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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024142772
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】電池システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20241003BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
H02J7/02 J
H02J7/02 H
H02J7/00 X
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023055087
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】520184767
【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117606
【弁理士】
【氏名又は名称】安部 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100130605
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 浩治
(72)【発明者】
【氏名】矢野 準也
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA03
5G503BA04
5G503BB01
5G503BB02
5G503CA08
5G503CA11
5G503EA05
5G503GD03
5G503GD04
5G503GD06
5G503HA01
5G503HA02
(57)【要約】
【課題】電池システムを早期に起動することができる。
【解決手段】電池システム1は、並列に接続された電池ユニット10,20と、電池ユニット10,20の電圧値を検出する電池ユニット電圧検出器14,24と、複数の電池ユニット10,20それぞれに直列に接続された複数のユニットリレー15,25と、バランス回路40とを備えている。電池ユニット10,20はそれぞれ、直列に接続された複数の単電池aと、単電池電圧検出器12,22と、複数の単電池aの残容量を均等化する均等化器13,23とを有している。バランス回路40は、抵抗器41を有している。バランス回路40の一端は、直列に接続された電池ユニット10とユニットリレー15の間の接続点に接続されている。バランス回路40の他端は、直列に接続された電池ユニット20とユニットリレー25の間の接続点に接続されている。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列に接続された複数の電池ユニットと、
前記電池ユニットの電圧値を検出する電池ユニット電圧検出器と、
前記複数の電池ユニットそれぞれに直列に接続された複数のユニットリレーと、
少なくとも1つのバランス回路と
を備え、
前記電池ユニットはそれぞれ、直列に接続された複数の単電池と、前記複数の単電池それぞれの電圧値を検出する単電池電圧検出器と、前記単電池電圧検出器で検出された電圧値に基づいて前記複数の単電池の残容量を均等化する均等化器と
を有し、
前記バランス回路は、抵抗器を有し、
前記バランス回路の一端は、直列に接続された1の電池ユニットとユニットリレーの間の接続点に接続されており、
前記バランス回路の他端は、直列に接続された他の電池ユニットとユニットリレーの間の接続点に接続されている、
電池システム。
【請求項2】
前記バランス回路は、直列に接続された、前記抵抗器とバランスリレーを有している、請求項1に記載された電池システム。
【請求項3】
前記並列に接続された複数の電池ユニットに対して直列に接続されたメインリレーをさらに備える、請求項2に記載された電池システム。
【請求項4】
前記複数の電池ユニットそれぞれに対して直列に接続されたメインリレーをさらに備える、請求項2に記載された電池システム。
【請求項5】
前記バランスリレーの切り替えを制御する制御装置をさらに備え、
前記制御装置は、
前記複数の電池ユニットそれぞれの電圧値を取得する処理と、
前記複数の電池ユニットの前記電圧値の差に基づいて前記バランスリレーをオン状態にするかオフ状態にするかを判定する処理と
が実行されるように構成された、請求項2~4のいずれか一項に記載された電池システム。
【請求項6】
前記判定する処理では、前記電圧値の差が予め定められた規定値以上ではない場合に前記バランスリレーがオフ状態に切り替えられる、請求項5に記載された電池システム。
【請求項7】
複数のバランス回路を備え、
前記複数のバランス回路のうち1つのバランス回路の一端は、直列に接続された1の電池ユニットとユニットリレーの間の接続点に接続されており、
