(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141837
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】空気調和機用のリモートコントローラ
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0482 20130101AFI20241003BHJP
【FI】
G06F3/0482
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053685
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 一
(72)【発明者】
【氏名】中村 朋子
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA16
5E555BA15
5E555BB15
5E555BC01
5E555CA21
5E555CB14
5E555CB42
5E555CC03
5E555DB11
5E555DC05
5E555EA16
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】空気調和機用のリモートコントローラのユーザビリティを向上させること。
【解決手段】リモートコントローラ10は、空気調和機用のリモートコントローラであって、項目の選択状態を切り替える操作、または画面のカテゴリを切り替える操作を受け付ける操作部12と、画面を表示する表示部13と、制御部14とを有する。制御部14は、表示部13に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち画面の端に位置する項目が選択された状態で操作部12に対する第1の方向への操作がなされた場合に、表示された画面と異なるカテゴリの画面に切り替える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和機用のリモートコントローラであって、
項目の選択状態を切り替える操作、または画面のカテゴリを切り替える操作を受け付ける操作部と、
画面を表示する表示部と、
前記表示部に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち前記画面の端に位置する項目が選択された状態で前記操作部に対して前記選択状態を切り替える操作がなされた場合に、表示された前記画面と異なるカテゴリの画面に切り替える制御部と、
を有することを特徴するリモートコントローラ。
【請求項2】
前記制御部は、
前記表示部に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち下側の端に位置する項目が選択された状態で前記操作部に対して前記選択状態を下方向へ切り替える操作がなされた場合に、表示された前記画面と異なるカテゴリの画面へと切り替え、
または、前記表示部に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち上側の端に位置する項目が選択された状態で前記操作部に対して前記選択状態を上方向へ切り替える操作がなされた場合に、表示された前記画面と異なるカテゴリの画面へと切り替えることのうち少なくともどちらか一方を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のリモートコントローラ。
【請求項3】
前記制御部は、
前記表示部に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち下側の端に位置する項目が選択された状態で該表示部を構成するタッチパネルに対して下方向へのスクロール操作または所定の記号のタップ操作の一方がなされた場合に、表示された前記画面と異なるカテゴリの画面へと切り替え、
または、前記表示部に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち上側の端に位置する項目が選択された状態で該表示部を構成するタッチパネルに対して上方向へのスクロール操作または所定の記号をタップ操作の一方がなされた場合に、表示された前記画面と異なるカテゴリの画面へと切り替えることのうち少なくともどちらか一方を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のリモートコントローラ。
【請求項4】
前記表示部は、
画面に未表示となる項目が存在する場合に、画面下部または画面上部の予め定めた位置に前記未表示となる項目の存在を示す所定の記号を表示させ、
表示された画面とカテゴリと異なる画面が存在する場合に、画面左部または画面右部の予め定めた位置に前記異なる画面の存在を示す所定の記号を表示させる、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のリモートコントローラ。
【請求項5】
前記操作部は、
前記リモートコントローラに設置されたボタンに対する操作、またはタッチパネルで構成された前記表示部に対する操作を受け付ける、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のリモートコントローラ。
【請求項6】
前記操作部は、
前記選択状態を切り替える操作として、上方向または下方向への操作を受け付け、
