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特開2024-141661配達管理システム、配達管理方法、および、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141661
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】配達管理システム、配達管理方法、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20240101AFI20241003BHJP
【FI】
G06Q10/083
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053439
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】500578216
【氏名又は名称】株式会社ゼンリンデータコム
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 直樹
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】配達エリアを適切に決定し、配達効率を向上させる。
【解決手段】配達管理システムは、過去に実行された配達タスクごとに、配達タスクの実績に関する実績情報と、配達タスクの配達先の位置情報と、を関連付けて記憶する記憶部と、各実績情報と、各位置情報を地図データに表した位置分布と、に基づいて、地図データを区分けする区分け部と、区分け部による区分けの結果に基づいて、配達員が割り当てられる配達エリアを決定する配達エリア決定部と、決定された配達エリアに配達員を割り当てる割り当て部と、を備える。実績情報は、配達タスクを担当した配達主体に関する主体情報と、配達タスクによって配達された荷物に関する荷物情報と、の少なくともいずれかを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
過去に実行された配達タスクごとに、前記配達タスクの実績に関する実績情報と、前記配達タスクの配達先の位置情報と、を関連付けて記憶する記憶部と、
各前記実績情報と、各前記位置情報を地図データに表した位置分布と、に基づいて、前記地図データを区分けする区分け部と、
前記区分け部による区分けの結果に基づいて、配達員が割り当てられる配達エリアを決定する配達エリア決定部と、
決定された前記配達エリアに前記配達員を割り当てる割り当て部と、を備え、
前記実績情報は、前記配達タスクを担当した配達主体に関する主体情報と、前記配達タスクによって配達された荷物に関する荷物情報と、の少なくともいずれかを含む、配達管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の配達管理システムであって、
前記実績情報は、前記主体情報を含み、
前記主体情報は、前記配達主体の識別情報を含み、
前記区分け部は、同一の前記配達主体によって担当された各前記配達タスクの前記位置分布に基づいて、前記地図データを区分けする、配達管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の配達管理システムであって、
前記実績情報は、前記配達タスクが完了したタイミングを表す完了タイミング情報を含み、
前記区分け部は、同じ日の予め定められた期間内に、同一の前記配達主体によって完了された各前記配達タスクの前記位置分布に基づいて、前記地図データを区分けする、配達管理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の配達管理システムであって、
前記実績情報は、前記荷物情報を含み、
前記荷物情報は、前記荷物の形状に関する形状情報と、前記荷物の受け渡し方法に関する受渡情報と、の少なくともいずれかを含む、配達管理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の配達管理システムであって、
前記区分けのための区分け条件の指定をユーザから受け付ける条件受付部を備え、
前記区分け条件は、配達経路の道幅に関する条件と、配達完了までの前記配達先への訪問回数に関する条件と、区域の数に関する条件と、配達が実行される時期に関する条件と、の少なくともいずれかを含む、配達管理システム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の配達管理システムであって、
前記配達エリア決定部は、2以上の前記配達エリアを決定し、
前記記憶部は、前記配達員ごとの配達の実績を表す個人実績を記憶し、
前記割り当て部は、前記個人実績が予め定められた条件を満たす前記配達員に対して、2以上の前記配達エリアを割り当てる、配達管理システム。
【請求項7】
過去に実行された配達タスクごとに、前記配達タスクの実績に関する実績情報と、配達先の位置情報と、を関連付けて取得する工程と、
各前記実績情報と、各位置情報によって表される位置分布と、に基づいて、配達員が割り当てられる配達エリアを決定する工程と、
決定された前記配達エリアに前記配達員を割り当てる工程と、を備え、
前記実績情報は、前記配達タスクを担当した配達主体に関する主体情報と、前記配達タスクによって配達された荷物に関する荷物情報と、の少なくともいずれかを含む、配達管理方法。
【請求項8】
過去に実行された配達タスクごとに、前記配達タスクの実績に関する実績情報と、配達先の位置情報と、を関連付けて取得させる機能と、
各前記実績情報と、各位置情報によって表される位置分布と、に基づいて、配達員が割り当てられる配達エリアを決定させる機能と、
決定された前記配達エリアに前記配達員を割り当てる機能と、をコンピュータに実現させ、
前記実績情報は、前記配達タスクを担当した配達主体に関する主体情報と、前記配達タスクによって配達された荷物に関する荷物情報と、の少なくともいずれかを含む、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配達管理システム、配達管理方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
配達管理システムに関して、特許文献1には、配達実績に基づいて配達対象物を配達する配達時間帯を選択し、配達時間帯が選択された配達対象物の宛先住所がいずれの配達エリアに属するかを、配達エリアの情報を住所情報と対応付けて記憶する地図データベースに基づいて特定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-118920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、配達効率の向上が求められており、配達効率の向上のためには、配達員が割り当てられる配達エリアを適切に決定することが望まれる。しかしながら、配達エリアを適切に決定することは難しく、例えば、単に行政区や郵便区等の区分に従って配達エリアを決定すると、実際には一まとめにすべき配送先同士が別々の配達エリアに属することや、一まとめにすべきでない配送先同士が同一の配達エリアに属することがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、配達管理システムが提供される。この配達管理システムは、過去に実行された配達タスクごとに、前記配達タスクの実績に関する実績情報と、前記配達タスクの配達先の位置情報と、を関連付けて記憶する記憶部と、各前記実績情報と、各前記位置情報を地図データに表した位置分布と、に基づいて、前記地図データにおいて区域を区画する区画部と、区画された前記区域に基づいて、配達員が割り当てられる配達エリアを決定する配達エリア決定部と、決定された前記配達エリアに前記配達員を割り当てる割り当て部と、を備える。前記実績情報は、前記配達タスクを担当した配達主体に関する主体情報と、前記配達タスクによって配達された荷物に関する荷物情報と、の少なくともいずれかを含む。
