IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニックIPマネジメント株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-電子部品 図1
  • 特開-電子部品 図2
  • 特開-電子部品 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024142229
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】電子部品
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/18 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
H05K1/18 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023054305
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井並 祥太
(72)【発明者】
【氏名】田川 正孝
【テーマコード(参考)】
5E336
【Fターム(参考)】
5E336AA04
5E336CC33
5E336CC34
5E336CC42
5E336GG21
(57)【要約】
【課題】外観が回転対称性を示し、かつ内部的な異方性を有する場合でも、実装基板への的確な実装の可能化を図ることができる電子部品を提供する。
【解決手段】4個の端子電極T11~T22の各々は、直方体形状の部品本体10の主面S1、一対の長側面S31,S32のいずれか及び裏面S2に跨って設けられる。部品本体10に設けられた4個の端子電極T11~T22は、主面S1に垂直な軸Axの周りの半回転に関して回転対称性を有する。端子電極T21は、部品本体10に接続されていない非接続端子電極である。電子部品1は連結部T20を更に備え、連結部T20は、4個の端子電極T11~T22のうち非接続端子電極T21と対向端子電極T22との間で、裏面S2に設けられた第2端部T21b,T22b同士を連結して電気的に接続させ、裏面S2に設けられた4個の端部T11b~T22bと連結部T20を含む部位群の回転対称性を失わせる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実装基板への実装面となる主面、前記主面と対向する裏面、並びに前記主面及び前記裏面の間の一対の長側面及び一対の短側面、を有する直方体形状の部品本体と、
前記部品本体に設けられている4以上の偶数個の端子電極と、を備え、
前記4以上の偶数個の端子電極の各々は、前記部品本体の前記主面、前記一対の長側面のいずれか、及び前記裏面に跨って設けられており、
前記部品本体に設けられている前記4以上の偶数個の端子電極は、前記主面に垂直な軸の周りの半回転に関して対称であるような回転対称性を有し、
前記4以上の偶数個の端子電極のいずれか1つは、前記部品本体に対して電気的に接続されていない非接続端子電極であり、
前記4以上の偶数個の端子電極のうち、前記非接続端子電極と、前記非接続端子電極に対して前記部品本体の短手方向に対向する対向端子電極と、の間で、各々の前記裏面に設けられている端部同士を連結して、前記非接続端子電極と前記対向端子電極とを電気的に接続させる連結部、を更に備え、
前記連結部は、前記部品本体に設けられている前記4以上の偶数個の端子電極の、前記裏面に設けられている4以上の偶数個の端部及び前記連結部を含む部位群について、前記回転対称性を失わせる、
電子部品。
【請求項2】
前記4以上の偶数個の端子電極の各々は、金属板を前記部品本体の前記主面、前記一対の長側面のいずれか、及び前記裏面、と接するように折り曲げた形状を有する、
請求項1に記載の電子部品。
【請求項3】
前記4以上の偶数個の端子電極は、4個の端子電極である、
請求項1又は2に記載の電子部品。
【請求項4】
前記4以上の偶数個の端子電極は、6個の端子電極であり、
前記非接続端子電極は、前記6個の端子電極のうち、前記短手方向において前記軸を挟んで対向する2個の端子電極を除く4個の端子電極、のいずれかである、
請求項1又は2に記載の電子部品。
【請求項5】
実装基板への実装面となる主面、前記主面と対向する裏面、並びに前記主面及び前記裏面の間の一対の長側面及び一対の短側面、を有する直方体形状の部品本体と、
前記部品本体に設けられている複数の端子対と、を備え、
前記複数の端子対の各々は、前記部品本体の短手方向に対向し、かつ前記主面、前記一対の長側面のいずれか1つ、及び前記裏面に跨って設けられている2つの端子電極を有し、
前記複数の端子対は、前記部品本体の長手方向に沿って設けられており、
前記複数の端子対のうち一の端子対の前記2つの端子電極のいずれか1つは、前記部品本体に対して電気的に接続されていない非接続端子電極であり、
前記複数の端子対のうち前記非接続端子電極を含む端子対は、前記非接続端子電極と、前記非接続端子電極に対して前記部品本体の短手方向に対向する対向端子電極と、の間で、各々の前記裏面に設けられている端部同士を連結して、前記非接続端子電極と前記対向端子電極とを電気的に接続させる連結部、を有し、
前記連結部は、前記部品本体の長手方向における一端側に位置する、
電子部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子部品に関し、より詳細には、実装基板に実装される電子部品に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品の中には、外観が回転対称性を示し、かつ内部的な異方性を有するものも存在し得る。このような電子部品では、実装基板への実装の際に方向の識別が困難となる。
【0003】
特許文献1に記載の電子部品では、部品表面の重心から長手方向に離れた位置に方向識別パターンを設けることで、実装方向の識別を可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-190924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
背景技術では、電子部品の表面に方向識別専用のパターンを設ける必要がある。
【0006】
本開示の目的は、表面に方向を識別可能なパターン等のマーカがなく、外観が回転対称性を示し、かつ、内部的な異方性を有する場合でも、電子部品の実装基板への的確な実装の可能化を図ることができる電子部品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る電子部品は、部品本体と、前記部品本体に設けられている4以上の偶数個の端子電極と、を備える。前記部品本体は、実装基板への実装面となる主面、前記主面と対向する裏面、並びに前記主面及び前記裏面の間の一対の長側面及び一対の短側面、を有する。前記部品本体は、直方体形状である。前記4以上の偶数個の端子電極の各々は、前記部品本体の前記主面、前記一対の長側面のいずれか、及び前記裏面に跨って設けられている。前記部品本体に設けられている前記4以上の偶数個の端子電極は、前記主面に垂直な軸の周りの半回転に関して対称であるような回転対称性を有する。前記4以上の偶数個の端子電極のいずれか1つは、前記部品本体に対して電気的に接続されていない非接続端子電極である。前記電子部品は、連結部を更に備える。前記連結部は、前記4以上の偶数個の端子電極のうち、前記非接続端子と対向端子電極との間で、各々の前記裏面に設けられている端部同士を連結して、前記非接続端子電極と前記対向端子電極とを電気的に接続させる。前記対向端子電極は、前記非接続端子電極に対して、前記部品本体の短手方向に対向する端子電極である。前記連結部は、前記部品本体に設けられている前記4以上の偶数個の端子電極の、前記裏面に設けられた4以上の偶数個の端部及び前記連結部を含む部位群について、前記回転対称性を失わせる。
