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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141985
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】バスバー接続構造
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20241003BHJP
   H01R 13/648 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
H01R13/52 302Z
H01R13/648
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053904
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】濱砂 龍摩
【テーマコード(参考)】
5E021
5E087
【Fターム(参考)】
5E021FB20
5E021FB21
5E021FC19
5E021LA09
5E021LA18
5E021LA20
5E087FF02
5E087GG12
5E087LL02
5E087LL17
5E087MM08
5E087QQ03
5E087QQ04
5E087RR12
(57)【要約】
【課題】バスバーどうしの接続部の周辺にノイズ抑制専用の部品を設置することなく、ノイズの拡散を抑制する。
【解決手段】バスバー接続構造は、接続部とカバーとを備える。接続部は、第1機器の回路に電気的に接続されている第1バスバーと、第2機器の回路に電気的に接続されている第2バスバーと、を互いに電気的に接続する。カバーは、接続部を含む範囲を覆う汚染防止用のカバーである。カバーは、少なくとも接続部の直上を含む範囲に、導電体の部位としての導電部を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1機器の回路に電気的に接続されている第1バスバーと、第2機器の回路に電気的に接続されている第2バスバーとを、互いに電気的に接続する接続部と、
前記接続部を含む範囲を覆う汚染防止用のカバーと、
を備えるバスバー接続構造であって、
前記カバーは、少なくとも前記接続部の直上を含む範囲に、導電体の部位としての導電部を有する、
バスバー接続構造。
【請求項2】
前記第1バスバーおよび前記第2バスバーが、複数ずつ存在すると共に、前記接続部が所定方向に並んで存在しており、
前記カバーは、前記導電部として、前記接続部の直上を含む範囲に上側導電部を有すると共に、各前記接続部を前記所定方向に挟む両側を含む範囲にサイド導電部を有する、
請求項1に記載のバスバー接続構造。
【請求項3】
前記サイド導電部は、前記上側導電部から下方に突出しており、
前記上側導電部と前記サイド導電部とは、互いに電気的に接続されている、
請求項2に記載のバスバー接続構造。
【請求項4】
前記上側導電部および前記サイド導電部は、それぞれ絶縁体によって覆われている、請求項2又は3のいずれか1つに記載のバスバー接続構造。
【請求項5】
前記導電部は、前記カバーの外部にある基準電位部に電気的に接続されることによって、アースされている、請求項1~3のいずれか1つに記載のバスバー接続構造。
【請求項6】
前記第1機器および前記第2機器のうちの少なくとも一方は、変圧器又はインバータである、請求項1~3のいずれか1つに記載のバスバー接続構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バスバーどうしを電気的に接続するバスバー接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
バスバー接続構造の中には、第1機器の回路に電気的に接続されている第1バスバーと、第2機器の回路に電気的に接続されている第2バスバーとを、互いに電気的に接続するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6214024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、このようなバスバー接続構造において、以下の問題がある点に着目した。第1バスバーおよび第2バスバーは、機器の外部に露出していることなどから、寄生インダクタンスが大きくなり易い。その寄生インダクタンスと、第1バスバーおよび第2バスバーに流れる電流としてのバスバー電流とによって、磁束が発生して、周辺機器に対してノイズを拡散してしまうおそれがある。
【0005】
その対策としては、バスバーどうしの接続部の周辺に、平行平板などのノイズ抑制専用の部品を設ける対策が考えられる。この対策によれば、バスバー電流による磁束によって、平行平板に渦電流が発生する。その渦電流による磁束がバスバー電流による磁束の少なくとも一部を相殺する。それによって、磁束の発生が抑えられて、ノイズの拡散が抑えられる。
【0006】
