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特開2024-142585医用画像表示装置、プログラム及び医用画像表示システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024142585
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】医用画像表示装置、プログラム及び医用画像表示システム
(51)【国際特許分類】
   G16H 30/00 20180101AFI20241003BHJP
   G16H 50/20 20180101ALI20241003BHJP
   A61B 6/00 20240101ALI20241003BHJP
   A61B 6/03 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
G16H30/00
G16H50/20
A61B6/00 360Z
A61B6/03 360T
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023054787
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長尾 健司
【テーマコード(参考)】
4C093
5L099
【Fターム(参考)】
4C093AA01
4C093AA22
4C093AA26
4C093CA15
4C093FF32
4C093FG04
4C093FH03
4C093FH07
4C093FH08
4C093FH09
5L099AA04
5L099AA26
(57)【要約】
【課題】医用画像を好適に読影できるようにする。
【解決手段】医用画像表示装置13は、第1のサーバー(医用画像管理装置12)に記憶された第1の医用画像を第1のビューアー(ローカルアプリ136a)により表示する表示部133と、第2のビューアー(WEBアプリ244)により表示可能な第2の医用画像を記憶する第2のサーバー(データ管理装置20)から、前記第1の医用画像に関連する前記第2の医用画像である関連医用画像を取得する取得部(制御部131)と、を備え、前記表示部133は、前記取得部により取得された前記関連医用画像を前記第1のビューアーにより表示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のサーバーに記憶された第1の医用画像を第1のビューアーにより表示する表示部と、
第2のビューアーにより表示可能な第2の医用画像を記憶する第2のサーバーから、前記第1の医用画像に関連する前記第2の医用画像である関連医用画像を取得する取得部と、を備え、
前記表示部は、前記取得部により取得された前記関連医用画像を前記第1のビューアーにより表示する医用画像表示装置。
【請求項2】
前記表示部は、前記第1のビューアーにより、前記第1の医用画像及び前記関連医用画像を並べて表示する請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項3】
ユーザーが操作する操作部を備え、
前記表示部は、前記第2のビューアーにより前記関連医用画像を表示し、
前記取得部は、前記第2のビューアーにより前記関連医用画像を表示している場合に前記操作部からの指示に基づいて、前記関連医用画像を取得する請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項4】
前記取得部により取得された前記関連医用画像を前記第1のサーバーに記憶させる保存部を備え、
前記保存部は、前記関連医用画像を前記第1のサーバーに記憶させてから所定時間経過後に前記第1のサーバーに記憶された前記関連医用画像を削除する請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項5】
前記保存部は、前記第1の医用画像の被写体である患者の第1の患者情報、及び前記関連医用画像の被写体である患者の第2の患者情報に共通の識別情報を付加する請求項4に記載の医用画像表示装置。
【請求項6】
前記保存部は、前記第1の患者情報または前記第2の患者情報が変更された場合に前記共通の識別情報を無効化する請求項5に記載の医用画像表示装置。
【請求項7】
前記第1の医用画像は、第1の施設で生成された医用画像であり、
前記第2の医用画像は、第2の施設で生成された医用画像である請求項1から6のいずれか一項に記載の医用画像表示装置。
【請求項8】
医用画像表示装置のコンピューターを、
第1のサーバーに記憶された第1の医用画像を第1のビューアーにより表示部に表示させる表示制御部、
第2のビューアーにより表示可能な第2の医用画像を記憶する第2のサーバーから、前記第1の医用画像に関連する前記第2の医用画像である関連医用画像を取得する取得部、として機能させ、
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記関連医用画像を前記第1のビューアーにより表示させるプログラム。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記第1のビューアーにより、前記第1の医用画像及び前記関連医用画像を並べて表示させる請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記第2のビューアーにより前記関連医用画像を表示させ、
前記取得部は、前記第2のビューアーにより前記関連医用画像を表示している場合にユーザーにより操作される操作部からの指示に基づいて、前記関連医用画像を取得する請求項8に記載のプログラム。
【請求項11】
前記コンピューターを、前記取得部により取得された前記関連医用画像を前記第1のサーバーに記憶させる保存部として機能させ、
前記保存部は、前記関連医用画像を前記第1のサーバーに記憶させてから所定時間経過後に前記第1のサーバーに記憶された前記関連医用画像を削除する請求項8に記載のプログラム。
【請求項12】
前記保存部は、前記第1の医用画像の被写体である患者の第1の患者情報、及び前記関連医用画像の被写体である患者の第2の患者情報に共通の識別情報を付加する請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記保存部は、前記第1の患者情報または前記第2の患者情報が変更された場合に前記共通の識別情報を無効化する請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記第1の医用画像は、第1の施設で生成された医用画像であり、
前記第2の医用画像は、第2の施設で生成された医用画像である請求項8から13のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項15】
第1のビューアーにより表示可能な第1の医用画像を記憶する第1のサーバーと
