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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141876
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】電動車両
(51)【国際特許分類】
   B62J 43/16 20200101AFI20241003BHJP
   B62M 6/90 20100101ALI20241003BHJP
【FI】
B62J43/16
B62M6/90
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053733
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 央
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 和啓
(57)【要約】
【課題】固定端子と接続される着脱バッテリにおいて、接続時の負荷を抑制することができる電動車両を提供する。
【解決手段】電動車両は、バッテリ(30)が接続される固定端子(61)と、前記固定端子(61)を備え前記バッテリ(30)が着脱可能に収容されるバッテリ収容部(50)と、を備える電動車両において、前記バッテリ収容部(50)内に前記バッテリ(30)を受けるバッテリ受部(80)を摺動可能に備え、前記バッテリ受部(80)と前記バッテリ収容部(50)との間に緩衝機構(70)を有し、前記バッテリ受部(80)がバッテリ収納位置(P2)に移動した際に、前記バッテリ(30)と前記固定端子(61)とが接続される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリ(30)が接続される固定端子(61)と、前記固定端子(61)を備え前記バッテリ(30)が着脱可能に収容されるバッテリ収容部(50)と、を備える電動車両において、
前記バッテリ収容部(50)内に前記バッテリ(30)を受けるバッテリ受部(80)を摺動可能に備え、
前記バッテリ受部(80)と前記バッテリ収容部(50)との間に緩衝機構(70)を有し、
前記バッテリ受部(80)がバッテリ収納位置(P2)に移動した際に、前記バッテリ(30)と前記固定端子(61)とが接続される
ことを特徴とする電動車両。
【請求項2】
前記バッテリ収容部(50)は、上方を開放とするボックス形状をなし、
前記バッテリ受部(80)は、前記バッテリ収容部(50)内を上下に移動可能なトレーであり、
前記緩衝機構(70)は、前記バッテリ収容部(50)の底部(51)と前記バッテリ受部(80)との間に配設され、
前記バッテリ受部(80)は、前記バッテリ(30)を収容する際の上限位置(P1)と、前記バッテリ(30)を収容した際の下限位置(P2)との間を前記緩衝機構(70)を介して移動可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の電動車両。
【請求項3】
前記固定端子(61)は、前記バッテリ収容部(50)の底部(51)と前記バッテリ受部(80)との間に設けられ、
前記バッテリ受部(80)の上限位置(P1)は、前記固定端子(61)の上端よりも上方に位置する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電動車両。
【請求項4】
前記バッテリ受部(80)の下限位置(P2)は、前記固定端子(61)の上端よりも下方に位置し、
前記バッテリ受部(80)には、前記固定端子(61)を避ける開口部(81a)が設けられる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電動車両。
【請求項5】
前記バッテリ受部(80)の底面には、前記緩衝機構(70)と接続される緩衝機構接続部(74)が設けられ、
前記緩衝機構接続部(74)は、前記バッテリ受部(80)の前後方向中心(L1)および左右方向中心(L2)を跨る位置に設けられる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電動車両。
【請求項6】
前記緩衝機構(70)は、コイルバネ(72)であり、
前記緩衝機構接続部(74)には、前記コイルバネ(72)の端部を巻き線方向にスライド可能に支持することを特徴とする請求項5に記載の電動車両。
【請求項7】
