(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024142657
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】電気光学装置、および電子機器
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1333 20060101AFI20241003BHJP
G02F 1/1368 20060101ALI20241003BHJP
G02F 1/1335 20060101ALN20241003BHJP
【FI】
G02F1/1333 505
G02F1/1368
G02F1/1335
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023054898
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】大堀 光隆
【テーマコード(参考)】
2H190
2H192
2H291
【Fターム(参考)】
2H190HA03
2H190HA04
2H190HA08
2H190HB02
2H190HB03
2H190HB04
2H190HB06
2H190HD03
2H190KA05
2H190KA07
2H192AA24
2H192CB53
2H192EA22
2H192EA66
2H192EA67
2H192EA72
2H192FA01
2H192GA21
2H192JA06
2H192JA13
2H192JA17
2H192JA33
2H192JB02
2H291FA14X
2H291FA40Y
2H291FB12
2H291FB13
2H291FD07
2H291GA01
2H291GA05
2H291GA08
2H291GA10
2H291GA19
2H291HA06
2H291HA11
2H291HA13
2H291HA15
2H291LA06
2H291LA22
2H291MA13
(57)【要約】
【課題】耐湿性に優れた明るい電気光学装置、および電子機器を提供すること。
【解決手段】電気光学装置は、基板と、画素電極と、前記画素電極と前記基板との間に配置される配線層と、前記配線層と前記画素電極との間に配置される第1低屈折率膜と、前記第1低屈折率膜と前記画素電極との間に配置される第1高屈折率膜と、前記第1高屈折率膜と前記画素電極との間に配置される第2低屈折率膜と、前記第2低屈折率膜と前記画素電極との間に配置される第2高屈折率膜と、前記第2高屈折率膜と前記画素電極との間に配置される第3低屈折率膜と、を備え、前記第1高屈折率膜、および前記第2高屈折率膜のそれぞれは、SiN、Al
2O
3、HfO
2のいずれかを含む膜である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
画素電極と、
前記画素電極と前記基板との間に配置される配線層と、
前記配線層と前記画素電極との間に配置される第1低屈折率膜と、
前記第1低屈折率膜と前記画素電極との間に配置される第1高屈折率膜と、
前記第1高屈折率膜と前記画素電極との間に配置される第2低屈折率膜と、
前記第2低屈折率膜と前記画素電極との間に配置される第2高屈折率膜と、
前記第2高屈折率膜と前記画素電極との間に配置される第3低屈折率膜と、を備え、
前記第1高屈折率膜、および前記第2高屈折率膜のそれぞれは、SiN、Al2O3、HfO2のいずれかを含む膜である、
ことを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
前記画素電極の前記第3低屈折率膜とは反対側に配置される液晶層と、
前記液晶層と前記画素電極との間に配置される配向膜と、
をさらに有する、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記配線層と前記基板との間に配置される容量素子と、
前記配線層と前記基板との間に配置されるトランジスターと、
をさらに有する、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記第1低屈折率膜は、平坦化膜である、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記第1高屈折率膜、および前記第2高屈折率膜の各厚みは、3000Å以下である、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記第1低屈折率膜、前記第2低屈折率膜、および前記第3低屈折率膜のそれぞれは、SiO2、BSG、NSG、BPSGのいずれかを含む膜である、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項7】
請求項1に記載の電気光学装置と、
