(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141746
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲーム装置及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20241003BHJP
【FI】
A63F13/69 510
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053553
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135677
【弁理士】
【氏名又は名称】澤井 光一
(72)【発明者】
【氏名】平岡 拓朗
(72)【発明者】
【氏名】松本 大地
(72)【発明者】
【氏名】片平 耀子
(72)【発明者】
【氏名】岩田 泰徳
(57)【要約】
【課題】ゲームの興趣性を高める。
【解決手段】本開示の一態様に係るゲームプログラムは、コンピュータを、抽選を実行する抽選権をユーザに対して付与する第1付与手段104aと、第1付与手段104aが抽選権をユーザに対して付与した時点に関するタイミング情報に基づいて、複数のゲーム媒体からゲーム媒体を抽選する条件である抽選条件を決定する決定手段108と、決定手段108により決定された抽選条件に基づいてゲーム媒体を抽選する抽選手段110と、抽選手段110により抽選されたゲーム媒体をユーザに対して付与する第2付与手段104bと、として機能させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
抽選を実行する抽選権をユーザに対して付与する第1付与手段と、
前記第1付与手段が前記抽選権を前記ユーザに対して付与した時点に関するタイミング情報に基づいて、複数のゲーム媒体からゲーム媒体を抽選する条件である抽選条件を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記抽選条件に基づいて前記ゲーム媒体を抽選する抽選手段と、
前記抽選手段により抽選された前記ゲーム媒体を前記ユーザに対して付与する第2付与手段と、
として機能させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記第1付与手段は、前記ユーザがゲームを進行させることにより所定条件が満たされた場合に、前記抽選権を前記ユーザに対して付与し、
前記タイミング情報に係る時点は、前記ユーザが前記所定条件を満たす時点であり、
前記所定条件が満たされる時点は、前記ゲームを進行させることにより前記ユーザが調整可能な時点である、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記決定手段は、前記タイミング情報に係る時点が第1期間に属する場合、前記第1期間に対応する第1抽選条件を前記抽選条件として決定する一方で、前記タイミング情報に係る時点が前記第1期間と異なる第2期間に属する場合、前記第2期間に対応する第2抽選条件を前記抽選条件として決定する、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータを、さらに、
前記ユーザがゲームを進行させることにより累積する第1進行度及び第2進行度を当該ユーザに関連付けて管理する管理手段、として機能させ、
前記第1進行度は、前記第1期間及び前記第2期間を通して累積する一方で、前記第2進行度は、前記第1期間及び前記第2期間のそれぞれにおいて個別に累積し、
前記所定条件は、前記第1進行度が一以上の閾値のいずれかを上回ることを含む、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記所定条件は、前記第1進行度が、前記一以上の閾値に含まれる第1閾値と、当該第1閾値より高い第2閾値と、当該第2閾値より高い第3閾値とのそれぞれを上回ることを含み、
前記第1閾値と前記第2閾値との差は、前記第2閾値と前記第3閾値との差より大きい、請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記第1抽選条件及び前記第2抽選条件は、それぞれが、前記複数のゲーム媒体のそれぞれの当選確率に関する一以上の第1抽選リストと、当該一以上の第1抽選リストのそれぞれの当選確率に関する第2抽選リストとを含み、
前記抽選手段は、前記第2抽選リストに基づいて前記一以上の第1抽選リストの少なくとも一つを抽選するとともに、抽選された当該第1抽選リストに基づいて前記ゲーム媒体を抽選し、
前記一以上の第1抽選リストは、前記第1期間に対応する第1期間リストと、前記第2期間に対応する第2期間リストとを含む、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記第1抽選条件に含まれる前記第2抽選リストにおいて、前記第1期間リストに関連付けられた当選確率は、前記第2期間リストに関連付けられた当選確率以上であり、
前記第2抽選条件に含まれる前記第2抽選リストにおいて、前記第2期間リストに関連付けられた当選確率は、前記第1期間リストに関連付けられた当選確率以上である、請求項6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記第2抽選リストは、第1枠リスト及び第2枠リストを含み、
前記第1枠リストにおける前記第1期間リストの当選確率は、前記第2枠リストにおける前記第1期間リストの当選確率とは異なり、
前記抽選手段は、前記ユーザによる前記抽選権の使用に関する操作毎に、第1抽選及び第2抽選を実行し、
前記第1抽選は、前記第2抽選リストとして前記第1枠リストを使用した抽選であり、
前記第2抽選は、前記第2抽選リストとして前記第2枠リストを使用した抽選である、請求項6に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
抽選を実行する抽選権をユーザに対して付与する第1付与部と、
前記第1付与部が前記抽選権を前記ユーザに対して付与した時点に関するタイミング情報に基づいて、複数のゲーム媒体からゲーム媒体を抽選する条件である抽選条件を決定する決定部と、
前記決定部により決定された前記抽選条件に基づいて前記ゲーム媒体を抽選する抽選部と、
前記抽選部により抽選された前記ゲーム媒体を前記ユーザに対して付与する第2付与部と、
を備える、ゲーム装置。
【請求項10】
抽選を実行する抽選権をユーザに対して付与する第1付与部と、
前記第1付与部が前記抽選権を前記ユーザに対して付与した時点に関するタイミング情報に基づいて、複数のゲーム媒体からゲーム媒体を抽選する条件である抽選条件を決定する決定部と、
前記決定部により決定された前記抽選条件に基づいて前記ゲーム媒体を抽選する抽選部と、
前記抽選部により抽選された前記ゲーム媒体を前記ユーザに対して付与する第2付与部と、
を備える、ゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、ゲーム装置及びゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユーザがゲーム媒体を獲得する際の興趣性を高める技術が知られている。例えば、特許文献1には、複数種類のアイテムを抽選によりユーザに提供するサーバ装置であって、複数種類のアイテムから提供されるアイテムが抽選によって当選する確率であるアイテム当選確率を変動させるよう制御する確率制御部と、制御されたアイテム当選確率に基づいて抽選された、アイテムの抽選結果を出力する出力部とを備えることによって、アイテムを抽選により提供し、かつ所定の条件によりその当選確率を変更することが可能なサーバ装置が記載されている。また、特許文献2には、ユーザが取得するゲーム媒体の価値を定める際に、ユーザを能動的に関与させるための技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014―239707号公報
【特許文献2】特開2022―042711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、先行技術によっては、ゲームの興趣性を十分に高めることができない。例えば、ゲーム媒体の抽選を実行するための抽選権をユーザが取得するタイミングと、当該抽選権による抽選の結果との関係には工夫の余地がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、ゲームの興趣性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の側面は、コンピュータを、抽選を実行する抽選権をユーザに対して付与する第1付与手段と、第1付与手段が抽選権をユーザに対して付与した時点に関するタイミング情報に基づいて、複数のゲーム媒体からゲーム媒体を抽選する条件である抽選条件を決定する決定手段と、決定手段により決定された抽選条件に基づいてゲーム媒体を抽選する抽選手段と、抽選手段により抽選されたゲーム媒体をユーザに対して付与する第2付与手段と、として機能させる、ゲームプログラムである。
【0007】
第1の側面において、第1付与手段は、ユーザがゲームを進行させることにより所定条件が満たされた場合に、抽選権をユーザに対して付与し、タイミング情報に係る時点は、ユーザが所定条件を満たす時点であり、所定条件が満たされる時点は、ゲームを進行させることによりユーザが調整可能な時点であってもよい。
【0008】
第1の側面において、決定手段は、タイミング情報に係る時点が第1期間に属する場合、第1期間に対応する第1抽選条件を抽選条件として決定する一方で、タイミング情報に係る時点が第1期間と異なる第2期間に属する場合、第2期間に対応する第2抽選条件を抽選条件として決定してもよい。
【0009】
