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特開2024-141844エレベーターシステム、中継装置、中継装置の制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141844
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】エレベーターシステム、中継装置、中継装置の制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B66B 1/14 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
B66B1/14 E
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053692
(22)【出願日】2023-03-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-04-16
(71)【出願人】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中山 拓也
【テーマコード(参考)】
3F502
【Fターム(参考)】
3F502HC07
3F502JA72
3F502MA03
(57)【要約】
【課題】エレベーターシステムにおいて、自律移動体によるエレベーターの利用の可否を判定する機能を実現するためのコストを低減する。
【解決手段】エレベーターシステム1は、群管理装置10、及び中継装置40を備える。中継装置40は、群管理装置10とは別の装置である。中継装置40は、ロボット20が複数のかご2の何れかに乗るための呼び登録要求を受信する。中継装置40は、判定部45を備える。判定部45は、エレベーター情報及びロボット情報に基づいて、複数のかご2のそれぞれについてロボット20の利用が可能か否かを判定する。既設のエレベーターシステムに当該機能を追加する改修工事或いは保守工事を行う場合にも、機器コストを低減できる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のかごを管理する群管理装置と、
前記群管理装置とは別の装置であり、自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を受信する中継装置と、
を備え、
前記群管理装置は、前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を送信し、
前記自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を送信し、
前記中継装置は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定部を備えたエレベーターシステム。
【請求項2】
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれる請求項1に記載のエレベーターシステム。
【請求項3】
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の乗車階を示す情報が含まれ、
前記判定部は、
前記第1かごが前記乗車階に到着したことを示す乗車階到着情報を受信した後に前記乗車失敗情報を受信すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記乗車失敗情報を受信してから一定時間が経過すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記乗車階到着情報が含まれる請求項2に記載のエレベーターシステム。
【請求項4】
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記自律移動体は、予め定められた退避階に退避すると退避情報を送信し、
前記判定部は、
前記第1かごが前記降車階に到着したことを示す降車階到着情報を受信した後に前記降車失敗情報を受信すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記降車失敗情報を受信した後に前記退避情報を受信すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記降車階到着情報が含まれ、
前記第2情報に、前記退避情報が含まれる請求項2に記載のエレベーターシステム。
【請求項5】
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれ、
前記中継装置は、前記呼び登録要求に対するかごの割当方式として、前記呼び登録要求に応答するかごを前記号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、前記呼び登録要求に応答するかごを前記群管理装置に前記複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する選択部を更に備えた請求項2に記載のエレベーターシステム。
【請求項6】
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の乗車階を示す情報が含まれ、
前記判定部は、前記選択部によって前記非指定方式が選択された場合に、
前記第1かごが前記乗車階に到着したことを示す乗車階到着情報を受信した後に前記乗車失敗情報を受信すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記乗車失敗情報を受信してから一定時間が経過すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記乗車階到着情報が含まれる請求項5に記載のエレベーターシステム。
【請求項7】
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記自律移動体は、予め定められた退避階に退避すると退避情報を送信し、
前記判定部は、前記選択部によって前記非指定方式が選択された場合に、
前記第1かごが前記降車階に到着したことを示す降車階到着情報を受信した後に前記降車失敗情報を受信すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記降車失敗情報を受信した後に前記退避情報を受信すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記降車階到着情報が含まれ、
前記第2情報に、前記退避情報が含まれる請求項5に記載のエレベーターシステム。
【請求項8】
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報、前記自律移動体の乗車階を示す情報、及び前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記中継装置は、前記呼び登録要求が自律移動体からの要求であることと前記号機情報によって特定されるかごとを前記群管理装置において認識することができるように、前記号機情報を乗場釦情報に変換する変換部を更に備えた請求項1から請求項7の何れか一項に記載のエレベーターシステム。
【請求項9】
複数のかごを管理する群管理装置とは別の装置である中継装置であって、
自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を受信する受信部と、
判定部と、
を備え、
前記群管理装置は、前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を送信し、
前記自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を送信し、
前記判定部は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する中継装置。
【請求項10】
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれる請求項9に記載の中継装置。
【請求項11】
選択部を更に備え、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれ、
前記選択部は、前記呼び登録要求に対するかごの割当方式として、前記呼び登録要求に応答するかごを前記号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、前記呼び登録要求に応答するかごを前記群管理装置に前記複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する請求項9又は請求項10に記載の中継装置。
【請求項12】
変換部を更に備え、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報、前記自律移動体の乗車階を示す情報、及び前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記変換部は、前記呼び登録要求が自律移動体からの要求であることと前記号機情報によって特定されるかごとを前記群管理装置において認識することができるように、前記号機情報を乗場釦情報に変換する請求項9又は請求項10に記載の中継装置。
【請求項13】
複数のかごを管理する群管理装置とは別の装置である中継装置の制御方法であって、
自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を受信する第1受信ステップと、
前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記群管理装置から受信する第2受信ステップと、
前記自律移動体の動作の状態を示す第2情報を受信する第3受信ステップと、
前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定ステップと、
を備えた中継装置の制御方法。
【請求項14】
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれる請求項13に記載の中継装置の制御方法。
【請求項15】
選択ステップを更に備え、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれ、
前記選択ステップにおいて、前記呼び登録要求に対するかごの割当方式として、前記呼び登録要求に応答するかごを前記号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、前記呼び登録要求に応答するかごを前記群管理装置に前記複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する請求項13又は請求項14に記載の中継装置の制御方法。
【請求項16】
変換ステップを更に備え、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報、前記自律移動体の乗車階を示す情報、及び前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記変換ステップにおいて、前記呼び登録要求が自律移動体からの要求であることと前記号機情報によって特定されるかごとを前記群管理装置において認識することができるように、前記号機情報を乗場釦情報に変換する請求項13又は請求項14に記載の中継装置の制御方法。
【請求項17】
複数のかごを管理する群管理装置と、
自律移動体と、
通信可能であり、前記群管理装置とは別の装置に備えられたコンピュータに、
前記自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を受信する第1受信処理と、
前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記群管理装置から受信する第2受信処理と、
前記自律移動体の動作の状態を示す第2情報を受信する第3受信処理と、
前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定処理と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項18】
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれる請求項17に記載のプログラム。
【請求項19】
前記コンピュータに選択処理を更に実行させるためのプログラムであって、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれ、
前記選択処理において、前記呼び登録要求に対するかごの割当方式として、前記呼び登録要求に応答するかごを前記号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、前記呼び登録要求に応答するかごを前記群管理装置に前記複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する請求項17又は請求項18に記載のプログラム。
【請求項20】
