(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024142778
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】二次電池の製造方法及び製造装置
(51)【国際特許分類】
H01M 10/04 20060101AFI20241003BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
H02J7/00 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023055095
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】原 瑠璃
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 元
(72)【発明者】
【氏名】森 秀人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 信司
【テーマコード(参考)】
5G503
5H028
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA03
5G503BB01
5G503CA01
5G503CA11
5G503EA05
5G503EA09
5H028AA05
5H028BB10
5H028BB11
5H028BB17
5H028CC01
5H028CC08
5H028CC19
5H028CC26
5H028EE01
(57)【要約】
【課題】活性化工程のスループットを改善する二次電池の製造方法及び製造装置を提供すること。
【解決手段】本開示に係る二次電池の製造方法は、複数の電池モジュールを直列に接続した電池積層体に一括で活性化を行うものであり、電池積層体100は、少なくとも第1の集電板103A、第1の電池モジュール101A、第2の集電板103B、第2の電池モジュール101B、第3の集電板103Cを備え、この順に配置され、第1~第3の集電板は、第1、第2の金属板104、106、それらの間の絶縁体105を備え、第1、第2の金属板は、絶縁体により絶縁されており、一対の拘束治具30にて電池積層体を拘束し、第1、第2の集電板とを電気的に接続する第1の回路110A、第2、第3の集電板とを電気的に接続する第2の回路110Bを電池積層体に接続し、第1、第2の回路は、バイパス路112を有するものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池モジュールを直列に接続した電池積層体に一括で活性化を行う二次電池の製造方法であって、前記電池積層体は、少なくとも第1の集電板、第1の電池モジュール、第2の集電板、第2の電池モジュール、第3の集電板を備え、この順に配置されており、前記第1の集電板、前記第2の集電板、及び前記第3の集電板は、第1の金属板、第2の金属板、それらの間の絶縁体をそれぞれ備え、前記第1の金属板と前記第2の金属板は、前記絶縁体により絶縁されており、
一対の拘束治具にて前記電池積層体を拘束し、
前記第1の集電板と前記第2の集電板とを電気的に接続する第1の回路、及び前記第2の集電板と前記第3の集電板とを電気的に接続する第2の回路を前記電池積層体に接続し、前記第1の回路及び前記第2の回路は、バイパス路をそれぞれ有し、
前記電池積層体の両端に電圧を印加して一括で活性化を行う時に、
前記第1の電池モジュールに不良がある場合において、前記第1の回路は、前記第1の集電板の前記第1の金属板及び前記第1の回路の前記バイパス路を介して、前記電池積層体の一端から流れる電流を前記第1の電池モジュールから前記第2の集電板の前記第2の金属板へバイパスし、
前記第2の電池モジュールに不良がある場合において、前記第2の回路は、前記第2の集電板の前記第1の金属板及び前記第2の回路の前記バイパス路を介して、前記電池積層体の他端へ流れる電流を前記第1の電池モジュールから前記第3の集電板の前記第2の金属板へバイパスする
二次電池の製造方法。
【請求項2】
前記第1の回路及び前記第2の回路は、前記第1の電池モジュール及び前記第2の電池モジュールに不良がない場合に、前記第1の集電板、前記第2の集電板、及び前記第3の集電板が備える前記第1の金属板と前記第2の金属板を電気的に接続する切り替えを行うリレーをそれぞれ備える
請求項1に記載の二次電池の製造方法。
【請求項3】
前記第1の電池モジュール及び前記第2の電池モジュールは、バイポーラ電極を有する複数の単電池をそれぞれ備える
請求項1又は2に記載の二次電池の製造方法。
【請求項4】
不良の電池モジュールの検出は、初充電検査、自己放電検査、容量確認によって行われる
請求項1又は2に記載の二次電池の製造方法。
【請求項5】
複数の電池モジュールを直列に接続した電池積層体に一括で活性化を行う二次電池の製造装置であって、前記電池積層体は、少なくとも第1の集電板、第1の電池モジュール、第2の集電板、第2の電池モジュール、第3の集電板を備え、この順に配置されており、
前記電池積層体を拘束する一対の拘束治具と、
前記第1の集電板と前記第2の集電板とを電気的に接続する第1の回路、及び前記第2の集電板と前記第3の集電板とを電気的に接続する第2の回路と、を備え、