第1の側面のゲームプログラムは、コンピュータを、さらに、ユーザがゲームを進行させることにより累積する第1進行度及び第2進行度を当該ユーザに関連付けて管理する管理手段、として機能させ、第1進行度は、第1期間及び第2期間を通して累積する一方で、第2進行度は、第1期間及び第2期間のそれぞれにおいて個別に累積し、所定条件は、第1進行度が一以上の閾値のいずれかを上回ることを含んでもよい。
【0010】
第1の側面において、所定条件は、第1進行度が、一以上の閾値に含まれる第1閾値と、当該第1閾値より高い第2閾値と、当該第2閾値より高い第3閾値とのそれぞれを上回ることを含み、第1閾値と第2閾値との差は、第2閾値と第3閾値との差より大きくてもよい。
【0011】
第1の側面において、第1抽選条件及び第2抽選条件は、それぞれが、複数のゲーム媒体のそれぞれの当選確率に関する一以上の第1抽選リストと、当該一以上の第1抽選リストのそれぞれの当選確率に関する第2抽選リストとを含み、抽選手段は、第2抽選リストに基づいて一以上の第1抽選リストの少なくとも一つを抽選するとともに、抽選された当該第1抽選リストに基づいてゲーム媒体を抽選し、一以上の第1抽選リストは、第1期間に対応する第1期間リストと、第2期間に対応する第2期間リストとを含んでもよい。
【0012】
第1の側面において、第1抽選条件に含まれる第2抽選リストにおいて、第1期間リストに関連付けられた当選確率は、第2期間リストに関連付けられた当選確率以上であり、第2抽選条件に含まれる第2抽選リストにおいて、第2期間リストに関連付けられた当選確率は、第1期間リストに関連付けられた当選確率以上であってもよい。
【0013】
第1の側面において、第2抽選リストは、第1枠リスト及び第2枠リストを含み、第1枠リストにおける第1期間リストの当選確率は、第2枠リストにおける第1期間リストの当選確率とは異なり、抽選手段は、ユーザによる抽選権の使用に関する操作毎に、第1抽選及び第2抽選を実行し、第1抽選は、第2抽選リストとして第1枠リストを使用した抽選であり、第2抽選は、第2抽選リストとして第2枠リストを使用した抽選であってもよい。
【0014】
第2の側面は、抽選を実行する抽選権をユーザに対して付与する第1付与部と、第1付与部が抽選権をユーザに対して付与した時点に関するタイミング情報に基づいて、複数のゲーム媒体からゲーム媒体を抽選する条件である抽選条件を決定する決定部と、決定部により決定された抽選条件に基づいてゲーム媒体を抽選する抽選部と、抽選部により抽選されたゲーム媒体をユーザに対して付与する第2付与部と、を備える、ゲーム装置である。
【0015】
第3の側面は、抽選を実行する抽選権をユーザに対して付与する第1付与部と、第1付与部が抽選権をユーザに対して付与した時点に関するタイミング情報に基づいて、複数のゲーム媒体からゲーム媒体を抽選する条件である抽選条件を決定する決定部と、決定部により決定された抽選条件に基づいてゲーム媒体を抽選する抽選部と、抽選部により抽選されたゲーム媒体をユーザに対して付与する第2付与部と、を備える、ゲームシステムである。
【発明の効果】
【0016】
本開示によれば、ゲームの興趣性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本実施形態に係るゲームシステムの機能ブロック図である。
【
図2】本実施形態に係るゲームシステムの動作の一例を説明するための図である。
【
図3】本実施形態に係るゲームシステムの動作の一例を説明するための図である。
【
図4】本実施形態に係るゲームシステムの動作の一例を説明するための図である。
【
図5】本実施形態に係るゲームシステムの動作の一例を説明するための図である。
【
図6】本実施形態に係るゲームシステムの動作の一例を説明するための図である。
【
図7】本実施形態に係るゲームシステムの動作の一例を説明するための図である。
【
図8】本実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成の一例を説明するための図である。
【
図9】本実施形態に係るゲームシステムの変形例を説明するための図である。
【
図10】本実施形態に係るゲームシステムの変形例を説明するための図である。
【
図11】本実施形態に係るゲームシステムの表示画面例を説明するための図である。
【
図12】本実施形態に係るゲームシステムの変形例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付図面を参照して、本開示の好適な実施形態(以下では、本実施形態という)について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0019】
本開示において、「部」や「手段」、「装置」、「システム」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」や「手段」、「装置」、「システム」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や「手段」、「装置」、「システム」が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置、ソフトウェアにより実現されても、2つ以上の「部」や「手段」、「装置」、「システム」の機能が1つの物理的手段や装置、ソフトウェアにより実現されてもよい。
【0020】
<1.ゲームシステム1の概要>
図1を参照して、本実施形態に係るゲームシステム1(以下では、単にゲームシステム1という)の概要について説明する。
図1は、ゲームシステム1の機能ブロック図である。ゲームシステム1は、ゲーム装置2、サーバ装置3及び通信ネットワーク4を含む。
【0021】
ゲーム装置2は、ゲームを実行するプレイヤが使用する端末装置である。ゲーム装置2は、例えば、家庭用ゲーム機、据え置き型ゲーム機、携帯型ゲーム機、パーソナルコンピュータ、スマートフォン及びタブレット端末等の電子機器である。なお、プレイヤはユーザということもできる。
【0022】
ゲームは、プレイヤがコンピュータを利用して実行するコンピュータゲームである。ゲームは、他のプレイヤと通信をすることなくプレイすることができるオフラインゲーム及び他のプレイヤと交流、協力及び対戦等をする形式でプレイすることができるオンラインゲームを含む。ゲームは、例えば、パズルゲーム、ロールプレイングゲーム、スポーツゲーム、アクションゲーム、シミュレーションゲーム、シューティングゲーム、アドベンチャーゲーム、レースゲーム等である。
【0023】
プレイヤは、ゲーム内でゲーム媒体を獲得することができる。ゲーム媒体は、ゲームに関する電子データである。ゲーム媒体は、プレイヤが獲得することにより、当該プレイヤにとってのゲームの興趣性が高まるオブジェクトということもできる。ゲーム媒体は、例えば、プレイヤがゲーム内で使用できるキャラクタであるプレイヤキャラクタの装備、プレイヤキャラクタの外観を変更するための衣装、ゲーム内で使用できるアイテム、プレイヤキャラクタを強化するためのパラメータ及びゲーム内で他のアイテムと交換することができるゲーム内通貨等である。
【0024】
ゲーム媒体は、抽選の結果に基づいてプレイヤに付与されるものを含む。抽選は、所定の抽選条件に基づいて、複数のゲーム媒体から一以上のゲーム媒体を選択することを含む。言い換えれば、抽選条件は、複数のゲーム媒体から一以上のゲーム媒体を選択する設定ということもできる。プレイヤは、後述する抽選権を使用することにより、抽選を実行することができる。
【0025】
本実施形態におけるゲームは、典型的には、シーズン制が採用されたゲームである。シーズン制のゲームは、プレイヤに関連付けられた複数のパラメータの少なくとも一部が、あるシーズンと他のシーズンとのそれぞれで個別に累積するゲームである。シーズン毎に個別に累積するパラメータは、典型的には、シーズンが終了する際に初期値にリセットされる。シーズン毎に個別に累積するパラメータの一態様は、プレイヤがゲームを実行することにより累積させることができ、かつ、シーズン終了時に初期値にリセットされるシーズン経験値である。
【0026】
これに対して、ゲームにおける複数のパラメータの少なくとも一部は、あるシーズンと他のシーズンとを通して累積する(すなわち、シーズンを跨いで累積する)パラメータである。シーズンを跨いで累積するパラメータの一態様は、プレイヤがゲームを実行することにより累積させることができ、かつ、シーズン終了時に次のシーズンにも引き継がれるプレイヤ経験値である。
【0027】
ゲームシステム1は、プレイヤに抽選権が付与された時点に基づいて、当該プレイヤが当該抽選権を使用した際の抽選条件が決定されるゲームを提供する。すなわち、プレイヤは、第1時点に取得した抽選権を使用して抽選を実行する場合と、第2時点に取得した抽選権を使用して抽選を実行する場合とでは、異なる抽選条件に基づく抽選を実行することができる。以下では、ゲームシステム1の詳細について説明する。
【0028】
<2.ゲームシステム1の機能構成>
図1を参照して、ゲームシステム1に含まれる各装置の機能について説明する。
【0029】
[ゲーム装置2]
ゲーム装置2は、制御部10、記憶部14及びネットワークインタフェース部18を含む。制御部10、記憶部14及びネットワークインタフェース部18は、バス16を介して電気的に接続されている。本実施形態では、ゲーム装置2は、端末装置であるとして説明する。
【0030】
記憶部14は、ゲームを実行するために必要な各種情報のほか、プレイヤ情報DB140、抽選権情報DB142、シーズン情報DB144、抽選条件情報DB146及び付与条件情報DB148を記憶する。
【0031】
プレイヤ情報DB140は、プレイヤに関する情報を記憶する。プレイヤに関する情報は、例えば、プレイヤのID、プレイヤのゲーム内での名称、ゲームのプレイ情報等を含む。プレイ情報は、プレイヤによるゲームのプレイ時間、ゲームの実行頻度、プレイヤキャラクタの強化の度合、プレイヤに付与されたゲーム媒体及びゲームの進行度等に関する情報を含む。ゲームの進行度は、プレイヤのプレイヤ経験値、プレイヤ経験値が累積することにより上昇するプレイヤレベル及びプレイヤのシーズン経験値等を含む。プレイヤのプレイ情報は、当該プレイヤがゲームを実行することにより変化する。
