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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024142372
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】信号処理装置および信号処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
H04L27/26 410
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023054489
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】安田 浩史
(57)【要約】
【課題】伝送される信号へのドップラー効果による影響が大きくなっても、ドップラー補正の処理精度の低下を抑制できる信号処理装置および信号処理方法を得る。
【解決手段】受信信号の自己相関係数を求める自己相関処理部と、自己相関係数のピーク位置を検出するピーク位置検出部と、ピーク位置の間隔と標準シンボル長とに基づいて受信信号の伸縮率を求める算出部と、伸縮率に基づいて受信信号を補正する補正部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信信号の自己相関係数を求める自己相関処理部と、
前記自己相関係数のピーク位置を検出するピーク位置検出部と、
前記ピーク位置の間隔と標準シンボル長とに基づいて前記受信信号の伸縮率を求める算出部と、
前記伸縮率に基づいて前記受信信号を補正する補正部と、
を備える信号処理装置。
【請求項2】
前記自己相関処理部は、
前記受信信号に対して畳み込み積分を行って前記自己相関係数を求める、
請求項1に記載の信号処理装置。
【請求項3】
前記自己相関処理部は、
少なくとも前記受信信号に周期的に挿入された信号とドップラー効果なしの場合のシンボルとを含むデータ範囲を前記受信信号から抜き出し、抜き出した前記データ範囲についてシフト量をゼロから前記周期的に挿入された信号の長さおよび前記標準シンボル長の合計の長さを超える範囲まで段階的に増加させた複数のデータを前記畳み込み積分に用いる、
請求項2に記載の信号処理装置。
【請求項4】
信号処理装置による信号処理方法であって、
受信信号の自己相関係数を求めるステップと、
前記自己相関係数のピーク位置を検出するステップと、
前記ピーク位置の間隔と標準シンボル長とに基づいて前記受信信号の伸縮率を求めるステップと、
前記伸縮率に基づいて前記受信信号を補正するステップと、
を有する信号処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音波または電波による無線通信を行う信号処理装置および信号処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線伝送波の変調および復調に、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM))方式が広く用いられている。従来、OFDM変調を用いた通信装置の一例として、位置変動に起因するドップラー効果による性能低下の防止機能を有する水中超音波通信装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に開示された通信装置は、送受波器間の位置変動に伴って受波信号が時間的に伸び縮みする割合である伸び縮み比率を検知する伸び縮み比率検知部と、受波信号を伸び縮み比率に応じてリサンプリング変換するリサンプリング部とを有する。伸び縮み比率検知部は、時間方向に周期的にスキャッタードパイロット(SP)が挿入されたサブキャリアを含むOFDM信号を時間領域から周波数領域に変換し、SPを用いてチャネル伝達関数を求め、チャネル伝達関数を逆高速フーリエ変換することで遅延プロファイルを求める。伸び縮み比率検知部は、遅延プロファイルをドップラー効果や反射等なしで伝搬した場合と比較することで、受波信号の伸び縮みを検知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6707737号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ドップラー効果が大きくなると、サブキャリア周波数におけるサブキャリアの電力スペクトルの値が最大値からずれて減少する。この状況はSPを含むサブキャリアにも発生する。そのため、従来の通信装置において、SPを含むサブキャリアの電力スペクトルが小さくなるとSN比が低下してしまう。その結果、ドップラー効果による波形の伸び縮み比率の推定精度が悪化し、受信信号へのドップラー効果による影響を低減するドップラー補正の処理精度が低下するという問題があった。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、伝送される信号へのドップラー効果による影響が大きくなっても、ドップラー補正の処理精度の低下を抑制できる信号処理装置および信号処理方法を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る信号処理装置は、受信信号の自己相関係数を求める自己相関処理部と、前記自己相関係数のピーク位置を検出するピーク位置検出部と、前記ピーク位置の間隔と標準シンボル長とに基づいて前記受信信号の伸縮率を求める算出部と、前記伸縮率に基づいて前記受信信号を補正する補正部と、を備えるものである。