前記バッテリ収容部(50)の底部(51)には、前記バッテリ収容部(50)の底部(51)から下方に窪む緩衝機構収容部(58)が設けられる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電動車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バッテリから供給される電力で駆動する電動車両が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の電動車両では、バッテリはバッテリ収容部に着脱可能に装着されており、バッテリがバッテリ収容部に収容された後に、摺動可能な端子が操作されてバッテリと接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2019/064596号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、バッテリをバッテリ収容部に挿入する際には、バッテリの端子とバッテリ収容部側の端子との間に作用する負荷を抑制するために、作業者がバッテリの挿入挙動を調整する必要がある。この点、特許文献1に記載の技術においては、バッテリ収容後に、バッテリ収容部側の端子を摺動させてバッテリの端子に接続しているが、端子を摺動可能にすると構造が複雑化してしまうという課題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、固定端子に着脱可能に接続されるバッテリが使用される電動車両において、接続時の負荷を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
電動車両は、バッテリが接続される固定端子と、前記固定端子を備え前記バッテリが着脱可能に収容されるバッテリ収容部と、を備える電動車両において、前記バッテリ収容部内に前記バッテリを受けるバッテリ受部を摺動可能に備え、前記バッテリ受部と前記バッテリ収容部との間に緩衝機構を有し、前記バッテリ受部がバッテリ収納位置に移動した際に、前記バッテリと前記固定端子とが接続されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
固定端子に着脱可能に接続されるバッテリが使用される電動車両において、接続時の負荷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施の形態に係る鞍乗り型車両の左側面図である。
図2】バッテリ収容部の周辺構造を示す左側面図である。
図3】バッテリ収容部の縦断面図である。
図4】バッテリ収容部の横断面に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示す。
【0009】
[実施の形態]
図1は、本実施の形態に係る鞍乗り型車両10の左側面図である。
鞍乗り型車両10は、車体フレーム11と、駆動輪である後輪12を駆動する電動モータ13と、前輪14を操舵自在に支持するフロントフォーク15と、後輪12を支持するスイングアーム16と、乗員用のシート17とを備える電動の自動二輪車である。
鞍乗り型車両10は、乗員がシート17に跨るようにして着座する車両である。本実施の形態の鞍乗り型車両10は、ステップフロア18を有する電動スクーターである。
【0010】
車体フレーム11は、前端部のヘッドパイプ20と、ヘッドパイプ20から後下方に延びる左右一対のアッパーフレーム21と、アッパーフレーム21よりも下方でヘッドパイプ20から後下方に延びる左右一対のダウンフレーム22と、ダウンフレーム22の下端から後方に延びる左右一対のアンダーフレーム23と、アンダーフレーム23の後端から後上方に延びる左右一対のサイドフレーム24と、を有する。アンダーフレーム23の前後方向中途部、および、サイドフレーム24の下端には、アッパーフレーム21の分岐した下端部が接続される。
【0011】
アッパーフレーム21の前後方向中途部には、後上方に延びる左右一対のシートフレーム25が接続される。シートフレーム25は、サイドフレーム24の上端部に接続される。サイドフレーム24の上下方向中途部には、後上方に延びるリアサブフレーム26が接続される。リアサブフレーム26の後端にはシートフレーム25が接続される。
【0012】
ヘッドパイプ20には、左右一対のフロントフォーク15が操舵自在に取り付けられている。フロントフォーク15の上部には、操舵用ハンドル19が取り付けられている。フロントフォーク15の下端には、車軸14aを介して、前輪14が取り付けられている。
【0013】
アンダーフレーム23の後端部には、後方に延出するピボットブラケット27が設けられている。ピボットブラケット27の後端には、リンク機構32を介して、左右方向(車幅方向)に延びるピボット軸28が支持される。
ピボット軸28には、鞍乗り型車両10の前後方向に沿って延びるスイングアーム16が軸支されている。スイングアーム16は、ピボット軸28から後輪12の左側方に延びている。スイングアーム16の後端部は、車軸12aを介して後輪12を支持する。