【0032】
抽選権情報DB142は、抽選権に関する情報を記憶する。抽選権に関する情報は、抽選権のID、抽選権が付与されたプレイヤ、抽選権がプレイヤに対して付与された時点(以下、「抽選権の付与時点」と称する)及び抽選権に関連付けられた抽選条件等に関する情報を含む。抽選権情報DB142に記憶された情報の具体例については、
図3を参照して後述する。なお、プレイヤに対して抽選権が付与されることは、プレイヤに対して抽選権が関連付けられることの一態様である。
【0033】
シーズン情報DB144は、シーズンに関する情報を記憶する。シーズンは、ゲーム内で予め設定される所定の期間である。シーズンに関する情報は、シーズンの始期と終期、シーズンの名称及びシーズンに対応する抽選条件等に関する情報を含む。シーズンは、期間ということもできる。シーズン情報DB144に記憶された情報の具体例については、
図4を参照して後述する。
【0034】
なお、本実施形態において、第Nシーズン(ただし、Nは自然数)の「N」は、シーズンの時期又は順番等を示すものに限られない。例えば、第1シーズン及び第2シーズンは、それぞれ最初のシーズン及び2番目のシーズンを意味するものではなくてもよく、それぞれ、「特定シーズン」及び「当該特定のシーズンとは異なる他のシーズン」ということもできる。
【0035】
抽選条件情報DB146は、抽選条件に関する情報を記憶する。抽選条件に関する情報は、抽選の実行方法、抽選に使用するリストの数と種類、複数のゲーム媒体のそれぞれの当選確率等に関する情報を含む。
【0036】
抽選条件と、抽選の内容とは、典型的には1対1で対応する。すなわち、抽選条件が異なれば、抽選の内容も異なる。より具体的には、特定の抽選条件に基づいて実行される抽選と、当該特定の抽選条件とは異なる抽選条件に基づいて実行される抽選とは、複数のゲーム媒体のうち、少なくとも一部のゲーム媒体の当選確率が異なる。抽選条件は、抽選テーブル、抽選方法、抽選方式、抽選設定及び抽選パラメータということもできる。抽選条件情報DB146に記憶された情報の具体例については、
図6―
図7を参照して後述する。
【0037】
付与条件情報DB148は、抽選権がプレイヤに付与されるための条件である付与条件に関する情報を含む。付与条件は、典型的には、プレイヤがゲームを進行させることによって満たすことができる条件である。プレイヤがゲームを進行させることは、プレイヤがゲームを実行することにより上述したプレイ情報の少なくとも一部を変化させることを含む。付与条件は、抽選権がプレイヤに付与されるための所定条件ということもできる。
【0038】
本実施形態における付与条件は、プレイヤのシーズン経験値にはよらず、プレイヤのプレイヤ経験値が累積することによって満たすことができる条件である。付与条件は、例えば、プレイヤ経験値が所定の閾値に達することである。所定の閾値とは、例えば、プレイヤレベルを上昇させるために要するプレイヤ経験値の値である。
【0039】
制御部10は、各種プログラムを実行することにより、実行手段100、判定手段102、付与手段104、関連付手段106、決定手段108、抽選手段110、管理手段112、入出力手段114及び通信手段116として機能する。
【0040】
―実行手段100―
実行手段100は、プレイヤの操作に応じて、ゲームを実行する。ゲームを実行することとは、記憶部14からゲームに係る仮想空間オブジェクトおよびテクスチャなどの情報を読み出して、ゲームプログラムを実行しつつ、出力情報(例えば、画像情報及び音声情報)を生成することを含む。なお、処理を実行することは、ゲーム装置2のコンピュータが処理を実行することに限られず、他の装置(例えば、サーバ装置3等)のコンピュータに処理を実行させ、その出力情報を受信することを含む。プレイヤがゲームを実行することは、プレイヤがゲームをプレイすることということもできる。
【0041】
プレイヤは、ゲームを実行することによりゲームの進行度を累積させることができる。具体的には、プレイヤがゲームを実行することにより所定の課題を達成した場合、当該プレイヤのプレイヤ経験値及びシーズン経験値が累積する。所定の課題は、クエストやミッションということもできる。また、典型的には、プレイヤが所定の課題を達成しなくても、所定の課題を達成した場合よりは少ないプレイヤ経験値及びシーズン経験値が累積する。
【0042】
―判定手段102―
判定手段102は、プレイヤがゲームを実行したときに、付与条件が満たされたか否かを判定する。例えば、付与条件がプレイヤのプレイヤ経験値が所定の閾値に達することである場合、判定手段102は、プレイヤがゲームを実行したときに、プレイヤのプレイヤ経験値が所定の閾値に達したか否かを判定する。
【0043】
―付与手段104―
付与手段104は、抽選を実行するための抽選権をプレイヤに対して付与する。典型的には、付与手段104は、判定手段102の判定結果に基づいて、プレイヤに対して抽選権を付与する。抽選権は、プレイヤが付与条件を満たしたに対する報酬であるということもできる。付与手段104は、抽選権をプレイヤに対して付与する第1付与手段104aを含むということもできる。
【0044】
付与手段104は、他にも、後述する抽選手段110により抽選されたゲーム媒体をプレイヤに対して付与する。付与手段104は、ゲーム媒体をプレイヤに対して付与する第2付与手段104bを含むということもできる。
【0045】
―関連付手段106―
関連付手段106は、抽選権に対して、当該抽選権の付与時点に関するタイミング情報を関連付ける。関連付手段106は、他にも、抽選権に対して、後述する決定手段108により決定された抽選条件を関連付ける。
【0046】
―決定手段108―
決定手段108は、抽選権に関連付けられたタイミング情報に基づいて、抽選条件を決定する。決定手段108は、シーズン情報DB144を参照して抽選条件を決定する。決定手段108は、典型的には、抽選権に関連付けられたタイミング情報に係る時点が第1シーズンに属する場合、第1シーズンに対応する第1抽選条件を抽選条件として決定する一方で、抽選権に関連付けられたタイミング情報に係る時点が第2シーズンに属する場合、第2シーズンに対応する第2抽選条件を抽選条件として決定する。
【0047】
なお、決定手段108は、典型的には、抽選権が使用される時点にはよらず抽選条件を決定する。すなわち、抽選条件は、抽選権が付与された時点に基づいて決定されるものであり、抽選権が使用される時点に基づいて決定されるものでなくてもよい。なお、抽選条件は、抽選権が付与される時点と、抽選権が使用される時点との組み合わせに基づいて決定されてもよい。
【0048】
―抽選手段110―
抽選手段110は、決定手段108により決定された抽選条件に基づいてゲーム媒体を抽選する。抽選されたゲーム媒体は、上述のとおり、第2付与手段104bによりプレイヤに対して付与される。
【0049】
プレイヤは、典型的には、抽選権を消費することの対価として抽選手段110を機能させることができる。抽選権を消費することとは、プレイヤに付与された一以上の抽選権の少なくとも一部を剥奪することを含む。
【0050】
抽選条件が、複数のゲーム媒体のそれぞれの当選確率に関する一以上の第1抽選リストと、当該一以上の第1抽選リストのそれぞれの当選確率に関する第2抽選リストとを含む場合、抽選手段110は、第2抽選リストに基づいて一以上の第1抽選リストの少なくとも一つを抽選するとともに、抽選された当該第1抽選リストに基づいてゲーム媒体を抽選する。第1抽選リストは、ゲーム媒体抽選リストということもでき、これに対して第2抽選リストは第1抽選リストを抽選するリスト抽選リストということもできる。すなわち、抽選手段110は、リスト抽選リストに基づいてゲーム媒体抽選リストを抽選した後に、抽選されたゲーム媒体抽選リストに基づいてゲーム媒体を抽選する。
【0051】
―管理手段112―
管理手段112は、プレイヤがゲームを進行させることにより累積するプレイヤ経験値及びシーズン経験値を当該プレイヤに関連付けて管理する。管理手段112は、プレイヤ情報DB140を更新することにより各プレイヤのプレイヤ経験値及びシーズン経験値を管理する。
【0052】
―入出力手段114―
入出力手段114は、ゲーム装置2が備える入力装置及び出力装置を機能させる。入力装置は、プレイヤから与えられた物理的な刺激を電気信号に変換することができる装置又は素子である。入力装置は、例えば、タッチパネル、ボタン、キーボード、マウス、マイク及びカメラ、センサ(例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ及び振動センサ等)等である。出力装置は、電気信号を人間が知覚できる物理的な現象に変換することができる装置又は素子である。出力装置は、例えば、ディスプレイ、スピーカー及びアクチュエータ(振動ユニットを含む)等である。入出力手段114は、本実施形態で説明する各種情報を表示する表示手段を含むということもできる。
【0053】
―通信手段116―
通信手段116は、ゲーム装置2が備える通信装置を機能させ、サーバ装置3等の他の装置との通信を実現する。
【0054】
ネットワークインタフェース部18は、通信ネットワーク4を介して、他の機器と通信する。
[サーバ装置3]
サーバ装置3は、一般的なゲームサーバ装置と同様の機能構成を有していてもよい。具体的には、サーバ装置3は、他の装置と通信し、プレイヤがゲームをプレイするための各種処理を実行する。プレイヤがゲームをプレイするための各種処理とは、例えば、ゲーム装置2に対するゲームのアプリケーションソフトウェアの送信及びプレイヤ同士のオンライン通信を仲介等である。
【0055】
<3.ゲームシステム1の動作の一例>
以下では、
図2―
図7を参照して、ゲームシステム1の動作の一例を説明する。以下では、付与条件は、プレイヤのプレイヤ経験値が所定の閾値に達することであるとして説明する。
【0056】
[プレイヤに対する抽選権の付与に関する動作]