前記バランス回路の他端は、前記複数のバランス回路のうち他のバランス回路を介して、直列に接続された他の電池ユニットとユニットリレーの間の接続点に接続されている、請求項2~4のいずれか一項に記載された電池システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2012/043723号には、並列ラインを介して接続された複数の電池ユニットから構成された蓄電池と、蓄電池を構成する電池ユニットを充電する電源と、電池ユニットを並列ラインに接続するプリ接続回路と、プリ接続回路で電圧差の解消された電池ユニットを並列ラインに接続するメインスイッチと、制御回路とを備えた電源装置が開示されている。プリ接続回路は、電流制限抵抗と均等化スイッチとの直列回路から構成されている。制御回路は、プリ接続回路の均等化スイッチとメインスイッチのオンとオフを制御する。制御回路は、並列ラインの電圧と電池ユニットの電圧差が設定電圧よりも小さくなる状態でプリ接続回路の均等化スイッチをオンに切り換える。これによって、電池ユニットの電圧が並列ラインの電圧に均等化される。均等化された電池ユニットは、制御回路によってオン状態に切り換えられるメインスイッチを介して並列ラインに接続されている。かかる電源装置によると、電流制限抵抗の発熱量を小さくすることができるとされている。
【0003】
特開2011-72153号公報には、複数の電池ユニットを並列に接続した電池ブロックと、各電池ユニットに直列に接続されたユニットスイッチと、電池ユニットを構成する電池セルのセル電圧を検出するセル電圧検出回路と、セル電圧検出回路で検出されたセル電圧に基づいて電池ユニットを構成する電池セル間の電池残存容量のばらつきを抑制するセル容量均等化回路と、電池ユニットの総電圧であるユニット電圧を検出するユニット電圧検出回路と、ユニット電圧検出回路で検出されたユニット電圧に基づいて電池ユニット間の電池残存容量ばらつきを抑制するユニット容量均等化回路と、電源コントローラとを備える車両電源装置が開示されている。電源コントローラは、セル容量均等化回路を制御し、各電池ユニットに対して個別にセル残存容量を均等化した後、ユニット容量均等化回路を制御し、電池ブロック全体に対して電池ユニット間のユニット残存容量を均等化する。かかる車両電源装置によると、電池ユニット間のアンバランスを効果的に解消することができるとされている。
【0004】
特開2018-60641号公報には、第1蓄電素子を有する第1蓄電装置と、第2蓄電素子を有する第2蓄電装置と、第1蓄電装置と第2蓄電装置を並列に接続した状態と切り離した状態とに切り換えるスイッチと、スイッチ制御部とを備えた、車両の電源装置が開示されている。第1蓄電素子と第2蓄電素子は、SOC-OCV特性に平坦な領域を有する蓄電素子である。スイッチ制御部は、第1蓄電素子と第2蓄電素子がSOC-OCV特性で平坦な領域に含まれている時に、スイッチをオフからオンへ切り換える。かかる電源装置では、スイッチの切り換え時にスイッチに大きな電流が流れることが抑制されるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2012/043723号
【特許文献2】特開2011-72153号公報
【特許文献3】特開2018-60641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者は、複数の電池ユニットを備える電池システムの起動を早くしたいと考えている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ここで開示される電池システムは、並列に接続された複数の電池ユニットと、電池ユニットの電圧値を検出する電池ユニット電圧検出器と、複数の電池ユニットそれぞれに直列に接続された複数のユニットリレーと、少なくとも1つのバランス回路とを備えている。電池ユニットはそれぞれ、直列に接続された複数の単電池と、複数の単電池それぞれの電圧値を検出する単電池電圧検出器と、単電池電圧検出器で検出された電圧値に基づいて複数の単電池の残容量を均等化する均等化器とを有している。バランス回路は、抵抗器を有している。バランス回路の一端は、直列に接続された1の電池ユニットとユニットリレーの間の接続点に接続されている。バランス回路の他端は、直列に接続された他の電池ユニットとユニットリレーの間の接続点に接続されている。かかる電池システムは、早期に起動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、電池システム1を示す模式図である。
図2図2は、制御装置50によって実行される処理を示すフローチャートである。
図3図3は、電池システム1Aを示す模式図である。
図4図4は、電池システム1Bを示す模式図である。
図5図5は、制御装置50によって実行される処理を示すフローチャートである。
図6図6は、電池システム1Cを示す模式図である。
図7図7は、制御装置50によって実行される処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、ここで開示される技術の一実施形態について図面を参照して説明する。ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。各図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。また、同一の作用を奏する部材・部位には、適宜に同一の符号を付し、重複する説明は適宜に省略される。
【0010】
〈電池システム1〉
