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特開2024-142610情報処理装置、照明システム、および情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024142610
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】情報処理装置、照明システム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/20 20200101AFI20241003BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20241003BHJP
   H05B 47/125 20200101ALI20241003BHJP
   H05B 47/18 20200101ALI20241003BHJP
【FI】
H05B47/20
H05B47/16
H05B47/125
H05B47/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023054820
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】緒方 祐貴
(72)【発明者】
【氏名】西垣 英則
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 靖弘
(72)【発明者】
【氏名】菊田 紗耶香
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 諒
(72)【発明者】
【氏名】高柳 佳幸
(72)【発明者】
【氏名】木村 祐二
(72)【発明者】
【氏名】森 雄一
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA10
3K273QA34
3K273QA37
3K273QA38
3K273RA16
3K273RA17
3K273SA04
3K273SA21
3K273SA23
3K273SA34
3K273SA37
3K273SA50
3K273SA57
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA28
3K273TA41
3K273TA49
3K273TA52
3K273TA63
3K273TA71
3K273UA03
3K273UA06
3K273UA12
3K273UA14
3K273UA19
3K273UA22
(57)【要約】
【課題】異常原因を特定する時間を短縮することができる情報処理装置、照明システム、および情報処理方法を提供すること。
【解決手段】実施形態に係る情報処理装置は、通信部と、指令部と、判定部とを備える。通信部は、第1通信ネットワークに接続される。指令部は、第1通信ネットワークとは異なる第2通信ネットワークの第1信号を第1対象から受信した場合に第2対象に対して第2通信ネットワークの第2信号を送信する制御装置への第1信号の出力指令を、第1対象に対して通信部を介して送信する。判定部は、出力指令が送信された第1対象の出力結果に基づいて、第1対象の故障の有無を判定する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1通信ネットワークに接続された通信部と;
前記第1通信ネットワークとは異なる第2通信ネットワークの第1信号を第1対象から受信した場合に第2対象に対して前記第2通信ネットワークの第2信号を送信する制御装置への前記第1信号の出力指令を、前記第1対象に対して前記通信部を介して送信する指令部と;
前記出力指令が送信された前記第1対象の出力結果に基づいて、前記第1対象の故障の有無を判定する判定部と:
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部は、
前記第1対象からの前記第1信号の出力の有無に基づいて、前記第1対象の故障の有無を判定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定部は、
前記第1対象からの信号の種別が前記第1信号であるか否かに基づいて、前記第1対象の故障の有無を判定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記出力指令が送信されてから前記第1対象から前記第1信号が出力されるまでの時間に基づいて、前記第1対象の故障の有無を判定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1対象は、
人の存在を検出した場合に前記人の存在を検出したことを示す存在信号を前記第1信号として出力するセンサ部であり、
前記第2対象は、
前記制御装置から前記第2信号が送信された場合に点灯する照明部である
請求項1~4のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記センサ部は、
周囲を撮像する撮像部と:
前記撮像部の撮像画像から前記人の存在を検出する検出処理部と:
を備える請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1対象と前記第2対象とは同一の装置に含まれる
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1対象と前記第2対象とは互いに異なる装置に含まれる
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
請求項5に記載の情報処理装置と;
前記第1対象と
前記第2対象と
前記制御装置と;
を備える照明システム。
【請求項10】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
第1通信ネットワークとは異なる第2通信ネットワークの第1信号を第1対象から受信した場合に第2対象に対して前記第2通信ネットワークの第2信号を送信する制御装置への前記第1信号の出力指令を、前記第1対象に対して前記第2通信ネットワークの指令として送信する指令工程と;