前記電気光学装置の動作を制御する制御部と、を有することを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気光学装置、および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクター等の電子機器には、例えば、画素ごとに光学的特性を変更可能な液晶表示装置等の電気光学装置が用いられる。当該電気光学装置の例として、特許文献1に記載の電気光学装置が知られている。
【0003】
当該文献の電気光学装置は、素子基板と、対向基板と、これら基板の間で挟持された液晶とを有する。素子基板には、走査線と、データ線と、これらの交差に対応して設けられた画素電極とを有する。また、画素電極は、表示領域において画素ごと設けられる。また、画素電極には、スイッチング素子としてのTFTのドレインが接続される。TFTは、Thin Film Transistorの略称である。
【0004】
当該素子基板は、基板と、下地絶縁膜と、複数の層間絶縁膜とを含む。基板上には、下地絶縁膜が設けられる。下地絶縁膜上には、走査線、およびTFTが有する半導体層が設けられる。走査線、および半導体層を覆うように、複数の層間絶縁膜が設けられる。複数の層間絶縁膜よりも上層には、画素電極が設けられる。また、複数の層間絶縁膜は、窒化シリコン等で形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
窒化シリコン等で形成された複数の層間絶縁膜によって走査線等の配線およびTFTの半導体層が覆われていることで、外部からの半導体層等への水分の侵入を抑制することができると考えられる。しかし、窒化シリコン等で形成された複数の層間絶縁膜が、半導体層等が設けられる領域に加え、画素の開口領域に設けられていると、複数の層間絶縁膜の界面での反射により透過率が低下してしまうという課題がある。この結果、耐湿性に優れた明るい電気光学装置を実現することが難しい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電気光学装置の一態様は、基板と、前記画素電極と前記基板との間に配置される配線層と、前記配線層と前記画素電極との間に配置される第1低屈折率膜と、前記第1低屈折率膜と前記画素電極との間に配置される第1高屈折率膜と、前記第1高屈折率膜と前記画素電極との間に配置される第2低屈折率膜と、前記第2低屈折率膜と前記画素電極との間に配置される第2高屈折率膜と、前記第2高屈折率膜と前記画素電極との間に配置される第3低屈折率膜と、を備え、前記第1高屈折率膜、および前記第2高屈折率膜のそれぞれは、SiN、Al2O3、HfO2のいずれかを含む膜である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る電気光学装置の平面図である。
【
図2】
図1に示す電気光学装置のA-A線の断面図である。
【
図3】
図2の第1基板の電気的な構成を示す等価回路図である。
【
図4】
図2の第1基板が有する複数の画素電極の配置を示す平面図である。
【
図6】電子機器の一例であるパーソナルコンピューターを示す斜視図である。
【
図7】電子機器の一例であるスマートフォンを示す平面図である。
【
図8】電子機器の一例であるプロジェクターを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法または縮尺は実際と適宜に異なり、理解を容易にするために模式的に示す部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
【0010】
1.電気光学装置
A.実施形態
A-1.電気光学装置100の概要
図1は、実施形態に係る電気光学装置100の平面図である。
図2は、
図1に示す電気光学装置100のA-A線の断面図である。以下では、説明の便宜上、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を適宜用いて説明する。また、X軸に沿う一方向をX1方向と表記し、X1方向とは反対の方向をX2方向と表記する。同様に、Y軸に沿う一方向をY1方向と表記し、Y1方向とは反対の方向をY2方向と表記する。Z軸に沿う一方向をZ1方向と表記し、Z1方向とは反対の方向をZ2方向と表記する。
【0011】
また、要素αと要素βとの「電気的な接続」は、要素αと要素βとが直接的に接合されることで導通する構成のほか、要素αと要素βとが他の導電体を介して間接的に導通する構成も含まれる。
【0012】
図1および
図2に示す電気光学装置100は、画素Pごとにスイッチング素子としてTFT(Thin Film Transistor)を備えたアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置である。
【0013】
図1に示す電気光学装置100の平面形状は四角形であるが、四角形以外の多角形または円形であってもよい。また、電気光学装置100には、表示領域A10と周辺領域A20とが設けられる。表示領域A10は、画像を表示する領域である。周辺領域A20は、平面視で表示領域A10の外側に設けられる。表示領域A10には、行列状に配列される複数の画素Pが設けられる。画素Pは、表示する画像の最小単位であって、個別に駆動制御される最小単位である。