前記第1の集電板、前記第2の集電板、及び前記第3の集電板は、第1の金属板、第2の金属板、それらの間の絶縁体をそれぞれ備え、前記第1の金属板と前記第2の金属板は、前記絶縁体により絶縁されており、
前記第1の回路及び前記第2の回路は、バイパス路をそれぞれ有し、
前記電池積層体の両端に電圧を印加して一括で活性化を行う時に、
前記第1の電池モジュールに不良がある場合において、前記第1の回路は、前記第1の集電板の前記第1の金属板及び前記第1の回路の前記バイパス路を介して、前記一対の拘束治具の一端からの電流を前記第1の電池モジュールから前記第2の集電板の前記第2の金属板へバイパスし、
前記第2の電池モジュールに不良がある場合において、前記第2の回路は、前記第2の集電板の前記第1の金属板及び前記第2の回路の前記バイパス路を介して、前記一対の拘束治具の他端への電流を前記第1の電池モジュールから前記第3の集電板の前記第2の金属板へバイパスする
二次電池の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、二次電池の製造方法及び製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の単電池を直列に接続し、単電池の電圧が規定値を超えた場合において、単電池の正極と負極との間に介在する電解質をバイパスして正極と負極とを接続する電流バイパス回路が設けられた二次電池が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
二次電池において、複数の電池モジュールを直列に接続して拘束し、一括で充電して活性化を行い、充放電を確認する検査方法がある。この活性化工程において、電流が流れないなどの不良がある電池モジュールが検出された時は、別の電池モジュールへの入れ替えを行うことになり、拘束の解除及び再拘束を要するため、活性化工程のスループットを悪化させる原因となっていた。
【0005】
特許文献1には、単電池の電圧が規定値を超えた場合において、単電池の正極と負極との間に介在する電解質をバイパスして正極と負極とを接続する電流バイパス回路が開示されている。しかしながら、不良がある電池モジュールに電流の一部が流れるため、過充電などの不具合が生じるおそれがある。
【0006】
本開示は、このような課題を解決するためになされたものであり、活性化工程のスループットを改善する二次電池の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る二次電池の製造方法は、複数の電池モジュールを直列に接続した電池積層体に一括で活性化を行う二次電池の製造方法であって、前記電池積層体は、少なくとも第1の集電板、第1の電池モジュール、第2の集電板、第2の電池モジュール、第3の集電板を備え、この順に配置されており、前記第1の集電板、前記第2の集電板、及び前記第3の集電板は、第1の金属板、第2の金属板、それらの間の絶縁体をそれぞれ備え、前記第1の金属板と前記第2の金属板は、前記絶縁体により絶縁されており、一対の拘束治具にて前記電池積層体を拘束し、前記第1の集電板と前記第2の集電板とを電気的に接続する第1の回路、及び前記第2の集電板と前記第3の集電板とを電気的に接続する第2の回路を前記電池積層体に接続し、前記第1の回路及び前記第2の回路は、バイパス路をそれぞれ有し、前記電池積層体の両端に電圧を印加して一括で活性化を行う時に、前記第1の電池モジュールに不良がある場合において、前記第1の回路は、前記第1の集電板の前記第1の金属板及び前記第1の回路の前記バイパス路を介して、前記電池積層体の一端から流れる電流を前記第1の電池モジュールから前記第2の集電板の前記第2の金属板へバイパスし、前記第2の電池モジュールに不良がある場合において、前記第2の回路は、前記第2の集電板の前記第1の金属板及び前記第2の回路の前記バイパス路を介して、前記電池積層体の他端へ流れる電流を前記第1の電池モジュールから前記第3の集電板の前記第2の金属板へバイパスするものである。これにより、活性化工程のスループットを改善する二次電池の製造方法を提供することができる。
【0008】
さらに、前記第1の回路及び前記第2の回路は、前記第1の電池モジュール及び前記第2の電池モジュールに不良がない場合に、前記第1の集電板、前記第2の集電板、及び前記第3の集電板が備える前記第1の金属板と前記第2の金属板を電気的に接続する切り替えを行うリレーをそれぞれ備えてもよい。これにより、活性化工程のスループットを改善する二次電池の製造方法を提供することができる。
【0009】
さらに、前記第1の電池モジュール及び前記第2の電池モジュールは、バイポーラ電極を有する複数の単電池をそれぞれ備えてもよい。これにより、バイポーラ電極を備える電池モジュールの検査を行える二次電池の製造方法を提供することができる。
【0010】
さらに、不良の電池モジュールの検出は、初充電検査、自己放電検査、容量確認によって行われてもよい。これにより、不良の電池モジュールを高い精度で検知できる二次電池の製造方法を提供することができる。
【0011】