【0014】
スイングアーム16には、三相交流の電動モータ13が内蔵される。電動モータ13は、後輪12の左側方に位置する。スイングアーム16は、スイング式のパワーユニットとして構成される。スイングアーム16の後端部と左側のシートフレーム25との間には、リアクッション29が連結されている。
【0015】
シートフレーム25は、シート17を下側から支持する。シート17は、前端側をヒンジ支点として上下に開閉可能とされている。シート17の下方には、バッテリ30が配置されている。本実施の形態では、バッテリ30は前後に一つずつ配置される。バッテリ30は、左右一対のサイドフレーム24、シートフレーム25、および、リアサブフレーム26で囲まれた部位に配置され、サイドフレーム24、シートフレーム25、および、リアサブフレーム26によって支持されている。
【0016】
バッテリ30の前方には、電子部品としてのPCU(Power Control Unit)31が支持されている。PCU31は、インバータ等を含んで構成され、例えば、バッテリ30から供給される直流電力を交流電力に変換し、変換後の交流電力を電動モータ13に供給する。また、PCU31は、電動モータ13の回生時には、電動モータ13が発電した交流電力を直流電力に変換し、バッテリ30に充電する。なお、図1に示すバッテリ30及びPCU31の配置箇所は、一例であって、鞍乗り型車両10内の他の箇所に配置してもよい。
【0017】
車体フレーム11は、車体カバー40によって覆われる。
車体カバー40は、フロントカバー41、インナーカバー42、左右一対のシート下カバー43及びリアサイドカバー44等を備える。
【0018】
フロントカバー41は、ヘッドパイプ20等の車体フレーム11の前端部を前方から覆う。インナーカバー42は、フロントカバー41の後部に接続され、ヘッドパイプ20及びアッパーフレーム21を後方または後上方から覆う。左右一対のシート下カバー43は、シート17の下方を側方から覆う。リアサイドカバー44は、シート下カバー43の後縁に接続され、シート17の後部下方を側方から覆う。
【0019】
図2は、バッテリ収容部50の周辺構造を示す左側面図である。
シート17の下方には、バッテリ収容部50が設けられる。バッテリ収容部50は、前後に並んで配置される。バッテリ収容部50は、サイドフレーム24、シートフレーム25、および、リアサブフレーム26によって前後に支持される。前側のバッテリ収容部50および後側のバッテリ収容部50には、同一形状のバッテリ30が着脱可能に収容される。すなわち、前側のバッテリ収容部50および後側のバッテリ収容部50は、配置位置が前後で異なるが、基本構造は同様である。よって、本実施の形態では、バッテリ収容部50には、前後で、同一の符号を付して説明する。また、バッテリ30についても、別体であっても、同一の符号を付して説明する。
【0020】
図3は、バッテリ収容部50の縦断面図である。図3では、前側のバッテリ収容部50には、バッテリ30が装着される途中の状態を示す。
バッテリ収容部50は、例えば、樹脂で構成される。バッテリ収容部50は、上方を開放とするボックス形状に形成される。バッテリ収容部50内には、バッテリ30が収容される直方体状の収容スペースSが形成される。
【0021】
バッテリ収容部50は、矩形状の底壁(底部)51と、底壁51の前後左右から上方に延びる前壁52、後壁53、左壁54(図4参照)、右壁55を有する。底壁51、前壁52、後壁53、左壁54、右壁55により形成された空間により収容スペースSが形成される。収容スペースSの上方には、前壁52、後壁53、左壁54、右壁55の囲み形状で形成された上方に開口する着脱口56が形成される。
【0022】
バッテリ収容部50は、後上方に延びるようにして傾斜した状態で車体フレーム11に支持される。バッテリ収容部50は後下方に所定の角度で傾斜し、その着脱口56が後上方を向くように支持される。着脱口56を通じて、バッテリ収容部50にはバッテリ30が着脱される。
【0023】
バッテリ30は、充放電が可能なエネルギーストレージである。本実施の形態のバッテリ30は、リチウムイオンバッテリである。図2に示すように、バッテリ30は、直方体状の本体部30aと、本体部30aの底面30a1前部の凹んだ位置に設けられた端子部30bと、本体部30aの上面30a2よりも上方に突出して設けられた掴み部30cと、を有する。バッテリ30は、着脱口56を介して斜めにスライドさせながら、バッテリ収容部50に収容される。バッテリ30の重量の一部は後壁53で支持可能である。
バッテリ30は、バッテリ収容部50に装着されている場合に、本体部30aの上面30a2が着脱口56よりも上方に位置する。
【0024】