【0008】
本開示の一態様に係る電子部品は、直方体形状の部品本体と、前記部品本体に設けられている複数の端子対と、を備える。前記部品本体は、実装基板への実装面となる主面、前記主面と対向する裏面、並びに前記主面及び前記裏面の間の一対の長側面及び一対の短側面、を有する。複数の端子対の各々は、部品本体の短手方向に対向し、かつ主面、一対の長側面のいずれか1つ、及び裏面に跨って設けられている2つの端子電極を有する。前記複数の端子対は、前記部品本体の長手方向に沿って設けられている。前記複数の端子対のうち一の端子対の2つの端子電極のいずれか1つは、前記部品本体に対して電気的に接続されていない非接続端子電極である。前記複数の端子対のうち前記非接続端子電極を含む端子対は、連結部を有する。前記連結部は、前記非接続端子電極と、前記非接続端子電極に対して前記部品本体の短手方向に対向する対向端子電極と、の間で、各々の前記裏面に設けられている端部同士を連結して、前記非接続端子電極と前記対向端子電極とを電気的に接続させる。前記連結部は、前記部品本体の長手方向における一端側に位置する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の電子部品は、外観が回転対称性を示し、かつ、内部的な異方性を有する場合でも、電子部品の実装基板への的確な実装の可能化を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1Aは、本開示の実施形態に係る電子部品の主面(上面)側を示す上面斜視図であり、図1Bは、同上の電子部品の裏面(下面)側を示す下面斜視図である。
図2図2Aは、比較例1の電子部品の主面(上面)側を示す上面斜視図であり、図2Bは、比較例1の電子部品の裏面(下面)側を示す下面斜視図である。
図3図3Aは、同上の電子部品の第1変形例における裏面(下面)を示す下面図であり、図3Bは、本開示の電子部品の第2変形例における裏面(下面)を示す下面図であり、図3Cは、同上の第1変形例及び同上の第2変形例との比較例2における裏面(下面)を示す下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(1)概要
本開示の実施形態に係る電子部品1は、図1A及び図1Bに示すように、直方体形状の部品本体10と、4個の端子電極T11,T12,T21及びT22(以下、「4個の端子電極T11~T22」と記す)と、を備える。
【0012】
(1-1)部品本体
(1-1-1)部品本体の形状:直方体形状
直方体形状とは、直方体に沿う形状である。直方体形状は、直方体に完全に沿った形状に限らず、全体として直方体に沿った形状であればよい。本実施形態における部品本体10の主面S1には、図1Aに示すように、部品本体10の長手方向に沿って延びる凸部10aが形成されているが、全体としては、直方体に沿った形状である。
【0013】
(1-1-1a)回転対称性
直方体形状は、所定の軸の周りの半回転(つまり180度の回転)に関して対称な形状の一種である。直方体形状の部品本体10は、例えば、図1Aに示すような、部品本体10の主面S1に垂直な軸Ax、の周りの半回転に関して対称である回転対称性、を有する。
【0014】
半回転に関して対称とは、部品本体10等の立体を180度回転したとき、回転後の立体の外観が、回転前の元の立体の外観と重なることである。本実施形態における回転対称は、回転前後で完全に重なる場合に限らず、長手方向の前後を判別できない程度に重なればよい。
【0015】
なお、図1A等に示された軸Axは、主面S1の重心から主面S1に垂直に、実装基板2に向かって延びる法線であるが、軸Axは方向がなくてもよい。
【0016】
なお、主面S1に凸部10aが形成されていても、凸部10a自体が直方体と同様の上記回転対称性を有するため、部品本体10全体としても、上記回転対称性を有している。
【0017】
(1-1-2)部品本体の回転対称性及び異方性
部品本体10は、外観が回転対称であり(すなわち、上記回転対称性を有し)、かつ内部的な異方性を有する。本実施形態でいう異方性とは、実装基板2に対して所定の方向に実装されて初めて電子部品1(例えば、AMRセンサ等の各種のセンサ)として機能する性質である。内部的な異方性とは、外観からは判別が困難であるような異方性である。
【0018】
内部的な異方性は、例えば、AMR(Anisotropic Magneto Resistive effect:異方向性磁気抵抗効果)等の磁気的な異方性、又は電気的な異方性(正負の極性等)であるが、部品本体10の内部の構造的な異方性でもよい。
【0019】
なお、本実施形態における部品本体10は、例えば、アルミナ基板にAMR膜を形成した構造を有する。ただし、部品本体10は、外観が回転対称を示し、内部的な異方性を有するものであれば、部品本体10の構造は問わない。
【0020】
(1-2)端子電極
(1-2-1)端子電極の種類
4個の端子電極T11~T22は、本実施形態では、例えば、電源端子(又は入力端子)、出力端子、グランド端子、及び非接触端子、の4個の端子である。電源端子は、電源に接続される端子である。入力端子は、電力及び電気信号の少なくとも一方が入力される端子である。出力端子は、電力及び電気信号の少なくとも一方を出力する端子である。グランド端子は、グランドに接地される端子である。電源端子(又は入力端子)、出力端子及びグランド端子の各々は、例えば内部電極(不図示)を介して、部品本体10と電気的に接続されている。
【0021】
(1-2-2)非接続端子電極
非接続端子電極とは、部品本体10と電気的に接続されていない端子である。非接続端子電極は、電源端子等の他の端子電極と同様の構造を有し、部品本体10と電気的に接続されることで、端子電極としても機能し得る。
【0022】
本実施形態では、一例として、端子電極T11が電源端子であり、端子電極T12が出力端子であり、端子電極T21が非接続端子電極であり、端子電極T22がグランド端子である。以下では、非接続端子電極である端子電極T21を「非接続端子電極T21」と記す場合がある。
【0023】
(1-3)部品本体に対する端子電極の位置
4個の端子電極T11~T22のうち、2個の端子電極T11及びT21は、部品本体10の第1長側面S31側の所定の位置に設けられる。これら2個の端子電極T11及びT21が設けられる位置は、第1短側面S41から端子電極T11までの距離と、第2短側面S42から端子電極T21までの距離とが、互いに等しい距離(等距離)となる位置である。
【0024】
4個の端子電極T11~T22のうち、2個の端子電極T12及びT22は、第2長側面S32側の所定の位置に設けられる。これら2個の端子電極T12及びT22が設けられる位置は、第1短側面S41から端子電極T12までの距離と、第2短側面S42から端子電極T22までの距離とが等距離となる位置である。