このような形態によれば、過去の各配達タスクの実績情報と位置分布とに基づいて地図データを区分けでき、その区分けの結果に基づいて配達エリアを決定できる。そのため、配達エリアを適切に決定できる可能性が高まり、配達効率が向上する可能性が高まる。
(2)上記形態において、前記実績情報は、前記主体情報を含み、前記主体情報は、前記配達主体の識別情報を含み、前記区分け部は、同一の前記配達主体によって担当された各前記配達タスクの前記位置分布に基づいて、前記地図データを区分けしてもよい。このような形態によれば、過去に実際に同一の配達主体によって担当された配達タスクの配達先の位置分布に基づいて、配達エリアを決定できる。そのため、配達エリアを適切に決定できる可能性が高まる。
(3)上記形態において、前記実績情報は、前記配達タスクが完了したタイミングを表す完了タイミング情報を含み、前記区分け部は、同じ日の予め定められた期間内に、同一の前記配達主体によって完了された各前記配達タスクの前記位置分布に基づいて、前記地図データを区分けしてもよい。このような形態によれば、決定される配達エリアにおいて、配達を一日で完結できる可能性を高めることができる。
(4)上記形態において、前記実績情報は、前記荷物情報を含み、前記荷物情報は、前記荷物の形状に関する形状情報と、前記荷物の受け渡し方法に関する受渡情報と、の少なくともいずれかを含んでいてもよい。このような形態によれば、荷物情報に基づいて配達エリアを適切に決定できる可能性が高まる。
(5)上記形態において、前記区分けのための区分け条件の指定をユーザから受け付ける条件受付部を備え、前記区分け条件は、配達経路の道幅に関する条件と、配達完了までの前記配達先への訪問回数に関する条件と、前記配達員の数に関する条件と、配達が実行される時期に関する条件と、の少なくともいずれかを含んでいてもよい。このような形態によれば、ユーザから指定された区分け条件が反映された配達エリアを決定できる。
(6)上記形態において、前記配達エリア決定部は、2以上の前記配達エリアを決定し、前記記憶部は、前記配達員ごとの配達の実績を表す個人実績を記憶し、前記割り当て部は、前記個人実績が予め定められた条件を満たす前記配達員に対して、2以上の前記配達エリアを割り当ててもよい。このような形態によれば、配達に要する人員を効果的に削減できる。
本開示は、上述した配達管理システム以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、配達管理装置、コンピュータにより実行される配達管理方法や、配達管理のためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムが記録された一時的でない有形な記録媒体等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態における配達管理システムの概略構成を示す説明図である。
図2】第1区分を説明する図である。
図3】第2区分を説明する図である。
図4】配達管理処理のフローチャートである。
図5】第1設定処理で表示される表示画面の例を示す第1の図である。
図6】第1設定処理で表示される表示画面の例を示す第2の図である。
図7】第1設定処理で表示される表示画面の例を示す第3の図である。
図8】第1設定処理で表示される表示画面の例を示す第4の図である。
図9】実績データを説明する図である。
図10】第1実施形態において第1指定区域を区分する様子を示す説明図である。
図11】第2設定処理の完了後に表示される設定画面の例を示す図である。
図12】第2実施形態における実績データを示す説明図である。
図13】第2実施形態において第1指定区域を区分する様子を示す説明図である。
図14】第3実施形態における配達管理サーバの概略構成を示す説明図である。
図15】区分け条件を説明する図である。
図16】第4実施形態における配達管理サーバを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態における配達管理システム10の概略構成を示す説明図である。配達管理システム10は、配達員60が荷物の配達を行う配達業務の管理に用いられる。本実施形態における配達員60は、自動車によって構成された配達車両50を用いるとともに、適宜、配達車両50に搭載可能な運搬器具65(例えば、台車)を用いて、荷物の配達を行う。配達管理システム10は、端末装置100と、配達管理サーバ200とを備えている。
【0009】
端末装置100は、配達員60によって使用される端末装置であり、例えば、スマートフォンやタブレット等の携帯端末によって構成される。端末装置100は、送受信アンテナと無線基地局と交換局とを含む通信キャリア70を介して、インターネット80に接続された配達管理サーバ200にアクセスすることができる。端末装置100は、中央演算処理装置としてのCPU110と、ROMやRAM等の記憶部120と、通信部102と、表示部126と、タッチパネル124と、測位部122と、を備えている。これらは内部バスやインターフェース回路を介して互いに接続されている。
【0010】
通信部102は、通信キャリア70を介した配達管理サーバ200とのデータ通信、あるいは無線LAN通信などを行うための回路である。通信部102は、配達管理サーバ200から配達タスク情報224や地図関連データ222を取得する。配達タスク情報224は、配達員60に割り当てられる配達タスクに関する種々の情報を含む。地図関連データ222は、地図に関する種々の情報を含む。配達タスク情報224および地図関連データ222の詳細については後述する。
【0011】
表示部126は、例えば、液晶モニタや有機ELモニタ等であり、経路等の各種情報を表示する装置である。タッチパネル124は、表示部126に重畳して設けられており、指やペンによるユーザからのタッチ操作を受け付ける。タッチパネル124は、配達員60による配達状況の入力を受け付ける入力受付部として機能する。測位部122は、GNSS(Global Navigation Satellite System/全球測位衛星システム)受信機を備えており、GNSSを構成する人工衛星から受信した電波に基づいて、端末装置100の現在位置である緯度および経度を測位する。なお、入力受付部は、タッチパネル124に限らず、各種ボタンやジョイスティック、タッチパッドなどの他の入力装置で構成されていてもよい。
【0012】
CPU110は、端末装置100の各部を統括制御する。CPU110は、記憶部120に格納されたプログラムを実行することにより、経路案内部112としての機能や、配達タスク管理部114としての機能等の種々の機能を端末装置100に実現させる。端末装置100の機能の一部や全部は、例えば、専用アプリケーションの機能として実現されてもよいし、ウェブブラウザ等の汎用アプリケーションの拡張機能として実現されてもよい。また、他の実施形態では、端末装置100の機能の一部や全部は、例えば、ハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0013】
経路案内部112は、地図関連データ222を配達管理サーバ200から取得し、配達管理サーバ200から受信した地図関連データ222と、測位部122によって取得された現在位置とに基づき表示部126を制御して経路案内を行う。地図関連データ222には、地図データや、経路データ、道路ネットワークデータ、案内データ等が含まれる。
【0014】