しかしながら、第1機器と第2機器との購入先が異なる場合などの所定の場合には、接続部の周辺にこのようなノイズ抑制専用の部品を設置するのが難しい場合がある。また、埃などによる汚染度が高い環境でこれらの機器が使用される場合には、第1バスバーおよび第2バスバーに対して、汚染防止用のカバーを取り付けることが求められる場合がある。この場合にも、カバーとの干渉によって、ノイズ抑制専用の部品の設置が難しくなってしまうおそれがある。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、バスバーどうしの接続部の周辺にノイズ抑制専用の部品を設置することなく、ノイズの拡散を抑制することを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、第1バスバーおよび第2バスバーを覆う汚染防止用のカバーに導電体を設ければ、上記の目的を達成できることを見出して本発明に至った。本発明は、以下の(1)~(6)のバスバー構造体である。
【0009】
(1)第1機器の回路に電気的に接続されている第1バスバーと、第2機器の回路に電気的に接続されている第2バスバーとを、互いに電気的に接続する接続部と、
前記接続部を含む範囲を覆う汚染防止用のカバーと、
を備えるバスバー接続構造であって、
前記カバーは、少なくとも前記接続部の直上を含む範囲に、導電体の部位としての導電部を有する、
バスバー接続構造。
【0010】
本構成によれば、第1バスバーおよび第2バスバーに流れる電流としてのバスバー電流による磁束によって、導電部に渦電流が発生する。その渦電流による磁束がバスバー電流による磁束の少なくとも一部を相殺する。それによって、磁束の発生が抑えられて、ノイズの拡散が抑えられる。しかも、この導電部は、汚染防止用のカバーの一部であるため、別途ノイズ抑制専用の部品を設置する必要がない。
【0011】
以上、本構成によれば、バスバーどうしの接続部の周辺にノイズ抑制専用の部品を設置することなく、ノイズの拡散を抑制できる。
【0012】
(2)前記第1バスバーおよび前記第2バスバーが、複数ずつ存在すると共に、前記接続部が所定方向に並んで存在しており、
前記カバーは、前記導電部として、前記接続部の直上を含む範囲に上側導電部を有すると共に、各前記接続部を前記所定方向に挟む両側を含む範囲にサイド導電部を有する、
前記(1)に記載のバスバー接続構造。
【0013】
本構成によれば、上側導電部に加えてサイド導電部にも、バスバー電流による磁束によって渦電流が発生する。その渦電流による磁束によっても、バスバー電流による磁束の一部が相殺される。そのため、より強固に磁束の発生を抑えて、より強固にノイズの拡散を抑制できる。
【0014】
(3)前記サイド導電部は、前記上側導電部から下方に突出しており、
前記上側導電部と前記サイド導電部とは、互いに電気的に接続されている、
前記(2)に記載のバスバー接続構造。
【0015】
本構成によれば、上側導電部とサイド導電部との間で、磁束や電流が行き来できるようになり、ノイズ抑制効果がより向上するものと期待される。
【0016】
(4)前記上側導電部および前記サイド導電部は、それぞれ絶縁体によって覆われている、前記(2)又は(3)のいずれか1つに記載のバスバー接続構造。
【0017】
本構成によれば、導電部と各バスバーとの間での絶縁を確保できると共に、所定方向に並ぶバスバーどうしの間での絶縁を確保できる。
【0018】
(5)前記導電部は、前記カバーの外部にある基準電位部に電気的に接続されることによって、アースされている、前記(1)~(3)のいずれか1つに記載のバスバー接続構造。
【0019】
本構成によれば、導電体と基準電位部との間で、電流が行き来できるようになり、ノイズ抑制効果がより向上するものと期待される。
【0020】
(6)前記第1機器および前記第2機器のうちの少なくとも一方は、変圧器又はインバータである、
前記(1)~(3)のいずれか1つに記載のバスバー接続構造。
【0021】
変圧器やインバータは、大電流を扱うのに加えて、半導体スイッチをデューティ制御することから、バスバー電流の変化およびそれによる磁束の変化が大きくなり易い。そのため、ノイズの拡散を抑制する効果を、より顕著に発揮できる。
【発明の効果】
【0022】
以上の通り、前記(1)の構成によれば、バスバーどうしの接続部の周辺にノイズ抑制専用の部品を設置することなく、ノイズの拡散を抑制できる。さらに、前記(1)を引用する前記(2)~(6)の構成によれば、それぞれの追加の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施形態のバスバー接続構造を示す分解斜視図である。
図2】第1機器とバスバー接続構造と第2機器とを示す回路図である。
図3】バスバー接続構造を示す正面断面図であり、より具体的には、次の図4のIII-III線の断面を示す図である。
図4図3のIV-IV線の断面を示す図である。
図5図3のV-V線の断面を示す図である。
図6】第1比較形態のバスバー接続構造を示す正面断面図である。
図7】第2比較形態のバスバー接続構造を示す正面断面図である。
図8】本実施形態のバスバー接続構造を示す正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。
【0025】
[第1実施形態]
