(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141884
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】油路装置
(51)【国際特許分類】
B01D 35/02 20060101AFI20241003BHJP
B01D 24/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
B01D35/02 E
B01D29/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053745
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000220505
【氏名又は名称】ニデックパワートレインシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179969
【弁理士】
【氏名又は名称】駒井 慎二
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 慶太
(72)【発明者】
【氏名】種田 智宏
(72)【発明者】
【氏名】菊地 佑希子
【テーマコード(参考)】
4D116
【Fターム(参考)】
4D116BB01
4D116BC25
4D116BC27
4D116BC44
4D116BC47
4D116BC75
4D116BC77
4D116DD05
4D116FF12B
4D116GG02
4D116GG12
4D116KK04
4D116QB02
4D116QB17
4D116QB19
4D116QB26
4D116UU06
4D116VV04
(57)【要約】
【課題】フィルタ装置が円柱状部の軸方向と交差する交差方向に移動することを規制する。
【解決手段】有底筒状フィルタ装置では、有底筒状フィルタ装置は、フィルタ装置の軸方向一方側には、軸方向に対して位置が異なり、軸方向に交差する第1の平面部、および第2の平面部を有し、更に、軸方向に交差する交差方向に対して位置が異なり、軸方向に沿った第1の外周面部およびと第2の外周面部を有し、第1の外周面部、第2の外周面部のいずれか一方は、プレート、または油路溝によって交差方向に移動することが規制され、前記第1の平面部、前記第2の平面部のいずれか一方は、前記プレートによって軸方向に移動することが規制される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタ収容部を有する油路溝を備えるボディと、
前記ボディの厚み方向に重ねられ、前記油路溝を塞ぐ板状のプレートと、
前記フィルタ収容部内に配置され、前記プレートに接触する有底筒状フィルタ装置と、
を備えた油路装置であって、
前記有底筒状フィルタ装置は、前記有底筒状フィルタ装置の軸方向一方側には、軸方向に対して位置が異なり、軸方向に交差する第1の平面部、および第2の平面部を有し、更に、軸方向に交差する交差方向に対して位置が異なり、軸方向に沿った第1の外周面部およびと第2の外周面部を有し、
前記第1の外周面部、前記第2の外周面部のいずれか一方は、前記プレート、または前記油路溝によって、交差方向に移動することが規制され、
前記第1の平面部、前記第2の平面部のいずれか一方は、前記プレートによって、軸方向に移動することが規制される、
油路装置。
【請求項2】
前記プレートは貫通孔を備え、
前記有底筒状フィルタ装置は、前記貫通孔に嵌る嵌合部を備え、
前記第1の外周面部は、前記嵌合部の前記貫通孔に接する外周面である、
請求項1に記載の油路装置。
【請求項3】
前記フィルタ収容部は、円柱状空間を備え、
前記第2の外周面部は、前記円柱状空間に嵌る前記有底筒状フィルタ装置の外周面である、
請求項1又は請求項2に記載の油路装置。
【請求項4】
前記プレートは、前記フィルタ収容部に向くフィルタ収容部側の面を備え、
前記第1の平面部は、前記プレートのフィルタ収容部側の面に接するプレート側の面であり、
請求項1又は請求項2に記載の油路装置。
【請求項5】
前記プレートは、前記フィルタ収容部に向くフィルタ収容部側の面を備え、
前記プレートは、貫通孔を備え、
前記有底筒状フィルタ装置は、前記貫通孔に嵌る嵌合部を備え、
前記有底筒状フィルタ装置は、前記勘合部が前記貫通孔に嵌った状態で前記フィルタ収容部側の面に接するプレート側の面を備え、
前記第2の平面部は、前記プレート側の面である、
請求項1に記載の油路装置。
【請求項6】