【0008】
本発明に係る信号処理方法は、信号処理装置による信号処理方法であって、受信信号の自己相関係数を求めるステップと、前記自己相関係数のピーク位置を検出するステップと、前記ピーク位置の間隔と標準シンボル長とに基づいて前記受信信号の伸縮率を求めるステップと、前記伸縮率に基づいて前記受信信号を補正するステップと、を有するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ドップラー効果によって周波数のずれたサブキャリアの情報を用いないで、自己相関係数のピーク値の間隔からドップラー効果に起因する受信信号の伸縮率が検出される。そのため、サブキャリアの電力スペクトルが予定される周波数からずれてSN比が低下しても、受信信号の波形の伸縮率の推定精度が低下することを抑制し、ドップラー補正の処理精度が低下することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係る信号処理装置が送波装置および受波装置である場合の一例を示す図である。
図2】実施の形態1に係る信号処理装置が送波装置である場合の一構成例を示すブロック図である。
図3】実施の形態1に係る信号処理装置が受波装置である場合の一構成例を示すブロック図である。
図4】比較例の信号処理装置が送波装置および受波装置である場合の一例を示す図である。
図5図4に示した比較例の送波装置の構成を示すブロック図である。
図6図5に示したSP・CP挿入処理部による処理後のデータ構造の一例を示す図である。
図7図5に示したGI挿入処理部によるGIの挿入方法を表す図である。
図8図5に示したプリアンブル挿入処理部から出力されるベースバンド信号の全体構造を表す図である。
図9図4に示した比較例の受波装置の構成を示すブロック図である。
図10図9に示したデータ先頭検出処理部の動作を説明するための図である。
図11図9に示した伸縮率検出処理部の動作を説明するための図である。
図12図9に示したリサンプリング部による処理を説明するための図である。
図13】ドップラー効果によってサブキャリアの電力スペクトルが変位する様子を模式的に示す図である。
図14】実施の形態1に係る受波装置の要部の動作手順を示すフローチャートである。
図15】実施の形態1に係る受波装置における二次変調処理前のデータ構造の一例を示す図である。
図16図3に示した自己相関処理部の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、音波または電波による無線通信において、媒体中のキャリアの伝搬速度に対して送波側と受波側との間の相対速度が速く、強いドップラー効果が生じている場合でも、受信した信号からドップラー効果による影響を適正に除去するものである。具体的には、本発明の信号処理装置は、自己相関を応用したドップラー補償方法によって、受信信号を適正に補正するものである。以下に、本発明の信号処理装置の実施の形態を説明する。
【0012】
実施の形態1.
本実施の形態1においては、本発明の信号処理装置が無線通信で伝送する信号がマルチキャリア方式で伝送される信号、例えば、OFDM信号の場合で説明する。
【0013】
(本実施の形態1の信号処理装置の概要)
図1は、実施の形態1に係る信号処理装置が送波装置および受波装置である場合の一例を示す図である。本実施の形態1の信号処理装置は、送信したいデータを無線信号波に変調して送波する送波装置1、または、送波装置1から無線信号波を受波し、無線信号波をデータに復調する受波装置2である。送波装置1から伝送路3を介して受波装置2に無線信号が伝搬する。伝送路3は、水または空気に形成される無線伝送路である。本実施の形態1の信号処理装置について、無線信号を送波する側の装置と無線信号を受波する側の装置とに分けて説明するが、信号処理装置は、送波装置1および受波装置2が一体になった構成であってもよい。
【0014】
送波装置1と受波装置2との間の相対運動で生じたドップラー効果によって伝送路3において信号波が歪んでも、受波装置2は、信号波の歪みを推定し、信号波の歪みを補正して、ドップラー効果による影響がない信号波に正しく復調する。
【0015】
