(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141754
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】歩留率算出装置、歩留率算出方法、及び歩留率算出プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/04 20120101AFI20241003BHJP
G06Q 10/30 20230101ALI20241003BHJP
G05B 19/418 20060101ALN20241003BHJP
【FI】
G06Q50/04
G06Q10/30
G05B19/418 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053569
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平井 博之
【テーマコード(参考)】
3C100
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
3C100AA29
3C100AA56
3C100AA70
3C100BB13
3C100BB15
3C100BB27
3C100BB33
3C100CC02
3C100EE12
5L049CC03
5L050CC03
(57)【要約】
【課題】成型機を用いて樹脂から製品成形を行う場合に、完成品以外に廃棄となる部分の消費量を加味して、高精度に歩留率を算出すること。
【解決手段】本実施の形態に係る歩留率算出装置は、製品である親品目と、親品目を成形する材料である1又は複数の樹脂、各樹脂の構成数とを関連付けて登録したマスタと、製造実績入力画面上でのオペレータの操作に応じて、製造実績番号、製造日、製品である受入品目、受注数、不良数、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、パージ量が指定されると、合計樹脂量を、(受入数+不良数)×(1個当たりの製品重量+1個当たりのランナー重量)+パージ量で算出し、基準樹脂量を、受入品目をキーとして前記マスタから取得した各樹脂について、(受入数+不良数)×前記マスタの当該樹脂の構成数で算出した基準使用量の合計で算出し、歩留率を基準樹脂量/合計樹脂量で算出する製造実績入力手段を備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備え、成型機を用いて樹脂から製品成形を行う場合の歩留率を算出する歩留率算出装置であって、
前記制御部は、
製品である親品目と、親品目を成形する材料である1又は複数の樹脂、各樹脂の構成数とを関連付けて登録したマスタにアクセス可能に構成されており、
製造実績入力画面上でのオペレータの操作に応じて、製造実績番号、製造日、製品である受入品目、受注数、不良数、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、パージ量が指定されると、合計樹脂量を、(受入数+不良数)×(1個当たりの製品重量+1個当たりのランナー重量)+パージ量で算出し、基準樹脂量を、受入品目をキーとして前記マスタから取得した各樹脂について、(受入数+不良数)×前記マスタの当該樹脂の構成数で算出した基準使用量の合計で算出し、歩留率を基準樹脂量/合計樹脂量で算出する製造実績入力手段を備えたことを特徴とする歩留率算出装置。
【請求項2】
前記製造実績入力手段は、製造実績番号、製造日、受入品目、合計数量、受入数、不良数、設備、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、再稼働回数、パージ量、合計樹脂量、基準樹脂量を含む製造実績データを記憶エリアに登録することを特徴とする請求項1に記載の歩留率算出装置。
【請求項3】
前記制御部は、さらに、
製品別に当月分について、前記製造実績データを集計した製品別の歩留計算書を作成する歩留分析手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の歩留率算出装置。
【請求項4】
前記制御部は、さらに、
設備別及び製品別に当月分について、前記製造実績データを集計した設備-製品別の歩留計算書を作成する歩留分析手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の歩留率算出装置。
【請求項5】
制御部を備えた情報処理装置が実行する歩留率算出方法であって、
前記制御部は、
製品である親品目と、親品目を成形する材料である1又は複数の樹脂、各樹脂の構成数とを関連付けて登録したマスタにアクセス可能に構成されており、
前記制御部において実行される、
製造実績入力画面上でのオペレータの操作に応じて、製造実績番号、製造日、製品である受入品目、受注数、不良数、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、パージ量が指定されると、合計樹脂量を、(受入数+不良数)×(1個当たりの製品重量+1個当たりのランナー重量)+パージ量で算出し、基準樹脂量を、受入品目をキーとして前記マスタから取得した各樹脂について、(受入数+不良数)×前記マスタの当該樹脂の構成数で算出した基準使用量の合計で算出し、歩留率を基準樹脂量/合計樹脂量で算出する製造実績入力工程を含むことを特徴とする歩留率算出方法。