前記有底筒状フィルタ装置を前記ボディの厚み方向に沿った軸方向に付勢する付勢部材を更に備えた請求項1に記載の油路装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、油路装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の油路装置は、上部ボディ及び下部ボディと、上部ボディ及び下部ボディの間に配置された金属製のセパレートプレートと、下部ボディの中に配置され、上面が、セパレートプレートの下部ボディに向く面に磁力で吸着されるフィルタ部材と、を備えている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の油路装置では、フィルタ部材の上面が、セパレートプレートの下部ボディに向く面に磁力で吸着されるだけで、取り付け位置決め部が設けられていない。よって、振動等によりフィルタ部材の取り付け位置が水平方向にずれる場合がある。
【0005】
本開示の技術は、上記事実に鑑み成されたもので、フィルタ装置が軸方向と交差する交差方向に移動することを規制することができる油路装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本開示の技術の第1の態様の油路装置は、フィルタ収容部を有する油路溝を備えるボディと、前記ボディの厚み方向に重ねられ、前記油路溝を塞ぐ板状のプレートと、前記フィルタ収容部内に配置され、前記プレートに接触する有底筒状フィルタ装置と、を備えた油路装置であって、前記有底筒状フィルタ装置は、前記有底筒状フィルタ装置の軸方向一方側には、軸方向に対して位置が異なり、軸方向に交差する第1の平面部、および第2の平面部を有し、更に、軸方向に交差する交差方向に対して位置が異なり、軸方向に沿った第1の外周面部およびと第2の外周面部を有し、前記第1の外周面部、前記第2の外周面部のいずれか一方は、前記プレート、または前記油路溝によって、交差方向に移動することが規制され、前記第1の平面部、前記第2の平面部のいずれか一方は、前記プレートによって、軸方向に移動することが規制される。
【発明の効果】
【0007】
本開示の技術の第1の態様は、フィルタ装置が円柱状部の軸方向と交差する交差方向に移動することを規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、第1の実施の形態の油路装置10の一部の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、ボディ18及びプレート16の一例の断面図である。
【
図3】
図3は、有底筒状フィルタ装置20と付勢部材の一例の側面図である。
【
図6】
図6は、第2の実施の形態の油路装置50の一例を示す図である。
【
図7】第3の実施の形態のボディ18及びプレート16の一例の断面図である。
【
図8】第3の実施の形態の油路装置70の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本開示の技術の実施の形態を説明する。
【0010】
以下では、説明の便宜上、互いに直交する3軸をX軸、Y軸およびZ軸を設定する。Z軸方向は、「軸D方向」である。「軸D方向」とは、後述する有底筒状フィルタ装置20の底面に直交して有底筒状フィルタ装置20の中心を通る仮想軸の一方の方向および他方の方向を総称したものである。また、Z軸方向は、後述するボディ18の厚み方向でもある。
Z軸方向及び軸D方向は、本開示の技術の「軸方向」の一例である。
【0011】
また、以下では、一例として、X軸とY軸とを含むXY平面が水平、Z軸が鉛直である。例えば、X軸方向は、後述する油路装置10の幅方向である。Y軸方向は、油路装置10の奥行方向である。Z方向は、油路装置10の高さ方向である。
【0012】
本明細書中において、上下方向、水平方向、上側および下側とは、単に各部の相対的な位置関係を説明するために使用する用語である。したがって、各部の実際の位置関係等は、これらの用語で示される位置関係等と異なっていてもよい。
【0013】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態を説明する。
【0014】
図1は、第1の実施の形態の油路装置10の一部の一例を示す図である。
図2は、ボディ18及びプレート16の一例の断面図である。
図3は、有底筒状フィルタ装置20と付勢部材30の一例の側面図である。
図4は、油路装置10の一例を示す図である。
図5は、
図4のA-A断面図である。なお、
図1及び
図4では、ボディ18及びプレート16については断面を、有底筒状フィルタ装置20と付勢部材30については、側面を示している。
(構成)
図1及び
図2に示すように、油路装置10は、フィルタ収容部12を有する油路溝を備えるボディ18を備える。
【0015】
油路装置10は、ボディ18の厚み方向(即ち、Z軸方向)に重ねられ、油路溝を塞ぐ板状のプレート16を備える。プレート16は、貫通孔14を備える。貫通孔14は、軸Dを備える円柱状空間を備える。貫通孔14は、内周面14sを備える。プレート16は、フィルタ収容部12側の面16sを備える。