前記出力指令が送信された前記第1対象の出力結果に基づいて、前記第1対象の故障の有無を判定する判定工程と:
を含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、照明システム、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、照明装置などの各種装置を制御するための技術が提供されている。例えば、制御装置は、人感センサによる人の検出結果を示す信号を受信した場合に、照明機器の照明をオンにする制御信号を照明機器に送信する技術が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-57156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術に係る照明システムでは、人感センサの検出範囲に人が入った場合において照明機器が点灯しない場合、その原因が人感センサにあるか照明装置にあるかの判別が困難であり、原因特定に時間を要するという課題がある。このことは、例えば、制御装置が、人感センサ以外の機能または装置の信号に基づいて、照明装置や照明装置以外の機器などに信号などを出力する場合も同様のことがいえる。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、異常原因を特定する時間を短縮することができる情報処理装置、照明システム、および情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る情報処理装置は、通信部と、指令部と、判定部とを備える。通信部は、第1通信ネットワークに接続される。指令部は、第1通信ネットワークとは異なる第2通信ネットワークの第1信号を第1対象から受信した場合に第2対象に対して第2通信ネットワークの第2信号を送信する制御装置への第1信号の出力指令を、第1対象に対して通信部を介して送信する。判定部は、出力指令が送信された第1対象の出力結果に基づいて、第1対象の故障の有無を判定する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、異常原因を特定する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る照明システムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る照明システムにおける異常原因特定処理の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る照明システムにおける異常原因特定処理の他の例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係るセンサ装置の構成の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る照明装置の構成の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る制御装置の構成の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る情報処理装置による故障判定処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、実施形態に係る情報処理装置、照明システム、および情報処理方法を説明する。実施形態において同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、以下の実施形態で説明する情報処理装置、照明システム、および情報処理方法は、一例を示すに過ぎず、実施形態を限定するものではない。例えば、以下の実施形態では、照明システムは、劇場、映画館などといった各種施設に設置されるものとするが、これらの施設以外にも、公民館などの公共機関、ビルディングなど、任意の施設に設置可能であるものとする。なお、以下の各実施形態は、矛盾しない範囲内で適宜組みあわせてもよい。
【0010】
図1は、実施形態に係る照明システムの構成の一例を示す図である。図1に示すように、照明システム100は、照明装置1と、センサ装置2と、照明装置3と、複数のスイッチ4a,4bと、制御装置5と、情報処理装置6とを備える。以下において、複数のスイッチ4a,4bの各々を個別に区別せずに示す場合、スイッチ4と記載する場合がある。
【0011】
図1に示す照明システム100は、例えば、工場などのような比較的大きく、多くの人流が生じる施設に配置され、複数の照明装置1,3を個別に複雑に制御する際に好適である。なお、照明システム100は、照明装置1、センサ装置2、および照明装置3の各々を複数備えていてもよく、スイッチ4を3つ以上備えていてもよい。
【0012】
照明システム100では、第1通信ネットワーク7と第2通信ネットワーク8とを含む複数の通信ネットワークが用いられる。図1においては、第1通信ネットワーク7は、破線で示され、第2通信ネットワーク8は、実線で示されている。第1通信ネットワーク7は、I2C(Inter-integrated Circuit)であるが、イーサネット(登録商標)またはその他の通信ネットワークであってもよい。
【0013】
センサ装置2、照明装置3、制御装置5、および情報処理装置6は、第1通信ネットワーク7に接続されており、第1通信ネットワーク7を介して互いに情報の送受信が可能である。なお、第1通信ネットワーク7がイーサネットである場合、照明システム100には、不図示の分配器(例えば、ハブまたはルータ)などが含まれる。
【0014】
第2通信ネットワーク8は、DALI(Digital Addressable Lighting Interface)(登録商標)などのように、複数の照明装置1が互いに異なるメーカー間の照明装置であっても照明制御を行うことができる通信ネットワークである。なお、第2通信ネットワーク8は、その他の通信ネットワーックであってもよい。