前記コンピュータに変換処理を更に実行させるためのプログラムであって、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報、前記自律移動体の乗車階を示す情報、及び前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記変換処理において、前記呼び登録要求が自律移動体からの要求であることと前記号機情報によって特定されるかごとを前記群管理装置において認識することができるように、前記号機情報を乗場釦情報に変換する請求項17又は請求項18に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エレベーターシステム、中継装置、中継装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、エレベーターの遠隔制御システムが記載されている。特許文献1に記載されたシステムは、サーバを含む監視センターを備える。当該サーバは、ロボットから移動依頼情報を受けると、当該移動依頼情報に対応する制御を行うため、移動確認情報をエレベーターの制御装置に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-70578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたシステムでは、エレベーターの制御装置は、移動確認情報をサーバから受信すると、ロボットによるエレベーターの移動が可能か否かを判定する。このため、サーバに接続された各エレベーターにおいて上記判定機能が必要になり、当該機能を実現するためのコストが高くなるといった問題があった。
【0005】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされた。本開示の目的は、自律移動体によるエレベーターの利用の可否を判定する機能を備えたエレベーターシステムであって、当該機能を実現するためのコストを低減できるシステムを提供することである。本開示の他の目的は、そのようなエレベーターシステムに用いることが可能な中継装置とその制御方法とを提供することである。本開示の他の目的は、中継装置においてそのような機能を実現するためのプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るエレベーターシステムは、複数のかごを管理する群管理装置と、群管理装置とは別の装置であり、自律移動体が複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を受信する中継装置と、を備える。群管理装置は、複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を送信する。自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を送信する。中継装置は、第1情報及び第2情報に基づいて、複数のかごのそれぞれについて自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定部を備える。
【0007】
本開示に係る中継装置は、自律移動体が複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を受信する受信部と、判定部と、を備える。群管理装置は、複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を送信する。自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を送信する。判定部は、第1情報及び第2情報に基づいて、複数のかごのそれぞれについて自律移動体の利用が可能か否かを判定する。
【0008】
本開示に係る中継装置の制御方法は、自律移動体が複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を受信する第1受信ステップと、複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を群管理装置から受信する第2受信ステップと、自律移動体の動作の状態を示す第2情報を受信する第3受信ステップと、第1情報及び第2情報に基づいて、複数のかごのそれぞれについて自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定ステップと、を備える。
【0009】
本開示に係るプログラムは、複数のかごを管理する群管理装置と、自律移動体と、通信可能であり、群管理装置とは別の装置に備えられたコンピュータに、自律移動体が複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を受信する第1受信処理と、複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を群管理装置から受信する第2受信処理と、自律移動体の動作の状態を示す第2情報を受信する第3受信処理と、第1情報及び第2情報に基づいて、複数のかごのそれぞれについて自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定処理と、を実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、エレベーターシステムにおいて、自律移動体によるエレベーターの利用の可否を判定する機能を実現するためのコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態1におけるエレベーターシステムの例を示す図である。
図2】エレベーターシステムの機能を説明するための図である。
図3】ロボットの動作例を示すフローチャートである。
図4】ロボットの動作例を示すフローチャートである。
図5】サーバの動作例を示すフローチャートである。
図6】中継装置の動作例を示すフローチャートである。
図7】中継装置の動作例を示すフローチャートである。
図8】中継装置の動作例を示すフローチャートである。
図9】群管理装置の動作例を示すフローチャートである。
図10】制御装置の動作例を示すフローチャートである。
図11】判定部の機能を説明するための図である。
図12】中継装置のハードウェア資源の例を示す図である。
図13】中継装置のハードウェア資源の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、図面を参照して詳細な説明を行う。重複する説明は、適宜簡略化或いは省略する。各図において、同一の符号は同一の部分又は相当する部分を示す。
【0013】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるエレベーターシステム1の例を示す図である。エレベーターシステム1は、複数のかご2を備える。以下においては、エレベーターシステム1が3台のかご2を備える例について説明する。エレベーターシステム1は、2台のかご2しか備えていなくても良い。エレベーターシステム1は、4台以上のかご2を備えても良い。
【0014】
図1に示す例では、エレベーターシステム1が、A号機のかご2、B号機のかご2、及びC号機のかご2を備える。以下においては、A号機の要素を他の号機の要素と区別する必要がある場合に、符号の後にAを付す。同様に、B号機に関しては符号の後にBを付し、C号機に関しては符号の後にCを付す。例えば、A号機のかごをかご2Aと表記する。同様に、B号機のかごをかご2Bと表記し、C号機のかごをかご2Cと表記する。
【0015】
かご2は、昇降路3を上下に移動する。かご2及びつり合いおもり4は、ロープ5によって昇降路3に吊り下げられる。ロープ5は、例えばワイヤロープである。ロープ5は、巻上機6及びそらせ車7に巻き掛けられる。巻上機6によってかご2が駆動されることにより、つり合いおもり4は、かご2が移動する方向とは逆の方向に昇降路3を移動する。
【0016】
制御装置8は、伝送ケーブル9によってかご2に接続される。制御装置8は、巻上機6を制御する。即ち、かご2の移動は、制御装置8によって制御される。制御装置8は、かご2に備えられた機器を制御する。群管理装置10は、伝送ケーブル11によって制御装置8に接続される。図1に示す例では、群管理装置10は、伝送ケーブル11Aによって制御装置8Aに接続され、伝送ケーブル11Bによって制御装置8Bに接続され、伝送ケーブル11Cによって制御装置8Cに接続される。
【0017】
群管理装置10は、複数のかご2を管理する。群管理装置10が一群として管理する複数のかご2は、建物に備えられた全てのかごでも良いし、一部のかごでも良い。図1に示す例では、群管理装置10は、かご2A、かご2B、及びかご2Cを一群として管理する。
【0018】
図1は、巻上機6、そらせ車7、制御装置8、群管理装置10、及び伝送ケーブル11が機械室12に設けられる例を示す。巻上機6及び制御装置8等は、昇降路3に設けられても良い。
【0019】
エレベーターシステム1は、ロボット20、サーバ30、及び中継装置40を更に備える。
【0020】
ロボット20は、建物内を自律的に移動可能な移動体、即ち自律移動体の一例である。ロボット20は、清掃用のロボットでも良い。ロボット20は、警備用のロボットでも良い。ロボット20は、建物内で他の役割を果たすためのロボットでも良い。ロボット20は、かご2に乗って建物内の各階に移動することができる。図1は、かご2A、かご2B、及びかご2Cが停止可能な階の乗場13にロボット20がいる例を示す。エレベーターシステム1は、複数のロボット20を備えても良い。
【0021】
ロボット20は、サーバ30と無線通信を行う。例えば、ロボット20は、乗場13においてサーバ30と無線通信する。ロボット20は、かご2の中においてサーバ30と無線通信する。ロボット20は、建物内の全ての場所においてサーバ30との無線通信が可能であっても良い。
【0022】
サーバ30は、中継装置40と通信を行う。サーバ30は、伝送ケーブル14によって中継装置40に接続される。サーバ30は、中継装置40と無線通信を行っても良い。図1は、ロボット20がサーバ30を介して中継装置40と通信する好適な例を示す。他の例として、ロボット20は、中継装置40と直接通信しても良い。
【0023】
中継装置40は、群管理装置10と通信を行う。中継装置40は、伝送ケーブル15によって群管理装置10に接続される。中継装置40は、群管理装置10とは別の装置である。例えば、群管理装置10と中継装置40とは、異なる場所に設けられる。図1は、サーバ30、伝送ケーブル14、及び中継装置40が建物の管理室16に設けられる例を示す。
【0024】
図2は、エレベーターシステム1の機能を説明するための図である。ロボット20は、受信部21、送信部22、及び動作制御部23を備える。
【0025】
サーバ30は、受信部31、及び送信部32を備える。サーバ30が備える機能は、所謂コンピュータで実現可能である。受信部31は、外部から情報を受信する機能である。送信部32は、外部に情報を送信する機能である。
【0026】
中継装置40は、記憶部41、受信部42、送信部43、選択部44、判定部45、変換部46を備える。中継装置40が備える機能は、所謂コンピュータで実現可能である。記憶部41に、割当方式テーブル、及び第1変換テーブルが記憶される。受信部42は、外部から情報を受信する機能である。送信部43は、外部に情報を送信する機能である。
【0027】
群管理装置10は、記憶部51、受信部52、送信部53、及び割当部54を備える。群管理装置10が備える機能は、所謂コンピュータで実現可能である。記憶部51に、第2変換テーブルが予め記憶される。受信部52は、外部から情報を受信する機能である。送信部53は、外部に情報を送信する機能である。
【0028】
次に、図3から図10も参照し、エレベーターシステム1の動作について説明する。以下においては、1階の乗場13にいるロボット20がかご2に乗って5階に移動しようとしている例について、詳しく説明する。
【0029】
図3及び図4は、ロボット20の動作例を示すフローチャートである。図3及び図4は、一連の動作フローを示す。ロボット20では、送信部22がサーバ30に呼び登録要求を送信する(S101)。呼び登録要求は、群管理装置10が管理する複数のかご2の何れかにロボット20が乗るための群管理装置10に対する要求である。呼び登録要求に、号機情報、ロボット20の乗車階を示す情報(乗車階情報)、及びロボット20の降車階を示す情報(降車階情報)が含まれる。当該号機情報は、群管理装置10が管理する複数のかご2の1つを特定するための情報である。一例として、呼び登録要求に、A号機を示す号機情報、1階を示す乗車階情報、及び5階を示す降車階情報が含まれる。
【0030】
図5は、サーバ30の動作例を示すフローチャートである。サーバ30では、呼び登録要求を受信したか否かが判定される(S201)。S101でロボット20から送信された呼び登録要求は、受信部31が受信する。受信部31が呼び登録要求を受信すると、S201でYesと判定される。S201でYesと判定されると、送信部32は、受信した呼び登録要求を中継装置40に送信する(S202)。
【0031】
図3は、ロボット20が呼び登録要求を生成する機能を有する例を示す。他の例として、サーバ30が呼び登録要求を生成する機能を有しても良い。ロボット20及びサーバ30の双方が呼び登録要求を生成する機能を有しても良い。
【0032】
図6から図8は、中継装置40の動作例を示すフローチャートである。図6から図8は、一連の動作フローを示す。中継装置40では、呼び登録要求を受信したか否かが判定される(S301)。S202でサーバ30から送信された呼び登録要求は、受信部42が受信する。受信部42が呼び登録要求を受信すると、S301でYesと判定される。
【0033】
