(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141796
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】アプリケーションが使用する帯域の制御
(51)【国際特許分類】
H04W 28/20 20090101AFI20241003BHJP
H04W 4/44 20180101ALI20241003BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20241003BHJP
H04W 88/16 20090101ALI20241003BHJP
H04W 4/90 20180101ALI20241003BHJP
G06Q 50/26 20240101ALI20241003BHJP
【FI】
H04W28/20
H04W4/44
H04W72/0457
H04W88/16
H04W4/90
G06Q50/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053634
(22)【出願日】2023-03-29
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和2年度、国立研究開発法人情報通信研究機構「Beyond 5G 超大容量無線通信を支える次世代エッジクラウドコンピューティング基盤の研究開発委託研究/Beyond 5Gに向けた革新的高速大容量データ転送ハードウェア開発と高機能エッジクラウド情報処理基盤の研究開発」、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】319010088
【氏名又は名称】楽天モバイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180002
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 君雄
(74)【代理人】
【識別番号】100187126
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 渉
(74)【代理人】
【識別番号】100195235
【弁理士】
【氏名又は名称】森 知紀
(72)【発明者】
【氏名】堀内 遥
(72)【発明者】
【氏名】田中 紗季
【テーマコード(参考)】
5K067
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5K067AA12
5K067DD11
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5L049CC35
5L050CC35
(57)【要約】
【課題】 遠隔治療において継続的な通信を担保すること。
【解決手段】 通信制御装置は、1又は複数の第1プロセッサを有し、前記1又は複数の第1プロセッサは、目的地までのルート走行時に緊急車両と通信予定のエッジ装置を検索することと、検索されるエッジ装置が制御する通信帯域においてアプリケーションに割り当て可能な空き帯域を算出することと、算出される空き帯域に応じて、前記通信帯域の割り当ての変更内容を決定することと、決定される変更内容に従って前記通信帯域の割り当てを変更するように前記エッジ装置へ依頼することとを実行する。エッジ装置は、1又は複数の第2プロセッサを有し、前記1又は複数の第2プロセッサは、アプリケーションの処理を実行することと、前記通信制御装置から依頼される変更内容に従って、アプリケーションに対して割り当てる通信帯域を変更することとを実行する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信制御装置とエッジ装置とを有する帯域制御システムであって、
前記通信制御装置は、
1又は複数の第1プロセッサを有し、
前記1又は複数の第1プロセッサは、
目的地までのルート走行時に緊急車両と通信予定のエッジ装置を検索することと、
検索されるエッジ装置が制御する通信帯域においてアプリケーションに割り当て可能な空き帯域を算出することと、
算出される空き帯域に応じて、前記通信帯域の割り当ての変更内容を決定することと、
決定される変更内容に従って前記通信帯域の割り当てを変更するように前記エッジ装置へ依頼することと
を含む第1処理を実行し、
前記エッジ装置は、
1又は複数の第2プロセッサを有し、
前記1又は複数の第2プロセッサは、
アプリケーションの処理を実行することと、
前記通信制御装置から依頼される変更内容に従って、アプリケーションに対して割り当てる通信帯域を変更することと
を含む第2処理を実行する
帯域制御システム。
【請求項2】
前記決定することは、
前記空き帯域が所定の閾値以上である場合、遠隔治療アプリケーションの帯域を所定の帯域まで増加させると決定すること
を含む請求項1に記載の帯域制御システム。
【請求項3】
前記決定することは、
前記空き帯域が所定の閾値未満である場合、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの帯域を減少させるとともに、遠隔治療アプリケーションの帯域を所定の帯域まで増加させると決定すること