図1は、電池システム1を示す模式図である。図1に示されているように、電池システム1は、電池ユニット10,20と、電池ユニット電圧検出器14,24と、ユニットリレー15,25と、バランス回路40とを備えている。電池ユニット10,20は、並列に接続されている。電池システム1は、外部出力端子80を有している。並列に接続された電池ユニット10,20は、外部出力端子80を介して負荷90に直列に接続される。特に限定されないが、負荷90は、例えば、車両の電動モータ、インバータ等によって構成されうる。負荷90は、電池ユニット10,20の電力を動力に変換したり、回生電力を電池ユニット10,20に供給したりしうる。負荷90には、電流の急激な変化を低減させるための平滑コンデンサが接続されていてもよい。なお、負荷90は、かかる形態に限定されない。
【0011】
電池システム1は、メインリレー60と、制御装置50とを備えている。メインリレー60は、並列に接続された電池ユニット10,20に対して直列に接続されている。メインリレー60は、電池システム1と、負荷90との接続のオンとオフを切り替えるリレーである。メインリレー60は、並列に接続された電池ユニット10,20と、外部出力端子80との間に設けられている。メインリレー60は、電池ユニット10,20の正極側に設けられている。電池システム1は、プリチャージ回路61をさらに備えている。プリチャージ回路61は、メインリレー60に対して並列に接続されている。
【0012】
プリチャージ回路61は、プリチャージ抵抗62と、プリチャージリレー63とが直列に接続された回路である。プリチャージ回路61は、電池システム1から負荷90に電力が供給される際に、負荷90に突入電流が流れることを防ぐ回路である。負荷90の起動前、メインリレー60およびプリチャージリレー63は、オフ状態にされている。負荷90と接続された電池システム1の起動時、プリチャージリレー63がオン状態に切り替えられる。負荷90は、プリチャージ回路61を介して電池システム1と接続される。このとき、プリチャージ回路61にプリチャージ抵抗62が設けられていることによって、負荷90には、低い電流で電池ユニット10から電力が供給される。その後、負荷90の電位が上がった状態でメインリレー60が閉状態にされ、プリチャージリレー63が開状態にされる。これによって、負荷90に大電流が流れることが防止される。電池システム1が負荷90に接続される際には、プリチャージリレー63、メインリレー60、後述するユニットリレー15,25が制御され、平滑コンデンサがプリチャージされてもよい。
【0013】
〈電池ユニット10〉
電池ユニット10は、直列に接続された複数の単電池aと、電池制御装置11とを備えている。複数の単電池aは、予め定められた数の単電池aがバスバを介して直列に接続された電池群である(以下、電池ユニット10の複数の単電池aのことを、組電池10aとも称する。)。組電池10aには、1または複数の単電池aが並列に接続されていてもよい。単電池aとしては、電解質を介して一対の電極(正極と負極)の間で電荷担体が移動することによって繰り返し充放電が可能な二次電池が用いられうる。単電池aとしては、例えば、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池等が用いられうる。組電池10aの電池の残容量は、電池制御装置11によって制御されうる。
【0014】
電池ユニット10には、ユニットリレー15が直列に接続されている。ユニットリレー15は、電池ユニット10と負荷90の接続のオンとオフを切り替えるリレーである。ユニットリレー15は、電池ユニット10と外部出力端子80の間に接続されている。この実施形態では、ユニットリレー15は、電池ユニット10を構成する組電池10aの負極側に接続されている。なお、ユニットリレー15は、組電池10aの正極側に直列に接続されていてもよい。
【0015】
〈電池制御装置11〉
電池制御装置11は、単電池電圧検出器12と、均等化器13とを有している。この実施形態では、電池制御装置11は、電池ユニット電圧検出器14を有している。電池制御装置11は、制御装置50と通信可能に接続されている。単電池電圧検出器12は、組電池10aを構成する複数の単電池aそれぞれの電圧値を検出する。単電池電圧検出器12は、単電池aそれぞれの電圧値を検出可能な回路によって実現されうる。単電池電圧検出器12は、例えば、組電池10aを構成するそれぞれの単電池aの正極および負極に接続される複数の接続端子を有していてもよい。
【0016】
均等化器13は、単電池電圧検出器12で検出された電圧値に基づいて複数の単電池aの残容量を均等化する。均等化器13は、複数の単電池aの残容量を均等化できれば特に限定されない。均等化器13は、従来公知の均等化回路によって実現されうる。詳細な図示は省略するが、均等化器13は、例えば、単電池aの正極および負極に接続される複数の接続端子間に接続される複数の放電回路と、制御回路とによって実現されていてもよい。複数の放電回路は、それぞれ放電抵抗と、スイッチング素子とを備えうる。制御回路は、単電池電圧検出器12から複数の単電池aそれぞれの電圧値を取得可能に構成されうる。制御回路は、例えば、図示しないマルチプレクサを介して単電池電圧検出器12から複数の単電池aそれぞれの電圧値を取得してもよい。制御回路は、取得された電圧値に基づいてスイッチング素子のオン状態とオフ状態を切り替え、電圧が高い単電池aの電圧を電圧が低い単電位aに合わせるように放電させる処理を実行可能に構成されうる。
【0017】
