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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024142591
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】歩行者保護装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/36 20110101AFI20241003BHJP
【FI】
B60R21/36 340
B60R21/36 352
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023054795
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】樫尾 篤
(72)【発明者】
【氏名】仁田山 健
(57)【要約】
【課題】それぞれ別個のエアバッグを収納するケースを車両に搭載する際に、各ケースを簡易に位置決めできる技術を提供する。
【解決手段】歩行者保護装置は、展開完了時に車両のカウルの上面を覆うように車幅方向に互いに並んで配置される、第1エアバッグおよび第2エアバッグと、第1エアバッグを収納する第1ケースと、第2エアバッグを収納する第2ケースと、第1ケースと第2ケースとを接続する接続部材と、を備える。第1ケースと第2ケースとは、カウルの車幅方向における中央部に設けられたワイパピボットが第1ケースと第2ケースとの間に位置するように車両に取り付けられ、接続部材は、第1ケースと第2ケースとが車両に取り付けられた状態においてワイパピボットを避けるように、第1ケースと第2ケースとに固定されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
展開完了時に車両のカウルの上面を覆うように車幅方向に互いに並んで配置される、第1エアバッグおよび第2エアバッグと、
前記第1エアバッグを収納する第1ケースと、
前記第2エアバッグを収納する第2ケースと、
前記第1ケースと前記第2ケースとを接続する接続部材と、を備え、
前記第1ケースと前記第2ケースとは、前記カウルの前記車幅方向における中央部に設けられたワイパピボットが前記第1ケースと前記第2ケースとの間に位置するように前記車両に取り付けられ、
前記接続部材は、前記第1ケースと前記第2ケースとが前記車両に取り付けられた状態において前記ワイパピボットを避けるように、前記第1ケースと前記第2ケースとに固定されている、歩行者保護装置。
【請求項2】
請求項1に記載の歩行者保護装置であって、
前記接続部材は、前記第1ケースと前記第2ケースとの間に配置されている、歩行者保護装置。
【請求項3】
請求項2に記載の歩行者保護装置であって、
前記第1ケースと前記第2ケースとは、それぞれ、前記車両に設けられた固定部に上側から固定され、
前記第1ケースは、前記第2ケースを向く第1側面を有し、
前記第2ケースは、前記第1側面と対向する第2側面を有し、
前記接続部材は、前記第1側面に対して、前記第1側面の鉛直方向における中央位置よりも上側で固定され、かつ、前記第2側面に対して、前記第2側面の鉛直方向における中央位置よりも上側で固定されている、歩行者保護装置。
【請求項4】
請求項2に記載の歩行者保護装置であって、
前記車幅方向に垂直な平面に投影したときに、前記接続部材は、前記第1ケースと前記第2ケースとに覆われる、歩行者保護装置。
【請求項5】
請求項1に記載の歩行者保護装置であって、
前記接続部材は、棒状である、歩行者保護装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の歩行者保護装置であって、
前記接続部材に取り付けられ、前記接続部材を前記車両に固定するための固定部材を備える、歩行者保護装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、歩行者保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載される歩行者保護装置に関して、特許文献1には、右エアバッグ装置と左エアバッグ装置とを備える装置が開示されている。右エアバッグ装置は、車幅方向の中央部から主に右側の領域に右エアバッグを展開させ、左エアバッグ装置は、主に左側の領域に左エアバッグを展開させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-177967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献では、単一のエアバッグを左右両側の領域に展開させるエアバッグ装置を設ける場合と比較して、各エアバッグ装置の設置スペースをコンパクトにできる。しかしながら、特許文献1では、各エアバッグを収納するケース同士が分離しているので、ケースを車両に搭載する際の位置決めに手間を要した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の第1の形態によれば、歩行者保護装置が提供される。この歩行者保護装置は、展開完了時に車両のカウルの上面を覆うように車幅方向に互いに並んで配置される、第1エアバッグおよび第2エアバッグと、前記第1エアバッグを収納する第1ケースと、前記第2エアバッグを収納する第2ケースと、前記第1ケースと前記第2ケースとを接続する接続部材と、を備える。前記第1ケースと前記第2ケースとは、前記カウルの前記車幅方向における中央部に設けられたワイパピボットが前記第1ケースと前記第2ケースとの間に位置するように前記車両に取り付けられ、前記接続部材は、前記第1ケースと前記第2ケースとが前記車両に取り付けられた状態において前記ワイパピボットを避けるように、前記第1ケースと前記第2ケースとに固定されている。