【請求項6】
制御部を備えた情報処理装置に実行させるための歩留率算出プログラムであって、
前記制御部は、
製品である親品目と、親品目を成形する材料である1又は複数の樹脂、各樹脂の構成数とを関連付けて登録したマスタにアクセス可能に構成されており、
前記制御部において、
製造実績入力画面上でのオペレータの操作に応じて、製造実績番号、製造日、製品である受入品目、受注数、不良数、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、パージ量が指定されると、合計樹脂量を、(受入数+不良数)×(1個当たりの製品重量+1個当たりのランナー重量)+パージ量で算出し、基準樹脂量を、受入品目をキーとして前記マスタから取得した各樹脂について、(受入数+不良数)×前記マスタの当該樹脂の構成数で算出した基準使用量の合計で算出し、歩留率を基準樹脂量/合計樹脂量で算出する製造実績入力工程をコンピュータに実行させるための歩留率算出プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歩留率算出装置、歩留率算出方法、及び歩留率算出プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、成型機を用いて樹脂から製品成形を行っている製造業において、完成品以外に廃棄となる部分(ランナー、パージ作業による不良材料)がある。従来、歩留率を算出する装置として、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1では、成型機を用いて樹脂から製品成形を行う場合に、完成品以外に廃棄となる部分の消費量を加味して、高精度に歩留率を算出することに関して何等記載されていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、成型機を用いて樹脂から製品成形を行う場合に、完成品以外に廃棄となる部分の消費量を加味して、高精度に歩留率を算出することが可能な歩留率算出装置、歩留率算出方法、及び歩留率算出プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備え、成型機を用いて樹脂から製品成形を行う場合の歩留率を算出する歩留率算出装置であって、前記制御部は、製品である親品目と、親品目を成形する材料である1又は複数の樹脂、各樹脂の構成数とを関連付けて登録したマスタにアクセス可能に構成されており、製造実績入力画面上でのオペレータの操作に応じて、製造実績番号、製造日、製品である受入品目、受注数、不良数、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、パージ量が指定されると、合計樹脂量を、(受入数+不良数)×(1個当たりの製品重量+1個当たりのランナー重量)+パージ量で算出し、基準樹脂量を、受入品目をキーとして前記マスタから取得した各樹脂について、(受入数+不良数)×前記マスタの当該樹脂の構成数で算出した基準使用量の合計で算出し、歩留率を基準樹脂量/合計樹脂量で算出する製造実績入力手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、前記製造実績入力手段は、製造実績番号、製造日、受入品目、合計数量、受入数、不良数、設備、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、再稼働回数、パージ量、合計樹脂量、基準樹脂量を含む製造実績データを記憶エリアに登録することにしてもよい。
【0008】
また、本発明の一態様によれば、前記制御部は、さらに、製品別に当月分について、前記製造実績データを集計した製品別の歩留計算書を作成する歩留分析手段を備えることにしてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様によれば、前記制御部は、さらに、設備別及び製品別に当月分について、前記製造実績データを集計した設備-製品別の歩留計算書を作成する歩留分析手段を備えることにしてもよい。
【0010】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置が実行する歩留率算出方法であって、前記制御部は、製品である親品目と、親品目を成形する材料である1又は複数の樹脂、各樹脂の構成数とを関連付けて登録したマスタにアクセス可能に構成されており、前記制御部において実行される、前記製造実績入力画面上でのオペレータの操作に応じて、製造実績番号、製造日、製品である受入品目、受注数、不良数、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、パージ量が指定されると、合計樹脂量を、(受入数+不良数)×(1個当たりの製品重量+1個当たりのランナー重量)+パージ量で算出し、基準樹脂量を、受入品目をキーとして前記マスタから取得した各樹脂について、(受入数+不良数)×前記マスタの当該樹脂の構成数で算出した基準使用量の合計で算出し、歩留率を基準樹脂量/合計樹脂量で算出する製造実績入力工程を含むことを特徴とする。