電池ユニット電圧検出器14は、直列に接続された複数の単電池a(組電池10a)の電圧値を検出する。電池ユニット電圧検出器14は、組電池10aの電圧値を検出可能な回路によって実現されうる。組電池10aの正極および負極に接続される複数の接続端子を有していてもよい。電池ユニット電圧検出器14は、単電池電圧検出器12で検出された、組電池10aを構成する各単電池aの電圧値を合計する装置によって構成されていてもよい。電池ユニット電圧検出器14によって取得された組電池10aの電圧値は、制御装置50に送信される。
【0018】
〈電池ユニット20〉
電池ユニット20は、電池ユニット10と並列に接続されている。電池ユニット20は、直列に接続された複数の単電池(以下、電池ユニット20の複数の単電池aのことを、組電池20aとも称する)aと、電池制御装置21とを備えている。電池ユニット20には、ユニットリレー25が直列に接続されている。ユニットリレー25は、電池ユニット20と負荷90の接続のオンとオフを切り替えるリレーである。ユニットリレー25は、電池ユニット20を構成する組電池20aの負極側に接続されている。
【0019】
電池制御装置21は、単電池電圧検出器22と、均等化器23とを有している。単電池電圧検出器22は、組電池20aの複数の単電池aそれぞれの電圧値を検出する。均等化器23は、単電池電圧検出器22で検出された電圧値に基づいて複数の単電池aの残容量を均等化する。電池制御装置21は、電池ユニット電圧検出器24を有している。電池制御装置21は、制御装置50と通信可能に接続されている。電池ユニット電圧検出器24によって取得された組電池20aの電圧値は、制御装置50に送信される。電池ユニット20は、電池ユニット10と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
【0020】
電池システム1では、上述したように、電池ユニット10,20の組電池10a,20aを構成する単電池aの残容量は、単電池電圧検出器12,22と、均等化器13,23とによって均等化されうる。
【0021】
ところで、電池ユニット内の複数の単電池の残容量が均等化された場合でも、複数の電池ユニットそれぞれの残容量が大きく異なる場合には、当該複数の電池ユニットを並列接続した際に不具合が生じるおそれがある。残容量が異なる複数の電池ユニットを並列接続すると、残容量が高い電池ユニットから残容量が低い電池ユニットに電流が流れうる。このとき、残容量が異なる程、電池ユニット間に大きな電流が流れうる。電池ユニット間に大きな電流は、単電池、ユニットリレー等を損傷する場合がある。このため、複数の電池ユニット間の残容量の差が大きい場合には、電池システムの起動時に、電池ユニット間の残容量が均等化される必要がある。
【0022】
電池システム1では、電池ユニット10,20間の残容量が均等化される。電池システム1では、電池ユニット10,20間の残容量は、バランス回路40によって均等化される。
【0023】
〈バランス回路40〉
バランス回路40は、抵抗器41と、バランスリレー42とを有している。この実施形態では、バランス回路40は、抵抗器41と、バランスリレー42とが直列に接続された回路である。バランス回路40の一端は、直列に接続された電池ユニット10とユニットリレー15の間の接続点に接続されている。バランス回路40の他端は、直列に接続された電池ユニット20とユニットリレー25の間の接続点に接続されている。換言すると、バランス回路40は、電池ユニット10とユニットリレー15の間と、電池ユニット20とユニットリレー25の間との間を繋ぐように接続されている。バランスリレー42がオン状態に切り替えられることによって、ユニットリレー15,25がオフ状態であっても、電池ユニット10,20が並列に接続される。バランスリレー42の切り替えは、制御装置50によって制御されてもよい。
【0024】
〈制御装置50〉
制御装置50は、メインリレー60、プリチャージリレー63、ユニットリレー15,25およびバランスリレー42の切り替えを制御する。例えば、通信用インターフェースと、CPUと、ROMと、RAMとを備えている。制御装置50は、取得部51と、判定部52と、指示部53とを備えている。取得部51は、電池制御装置11,21から送信される電圧値を取得する。判定部52は、電池ユニット10,20の電圧値に基づいて上記リレーを切り替えるか否かを判定する。指示部53は、メインリレー60、プリチャージリレー63、ユニットリレー15,25およびバランスリレー42の切り替えを指示する。取得部51、判定部52および指示部53は、例えば、複数のプロセッサによって実現されてもよい。
【0025】
図2は、制御装置50によって実行される処理を示すフローチャートである。図2では、電池ユニット10,20間の残容量が均等化される際に実行される処理のフローチャートが示されている。この実施形態では、電池ユニット10,20間の残容量の均等化は、電池システム1の電池ユニット10,20が負荷90と接続される前に実行される。電池ユニット10,20と、負荷90とが接続される前には、メインリレー60、プリチャージリレー63、ユニットリレー15,25およびバランスリレー42は、オフ状態である。
【0026】
図2のステップS2では、取得部51は、電池ユニット10の電圧値V1と、電池ユニット20の電圧値V2とを取得する。
【0027】
図2のステップS4では、判定部52は、取得部51が取得した電圧値V1と電圧値V2の差が予め定められた電圧の規定値Vth以上であるか否かを判定する。ここでは、電圧値V1,V2に基づいて、バランスリレー42をオン状態にするかオフ状態にするかが判定される。規定値Vthは、例えば、バランスリレー42がオフ状態、かつ、ユニットリレー15,25がオン状態の際に、電圧値V1と電圧値V2との差によって流れる電流値と、回路を構成する部品(例えば、単電池a、ユニットリレー15,25等)の許容電流等に基づいて定められうる。