選択部44は、呼び登録要求に対するかご2の割当方式を選択する機能である。S301でYesと判定されると、選択部44は、当該割当方式として、指定方式又は非指定方式を選択する(S302)。指定方式は、呼び登録要求に応答するかご2を、当該呼び登録要求に含まれる号機情報で特定されたかご2に指定する方式である。非指定方式は、呼び登録要求に応答するかご2を、当該呼び登録要求に含まれる号機情報で特定されたかご2に指定しない方式である。即ち、非指定方式は、呼び登録要求に応答するかご2を、群管理装置10が管理する複数のかご2の中から群管理装置10に決めさせる方式である。以下においては、当該呼び登録要求に含まれる号機情報で特定されるかご2のことを、指定号機のかご2ともいう。なお、非指定方式では、指定号機のかご2も呼び登録要求に応答するかご2として選ばれ得る。
【0034】
一例として、記憶部41に、指定方式又は非指定方式を建物毎に関連付けた割当方式テーブルが記憶される。選択部44は、S302において、この割当方式テーブルに基づいて当該建物に合わせた選択を行う。中継装置40が選択部44を備えていない場合は、S301でYesと判定されると、S302で指定方式が選択された場合の動作フローが行われることが好ましい。
【0035】
判定部45は、群管理装置10が管理する複数のかご2のそれぞれについて、ロボット20の利用が可能か否かを判定する機能である。本実施の形態に示す例では、判定部45が、群管理装置10が管理する複数のかご2のそれぞれについてロボット運転に関する適用状態を判定することにより、当該機能を実現する。ロボット運転は、ロボット20のための専用運転であっても良い。
【0036】
例えば、判定部45は、かご2A、かご2B、及びかご2Cのそれぞれについて、ロボット運転に関する適用状態として、ロボット運転可、ロボット運転中、又はロボット運転不可を判定する。ロボット運転可であれば、ロボット20の利用が可能であると判定される。ロボット運転不可であれば、ロボット20の利用が不可であると判定される。ロボット運転中の場合は、他のロボット20による利用はできないことから、ロボット20の利用が不可であると判定される。ロボット運転中の場合は、その後にロボット運転可に遷移すれば、他のロボット20による利用が可能になる。
【0037】
判定部45は、エレベーター情報(第1情報)とロボット情報(第2情報)とに基づいて、ロボット20の利用が可能か否かの判定を行う。
【0038】
エレベーター情報は、かご2の運転の状態を示す情報である。例えば、各制御装置8は、運転状況が変化する度に、自機に関するエレベーター情報を群管理装置10に送信する。群管理装置10では、制御装置8からのエレベーター情報を受信部52が受信する。送信部53は、受信部52が受信したエレベーター情報を中継装置40に送信する。即ち、送信部53は、群管理装置10が管理する複数のかご2のそれぞれについて、運転状況が変化する度にエレベーター情報を中継装置40に送信する。中継装置40では、群管理装置10からのエレベーター情報を受信部42が受信する。受信部42が受信したエレベーター情報は、記憶部41に記憶される。
【0039】
ロボット情報は、ロボット20の動作の状態を示す情報である。ロボット20の送信部22は、動作状況が変化する度に、自機に関するロボット情報をサーバ30を介して中継装置40に送信する。中継装置40では、ロボット20からのロボット情報を受信部42が受信する。受信部42が受信したロボット情報は、記憶部41に記憶される。
【0040】
判定部45は、記憶部41に記憶されたエレベーター情報或いはロボット情報が更新される度に、群管理装置10が管理する複数のかご2のそれぞれについて、ロボット運転に関する適用状態を判定しても良い。
【0041】
S302で指定方式が選択されると、判定部45は、指定号機のかご2について、ロボット20の利用が可能か否かを判定する(S303)。指定号機のかご2についてロボット20の利用が不可であれば、S303でNoと判定される。S303でNoと判定されると、送信部43は、サーバ30に割当不可情報を送信する(S304)。割当不可情報は、サーバ30を介してロボット20に受信される。
【0042】
指定号機のかご2についてロボット20の利用が可能であれば、S303でYesと判定される。S303でYesと判定されると、判定部45は、指定号機のかご2をロボット運転中に設定する(S305)。
【0043】
変換部46は、呼び登録要求に含まれる号機情報を乗場釦情報に変換する機能である。例えば、変換部46は、S303でYesと判定されると、呼び登録要求に含まれる号機情報をロボット専用の乗場釦情報に変換する(S306)。S306では、当該呼び登録要求がロボット20からの要求であることと指定号機のかご2との双方を群管理装置10において認識することができるように、乗場釦情報への変換が行われることが好ましい。
【0044】
一例として、記憶部41に、号機情報を乗場釦情報に変換するための第1変換テーブルが記憶される。記憶部41に、建物毎の第1変換テーブルが記憶されても良い。変換部46は、記憶部41に記憶された第1変換テーブルを参照し、呼び登録要求に含まれる号機情報を群管理装置10において認識可能な乗場釦情報に変換する。表1は、第1変換テーブルの一例を示す。
【0045】
【表1】
【0046】
送信部43は、S306で変換部46によって変換された乗場釦情報を含む呼び登録要求を群管理装置10に送信する(S307)。
【0047】
一例として、S301で受信した呼び登録要求にA号機を示す号機情報が含まれていれば、変換部46は、表1に示す第1変換テーブルに基づいて当該号機情報をβ釦を示す乗場釦情報に変換する。送信部43は、β釦を示す乗場釦情報、1階を示す乗車階情報、及び5階を示す降車階情報を含む呼び登録要求を群管理装置10に送信する。
【0048】
一方、S302で非指定方式が選択されると、判定部45は、群管理装置10が管理する複数のかご2について、ロボット20の利用が可能なものがあるか否かを判定する(S308)。当該複数のかご2の全てについてロボット20の利用が不可であれば、S308でNoと判定される。S308でNoと判定されると、送信部43は、サーバ30に割当不可情報を送信する(S309)。当該割当不可情報は、サーバ30を介してロボット20に受信される。
【0049】
S308でYesと判定されると、送信部43は、S301で受信した呼び登録要求を群管理装置10に送信する(S310)。
【0050】
図9は、群管理装置10の動作例を示すフローチャートである。群管理装置10では、呼び登録要求を受信したか否かが判定される(S401)。S307或いはS310で中継装置40から送信された呼び登録要求は、受信部52が受信する。受信部52が呼び登録要求を受信すると、S401でYesと判定される。
【0051】
割当部54は、呼び登録要求に対して割り当てるかご2を決定する機能である。以下においては、呼び登録要求に対して割り当てられたかご2を割当かご2とも表記する。即ち、割当かご2は、呼び登録要求に対して応答するかご2である。S401でYesと判定されると、割当部54は、群管理装置10が管理する複数のかご2の中から割当かご2を決定する(S402)。
【0052】
S307で中継装置40から送信された呼び登録要求を受信部52が受信した場合、割当部54は、当該呼び登録要求に含まれる乗場釦情報によって特定されるかご2を割当かご2に決定する。即ち、割当部54は、指定号機のかご2を割当かご2に決定する。
【0053】
一例として、記憶部51に、乗場釦情報を指定号機のかご2を示す情報に変換するための第2変換テーブルが記憶される。記憶部51に、建物毎の第2変換テーブルが記憶されても良い。割当部54は、記憶部51に記憶された第2変換テーブルを参照し、割当かご2の決定を行う。表2は、第2変換テーブルの一例を示す。
【0054】
【表2】
【0055】
乗場釦の情報を割当号機に変換するためのテーブルは、ロボット運転の実施の有無に関わらず、エレベーターで使用されている仕組みである。このテーブルにより、物理的に存在する乗場釦を割当号機に紐付けることができる。本エレベーターシステム1においても、この仕組みを利用する。即ち、第2変換テーブルに、仮想的で実在しない乗場釦情報と指定方式で使用するロボット運転用の割当号機とを設定する。
【0056】
一例として、S401で受信した呼び登録要求にβ釦を示す乗場釦情報が含まれていれば、割当部54は、表2に示す第2変換テーブルに基づいてかご2Aを割当かご2に決定する。送信部53は、割当かご2を制御する制御装置8、即ち制御装置8Aに対し、当該呼び登録要求に応答させるための割当情報を送信する(S403)。
【0057】
一方、S310で中継装置40から送信された呼び登録要求を受信部52が受信した場合、割当部54は、その時点における各かご2の運転負荷を考慮し、群管理装置10が管理する複数のかご2の中から割当かご2を決定する(S402)。送信部53は、割当かご2を制御する制御装置8に対し、当該呼び登録要求に応答させるための割当情報を送信する(S403)。割当情報には、ロボット20の乗車階情報及び降車階情報が含まれる。
【0058】
また、S402で割当かご2が決定すると、送信部53は、割当かご2を示す情報、即ち割当かご情報を中継装置40に対して送信する(S404)。
【0059】
中継装置40では、S307で呼び登録要求を送信すると、その応答として、群管理装置10から割当かご情報を受信したか否かが判定される(S311)。S404で群管理装置10から送信された割当かご情報を受信部42が受信すると、S311でYesと判定される。S311でYesと判定されると、送信部43は、受信した割当かご情報をサーバ30に送信する(S312)。
【0060】
また、中継装置40では、S310で呼び登録要求を送信した場合も、その応答として、群管理装置10から割当かご情報を受信したか否かが判定される(S313)。S404で群管理装置10から送信された割当かご情報を受信部42が受信すると、S313でYesと判定される。S313でYesと判定されると、判定部45は、割当かご2をロボット運転中に設定する(S314)。また、S313でYesと判定されると、送信部43は、受信した割当かご情報をサーバ30に送信する(S315)。
【0061】
サーバ30では、S202で呼び登録要求を送信すると、その応答として、中継装置40から割当かご情報を受信したか否かが判定される(S203)。S312又はS315で中継装置40から送信された割当かご情報を受信部31が受信すると、S203でYesと判定される。S203でYesと判定されると、送信部32は、受信した割当かご情報をロボット20に送信する(S204)。
【0062】
ロボット20では、S101で呼び登録要求を送信すると、その応答として、サーバ30から割当かご情報を受信したか否かが判定される(S102)。S204でサーバ30から送信された割当かご情報を受信部21が受信すると、S102でYesと判定される。S102でYesと判定されると、動作制御部23は、割当かご2に乗るための準備を行う(S103)。例えば、動作制御部23が駆動機(図示せず)を制御することにより、ロボット20は、割当かご2に乗るためのドアの前に移動する。
【0063】
図10は、制御装置8の動作例を示すフローチャートである。図10に示す動作フローは、各制御装置8において行われる。制御装置8では、割当情報を受信したか否かが判定される(S501)。S403で群管理装置10から送信された割当情報を割当号機の制御装置8が受信すると、S501でYesと判定される。S501でYesと判定されると、制御装置8は、受信した割当情報、即ちS301で中継装置40が受信した呼び登録要求にかご2を応答させる応答処理を開始する。
【0064】
応答処理では、制御装置8は、かご2をロボット20の乗車階に移動させる(S502)。制御装置8は、かご2を乗車階に到着させると、群管理装置10に乗車階到着情報を送信する(S503)。乗車階到着情報は、かご2がロボット20の乗車階に到着したことを示す情報である。乗車階到着情報は、エレベーター情報の一例である。
【0065】
群管理装置10では、S403で割当情報を送信すると、その応答として、割当号機の制御装置8から乗車階到着情報を受信したか否かが判定される(S405)。S503で制御装置8から送信された乗車階到着情報を受信部52が受信すると、S405でYesと判定される。S405でYesと判定されると、送信部53は、受信した乗車階到着情報を中継装置40に送信する(S406)。
【0066】
中継装置40では、S307で呼び登録要求を送信すると、その応答として、群管理装置10から乗車階到着情報を受信したか否かが判定される(S316)。S406で群管理装置10から送信された乗車階到着情報を受信部42が受信すると、S316でYesと判定される。S316でYesと判定されると、送信部43は、受信した乗車階到着情報をサーバ30に送信する(S317)。
【0067】
また、中継装置40では、S310で呼び登録要求を送信した場合も、その応答として、群管理装置10から乗車階到着情報を受信したか否かが判定される(S318)。S406で群管理装置10から送信された乗車階到着情報を受信部42が受信すると、S318でYesと判定される。S318でYesと判定されると、送信部43は、受信した乗車階到着情報をサーバ30に送信する(S319)。
【0068】
サーバ30では、S202で呼び登録要求を送信すると、その応答として、中継装置40から乗車階到着情報を受信したか否かが判定される。S317又はS319で中継装置40から送信された乗車階到着情報を受信部31が受信すると、送信部32は、受信した乗車階到着情報をロボット20に転送する(S205)。