【0025】
(1-4)端子電極間の位置関係:端子対
従って、4個の端子電極T11~T22のうち、2個の端子電極T11及びT12は、部品本体10の短手方向に対向する。これら2個の端子電極T11及びT12で、端子対PT1が構成される。4個の端子電極T11~T22のうち、2個の端子電極T21及びT22もまた、部品本体10の短手方向に対向する。これら2個の端子電極T21及びT22で、端子対PT2が構成される。
【0026】
このように、本実施形態では、4個の端子電極T11~T22によって、部品本体10の短手方向に対向する2個の端子対PT1及びPT2が構成され、これら2個の端子対PT1及びPT2は、軸Axの周りの半回転に関して回転対称となる位置、つまり、軸Axを通り、一対の短側面S41及びS42に平行な平面、に関して面対称(線対称)な位置に配置される。
【0027】
(1-5)部品本体に対する端子電極の配設範囲
4個の端子電極T11~T22の各々は、部品本体10の6つの面(主面S1,裏面S2,第1側面S31,第2長側面S32,第1短側面S41,第2短側面S42)のうち、実装基板2への実装面となる主面S1、部品本体10の長手方向に延びる一対の長側面(第1長側面S31及び第2長側面S32:以下、「一対の長側面(S31,S32)」と記す)のいずれか、及び主面S1と対向する裏面S2、に跨って設けられる。
【0028】
(1-6)4個の端子電極の回転対称性
部品本体10に設けられた4個の端子電極(T11~T22)は、上記回転対称性、つまり、部品本体10の軸Axの周りの半回転に関して対称である回転対称性、を有する。
【0029】
(1-7)連結部
電子部品1は、連結部T20を更に備える。連結部T20は、4個の端子電極T11~T22のうち、非接続端子電極T21と、非接続端子電極T21に対して部品本体10の短手方向に対向する端子電極T22(以下では、対向端子電極T22)と記す場合がある)と、の間で、各々の裏面S2に設けられた端部(第2端部T22b及び第2端部T21b)同士を連結して、非接続端子電極T21及び対向端子電極T22(端子対PT2)を電気的に接続させる。
【0030】
また、連結部T20は、4個の端子電極T11~T22の、部品本体10の裏面S2に設けられた4個の端部(4個の第2端部T11b~T22b)及び連結部T20自身を含む部位群について、回転対称性を失わせる作用を有する。
【0031】
なお、本実施形態では、非接続端子電極T21及び対向端子電極T22からなる端子対PT2と、その間に介在する連結部T20又はT10(図3A又は図3B参照)と、の3つの部位が一体成形される。ただし、これら3つの部位が個別に成形された後、半田等で連結されることで電気的に接続されてもよい。
【0032】
(1-8)実施形態との比較例(比較例1)
本実施形態との比較例(以下、「比較例1」と記す)である電子部品1Aが、図2A及び図2Bに示されている。図2A及び図2Bの電子部品1Aでは、回転対称性を有する4個の端子電極T1~T4の全体が、主面S1に設けられており、4個の端子電極T1~T4のうちいずれか1つ(本例では、端子電極T3)が、非接続端子電極である。このような電子部品1Aは、連結部に相当する要素を有さない。代わりに、裏面S2の、軸Axから長手方向に離れた位置(例えば、端子電極T21の近傍)に、マーカM1が付加されている。マーカM1は、裏面S2の回転対称性を失わせ、ひいては部品本体10の異方性を示す作用を有する。
【0033】
(1-9)実施形態の利点
このように、本実施形態では、部品本体10の裏面S2側で、4個の端子電極T11~T22のうち非接続端子電極T21を対向端子電極T22と連結し、その連結部T20が、4個の端子電極T11~T22の裏面S2側での回転対称性を失わせることで、部品本体10の異方性が明示される。
【0034】
従って、部品本体10の外観が回転対称性を有し、かつ部品本体10が内部的な異方性を有する場合でも、電子部品1の実装基板2への的確な実装の可能化が図られる。
【0035】
また、主面S1に設けられた4個の端部(4個の第1端部T11a~T22a)についての回転対称性は維持されるので、実装の安定化が図られる。
【0036】
なお、例えば、図2A及び図2Bに示す電子部品1Aのように、回転対称性を有する4個の端子電極T1~T4の全体が主面S1に設けられ、裏面S2には端子電極は存在せず、連結部に相当する要素を有さない電子部品の場合、裏面S2の、軸Axから長手方向に離れた位置(例えば、端子電極T21の近傍)にマーカM1を付加することで、裏面S2の回転対称性を失わせる(ひいては部品本体10の異方性を示す)必要がある。これに対して、図1B又は図3Aの連結部T20、あるいは図3Bの連結部T10のように、連結部が裏面S2に設けられた4個の第2端部T11b~T22b及び連結部(T20又はT10)を含む部位群について回転対称性を失わせる作用を有する場合は、マーカなしでも、部品本体10の異方性を示すことができる。
【0037】
また、例えば、図3Cに示す電子部品1Bのように、回転対称性を有する4個の端子電極T11~T22が主面S1、一対の長側面(S31,S32)のいずれか一方、及び裏面S2に跨って設けられているが、連結部T30が、裏面S2に設けられた4個の第2端部T11b~T22bについて回転対称性が失わせる作用を有さない場合も、裏面S2の、軸Axから長手方向に離れた位置(例えば、端子電極T21の近傍)にマーカM2を付加することで、裏面S2の回転対称性を失わせる(ひいては部品本体10の異方性を示す)必要がある。これに対して、図1B又は図3Aの連結部T20、あるいは図3Bの連結部T10のように、連結部が裏面S2に設けられた4個の第2端部T11b~T22b及び連結部(T20又はT10)を含む部位群について回転対称性を失わせる作用を有する場合は、マーカなしでも、部品本体10の異方性を示すことができる。
【0038】
(2)詳細
(2-1)端子電極の形状
4個の端子電極T11~T22の各々は、金属板を部品本体10の主面S1、一対の長側面(S31,S32)のいずれか、及び裏面S2、と接するように折り曲げた形状を有する。
【0039】
このような形状の4個の端子電極T11~T22が、直方体形状の部品本体10の一対の長側面(S31,S32)を挟むように設けられることで、実装のより一層の安定化を図ることができる。
【0040】
(2-1-1)端子電極と部品本体の各面との接触関係
4個の端子電極T11~T22の各々は、部品本体10の主面S1、一対の長側面(S31,S32)のいずれか、及び裏面S2に跨って設けられる。
【0041】
4個の端子電極T11~T22の、主面S1に設けられる4個の第1端部T11a~T22aは、主面S1と接する。4個の端子電極T11~T22の、裏面S2に設けられる4個の第2端部T11b~T22bは、裏面S2と接する。
【0042】
主面S1に設けられる4個の第1端部T11a~T22aは、主面S1の、一対の長側面(S31,S32)のうち一方である第1長側面S31側に設けられる2個の第1端部T11a及びT21a、及び、主面S1の、一対の長側面(S31,S32)のうち他方である第2長側面S32側に設けられる2個の第1端部T12a及びT22a、である。