【0028】
ステップS4において、電圧値V1と電圧値V2の差が規定値Vth以上の場合(Yes)には、ステップS6に進む。
【0029】
図2のステップS6では、指示部53は、バランスリレー42がオン状態になるように指示する。バランスリレー42は、オン状態に切り替えられる。これによって、電池ユニット10と、電池ユニット20とが並列に接続される。電圧値V1と電圧値V2の差に応じて、電池ユニット10と、電池ユニット20とのうち、電圧が高い方から低い方に向かって電流が流れる。これによって、電池ユニット10と電池ユニット20の電圧差が小さくなる。
【0030】
所定の時間経過後に、取得部51は、電池ユニット10の電圧値V1と、電池ユニット20の電圧値V2とを取得し(S2)、判定部52は、電圧値V1と電圧値V2の差が規定値Vth以上であるか否かを判定する(S4)。電圧値V1と電圧値V2の差が規定値Vth以上の場合(Yes)には、上述の処理が繰り返される。電圧値V1と電圧値V2の差が規定値Vth以上ではない場合(No)には、電池ユニット10,20の残容量が均等化されたとして、ステップS9に進む。
【0031】
図2のステップS9では、バランスリレー42がオフ状態に切り替えられ、電池ユニット10,20の残容量の均等化が終了する。負荷90の起動時には、ユニットリレー15,25、プリチャージリレー63、メインリレー60の順でオン状態に切り替えられる。その後、プリチャージリレー63は、オフ状態に切り替えられる。
【0032】
上述した実施形態では、電池システム1は、並列に接続された電池ユニット10,20と、電池ユニット10,20の電圧値を検出する電池ユニット電圧検出器14,24と、複数の電池ユニット10,20それぞれに直列に接続された複数のユニットリレー15,25と、バランス回路40とを備えている。電池ユニット10,20はそれぞれ、直列に接続された複数の単電池aと、複数の単電池aそれぞれの電圧値を検出する単電池電圧検出器12,22と、単電池電圧検出器12,22で検出された電圧値に基づいて複数の単電池aの残容量を均等化する均等化器13,23とを有している。バランス回路40は、抵抗器41を有している。バランス回路40の一端は、直列に接続された電池ユニット10とユニットリレー15の間の接続点に接続されている。バランス回路40の他端は、直列に接続された電池ユニット20とユニットリレー25の間の接続点に接続されている。
【0033】
かかる電池システム1では、電池ユニット10,20は、並列に接続されている。また、バランス回路40は、電池ユニット10とユニットリレー15の間の接続点と、電池ユニット20とユニットリレー25の間の接続点との間に接続されている。かかる構成によって、ユニットリレー15,25がオフ状態であり、電池システム1が負荷90に接続されていない場合であっても電池ユニット10,20の残容量が均等化される。負荷90に接続された電池システム1を起動する前に電池ユニット10,20の残容量が均等化されているため、起動時に電池ユニット10,20間の残容量が均等化されることを待つ必要がない。その結果、電池システム1の起動時間が短縮される。また、電池システム1によると、均等化のための回路を電池ユニット10,20それぞれに設けることなく、より簡潔な回路構成で電池ユニット10,20の残容量を均等化できる。また、電池システム1によると、電池特性が異なる単電池aであっても適切に残容量を均等化できる。
【0034】
さらに、電池システム1では、上述したように、起動前、待機時等に電池ユニット10,20の残容量を均等化すればよい。このため、起動時に均等化する場合と比較して、均等化のための時間を長く取ることができる。ここでは、均等化中の電流値を低くするようにバランス回路40が構成されうる。例えば、バランス回路40の抵抗器41の抵抗値を大きくし、抵抗器41での発熱量を低減させる構成とすることができる。これによって、電池システム1の安全性が向上しうる。また、バランス回路40にバランスリレー42が設けられている場合において、均等化中の電流値が低くなるため、より小型のバランスリレー42が採用されうる。このように、電池システム1では、より簡潔な回路構成で電池ユニット10,20の残容量が均等化されうる。
【0035】
上述した実施形態では、バランス回路40は、直列に接続された、抵抗器41とバランスリレー42を有している。バランス回路40にバランスリレー42が設けられていることによって、電池ユニット10,20の均等化のタイミングを制御することができる。例えば、電池ユニット10を構成する単電池a間の残容量の均等化と、電池ユニット20を構成する単電池a間の残容量の均等化とがそれぞれ完了した後に、電池ユニット10,20を均等化することができる。このため、電池ユニット10,20間、および、電池ユニット10,20それぞれを構成する単電池a間の残容量が適切に均等化されやすくなる。
【0036】
