信部110を介して、ユーザが所有する一のブロックパーツに関する情報を受信する。ここで、ユーザは、ユーザ端末200に備えられたカメラによって自らが所有するブロックパーツを撮影すると、ブロックパーツに貼付等されたARマーカを識別し、識別された情報がサーバ端末100に送信される。ARマークを介して識別された情報を基に、サーバ端末100のブロックパーツ情報処理部133は、ブロックパーツの種類(形状、色及び大きさのいずれかまたは組合せ等で定義される種類)を識別する。また、ブロックパーツ情報処理部133は、ブロックパーツのAR空間内における座標を識別することもできる。
【0040】
続いて、ステップS104の処理として、サーバ端末100の制御部130のオブジェクトモデル情報処理部132は、記憶部120のオブジェクトモデル情報格納部121に格納された、オブジェクトモデルの設計図情報を参照し、受信したブロックパーツに関する情報から識別されたブロックパーツに関する情報を基に、当該ブロックパーツが、ブロックオブジェクトの組み立てに必要なブロックパーツであるか否かを決定し、ブロックオブジェクトの組み立てに必要なブロックパーツである場合には、サーバ端末100の制御部130の出力処理部134は、ユーザ端末200のユーザーインターフェース画面を介して表示されるAR空間に配置されるブロックオブジェクトにおいて、当該ブロックパーツ部分を色分け表示させたり、点滅表示させる等して、ブロックパーツの識別表示を行う。
【0041】
例えば、図8(b)は、カエルのオブジェクトモデルの設計図データの一部の例である。設計図データは、各層において、オブジェクトモデルを構成するために必要なブロックパーツの配置領域を、座標情報とともに、色別に示すものである。本設計図データとともに、ブロックパーツ情報処理部133は、記憶部120のブロックパーツ情報格納部122に格納されるブロックパーツ情報を参照し、図9に示すような、予め決められたブロックパーツのうち、いずれのブロックパーツが、設計図情報に含まれるブロックパーツの配置領域において、いずれの領域で使用されるかを決定し、受信されたブロックパーツが、当該決定されたブロックパーツと一致するかを確認する。ここで、ブロックパーツ同士が一致することを確認すると、すなわち、ユーザが所有するブロックパーツがブロックオブジェクトの組み立てに使用されることを確認すると、出力処理部134は、図10に示すようの、AR空間内に表示されるユーザオブジェクトのうち、当該ブロックパーツを使用する箇所がわかるよう、ブロックパーツの画像を色分け表示させたり、点滅表示させたりする等して識別表示を行う。
【0042】
図7は、本発明の第一実施形態に係る、ブロックオブジェクトの設計図の出力方法を示すフローチャートの他の一例である。
【0043】
本例においては、上記ステップS104の処理において、ブロックパーツを識別表示させる際に、AR空間内にユーザの手持ちのブロックパーツを表示させるときに、表示されるブロックパーツの実際の大きさに合わせて、同じくAR空間内に表示させるブロックオブジェクトの大きさを再調整し、ブロックパーツと重ね合わせて表示させる等して、ユーザが手持ちのブロックパーツを用いて容易にブロックオブジェクトを組み立てできるようにするものである。
【0044】
まず、ステップS201の処理において、サーバ端末100の制御部130のオブジェクトモデル情報処理部132は、記憶部120のオブジェクトモデル情報格納部121に格納された、オブジェクトモデルの3Dモデル情報を参照し、上記受信された、ユーザの手持ちのブロックパーツに備えられたARマーカを介したブロックパーツのAR空間内の座標情報を基に、ブロックパーツの大きさを判定し、AR空間内に表示させるオブジェクトモデルの大きさを、オブジェクトモデルを構成するブロックパーツの大きさが、ユーザにより所有される実際のブロックパーツの大きさに合うように再調整(リサイズ)する。
【0045】
続いて、ステップS202の処理において、サーバ端末100の制御部130の出力処理部134は、上記の通り、大きさを再調整されたブロックオブジェクトの画像を、ユーザ端末200のユーザーインターフェース画面に表示されるAR空間内において、ブロックパーツの画像に重畳させて表示させる。ここで、出力処理部134は、ブロックオブジェクトを半透明にして表示させることで、ブロックオブジェクトとブロックパーツとを区別して表示させることができるため、ユーザは、より容易にブロックオブジェクトを組み立てることができる。
【0046】
以上のように、本実施形態によれば、ユーザが、ブロックオブジェクトを組み立てるときに、AR空間内において、ブロックオブジェクトとともに、手持ちのブロックパーツを使用箇所等を識別して表示させることで、ユーザは、容易にブロックオブジェクトを組み立てることができる。
【0047】
以上、発明に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0048】
1 システム 100 サーバ端末、110 通信部、120 記憶部、130 制御部、200 ユーザ端末、NW ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2022-12-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末とネットワークを介して接続されるサーバ端末の処理部によって実行される、組み立て可能な、複数種のブロックパーツで構成されるブロックオブジェクトの設計図を出力する方法であって、
前記サーバ端末の処理部は、
前記ユーザ端末から、ブロックオブジェクトに関する情報を取得し、
前記ユーザ端末に表示される拡張現実空間において、前記ブロックオブジェクトの画像を表示させ、
前記ユーザ端末から、ブロックパーツに関する情報を受信し、
前記ブロックパーツが、ブロックオブジェクトの組み立てに必要なブロックパーツであるか否かを決定し、ブロックオブジェクトの組み立てに必要なブロックパーツである場合に、前記拡張現実空間において、前記ブロックパーツの画像を、前記ブロックオブジェクトに対して識別可能なように表示させる、方法。
【請求項2】
前記ブロックパーツの画像を、前記ブロックオブジェクトの組み立てに必要な箇所において表示させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザ端末により前記ブロックパーツを撮像し、前記ブロックパーツに備えられたARマーカを介して、前記ブロックパーツに関する情報を受信する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記オブジェクトモデルの画像を、前記ブロックパーツの画像の大きさに合わせてリサイズする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ブロックオブジェクトの画像を半透明にする、請求項1に記載の方法。