【0011】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置に実行させるための歩留率算出プログラムであって、前記制御部は、製品である親品目と、親品目を成形する材料である1又は複数の樹脂、各樹脂の構成数とを関連付けて登録したマスタにアクセス可能に構成されており、前記制御部において、前記製造実績入力画面上でのオペレータの操作に応じて、製造実績番号、製造日、製品である受入品目、受注数、不良数、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、パージ量が指定されると、合計樹脂量を、(受入数+不良数)×(1個当たりの製品重量+1個当たりのランナー重量)+パージ量で算出し、基準樹脂量を、受入品目をキーとして前記マスタから取得した各樹脂について、(受入数+不良数)×前記マスタの当該樹脂の構成数で算出した基準使用量の合計で算出し、歩留率を基準樹脂量/合計樹脂量で算出する製造実績入力工程をコンピュータに実行させるための歩留率算出プログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、成型機を用いて樹脂から製品成形を行う場合に、完成品以外に廃棄となる部分の消費量を加味して、高精度に歩留率を算出することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本実施の形態の歩留率算出装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、製造構成マスタ(親)の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、製造構成マスタ(子)の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、品目マスタの構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、設備マスタの構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施の形態における歩留率算出装置の制御部の全体の処理の概略を説明するためのフローを示す図である。
【
図7】
図7は、本実施の形態における歩留率算出装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
【
図8】
図8は、本実施の形態における歩留率算出装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
【
図9】
図9は、本実施の形態における歩留率算出装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
【
図10】
図10は、本実施の形態における歩留率算出装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係る歩留率算出装置、歩留率算出方法、及び歩留率算出プログラムの実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0015】
[1.概要]
例えば、成型機を用いて樹脂から製品成形を行っている製造業において、完成品以外に廃棄となる部分(ランナー、パージ作業による不良材料)がある。「ランナー」とは、複数取の成形における、樹脂の通り道で発生する不要材である。「パージ」とは、設備再稼働(初回稼働、チョコ停における再稼働)時による、加熱筒に残った不要材を除去する作業をいう。
【0016】
従来、歩留率を算出する場合に、完成品以外に廃棄となる部分(ランナー、パージ作業による不良材料)を加味していなかった。また、材料消費量の内訳が分からず歩留分析が十分にできないケースが多い。また、原価管理上も上記不要材料は棚差として処理をしていることが多く、指示書単位での消費量として見なせていないケースが多い。
【0017】
そこで、本実施の形態では、成型機を用いて樹脂から製品成形を行う場合に、完成品以外に廃棄となる部分の消費量を加味して、高精度に歩留率を算出する。また、ランナーの実重量、パージ作業における不要材料の情報をシステム上保持し、これらの情報を利用して、材料消費量の計算を実施する。また、マスタ上保持している、基準重量、基準ランナー重量との比較、設備毎の再稼働時の基準パージ量等と比較する事で、歩留分析に活用する。
【0018】
本実施の形態によれば、成型機を用いて樹脂から製品成形を行う場合に、完成品以外に廃棄となる部分の消費量を加味して歩留率を算出することで、高精度に歩留率を算出することができる。また、ランナー、パージ作業による不要材料を含めて材料消費量の計算を行うことにより、材料消費量の精緻化が可能となり、原価管理を向上させることができる。また、使用設備-製品毎に歩留計算を行うことで、設備要因での歩留悪化の把握が可能となり、使用設備の検討、メンテナンス・設備投資等の判断に活用することができる。
