IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブラザー工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-原稿給送装置 図1
  • 特開-原稿給送装置 図2
  • 特開-原稿給送装置 図3
  • 特開-原稿給送装置 図4
  • 特開-原稿給送装置 図5
  • 特開-原稿給送装置 図6
  • 特開-原稿給送装置 図7
  • 特開-原稿給送装置 図8
  • 特開-原稿給送装置 図9
  • 特開-原稿給送装置 図10
  • 特開-原稿給送装置 図11
  • 特開-原稿給送装置 図12
  • 特開-原稿給送装置 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141882
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】原稿給送装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 3/06 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
B65H3/06 330G
B65H3/06 350C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053743
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001117
【氏名又は名称】弁理士法人ぱてな
(72)【発明者】
【氏名】一ノ▲瀬▼ 裕一郎
(72)【発明者】
【氏名】岡本 佳大
【テーマコード(参考)】
3F343
【Fターム(参考)】
3F343FA03
3F343FB03
3F343FC22
3F343GA02
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343JA01
3F343KB05
3F343KB13
3F343LA04
3F343LA15
3F343LC15
3F343LD30
(57)【要約】
【課題】簡素な構成で分離ローラの交換作業を容易に実施できる原稿給送装置を提供する。
【解決手段】原稿給送装置1において、駆動軸60は、分離ローラ42よりも回転軸心X42方向の一方に位置する第1軸61であって、幅狭部61Sを有する第1軸61と、分離ローラ42よりも回転軸心X42方向の他方に位置する第2軸62と、を有する。原稿給送装置1は、第1軸61を回転軸心X42周りに回転可能に支持する軸受70をさらに備える。ホルダアーム50は、軸受70を支持するとともに、第1軸61が回転軸心X42の径方向に移動するときに、特定の第1位相関係で幅狭部61Sが通過可能な第1溝51Sを有する第1支持部51であって、軸受70を回転軸心X42方向に移動させることにより軸受70を着脱可能な第1支持部51と、第2軸62を回転軸心X42周りに回転可能に支持する第2支持部52と、を有する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を給送する給送ローラと、
回転軸心周りに回転し、前記給送ローラによって給送される原稿を1枚ずつに分離しつつ搬送する分離ローラと、
前記回転軸心を中心とし、前記分離ローラに駆動力を伝達する駆動軸と、
前記駆動軸を挿通させ、前記回転軸心周りに揺動可能に前記駆動軸に支持されるとともに、前記給送ローラを回転可能に支持するホルダアームと、
を備えた原稿給送装置であって、
前記駆動軸は、前記分離ローラよりも前記回転軸心方向の一方に位置する第1軸であって、外周部分を削除して形成される平行な2つの面を持つ幅狭部を有する前記第1軸と、
前記分離ローラよりも前記回転軸心方向の他方に位置する第2軸と、
を有し、
前記第1軸を前記回転軸心周りに回転可能に支持する軸受をさらに備え、
前記ホルダアームは、前記軸受を支持するとともに、前記第1軸が前記回転軸心の径方向に移動するときに、特定の第1位相関係で前記幅狭部が通過可能な第1溝を有する第1支持部であって、前記軸受を前記回転軸心方向に移動させることにより前記軸受を着脱可能な前記第1支持部と、
前記第2軸を前記回転軸心周りに回転可能に支持する第2支持部と、
を有していることを特徴とする原稿給送装置。
【請求項2】
前記給送ローラによって給送される原稿を前記分離ローラを経由して案内する搬送ガイドと、
前記搬送ガイドを覆う閉鎖位置と、前記搬送ガイドを開放する開放位置と、の間で移動可能なカバーと、
をさらに備え、
前記軸受は、前記第1軸を内挿しつつ前記第1支持部よりも前記回転軸心方向の前記一方に突出し、前記回転軸心を中心とする第3軸を有し、
前記ホルダアームは、前記第2支持部よりも前記回転軸心方向の前記他方に位置し、前記回転軸心を中心とする第4軸を有し、
前記カバーは、前記第3軸を前記回転軸心周りに回転可能に支持する第3支持部であって、前記軸受を前記回転軸心方向に移動させることにより前記軸受を着脱可能な前記第3支持部と、
前記第4軸を前記回転軸心周りに回転可能に支持する第4支持部と、
を有している請求項1記載の原稿給送装置。
【請求項3】
前記軸受は、前記第1支持部に支持された状態で、前記第1溝に嵌合する突起を有している請求項2記載の原稿給送装置。
【請求項4】
前記第3支持部は、前記軸受が前記回転軸心方向に移動するときに、特定の第2位相関係で前記突起が通過可能な第2溝を有している請求項3記載の原稿給送装置。
【請求項5】
前記第1軸が前記回転軸心の前記径方向に移動するときに、特定の第3位相関係で前記幅狭部が前記第2溝を通過可能である請求項4記載の原稿給送装置。
【請求項6】
前記駆動軸は、前記第1軸から前記回転軸心方向の前記一方に突出する第1嵌合部を有し、
前記駆動力を発生する駆動源と、
前記カバーに前記回転軸心周りに回転可能に支持され、前記回転軸心方向の前記一方に伝達ギヤを有し、前記回転軸心方向の前記他方に前記第1嵌合部と嵌合する第2嵌合部を有する伝達軸であって、前記カバーが前記閉鎖位置にある状態で、前記駆動源から伝達される前記駆動力が前記伝達ギヤに入力され、前記駆動軸に前記駆動力を伝達する前記伝達軸と、
をさらに備え、
前記カバーは、前記伝達ギヤよりも前記回転軸心方向の前記他方において前記伝達軸を回転可能に支持する第5支持部であって、前記伝達軸を前記回転軸心方向に移動させることにより前記伝達軸を着脱可能な前記第5支持部を有している請求項2乃至5のいずれか1項記載の原稿給送装置。
【請求項7】
前記伝達軸は、前記伝達軸が前記回転軸心方向に移動するときに前記第5支持部を通過可能な被規制部を有し、
前記カバーは、前記伝達軸に向けて突出し、前記被規制部が前記回転軸心方向に移動することを規制する規制部を有し、
前記規制部は、前記回転軸心方向に直交する方向の力が作用することにより、前記被規制部に対する規制を解除可能に構成されている請求項6記載の原稿給送装置。
【請求項8】
前記規制部は、前記カバーに一体に形成された片持ち梁であって、前記力が作用することにより、前記片持ち梁の先端側が前記被規制部から離隔するように弾性変形して前記被規制部に対する規制を解除する請求項7記載の原稿給送装置。