前記画面のカテゴリを切り替える操作として、左方向または右方向への操作を受け付ける、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のリモートコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気調和機用のリモートコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
画面表示された上位の複数のメニュー項目の中から何れか1つのメニュー項目が選択されたときに、選択された上位の1つのメニュー項目(以下では「選択上位項目」と呼ぶことがある)に対応する下位の複数のメニュー項目を、選択上位項目と並べて同一画面に表示する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の技術は、選択上位項目と、選択上位項目に対応する下位の複数のメニュー項目とを同一画面に並べて表示する。しかし、従来技術は、最上位メニューが横方向移動、最上位の下の階層の各メニューが縦方向移動といったメニュー移動/選択方法等のメニュー配列のルールの理解が難しいユーザにとっては、所望のメニュー項目に到達することが困難である。そのため、従来の空気調和機用のリモートコントローラのユーザビリティが低い(使いにくい)という課題があった。
【0005】
本開示は、空気調和機用のリモートコントローラのユーザビリティを向上させることができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示の態様のリモートコントローラは、空気調和機用のリモートコントローラであって、項目の選択状態を切り替える操作、または画面のカテゴリを切り替える操作を受け付ける操作部と、画面を表示する表示部と、制御部とを有する。制御部は、前記表示部に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち画面の端に位置する項目が選択された状態で前記操作部に対して前記選択状態を切り替える操作がなされた場合に、表示された前記画面と異なるカテゴリの画面に切り替える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の技術によれば、空気調和機用のリモートコントローラのユーザビリティを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る空気調和システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係るリモートコントローラの外観の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係る操作部の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、本実施形態に係るリモートコントローラの構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施形態に係るリモートコントローラの動作例の説明に供する図である。
【
図6】
図6は、本実施形態に係るリモートコントローラの動作例の説明に供する図である。
【
図7】
図7は、本実施形態に係るリモートコントローラの動作例の説明に供する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本開示の技術を図面に基づいて説明する。以下では、同一の構成には同一の符号を付す。
【0010】
[実施形態の説明]
<空気調和システムの構成>
図1は、本実施形態に係る空気調和システムの構成例を示す図である。
図1において、空気調和システム1は、リモートコントローラ10と、空気調和機20とを有する。リモートコントローラ10は、空気調和機20用のリモートコントローラであり、リモートコントローラ10に対するユーザの操作に応じて、空気調和機20の動作が制御される。リモートコントローラ10と空気調和機20とは、例えば赤外線通信や、Bluetooth(登録商標)等の高周波通信を用いて、相互に無線通信する。
【0011】
<リモートコントローラの外観>
図2は、本実施形態に係るリモートコントローラの外観の一例を示す図である。
図2において、リモートコントローラ10は、空気調和機用のリモートコントローラであって、筐体11と、操作部12と、表示部13とを有する。
【0012】
筐体11は、例えば、ABS等の樹脂材料により形成される。本実施形態において、筐体11は、直方体形状の形状をとるが、筐体11の構造は、直方体以外に、立方体、円柱等のリモートコントローラ10として機能する形状であれば、
図2に示した構造に限定されない。
【0013】
筐体11の上面には、操作部12と、表示部13とが設けられる。ユーザは、表示部13に表示される画面(以下では「表示画面」と呼ぶことがある)を見て操作部12に対して操作を行うことにより、空気調和機20の動作を制御する。なお、本実施形態において「画面」または「表示画面」は、特に断りの無い場合にはリモートコントローラ10または空気調和機20の動作の設定を行う画面(以降、「メニュー画面」と呼ぶことがある)を意味する。
【0014】
<操作部の構成>
ここで、操作部12に含まれる選択ボタンおよび決定ボタンについて説明する。
図3は、本実施形態に係る操作部12の構成例を示す図である。