上述した実施形態では、電池システム1は、並列に接続された電池ユニット10,20に対して直列に接続されたメインリレー60をさらに備えている。メインリレー60は、電池システム1と、負荷90との接続を切り替えるリレーである。電池システム1では、電池システム1と負荷90が接続されていない状態でも電池ユニット10,20の残容量を均等化することができる。負荷90の起動前、待機時等であっても電池ユニット10,20の残容量を均等化することができる。例えば、電池システム1が車載電池として電動車両に搭載されている場合には、イグニッションスイッチをオンにする前であっても電池ユニット10,20の残容量の均等化が可能である。
【0037】
上述した実施形態では、電池システム1は、バランスリレー42の切り替えを制御する制御装置50をさらに備えている。制御装置50は、電池ユニット10,20それぞれの電圧値V1,V2を取得する処理(S2)と、電池ユニット10,20の電圧値V1,V2の差に基づいてバランスリレー42をオン状態にするかオフ状態にするかを判定する処理(S4)とが実行されるように構成されている。これによって、電池ユニット10,20の電圧値V1,V2の差のアンバランスが解消され、ユニットリレー15,25をオン状態にする際に突入電流が流れにくくなる。
【0038】
上述した実施形態では、判定する処理(S4)では、電圧値V1,V2の差が予め定められた規定値Vth以上ではない場合にバランスリレー42がオフ状態に切り替えられる。これによって、電圧値V1,V2の差が規定値Vth以下になった場合に、不要に電流が流れ、単電池、ユニットリレー等が損傷されるおそれが低減される。
【0039】
なお、ここで開示される電池システムの構成は、上述した電池システム1の構成に限定されない。例えば、電池ユニット電圧検出器14,24は、電池制御装置11,21にそれぞれ設けられている必要はない。電池ユニット電圧検出器14,24は、例えば、電池制御装置11,21とは独立して設けられていてもよく、制御装置50に設けられていてもよい。また、電池システムの回路構成は、電池システム1の構成に限定されない。
【0040】
〈電池システム1A〉
図3は、電池システム1Aを示す模式図である。電池システム1Aでは、メインリレー60、および、メインリレー60に並列に接続されているプリチャージ回路61以外の構成は、電池システム1と同様である。このため、各構成要素の詳細な説明は省略する。図3に示されているように、電池システム1Aでは、2つのメインリレー60および2つのプリチャージ回路61が設けられている。電池システム1Aでは、メインリレー60は、電池ユニット10,20それぞれに対して直列に接続されている。電池システム1Aでは、電池ユニット10とメインリレー60が直列に接続された回路と、電池ユニット20とメインリレー60が直列に接続された回路とが並列に接続されている。バランスリレー42をオン状態、かつ、メインリレー60またはプリチャージリレー63をオン状態にすることによって、ユニットリレー15,25がオフ状態であっても電池ユニット10,20の残容量が均等化される。
【0041】
また、ここで開示される電池システムでは、電池ユニットの数は、3つ以上であってもよい。
【0042】
〈電池システム1B〉
図4は、電池システム1Bを示す模式図である。電池システム1Bでは、電池ユニット10,20に対して並列に接続された電池ユニット30が設けられていることと、バランス回路40Aが設けられていること以外の構成は、電池システム1と同様である。このため、各構成要素の詳細な説明は省略する。図4に示されているように、電池システム1Bは、並列に接続された3つの電池ユニット10,20,30を備えている。
【0043】
電池ユニット30は、電池ユニット10,20と同様、直列に接続された複数の単電池aと、電池制御装置31とを備えている。電池ユニット30には、ユニットリレー35が直列に接続されている。電池制御装置31は、単電池電圧検出器32と、均等化器33と、電池ユニット電圧検出器34とを有している。電池制御装置31は、制御装置50と通信可能に接続されている。電池ユニット電圧検出器34によって取得された組電池30aの電圧値は、制御装置50に送信される。
【0044】
バランス回路40Aは、抵抗器41Aと、バランスリレー42Aとを有している。バランス回路40Aの一端は、直列に接続された電池ユニット20とユニットリレー25の間の接続点に接続されている。バランス回路40Bの他端は、直列に接続された電池ユニット30とユニットリレー35の間の接続点に接続されている。
【0045】
かかる電池システム1Bにおいても、電池ユニット10,20,30の残容量が均等化される。以下、電池システム1Bの制御装置50で実行される処理の一例を説明する。
【0046】
図5は、制御装置50によって実行される処理を示すフローチャートである。図5では、電池ユニット10,20,30間の残容量が均等化される際に実行される処理のフローチャートが示されている。この実施形態では、電池ユニット10,20,30間の残容量の均等化は、電池システム1Bの電池ユニット10,20,30が負荷90と接続される前に実行される。電池ユニット10,20,30と、負荷90とが接続される前には、メインリレー60、プリチャージリレー63、ユニットリレー15,25,35およびバランスリレー42,42Aは、オフ状態である。
【0047】
図5のステップS12では、取得部51は、電池ユニット10の電圧値V1と、電池ユニット20の電圧値V2と、電池ユニット30の電圧値V3とを取得する。
【0048】
図5のステップS14では、判定部52は、取得部51が取得した電圧値V1,V2,V3のうち、最も高い電圧値Vmaxと、最も低い電圧値Vminの差が予め定められた電圧の規定値Vth以上であるか否かを判定する。ここでは、電圧値V1,V2,V3に基づいて、バランスリレー42,42Aをオン状態にするかオフ状態にするかが判定される。