図2は、プレイヤがゲームを実行してから、タイミング情報及び抽選条件が関連付けられた抽選権が当該プレイヤに付与されるまでのゲーム装置2の動作の一例を説明するためのフローチャートである。以下では、
図3―
図4に示す抽選権情報DB142及びシーズン情報DB144のそれぞれに記憶された情報の具体例も参照しつつ、ゲーム装置2の動作について説明する。
【0057】
まず、ゲーム装置2は、実行手段100により、プレイヤの操作に応じてゲームを実行する(S100)。ゲーム装置2は、管理手段112により、ゲームの実行に応じてプレイヤのプレイヤ経験値及びシーズン経験値を累積させる。
【0058】
次に、ゲーム装置2は、判定手段102により、S100により累積したプレイヤ経験値が所定の閾値に達したか否かを判定する(S102)。
【0059】
S102においてプレイヤ経験値が所定の閾値に達していないと判定された場合(S102 NO)、ゲーム装置2は動作を終了する。
【0060】
S102においてプレイヤ経験値が所定の閾値に達していると判定された場合(S102 YES)、ゲーム装置2は、第1付与手段104aにより、プレイヤに対して抽選権を付与する(S104)。
【0061】
図3の表の「関連付けられたプレイヤ」の列を参照して、プレイヤに対して抽選権が付与された場合の抽選権情報DB142の一例について説明する。
図3によると、抽選権ID「001」及び「002」の抽選権は「プレイヤA」に対して、抽選権ID「003」及び「004」の抽選権は「プレイヤB」に対して関連付けられている。すなわち、「プレイヤA」に対しては抽選権ID「001」及び「002」の2つの抽選権が付与され、「プレイヤB」に対しては抽選権ID「003」及び「004」の2つの抽選権が付与されている。なお、抽選権IDは、複数の抽選権のそれぞれの識別情報であり、本実施形態では通し番号であるとする。
【0062】
次に、ゲーム装置2は、関連付手段106により、S104でプレイヤに付与した抽選権に対して、当該抽選権の付与時点に関するタイミング情報を関連付ける(S106)。
【0063】
図3の表の「プレイヤに関連付けられた時点(タイミング情報)」の列を参照して、抽選権に対してタイミング情報が関連付けられた場合の抽選権情報DB142の一例について説明する。
【0064】
図3によると、抽選権ID「001」の抽選権には「2023年1月5日」というタイミング情報が関連付けられている。すなわち、抽選権ID「001」の抽選権は「2023年1月5日」に「プレイヤA」に対して関連付けられたものである。
【0065】
同様に、抽選権ID「002」の抽選権には「2023年2月15日」というタイミング情報が関連付けられている。すなわち、抽選権ID「002」の抽選権は「2023年2月15日」に「プレイヤA」に対して関連付けられたものである。
【0066】
同様に、抽選権ID「003」の抽選権には「2023年1月10日」というタイミング情報が関連付けられている。すなわち、抽選権ID「003」の抽選権は「2023年1月10日」に「プレイヤB」に対して関連付けられたものである。
【0067】
同様に、抽選権ID「004」の抽選権には「2023年2月20日」というタイミング情報が関連付けられている。すなわち、抽選権ID「004」の抽選権は「2023年2月20日」に「プレイヤB」に対して関連付けられたものである。
【0068】
次に、ゲーム装置2は、決定手段108により、S106で抽選権に関連付けたタイミング情報に基づいて、当該抽選権に関連付ける抽選条件を決定する(S108)。
【0069】
図4を参照して、決定手段108が抽選条件を決定するために参照するシーズン情報DB144の一例について説明する。
図4のシーズン情報DB144では、複数のシーズンIDのそれぞれに対して、当該シーズンIDに係るシーズンの始期、終期及び対応する抽選条件が関連付けられている。
【0070】
図4におけるシーズンID「230101」のシーズンを第1シーズンと称し、シーズンID「230201」のシーズンを第2シーズンと称するものとする。第1シーズンは「2023年1月1日」に開始し、「2023年1月31日」に終了する。同様に、第2シーズンは「2023年2月1日」に開始し、「2023年2月28日」に終了する。また、第1シーズンには第1抽選条件が対応し、第2シーズンには第2抽選条件が対応する。なお、シーズンIDは、複数のシーズンのそれぞれの識別情報であり、本実施形態では、西暦の下二桁と、シーズンの始期に係る月日を結合させた値であるとする。
【0071】
ここで、抽選権ID「001」の抽選権に関連付けられた「2023年1月5日」というタイミング情報に係る時点は、
図4によると、第1シーズンに属する。そのため、決定手段108は、抽選権ID「001」の抽選権に対しては、第1シーズンに対応する第1抽選条件を関連付けることを決定する。
【0072】
同様に、抽選権ID「002」の抽選権に関連付けられた「2023年2月15日」というタイミング情報に係る時点は、
図4によると、第2シーズンに属する。そのため、決定手段108は、抽選権ID「002」の抽選権に対しては、第2シーズンに対応する第2抽選条件を関連付けることを決定する。
【0073】
同様に、抽選権ID「003」の抽選権に関連付けられた「2023年1月10日」というタイミング情報に係る時点は、
図4によると、第1シーズンに属する。そのため、決定手段108は、抽選権ID「003」の抽選権に対しては、第1シーズンに対応する第1抽選条件を関連付けることを決定する。
【0074】
同様に、抽選権ID「004」の抽選権に関連付けられた「2023年2月20日」というタイミング情報に係る時点は、
図4によると、第2シーズンに属する。そのため、決定手段108は、抽選権ID「004」の抽選権に対しては、第2シーズンに対応する第2抽選条件を関連付けることを決定する。
【0075】
次に、ゲーム装置2は、関連付手段106により、S104でプレイヤに付与した抽選権に対して、S108で決定した抽選条件を関連付ける(S110)。
【0076】
図3の表の「関連付けられた抽選条件」の列を参照して、抽選権に対して抽選条件が関連付けられた場合の抽選権情報DB142の一例について説明する。
図3によると、抽選権ID「001」及び「003」の抽選権には第1抽選条件が、抽選権ID「002」及び「004」の抽選権には第2抽選条件が、それぞれ関連付けられている。
【0077】
図2―
図4を参照して説明したゲーム装置2の動作の結果として、「プレイヤA」及び「プレイヤB」のそれぞれには、第1抽選条件が関連付けられた抽選権と、第2抽選条件が関連付けられた抽選権とが1つずつ付与される。
【0078】
[プレイヤによる抽選権の使用に関する動作]
図5は、プレイヤが抽選権を使用する操作を行ってから、抽選されたゲーム媒体が当該プレイヤに付与されるまでのゲーム装置2の動作の一例を説明するためのフローチャートである。以下では、
図6―
図7に示す抽選条件の具体例も参照しつつ、ゲーム装置2の動作について説明する。
【0079】
まず、ゲーム装置2は、プレイヤから抽選権の使用に関する操作を受け付ける(S200)。プレイヤは、典型的には、抽選権を消費することにより、当該抽選権を使用することができる。
【0080】
次に、ゲーム装置2は、抽選手段110により、抽選権に関連付けられた抽選条件に基づいて抽選を実行する(S202)。
【0081】
図6―
図7を参照して、抽選条件情報DB146に記憶された第1抽選条件及び第2抽選条件の具体例について説明する。第1抽選条件及び第2抽選条件は、複数のゲーム媒体のそれぞれの当選確率が設定された2つの第1抽選リストと、当該2つの第1抽選リストのそれぞれの当選確率が設定された第2抽選リストとを含む。本実施形態では、2つの第1抽選リストは、第1シーズンに対応する第1シーズンリストと、第2シーズンに対応する第2シーズンリストであるとする。
【0082】
第1シーズンリストは、典型的には、第1シーズンの特徴が反映された第1抽選リストである。第1シーズンの特徴とは、例えば、第1シーズンが開始する時期や季節等である。第1シーズンの特徴とは、他にも、例えば、第1シーズンが開始する際にはじめてプレイヤにとって獲得可能となった第1ゲーム媒体に関するものである。プレイヤは、第1シーズンリストに基づくゲーム媒体の抽選により、第1ゲーム媒体を所定の確率で獲得することができてもよい。同様に、第2シーズンリストは、典型的には、第2シーズンの特徴が反映された第1抽選リストである。
【0083】
図6は、第1抽選条件の具体例を示す図である。第1抽選条件の第2抽選リストでは、第1シーズンリスト及び第2シーズンリストのそれぞれに対して、「90%」及び「10%」という当選確率が設定されている。すなわち、抽選手段110は、第1抽選条件に基づいて抽選を行う場合、90%の確率で第1シーズンリストによりゲーム媒体を抽選し、10%の確率で第2シーズンリストによりゲーム媒体を抽選する。
【0084】
このように、第1抽選条件に基づいて抽選を行う場合、第2シーズンリストでゲーム媒体の抽選が行われる確率と比較して、第1シーズンリストでゲーム媒体の抽選が行われる確率が高い。また、第1抽選条件は、第1シーズン内において付与された抽選権に関連付けられる抽選条件である(
図3―
図4及びS108参照)。したがって、第1シーズン内において付与された抽選権が使用された場合、第1シーズンリストでゲーム媒体の抽選が行われる確率が高い。
【0085】
図7は、第2抽選条件の具体例を示す図である。第2抽選条件の第2抽選リストでは、第1シーズンリスト及び第2シーズンリストのそれぞれに対して、「15%」及び「85%」という当選確率が設定されている。すなわち、抽選手段110は、第2抽選条件に基づいて抽選を行う場合、15%の確率で第1シーズンリストによりゲーム媒体を抽選し、85%の確率で第2シーズンリストによりゲーム媒体を抽選する。
【0086】
このように、第2抽選条件に基づいて抽選を行う場合、第1シーズンリストでゲーム媒体の抽選が行われる確率と比較して、第2シーズンリストでゲーム媒体の抽選が行われる確率が高い。また、第2抽選条件は、第2シーズン内において付与された抽選権に関連付けられる抽選条件である(