図2は、実施の形態1に係る信号処理装置が送波装置である場合の一構成例を示すブロック図である。送波装置1は、OFDM変調処理部11と、アップコンバート処理部12と、デジタル/アナログ変換処理部13と、送波器14とを有する。OFDM変調処理部11は、一次変調処理部31と、CP挿入処理部32と、二次変調処理部33と、GI挿入処理部34と、プリアンブル挿入処理部35とを有する。
【0016】
図3は、実施の形態1に係る信号処理装置が受波装置である場合の一構成例を示すブロック図である。受波装置2は、受波器21と、アナログ/デジタル変換処理部22と、ダウンコンバート処理部23と、LPF(Low Pass Filter)24と、データ先頭検出処理部25と、伸縮率検出処理部26と、リサンプリング部27と、OFDM復調処理部28とを有する。伸縮率検出処理部26は、自己相関処理部41と、ピーク位置検出部42と、遅延時間検出処理部43とを有する。
【0017】
ここで、図1に示した送波装置1および受波装置2の構成について詳しく説明する前に、本実施の形態1の信号処理装置の特徴をより理解しやすくするために、比較例の信号処理装置について説明する。
【0018】
(比較例の信号処理装置の構成)
図4は、比較例の信号処理装置が送波装置および受波装置である場合の一例を示す図である。比較例の信号処理装置は、送信したいデータを無線信号波に変調して送波する送波装置101、または、送波装置101から無線信号波を受波し、無線信号波をデータに復調する受波装置102である。送波装置101から伝送路103を介して受波装置102に無線信号が伝搬する。
【0019】
図5は、図4に示した比較例の送波装置の構成を示すブロック図である。図5において、図2に示した構成と同等な構成に同一の符号を付している。送波装置1は、OFDM変調処理部111と、アップコンバート処理部12と、デジタル/アナログ変換処理部13と、送波器14とを有する。
【0020】
OFDM変調処理部111は、入力されたデジタルデータを信号波形に変換する。アップコンバート処理部12は、OFDM変調処理部111から入力される信号波形の周波数を無線信号の伝送周波数までアップコンバートする。デジタル/アナログ変換処理部13は、アップコンバート処理部12から入力されるデジタル波形をアナログ波形の信号に変換する。送波器14は、デジタル/アナログ変換処理部13から入力されるアナログ波形の信号を無線信号波として受波装置102に送信する。
【0021】
OFDM変調処理部111は、一次変調処理部31と、SP・CP挿入処理部132と、二次変調処理部33と、GI挿入処理部34と、プリアンブル挿入処理部35とを有する。一次変調処理部31、SP・CP挿入処理部132、二次変調処理部33、GI挿入処理部34およびプリアンブル挿入処理部35の各構成を、詳しく説明する。
【0022】
一次変調処理部31は、「0」および「1」の情報で表されるデジタルデータを信号波形の位相・振幅データに変換する。式(1)は、2進数で表される「1001」のデジタルデータを位相φと振幅aとに変換した例である。
【0023】
【数1】
【0024】
デジタルデータ「1001」と同様にして、式(2)は、0番目のデジタルデータ「0101」を位相φと振幅aに変換し、n番目のデジタルデータ「1000」を位相φと振幅aとに変換した例を示す。一次変調処理部31は、連続するデジタルデータ「0101・・・1000・・・」を、式(2)に示すように、連続する、位相φと振幅aとのデータ列に変換する。
【0025】
【数2】
【0026】
SP・CP挿入処理部132は、一次変調処理部31によって位相と振幅とに変換されたデータ列に対して周期的に、SPおよびコンティニュアスパイロット(CP)と称される既知値の振幅および位相のデータを挿入する。SPおよびCPは、受波装置102において、ドップラー効果の推定処理、相殺処理および位相補償処理に用いられる。
【0027】
図6は、図5に示したSP・CP挿入処理部による処理後のデータ構造の一例を示す図である。図6の縦軸は周波数であり、横軸は時間である。図6において、白丸印は伝送されるデータを表し、黒丸印はSPを表し、白三角印はCPを表す。
【0028】
図6に示すように、周期的にSPとCPとが挿入されたデータ列は、時間軸の左から右に過去から未来、周波数軸の下から上に低周波数から高周波数の順序で並べられる。この図で示している周波数は、二次変調処理部33で使われる、アップコンバート前の周波数で、図6の横一列のデータの組は、無線信号のうち、ある決まった周波数帯域を使って伝送される。この横一列のデータの組は、「サブキャリア」と称される。図6は、(8N+1)個のサブキャリアを用いるデータ構造の例を示し、SPもCPも含まないデータのみからなるサブキャリア51と、SPとCPを含み、データを含まないサブキャリア52とからなる。
【0029】
図6において、(8N+1)個のサブキャリアによって送波装置101から同時に送信される縦一列のデータの組は、「シンボル」と称される。図6に示すデータ構造は、データとCPとを含む複数のシンボルの間に、4周期ごとにデータとSPを含むシンボル54が現れる。図6においては、符号53は、データとCPとを含むシンボルの一例を示す。縦一列のデータの組の番号を示す欄55において、データとSPを含むシンボル54が現れる番号を太字で示す。