第2のビューアーにより表示可能な第2の医用画像を記憶する第2のサーバーと、
医用画像を表示する医用画像表示装置と、を備え、
前記医用画像表示装置は、
前記第1のサーバーに記憶された前記第1の医用画像を前記第1のビューアーにより表示する表示部と、
前記第2のサーバーから、前記第1の医用画像に関連する前記第2の医用画像である関連医用画像を取得する取得部と、を備え、
前記表示部は、前記取得部により取得された前記関連医用画像を前記第1のビューアーにより表示する医用画像表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像表示装置、プログラム及び医用画像表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医用画像表示装置は、自医療施設で撮影した医用画像を、自医療施設内のシステムで実行するローカルアプリケーションにより表示部に表示する。以下、アプリケーションをアプリと記す。医用画像表示装置は、他医療施設で撮影した医用画像を、インターネットを介して参照用のWEBアプリにより表示部に表示する。
自医療施設で撮影した医用画像と他医療施設で撮影した医用画像とを比較読影する場合を説明する。この場合、ユーザーは、ローカルアプリ及びWEBアプリである二つの異なるビューアーを利用する必要がある。そのため、比較読影がしにくいという課題がある。
【0003】
特許文献1は、上記比較読影がしにくいという課題に対し、次の技術を開示する。具体的には、複数のアプリがそれぞれ生成した医療画像を取得し、取得した複数の医療画像をまとめて一つの統合ビューアー上に表示する技術である。
特許文献1が開示する技術は、複数のアプリがそれぞれ生成した医療画像を統合ビューアー上に並べて表示できるため、比較読影がしにくいという課題を解決できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-114695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術において、ユーザーは、各アプリ上ではなく、統合ビューアー上で所定の操作をして医用画像の読影をする。当該所定の操作は、読影の際に行うリアルタイムの階調処理や拡大縮小等の操作である。
したがって、ユーザーは、操作に慣れている自医療施設のローカルアプリではなく、操作に慣れていない統合ビューアー上で読影する。そのため、読影の効率が悪いという問題がある。
また、ユーザーは、読影をする際に、各アプリ独自の操作や機能を利用できないという問題もある。当該各アプリ独自の操作や機能は、3Dビューアーでの表示及び操作、整形アノテーション、骨塩定量等の複雑な操作を要する機能である。
【0006】
本発明は、上記の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、医用画像を好適に読影できる医用画像表示装置、プログラム及び医用画像表示システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の医用画像表示装置は、
第1のサーバーに記憶された第1の医用画像を第1のビューアーにより表示する表示部と、
第2のビューアーにより表示可能な第2の医用画像を記憶する第2のサーバーから、前記第1の医用画像に関連する前記第2の医用画像である関連医用画像を取得する取得部と、
を備え、
前記表示部は、前記取得部により取得された前記関連医用画像を前記第1のビューアーにより表示する。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像表示装置において、
前記表示部は、前記第1のビューアーにより、前記第1の医用画像及び前記関連医用画像を並べて表示する。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像表示装置において、
ユーザーが操作する操作部を備え、
前記表示部は、前記第2のビューアーにより前記関連医用画像を表示し、
前記取得部は、前記第2のビューアーにより前記関連医用画像を表示している場合に前記操作部からの指示に基づいて、前記関連医用画像を取得する。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像表示装置において、
前記取得部により取得された前記関連医用画像を前記第1のサーバーに記憶させる保存部と、を備え、
前記保存部は、前記関連医用画像を前記第1のサーバーに記憶させてから所定時間経過後に前記第1のサーバーに記憶された前記関連医用画像を削除する。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の医用画像表示装置において、
前記保存部は、前記第1の医用画像の被写体である患者の第1の患者情報、及び前記関連医用画像の被写体である患者の第2の患者情報に共通の識別情報を付加する。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の医用画像表示装置において、
前記保存部は、前記第1の患者情報または前記第2の患者情報が変更された場合に前記共通の識別情報を無効化する。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の医用画像表示装置において、
前記第1の医用画像は、第1の施設で生成された医用画像であり、
前記第2の医用画像は、第2の施設で生成された医用画像である。
【0014】
請求項8に記載のプログラムは、
第1のサーバーに記憶された第1の医用画像を第1のビューアーにより表示部に表示させる表示制御部、
第2のビューアーにより表示可能な第2の医用画像を記憶する第2のサーバーから、前記第1の医用画像に関連する前記第2の医用画像である関連医用画像を取得する取得部、として機能させ、
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記関連医用画像を前記第1のビューアーにより表示させる。
【0015】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記表示制御部は、前記第1のビューアーにより、前記第1の医用画像及び前記関連医用画像を並べて表示させる。
【0016】
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記表示制御部は、前記第2のビューアーにより前記関連医用画像を表示させ、
前記取得部は、前記第2のビューアーにより前記関連医用画像を表示している場合にユーザーにより操作される操作部からの指示に基づいて、前記関連医用画像を取得する。
【0017】
請求項11に記載の発明は、請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記コンピューターを、前記取得部により取得された前記関連医用画像を前記第1のサーバーに記憶させる保存部として機能させ、