【0049】
ステップS14において、電圧値Vmaxと電圧値Vminの差が規定値Vth以上の場合(Yes)には、ステップS16に進む。
【0050】
図5のステップS16では、指示部53は、バランスリレー42がオン状態になるように指示する。バランスリレー42は、オン状態に切り替えられる。続いて、図5のステップS17では、指示部53は、バランスリレー42Aがオン状態になるように指示する。バランスリレー42Aは、オン状態に切り替えられる。これによって、電池ユニット10と、電池ユニット20と、電池ユニット30とが並列に接続される。電圧値V1,V2,V3の差に応じて、電圧値が高い方から低い方に向かって電流が流れる。これによって、電池ユニット10,20,30間の電圧差が小さくなる。
【0051】
所定の時間経過後に、取得部51は、電池ユニット10,20,30の電圧値V1,V2,V3を取得し(S12)、判定部52は、電圧値Vmaxと電圧値Vminの差が規定値Vth以上であるか否かを判定する(S14)。電圧値Vmaxと電圧値Vminの差が規定値Vth以上の場合(Yes)には、上述の処理が繰り返される。電圧値Vmaxと電圧値Vminの差が規定値Vth以上ではない場合(No)には、電池ユニット10,20,30の残容量が均等化されたとして、ステップS19に進む。図5のステップS19では、バランスリレー42,42Aがオフ状態に切り替えられ、電池ユニット10,20の残容量の均等化が終了する。
【0052】
なお、バランスリレー42,42Aを切り替える順番は、特に限定されない。バランスリレー42Aがオン状態に切り替えられた後に、バランスリレー42がオン状態に切り替えられてもよい。ただし、バランスリレー42,42Aを駆動するために必要な消費電力を分散させる観点から、バランスリレー42,42Aは、異なるタイミングで切り替えられることが好ましい。
【0053】
上述した電池システム1Bでは、バランス回路40,40Aは、隣り合う電池ユニット10,20,30を繋ぐように設けられている。しかしながら、3つ以上の電池ユニットを備える電池システムにおいて、バランス回路は、当該3つ以上の電池ユニットそれぞれに設けられていてもよい。
【0054】
〈電池システム1C〉
図6は、電池システム1Cを示す模式図である。図6に示されているように、電池システム1Cは、3つのバランス回路40B,40C,40Dを備えている。バランス回路40B,40C,40Dは、それぞれ抵抗器41B,41C,41Dと、バランスリレー42B,42C,42Dとを有している。バランス回路40B,40C,40Dは、それぞれ3つの電池ユニット10,20,30に対応して設けられている。バランス回路40B,40C,40Dの一端は、それぞれ電池ユニット10,20,30と、ユニットリレー15,25,35の間の接続点に接続されている。バランス回路40B,40C,40Dの他端は、それぞれ接続点45に接続されている。このため、バランス回路40Bの他端は、他のバランス回路40C,40Dを介して、直列に接続された電池ユニット20,30とユニットリレー25,35の間の接続点に接続されている。同様に、バランス回路40Cの他端は、他のバランス回路40B,40Dを介して、電池ユニット10,30とユニットリレー15,35の間の接続点に接続されている。バランス回路40Dの他端は、他のバランス回路40B,40Cを介して、電池ユニット10,20とユニットリレー15,25の間の接続点に接続されている。以下、電池システム1Cの制御装置50で実行される処理の一例を説明する。
【0055】
図7は、制御装置50によって実行される処理を示すフローチャートである。図7では、電池ユニット10,20,30間の残容量が均等化される際に実行される処理のフローチャートが示されている。ここでは、電池システム1Bと同様、電池ユニット10,20,30が負荷90と接続される前に実行される処理について説明する。電池ユニット10,20,30と、負荷90とが接続される前には、メインリレー60、プリチャージリレー63、ユニットリレー15,25,35およびバランスリレー42B,42C,42Dは、オフ状態である。
【0056】
図7のステップS22では、取得部51は、電池ユニット10の電圧値V1と、電池ユニット20の電圧値V2と、電池ユニット30の電圧値V3とを取得する。
【0057】
図7のステップS24では、判定部52は、取得部51が取得した電圧値V1,V2,V3のうち、最も高い電圧値Vmaxと、最も低い電圧値Vminの差が予め定められた電圧の規定値Vth以上であるか否かを判定する。ここでは、電圧値V1,V2,V3に基づいて、バランスリレー42B,42C,42Dをオン状態にするかオフ状態にするかが判定される。
【0058】
ステップS24において、電圧値Vmaxと電圧値Vminの差が規定値Vth以上の場合(Yes)には、ステップS26に進む。
【0059】
図7のステップS26では、指示部53は、バランスリレー42Bがオン状態になるように指示する。バランスリレー42Bは、オン状態に切り替えられる。続いて、図7のステップS27では、指示部53は、バランスリレー42Cがオン状態になるように指示する。バランスリレー42Cは、オン状態に切り替えられる。続いて、図7のステップS28では、指示部53は、バランスリレー42Dがオン状態になるように指示する。バランスリレー42Dは、オン状態に切り替えられる。これによって、電池ユニット10と、電池ユニット20と、電池ユニット30とが並列に接続される。電圧値V1,V2,V3の差に応じて、電圧値が高い方から低い方に向かって電流が流れる。これによって、電池ユニット10,20,30間の電圧差が小さくなる。
