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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141942
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】車両用灯具、及び導光体
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/251 20180101AFI20241003BHJP
   F21S 43/14 20180101ALI20241003BHJP
   F21S 43/249 20180101ALI20241003BHJP
   F21S 43/245 20180101ALI20241003BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241003BHJP
【FI】
F21S43/251
F21S43/14
F21S43/249
F21S43/245
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053830
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】井村 瞭平
(57)【要約】
【課題】法規が求めるシングルランプ要件を満たすことができる車両用灯具等を提供する。
【解決手段】車両用灯具であって、導光体20と、第1光源と、第2光源と、を備え、前記導光体は、前記第1光源が発光する第1の光を導光する第1棒状導光部21A1と、前記第2光源が発光する第2の光を導光する第2棒状導光部21B1と、前記第1棒状導光部と前記第2棒状導光部との間に配置された中間部22と、前記第1棒状導光部の基端部BE21A1側と前記中間部とを連結する第1連結部24Aと、前記第2棒状導光部の基端部BE21B1側と前記中間部とを連結する第2連結部24Bと、を含み、前記中間部は、当該中間部内に入光した前記第1の光及び前記第2の光が出光する出光面22aを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導光体と、
第1光源と、
第2光源と、を備え、
前記導光体は、
前記第1光源が発光する第1の光を導光する第1棒状導光部と、
前記第2光源が発光する第2の光を導光する第2棒状導光部と、
前記第1棒状導光部と前記第2棒状導光部との間に配置された中間部と、
前記第1棒状導光部の入光面から当該第1棒状導光部に入光した前記第1の光の一部が前記中間部内に入光するように、前記第1棒状導光部の基端部側と前記中間部とを連結する第1連結部と、
前記第2棒状導光部の入光面から当該第2棒状導光部に入光した前記第2の光の一部が前記中間部内に入光するように、前記第2棒状導光部の基端部側と前記中間部とを連結する第2連結部と、を含み、
前記中間部は、当該中間部内に入光した前記第1の光及び前記第2の光が出光する出光面を含む車両用灯具。
【請求項2】
前記中間部の前記出光面から出光する光が通過するスリット状の貫通穴が形成された装飾部材をさらに備える請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記中間部の前記出光面と前記スリット状の貫通穴との間に配置され、前記中間部の前記出光面から出光する光を前記スリット状の貫通穴まで導光する導光部をさらに備える請求項2に記載の車両用灯具。
【請求項4】
第1光源が発光する第1の光を導光する第1棒状導光部と、
第2光源が発光する第2の光を導光する第2棒状導光部と、
前記第1棒状導光部と前記第2棒状導光部との間に配置された中間部と、
前記第1棒状導光部の入光面から当該第1棒状導光部に入光した前記第1の光の一部が前記中間部内に入光するように、前記第1棒状導光部の基端部側と前記中間部とを連結する第1連結部と、
前記第2棒状導光部の入光面から当該第2棒状導光部に入光した前記第2の光の一部が前記中間部内に入光するように、前記第2棒状導光部の基端部側と前記中間部とを連結する第2連結部と、を含み、
前記中間部は、当該中間部内に入光した前記第1の光及び前記第2の光が出光する出光面を含む導光体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両用灯具、及び導光体に関する。
【背景技術】
【0002】