このような形態であれば、第1ケースと第2ケースとを車両に搭載する際に、接続部材によって接続された第1ケースと第2ケースとを、ワイパピボットを避けながら、まとめて位置決めできる。そのため、第1ケースと第2ケースとをより簡易に位置決めできる。
(2)上記形態において、前記接続部材は、前記第1ケースと前記第2ケースとの間に配置されていてもよい。このような形態によれば、歩行者保護装置をよりコンパクトに構成できる。
(3)上記形態において、前記第1ケースと前記第2ケースとは、それぞれ、前記車両に設けられた固定部に上側から固定され、前記第1ケースは、前記第2ケースを向く第1側面を有し、前記第2ケースは、前記第1側面と対向する第2側面を有し、前記接続部材は、前記第1側面に対して、前記第1側面の鉛直方向における中央位置よりも上側で固定され、かつ、前記第2側面に対して、前記第2側面の鉛直方向における中央位置よりも上側で固定されていてもよい。このような形態であれば、第1ケースや第2ケースに収納されたエアバッグが膨張展開される際に、第1ケースや第2ケースが揺動することをより抑制できる。
(4)上記形態において、前記車幅方向に垂直な平面に投影したときに、前記接続部材は、前記第1ケースと前記第2ケースとに覆われてもよい。このような形態であれば、歩行者保護装置をよりコンパクトに構成できる。
(5)上記形態において、前記接続部材は、棒状であってもよい。このような形態であれば、接続部材をより簡易に構成できる。
(6)上記形態において、前記接続部材に取り付けられ、前記接続部材を前記車両に固定するための固定部材を備えてもよい。このような形態であれば、固定部材によって接続部材を車両に固定することで、歩行者保護装置をより高強度に車両に取り付けることができる。
【0007】
本開示は、上述した歩行者保護装置としての形態以外にも、例えば、歩行者保護装置の搭載方法や、車両、車両の製造方法などの種々の形態で実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】歩行者保護装置を搭載する車両を示す平面図。
図2】歩行者保護装置が作動した様子を示す図。
図3】エアバッグ装置の概略構成を説明するための模式断面図。
図4】歩行者保護装置の各部の配置を説明するための模式的な上面図。
図5】歩行者保護装置の各部の配置を説明するための模式的な正面図。
図6】歩行者保護装置の搭載方法の一例を示す工程図。
図7】他の実施形態における歩行者保護装置を説明するための模式的な上面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
A.第1実施形態:
図1は、歩行者保護装置80を搭載する車両Vcを示す平面図である。図1には、前後方向と、左右方向とを表す各矢印が示されている。前後方向は、車両Vcの進行方向を前方としたときの前後方向を示す。左右方向は、進行方向に進行する車両Vcの左右方向を示す。この左右方向のことを、車幅方向とも呼ぶ。また、車両Vcの高さ方向のことを上下方向とも呼ぶ。図1は、車両Vcを真上から見た図である。図1における上記の各方向と、他の図における各方向とは、同じ方向を表す。
【0010】
車両Vcは、例えば、BEV(Battery Electric Vehicle)や、HEV(Hybrid Electric Vehicle)、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、FCV(Fuel Cell Vehicle)、ガソリン車やディーゼル車等の任意の車両として構成される。本実施形態における車両Vcは、助手席の左側に運転席が配置された、いわゆる左ハンドル車である。他の実施形態では、車両Vcは、助手席の右側に運転席が配置された、いわゆる右ハンドル車であってもよい。
【0011】
歩行者保護装置80は、車両Vcのカウル7の上面を覆うようにエアバッグを膨張展開させることによって、歩行者を保護する。カウル7の上面は、後述するカウルルーバ7bの上面によって構成される。以下では、膨張展開のことを単に展開とも呼ぶ。
【0012】