バッテリ収容部50の周囲には、ロックレバー33が配置される。ロックレバー33は、バッテリ収容部50の上端部に対応して配置される。ロックレバー33は、パイプ材が環状に曲げられて形成される。ロックレバー33は、左右方向に延びる前部33aと、前部33aの両端から後方に上下にジグザグ状に曲がりながら延びる左右一対の側部33bと、側部33bの後端間を接続する操作部33cと、を有する。ロックレバー33の前部33aには、回動ステー部34が固定される。回動ステー部34は、車幅方向に延びる軸34aを中心に回動可能に支持される。これにより、ロックレバー33は、前部33a側で回動可能に支持される。ロックレバー33は、後端部で、車体フレーム11に支持されたロック機構(不図示)に係合、離脱可能に支持される。よって、ロックレバー33は、ロック機構の係合を解除して操作部33cを上方に持ち上げることにより、前部33a側を回動中心として上方に回動する。また、ロックレバー33は、後端部から押し下げてロック機構に係合させることにより、ロックレバー33の上方への回動が規制された図2に示すロック位置に保持される。
【0025】
ここで、側部33bには、前後のバッテリ収容部50に収容されたバッテリ30に対応して、バッテリ30の上面30a2を抑えるロック片33d、33eが設けられている。ロック片33d、33eは、ロックレバー33の側部33bから車幅方向内側に延びる板材であり、ロック片33d、33eが、それぞれのバッテリ30の上面30a2に車幅方向外側から内側に延びる。ロック片33d、33eは、バッテリ30の上面30a2に接触することにより、バッテリ30がバッテリ収容部50から上方に移動することが規制される。
【0026】
図4は、バッテリ収容部50の横断面に対応する図である。図4では、前側のバッテリ収容部50では、底壁51の上面を示し、後側のバッテリ収容部50では、バネ受けトレー80の上面を示す。
バッテリ収容部50の底壁51には、端子配置部57と、端子配置部57の後方に設けられた緩衝機構配置部58とが形成される。
端子配置部57は、底壁51を厚み方向に貫通する開口57aを有する。開口57aは、車幅方向に延びる。開口57aは前壁52側に形成される。開口57aの形成位置に対応して、底壁51の端子配置部57には、端子ユニット60が固定される(図3参照)。
【0027】
図3図4に示すように、端子ユニット60は、固定端子部(固定端子、端子)61と、固定端子部61を覆う端子カバー62とを有する。端子ユニット60では、固定端子部61が開口57aを通じて底壁51の下方から上方に進入した状態で配置される。そして、固定端子部61を覆うように端子カバー62が底壁51に固定される。
【0028】
端子ユニット60の固定端子部61は、車幅方向に延びるブロック状の基部63を有する。基部63には、基部63に対して上方に突出する複数の信号端子ピン64が支持される。信号端子ピン64は平板状(または円柱状)であり、車幅方向に間隔を空けて複数配置される。複数の信号端子ピン64の車幅方向両側には、平板状(または円柱状)の一対の高圧端子ピン65が設けられる。高圧端子ピン65は、上端部の高さ(基部62に対する突出方向の長さ)が、信号端子ピン64の上端部の高さよりも高くなっている。高圧端子ピン65の車幅方向外側には、一対のガイド突起66が形成される。ガイド突起66は、基部63の車幅方向両側に一対設けられる。ガイド突起66は、略円柱状に形成される。ガイド突起66の先端部は、球面状、若しくは、先細り状のテーパー状に形成される。ガイド突起66は、信号端子ピン64や高圧端子ピン65よりも上方に突出している。
【0029】
図3に示すように、信号端子ピン64には、信号ケーブル67が接続され、高圧端子ピン65には、高圧ケーブル68が接続される。
信号ケーブル67は、下方に延びて端子カバー62から導出され、PCU31に接続される。信号ケーブル67は、バッテリ30の情報(電圧や温度等の情報)をPCU31に送信する。
高圧ケーブル68は、高圧端子ピン65のそれぞれから延びており、一方がPCU31に接続され、他方が、もう一方のバッテリ収容部50の高圧端子ピン65に接続される。すなわち、高圧ケーブル68により、前後のバッテリ30が直列的にPCU31に接続される。バッテリ30により、所定の高電圧の直流電力がPCU31には供給可能である。
【0030】
端子配置部57の後方には、緩衝機構配置部(緩衝機構収容部)58が設けられる。緩衝機構配置部58は、バッテリ収容部50の底壁51から下方に窪んで形成される。すなわち、緩衝機構配置部58は、底壁51に形成された半円弧状に下方に凹んだ軸収容部58aを有する。軸収容部58aは、車幅方向に延びる、軸収容部58aの車幅方向中央部には、前上がりに傾斜するバネ支持部58bが形成される。バネ支持部58bの車幅方向両側には、ブラケット収容部58cが形成される。ブラケット収容部58cは、底壁51の上面に対して段差状に形成された平坦な底面58c1を有する。