【0019】
本発明の歩留率算出装置は、例えば、化学等の業界で広く利用することができる。
【0020】
[2.構成]
本実施形態に係る歩留率算出装置100の構成について、
図1を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の歩留率算出装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
歩留率算出装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、歩留率算出装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0022】
歩留率算出装置100は、
図1に示すように、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。歩留率算出装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0023】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、歩留率算出装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、歩留率算出装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する記憶部106に格納されるデータは、サーバ200に格納されてもよい。
【0024】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。また、「出力」とは、出力装置114のモニタに表示することや出力装置114のプリンタで印刷することを含む。また、モニタ114に表示される情報に対して入力装置112等でユーザが操作等をすることを、「UIを介したユーザ操作」と記載する場合がある。
【0025】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。また、記憶部106は、製造構成マスタ(親)106aと、製造構成マスタ(子)106bと、品目マスタ106cと、設備マスタ106dと、製造実績データ、歩留計算書等を格納する。
図2は、製造構成マスタ(親)106aの構成例を示す図である。
図3は、製造構成マスタ(子)106bの構成例を示す図である。
図4は、品目マスタ106cの構成例を示す図である。
図5は、設備マスタ106dの構成例を示す図である。
【0026】
製造構成マスタ(親)106aは、製品毎の基準ランナー重量(g)及び基準歩留率を設定したマスタであり、
図2に示すように、親品目、基準ランナー重量(g)と、基準歩留率を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。親品目はキー項目となる。同図に示す例では、1行目は、親品目「A001」、基準ランナー重量(g)「0.8」、基準歩合率「0.97」となっている。
【0027】
製造構成マスタ(子)106bは、製品を構成する構成品とその構成数を設定したマスタであり、
図3に示すように、親品目、構成番号、構成品目、構成数(g)を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。親品目及び構成番号はキー項目となる。同図に示す例では、1行目は、親品目「A001」、構成番号「10」、構成品目「B001」、構成数(g)「10g」、2行目は、親品目「A001」、構成番号「20」、構成品目「B002」、構成数(g)「20g」となっている。
【0028】
品目マスタ106cは、品目毎に名称及び単位を設定したマスタであり、
図4に示すように、品目、名称、単位を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。品目はキー項目となる。同図に示す例では、1行目は、品目「A001」、名称「製品A」、単位「個」、3行目は、品目「B001」、名称「樹脂A」、単位「g」、4行目は、品目「B002」、名称「樹脂B」、単位「g」となっている。
【0029】
製造構成マスタ(親)106a、製造構成マスタ(子)106b、及び品目マスタ106cを纏めて「マスタ」と総称する。製造構成マスタ(親)106a、製造構成マスタ(子)106b、及び品目マスタ106cは、統合して構成してもよいし、分割して構成してもよい。
【0030】
設備マスタ106dは、設備毎に、購入時期、前回メンテナンス、基準パージ量を設定したマスタであり、
図5に示すように、設備、名称、購入時期、前回メンテナンス、基準パージ量を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。設備はキー項目となる。同図に示す例では、1行目は、設備「A」、名称「設備A」、購入時期「2015/4/1」、前回メンテナンス「2022/4/1」、基準パージ量「100」、2行目は、設備「B」、名称「設備B」、購入時期「2022/10/1」、基準パージ量「90」となっている。