【0030】
二次変調処理部33は、図6に示されたSPとCPを挿入したデータの全体をデジタル波形に変換する。図6において、ある時刻のシンボルをA’=a’jφ’n(n=-4N,・・・,0,・・・,4N)とする。ここで、「 ’」は一次変調で得たデータA=ajφnにパイロットデータ(CP、SP)を挿入して得た新しいデータ列であることを意味する。つまり、P,A,A,A,P,A,A,A,P,・・・→A’,A’,A’,A’,A’,A’,A’,A’,A’,・・・(Pはパイロットデータを意味する)とする。二次変調処理後のデジタル波形は、式(3)で表される。
【0031】
【数3】
【0032】
ここで、δfをサブキャリア間の周波数間隔とし、f=nδfをサブキャリア周波数とする。OFDMにおけるサンプリング周波数f≡(8N+1)δf周波数によって、サンプリング時間間隔をΔt=1/fと書くと、t=kΔtは離散化時刻である。式(3)は、シンボルデータA’に対するIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)になっている。
【0033】
GI挿入処理部34は、式(3)に示す二次変調処理後の信号波形に対して、信号伝送でマルチパスに対処するためのガードインターバル(GI)を挿入する。
【0034】
図7は、図5に示したGI挿入処理部によるGIの挿入方法を表す図である。GI挿入処理部34は、式(3)に示した二次変調処理後の1シンボル相当の波形56に対して、その後端の一部57をコピーして、シンボル波形56とシンボル波形56に先行するシンボル波形56’との間に、GI58を挿入する。これにより、例えば、コピーした波形データを表す離散値の個数をmとすると、遅延時間T=mΔtまでのマルチパスの影響を除去して、正しいデータ伝送を行うことができる。
【0035】
図8は、図5に示したプリアンブル挿入処理部から出力されるベースバンド信号の全体構造を表す図である。プリアンブル挿入処理部35は、元のシンボル波形61にGI62を挿入したシンボル波形データ63を、図6に示した構造にしたがって、(4M+1)個結合した信号部分64に対して、プリアンブル65を結合する。プリアンブルは、受波装置102において、データの先頭位置を検出するために用いられる既知の波形である。
【0036】
アップコンバート処理部12は、ベースバンド波形B’にプリアンブルおよびGIを挿入して生成されたシンボルデータB’’を、式(4)によって、キャリア周波数fにアップコンバートする。式(4)において、Wは、アップコンバート後の信号波形である。
【0037】
【数4】
【0038】
デジタル/アナログ変換処理部13は、アップコンバート後の離散的なデジタル波形Wを連続的なアナログ波形W(t)に変換する。送波器14は、アナログ波形W(t)を無線信号波に変換して受波装置102に送信する。
【0039】
図9は、図4に示した比較例の受波装置の構成を示すブロック図である。図9において、図3に示した構成と同等な構成に同一の符号を付している。
【0040】
受波装置102は、受波器21と、アナログ/デジタル変換処理部22と、ダウンコンバート処理部23と、LPF24と、データ先頭検出処理部25と、伸縮率検出処理部126と、リサンプリング部27と、OFDM復調処理部28とを有する。
【0041】
アナログ/デジタル変換処理部22は、受波器21が受信したアナログ波の無線信号波をデジタル波形データに変換する。ダウンコンバート処理部23は、デジタル波形データをベースバンドにダウンコンバートする。LPF24は、ダウンコンバート処理部23から入力されるベースバンド波形から高調波を除去する。
【0042】
データ先頭検出処理部25は、データの開始位置を決定する。伸縮率検出処理部126は、データの開始位置を基準として、ドップラー効果の影響で生じた伸縮率を検出する。リサンプリング部27は、SPが除去された信号波形に対して、その伸縮率を相殺する。OFDM復調処理部28は、リサンプリング部27によってリサンプリング処理が行われた信号波形をデジタルデータに復調する。
【0043】
ダウンコンバート処理部23は、式(5)に示すように、デジタル波形データをキャリア周波数からベースバンド周波数にダウンコンバートする。
【0044】
【数5】
【0045】
ここで、「」の記号は、ドップラー効果の影響による変調を含む、受波装置102の信号波形であることを表す。なお、文書中においては、表記の制約上、「」の記号をパラメータの表記の後に記載する。ドップラー効果がない場合、ダウンコンバート処理は、式(6)に示すようになる。
【0046】
【数6】
【0047】