を含む請求項1に記載の帯域制御システム。
【請求項4】
前記決定することは、
前記空き帯域が所定の不足閾値未満である場合、遠隔治療アプリケーションに専用のネットワークスライスを割り当てると決定すること
を含む請求項1に記載の帯域制御システム。
【請求項5】
前記算出することは、
前記エッジ装置において実行中のアプリケーションに割り当てられて使用される使用帯域を監視することと、
前記使用帯域に基づいて空き帯域を算出することと
を含む請求項1に記載の帯域制御システム。
【請求項6】
前記第1処理は、
前記緊急車両の通信相手が前記エッジ装置から他のエッジ装置へ変更されたことを検知することと、
前記エッジ装置に対して、前記通信帯域の割り当ての変更を元に戻すように指示することと
をさらに含む請求項1に記載の帯域制御システム。
【請求項7】
前記第1処理は、
前記緊急車両が目的地へ到着したことを検知することと、
前記エッジ装置に対して、前記通信帯域の割り当ての変更を元に戻すように指示することと
をさらに含む請求項1に記載の帯域制御システム。
【請求項8】
前記第1処理は、
検索されるエッジ装置に遠隔治療アプリケーションをデプロイさせること
をさらに含む請求項1に記載の帯域制御システム。
【請求項9】
目的地までのルート走行時に緊急車両と通信予定のエッジ装置を検索することと、
検索されるエッジ装置が制御する通信帯域においてアプリケーションに割り当て可能な空き帯域を算出することと、
算出される空き帯域に応じて、前記通信帯域の割り当ての変更内容を決定することと、
決定される変更内容に従って前記通信帯域の割り当てを変更するように前記エッジ装置へ依頼することと
を有する帯域制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アプリケーションが使用する帯域の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モバイル通信においては、5G(5th Generation)技術の進歩が目覚ましい。5G技術によれば、例えばURLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)のような高信頼かつ低遅延の通信が可能となり、遠隔治療をはじめとする医療分野での5G技術活用が期待されている。今後、例えば緊急車両によって救急搬送中の患者に対して、医師による遠隔治療が施されることなどが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-111373号公報
【特許文献2】特許第7121961号公報
【特許文献3】特開2004-141558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、通信を用いる遠隔治療においては、継続的な通信を担保するのに困難が伴うという問題がある。特に、緊急車両は、患者の救急搬送のために移動していることから、通信環境が時々刻々と変化するため、安定した通信を継続することが容易ではない。
【0005】
また、遠隔治療に利用されるネットワークにおいては、遠隔治療のためのアプリケーションのトラフィックのみではなく、様々なアプリケーションのトラフィックが混在している。このため、遠隔治療のためのアプリケーションのトラフィックに対して、十分な帯域が割り当てられるとは限らない。
【0006】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであり、遠隔治療において継続的な通信を担保することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様によれば、帯域制御システムは、通信制御装置とエッジ装置とを有する帯域制御システムである。前記通信制御装置は、1又は複数の第1プロセッサを有し、前記1又は複数の第1プロセッサは、目的地までのルート走行時に緊急車両と通信予定のエッジ装置を検索することと、検索されるエッジ装置が制御する通信帯域においてアプリケーションに割り当て可能な空き帯域を算出することと、算出される空き帯域に応じて、前記通信帯域の割り当ての変更内容を決定することと、決定される変更内容に従って前記通信帯域の割り当てを変更するように前記エッジ装置へ依頼することとを含む第1処理を実行する。前記エッジ装置は、1又は複数の第2プロセッサを有し、前記1又は複数の第2プロセッサは、アプリケーションの処理を実行することと、前記通信制御装置から依頼される変更内容に従って、アプリケーションに対して割り当てる通信帯域を変更することとを含む第2処理を実行する。
【0008】
また、本開示の他の一態様によれば、帯域制御方法は、目的地までのルート走行時に緊急車両と通信予定のエッジ装置を検索することと、検索されるエッジ装置が制御する通信帯域においてアプリケーションに割り当て可能な空き帯域を算出することと、算出される空き帯域に応じて、前記通信帯域の割り当ての変更内容を決定することと、決定される変更内容に従って前記通信帯域の割り当てを変更するように前記エッジ装置へ依頼することとを有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、一実施の形態に係る通信システムの一例を示す図である。