【0031】
製造実績データは、製造実績番号、製造日、受入品目コード、受入品目、合計数量、受入数、不良数、設備、製品重量/個(1個当たりの製品重量)、ランナー重量/個(1個当たりのランナー重量)、再稼働回数、パージ量、合計樹脂量、基準樹脂量を含んでいてもよい。
【0032】
制御部102は、歩留率算出装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0033】
制御部102は、記憶部106に格納される、製造構成マスタ(親)106a、製造構成マスタ(子)106b、品目マスタ106c、設備マスタ106d、製造実績データ、歩留計算書等にアクセス可能に構成されている。なお、製造構成マスタ(親)106a、製造構成マスタ(子)106b、品目マスタ106c、設備マスタ106d、製造実績データ、歩留計算書等は、他の場所(例えば、サーバ200)に格納されていてもよく、制御部102がアクセス可能な構成であればよい。
【0034】
制御部102は、機能概念的に、製造実績入力部102aと、歩留分析処理部102bと、マスタメンテ部102cと、画面表示制御部102dと、を備えている。
【0035】
製造実績入力部102aは、例えば、モニタ114に表示される製造実績入力画面上でのオペレータの操作に応じて、製造実績番号、製造日、製品である受入品目、受注数、不良数、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、パージ量が指定されると、合計樹脂量を、(受入数+不良数)×(1個当たりの製品重量+1個当たりのランナー重量)+パージ量で算出し、基準樹脂量を、受入品目をキーとして第1のマスタから取得した構成品目の各樹脂について、(受入数+不良数)×第1のマスタの当該樹脂の構成数で算出した基準使用量の合計で算出し、歩留率を基準樹脂量/合計樹脂量で算出する。
【0036】
製造実績入力部102aは、さらに、製造実績番号、製造日、受入品目、合計数量、受入数、不良数、設備、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、再稼働回数、パージ量、合計樹脂量、基準樹脂量を含む製造実績データを記憶部106に登録する。
【0037】
歩留分析処理部102bは、製品別に当月分について製造実績データを集計した製品別の歩留計算書を作成して、モニタ114に表示される歩留分析画面に表示出力すると共に、記憶部106に登録する。
【0038】
また、歩留分析処理部102bは、設備別及び製品別に当月分について製造実績データを集計した設備-製品別の歩留計算書を作成して、モニタ114に表示される歩留分析画面に表示出力すると共に、記憶部106に登録する。
【0039】
マスタメンテ部102cは、例えば、モニタ114に表示されるマスタメンテ画面上でのオペレータの操作に応じて、製造構成マスタ(親)106a、製造構成マスタ(子)106b、品目マスタ106c、設備マスタ106d構成マスタ106aに対してデータの入力・追加・変更・更新等の編集を行う。
【0040】
画面表示制御部102dは、モニタ114に表示する各種画面(例えば、製造実績入力画面、歩留分析画面、マスタメンテ画面等)の表示及び画面上での入力の受付を制御する。
【0041】
[3.具体例]
図1~
図10を参照して、本実施の形態における歩留率算出装置100の制御部102の処理の具体例について説明する。
【0042】
(3-1.全体の処理)
図6は、本実施の形態における歩留率算出装置100の制御部102の全体の処理の概略を説明するためのフローを示す図である。
図6を参照して、本実施の形態における歩留率算出装置100の制御部102の全体の処理の概略を説明する。
【0043】
製造工程では、作業指示に基づき、成形機を用いて製造が行われる(T1)。製造実績入力のために、停止回数、パージ量等についてもデータを控えておく。
【0044】
次に、製造(T1)の結果をデータ登録する。出来高だけでなく、ランナー重量・パージ量、不良数等の登録を行う。具体的には、製造実績入力部102aは、製造実績入力処理を実行する(T2)。具体的には、製造実績入力処理では、製造実績入力部102aは、例えば、モニタ114に表示される製造実績入力画面上でのオペレータの操作に応じて、製造実績番号、製造日、製品である受入品目、受注数、不良数、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、パージ量が指定されると、合計樹脂量を、(受入数+不良数)×(1個当たりの製品重量+1個当たりのランナー重量)+パージ量で算出し、基準樹脂量を、受入品目をキーとして第1のマスタから取得した構成品目の各樹脂について、(受入数+不良数)×第1のマスタの当該樹脂の構成数で算出した基準使用量の合計で算出し、歩留率を基準樹脂量/合計樹脂量で算出する。
【0045】
製造実績入力部102aは、さらに、製造実績番号、製造日、受入品目、合計数量、受入数、不良数、設備、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、再稼働回数、パージ量、合計樹脂量、基準樹脂量を含む製造実績データを記憶部106に登録する。