受波装置102においてダウンコンバートして得られたデータは、送波装置101のアップコンバート処理部12によるアップコンバート処理前のデータと、fの高調波の差しかない。fの高調波はLPF24によって除去され、式(5)に示す処理によって、最終的に送波装置101と同じシンボルデータB’’のみが復調される。
【0048】
図10は、図9に示したデータ先頭検出処理部の動作を説明するための図である。図10において、ベースバンド波形71とプリアンブルのサンプル波形72との相関をグラフ73に示す。サンプル波形72は、送波装置101が保持するプリアンブル65と波形は同じだが、受波装置102が保持するものである。データ先頭検出処理部25は、ピーク位置74からプリアンブルのサンプル波形72の長さ分ずれた位置をデータの開始位置75とする。
【0049】
ここで、受波装置102のベースバンド波形71をB’’ とし、プリアンブルのサンプル波形72をP(k=0,・・・,N-1)とすると、これらの相関関数Sは、式(7)で表される。
【0050】
【数7】
【0051】
相関関数は、ベースバンド波形内のプリアンブルとサンプルプリアンブルの波形がちょうど重なる位置74でピークを持つ。プリアンブルを除いたデータの開始位置は、そこからプリアンブル長N後方で、サンプリング間隔をδtとすると、開始位置までの時間差T=Nδtの位置がデータの開始位置75となる。
【0052】
図9に示した伸縮率検出処理部126の構成を説明する。伸縮率検出処理部126は、FFT(Fast Fourier Transform)処理部141と、SP抽出処理部142と、IFFT処理部143と、ピーク位置検出部144と、遅延時間検出処理部145とを有する。FFT処理部141、SP抽出処理部142、IFFT処理部143、ピーク位置検出部144および遅延時間検出処理部145の各構成について、説明する。
【0053】
FFT処理部141は、データ先頭検出処理部25で検出されたデータの開始位置がk=0になるように、kをシフトしたB’’ を用いて、式(8)に示す処理を行う。C’ は、図6のシンボルに相当するデータだが、ドップラー効果の影響を含んでいる。
【0054】
【数8】
【0055】
SP抽出処理部142は、式(9)に示すように、SPに相当するデータを抽出する。
【0056】
【数9】
【0057】
また、SP抽出処理部142は、C’-4N ~C’4N からSPに相当するデータを4つ飛びに(2N+1)個のデータを抽出して、名前と番号を振り直してS (r=-N~+N)とする操作を行い、同時に、式(10)に示すように、4つ飛びから外れた6N個のデータを抽出して、同様の名前と番号とを振り直す。
【数10】
【0058】
式(10)に示すS’r’ (r=1~6N)は、SPを除去した後のベースバンド波形であり、図9中のデータ伝送経路146によって、リサンプリング部27に出力される。
【0059】
リサンプリング部27は、抽出されたSPの値S を、伝送前のSPの値S(r=-N,・・・,N)で除算したs =S /Sと、式(9)でSP以外のデータを除外したことによる不足に0パディング、つまり、式(11)に示すように処理する。IFFT処理部143は、IFFT処理することで、式(12)のインパルス応答Iが得られる。
【0060】
【数11】
【0061】
【数12】
【0062】
式(12)に示すインパルス応答を用いて、各シンボルの伸縮率を算出する方法を、図11を参照して説明する。図11は、図9に示した伸縮率検出処理部の動作を説明するための図である。ドップラー効果を含まない信号波81については、式(12)に示すインパルス応答Iの絶対値|I|のグラフ82に現れるGI+シンボル毎の鋭いピーク83の間隔84は、T=T+Tとなる。ここで、TはGIの信号長であり、Tはシンボルの信号長である。
【0063】
一方、ドップラー効果を含む信号波181のインパルス応答の絶対値|I |のグラフ182に現れるGI+シンボル毎の鋭いピーク183の間隔184は、ドップラー効果による伸縮率βによって、T’=β(T+T)となる。遅延時間検出処理部145は、間隔84と間隔184との比から伸縮率β=T’/Tを算出する。
【0064】
リサンプリング部27は、SP抽出処理部142からデータ伝送経路146で出力された、SPを除去したベースバンド波形S’ を、遅延時間検出処理部145から出力されたβを用いて時間方向にβ-1倍することで、送波装置101におけるベースバンド波形と比較してドップラー伸縮のない状態に戻す。
【0065】
図12は、図9に示したリサンプリング部による処理を説明するための図である。図12は、一定の時間刻みでサンプリングされた波形91を波形92のように補間して、時間方向にβ-1倍して得た波形93を、再び同じ時間刻みでサンプリングした波形94を出力する。図12は、時間方向の長さTをβ-1Tとすることで、波形92が波形93に補正されることを表している。
【0066】
(比較例の信号処理装置の課題)