図2のリモートコントローラ10に示した通り、操作部12には、表示部13に表示された画面の切り替えや項目を選択する選択カーソルを移動させるための物理ボタンが設けられている。なお、ここでいう「選択カーソル」は、例えば、
図5の点線枠C1に示すように、ユーザが選択している項目を示すオブジェクトである。例えば、操作部12は、4つの選択ボタン121~124と、1つの決定ボタン125とが配置されてよい。
【0015】
ここから、前述した4つの選択ボタン121~124と、1つの決定ボタン125とについて説明を行う。なお、以下の説明では、選択ボタン121が「上」、選択ボタン122が「下」、選択ボタン123が「左」、選択ボタン124が「右」となるように、ユーザがリモートコントローラ10を持った状態であって、ユーザが表示部13の画面を見ながら、操作部12の各ボタンを操作する状態であることを前提として説明を行う。尚、ユーザが、このように待った場合の上下左右の方向を
図2に示す。
【0016】
後述の
図5から
図7に示すように、選択ボタン121は、表示された選択画面や選択項目を、表示画面の上方向に位置するものに切り替えるためのボタンである。また、選択ボタン122は、表示された選択画面や選択項目を、表示画面の下方向に位置するものに切り替えるためのボタンである。また、選択ボタン123は、表示された選択画面や選択項目を、表示画面の左方向に位置するものに切り替えるためのボタンである。また、選択ボタン124は、表示された選択画面や選択項目を、表示画面の右方向に位置するものに切り替えるためのボタンである。
【0017】
決定ボタン125は、選択ボタン121~124を用いてユーザが選択した画面や項目における動作内容を空気調和機20に送信するためのボタンである。なお、本実施形態においては、前述したように選択ボタンまたは決定ボタンは、物理ボタンである前提で説明するが、これに限定されずその他のボタン(例えば、タッチパネル式等)が用いられてもよい。
【0018】
操作部12は、空気調和機20の動作を制御するためのユーザによる操作を受け付ける。具体的に、操作部12は、操作部12に含まれる選択ボタンおよび決定ボタンの操作に応じて、項目の選択状態(前述した、選択カーソル)を切り替える操作、またはカテゴリを切り替える操作を受け付けることができる。なお、ここでいう「項目」は、リモートコントローラ10または空気調和機20の動作等の設定項目を意味する。また、「カテゴリ」は、前述となる項目をいくつかのグループになるように分類(カテゴライズ)した際の分類項目を意味する。
【0019】
例えば、操作部12は、選択状態を切り替える操作として、選択ボタン121による上方向への操作、または選択ボタン122による下方向への操作を受け付けてよい。また、操作部12は、画面のカテゴリを切り替える操作として、選択ボタン123による左方向、または選択ボタン124による右方向への操作を受け付けてよい。なお、本実施形態においては、選択状態を切り替える操作を「上方向への操作または下方向への操作」、画面のカテゴリを切り替える操作を「左方向への操作または右方向への操作」として説明するが、これに限定されない。
【0020】
<リモートコントローラの構成>
図4は、本実施形態に係るリモートコントローラ10の構成例を示す図である。
図4において、リモートコントローラ10は、操作部12と、表示部13と、制御部14と、記憶部15と、通信部16とを有する。制御部14、記憶部15、および、通信部16は、筐体11の内部に配置される。制御部14は、リモートコントローラ10の各種制御を行う。記憶部15は、リモートコントローラ10の動作に必要な各種の情報を記憶する。通信部16は、赤外線や電波を送信することにより空気調和機20と通信を行う。
【0021】
<リモートコントローラの動作>
図5から
図7は、本実施形態に係るリモートコントローラ10の動作例の説明に供する図である。
【0022】
本実施形態に係るリモートコントローラ10は、操作部12に含まれるボタン操作に基づいて表示される画面の切り替え方法に係る技術を提供する。まず、
図5を用いて、記憶部15に記憶されるメニュー画面および当該メニュー画面の切り替えについて説明する。なお、説明の都合上、
図5から
図7に分けて説明を行うが、以下で説明するリモートコントローラ10の機能は、それぞれの1つまたは複数を組み合わせて実現されてよい。
【0023】
記憶部15には、
図5に示すメニュー画面MP1からMP7の各画面が記憶されている。例えば、メニュー画面MP1は、カテゴリ「便利」で、空気調和機20の動作の便利設定に係る項目を一覧表示する。例えば、メニュー画面MP2およびMP3は、カテゴリ「温調」で、空気調和機20の温度調節に係る項目を一覧表示する。例えば、メニュー画面MP4は、カテゴリ「清潔」で、空気調和機20内部の清掃や空気清浄機能に係る項目を一覧表示する。例えば、メニュー画面MP5およびMP6は、カテゴリ「本体設定」で、エアコン本体の設定全般に係る項目を一覧表示する。例えば、メニュー画面MP7は、カテゴリ「環境設定」で、リモートコントローラ10自体の動作に係る項目を一覧表示する。また、ここで記載した各メニュー画面におけるカテゴリおよび項目はあくまで一例であり、記憶部15が記憶できるメニュー画面に係る情報は、これに限定されない。
【0024】
制御部14は、操作部12に含まれるボタンの操作に応じて、記憶部15に記憶されたメニュー画面MP1からMP7のうちの何れかの画面を読み出し、表示部13に表示させる。例えば、制御部14は、