光源とこの光源が発光する光を導光する棒状導光部を用いた車両用灯具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-110047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の車両用灯具においては、光源とこの光源が発光する光を導光する棒状導光部の組み合わせを複数用いた場合、各棒状導光部の配置によっては、棒状導光部(発光面)間の距離が、法規が求めるシングルランプ要件(発光面間の距離が75mm以下)を満たすことができないという課題がある。
【0005】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、法規が求めるシングルランプ要件(発光面間の距離が75mm以下)を満たすことができる車両用灯具、及び導光体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示にかかる車両用灯具は、導光体と、第1光源と、第2光源と、を備え、前記導光体は、前記第1光源が発光する第1の光を導光する第1棒状導光部と、前記第2光源が発光する第2の光を導光する第2棒状導光部と、前記第1棒状導光部と前記第2棒状導光部との間に配置された中間部と、前記第1棒状導光部の入光面から当該第1棒状導光部に入光した前記第1の光の一部が前記中間部内に入光するように、前記第1棒状導光部の基端部側と前記中間部とを連結する第1連結部と、前記第2棒状導光部の入光面から当該第2棒状導光部に入光した前記第2の光の一部が前記中間部内に入光するように、前記第2棒状導光部の基端部側と前記中間部とを連結する第2連結部と、を含み、前記中間部は、当該中間部内に入光した前記第1の光及び前記第2の光が出光する出光面を含む。
【0007】
このような構成により、法規が求めるシングルランプ要件(発光面間の距離が75mm以下)を満たすことができる。
【0008】
これは、第1棒状導光部と第2棒状導光部との間に発光面を形成する中間部を配置したことによるものである。
【0009】
また、上記車両用灯具において、前記中間部の前記出光面から出光する光が通過するスリット状の貫通穴が形成された装飾部材をさらに備えていてもよい。
【0010】
また、上記車両用灯具において、前記中間部の前記出光面と前記スリット状の貫通穴との間に配置され、前記中間部の前記出光面から出光する光を前記スリット状の貫通穴まで導光する導光部をさらに備えていてもよい。
【0011】
本開示にかかる導光体は、第1光源が発光する第1の光を導光する第1棒状導光部と、第2光源が発光する第2の光を導光する第2棒状導光部と、前記第1棒状導光部と前記第2棒状導光部との間に配置された中間部と、前記第1棒状導光部の入光面から当該第1棒状導光部に入光した前記第1の光の一部が前記中間部内に入光するように、前記第1棒状導光部の基端部側と前記中間部とを連結する第1連結部と、前記第2棒状導光部の入光面から当該第2棒状導光部に入光した前記第2の光の一部が前記中間部内に入光するように、前記第2棒状導光部の基端部側と前記中間部とを連結する第2連結部と、を含み、前記中間部は、当該中間部内に入光した前記第1の光及び前記第2の光が出光する出光面を含む。
【0012】
このような構成により、法規が求めるシングルランプ要件(発光面間の距離が75mm以下)を満たすことができる。
【0013】
これは、第1棒状導光部と第2棒状導光部との間に発光面を形成する中間部を配置したことによるものである。
【発明の効果】
【0014】
本開示により、法規が求めるシングルランプ要件(発光面間の距離が75mm以下)を満たすことができる車両用灯具、及び導光体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】(a)車両用灯具10の正面図、(b)図1(a)に発光領域を記入した図である。
図2】(a)図1から抜き出した導光体20の正面図、(b)背面図である。
図3図2(a)のB-B断面図である。
図4図1のA-A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本開示の実施形態である車両用灯具10について添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
【0017】
本実施形態の車両用灯具10は、テールランプとして機能する車両用信号灯具で、自動車等の車両(図示せず)の後端部の左右両側にそれぞれ搭載される。左右両側に搭載される車両用灯具10は左右対称の構成であるため、以下、代表して、車両の後端部の右側(車両前方に向かって右側)に搭載される車両用灯具10について説明する。
【0018】
図1は車両用灯具10の正面図である。図2(a)は図1から抜き出した導光体20の正面図、図2(b)は背面図である。図3は、図2(a)のB-B断面図である。図4は、図1のA-A断面図である。
【0019】