【請求項9】
設定値を超えるトルクが作用すると入力側が出力側に対してスリップしてトルクを伝達しなくなるトルクリミッタをさらに備え、
前記トルクリミッタは、前記入力側に入力側係合部を有するとともに、前記出力側に出力側係合部を有し、
前記伝達軸は、前記入力側係合部と係合する第1係合部を有し、
前記軸受は、前記出力側係合部と係合する第2係合部を有している請求項6記載の原稿給送装置。
【請求項10】
前記トルクリミッタは、前記回転軸心を中心として前記入力側及び前記出力側を貫通する貫通穴を有する円筒形状であり、
前記駆動軸の前記第1嵌合部と前記伝達軸の前記第2嵌合部とは、前記貫通穴内で嵌合している請求項9記載の原稿給送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は原稿給送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に従来の原稿給送装置の一例が開示されている。この原稿給送装置は、ナジャーローラ、フィードローラ、第2の駆動軸及び保持フレームを備えている。
【0003】
ナジャーローラは、原稿を給送する。フィードローラは、回転軸心周りに回転し、ナジャーローラによって給送される原稿を1枚ずつに分離しつつ搬送する。
【0004】
特許文献1の図13に示すように、第2の駆動軸は、回転軸心を中心とし、フィードローラに駆動力を伝達する。保持フレームは、第2の駆動軸を挿通させ、回転軸心周りに揺動可能に第2の駆動軸に支持されるとともに、ナジャーローラを回転可能に支持している。
【0005】
特許文献1の図17に示すように、保持フレームは、駆動フレーム及び支持フレームを有している。駆動フレームは、フィードローラよりも回転軸心方向の一方において、第2の駆動軸を支持している。支持フレームは、フィードローラよりも回転軸心方向の他方において、第2の駆動軸を支持している。
【0006】
フィードローラは、長期の使用により磨耗するため、交換可能であることが好ましい。このため、この原稿給送装置では、特許文献1の図16に示すように、ナジャーローラ、フィードローラ、第2の駆動軸及び保持フレームを含むユニットをサイドカバーから取り外した後、特許文献1の図18に示すように、駆動フレーム及び支持フレームを分解することにより、フィードローラを交換可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2017-24850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記従来の原稿給送装置では、フィードローラを含むユニットを取り外して分解する必要があるため、フィードローラの交換のための部品構成が複雑であり、フィードローラの交換作業に手間がかかるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、簡素な構成で分離ローラの交換作業を容易に実施できる原稿給送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の原稿給送装置は、原稿を給送する給送ローラと、
回転軸心周りに回転し、前記給送ローラによって給送される原稿を1枚ずつに分離しつつ搬送する分離ローラと、
前記回転軸心を中心とし、前記分離ローラに駆動力を伝達する駆動軸と、
前記駆動軸を挿通させ、前記回転軸心周りに揺動可能に前記駆動軸に支持されるとともに、前記給送ローラを回転可能に支持するホルダアームと、
を備えた原稿給送装置であって、
前記駆動軸は、前記分離ローラよりも前記回転軸心方向の一方に位置する第1軸であって、外周部分を削除して形成される平行な2つの面を持つ幅狭部を有する前記第1軸と、
前記分離ローラよりも前記回転軸心方向の他方に位置する第2軸と、
を有し、
前記第1軸を前記回転軸心周りに回転可能に支持する軸受をさらに備え、
前記ホルダアームは、前記軸受を支持するとともに、前記第1軸が前記回転軸心の径方向に移動するときに、特定の第1位相関係で前記幅狭部が通過可能な第1溝を有する第1支持部であって、前記軸受を前記回転軸心方向に移動させることにより前記軸受を着脱可能な前記第1支持部と、
前記第2軸を前記回転軸心周りに回転可能に支持する第2支持部と、
を有していることを特徴とする。
【0011】
本発明の原稿給送装置は、以下の手順により分離ローラを交換できる。すなわち、ユーザが軸受を回転軸心方向の一方に移動させることにより、第1支持部が軸受を支持しなくなり、駆動軸の第1軸が軸受から抜けた状態で第1支持部に支持される。
【0012】
次に、ユーザが駆動軸の第1軸を回転させて幅狭部と第1支持部の第1溝とを特定の第1位相関係とした後、第1軸を回転軸心の径方向の外側に向けて移動させることにより、幅狭部が第1溝を通過し、第1軸が第1支持部から外れる。
【0013】
最後に、ユーザが駆動軸を回転軸心方向の一方に移動させることにより、第2軸が第2支持部から外れ、分離ローラが駆動軸と共にホルダアームから取り外される。
【0014】
ユーザは、古い分離ローラから駆動軸を抜き取った後、新しい分離ローラにその駆動軸を挿入し、上記の手順とは逆の手順により、分離ローラ及び駆動軸をホルダアームに装着できる。
【0015】
したがって、本発明の原稿給送装置は、簡素な構成で分離ローラの交換作業を容易に実施できる。
【0016】
また、軸受が外されて、第1支持部が軸受を支持しなくなった状態では、ホルダアームは第3支持部に支持されていないので、ユーザが駆動軸の第1軸を回転させて幅狭部と第3支持部の第2溝とを特定の第3位相関係とした後、第1軸を回転軸心の径方向の外側に向けて移動させることにより、幅狭部が第2溝を通過し、ホルダアームを外すこともできる。
【0017】
したがって、分離ローラのみの交換だけでなく、分離ローラを給送ローラやホルダアームごとまとめて交換することも可能である。
【0018】
さらに、この原稿給送装置は、上記従来の原稿給送装置と比較して、分離ローラの交換補給品のサイズを小さくできるので、交換コストの低廉化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、実施例の画像読取装置の斜視図である。
図2図2は、実施例の画像読取装置の模式部分断面図である。
図3図3は、閉鎖位置にある上面カバーを不図示として、その上面カバーに組み付けられたホルダアーム、伝達軸等を示す部分斜視図である。
図4図4は、上面カバーに装着されたホルダアーム、分離ローラ、駆動軸、軸受等と、上面カバーに対して着脱される伝達軸と、を示す斜視図である。
図5図5は、図4の要部を拡大した部分斜視図である。
図6図6は、ホルダアーム、分離ローラ、駆動軸、軸受等を取り外した状態の上面カバーを示す部分斜視図である。
図7図7は、ホルダアーム、分離ローラ、駆動軸、軸受、トルクリミッタ、伝達軸等を示す斜視図である。
図8図8は、ホルダアーム、分離ローラ、駆動軸、軸受、トルクリミッタ、伝達軸等を示す分解斜視図である。