【0015】
照明装置1、センサ装置2、照明装置3、複数のスイッチ4、および制御装置5は、第2通信ネットワーク8に接続されている。制御装置5は、第2通信ネットワーク8においてマスターとして動作し、照明装置1、センサ装置2、照明装置3、および複数のスイッチ4の各々は、第2通信ネットワーク8においてスレーブとして動作する。
【0016】
照明装置1は、例えば、天井面に直付けされ、天井から床面を照射する照明装置である。照明装置1は、照明部10を備える。照明部10は、例えば、LED(Light Emitting Diode)などの光源を備え、光源によって設置された周囲環境を照らす。例えば、照明部10は、制御装置5によってオン・オフおよび調光度などが制御され、光を照射範囲に照射する。
【0017】
センサ装置2は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサまたはCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサなどを含む撮像部を備える。センサ装置2は、人感検出センサとして機能する第1検出機能と、照度センサとして機能する第2検出機能とを有する。
【0018】
センサ装置2における第1検出機能は、撮像部によって撮像された画像である撮像画像から検出範囲において人が存在しているか否かを検出し、検出した結果を出力する機能である。センサ装置2における第2検出機能は、撮像部によって撮像された画像である撮像画像から検出範囲における照度を検出し、検出した結果を出力する機能である。
【0019】
センサ装置2は、検出範囲において人が存在している場合、検出範囲において人が存在していることを示す存在信号を制御装置5に第2通信ネットワーク8を介して送信する。また、センサ装置2は、検出範囲において人が存在していない場合、検出範囲において人が存在していないことを示す不在信号を制御装置5に第2通信ネットワーク8を介して送信する。
【0020】
また、センサ装置2は、検出範囲における照度を示す照度信号を制御装置5に第2通信ネットワーク8を介して送信する。また、センサ装置2は、撮像部によって撮像された画像である撮像画像を情報処理装置6に第2通信ネットワーク8を介して送信することもできる。センサ装置2は、第1対象の一例であり、センサ装置2から出力される存在信号は、第1信号の一例である。以下において、センサ装置2から出力される存在信号、不在信号、および照度信号の各々を検出信号と記載する場合がある。
【0021】
照明装置3は、撮像部付き照明装置であり、照明部30とセンサ部31とを備える。照明部30は、照明部10と同様に、例えば、LEDなどの光源を備え、光源によって設置された周囲環境を照らす。例えば、照明部30は、制御装置5によってオン・オフおよび調光度などが制御され、光を照射範囲に照射する。
【0022】
センサ部31は、センサ装置2と同様に、CMOSイメージセンサまたはCCDイメージセンサなどを含む撮像部を備える。かかる撮像部は、照明部30の照射範囲を含み且つ照明部30の照射範囲よりも広い撮像範囲を撮像する。照射範囲とは、例えば、予め定められた照度以上になる範囲である。
【0023】
センサ部31は、第1検出機能と、第2検出機能とを有する。第1検出機能は、撮像部によって撮像された画像である撮像画像から検出範囲において人が存在しているか否かを検出し、検出した結果を出力する機能である。第2検出機能は、撮像部によって撮像された画像である撮像画像から検出範囲における照度を検出し、検出した結果を出力する機能である。検出範囲は、撮像部の撮像範囲と同一であるが、撮像部の撮像範囲よりも狭くてもよい。
【0024】
センサ部31は、検出範囲において人が存在している場合、検出範囲において人が存在していることを示す存在信号を制御装置5に第2通信ネットワーク8を介して送信する。また、センサ部31は、検出範囲において人が存在していない場合、検出範囲において人が存在していないことを示す不在信号を制御装置5に第2通信ネットワーク8を介して送信する。
【0025】
また、センサ部31は、検出範囲における照度を示す照度信号を制御装置5に第2通信ネットワーク8を介して送信する。また、センサ部31は、撮像部によって撮像された画像である撮像画像を情報処理装置6に第2通信ネットワーク8を介して送信することもできる。センサ部31は、第1対象の一例であり、センサ装置2から出力される存在信号は、第1信号の一例である。以下において、センサ部31から出力される存在信号、不在信号、および照度信号の各々を検出信号と記載する場合がある。
【0026】
照明装置3において照明部30、センサ部31の第1検出機能、およびセンサ部31の第2検出機能の各々には、第2通信ネットワーク8における互いに異なるアドレスが割り当てられ、第2通信ネットワーク8において照明部30、センサ部31の第1検出機能、およびセンサ部31は互いに異なる通信対象として認識される。
【0027】
各スイッチ4は、照明システム100のユーザが照明装置1,3の点灯(照明のオン)、消灯(照明のオフ)、調光度などの制御を行うために使用するスイッチである。スイッチ4は、ユーザが操作可能な場所に設けられる。スイッチ4は、ユーザの操作に応じて、照明装置1,3の点灯、消灯、調光度などの点灯制御指示信号を制御装置5に出力する。スイッチ4は、第1対象の一例であり、点灯制御指示信号は、第1信号の一例である。
【0028】
制御装置5は、各照明装置1,3の照明制御を行う。制御装置5は、センサ装置2または照明装置3のセンサ部31から出力される信号に基づいて、照明装置1の照明部10および照明装置3の照明部30を個別に制御する。
【0029】
制御装置5は、例えば、照明装置1および照明装置3の各々を制御するために設定された設定情報を記憶している。設定情報は、例えば、照明装置1とセンサ装置2との紐付け情報、照明装置3の照明部30と照明装置3のセンサ部31との紐付け情報などを含む。
【0030】