【0043】
裏面S2に設けられる4個の第2端部T11b~T22bは、裏面S2の、第1長側面S31側に設けられる2個の第2端部T11b及びT21b、及び、裏面S2の、第2長側面S32側に設けられる2個の第2端部T12b及びT22b、である。
【0044】
4個の端子電極T11~T22のうち第1長側面S31側の2個の端子電極T11及びT21において、主面S1の第1長側面S31側に設けられる2個の第1端部T11a及びT21aと、裏面S2の第1長側面S31側に設けられる2個の第2端部T12b及びT12bと、の間に介在する2個の中央部T11c及びT21cが、第1長側面S31と接する。
【0045】
4個の端子電極T11~T22のうち第2長側面S32側の2個の端子電極T12及びT22において、主面S1の第2長側面S32側に設けられる2個の第1端部T12a及びT22aと、裏面S2の第2長側面S32側に設けられる2個の第2端部T12b及びT22bと、の間に介在する2個の中央部T12c及びT22cが、第2長側面S32と接する。
【0046】
(2-2)4端子型での非接続端子電極の位置と、連結部の回転対称性阻害作用との関係
実施形態では、前述したように、非接続端子電極は端子電極T21、対向端子電極T22はグランド端子であったが、図1A及び図1Bに示すような、4個の端子電極T11~T22を備える4端子型の電子部品1の場合、4個の端子電極T11~T22のうちどれが非接続端子電極でもよい。
【0047】
さらに、非接続端子電極T21と対向する対向端子電極T22は、グランド端子に限らず、入力端子又は出力端子であってもよい。つまり、4個の端子電極T11~T22と、電源端子、出力端子、グランド端子及び非接続端子電極との間の対応関係は問わない。
【0048】
非接続端子電極が4個の端子電極T11~T22のいずれであっても、また、当該非接続端子電極と対になる対向端子電極が入力端子や出力端子であっても、図1Bに示す連結部T20、又は端子対PT1を裏面S2側で連結する連結部(不図示であるが、「連結部T10」と称してもよい)が実現される。それによって、裏面S2に設けられた4個の第2端部T11b~T22b及び連結部T20を含む部位群について、回転対称性を失わせることができる。
【0049】
(2-3)4端子型での連結部の位置と、電子部品の異方性に基づく向きの明示作用
なお、4端子型の電子部品1は、例えば、次のようなものであるといってもよい。すなわち、電子部品1は、図1A及び図1Bに示すように、直方体形状の部品本体10と、部品本体10に設けられている2つの端子対PT1及びPT2と、を備える。部品本体10は、実装基板2への実装面となる主面S1、主面S1と対向する裏面S2、並びに主面S1及び裏面S2の間の一対の長側面S31及びS32及び一対の短側面S41及びS42、を有する。2つの端子対PT1及びPT2の各々は、部品本体10の短手方向に対向し、かつ主面S1、一対の長側面S31及びS32のいずれか1つ、及び裏面S2に跨って設けられている2つの端子電極(T11及びT12,T21及びT22)を有する。2つの端子対PT1及びPT2は、部品本体10の長手方向に沿って設けられている。
【0050】
2つの端子対PT1及びPT2のうち一の端子対(図1A及び図1Bでは、端子対PT2であるが、端子対PT1でもよい:以下、端子対PT2とする)の2つの端子電極T21及びT22のいずれか1つ(図1A及び図1Bでは、端子電極T21であるが、端子電極T22でもよい:以下、端子電極T21とする)は、部品本体10に対して電気的に接続されていない非接続端子電極である。2つの端子対PT1及びPT2のうち非接続端子電極を含む端子対PT2は、連結部T20を有する。連結部T20は、非接続端子電極(T21)と、非接続端子電極(T21)に対して短手方向に対向する対向端子電極(T22)と、の間で、各々の裏面S2に設けられている端部(2つの第2端部S21b及びS22b)同士を連結して、非接続端子電極(T21)と対向端子電極(T22)とを電気的に接続させる。対向端子電極(T22)は、例えば、グランド端子である。連結部T20は、部品本体10の長手方向における一端側に位置する。
【0051】
このように、部品本体10の長手方向における一端側、つまり一対の短側面S41及びS42のいずれか一方寄り、に位置する連結部T20によって、4端子型の電子部品1の異方性(例えば、異なる種類の4個の端子T11~T22の存在)に基づく向き(例えば、グランド端子が配置されている側)が明示される結果、4端子型の電子部品1の実装基板2への的確な実装の可能化を図ることができる。そして、このような、連結部T20が奏する向き明示作用によって、的確な実装の可能化に寄与するという効果は、4個の端子電極T11~T22が、図1A及び図1Bに示されているように回転対称性を有する場合に、裏面S2側の4個の第2端部T11b~T22b及び連結部T20を含む部位群の回転対称性を失わせるという連結部T20の回転対称性阻害作用、による同様の効果と相まって、特に顕著となる。ただし、4個の端子電極T11~T22からなる端子群が回転対称性を有さない場合でも、連結部T20が奏する向き明示作用単独で、より的確な実装の可能化に寄与し得る。
【0052】
具体的には、例えば、図1A及び図1Bに示される電子部品1において、4個の端子電極T11~T22が互いに異なる色に着色されていたり、4個の端子電極T11~T22の中のいずれか1つが他とは異なる形状を有していたりして、4個の端子電極T11~T22からなる端子群が回転対称性を有していない(言い換えると、電子部品1の元々の外観から、電子部品1の向きが視覚的に区別可能である)場合でも、部品本体10の長手方向における一端側に連結部T20が付加されることで、電子部品1の向きがより明確に示される結果、電子部品1の実装基板2へのより的確な実装の可能化を図ることができる。
【0053】
(3)電子部品の第1及び第2の変形例:6端子型
実施形態における電子部品1は、4個の端子電極T11~T22を備える4端子型であったが、6個以上の端子電極(T11~T32等)を備えていてもよい。第1及び第2の変形例における電子部品1は、実施形態における電子部品1が備える4個の端子電極T11~T22に、2個の端子電極T31及びT32を加えた6個の端子電極T11~T32、を備える6端子部品である。
【0054】
(3-1)第1及び第2の変形例並びに比較例(比較例2)の概要
まず、第1及び第2の変形例並びに比較例の概要(外観及び内部)を説明する。
【0055】
(3-1-1)6端子型の電子部品の外観
6端子型の電子部品1の裏面側に関して可能な3通りの外観が、図3A図3Cに示されている。このうち図3A及び図3Bに示す電子部品1が、本実施形態の第1及び第2の変形例に対応し、図3Cに示す電子部品1Bは、第1及び第2の変形例との比較例(以下、「比較例2」と記す)である。なお、図3Bの電子部品1は、基本的に、図3Aの電子部品1を軸Axの周りに半回転したものではない(例えば、対応する端子電極の種類等が異なる)が、図3Aの電子部品1を軸Axの周りに半回転したものである場合も含んでもよい。
【0056】
(3-1-2)第1及び第2の変形例並びに比較例2の間の外観上の共通点