図9図9は、分離ローラ、駆動軸、軸受、トルクリミッタ及び伝達軸を示す分解斜視図である。
図10図10は、ホルダアームが給送ローラを上限位置に上昇させることによりロックアームがシャッタをロックした状態を示す模式部分断面図である。
図11図11は、ホルダアームが給送ローラを上限位置から下降させることによりロックアームがシャッタのロックを解除した状態を示す模式部分断面図である。
図12図12は、幅狭部が第1溝を通過し、第1軸が第1支持部から外れる状態を示す斜視図である。
図13図13は、図6の矢視Z方向から見た上面カバーの第3支持部を示す部分側面図であって、幅狭部が第2溝を通過し、第1軸が第3支持部から外れる状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を具体化した実施例について図面を参照しつつ説明する。
【0021】
(実施例)
図1に示すように、実施例の画像読取装置1は、本発明の原稿給送装置の具体的態様の一例である。
【0022】
図1において、画像読取装置1の操作パネル8P側が前方である。操作パネル8Pに向かった場合に左に来る側が左方である。そして、図2以降の各図に示す前後方向、左右方向及び上下方向は、全て図1に示す各方向に対応させて表示する。
【0023】
図1に示すように、画像読取装置1は、本体8及び原稿カバー9を備えている。
【0024】
<本体>
本体8は、扁平な略箱状体である。本体8の前面には、タッチパネル等である操作パネル8Pが位置している。本体8は、その下部分に画像形成部2を収容している。画像形成部2は、インクジェット方式又はレーザ方式等によりシートに画像を形成する。
【0025】
<画像読取部>
図2に示すように、本体8は、その上部分に画像読取部3を収容している。画像読取部3は、原稿支持面3A、読取面3B、読取センサ3S及び図示しない走査機構を有している。
【0026】
原稿支持面3Aは、本体8の上面に位置する大面積のプラテンガラスの上面である。読取面3Bは、本体8の上面において原稿支持面3Aよりも左方に位置して前後方向に細長く延びるプラテンガラスの上面である。
【0027】
原稿支持面3Aは、画像読取対象の原稿を支持する。画像読取対象の原稿は、用紙、OHPシート等のシートや書籍等である。読取面3Bは、後述する搬送部4が作動する場合に利用され、図2に示すシート状の原稿SHが通過する。
【0028】
読取センサ3Sは、CIS(Contact Image Sensor)やCCD(Charge Coupled Device)等の周知の画像読取センサであり、前後方向に細長く延びている。読取センサ3Sは、原稿支持面3A及び読取面3Bの下方に位置している。
【0029】
読取センサ3Sは、画像読取部3が原稿支持面3Aに支持された原稿の画像を読み取る場合、図示しない走査機構の作動により、原稿支持面3Aの左端縁の下方から右向きに、すなわち副走査方向に移動しながら、その原稿の画像を前後方向、すなわち主走査方向においてライン状に読み取る。読取センサ3Sは、原稿支持面3Aの右端縁の下方まで移動すると画像の読み取りを終了し、図示しない走査機構の作動により待機位置に復帰する。
【0030】
なお、後述する搬送部4が作動する場合、読取センサ3Sは、図示しない走査機構の作動により、読取面3Bの下方の静止読取位置に移動して静止する。
【0031】
<原稿カバー>
図1に示すように、原稿カバー9は、本体8の上方に位置している。原稿カバー9の後端は、図示しないヒンジを介して本体8の後端に連結している。原稿カバー9は、左右方向に延びる揺動軸心X9周りに揺動可能である。
【0032】
図2に示すように、原稿カバー9は、樹脂製のベース部材39を有している。ベース部材39の下面は、原稿カバー9の底面を形成している。原稿カバー9の底面は、本体8の上面の全体を覆うことが可能な大きさを有している。原稿カバー9は、ベース部材39の下面によって、原稿支持面3Aに載置された原稿を覆う。
【0033】
図示は省略するが、ユーザが原稿カバー9を揺動軸心X9周りに上向きかつ後向きに揺動させることにより、原稿カバー9が原稿支持面3Aを開放する。この状態で、ユーザは、原稿支持面3Aへの原稿の載置、及びその原稿の取り出しを行うことができる。
【0034】
<供給トレイ及び排出トレイ>
図1及び図2に示すように、原稿カバー9は、供給トレイ95及び排出トレイ96を有している。供給トレイ95及び排出トレイ96は、原稿カバー9の右部分に位置している。
【0035】
ベース部材39の右部分の上面は、排出トレイ96を形成している。供給トレイ95は、排出トレイ96の上方に位置している。供給トレイ95は、画像読取対象であるシート状の原稿SHを積層状態で支持する。排出トレイ96は、画像読取済の原稿SHを積層状態で支持する。
【0036】
なお、本実施例においては、原稿支持面3Aを使用して画像が読み取られる原稿と、搬送部4により搬送しながら画像が読み取られる原稿SHとは、実質的に同じものであってもよい。
【0037】
図2に示すように、原稿カバー9は、それぞれ樹脂製であるロアシュート部材37、アッパーシュート部材36及び上面カバー20を有している。上面カバー20は、本発明の「カバー」の一例である。
【0038】
ロアシュート部材37は、ベース部材39の左部分の上方に位置している。アッパーシュート部材36は、ロアシュート部材37の上方に位置している。上面カバー20は、アッパーシュート部材36の上方に位置している。
【0039】
<原稿載置部>
図2及び図3に示すように、原稿カバー9は、原稿載置部36Aを有している。原稿載置部36Aは、アッパーシュート部材36の右部分であって、左向きに緩やかに下り傾斜している。原稿載置部36Aの右端は、上面カバー20に上から覆われた位置で、供給トレイ95の左端に隣接している。
【0040】
ユーザは、原稿SHを供給トレイ95に載置するときに、上面カバー20と原稿載置部36Aとの間に原稿SHを差し込む。これにより、原稿載置部36Aには、供給トレイ95に支持された原稿SHにおける供給トレイ95の左端よりも左方に突出する部分が載置される。
【0041】
<第1~第3搬送ガイド及び搬送部>
図2に示すように、原稿カバー9は、第1搬送ガイド31、第2搬送ガイド32、第3搬送ガイド33及び搬送部4を有している。第1搬送ガイド31は、本発明の「給送ローラによって給送される原稿を分離ローラを経由して案内する搬送ガイド」の一例である。
【0042】
第1搬送ガイド31は、アッパーシュート部材36に形成されたガイド面や、上面カバー20の裏面から下向きに突出するリブ等からなる。第2搬送ガイド32及び第3搬送ガイド33は、ベース部材39の左部分及びロアシュート部材37に形成されたガイド面等からなる。
【0043】
上面カバー20は、図2に実線で示すように第1搬送ガイド31を覆う閉鎖位置と、図2に二点鎖線で示すように第1搬送ガイド31を開放する開放位置と、の間で移動可能である。
【0044】
なお、上面カバー20、及び上面カバー20に組み付けられた部品の構成の説明における左右方向及び上下方向は、上面カバー20が閉鎖位置にある状態を基準とする。また、上面カバー20から部品を取り外す動作は、実際には上面カバー20を開放位置に移動させて行われるが、本実施例では、理解し易いように、その取り外す動作を説明する場合における左右方向及び上下方向についても、上面カバー20が閉鎖位置にある状態を基準とする。