前記保存部は、前記関連医用画像を前記第1のサーバーに記憶させてから所定時間経過後に前記第1のサーバーに記憶された前記関連医用画像を削除する。
【0018】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記保存部は、前記第1の医用画像の被写体である患者の第1の患者情報、及び前記関連医用画像の被写体である患者の第2の患者情報に共通の識別情報を付加する。
【0019】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のプログラムにおいて、
前記保存部は、前記第1の患者情報または前記第2の患者情報が変更された場合に前記共通の識別情報を無効化する。
【0020】
請求項14に記載の発明は、請求項8から13のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記第1の医用画像は、第1の施設で生成された医用画像であり、
前記第2の医用画像は、第2の施設で生成された医用画像である。
【0021】
請求項15に記載の医用画像表示システムは、
第1のビューアーにより表示可能な第1の医用画像を記憶する第1のサーバーと、
第2のビューアーにより表示可能な第2の医用画像を記憶する第2のサーバーと、
医用画像を表示する医用画像表示装置と、を備え、
前記医用画像表示装置は、
前記第1のサーバーに記憶された前記第1の医用画像を前記第1のビューアーにより表示する表示部と、
前記第2のサーバーから、前記第1の医用画像に関連する前記第2の医用画像である関連医用画像を取得する取得部と、を備え、
前記表示部は、前記取得部により取得された前記関連医用画像を前記第1のビューアーにより表示する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、医用画像を好適に読影できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施形態における医用画像表示システムのシステム構成図である。
図2】医用画像表示装置の機能的構成を示すブロック図である。
図3】データ管理装置の機能的構成を示すブロック図である。
図4】関連患者保存処理を示すラダーチャートである。
図5】医用画像表示処理を示すフローチャートである。
図6】検査リストが表示されたワークリストの一例を示す図である。
図7】医用画像が表示された第1画像表示画面の一例である。
図8】関連患者リストの一例を示す図である。
図9】関連患者の検査リストの一例を示す図である。
図10】第1画像表示画面及び第2画像表示画面の一例を示す図である。
図11】関連患者の医用画像が表示された第1画像表示画面の一例である。
図12】変形例の関連患者保存処理を示すラダーチャートである。
図13】変形例の医用画像表示処理を示すフローチャートである。
図14】変形例の検査リストが表示されたワークリストの一例を示す図である。
図15】変形例の関連患者リストの一例を示す図である。
図16】変形例の検査リストが表示されたワークリストの一例を示す図である。
図17】変形例の検査リストの一例を示す図である。
図18】変形例の検査リストの一例を示す図である。
図19】変形例の共通ID設定画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[医用画像表示システム]
図1に、医用画像表示システム1の構成を示す。
医用画像表示システム1は、複数の医療施設A、B、…Xの撮影装置11、医用画像管理装置12、医用画像表示装置13を備える。当該医用画像管理装置12は、第1のサーバーである。
医用画像表示システム1は、データ管理装置20を備える。当該データ管理装置20は、第2のサーバーである。
【0025】
医用画像表示システム1を構成する各装置は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等の通信ネットワークNを介して接続される。
医用画像表示システム1を構成する各装置は、HL7(Health Level Seven)やDICOM(Digital Image and Communications in Medicine)規格に準じている。そのため、各装置間の通信は、HL7やDICOMに則って行われる。
【0026】
〔撮影装置〕
撮影装置11は、例えばX線撮影装置(DR、CR)、超音波診断装置(US)、CT、MRI等の画像生成装置である。
撮影装置11は、不図示のRIS(Radiology Information System;放射線科情報システム)等から送信された検査オーダー情報を受信する。撮影装置11は、当該検査オーダー情報に基づいて、患者の検査対象部位を被写体として撮影して、医用情報としての医用画像を生成する。
【0027】
撮影装置11が生成した医用画像には、例えば画像ファイルのヘッダーに、DICOM規格に則って、付帯情報(患者情報、検査情報、画像ID等)が書き込まれる。付帯情報が付帯された医用画像は、不図示のコンソール等を介して、医用画像管理装置12に送信される。コンソールから画像解析装置に医用画像を送信して、所定の解析処理が実行された解析画像を医用画像管理装置12に送信する構成としてもよい。
【0028】
〔医用画像管理装置〕
医用画像管理装置12は、例えば、PACS(Picture Archiving and Communication System;画像保存通信システム)を構成するサーバーである。
医用画像管理装置12は、撮影装置11から医用画像を受信する。次に、医用画像管理装置12は、当該医用画像に患者情報、検査情報、医用画像の画像ID及び医療施設の施設ID等を対応付けてデータベースに記憶する。次に、医用画像管理装置12は、当該記憶した医用画像のコピーをデータ管理装置20に送信する。
【0029】
〔医用画像表示装置〕
医用画像表示装置13は、指定した検査で撮影された医用画像を表示する装置である。
図2に、医用画像表示装置13の機能的構成を示すブロック図を示す。
医用画像表示装置13は、制御部131、操作部132、表示部133、通信部134、RAM(Random Access Memory)135及び記憶部136等を備える。医用画像表示装置13の各部は、バス137により接続されている。
【0030】
制御部131は、CPU(Central Processing Unit)等を備える。
制御部131は、記憶部136に記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出して、RAM135内に形成されたワークエリアに展開する。制御部131は、当該プログラムに従って各部を制御する。
【0031】
操作部132は、カーソルキー、文字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備える。