まず、第1及び第2の変形例並びに比較例2の間で、図3A図3Cに示すように、6個の端子電極の位置は共通であり、6個の端子電極には、互いに対応する位置のものに共通の参照符号(例えば、第2短側面S42側かつ第2長側面S32側(紙面に向かって左上)の端子電極にはT22、第2短側面S42側かつ第1長側面S31側(紙面に向かって左下)の端子電極にはT21、など)が付されている。このように、6個の端子電極に付されている参照符号(T21~T32)は、端子電極の位置を区別するものであり、端子電極の種類を区別するものではない。
【0057】
(3-1-3)第1及び第2の変形例の間の外観上の相違点
次に、図3Aの電子部品1(第1変形例)と図3Bの電子部品1(第2変形例)との間で、裏面側の外観上の相違は、連結部(T20,T10)の位置である。すなわち、連結部(T20,T10)は、第1変形例では、図3Aに示すように、電子部品1(部品本体10)の長手方向の一方端部側に位置する一方、第2変形例では、図3Bに示すように、電子部品1の長手方向の他方端部側に位置している。そこで、第1変形例における電子部品1の「長手方向の一方端部側(例えば、第2短側面S42側)に位置する連結部」は「連結部T20」、第2変形例における電子部品1の「長手方向の他方端部側(例えば、第1短側面S41側)に位置する連結部」は「連結部T10」、として互いに区別される。
【0058】
(3-1-4)第1及び第2の変形例と比較例2との間の外観上の相違点
図3Cの電子部品1B(比較例2)は、図3Aの電子部品1(第1変形例)及び図3Bの電子部品1(第2変形例)各々に対して、次のような外観上の相違を有する。第1の相違は、連結部(T30)が、電子部品1Bの長手方向の中央に位置する点である。そこで、比較例2における電子部品1Bの「長手方向の中央(例えば、第2短側面S42及び第1短側面S41の各々からの距離が等しい場所)に位置する連結部」は、「連結部T30」として、第1変形例の「連結部T20」及び第2変形例の「連結部T10」の各々と区別される。第2の相違は、電子部品1Bの長手方向の一方端部側に、マーカM2が設けられている点である。
【0059】
(3-1-5)6端子部品の内部:6個の端子電極のうちの非接続端子電極
第1及び第2の変形例(図3A及び図3B)並びに比較例2(図3C)に共通して、6個の端子電極T21~T32のうち、非接続端子電極は、連結部(T20,T10,T30)によって連結される一対の端子電極のいずれか一方である。
【0060】
第1変形例では、図3Aに示すように、連結部T20によって連結される一対の端子電極T21及びT22のいずれか一方(例えば、端子電極T21であるが、端子電極T22でもよい)が、非接続端子電極である。言い換えると、図3Aのような外観の電子部品1であっても、連結部T20によって連結される一対の端子電極T21及びT22のいずれも非接続端子電極でないものは、本実施形態の第1変形例から除外される。
【0061】
なお、いずれも非接続端子電極でない一対の端子電極T21及びT22(例えば、入力端子及び出力端子など)同士を連結部20で電気的に接続すると、互いの本来機能が損なわれる結果となる場合があるのに対し、非接続端子電極と他の端子電極(グランド端子等)とを接続しても、当該他の端子電極の本来機能が損なわれることは通常ない(第2変形例及び比較例2においても同様)。
【0062】
第2変形例では、図3Bに示すように、連結部T10によって連結される一対の端子電極T11及びT12のいずれか一方(例えば、端子電極T11であるが、端子電極T12でもよい)が、非接続端子電極である。言い換えると、図3Bのような外観の電子部品1であっても、連結部T10によって連結される一対の端子電極T11及びT12のいずれも非接続端子電極でない場合は、本実施形態の第2変形例から除外される。
【0063】
比較例2では、図3Cに示すように、連結部T30によって連結される一対の端子電極T31及びT32のいずれか一方が非接続端子電極である。
【0064】
(3-2)第1及び第2変形例における連結部の向き明示作用
第1変形例における連結部T20は、電子部品1(部品本体10)の長手方向の一方端部側(第2短側面S42側)に位置することで、電子部品1の向きを明示する作用(向き明示作用)を有する。第2変形例における連結部T10は、電子部品1の長手方向の他方端部側(第1短側面S41側)に位置することで、向き明示作用を有する。
【0065】
(3-3)比較例2との対比
これに対して、比較例2における連結部T30は、電子部品1Bの長手方向の中央(第2短側面S42及び第1短側面S41から等距離の場所)に位置することから、電子部品1Bの向きを明示する作用を有さない。このため、比較例2では、電子部品1Bの長手方向の一方端部側(第2短側面S42側)にマーカM2を設けることで、電子部品1Bの向きが明示される。
【0066】
(3-4)第1及び第2の変形例における回転対称性
第1及び第2の変形例における電子部品1は、詳しくは、図3A又は図3Bに示すような、6個の端子電極T11,T12,T21,T22,T31及びT32(以下、「6個の端子電極T11~T32」のように記す)を備える。
【0067】
なお、図3A図3Cには、6個の端子電極T11~T32の、裏面S2に設けられている6個の端部(つまり、第1端部T11a,T12a,T21a,T22a,T31a及びT32a(以下、「6個の第1端部T11a~T32a」)が示されている。他方、6個の端子電極T11~T32の、主面S1に設けられている6個の端部(6個の第2第2端部)は、図3A図3Cには示されていないが、便宜上、これらを「6個の第2端部T11b,T12b,T21b,T22b,T31b及びT32b」又は「6個の第2端部T11b~T32b」のように記す。6個の第2端部T11b~T32bは、図3A図3Cに示された6個の第1端部T11a~T32aの直上(つまり、主面S1及び裏面S2を挟んで互いに対向する位置)にある。
【0068】
(3-4-1)部品本体に対する端子電極の位置
6個の端子電極T11~T32のうち、3つの端子電極T11,T21及びT31は、部品本体10の第1長側面S31側の所定の位置に設けられる。これら3つの端子電極T11,T21及びT31のうち、端子電極T31が設けられる位置は、第1短側面S41及び第2短側面S42の各々から端子電極T31までの距離が等距離となる位置、つまり部品本体10の長手方向における中央である。他の2個の端子電極T11及びT21が設けられる位置は、第1短側面S41から端子電極T11までの距離と、第2短側面S42から端子電極T21までの距離とが等距離となる位置である。
【0069】
6個の端子電極T11~T32のうち、3つの端子電極T12,T22及びT32は、第2長側面S32側の所定の位置に設けられる。これら3つの端子電極T12,T22及びT32のうち、端子電極T32が設けられる位置は、第1短側面S41及び第2短側面S42の各々から端子電極T32までの距離が等距離となる位置、つまり部品本体10の長手方向における中央である。他の2個の端子電極T12及びT22が設けられる位置は、第1短側面S41から端子電極T12までの距離と、第2短側面S42から端子電極T22までの距離とが等距離となる位置である。
【0070】