【0045】
搬送部4は、給送ローラ41、分離ローラ42、駆動軸60、分離パッド42A及びホルダアーム50を有している。
【0046】
図2及び図3に示すように、給送ローラ41は、原稿載置部36Aに上から対向している。
【0047】
図4及び図5に示すように、分離ローラ42は、回転軸心X42を中心とする駆動軸60に組み付けられている。図2に示すように、回転軸心X42は、給送ローラ41及び原稿載置部36Aから左方に離隔した位置で前後方向に延びている。駆動軸60は、回転軸心X42周りに回転することにより、分離ローラ42に駆動力を伝達し、分離ローラ42を回転させる。
【0048】
本実施例では、回転軸心X42方向の一方は後方であり、回転軸心X42方向の他方は前方である。
【0049】
分離パッド42Aは、分離ローラ42の真下の位置でアッパーシュート部材36に保持され、分離ローラ42に向けて押圧されている。
【0050】
図4及び図5に示すように、ホルダアーム50は、駆動軸60を挿通させ、回転軸心X42周りに揺動可能に駆動軸60に支持されている。また、ホルダアーム50は、駆動軸60と共に上面カバー20の裏面側に支持されている。
【0051】
図6図8に示すように、ホルダアーム50及び駆動軸60は、上面カバー20に対して着脱可能に支持されている。ホルダアーム50及び駆動軸60の具体的構成については後述する。
【0052】
図2図4に示すように、ホルダアーム50は、回転軸心X42よりも右方に延びており、その右端側において、給送ローラ41を回転可能に支持している。
【0053】
図5に示すように、ホルダアーム50は、駆動軸60から給送ローラ41に駆動力を伝達するギヤ列41Gを支持している。
【0054】
図3に示すように、搬送部4は、駆動源M1、図示しない駆動力伝達機構、ギヤ4G、伝達軸80及びトルクリミッタ90を有している。また、搬送部4は、図7図9に示すように、軸受70を有している。
【0055】
駆動源M1は、原稿カバー9の後面側に配置されたモータである。駆動源M1は、図示しない制御部に制御されて正回転及び逆回転することで駆動力を発生する。
【0056】
図示しない駆動力伝達機構は、駆動源M1の駆動力をギヤ4Gと、後述する搬送ローラ43、排出ローラ45及び補助排出ローラ47と、に伝達する。
【0057】
ギヤ4Gは、原稿カバー9の後面側に配置され、回転軸心X42に対して下方かつ右方に位置している。
【0058】
伝達軸80は、図3では不図示の上面カバー20に支持され、上面カバー20が閉鎖位置にある状態で、回転軸心X42周りに回転可能である。伝達軸80の具体的構成については後述する。伝達軸80は、その後端に伝達ギヤ80Gを有している。
【0059】
伝達ギヤ80Gは、上面カバー20が閉鎖位置にある状態でギヤ4Gと噛み合っている。図示は省略するが、上面カバー20が開放位置に移動することにより、ホルダアーム50及び伝達軸80も上面カバー20と共に移動し、伝達ギヤ80Gがギヤ4Gから離隔する。
【0060】
図7図9に示すように、伝達軸80の前端側は、駆動源M1の駆動力を駆動軸60に伝達可能な状態で駆動軸60に接続している。伝達軸80の前端側と駆動軸60とが接続する具体的構成については後述する。
【0061】
軸受70は、分離ローラ42よりも後方においてホルダアーム50に装着されている。軸受70は、駆動軸60の後端側を回転軸心X42周りに回転可能に支持している。軸受70の具体的構成については後述する。
【0062】
トルクリミッタ90は、伝達軸80の前端側と、ホルダアーム50に装着された軸受70との間に介在している。トルクリミッタ90は、設定値以下のトルクが作用すると、伝達軸80の前端側から入力側91、出力側92及び軸受70を経由してホルダアーム50にそのトルクを伝達するが、設定値を超えるトルクが作用すると入力側91が出力側92に対してスリップして、伝達軸80の前端側からホルダアーム50にトルクを伝達しなくなる。トルクリミッタ90の具体的構成については後述する。
【0063】
図3に示すように、伝達軸80は、上面カバー20が閉鎖位置にある状態で、駆動源M1から伝達される駆動力がギヤ4Gから伝達ギヤ80Gに入力され、回転軸心X42周りに回転する。
【0064】
駆動源M1が正回転する場合、トルクリミッタ90は、ホルダアーム50を伝達軸80の回転に連れ回らせる。これにより、ホルダアーム50は、給送ローラ41を下降させるように揺動する。そして、給送ローラ41が原稿載置部36A、又は原稿載置部36Aに載置された最上位の原稿SHに当接すると、トルクリミッタ90は、入力側91が出力側92に対してスリップしてホルダアーム50をその位置に保持する。
【0065】
また、この場合、伝達軸80から駆動力が伝達された駆動軸60は、分離ローラ42に駆動力を伝達して分離ローラ42を回転させるとともに、ギヤ列41Gを経由して給送ローラ41に駆動力を伝達して給送ローラ41を回転させる。
【0066】
図2に示す給送ローラ41(41D)の位置は、給送ローラ41が原稿載置部36Aに当接する下限位置である。
【0067】
駆動源M1が逆回転する場合、トルクリミッタ90は、ホルダアーム50を伝達軸80の逆向きの回転に連れ回らせる。これにより、ホルダアーム50は、給送ローラ41を上昇させるように揺動する。図2に示す給送ローラ41(41U)の位置は、上限位置である。給送ローラ41が上限位置に到達すると、トルクリミッタ90は、入力側91が出力側92に対してスリップしてホルダアーム50をその位置に保持する。
【0068】
この際、分離ローラ42及び給送ローラ41の回転は無意味であるので、図示しない制御部は、給送ローラ41が上限位置に到達すると直ちに駆動源M1を停止させる。トルクリミッタ90は、駆動源M1が停止した後も、ホルダアーム50をその位置に保持する。
【0069】
搬送部4は、搬送ローラ43、搬送ピンチローラ43P、原稿押え44、排出ローラ45、排出ピンチローラ45P、補助排出ローラ47及び弾性片48を有している。
【0070】
搬送ローラ43は、原稿カバー9の左方の側壁側であって、本体8の上面に近い側に位置している。搬送ピンチローラ43Pは、搬送ローラ43に対して左方かつ下方に位置し、搬送ローラ43に向けて押圧されている。原稿押え44は、読取面3Bの真上に位置している。
【0071】
排出ローラ45は、排出トレイ96の左端から上方かつ左方に離隔する位置にある。排出ピンチローラ45Pは、排出ローラ45に対して下方に位置し、排出ローラ45に向けて押圧されている。
【0072】
補助排出ローラ47は、排出トレイ96の左端から上方に離隔する位置、かつ排出トレイ96の左端から左方にずれた位置にある。補助排出ローラ47の上端は、排出ローラ45と排出ピンチローラ45Pとのニップ位置よりも上方に位置している。
【0073】