図1図4に示すように、車両用灯具10は、導光体20、第1光源30A、第2光源30B、第1エクステンション40、第2エクステンション50を備えている。車両用灯具10は、図示しないが、アウターレンズとハウジングとによって構成される灯室内に配置され、ハウジング等に取り付けられる。
【0020】
導光体20は、アクリルやポリカーボネイト等の透明樹脂製で、図2(a)に示すように、上側棒状導光部21A、下側棒状導光部21B、上側棒状導光部21Aと下側棒状導光部21Bとの間に配置された中間部22を含む。棒状導光部は、導光棒とも呼ばれる。
【0021】
上側棒状導光部21Aは、棒状導光部21A1、21A2を含む。同様に、下側棒状導光部21Bは、棒状導光部21B1、21B2を含む。以下、棒状導光部21A1を第1棒状導光部21A1と記載する。また、棒状導光部21B1を第2棒状導光部21B1と記載する。また、棒状導光部21A2を第3棒状導光部21A2と記載する。また、棒状導光部21B2を第4棒状導光部21B2と記載する。さらに、棒状導光部21A1、21A2、21B1、21B2を特に区別しない場合、単に棒状導光部21と記載する。
【0022】
第1棒状導光部21A1は、図4に示すように、当該第1棒状導光部21A1の入光面21A11に対向した状態で配置された第1光源30Aが発光する光(以下、第1の光と記載する)を導光する。図2(a)、図2(b)に示すように、第1棒状導光部21A1は、基端部BE21A1側の端面である入光面21A11から入光した第1の光を先端部FE21A1側に向けて導光する長尺の導光棒で、環状の発光面(図1中符号EA1が示す環状領域参照)の一部に対応して湾曲した形状に構成されている。
【0023】
同様に、第2棒状導光部21B1は、図4に示すように、当該第2棒状導光部21B1の入光面21B11に対向した状態で配置された第2光源30Bが発光する光(以下、第2の光と記載する)を導光する。図2(a)、図2(b)に示すように、第2棒状導光部21B1は、基端部BE21B1側の端面である入光面21B11から入光した第2の光を先端部FE21B1側に向けて導光する長尺の導光棒で、環状の発光面(図1中符号EA2が示す環状領域参照)の一部に対応して湾曲した形状に構成されている。
【0024】
同様に、第3棒状導光部21A2は、当該第3棒状導光部21A2の入光面21A21に対向した状態で配置された第3光源(図示せず)が発光する光を導光する。図2(a)、図2(b)に示すように、第3棒状導光部21A2は、基端部BE21A2側の端面である入光面21A21から入光した光を先端部FE21A2側に向けて導光する長尺の導光棒で、環状の発光面(図1中符号EA1が示す環状領域参照)の他の一部に対応して湾曲した形状に構成されている。
【0025】
同様に、第4棒状導光部21B2は、当該第4棒状導光部21B2の入光面21B21に対向した状態で配置された第4光源(図示せず)が発光する光を導光する。図2(a)、図2(b)に示すように、第4棒状導光部21B2は、基端部BE21B2側の端面である入光面21B21から入光した光を先端部FE21B2側に向けて導光する長尺の導光棒で、環状の発光面(図1中符号EA2が示す環状領域参照)の他の一部に対応して湾曲した形状に構成されている。
【0026】
なお、第1棒状導光部21A1の基端部BE21A1側と第3棒状導光部21A2の基端部BE21A2側は、互いに並列に隣接した状態で配置されており、連結部23Aを介して互いに連結されている(図2参照)。なお、連結部23Aは、光学的な機能を持たないいわゆる繋ぎ部である。同様に、第2棒状導光部21B1の基端部BE21B1側と第4棒状導光部21B2の基端部BE21B2側は、互いに並列に隣接した状態で配置されており、連結部23Bを介して互いに連結されている(図2参照)。なお、連結部23Bは、光学的な機能を持たないいわゆる繋ぎ部である。
【0027】
第1~第4棒状導光部21A1~21B2の断面形状は、それぞれ、同様の断面形状である。以下、代表して、第1棒状導光部21A1の断面形状について説明する。
【0028】
図3に示すように、第1棒状導光部21A1の断面形状は、第1棒状導光部21A1の光軸AX21A1に対して線対称の円形状である。具体的には、第1棒状導光部21A1は、出光面21A12及びその反対側の反射面21A13を含む、断面形状が一般的な円形状の棒状導光部(導光棒)である。なお、これに限らず、第1棒状導光部21A1は、断面形状が円形状以外の、例えば、断面形状が銀杏形状の棒状導光部(導光棒)であってもよい。なお、断面形状が銀杏形状の棒状導光部については、例えば、特開2017-41368号公報に記載されている。
【0029】
出光面21A12の断面形状は、正面側(光照射方向)に向かって凸の円弧形状である。