【0069】
ロボット20では、S101で呼び登録要求を送信すると、その応答として、サーバ30から乗車階到着情報を受信したか否かが判定される(S104)。S205でサーバ30から送信された乗車階到着情報を受信部21が受信すると、S104でYesと判定される。S104でYesと判定されると、動作制御部23は、割当かご2に乗るための動作を行う(S105)。例えば、動作制御部23が駆動機を制御することにより、ロボット20は、割当かご2の中に移動する。
【0070】
ロボット20では、S104でYesと判定されると、割当かご2への乗車が成功したか否かが判定される(S106)。割当かご2への乗車が成功したか否かを検出するための方法は、どのような方法であっても構わない。ロボット20が割当かご2に乗ることができれば、S106でYesと判定される。S106でYesと判定されると、送信部22は、サーバ30に乗車成功情報を送信する(S107)。乗車成功情報は、ロボット20が割当かご2に乗ることができたことを示す情報である。乗車成功情報は、ロボット情報の一例である。
【0071】
一方、ロボット20が割当かご2に乗ることができなければ、S106でNoと判定される。S106でNoと判定されると、送信部22は、サーバ30に乗車失敗情報を送信する(S108)。乗車失敗情報は、ロボット20が割当かご2に乗ることができなかったことを示す情報である。乗車失敗情報は、ロボット情報の一例である。
【0072】
サーバ30では、S205で乗車階到着情報を送信すると、その応答として、ロボット20から乗車成功情報或いは乗車失敗情報を受信したか否かが判定される。S107でロボット20から送信された乗車成功情報を受信部31が受信すると、送信部32は、受信した乗車成功情報を中継装置40に転送する(S206)。S108でロボット20から送信された乗車失敗情報を受信部31が受信すると、送信部32は、受信した乗車失敗情報を中継装置40に転送する(S207)。
【0073】
中継装置40では、S317で乗車階到着情報を送信すると、ロボット20の割当かご2への乗車が成功したか否かが判定される(S320)。S317で送信された乗車階到着情報の応答としてS206でサーバ30から送信された乗車成功情報を受信部42が受信すると、S320でYesと判定される。
【0074】
一方、S317で送信された乗車階到着情報の応答としてS207でサーバ30から送信された乗車失敗情報を受信部42が受信すると、S320でNoと判定される。S320でNoと判定されると、判定部45は、指定号機のかご2、即ち割当かご2をロボット運転不可に設定する(S321)。即ち、判定部45は、指定号機のかご2について、ロボット20の利用が不可であることを判定する。これにより、ロボット運転は終了する。
【0075】
また、S320でNoと判定されると、判定部45は、乗車失敗情報を受信部42が受信してから一定時間が経過したか否かを判定する(S322)。当該一定時間は予め設定される。S320で乗車失敗情報が受信されてから一定時間が経過すると、S322でYesと判定される。S322でYesと判定されると、判定部45は、S321でロボット運転不可に設定した指定号機のかご2をロボット運転可に設定する(S323)。即ち、判定部45は、指定号機のかご2について、ロボット20の利用が可能であることを判定する。
【0076】
中継装置40では、S319で乗車階到着情報を送信すると、ロボット20の割当かご2への乗車が成功したか否かが判定される(S324)。S319で送信された乗車階到着情報の応答としてS206でサーバ30から送信された乗車成功情報を受信部42が受信すると、S324でYesと判定される。
【0077】
一方、S319で送信された乗車階到着情報の応答としてS207でサーバ30から送信された乗車失敗情報を受信部42が受信すると、S324でNoと判定される。S324でNoと判定されると、判定部45は、群管理装置10が管理する複数のかご2の全てをロボット運転不可に設定する(S325)。即ち、判定部45は、当該複数のかご2のそれぞれについて、ロボット20の利用が不可であることを判定する。これにより、ロボット運転は終了する。
【0078】
また、S324でNoと判定されると、判定部45は、乗車失敗情報を受信部42が受信してから一定時間が経過したか否かを判定する(S326)。当該一定時間は予め設定される。S324で乗車失敗情報が受信されてから一定時間が経過すると、S326でYesと判定される。S326でYesと判定されると、判定部45は、S325でロボット運転不可に設定した各かご2をロボット運転可に設定する(S327)。即ち、判定部45は、群管理装置10が管理する複数のかご2のそれぞれについて、ロボット20の利用が可能であることを判定する。
【0079】
ロボット20の割当かご2への乗車が成功すれば、ロボット運転は継続される。かかる場合、図10に示すように、制御装置8は、かご2をロボット20の降車階に移動させる(S504)。制御装置8は、かご2を降車階に到着させると、群管理装置10に降車階到着情報を送信する(S505)。降車階到着情報は、かご2がロボット20の降車階に到着したことを示す情報である。降車階到着情報は、エレベーター情報の一例である。
【0080】
群管理装置10では、S406で乗車階到着情報を送信すると、制御装置8から降車階到着情報を受信したか否かが判定される(S407)。S505で制御装置8から送信された降車階到着情報を受信部52が受信すると、S407でYesと判定される。S407でYesと判定されると、送信部53は、受信した降車階到着情報を中継装置40に送信する(S408)。
【0081】
中継装置40では、S320でYesと判定されると、群管理装置10から降車階到着情報を受信したか否かが判定される(S328)。S408で群管理装置10から送信された降車階到着情報を受信部42が受信すると、S328でYesと判定される。S328でYesと判定されると、送信部43は、受信した降車階到着情報をサーバ30に送信する(S329)。
【0082】
また、中継装置40では、S324でYesと判定された場合も、群管理装置10から降車階到着情報を受信したか否かが判定される(S330)。S408で群管理装置10から送信された降車階到着情報を受信部42が受信すると、S330でYesと判定される。S330でYesと判定されると、送信部43は、受信した降車階到着情報をサーバ30に送信する(S331)。
【0083】
サーバ30では、S206で乗車成功情報を送信すると、中継装置40から降車階到着情報を受信したか否かが判定される。S329又はS331で中継装置40から送信された降車階到着情報を受信部31が受信すると、送信部32は、受信した降車階到着情報をロボット20に転送する(S208)。
【0084】
ロボット20では、S107で乗車成功情報を送信すると、サーバ30から降車階到着情報を受信したか否かが判定される(S109)。S208でサーバ30から送信された降車階到着情報を受信部21が受信すると、S109でYesと判定される。S109でYesと判定されると、動作制御部23は、割当かご2から降りるための動作を行う(S110)。例えば、動作制御部23が駆動機を制御することにより、ロボット20は、割当かご2から降車階の乗場13に移動する。
【0085】
ロボット20では、S109でYesと判定されると、割当かご2からの降車が成功したか否かが判定される(S111)。割当かご2からの降車が成功したか否かを検出するための方法は、どのような方法であっても構わない。降車階でロボット20が割当かご2から降りることができれば、S111でYesと判定される。S111でYesと判定されると、送信部22は、サーバ30に降車成功情報を送信する(S112)。降車成功情報は、ロボット20が割当かご2から降車階で降りることができたことを示す情報である。降車成功情報は、ロボット情報の一例である。
【0086】
一方、降車階でロボット20が割当かご2から降りることができなければ、S111でNoと判定される。S111でNoと判定されると、送信部22は、サーバ30に降車失敗情報を送信する(S113)。降車失敗情報は、ロボット20が割当かご2から降車階で降りることができなかったことを示す情報である。降車失敗情報は、ロボット情報の一例である。
【0087】
サーバ30では、S208で降車階到着情報を送信すると、その応答として、ロボット20から降車成功情報或いは降車失敗情報を受信したか否かが判定される。S112でロボット20から送信された降車成功情報を受信部31が受信すると、送信部32は、受信した降車成功情報を中継装置40に転送する(S209)。S113でロボット20から送信された降車失敗情報を受信部31が受信すると、送信部32は、受信した降車失敗情報を中継装置40に転送する(S210)。
【0088】
中継装置40では、S329で降車階到着情報を送信すると、ロボット20の割当かご2からの降車が成功したか否かが判定される(S332)。S329で送信された降車階到着情報の応答としてS209でサーバ30から送信された降車成功情報を受信部42が受信すると、S332でYesと判定される。S332でYesと判定されると、判定部45は、指定号機のかご2、即ち割当かご2をロボット運転可に設定する(S333)。これにより、ロボット運転は終了する。
【0089】
一方、S329で送信された降車階到着情報の応答としてS210でサーバ30から送信された降車失敗情報を受信部42が受信すると、S332でNoと判定される。S332でNoと判定されると、判定部45は、指定号機のかご2、即ち割当かご2をロボット運転不可に設定する(S334)。即ち、判定部45は、指定号機のかご2について、ロボット20の利用が不可であることを判定する。これにより、ロボット運転は終了する。
【0090】
また、S332でNoと判定されると、判定部45は、退避情報を受信したか否かを判定する(S335)。
【0091】
図4に示すように、ロボット20では、S113で降車失敗情報を送信すると、退避階に退避したか否かが判定される(S114)。退避階は予め定められる。ロボット20が退避階に退避できれば、S114でYesと判定される。S114でYesと判定されると、送信部22は、サーバ30に退避情報を送信する(S115)。退避情報は、ロボット20が退避階に退避したことを示す情報である。退避情報は、ロボット情報の一例である。
【0092】
サーバ30では、S210で降車失敗情報を送信すると、ロボット20から退避情報を受信したか否かが判定される。S115でロボット20から送信された退避情報を受信部31が受信すると、送信部32は、受信した退避情報を中継装置40に転送する(S211)。
【0093】
中継装置40では、S211でサーバ30から送信された退避情報を受信部42が受信すると、S335でYesと判定される。S335でYesと判定されると、判定部45は、指定号機のかご2をロボット運転可に設定する(S333)。即ち、判定部45は、S332で降車失敗情報を受信した後にS335で退避情報を受信すると、指定号機のかご2について、ロボット20の利用が可能であることを判定する(S333)。
【0094】
また、中継装置40では、S331で降車階到着情報を送信すると、ロボット20の割当かご2からの降車が成功したか否かが判定される(S336)。S331で送信された降車階到着情報の応答としてS209でサーバ30から送信された降車成功情報を受信部42が受信すると、S336でYesと判定される。S336でYesと判定されると、判定部45は、割当かご2をロボット運転可に設定する(S337)。これにより、ロボット運転は終了する。
【0095】
一方、S331で送信された降車階到着情報の応答としてS210でサーバ30から送信された降車失敗情報を受信部42が受信すると、S336でNoと判定される。S336でNoと判定されると、判定部45は、群管理装置10が管理する複数のかご2の全てをロボット運転不可に設定する(S338)。即ち、判定部45は、当該複数のかご2のそれぞれについて、ロボット20の利用が不可であることを判定する。これにより、ロボット運転は終了する。
【0096】
また、S336でNoと判定されると、判定部45は、退避情報を受信したか否かを判定する(S339)。S211でサーバ30から送信された退避情報を受信部42が受信すると、S339でYesと判定される。S339でYesと判定されると、判定部45は、S338でロボット運転不可に設定した各かご2をロボット運転可に設定する(S327)。即ち、判定部45は、群管理装置10が管理する複数のかご2のそれぞれについて、ロボット20の利用が可能であることを判定する。
【0097】
図11は、判定部45の機能を説明するための図である。上述したように、本実施の形態に示す例では、ロボット運転に関するかご2の状態として、ロボット運転可、ロボット運転中、及びロボット運転不可の3つの状態が存在する。ある状態からある状態に遷移する条件として、5つの遷移条件T101~T105が存在する。
【0098】
ロボット運転中とは、かご2がロボット運転を実際に実施している状態を示す。S305からS321、S333、或いはS334までの期間は、指定号機のかご2について、ロボット運転中の期間である。S314からS325、S337、或いはS338までの期間は、割当かご2について、ロボット運転中の期間である。
【0099】
ロボット運転可とは、かご2がロボット運転を実際には実施していないが、ロボット運転を直ぐにでも開始できる状態を示す。即ち、かご2の運転自体は可能であり且つロボット運転が実施されていない場合は、ロボット運転可に該当する。