操作部132は、キーボードに対するキー操作や、マウス操作により入力された指示信号を制御部131に出力する。
操作部132は、表示部133を覆うように形成されたタッチパネルを含む構成であってもよい。
【0032】
表示部133は、LCD(Liquid Crystal Display)等のモニターを備える。
表示部133は、制御部131から入力される表示信号の指示に従って、各種画面等を表示する。
【0033】
通信部134は、LANアダプター、ルーター及びTA(Terminal Adapter)等を備える。
通信部134は、通信ネットワークに接続された外部装置との間でデータの送受信を行う。
【0034】
RAM135は、ワークエリアを形成する。当該ワークエリアは、制御部131により実行制御される各種処理において、記憶部136から読み出された各種プログラム、入力若しくは出力データ及びパラメーター等を一時的に格納する。
【0035】
記憶部136は、ハードディスクや半導体の不揮発性メモリー等を備える。
記憶部136は、制御部131で実行されるシステムプログラムや各種処理プログラム、これらのプログラムの実行に必要なデータを記憶する。記憶部136は、例えば、Webブラウザーを実現するためのWebブラウザープログラム等を記憶している。
記憶部136は、関連患者保存処理プログラムP1及び医用画像表示処理プログラムP2等を記憶している。
【0036】
記憶部136は、ローカルビューアーアプリプログラム(以下、ローカルアプリ136a)を有する。
制御部131は、ローカルアプリ136aにより、医用画像管理装置12に記憶している医用画像を表示部133に表示させる。つまり、ローカルアプリ136a(第1のビューアー)は、医用画像管理装置12(第1のサーバー)に記憶された第1の医用画像を表示する。
医用画像表示装置13を操作するユーザーは、ローカルアプリ136aを利用して、当該医用画像を参照する。
【0037】
〔データ管理装置〕
データ管理装置20は、例えばクラウド環境に設けられた仮想装置である。
図3に、データ管理装置20の機能的構成を示すブロック図を示す。
データ管理装置20は、制御部21、通信部22、RAM23及び記憶部24等を備える。データ管理装置20の各部は、バス25により接続されている。
【0038】
制御部21は、CPU等を備える。
制御部21は、記憶部24に記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出して、RAM23内に形成されたワークエリアに展開する。制御部21は、当該プログラムに従って各部を制御する。
【0039】
通信部22は、LANアダプター、ルーター及びTA等を備える。
通信部22は、通信ネットワークNに接続された外部装置との間でデータの送受信を行う。
データ管理装置20は、通信部22により、通信ネットワークNを介して複数の医療施設の医用画像管理装置12及び医用画像表示装置13とそれぞれ接続する。
【0040】
RAM23は、ワークエリアを形成する。当該ワークエリアは、制御部21により実行制御される各種処理において、記憶部24から読み出された各種プログラム、入力若しくは出力データ及びパラメーター等を一時的に格納する。
【0041】
記憶部24は、ハードディスクや半導体の不揮発性メモリー等を備える。
記憶部24は、制御部21で実行されるシステムプログラムや各種処理プログラム、これらのプログラムの実行に必要なデータを記憶する。例えば、記憶部24は、Webサーバープログラム、及びWebサーバー上で動作するアプリケーションプログラム等を記憶している。制御部21は、Webサーバープログラムにより、外部機器に搭載されたWebブラウザーとHTTPプロトコルによる通信を行う。制御部21は、Webサーバープログラムにより、外部機器のWebブラウザーに各種Web画面を提供する。データ管理装置20は、Webサーバーとして機能する。上記外部機器は、例えば、医用画像表示装置13である。
【0042】
記憶部24は、各医療施設に対応した患者データベース241、検査データベース242及び医用画像データベース243等をそれぞれ備える。
データ管理装置20は、各医用画像管理装置12から受信した医用画像を、対応する医用画像データベース243に記憶する。
データ管理装置20は、各医用画像表示装置13からの通信に基づいて、各データベースのデータを医用画像表示装置13に送信する。
【0043】
患者データベース241は、複数の医療施設で実施された検査の対象である患者の患者情報を記憶している。
患者情報は、患者に関する情報である。患者情報は、患者ID、患者氏名、生年月日、年齢、性別等、住所及び電話番号等を含む。
【0044】
検査データベース242は、複数の医療施設で実施された検査の検査情報を記憶している。
検査情報は、検査に関する情報である。検査情報は、検査ID、患者の氏名(漢字・カナ・アルファベット)、生年月日、性別、医療施設の施設ID、検査日、モダリティ、撮影部位及び検査記述等を含む。
【0045】
医用画像データベース243は、複数の医療施設で実施された検査において、撮影装置11で撮影され、医用画像管理装置12から受信した医用画像を記憶する。医用画像データベース243は、医用画像ごとに患者情報、検査情報、シリーズ情報及び画像情報等を対応付けて格納する。
【0046】
シリーズ情報は、シリーズに関する情報である。シリーズ情報は、モダリティ(CT、MRI、DR、CR及びUS等)、シリーズインスタンスUID、検査部位、シリーズ番号及びシリーズ記述等を含む。シリーズインスタンスUIDは、シリーズを識別するための一意なIDである。シリーズ番号は、同一検査内におけるシリーズの順序を示す番号であり、表示順等に利用される場合がある。
【0047】
画像情報は、医用画像に関する情報である。画像情報は、画像番号、画像生成日時、撮影方向、撮影開始位置、画像タイプ及びファイルパス等を含む。画像番号は、同一シリーズ内の何番目の画像であるかを示す番号である。撮影開始位置は、CT、MRI等の検査において、検査(スキャン)が開始された位置を示す座標である。画像タイプは、CT、MRI等の検査において、スライス画像であるか、スカウト画像であるかを示す情報である。ファイルパスは、医用画像データベース243における医用画像の格納場所を示す情報である。
【0048】
記憶部24は、WEBビューアーアプリプログラム(以下、WEBアプリ244)を備える。
WEBアプリ244は、外部機器(例えば、医用画像表示装置13)に対して提供されるアプリである。制御部21は、WEBアプリ244により、医用画像表示装置13からの操作に応じて処理を実行し、処理結果を医用画像表示装置13に提供する。
具体的には、制御部21は、WEBアプリ244により、医用画像データベース243に記憶している医用画像を医用画像表示装置13に表示させる。つまり、WEBアプリ244(第2のビューアー)は、データ管理装置20(第2のサーバー)に記憶された第2の医用画像を表示する。