本開示にかかる二次電池の製造装置は、複数の電池モジュールを直列に接続した電池積層体に一括で活性化を行う二次電池の製造装置であって、前記電池積層体は、少なくとも第1の集電板、第1の電池モジュール、第2の集電板、第2の電池モジュール、第3の集電板を備え、この順に配置されており、前記電池積層体を拘束する一対の拘束治具と、前記第1の集電板と前記第2の集電板とを電気的に接続する第1の回路、及び前記第2の集電板と前記第3の集電板とを電気的に接続する第2の回路と、を備え、前記第1の集電板、前記第2の集電板、及び前記第3の集電板は、第1の金属板、第2の金属板、それらの間の絶縁体をそれぞれ備え、前記第1の金属板と前記第2の金属板は、前記絶縁体により絶縁されており、前記第1の回路及び前記第2の回路は、バイパス路をそれぞれ有し、前記電池積層体の両端に電圧を印加して一括で活性化を行う時に、前記第1の電池モジュールに不良がある場合において、前記第1の回路は、前記第1の集電板の前記第1の金属板及び前記第1の回路の前記バイパス路を介して、前記一対の拘束治具の一端からの電流を前記第1の電池モジュールから前記第2の集電板の前記第2の金属板へバイパスし、前記第2の電池モジュールに不良がある場合において、前記第2の回路は、前記第2の集電板の前記第1の金属板及び前記第2の回路の前記バイパス路を介して、前記一対の拘束治具の他端への電流を前記第1の電池モジュールから前記第3の集電板の前記第2の金属板へバイパスするものである。これにより、活性化工程のスループットを改善する二次電池の製造装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0012】
本開示により、活性化工程のスループットを改善する二次電池の製造方法及び製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施の形態に係る二次電池の製造装置の構成図である。
【
図2】本実施の形態に係る二次電池の製造方法を説明する図である。
【
図3】本実施の形態に係る二次電池の製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係る二次電池の製造装置を表している。
【0015】
図1(a)は、二次電池の製造装置を表している。製造装置10は、電池積層体100を拘束治具30にて拘束し、直流電源20を用いて電池積層体100の両端に電圧を印加して一括で活性化を行うものである。電池積層体100において、複数の電池モジュール101が直列に接続されており、それぞれの電池モジュール101の間と電池積層体100の両端には集電板103が設けられている。したがって、電池積層体100にn個の電池モジュール101を設ける時、n+1個の集電板103が備えられる(n:自然数)。
【0016】
また、電池モジュール101内には、バイポーラ電極を有する複数の単電池102が直列に接続されている。
【0017】
上述のように集電板103が設けられることにより、それぞれの電池モジュール101の両端には、二つの集電板103によって挟まれる構成となる。当該二つの集電板103は、後述する回路110によって電気的に接続されている。また、下流の拘束治具30と接する集電板には、末端流路121及び末端リレー123が備えられており、構成要素や機能は、後述する流路111及びリレー113と同様である。
【0018】
図1(b)は、集電板103の構造を表している。集電板103は、一対の金属板104及び106とそれらの間の絶縁体105を備えており、絶縁体105によって一対の金属板104及び106は絶縁されている。
【0019】
図1(c)は、回路110の構造を表している。回路110は、流路111、バイパス路112、リレー113及び114、抵抗115を備えている。ここで、回路110の接続関係を、電池モジュール101Aと、電池モジュール101Aの一端と接する集電板103A及び他端と接する集電板103Bを用いて説明する。
【0020】
流路111は、集電板103A内の一対の金属板104A及び106Aを電気的に接続し、リレー113のオン/オフによって接続/非接続が切り替えられる。一対の金属板104A及び106Aは、上述のように、それらの間の絶縁体105Aにより絶縁されているため、流路111によって電気的接続が行われる。これにより、電池モジュール101Aに電圧が印加され、電池モジュール101内に電流が流れる。
【0021】
バイパス路112は、電池モジュール101Aと接する二つの集電板103A及び103Bのうち、電池モジュール101Aと直接接触しない金属板104A及び106Bを電気的に接続し、リレー114のオン/オフによって接続/非接続が切り替えられる。したがって、リレー114によってバイパス路112が接続されると、バイパス路112に電流がバイパスされるため、電池モジュール101Aには電圧が印加されなくなる。
【0022】
本実施の形態に係る製造方法は、複数の電池モジュールを直列に接続して拘束し、一括で充電して活性化を行い、充放電を確認する検査工程を含み、本実施の形態に係る製造装置10は、一括で充電して活性化を好適に行うものである。
【0023】
図2は、
図1に示される製造装置10によって行われる製造方法において、充電及び活性化を行うために、電池積層体100に電圧を印加した時の、複数の電池モジュール101内を流れる電流の経路を矢印にて示したものである。
【0024】
なお、本実施の形態に係る製造方法の理解を容易にするため、