【0014】
図2に示すように、電気光学装置100は、第1基板2と、第2基板3と、枠状のシール部材4と、液晶層5とを有する。第1基板2、液晶層5および第2基板3は、この順にZ1方向に並ぶ。なお、第1基板2、液晶層5および第2基板3の重なる方向であるZ1方向またはZ2方向から見ることを「平面視」とする。
【0015】
電気光学装置100は透過型であり、第1基板2および第2基板3は、透光性を有する。
図2に示すように、光LLが第2基板3に入射した後、第1基板2から出射される間に変調することにより、画像が表示される。なお、第1基板2に入射した光が第2基板3から出射される間に変調することにより、画像が表示されてもよい。また、「透光性」とは、可視光に対する透過性を意味し、好ましくは可視光の透過率が50%以上であることをいう。
【0016】
第1基板2は、基板21と、積層体20と、複数の画素電極24と、配向膜29とを有する。基板21、積層体20、複数の画素電極24および配向膜29は、この順にZ1方向に積層される。
【0017】
基板21は、透光性および絶縁性を有する平板であり、例えば、ガラス基板または石英基板で構成される。積層体20は、透光性を有する複数の絶縁層を含む。積層体20には、トランジスターおよび各種配線等が設けられる。複数の画素電極24は、積層体20上に配置される。複数の画素電極24は、複数の画素Pに対して1対1で配置される。したがって、表示領域A10には、複数の画素電極24が設けられる。複数の画素電極24は、液晶層5に電界を印加するために用いられる。複数の画素電極24は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)およびFTO(Fluorine-doped tin oxide)等の透明導電材料を含む。なお、図示省略するが、複数の画素電極24の外側には、ノイズ対策等のための複数のダミー画素電極、およびイオントラップ用の電極が設けられてもよい。また、配向膜29は、透光性および絶縁性を有する。配向膜29は、液晶層5に接触しており、液晶層5が有する液晶分子50を配向させる。配向膜29は、複数の画素電極24を覆うように配置される。配向膜29の材料は、例えばポリイミドまたは酸化ケイ素等である。
【0018】
図1に示すように、第1基板2には、駆動回路10と複数の外部端子13とが配置される。これらは、周辺領域A20に配置される。駆動回路10は、走査線駆動回路11およびデータ線駆動回路12を含む。また、複数の外部端子13の一部は、図示しないが、駆動回路10から引き回される配線に接続される。なお、第2基板3の平面積は、第1基板2の平面積よりも小さく、複数の外部端子13は、第2基板3に覆われておらず露出している。
【0019】
図2に示す第2基板3は、第1基板2に対向して配置される。第2基板3は、基板31と、積層体30と、対向電極32と、配向膜39と、見切り38とを有する。基板31、積層体30、対向電極32および配向膜39は、この順にZ2方向に積層される。
【0020】
基板31は、透光性および絶縁性を有する平板であり、例えば、ガラス基板または石英基板で構成される。積層体30は、複数の絶縁膜を含む。当該複数の絶縁膜のそれぞれは、透光性および絶縁性を有し、例えば、酸化ケイ素等のケイ素を含む無機材料で形成される。積層体30は、図示省略するが、例えば、マイクロレンズを含む。また、積層体30には、見切り38が設けられる。見切り38は、平面視で複数の画素電極24を囲む枠状であり、遮光性を有する。なお、「遮光性」とは、可視光に対する遮光性を意味し、好ましくは可視光の透過率が50%未満であることをいい、より好ましくは10%以下であることをいう。
【0021】
対向電極32は、複数の画素電極24に対して液晶層5を介して対向する。対向電極32は、複数の画素Pで共通に設けられる共通電極である。対向電極32は、液晶層5に電界を印加するために用いられる。対向電極32は、透光性および導電性を有する。対向電極32は、例えば、ITO、IZOおよびFTO等の透明導電材料を含む。対向電極32には、定電位Vcomが印加させる。配向膜39は、透光性および絶縁性を有する。配向膜39は、液晶分子50を配向させる。配向膜39の材料は、例えば、ポリイミドまたは酸化ケイ素等である。
【0022】
また、第2基板3と第1基板2との間には、
図1に示す複数の基板間導通材6が設けられる。複数の基板間導通材6は、第1基板2と第2基板3とを電気的に接続するための導通材である。基板間導通材6は、第1基板2に配置される図示省略された引き回し配線を介して、複数の外部端子13のいずれかの外部端子13に接続される。
【0023】
シール部材4は、第1基板2と第2基板3との間に配置される。シール部材4は、例えば、エポキシ樹脂等のUV硬化性材料を含む。UVは、ultravioletの略称であり、特に、波長100nm以上400nm以下の光をいう。また、シール部材4は、ガラス等の無機材料で構成されるギャップ材を含んでもよい。