図2は、歩行者保護装置80が作動した様子を説明する図である。図2は、歩行者保護装置80が作動することで、歩行者保護装置80に搭載された第1エアバッグ120Aと第2エアバッグ120Bとの展開が完了した様子を示している。図2では、第1エアバッグ120Aが展開される範囲が、より太い一点鎖線によって示され、第2エアバッグ120Bが展開される範囲が、より細い一点鎖線によって示されている。また、車両Vcの上面のうち、展開完了時の第1エアバッグ120Aによって覆われる部分に右上がりのハッチングが付され、展開完了時の第2エアバッグ120Bによって覆われる部分に右下がりのハッチングが付されている。なお、本実施形態における歩行者保護装置80は、車両VcのフロントバンパFBに設けられたセンサ(図示せず)によって車両Vcと歩行者との衝突が検知された場合に、車両Vcに備えられたECU(Electronic Control Unit)による制御下で作動するように構成されている。また、本実施形態では、車両Vcと歩行者との衝突が検知された場合に、図示しないアクチュエータがECUによって制御されることで、フードパネル8の後端部が通常時よりも上方に持ち上げられるように構成されている。
【0013】
図1に示すように、歩行者保護装置80は、第1ケース101Aを有する第1エアバッグ装置100Aと、第2ケース101Bを有する第2エアバッグ装置100Bと、接続部材110とを備える。第1ケース101Aは、図2に示した第1エアバッグ120Aを収納する。第2ケース101Bは、図2に示した第2エアバッグ120Bを収納する。
【0014】
本明細書において、第1エアバッグ装置100Aと第2エアバッグ装置100Bとを特に区別しない場合、両者を単にエアバッグ装置100と呼ぶこともある。また、両者の構成部材を区別する場合、第1エアバッグ装置100Aの構成部材には、符号「A」を付し、第2エアバッグ装置100Bの構成部材には、符号「B」を付して表記する。例えば、以下では、第1ケース101Aと第2ケース101Bとを区別して標記する場合と、両者を区別せずに単にケース101と表記する場合とがある。
【0015】
後述するように、各ケース101は、カウルルーバ7bの下側に配置されている。各エアバッグ120は、図1に示すように、カウルルーバ7bに形成された各開口部69を介して、カウル7の上面へと展開される。各開口部69は、各ケース101に対応して、各ケース101の上方に設けられている。ケース101の詳細については後述する。
【0016】
図2に示したエアバッグ120は、例えば、ポリアミド糸やポリエステル糸等が織成されることで形成される織布を縫製することによって形成される。このような織布の表面には、例えば、適宜、ガス漏れ防止用のコーティング剤が塗布される。図2に示すように、第1エアバッグ120Aと第2エアバッグ120Bとは、展開完了時に、フードパネル8の後端近傍において、カウル7の上面を覆うように互いに車幅方向に並んで配置される。本実施形態では、第1エアバッグ120Aは、車幅方向において主に右側に展開され、第2エアバッグ120Bは、車幅方向において主に左側に展開される。
【0017】
展開完了時の第1エアバッグ120Aおよび第2エアバッグ120Bは、車両Vcの前方や上方から見たときに、略L字型の形状である。より詳細には、展開完了時の各エアバッグ120は、カウル7の上面に沿って車幅方向に延びるカウルカバー部と、カウルカバー部の車幅方向における外側の端部からフロントピラー20に沿って延びるピラーカバー部とを有している。例えば、第1エアバッグ120Aは、右フロントピラー20Rの左方から右フロントピラー20Rに向かって延びる第1カウルカバー部121Aと、第1カウルカバー部121Aの右端部から右フロントピラー20Rに沿って延びる第1ピラーカバー部122Aとを有している。略同様に、第2エアバッグ120Bは、左フロントピラー20Lの右方から左フロントピラー20Lに向かって延びる第2カウルカバー部121Bと、第2カウルカバー部121Bの左端部から左フロントピラー20Lに沿って延びる第2ピラーカバー部122Bとを有している。
【0018】
本実施形態では、第1カウルカバー部121Aの左端部EG1と、第2カウルカバー部121Bの右端部EG2とは、カウル7の車幅方向における中央位置CH1よりも左方に位置する。そのため、第1カウルカバー部121Aは、第2カウルカバー部121Bよりも、車幅方向において広範囲を覆う。一方で、第1ピラーカバー部122Aが展開される範囲と、第2ピラーカバー部122Bが展開される範囲とは略同様である。そのため、本実施形態では、展開完了時の第1エアバッグ120Aの容積は、展開完了時の第2エアバッグ120Bの容積よりも大きい。
【0019】
また、本実施形態では、第1カウルカバー部121Aの左端部EG1は、第2カウルカバー部121Bの右端部EG2よりも左方に位置する。そのため、中央位置CH1より左方の領域において、第1カウルカバー部121Aと第2カウルカバー部121Bとが上下に重なる。このように第1カウルカバー部121Aと第2カウルカバー部121Bとが重なる領域のことを、重複領域DAとも呼ぶ。本実施形態では、第1エアバッグ120Aと第2エアバッグ120Bとは、重複領域DAにおいて、第1カウルカバー部121Aの左端部が第2カウルカバー部121Bの右端部の上に重なるように構成されている。なお、他の実施形態では、例えば、第2カウルカバー部121Bが第1カウルカバー部121Aの上に重なるように構成されていてもよい。また、第1カウルカバー部121Aと第2カウルカバー部121Bとは、互いに重なる部分を有していなくてもよく、例えば、第1エアバッグ120Aと第2エアバッグ120Bとは、第1カウルカバー部121Aの左端と第2カウルカバー部121Bの右端とが車幅方向に隣り合うように構成されていてもよい。