経路データは、出発地から目的地までの経路を表すデータである。地図データは、地物の種類、位置、および形状等を表すデータである。地物とは、天然と人工とにかかわらず、土地を占有する物のことを指し、河・山・植物・橋・鉄道・建築物などの実世界に存在するものを意味する。地図データには、地図に含まれる各地の住所を表す住所データが関連付けられる。道路ネットワークデータは、道路を表すリンクデータと、交差点や屈曲点、行き止まりを表すノードデータとにより道路の繋がり状態を表すデータである。ノードデータには、緯度および経度を表す情報が含まれる。リンクデータには、そのリンクデータを構成するノードを示す情報と、その道路の通過に要する旅行時間を表すコスト情報とが含まれる。案内データは、経路データが表す経路周辺における案内標識や交差点の画像、インターチェンジの出入口の画像等を含むデータである。案内データは、ノードデータあるいはリンクデータに対応付けられている。
【0015】
地図関連データに含まれる各種データには、種々の関連情報が関連付けられる。例えば、地図データには、その関連情報として、配達先となり得る住所が示す場所の属性情報や、配達先となり得る住所が示す場所における宅配ボックス(宅配ロッカとも呼ばれる)の有無を表す情報が関連付けられる。属性情報とは、例えば、その住所が示す場所が住宅であるか事業所であるかを表す情報や、住宅の種別がマンションやアパート等の集合住宅であるか一軒家であるかを表す情報や、事業所の業種や営業時間を表す情報である。また、道路ネットワークデータには、その関連情報として、例えば、道路の道幅を表す情報や、時間帯ごとの道路の通行可否や混雑状況を表す情報が関連付けられる。
【0016】
経路案内部112は、例えば、現在位置周辺の地図データを、メッシュ状に分割されたパーセル単位で取得する。経路案内部112は、案内データを、経路上を予め定められた距離進む毎に取得する。経路案内部112は、経路データを、例えば経路生成時やリルート時に取得する。リルートとは、現在位置が経路から逸脱した際に、新たな経路を設定する処理を意味する。本実施形態では、経路生成およびリルートは、配達管理サーバ200によって行われる。ただし、これに限らず、経路生成およびリルートは、配達管理サーバ200または端末装置100のいずれかで行われてもよい。
【0017】
経路案内部112は、現在位置周辺の地図データを配達管理サーバ200から取得して地図を表示部126に表示し、配達管理サーバ200から取得した経路データによって表される経路をその地図上に表示する。経路案内部112は、さらに、配達管理サーバ200から取得した案内データを用いて、経路と現在位置との関係に基づき、右左折する地点や乗降するインターチェンジ等を表す画像を表示する。
【0018】
配達タスク管理部114は、記憶部120に記憶された配達タスク情報224を読み込み、表示部126に表示させるとともに、後述するように配達タスクを管理する。
【0019】
配達管理サーバ200は、中央演算処理装置としてのCPU210と、記憶部220と、通信部216とを備えている。これらの各部は、内部バスやインターフェース回路等を介して相互に接続されている。また、配達管理サーバ200は、表示部231を有する表示装置230に接続されている。
【0020】
通信部216は、インターネット80を介して端末装置100との通信を行うための回路である。記憶部220は、たとえば、RAM、ROM、ハードディスクドライブ(HDD)である。記憶部220の読み書き可能な領域には、地図関連データ222と、配達タスク情報224と、実績データ228と、配達管理プログラム226を含むプログラムとが格納されている。配達管理プログラム226は、後述する配達管理処理を実行するためのプログラムである。本実施形態では、CPU210は、記憶部220に格納されたプログラムを実行することにより、配達管理サーバ200に、経路生成部212やタスク情報取得部214、第1設定部251、第2設定部252、配達エリア決定部260、割り当て部270としての機能等、種々の機能を実現させる。配達管理サーバ200の機能の一部や全部は、例えば、端末装置100と同様に、専用アプリケーションの機能や汎用アプリケーションの拡張機能として実現されてもよい。
【0021】
経路生成部212は、端末装置100からの経路生成要求あるいはリルート要求を、通信部216を介して受信した場合に、それらの要求に従って経路を生成する経路生成処理を行う。本実施形態では、経路生成部212は、経路生成要求またはリルート要求において指定された配達先を端末装置100から受信すると、指定された配達先までの経路を、道路ネットワークデータを用いて探索し、経路データを生成する。経路生成に用いるアルゴリズムとしては、周知のダイクストラ法やA-Starアルゴリズム等を用いることができる。経路生成部212は、生成した経路データを、地図データおよび案内データとともに、通信部216を介して端末装置100に送信する。
【0022】
タスク情報取得部214は、配達タスク情報224を取得して記憶部220に格納する。タスク情報取得部214は、例えば、管理者による入力操作や、あるいは電子商取引を行う業者などの配送業務の委託元との通信を介して、配達タスク情報224を取得する。
【0023】
配達タスク情報224には、例えば、配達先から指定される配達指定時間帯や、配達先情報、荷物の識別情報、配達状況が含まれる。配達先情報は、例えば、配達先の住所、配達先の受取人の名称等である。配達先情報には、例えば、配達先の住所が表す場所の属性を表す情報が含まれていてもよい。荷物の識別情報は、荷物に対応付けられた識別番号やID、荷物の中身に関する情報、段ボールや封筒などの荷物の梱包方法、荷物の種類・色・サイズ・数・重量、荷物の差出人など、荷物を識別可能な種々の情報である。荷物の識別番号やIDは、例えば、配達タスクの識別情報として用いられてもよい。配達状況は、配達の進捗・結果などの配達の状況を示す。配達状況には、例えば、配達中、配達先の不在、再配達、配達の完了、未着手などの配達の状態を示す種々の情報が含まれる。
【0024】
上述した端末装置100は、配達タスク管理部114として機能することによって、配達管理サーバ200から配達タスク情報224を取得し、取得した配達タスク情報224を表示部126に表示するとともに、配達タスク情報224に表された配達タスクを端末装置100上で管理する。より詳細には、端末装置100は、例えば、表示部126に配達タスク情報224に含まれる各種情報を配達タスクごとにリスト化して表示するとともに、端末装置100のユーザである配達員60から、タッチパネル124を介した配達状況の更新を受け付ける。なお、端末装置100は、配達状況に限らず、配達タスク情報224に含まれる他の情報の追加や修正等をユーザから受け付けてもよい。
【0025】
実績データ228は、過去に実行された配達タスクの実績に関する実績情報と、過去に実行された配達タスクの配達先の位置情報とを含む。実績情報と位置情報とは、配達タスクごとに関連付けられている。実績情報は、主体情報と荷物情報との少なくともいずれかを含む。主体情報は、配達タスクを担当した配達主体に関する情報である。荷物情報は、配達タスクによって配達された荷物に関する情報である。本実施形態における実績情報は、主体情報を含む。本実施形態における主体情報は、配達主体の識別情報を含む。配達主体の識別情報は、一の配達主体によってまとめて実行された一連の配達タスクを他と区別可能な情報であればよく、各配達員60の氏名や識別番号の他、例えば、配達車両50の識別情報であってもよい。また、例えば、端末装置100の配達タスク管理部114としての機能がアプリケーションの機能として実現される場合、そのアプリケーションのアカウント情報が、配達主体の識別情報として用いられてもよい。また、本実施形態における実績情報は、配達タスクが実行されたタイミングに関するタイミング情報を含む。本実施形態におけるタイミング情報は、配達タスクが完了したタイミングを表す完了タイミング情報を含む。
【0026】