図3―
図4及びS108参照)。したがって、第2シーズン内において付与された抽選権が使用された場合、第2シーズンリストでゲーム媒体の抽選が行われる確率が高い。
【0087】
本実施形態においては、第1抽選条件と、第2抽選条件とで、第1シーズンリスト及び第2シーズンリストは共通であるとする。すなわち、第1抽選条件と、第2抽選条件とでは、上述のとおり第2抽選リストが相違する。
【0088】
第1シーズンリストでは、ゲーム媒体α、ゲーム媒体β及びゲーム媒体γのそれぞれに対して「70%」、「30%」及び「0%」という当選確率が設定されている。すなわち、抽選手段110は、第1シーズンリストに基づいてゲーム媒体を抽選する場合は、70%の確率でゲーム媒体αを抽選し、30%の確率でゲーム媒体βを抽選する。第1シーズンリストに基づいてゲーム媒体を抽選する場合、ゲーム媒体γは抽選されない。
【0089】
第2シーズンリストでは、ゲーム媒体α、ゲーム媒体β及びゲーム媒体γのそれぞれに対して「30%」、「50%」及び「20%」という当選確率が設定されている。すなわち、抽選手段110は、第2シーズンリストに基づいてゲーム媒体を抽選する場合は、30%の確率でゲーム媒体αを抽選し、50%の確率でゲーム媒体βを抽選し、20%の確率でゲーム媒体γを抽選する。
【0090】
第1抽選条件が関連付けられた抽選権をプレイヤが使用した場合における、ゲーム媒体α、ゲーム媒体β及びゲーム媒体γの当選確率はそれぞれ以下のとおりとなる。
【0091】
ゲーム媒体αの当選確率=第1抽選条件の第2抽選リストにおける第1シーズンリストの当選確率×第1シーズンリストにおけるゲーム媒体αの当選確率+第1抽選条件の第2抽選リストにおける第2シーズンリストの当選確率×第2シーズンリストにおけるゲーム媒体αの当選確率=0.9×0.7+0.1×0.3=0.66=66%
【0092】
ゲーム媒体βの当選確率=第1抽選条件の第2抽選リストにおける第1シーズンリストの当選確率×第1シーズンリストにおけるゲーム媒体βの当選確率+第1抽選条件の第2抽選リストにおける第2シーズンリストの当選確率×第2シーズンリストにおけるゲーム媒体βの当選確率=0.9×0.3+0.1×0.5=0.32=32%
【0093】
ゲーム媒体γの当選確率=第1抽選条件の第2抽選リストにおける第1シーズンリストの当選確率×第1シーズンリストにおけるゲーム媒体γの当選確率+第1抽選条件の第2抽選リストにおける第2シーズンリストの当選確率×第2シーズンリストにおけるゲーム媒体γの当選確率=0.9×0.0+0.1×0.2=0.02=2%
【0094】
第2抽選条件が関連付けられた抽選権をプレイヤが使用した場合における、ゲーム媒体α、ゲーム媒体β及びゲーム媒体γの当選確率はそれぞれ以下のとおりとなる。
【0095】
ゲーム媒体αの当選確率=第2抽選条件の第2抽選リストにおける第1シーズンリストの当選確率×第1シーズンリストにおけるゲーム媒体αの当選確率+第2抽選条件の第2抽選リストにおける第2シーズンリストの当選確率×第2シーズンリストにおけるゲーム媒体αの当選確率=0.15×0.7+0.85×0.3=0.47=36%
【0096】
ゲーム媒体βの当選確率=第2抽選条件の第2抽選リストにおける第1シーズンリストの当選確率×第1シーズンリストにおけるゲーム媒体βの当選確率+第2抽選条件の第2抽選リストにおける第2シーズンリストの当選確率×第2シーズンリストにおけるゲーム媒体βの当選確率=0.15×0.3+0.85×0.5=0.47=47%
【0097】
ゲーム媒体γの当選確率=第2抽選条件の第2抽選リストにおける第1シーズンリストの当選確率×第1シーズンリストにおけるゲーム媒体γの当選確率+第2抽選条件の第2抽選リストにおける第2シーズンリストの当選確率×第2シーズンリストにおけるゲーム媒体γの当選確率=0.15×0.0+0.85×0.2=0.17=17%
【0098】
S202でゲーム媒体を抽選した後、ゲーム装置2は、第2付与手段104bにより、抽選されたゲーム媒体をプレイヤに対して付与する(S204)。
【0099】
以上をまとめると、本開示の一態様に係るゲームプログラムは、ゲーム装置2のコンピュータを、抽選を実行する抽選権をユーザに対して付与する第1付与手段104aと、第1付与手段104aが抽選権をユーザに対して付与した時点に関するタイミング情報に基づいて、複数のゲーム媒体からゲーム媒体を抽選する条件である抽選条件を決定する決定手段108と、決定手段108により決定された抽選条件に基づいてゲーム媒体を抽選する抽選手段110と、抽選手段110により抽選されたゲーム媒体をユーザに対して付与する第2付与手段104bと、として機能させる。
【0100】
<4.効果>
ゲーム装置2によれば、ゲームの興趣性を向上させることができる。具体的には、ゲーム装置2によれば、プレイヤは、それぞれが異なる時点において当該プレイヤに付与された一以上の抽選権を使用することにより、抽選権の付与時点に応じた様々な抽選条件に基づく抽選を実行し、ゲーム媒体を獲得することができる。プレイヤは、このような一以上の抽選権を獲得するために、継続的にゲームを実行するようになる。
【0101】
また、上記のゲームプログラムにおいて、決定手段108は、タイミング情報に係る時点が第1シーズンに属する場合、第1シーズンに対応する第1抽選条件を抽選条件として決定する一方で、タイミング情報に係る時点が第1シーズンと異なる第2シーズンに属する場合、第2シーズンに対応する第2抽選条件を抽選条件として決定してもよい。
【0102】
これにより、ゲーム装置2は、特定のシーズンにおいてプレイヤに付与した抽選権の使用を受け付けることにより、当該特定のシーズンに対応する抽選条件に基づく抽選を実行することができる。すなわち、プレイヤは、特定のシーズンの抽選権を獲得するために、当該特定のシーズンにおいて熱心にゲームを実行するようになる。
【0103】
また、上記のゲームプログラムは、ゲーム装置2のコンピュータを、さらに、ユーザがゲームを進行させることにより累積する第1進行度(例えば、プレイヤ経験値)及び第2進行度(例えば、シーズン経験値)を当該プレイヤに関連付けて管理する管理手段112、として機能させ、第1進行度は、第1シーズン及び第2シーズンを通して累積する一方で、第2進行度は、第1シーズン及び第2シーズンのそれぞれにおいて個別に累積し、第1付与手段104aが抽選権を付与する所定条件は、第1進行度が一以上の閾値のいずれかを上回ることを含んでもよい。
【0104】
これにより、ゲーム装置2は、シーズンを跨いで累積するプレイヤ経験値が所定の閾値に達した場合にプレイヤに対して抽選権を付与することができる。すなわち、プレイヤは、特定のシーズンだけではなく、当該特定のシーズンを含む複数のシーズンに渡って継続的にゲームを実行するようになる。
【0105】
また、上記のゲームプログラムにおいて、第1抽選条件及び第2抽選条件は、それぞれが、複数のゲーム媒体のそれぞれの当選確率に関する一以上の第1抽選リストと、当該一以上の第1抽選リストのそれぞれの当選確率に関する第2抽選リストとを含み、抽選手段110は、第2抽選リストに基づいて一以上の第1抽選リストの少なくとも一つを抽選するとともに、抽選された当該第1抽選リストに基づいてゲーム媒体を抽選し、一以上の第1抽選リストは、第1シーズンに対応する第1シーズンリストと、第2シーズンに対応する第2シーズンリストとを含んでもよい。
【0106】
これにより、ゲーム装置2は、プレイヤにとっての分かりやすさと奥深さを両立した抽選を実行することができるようになる。具体的には、ゲーム媒体を抽選する第1抽選リストと、第1抽選リストを抽選する第2抽選リストとに分けて抽選条件が設定されることにより、プレイヤは、複数の抽選条件の間の相違を容易に把握することができ、かつ、抽選条件毎に異なる興趣性を感じることができる。
【0107】
例えば、
図6に示した第1抽選条件の第1抽選リスト及び第2抽選リストによる抽選は、上述の計算のとおり、ゲーム媒体α、ゲーム媒体β及びゲーム媒体γのそれぞれが66%、32%及び2%の確率で当選する抽選と等価である。同様に、
図7に示した第2抽選条件の第1抽選リスト及び第2抽選リストによる抽選は、上述の計算のとおり、ゲーム媒体α、ゲーム媒体β及びゲーム媒体γのそれぞれが36%、47%及び17%の確率で当選する抽選と等価である。
【0108】
しかしながら、このようにゲーム媒体の最終的な当選確率だけを見ても、抽選条件毎の特徴は理解しづらい。一方で、抽選条件を第1抽選リストと第2抽選リストとに分割して設定することにより、どこに相違点があるのかを容易に把握することができる。例えば、
図6―
図7に示した第1抽選条件及び第2抽選条件の間には、第2抽選リストに相違があることをプレイヤは容易に把握することができる。
【0109】
また、上記のゲームプログラムにおいて、第1抽選条件に含まれる第2抽選リストにおいて、第1シーズンリストに関連付けられた当選確率は、第2シーズンリストに関連付けられた当選確率以上であり、第2抽選条件に含まれる第2抽選リストにおいて、第2シーズンリストに関連付けられた当選確率は、第1シーズンリストに関連付けられた当選確率以上であってもよい。
【0110】
これにより、ゲーム装置2は、ゲームの興趣性をさらに高めることができる。具体的には、プレイヤは、特定のシーズンにおいて獲得した抽選権を使用することにより、当該特定のシーズンに対応するシーズンリストに基づく抽選を高い確率で実行することができるようになる。すなわち、特定のシーズンに対応するシーズンリストに基づく抽選を実行したいと思うプレイヤは、当該特定のシーズンにおいて熱心にゲームを実行するようになる。例えば、
図6を参照して説明した第1抽選条件の第2抽選リストにおいては、第1シーズンリストの当選確率が高いため、第1シーズンリストによれば高い確率で当選するゲーム媒体αを獲得したいと思うプレイヤは、第1シーズンにおいて熱心にゲームを実行するようになる。
【0111】
<5.ハードウェア構成>