【0020】
図1に示すように、カウル7には、ワイパピボット12Rとワイパピボット12Lとが配置されている。ワイパピボット12Rとワイパピボット12Lとには、それぞれ、フロントウィンドシールド30を払拭するための長尺のワイパアーム10Rとワイパアーム10Lとが回動自在に連結される。ワイパピボット12Rは、ワイパピボット12Lよりも右側に配置され、本実施形態では、カウル7の車幅方向における中央部に設けられている。より詳細には、ワイパピボット12Rは、車幅方向において、各フロントピラー20に対してよりも、中央位置CH1に対して近い位置に配置されている。より具体的には、ワイパピボット12Rは、中央位置CH1よりやや左方に配置されている。これに対して、ワイパピボット12Lは、カウル7の車幅方向における左端部に設けられている。より詳細には、ワイパピボット12Lは、車幅方向において、中央位置CH1に対してよりも左フロントピラー20Lに対して近い位置に配置されている。そのため、ワイパアーム10Rは、ワイパアーム10Lの右側に配置される。また、フロントウィンドシールド30のうち、ワイパアーム10Rによって払拭される範囲は、ワイパアーム10Lによって払拭される範囲の右側に位置する。
【0021】
第1ケース101Aと第2ケース101Bとは、ワイパピボット12Rが第1ケース101Aと第2ケース101Bとの間に位置するように車両Vcに取り付けられる。本実施形態では、第1ケース101Aは、ワイパピボット12Rの右側に配置され、第2ケース101Bは、ワイパピボット12Lの左側に配置されている。より詳細には、本実施形態における第2ケース101Bは、車幅方向において、ワイパピボット12Rとワイパピボット12Lとの間に配置されている。
【0022】
接続部材110は、接続部材110は、第1ケース101Aと第2ケース101Bとを接続する。本実施形態における接続部材110は、第1ケース101Aと第2ケース101Bとの間に配置されている。より詳細には、接続部材110の右側には第1ケース101Aが配置され、接続部材110の左側には第2ケース101Bが配置されている。接続部材110の詳細については後述する。
【0023】
図3は、エアバッグ装置100の概略構成を説明するための模式断面図である。図4は、歩行者保護装置80の各部の配置を説明するための模式的な上面図である。図5は、歩行者保護装置80の各部の配置を説明するための模式的な正面図である。図3は、車両Vcのうち、カウル7の近傍を示している。図3には、エアバッグ装置100として、第2エアバッグ装置100Bが示されている。図4および図5は、第1エアバッグ装置100Aおよび第2エアバッグ装置100Bが車両Vcに取り付けられた状態における、歩行者保護装置80の各部の配置を模式的に示している。以下では、第1エアバッグ装置100Aおよび第2エアバッグ装置100Bが車両Vcに取り付けられた状態のことを、搭載状態とも呼ぶ。
【0024】
図3に示すように、カウル7は、高剛性のカウルパネル7aと、合成樹脂製のカウルルーバ7bとを有している。カウルパネル7aは、カウルルーバ7bよりもボディ側、つまり、下側に配置されている。上述したワイパピボット12Rは、図3に示すように、ワイパアーム10Rが連結される上端部13Rをカウルルーバ7bの下方から上方に突出させるように配置されている。また、図4および図5に示すように、ワイパピボット12Rの軸の下端部には、ワイパアーム10Rを駆動させるための駆動機構15が接続されている。駆動機構15は、カウルルーバ7bの下方に配置されており、図5に示すように、後述する固定部62を介してカウルパネル7aに固定されている。駆動機構15は、例えば、電動モータや、電動モータの回転駆動力をワイパピボット12Rに伝達するクランク機構によって構成される。なお、図4図5に示すように、駆動機構15は、第2エアバッグ装置100Bの右側に配置されているため、図3には図示されていない。また、図示は省略するが、ワイパピボット12Lもワイパピボット12Rと略同様にカウル7に配置されている。
【0025】
ケース101は、箱状の部材である。図3に示すように、ケース101は、その内部に、上述したエアバッグ120と、インフレータ28とを収納する。本実施形態におけるケース101は、鉄鋼によって形成されている。ケース101は、他の材料によって形成されてもよく、例えば、鉄鋼とは異なる金属材料によって形成されてもよい。図3に示すように、ケース101には、折り畳まれた状態のエアバッグ120が収納される。ケース101には、展開されるエアバッグ120をケース101外へと突出させるためのケース開口部103が設けられている。より詳細には、本実施形態におけるケース101は、上方に開口する略直方体状の箱状であり、ケース開口部103は、ケース101の上端の開口部によって形成されている。なお、本実施形態では、展開完了時の第1エアバッグ120Aの容積が展開完了時の第2エアバッグ120Bの容積よりも大きいことに対応して、第1ケース101Aの容積が、第2ケース101Bの容積よりも大きい。より詳細には、第1ケース101Aの車幅方向における寸法は、第2ケース101Bの車幅方向における寸法よりも大きい。他の実施形態では、第1ケース101Aや第2ケース101Bの形状や寸法は、エアバッグ120やインフレータ28を収納できれば、上記に限られない。