図2の操作部12に含まれるメニューボタン126がユーザにより押下された場合に、カテゴリが「便利」のメニュー画面MP1を表示部13に表示させることができる。
【0025】
図5に示す通り、メニュー画面MP1~MP7のいずれかが表示部13に表示されているときに選択ボタン123または選択ボタン124のいずれかが操作されると、制御部14は、表示画面の内容を切り替える。例えば、メニュー画面MP1が表示部13に表示されているときに選択ボタン124が操作されると、制御部14は、表示画面を、メニュー画面MP1からメニュー画面MP2に切り替える。また、メニュー画面MP2が表示部13に表示されているときに選択ボタン123が操作されると、制御部14は、表示画面を、メニュー画面MP2からメニュー画面MP1に切り替える。
【0026】
また、メニュー画面MP1が表示部13に表示されているときに選択ボタン123が操作されると、制御部14は、表示画面を、メニュー画面MP1からメニュー画面MP7に切り替える。また、メニュー画面MP7が表示部13に表示されているときに選択ボタン124が操作されると、制御部14は、表示画面を、メニュー画面MP7からメニュー画面MP1に切り替える。このようにして、制御部14は、選択ボタン123または124の操作に応じて、
図5に示すように表示画面の切り替えを行う。なお、その他のメニュー画面における前述の操作および画面切り替えの処理は、前述した処理に準ずるためここでは説明を省略する。
【0027】
表示部13は、同一のメニュー画面に同時に表示できず未表示となっている項目が存在する場合に、画面下部または画面上部の予め定めた位置に未表示の項目の存在を示す所定の記号を表示させる。例えば、
図5に示す通り、表示部13は、画面(例えば、
図5のメニュー画面MP5)に未表示の項目が存在する場合に画面下部に矢印記号AL1といったような記号を表示する。また、表示部13は、画面(例えば、
図5のメニュー画面MP6)に未表示の項目が存在する場合に画面上部に矢印記号AL2といったような記号を表示する。これにより、リモートコントローラ10は、画面表示の範囲外に未表示の項目が存在していることをユーザに知らせることができる。
【0028】
表示部13は、表示された画面と異なるカテゴリの画面が存在する場合に、画面左部または画面右部の予め定めた位置に異なる画面の存在を示す所定の記号を表示させる。例えば、
図5に示す通り、表示部13は、表示された画面と異なるカテゴリの画面が存在する場合に、画面(例えば、
図5のメニュー画面MP5)上部に示されたカテゴリ名称の左側に矢印記号AL3といったような記号を表示する。また、表示部13は、表示されている画面と異なるカテゴリの画面が存在する場合に、画面(例えば、
図5のメニュー画面MP5)上部に示されたカテゴリ名称の右側に矢印記号AL4といったような記号を表示する。これにより、リモートコントローラ10は、異なるカテゴリの画面が存在していることをユーザに知らせることができる。
【0029】
なお、本項目では、メニュー画面MP5およびメニュー画面MP6に表示された矢印記号のみ言及したが、その他のメニュー画面に当該矢印記号が表示されてよい。
【0030】
次に、
図6を用いて、本実施形態に係る画面の切り替え方法について更に説明する。本実施形態に係るリモートコントローラ10は、画面の切り替えについて、
図5に示す切り替えに加えて異なる操作による画面切り替えの技術を提供する。
【0031】
制御部14は、表示部13に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち画面の端に位置する項目が選択された状態で操作部12に対して選択状態を切り替える操作がなされた場合に、表示された画面と異なるカテゴリの画面に切り替える。具体的には、制御部14は、表示部13に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち下側の端に位置する項目が選択された状態で操作部12に対して選択カーソルを下方向へ移動させる操作がなされた場合に、表示された画面と異なるカテゴリの画面へと切り替える。
【0032】
例えば、
図6に示す通り、メニュー画面MP1が表示部13に表示され、かつ画面のカテゴリに属する全項目のうち下側の端に位置する項目(例えばメニュー画面MP1における「ショートカット設定」)に選択カーソルが存在するときに選択ボタン122が操作されると、制御部14は、表示画面をメニュー画面MP1からメニュー画面MP2に切り替える。また、メニュー画面MP7が表示部13に表示され、かつ画面のカテゴリに属する全項目のうち下側の端に位置する項目に選択カーソルが存在するときに選択ボタン122が操作されると、制御部14は、表示画面をメニュー画面MP7からメニュー画面MP1へと切り替える。
【0033】
このようにして、制御部14は、選択ボタン122の操作(すなわち、選択カーソルを下方向へ移動させる操作)に応じて、
図6に示すように項目の選択の延長線上の操作によるメニュー画面間での画面の切り替えを実現する。なお、その他のメニュー画面における前述の操作および画面切り替えの処理は、前述した処理に準ずるためここでは説明を省略する。
【0034】