本実施形態における配達管理サーバ200は、端末装置100との通信によって、完了した配達タスクに関する各種情報を端末装置100から情報を収集することで、実績データを蓄積させていく。本実施形態では、端末装置100は、ある配達タスクの配達状況がユーザによって「完了」に更新された場合に、その配達タスクに関する各種情報を配達管理サーバ200へと送信するように構成されている。このように収集される各種情報の一部や全部は、例えば、配達状況を「完了」に更新する際に端末装置100の入力受付部を介してユーザによって入力される情報であってもよいし、配達タスク情報224に含まれる情報であってもよい。
【0027】
第1設定部251は、地図データに関連付けられる複数の住所を、第1住所群単位で指定することで、第1指定区域を設定する。第1住所群とは、予め定められた住所区分である第1区分によって区分される住所の群であり、1又は複数の住所によって構成される。本実施形態では、第1区分は、郵便番号による地域区分である。従って、本実施形態における各第1住所群には、それぞれ異なる郵便番号が付与されている。第1指定区域は、上記の住所の指定による複数の第1住所群を含む区域として設定される。
【0028】
第2設定部252は、第1指定区域に含まれる複数の住所を、第2住所群単位で指定することで、第2指定区域を設定する。第2住所群とは、第1区分よりも下位の住所区分である第2区分によって区分される住所の群であり、1又は複数の住所によって構成される。本実施形態では、第2区分は、郵便番号による地域区分より1つ下位の区分である。従って、本実施形態では、多くの第1住所群は、複数の第2住所群によって構成され、一部の第1住所群は、単一の第2住所群によって構成される。第2指定区域は、上記の住所の指定による複数の第2住所群を含む区域として設定され、複数の第1住所群を跨ぐ。
【0029】
図2は、本実施形態における第1区分を説明する図である。図3は、第2区分を説明する図である。図2および図3は、第1区分による第1住所群AG1や第2区分による第2住所群AG2を模式的な地図上に表した様子を示している。図2および図3では、地図上に表された地域LA1のうち、道路でない土地にハッチングが付されている。図2に示すように、地域LA1に含まれる複数の住所は、第1区分で区分される場合、3つの第1住所群AG1に区分される。より詳細には、図2では、地域LA1は、郵便番号PCAが付される区域と、郵便番号PCBが付される区域と、郵便番号PCCが付される区域とに区分されている。一方で、図3に示すように、地域LA1は、第2区分によって区分される場合、8つの第2住所群AG2に区分される。図2および図3の例では、郵便番号PCAは、住所A町を統括する郵便番号であり、郵便番号PCBは、住所B町を統括する郵便番号であり、郵便番号PCCは、住所C町を統括する郵便番号である。
【0030】
なお、本実施形態における第2設定部252は、区分け部255として機能する。区分け部255は、実績情報と、各配達タスクの配達先の位置情報を地図データに表した位置分布とに基づいて、地図データを区分けする。以下では、この位置分布のことを、単に各配達タスクの位置分布とも呼ぶ。また、配達タスクの配達先の位置情報のことを、単に配達タスクの位置情報とも呼ぶ。後述するように、本実施形態では、第2指定区域は、区分け部255によって地図データが区分けされることで設定される。
【0031】
配達エリア決定部260は、第2指定区域に基づいて、配達員60が割り当てられる配達エリアを決定する。割り当て部270は、決定された配達エリアに配達員60を割り当てる。なお、本実施形態では、配達管理サーバ200は、新たな配達タスクを配達員60に割り当てる場合、その配達タスクを、配達先情報に基づいて、その配達タスクの配達先の住所を含む配達エリアに関連付ける。こうすることで、配達員60に簡易に配達タスクを割り当てることができる。そして、配達員60は、自身が使用する端末装置100に、自身が担当する配達エリアに関連付けられた配達タスクの配達タスク情報224を配達管理サーバ200から取得させることで、その配達タスク情報を入手できる。
【0032】
図4は、本実施形態における配達管理方法を表す配達管理処理のフローチャートである。この処理は、例えば、配達管理サーバ200に対してユーザによる所定の開始操作が行われた場合に、CPU210が配達管理プログラム226を実行することによって実行される。
【0033】
ステップS100にて、配達管理サーバ200は、第1設定部251として機能し、第1設定処理を実行する。第1設定処理とは、上述した第1指定区域を設定する処理のことを指す。本実施形態では、配達管理サーバ200は、ユーザによる住所の選択を受け付けるとともに、その選択結果に基づいて第1指定区域を設定する。なお、本実施形態において、配達管理処理におけるユーザとは、上述した管理者のことを意味する。また、第1指定区域を設定する工程のことを、第1設定工程とも呼ぶ。
【0034】
図5から図8は、それぞれ、本実施形態における第1設定処理において、表示装置230の表示部231に表示される表示画面の例を示す図である。
【0035】
図4のステップS100では、配達管理サーバ200は、まず、図5に示すように、設定画面SS1を含む表示画面を表示部231に表示する。設定画面SS1は、営業所エリアの設定状態を表す設定情報Si1の表示領域と、営業所エリアを追加するための追加ボタンBt1の表示領域とを含む。営業所エリアは、上述した第1指定区域に相当する。なお、図5は、営業所エリアが1つも設定されていない場合に表示される設定画面SS1の例を示している。そのため、図5の例では、設定情報Si1の表示領域には、営業所エリアが設定されていないことを示すメッセージM1が表示されている。
【0036】
図5に示した追加ボタンBt1がユーザによって押された場合、配達管理サーバ200は、図6に示すように、設定画面SS2を含む表示画面を表示部231に表示する。設定画面SS2は、新たに営業所エリアとして追加する対象のエリアの名称と住所とを設定するための設定画面である。設定画面SS2は、入力フォームEF1の表示領域と、設定情報Si2の表示領域と、追加ボタンBt2の表示領域とを含む。入力フォームEF1には、ユーザによって、追加対象の営業所エリアの名称が入力される。入力フォームEF1には任意の文字列が入力可能であり、図6の例では、「城西エリア」が入力されている。設定情報Si2は、追加対象の営業所エリアの住所の設定情報を表す。なお、図6の例では、住所が1つも設定されていないため、設定情報Si2の表示領域には住所が表示されていない。追加ボタンBt2は、追加対象の営業所エリアの住所を追加するためのボタンである。
【0037】
ユーザによって追加ボタンBt2が押された場合、配達管理サーバ200は、図6に示すように設定画面SS3を表示部231に表示する。図6の例では、設定画面SS3は、ポップアップ表示されている。設定画面SS3は、住所を検索するための入力フォームEF2の表示領域と、住所の検索結果を表示する表示領域SR1と、決定ボタンBt3を表示する表示領域とを含む。より詳細には、入力フォームEF2に文字列や郵便番号が入力されると、その文字列や郵便番号を検索条件として住所データが参照され、検索条件を満たす各第1住所群の識別情報が表示領域SR1に選択可能にリストアップされる。図6の例では、この識別情報として、郵便番号によって区分される区域の名称が表示されている。そして、表示領域SR1にリストアップされた各第1住所群のうち2以上の第1住所群がユーザによって選択され、決定ボタンBt3が押されることで、選択された各第1住所群が営業所エリアの住所として追加され、設定画面SS3が閉じられる。なお、図6の例では、第1住所群の選択は、その第1住所群の横に表示されるチェックボックスBX1を用いて行われる。
【0038】