【0026】
インフレータ28は、エアバッグ120を膨張させるための膨張用ガスをエアバッグ120に供給する。本実施形態におけるインフレータ28は、シリンダ型のインフレータとして構成されており、略円柱状である。インフレータ28は、その軸方向が車幅方向に沿うように配置されている。インフレータ28は、その先端部に、膨張用ガスを吐出するガス吐出部(図示せず)を有している。インフレータ28は、エアバッグ120に包まれるようにエアバッグ120内に配置された状態で、例えば、ネジやボルト等の固定具によって、ケース101の底部に固定される。インフレータ28は、例えば、車両Vcと歩行者との衝突がセンサによって検知された場合に作動するように構成される。こうしてインフレータ28が作動することで、ガス吐出部を介してエアバッグ120に膨張用ガスが供給される。
【0027】
ケース101には、ケース開口部103を覆うケースカバー102が取り付けられている。より詳細には、第1ケース101Aには第1ケースカバー102Aが取り付けられ、第2ケース101Bには第2ケースカバー102Bが取り付けられている。ケースカバー102は、例えば、樹脂材料によって形成される。ケースカバー102は、ケース101に収納されたエアバッグ120が展開される際に、膨張するエアバッグ120によって押し開かれる。ケースカバー102のことを、エアバッグカバーとも呼ぶ。本実施形態におけるケースカバー102は、ケース開口部103を上方から覆うことで、ケース101に収納されたエアバッグ120を上方から覆う。
【0028】
図4および図5に示すように、第1ケース101Aは、第2ケース101Bを向く第1側面107Aを有している。第2ケース101Bは、第1側面107Aに対向する第2側面107Bを有している。第1側面107Aは、第1ケース101Aの左側面であり、第2側面107Bは、第2ケース101Bの右側面である。以下では、第1ケース101Aのうち、第1側面107Aと反対側の側面のことを第3側面108Aとも呼ぶ。また、第2ケース101Bのうち、第2側面107Bと反対側の側面のことを第4側面108Bとも呼ぶ。本実施形態では、第3側面108Aは、第1ケース101Aの右側面であり、第4側面108Bは、第2ケース101Bの左側面である。
【0029】
図3から図5に示すように、本実施形態では、カウルパネル7aの上面には、第1エアバッグ120Aや第2エアバッグ120Bを車両Vcに固定するための固定部62が設けられている。本実施形態では、固定部62は、第1エアバッグ120Aや第2エアバッグ120Bを固定するホルダとして構成されている。固定部62は、ネジやボルト等の固定具によってカウルパネル7aに固定されている。
【0030】
本実施形態では、第1ケース101Aおよび第2ケース101Bは、固定部62に上側から固定される。より詳細には、第1ケース101Aは、固定部62に載置された状態で、第1ケース固定部材130Aによって固定部62に固定される。本実施形態では、第1ケース固定部材130Aは、L字型のブラケットとして構成され、第1ケース101Aの第3側面108Aと固定部62とを固定する。同様に、第2ケース101Bは、固定部62に載置された状態で、第2ケース固定部材130Bによって固定部62に固定される。第2ケース固定部材130Bは、第1ケース固定部材130Aと同様にL字型のブラケットとして構成され、第2ケース101Bの第4側面108Bと固定部62とを固定する。
【0031】
図4および図5に示すように、本実施形態における接続部材110は、棒状の部材であり、車幅方向に沿って配置されている。より詳細には、本実施形態では、接続部材110は、鉄鋼によって形成され、その軸方向に垂直な断面の形状が円形状のパイプとして構成されている。他の実施形態では、接続部材110は、中空でなくてもよく、例えば、中実の棒状であってもよい。また、棒状の接続部材110の断面形状は、円形状でなくてもよく、例えば、アルファベットのU字状やC字状であってもよいし、三角形状や矩形状であってもよいし、その他の多角形状等であってもよい。なお、本明細書において、「車幅方向に沿う」の意味は、車幅方向と平行な方向に沿うことのみならず、車幅方向との角度差が10°以下の方向に沿うことを含む。
【0032】