他方で、制御部14は、表示部13に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち上側の端に位置する項目が選択された状態で操作部12に対して選択カーソルを上方向へ移動させる操作がなされた場合に、表示された画面と異なるカテゴリの画面へと切り替える。
【0035】
例えば、
図7に示す通り、メニュー画面MP2が表示部13に表示され、かつ画面のカテゴリに属する全項目のうち上側の端に位置する項目(例えばメニュー画面MP1における「マルチタイマー」)に選択カーソルが存在するときに選択ボタン121が操作されると、制御部14は、表示画面をメニュー画面MP2からメニュー画面MP1に切り替える。また、メニュー画面MP1が表示部13に表示され、かつ画面のカテゴリに属する全項目のうち上側の端に位置する項目に選択カーソルが存在するときに選択ボタン121が操作されると、制御部14は、表示画面をメニュー画面MP1からメニュー画面MP7へと切り替える。
【0036】
このようにして、制御部14は、選択ボタン121の操作(すなわち、選択カーソルを上方向へ移動させる操作)に応じて、
図7に示すように項目の選択の延長線上の操作によるメニュー画面間での画面の切り替えを実現する。なお、その他のメニュー画面における前述の操作および画面切り替えの処理は、前述した処理に準ずるためここでは説明を省略する。
【0037】
以上、実施形態について説明した。
【0038】
[変形例の説明]
ここから、本実施形態に係るリモートコントローラ10により実現される変形例について説明する。本実施形態に係るリモートコントローラ10は、物理ボタンにより実現される前提で説明してきたが、前述した通りボタンの種類はこれに限定されない。例えば、操作部12に含まれる選択ボタンまたは決定ボタンは、表示部13に設けられたタッチパネル形式のボタンであってもよい。その場合、制御部14は、リモートコントローラ10に設置されたボタンに対する操作、またはタッチパネルで構成された表示部13に対する操作を受け付けることができる。
【0039】
ここで、表示部13にタッチパネルが設けられている場合の制御部14の制御処理の一例を、再び
図6および
図7を用いて説明する。制御部14は、表示部13に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち下側の端に位置する項目が選択された状態で表示部13を構成するタッチパネルに対して下方向へのスクロール操作または所定の記号のタップ操作の一方がなされた場合に、表示された画面と異なるカテゴリの画面へと切り替える。例えば、
図6に示す通り、制御部14は、表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち下側の端に位置する項目が選択された状態でタッチパネルに対して下方向へのスクロール操作がされた場合に、メニュー画面MP1からメニュー画面MP2へと表示画面を切り替える。なお、その他のメニュー画面における前述の操作および画面切り替えの処理は、前述した処理に準ずるためここでは説明を省略する。
【0040】
制御部14は、表示部13に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち上側の端に位置する項目が選択された状態で表示部13を構成するタッチパネルに対して上方向へのスクロール操作または所定の記号をタップ操作の一方がなされた場合に、表示された画面と異なるカテゴリの画面へと切り替える。例えば、
図7に示す通り、制御部14は、画面のカテゴリに属する全項目のうち上側の端に位置する項目が選択された状態でタッチパネルに対して上方向へのスクロール操作がされた場合に、メニュー画面MP1からメニュー画面MP7へと表示画面を切り替える。なお、その他のメニュー画面における前述の操作および画面切り替えの処理は、前述した処理に準ずるためここでは説明を省略する。
【0041】
以上、変形例について説明した。
【0042】
[効果]
以上のように、実施形態および変形例によれば、本実施形態に係るリモートコントローラ10は、空気調和機用のリモートコントローラである。そして、リモートコントローラ10は、項目の選択状態を切り替える操作、または画面のカテゴリを切り替える操作を受け付ける操作部12と、画面を表示する表示部13と、制御部14とを有する。制御部14は、表示部13に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち画面の端に位置する項目が選択された状態で操作部12に対して選択状態を切り替える操作がなされた場合に、表示された画面と異なるカテゴリの画面に切り替える。具体的には、リモートコントローラ10の制御部14は、表示部13に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち下側の端に位置する項目が選択された状態で操作部12に対して選択状態を下方向へ切り替える操作がなされた場合に、表示された画面と異なるカテゴリの画面に切り替える。また、リモートコントローラ10の制御部14は、表示部13に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち上側の端に位置する項目が選択された状態で操作部12に対して選択状態を上方向へ切り替える操作がなされた場合に、表示された画面と異なるカテゴリの画面に切り替える。
【0043】