【
図2】
図2は、一実施の形態に係る通信制御装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、一実施の形態に係るエッジサーバの構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、一実施の形態に係る帯域制御方法を示すシーケンス図である。
【
図6】
図6は、帯域変更の他の具体例を示す図である。
【
図7】
図7は、帯域変更のさらに他の具体例を示す図である。
【
図8】
図8は、一実施の形態に係る他の帯域制御方法を示すシーケンス図である。
【
図9】
図9は、通信制御装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図10】
図10は、エッジサーバのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本開示に係る一実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態は例示であり、この記載によって限定解釈されるものではない。
【0011】
図1は、一実施の形態に係る通信システムの一例を示す図である。
図1に示す通信システムは、CU(Central Unit)/DU(Distributed Unit)10及びRU(Radio Unit)20を含む基地局を有し、緊急車両30に搭載されたユーザ端末(以下、単に「緊急車両30」ともいう)は、基地局のRU20との間で無線通信を実行する。CU/DU10には通信制御装置100及びエッジサーバ200が接続しており、緊急車両30は、基地局を介してエッジサーバ200にデプロイされたアプリケーションのサービスを利用可能である。なお、CU/DU10には、地図情報処理装置50も接続している。
【0012】
CU/DU10は、基地局を構成し、緊急車両30などのユーザ端末との間で送受信されるデータに対するベースバンド処理を実行する。なお、CU/DU10は、CU及びDUが一体化されたものであっても良いし、CU及びDUが別体として設けられても良い。また、CU及びDUは、それぞれ仮想化されたvCU(virtualized CU)及びvDU(virtualized DU)であっても良い。
【0013】
RU20は、基地局を構成し、緊急車両30などのユーザ端末との間で送受信されるデータに対するRF(Radio Frequency)処理を実行する。RU20は、RFの電波が到達可能な範囲にセルを形成し、セル内に位置するユーザ端末との間で無線通信を実行する。
【0014】
緊急車両30は、RU20との間の無線通信を実行する。緊急車両30は、CU/DU10及びRU20を経由して、現在位置の情報を地図情報処理装置50へ送信したり、走行ルートの情報を地図情報処理装置50から受信したりする。また、緊急車両30は、CU/DU10及びRU20を経由して、走行ルートの情報を通信制御装置100へ送信する。
【0015】
地図情報処理装置50は、地図情報を記憶しており、地図情報を用いて種々の処理を実行する。具体的には、地図情報処理装置50は、現在位置及び目的地の情報を緊急車両30から受信すると、現在位置から目的地までの走行ルートを地図情報から検索する。そして、地図情報処理装置50は、検索した走行ルートの情報を基地局を介して緊急車両30へ送信する。
【0016】
通信制御装置100は、CU/DU10を管理し、例えば種々のパラメータを最適化する。また、通信制御装置100は、エッジサーバ200がアプリケーションに対して割り当てる帯域を監視し、遠隔治療のためのアプリケーション(以下「遠隔治療アプリケーション」という)に対して十分な帯域を割り当てるために、各アプリケーションへ割り当てる帯域の変更をエッジサーバ200に依頼する。なお、通信制御装置100の構成及び動作については、後に詳述する。
【0017】
エッジサーバ200は、ネットワークのエッジに配置されるエッジ装置の一例であり、デプロイされた種々のアプリケーションの処理を実行する。また、エッジサーバ200は、各アプリケーションに割り当てる通信帯域を制御する。すなわち、エッジサーバ200は、CU/DU10及びRU20を介して送受信される各アプリケーションのデータの転送量を制御する。なお、エッジサーバ200は、仮想化されていても良く、この場合には、例えば仮想化されたCU/DU10と同じ装置に実装されていても良い。エッジサーバ200の構成及び動作については、後に詳述する。
【0018】
図2は、一実施の形態に係る通信制御装置100の構成を示すブロック図である。
図2に示す通信制御装置100は、通信インタフェース部(以下「通信I/F部」と略記する)110、ルート情報取得部120、エッジ情報記憶部130、エッジ検索部140、使用帯域監視部150、空き帯域算出部160及び帯域変更依頼部170を有する。
【0019】
通信I/F部110は、CU/DU10及びエッジサーバ200と通信するインタフェースを有し、各種の情報を送受信する。具体的には、通信I/F部110は、緊急車両30の走行ルートの情報をCU/DU10から受信したり、各アプリケーションに割り当てられた帯域の変更を依頼する帯域変更依頼をエッジサーバ200へ送信したりする。
【0020】