医用画像表示装置13を操作するユーザーは、WEBアプリ244を利用して、当該医用画像を参照する。
【0049】
<医用画像表示システムにおける動作>
次に、医用画像表示システム1における動作について説明する。
医用画像表示システム1の各装置は、図4に示す関連患者保存処理を実行する。
【0050】
(関連患者保存処理)
医療施設の撮影装置11は、患者の検査対象部位を撮影し、医用画像の画像データを生成する(ステップS1)。以下、ステップS1で撮影された患者を第1の患者と記す。ステップS1で生成された医用画像を第1の医用画像とも記す。
次に、撮影装置11は、施設内ネットワークを介して、付帯情報を含む医用画像を医用画像管理装置12に送信する(ステップS2)。
【0051】
医用画像管理装置12は、付帯情報を含む医用画像を受信すると、当該医用画像に各種情報を対応付けてデータベースに記憶する(ステップS3)。当該各種情報は、患者情報、検査情報、医用画像の画像ID及び医療施設の施設ID等である。
次に、医用画像管理装置12は、ステップS3で記憶した医用画像のコピーをデータ管理装置20に送信する(ステップS4)。
【0052】
データ管理装置20の制御部21は、通信部22を介して付帯情報を含む医用画像を受信する。制御部21は、受信した医用画像を医用画像データベース243に保存する。制御部21は、受信した医用画像の付帯情報から患者情報を取得し、患者データベース241に保存する。制御部21は、受信した医用画像の付帯情報から検査情報を取得し、検査データベース242に保存する(ステップS5)。
【0053】
次に、医用画像表示装置13の制御部131は、第1の患者の患者情報(第1の患者情報)と類似する関連患者の患者情報を患者データベース241から取得する。以下、当該関連患者の患者情報を第2の患者情報と記す。制御部131は、第2の患者情報に関連する情報である第2の患者関連情報を記憶部24から取得する(ステップS6)。
第2の患者情報は、第1の医用画像が生成された医療施設以外の医療施設で生成された医用画像に対応する患者情報である。
第2の患者情報は、絶対項目において第1の患者情報と一致している患者情報であり、且つ曖昧項目において第1の患者情報との類似度が所定閾値以上である患者情報である。当該所定閾値は予め設定されている。
絶対項目は、患者情報が含む患者の生年月日、性別である。
曖昧項目は、患者情報が含む患者名、患者の住所、電話番号等である。
第2の患者関連情報は、第2の患者情報に対応する検査情報、医用画像のサムネイル、曖昧項目における第1の患者情報との類似度等を含む。
【0054】
次に、制御部131は、ステップS6において取得した第2の患者情報及び第2の患者関連情報を医用画像管理装置12に保存し(ステップS7)、本処理を終了する。制御部131は、ステップS7において、第2の患者情報と第1の患者情報を対応付ける。
【0055】
次に、医用画像表示装置13の動作について説明する。図5は、医用画像表示装置13が実行する医用画像表示処理を示すフローチャートである。
医用画像表示装置13の制御部131は、操作部132を介して、ユーザーによりワークリストWLの表示を指示された際に当該医用画像表示処理を実行する。
【0056】
(医用画像表示処理)
制御部131は、医用画像管理装置12から、自施設で実施した検査の検査情報を取得する。制御部131は、取得した検査情報に基づいて検査リストをワークリストWL(図6参照)に表示する(ステップS11)。
図6においては、制御部131は、患者名が「佐藤」である検査リストをワークリストWLに表示している。
【0057】
次に、制御部131は、操作部132を介して、ワークリストWLに表示された検査のユーザーによる指定を受け付ける(ステップS12)。例えば図6においては、患者IDがPT-A002である「佐藤勝」の行が一度クリックされることで選択状態となっている。そして、当該選択状態において、再度同じ行をダブルクリックすることで当該検査が指定される。
【0058】
次に、制御部131は、ステップS12で指定された検査で撮影された医用画像を医用画像管理装置12から取得する。次に、制御部131は、取得した医用画像を含む第1画像表示画面V1(図7参照)をローカルアプリ136aを利用して表示部133に表示する(ステップS13)。
図7に示す例において、制御部131は、第1画像表示画面V1内の領域V1aにおいて、ステップS12で指定された検査で撮影された医用画像を表示する。
ステップS12で指定された検査における患者情報に対応付けられた第2の患者情報が医用画像管理装置12に保存されている場合を説明する。この場合、制御部131は、第1画像表示画面V1内に存在情報Eを表示する。存在情報Eは、ステップS12で指定された検査における患者情報に対応付けられた第2の患者情報が存在すること示す。存在情報Eは例えば文字を含むボタンであるが、これに限られない。存在情報Eは、例えば、所定の記号やマーク等であってもよい。
【0059】
次に、制御部131は、操作部132を介して、ユーザーによる存在情報Eのクリック操作を受け付ける。制御部131は、存在情報Eへのクリック操作を受け付けると、関連患者リスト(図8参照)をワークリストWLに表示する(ステップS14)。制御部131は、当該関連患者リストにおいて、第2の患者情報及び第2の患者関連情報を表示する。
図8に示す例において、制御部131は、第2の患者情報としての関連患者の患者ID、患者名、性別、生年月日を表示する。制御部131は、第2の患者関連情報としての施設コード(施設ID)を表示する。
制御部131は、関連患者リストにおいて、第2の患者情報としての関連患者の住所、電話番号等を表示してもよい。
制御部131は、関連患者リストにおいて、第2の患者関連情報としての関連患者に対応する検査情報、医用画像のサムネイル、曖昧項目における第1の患者情報との類似度等を表示してもよい。
【0060】
次に、制御部131は、操作部132を介して、関連患者リストに表示された関連患者におけるユーザーによる指定を受け付ける(ステップS15)。ユーザーは、ステップS12で指定した検査の対象である患者と同一と思われる患者を関連患者リストにおいて例えば、ダブルクリックで指定する。
次に、制御部131は、ステップS15で指定された関連患者を対象とする検査の検査情報を医用画像管理装置12から取得する。制御部131は、取得した検査情報に基づいて、ステップS15で指定された関連患者の検査リスト(図9参照)をワークリストWLに表示する(ステップS16)。
【0061】
次に、制御部131は、操作部132を介して、関連患者の検査リストに表示された検査におけるユーザーによる指定を受け付ける(ステップS17)。ユーザーは、関連患者の検査リストにおいて例えば、ダブルクリックで指定する。