【0100】
ロボット運転不可とは、かご2がロボット運転を実施できない状態を示す。かご2の運転自体ができない場合は、ロボット運転不可に該当する。また、かご2の運転自体は可能であるがロボット運転を実施することができない場合は、ロボット運転不可に該当する。
【0101】
遷移条件T101は、かご2の状態がロボット運転可からロボット運転中に遷移するための条件である。S303でYesと判定された場合、及びS313でYesと判定された場合は、遷移条件T101が成立した場合に該当する。
【0102】
遷移条件T102は、かご2の状態がロボット運転中からロボット運転可に遷移するための条件である。S332でYesと判定された場合、及びS336でYesと判定された場合は、遷移条件T102が成立した場合に該当する。
【0103】
遷移条件T103は、かご2の状態がロボット運転可からロボット運転不可に遷移するための条件である。例えば、受信部42が群管理装置10から受信するエレベーター情報の内容が、運転中から休止中に切り替わると、遷移条件T103が成立する。
【0104】
遷移条件T104は、かご2の状態がロボット運転不可からロボット運転可に遷移するための条件である。S322でYesと判定された場合、及びS335でYesと判定された場合は、遷移条件T104が成立した場合に該当する。S326でYesと判定された場合、及びS339でYesと判定された場合は、遷移条件T104が成立した場合に該当する。また、受信部42が群管理装置10から受信するエレベーター情報の内容が、休止中から運転中に切り替わると、遷移条件T104が成立する。
【0105】
遷移条件T105は、かご2の状態がロボット運転中からロボット運転不可に遷移するための条件である。S320でNoと判定された場合、及びS332でNoと判定された場合は、遷移条件T105が成立した場合に該当する。S324でNoと判定された場合、及びS336でNoと判定された場合は、遷移条件T105が成立した場合に該当する。
【0106】
以上説明したように、エレベーターシステム1であれば、ロボット20によるエレベーターの利用の可否を判定する機能を中継装置40に備えることができる。このため、制御装置8毎に当該機能を備える必要がない。また、中継装置40に複数の群管理装置10が接続されている場合に、群管理装置10毎に当該機能を備える必要がない。このため、当該機能を実現するためのコストを低減できる。
【0107】
特に、既設のエレベーターシステムに当該機能を追加する改修工事或いは保守工事を行う場合は、機器コストを低減できる。ソフト改造の省力化にも有効である。また、中継装置40においてロボット20によるエレベーターの利用の可否を判定できるため、ロボット20がエレベーターを利用することによって運行効率が悪化することを抑制できる。
【0108】
本実施の形態に示す例では、中継装置40の判定部45は、サーバ30から呼び登録要求を受信すると、かご2のそれぞれについてロボット20の利用が可能か否かを判定する(S303)。S303でNoと判定されると中継装置40からサーバ30に割当不可情報が送信されるため、無駄な呼び登録が行われることを防止できる。多くのロボット20がエレベーターを利用する場合には、特に運行効率の改善が期待できる。
【0109】
本実施の形態に示す例では、中継装置40の選択部44は、呼び登録要求に対するかご2の割当方式として、指定方式又は非指定方式を選択する(S302)。選択部44が指定方式を選択すると、変換部46は、呼び登録要求に含まれる号機情報を、仮想的で実在しないロボット専用の乗場釦情報に変換する。中継装置40から群管理装置10に対しては、当該乗場釦情報を含む呼び登録要求が送信される。このため、群管理装置10において、号機情報で特定されたかご2以外のかご2が割当かご2として決定されることを防止できる。即ち、ロボット20は、S101で呼び登録要求を送信した後は、指定号機のかご2が到着するドアの前まで移動し、待機すれば良い。ロボット20のかご2への乗車を円滑に行うことができ、運行効率が悪化することを抑制できる。
【0110】
一方、選択部44は、群管理装置10が管理するかご2の台数が少ない場合に非指定方式を選択しても良い。群管理装置10が管理するかご2の台数が少なければ、指定号機のかご2以外のかご2が割当かご2として決定されても、ロボット20のかご2への乗車を円滑に行うことができる。非指定方式を採用することができれば、群管理装置10は、その時点の運行状況に合わせた割当かご2の決定を行うことができ、運行効率が悪化することを更に抑制できる。
【0111】
本実施の形態に示す例では、指定方式が採用されていれば、判定部45は、S320でNoと判定されると、ロボット20が乗ることができなかったかご2、即ち指定号機のかご2を一定時間だけロボット運転不可に設定する。これは、ロボット20がかご2への乗車を一旦失敗すると、その直後はロボット20がそのかご2に乗り降りできない可能性が高いためである。S321及びS322に示す処理により、S320でNoと判定された直後に当該指定号機のかご2がロボット運転可に設定されることを防止できる。
【0112】
同様に、指定方式が採用されていれば、判定部45は、S332でNoと判定されると、ロボット20が降りることができなかったかご2、即ち指定号機のかご2を、ロボット20が退避階に退避できるまでロボット運転不可に設定する。これは、ロボット20がかご2からの降車を一旦失敗すると、その直後はロボット20がそのかご2に乗り降りできない可能性が高いためである。S334及びS335に示す処理により、S332でNoと判定された直後に当該指定号機のかご2がロボット運転可に設定されることを防止できる。また、ロボット20がかご2から降りることができなかった場合に、当該かご2からの降車或いは退避階への退避が阻害されることも防止できる。
【0113】
本実施の形態に示す例では、非指定方式が採用されていれば、判定部45は、S324でNoと判定されると、群管理装置10が管理する全てのかご2を一定時間だけロボット運転不可に設定する。これは、非指定方式が採用されている場合は、今回の割当かご2が他の呼び登録要求に対する割当かご2として選択される可能性があるためである。S325及びS326に示す処理により、無駄な呼び登録が行われることを防止できる。
【0114】
同様に、非指定方式が採用されていれば、判定部45は、S336でNoと判定されると、群管理装置10が管理する全てのかご2を、ロボット20が退避階に退避できるまでロボット運転不可に設定する。これは、非指定方式が採用されている場合は、今回の割当かご2が他の呼び登録要求に対する割当かご2として選択される可能性があるためである。S338及びS339に示す処理により、無駄な呼び登録が行われることを防止できる。また、ロボット20がかご2から降りることができなかった場合に、当該かご2からの降車或いは退避階への退避が阻害されることも防止できる。
【0115】
図12は、中継装置40のハードウェア資源の例を示す図である。中継装置40は、ハードウェア資源として、プロセッサ61とメモリ62とを含む処理回路60を備える。処理回路60に複数のプロセッサ61が含まれても良い。処理回路60に複数のメモリ62が含まれても良い。
【0116】
本実施の形態において、符号41~46に示す各部は、中継装置40が有する機能を示す。記憶部41の機能は、メモリ62によって実現される。符号42~46に示す各部の機能は、プログラムとして記述されたソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現できる。当該プログラムは、メモリ62に記憶される。中継装置40は、メモリ62に記憶されたプログラムをプロセッサ61(コンピュータ)によって実行することにより、符号42~46に示す各部の機能を実現する。
【0117】
プロセッサ61は、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、或いはDSPともいわれる。メモリ62として、半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、或いはDVDを採用しても良い。採用可能な半導体メモリには、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、及びEEPROM等が含まれる。
【0118】
図13は、中継装置40のハードウェア資源の他の例を示す図である。図13に示す例では、中継装置40は、プロセッサ61、メモリ62、及び専用ハードウェア63を含む処理回路60を備える。図13は、中継装置40が有する機能の一部を専用ハードウェア63によって実現する例を示す。中継装置40が有する機能の全部を専用ハードウェア63によって実現しても良い。専用ハードウェア63として、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又はこれらの組み合わせを採用できる。
【0119】
ロボット20、サーバ30、群管理装置10、及び制御装置8のそれぞれの機器のハードウェア資源は、図12或いは図13に示す例と同様である。当該各機器は、ハードウェア資源として、プロセッサとメモリとを含む処理回路を備える。当該各機器は、メモリに記憶されたプログラムをプロセッサ(コンピュータ)によって実行することにより、各部の機能を実現する。なお、記憶部51の機能は、群管理装置10が備えるメモリによって実現される。当該各機器は、ハードウェア資源として、プロセッサ、メモリ、及び専用ハードウェアを含む処理回路を備えても良い。当該各機器については、機器が有する機能の一部或いは全部を専用ハードウェアによって実現しても良い。
【0120】
本実施の形態に示す例において、ロボット20が備える機能の一部は、サーバ30に備えられても良い。
【0121】
以下に、本開示に含まれ得る態様の例について、付記として明記する。
【0122】
[付記1]
複数のかごを管理する群管理装置と、
前記群管理装置とは別の装置であり、自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を受信する中継装置と、
を備え、
前記群管理装置は、前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を送信し、
前記自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を送信し、
前記中継装置は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定部を備えたエレベーターシステム。
[付記2]
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれる付記1に記載のエレベーターシステム。
[付記3]
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の乗車階を示す情報が含まれ、
前記判定部は、
前記第1かごが前記乗車階に到着したことを示す乗車階到着情報を受信した後に前記乗車失敗情報を受信すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記乗車失敗情報を受信してから一定時間が経過すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記乗車階到着情報が含まれる付記2に記載のエレベーターシステム。
[付記4]
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記自律移動体は、予め定められた退避階に退避すると退避情報を送信し、
前記判定部は、
前記第1かごが前記降車階に到着したことを示す降車階到着情報を受信した後に前記降車失敗情報を受信すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記降車失敗情報を受信した後に前記退避情報を受信すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記降車階到着情報が含まれ、
前記第2情報に、前記退避情報が含まれる付記2又は付記3に記載のエレベーターシステム。
[付記5]
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれ、
前記中継装置は、前記呼び登録要求に対するかごの割当方式として、前記呼び登録要求に応答するかごを前記号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、前記呼び登録要求に応答するかごを前記群管理装置に前記複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する選択部を更に備えた付記1又は付記2に記載のエレベーターシステム。
[付記6]
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の乗車階を示す情報が含まれ、
前記判定部は、前記選択部によって前記非指定方式が選択された場合に、
前記第1かごが前記乗車階に到着したことを示す乗車階到着情報を受信した後に前記乗車失敗情報を受信すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記乗車失敗情報を受信してから一定時間が経過すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記乗車階到着情報が含まれる付記5(但し、付記2を引用する場合に限る)に記載のエレベーターシステム。