図8を参照して、上述してきたゲーム装置2をコンピュータ70により実現する場合のハードウェア構成の一例を説明する。なお、それぞれの装置の機能は、複数台の装置に分けて実現することもできる。
【0112】
図8に示すように、コンピュータ70は、プロセッサ700と、記憶装置702と、入力I/F704と、データI/F706と、通信I/F708、及び表示装置710を含む。
【0113】
プロセッサ700は、記憶装置702に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ70における様々な処理を制御する。例えば、ゲーム装置2の制御部10が備える各機能部等は、記憶装置702に記憶されたプログラムを、プロセッサ700が実行することにより実現可能である。
【0114】
記憶装置702は、例えばRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体である。RAMは、プロセッサ700によって実行されるプログラムのプログラムコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0115】
記憶装置702は、他にも、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶装置702は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するための各種プログラムを記憶する。当該各種プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。この他、記憶装置702は、各種情報を登録するテーブルと、当該テーブルを管理するDBを記憶することも可能である。このようなプログラムやデータは、必要に応じて記憶装置702にロードされることにより、プロセッサ700から参照される。
【0116】
入力I/F704は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F704の具体例としては、カメラ、ボタン、マイク、キーボード、マウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイスなどが挙げられる。入力I/F704は、例えばUSB(Universal Serial Bus)などのインタフェースを介してコンピュータ70に接続されてもよい。
【0117】
データI/F706は、コンピュータ70の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F706の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置などがある。データI/F706は、コンピュータ70の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F706は、例えばUSBなどのインタフェースを介してコンピュータ70へと接続される。
【0118】
通信I/F708は、コンピュータ70の外部の装置と有線または無線により、通信ネットワーク4を介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F708は、コンピュータ70の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F708は、例えばUSBなどのインタフェースを介してコンピュータ70に接続される。
【0119】
表示装置710は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示装置710の具体例としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイなどが挙げられる。表示装置710は、コンピュータ70の外部に設けられてもよい。その場合、表示装置710は、例えばディスプレイケーブルなどを介してコンピュータ70に接続される。また、入力I/F704としてタッチパネルが採用される場合には、表示装置710は、入力I/F704と一体化して構成することが可能である。
【0120】
また、上記実施の形態で記載されたゲーム装置2が備える構成要素は、記憶装置702に格納されたプログラムがプロセッサ700によって実行されることで、定められた処理が他のハードウェアと協働して実現されるものとする。また、言い換えれば、これらの構成要素は、ソフトウェアまたはファームウェアとしても、それと対応するハードウェアとしても想定され、その双方の概念において、「機能」、「手段」、「部」、「処理回路」、「ユニット」、または「モジュール」などとも記載され、またそれぞれに読み替えることができる。
【0121】
<6.変形例>
上記実施形態は、本開示を説明するための例示であり、本開示をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本開示は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。さらに、当業者であれば、以下に述べる各要素を均等なものに置換した実施の形態を採用することが可能であり、かかる実施の形態も本開示の範囲に含まれる。
【0122】
―変形例(1)―
上記実施形態におけるプログラムにおいて、第1付与手段104aは、プレイヤがゲームを進行させることにより付与条件が満たされた場合に抽選権をプレイヤに対して付与し、タイミング情報に係る時点は、付与条件が満たされた時点であり、付与条件が満たされる時点は、ゲームを進行させることによりプレイヤが調整可能な時点であってもよい。すなわち、抽選権の付与時点は、プレイヤが自身の操作に基づき調整することができる時点あってもよい。
【0123】
付与条件が、例えば、「プレイヤ進行度が所定の閾値に達すること」である場合、プレイヤは付与時点を調整することができる。具体的には、プレイヤ進行度は典型的にはプレイヤがゲームを実行することにより累積するものであるから、プレイヤ進行度が所定の閾値に達する時点はプレイヤが任意に調整することができる。
【0124】
付与条件が、例えば、「プレイヤ進行度の累積により獲得可能となった抽選権を、プレイヤが抽選権の獲得に係る所定の操作を実行すること」である場合も、プレイヤは付与時点を調整することができる。抽選権の獲得に係る所定の操作は、獲得可能となった複数の抽選権が表示された画面において、プレイヤが獲得しようとする抽選権を選択することを含む。なお、当該画面において、複数の抽選権のうち、獲得可能な抽選権と、獲得可能ではない抽選権とは、識別可能に表示されていてもよい。
【0125】
これにより、プレイヤは自身が所望する抽選条件が関連付けられたシーズンにおいて付与条件を満たすことができるようになる。その結果として、プレイヤは、自身が所望する抽選条件が関連付けられた抽選権を獲得しやすくなる。
【0126】
―変形例(2)―
上記実施形態におけるプログラムにおいて、付与条件は、第1進行度(例えば、プレイヤ経験値)が、一以上の閾値に含まれる第1閾値と、当該第1閾値より高い第2閾値と、当該第2閾値より高い第3閾値とのそれぞれを上回ることを含み、第1閾値と第2閾値との差は、第2閾値と第3閾値との差より大きくてもよい。すなわち、抽選権は、プレイヤ経験値が累積することによって、より獲得しやすくなるものであってもよい。プレイヤが第1の抽選権を獲得してから第2の抽選権を獲得するまでに累積させるべきゲームの進行度は、プレイヤが第2の抽選権を獲得してから第3の抽選権を獲得するまでに累積させるべきゲームの進行度より大きいということもできる。
【0127】
付与条件は、例えば、プレイヤ経験値が第1閾値である「1000」を上回ることと、第2閾値である「1500」を上回ることと、第3閾値である「1800」を上回ることとであってもよい。この例では、第1閾値と第2閾値との差である「500」は、第2閾値と第3閾値との差である「300」より大きい。プレイヤが1回ゲームを実行することによってプレイヤ経験値が「100」累積すると仮定すると、5回ゲームを実行することによりプレイヤのプレイヤ経験値は第1閾値から第2閾値まで達し、3回ゲームを実行することによりプレイヤのプレイヤ経験値は第2閾値から第3閾値まで達する。
【0128】
これにより、プレイヤは、継続的かつ熱心にゲームを実行するようになる。具体的には、仮にプレイヤ経験値が累積することによって抽選権をプレイヤが獲得しづらくなるとすると、プレイヤはゲームの実行を控えるようになることが考えられる。より具体的には、このような仕様にすると、プレイヤは、自身が所望する抽選条件に基づく抽選が実行できる抽選権を将来的に獲得できることに期待し、そのような抽選権を獲得し得るシーズンまでプレイヤ経験値を累積させない(すなわち、ゲームを実行しない)ことが考えられる。これに対して、プレイヤ経験値を累積させることによってさらに抽選権が獲得しやすくなるようにすることで、将来的に獲得し得る抽選権に期待するプレイヤも熱心にゲームを実行するようになる。
【0129】
―変形例(3)―
上記実施形態におけるプログラムにおいて、第2抽選リストは、第1枠リスト及び第2枠リストを含み、第1枠リストにおける第1シーズンリストの当選確率は、第2枠リストにおける第1シーズンリストの当選確率とは異なり、抽選手段110は、ユーザによる抽選権の使用に関する操作毎に、第1抽選及び第2抽選を実行し、第1抽選は、第2抽選リストとして第1枠リストを使用した抽選であり、第2抽選は、第2抽選リストとして第2枠リストを使用した抽選であってもよい。すなわち、抽選手段110は、プレイヤの1度の抽選開始の操作に対して複数回の抽選を実行し、当該複数回の抽選のそれぞれにおいては異なる第2抽選リストを使用してもよい。
【0130】
図9―
図10を参照して、この具体例について説明する。
図9は、第1抽選条件の第2抽選リスト及び第1抽選リストの一例である。
図10は、第2抽選条件の第2抽選リスト及び第1抽選リストの一例である。いずれの図においても、第1抽選リストは第1シーズンリスト及び第2シーズンリストを含み、第2抽選リストは第1枠リスト及び第2枠リストを含む。