図7は、図6に示した設定画面SS3で「住所BB町」および「住所BD町」が選択され、決定ボタンBt3が押された後の設定画面SS2bを示している。設定画面SS2bは、追加対象の営業所エリアの住所として追加された「住所BB町」および「住所BD町」を、設定情報Si2の表示領域に表示している。図7では、再び追加ボタンBt2を押すことで、更に営業所エリアの住所を追加することが可能である。また、設定画面SS2bには、営業所エリアの追加を完了させる完了ボタンBt4が表示されている。完了ボタンBt4が押されると、その時点で入力フォームEF1に入力されている名称と、その時点で設定情報Si2の表示領域に表示されている住所とを有する営業所エリアが登録される。なお、本実施形態では、営業所エリアの住所として、複数の住所を、第1区分よりも上位の区分を越えるように設定することが可能である。本実施形態における第1区分よりも上位の区分は、日本国内を北海道から九州までの八地方に区分する八地方区分や、都道府県、市町村、特別区、行政区といった行政区画による区分である。従って、本実施形態では、営業所エリア、つまり、第1指定区域を、例えば、複数の地方や県や市や区を跨ぐ区域として設定することが可能である。
【0039】
ユーザによって完了ボタンBt4が押された場合、配達管理サーバ200は、図8に示すように、図5に示した設定画面SS1と略同様の設定画面SS1bを含む表示画面を表示部231に表示させる。設定画面SS1bでは、設定画面SS1とは違って、設定情報Si1の表示領域に、メッセージM1が表示されておらず、登録済みの営業所エリアを表形式で表示する表Tbが表示されている。図8の例では、表Tbは、登録済みの営業所エリアの名称と、その営業所エリアに担当者エリアを設定するための設定ボタンBt5とを同じ行に示している。本実施形態では、担当者エリアとして設定されるエリアの少なくとも1つは、第2指定区域に相当する。設定ボタンBt5が押された場合、配達管理サーバ200は、図4に示したステップS200に処理を移行させる。なお、図8では、再び追加ボタンBt1を押すことで、別の営業所エリアを更に設定することが可能である。
【0040】
図4のステップS200にて、配達管理サーバ200は、第2設定部252および区分け部255として機能し、第2設定処理を実行する。第2設定処理とは、第2指定区域を設定する処理のことを指す。本実施形態では、配達管理サーバ200は、上述したように、実績データ228に含まれる各実績情報と位置分布とに基づいて地図データを区分けすることによって、第2指定区域を設定する。以下では、第2指定区域を設定する工程のことを、第2設定工程とも呼ぶ。
【0041】
図9は、実績データ228を説明する図である。図9は、実績データ228に含まれる実績情報および位置情報に基づいて、実績データ228を模式的に地図上に表した様子を示している。図9の地図は、第1指定区域DA1の一部を示している。図9に示した境界線Br1は、地域L1と地域L2との間の境界線であり、第1区分による境界線である。つまり、地域L1と地域L2とは、それぞれ異なる郵便番号が付与される地域であり、それぞれ異なる第1住所群によって構成される地域である。また、図9では、第1指定区域DA1のうち、道路でない土地にハッチングが付されている。より詳細には、図9では、マンションが比較的多い地区に右上がりのハッチングが付され、一軒家が比較的多い地区に右下がりのハッチングが付されている。
【0042】
図9では、各実績情報に関する配達タスクが、その配達タスクを担当した配達員ごとに異なる種類のマーカによって示されている。より詳細には、円形状のマーカは、配達員DM1によって実行された配達タスクを示している。四角形状のマーカは、配達員DM2によって実行された配達タスクを示している。三角形状のマーカは、配達員DM3によって実行された配達タスクを示している。図9において、同じマーカによって表された配達タスクは、それぞれ、同じ日に実行された配達タスクである。なお、図9の例では、マーカの種類を問わず、各配達タスクは、それぞれ、同じ日に実行された配達タスクである。
【0043】
図9の例では、配達員DM1によって実行された各配達タスクは、比較的に広い道幅の主要道路Rd1沿いの配達先へ荷物を配達するタスクである。そのため、配達員DM1は、これらの各配達タスクを実行する際、主要道路Rd1に交差する道路における、交通渋滞が比較的に発生しやすい混雑部CP1を通ることなく、各配達先間を効率的に移動できる。また、配達員DM2による各配達タスクは、マンションが比較的多い地区の配達先へ荷物を配達するタスクである。この場合、配達員DM2は、例えば、各配達タスクを実行する際、駐車場所に配達車両50を停止させた状態で、その駐車場所から運搬器具65を用いて複数の配達先に荷物をまとめて運搬する。一方で、配達員DM3による各配達タスクは、一軒家が比較的多い地区の配達先へ荷物を配達するタスクである。この場合、配達員DM3は、例えば、各配達タスクを実行する際、各配達先の近くに配達車両50を移動させつつ、各配達先に個別に少量の荷物を配達する。従って、図9の例のように、1人の配達員が担当する配達先間で、配達先の建物の種類のばらつきが小さいほど、配達時における荷物の運搬作業をより単純化できる。
【0044】
上記の配達員DM1,DM2,DM3間での各配達タスクの配分は、例えば、配達現場において、各配達タスクをより効率的に実行できるように、互いの配達タスクの配達先が比較的に近い各配達員同士が、各自に割り当てられた配達タスクや荷物を互いに再配分することによって実現される。実績データには、例えば、こうした配達現場における高効率化を図るための工夫の結果が反映される。本実施形態では、こうした工夫の結果が、図9に示すように各配達主体の位置分布として表れる。
【0045】
図10は、第1指定区域DA1を区分する様子を示す説明図である。図10には、図9と略同様に地図が示されている。本実施形態におけるステップS200では、配達管理サーバ200は、同一の配達主体によって、同じ日の予め定められた期間内に完了された各配達タスクの位置分布に基づいて、第1指定区域DA1を区分けする。より詳細には、本実施形態では、配達管理サーバ200は、同一の配達主体によって、同じ日のうちに完了された各配達タスクの位置分布に基づいて第1指定区域DA1を区分けする。図10の例では、上述した配達員DM1、DM2およびDM3によって担当された配達タスクの位置分布に基づいて、第1指定区域DA1が、区域PA1、PA2およびPA3に区分けされた様子が示されている。より詳細には、本実施形態では、配達管理サーバ200は、配達員DM1,DM2,DM3によって担当された配達先がそれぞれ異なる区域に含まれるように第1指定区域DA1を区分けする。この区分けでは、地図関連データやその関連情報に基づいて、例えば、道路同士のつながりや、道路の道幅や、交通量の多さや、河川、橋、鉄道、踏切といった地物の配置等が考慮される。また、予め定められた、区分けによって形成される区域の個数に関する条件や、区域の面積に関する条件や、区域内の配達タスクの数に関する条件を満たすように区分けが実行されてもよい。図10の例では、区分けによって形成される各区域のうち、境界線Br1を跨ぐ、つまり、複数の第1住所群を跨ぐ地域である区域PA1と区域PA2とが、それぞれ、第2指定区域DA2に相当する。本実施形態では、区分けによって形成された各区域には、配達管理サーバ200によって、ユーザによる操作を介して、あるいは、ユーザによる操作を介さずに、名称等の識別情報が付与される。
【0046】
図11は、第2設定処理の完了後に表示部231に表示される設定画面SS1cの例を示す図である。設定画面SS1cは、設定画面SS1bと略同様である。図11では、表Tbは、営業所エリアと、その営業所エリア内に設定された担当者エリアとを同じ行に示している。図11における表Tbは、営業所エリアとしての「城西エリア」に、担当者エリアとして、それぞれ、「城西エリア A地区」(区域PA1)と、「城西エリア B地区」(区域PA2)と、「城西エリア C地区」(区域PA3)とが設定されたことを示している。また、図11における表Tbは、「城西エリア」とは異なる営業所エリアである「城北エリア」に、担当者エリアとして「城北エリア I地区」が設定されたことを示している。追加ボタンBt1bが押された場合の挙動は、追加ボタンBt1が押された場合の挙動と略同様である。また、追加ボタンBt5bが押された場合、配達管理サーバ200は、いずれの営業所エリア内に担当者エリアを追加するかをユーザに選択させた後、選択された営業エリア内で、図9図10で説明したのと略同様に、担当者エリアを設定する。