【0031】
緩衝機構配置部58には、緩衝機構70が配置される。緩衝機構70は、車幅方向に延びるバネ装着軸71を有する。バネ装着軸71は、軸収容部58aに収容される。バネ装着軸71は、コイルバネ72に挿通された状態で底壁51に固定される。
【0032】
コイルバネ72は、一本の金属線材が螺旋状に巻かれると共に、適宜に折り曲げられて形成された一体品である。コイルバネ72は車幅方向に対称に形成される。
詳細には、コイルバネ72は、左右一対のコイル部72aを有する。コイル部72aは、円筒部形状の内部にバネ装着軸71が挿通されることによりバネ装着軸71に装着される。コイル部72aの車幅方向内端には、バネ支持部58bの上面に沿って径方向外側に延びる固定延出部72bが形成される。固定延出部72bは、コイル部72aの径方向外周側から延びる。固定延出部72bの先端には、左右方向に延びる接続部72cが形成される。接続部72cにより左右の固定延出部72bが一体に接続される。固定延出部72bは、金属板状の抑え板73で、抑え板73とバネ支持部58bとの間に挟まれた状態で固定される。抑え板73は、固定具73aで底壁51に固定される。固定具73aは、例えば、ボルトである。
【0033】
コイル部72aの車幅方向外端には、径方向外側に延びる可動延出部72dが形成される。可動延出部72dは、コイル部72aの径方向外周側から延びる。可動延出部72dの先端には、車幅方向外側に屈曲して延びる摺動部72eが形成されている。
バネ装着軸71、コイルバネ72、抑え板73、固定具73aにより、本実施の形態の緩衝機構70が構成される。なお、緩衝機構70は、他の部材を含んで構成されてもよい。緩衝機構70は、端子ユニット60よりも後方に配置される。緩衝機構70は、端子ユニット60のガイド突起66の上端よりも下方に設けられ且つ端子カバー62の下端よりも上方に設けられる。
【0034】
緩衝機構70の上方には、バッテリ受けトレー(バッテリ受部)80が配置される。バッテリ受けトレー80は、バッテリ収容部50の収容スペースSに配置される。バッテリ受けトレー80は、収容スペースSの断面形状の大きさに対応する矩形板状のトレーである。バッテリ受けトレー80は、バッテリ収容部50内を上下方向に摺動可能に支持される。バッテリ受けトレー80は、矩形板状の本体部81を有する。本体部81の前端部には、厚み方向に貫通する開口部81aが設けられる。開口部81aには、端子ユニット60の固定端子部61が進入可能に形成される。本体部81の外周部には、本体部81から外周側に進むに連れて上方に湾曲する外周壁部82が形成される。外周壁部82の外側面は、バッテリ収容部50の前壁52、後壁53、左壁54、右壁55の内面に摺動可能に当接される。なお、バッテリ受けトレー80の開口部81aは、孔状に代えて、例えば、前端の外周壁部82から切り欠かれた切り欠き形状でもよい。
【0035】
バッテリ受けトレー80の下面には、緩衝機構接続部74が設けられる。緩衝機構接続部74は、バッテリ受けトレー80の前後方向中心L1および左右方向中心L2を跨る位置に設けられる。本実施の形態の緩衝機構接続部74は、左右一対のバネ係合ブラケット75を有する。バネ係合ブラケット75は、前後方向に長いブロック状である。バネ係合ブラケット75は、バッテリ受けトレー80の前後方向中心L1を越えるようにバッテリ受けトレー80に一体的に固定される。また、バネ係合ブラケット75は、バッテリ受けトレー80の左右方向中心L2を跨いで左右に配置される。よって、本実施の形態の緩衝機構接続部84は、バッテリ受けトレー80の前後方向中心L1および左右方向中心L2を跨る位置に設けられる。
【0036】
バネ係合ブラケット75には、左右方向に貫通するスライド孔75aが形成される。スライド孔75aは、バッテリ受けトレー80の本体部81の傾斜形状に沿って延びる長孔である。すなわち、スライド孔75aは、前方に進むに連れて上方となるように直線状に傾斜して延びる。
【0037】
スライド孔75aには、緩衝機構70のコイルバネ72が係合される。すなわち、スライド孔75aには、車幅方向内側からコイルバネ72の摺動部72eが貫通され、バネ係合ブラケット75の車幅方向外側に摺動部72eが突出する。これにより、コイルバネ72の端部を巻き線方向にスライド可能に支持される。
【0038】
ここで、コイルバネ72では、コイルバネ72が圧縮されると、固定延出部72bに対して可動延出部72dが接近する。このとき、可動延出部72dの先端の摺動部72eは前下方に移動する。一方、コイルバネ72が弾性変形した状態から復元すると、固定延出部72bに対して可動延出部72dが離間し、可動延出部72dの先端の摺動部72eは後上方に移動する。