まず、照明装置1およびセンサ装置2について説明する。制御装置5は、照明装置1の照明がオフである状態において、第2通信ネットワーク8を介してセンサ装置2からの存在信号を受信した場合、第2通信ネットワーク8を介して照明装置1の照明をオンさせる制御信号を送信する。
【0031】
照明装置1の照明がオフである状態において、センサ装置2の検出範囲に人が入ったにもかかわらず、照明装置1の照明がオンにならない場合、照明装置1およびセンサ装置2のいずれかに原因があるかを特定することが難しい。
【0032】
そこで、情報処理装置6は、第1通信ネットワーク7を介してセンサ装置2に対して予め定められた出力指令を送信する。そして、情報処理装置6は、出力指令に応じたセンサ装置2の出力結果に基づいて、センサ装置2の故障の有無を判定する。これにより、情報処理装置6は、異常原因を特定する時間を短縮することができる。センサ装置2は、第1対象の一例である。
【0033】
図2は、実施形態に係る照明システム100における異常原因特定処理の一例を示す図である。図2に示す例では、第1通信ネットワーク7と通信する部位を第1通信系統と記載し、第2通信ネットワーク8と通信する部位を第2通信系統と記載している。また、図2に示す例では、出力指令の送信先となる対象と、出力指令による信号の出力先となる対象とが異なる装置である。
【0034】
図2に示すように、情報処理装置6は、第1通信ネットワーク7を介してセンサ装置2に対して予め定められた出力指令を送信する(ステップS1)。予め定められた出力指令は、第2通信ネットワーク8においてセンサ装置2から存在信号を出力させる出力指令である。
【0035】
センサ装置2は、第1通信ネットワーク7を介して予め定められた出力指令を受信した場合、第2通信ネットワーク8を介して存在信号を制御装置5に送信するために、出力指令に応じた処理を行う(ステップS2)。センサ装置2は、ステップS2の処理の結果として、第2通信ネットワーク8を介して存在信号を制御装置5に送信する(ステップS3)。
【0036】
制御装置5は、センサ装置2から第2通信ネットワーク8を介して存在信号を受信した場合、第2通信ネットワーク8を介して照明装置1に制御信号を出力する(ステップS4)。制御装置5から照明装置1に送信される制御信号は、例えば、照明装置1の照明をオンにする制御信号であり、第2信号の一例である。照明装置1は、第2対象の一例である。
【0037】
また、制御装置5は、センサ装置2から第2通信ネットワーク8を介して信号を受信した場合、センサ装置2から第2通信ネットワーク8を介して受信した信号の内容を含む信号情報を生成する処理を行う(ステップS5)。そして、制御装置5は、ステップS5で生成した信号情報をセンサ装置2の出力結果として第1通信ネットワーク7を介して情報処理装置6に送信する(ステップS6)。
【0038】
情報処理装置6は、センサ装置2の出力結果に基づいて、故障判定を行う(ステップS7)。情報処理装置6は、例えば、照明装置1が故障しているかセンサ装置2が故障しているかを判定する処理を含む故障判定を行う。
【0039】
ステップS7の処理において、例えば、情報処理装置6は、ステップS1で出力指令を送信してから予め定められた期間TA内におけるセンサ装置2からの存在信号の出力の有無に基づいて、センサ装置2の故障の有無を判定する。
【0040】
情報処理装置6は、期間TAにおいてセンサ装置2からの存在信号の出力があると判定した場合、センサ装置2に故障がなく、照明装置1が故障していると判定する。また、情報処理装置6は、期間TAにおいてセンサ装置2からの存在信号の出力があると判定した場合、センサ装置2に故障があると判定する。
【0041】
情報処理装置6は、期間TAにおいて制御装置5から信号情報を受信し、受信した信号情報で示される信号の種別が存在信号である場合に、期間TAにおいてセンサ装置2からの存在信号の出力があると判定する。
【0042】
また、情報処理装置6は、期間TAにおいて制御装置5から信号情報を受信できない場合、または期間TAにおいて制御装置5から信号情報を受信した場合において信号情報で示される信号の種別が存在信号でない場合に、期間TAにおいてセンサ装置2からの存在信号の出力がないと判定する。
【0043】
次に、照明装置3の照明部30およびセンサ部31について説明する。制御装置5は、照明装置3の照明がオフである状態において、第2通信ネットワーク8を介して照明装置3からの存在信号を受信した場合、第2通信ネットワーク8を介して照明装置3に対して照明をオンさせる制御信号を送信する。
【0044】
照明装置3の照明がオフである状態において、照明装置3の検出範囲に人が入ったにもかかわらず、照明装置3の照明がオンにならない場合、照明装置3の照明部30または照明装置3のセンサ部31のうちいずれかに原因があるかを特定することが難しい。
【0045】
そこで、情報処理装置6は、第1通信ネットワーク7を介して照明装置3のセンサ部31に対して予め定められた出力指令を送信する。そして、情報処理装置6は、出力指令に応じた照明装置3のセンサ部31の出力結果に基づいて、照明装置3のセンサ部31の故障の有無を判定する。これにより、情報処理装置6は、異常原因を特定する時間を短縮することができる。照明装置3のセンサ部31は、第1対象の一例である。
【0046】
図3は、実施形態に係る照明システム100における異常原因特定処理の他の例を示す図である。図3に示す例では、第1通信ネットワーク7と通信する部位を第1通信系統と記載し、第2通信ネットワーク8と通信する部位を第2通信系統と記載している。
【0047】
図3に示すステップS10~S16の処理は、出力指令の対象がセンサ装置2に代えて照明装置3のセンサ部31の第1検出機能であり、制御信号の対象が照明装置1に代えて照明装置3の照明部30である点以外は、図2に示すステップS1~S7の処理と同じである。図3に示す例では、出力指令の送信先となる対象と、出力指令による信号の出力先となる対象とが同一の装置である。なお、照明装置3のセンサ部31の第1検出機能は、第1対象の一例であり、照明装置3の照明部30は、第2対象の一例である。
【0048】