[付記7]
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記自律移動体は、予め定められた退避階に退避すると退避情報を送信し、
前記判定部は、前記選択部によって前記非指定方式が選択された場合に、
前記第1かごが前記降車階に到着したことを示す降車階到着情報を受信した後に前記降車失敗情報を受信すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記降車失敗情報を受信した後に前記退避情報を受信すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記降車階到着情報が含まれ、
前記第2情報に、前記退避情報が含まれる付記5又は付記6(但し、付記2を引用する場合に限る)に記載のエレベーターシステム。
[付記8]
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報、前記自律移動体の乗車階を示す情報、及び前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記中継装置は、前記呼び登録要求が自律移動体からの要求であることと前記号機情報によって特定されるかごとを前記群管理装置において認識することができるように、前記号機情報を乗場釦情報に変換する変換部を更に備えた付記1から付記7の何れか一項に記載のエレベーターシステム。
【符号の説明】
【0123】
1 エレベーターシステム、 2 かご、 3 昇降路、 4 つり合いおもり、 5 ロープ、 6 巻上機、 7 そらせ車、 8 制御装置、 9 伝送ケーブル、 10 群管理装置、 11 伝送ケーブル、 12 機械室、 13 乗場、 14 伝送ケーブル、 15 伝送ケーブル、 16 管理室、 20 ロボット、 21 受信部、 22 送信部、 23 動作制御部、 30 サーバ、 31 受信部、 32 送信部、 40 中継装置、 41 記憶部、 42 受信部、 43 送信部、 44 選択部、 45 判定部、 46 変換部、 51 記憶部、 52 受信部、 53 送信部、 54 割当部、 60 処理回路、 61 プロセッサ、 62 メモリ、 63 専用ハードウェア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2023-10-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のかごを管理する群管理装置と、
前記群管理装置とは別の装置であり、自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、前記自律移動体から又は前記自律移動体が通信するサーバから受信する中継装置と、
を備え、
前記群管理装置は、前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記中継装置に送信し、
前記自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を前記中継装置に送信し、
前記中継装置は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定部を備えたエレベーターシステム。
【請求項2】
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれる請求項1に記載のエレベーターシステム。
【請求項3】
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の乗車階を示す情報が含まれ、
前記判定部は、
前記第1かごが前記乗車階に到着したことを示す乗車階到着情報を受信した後に前記乗車失敗情報を受信すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記乗車失敗情報を受信してから一定時間が経過すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記乗車階到着情報が含まれる請求項2に記載のエレベーターシステム。
【請求項4】
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記自律移動体は、予め定められた退避階に退避すると退避情報を送信し、
前記判定部は、
前記第1かごが前記降車階に到着したことを示す降車階到着情報を受信した後に前記降車失敗情報を受信すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記降車失敗情報を受信した後に前記退避情報を受信すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記降車階到着情報が含まれ、
前記第2情報に、前記退避情報が含まれる請求項2に記載のエレベーターシステム。
【請求項5】
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれ、
前記中継装置は、前記呼び登録要求に対するかごの割当方式として、前記呼び登録要求に応答するかごを前記号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、前記呼び登録要求に応答するかごを前記群管理装置に前記複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する選択部を更に備えた請求項2に記載のエレベーターシステム。
【請求項6】
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の乗車階を示す情報が含まれ、
前記判定部は、前記選択部によって前記非指定方式が選択された場合に、
前記第1かごが前記乗車階に到着したことを示す乗車階到着情報を受信した後に前記乗車失敗情報を受信すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記乗車失敗情報を受信してから一定時間が経過すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記乗車階到着情報が含まれる請求項5に記載のエレベーターシステム。
【請求項7】
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記自律移動体は、予め定められた退避階に退避すると退避情報を送信し、
前記判定部は、前記選択部によって前記非指定方式が選択された場合に、
前記第1かごが前記降車階に到着したことを示す降車階到着情報を受信した後に前記降車失敗情報を受信すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記降車失敗情報を受信した後に前記退避情報を受信すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記降車階到着情報が含まれ、
前記第2情報に、前記退避情報が含まれる請求項5に記載のエレベーターシステム。
【請求項8】
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報、前記自律移動体の乗車階を示す情報、及び前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記中継装置は、前記呼び登録要求が自律移動体からの要求であることと前記号機情報によって特定されるかごとを前記群管理装置において認識することができるように、前記号機情報を乗場釦情報に変換する変換部を更に備えた請求項1から請求項7の何れか一項に記載のエレベーターシステム。
【請求項9】
複数のかごを管理する群管理装置とは別の装置である中継装置であって、
自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、前記自律移動体から又は前記自律移動体が通信するサーバから受信する受信部と、
判定部と、
を備え、
前記群管理装置は、前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記中継装置に送信し、
前記自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を前記中継装置に送信し、
前記判定部は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する中継装置。
【請求項10】
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれる請求項9に記載の中継装置。
【請求項11】
選択部を更に備え、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれ、
前記選択部は、前記呼び登録要求に対するかごの割当方式として、前記呼び登録要求に応答するかごを前記号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、前記呼び登録要求に応答するかごを前記群管理装置に前記複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する請求項9又は請求項10に記載の中継装置。
【請求項12】
変換部を更に備え、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報、前記自律移動体の乗車階を示す情報、及び前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記変換部は、前記呼び登録要求が自律移動体からの要求であることと前記号機情報によって特定されるかごとを前記群管理装置において認識することができるように、前記号機情報を乗場釦情報に変換する請求項9又は請求項10に記載の中継装置。
【請求項13】
複数のかごを管理する群管理装置とは別の装置である中継装置の制御方法であって、
自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、前記自律移動体から又は前記自律移動体が通信するサーバから受信する第1受信ステップと、
前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記群管理装置から受信する第2受信ステップと、
前記自律移動体の動作の状態を示す第2情報を前記自律移動体から受信する第3受信ステップと、
前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定ステップと、
を備えた中継装置の制御方法。
【請求項14】
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれる請求項13に記載の中継装置の制御方法。
【請求項15】
選択ステップを更に備え、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれ、
前記選択ステップにおいて、前記呼び登録要求に対するかごの割当方式として、前記呼び登録要求に応答するかごを前記号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、前記呼び登録要求に応答するかごを前記群管理装置に前記複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する請求項13又は請求項14に記載の中継装置の制御方法。
【請求項16】
変換ステップを更に備え、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報、前記自律移動体の乗車階を示す情報、及び前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記変換ステップにおいて、前記呼び登録要求が自律移動体からの要求であることと前記号機情報によって特定されるかごとを前記群管理装置において認識することができるように、前記号機情報を乗場釦情報に変換する請求項13又は請求項14に記載の中継装置の制御方法。
【請求項17】
複数のかごを管理する群管理装置と、
自律移動体と、
通信可能であり、前記群管理装置とは別の装置に備えられたコンピュータに、
前記自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、前記自律移動体から又は前記自律移動体が通信するサーバから受信する第1受信処理と、
前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記群管理装置から受信する第2受信処理と、
前記自律移動体の動作の状態を示す第2情報を前記自律移動体から受信する第3受信処理と、
前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定処理と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項18】
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれる請求項17に記載のプログラム。
【請求項19】
前記コンピュータに選択処理を更に実行させるためのプログラムであって、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれ、