【0039】
よって、摺動部72eがスライド孔75eに挿入されているため、コイルバネ72の弾性変形に応じて、摺動部72eが前後上下に移動する際に、バネ係合ブラケット75を介してバッテリ受けトレー80を昇降させる力を作用させながら、スライド孔75aを長手方向に往復移動可能である。
【0040】
すなわち、バッテリ受けトレー80に下方への荷重が作用すると、コイルバネ72が圧縮され可動延出部72dが固定延出部72bに接近する。よって、摺動部72eが上方への弾性力を付与しながらスライド孔75aを前方に移動する。
また、バッテリ受けトレー80から下方への荷重が小さくなると、コイルバネ72が復元され可動延出部72dが固定延出部72bから離間する。よって、摺動部72eが上方への弾性力を付与しながらスライド孔75aを後方に移動する。
【0041】
図1図4において、本実施の形態の鞍乗り型車両10では、バッテリ収容部50にバッテリ30が装着され、バッテリ30から供給される電力により電動モータ13が駆動される。これによって、後輪12が駆動して鞍乗り型車両10が走行する。
【0042】
そして、バッテリ30の充電が切れると、バッテリ収容部50に装着されたバッテリ30は交換される。
バッテリ収容部50からバッテリ30を取り出す場合には、ロックレバー33を上方に操作して、バッテリ30のロック片33d、33eをバッテリ30の上面30a2から離間させる。これにより、バッテリ収容部50からバッテリ30の着脱が可能となる。
【0043】
すなわち、バッテリ30の掴み部30cを掴んでバッテリ収容部50からバッテリ30が上方に引き抜かれると、バッテリの端子部30bが固定端子部61から引き抜かれて、バッテリ30がバッテリ収容部50から取り外される。このとき、バッテリ受けトレー80は、コイルバネ72の付勢力によりバッテリ30の上昇と共に上方に移動する。そして、コイルバネ72がスライド孔75aの後端に当接する、あるいは、力が吊り合った場合に、バッテリ受けトレー80の上方への移動が終了する。すなわち、バッテリ受けトレー80が上限位置P1に保持される。なお、上限位置P1では、バッテリ受けトレー80は、固定端子部61から上方に離間している。
【0044】
また、バッテリ30を装着する場合には、掴み部30cを握った作業者はバッテリを端子部30bからバッテリ収容部50に挿入する。バッテリ30がバッテリ収容部50に沿って下方に移動して、バッテリ30の下端がバッテリ受けトレー80に接触すると、バッテリ受けトレー80がバッテリ30と共に下降する。この状態から更にバッテリ30が下方に移動すると、バッテリ受けトレー80が下方に移動して固定端子部61がバッテリ受けトレー80の開口部81aから上方に進入する。
【0045】
よって、バッテリ30の端子部30bでは、図示しないガイド孔にガイド突起66が挿入され固定端子部61に位置決めされ、バッテリ30の端子部30bに、固定端子部61の高圧端子ピン65、信号端子ピン64の順に接続される。よって、バッテリ30がバッテリ収容部50に装着される。このとき、バッテリ受けトレー80は、バネ係合ブラケット75がブラケット収容部58cに収容され、底面58c1に当接するため、下方への移動が規制される。すなわち、バッテリ30の重量などにより、バッテリ受けトレー80が下限位置P2に保持される。
【0046】
バッテリ30が装着された状態で、ロックレバー33をロック位置に移動させると、各バッテリ30の上面30a2、30a2にストッパ27d、27eが当接され、ロックレバー33により離脱が規制される。これにより、バッテリ30の交換が終了する。
【0047】
一般に、バッテリ30は重量物であるため、バッテリ30を下方に移動させる際にはバッテリ30は自重による大きな力を受け易い。本実施の形態では、バッテリ収容部50の下方には、緩衝機構70およびバッテリ受けトレー80が配置されており、バッテリ30は、バッテリ受けトレー80に当接して上方への力を受けながらバッテリ収容部50に装着される。このため、バッテリ30には、自重を打ち消す方向の力が作用しながら下方に移動するため、作業者は、バッテリ30の挿入挙動を適切に調整しながら、端子部30bと固定端子部61とに過大な負荷をかけずに接続し易くなっている。
【0048】
特に、本実施の形態では、コイルバネ72の弾性変形により上方への力を作用させる構成であるために、バッテリ受けトレー80が下方に移動するほど上向きの大きな力が作用する。よって、端子部30bが固定端子部61に接触する際には、バッテリ30の自重を打ち消す方向に大きな力を作用させ易く、バッテリ30の挿入挙動を適切に調整し易くなっている。
【0049】