接続部材110は、その軸方向における一端に第1鍔状部111を有し、他端に第2鍔状部112を有している。第1鍔状部111は、ネジやボルト等の固定部材を用いて、第1ケース101Aの第1側面107Aに固定されている。より詳細には、本実施形態では、第1鍔状部111は、第1側面107Aに対して、第1側面107Aの鉛直方向における中央位置CV1よりも上側で固定されている。同様に、第2鍔状部112は、第2ケース101Bの第2側面107Bに固定されている。より詳細には、第2鍔状部112は、第2側面107Bに対して、第2側面107Bの鉛直方向における中央位置CV2よりも上側で固定されている。本実施形態では、中央位置CV1と中央位置CV2とは、上下方向における同じ位置である。このように構成されることで、本実施形態では、第1側面107Aの中央位置CV1よりも上側の部分と、第2側面107Bの中央位置CV2よりも上側の部分とが、接続部材110によって接続されている。なお、「接続部材110が中央位置CV1や中央位置CV2よりも上側で固定されている」と言う場合、接続部材110の少なくとも一部が中央位置CV1や中央位置CV2よりも上側で固定されていればよい。また、他の実施形態では、接続部材110は、例えば、溶接によって第1ケース101Aや第2ケース101Bに固定されてもよい。
【0033】
図4および図5に示すように、本実施形態では、接続部材110は、搭載状態において、ワイパピボット12Rの前方に位置するように構成されている。このような構成により、搭載状態において、接続部材110とワイパピボット12Rとがともに第1ケース101Aと第2ケース101Bとの間に位置しながらも、接続部材110がワイパピボット12Rを避けるように、第1ケース101Aと第2ケース101Bとを接続している。なお、他の実施形態では、接続部材110は、例えば、搭載状態においてワイパピボット12Lの後方に位置するように、第1ケース101Aおよび第2ケース101Bに固定されていてもよい。
【0034】
また、接続部材110は、車幅方向に垂直な方向において、第1ケース101Aおよび第2ケース101Bよりも小さい寸法を有しており、第1ケース101Aおよび第2ケース101Bよりも外側に突出しないように構成されている。そのため、本実施形態では、車幅方向に垂直な平面に投影したときに、接続部材110は、第1ケース101Aと第2ケース101Bとに覆われる。
【0035】
本実施形態では、接続部材110には、接続部材110を車両Vcに固定するための固定部材119が取り付けられている。本実施形態における固定部材119は、平板状のブラケットとして構成され、接続部材110から後方に延びるように接続部材110に固定されている。固定部材119は、車両側ブラケット63に固定されることで、車両Vcに固定される。本実施形態における車両側ブラケット63は、図5に示すように、固定部62から上方に向かって延びるように固定部62に固定されている。固定部材119と車両側ブラケット63とは、例えば、ネジやボルト等の固定具によって固定される。なお、固定部材119の形状や配置は、固定部材119を介して接続部材110を車両Vcに固定であれば上記に限られず、例えば、接続部材110から前方や下方に延びるブラケットによって構成されてもよい。また、同様に、固定部材119が固定される車両Vc側の固定部の形状や配置は、接続部材110を固定可能であれば、特に上記の車両側ブラケット63に限定されない。
【0036】
図6は、本実施形態における歩行者保護装置80の車両Vcへの搭載方法の一例を示す工程図である。なお、この搭載方法は、歩行者保護装置80を搭載した車両Vcの製造方法を表しているとも言える。本実施形態では、まず、ステップS10にて、各エアバッグ装置100を組み立てる。より詳細には、ステップS10では、まず、インフレータ28を内包して折り畳まれた状態のエアバッグ120をケース101に収納する。その後、ケース101にインフレータ28を固定するとともに、ケース101にケースカバー102を取り付ける。次に、ステップS20にて、接続部材110を各ケース101に固定することで、各ケース101に接続部材110を接続する。このようにステップS10とステップS20が実行されることで、歩行者保護装置80が準備される。なお、他の実施形態では、例えば、ステップS10やステップS20を省略し、予め組み立てられた歩行者保護装置80を準備してもよい。
【0037】
次に、ステップS30にて、各エアバッグ装置100を接続部材110とともに車両Vcへと運搬し、各エアバッグ装置100を位置決めする。ステップS30では、接続部材110によって接続された各エアバッグ装置100をまとめて車両Vcへと運搬することが可能であり、かつ、各ケース101をまとめて位置決めすることが可能である。その後、ステップS40にて、歩行者保護装置80の各部を車両Vcに固定する。本実施形態におけるステップS40では、第1ケース固定部材130Aと第2ケース固定部材130Bとが固定部62に固定されるとともに、固定部材119が車両側ブラケット63に固定される。なお、第1ケース固定部材130Aや第2ケース固定部材130Bや固定部材119の固定は、いずれの順序で実行されてもよい。また、例えば、第1ケース固定部材130Aや第2ケース固定部材130Bの固定に先立って、固定部材119を車両側ブラケット63に対して仮止めすることで、第1ケース101Aや第2ケース101Bの位置ずれを抑制してもよい。その後、ステップS50にて、各エアバッグ装置100のインフレータ28を、車両Vcに設けられた作動回路(図示せず)に電気的に接続する。このようにして、歩行者保護装置80が車両Vcに搭載される。
【0038】