【0016】
図1、
図3、及び
図4に示すように、油路装置10は、フィルタ収容部12内に配置され、プレート16に接触する有底筒状フィルタ装置20を備える。
【0017】
有底筒状フィルタ装置20は、各々の中心軸が軸Dに一致するように配置された、第1の円筒状部22と、第2の円筒状部24と、円柱状部26と、を備える。第2の円筒状部24は、第1の円筒状部22のZ軸方向の負側に隣接して配置される。円柱状部26は、第2の円筒状部24から所定距離離間してZ軸方向の負側に配置される。
【0018】
第1の円筒状部22は、プレート16側の面22raを備える。プレート16側の面22raは、プレート16のフィルタ収容部12側の面16sに接する。第1の円筒状部22は、外周面22rhを備える。第1の円筒状部22及び第2の円筒状部24は、円柱状空間を備える。第1の円筒状部22及び第2の円筒状部24の円柱状空間は、プレート16の貫通孔14の円柱状空間に接続する。円柱状部26は、中空ではない。円柱状部26は、外周面26rhを備える。第1の円筒状部22の外径は、第2の円筒状部24の外径よりも小さい。第2の円筒状部24は、プレート16側の面24raを備える。第2の円筒状部24の外径は、円柱状部26の外径よりも小さい。円柱状部26のZ方向負側の端は底面を備える。
【0019】
第1の円筒状部22の、プレート16側の面22raと第2の円筒状部24の、プレート16側の面24raとは、有底筒状フィルタ装置の軸D方向一方側(
図1の上側)に位置する。面22raと面24raとは、軸D方向に対して位置が異なる。軸D方向に交差する。面22ra、面24raのいずれか一方は、プレート16によって軸方向に移動することが規制される。
第1の円筒状部22の、プレート16側の面22raは、本開示の技術の「第1の平面部」の一例である。第2の円筒状部24の、プレート16側の面24raは、本開示の技術の「第2の平面部」の一例である。
【0020】
第1の円筒状部22の外周面22rhと円柱状部26の外周面26rhとは、軸D方向に交差する交差方向に対して位置が異なり、軸D方向に沿う。外周面22rh、外周面26rhのいずれか一方は、プレート16、または油路溝(フィルタ収容部12)によって交差方向に移動することが規制される。
第1の円筒状部22の外周面22rhは、本開示の技術の「第1の外周面部」の一例である。円柱状部26の外周面26rhは、本開示の技術の「第2の外周面部」の一例である。
【0021】
有底筒状フィルタ装置20は、第2の円筒状部24と円柱状部26との間に配置される各々上記所定距離の長さの複数の柱部27と、複数の柱部27の隣り合う柱部27の間に取り付けられた網目状部28と、を備える。
図3に示すように、有底筒状フィルタ装置20は、円柱状部26の下側(Z軸方向負側(
図1参照))に、付勢部材30のZ軸方向正側に接触するバネ接触部29を有する。付勢部材30のZ軸方向正側の端は有底筒状フィルタ装置20の円柱状部26の底壁に接触する。
【0022】
フィルタ装置50の網目状部54以外の部分は、例えば樹脂材料で構成される。網目状部54は、例えばナイロン網あるいはステンレス網で構成される。
【0023】
図1には、作動油の流れF1が示されている。作動油の流れF1のように、作動油は、フィルタ収容部12から網目状部28を介して、第1の円筒状部22及び第2の円筒状部24の円柱状空間に進入し、Z軸方向の正側に流れ、プレート16の貫通孔14から排出される。フィルタ収容部12から第1の円筒状部22及び第2の円筒状部24の円柱状空間に進入する作動油に異物が含まれていても、異物は、網目状部28により捕集され、除去される。
【0024】
図2及び
図5に示すように、フィルタ収容部12は、第1円柱状空間180Aを備える。
図2に示すように、フィルタ収容部12は、第1円柱状空間180AのZ軸方向の負側に位置する第2円柱状空間180Bを備える。第1円柱状空間180Aの内径は、第2円柱状空間180Bの内径より大きい。
【0025】
フィルタ収容部12は、第1円柱状空間180Aを区画する内周面18sを備える。内周面18sの内径は、第2円柱状部24の外径よりも大きいが、円柱状部26の外周面26rhの外径と一致する(
図1及び
図5も参照)。なお、
図1、
図4、
図5では、各部材の理解の容易のため、内周面18sと外周面26rhとの間に間隙があるように示されるが、現実には、内周面18sと外周面26rhとは接する。
【0026】
第2円柱状空間180B内に、コイルバネ等の付勢部材30が収容される。付勢部材30は、有底筒状フィルタ装置20を、Z軸方向の正側に付勢する。
【0027】
油路装置10のボディ18及びプレート16の少なくとも一方は、有底筒状フィルタ装置20が円柱状部26の軸D方向と交差する交差方向に移動することを規制する複数の交差方向移動規制部を備える。