【0131】
ゲーム装置2は、プレイヤから1度の抽選開始の操作を受け付けた場合、1つ目のゲーム媒体を、第1枠リストと、第1枠リストにより抽選された第1抽選リストとに基づいて抽選する。その後、ゲーム装置2は、2つ目のゲーム媒体を、第2枠リストと、第2枠リストにより抽選された第1抽選リストとに基づいて抽選する。
【0132】
図9のように、第1抽選条件の第1枠リストにおける第1シーズンリストの当選確率(
図9では、「80%」)は、第1抽選条件の第2枠リストにおける第1シーズンリストの当選確率(
図9では、「70%」)と異なる。また、第1抽選条件の第1枠リストにおける第2シーズンリストの当選確率(
図9では、「20%」)は、第1抽選条件の第2枠リストにおける第2シーズンリストの当選確率(
図9では、「30%」)と異なる。
【0133】
典型的には、第1抽選条件の第1枠リストにおける第1シーズンリストの当選確率は、第1抽選条件の第2枠リストにおける第1シーズンリストの当選確率よりも高い。すなわち、第1抽選条件に基づいて抽選が実行される場合、抽選条件110は、1つ目のゲーム媒体を第1シーズンリストに基づいて抽選する確率が高く、それと比較すると、2つ目のゲーム媒体を第1シーズンリストに基づいて抽選する確率は低い。
【0134】
また、
図10のように、第2抽選条件の第1枠リストにおける第1シーズンリストの当選確率(
図10では、「20%」)は、第2抽選条件の第2枠リストにおける第1シーズンリストの当選確率(
図9では、「40%」)と異なる。また、第2抽選条件の第1枠リストにおける第2シーズンリストの当選確率(
図9では、「80%」)は、第2抽選条件の第2枠リストにおける第2シーズンリストの当選確率(
図9では、「60%」)と異なる。
【0135】
典型的には、第2抽選条件の第1枠リストにおける第2シーズンリストの当選確率は、第2抽選条件の第2枠リストにおける第2シーズンリストの当選確率よりも高い。すなわち、第2抽選条件に基づいて抽選が実行される場合、抽選条件110は、1つ目のゲーム媒体を第2シーズンリストに基づいて抽選する確率が高く、それと比較すると、2つ目のゲーム媒体を第2シーズンリストに基づいて抽選する確率は低い。
【0136】
これにより、ゲーム装置2は、ゲームの興趣性をさらに向上させることができる。具体的には、プレイヤの1回の抽選開始の操作に基づいて複数のゲーム媒体がそれぞれ異なる第2抽選リストに基づいて抽選されるため、上記実施形態で示した場合と比較して、抽選結果は多様性を有するものになる。
【0137】
この例では、第2抽選リストは第1枠リスト及び第2枠リストを含むものとして説明したが、これに限られない。第2抽選リストは、第1枠リストから第M枠リスト(Mは2以上の整数)を含み、プレイヤの1回の抽選開始の操作に基づいて、第1枠リストから第M枠リストのそれぞれから1つのゲーム媒体が抽選されてもよい。
【0138】
―変形例(4)―
ゲーム装置2は、入出力手段114が含む表示手段により、抽選に係る画面を表示してもよい。
図11を参照して、ゲーム装置2の表示画面の一例について説明する。この例では、第1シーズン、第2シーズン及び第3シーズンのそれぞれに対して、第1抽選条件、第2抽選条件及び第3抽選条件が対応するものとする。
【0139】
図11は、ゲーム装置2がプレイヤから抽選の実行に関する操作を受け付ける画面の一例を示す図である。
図11の表示画面は、アイコン表示領域d23、所有数表示領域d24、使用数表示領域d26及び抽選実行ボタンd34を含む。
【0140】
アイコン表示領域d23は、第1シーズン抽選権アイコンd10、第2シーズン抽選権アイコンd14、第3シーズン抽選権アイコンd18及びメッセージd22を含む。第1シーズン抽選権アイコンd10は、第1抽選条件が関連付けられた抽選権に対応するアイコンである。同様に、第2シーズン抽選権アイコンd14は及び第3シーズン抽選権アイコンd18は、それぞれ第2抽選条件及び第3抽選条件が関連付けられた抽選権に対応するアイコンである。メッセージd22は、第3シーズン抽選権アイコンd18に関連付けて表示されており、プレイヤが
図11の画面を表示している時点において、当該時点が属するシーズンに対応する抽選権を示している。
【0141】
所有数表示領域d24は、それぞれの抽選権がプレイヤに対して関連付けられている数を表示する。この例では、プレイヤには、第1シーズン抽選権(すなわち、第1抽選条件が関連付けられた抽選権)が0個、第2シーズン抽選権(すなわち、第2抽選条件が関連付けられた抽選権)が2個、第3シーズン抽選権(すなわち、第3抽選条件が関連付けられた抽選権)が5個関連付けられていることが、所有数表示領域d24において示されている。
【0142】
使用数表示領域d26は、プレイヤが使用する抽選権の数を表示する。この例では、プレイヤには、第1シーズン抽選権を0個、第2シーズン抽選権を1個、第3シーズン抽選権を5個使用することが、使用数表示領域d26において示されている。
【0143】
また、プレイヤは、第2シーズン抽選権の使用数増加ボタンd28、第2シーズン抽選権の使用数減少ボタンd30及び第3シーズン抽選権の使用数減少ボタンd32を操作することにより、抽選権の使用数を増減させることができる。プレイヤは、例えば、第2シーズン抽選権の使用数増加ボタンd28を押下することで第2シーズン抽選権の使用数を1個から2個以上に変更することができる。プレイヤは、他にも、例えば、第3シーズン抽選権の使用数減少ボタンd32を押下することで第3シーズン抽選権の使用数を5個から4個以下に変更することができる。
【0144】
なお、この例のプレイヤは、第1シーズン抽選権の所有数が0個であるため、第1シーズン抽選権の使用数増加ボタン及び使用数減少ボタンは表示されていない。また、第3シーズン抽選権の使用数が所有数と同じ5個であるため、第3シーズン抽選権の使用数増加ボタンは表示されていない。
【0145】
抽選実行ボタンd34は、プレイヤが操作することにより、使用数として設定された個数の抽選権を使用し、抽選を実行することができるボタンである。
【0146】
プレイヤは、例えば、
図11の画面(すなわち、第2シーズン抽選権の使用数が1個であり、第3シーズン抽選権の使用数が5個である状態)において抽選実行ボタンd34を押下することにより、第2抽選条件に基づく抽選を1回と、第3抽選条件に基づく抽選を5回とをまとめて実行することができる。
【0147】
1個の抽選権の使用に対して1つのゲーム媒体が抽選される場合、
図11の例では、プレイヤは合計6つのゲーム媒体を獲得することができる。また、
図9―
図10を参照して説明したように、第2抽選条件及び第3抽選条件の第2抽選リストが第1枠リスト及び第2枠リストを含む場合、1個の抽選権の使用に対して2つのゲーム媒体が抽選されるため、
図11の例では、プレイヤは、合計で12のゲーム媒体を獲得することができる。
【0148】
―変形例(5)―
上記実施形態は、適宜拡張することができる。例えば、第1シーズン及び第2シーズンを、第1シーズン~第Kシーズン(ただし、Kは2以上の整数であり、シーズンの数を表す)に拡張することができ、これに応じて第1抽選条件及び第2抽選条件を第1抽選条件~第K抽選条件に拡張することができる。
【0149】
また、各抽選条件の第2抽選リストは、第1枠リスト及び第2枠リストを含むものから、第1枠リスト~第M枠リスト(ただし、Mは2以上の整数であり、1つの抽選権の使用により抽選されるゲーム媒体の数を表す)を含むものに拡張することができる。
【0150】
図12を参照して、上記実施形態を拡張した場合における第k抽選条件(ただし、kはK以下1以上の整数)の一例について説明する。第k抽選条件は、第1枠リスト~第M枠リストを含む第2抽選リストと、第1シーズンリスト~第Kシーズンリストを含む第1抽選リストとを含む。
【0151】
第k抽選条件の第1枠リスト~第M枠リストのそれぞれにおいて、第kシーズンリストの当選確率は第jシーズンリスト(ただし、jはj≠kであり、K以下1以上の整数)の当選確率以上である。例えば、第1枠リストにおいて、第kシーズンリストの当選確率は80%である一方で、第kシーズンリスト以外のシーズンリストの当選確率は20/(K-1)%である。
【0152】
第1枠リストから第M枠リストの一部では、第1シーズンリスト~第Kシーズンリストのそれぞれに設定された当選確率が同一であってもよい。例えば、第M枠リストでは第1シーズンリスト~第Kシーズンリストのそれぞれの当選確率が一律で100/K%であってもよい。
【0153】
第2抽選リストが第1枠リスト~第M枠リストを含む場合、プレイヤがL個(ただし、Lは1以上の整数)の抽選権をまとめて使用したときに当該プレイヤに付与されるゲーム媒体の数はM×Lと表すことができる。
【0154】
―その他の変形例―
ゲーム装置2及びサーバ装置3少なくとも一方は、ゲームシステム1に複数含まれていてもよい。例えば、ゲームシステム1には2台以上のゲーム装置2が含まれていてもよく、ゲーム毎に異なるサーバ装置3が含まれていてもよい。
【0155】
ゲーム装置2及びサーバ装置3の少なくとも一方は、複数の装置が組み合わさったものであってもよい。例えば、サーバ装置3はwebサーバ装置とデータベースサーバ装置が組み合わさったものであってもよい。
【0156】
上記実施形態のゲームプログラムは、複数のプログラムが組み合わさって動作するものであってもよい。当該複数のプログラムの少なくとも一部は、例えばゲーム装置2のオペレーションシステム等であってもよい。
【0157】
ゲームは、ストリーミング形式で配信されるものであってもよい。すなわち、ゲームはゲーム装置2のコンピュータ70が直接実行するものに限られず、例えば、サーバ装置3がゲーム装置2の入力に基づいてゲームを実行し、ゲーム装置2ではその出力に関する情報を受信するものであってもよい。ゲーム装置2が受信するサーバ装置3の出力は、例えば、ゲームの映像及び音声等である。
【0158】