【0046】
次に、月末等のタイミングで、歩留率の分析を行う。具体的には、歩留分析処理部102bは、歩留分析処理を実行する(T3)。具体的には、歩留分析処理では、歩留分析処理部102bは、製品別や設備-製品別に当月分について製造実績データを集計した製品別の歩留計算書を作成して、モニタ114に表示される歩留分析画面に表示出力すると共に、記憶部106に登録する。
【0047】
(3-2.サンプルデータ)
図7~
図10は、本実施の形態における歩留率算出装置100の制御部102の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図7~
図10を参照して、本実施の形態における歩留率算出装置100の制御部102の処理の具体例を説明する。以下では、上記
図2~
図5のマスタの構成例を使用した場合の例を説明する。
【0048】
(T2:製造実績入力処理)
図7及び
図8を参照して、製造実績入力処理の具体例を説明する。製造実績入力部102aは、例えば、モニタ114に表示される製造実績入力画面上でのオペレータの操作に応じて、製造実績番号、製造日、製品である受入品目、受注数、不良数、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、パージ量が指定されると、合計樹脂量を、(受入数+不良数)×(1個当たりの製品重量+1個当たりのランナー重量)+パージ量で算出し、基準樹脂量を、受入品目をキーとして第1のマスタから取得した構成品目の各樹脂について、(受入数+不良数)×第1のマスタの当該樹脂の構成数で算出した基準使用量の合計で算出し、歩留率を基準樹脂量/合計樹脂量で算出し、製造実績番号、製造日、受入品目、合計数量、受入数、不良数、設備、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、再稼働回数、パージ量、合計樹脂量、基準樹脂量を含む製造実績データを記憶部106に登録する。
【0049】
図7は、製造実績入力画面400の表示例を示す図である。製造実績入力画面400では、完成数、実際の製品重量や、関連する消費材料を登録する事で使用量の計算を行う。精緻な使用量の計算、把握が可能となる。製品毎に実際の投入数量の把握が精緻になることで、各製品の原価管理精度向上へつながる。
【0050】
製造実績入力画面400は、メインエリア401と、払出明細402と、不図示の登録ボタンとを備えている。メインエリア401は、製造実績番号、事業所、製造日、受入品目、設備、受入数、不良数、製品重量/個、ランナー重量/個、再稼働回数、パージ量、合計樹脂量、基準樹脂量、歩留率の指定欄を備えている。払出明細402は、行毎に、払出品目、使用量、基準使用量の指定欄を備えている。不図示の登録ボタンを押すと、画面の入力(表示)内容に応じた製造実績データが記憶部106に登録される。
【0051】
オペレータは、メインエリア401において、製造実績番号、事業所、製造日、受入品目、設備、受入数、不良数、製品重量/個、ランナー重量/個、再稼働回数、パージ量を入力する。合計樹脂量、基準樹脂量、歩留率は、製造実績入力部102aにより自動計算されて自動表示される(オペレータは入力不可となっている)。
【0052】
ここで、「受入数」は、良品での完成数である。「品重量/個」は、1個当たりの製品重量(実重量)である。「ランナー重量/個」は、1個当たりのランナー重量(実重量)である。「再稼働回数」は、設備の再稼働回数である。「パージ量」は、再稼働時等における、パージ作業における不要材料である。
【0053】
「合計樹脂量」は、(受入数+不良数)×(製品重量/個+ランナー重量/個)+パージ量で算出する。基準樹脂量は、払出明細の基準使用量の合計値で算出する。「歩留率」は、基準樹脂量/合計樹脂量で算出する。
【0054】
払出明細402において、払出品目、使用量、基準使用量は、製造実績入力部102aにより自動算出されて自動表示される。払出品目は、受入品目をキーとして、製造構成マスタ(子)106bの構成品目が自動表示される。「使用量」は、合計樹脂量より、製造構成マスタ(子)106bの使用樹脂の構成割合で計算する。「基準使用量」は、受入品目(親)の製造数(受入数+不良数)×製造構成マスタ(子)106bの構成数で算出する。
【0055】
図7に示す例では、メインエリア401では、オペレータにより製造実績番号「SZ0001」、事業所「XXXXX:〇×工場」、製造日「2022/07/01」、受入品目「A001:製品A」、設備「A:設備A」、受入数「998個」、不良数「2個」、製品重量/個「30.1g」、ランナー重量/個「0.9g」、再稼働回数「3回」、パージ量「320g」が入力される。
【0056】
払出明細402では、払出品目が、受入品目「A001」をキーとして、製造構成マスタ(子)106bの構成品目「B001:樹脂A」と構成品目「B002:樹脂B」が自動表示される。また、払出品目「B001:樹脂A」の基準使用量が、受入品目「A001」の製造数(受入数「998」+不良数「2」)×製造構成マスタ(子)106bの「B001:樹脂A」の構成数「10」=10,000で算出されて自動表示される。また、払出品目「B002:樹脂B」の基準使用量が、受入品目「A001」の製造数(受入数「998」+不良数「2」)×製造構成マスタ(子)106bの「B002:樹脂B」の構成数「20」=20,000で算出されて自動表示される。