【0028】
ここで、交差方向は、軸D方向と交差する面と平行な方向である。交差方向は、例えば、X軸方向、Y軸方向、及び、Z軸方向ではなくX軸方向及びY軸方向のみの成分を有する方向である。
【0029】
有底筒状フィルタ装置20は、複数の交差方向移動規制部の少なくとも1つの交差方向移動規制部により交差方向に移動することが規制される少なくとも1つの交差方向移動被規制部を備える。
【0030】
具体的には、複数の交差方向移動規制部の中の1つの交差方向移動規制部は、フィルタ収容部12の円柱状空間180の内周面18sであり、交差方向移動被規制部は、円柱状部26の外周面26rhである。
【0031】
プレート16は、有底筒状フィルタ装置20が軸方向に移動することを規制する軸方向移動規制部を備える。軸方向は、軸Dの方向であり且つZ軸方向である。
【0032】
有底筒状フィルタ装置20は、軸方向移動規制部により軸方向に移動することが規制される軸方向移動被規制部を備える。
【0033】
具体的には、軸方向移動規制部は、プレート16のフィルタ収容部12側の面16sであり、軸方向移動被規制部は、有底筒状フィルタ装置20の第1の円筒状部22のプレート16側の面22raである。
【0034】
図1及び
図5に示すように、フィルタ収容部12の第1円柱状空間180Aの内周面18sには、円柱状部26の外周面26rhが嵌る。よって、フィルタ収容部12の円柱状空間180の内周面18sによって、円柱状部26の外周面26rhの交差方向の移動が規制される。これにより、有底筒状フィルタ装置20の交差方向の移動が規制される。
【0035】
プレート16のフィルタ収容部12側の面16sには、有底筒状フィルタ装置20の第1の円筒状部22のプレート16側の面22raが接する。上記のように、付勢部材30は、有底筒状フィルタ装置20を、Z軸方向の正側に付勢する。よって、プレート16のフィルタ収容部12側の面16sは、有底筒状フィルタ装置20のプレート16側の面22raのZ軸方向の移動が規制される。これにより、有底筒状フィルタ装置20のZ軸方向の移動が規制される。
【0036】
ところで、プレート16の貫通孔14の内周面14sの内径と、第1の円筒状部22の外周面22rhの外径とが一致する場合、プレート16の貫通孔14に第1の円筒状部22が嵌る。この場合、プレート16の貫通孔14の内周面14sは、第1の円筒状部22の外周面22rhの交差方向の移動を規制する。
【0037】
よって、プレート16の貫通孔14の内周面14sと、フィルタ収容部12の円柱状空間180の内周面18sとは、有底筒状フィルタ装置20の交差方向の移動を規制する。
【0038】
このように、ボディ18とプレート16とはそれぞれ1つ交差方向移動被規制部を備える。
【0039】
(効果)
以上説明したように第1実施形態は、フィルタ装置が軸D方向と交差する交差方向に移動することを規制することができる。具体的には、内周面18sにより円柱状部26の外周面26rhの交差方向の移動が規制される。これにより、有底筒状フィルタ装置20のZ軸方向の移動が規制される。
【0040】
また、第1実施形態は、フィルタ装置が軸D方向に移動することを規制することができる。具体的には、プレート16のフィルタ収容部12側の面16sにより、有底筒状フィルタ装置20の第1の円筒状部22のプレート16側の面22raの軸D方向の移動が規制される。これにより、有底筒状フィルタ装置20のZ軸方向の移動が規制される。
【0041】
(第1の実施の形態の変形例)
第1の実施の形態では、プレート16の貫通孔14の内周面14sの内径と、第1の円筒状部22の外周面22rhの外径とが一致していない。本開示の技術はこれに限定されない。例えば、第1の円筒状部22の外周面22rhの外径がプレート16の貫通孔14の内周面14sの内径と一致するフィルタ装置を備えるようにしてもよい。この場合、プレート16の貫通孔14の内周面14sは、第1の円筒状部22の外周面22rhの交差方向の移動を規制する。
【0042】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態の油路装置を説明する。
【0043】
(構成)
第2の実施の形態の構成は、第1の実施の形態と同一の構成の部分を備えるので、同一の構成の部分には、同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分を説明する。
【0044】
図6は、第2の実施の形態の油路装置50の一例を示す図である。
図6に示すように、油路装置50のプレート16は、有底筒状フィルタ装置20の第1の円筒状部22の外径と等しい内径の貫通孔140を備える。有底筒状フィルタ装置20の第1の円筒状部22は、プレート16の貫通孔140(円柱状空)に嵌合する。この場合、第1の円筒状部22の外周面22rhは、プレート16の貫通孔140の内周面140sに接する。また、第2の円筒状部24のプレート16側の面24raは、プレート16のフィルタ収容部12側の面16sと接する。