従来、機械の操作を苦手とするユーザが、メニューの選択方法についての理解が不十分であった場合、例えば、横方向で表示されたメニュー画面の切り替え(画面の遷移)が可能であることに気づかず、上位メニューの切り替え方法が分からないといった課題があった。そこで、本実施形態に係るリモートコントローラ10は、所定の方向(例えば、下方向もしくは上方向)への連続操作により、複数のメニュー画面の切り替えを可能とする。従って、リモートコントローラ10は、一定方向への操作(例えば、下方向もしくは上方向等)で全てのメニュー画面の切り替えを実現することで、機械の操作が苦手で、メニューの選択について理解が不十分なユーザでもメニュー画面の切り替えを容易にする。ユーザは直感的な操作でメニュー画面の切り替えを行うことができる。その結果、リモートコントローラ10は、従来複数のメニュー画面の存在を知らなかったユーザに対して、空調の基本操作以外の便利な機能を知る機会を提供し、結果としてユーザの意欲向上やリモートコントローラの使用体験の向上を実現できる。
【0044】
従来、「全ての設定」といったように、リモートコントローラが記憶するメニュー画面に含まれる項目全てをまとめた画面を用いることで操作の容易化を図る場合があった。しかしながら、「全ての設定」に係る画面は、従来のような画面カテゴリの切り替えができないという課題があった。そこで、本実施形態に係るリモートコントローラ10は、第1の方向(例えば、下方向もしくは上方向)への操作の他に、第2の方向(例えば、左方向もしくは右方向)への操作により、メニュー画面の切り替えが可能とする。その結果、本実施形態に係るリモートコントローラ10は、メニュー画面の切り替えの容易化と、画面切り替えの効率化を両立することができる。それにより、リモートコントローラ10は、ユーザビリティ(使いやすさ)の向上が可能である。
【0045】
本実施形態に係るリモートコントローラ10の表示部13は、画面に未表示となる項目が存在する場合に、画面下部または画面上部の予め定めた位置に未表示となる項目の存在を示す所定の記号を表示させる。また、表示部13は、表示された画面とカテゴリと異なる画面が存在する場合に、画面左部または画面右部の予め定めた位置に異なる画面の存在を示す所定の記号を表示させる。
【0046】
こうすることで、リモートコントローラ10は、メニューが次の画面に続くことをユーザに知らせ、機械の操作が苦手なユーザでもメニュー画面の切り替えを容易にするという効果を提供する。
【0047】
本実施形態に係るリモートコントローラ10は、複数の方法で表示部13に対する操作を受け付けることができる。具体的には、リモートコントローラ10の操作部12は、リモートコントローラ10に設置されたボタンに対する操作、またはタッチパネルで構成された表示部13に対する操作を受け付ける。
【0048】
例えば、本実施形態に係るリモートコントローラ10がタッチパネルを備える場合、操作部12は、タッチパネルに基づく操作を受け付ける。具体例として、操作部12は、表示部13に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち下側の端に位置する項目が選択された状態で表示部13を構成するタッチパネルに対して下方向へのスクロール操作または所定の記号のタップ操作の一方がなされた場合に、表示された画面と異なるカテゴリの画面に切り替える。また、操作部12は、表示部13に表示された画面のカテゴリに属する全項目のうち上側の端に位置する項目が選択された状態で表示部13を構成するタッチパネルに対して上方向へのスクロール操作または所定の記号をタップ操作の一方がなされた場合に、表示された画面と異なるカテゴリの画面に切り替える。
【0049】
こうすることで、リモートコントローラ10は、機械の操作が苦手なユーザを含む、様々な年代、知識、経験が異なるユーザにとってのユーザビリティ(使いやすさ)を向上させる効果を提供する。
【0050】
<リモートコントローラのハードウェア構成>
リモートコントローラ10は、次のようなハードウェア構成により実現することができる。例えば、操作部12は、タッチセンサにより実現される。表示部13は、例えば液晶ディスプレイにより実現される。また、操作部12と表示部13とを一体として、タッチパネルにより実現してもよい。制御部14は、例えばプロセッサによって実現される。プロセッサの一例として、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等が挙げられる。記憶部15は、例えばメモリによって実現される。メモリの一例として、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等のRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等が挙げられる。通信部16およびアンテナ17は、例えば無線通信モジュールによって実現される。
【0051】
また、制御部14での上記説明における各処理は、各処理に対応するプログラムをプロセッサに実行させることによって実現してもよい。例えば、制御部14での上記説明における各処理に対応するプログラムがリモートコントローラ10の有するメモリに記憶され、リモートコントローラ10が有するプロセッサによってプログラムがメモリから読み出されて実行されてもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 空気調和システム
10 リモートコントローラ
20 空気調和機
12 操作部
13 表示部
14 制御部