情報処理装置6は、ステップS16の処理において、センサ装置2の出力結果に基づいて、故障判定を行う。例えば、情報処理装置6は、ステップS7の処理と同様に、照明装置3の照明部30が故障しているか照明装置3のセンサ部31が故障しているかを判定する処理を含む故障判定を行う。
【0049】
以下、センサ装置2、照明装置3、制御装置5、および情報処理装置6の各々の構成の一例について具体的に説明する。図4は、実施形態に係るセンサ装置2の構成の一例を示す図である。
【0050】
図4に示すように、センサ装置2は、通信部20と、撮像部23と、制御部24とを備える。通信部20は、第1通信ネットワーク7に接続された第1通信部21と、第2通信ネットワーク8に接続された第2通信部22とを備える。
【0051】
第1通信部21には、不図示の装置(例えば、I2Cマスターまたはルータなど)または手動によって第1通信ネットワーク7のアドレスが割り当てられる。第2通信部22には、制御装置5または手動によって第2通信ネットワーク8の複数のアドレスが割り当てられる。例えば、第2通信部22において、第1検出機能および第2検出機能に対して互いに異なる第2通信ネットワーク8のアドレスが割り当てられる。
【0052】
撮像部23は、CMOSイメージセンサまたはCCDイメージセンサなどを含み、所定の画角を撮影して画像データを生成する。画像データは、動画データであってもよく、静止画データであってもよい。制御部24は、たとえば、センサ装置2の各部を制御する制御回路であり、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。
【0053】
制御部24は、マイクロコンピュータなどにより実現され得る。マイクロコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)などのプロセッサ、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などの記憶デバイスを搭載する。ROMには、プログラムが格納されており、CPUなどのプロセッサが、ROMに格納されたプログラムを実行することで、各種制御および各種機能が実現される。RAMには、CPUなどのプロセッサによる演算の実行などに必要なメモリ領域として使用される。
【0054】
なお、制御部24は、たとえば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、SoC(System-on-a-chip)などの集積回路により実現されてもよい。
【0055】
制御部24は、検出処理部25と、通知処理部26とを備える。検出処理部25は、撮像部23から出力される画像データに基づいて、上述した第1検出機能および第2検出機能を実行する。
【0056】
通知処理部26は、情報処理装置6から送信された予め定められた出力指令が第1通信部21によって受信された場合、制御装置5に第2通信部22を介して存在信号を送信する。また、通知処理部26は、検出処理部25による検出結果に応じた信号を制御装置5に第2通信部22を介して送信する。
【0057】
例えば、通知処理部26は、検出処理部25によって検出範囲で人が存在していることが検出された場合、第2通信ネットワーク8で存在信号を制御装置5に第2通信部22を介して送信する。
【0058】
次に、照明装置3の構成について説明する。図5は、実施形態に係る照明装置3の構成の一例を示す図である。図5に示すように、照明装置3は、通信部32と、撮像部35と、光源部36と、制御部37とを備える。通信部32は、第1通信ネットワーク7に接続された第1通信部33と、第2通信ネットワーク8に接続された第2通信部34とを備える。
【0059】
第1通信部33には、不図示の装置または手動によって第1通信ネットワーク7のアドレスが割り当てられる。第2通信部34には、制御装置5または手動によって第2通信ネットワーク8の複数のアドレスが割り当てられる。例えば、第2通信部34において、照明部30、センサ部31の第1検出機能、およびセンサ部31の第2検出機能の各々の機能に対して互いに異なる第2通信ネットワーク8のアドレスが割り当てられる。
【0060】
撮像部35は、CMOSイメージセンサまたはCCDイメージセンサなどを含み、所定の画角を撮影して画像データを生成する。画像データは、動画データであってもよく、静止画データであってもよい。光源部36は、例えば、LEDなどの光源を備える。
【0061】
制御部37は、例えば、照明装置3の各部を制御する制御回路であり、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。制御部37は、制御部24と同様に、マイクロコンピュータなどにより実現され得る。なお、制御部37は、たとえば、ASIC、FPGA、SoCなどの集積回路により実現されてもよい。
【0062】
制御部37は、検出処理部40と、照明制御部41と、通知処理部42とを備える。検出処理部40は、撮像部35から出力される画像データに基づいて、上述した第1検出機能および第2検出機能を実行する。
【0063】
照明制御部41は、制御装置5から送信され第2通信部34で受信される制御信号に基づき、光源部36のオン・オフおよび調光度などを制御し、照明装置3が設置された周囲環境を光源部36によって照らす。
【0064】
通知処理部42は、情報処理装置6から送信された予め定められた出力指令が第1通信部33で受信された場合、第2通信部34を介して制御装置5に存在信号を送信する。また、通知処理部42は、第2通信部34を介して検出処理部40による検出結果に応じた信号を制御装置5に送信する。例えば、通知処理部42は、検出処理部40によって検出範囲で人が存在していることが検出された場合、第2通信部34を介して存在信号を制御装置5に送信する。
【0065】
上述した照明部30は、光源部36および照明制御部41を含み、センサ部31は、撮像部35、検出処理部40、および通知処理部42を含む。照明部30とセンサ部31とで、第1通信部33と第2通信部34とが共有される。
【0066】