【0045】
第1の円筒状部22は、本開示の技術の「嵌合部」の一例である。
【0046】
ボディ18のフィルタ収容部12の第1円柱状空間180Aの内周面18sに、円柱状部26の外周面26rhは嵌らない。
【0047】
なお、第2の実施の形態の有底筒状フィルタ装置20の構成及び大きさは、第1の実施の形態の有底筒状フィルタ装置20の構成及び大きさと同じである。
【0048】
第2の実施の形態では、作動油は、流れF2に示すように流れる。具体的には、作動油は、プレート16の貫通孔140から第1の円筒状部22及び第2の円筒状部24の円柱状空間に進入し、当該円柱状空間から網目状部28を介して、フィルタ収容部12に排出される。
【0049】
(効果)
第2の実施の形態では、プレート16の貫通孔140の内周面14sの内径は、第1の円筒状部22の外周面22rhの外径と等しい。よって、第1の円筒状部22がプレート16の貫通孔140に嵌合する。従って、第1の円筒状部22の外周面22rhは、プレート16の貫通孔140の内周面140sによって軸D方向と交差する交差方向に移動することが規制される。よって、フィルタ装置が交差方向に移動することを規制することができる。
また、第1の円筒状部22がプレート16の貫通孔140に嵌合すると、第2の円筒状部24のプレート16側の面24raは、プレート16のフィルタ収容部12側の面16sに接する。第2の円筒状部24のプレート16側の面24raは、プレート16のフィルタ収容部12側の面16sにより第2の円筒状部24の軸D方向に移動することが規制される。よって、フィルタ装置が軸D方向に移動することを規制することができる。
【0050】
また、第2の実施の形態では、プレート16が有底筒状フィルタ装置20の第1の円筒状部22の外径と等しい内径の貫通孔140を備えることによって、第2の実施の形態の油路装置50は、構成及び大きさが第1の実施の形態の有底筒状フィルタ装置20と同じ有底筒状フィルタ装置20を利用することができる。
【0051】
[第3の実施の形態]
次に、本開示の技術の第3の実施の形態を説明する。
【0052】
(構成)
第3の実施の形態の構成は、第1の実施の形態と同一の構成の部分を備えるので、同一の構成の部分には、同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分を説明する。
【0053】
図7は、第3の実施の形態のボディ18及びプレート16の一例の断面図である。
図8は、第3の実施の形態の油路装置70の一例を示す図である。
【0054】
フィルタ収容部12は、内径が異なる3以上の円柱状空間を備える。例えば、
図7に示すように、3個の円柱状空間を備える。フィルタ収容部12は、第1円柱状空間118Aを備える。フィルタ収容部12は、第1円柱状空間118AのZ軸方向の負側に位置する第2円柱状空間118Bを備える。フィルタ収容部12は、第2円柱状空間118BのZ軸方向の負側に位置する第3円柱状空間118Cを備える。第1円柱状空間118Aの内径は、第2円柱状空間118Bの内径より大きい。第2円柱状空間118Bの内径は、第3円柱状空間1180Cの内径より大きい。
【0055】
また、プレート16の貫通孔14は、内径が異なる複数の円柱状空間を備える。例えば、
図7に示すように、3個の円柱状空間を備える。貫通孔14は、第1円柱状空間114Aを備える。貫通孔14は、第1円柱状空間114AのZ軸方向の負側に位置する第2円柱状空間114Bを備える。貫通孔14は、第2円柱状空間114BのZ軸方向の負側に位置する第3円柱状空間114Cを備える。第1円柱状空間114Aの内径は、第2円柱状空間114Bの内径より小さい。第2円柱状空間114Bの内径は、第3円柱状空間114Cの内径より小さい。
【0056】
図8に示すように、本変形例のフィルタ装置70の第1の円筒状部22は、貫通孔14の複数の円柱状空間の何れか、例えば、第2円柱状空間114Bに嵌る外径を備える。
【0057】
また、変形例のフィルタ装置70の第4の円柱状部26は、例えば、フィルタ収容部12の第3円柱状空間118Cの内径に等しい外径を備える。
【0058】
図8に示すように、円柱状部26は、フィルタ収容部12の内部の底面に接する。よって、付勢部材は不要である。
【0059】
(効果)
第3実施形態は、フィルタ装置が軸D方向及び軸D方向と交差する交差方向に移動することを規制することができる。
【符号の説明】
【0060】
10 油路装置
12 フィルタ収容部
18 ボディ
16 プレート
14 貫通孔
22 第1の円筒状部
24 第2の円筒状部
26 円柱状部
14s 内周面
16s 面
18s 内周面
22ra 面
26rh 外周面