【0030】
一方、反射面21A13の断面形状は、第1棒状導光部21A1の光軸AX21A1に交差(直交)する直線形状である。
【0031】
反射面21A13は、第1棒状導光部21A1内を導光され当該反射面21A13に入射する光を内面反射(全反射)して出光面21A12から出光させるように構成された光学素子LC1を含む。この光学素子LC1は、第1棒状導光部21A1の長手方向に複数設けられている。図2(b)中第1~第4棒状導光部21A1~21B2に記載した黒の太線は、光学素子LC1が設けられている範囲を表す。この光学素子LC1は、例えば、レンズカット(例えば、V溝)である。
【0032】
図2(a)、図2(b)に示すように、中間部22は、上側棒状導光部21A(第1棒状導光部21A1)と下側棒状導光部21B(第2棒状導光部21B1)との間に配置されている。
【0033】
中間部22は、第1連結部24Aにより第1棒状導光部21A1に連結されている。具体的には、第1連結部24Aは、第1棒状導光部21A1の入光面21A11から当該第1棒状導光部21A1に入光した第1の光の一部が当該第1連結部24Aを介して中間部22内に入光するように、第1棒状導光部21A1の基端部BE21A1側(外周面の一部)と中間部22の上部とを連結している。
【0034】
同様に、中間部22は、第2連結部24Bにより第2棒状導光部21B1に連結されている。具体的には、第2連結部24Bは、第2棒状導光部21B1の入光面21B11から当該第2棒状導光部21B1に入光した第2の光の一部が当該第2連結部24Bを介して中間部22内に入光するように、第2棒状導光部21B1の基端部BE21B1側(外周面の一部)と中間部22の下部とを連結している。
【0035】
図4に示すように、中間部22は、正面側(光照射方向)に配置される出光面22a及びその反対側に配置される反射面22bを含む。
【0036】
出光面22aは、例えば、平面形状である。反射面22bは、上記のように中間部22内に入光する光を内面反射(全反射)して出光面22aから出光させるように構成された光学素子(1又は複数)を含む。この光学素子は、例えば、レンズカット(例えば、V溝)である。
【0037】
図1図4に示すように、上記構成の導光体20は、第1~第4棒状導光部21A1~21B2(それぞれの出光面)及び中間部22(出光面)が第1エクステンション40に形成された貫通穴から露出した状態で第1エクステンション40により覆われている。また、第1エクステンション40のうち中間部22(出光面)に対応する貫通穴は、スリット状の貫通穴SL1、SL2が形成された第2エクステンション50により覆われている(図4参照)。第2エクステンション50は、その係合部51、52が例えば、第1エクステンション40に係合することにより、第1エクステンション40に取り付けられている。第1エクステンション40及び第2エクステンション50は装飾部材の一例である。
【0038】
次に、第1光源30A、第2光源30B等について説明する。第1光源~第4光源は、それぞれ、同様の光源である。以下、代表して、第1光源30Aについて説明する。
【0039】
第1光源30Aは、例えば、赤色光を発光するLED等の半導体発光素子である。第1光源30Aは、発光面(例えば、1mm角の矩形の発光面)を備える。第1光源30Aは、第1棒状導光部21A1の入光面21A11に対向した状態(図4参照)で配置されている。
【0040】
同様に、第2光源30Bは、第2棒状導光部21B1の入光面21B11に対向した状態(図4参照)で配置されている。同様に、図示しないが、第3光源は、第3棒状導光部21A2の入光面21A21に対向した状態で配置されている。同様に、第4光源は、第4棒状導光部21B2の入光面21B21に対向した状態で配置されている。
【0041】
上記構成の車両用灯具10においては、第1光源~第4光源を点灯することにより、テールランプを実現できる。
【0042】
第1光源30Aが発光する光の光路は次のとおりである。すなわち、第1光源30Aを点灯すると、当該第1光源30Aが発光した第1の光は、第1棒状導光部21A1の入光面21A11から第1棒状導光部21A1に入光し、第1棒状導光部21A1内で内面反射(全反射)を繰り返しつつ第1棒状導光部21A1の先端部FE21A1側に向けて導光される。
【0043】
そして、第1棒状導光部21A1内を導光される光のうち一部の光は、当該第1棒状導光部21A1の反射面21A13(光学素子LC1)で内面反射(拡散反射)され当該第1棒状導光部21A1の出光面21A12から出光する。
【0044】