以上説明したように、本発明を適用した本実施の形態によれば、バッテリ30が接続される固定端子部61と、固定端子部61を備えバッテリ30が着脱可能に収容されるバッテリ収容部50と、を備える電動車両としての鞍乗り型車両10において、バッテリ収容部50内にバッテリ30を受けるバッテリ受けトレー80を摺動可能に備え、バッテリ受けトレー80とバッテリ収容部50との間に緩衝機構70を有し、バッテリ受けトレー80がバッテリ収納位置である下限位置P2に移動した際に、バッテリ30と固定端子部61とが接続される。
この構成によれば、緩衝機構70を有することでバッテリ30の荷重をバッテリ受けトレー80を介して受けることができ、バッテリ受けトレー80がバッテリ収納位置である下限位置P2に移動した場合に、バッテリ30の端子部30bと固定端子部61とが接続されるので、バッテリ30の挿入挙動を適切に調整しつつバッテリ30の端子部30bと固定端子部61とに過大な負荷がかからずに接続ができる。
よって、固定端子部61に着脱可能に接続されるバッテリ30が使用される鞍乗り型車両10において、接続時の負荷を抑制することができる。
【0050】
本実施の形態では、バッテリ収容部50は、上方を開放とするボックス形状をなし、バッテリ受けトレー80は、バッテリ収容部50内を上下に移動可能なトレーであり、緩衝機構70は、バッテリ収容部50の底壁51とバッテリ受けトレー80との間に配設され、バッテリ受けトレー80は、バッテリ30を収容する際の上限位置P1と、バッテリ30を収容した際の下限位置P2との間を緩衝機構70を介して移動可能である。
この構成によれば、緩衝機構70はバッテリ収容部50の底壁51とバッテリ受けトレー80との間に配設され、緩衝機構70を介してバッテリ受けトレー80の上下動を規定するコンパクトな構成で、バッテリ30の挿入挙動を適切に調整しつつ端子部30b、61に過大な負荷がかからずに接続ができる構造とすることができる。
【0051】
また、本実施の形態では、固定端子部61は、バッテリ収容部50の底壁51とバッテリ受けトレー80との間に設けられ、バッテリ受けトレー80の上限位置P1は、固定端子部61の上端よりも上方に位置する。
この構成によれば、バッテリ受けトレー80の上限位置P1よりも端子部30b、61が下方に位置することなり、バッテリ30の挿入挙動を適切に調整しつつ端子に過大な負荷がかからずに接続ができる構造とすることができる。
【0052】
また、本実施の形態では、バッテリ受けトレー80の下限位置P2は、固定端子部61の上端よりも下方に位置し、バッテリ受けトレー80には、固定端子部61を避ける開口部81aが設けられる。
この構成によれば、緩衝機構70の付勢力に抗してバッテリ30をバッテリ収容部50に収容することで端子部30b、61同士の接続が可能となり、バッテリ30の挿入挙動を適切に調整しつつ端子部30b、61に過大な負荷がかからずに接続ができる構造とすることができる。
【0053】
また、本実施の形態では、バッテリ受けトレー80の底面には、緩衝機構70と接続される緩衝機構接続部74が設けられ、緩衝機構接続部74は、バッテリ受けトレー80の前後方向中心L1および左右方向中心L2を跨る位置に設けられる。
この構成によれば、緩衝機構70とバッテリ受けトレー80の接続面積を大きくでき、またバッテリ受けトレー80に傾きが生じ難くできるので、バッテリ30の挿入時に、バッテリ受けトレー80の面でバッテリ30を受けられるようになるので、バッテリ30の挿入挙動を適切に調整しつつ端子部30b、61に過大な負荷がかからずに接続ができる構造に寄与する。
【0054】
また、本実施の形態では、緩衝機構70は、コイルバネ72であり、緩衝機構接続部74には、コイルバネ72の端部を巻き線方向にスライド可能に支持する。
この構成によれば、緩衝機構70をスライド可能にすることで、コイルバネ72の付勢力と併せて、バッテリ受けトレー80の摺動をスムーズにできるので、バッテリ30の挿入挙動を適切に調整しつつ端子部30b、61に過大な負荷がかからずに接続ができる構造に寄与する。
【0055】
また、本実施の形態では、バッテリ収容部50の底壁51には、バッテリ収容部50の底壁51から下方に窪む緩衝機構配置部58が設けられる。
この構成によれば、バッテリ受けトレー80の上下移動を可能とするスペースを確保でき、コンパクトな構造とすることができる。
【0056】
[他の実施の形態]
上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
【0057】
上記実施の形態では、緩衝機構70はコイルバネ72により構成される構成を説明したが、緩衝機構70はコイルバネ72に限定されない。例えば、油圧のダンパーなどにより、バッテリ30の挿入時の自重による力を緩衝させる構成でもよい。
【0058】