【0024】
液晶層5は、第1基板2、第2基板3およびシール部材4によって囲まれる領域内に配置される。液晶層5は、電界に応じて光学的特性が変化する電気光学層である。液晶層5は、液晶分子50を含む。液晶分子50は、正または負の誘電異方性を有する。液晶分子50の配向は、液晶層5に印加される電圧に応じて変化する。
【0025】
かかる電気光学装置100は、例えば、後述するパーソナルコンピューターおよびスマートフォン等のカラー表示を行う表示装置に適用される。当該表示装置に適用される場合、電気光学装置100に対してカラーフィルターが適宜用いられる。また、電気光学装置100は、例えば、後述する投射型のプロジェクターに適用される。この場合、電気光学装置100は、ライトバルブとして機能する。この場合、電気光学装置100に対してカラーフィルターが省略される。
【0026】
A-2.第1基板2の電気的な構成
図3は、
図2の第1基板2の電気的な構成を示す等価回路図である。
図3に示すように、第1基板2には、複数のトランジスター23とn本の走査線241とm本のデータ線242とn本の定電位線243とが設けられる。これらは
図2の積層体20に設けられる。なお、nおよびmはそれぞれ2以上の整数である。n本の走査線241とm本のデータ線242との各交差に対応してトランジスター23が配置される。各トランジスター23は、例えば、スイッチング素子として機能するTFTである。各トランジスター23は、ゲート、ソースおよびドレインを含む。
【0027】
n本の走査線241のそれぞれはX1方向に延在し、n本の走査線241はY1方向に等間隔で並ぶ。n本の走査線241のそれぞれは、対応する複数のトランジスター23のゲートに電気的に接続される。n本の走査線241は、
図1に示す走査線駆動回路11に電気的に接続される。1~n本の走査線241には、走査線駆動回路11から走査信号G1、G2、…、およびGnが線順次で供給される。
【0028】
図3に示すm本のデータ線242のそれぞれはY1方向に延在し、m本のデータ線242はX1方向に等間隔で並ぶ。m本のデータ線242のそれぞれは、対応する複数のトランジスター23のソースに電気的に接続される。m本のデータ線242は、
図1に示すデータ線駆動回路12に電気的に接続される。1~m本のデータ線242には、データ線駆動回路12から画像信号S1、S2、…、およびSmが並行に供給される。
【0029】
図3に示すn本の走査線241とm本のデータ線242とは、互いに電気的に絶縁されており、平面視で格子状に配置される。隣り合う2つの走査線241と隣り合う2つのデータ線242とで囲まれる領域が画素Pに対応する。画素Pごとにトランジスター23、画素電極24および容量素子25が設けられる。画素電極24は、トランジスター23に対応して設けられる。1つの画素電極24に対して1つのトランジスター23が配置される。各画素電極24は、対応するトランジスター23のドレインに電気的に接続される。
【0030】
n本の定電位線243のそれぞれはY1方向に延在し、n本の定電位線243はX1方向に等間隔で並ぶ。各定電位線243には、定電位Vcomが印加される。各定電位線243は、対応する容量素子25が有する2つの電極のうちの一方に電気的に接続される容量線である。各容量素子25は、画素電極24の電位を保持するための保持容量である。容量素子25は、トランジスター23に対して1対1で設けられる。また、各容量素子25が有する2つの電極のうちの他方は、画素電極24とトランジスター23のドレインとに電気的に接続される。
【0031】
走査信号G1、G2、…、およびGnが順次アクティブとなり、n本の走査線241が順次選択されると、選択される走査線241に接続されるトランジスター23がオン状態となる。すると、m本のデータ線242を介して表示すべき階調に応じた大きさの画像信号S1、S2、…、およびSmに応じた電位が、選択される走査線241に対応する画素Pの画素電極24に印加される。これにより、画素電極24と対向電極32との間に形成される液晶容量に、表示すべき階調に応じた電圧が印加され、印加される電圧に応じて液晶分子50の配向が変化する。また、容量素子25によって、印加される電圧が保持される。このような液晶分子50の配向の変化によって光LLが変調され階調表示が可能となる。
【0032】
A-3.第1基板2
図4は、
図2の第1基板2が有する複数の画素電極24の配置を示す平面図である。
図4に示すように、複数の画素電極24は、互いに離間し、平面視で行列状に配置される。表示領域A10は、複数の開口領域A11と、遮光領域A12とを含む。各開口領域A11には、画素電極24が配置される領域であって、光が透過する領域である。複数の開口領域A11は、互いに離間し、平面視で行列状に配置される。遮光領域A12は、図示省略するが、前述のトランジスター23および各種配線が配置される領域である。遮光領域A12は、平面視で複数の開口領域A11を囲む枠状である。
【0033】
図5は、