一方、図4に示すように、第1棒状導光部21A1に入光した第1の光のうち一部の光Ray1は、第1連結部24Aを介して中間部22内に入光し、反射面22bで内面反射(拡散反射)され当該中間部22の出光面22aから出光する。
【0045】
同様に、第2光源30Bが発光する光の光路は次のとおりである。すなわち、第2光源30Bを点灯すると、当該第2光源30Bが発光した第2の光は、第2棒状導光部21B1の入光面21B11から第2棒状導光部21B1に入光し、第2棒状導光部21B1内で内面反射(全反射)を繰り返しつつ第2棒状導光部21B1の先端部FE21B1側に向けて導光される。
【0046】
そして、第2棒状導光部21B1内を導光される光のうち一部の光は、当該第2棒状導光部21B1の反射面21B13(光学素子LC1)で内面反射(拡散反射)され当該第2棒状導光部21B1の出光面21B12から出光する。
【0047】
一方、図4に示すように、第2棒状導光部21B1に入光した第2の光のうち一部の光Ray2は、第2連結部24Bを介して中間部22内に入光し、反射面22bで内面反射(拡散反射)され当該中間部22の出光面22aから出光する。
【0048】
同様に、第3光源(図示せず)が発光する光の光路は次のとおりである。すなわち、第3光源を点灯すると、当該第3光源が発光した光は、第3棒状導光部21A2の入光面21A21から第3棒状導光部21A2に入光し、第3棒状導光部21A2内で内面反射(全反射)を繰り返しつつ第3棒状導光部21A2の先端部FE21A2側に向けて導光される。
【0049】
そして、第3棒状導光部21A2内を導光される光のうち一部の光は、当該第3棒状導光部21A2の反射面21A23(光学素子LC1)で内面反射(拡散反射)され当該第3棒状導光部21A2の出光面21A22から出光する。
【0050】
同様に、第4光源(図示せず)が発光する光の光路は次のとおりである。すなわち、第4光源を点灯すると、当該第4光源が発光した光は、第4棒状導光部21B2の入光面21B21から第4棒状導光部21B2に入光し、第4棒状導光部21B2内で内面反射(全反射)を繰り返しつつ第4棒状導光部21B2の先端部FE21B2側に向けて導光される。
【0051】
そして、第4棒状導光部21B2内を導光される光のうち一部の光は、当該第4棒状導光部21B2の反射面21B23(光学素子LC1)で内面反射(拡散反射)され当該第4棒状導光部21B2の出光面21A22から出光する。
【0052】
以上のように、棒状導光部21(第1~第4棒状導光部21A1~21B2)により導光される光が棒状導光部21(第1~第4棒状導光部21A1~21B2)の各出光面から出光することにより、棒状導光部21が発光する。
【0053】
また、中間部22の出光面22aから出光する光は、第1エクステンション40の一部である反射面41(本開示の導光部の一例。図4参照)により反射されることにより、第2エクステンション50に形成されたスリット状の貫通穴SL1、SL2まで導光され、当該スリット状の貫通穴SL1、SL2を通過して車両後方に照射される。その際、このスリット状の貫通穴SL1、SL2を通過する光により、スリット状の貫通穴SL1、SL2が発光する。
【0054】
これにより、図1に示すように、上側棒状導光部21Aと下側棒状導光部21Bとの間の距離L1が75mmを超えている場合であっても、発光面間の距離L2、L3を75mm以下にすることができるため、法規が求めるシングルランプ要件(発光面間の距離が75mm以下)を満たすことができる。
【0055】
なお、図1中符号L1は、上側棒状導光部21A(第1、第3棒状導光部21A1、21A2)により導光される光が上側棒状導光部21A(第1、第3棒状導光部21A1、21A2)の各出光面から出光することにより形成される上側棒状導光部21Aの発光面と、下側棒状導光部21B(第2、第4棒状導光部21B1、21B2)により導光される光が下側棒状導光部21B(第2、第4棒状導光部21B1、21B2)の各出光面から出光することにより形成される下側棒状導光部21Bの発光面と、の間の距離を表す。
【0056】
一方、図1中符号L2は、上側棒状導光部21A(第1、第3棒状導光部21A1、21A2)により導光される光が上側棒状導光部21A(第1、第3棒状導光部21A1、21A2)の各出光面から出光することにより形成される上側棒状導光部21Aの発光面と、中間部22の出光面22aから出光する光が第2エクステンション50に形成されたスリット状の貫通穴SL1、SL2を通過することにより形成される発光面と、の間の距離を表す。
【0057】