弾性片48は、剛性の高いフィルム製である。弾性片48は、排出ローラ45と補助排出ローラ47との間で片持ち支持されて右方に突出し、補助排出ローラ47よりも右方の位置で屈曲して右向きに下り傾斜している。弾性片48は、補助排出ローラ47に対して前後方向にずれて配置されている。
【0074】
第1搬送ガイド31は、給送ローラ41によって供給トレイ95及び原稿載置部36Aから給送される原稿SHを分離ローラ42を経由して左向きに案内し、さらに下向きにUターンさせ、搬送ローラ43及び搬送ピンチローラ43Pまで案内する。
【0075】
第2搬送ガイド32は、その原稿SHを搬送ローラ43及び搬送ピンチローラ43Pから読取面3Bまで下り傾斜するように案内し、次に、原稿押え44と読取面3Bとの間を、すなわち静止読取位置にある読取センサ3Sの上方を通過させるように案内する。
【0076】
第3搬送ガイド33は、読取面3Bよりも右方において原稿SHを右向きに上り傾斜するように案内し、その原稿SHを補助排出ローラ47及び弾性片48まで案内する。
【0077】
<シャッタ及びロックアーム>
図3図5に示すように、搬送部4は、2組のシャッタ59及びロックアーム58を有している。
【0078】
前方のシャッタ59は、給送ローラ41及びホルダアーム50よりも前方に位置している。後方のシャッタ59は、給送ローラ41及びホルダアーム50よりも後方に位置している。
【0079】
各シャッタ59は、上面カバー20の裏面側に形成された複数のリブの一部に支持されて、揺動軸心X59周りに揺動可能である。図10及び図11に示すように、揺動軸心X59は、原稿載置部36Aの左端のほぼ真上に位置している。図示は省略するが、揺動軸心X59は、原稿載置部36Aに最大枚数の原稿SHが載置されたときの最上位の原稿SHよりも上方に位置している。
【0080】
各シャッタ59は、シャッタ本体59A及びロック受け部59Bを有している。シャッタ本体59Aは、揺動軸心X59より下方に突出している。ロック受け部59Bは、揺動軸心X59より上方に短く突出している。
【0081】
図3に示すように、アッパーシュート部材36における原稿載置部36Aの左端に右方から隣接する部分には、2つの凹部36Dが下向きに凹設されている。
【0082】
図11に実線で示すように、各シャッタ59のシャッタ本体59Aは、鉛直方向下向きに突出する状態で、その下端を各凹部36Dに進入させている。
【0083】
図11に二点鎖線で示すように、各シャッタ59のシャッタ本体59Aは、その下端が後方に移動するように揺動することにより、その下端を各凹部36Dから上方に離隔させる。
【0084】
図3に示すように、前方のロックアーム58は、ホルダアーム50の前方かつ右方の角部に揺動可能に支持されている。後方のロックアーム58は、ホルダアーム50の後方かつ右方の角部に揺動可能に支持されている。
【0085】
図6に示すように、上面カバー20の裏面側には、前後方向に延びて各シャッタ59を支持するリブに接続する2つのロック解除リブ29が形成されている。
【0086】
図10に示すように、ホルダアーム50が給送ローラ41を上限位置に上昇させた状態で、各ロックアーム58は、ロック解除リブ29よりも上方において左向きに突出し、その先端をロック受け部59Bに当接させて、各シャッタ59の揺動をロックしている。
【0087】
この状態で、原稿SHを供給トレイ95に載置するユーザが上面カバー20と原稿載置部36Aとの間に原稿SHを差し込んだときに、各シャッタ59のシャッタ本体59Aがその原稿SHの先端を当て止める。この際、上限位置にある給送ローラ41は、差し込まれる原稿SHよりも上方に位置している。
【0088】
図11に示すように、ホルダアーム50が給送ローラ41を上限位置から下降させるように揺動することにより、各ロックアーム58は、ロック解除リブ29に当接して図11の時計方向に揺動し、その先端をロック受け部59Bから離隔させて、各シャッタ59の揺動を許容する。
【0089】
この状態で、給送ローラ41が原稿載置部36Aから原稿SHを給送すると、図11に二点鎖線で示すように、各シャッタ59がその原稿SHに押されて揺動し、その原稿SHの通過を許容する。
【0090】
<供給トレイに支持された原稿の画像読取動作>
画像読取部3が供給トレイ95及び原稿載置部36Aに載置された原稿SHの画像を読み取る場合、図示しない制御部は、駆動源M1を正回転させて、搬送部4を作動させる。
【0091】
搬送部4は、給送ローラ41及び分離ローラ42を図2の時計方向に回転駆動し、搬送ローラ43及び排出ローラ45を図2の反時計方向に回転駆動し、補助排出ローラ47を図2の時計方向に回転駆動する。
【0092】
これにより、図11に示すように、ホルダアーム50が給送ローラ41を下降させるように揺動し、給送ローラ41が原稿載置部36Aに載置された最上位の原稿SHに押圧されるとともに、各シャッタ59の揺動が許容される。
【0093】
図2に示すように、給送ローラ41は、供給トレイ95及び原稿載置部36Aから第1搬送ガイド31に原稿SHを給送する。分離ローラ42及び分離パッド42Aは、給送ローラ41によって給送される原稿SHを1枚ずつに分離しつつ、搬送ローラ43及び搬送ピンチローラ43Pに向けて搬送する。
【0094】
次に、搬送ローラ43及び搬送ピンチローラ43Pは、分離ローラ42によって搬送される原稿SHを引き継ぎ、第1搬送ガイド31及び第2搬送ガイド32に案内される原稿SHを右方に向けて搬送して読取面3Bを通過させ、第3搬送ガイド33に送る。これにより、読取センサ3Sは、読取面3Bを通過する原稿SHの表面の画像を読み取る。
【0095】
その後、排出ローラ45及び排出ピンチローラ45Pは、搬送ローラ43及び搬送ピンチローラ43Pによって搬送されて第3搬送ガイド33に案内される原稿SHを引き継いて排出トレイ96に排出する。
【0096】
この際、補助排出ローラ47及び弾性片48は、排出ローラ45及び排出ピンチローラ45Pを補助し、排出ローラ45及び排出ピンチローラ45Pのニップ位置よりも高い位置から排出トレイ96に原稿SHを排出する。
【0097】
原稿SHの画像読取動作が終了すると、図示しない制御部は、駆動源M1を短時間だけ逆回転させる。これにより、図10に示すように、ホルダアーム50が給送ローラ41を上限位置に上昇させるように揺動する。また、各シャッタ59の揺動がロックされる。
【0098】
<駆動軸、軸受、ホルダアーム、トルクリミッタ及び伝達軸の具体的構成>
図9及び図12に示すように、駆動軸60は、第1軸61、第2軸62及び第1嵌合部69を一体に有する樹脂成形品である。
【0099】
第1軸61は、分離ローラ42よりも後方に位置している。第1軸61は、幅狭部61Sを有している。
【0100】
図13に示すように、幅狭部61Sは、平行な2つの面61S1、61S1を持っている。2つの面61S1、61S1は、外径D61である円柱形状の外周部分のうちの回転軸心X42を間に位置させて回転軸心X42の径方向において互いに対向する2つの部分を削除して形成されている。
【0101】
つまり、第1軸61は、幅狭部61Sの外幅W61Sが外径D61よりも小さい断面略小判形状である。
【0102】
図9に示すように、第2軸62は、分離ローラ42よりも前方に位置している。第2軸62は、円筒形状である。