図2の第1基板2の構成を示す概略図である。前述のように、第1基板2の積層体20は、基板21と積層体20と複数の画素電極24と配向膜29とを含む。これらはこの順に積層される。
【0034】
図5に示すように、積層体20は、第1積層体20aと第2積層体20bとを含む。第1積層体20aは、基板21と第2積層体20bとの間に配置される。第1積層体20aは、透光性を有する複数の層間絶縁膜を含む。第1積層体20aには、前述のトランジスター23および複数の各種配線が配置される。
図5では、第1積層体20aの図示が簡略される。図示の例では、第1積層体20aは、複数の層間絶縁膜として層間絶縁膜201および層間絶縁膜202を含む。
【0035】
層間絶縁膜201は、基板21上に配置される。基板21と層間絶縁膜201との間は、複数のトランジスター23が設けられる。詳細な図示は省略するが、各トランジスター23は、例えば、半導体層とゲート電極とゲート絶縁層とを有する。半導体層は、例えば、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有する。
【0036】
層間絶縁膜201と層間絶縁膜202との間には、複数の容量素子25が配置される。詳細な図示は省略するが、各容量素子25は、例えば、2つの電極と、当該2つの電極の間に配置される誘電体層とを含む。なお、各容量素子25は、2つの電極および誘電体層を1組有しても良いし、2組以上有していてもよい。
【0037】
層間絶縁膜201上には、複数の配線層26が配置される。各配線層26は、基板21と複数の画素電極24との間に配置される。配線層26は、前述の画素Pごとに設けられる。各配線層26は、例えば、前述の走査線241、データ線242、定電位線243、またはトランジスター23に電気的に接続された他の配線である。特に、配線層26は、画素電極24に電気的に接続される配線であることが好ましい。第1積層体20aのうち最も上層に配線層26が配置される。最も上層に配置される配線層26が画素電極24に電気的に接続される配線であることで、画素電極24との電気的な接続が容易となる。
【0038】
配線層26は、例えば、Al(アルミニウム)、Ti(チタン)、W(タングステン)、Cr(クロム)、およびFe(鉄)等の金属、金属窒化物ならびに金属シリサイド等を含む。配線層26は、単層または複数層で構成される。また、前述の複数のトランジスター23、複数の容量素子25および複数の配線層26は、遮光領域A12に配置される。
【0039】
また、層間絶縁膜201と層間絶縁膜202は、例えば、SiO2(酸化シリコン)および酸窒化シリコン(SiON)等のケイ素を含む無機材料で形成される。
【0040】
第2積層体20bは、第1積層体20aと複数の画素電極24との間に配置される。第2積層体20bは、第1低屈折率膜271と、第1高屈折率膜281と、第2低屈折率膜272と、第2高屈折率膜282と、第3低屈折率膜273とを含む。各屈折率膜は、絶縁性を有する。
【0041】
第1低屈折率膜271は、複数の配線層26と複数の画素電極24との間に配置され、複数の配線層26に接触する。第1高屈折率膜281は、第1低屈折率膜271と複数の画素電極24との間に配置され、第1低屈折率膜271に接触する。第2低屈折率膜272は、第1高屈折率膜281と複数の画素電極24との間に配置され、第1高屈折率膜281に接触する。第2高屈折率膜282は、第2低屈折率膜272と複数の画素電極24との間に配置され、第2低屈折率膜272に接触する。第3低屈折率膜273は、第2高屈折率膜282と複数の画素電極24との間に配置され、第2高屈折率膜282に接触する。第3低屈折率膜273上には、複数の画素電極24が配置される。複数の画素電極24は、配向膜29に覆われる。
【0042】
第1高屈折率膜281の屈折率は、第1低屈折率膜271、第2低屈折率膜272、および第3低屈折率膜273の各屈折率よりも高い。同様に、第2高屈折率膜282の屈折率は、第1低屈折率膜271、第2低屈折率膜272、および第3低屈折率膜273に各屈折率よりも高い。なお、第1高屈折率膜281および第2高屈折率膜282の各屈折率は、互いに同じでもよいし、互いに異なっていてもよい。また、第1低屈折率膜271、第2低屈折率膜272、および第3低屈折率膜273の各屈折率は、互いに同じでもよいし、互いに異なっていてもよい。
【0043】
かかる第2積層体20bは、第1積層体20aに設けられるトランジスター23等への水分の浸入を抑制のための保護膜としての機能を有する。トランジスター23等への水分の浸入を抑制することで、トランジスター23の特性が変化するおそれが抑制される。
【0044】
第1高屈折率膜281、および第2高屈折率膜282のそれぞれは、SiN(窒化シリコン)、Al2O3(酸化アルミニウム)、およびHfO2(酸化ハフニウム)のいずれかを含む膜である。これらの材料を含むことで、第1高屈折率膜281および第2高屈折率膜282の耐湿性を高めることができる。よって、トランジスター23等への水分の浸入を抑制でき、トランジスター23の特性が変化するおそれを抑制することができる。よって、品質信頼性に優れる電気光学装置100を提供することができる。