次に、図4図12を参照して説明した比較例の信号処理装置の課題について、説明する。媒体中のキャリアの伝搬速度に対して送波器14と受波器21との間の相対速度が速く、送波装置101から受波装置102への無線信号波がドップラー効果によってβ倍に伸縮する場合、周波数はf→f/βに変化する。このときの周波数fの変位は、式(13)で表される。
【0067】
【数13】
【0068】
比較例の受波装置102は、上述した構成および動作によって、式(13)に示す周波数fの変位を検出して補償する。しかしながら、伸縮率検出処理部126において、SP抽出処理部142がSPを抽出する際、SPの属するサブキャリア周波数に式(13)の変位が生じているにもかかわらず、変位が生じていることが考慮されていない。そのため、SPを待ち受けているサブキャリア周波数から実際にSPが含まれる周波数が大きく外れてしまった場合、伸縮率検出処理部126は、SPの情報をそのサブキャリアから取得することができず、ピーク位置検出部144が適正に動作できない。受波装置102がSPの情報を取得するためには、周波数のずれが十分小さくなければならず、SPの情報を取得可能な、送波装置101と受波装置102との間の相対速度は制約される。
【0069】
ドップラー効果による周波数変位Δfがサブキャリア間隔δfの半分を超えないという条件を仮定すると、サブキャリアnの周波数変位は、式(14)で表される。
【0070】
【数14】
【0071】
ここで、f=nδfを用いると、式(14)の不等号式を式(15)に書き換えることができる。
【0072】
【数15】
【0073】
δβを微小と仮定してβ-1→1+δβと置くと、δβ<(1/2n)の条件が得られる。この条件は、すべてのサブキャリアについて成立する必要がある。一例として、式(16)は、サブキャリアnがn=161の場合であるが、比較例の受波装置102の伸縮率検出処理部126が機能するための条件である。
【数16】
【0074】
水中音速を1500[m/s]とすると、式(16)は、4.7[m/s]程度の相対速度に相当する。つまり、比較例の受波装置102の伸縮率検出処理部126が機能するのは、送波器14と受波器21との間の相対速度が4.7[m/s]程度に制約される。
【0075】
図13は、ドップラー効果によってサブキャリアの電力スペクトルが変位する様子を模式的に示す図である。図13の縦軸は電力スペクトルであり、横軸は周波数である。図13において、ドップラー効果のない状態で周波数nδf301のサブキャリアnの電力スペクトルを太い破線で示し、その隣接サブキャリアの電力スペクトルを細い破線で示す。
【0076】
ドップラー効果のない状態でのサブキャリアnの電力スペクトルの最大値302は、ドップラー効果によって周波数が変位する。変位量304は、式(13)で与えられる。図13において、変位後のサブキャリアnの電力スペクトルを太い実線で示し、その隣接サブキャリアの電力スペクトルを細い実線で表している。
【0077】
ドップラー効果が大きくなると、サブキャリア周波数301におけるサブキャリアnの電力スペクトルは、最大値からずれて図13に示す電力量310だけ減少する。この状況は、全てのサブキャリアで同様である。このため、比較例においては、SPを含むサブキャリアの電力スペクトルが小さくなると、SN比が低下する。その結果、ドップラー効果による波形の伸縮率βの推定精度が悪くなり、ドップラー補正の処理精度が低下するという問題があった。
【0078】
(本実施の形態1の信号処理装置の構成の詳細)
この問題を、本実施の形態1の信号処理装置が解決することを説明する。はじめに、図1に示した送波装置1の構成について、図2および図5を参照しながら、比較例の送波装置101との違いを説明する。
【0079】
本実施の形態1における送波装置1は、SPを利用しないため、図5に示した送波装置101のSP・CP挿入処理部132が、図2に示すCP挿入処理部32に置き換えられた構成である。CP挿入処理部32は、一次変調処理部31において位相と振幅とに変換されたデータ列に対して周期的にCPを挿入する。図5に示したSP・CP挿入処理部132が図2に示したCP挿入処理部32に置き換えられたことにより、図5に示したOFDM変調処理部111が図2に示したOFDM変調処理部11となる。
【0080】
CP挿入処理部32による処理後のデータは、SP・CP挿入処理部132による処理後のデータよりも、SPの分だけデータが少なくなる。なお、アップコンバート処理部12、デジタル/アナログ変換処理部13および送波器14の構成は、図5を参照して説明した構成と同様になるため、その詳細な説明を省略する。
【0081】
次に、図1に示した受波装置2の構成について、図3および図9を参照しながら、比較例の受波装置102との違いを説明する。
【0082】