図1に示すように、本実施形態のバスバー接続構造90は、第1機器100と第2機器200との間に設けられている。第1機器100および第2機器200は、例えば車両や装置などのボディ300に電気的に接続されている。なお、「ボディ」は、「基準電位部」と読み替えてもよい。本実施形態では、図2に示すように、第1機器100は、昇圧チョッパなどの変圧器であり、第2機器200は、3相交流インバータなどのインバータである。
【0026】
以下、図1に示すように、互いに直交し合う所定の3方向を「X方向」「Y方向」「上下方向」という。よって、例えば、以下でいう上下方向は、必ずしも鉛直方向である必要はなく、鉛直方向に対して斜めをなす方向や、水平方向であってもよい。また以下では、X方向の一方側を「X+方向」といい、他方側を「X-方向」という。また、Y方向の一方側を「Y+方向」といい、他方側を「Y-方向」という。なお、「X方向」は「所定方向」と読み替えてもよい。
【0027】
図1に示すように、第1機器100は、Y+方向側の端部にY+方向に突出する第1バスバーb1P,b1NをX方向並べて複数本備える。他方、第2機器200は、Y-方向側の端部にY-方向に突出する第2バスバーb2P,b2NをX方向並べて、第1バスバーb1P,b1Nと同数備える。これらの第1バスバーb1P,b1Nおよび第2バスバーb2P,b2Nは、いずれも上下方向を面直方向とする板状である。以下、第1バスバーb1P,b1Nにおいては、Y-方向側の端部を「基端部」といい、Y+方向側の端部を「先端部」という。他方、第2バスバーb2P,b2Nにおいては、Y+方向側の端部を「基端部」といい、Y-方向側の端部を「先端部」という。
【0028】
第1バスバーb1P,b1Nは、複数本のプラス側第1バスバーb1Pと、それと同数のマイナス側第1バスバーb1Nとを含む。それらのプラス側第1バスバーb1Pとマイナス側第1バスバーb1Nとは、X方向に交互に並んでいる。
【0029】
第2バスバーb2P,b2Nは、複数本のプラス側第2バスバーb2Pと、それと同数のマイナス側第2バスバーb2Nとを含む。それらのプラス側第2バスバーb2Pとマイナス側第2バスバーb2Nとは、X方向に交互に並んでいる。
【0030】
図2に示すように、複数のプラス側第1バスバーb1Pは、いずれも第1機器100の回路におけるプラス側の出力端子に電気的に接続されている。複数のマイナス側第1バスバーb1Nは、いずれも第1機器100の回路におけるマイナス側の出力端子に電気的に接続されている。複数のプラス側第2バスバーb2Pは、いずれも第2機器200の回路におけるプラス側の入力端子に電気的に接続されている。複数のマイナス側第2バスバーb2Nは、いずれも第2機器200の回路におけるマイナス側の入力端子に電気的に接続されている。
【0031】
図1に示すように、バスバー接続構造90は、複数の接続部30と、それらを覆うカバー70とを備える。接続部30は、第1バスバーb1P,b1Nおよび第2バスバーb2P,b2Nのいずれとも同数存在しており、X方向に並んでいる。具体的には、半数の接続部30は、プラス側第1バスバーb1Pの先端部と、それに対応するプラス側第2バスバーb2Pの先端部とを電気的に接続している。残りの半数の接続部30は、マイナス側第1バスバーb1Nの先端部と、それに対応するマイナス側第2バスバーb2Nの先端部とを電気的に接続している。
【0032】
図3に示すように、各接続部30は、端子台35の上端部とボルト32とを含む。端子台35は、ボディ300などに締結されている。各ボルト32は、第1バスバーb1P,b1Nの先端部とそれに対応する第2バスバーb2P,b2Nの先端部とを、端子台35の上端部に締結する。それによって、第1バスバーb1P,b1Nとそれに対応する第2バスバーb2P,b2Nとが互いに電気的に接続される。
【0033】
具体的には、各第1バスバーb1P,b1Nの先端部には、第1通し孔h1が貫設されており、各第2バスバーb2P,b2Nの先端部には、第2通し孔h2が貫設されている。第1バスバーb1P,b1Nの先端部と第2バスバーb2P,b2Nの先端部とが上下方向に重ねられることによって、第1通し孔h1と第2通し孔h2とが上下方向に連通する。ボルト32は、それら第1通し孔h1および第2通し孔h2を挿通した状態で、端子台35の上端部に締結される。それによって、第1バスバーb1P,b1Nとそれに対応する第2バスバーb2P,b2Nとが、端子台35の上端部に締結される。
【0034】
図1に示すカバー70は、第1バスバーb1P,b1Nおよび第2バスバーb2P,b2Nの汚染を防止するための汚染防止用のカバー70である。カバー70は、導電部60と、それを囲う絶縁部50とを備える。図3に示すように、導電部60は、カバー70の外部にあるボディ300に電気的に接続されることによって、アースされている。
【0035】
図1に示すように、導電部60は、上側導電部62と、接続部30の数よりも1つ多いサイド導電部67とを有する。上側導電部62と各サイド導電部67とは、いずれも金属などの導電体である。上側導電部62は、X方向を長手方向としY方向を短手方向とする板状である。よって、上側導電部62の面直方向は、上下方向であり、第1バスバーb1P,b1Nおよび第2バスバーb2P,b2Nの面直方向と一致している。上側導電部62は、各接続部30の直上を含む範囲に延在している。