図2においては、二つの電池モジュール101A及び101B、三つの集電板103A、103B、103C、二つの回路110A及び110Bを用いて説明する。
図2において、集電板103A、電池モジュール101A、集電板103B、電池モジュール101B、集電板103Cは、この順に配置されている。また、回路110の構成要素、即ち、流路111、バイパス路112、リレー113及び114、抵抗115の符号について、回路110Aの構成要素においては、符号の末尾にAが付され、回路110Bの構成要素においては、符号の末尾にBが付されている。また、表記が煩雑になるのを避けるため、
図2(B)及び(C)中の符号と引き出し線を割愛する。
【0025】
図2(a)は、正常な電池モジュール101A及びBにおける電流の経路が示されている。この時、回路110A及び110Bにおいて、リレー113A及び113Bによって流路111A及び111Bが接続に切り替えられ、集電板103A、103B、103C内の一対の金属板は、電気的に接続する。これにより、電池モジュール101A及び101B内に電流が流れ、活性化が行われる。
【0026】
図2(b)は、電池モジュール101Aに不良が検出された場合を示している。この時、回路110Aにおいて、リレー113Aによって流路111Aが非接続に切り替えられ、リレー114Aによってバイパス路112Aが接続に切り替えられる。これにより、電池モジュール101Aには電圧が印加されず、活性化が行われない。また、電池モジュール101A以外の正常な電池モジュールには、バイパス路112Aを介して電流が流れるため、活性化が行われる。
【0027】
図2(c)は、電池モジュール101Bに不良が検出された場合を示している。この時、回路110Bにおいて、リレー113Bによって流路111Bが非接続に切り替えられ、リレー114Bによってバイパス路112Bが接続に切り替えられる。これにより、電池モジュール101Bには電圧が印加されず、活性化が行われない。また、電池モジュール101B以外の正常な電池モジュールには、バイパス路112Bを介して電流が流れるため、活性化が行われる。
【0028】
このようにして、複数の電池モジュールの中に、不良が検出された場合においても、不良が検出されたモジュールの入れ替えを行わなくても、他の正常な電池モジュールへの活性化を行うことができる。したがって、拘束の解除及び再拘束が不要となり、活性化工程のスループットを改善することが可能となる。
【0029】
さらに、流路とバイパス路を切り替えられる回路と、絶縁体を有する集電板を備えることにより、不良がある電池モジュールを絶縁することができるため、過充電などの不具合を抑制することが可能となる。
【0030】
次に、本実施の形態に係る製造方法について、
図3に示されるフローチャートを用いて説明する。まず、複数の電池モジュール101及び複数の集電板103を含む電池積層体100を製造装置10に取り付け、拘束治具30を用いて拘束する(S101)。
【0031】
次に、直流電源20を用いて電池積層体100の両端に電圧を印加し、初充電を行う(S102)。ここで、初充電検査を行い、初充電工程時間内に規定電圧まで到達しないなどの不良がある電池モジュールが検出された場合は、当該電池モジュールの上流に位置する回路110のリレー113をオフ、及びリレー114をオンにする。これにより、不良がある電池モジュールを迂回するバイパス路112と接続し、検査を継続する(S103)。
【0032】
次に、電圧の印加を終了し、複数の電池モジュール101の自己放電検査を行う(S104)。ここで、測定開始時の電圧が規定範囲を満たしていない、或いは測定開始時からの電圧降下量が規定よりも大きいなどの不良がある電池モジュールが検出された場合は、当該電池モジュールの上流に位置する回路110のリレー113をオフ、及びリレー114をオンにする。これにより、不良がある電池モジュールを迂回するバイパス路112と接続し、検査を継続する(S105)。
【0033】
次に、複数の電池モジュール101の容量確認を行う(S106)。ここで、容量或いは抵抗が規定範囲を満たしていないなどの不良がある電池モジュールが検出された場合は、当該電池モジュールの上流に位置する回路110のリレー113をオフ、及びリレー114をオンにする。これにより、不良がある電池モジュールを迂回するバイパス路112と接続し、検査を継続する(S107)。その後、複数の電池モジュール101のそれぞれの良品/不良品の判定を行って、一連の工程を終了する(S108)。
【0034】
このようにして、活性化工程のスループットを改善し、過充電などの不具合を抑制することが可能となる製造方法を提供することができる。また、このような検査を行う工程を備えることにより、不良の電池モジュールを高い精度で検知することができる。
【0035】
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0036】
10 製造装置
20 直流電源
30 拘束治具
100 電池積層体
101 電池モジュール
102 単電池
103 集電板
104、106 金属板
105 絶縁体
110 回路
111 流路
112 バイパス路
113、114 リレー
115 抵抗
121 末端流路
123 末端リレー