ルート情報取得部120は、緊急車両30から送信され、RU20及びCU/DU10を介して通信I/F部110に受信された走行ルートの情報を取得する。この走行ルートの情報は、緊急車両30が目的地まで走行する予定のルートの情報である。
【0021】
エッジ情報記憶部130は、エッジサーバ200を含む複数のエッジサーバに関する情報を記憶する。具体的には、エッジ情報記憶部130は、各エッジサーバの識別情報に対応付けて、接続するCU/DUの情報やCU/DUの配下に接続するRUの情報などを記憶する。
【0022】
エッジ検索部140は、緊急車両30の走行ルートの情報が取得されると、エッジ情報記憶部130を参照して、走行ルートが通過するセルを形成するRUに対応するエッジサーバを検索する。すなわち、エッジ検索部140は、緊急車両30が走行ルートを走行する際に、緊急車両30と通信する予定のエッジサーバを検索する。ここでは、エッジ検索部140は、緊急車両30の走行ルートを管轄するエッジサーバの検索結果として、エッジサーバ200を特定するものとして説明を続ける。ただし、エッジ検索部140は、緊急車両30の走行ルートを管轄するエッジサーバの検索結果として、エッジサーバ200を含む複数のエッジサーバを特定しても良い。
【0023】
使用帯域監視部150は、エッジ検索部140によって検索されたエッジサーバ200において実行されるアプリケーションごとの使用帯域を監視する。具体的には、使用帯域監視部150は、エッジサーバ200から、アプリケーションごとのトラフィックが使用する帯域の報告を周期的に受け、各アプリケーションに関する使用帯域を把握する。
【0024】
空き帯域算出部160は、使用帯域監視部150によって監視される使用帯域に基づいて、空き帯域を算出する。具体的には、空き帯域算出部160は、エッジサーバ200、CU/DU10及びRU20を接続する通信回線の最大帯域から、アプリケーションごとの使用帯域の和を減算することにより、空き帯域を算出する。
【0025】
帯域変更依頼部170は、空き帯域算出部160によって算出される空き帯域に基づいて、緊急車両30における遠隔治療に用いられる遠隔治療アプリケーションの帯域を変更するように依頼する帯域変更依頼を生成し、通信I/F部110からエッジサーバ200へ送信する。具体的には、帯域変更依頼部170は、空き帯域に基づいて、エッジサーバ200が制御する通信帯域の割り当ての変更内容を決定する。
【0026】
すなわち、帯域変更依頼部170は、遠隔治療アプリケーションに十分な帯域を割り当て可能な空き帯域があれば、遠隔治療アプリケーションの帯域を所定の帯域まで増加させると決定する。また、帯域変更依頼部170は、遠隔治療アプリケーションに十分な帯域を割り当て可能な空き帯域がなければ、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの帯域を減少させるとともに、遠隔治療アプリケーションの帯域を所定の帯域まで増加させると決定する。さらに、帯域変更依頼部170は、空き帯域が著しく不足する場合には、遠隔治療アプリケーションに専用のネットワークスライスを割り当てると決定する。そして、帯域変更依頼部170は、決定した変更内容に従って通信帯域の割り当てを変更するように依頼する帯域変更依頼を通信I/F部110からエッジサーバ200へ送信する。
【0027】
図3は、一実施の形態に係るエッジサーバ200の構成を示すブロック図である。
図3に示すエッジサーバ200は、通信I/F部210、アプリケーション制御部(以下「APP制御部220」と略記する)220、帯域制御部230及びスライス制御部240を有する。
【0028】
通信I/F部210は、CU/DU10及び通信制御装置100と通信するインタフェースを有し、各種の情報を送受信する。具体的には、通信I/F部210は、各アプリケーションに対する通信帯域の割り当ての変更を依頼する帯域変更依頼を通信制御装置100から受信したり、遠隔治療アプリケーションによって処理された緊急車両30宛てのデータをCU/DU10へ送信したりする。なお、通信I/F部210は、図示しないデータセンタなどと通信し、アプリケーションをデプロイするためのデータをダウンロードしても良い。
【0029】
APP制御部220は、遠隔治療アプリケーションを含む各種のアプリケーションの処理を実行する。このとき、APP制御部220は、図示しないデータセンタなどからダウンロードされたデータを用いて各アプリケーションをデプロイし、緊急車両30などのユーザ端末からのリクエストに応じてアプリケーションの処理を実行する。
【0030】
帯域制御部230は、通信I/F部210によって通信制御装置100からの帯域変更依頼が受信されると、帯域変更依頼に含まれる変更内容に従って、APP制御部220において実行される各アプリケーションに割り当てる帯域を変更する。具体的には、遠隔治療アプリケーションの帯域を所定の帯域まで増加させる変更内容が帯域変更依頼に含まれている場合には、帯域制御部230は、APP制御部220において実行される遠隔治療アプリケーションに対して割り当てる帯域を所定の帯域まで増加させる。また、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの帯域を減少させるとともに、遠隔治療アプリケーションの帯域を所定の帯域まで増加させる変更内容が帯域変更依頼に含まれている場合には、帯域制御部230は、APP制御部220において実行される遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの帯域を減少させるとともに、遠隔治療アプリケーションに対して割り当てる帯域を所定の帯域まで増加させる。