次に、制御部131は、ステップS17で指定された関連患者の検査で撮影された医用画像を表示するための第2画像表示画面V2(図10参照)を、データ管理装置20から受信する。制御部131は、受信した第2画像表示画面V2を、WEBアプリ244を利用して表示部133に表示する(ステップS18)。
図10に示す例において、制御部131は、表示部133に第1画像表示画面V1及び第2画像表示画面V2を表示する。制御部131は、第2画像表示画面V2内の領域V2aにおいて、ステップS17で指定された検査で撮影された医用画像を表示する。
【0062】
次に、制御部131は、操作部132を介して、ユーザーによる所定操作を受け付ける(ステップS19)。当該所定操作は、第2画像表示画面V2に表示した関連患者の医用画像を、ローカルアプリ136aを利用して第1画像表示画面V1で表示する指示操作である。
当該指示操作は、例えば、第2画像表示画面V2内の領域V2aに表示された関連患者の医用画像を、第1画像表示画面V1内の領域V1bにドラッグアンドドロップする操作である。
当該指示操作は、第2画像表示画面V2内に設けられた「他アプリで表示」ボタンV2b(図10参照)のクリック操作であってもよい。
【0063】
次に、制御部131は、関連患者の医用画像及び当該医用画像のファイルパスを医用画像データベース243から受信する。当該関連患者の医用画像は、ステップS19において第1画像表示画面V1で表示する指示を受け付けた画像である。つまり、制御部131は、データ管理装置20(第2のサーバー)から関連患者の医用画像を取得する。当該関連患者の医用画像は、第1の医用画像に関連する第2の医用画像である関連医用画像である。制御部131は、取得部として機能する。取得部としての制御部131は、WEBアプリ244(第2のビューアー)により関連医用画像を表示している場合に操作部132からの指示に基づいて、関連医用画像を取得する。次に、制御部131は、受信した関連患者の医用画像及び当該医用画像のファイルパスを共有フォルダに保存する(ステップS20)。
共有フォルダは、医用画像管理装置12が備えてもよいし、医用画像表示装置13が備えてもよいし、データ管理装置20が備えてもよい。
共有フォルダは、医用画像表示装置13及びデータ管理装置20の両方から内部データの更新、削除が可能なフォルダである。
【0064】
次に、制御部131は、ステップS20で保存した関連患者の医用画像を、ローカルアプリ136aを利用して第1画像表示画面V1に表示し(ステップS21)、本処理を終了する。具体的には、制御部131は、共有フォルダから関連患者の医用画像を取得する。次に、制御部131は、関連患者の医用画像及びステップS12で指定された検査で撮影された医用画像を含む第1画像表示画面V1を生成し、表示部133に表示する。つまり、制御部131は、取得部として取得した関連患者の医用画像(関連医用画像)をローカルアプリ136a(第1のビューアー)により表示させる。制御部131は、表示制御部として機能する。
【0065】
図11に示す例において、制御部131は、第1画像表示画面V1内の領域V1aに、ステップS12で指定された検査で撮影された医用画像を表示する。制御部131は、第1画像表示画面V1内の領域V1bに、ステップS19において第1画像表示画面V1で表示する指示を受け付けた関連患者の医用画像を表示する。つまり、表示部133は、ローカルアプリ136a(第1のビューアー)により、第1の医用画像及び関連患者の医用画像(関連医用画像)を並べて表示する。
第1画像表示画面V1内の表示V1cは、領域V1bに表示した関連患者の医用画像は、自施設以外の医療施設(他施設)で生成されたこと示す。
【0066】
医用画像表示処理により、自施設で撮影した画像と、自施設以外の医療施設(他施設)で撮影した画像とを一つのアプリにおいて並べて比較読影できる。そのため、読影の効率を向上させることができる。
医用画像表示処理により、他施設で撮影した画像を自施設のローカルアプリ136aを利用して表示できる。これにより、ユーザーは、操作に慣れた自施設のローカルアプリ136aにおいて、所定の操作を実施して、他施設で撮影した画像を読影できる。ユーザーは、自施設のローカルアプリ136aにおいて、ローカルアプリ136a独自の操作や機能を利用して、他施設で撮影した画像を読影できる。
【0067】
[変形例]
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
本変形例における医用画像表示システムは、上記実施形態に示した医用画像表示システム1と同様の構成であるため、その構成については図示及び説明を省略する。
図12に、本変形例の関連患者保存処理のラダーチャートを示す。
【0068】
(変形例の関連患者保存処理)
医用画像表示システム1の各装置は、上記実施形態のステップS1~S5と同様のステップS1A~S5Aを実行する。
【0069】
次に、医用画像表示装置13の制御部131は、第2の患者情報を患者データベース241から取得する。制御部131は、第2の患者関連情報を記憶部24から取得する。制御部131は、第2の患者情報に対応する医用画像である関連患者の医用画像を医用画像データベース243から取得する(ステップS6A)。つまり、取得部としての制御部131は、関連患者の医用画像をデータ管理装置20(第2のサーバー)から取得する。当該関連患者の医用画像は、第1の医用画像に関連する第2の医用画像である関連医用画像である。
【0070】
次に、制御部131は、ステップS6Aにおいて取得した第2の患者情報、第2の患者関連情報及び関連患者の医用画像を医用画像管理装置12に保存し(ステップS7A)、本処理を終了する。つまり、制御部131は、取得部として取得した関連患者の医用画像(関連医用画像)を医用画像管理装置12(第1のサーバー)に記憶させる。制御部131は、保存部として機能する。
制御部131は、ステップS7Aにおいて、第1の患者情報と第2の患者情報に共通の識別情報である共通IDを付加する。つまり、保存部としての制御部131は、第1の医用画像の被写体である患者の第1の患者情報、及び関連医用画像の被写体である患者の第2の患者情報に共通の識別情報(共通ID)を付加する。
【0071】
制御部131は、医用画像管理装置12に保存した第2の患者情報、第2の患者関連情報及び関連患者の医用画像を、自施設で実施した検査のデータとは別に管理する。例えば、制御部131は、自施設で実施した検査リストを表示するワークリストにおいて第2の患者情報及び第2の患者関連情報を表示しない。
制御部131は、医用画像管理装置12に保存した第2の患者情報、第2の患者関連情報及び関連患者の医用画像を、自施設で実施した検査のデータを削除する期間よりも短い期間の経過後に削除する。例えば、制御部131は、保存してから1カ月経過したタイミングで第2の患者情報、第2の患者関連情報及び関連患者の医用画像を削除する。つまり、保存部としての制御部131は、関連患者の医用画像(関連医用画像)を医用画像管理装置12(第1のサーバー)に記憶させてから所定時間経過後に第1のサーバーに記憶された関連患者の医用画像を削除する。