従って、6個の端子電極T11~T32のうち、2個の端子電極T11及びT12は、部品本体10の短手方向に対向する。これら2個の端子電極T11及びT12で、端子対PT1が構成される。6個の端子電極T11~T22のうち、他の2個の端子電極T21及びT22もまた、部品本体10の短手方向に対向する。これら2個の端子電極T21及びT22で、端子対PT2が構成される。6個の端子電極T11~T22のうち、その他の2個の端子電極T31及びT32もまた、部品本体10の短手方向に対向する。これら2個の端子電極T31及びT32で、端子対PT3が構成される。
【0071】
このように、本実施形態では、6つの端子電極T11~T32によって、部品本体10の短手方向に対向する3つの端子対PT1~PT3が構成され、これら3つの端子対PT1~PT3は、軸Axの周りの半回転に関して回転対称となるような位置、つまり、軸Axを通り、一対の短側面S41及びS42に平行な平面、に関して面対称(線対称)となる位置に配置される。
【0072】
(3-4-2)第1変形例の具体例
図3Aに示す第1変形例では、非接続端子電極は、具体的には、6個の端子電極T11~T32のうち、例えば、端子電極T21である。従って、対向端子電極は、端子電極T21と共に端子対PT2を構成する端子電極T22であり、第1変形例における連結部は、端子電極T21と端子電極T22とを連結する連結部T20となる。なお、図3Aにおいて、端子電極T22が非接続端子電極、端子電極T21が対向端子電極であってもよく、その場合も、連結部は、端子電極T21と端子電極T22とを連結する連結部T20となる。
【0073】
(3-4-3)第2変形例の具体例
図3Bに示す第2変形例では、非接続端子電極は、具体的には、6個の端子電極T11~T32のうち、例えば、端子電極T11である。従って、対向端子電極は、端子電極T11と共に端子対PT1を構成する端子電極T12であり、第2変形例における連結部は、端子電極T11と端子電極T12とを連結する連結部T10となる。なお、図3Bにおいて、端子電極T12が非接続端子電極、端子電極T11が対向端子電極であってもよく、その場合も、連結部は、端子電極T11と端子電極T12とを連結する連結部T20となる。
【0074】
(3-4-4)6端子型での非接続端子電極の位置と、連結部の回転対称性阻害作用との関係
このように、第1変形と第2変形との差異は、非接続端子電極の位置の違い、及びそれに応じて決まる連結部(T20又はT10)の位置の違いである。いずれの場合も、連結部(T20又はT10)は、前述したような向き明示作用を有する。そして特に、第1又は第2変形では、6個の端子電極T11~T32の、部品本体10の裏面S2側の6個の第2端部T11b,T21b,T31b,T12b,T22b及びT32b並びに連結部(T20又はT10)を含む部位群、が図3A又は図3Bに示されるように回転対称性を有することから、連結部(T20又はT10)は、部位群の回転対称性を失わせる回転対称性阻害作用を有する。
【0075】
つまり、6端子型の電子部品1における非接続端子電極は、6個の端子電極T11~T32のうち、短手方向において軸Axを挟んで対向する2個の端子電極T31及びT32を除く4個の端子電極T11~T22、のいずれかであればよい。
【0076】
(3-4-5)第1及び第2の変形例の利点
第1及び第2の変形例によれば、非接続端子電極が、6個の端子電極T11~T32のうち、短手方向において軸Axを挟んで対向する2個の端子電極(T31及びT32:端子対PT3)以外の4個の端子電極T11~T22、のいずれかである場合に、連結部(T20又はT10)は、裏面S2側の6個の第2端部T11b~T22b及び連結部(T20又はT10)を含む部位群について、回転対称性を失わせることができる。
【0077】
(3-4-6)第1及び第2の変形例の詳細
第1及び第2の変形例において、6個の端子電極T11~T32の各々は、図3A図3Cに示すように、部品本体10の主面S1、一対の長側面(S31,S32)のいずれか、及び裏面S2に跨って設けられる。
【0078】
6個の端子電極T11~T32の、主面S1に設けられる4個の第1端部T11a~T32aは、主面S1と接する。6個の端子電極T11~T32の、裏面S2に設けられる4個の第2端部T11b~T32bは、裏面S2と接する。主面S1に設けられる6個の第1端部T11a~T32aは、主面S1の、一対の長側面(S31,S32)のうち一方である第1長側面S31側に設けられる3つの第1端部T11a,T21a及びT31a、及び、主面S1の、一対の長側面(S31,S32)のうち他方である第2長側面S32側に設けられる3つの第1端部T12a,T22a及びT32a、である。
【0079】
裏面S2に設けられる6個の第2端部T11b~T32bは、裏面S2の、第1長側面S31側に設けられる3つの第2端部T11b,T21b及びT31b、及び、裏面S2の、第2長側面S32側に設けられる3つの第2端部T12b,T22b及びT32bである。6個の端子電極T11~T32のうち第1長側面S31側の3つの端子電極T11,T21及びT31において、主面S1の第1長側面S31側に設けられる3つの第1端部T11a,T21a及びT31aと、裏面S2の第1長側面S31側に設けられる3つの第2端部T12b,T22b及びT32bと、の間に介在する3つの中央部T11c,T21c及びT31cが、第1長側面S31と接する。
【0080】
6個の端子電極T11~T32のうち第2長側面S32側の3つの端子電極T12,T22及びT32において、主面S1の第2長側面S32側に設けられる3つの第1端部T12a,T22a及びT32aと、裏面S2の第2長側面S32側に設けられる3つの第2端部T12b,T22b及びT32bと、の間に介在する3つの中央部T12c,T22c及びT32cが、第2長側面S32と接する。
【0081】
(3-5)第1及び第2の変形例との比較例2
図3Cの電子部品1Bでは、実施形態の第1変形例及び第2変形例と同様、回転対称性を有する4個の端子電極T11~T22が、主面S1、一対の長側面(S31,S32)のいずれか一方、及び裏面S2に跨って設けられている。本例では、端子電極T32が非接続端子電極であり、連結部T30は、非接続端子電極である端子電極T32と、その対向端子電極である端子電極T31と、からなる端子対PT3の間に介在する。このような連結部T30は、連結部T30それ自体が軸Axの周りの半回転に関して対称であるため、裏面S2の回転対称性を失わせる作用を有さない。代わりに、裏面S2の、軸Axから長手方向に離れた位置(例えば、端子電極T21の近傍)に、マーカM2が付加されている。マーカM2は、裏面S2の回転対称性を失わせ、ひいては部品本体10の異方性を示す作用を有する。
【0082】
(3-6)6端子型での連結部の位置と、電子部品の向きの明示性
なお、6端子型の電子部品1は、例えば、次のようなものであるといってもよい。すなわち、電子部品1は、図3A又は図3Bに示すように、直方体形状の部品本体10と、部品本体10に設けられている3つの端子対PT1~PT3と、を備える。部品本体10は、実装基板2への実装面となる主面S1、主面S1と対向する裏面S2、並びに主面S1及び裏面S2の間の一対の長側面S31及びS32及び一対の短側面S41及びS42、を有する。3つの端子対PT1~PT3の各々は、部品本体10の短手方向に対向し、かつ主面S1、一対の長側面S31及びS32のいずれか1つ、及び裏面S2に跨って設けられている2つの端子電極(T11及びT12,T21及びT22,T31及びT32)を有する。3つの端子対PT1~PT3は、部品本体10の長手方向に沿って設けられている。