【0031】
スライス制御部240は、CU/DU10及びRU20を経由する通信のネットワークスライスを制御する。具体的には、スライス制御部240は、APP制御部220において実行される各アプリケーションに割り当てるネットワークスライスを制御する。また、遠隔治療アプリケーションに専用のネットワークスライスを割り当てる変更内容が帯域変更依頼に含まれている場合には、スライス制御部240は、遠隔治療アプリケーションに専用のネットワークスライスを割り当てる。
【0032】
次いで、上記のように構成された通信システムにおける帯域制御方法について、
図4に示すシーケンス図を参照しながら説明する。
【0033】
緊急車両30は、例えば患者を救急搬送する場合、病院などの目的地までの走行ルートの検索を地図情報処理装置50に依頼する。すなわち、緊急車両30は、RU20及びCU/DU10を介して、現在位置及び目的地の情報を地図情報処理装置50へ送信する(ステップS101)。
【0034】
地図情報処理装置50は、緊急車両30の現在位置及び目的地の情報を受信すると、地図情報を参照して、現在位置から目的地までの走行ルートを検索する(ステップS102)。そして、地図情報処理装置50は、検索により得られた走行ルートの情報をCU/DU10及びRU20を介して緊急車両30へ送信する(ステップS103)。
【0035】
緊急車両30は、走行ルートの情報を受信すると、現在位置及び走行ルートの情報をRU20及びCU/DU10を介して通信制御装置100へ送信する(ステップS104)。緊急車両30の現在位置及び走行ルートの情報は、通信制御装置100の通信I/F部110によって受信され、ルート情報取得部120によって取得される。
【0036】
そして、エッジ検索部140によって、エッジ情報記憶部130が参照され、走行ルートが通過するセルを形成するRUに対応するエッジサーバが検索される(ステップS105)。すなわち、エッジ検索部140によって、緊急車両30が目的地まで走行する間に通信する予定のエッジサーバが検索される。ここでは、検索の結果、エッジサーバ200を含むエッジサーバが特定されるものとして説明を続ける。
【0037】
エッジサーバ200が特定されると、このエッジサーバ200に遠隔治療アプリケーションがデプロイ済みであるか否かが判定される。そして、判定の結果、遠隔治療アプリケーションがデプロイ済みでない場合には、遠隔治療アプリケーションのデプロイを要求するデプロイ要求がエッジサーバ200へ送信される(ステップS106)。デプロイ要求が受信された場合、エッジサーバ200のAPP制御部220は、必要に応じて図示しないデータセンタから遠隔治療アプリケーションをダウンロードしてデプロイする(ステップS107)。そして、エッジサーバ200は、遠隔治療アプリケーションのデプロイが完了すると、デプロイ完了通知を通信制御装置100へ送信する(ステップS108)。
【0038】
ところで、緊急車両30が目的地まで走行する間に通信する予定のエッジサーバが検索されると、通信制御装置100の使用帯域監視部150によって、検索されたエッジサーバにおけるアプリケーションごとの使用帯域が監視される。すなわち、ここでは、エッジサーバ200において実行中の各アプリケーションのトラフィックに割り当てられた帯域が監視される。そして、空き帯域算出部160によって、エッジサーバ200、CU/DU10及びRU20を接続する通信回線の空き帯域が算出される(ステップS109)。具体的には、この通信回線の最大帯域から、アプリケーションごとの使用帯域の和が減算されることにより、空き帯域が算出される。
【0039】
空き帯域が算出されると、帯域変更依頼部170によって、空き帯域と遠隔治療アプリケーションが使用する帯域とに基づいて、帯域の割り当ての変更内容が決定される(ステップS110)。
【0040】
具体的に、第1の例として
図5の左図に示すように、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの使用帯域301と、遠隔治療アプリケーションの使用帯域302とを除く空き帯域303が所定の閾値以上であり十分に大きい場合を考える。この場合は、空き帯域303が十分に大きいため、変更内容としては、遠隔治療アプリケーションの帯域を所定の帯域まで増加させると決定される。すなわち、
図5の右図に示すように、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの使用帯域301は変更せずに、遠隔治療アプリケーションの使用帯域302を使用帯域302aまで増加し、空き帯域303を空き帯域303aまで減少させると決定される。
【0041】
また、第2の例として