【0047】
図4のステップS300にて、配達エリア決定部260として機能する配達管理サーバ200は、ステップS200の区分け結果に基づいて、配達エリアを決定する。本実施形態では、配達管理サーバ200は、図10に示した区域PA1,PA2,PA3を、それぞれ異なる配達エリアとして決定する。配達エリアを決定する工程のことを配達エリア決定工程とも呼ぶ。なお、配達管理サーバ200は、区分け部255による区分けの結果や、配達エリアが決定された結果を、例えば、地図データの地図上に表して表示部231に表示してもよい。このようにすれば、ユーザが、区分けの結果や配達エリアが決定された結果を地図上で視認できる。図4のステップS400にて、割り当て部270として機能する配達管理サーバ200は、決定された配達エリアに配達員60を割り当てる。本実施形態では、配達管理サーバ200は、ステップS300で決定された各配達エリアに、それぞれ異なる配達員60を1人ずつ割り当てる。配達エリアに配達員60を割り当てる工程のことを、割り当て工程とも呼ぶ。
【0048】
なお、割り当て工程では、各配達エリアへの配達員60の割り当ては、例えば、各配達エリアに各配達員60の識別情報を関連付けることによって実現されてもよいし、各配達エリアに各配達車両50の識別情報を関連付けることによって実現されてもよい。また、例えば、端末装置100の配達タスク管理部114としての機能がアプリケーションの機能として実現される場合、各配達エリアに、そのアプリケーションのアカウント情報を関連付けてもよい。
【0049】
以上で説明した本実施形態の配達管理システム10によれば、第1設定部251は、地図データに関連付けられる複数の住所を第1区分による第1住所群単位で指定することで第1指定区域を設定し、第2設定部252は、第1指定区域において、複数の住所を第1区分よりも下位の第2区分による第2住所群単位で、複数の第1住所群を跨ぐ第2指定区域を設定する。そして、配達エリア決定部260は、第2指定区域に基づいて配達エリアを決定し、割り当て部270は、決定された配達エリアに配達員を割り当てる。このような形態によれば、第1区分に従って設定される第1指定区域DA1において、第1区分よりも下位の第2区分に従って、第1区分を越えて第2指定区域DA2が設定される。そして、このように設定された第2指定区域DA2に基づいて配達エリアが決定される。そのため、決定される配達エリアに区域の区分による悪影響が及ぶことを抑制できる。また、第2区分よりも上位の第1区分に従って第1指定区域DA1を設定した後に、その第1指定区域DA1内で第2指定区域DA2を設定するので、所望の区域内に効率良く第2指定区域DA2を設定できる。
【0050】
また、本実施形態では、記憶部220は、過去に実行された配達タスクごとに、配達タスクの実績に関する実績情報と配達先の位置情報とを関連付けて記憶し、区分け部255は、各実績情報と各位置情報の位置分布とに基づいて、地図データを区分けする。実績情報は、主体情報を含む。配達エリア決定部260は、区分け部255による区分けの結果に基づいて配達エリアを決定し、割り当て部270は、このように決定された配達エリアに配達員を割り当てる。このような形態によれば、過去の各配達タスクの実績情報と位置分布とに基づいて地図データを区分けでき、その区分けの結果に基づいて配達エリアを決定できる。例えば、本実施形態とは違って、単に、図9に示した第1区分による地域L1や地域L2を配達エリアとして決定した場合、配達エリアとしての地域L1には、一軒家が比較的に多い地区とマンションが比較的多い地区とが混在する。また、地域L1や地域L2内で配達先間を移動する際には、混雑部CP1の通過や迂回に起因して移動時間や移動距離が増大する可能性がある。これに対して、図10に示した区域PA1やPA2、PA3内では、一軒家が比較的に多い地区とマンションが比較的に多い地区とが混在していない。また、各区域内を移動する際に、混雑部CP1の通過や迂回を要しない。このように、本実施形態では、配達エリアを適切に決定できる可能性が高まり、配達効率が向上する可能性が高まる。
【0051】
また、本実施形態では、実績情報に含まれる主体情報は、配達主体の識別情報を含み、区分け部255は、同一の配達主体によって担当された各配達タスクの位置分布に基づいて、地図データを区分けする。そのため、過去に実際に同一の配達主体によって担当された配達タスクの配達先の位置分布に基づいて、配達エリアを決定できる。そのため、配達エリアを適切に決定できる可能性がより高まる。
【0052】
また、本実施形態では、実績情報は、配達タスクの完了タイミング情報を含み、区分け部255は、同じ日の予め定められた期間内に、同一の配達主体によって完了された各配達タスクの位置分布に基づいて、地図データにおける区域を区画する。そのため、決定される配達エリアにおいて、配達を一日で完結できる可能性を高めることができる。
【0053】
B.第2実施形態:
図12は、第2実施形態における実績データ228bを示す説明図である。図11に示すように、本実施形態では、第1実施形態とは違って、実績データ228bに含まれる実績情報は、主体情報を含んでおらず、荷物情報を含む。第2実施形態における配達管理システム10の構成のうち、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様である。
【0054】
本実施形態における荷物情報は、荷物の形状に関する形状情報と、荷物の受け渡し方法に関する受渡情報とを含む。形状情報は、その配達タスクによって配達される荷物の形状やサイズを表す情報であり、例えば、配達タスク情報224に含まれる荷物に関する情報、つまり、荷物の種類・色・サイズ・数・重量を表す情報と同様の情報である。受渡情報は、例えば、荷物の受け渡しが対面方式で行われたか非対面方式で行われたかを表す情報である。非対面方式による荷物の受け渡し方法としては、例えば、ポストや、鍵付きの宅配ボックス、玄関先、車庫等の指定場所に荷物を置く方法がある。なお、他の実施形態では、荷物情報は、例えば、形状情報と受渡情報とのいずれかのみを含んでいてもよい。
【0055】
本実施形態における配達管理サーバ200は、図4のステップS200において、実績情報に含まれる荷物情報に基づいて第1指定区域DA1を区分けする。
【0056】
図13は、本実施形態において第1指定区域DA1を区分する様子を示す説明図である。図13では、図9図10と略同様に、実績データ228bが地図上に模式的に表されている。図12の例では、円形状のマーカは、大型の荷物を対面方式で受け渡す配達タスクT1を示している。四角形状のマーカは、中型の荷物を非対面方式で受け渡す配達タスクT2を示している。三角形上のマーカは、小型の荷物を非対面方式で受け渡す配達タスクT3を示している。本実施形態では、配達管理サーバ200は、配達タスクT1と配達タスクT2と配達タスクT3とがそれぞれ異なる区域に含まれるように第1指定区域DA1を区分けする。図13の例では、このような区分けの結果、区域PA1b,PA2b,PA3bが形成されている。これらの区域のうち、区域PA1bと区域PA2bとは、それぞれ、第2指定区域DA2に相当する。
【0057】