つづいて、制御装置5の構成について説明する。図6は、実施形態に係る制御装置5の構成の一例を示す図である。図6に示すように、制御装置5は、通信部50と、記憶部53と、制御部54とを備える。
【0067】
通信部50は、第1通信ネットワーク7に接続された第1通信部51と、第2通信ネットワーク8に接続された第2通信部52とを備える。第1通信部51には、不図示の装置または手動によって第1通信ネットワーク7のアドレスが割り当てられる。
【0068】
記憶部53は、RAMまたはフラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現され得る。記憶部53には、アドレス情報および設定情報などが記憶される。
【0069】
アドレス情報は、例えば、照明装置1、センサ装置2、照明装置3、およびスイッチ4a,4bの各々の第2通信ネットワーク8のアドレスを含む。設定情報は、照明装置1および照明装置3の照明部30の各々を制御するための情報である。
【0070】
制御部54は、たとえば、制御装置5の各部を制御する制御回路であり、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。制御部54は、制御部24と同様に、マイクロコンピュータなどにより実現され得る。なお、制御部54は、たとえば、ASIC、FPGA、SoCなどの集積回路により実現されてもよい。
【0071】
制御部54は、取得部55と、制御処理部56と、通知部57と、設定部58とを備える。取得部55は、検出信号が第2通信部52で受信された場合、第2通信部52で受信された検出信号に含まれる検出情報を第2通信部52から取得する。検出情報には、例えば、検出信号を送信した装置の第2通信ネットワーク8におけるアドレスと、検出データとが含まれている。
【0072】
また、取得部55は、点灯制御指示信号が第2通信部52で受信された場合、第2通信部52で受信された点灯制御指示信号に含まれる点灯制御指示情報を第2通信部52から取得する。点灯制御指示情報には、例えば、点灯制御指示信号を送信した装置の第2通信ネットワーク8におけるアドレスと、点灯制御指示データとが含まれている。
【0073】
制御処理部56は、取得部55によって検出情報または点灯制御指示情報が取得された場合、記憶部53に記憶された設定情報に基づいて、第2通信部52を介して制御対象の装置に対して制御信号を送信する。制御対象の装置は、第2対象の一例であり、制御信号は、第2信号の一例である。
【0074】
例えば、取得部55によって取得された情報が検出情報であるとする。制御処理部56は、検出情報に含まれるアドレスがセンサ装置2のアドレスであり、検出情報に含まれる検出データに人が存在することを示すデータが含まれる場合、第2通信部52を介して照明をオンにする制御信号を照明装置1に対して送信する。
【0075】
また、制御処理部56は、検出情報に含まれるアドレスが照明装置3のセンサ部31のアドレスであり、検出情報に含まれる検出データに人が存在することを示すデータが含まれる場合、第2通信部52を介して照明をオンにする制御信号を照明装置3の照明部30に送信する。
【0076】
また、制御処理部56は、取得部55によって検出情報が取得された場合、取得された検出情報を含む信号情報を情報処理装置6に第1通信部51を介して送信する。
【0077】
また、取得部55によって取得された情報が点灯制御指示情報であるとする。制御処理部56は、検出情報に含まれるアドレスがスイッチ4aのアドレスである場合、点灯制御指示情報に応じて照明をオンにしたり照度を変更したりする制御信号を照明装置1に第1通信部51を介して送信する。
【0078】
また、制御処理部56は、検出情報に含まれるアドレスがスイッチ4bのアドレスである場合、点灯制御指示情報に応じて照明をオンにしたり照度を変更したりする制御信号を照明装置3の照明部30に第2通信部52を介して送信する。
【0079】
通知部57は、センサ装置2または照明装置3のセンサ部31から第2通信ネットワーク8を介して受信した信号の内容を含む信号情報を生成する。通知部57は、生成した信号情報を情報処理装置6に第1通信部51を介して送信する。
【0080】
設定部58は、第2通信部52を介して第2通信ネットワーク8に接続された各スレーブに対して第2通信ネットワーク8のアドレスを割り当てる。第2通信ネットワーク8に接続されたスレーブは、例えば、照明装置1、センサ装置2、照明装置3の照明部30、照明装置3のセンサ部31、およびスイッチ4a,4bなどである。
【0081】
また、設定部58は、例えば、情報処理装置6から送信される設定指令が第1通信部51で受信された場合、設定指令に含まれる情報を記憶部53に記憶された設定情報に追加する。
【0082】
つづいて、情報処理装置6の構成について説明する。図7は、実施形態に係る情報処理装置6の構成の一例を示す図である。図7に示すように、情報処理装置6は、通信部60と、入力部61と、表示部62と、記憶部63と、制御部64とを備える。
【0083】
通信部60は、第1通信ネットワーク7に接続される。通信部60には、不図示の装置または手動によって第1通信ネットワーク7のアドレスが割り当てられる。入力部61は、情報処理装置6の操作者からの操作を受け付ける入力装置である。たとえば、入力部61は、フェーダ、ボタン、マウス、または、キーボードである。
【0084】
記憶部63は、RAMまたはフラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現され得る。記憶部63には、アドレス情報および設定情報などが記憶される。アドレス情報および設定情報は、例えば、制御装置5に記憶されるアドレス情報および設定情報と同じである。
【0085】
制御部64は、たとえば、情報処理装置6の各部を制御する制御回路であり、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。
【0086】