【0103】
図8及び図9に示すように、第1嵌合部69は、第1軸61から後方に突出している。第1嵌合部69は、第1軸61よりも小さい断面略小判形状である。
【0104】
軸受70は、軸受本体72、突起71、第3軸73及び第2係合部77を一体に有する樹脂成形品であり、駆動軸60を構成する材料に対して優れた摺動性を発揮可能な材料からなる。
【0105】
図9に示すように、軸受本体72は、外径D72であって、内径が外径D61よりも僅かに大きい円筒形状である。
【0106】
突起71は、略直方体形状であり、軸受本体72の外周面の一部から回転軸心X42の径外方向に突出している。
【0107】
第3軸73は、軸受本体72及び突起71よりも後方に位置し、回転軸心X42を中心としている。第3軸73は、軸受本体72と同様に、外径D72であって、内径が第1軸61の外径D61よりも僅かに大きい円筒形状である。
【0108】
図8に示すように、第2係合部77は、第3軸73の後端に接続するフランジと、フランジの後面から後方に突出する2つの円弧形状凸部と、からなる。2つの円弧形状凸部は、回転軸心X42を間に位置させて回転軸心X42の径方向において互いに対向している。
【0109】
図8及び図12に示すように、ホルダアーム50は、第1支持部51、第2支持部52及び第4軸54を一体に有する樹脂成形品である。
【0110】
第1支持部51は、ホルダアーム50における分離ローラ42よりも後方に位置する側壁を前後方向に貫通する丸穴であり、回転軸心X42を中心としている。第1支持部51の内径は、軸受本体72の外径D72よりも僅かに大きい。
【0111】
第1支持部51は、第1溝51Sを有している。第1溝51Sは、第1支持部51の内周面の下端からホルダアーム50の後方の側壁の下端縁まで延びる切り欠きである。
【0112】
図8に示すように、第1溝51Sの内幅W51Sは、第1軸61の幅狭部61Sの外幅W61Sよりも大きく、外径D61よりも小さい。
【0113】
図5に示すように、第1溝51Sの内幅W51Sは、軸受70の突起71の外幅よりも僅かに大きい。
【0114】
図12に示すように、第1溝51Sは、第1軸61が回転軸心X42の径方向に移動するときに、特定の第1位相関係で幅狭部61Sが通過可能である。特定の第1位相関係とは、回転軸心X42の径方向において、幅狭部61Sの平行な2つの面61S1、61S1が第1溝51Sの内幅W51Sの範囲に収まる関係である。
【0115】
図7及び図8に示すように、第1支持部51は、軸受70を回転軸心X42方向に移動させることにより軸受70を着脱可能である。
【0116】
より詳しくは、図8に示すように、軸受70を第1支持部51よりも後方で回転軸心X42上に位置させ、図7に示すように、軸受70を前方に移動させることにより、軸受70の軸受本体72が第1支持部51に嵌合し、軸受70の突起71が第1溝51Sに嵌合する。その結果、第1支持部51は、軸受70の回転軸心X42周りの回転を規制した状態で、軸受70を支持する。
【0117】
この状態で、第3軸73は、第1軸61を内挿しつつ第1支持部51よりも後方に突出している。
【0118】
その一方、図7に示す位置にある軸受70を後方に移動させることにより、図8に示すように、軸受70の軸受本体72が第1支持部51から離隔し、軸受70の突起71が第1溝51Sから離隔する。その結果、第1支持部51は、軸受70を支持しなくなる。
【0119】
図5に示すように、軸受70の軸受本体72は、第1支持部51に支持された状態で、第1軸61を回転軸心X42周りに回転可能に支持している。
【0120】
図12に示すように、第2支持部52は、ホルダアーム50における分離ローラ42よりも前方に位置する側壁を前後方向に貫通する丸穴であり、回転軸心X42を中心としている。
【0121】
第4軸54は、ホルダアーム50の前方の側壁から前方に突出する円筒形状部分である。第4軸54は、第2支持部52よりも前方に位置し、回転軸心X42を中心としている。
【0122】
図8に示すように、第2支持部52は、第2軸62を回転軸心X42周りに回転可能に支持している。
【0123】
図8及び図9に示すように、トルクリミッタ90は、回転軸心X42を中心として入力側91及び出力側92を貫通する貫通穴90Hを有する円筒形状である。トルクリミッタ90は、入力側91(内側)と出力側92(外側)の間にある図示しない駆動伝達部によって、所定駆動力以下の駆動力しか伝達できない構造になっており、本実施例では、出力側92が入力側91を取り囲むように入力側91の外周に設けられている。
【0124】
図8に示すように、トルクリミッタ90は、入力側91に入力側係合部91Eを有している。入力側係合部91Eは、入力側91の後面から後方に突出する2つの円弧形状凸部からなる。2つの円弧形状凸部は、回転軸心X42を間に位置させて回転軸心X42の径方向において互いに対向している。
【0125】
図9に示すように、トルクリミッタ90は、出力側92に出力側係合部92Eを有している。出力側係合部92Eは、出力側92の前面から前方に突出する2つのブロック状凸部からなる。2つのブロック状凸部は、回転軸心X42を間に位置させて回転軸心X42の径方向において互いに対向している。出力側係合部92Eは、軸受70の第2係合部77と係合可能である。
【0126】
伝達軸80は、その前方に第2嵌合部89及び第1係合部87を有している。伝達軸80は、上述した伝達ギヤ80Gと、第2嵌合部89及び第1係合部87と、を一体に有する樹脂成形品である。
【0127】
第2嵌合部89は、トルクリミッタ90の貫通穴90Hに隙間を有して進入可能な大きさの円柱と、その円柱の前端から後向きに凹む嵌合穴と、からなる。第2嵌合部89の嵌合穴は、駆動軸6の第1嵌合部69と嵌合可能な断面略小判形状である。
【0128】
第1係合部87は、第2嵌合部89の根元に隣接する2つのブロック状凸部からなる。2つのブロック状凸部は、回転軸心X42を間に位置させて回転軸心X42の径方向において互いに対向している。第1係合部87は、トルクリミッタ90の入力側係合部91Eと係合可能である。
【0129】
伝達軸80は、回転軸心X42方向における第1係合部87と伝達ギヤ80Gとの中間部において、被規制部88を有している。被規制部88の外径は、伝達軸80における被規制部88よりも前方及び後方に位置する部分の外径よりも小さい。つまり、被規制部88は、伝達軸80の中間部において段状に凹む小径部である。
【0130】
<上面カバーの第3支持部、第4支持部、第5支持部及び片持ち梁>
図6に示すように、上面カバー20は、第3支持部23、第4支持部24、第5支持部25及び片持ち梁28を一体に有する樹脂成形品である。片持ち梁28は、本発明の「規制部」の一例である。
【0131】
図5及び図6に示すように、第3支持部23は、上面カバー20の裏面側に形成された複数のリブのうち、ホルダアーム50よりも後方に位置するリブを前後方向において貫通する丸穴であり、回転軸心X42を中心としている。第3支持部23の内径は、第3軸73の外径D72よりも僅かに大きい。