【0083】
3つの端子対PT1~PT3のうち一の端子対(図3Aでは端子対PT2、図3Bでは端子対PT1)の2つの端子電極(図3AではT21及びT22、図3BではT11及びT12)のいずれか1つ(図3AではT21、図3BではT11)は、部品本体10に対して電気的に接続されていない非接続端子電極である。3つの端子対PT1~PT3のうち非接続端子電極を含む端子対(図3AではPT2、図3BではPT1)は、連結部(図3AではT20、図3BではT10)を有する。連結部(T20又はT10)は、非接続端子電極(図3AではT21、図3BではT11)と、非接続端子電極(T21又はT11)に対して短手方向に対向する対向端子電極(T22又はT12)と、の間で、各々の裏面S2に設けられている端部(図3Aでは2つの第2端部S21b及びS22b、図3Bでは2つの第2端部S11b及びS12b)同士を連結して、非接続端子電極(T21又はT11)と対向端子電極(T22又はT12)とを電気的に接続させる。対向端子電極(T22又はT12)は、例えば、グランド端子である。連結部(T20又はT10)は、部品本体10の長手方向における一端側に位置する。
【0084】
このように、部品本体10の長手方向における一端側、つまり一対の短側面S41及びS42のいずれか一方寄り、に位置する連結部(T20又はT10)によって、6端子型の電子部品1の向き(例えば、グランド端子が配置されている側)が示される結果、6端子型の電子部品1の実装基板2への的確な実装の可能化を図ることができる。そして、このような、連結部(T20又はT10)が奏する効果は、6つの端子電極T11~T32が、図3A又は図3Bに示されているように回転対称性を有する場合に特に顕著となるが、回転対称性を有さない場合でも、的確な実装の可能化に寄与し得る。
【0085】
(4)その他の変形例:部品本体の形状の変形例
なお、実施形態における部品本体10の形状は、直方体形状であり、その側面は、部品本体10の長手方向に延びる一対の長側面(S31,S32)、及び部品本体10の短手方向に延びる一対の短側面(第1短側面S41,第2短側面S42:以下、「一対の短側面(S41,S42)」と記す)を含んでいる。
【0086】
ただし、部品本体10は、長方形状に限らず、前述の回転対称性、つまり主面S1に垂直な軸Axの周りの半回転に関して対称である回転対称性、を有する長手の形状であればよい。このような形状は、例えば、主面S1及び裏面S2の各々が扁平した円形(楕円形等)である扁平円柱形状でもよいし、主面S1及び裏面S2の各々が扁平した六角形以上の多角形である扁平多角柱形状(例えば、主面S1及び裏面S2の各々が扁平した六角形である扁平六角柱形状)などでもよい。
【0087】
このような形状の部品本体10は、実装基板2への実装面となる主面S1、主面S1と対向する裏面S2、並びに主面S1及び裏面S2の間の側面(例えば、扁平円柱の側面を構成する一の曲面、扁平六角柱の側面を構成する6つの平面など)を有する。
【0088】
4以上の偶数個の端子電極T11~T22の各々は、このような部品本体10の主面S1、側面、及び裏面S2に跨って設けられる。部品本体10の形状が、例えば、扁平円柱形状である場合、その側面は、単一の曲面で構成される。4個の端子電極T11~T22の各々は、部品本体10の主面S1、単一の曲面である側面(不図示)、及び裏面S2に跨って設けられる。
【0089】
また、部品本体10の形状が、例えば、扁平六角柱形状である場合、その側面は、6つの平面で構成される。4個の端子電極T11~T22の各々は、部品本体10の主面S1、6つの面のいずれか、及び裏面S2に跨って設けられる。
【0090】
こうした場合も、実施形態と同様、連結部T20が、4個の端子電極T11~T22の、裏面S2に設けられた4個の第2端部T11b~T22b及び連結部T20を含む部位群について、上記回転対称性を失わせるように作用する。
【0091】
このように、部品本体10の形状は、直方体形状に限らず、半回転に関する回転対称性を有する長手の形状であれば、どのような形状でもよい。
【0092】
(5)まとめ
本開示の第1の態様に係る電子部品(1)は、部品本体(10)と、4以上の偶数個の端子電極(T11~T22又はT11~T32)と、を備える。部品本体(10)は、実装基板(2)への実装面となる主面(S1)、主面(S1)と対向する裏面(S2)、並びに主面(S1)及び裏面(S2)の間の一対の長側面及び一対の短側面(S31,S32,S41,S42)を有する。部品本体(10)は、直方体形状である。4以上の偶数個の端子電極(T11~T22又はT11~T32)の各々は、部品本体(10)の主面(S1)、一対の長側面(S31,S32)のいずれか、及び裏面(S2)に跨って設けられる。部品本体に設けられている4以上の偶数個の端子電極(T11~T22又はT11~T32)は、主面(S1)に垂直な軸(Ax)の周りの半回転に関して対称であるような回転対称性を有する。4以上の偶数個の端子電極(T11~T22又はT11~T32)のいずれか(T21又はT11)は、部品本体(10)に対して電気的に接続されていない非接続端子電極である。電子部品(1)は、連結部(T20又はT10)を更に備える。連結部(T20又はT10)は、4以上の偶数個の端子電極(T11~T22又はT11~T32)のうち、非接続端子電極(T21又はT11)と対向端子電極(T22又はT12)との間で、各々の裏面(S2)に設けられている端部(2個の第2端部T21b及びT22b)同士を連結して、非接続端子電極(T21)と対向端子電極(T22又はT12)とを電気的に接続させる。対向端子電極(T22又はT12)は、非接続端子電極(T21)に対して、部品本体(10)の短手方向に対向する端子電極である。連結部(T20又はT10)は、部品本体に設けられている4以上の偶数個の端子電極(T11~T22又はT11~T32)の、裏面(S2)に設けられている4以上の偶数個の端部(4個の第2端部T11b~T22b又は6個の第2端部T11b~T32b)及び連結部(T20又はT10)を含む部位群について、上記回転対称性を失わせる。
【0093】
この態様によれば、部品本体(10)に設けられた4以上の偶数個の端子電極(T11~T22又はT11~T32)の裏面(S2)に設けられた4以上の偶数個の端部(T11b~T22b又はT11b~T32b)及び連結部(T20又はT10)を含む部位群について回転対称性が失われることで、部品本体(10)の外観が回転対称性を有し、かつ部品本体(10)が内部的な異方性を有する場合でも、電子部品(1)の実装基板(2)への的確な実装の可能化が図られる。また、主面(S1)側の4以上の偶数個の端部(T11a~T22a又はT11a~T32a)についての回転対称性は維持されるので、実装の安定化が図られる。
【0094】
なお、例えば、図2A及び図2Bに示す電子部品(1A)のように、回転対称性を有する4個の端子電極(T1~T4)の全体が主面(S1)に設けられ、裏面(S2)には端子電極は存在せず、連結部に相当する要素を有さない電子部品(1A)の場合、裏面(S2)にマーカ(M1)が付加されるのに対して、図1B又は図3Aの連結部(T20)、又は図3Bの連結部(T10)のように、連結部が裏面(S2)側の4以上の偶数個の端部(T11b~T22b又はT11b~T32b)及び連結部自身を含む部位群について回転対称性を失わせる作用を有する場合は、マーカなしでも、部品本体(10)の異方性を示すことができる。