図6の左図に示すように、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの使用帯域301と、遠隔治療アプリケーションの使用帯域302とを除く空き帯域303が所定の閾値未満であり不足する場合を考える。この場合は、空き帯域303が不足するため、変更内容としては、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの帯域を減少させるとともに、遠隔治療アプリケーションの帯域を所定の帯域まで増加させると決定される。すなわち、
図6の右図に示すように、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの使用帯域301を使用帯域301aまで減少させ、遠隔治療アプリケーションの使用帯域302を使用帯域302aまで増加させると決定される。なお、この場合には、空き帯域303が不足しているため、帯域の変更後には空き帯域がなくなる。
【0042】
また、第3の例として
図7の左図に示すように、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの使用帯域301と、遠隔治療アプリケーションの使用帯域302とを除く空き帯域が所定の不足閾値未満であり著しく不足する場合を考える。ただし、所定の不足閾値は、上記第1、2の例における所定の閾値よりも小さいものとする。例えば
図7の左図においては、空き帯域がなく、遠隔治療アプリケーションに割り当てる帯域が残っていない。この場合は、空き帯域が不足し、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの使用帯域301を減少させると減少幅が大きくなってしまうため、変更内容としては、遠隔治療アプリケーションに専用のネットワークスライスを割り当てると決定される。すなわち、
図7の右図に示すように、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの使用帯域301は変更せずに、遠隔治療アプリケーションに専用スライスを割り当てて使用帯域302aを確保すると決定される。なお、この場合には、元のネットワークスライスにおいて遠隔治療アプリケーションに割り当てられていた使用帯域302は空き帯域303aとなる。
【0043】
以上のように帯域の割り当ての変更内容が決定されると、帯域変更依頼部170によって、変更内容を含む帯域変更依頼が生成され、エッジサーバ200へ送信される(ステップS111)。帯域変更依頼は、エッジサーバ200の通信I/F部210によって受信され、帯域制御部230又はスライス制御部240によって、各アプリケーションに割り当てられた帯域が帯域変更依頼に応じて変更される(ステップS112)。
【0044】
具体的には、遠隔治療アプリケーションの帯域を所定の帯域まで増加させる旨の帯域変更依頼が受信された場合には、帯域制御部230によって、遠隔治療アプリケーションの帯域が所定の帯域まで増加される。また、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの帯域を減少させるとともに、遠隔治療アプリケーションの帯域を所定の帯域まで増加させる旨の帯域変更依頼が受信された場合には、帯域制御部230によって、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの帯域が減少されるとともに、遠隔治療アプリケーションの帯域が所定の帯域まで増加される。さらに、遠隔治療アプリケーションに専用のネットワークスライスを割り当てる旨の帯域変更依頼が受信された場合には、スライス制御部240によって、遠隔治療アプリケーションに専用のネットワークスライスが割り当てられる。
【0045】
各アプリケーションに割り当てる帯域が変更されると、帯域変更完了通知が通信制御装置100へ送信される(ステップS113)。そして、通信制御装置100からCU/DU10及びRU20を介して、遠隔治療アプリケーションの利用が可能になったことが緊急車両30へ通知される(ステップS114)。この通知を受けた後、緊急車両30において遠隔治療が実行される場合、遠隔治療アプリケーションに十分な帯域が割り当てられているため、緊急車両30は安定した通信を継続することができ、遠隔治療において継続的な通信を担保することができる。
【0046】
次に、緊急車両30が走行ルートを走行中の帯域制御方法について、
図8に示すシーケンス図を参照しながら説明する。
【0047】
緊急車両30が走行中、エッジサーバ200の使用帯域監視部150によって、エッジサーバ200において実行中の各アプリケーションのトラフィックに割り当てられて使用される使用帯域が監視される(ステップS201)。そして、空き帯域算出部160によって、エッジサーバ200、CU/DU10及びRU20を接続する通信回線の空き帯域が算出される(ステップS202)。具体的には、この通信回線の最大帯域から、アプリケーションごとの使用帯域の和が減算されることにより、空き帯域が算出される。
【0048】
空き帯域が算出されると、帯域変更依頼部170によって、空き帯域と遠隔治療アプリケーションが使用する帯域とに基づいて、帯域の割り当ての変更内容が決定される(ステップS203)。すなわち、遠隔治療アプリケーションを含む各アプリケーションの使用帯域は変動することがあるため、実際の帯域の使用状況に応じて帯域の割り当ての変更内容が決定される。このとき、遠隔治療アプリケーションの使用帯域が優先的に確保されるように変更内容が決定される。