【0045】
しかし、SiN、Al2O3およびHfO2のいずれかを含む膜は、耐湿性に優れる一方、透光性が低下するおそれがある。本実施形態では、低屈折率膜と高屈折率膜とが交互に配置された多層膜である第2積層体20bを設けることで、当該透光性の低下を抑制している。
【0046】
具体的には、前述のように、第2積層体20bは、第1低屈折率膜271と第1高屈折率膜281と第2低屈折率膜272と第2高屈折率膜282と第3低屈折率膜273とをこの順で含む。このように低屈折率膜と高屈折率膜とが交互に配置された多層膜が設けられることで、前述の透光性の低下を抑制することができる。それゆえ、当該多層膜である第2積層体20bが設けられることで、耐湿性に優れ、かつ、透光性の低下が抑制された第1基板2を提供することができる。よって、耐湿性に優れた明るい電気光学装置100を実現することができる。
【0047】
複数の屈折率膜の各界面における反射光により透過率が低下しないよう、各界面における反射光を相互に相殺するよう干渉させて、第2積層体20bにおける反射率を低減させる。第2積層体20bにおける反射率が低減するよう、各屈折率膜の膜厚および屈折率が設定される。この結果、第2積層体20bが設けられることによる透光性の低下が抑制される。
【0048】
さらに、各画素電極24の屈折率は、第3低屈折率膜273の屈折率よりも高い。光LLが第2基板3から第1基板2に向かって入射する場合、前述の複数の屈折率膜の各界面における反射光に加え、各画素電極24の入射面における反射光が相互に相殺するよう干渉させる。この結果、第2積層体20bにおける反射率を低減させる。なお、当該入射面は、各画素電極24の配向膜29との接触面である。
【0049】
また、第2積層体20bは、複数の開口領域A11および遮光領域A12に一様に設けられる。このため、第2積層体20bが、遮光領域A12にのみ設けられる場合に比べ、第2積層体20bの耐湿性を高めることができる。よって、遮光領域A12に配置されるトランジスター23等への水分の浸入をより効果的に抑制することができる。
【0050】
第2積層体20bには、図示省略するが、例えば、トランジスター23のドレインと画素電極24とを電気的に接続するコンタクトが設けられる。配線層26がトランジスター23のドレインに電気的に接続される場合、当該コンタクトは、配線層26と画素電極24とを接続する。当該コンタクトは、遮光領域A12に設けられる。このコンタクト以外、第2積層体20bには、開口が設けられていない。このため、第2積層体20bに他の開口が設けられている場合に比べ、第2積層体20bによる耐水性の機能を効果的に発揮することができる。
【0051】
また、前述のように、複数の画素電極24の第3低屈折率膜273とは反対側には、液晶層5が配置される。また、液晶層5と複数の画素電極24との間には、配向膜29が配置される。外部の水分は、例えば、前述のシール部材4から、液晶層5、配向膜29および複数の画素電極24を介して第2積層体20bに到達する。したがって、配線層26よりも上層に第2積層体20bが配置されることで、配線層26よりも下層への水分の浸入を抑制することができる。
【0052】
さらに、前述のように、容量素子25は、配線層26と基板21との間に配置される。トランジスター23は、配線層26と基板21との間に配置される。したがって、容量素子25およびトランジスター23は、配線層26よりも下層に配置される。このため、容量素子25およびトランジスター23が配線層26よりも上層に配置される場合に比べ、第2積層体20bによって、容量素子25およびトランジスター23に水分等が侵入するおそれを効果的に抑制することができる。
【0053】
なお、配線層26よりも容量素子25またはトランジスター23が上層に配置されてもよい。
【0054】
第1低屈折率膜271、第2低屈折率膜272、および第3低屈折率膜273のそれぞれは、SiO2(酸化ケイ素)、BSG(ホウケイ酸ガラス)、NSG(窒化ケイ素ガラス)、BPSG(Boro-phospho silicate glass)のいずれかを含む膜である。かかる材料を含む膜は、第1高屈折率膜281および第2高屈折率膜282よりも透光性に優れる。さらに、かかる材料を含む膜であると、第1高屈折率膜281および第2高屈折率膜282の各屈折率よりも低い屈折率の膜を形成し易い。よって、低屈折率膜と高屈折率膜とが交互に積層された多層膜である第2積層体20bを実現し易い。
【0055】
なお、第1低屈折率膜271、第2低屈折率膜272、および第3低屈折率膜273のそれぞれは、上記材料以外で構成されてもよい。
【0056】
また、第1低屈折率膜271、第2低屈折率膜272、および第3低屈折率膜273の各屈折率は、特に限定されないが、例えば、1.5以下である。一方、第1高屈折率膜281、および第2高屈折率膜282の各屈折率は、特に限定されないが、例えば、1.7以上である。かかる屈折率であることで、各屈折率膜の界面における反射光を相互に相殺するよう干渉させ、全体としての反射率を低減させるよう各屈折率膜の膜厚を設定し易い。よって、耐湿性に優れ、かつ、透光性の低下が抑制された第1基板2を実現し易い。