以上で説明した本実施形態における歩行者保護装置80によれば、第1ケース101Aと第2ケース101Bとを接続する接続部材110は、各ケース101が車両Vcに取り付けられた状態において各ケース101の間に位置するワイパピボット12Rを避けるように、各ケース101に固定されている。このような形態であれば、第1ケース101Aと第2ケース101Bとを車両Vcに搭載する際に、接続部材110によって接続された各ケース101を、ワイパピボット12Rを避けながら、まとめて車両Vcに搭載できる。そのため、各ケース101をより簡易に位置決めできる。
【0039】
また、本実施形態では、接続部材110は、第1ケース101Aと第2ケース101Bとの間に配置されている。そのため、接続部材110が第1ケース101Aと第2ケース101Bとの間に配置されない形態と比較して、歩行者保護装置80をよりコンパクトに構成できる。
【0040】
また、本実施形態では、第1ケース101Aと第2ケース101Bとは、それぞれ、固定部62に上側から固定され、接続部材110は、第1ケース101Aの第1側面107Aに対して中央位置CV1よりも上側で固定され、第2ケース101Bの第2側面107Bに対して中央位置CV2よりも上側で固定される。そのため、例えば、接続部材110が、中央位置CV1や中央位置CV2よりも下側で第1ケース101Aや第2ケース101Bに固定される形態と比較して、第1ケース101Aや第2ケース101Bに収納されたエアバッグ120が展開される際に、第1ケース101Aや第2ケース101Bが揺動することをより抑制できる。
【0041】
また、本実施形態では、車幅方向に垂直な平面に投影したときに、接続部材110は、第1ケース101Aと第2ケース101Bとに覆われる。そのため、歩行者保護装置80をよりコンバクトに構成できる。
【0042】
また、本実施形態では、接続部材110は、棒状である。そのため、接続部材110を、より簡易に構成できる。特に、本実施形態では、棒状の接続部材110が車幅方向に沿って配置されるので、車幅方向に垂直な方向において、接続部材110をより省スペースに配置できる。
【0043】
また、本実施形態では、接続部材110に取り付けられ、接続部材110を車両Vcに固定する固定部材119を備える。そのため、固定部材119によって接続部材110を車両Vcに固定することで、歩行者保護装置80をより強固に車両Vcに取り付けることができる。また、本実施形態では、上述したように、接続部材110が中央位置CV1および中央位置CV2よりも上側で固定されているため、固定部材119をより上方に配置させることができる。このように固定部材119をより上方に配置することで、固定部材119を車両側ブラケット63に対して上方から容易に固定できる。
【0044】
なお、他の実施形態では、固定部材119が設けられなくてもよい。特に、本実施形態では、歩行者保護装置80の車幅方向における両端部が、第1ケース固定部材130Aと第2ケース固定部材130Bとによって固定部62に固定されるので、固定部材119が設けられていなくても、歩行者保護装置80を高い強度で車両Vcに固定しやすい。上記のように固定部材119を設けないことで、例えば、図6のステップS40において歩行者保護装置80の各部の固定に要する時間を短縮できる。
【0045】
なお、本実施形態とは違って接続部材110が設けられない他の形態では、各ケース101の固定強度を確保するために、例えば、第1ケース固定部材130Aや第2ケース固定部材130Bに加え、第1ケース101Aをその左側で車両Vcに固定するための固定部材を設けることや、第2ケース101Bをその右側で車両Vcに固定するための固定部材を設けることを要する可能性が高い。本実施形態では、これらの固定部材が設けられていないので、図6のステップS40で各固定部材の固定に要する手間を削減できる。
【0046】
B.他の実施形態:
(B1)上記実施形態では、接続部材110は、第1側面107Aに対して中央位置CV1よりも上側で固定され、第2側面107Bに対して中央位置CV2よりも上側で固定されている。これに対して、接続部材110は、このように第1側面107Aや第2側面107Bに対して固定されていなくてもよく、例えば、第1側面107Aに対して中央位置CV1よりも下側で固定されてもよいし、第2側面107Bに対して中央位置CV2よりも下側で固定されてもよい。
【0047】
(B2)上記実施形態では、第1ケース101Aは、第1ケース固定部材130Aを用いて車両Vcに対して固定されている。これに対して、第1ケース101Aは、第1ケース固定部材130Aに加えて、または、第1ケース固定部材130Aに代えて、他の固定部材を用いて車両Vcに固定されてもよい。例えば、第1ケース101Aを車両Vcに固定するための固定部材として、第1ケース101Aの第1側面107Aを固定部62に固定する固定部材や、第1ケース101Aの前方の側面や後方の側面を固定部62に固定する固定部材が用いられてもよい。同様に、第2ケース101Bは、第2ケース固定部材130Bに加えて、または、第2ケース固定部材130Bに代えて、他の固定部材を用いて車両Vcに固定されてもよい。
【0048】
(B3)上記実施形態では、各ケース101は、それぞれ、固定部62に上側から固定されることによって、車両Vcに固定されている。これに対して、各ケース101は、固定部62に上側から固定されなくてもよく、例えば、ブラケットやホルダによって、車両Vcに吊り下げられるように固定されてもよい。