本実施の形態1における受波装置2は、図9に示した伸縮率検出処理部126が図3に示した伸縮率検出処理部26に置き換えられた構成である。伸縮率検出処理部126にデータ先頭検出処理部25から入力されるデータにSPが含まれているが、伸縮率検出処理部26にデータ先頭検出処理部25から入力されるデータにSPが含まれていないという違いがある。つまり、伸縮率検出処理部26の処理前のデータは、伸縮率検出処理部126の処理前のデータと比べて、SPの数だけデータが少ない。伸縮率検出処理部126はSPを用いて処理を行うが、伸縮率検出処理部26はSPを用いない処理を行う。そのため、伸縮率検出処理部26と伸縮率検出処理部126とは処理内容が異なる。
【0083】
図3に示したように、伸縮率検出処理部26は、自己相関処理部41、ピーク位置検出部42および遅延時間検出処理部43を有する。自己相関処理部41は、伸縮率検出処理部126に含まれるFFT処理部141、SP抽出処理部142およびIFFT処理部143が置き換わったものである。自己相関処理部41は、受信信号の自己相関係数を求める。図9に示したIFFT処理部143が、抽出されたSPについてのインパルス応答を出力するのに対し、自己相関処理部41は、ベースバンド波形の畳み込み演算結果を出力する。
【0084】
ピーク位置検出部42は、ピーク位置検出部144が置き換わったものである。ピーク位置検出部42は、自己相関係数のピーク位置を検出する。図9に示したピーク位置検出部144がSPについてのインパルス応答のピーク位置情報を出力するのに対し、ピーク位置検出部42は、自己相関係数のピーク位置情報を出力する。
【0085】
遅延時間検出処理部43は、遅延時間検出処理部145が置き換わったものである。遅延時間検出処理部43は、ピーク位置の間隔とドップラー効果なしのときのシンボル長である標準シンボル長とに基づいて、受信信号の伸縮率を求める算出部として機能する。図9に示した遅延時間検出処理部145がSPについてのインパルス応答のピーク位置情報による伸縮率の算出結果を出力するのに対し、遅延時間検出処理部43は、自己相関係数のピーク位置情報による伸縮率の算出結果を出力する。
【0086】
リサンプリング部27は、データ先頭検出処理部25からデータ伝送経路45を介して入力されるベースバンド波形を、遅延時間検出処理部43から入力される伸縮率にしたがって、ドップラー効果を相殺するように伸縮する。その結果、データ先頭検出処理部25から出力されるベースバンド波形は、送波側のベースバンド波形と比較して、ドップラー伸縮のない状態に戻される。リサンプリング部27は、遅延時間検出処理部43から出力される伸縮率に基づいて受信信号を補正する補正部として機能する。
【0087】
なお、受波器21、アナログ/デジタル変換処理部22、ダウンコンバート処理部23、LPF24と、データ先頭検出処理部25、リサンプリング部27およびOFDM復調処理部28の構成は、図9を参照して説明した構成と同様になるため、その詳細な説明を省略する。
【0088】
(本実施の形態1の信号処理装置の動作)
本実施の形態1の信号処理装置の動作を説明する。ここでは、本実施の形態1の信号処理装置が受波装置2の場合について説明する。図14は、実施の形態1に係る受波装置の要部の動作手順を示すフローチャートである。
【0089】
図15は、実施の形態1に係る受波装置における二次変調処理前のデータ構造の一例を示す図である。図15の縦軸は周波数であり、横軸は時間である。図15において、白丸印は伝送されるデータを表し、白三角印はCPを表す。図15に示すデータは、図3に示した伸縮率検出処理部26に入力されるものであるが、比較例の場合の図6に示したデータ構造と異なり、SPを含んでいない。SPは比較例の受波装置102において伸縮率検出処理で用いられていたが、本実施の形態1においては、比較例の方法とは異なる方法で伸縮率を検出するため、SPが不要になる。
【0090】
図16は、図3に示した自己相関処理部の動作を説明するための図である。図16は、自己相関処理部41がダウンコンバートされた信号波形401からドップラー伸縮率βを求めるまでの処理を表している。
【0091】
図14に示すステップS1において、自己相関処理部41は、受信信号の自己相関係数を求める。ステップS1の処理を、図16を参照して説明する。自己相関処理部41は、データ先頭検出処理部25からダウンコンバートされた信号波形401を受け取ると、プリアンブルを除いたNサンプルのデータ範囲410を用いて、畳み込み積分を行って自己相関係数を算出する。ここで、Nサンプルは、OFDMシンボルデータ402とそのシンボルデータの後端部403をコピーしたGI404とがデータ範囲410に含まれるように十分大きな値を用いる。自己相関係数Jは、式(17)に示すように、Nサンプルのデータ範囲410から抜き出したデータ411と、抜き出したデータ411をTだけシフトしたデータ411’とを用いて求められる。具体的には、データ411についてシフト量Tをゼロから範囲Rgまで段階的に増加させた複数のデータ411’を用いて自己相関係数Jが求められる。シフト量Tの範囲Rgは、自己相関係数のピークが検出できる範囲であればよい。例えば、シフト量Tの範囲Rgは、周期的に挿入された信号であるGIの長さおよび標準シンボル長の合計の長さを超える範囲であればよいが、自己相関係数のピークをノイズと明確に区別して検出するためには、周期的に挿入された信号であるGIの長さおよび標準シンボル長の合計より十分に長い範囲であるとよい。図16に示す範囲Rgは一例である。