制御部64は、マイクロコンピュータなどにより実現され得る。マイクロコンピュータは、CPU、MPUなどのプロセッサ、ROMおよびRAMなどの記憶デバイスを搭載する。ROMには、プログラムが格納されており、CPUなどのプロセッサが、ROMに格納されたプログラムを実行することで、各種制御および各種機能が実現される。RAMには、CPUなどのプロセッサによる演算の実行などに必要なメモリ領域として使用される。なお、制御部64は、たとえば、ASIC、FPGA、SoCなどの集積回路により実現されてもよい。
【0087】
制御部64は、受付部70と、指令部71と、判定部72と、表示処理部73と、記憶処理部74とを備える。受付部70は、入力部61を介して情報処理装置6の操作者によって入力された情報を受け付ける。例えば、受付部70は、出力指令の宛先となる対象を示す情報を受け付ける。出力指令の宛先となる対象は、例えば、センサ装置2、照明装置3のセンサ部31、またはスイッチ4などであり、以下において、宛先対象と記載する場合がある。
【0088】
指令部71は、受付部70によって宛先対象を示す情報が受け付けられた場合、予め定められた出力指令を宛先対象に通信部60を介して送信する。予め定められた出力指令は、例えば、第1信号の出力指令である。第1信号は、例えば、存在信号、点灯制御指示信号などである。
【0089】
判定部72は、通信部60から出力指令が送信された宛先対象の出力結果に基づいて、宛先対象の故障の有無を判定する。判定部72は、受付部70によって情報が受け付けられた宛先対象がセンサ装置2である場合、照明装置1が故障しているかセンサ装置2が故障しているかを判定する処理を含む故障判定を行う。
【0090】
例えば、判定部72は、通信部60を介して出力指令が送信されてから予め定められた期間TA内におけるセンサ装置2からの存在信号の出力の有無に基づいて、センサ装置2の故障の有無を判定する。
【0091】
判定部72は、期間TAにおいてセンサ装置2からの存在信号の出力があると判定した場合、センサ装置2に故障がなく、照明装置1が故障していると判定する。また、判定部72は、期間TAにおいてセンサ装置2からの存在信号の出力がないと判定した場合、センサ装置2に故障があると判定する。
【0092】
判定部72は、期間TAにおいて制御装置5から信号情報を受信し、受信した信号情報で示される信号の種別が存在信号である場合に、期間TAにおいてセンサ装置2からの存在信号の出力があると判定する。
【0093】
また、判定部72は、期間TAにおいて制御装置5から信号情報を受信できない場合、または期間TAにおいて制御装置5から信号情報を受信した場合において信号情報で示される信号の種別が存在信号でない場合に、期間TAにおいてセンサ装置2からの存在信号の出力がないと判定する。
【0094】
また、判定部72は、受付部70によって情報が受け付けられた宛先対象が照明装置3のセンサ部31である場合、照明装置3の照明部30が故障しているか照明装置3のセンサ部31が故障しているかを判定する処理を含む故障判定を行う。
【0095】
例えば、判定部72は、通信部60を介して出力指令が送信されてから予め定められた期間TA内における照明装置3のセンサ部31からの存在信号の出力の有無に基づいて、照明装置3のセンサ部31の故障の有無を判定する。
【0096】
判定部72は、期間TAにおいて照明装置3のセンサ部31からの存在信号の出力があると判定した場合、照明装置3のセンサ部31に故障がなく、照明装置3の照明部30が故障していると判定する。また、判定部72は、期間TAにおいて照明装置3のセンサ部31からの存在信号の出力がないと判定した場合、照明装置3のセンサ部31に故障があると判定する。
【0097】
判定部72は、期間TAにおいて制御装置5から信号情報を受信し、受信した信号情報で示される信号が存在信号である場合に、期間TAにおいて照明装置3のセンサ部31からの存在信号の出力があると判定する。
【0098】
また、判定部72は、期間TAにおいて制御装置5から信号情報を受信できない場合、または期間TAにおいて制御装置5から信号情報を受信した場合において信号情報で示される信号が存在信号でない場合に、期間TAにおいて照明装置3のセンサ部31からの存在信号の出力がないと判定する。
【0099】
また、判定部72は、受付部70によって情報が受け付けられた宛先対象がスイッチ4aである場合、スイッチ4aからの出力結果(例えば、点灯制御指示信号)に基づいて、スイッチ4aが故障しているか照明装置1が故障しているかを判定する処理を含む故障判定を行う。かかる故障判定は、宛先対象がセンサ装置2である場合と同様の処理である。
【0100】
また、判定部72は、受付部70によって情報が受け付けられた宛先対象がスイッチ4bである場合、スイッチ4bからの出力結果(例えば、点灯制御指示信号)に基づいて、スイッチ4bが故障しているか照明装置3の照明部30が故障しているかを判定する処理を含む故障判定を行う。かかる故障判定は、宛先対象がセンサ装置2である場合と同様の処理である。
【0101】
判定部72による判定結果は、例えば、受付部70によって情報が受け付けられた宛先対象が照明装置3のセンサ部31である場合、照明装置3の照明部30が故障しているか照明装置3のセンサ部31が故障しているかを示す情報を含む。
【0102】
また、判定部72による判定結果は、例えば、受付部70によって情報が受け付けられた宛先対象がセンサ装置2である場合、照明装置1が故障しているかセンサ装置2が故障しているかを示す情報を含む。
【0103】
表示処理部73は、種々の情報を表示する。例えば、表示処理部73は、受付部70によって予め定められた操作を受け付けられた場合、宛先対象のリストを表示部62に表示する。また、表示処理部73は、判定部72による判定結果を表示部62に表示する。
【0104】
記憶処理部74は、例えば、受付部70によって受け付けられた情報を記憶部63に記憶する。また、記憶処理部74は、判定部72による判定結果および通信部60で受信された情報を記憶部63に記憶する。
【0105】
次に、実施形態に係る情報処理装置6による故障判定処理について図8を参照し説明する。図8は、実施形態に係る情報処理装置6による故障判定処理を説明するフローチャートである。