プレイヤは、単位数量の抽選権を使用することで抽選手段110を機能させることができてもよい。例えば、プレイヤは、10個の抽選権を使用することが1つのゲーム媒体を抽選することができてもよい。
【0159】
上記実施形態では、ゲーム装置2は端末装置であるとして説明したが、これに限られない。例えば、サーバ装置3が上記実施形態で説明したゲーム装置2の機能の少なくとも一部を備えてもよい。プレイヤは、サーバ装置3と通信可能な端末装置によりゲームを実行してもよい。
【0160】
上記実施形態では、付与条件は、プレイヤ経験値が累積することによって満たされる条件であるとして説明したが、これに限られない。付与条件は、プレイヤがゲーム内のパラメータを使用又は消費することによって満たすことができる条件であってもよい。例えば、付与条件は、プレイヤがゲーム内通貨をゲーム内のショップにおいて使用することによって満たされるものであってもよい。言い換えれば、プレイヤは、抽選権をゲーム内通貨により購入することができてもよい。この場合、抽選権の付与時点は、プレイヤが購入操作を行った時点となる。付与条件は、他にも、例えば、ゲームのプレイ時間及びプレイヤが所有するゲーム媒体に係る条件であってもよい。
【0161】
上記実施形態では、タイミング情報及び抽選条件の両方が抽選権に対して関連付けられる例について説明したが、これに限られない。例えば、関連付手段106は、タイミング情報を抽選権に関連付け、抽選条件を当該抽選権に関連付けなくてもよい。他にも、例えば、関連付手段106は、抽選条件を抽選権に関連付け、タイミング情報は当該抽選権に関連付けなくてもよい。
【0162】
上記実施形態では、決定手段108は、抽選権をプレイヤに対して付与した時点で、当該抽選権に関連付ける抽選条件を決定したが、これに限られない。例えば、抽選権がプレイヤに付与された時点では当該抽選権にはタイミング情報が関連付けられ、当該抽選権が使用される時点で、決定手段108が抽選条件を決定してもよい。このように、上記実施形態で説明した手順は、本開示に矛盾が生じない範囲で適宜変更されてもよい。
【0163】
上記実施形態の第1抽選リストでは、複数のゲーム媒体のそれぞれに対して、当該ゲーム媒体の当選確率が設定されているものとして説明したが、これに限られない。具体的には、第1抽選リストに基づく抽選は、複数のレアリティから一以上のレアリティを抽選するレアリティ抽選と、当該レアリティ抽選において抽選されたレアリティの複数のゲーム媒体から一以上のゲーム媒体を抽選するゲーム媒体抽選とにより行われてもよい。すなわち、ゲーム媒体は、(1)第2抽選リストによる第1抽選リストの抽選、(2)第1抽選リストにおけるレアリティ抽選及び(3)第1抽選リストにおけるゲーム媒体抽選の3段階により抽選されてもよい。
【0164】
上記実施形態では、第2抽選リストは一以上の第1抽選リストとして第1シーズンリスト及び第2シーズンリストのそれぞれの当選確率が設定されているものとして説明したが、これに限られない。第2抽選リストは、3つ以上の第1抽選リストの当選確率が設定されていてもよい。
【0165】
上記実施形態では、第1抽選条件及び第2抽選条件いずれにおいても一以上の第1抽選リストは共通であるとして説明したが、これに限られない。第1抽選条件に含まれる一以上の第1抽選リストと、第2抽選条件に含まれる一以上の第1抽選リストとは、複数のゲーム媒体のうち、少なくとも一部のゲーム媒体に設定された当選確率が異なってもよい。
【0166】
特定のシーズンに対応する第1抽選リストにおいて、他のゲーム媒体と比較して高い当選確率が設定されたゲーム媒体は、当該特定のシーズンにおけるゲームの実行を優遇するものであってもよい。すなわち、特定のシーズンで獲得した抽選権を使用することにより高い確率で抽選されるゲーム媒体は、当該特定のシーズンを有利に進めることができるものであってもよい。
【0167】
あるシーズンにおいて獲得した抽選権を使用することによっては、当該シーズンより未来のシーズンに対応するシーズンリストは抽選されなくてもよい。例えば、第2抽選条件が関連付けられた抽選権(すなわち、第2シーズンに獲得した抽選権)を使用した場合、第2シーズンの次のシーズンである第3シーズンに対応する第3シーズンリストの当選確率は0%であってもよい。
【0168】
上記実施形態により抽選されるゲーム媒体は、プレイヤキャラクタに使用又は装備等することにより当該プレイヤキャラクタを強化するものでなくてもよい。プレイヤキャラクタを強化することとは、プレイヤキャラクタが他のプレイヤキャラクタ又は非プレイヤキャラクタを攻撃したときに与えるダメージが増加すること及びプレイヤキャラクタが他のプレイヤキャラクタ又は非プレイヤキャラクタから攻撃されたときに受けるダメージが減少することを含む。上記実施形態により抽選されるゲーム媒体がプレイヤキャラクタに関連付けられているか否かによっては、当該プレイヤキャラクタと、他のプレイヤキャラクタ又は非プレイヤキャラクタと、の相互作用の結果は変わらないということもできる。
【0169】
<7.その他の実施形態>
以下のような態様も、本開示の範囲に含まれる。
【0170】
[付記1]
本開示の一態様に係るゲームプログラムは、コンピュータを、抽選を実行する抽選権をユーザに対して付与する第1付与手段104aと、第1付与手段104aが抽選権をユーザに対して付与した時点に関するタイミング情報に基づいて、複数のゲーム媒体からゲーム媒体を抽選する条件である抽選条件を決定する決定手段108と、決定手段108により決定された抽選条件に基づいてゲーム媒体を抽選する抽選手段110と、抽選手段110により抽選されたゲーム媒体をユーザに対して付与する第2付与手段104bと、として機能させる。
【0171】
[付記2]
付記1に記載のゲームプログラムにおいて、第1付与手段104aは、ユーザがゲームを進行させることにより所定条件が満たされた場合に、抽選権をユーザに対して付与し、タイミング情報に係る時点は、ユーザが所定条件を満たす時点であり、所定条件が満たされた時点であり、所定条件が満たされる時点は、ゲームを進行させることによりユーザが調整可能な時点であってもよい。
【0172】
[付記3]
付記2に記載のゲームプログラムにおいて、決定手段108は、タイミング情報に係る時点が第1期間に属する場合、第1期間に対応する第1抽選条件を抽選条件として決定する一方で、タイミング情報に係る時点が第1期間と異なる第2期間に属する場合、第2期間に対応する第2抽選条件を抽選条件として決定してもよい。
【0173】
[付記4]
付記3に記載のゲームプログラムは、コンピュータを、さらに、ユーザがゲームを進行させることにより累積する第1進行度及び第2進行度を当該ユーザに関連付けて管理する管理手段112、として機能させ、第1進行度は、第1期間及び第2期間を通して累積する一方で、第2進行度は、第1期間及び第2期間のそれぞれにおいて個別に累積し、所定条件は、第1進行度が一以上の閾値のいずれかを上回ることを含んでもよい。
【0174】
[付記5]
付記4に記載のゲームプログラムにおいて、所定条件は、第1進行度が、一以上の閾値に含まれる第1閾値と、当該第1閾値より高い第2閾値と、当該第2閾値より高い第3閾値とのそれぞれを上回ることを含み、第1閾値と第2閾値との差は、第2閾値と第3閾値との差より大きくてもよい。
【0175】
[付記6]
付記3から付記5のいずれか一つに記載のゲームプログラムにおいて、第1抽選条件及び第2抽選条件は、それぞれが、複数のゲーム媒体のそれぞれの当選確率に関する一以上の第1抽選リストと、当該一以上の第1抽選リストのそれぞれの当選確率に関する第2抽選リストとを含み、抽選手段110は、第2抽選リストに基づいて一以上の第1抽選リストの少なくとも一つを抽選するとともに、抽選された当該第1抽選リストに基づいてゲーム媒体を抽選し、一以上の第1抽選リストは、第1期間に対応する第1期間リストと、第2期間に対応する第2期間リストとを含んでもよい。
【0176】
[付記7]
付記6に記載のゲームプログラムにおいて、第1抽選条件に含まれる第2抽選リストにおいて、第1期間リストに関連付けられた当選確率は、第2期間リストに関連付けられた当選確率以上であり、第2抽選条件に含まれる第2抽選リストにおいて、第2期間リストに関連付けられた当選確率は、第1期間リストに関連付けられた当選確率以上であってもよい。
【0177】
[付記8]
付記6又は付記7に記載のゲームプログラムにおいて、第2抽選リストは、第1枠リスト及び第2枠リストを含み、第1枠リストにおける第1期間リストの当選確率は、第2枠リストにおける第1期間リストの当選確率とは異なり、抽選手段110は、ユーザによる抽選権の使用に関する操作毎に、第1抽選及び第2抽選を実行し、第1抽選は、第2抽選リストとして第1枠リストを使用した抽選であり、第2抽選は、第2抽選リストとして第2枠リストを使用した抽選であってもよい。
【0178】
[付記9]
本開示の他の一態様に係るゲーム装置2は、抽選を実行する抽選権をユーザに対して付与する第1付与部と、第1付与部が抽選権をユーザに対して付与した時点に関するタイミング情報に基づいて、複数のゲーム媒体からゲーム媒体を抽選する条件である抽選条件を決定する決定部と、決定部により決定された抽選条件に基づいてゲーム媒体を抽選する抽選部と、抽選部により抽選されたゲーム媒体をユーザに対して付与する第2付与部と、を備える。
【0179】
[付記10]
本開示の他の一態様に係るゲームシステム1は、抽選を実行する抽選権をユーザに対して付与する第1付与部と、第1付与部が抽選権をユーザに対して付与した時点に関するタイミング情報に基づいて、複数のゲーム媒体からゲーム媒体を抽選する条件である抽選条件を決定する決定部と、決定部により決定された抽選条件に基づいてゲーム媒体を抽選する抽選部と、抽選部により抽選されたゲーム媒体をユーザに対して付与する第2付与部と、を備える。
【符号の説明】
【0180】
1 ゲームシステム
2 ゲーム装置
70 コンピュータ
104 付与手段
104a 第1付与手段
104b 第2付与手段
108 決定手段
110 抽選手段
112 管理手段