以上で説明した第2実施形態における配達管理システム10によれば、荷物情報を含む実績情報に基づいて地図データを区分けでき、その区分けの結果に基づいて配達エリアを決定できる。一般的に、ある配達員60に割り当てられる各配達タスクの荷物の形状のばらつきが小さいほど、各荷物の荷積み作業や荷下ろし作業、運搬作業を単純化できる。また、例えば、ある配達員60に割り当てられる各配達タスクの荷物の受け渡し方式のばらつきが小さいほど、荷物の受け渡し作業を単純化できる。そのため、上記のように荷物情報を含む実績情報に基づいて配達エリアを決定することで、配達エリアを適切に決定できる可能性が高まる。なお、各配達エリア内での荷物の形状や受け渡し方式のばらつきが小さければ、例えば、大型の荷物や対面での受け渡しが多いと想定される配達エリアを熟練度の高い配達員60に担当させ、かつ、小型の荷物や非対面での受け渡しが多いと想定される配達エリアを熟練度の低い配達員60に担当させることで、全体の配達効率の向上を図ることも容易となる。
【0058】
C.第3実施形態:
図14は、第3実施形態における配達管理サーバ200bの概略構成を示す説明図である。図14に示すように、本実施形態における配達管理サーバ200bは、区分け条件の指定をユーザから受け付ける条件受付部280を備える。本実施形態における条件受付部280は、第1設定部251等と同様に、CPU210が配達管理プログラム226を実行することによって実現される機能部である。第3実施形態における配達管理システム10の構成のうち、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様である。
【0059】
図15は、区分け条件を説明する図である。区分け条件とは、区分け部255による地図データの区分けのための条件である。本実施形態における区分け条件は、配達経路の道幅に関する道幅条件C1と、配達完了までの前記配達先への訪問回数に関する訪問回数条件C2と、区分けによって形成される区域の数に関する区域数条件C3と、配達が実行される時期に関する時期条件C4との少なくともいずれかを含む。
【0060】
本実施形態では、道幅条件C1は、配達に用いられる配達車両50のサイズがユーザによって指定されることで、指定される。例えば、配達車両50のサイズとして「大」が指定された場合、少なくとも1の区域が、予め定められた大型サイズ以上の配達車両50が通行可能な道幅の道路を他の区域と比較して高い比率で含むように、区分けが実行される。他の実施形態では、道幅条件C1は、ユーザによって道幅の広さが指定されることによって指定されてもよい。また、本実施形態では、訪問回数条件C2は、再配達の回数に関する条件がユーザによって指定されることで指定される。例えば、再配達の回数が少ないことが指定された場合、少なくとも1の区域が、再配達を要しない可能性が高い配達先を他の区域と比較して高い比率で含むように、区分けが実行される。再配達を要しない可能性が高い配達先は、例えば、配達先ごとの宅配ボックスの有無に基づいて判断されてもよいし、実績情報に訪問回数に関する情報や受渡情報が含まれる場合、実績情報に基づいて判断されてもよい。また、本実施形態では、区域数条件C3は、配達員60の人数がユーザによって指定されることによって指定される。例えば、配達員60の人数として10人が指定された場合、10個の区域が形成されるように区分けが実行される。他の実施形態では、区域数条件C3は、ユーザによって区域の数が指定されることで指定されてもよい。
【0061】
本実施形態では、時期条件C4は、配達が実行される月がユーザによって指定されることによって指定される。本実施形態では、配達管理サーバ200は、時期条件C4の指定を受け付ける際、複数の月の指定を受け付ける。時期条件C4が指定された場合、配達管理サーバ200は、指定された時期条件C4を満たす配達タスクに関する実績情報および位置情報に基づいて、例えば、区分けによって形成される区域に含まれる1日あたりの配達タスクの個数が適正な数となるように区域の個数や面積を調整しつつ、区分けを実行する。上記のように時期条件C4に基づいて区分けを実行することで、時期ごとに、適切な配達エリアを決定できる。例えば、本実施形態では、一般的に配達業務が繁忙となる11月から翌1月までの時期と、その他の時期とで、それぞれ異なる配達タスクを決定することが可能である。他の実施形態では、時期条件C4は、例えば、配達の時間帯や曜日、日付、時季等の条件として指定されてもよい。その他、区分け条件としては、例えば、区域に含まれる荷物の個数や、区域に含まれる主要道路の本数等が指定されてもよい。
【0062】
以上で説明した第3実施形態における配達管理システム10によれば、区分け条件を受け付ける条件受付部280を備え、区分け条件は、道幅条件C1と、訪問回数条件C2と、区域数条件C3と、時期条件C4との少なくともいずれかを含む。そのため、ユーザから指定された区分け条件が反映された配達エリアを決定できる。
【0063】
D.第4実施形態:
図16は、第4実施形態における配達管理サーバ200cを示す説明図である。図16に示すように、本実施形態では、記憶部220bは、個人実績データ229を記憶する。第3実施形態における配達管理システム10の構成のうち、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様である。
【0064】
個人実績データ229は、配達員60ごとの個人の配達の実績を表す個人実績を記録したデータである。図16の例では、個人実績は、一日あたりの配達完了件数によって表されている。一日あたりの配達完了件数は、例えば、予め定められた直近の期間内における、配達員60が一日に完了させた配達の件数の算術平均値として算出される。なお、他の実施形態では、個人実績は、一日あたりの配達完了件数でなくてもよく、例えば、他の統計値や指標等であってもよい。この場合、個人実績は、例えば、配達の完了時刻や、荷物の大きさや、受け渡し方法等が評価に反映される、一日あたりの配達完了件数に関する評価値として表されてもよい。この場合、例えば、完了時刻が早いほど、また、荷物の大きさが大きいほど評価値を高くしてもよいし、受け渡し方法が対面方式である場合に評価値を加算してもよい。また、荷物情報は、その他にも、配達タスク情報224に含まれる荷物の識別情報と同様の種々の情報を含んでいてもよい。
【0065】
本実施形態では、図4のステップS400において、割り当て部270bとして機能する配達管理サーバ200cは、個人実績が予め定められた条件を満たす配達員60に対して、2つの配達エリアを割り当てる。例えば、本実施形態では、配達管理サーバ200bは、一日あたりの配達完了件数が150以上である配達員DM4に対して、2つの配達エリアを割り当てる。
【0066】
以上で説明した第4実施形態における配達管理システム10によれば、割り当て部270は、個人実績が予め定められた条件を満たす配達員60に対して、2以上の配達エリアを割り当てる。そのため、配達に要する人員を効果的に削減できる。
【0067】
E.他の実施形態:
(E1)上記実施形態では、端末装置100は、スマートフォンやタブレットでなくてもよく、例えば、カーナビゲーションシステムや、パーソナルコンピュータ、ゲーム機等であってもよい。
【0068】
(E2)上記実施形態では、配達管理サーバ200が有する機能は、端末装置100に備えられていてもよい。また、端末装置100が有する機能は、配達管理サーバ200に備えられていてもよい。これらの場合、配達管理システム10は、端末装置100単体や配達管理サーバ200単体によって構成されてもよい。
【0069】
(E3)上記実施形態において、記憶部220に格納された各データは、配達管理サーバ200とネットワークにより接続された他の機器や装置に記憶されていてもよい。
【0070】
(E4)上記実施形態では、配達車両50は自動車である。これに対して、配達車両50は、自転車などの軽車両、原動機付自転車、自動二輪車(オートバイ)など、荷物の配達に利用可能な種々の車両であってもよい。
【0071】