上記実施の形態では、鞍乗り型車両10として前輪14と後輪12とを有する自動二輪車を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、前輪または後輪を2つ備えた3輪の鞍乗り型車両や4輪以上を備えた鞍乗り型車両に適用可能である。
【0059】
[上記実施の形態によりサポートされる構成]
上記実施の形態は、以下の構成をサポートする。
【0060】
(構成1)バッテリが接続される固定端子と、前記固定端子を備え前記バッテリが着脱可能に収容されるバッテリ収容部と、を備える電動車両において、前記バッテリ収容部内に前記バッテリを受けるバッテリ受部を摺動可能に備え、前記バッテリ受部と前記バッテリ収容部との間に緩衝機構を有し、前記バッテリ受部がバッテリ収納位置に移動した際に、前記バッテリと前記固定端子とが接続されることを特徴とする電動車両。
この構成によれば、緩衝機構を有することでバッテリの荷重をバッテリ受部を介して受けることができ、バッテリ受部がバッテリ収納位置に移動した場合に、バッテリの端子と固定端子とが接続されるので、バッテリの挿入挙動を適切に調整しつつバッテリの端子と固定端子とに過大な負荷がかからずに接続ができる。
よって、固定端子に着脱可能に接続されるバッテリが使用される鞍乗り型車両において、接続時の負荷を抑制することができる。
【0061】
(構成2)前記バッテリ収容部は、上方を開放とするボックス形状をなし、前記バッテリ受部は、前記バッテリ収容部内を上下に移動可能なトレーであり、前記緩衝機構は、前記バッテリ収容部の底部と前記バッテリ受部との間に配設され、前記バッテリ受部は、前記バッテリを収容する際の上限位置と、前記バッテリを収容した際の下限位置との間を前記緩衝機構を介して移動可能であることを特徴とする構成1に記載の電動車両。
この構成によれば、緩衝機構はバッテリ収容部の底部とバッテリ受部との間に配設され、緩衝機構を介してバッテリ受部の上下動を規定するコンパクトな構成で、バッテリの挿入挙動を適切に調整しつつ端子に過大な負荷がかからずに接続ができる構造とすることができる。
【0062】
(構成3)前記固定端子は、前記バッテリ収容部の底部と前記バッテリ受部との間に設けられ、前記バッテリ受部の上限位置は、前記固定端子の上端よりも上方に位置することを特徴とする構成1または2に記載の電動車両。
この構成によれば、バッテリ受部の上限位置よりも端子が下方に位置することなり、バッテリの挿入挙動を適切に調整しつつ端子に過大な負荷がかからずに接続ができる構造とすることができる。
【0063】
(構成4)前記バッテリ受部の下限位置は、前記固定端子の上端よりも下方に位置し、前記バッテリ受部には、前記固定端子を避ける開口部が設けられることを特徴とする構成1から3のいずれかに記載の電動車両。
この構成によれば、緩衝機構の付勢力に抗してバッテリをバッテリ収容部に収容することで端子同士の接続が可能となり、バッテリの挿入挙動を適切に調整しつつ端子に過大な負荷がかからずに接続ができる構造とすることができる。
【0064】
(構成5)前記バッテリ受部の底面には、前記緩衝機構と接続される緩衝機構接続部が設けられ、前記緩衝機構接続部は、前記バッテリ受部の前後方向中心および左右方向中心を跨る位置に設けられることを特徴とする構成1から4のいずれかに記載の電動車両。
この構成によれば、緩衝機構とバッテリ受部の接続面積を大きくでき、またバッテリ受部に傾きが生じ難くできるので、バッテリの挿入時に、バッテリ受部の面でバッテリを受けられるようになるので、バッテリの挿入挙動を適切に調整しつつ端子に過大な負荷がかからずに接続ができる構造に寄与する。
【0065】
(構成6)前記緩衝機構は、コイルバネであり、前記緩衝機構接続部には、前記コイルバネの端部を巻き線方向にスライド可能に支持することを特徴とする構成5に記載の電動車両。
この構成によれば、緩衝機構をスライド可能にすることで、コイルバネの付勢力と併せて、バッテリ受部の摺動をスムーズにできるので、バッテリの挿入挙動を適切に調整しつつ端子に過大な負荷がかからずに接続ができる構造に寄与する。
【0066】
(構成7)前記バッテリ収容部の底部には、前記バッテリ収容部の底部から下方に窪む緩衝機構収容部が設けられることを特徴とする構成1から6のいずれかに記載の電動車両。
この構成によれば、バッテリ受部の上下移動を可能とするスペースを確保でき、コンパクトな構造とすることができる。
【符号の説明】
【0067】
10 鞍乗り型車両(電動車両)
30 バッテリ
50 バッテリ収容部
51 底壁(底部)
58 緩衝機構配置部(緩衝機構収容部)
61 固定端子部(固定端子、端子)
70 緩衝機構
72 コイルバネ
74 緩衝機構接続部
80 バッテリ受けトレー(バッテリ受部、トレー)
81a 開口部
L1 前後方向中心
L2 左右方向中心
P1 上限位置
P2 下限位置(バッテリ収納位置)
図1
図2
図3
図4