【0057】
メインエリア401の合成樹脂量は、(受入数「998」+不良数「2」)×(製品重量/個「30.1g」+ランナー重量/個「0.9g」)+パージ量「320g」=31.320gで算出されて自動表示される。払出明細402の払出品目「B001:樹脂A」使用量は、合成樹脂量「31.320」×製造構成マスタ(子)106bの「B001:樹脂A」の構成割合「10/(10+20)」=10.440gで算出されて自動表示される。また、払出品目「B001:樹脂A」の使用量は、合成樹脂量「31.320」×製造構成マスタ(子)106bの「B002:樹脂B」の構成割合「20/(10+20)」=20.880gで算出されて自動表示される。
【0058】
メインエリア401の基準樹脂量は、払出明細401の基準使用量の合計値(10,000+20,000)が算出されて、自動表示される。メインエリア401の「歩留率」は、基準樹脂量「30.000」/合計樹脂量「31.320」=0.958で算出されて自動表示される。
【0059】
不図示の登録ボタンを押すと、画面の入力(表示)内容に応じた製造実績データが登録される。
【0060】
図8は、登録される製造実績データの例を示す図である。製造実績データは、製造実績番号、製造日、受入品目コード、受入品目、合計数量、受入数、不良数、設備、製品重量/個(1個当たりの製品重量)、ランナー重量/個(1個当たりのランナー重量)、再稼働回数、パージ量、合計樹脂量、基準樹脂量、歩留率の項目を備えている。
【0061】
(T3:歩留分析処理)
図9及び
図10を参照して、歩留分析処理の具体例を説明する。歩留分析処理部102bは、例えば、モニタ114に表示される歩留分析画面上でのオペレータの操作に応じて、製造実績データに基づいて、製品別や設備・製品別の歩留計算書を作成して、表示出力すると共に、記憶部106に登録する。
【0062】
製品別の歩留計算書では、製造実績データを製品別に当月分を集計する。
図9は、製品別の歩留計算書の例を示す図である。
図9は、
図8の製造実績データに基づいて作成した場合を示している。
【0063】
製品別の歩留計算書は、
図9に示すように、受入品目コード、受入品目、合計数量、受入数、不良数、不良率、設備コード、設備、1個当たり製品重量、基準)製品重量、差異)製品重量、1個当たりランナー重量、基準)ランナー重量、差異)ランナー重量、再稼働回数、パージ量、基準パージ量、差異)パージ量、合計樹脂量、基準樹脂量、差異)樹脂使用量、歩留率、基準)、歩留率、差異)歩留率の項目を備えている。
【0064】
「受入品目コード」は、製造実績データより取得する。受入品目は、製造実績データより取得する。「合計数量」は、製造実績データの受入数の合計+不良数の合計である。「受入数」は、製造実績データの受入数の合計である。「不良数」は、製造実績データの不良数の合計である。「不良率」は、受入数の合計/不良数の合計で算出する。「設備コード」は、製造実績データから取得する(設備別の場合に表示される)。「設備」は、製造実績データから取得する(設備別の場合表示される)。
【0065】
「1個当たりの製品重量」は、製造実績データの製品重量/個から取得する。「基準)製品重量」は、製造構成マスタ(子)106bの構成数の合計から取得する。「差異)製品重量」は、「1個当たりの製品重量」-「基準)製品重量」で算出する。「1個当たりランナー重量」は、製造実績データのランナー重量/個から取得する。「基準)ランナー重量」は、製造構成マスタ(親)106aのランナー重量から取得する。「差異)ランナー重量」は、「1個当たりランナー重量」-「基準)ランナー重量」で算出する。「再稼働回数」は、製造実績データの再稼働回数の合計とする。
【0066】
「パージ量」は、製造実績データのパージ量の合計とする。「基準パージ量」は、設備マスタ106dの設備別の基準パージ量×製造実績データの再稼働回数で算出する。
図9の例では、100×3+90×1+90×0+100×4=790となる。「差異)パージ量」は、「パージ量」-「基準パージ量」で算出する。
【0067】
「合計樹脂量」は製造実績データの合計樹脂量とする。「基準樹脂量」は、製造実績データの基準樹脂量の合計とする。「差異)樹脂使用量」は、「合計樹脂量」-「基準樹脂量」で算出する。「歩留率」は、「基準樹脂量」/「合計樹脂量」で算出する。「基準(歩留率)」は、製造構成マスタ(親)106aの受入品目に紐づく歩留率を取得する。「差異)歩留率」は、「歩留率」-「基準(歩留率)」で算出する。
【0068】
設備-製品別の歩留計算書では、製造実績データを設備別及び製品別に当月分を集計する。製品別の当月合計だけでなく、設備別の状況確認が可能となっている。設備別に確認して、メンテナンス情報を確認することによって、どの設備での製造の効率が良いか、また性能が落ちていないかの確認・判断が可能となっている。
【0069】