【0106】
情報処理装置6の制御部64は、宛先対象の情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS20)。制御部64は、宛先対象の情報を受け付けたと判定した場合(ステップS20:Yes)、第1通信ネットワーク7で予め定められた出力指令を宛先対象に通信部60を介して送信する(ステップS21)。
【0107】
その後、制御部64は、予め定められた期間TA内に制御装置5から信号情報を取得したか否かを判定する(ステップS22)。制御部64は、予め定められた期間TA内に制御装置5から信号情報を取得したと判定した場合(ステップS22:Yes)、信号情報で示される信号の種別が第1信号であるか否かを判定する(ステップS23)。例えば、宛先対象に送信した出力指令が存在信号の出力指令である場合、第1信号は、存在信号であり、宛先対象に送信した出力指令が点灯制御指示信号の出力指令である場合、第1信号は、点灯制御指示信号である。
【0108】
制御部64は、信号情報で示される信号の種別が第1信号であると判定した場合(ステップS23:Yes)、宛先対象に故障がないと判定する(ステップS24)。また、制御部64は、予め定められた期間TA内に制御装置5から信号情報を取得していないと判定した場合(ステップS22:No)、または信号情報で示される信号の種別が第1信号ではないと判定した場合(ステップS23:No)、宛先対象に故障があると判定する(ステップS25)。
【0109】
制御部64は、ステップS24の処理が終了した場合、またはステップS25の処理が終了した場合、ステップS24またはステップS25の判定結果を表示部62に表示する(ステップS26)。
【0110】
制御部64は、ステップS26の処理が終了した場合、または宛先対象の情報を受け付けていないと判定した場合(ステップS20:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS27)。制御部64は、例えば、情報処理装置6の電源がオフにされた場合などに動作終了タイミングになったと判定する。
【0111】
制御部64は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS27:No)、処理をステップS20へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS27:Yes)、図8に示す処理を終了する。
【0112】
上述した例では、指令部71は、予め定められた出力指令として、通信部60を介して存在信号または点灯制御指示信号の出力指令を送信するが、予め定められた出力指令は、存在信号または点灯制御指示信号の出力指令に限定されない。
【0113】
例えば、指令部71は、予め定められた出力指令として、存在信号の出力指令と照度信号の出力指令をセンサ装置2または照明装置3のセンサ部31に通信部60を介して送信することもできる。
【0114】
この場合、センサ装置2または照明装置3のセンサ部31は、制御装置5に対して存在信号と照度信号とを送信し、制御装置5は、存在信号の内容と照度信号の信号情報を含む信号情報を情報処理装置6に送信する。
【0115】
判定部72は、期間TAにおいて制御装置5からの信号情報で示される信号が存在信号および照度信号であり且つその照度信号で示される照度が閾値未満である場合に、照明装置1または照明装置3の照明部30が故障していると判定する。
【0116】
また、判定部72は、期間TAにおいて制御装置5からの信号情報で示される信号が存在信号および照度信号であり且つその照度信号で示される照度の変化率が閾値未満である場合に、照明装置1または照明装置3の照明部30が故障していると判定する。照度の変化率は、例えば、指令部71が照度信号の指令を予め定められた周期で繰り返し宛先対象に送信し、情報処理装置6に対して繰り返し信号情報を制御装置5に送信されることによって判定部72によって検出される。
【0117】
また、センサ装置2または照明装置3のセンサ部31は、温度センサ、湿度センサ、音センサなどを備えていてもよい。この場合、センサ装置2または照明装置3のセンサ部31は、温度センサ、湿度センサ、音センサなどで検出された温度信号、湿度信号、音信号などを検出信号として出力することができる。
【0118】
この場合、指令部71は、予め定められた出力指令として、温度信号、湿度信号、音信号などの出力指令をセンサ装置2または照明装置3のセンサ部31に送信する処理を通信部60に実行させてもよい。
【0119】
例えば、判定部72は、期間TAにおいて制御装置5からの信号情報で示される信号が存在信号および温度信号であり且つその温度信号で示される温度の変化率が閾値未満である場合に、照明装置1または照明装置3の照明部30が故障していると判定する。温度の変化率は、例えば、指令部71が温度信号の指令を予め定められた周期で繰り返し宛先対象に送信し、情報処理装置6に対して繰り返し信号情報を制御装置5に送信されることによって判定部72によって検出される。
【0120】
なお、上述した例では、情報処理装置6は、第2通信ネットワーク8に接続されていないが、第2通信ネットワーク8と通信する第2通信部を備え、かかる第2通信部を介して制御装置5から信号情報を取得する構成であってもよい。また、情報処理装置6は、第2通信部を介して、宛先対象が出力する信号をモニタすることで、制御装置5に代えて宛先対象から信号情報を取得する構成であってもよい。
【0121】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0122】
1,3 照明装置
2 センサ装置
10,30 照明部
5 制御装置
6 情報処理装置
7 第1通信ネットワーク
8 第2通信ネットワーク
60 通信部
64 制御部
70 受付部
71 指令部
72 判定部
100 照明システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8