制御部131は、自施設で実施した検査における患者情報と第2の患者情報とに同じ患者IDを付加しない。
【0072】
次に、図13に示す、本変形例の医用画像表示処理を説明する。
【0073】
(変形例の医用画像表示処理)
制御部131は、医用画像管理装置12から、自施設で実施した検査の検査情報を取得する。制御部131は、医用画像管理装置12から、ステップS7Aで保存した第2の患者情報に対応する検査情報を取得する。制御部131は、取得した検査情報に基づいて検査リストをワークリストWL(図14参照)に表示する(ステップS11A)。
図14においては、制御部131は、自施設の検査リストをワークリストWLに表示している。制御部131は、ワークリストWLにおいて、関連患者が存在する検査情報には、存在情報Fを表示する。存在情報Fは、ワークリストWLに表示された検査における患者情報に対応付けられた第2の患者情報が存在すること示す。存在情報Fは例えば文字を含むボタンであるが、これに限られない。存在情報Fは、例えば、所定の記号やマーク等であってもよい。
【0074】
制御部131は、操作部132を介して、ユーザーによる存在情報Fのクリック操作を受け付けると、図15に示す関連患者リストをワークリストWL上に表示する。
図15においては、制御部131は、関連患者の医用画像を医用画像管理装置12に保存済みである関連患者に取得「済」を表示する。制御部131は、関連患者の医用画像を取得していない関連患者に情報Gを表示する。情報Gは例えば文字を含むボタンであるが、これに限られない。情報Gは、例えば、所定の記号やマーク等であってもよい。
【0075】
制御部131は、操作部132を介して、ユーザーによる情報Gのクリック操作を受け付けると、当該関連患者の医用画像を医用画像データベース243から取得する。次に、制御部131は、取得した関連患者の医用画像を医用画像管理装置12に保存する。
【0076】
図16に、検査リストを表示するワークリストWLの別例を示す。
図16においては、制御部131は、ワークリストWLにおいて、自施設で実施した検査及び関連患者の検査の一覧を表示する。
制御部131は、ワークリストWLにおいて、検査を実施した施設名を表示する。これにより、ユーザーは、自施設の検査と関連患者の検査(他施設の検査)とを識別できる。
制御部131は、ワークリストWLにおいて、自施設の検査における患者情報及び第2の患者情報に付加した共通IDを表示する。
【0077】
図13に戻り、制御部131は、操作部132を介して、ワークリストWLに表示された自施設の検査のユーザーによる指定を受け付ける(ステップS12A)。
次に、制御部131は、上記実施形態のステップS13~S17と同様のステップS13A~S17Aを実行する。
【0078】
次に、制御部131は、ステップS17Aで指定された関連患者の検査で撮影された医用画像を含む第1画像表示画面V1を表示部133に表示する(ステップS21)。制御部131は、本処理を終了する。具体的には、制御部131は、医用画像管理装置12からステップS17Aで指定された関連患者の検査で撮影された医用画像を取得する。次に、制御部131は、取得した関連患者の医用画像及びステップS12Aで指定された検査で撮影された医用画像を含む第1画像表示画面V1を生成する。制御部131は、ローカルアプリ136aを利用して当該第1画像表示画面V1を表示部133に表示する。つまり、表示制御部としての制御部131は、取得部として取得した関連医用画像をローカルアプリ136a(第1のビューアー)により表示させる。
【0079】
次に、本変形例において、医用画像表示装置13の制御部131が実行する他施設更新処理を説明する。
上記関連患者保存処理ステップS7Aにおいて保存した第2の患者情報、または第2の患者関連情報のうちの検査情報が他施設において更新(変更)された場合を説明する。この場合、制御部131は、更新された第2の患者情報に付加した共通IDを無効化する。または、制御部131は、更新された検査情報に対応する第2の患者情報に付加した共通IDを無効化する。つまり、保存部としての制御部131は、第2の患者情報が変更された場合に共通ID(共通の識別情報)を無効化する。図17に、この場合の検査リストの例を示す。
【0080】
図17において、検査リストの一行目の検査は、自施設で実施した検査である。検査リストの二行目の検査は、更新されていない関連患者の検査である。検査リストの三行目の検査は、他施設で更新された関連患者の検査である。
制御部131は、他施設で更新された関連患者の検査にボタンH及びボタンIを表示する。
制御部131は、ユーザーによるボタンHのクリック操作を受け付けると、無効化した共通IDを再度有効化する。制御部131は、ユーザーによるボタンIのクリック操作を受け付けると、共通IDを削除する。当該共通IDは、他施設で更新された第2の患者情報、及び自施設の検査における患者情報に付加された共通IDである。
【0081】
次に、本変形例において、医用画像表示装置13の制御部131が実行する自施設更新処理を説明する。
上記関連患者保存処理ステップS7Aにおいて共通IDを付加した自施設の検査における患者情報または検査情報を自施設において更新(変更)した場合を説明する。この場合、制御部131は、更新した患者情報に付加した共通IDを無効化する。または、制御部131は、更新した検査情報に対応する患者情報に付加した共通IDを無効化する。つまり、保存部としての制御部131は、第1の患者情報が変更された場合に共通ID(共通の識別情報)を無効化する。当該第1の患者情報は、自施設の検査における患者情報である。図18に、この場合の検査リストの例を示す。
【0082】
図18において、検査リストの一行目の検査は、自施設で更新された患者情報または検査情報に対応する検査である。検査リスト二行目及び三行目の検査は、一行目の検査と同じ共通IDを付加された第2の患者情報に対応する検査である。
制御部131は、検査リスト二行目及び三行目の検査にそれぞれボタンJ及びボタンKを表示する。
制御部131は、ユーザーによるボタンJのクリック操作を受け付けると、上記関連患者保存処理ステップS6A,S7Aを再度実行する。すなわち、制御部131は、ステップS7Aで、自施設で更新された患者情報及び第2の患者情報に有効である共通IDを付加する。
制御部131は、ユーザーによるボタンKのクリック操作を受け付けると、共通IDを削除する。当該共通IDは、自施設で更新された患者情報、及び第2の患者情報に付加された共通IDである。
【0083】
制御部131は、曖昧項目における第2の患者情報との類似度の更新前後における変化量に基づいて、更新された患者情報に付加された共通IDを有効化する、または削除してもよい。この場合、制御部131は、図19に示す共通ID設定画面において、ユーザーによる当該変化量の閾値の設定を受け付ける。