【0057】
第1高屈折率膜281の厚みD2、および第2高屈折率膜282の厚みD4のそれぞれは、特に限定されないが、例えば、3000Å以下であることが好ましい。厚みD2およびD4のそれぞれが3000Å以下であることで、3000Åを超える場合に比べ、透光性の低下を抑制することができる。また、厚みD2およびD4のそれぞれは、100Å以上1000Å以下であることがより好ましい。かかる範囲内であることで、範囲外である場合に比べ、厚みD2およびD4の各均一性を高めることができるとともに、透光性の低下を抑制することができる。
【0058】
第1低屈折率膜271の厚みD1、第2低屈折率膜272の厚みD3、および第3低屈折率膜273の厚みD5のそれぞれは、特に限定されないが、例えば、300Å以上3000Å以下であることが好ましい。上記上限値以下にすることで、例えば、第1低屈折率膜271に対してCMP(Chemical Mechanical Polishing)を行なわない場合であっても、段差低減の効果を発揮することができる。なお、例えば、第1低屈折率膜271に対してCMPを行う場合、上記上限値を超えてもよい。
【0059】
また、第1低屈折率膜271は、平坦化膜であることが好ましい。つまり、第1低屈折率膜271は、層間絶縁膜202上の複数の配線層26による凹凸を緩和する機能を有することが好ましい。このため、第1低屈折率膜271の第2低屈折率膜272との接触面は、平坦面であることが好ましい。第1低屈折率膜271が平坦化膜であることで、第1高屈折率膜281、第2低屈折率膜272、第2高屈折率膜282、および第3低屈折率膜273の各平坦性を高めることができる。このため、表示領域A10の全域において、各界面の反射光を相互に相殺するよう干渉させ易くなる。
【0060】
当該平坦化膜とは、例えば、CMPにより平坦化された膜である。なお、平坦化膜は、CMP以外の方法で平坦化された膜であってもよい。CMP以外の方法としては、例えば、塗布系平坦化膜とすること、およびデポジション後にリフローを行うことなどが挙げられる。
【0061】
また、第1低屈折率膜271の厚みD1が前記範囲内であることで、範囲外である場合に比べ、複数の配線層26による凹凸を緩和する機能を好適に発揮することができる。なお、第1低屈折率膜271は、平坦化膜でなくてもよい。
【0062】
以上の電気光学装置100では、前述のように、低屈折率膜と高屈折率膜とが交互に配置された多層膜である第2積層体20bが設けられることで、耐湿性に優れ、かつ、透光性の低下が抑制された第1基板2を提供することができる。よって、耐湿性に優れた明るい電気光学装置100を実現することができる。
【0063】
B.変形例
以上に例示した実施形態は多様に変形され得る。前述の実施形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。
【0064】
前述した第1積層体20aの構成は、
図5に示す構成に限定されない。したがって、
図5では、容量素子25は、トランジスター23の上層に配置されるが、トランジスター23の下層に配置されてもよい。また、容量素子25の一部、または各種配線は、第1積層体20aではなく、基板21に形成された凹部内に配置されてもよい。また、例えば、容量素子25が有する2つの電極のうちの一方が、配線層26の一部を兼ねていてもよい。
【0065】
第2積層体20bでは、低屈折率膜が3層設けられ、高屈折率膜が2層設けられている。しかし、低屈折率膜が4層以上設けられてもよく、高屈折率膜は3層以上設けられてもよい。この場合であっても、低屈折率膜と高屈折率膜とは交互に配置される。ただし、低屈折率膜が3層設けられ、高屈折率膜が2層設けられていることが特に好ましい。積層数が増えることによる成膜工程の増加、および第1基板2の厚さが過度に厚くなることを抑制することができるためである。
【0066】
「電気光学装置」の駆動方式は、縦電界方式に限定されず、横電界方式でもよい。なお、横電界方式としては、例えばIPS(In Plane Switching)モードが挙げられる。また、縦電界方式としては、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Virtical Alignment)、PVAモードおよびOCB(Optically Compensated Bend)モードが挙げられる。
【0067】
前述の各実施形態では、アクティブマトリクス方式の電気光学装置100が例示されるが、これに限定されず、電気光学装置100の駆動方式は、例えば、パッシブマトリクス方式等でもよい。
【0068】
また、前述した説明では、「電気光学装置」の一例として液晶表示装置について説明したが、「電気光学装置」のはこれに限定されない。例えば、「電気光学装置」のは、イメージセンサー等にも適用することができる。