【0049】
(B4)上記実施形態では、車幅方向に垂直な平面に投影したときに、接続部材110は、第1ケース101Aと第2ケース101Bとに覆われている。これに対して、車幅方向に垂直な平面に投影したときに、接続部材110が、第1ケース101Aや第2ケース101Bに覆われなくてもよい。例えば、接続部材110の第1鍔状部111や第2鍔状部112が、第1ケース101Aや第2ケース101Bより前方に突出していてもよい。例えば、図7は、他の実施形態における歩行者保護装置80bを説明するための模式的な上面図である。図7では、第1ケース101Aと第2ケース101Bとの間に配置された接続部材110bの第1鍔状部111および第2鍔状部112が、第1ケース101Aおよび第2ケース101Bより前方に突出している。なお、図7に示した形態であっても、接続部材110bが第1ケース101Aと第2ケース101Bとの間に配置されることで、歩行者保護装置80bがコンパクトに構成される。また、例えば、接続部材110bのうち、第1鍔状部111および第2鍔状部112とは異なる部分が、第1ケース101Aや第2ケース101Bより前方や後方に突出していてもよい。
【0050】
(B5)上記実施形態では、接続部材110は、棒状である。これに対して、接続部材110は、搭載状態において接続部材110がワイパピボット12Rを避けるように構成されていれば、棒状でなくてもよい。例えば、接続部材110は、屈曲した部分や曲線状の部分を有する形状であってもよい。また、接続部材110は、鉄鋼によって構成されなくてもよく、例えば、種々の金属材料によって構成されてもよい。接続部材110の形状や材質は、例えば、接続部材110が予め定められた程度に高い強度を有するように選定されると好ましい。この強度は、例えば、各ケース101を車両Vcに取り付ける際の各ケース101の位置ずれを抑制できる強度として定められると好ましい。
【0051】
(B6)上記実施形態では、接続部材110は、第1ケース101Aと第2ケース101Bとの間に配置されている。これに対して、接続部材110は、搭載状態において接続部材110がワイパピボット12Rを避けるように構成されていれば、このように配置されなくてもよい。例えば、接続部材110は、第1ケース101Aと第2ケース101Bとの前方の側面同士を接続してもよい。この場合、接続部材110は、上記実施形態と同様に、ワイパピボット12Rを避けるように、ワイパピボット12Rの前方を通る。また、接続部材110は、第1ケース101Aと第2ケース101Bの後方の側面同士を接続してもよい。この場合、接続部材110は、ワイパピボット12Rを避けるように、ワイパピボット12Rの後方を通る。上記の場合、歩行者保護装置80を車幅方向においてより省スペースに構成する観点から、接続部材110は、車幅方向において、第1ケース101Aの車幅方向におけるワイパピボット12Rと反対側の端と、第2ケース101Bの車幅方向におけるワイパピボット12Rと反対側の端との間に配置されると好ましい。つまり、第1ケース101Aと第2ケース101Bとが第1実施形態と同様に構成される場合、接続部材110は、第2側面107Bと第4側面108Bとの間に配置されると好ましい。
【0052】
(B7)上記実施形態では、車両Vcには2つのワイパピボットが設けられている。これに対して、例えば、車両Vcは、いわゆるシングルワイパ方式の車両であってもよく、カウル7の中央部に設けられたワイパピボットのみを有していてもよい。
【0053】
(B8)上記実施形態において、例えば、第1エアバッグ装置100Aが、第2エアバッグ120Bの左側に配置されてもよい。
【0054】
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【符号の説明】
【0055】
7…カウル、7a…カウルパネル、7b…カウルルーバ、8…フードパネル、10L,10R…ワイパアーム、12L,12R…ワイパピボット、13R…上端部、15…駆動機構、20…フロントピラー、20L…左フロントピラー、20R…右フロントピラー、28…インフレータ、30…フロントウィンドシールド、62…固定部、63…車両側ブラケット、69…開口部、80,80b…歩行者保護装置、100…エアバッグ装置、100A…第1エアバッグ装置、100B…第2エアバッグ装置、101…ケース、101A…第1ケース、101B…第2ケース、102…ケースカバー、102A…第1ケースカバー、102B…第2ケースカバー、103…ケース開口部、107A…第1側面、107B…第2側面、108A…第3側面、108B…第4側面、110,110b…接続部材、111…第1鍔状部、112…第2鍔状部、119…固定部材、120…エアバッグ、120A…第1エアバッグ、120B…第2エアバッグ、121A…第1カウルカバー部、121B…第2カウルカバー部、122A…第1ピラーカバー部、122B…第2ピラーカバー部、130A…第1ケース固定部材、130B…第2ケース固定部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7