前記選択処理において、前記呼び登録要求に対するかごの割当方式として、前記呼び登録要求に応答するかごを前記号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、前記呼び登録要求に応答するかごを前記群管理装置に前記複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する請求項17又は請求項18に記載のプログラム。
【請求項20】
前記コンピュータに変換処理を更に実行させるためのプログラムであって、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報、前記自律移動体の乗車階を示す情報、及び前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記変換処理において、前記呼び登録要求が自律移動体からの要求であることと前記号機情報によって特定されるかごとを前記群管理装置において認識することができるように、前記号機情報を乗場釦情報に変換する請求項17又は請求項18に記載のプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本開示に係るエレベーターシステムは、複数のかごを管理する群管理装置と、群管理装置とは別の装置であり、自律移動体が複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、自律移動体から又は自律移動体が通信するサーバから受信する中継装置と、を備える。群管理装置は、複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を中継装置に送信する。自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を中継装置に送信する。中継装置は、第1情報及び第2情報に基づいて、複数のかごのそれぞれについて自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定部を備える。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本開示に係る中継装置は、自律移動体が複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、自律移動体から又は自律移動体が通信するサーバから受信する受信部と、判定部と、を備える。群管理装置は、複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を中継装置に送信する。自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を中継装置に送信する。判定部は、第1情報及び第2情報に基づいて、複数のかごのそれぞれについて自律移動体の利用が可能か否かを判定する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本開示に係る中継装置の制御方法は、自律移動体が複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、自律移動体から又は自律移動体が通信するサーバから受信する第1受信ステップと、複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を群管理装置から受信する第2受信ステップと、自律移動体の動作の状態を示す第2情報を自律移動体から受信する第3受信ステップと、第1情報及び第2情報に基づいて、複数のかごのそれぞれについて自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定ステップと、を備える。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本開示に係るプログラムは、複数のかごを管理する群管理装置と、自律移動体と、通信可能であり、群管理装置とは別の装置に備えられたコンピュータに、自律移動体が複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を自律移動体から又は自律移動体が通信するサーバから受信する第1受信処理と、複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を群管理装置から受信する第2受信処理と、自律移動体の動作の状態を示す第2情報を自律移動体から受信する第3受信処理と、第1情報及び第2情報に基づいて、複数のかごのそれぞれについて自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定処理と、を実行させるためのものである。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のかごを管理する群管理装置と、
前記群管理装置とは別の装置であり、自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、前記自律移動体から又は前記自律移動体が通信するサーバから受信する中継装置と、
を備え、
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の乗車階を示す情報が含まれ、
前記群管理装置は、前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記中継装置に送信し、
前記自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を前記中継装置に送信し、
前記中継装置は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定部を備え
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれ、
前記判定部は、
前記第1かごが前記乗車階に到着したことを示す乗車階到着情報を受信した後に前記乗車失敗情報を受信すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記乗車失敗情報を受信してから一定時間が経過すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記乗車階到着情報が含まれるエレベーターシステム。
【請求項2】
複数のかごを管理する群管理装置と、
前記群管理装置とは別の装置であり、自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、前記自律移動体から又は前記自律移動体が通信するサーバから受信する中継装置と、
を備え、
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記群管理装置は、前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記中継装置に送信し、
前記自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を前記中継装置に送信し、
前記中継装置は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定部を備え
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれ、
前記自律移動体は、予め定められた退避階に退避すると退避情報を送信し、
前記判定部は、
前記第1かごが前記降車階に到着したことを示す降車階到着情報を受信した後に前記降車失敗情報を受信すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記降車失敗情報を受信した後に前記退避情報を受信すると、前記第1かごについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記降車階到着情報が含まれ、
前記第2情報に、前記退避情報が含まれるエレベーターシステム。
【請求項3】
複数のかごを管理する群管理装置と、
前記群管理装置とは別の装置であり、自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、前記自律移動体から又は前記自律移動体が通信するサーバから受信する中継装置と、
を備え、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれ、
前記群管理装置は、前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記中継装置に送信し、
前記自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を前記中継装置に送信し、
前記中継装置は、
前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定部と、
前記呼び登録要求に対するかごの割当方式として、前記呼び登録要求に応答するかごを前記号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、前記呼び登録要求に応答するかごを前記群管理装置に前記複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する選択部と、
を備え
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれるエレベーターシステム。
【請求項4】
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の乗車階を示す情報が含まれ、
前記判定部は、前記選択部によって前記非指定方式が選択された場合に、
前記第1かごが前記乗車階に到着したことを示す乗車階到着情報を受信した後に前記乗車失敗情報を受信すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記乗車失敗情報を受信してから一定時間が経過すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記乗車階到着情報が含まれる請求項に記載のエレベーターシステム。
【請求項5】
前記呼び登録要求に、前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記自律移動体は、予め定められた退避階に退避すると退避情報を送信し、
前記判定部は、前記選択部によって前記非指定方式が選択された場合に、
前記第1かごが前記降車階に到着したことを示す降車階到着情報を受信した後に前記降車失敗情報を受信すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が不可であることを判定し、
前記降車失敗情報を受信した後に前記退避情報を受信すると、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能であることを判定し、
前記第1情報に、前記降車階到着情報が含まれ、
前記第2情報に、前記退避情報が含まれる請求項に記載のエレベーターシステム。
【請求項6】
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報、前記自律移動体の乗車階を示す情報、及び前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記中継装置は、前記呼び登録要求が自律移動体からの要求であることと前記号機情報によって特定されるかごとを前記群管理装置において認識することができるように、前記号機情報を乗場釦情報に変換する変換部を更に備えた請求項1から請求項の何れか一項に記載のエレベーターシステム。
【請求項7】
複数のかごを管理する群管理装置と、
前記群管理装置とは別の装置であり、自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、前記自律移動体から又は前記自律移動体が通信するサーバから受信する中継装置と、
を備え、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報、前記自律移動体の乗車階を示す情報、及び前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記群管理装置は、前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記中継装置に送信し、
前記自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を前記中継装置に送信し、
前記中継装置は、
前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定部と、
前記呼び登録要求が自律移動体からの要求であることと前記号機情報によって特定されるかごとを前記群管理装置において認識することができるように、前記号機情報を乗場釦情報に変換する変換部と、
を備えたエレベーターシステム。
【請求項8】
複数のかごを管理する群管理装置とは別の装置である中継装置であって、
自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、前記自律移動体から又は前記自律移動体が通信するサーバから受信する受信部と、
判定部と、
選択部と、
を備え、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれ、
前記群管理装置は、前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記中継装置に送信し、