【0049】
帯域の割り当ての変更内容が決定されると、帯域変更依頼部170によって、変更内容を含む帯域変更依頼が生成され、エッジサーバ200へ送信される(ステップS204)。帯域変更依頼は、エッジサーバ200の通信I/F部210によって受信され、帯域制御部230又はスライス制御部240によって、各アプリケーションに割り当てられた帯域が帯域変更依頼に応じて変更される(ステップS205)。
【0050】
各アプリケーションに割り当てる帯域が変更されると、帯域変更完了通知が通信制御装置100へ送信される(ステップS206)。以後、緊急車両30において遠隔治療が実行される場合、遠隔治療アプリケーションに十分な帯域が割り当てられているため、緊急車両30は安定した通信を継続することができる。したがって、アプリケーションの使用帯域が変動する場合でも、遠隔治療において継続的な通信を担保することができる。
【0051】
ところで、緊急車両30は、周期的に近傍のRU及びCU/DUを介して現在位置の情報を通信制御装置100へ送信する(ステップS207)。通信制御装置100は、エッジサーバ200の管轄外のRUが形成するセル内に緊急車両30が位置すると判断すると、緊急車両30の通信相手がエッジサーバ200から変更されたことを検知する(ステップS208)。緊急車両30がエッジサーバ200の管轄外へ移動した場合には、エッジサーバ200において遠隔治療アプリケーションを実行する必要がなくなるため、アプリケーションに対する通信帯域の割り当てを元に戻すようにエッジサーバ200へ指示される(ステップS209)。
【0052】
この指示を受け、エッジサーバ200においては、帯域制御部230及びスライス制御部240によって、エッジサーバ200、CU/DU10及びRU20を接続する通信回線の帯域が遠隔治療アプリケーションの実行前の元の状態に変更される(ステップS210)。すなわち、遠隔治療アプリケーションへの帯域の割り当てが解消され、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションに元通りの帯域が割り当てられる。このとき、遠隔治療アプリケーションがエッジサーバ200から削除されても良い。各アプリケーションに割り当てる帯域が変更されると、帯域変更完了通知が通信制御装置100へ送信される(ステップS211)。
【0053】
なお、ここでは、ステップS207において緊急車両30が通知する現在位置がエッジサーバ200の管轄外である場合について説明したが、ステップS207において緊急車両30が目的地へ到着したことを通知する場合にも同様に、遠隔治療アプリケーションへの帯域の割り当てが解消されても良い。
【0054】
以上のように、本実施の形態によれば、通信制御装置は、緊急車両の走行ルートを管轄するエッジサーバを検索し、検索されたエッジサーバに対して、遠隔治療アプリケーションのトラフィックに割り当てる帯域を確保させる。このため、緊急車両において遠隔治療が実行される場合、遠隔治療アプリケーションに十分な帯域が割り当てられており、緊急車両は安定した通信を継続することができ、遠隔治療において継続的な通信を担保することができる。
【0055】
上記一実施の形態に係る通信制御装置100は、プロセッサ及びメモリを用いて構成することができる。
図9は、一実施の形態に係る通信制御装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図9に示すように、通信制御装置100は、プロセッサ101、メモリ102、ストレージ103及び通信I/F部104を有する。
【0056】
プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はDSP(Digital Signal Processor)などを有し、通信制御装置100の全体を統括制御するとともに、各種の情報処理を実行する。
【0057】
メモリ102は、例えばRAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)などを有し、プロセッサ101が実行する情報処理に用いられる情報を記憶する。
【0058】
ストレージ103は、例えばHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などを有し、各種のデータを保存する。
【0059】
通信I/F部104は、有線通信又は無線通信を実行するインタフェースを有し、CU/DU10及びエッジサーバ200と通信する。
【0060】
なお、通信制御装置100は、例えばディスプレイや操作スイッチなど、図示しない他の構成を有していても良い。
【0061】
上記一実施の形態に係るエッジサーバ200は、プロセッサ及びメモリを用いて構成することができる。
図10は、一実施の形態に係るエッジサーバ200のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図10に示すように、エッジサーバ200は、プロセッサ201、メモリ202、ストレージ203及び通信I/F部204を有する。
【0062】