【0069】
2.電子機器
電気光学装置100は、各種電子機器に用いることができる。
【0070】
図6は、電子機器の一例であるパーソナルコンピューター2000を示す斜視図である。パーソナルコンピューター2000は、各種の画像を表示する電気光学装置100と、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設置される本体部2010と、制御部2003と、を有する。制御部2003は、例えばプロセッサーおよびメモリーを含み、電気光学装置100の動作を制御する。
【0071】
図7は、電子機器の一例であるスマートフォン3000を示す平面図である。スマートフォン3000は、操作ボタン3001と、各種の画像を表示する電気光学装置100と、制御部3002と、を有する。操作ボタン3001の操作に応じて電気光学装置100に表示される画面内容が変更される。制御部3002は、例えばプロセッサーおよびメモリーを含み、電気光学装置100の動作を制御する。
【0072】
図8は、電子機器の一例であるプロジェクターを示す模式図である。投射型表示装置4000は、例えば、3板式のプロジェクターである。電気光学装置1rは、赤色の表示色に対応する電気光学装置100であり、電気光学装置1gは、緑の表示色に対応する電気光学装置100であり、電気光学装置1bは、青色の表示色に対応する電気光学装置100である。すなわち、投射型表示装置4000は、赤、緑および青の表示色に各々対応する3個の電気光学装置1r、1g、1bを有する。制御部4005は、例えばプロセッサーおよびメモリーを含み、電気光学装置100の動作を制御する。
【0073】
照明光学系4001は、光源である照明装置4002からの出射光のうち赤色成分rを電気光学装置1rに供給し、緑色成分gを電気光学装置1gに供給し、青色成分bを電気光学装置1bに供給する。各電気光学装置1r、1g、1bは、照明光学系4001から供給される各単色光を表示画像に応じて変調するライトバルブ等の光変調器として機能する。投射光学系4003は、各電気光学装置1r、1g、1bからの出射光を合成して投射面4004に投射する。
【0074】
以上の電子機器は、前述の電気光学装置100と、制御部2003、3002または4005と、を備える。前述の電気光学装置100は耐湿性に優れ、かつ明るい。よって、電気光学装置100を備えることで、パーソナルコンピューター2000、スマートフォン3000または投射型表示装置4000の表示品位の向上および品質信頼性を高めることができる。
【0075】
なお、本発明の電気光学装置が適用される電子機器としては、例示した機器に限定されず、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)、ヘッドマウントディスプレイ、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、車載用の表示器、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、およびPOS(Point of sale)端末等が挙げられる。さらに、本発明が適用される電子機器としては、プリンター、スキャナー、複写機、ビデオプレーヤー、またはタッチパネルを備えた機器等が挙げられる。
【0076】
以上、好適な実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態に限定されない。また、本発明の各部の構成は、前述の実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成に置換でき、また、任意の構成を付加できる。
【符号の説明】
【0077】
1b…電気光学装置、1g…電気光学装置、1r…電気光学装置、2…第1基板、3…第2基板、4…シール部材、5…液晶層、6…基板間導通材、10…駆動回路、11…走査線駆動回路、12…データ線駆動回路、13…外部端子、20…積層体、20a…第1積層体、20b…第2積層体、21…基板、23…トランジスター、24…画素電極、25…容量素子、26…配線層、29…配向膜、30…積層体、31…基板、32…対向電極、38…見切り、39…配向膜、50…液晶分子、100…電気光学装置、201…層間絶縁膜、202…層間絶縁膜、241…走査線、242…データ線、243…定電位線、271…第1低屈折率膜、272…第2低屈折率膜、273…第3低屈折率膜、281…第1高屈折率膜、282…第2高屈折率膜、2000…パーソナルコンピューター、2001…電源スイッチ、2002…キーボード、2003…制御部、2010…本体部、3000…スマートフォン、3001…操作ボタン、3002…制御部、4000…投射型表示装置、4001…照明光学系、4002…照明装置、4003…投射光学系、4004…投射面、4005…制御部、A10…表示領域、A11…開口領域、A12…遮光領域、A20…周辺領域、D1…厚み、D2…厚み、D3…厚み、D4…厚み、D5…厚み、LL…光、P…画素。