図19において、類似度の変化量が80%以上であった場合、制御部131は、更新された患者情報に付加された共通IDを削除する。類似度の変化量が20%未満であった場合、制御部131は、更新された患者情報に付加された共通IDを有効化する。類似度の変化量が20%以上且つ80%未満であった場合、制御部131は、ユーザーによる指示操作により共通IDの削除または有効化をすることを受け付ける。
【0084】
[効果]
以上説明したように、本実施形態の医用画像表示装置13は、第1のサーバー(医用画像管理装置12)に記憶された第1の医用画像を第1のビューアー(ローカルアプリ136a)により表示する表示部133と、第2のビューアー(WEBアプリ244)により表示可能な第2の医用画像を記憶する第2のサーバー(データ管理装置20)から、前記第1の医用画像に関連する前記第2の医用画像である関連医用画像を取得する取得部(制御部131)と、を備え、前記表示部133は、前記取得部により取得された前記関連医用画像を前記第1のビューアーにより表示する。
これにより、第2の医用画像を、ローカルアプリ136aを利用して表示できる。したがって、ユーザーは、操作に慣れたローカルアプリ136aにおいて、所定の操作を実施して、第2の医用画像を読影できる。ユーザーは、ローカルアプリ136aにおいて、ローカルアプリ136a独自の操作や機能を利用して、第2の医用画像を読影できる。つまり、医用画像を好適に読影できる。
【0085】
本実施形態の医用画像表示装置13において、前記表示部133は、前記第1のビューアー(ローカルアプリ136a)により、前記第1の医用画像及び前記関連医用画像を並べて表示する。
これにより、ユーザーは、ローカルアプリ136aにおいて、第1の医用画像及び関連医用画像(関連患者の医用画像)を容易に比較読影できる。
【0086】
本実施形態の医用画像表示装置13は、ユーザーが操作する操作部132を備え、前記表示部133は、前記第2のビューアー(WEBアプリ244)により前記関連医用画像を表示し、前記取得部(制御部131)は、前記第2のビューアーにより前記関連医用画像を表示している場合に前記操作部132からの指示に基づいて、前記関連医用画像を取得する。
これにより、ユーザーが所定の指示を行ったタイミングにおいて、第2の医用画像を、ローカルアプリ136aを利用して表示できる。
【0087】
本実施形態の医用画像表示装置13は、前記取得部(制御部131)により取得された前記関連医用画像(関連患者の医用画像)を前記第1のサーバー(医用画像管理装置12)に記憶させる保存部(制御部131)を備え、前記保存部は、前記関連医用画像を前記第1のサーバーに記憶させてから所定時間経過後に前記第1のサーバーに記憶された前記関連医用画像を削除する。
これにより、関連患者の医用画像を一時的に保存された画像として管理できる。
【0088】
本実施形態の医用画像表示装置13において、前記保存部(制御部131)は、前記第1の医用画像の被写体である患者の第1の患者情報、及び前記関連医用画像の被写体である患者の第2の患者情報に共通の識別情報(共通ID)を付加する。
これにより、第1の医用画像の被写体である患者の第1の患者情報と、第2の患者情報とを対応付けることができる。
【0089】
本実施形態の医用画像表示装置13において、前記保存部(制御部131)は、前記第1の患者情報または前記第2の患者情報が変更された場合に前記共通の識別情報(共通ID)を無効化する。
これにより、第1の患者情報と、第2の患者情報とを対応付けを無効化できる。
【0090】
本実施形態の医用画像表示装置13において、前記第1の医用画像は、第1の施設(自施設)で生成された画像であり、前記第2の医用画像は、第2の施設(他施設)で生成された画像である。
これにより、他施設の医用画像(第2の医用画像)を、自施設のローカルアプリ136aを利用して表示できる。したがって、ユーザーは、操作に慣れた自施設のローカルアプリ136aにおいて、所定の操作を実施して、他施設の医用画像を読影できる。ユーザーは、自施設のローカルアプリ136aにおいて、ローカルアプリ136a独自の操作や機能を利用して、他施設の医用画像を読影できる。つまり、医用画像を好適に読影できる。
【0091】
上記実施形態における記述は、本発明に係る医用画像表示システムの例であり、これに限定されるものではない。システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0092】
例えば、上記関連患者保存処理ステップS6で、制御部131は、第1の患者情報と類似する第2の患者情報を患者データベース241から取得するとしたがこれに限らない。制御部131は、例えばVPN(Virtual Private Network)を介して第2の患者情報を他施設の医用画像管理装置12から取得してもよい。
上記医用画像表示処理ステップS20で、制御部131は、関連患者の医用画像及び当該医用画像のファイルパスを医用画像データベース243から取得するとしたがこれに限らない。制御部131は、関連患者の医用画像及び当該医用画像のファイルパスを例えばVPNを介して他施設の医用画像管理装置12から取得してもよい。
【0093】
関連患者の医用画像が例えばCTやMRI画像であり、一撮影において複数の医用画像が生成される場合を説明する。この場合、医用画像表示処理ステップS20で、制御部131は、一撮影において生成された複数の医用画像を全て医用画像データベース243から受信してもよい。または、制御部131は、一撮影において生成された複数の医用画像をうちの一部を医用画像データベース243から受信してもよい。または、制御部131は、一撮影において生成された複数の医用画像の全てを受信するか、または一部を受信するかの選択を受け付けてもよい。
【0094】
各処理を実行するためのプログラムを格納するコンピューター読み取り可能な媒体としては、上記の例に限定されず、可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。
【符号の説明】
【0095】
1 医用画像表示システム
11 撮影装置
12 医用画像管理装置(第1のサーバー)
13 医用画像表示装置
131 制御部(取得部、表示制御部、保存部)
132 操作部
133 表示部
134 通信部
135 RAM
136 記憶部
136a ローカルアプリ(第1のビューアー)
20 データ管理装置(第2のサーバー)
21 制御部
22 通信部
23 RAM
24 記憶部
241 患者データベース
242 検査データベース
243 医用画像データベース
244 WEBアプリ(第2のビューアー)
N 通信ネットワーク
P1 関連患者保存処理プログラム
P2 医用画像表示処理プログラム
V1 第1画像表示画面
V2 第2画像表示画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19