前記自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を前記中継装置に送信し、
前記判定部は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定し、
前記選択部は、前記呼び登録要求に対するかごの割当方式として、前記呼び登録要求に応答するかごを前記号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、前記呼び登録要求に応答するかごを前記群管理装置に前記複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する中継装置。
【請求項9】
複数のかごを管理する群管理装置とは別の装置である中継装置であって、
自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、前記自律移動体から又は前記自律移動体が通信するサーバから受信する受信部と、
判定部と、
変換部と、
を備え、
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報、前記自律移動体の乗車階を示す情報、及び前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記群管理装置は、前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記中継装置に送信し、
前記自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を前記中継装置に送信し、
前記判定部は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定し、
前記変換部は、前記呼び登録要求が自律移動体からの要求であることと前記号機情報によって特定されるかごとを前記群管理装置において認識することができるように、前記号機情報を乗場釦情報に変換する中継装置。
【請求項10】
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれる請求項8又は請求項9に記載の中継装置。
【請求項11】
複数のかごを管理する群管理装置とは別の装置である中継装置の制御方法であって、
自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、前記自律移動体から又は前記自律移動体が通信するサーバから受信する第1受信ステップと、
前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記群管理装置から受信する第2受信ステップと、
前記自律移動体の動作の状態を示す第2情報を前記自律移動体から受信する第3受信ステップと、
前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定ステップと、
選択ステップと、
を備え
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれ、
前記選択ステップにおいて、前記呼び登録要求に対するかごの割当方式として、前記呼び登録要求に応答するかごを前記号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、前記呼び登録要求に応答するかごを前記群管理装置に前記複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する中継装置の制御方法。
【請求項12】
複数のかごを管理する群管理装置とは別の装置である中継装置の制御方法であって、
自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、前記自律移動体から又は前記自律移動体が通信するサーバから受信する第1受信ステップと、
前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記群管理装置から受信する第2受信ステップと、
前記自律移動体の動作の状態を示す第2情報を前記自律移動体から受信する第3受信ステップと、
前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定ステップと、
変換ステップと、
を備え
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報、前記自律移動体の乗車階を示す情報、及び前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記変換ステップにおいて、前記呼び登録要求が自律移動体からの要求であることと前記号機情報によって特定されるかごとを前記群管理装置において認識することができるように、前記号機情報を乗場釦情報に変換する中継装置の制御方法。
【請求項13】
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれる請求項11又は請求項12に記載の中継装置の制御方法。
【請求項14】
複数のかごを管理する群管理装置と、
自律移動体と、
通信可能であり、前記群管理装置とは別の装置に備えられたコンピュータに、
前記自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、前記自律移動体から又は前記自律移動体が通信するサーバから受信する第1受信処理と、
前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記群管理装置から受信する第2受信処理と、
前記自律移動体の動作の状態を示す第2情報を前記自律移動体から受信する第3受信処理と、
前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定処理と、
選択処理と、
を実行させ
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれ、
前記選択処理において、前記呼び登録要求に対するかごの割当方式として、前記呼び登録要求に応答するかごを前記号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、前記呼び登録要求に応答するかごを前記群管理装置に前記複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択するためのプログラム。
【請求項15】
複数のかごを管理する群管理装置と、
自律移動体と、
通信可能であり、前記群管理装置とは別の装置に備えられたコンピュータに、
前記自律移動体が前記複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、前記自律移動体から又は前記自律移動体が通信するサーバから受信する第1受信処理と、
前記複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を前記群管理装置から受信する第2受信処理と、
前記自律移動体の動作の状態を示す第2情報を前記自律移動体から受信する第3受信処理と、
前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記複数のかごのそれぞれについて前記自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定処理と、
変換処理と、
を実行させ
前記呼び登録要求に、前記複数のかごの1つを特定するための号機情報、前記自律移動体の乗車階を示す情報、及び前記自律移動体の降車階を示す情報が含まれ、
前記変換処理において、前記呼び登録要求が自律移動体からの要求であることと前記号機情報によって特定されるかごとを前記群管理装置において認識することができるように、前記号機情報を乗場釦情報に変換するためのプログラム。
【請求項16】
前記自律移動体は、前記複数のかごのうち前記呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、前記第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信し、
前記第2情報に、前記乗車失敗情報及び前記降車失敗情報が含まれる請求項14又は請求項15に記載のプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本開示に係るエレベーターシステムは、例えば、複数のかごを管理する群管理装置と、群管理装置とは別の装置であり、自律移動体が複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、自律移動体から又は自律移動体が通信するサーバから受信する中継装置と、を備える。呼び登録要求に、自律移動体の乗車階を示す情報が含まれる。群管理装置は、複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を中継装置に送信する。自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を中継装置に送信する。中継装置は、第1情報及び第2情報に基づいて、複数のかごのそれぞれについて自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定部を備える。自律移動体は、複数のかごのうち呼び登録要求に応答した第1かごに乗ることができない場合に乗車失敗情報を送信し、第1かごから降りることができない場合に降車失敗情報を送信する。第2情報に、乗車失敗情報及び降車失敗情報が含まれる。判定部は、第1かごが乗車階に到着したことを示す乗車階到着情報を受信した後に乗車失敗情報を受信すると、第1かごについて自律移動体の利用が不可であることを判定し、乗車失敗情報を受信してから一定時間が経過すると、第1かごについて自律移動体の利用が可能であることを判定する。第1情報に、乗車階到着情報が含まれる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本開示に係る中継装置は、例えば、自律移動体が複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、自律移動体から又は自律移動体が通信するサーバから受信する受信部と、判定部と、選択部と、を備える。呼び登録要求に、複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれる。群管理装置は、複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を中継装置に送信する。自律移動体は、動作の状態を示す第2情報を中継装置に送信する。判定部は、第1情報及び第2情報に基づいて、複数のかごのそれぞれについて自律移動体の利用が可能か否かを判定する。選択部は、呼び登録要求に対するかごの割当方式として、呼び登録要求に応答するかごを号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、呼び登録要求に応答するかごを群管理装置に複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本開示に係る中継装置の制御方法は、例えば、自律移動体が複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を、自律移動体から又は自律移動体が通信するサーバから受信する第1受信ステップと、複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を群管理装置から受信する第2受信ステップと、自律移動体の動作の状態を示す第2情報を自律移動体から受信する第3受信ステップと、第1情報及び第2情報に基づいて、複数のかごのそれぞれについて自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定ステップと、選択ステップと、を備える。呼び登録要求に、複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれる。選択ステップにおいて、呼び登録要求に対するかごの割当方式として、呼び登録要求に応答するかごを号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、呼び登録要求に応答するかごを群管理装置に複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本開示に係るプログラムは、例えば、複数のかごを管理する群管理装置と、自律移動体と、通信可能であり、群管理装置とは別の装置に備えられたコンピュータに、自律移動体が複数のかごの何れかに乗るための呼び登録要求を自律移動体から又は自律移動体が通信するサーバから受信する第1受信処理と、複数のかごのそれぞれについて、運転の状態を示す第1情報を群管理装置から受信する第2受信処理と、自律移動体の動作の状態を示す第2情報を自律移動体から受信する第3受信処理と、第1情報及び第2情報に基づいて、複数のかごのそれぞれについて自律移動体の利用が可能か否かを判定する判定処理と、選択処理と、を実行させるためのものである。呼び登録要求に、複数のかごの1つを特定するための号機情報が含まれる。選択処理において、呼び登録要求に対するかごの割当方式として、呼び登録要求に応答するかごを号機情報で特定されたかごに指定する指定方式、又は、呼び登録要求に応答するかごを群管理装置に複数のかごの中から決めさせる非指定方式を選択する。