【0132】
図13に示すように、第3支持部23は、第2溝22を有している。第2溝22は、第3支持部23の内周面の下端からリブの下端縁まで延びる切り欠きである。
【0133】
第2溝22の内幅W22は、第1軸61の幅狭部61Sの外幅W61Sよりも大きく、外径D61よりも小さい。
【0134】
図5及び図7に示すように、第2溝22の内幅W22は、軸受70の突起71の外幅よりも大きい。
【0135】
第2溝22は、軸受70が回転軸心X42方向に移動するときに、特定の第2位相関係で突起71が通過可能である。特定の第2位相関係とは、回転軸心X42方向において、突起71が第2溝22の内幅W22の範囲に収まる関係であって、第1溝51Sと第2溝22とが回転軸心X42方向において並ぶ関係である。
【0136】
図13に示すように、第1軸61が回転軸心X42の径方向に移動するときに、特定の第3位相関係で幅狭部61Sが第2溝22を通過可能である。特定の第3位相関係とは、回転軸心X42の径方向において、幅狭部61Sの平行な2つの面61S1、61S1が第2溝22の内幅W22の範囲に収まる関係である。
【0137】
第3支持部23は、軸受70を回転軸心X42方向に移動させることにより軸受70を着脱可能である。
【0138】
より詳しくは、軸受70を第3支持部23よりも後方で回転軸心X42上に位置させ、第1溝51Sと第2溝22と軸受70の突起71とを特定の第2位相関係とした後、図5に示すように、軸受70を前方に移動させることにより、軸受70の軸受本体72が第3支持部23を通過して第1支持部51に嵌合し、軸受70の突起71が第2溝22を通過して第1溝51Sに嵌合し、軸受70の第3軸73が第3支持部23内に進入する。その結果、第3支持部23は、軸受70の第3軸73を回転軸心X42周りに回転可能に支持し、軸受70の突起71と第2溝22とは嵌合しない状態となる。
【0139】
その一方、第1溝51Sと第2溝22と軸受70の突起71とが特定の第2位相関係になっている状態で、軸受70を後方に移動させることにより、軸受70の軸受本体72が第1支持部51及び第3支持部23から離隔し、軸受70の突起71が第1溝51S及び第2溝22から離隔する。その結果、第3支持部23は、軸受70を支持しなくなる。
【0140】
図4及び図6に示すように、第4支持部24は、上面カバー20の裏面側に形成された複数のリブのうち、ホルダアーム50よりも前方に位置するリブを前後方向において貫通する丸穴であり、回転軸心X42を中心としている。第4支持部24の内径は、ホルダアーム50の第4軸54の外径よりも僅かに大きい。第4支持部24は、第4軸54を回転軸心X42周りに回転可能に支持している。
【0141】
第3支持部23と第4支持部24は、前後方向に、ホルダアーム50の第1支持部51と第2支持部52に第4軸を加えた距離よりもわずかに大きく離隔して設けられている。第3支持部23が軸受70を支持しない状態においては、ホルダアーム50を第4支持部24から外すことが可能である。
【0142】
第5支持部25は、上面カバー20の裏面側に形成された複数のリブよりも後方に位置する板状片を前後方向において貫通する丸穴であり、回転軸心X42を中心としている。
【0143】
片持ち梁28は、第5支持部25より前方に位置している。片持ち梁28は、伝達軸80の被規制部88に対応する位置で、被規制部88に向けて下向きに突出している。
【0144】
第5支持部25は、伝達軸80を回転軸心X42方向に移動させることにより伝達軸80を着脱可能である。被規制部88は、伝達軸80が回転軸心X42方向に移動するときに第5支持部25を通過可能である。
【0145】
より詳しくは、伝達軸80を図4に示す位置から前方に移動させ、第5支持部25に進入させることにより、第5支持部25は、伝達ギヤ80Gよりも前方であって伝達ギヤ80Gの近傍において、伝達軸80を回転可能に支持する。
【0146】
この際、ユーザが片持ち梁28の先端に対し、回転軸心X42方向に直交する方向の力、すなわち左向きの力を作用させて弾性変形させることにより、片持ち梁28が伝達軸80の移動を妨げない。伝達軸80が第5支持部25に支持された後、ユーザが片持ち梁28を押さなくなると、図7に示すように、片持ち梁28は元の状態に復元し、伝達軸80の被規制部88に小さい隙間を有して対向する。これにより、片持ち梁28は、被規制部88が回転軸心X42方向に移動することを規制し、伝達軸80を前後方向において位置決めする。
【0147】
この状態で、図7に示すように、伝達軸80の第2係合部77は、トルクリミッタ90の出力側係合部92Eと係合している。軸受70の第1係合部87は、トルクリミッタ90の入力側係合部91Eと係合している。駆動軸60の第1嵌合部69と伝達軸80の第2嵌合部89とは、貫通穴90H内で嵌合している。
【0148】
その一方、図4に示すように、伝達軸80を取り外す場合、ユーザが片持ち梁28の先端に左向きの力を作用させ、片持ち梁28の先端側が被規制部88から離隔するように弾性変形させることにより、片持ち梁28が被規制部88に対する規制を解除する。これにより、ユーザは伝達軸80を後方に移動させて取り外すことができる。
【0149】
<作用効果>
実施例の画像読取装置1は、以下の手順により分離ローラ42を交換できる。すなわち、図4に示すように、ユーザが伝達軸80を後方に移動させて取り外すと、トルクリミッタ90も後方に移動させるだけで取り外すことができる。
【0150】
次に、ホルダアーム50を揺動させて第1溝51Sと第2溝22と軸受70の突起71とを特定の第2位相関係にした後、軸受70を後方に移動させることにより、ホルダアーム50の第1支持部51と、上面カバー20の第3支持部23と、が軸受70を支持しなくなり、図8及び図13に示すように、駆動軸60の第1軸61が軸受70から抜けた状態で第1支持部51及び第3支持部23に支持される。
【0151】
次に、図8に示すように、駆動軸60の第1軸61を回転させて幅狭部61Sと第1支持部51の第1溝51Sとを特定の第1位相関係とし、図13に示すように、幅狭部61Sと第3支持部23の第2溝22とを特定の第3位相関係とした後、第1軸61を回転軸心X42の径方向の外側に向けて移動させることにより、図12に示すように、幅狭部61Sが第1溝51Sを通過し、第1軸61が第1支持部51から外れるとともに、図13に示すように、幅狭部61Sが第2溝22を通過し、第1軸61が第3支持部23から外れる。
【0152】
最後に、駆動軸60を後方に移動させることにより、第2軸62が第2支持部52から外れ、分離ローラ42が駆動軸60と共にホルダアーム50から取り外される。
【0153】
ユーザは、古い分離ローラ42から駆動軸60を抜き取った後、新しい分離ローラ42にその駆動軸60を挿入し、上記の手順とは逆の手順により、分離ローラ42及び駆動軸60をホルダアーム50に装着できる。
【0154】
したがって、実施例の画像読取装置1は、簡素な構成で分離ローラ42の交換作業を容易に実施できる。
【0155】