(E5)上記実施形態において、主体情報は、配達主体の識別情報に代えて、あるいは、これに加えて、例えば、配達員60が配達に用いた配達車両50の車種やサイズを表す情報や、配達員60の配達の熟練度を表す情報や、配達員60が配達に用いた運搬器具65の種類を表す情報を含んでいてもよい。
【0072】
(E6)上記実施形態では、実績情報は、主体情報と荷物情報との両方を含んでいてもよい。このようにすれば、区分け部255は、区分け処理において、主体情報と荷物情報との両方に基づいて区分けを実行できる。
【0073】
(E7)上記実施形態において、区分け部255は、区分け処理において、例えば、実績情報と位置分布とに加え、配達主体の移動の軌跡に基づいて区分けを実行してもよい。このようにすれば、区分け処理において、配達先間における実際の移動の軌跡を加味した区域を形成できる。この移動の軌跡は、例えば、測位部122によって測位され端末装置100の現在位置情報に基づいて生成される。この移動の軌跡は、例えば、端末装置100によって生成されてもよいし、予め定められた時間間隔ごとの現在位置情報を端末装置100から受信した配達管理サーバ200によって生成されてもよい。
【0074】
(E8)上記実施形態では、配達エリア決定部260は、第2設定部252によって設定された各区域、つまり、区分けによって形成された各区域を配達エリアとして決定している。これに対して、配達エリア決定部260は、このように配達エリアを決定しなくてもよく、例えば、第2設定部252によって設定された区域のうち、ユーザによって選択された1又は複数の区域のみを配達エリアとして決定してもよい。
【0075】
(E9)上記実施形態において、配達管理サーバ200は、決定された配達エリアの特徴をユーザに提示してもよい。この場合、配達管理サーバ200は、配達エリアの特徴を、例えば、表示部231に表示してもよいし、スピーカ(図示せず)を介して音声情報としてユーザに伝達してもよい。配達エリアの特徴は、例えば、マンションが多いこと、一軒家が多いこと、主要道路沿いであること、道幅が広いこと、再配達の可能性が低いこと、区分け条件に基づいて決定されたこと等である。配達管理サーバ200は、配達エリアの特徴を、各配達エリアを実績データや地図データやその関連情報に基づいて分析することによって判断してもよいし、第3実施形態のように区分け条件の設定を受け付ける場合、設定された区分け条件に基づいて判断してもよい。このようにすれば、ユーザが各配達エリアの特徴を把握できる。また、割り当て部270は、配達エリアの特徴に応じて配達員60を割り当ててもよい。この場合、例えば、記憶部220が、配達員60ごとに、配達の熟練度や個人実績や配達に用いる配達車両50等に関する情報を記憶し、割り当て部270が、これらの情報と配達エリアの特徴に基づいて、配達エリアに配達員60を割り当てればよい。
【0076】
(E10)上記実施形態において、配達エリアの決定は、割り当て工程が実行される前に都度実行されてもよい。また、配達エリアの決定は、割り当て工程が実行される前に都度実行されなくてもよく、一度割り当て工程に用いられた第1指定区域DA1や第2指定区域DA2や配達エリアが、次回以降の割り当て工程にそのまま用いられてもよい。つまり、第1指定区域DA1や第2指定区域DA2や配達エリアを一度ではなく、継続的に配達員の割り当てに用いてもよい。この場合、例えば、第1指定区域DA1を継続的に用いる一方で、第2指定区域DA2を都度設定してもよい。
【0077】
また、第1指定区域DA1や第2指定区域DA2が上記のように継続的に用いられる場合、配達管理サーバ200は、例えば、予め定められた条件を満たした場合に、表示部231やスピーカを介して、ユーザに対して第1指定区域DA1や第2指定区域DA2の再設定を促してもよい。この場合、配達管理サーバ200は、例えば、前回に第1指定区域DA1や第2指定区域DA2が設定されたタイミングから予め定められた期間が経過した場合に再設定を促してもよい。また、配達管理サーバ200は、例えば、荷物の個数の増減や、配達先の数の増減、配達員60の人数の増減に応じて再設定を促してもよい。この場合、例えば、配達管理サーバ200は、配達タスク情報224や実績情報に基づいて、1日あたりの荷物の個数や配達先の数や配達員60の人数等を算出し、これらの増減の程度が所定の程度を超える場合に、再設定を促してもよい。また、配達管理サーバ200は、道路の通行可否や混雑状況の変化に応じて再設定を促してもよい。この場合、例えば、配達管理サーバ200は、予め定められた道路(例えば、特定の主要道路)の通行可否が変更された場合や、予め定められた道路の混雑の度合いの変化が所定の程度を超える場合に、再設定を促してもよい。このような通行可否や混雑状況は、例えば、道路ネットワークデータの関連情報に基づいて判定されてもよいし、実績情報に通行可否や混雑状況に関する情報が含まれる場合、実績情報に基づいて判定されてもよいし、配達タスクの位置分布や上述した配達主体の移動の軌跡に基づいて判定されてもよい。
【0078】
また、配達管理サーバ200は、第1指定区域DA1や第2指定区域DA2や配達エリアを継続的に用いるか否かを問わず、例えば、再設定された後の第1指定区域DA1や第2指定区域DAが表された地図と、再設定される前の第1指定区域DA1や第2指定区域DAが表された地図とを、表示部231の表示画面に並べて表示させてもよい。このようにすれば、ユーザが、再設定前後の第1指定区域DA1や第2指定区域DA2を地図上で視覚的に比較できる。そのため、例えば、第1指定区域DA1や第2指定区域DA2の再設定の結果が適切であるか否かを、ユーザがより簡易に判断できる。また、配達管理サーバ200は、例えば、表示部231の表示画面上において、再設定後の第1指定区域DA1や第2指定区域DA2と、再設定前の第1指定区域DA1や第2指定区域DA2とのいずれかをユーザによって選択可能に表示させ、選択された第1指定区域DA1や第2指定区域DA2を、新たに設定される第1指定区域DA1や第2指定区域DA2として採用するように構成されていてもよい。また、上記と同様に、配達管理サーバ200は、再設定後の第1指定区域DA1および第2指定区域DAに基づいて再決定された配達エリアが表された地図と、再決定前の配達エリアが表された地図とを、表示部231の表示画面に並べて表示させてもよい。
【0079】
(E11)上記実施形態では、第2指定区域DA2が設定されているが、第2指定区域DA2が設定されなくてもよい。つまり、区分け部255によって区分けされる区域が、複数の第1住所群AG1を跨いでいなくてもよい。この場合、配達管理システム10は、第2設定部252を備えていなくてもよい。
【0080】
(E12)上記実施形態では、第1指定区域DA1が設定されているが、第1指定区域DA1が設定されなくてもよい。例えば、第1指定区域DA1とは異なる区域を区分け部255によって区分けし、その区分け結果に基づいて配達エリアを決定してもよい。
【0081】
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【符号の説明】
【0082】
10…配達管理システム、50…配達車両、60…配達員、65…運搬器具、70…通信キャリア、80…インターネット、100…端末装置、102…通信部、110…CPU、112…経路案内部、114…配達タスク管理部、120…記憶部、122…測位部、124…タッチパネル、126…表示部、200,200b,200c…配達管理サーバ、210…CPU、212…経路生成部、214…タスク情報取得部、216…通信部、220,220b…記憶部、222…地図関連データ、224…配達タスク情報、226…配達管理プログラム、228,228b…実績データ、229…個人実績データ、230…表示装置、231…表示部、251…第1設定部、252…第2設定部、255…区分け部、260…配達エリア決定部、270,270b…割り当て部、280…条件受付部
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