【0095】
また、例えば、図3Cに示す電子部品(1B)のように、回転対称性を有する4個の端子電極(T11~T22)が主面(S1)、一対の長側面(S31,S32)のいずれか一方及び裏面(S2)に跨って設けられているが、連結部(T30)が、裏面(S2)に設けられた4以上の偶数個の端部(T11b~T22b)及び連結部(T30)を含む部位群について回転対称性を失わせる作用を有さない場合も、裏面(S2)にマーカ(M2)が付加されるのに対して、図1B又は図3Aの連結部(T20)、又は図3Bの連結部(T10)のように、連結部が裏面(S2)に設けられた4以上の偶数個の端部(T11b~T22b)について回転対称性を失わせる作用を有する場合は、マーカなしでも、部品本体(10)の異方性を示すことができる。
【0096】
第2の態様に係る電子部品(1)は、第1の態様において、4以上の偶数個の端子電極(T11~T22又はT11~T32)の各々は、金属板を部品本体(10)の主面(S1)、一対の長側面(S31,S32)のいずれか、及び裏面(S2)、と接するように折り曲げた形状を有する。
【0097】
この態様によれば、コの字形状の4以上の偶数個の端子電極(T11~T22又はT11~T32)が、直方体形状の部品本体(10)の一対の長側面(S31,S32)を挟むように設けられることで、実装のより一層の安定化を図ることができる。
【0098】
第3の態様に係る電子部品(1)は、第1又は第2の態様において、4以上の偶数個の端子電極(T11~T22又はT11~T32)は、4個の端子電極(T11~T22)である。
【0099】
この態様によれば、非接続端子電極が4個の端子電極(T11~T22)のいずれであっても、連結部(T20又はT10)は、裏面(S2)に設けられた4個の端部(T11b~T22b)及び連結部(T20又はT10)を含む部位群について回転対称性を失わせることができる。
【0100】
第4の態様に係る電子部品(1)は、第1又は第2の態様において、4以上の偶数個の端子電極(T11~T22又はT11~T32)は、6個の端子電極(T11~T32)である。非接続端子電極は、6個の端子電極(T11~T32)のうち、短手方向において軸(Ax)を挟んで対向する2個の端子電極(T31及びT32)を除く4個の端子電極(T11~T22)、のいずれかである。
【0101】
この態様によれば、非接続端子電極が、6個の端子電極(T11~T32)のうち、短手方向において軸(Ax)を挟んで対向する2個の端子電極(T31及びT32:端子対PT3)以外の4個の端子電極(T11~T22)、のいずれかである場合に、連結部(T20又はT10)は、裏面(S2)側の6個の端部(T11b~T32b)及び連結部(T20又はT10)を含む部位群について、回転対称性を失わせることができる。
【0102】
第5の態様に係る電子部品(1)は、直方体形状の部品本体(10)と、部品本体(10)に設けられている複数の端子対(図1BではPT1及びPT2,図3A及び図3BではPT1~PT3)と、を備える。部品本体(10)は、実装基板(2)への実装面となる主面(S1)、主面(S1)と対向する裏面(S2)、並びに主面(S1)及び裏面(S2)の間の一対の長側面(S31及びS32)及び一対の短側面(S41及びS42)、を有する。複数の端子対(図1BではPT1及びPT2,図3A及び図3BではPT1~PT3)の各々は、部品本体(10)の短手方向に対向し、かつ主面(S1)、一対の長側面(S31及びS32)のいずれか1つ、及び裏面(S2)に跨って設けられている2つの端子電極(図1BではT11及びT12,T21及びT22,図3A及び図3BではT11及びT12,T21及びT22,T31及びT32)を有する。複数の端子対(図1BではPT1及びPT2,図3A及び図3BではPT1~PT3)は、部品本体(10)の長手方向に沿って設けられている。複数の端子対(図1BではPT1及びPT2,図3A及び図3BではPT1~PT3)のうち一の端子対(図1B及び図3AではPT2,図3BではPT1)の2つの端子電極(図1B及び図3AではT21及びT22,図3BではT11及びT12)のいずれか1つ(図1B及び図3AではT21,図3BではT11)は、部品本体(10)に対して電気的に接続されていない非接続端子電極である。複数の端子対(図1BではPT1及びPT2,図3A及び図3BではPT1~PT3)のうち非接続端子電極を含む端子対(図1B及び図3AではPT2,図3BではPT1)は、連結部(図1B及び図3AではT20,図3BではT10)を有する。連結部(図1B及び図3AではT20,図3BではT10)は、非接続端子電極(図1B及び図3AではT21,図3BではT11)と、非接続端子電極(図1B及び図3AではT21,図3BではT11)に対して部品本体(10)の短手方向に対向する対向端子電極(図1B及び図3AではT22,図3BではT12)と、の間で、各々の裏面(S2)に設けられている端部(図1B及び図3AではS21b及びS22b,図3BではS11b及びS12b)同士を連結して、非接続端子電極(図1B及び図3AではT21,図3BではT11)と対向端子電極(図1B及び図3AではT22,図3BではT12)とを電気的に接続させる。連結部(図1B及び図3AではT20,図3BではT10)は、部品本体(10)の長手方向における一端側に位置する。
【0103】
この態様によれば、部品本体(10)の長手方向における一端側、つまり一対の短側面(S41及びS42)のいずれか一方寄り、に位置する連結部(図1B及び図3AではT20,図3BではT10)が、電子部品(1)の向きを示す(向き明示作用を有する)ことで、電子部品(1)の実装基板2)への的確な実装の可能化が図られる。例えば、複数の端子対(図1BではPT1及びPT2,図3A及び図3BではPT1~PT3)を構成する4以上の偶数個の端子電極(図1BではT11~T22,図3A及び図3BではT11~T32)が色分け等により外見上区別可能であったり、4以上の偶数個の端子電極(図1BではT11~T22,図3A及び図3BではT11~T32)の中に他とは形状が異なる端子電極が存在したりしている場合でも、言い換えると、連結部(図1B及び図3AではT20,図3BではT10)がなくても外観から電子部品(1)の向きが元々区別可能である(例えば、軸Axの周りの180度の回転対称性を有さない)場合でも、電子部品(1)の長手方向の一端側(図1B及び図3Aでは第2短側面42側,図3Bでは第1短側面S41側)に位置する連結部(図1B及び図3AではT20,図3BではT10)の向き明示作用によって、より的確な実装の可能化が図られる。
【符号の説明】
【0104】
1 電子部品
10 部品本体
S1 主面
S2 裏面
S31 第1長側面(一対の長側面)
S32 第2長側面(一対の長側面)
S41 第1短側面(一対の短側面)
S42 第2短側面(一対の短側面)
T11~T32 端子電極
T11,T12,T13,T21,T22,T23 端子電極
PT1~PT3 端子対
T11a~T32a 第1端部(端部)
T11b~T32b 第2端部(端部)
T11c~T32c 中央部
T10,T20,T30 連結部
2 実装基板
Ax 軸
図1
図2
図3