プロセッサ201は、例えばCPU、FPGA又はDSPなどを有し、エッジサーバ200の全体を統括制御するとともに、各種の情報処理を実行する。
【0063】
メモリ202は、例えばRAM又はROMなどを有し、プロセッサ201が実行する情報処理に用いられる情報を記憶する。
【0064】
ストレージ203は、例えばHDD又はSSDなどを有し、各種のデータを保存する。
【0065】
通信I/F部204は、有線通信又は無線通信を実行するインタフェースを有し、CU/DU10及び通信制御装置100と通信する。
【0066】
なお、エッジサーバ200は、例えばディスプレイや操作スイッチなど、図示しない他の構成を有していても良い。
【0067】
上記一実施の形態において説明した通信制御装置100及びエッジサーバ200による処理を、それぞれコンピュータが実行可能なプログラムとして記述することも可能である。この場合、このプログラムをコンピュータが読み取り可能かつ非一時的(non-transitory)な記録媒体に格納し、コンピュータに導入することも可能である。このような記録媒体としては、例えばCD-ROM、DVDディスク、USBメモリなどの可搬型記録媒体、及び例えばフラッシュメモリなどの半導体メモリが挙げられる。
【0068】
なお、本開示は、上記一実施の形態に限定されるものではなく、上述した構成に対して、構成要素の付加、削除又は転換を行った様々な変形例も含むものとする。
【0069】
以上説明した本開示には、下記[1]から[9]が含まれる。
【0070】
[1] 通信制御装置とエッジ装置とを有する帯域制御システムであって、
前記通信制御装置は、
1又は複数の第1プロセッサを有し、
前記1又は複数の第1プロセッサは、
目的地までのルート走行時に緊急車両と通信予定のエッジ装置を検索することと、
検索されるエッジ装置が制御する通信帯域においてアプリケーションに割り当て可能な空き帯域を算出することと、
算出される空き帯域に応じて、前記通信帯域の割り当ての変更内容を決定することと、
決定される変更内容に従って前記通信帯域の割り当てを変更するように前記エッジ装置へ依頼することと
を含む第1処理を実行し、
前記エッジ装置は、
1又は複数の第2プロセッサを有し、
前記1又は複数の第2プロセッサは、
アプリケーションの処理を実行することと、
前記通信制御装置から依頼される変更内容に従って、アプリケーションに対して割り当てる通信帯域を変更することと
を含む第2処理を実行する
帯域制御システム。
【0071】
[2] 前記決定することは、
前記空き帯域が所定の閾値以上である場合、遠隔治療アプリケーションの帯域を所定の帯域まで増加させると決定すること
を含む[1]に記載の帯域制御システム。
【0072】
[3] 前記決定することは、
前記空き帯域が所定の閾値未満である場合、遠隔治療アプリケーション以外のアプリケーションの帯域を減少させるとともに、遠隔治療アプリケーションの帯域を所定の帯域まで増加させると決定すること
を含む[1]に記載の帯域制御システム。
【0073】
[4] 前記決定することは、
前記空き帯域が所定の不足閾値未満である場合、遠隔治療アプリケーションに専用のネットワークスライスを割り当てると決定すること
を含む[1]に記載の帯域制御システム。
【0074】
[5] 前記算出することは、
前記エッジ装置において実行中のアプリケーションに割り当てられて使用される使用帯域を監視することと、
前記使用帯域に基づいて空き帯域を算出することと
を含む[1]から[4]のいずれか1つに記載の帯域制御システム。
【0075】
[6] 前記第1処理は、
前記緊急車両の通信相手が前記エッジ装置から他のエッジ装置へ変更されたことを検知することと、
前記エッジ装置に対して、前記通信帯域の割り当ての変更を元に戻すように指示することと
をさらに含む[1]から[4]のいずれか1つに記載の帯域制御システム。
【0076】
[7] 前記第1処理は、
前記緊急車両が目的地へ到着したことを検知することと、
前記エッジ装置に対して、前記通信帯域の割り当ての変更を元に戻すように指示することと
をさらに含む[1]から[4]のいずれか1つに記載の帯域制御システム。
【0077】
[8] 前記第1処理は、
検索されるエッジ装置に遠隔治療アプリケーションをデプロイさせること
をさらに含む[1]から[4]のいずれか1つに記載の帯域制御システム。
【0078】
[9] 目的地までのルート走行時に緊急車両と通信予定のエッジ装置を検索することと、
検索されるエッジ装置が制御する通信帯域においてアプリケーションに割り当て可能な空き帯域を算出することと、
算出される空き帯域に応じて、前記通信帯域の割り当ての変更内容を決定することと、
決定される変更内容に従って前記通信帯域の割り当てを変更するように前記エッジ装置へ依頼することと
を有する帯域制御方法。
【符号の説明】
【0079】
100 通信制御装置
101、201 プロセッサ
102、202 メモリ
103、203 ストレージ
104、110、204、210 通信I/F部
120 ルート情報取得部
130 エッジ情報記憶部
140 エッジ検索部
150 使用帯域監視部
160 空き帯域算出部
170 帯域変更依頼部
200 エッジサーバ
220 APP制御部
230 帯域制御部
240 スライス制御部