【0060】
所定の時間経過後に、取得部51は、電池ユニット10,20,30の電圧値V1,V2,V3を取得し(S22)、判定部52は、電圧値Vmaxと電圧値Vminの差が規定値Vth以上であるか否かを判定する(S24)。電圧値Vmaxと電圧値Vminの差が規定値Vth以上の場合(Yes)には、上述の処理が繰り返される。電圧値Vmaxと電圧値Vminの差が規定値Vth以上ではない場合(No)には、電池ユニット10,20,30の残容量が均等化されたとして、ステップS29に進む。図7のステップS29では、バランスリレー42,42Aがオフ状態に切り替えられ、電池ユニット10,20の残容量の均等化が終了する。なお、バランスリレー42B,42C,42Dを切り替える順番は、特に限定されない。
【0061】
電池システム1Cでは、バランスリレー42B,42C,42Dのオン状態とオフ状態を切り替えることにより、電池ユニット10,20,30のうち任意の組み合わせの電池ユニットについて残容量を均等化することができる。特に限定されないが、バランスリレー42B,42C,42Dを切り替える順番は、電池ユニット10,20,30の電圧差に応じて定められてもよい。均等化する際に発生する電流を小さくする観点からは、電池ユニット10,20,30のうち、差が小さい電池ユニットが並列に接続されるようにバランスリレー42B,42C,42Dの切り替えが制御されてもよい。均等化を早期に終わらせる観点からは、電池ユニット10,20,30のうち、差が大きい電池ユニットが並列に接続されるようにバランスリレー42B,42C,42Dの切り替えが制御されてもよい。
【0062】
以上、ここで開示される技術について、種々説明した。特に言及されない限りにおいて、ここで挙げられた実施形態などは本発明を限定しない。また、ここで開示される技術は、種々変更でき、特段の問題が生じない限りにおいて、各構成要素やここで言及された各処理は適宜に省略され、または、適宜に組み合わされうる。また、本明細書は、以下の各項に記載の開示を含んでいる。
【0063】
項1:
並列に接続された複数の電池ユニットと、
前記電池ユニットの電圧値を検出する電池ユニット電圧検出器と、
前記複数の電池ユニットそれぞれに直列に接続された複数のユニットリレーと、
少なくとも1つのバランス回路と
を備え、
前記電池ユニットはそれぞれ、直列に接続された複数の単電池と、前記複数の単電池それぞれの電圧値を検出する単電池電圧検出器と、前記単電池電圧検出器で検出された電圧値に基づいて前記複数の単電池の残容量を均等化する均等化器と
を有し、
前記バランス回路は、抵抗器を有し、
前記バランス回路の一端は、直列に接続された1の電池ユニットとユニットリレーの間の接続点に接続されており、
前記バランス回路の他端は、直列に接続された他の電池ユニットとユニットリレーの間の接続点に接続されている、
電池システム。
【0064】
項2:
前記バランス回路は、直列に接続された、前記抵抗器とバランスリレーを有している、項1に記載された電池システム。
【0065】
項3:
前記並列に接続された複数の電池ユニットに対して直列に接続されたメインリレーをさらに備える、項2に記載された電池システム。
【0066】
項4:
前記複数の電池ユニットそれぞれに対して直列に接続されたメインリレーをさらに備える、項2に記載された電池システム。
【0067】
項5:
前記バランスリレーの切り替えを制御する制御装置をさらに備え、
前記制御装置は、
前記複数の電池ユニットそれぞれの電圧値を取得する処理と、
前記複数の電池ユニットの前記電圧値の差に基づいて前記バランスリレーをオン状態にするかオフ状態にするかを判定する処理と
が実行されるように構成された、項2~4のいずれか一項に記載された電池システム。
【0068】
項6:
前記判定する処理では、前記電圧値の差が予め定められた規定値以上ではない場合に前記バランスリレーがオフ状態に切り替えられる、項5に記載された電池システム。
【0069】
項7:
複数のバランス回路を備え、
前記複数のバランス回路のうち1つのバランス回路の一端は、直列に接続された1の電池ユニットとユニットリレーの間の接続点に接続されており、
前記バランス回路の他端は、前記複数のバランス回路のうち他のバランス回路を介して、直列に接続された他の電池ユニットとユニットリレーの間の接続点に接続されている、項2~6のいずれか一項に記載された電池システム。
【符号の説明】
【0070】
a 単電池
1,1A,1B,1C 電池システム
10,20,30 電池ユニット
11,21,31 電池制御装置
12,22,32 単電池電圧検出器
13,23,33 均等化器
14,24,34 電池ユニット電圧検出器
15,25,35 ユニットリレー
40,40A,40B,40C,40D バランス回路
41,41A,41B,41C,41D 抵抗器
42,42A,42B,42C,42D バランスリレー
45 接続点
50 制御装置
60 メインリレー
61 プリチャージ回路
90 負荷

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7