【0092】
【数17】
【0093】
式(17)において、B’’ はデータ411に含まれる波形データであり、β’’[n-T] はデータ411をTだけずらした波形データ(式中の[n-T]は、基数をTとした剰余を意味する)である。シフトによって生じたデータの不足部分については、シフト前のデータ411に対して、時間的に未来にあたる部分412にゼロパディングを行いシフト後のデータ411’に対して、時間的に過去にあたる部分412’にゼロパディングを行う。ここまでが、自己相関処理部41による動作である。
【0094】
図16に示す、自己相関係数Jのグラフ421において、シフトなし(T=0)のときのピーク422と、シンボルの後端部424とそれに対応するGI425とが重なる位置でピーク423とが現れる。シフト量TをT=0から段階的に増加させてピーク423が現れるまで畳み込み積分が行われる。図14に示したステップS2において、ピーク位置検出部42は、自己相関係数のピーク位置を検出する。具体的には、ピーク位置検出部42は、図16に示したピーク422およびピーク423の位置を検出する。
【0095】
図14に示したステップS3において、遅延時間検出処理部43は、受信信号の伸縮率を求める。具体的には、遅延時間検出処理部43は、ピーク位置検出部42によって検出されたピーク422およびピーク423の位置に基づいて、ドップラー効果による波形の伸縮率βを求める。Tをドップラー効果なしのときの標準シンボル長とすると、ピーク423のピーク位置はT=βTとなり、β=T/Tがドップラー効果による波形伸縮率である。図14に示したステップS4において、伸縮率βに基づいて受信信号を補正する。具体的には、リサンプリング部27は、図9に示したように、一定の時間刻みでサンプリングされた波形91を波形92のように補間し、時間方向にβ-1倍して得た波形93を、再び同じ時間刻みでサンプリングした波形94を生成する。
【0096】
本実施の形態1の信号処理装置は、受信信号の自己相関係数を求める自己相関処理部41と、自己相関係数のピーク位置を検出するピーク位置検出部42と、ピーク位置の間隔と標準シンボル長とに基づいて前記受信信号の伸縮率を求める算出部と、前記伸縮率に基づいて前記受信信号を補正する補正部とを備える。本実施の形態1において、算出部は遅延時間検出処理部43であり、補正部はリサンプリング部27である。
【0097】
本実施の形態1によれば、ドップラー効果によって周波数のずれたサブキャリアの情報を用いないで、自己相関係数のピーク値の間隔からドップラー効果に起因する、受信信号の伸縮率が検出される。そのため、サブキャリアの電力スペクトルが予定される周波数からずれてSN比が低下しても、受信信号の波形の伸縮率βの推定精度が低下することを抑制し、ドップラー補正の処理精度が低下することを抑制できる。
【0098】
(本実施の形態の利用形態)
本実施の形態1は、無線伝送波の変調および復調の方式にOFDM信号を用いる場合で説明したが、OFDM信号の場合に限らない。本実施の形態1において、通信処理装置間で伝送される信号は、マルチパス対策のGIを備え、自己相関においてGIとGIをコピーした元のシンボル波形との間でピークが生じる信号波形であればよく、OFDM信号に限定されない。
【0099】
また、本実施の形態1において、シンボル長の伸縮の検出にGIのように元信号の一部をコピーしたものを使用したが、GIを使用する場合に限らない。例えば、既知の信号波形をシンボルとシンボルの間に常に挿入することで自己相関係数にピークを生じさせ、これらのピークの間隔によってシンボル長の伸縮を検出してもよい。
【符号の説明】
【0100】
1 送波装置
2 受波装置
3 伝送路
11 OFDM変調処理部
12 アップコンバート処理部
13 デジタル/アナログ変換処理部
14 送波器
21 受波器
22 アナログ/デジタル変換処理部
23 ダウンコンバート処理部
24 LPF
25 データ先頭検出処理部
26 伸縮率検出処理部
27 リサンプリング部
28 OFDM復調処理部
31 一次変調処理部
32 CP挿入処理部
33 二次変調処理部
34 GI挿入処理部
35 プリアンブル挿入処理部
41 自己相関処理部
42 ピーク位置検出部
43 遅延時間検出処理部
45 データ伝送経路
101 送波装置
102 受波装置
103 伝送路
111 OFDM変調処理部
126 伸縮率検出処理部
132 SP・CP挿入処理部
141 FFT処理部
142 SP抽出処理部
143 IFFT処理部
144 ピーク位置検出部
145 遅延時間検出処理部
146 データ伝送経路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16