【0036】
各サイド導電部67は、X方向を面直方向とする板状である。図3に示すように、各サイド導電部67は、上側導電部62から各バスバーb1P,b1N,b2P,b2Nよりも下方にまで突出している。サイド導電部67の上端部と上側導電部62とは、互いに電気的に接続されている。各サイド導電部67は、X方向並設されている接続部30どうしの間毎に1つずつ存在するのに加えて、最もX+方向側の接続部30よりもX+方向側および最もX-方向側の接続部30よりもX-方向側にも1つずつ存在する。そのことから、サイド導電部67は、各接続部30をX方向に挟む両側に存在している。
【0037】
図1に示す絶縁部50は、樹脂などの絶縁体であって、上側導電部62およびサイド導電部67を囲っている。
【0038】
以下、図6に示すように、本実施形態から、カバー70を省くと共に、各接続部30の上方に、上下方向を面直方向とする平行平板40を設けたものを第1比較形態という。また以下では、図7に示すように、本実施形態から単にカバー70を省いたものを第2比較形態という。また以下では、各第1バスバーb1P,b1Nとそれに対応する第2バスバーb2P,b2Nとに流れる電流を「バスバー電流bI」という。
【0039】
これら第1比較形態および第2比較形態と比較しつつ、本実施形態の構成および効果を、以下にまとめる。
【0040】
図6に示す第1比較形態において、突入電流などによるバスバー電流bIが流れた際には、バスバー電流bIの方向を軸とする回転方向に磁束bφが発生する。その磁束bφの発生に基づいて、平行平板40には起電圧が発生して渦電流eIが発生する。その渦電流eIによる磁束eφが、バスバー電流bIによる磁束bφの少なくとも一部を相殺することによって、磁束の発生が抑えられる。それによって、周辺機器へのノイズの拡散が抑制される。
【0041】
しかしながら、場合によっては、図7に示す第2比較形態の場合のように、接続部30の上方に平行平板40を設置できないことがある。その場合には、ノイズの拡散を抑制できない。
【0042】
その点、本実施形態では、図8に示すように、カバー70が、接続部30の直上を含む範囲に上側導電部62を有する。そのため、バスバー電流bIが流れた際には、上側導電部62が平行平板40と同様に機能することによって、ノイズが抑制される。そのため、接続部30の周辺にノイズ抑制用の専用部品を追加することなく、ノイズを抑制できる。
【0043】
しかも、図8に示すように、カバー70は、上側導電部62のみならず、サイド導電部67をも有する。そのサイド導電部67にも、バスバー電流bIによる磁束bφによって渦電流eIが発生する。その渦電流eIによる磁束eφによっても、バスバー電流bIによる磁束bφの一部が相殺される。そのため、より強固に磁束の発生を抑えて、より強固にノイズの拡散を抑制できる。
【0044】
上側導電部62とサイド導電部67とは、互いに電気的に接続されている。それによって、上側導電部62とサイド導電部67との間で、磁束や電流が行き来できるようになり、ノイズ抑制効果がより向上するものと期待される。
【0045】
図3に示すように、導電部60は、絶縁部50によって覆われている。そのため、導電部60とバスバーb1P,b2P,b1N,b2Nとの間での絶縁を確保できると共に、X方向に並ぶバスバーb1P,b2P,b1N,b2Nどうしの間での絶縁を確保できる。
【0046】
導電部60は、ボディ300に電気的に接続されることによってアースされている。それによって、導電部60とボディ300との間で、電流が行き来できるようになり、ノイズ抑制効果がより向上するものと期待される。
【0047】
図2に示すように、第1機器100は変換器であり、第2機器200はインバータである。これら変換器やインバータは、大電流を扱うのに加えて、半導体スイッチをデューティ制御することから、バスバー電流bIの変化およびそれによる磁束bφの変化が大きくなり易い。そのため、ノイズの拡散を抑制する効果を、より顕著に発揮できる。
【0048】
[他の実施形態]
以上に示した実施形態は、例えば次のように変更できる。図2では、第1機器100は、1相の昇圧チョッパであるが、3相の昇圧チョッパであってもよい。また、第1機器100は、入力側のフルブリッジ回路と、出力側のフルブリッジ回路とを備える変圧器であってもよい。また、第1機器100は、平滑コンデンサであってもよい。また、第1機器100は、各種制御装置であってもよい。また図2では、第2機器200は、3相交流インバータであるが、2相交流インバータであってもよい。また、第2機器200は、直流モータや各種制御装置であってもよい。
【符号の説明】
【0049】
30 接続部
50 絶縁部
60 導電部
62 上側導電部
67 サイド導電部
70 汚染防止用のカバー
90 バスバー接続構造
100 第1機器
200 第2機器
300 ボディ
b1P プラス側の第1バスバー
b1N マイナス側の第1バスバー
b2P プラス側の第2バスバー
b2N マイナス側の第2バスバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8