また、図1中符号L3は、下側棒状導光部21B(第2、第4棒状導光部21B1、21B2)により導光される光が下側棒状導光部21B(第2、第4棒状導光部21B1、21B2)の各出光面から出光することにより形成される下側棒状導光部21Bの発光面と、中間部22の出光面22aから出光する光が第2エクステンション50に形成されたスリット状の貫通穴SL1、SL2を通過することにより形成される発光面と、の間の距離を表す。
【0058】
以上説明したように、本実施形態によれば、法規が求めるシングルランプ要件(発光面間の距離が75mm以下)を満たすことができる。
【0059】
これは、上側棒状導光部21A(第1棒状導光部21A1)と下側棒状導光部21B(第2棒状導光部21B1)との間に発光面を形成する中間部22を配置したことによるものである。
【0060】
また、本実施形態によれば、上記のように、中間部22により上側棒状導光部21A(第1棒状導光部21A1)と下側棒状導光部21B(第2棒状導光部21B1)とを互いに連結できるため、すなわち、複数の棒状導光部の一体化ができるため、コストを削減することができる。
【0061】
また、本実施形態によれば、第1~第4光源を互いに近接させた状態で配置でき、その結果、複数光源を同一基板に実装できるため、コストを削減することができる。
【0062】
また、本実施形態によれば、第1~第4棒状導光部21A1~21B2それぞれの基端部(入光部)を互いに近接させた状態で配置できるため、省スペース化が可能となる。
【0063】
また、本実施形態によれば、中間部22を発光させるための専用光源が不要という利点もある。これにより、デザイン性を崩すことなく法規(例えば、欧州法規)が求めるシングルランプ要件(発光面間の距離が75mm以下)を満たすことができる。
【0064】
次に、変形例について説明する。
【0065】
上記実施形態では、第1~第4棒状導光部21A1~21B2を上下対称に配置した例について説明したがこれに限らない。例えば、第1~第4棒状導光部21A1~21B2は上下非対称に配置してもよいし、左右対称に配置してもよいし、様々な形態で配置してよい。
【0066】
また、上記実施形態では、図2に示すように湾曲した形状の第1~第4棒状導光部21A1~21B2を用いた例について説明したが、これに限らず、第1~第4棒状導光部21A1~21B2は様々な形状に湾曲させてよい。例えば、二次元的に湾曲させてもよいし、三次元的に湾曲させてもよい。また、湾曲させず、直線形状であってもよい。
【0067】
また、上記実施形態では、上側棒状導光部21Aとして、第1棒状導光部21A1、第3棒状導光部21A2を用いる例について説明したが、これに限らない。例えば、上側棒状導光部21Aとして、第3棒状導光部21A2を省略し、第1棒状導光部21A1のみを用いてもよい。また、上側棒状導光部21Aとして、第1棒状導光部21A1、第3棒状導光部21A2に追加して3本以上の棒状導光部を用いてもよい。
【0068】
同様に、上記実施形態では、下側棒状導光部21Bとして、第2棒状導光部21B1、第4棒状導光部21B2を用いる例について説明したが、これに限らない。例えば、下側棒状導光部21Bとして、第4棒状導光部21B2を省略し、第2棒状導光部21B1のみを用いてもよい。また、下側棒状導光部21Bとして、第2棒状導光部21B1、第4棒状導光部21B2に追加して3本以上の棒状導光部を用いてもよい。
【0069】
上記各実施形態で示した各数値は全て例示であり、これと異なる適宜の数値を用いることができるのは無論である。
【0070】
上記各実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。上記各実施形態の記載によって本開示は限定的に解釈されるものではない。本開示はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0071】
10…車両用灯具
20…導光体
21…棒状導光部
21A…上側棒状導光部
21A1…第1棒状導光部
21A11…入光面
21A12…出光面
21A13…反射面
21B1…第2棒状導光部
21B11…入光面
21B12…出光面
21B13…反射面
21A2…第3棒状導光部
21A21…入光面
21A22…出光面
21A23…反射面
21B2…第4棒状導光部
21B21…入光面
21B22…出光面
21B23…反射面
22…中間部
22a…出光面
22b…反射面
23A、23B…連結部
24A…第1連結部
24B…第2連結部
30A…第1光源
30B…第2光源
40…第1エクステンション
41…反射面
50…第2エクステンション
51、52…係合部
AX21A1…光軸
BE21A1、BE21A2、BE21B1、BE21B2…基端部
FE21A1、FE21A2、FE21B1、FE21B2…先端部
LC1…光学素子
SL1、SL2…貫通穴
図1
図2
図3
図4