また、軸受70が外されて、第1支持部51が軸受70を支持しなくなった状態では、ホルダアーム50は第3支持部23に支持されていないので、ユーザが駆動軸60の第1軸61を回転させて幅狭部61Sと第3支持部23の第2溝22とを特定の第3位相関係とした後、第1軸61を回転軸心X42の径方向の外側に向けて移動させることにより、幅狭部61Sが第2溝22を通過し、ホルダアーム50を外すこともできる。したがって、分離ローラ42のみの交換だけでなく、分離ローラ42を給送ローラ41やホルダアーム50ごとまとめて交換することも可能である。
【0156】
さらに、この画像読取装置1は、上記従来の原稿給送装置と比較して、分離ローラ42の交換補給品のサイズを小さくできるので、交換コストの低廉化を実現できる。
【0157】
また、この画像読取装置1において、図7に示すように、軸受70は第3軸73を有し、ホルダアーム50は第4軸54を有している。図6に示すように、上面カバー20は第3支持部23及び第4支持部24を有している。この構成により、ホルダアーム50は、第4軸54が上面カバー20の第4支持部24に直に回転可能に支持されるが、第3軸73は軸受70を介して上面カバー20に回転可能に支持されるので、駆動軸60から駆動力がホルダアーム50に直接伝達されることを抑制できる。また、ユーザが軸受70を回転軸心X42方向に移動させて第1支持部51及び第3支持部23から外すだけで、分離ローラ42、給送ローラ41及びホルダアーム50を上面カバー20から取り外せるので、作業時間を短縮できる。
【0158】
さらに、この画像読取装置1において、図5に示すように、軸受70は、第1溝51Sに嵌合する突起71を有している。この構成により、第1溝51Sは、駆動軸60の第1軸61の着脱に寄与するだけでなく、軸受70の回り止めにも寄与することができる。
【0159】
また、この画像読取装置1において、図5に示すように、第3支持部23は、軸受70が回転軸心X42方向に移動するときに、特定の第2位相関係で突起71が通過可能な第2溝22を有している。この構成により、ホルダアーム50と第3支持部23とが回転軸心X42方向において近接していても、ホルダアーム50を揺動させて第1溝51Sと第2溝22と軸受70の突起71とを特定の第2位相関係とすることで、突起71を有する軸受70を回転軸心X42方向に移動させて容易に取り外すことができる。
【0160】
さらに、この画像読取装置1において、図13に示すように、第1軸61が回転軸心X42の径方向に移動するときに、特定の第3位相関係で幅狭部61Sが第2溝22を通過可能である。この構成により、第1軸61が第3支持部23を通過する長さを有していても、第1軸61を第1支持部51及び第3支持部23に対して着脱できる。
【0161】
また、この画像読取装置1において、図9に示すように、駆動軸60は第1嵌合部69を有している。図3に示すように、画像読取装置1は、駆動源M1と、上面カバー20に回転可能に支持され、後端側に伝達ギヤ80Gを有し、前端側に第2嵌合部89を有する伝達軸80をさらに備えている。伝達軸80は、上面カバー20が閉鎖位置にある状態で、駆動源M1から伝達される駆動力が伝達ギヤ80Gに入力され、駆動軸60に駆動力を伝達する。そして、図4に示すように、上面カバー20は、伝達軸80を回転軸心X42方向に移動させることにより伝達軸80を着脱可能な第5支持部25を有している。この構成により、軸受70の第3軸73を第3支持部23が支持し、ホルダアーム50の第4軸54を第4支持部24が支持する状態で、ユーザが伝達軸80を前方に移動させて第5支持部25に支持させ、駆動軸60の第1嵌合部69と伝達軸80の第2嵌合部89とを嵌合させることにより、伝達軸80及び伝達ギヤ80Gを上面カバー20に容易に組み付けることができる。また、その状態から、伝達軸80を後方に移動させて第5支持部25から抜き取ることにより、伝達軸80及び伝達ギヤ80Gを上面カバー20から容易に取り外すことができる。
【0162】
さらに、この画像読取装置1において、図7に示すように、伝達軸80は被規制部88を有し、上面カバー20は片持ち梁28を有している。そして、片持ち梁28は、左向きの力が作用することにより、被規制部88に対する規制を解除可能に構成されている。このような片持ち梁28が被規制部88を規制することで、伝達軸80を抜け止めできる。そして、ユーザが指等で片持ち梁28に左向きの力を作用させることにより、被規制部88に対する規制を容易に解除でき、伝達軸80を第5支持部25から容易に抜き取ることができる。
【0163】
また、この画像読取装置1において、片持ち梁28は、上面カバー20に一体に形成され、左向きの力が作用することにより、片持ち梁28の先端側が被規制部88から離隔するように弾性変形して被規制部88に対する規制を解除する。この構成により、ユーザが片持ち梁28の先端側を押すだけで、被規制部88に対する規制を容易に解除できる。
【0164】
さらに、この画像読取装置1において、図8に示すように、トルクリミッタ90は、入力側91に入力側係合部91Eを有するとともに、出力側92に出力側係合部92Eを有している。伝達軸80の第1係合部87は、入力側係合部91Eと係合している。軸受70の第2係合部77は、出力側係合部92Eと係合している。この構成により、トルクリミッタ90の伝達可能範囲の駆動力をホルダアーム50に伝達してホルダアーム50を揺動させるので、ホルダアーム50の揺動に伴って上下動する給送ローラ41を必要以上に原稿SHに押し付けることを抑制できる。
【0165】
また、この画像読取装置1において、図7に示すように、トルクリミッタ90は、貫通穴90Hを有する円筒形状である。そして、駆動軸60の第1嵌合部69と伝達軸80の第2嵌合部89とは、貫通穴90H内で嵌合している。この構成により、トルクリミッタ90の周辺において省スペース化を実現できる。
【0166】
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0167】
本発明は例えば、画像読取装置、画像形成装置、又は、画像形成機能及び画像読取機能を備えた複合機等に利用可能である。
【符号の説明】
【0168】
1…原稿給送装置(画像読取装置)、SH…原稿
41…給送ローラ、X42…回転軸心、42…分離ローラ
60…駆動軸、50…ホルダアーム、61…第1軸
61S1、61S1…第1軸の外周部分を削除して形成される平行な2つの面
61S…幅狭部、62…第2軸、70…軸受
51S…第1溝、51…第1支持部、52…第2支持部
31…搬送ガイド(第1搬送ガイド)、20…カバー(上面カバー)
73…第3軸、54…第4軸、23…第3支持部
24…第4支持部、71…突起、22…第2溝
69…第1嵌合部、M1…駆動源、80G…伝達ギヤ
89…第2嵌合部、80…伝達軸、25…第5支持部
88…被規制部、28…規制部(片持ち梁)
F1…回転軸心方向に直交する方向の力、90…トルクリミッタ
91…トルクリミッタの入力側、92…トルクリミッタの出力側
91E…入力側係合部、92E…出力側係合部
87…第1係合部、77…第2係合部、90H…貫通穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13