図10は、設備-製品別分析の歩留計算書の例を示す図である。
図10は、
図8の製造実績データに基づいて作成した場合を示している。
【0070】
設備-製品別の歩留計算書は、
図10に示すように、設備コード、設備名、導入時期、メンテナンス時期、基準パージ量(設備マスタ106dの基準パージ量)、受入品目コード、受入品目、合計数量、受入数、不良数、不良率、設備コード、設備、1個当たり製品重量、基準)製品重量、差異)製品重量、1個当たりランナー重量、基準)ランナー重量、差異)ランナー重量、再稼働回数、パージ量、基準パージ量、差異)パージ量、合計樹脂量、基準樹脂量、差異)樹脂使用量、歩留率、基準)、歩留率、差異)歩留率の項目を備えている。
【0071】
同図に示す例では、設備Aの方が、設備Bより再稼働回数が多く(設備Aの再稼働回数「7+9」、設備Bの再稼働回数「1+2」、パージ作業における不良材料が多く発生しており(設備Aのパージ量「700+980」、設備Bのパージ量「90+180」)、
、不良率についても高い状態にある(設備Aの不良率「0.4%、0.7%」、設備Bの不良率「0.2%、0.1%」)。このように、設備Aは設備Bより歩留が悪い状態である(設備Aの歩留率「0.956,0.884」、設備Bの歩留率「0.964、0.905%」)。このため、設備Aの性能が落ちてきている事が予想できる。このように、設備-製品別の歩留計算書は、設備の点検、再購入等の検討に活用ができる。
【0072】
以上説明したように、本実施の形態によれば、製品である親品目と、親品目を成形する材料である1又は複数の樹脂、各樹脂の構成数とを関連付けて登録したマスタと、製造実績入力画面上でのオペレータの操作に応じて、製造実績番号、製造日、製品である受入品目、受注数、不良数、1個当たりの製品重量、1個当たりのランナー重量、パージ量が指定されると、合計樹脂量を、(受入数+不良数)×(1個当たりの製品重量+1個当たりのランナー重量)+パージ量で算出し、基準樹脂量を、受入品目をキーとして前記マスタから取得した各樹脂について、(受入数+不良数)×前記マスタの当該樹脂の構成数で算出した基準使用量の合計で算出し、歩留率を基準樹脂量/合計樹脂量で算出する製造実績入力部102aを備えているので、成型機を用いて樹脂から製品成形を行う場合に、完成品以外に廃棄となる部分の消費量を加味して、高精度に歩留率を算出することが可能になる。
【0073】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0074】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0075】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0076】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0077】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0078】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0079】
また、歩留率算出装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0080】
例えば、歩留率算出装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて歩留率算出装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0081】
また、このコンピュータプログラムは、歩留率算出装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0082】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0083】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0084】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0085】
また、歩留率算出装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、歩留率算出装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0086】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【符号の説明】
【0087】
100 歩留率算出装置
102 制御部
102a 製造実績入力部
102b 歩留分析処理部
102c マスタメンテ部
102d 画面表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 製造構成マスタ(親)
106b 製造構成マスタ(子)
106c 品目マスタ
106d 設備マスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク