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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024142783
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】作業車
(51)【国際特許分類】
   A01B 63/08 20060101AFI20241003BHJP
   A01B 59/043 20060101ALI20241003BHJP
   A01B 69/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
A01B63/08
A01B59/043 Z
A01B69/00 302
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023055102
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】坂井 達也
(72)【発明者】
【氏名】中野 翔太
(72)【発明者】
【氏名】石田 陽大
(72)【発明者】
【氏名】後野 剛志
(72)【発明者】
【氏名】永▲崎▼ 英章
(72)【発明者】
【氏名】増田 亮
(72)【発明者】
【氏名】木山 和也
(72)【発明者】
【氏名】長井 大顕
【テーマコード(参考)】
2B041
2B043
2B304
【Fターム(参考)】
2B041AA08
2B041AB05
2B041AC03
2B041CA03
2B041CA16
2B041CC24
2B041HA02
2B041HA16
2B041HA24
2B041HA25
2B043AA04
2B043BA02
2B043BB01
2B043BB03
2B043DA05
2B043EA04
2B043EA16
2B043ED12
2B304KA08
2B304LA02
2B304LA06
2B304LB05
2B304LB15
2B304LC03
2B304MA01
2B304MA02
2B304MA18
2B304MB03
2B304MC02
2B304MC13
2B304PA01
2B304PB02
2B304PB06
2B304QA05
2B304QA12
2B304QA15
2B304QA22
2B304QB14
2B304QB17
2B304QC02
2B304QC14
2B304QC17
2B304RA02
2B304RA27
(57)【要約】
【課題】作業装置を上昇させて車体を旋回させる際には、正確なステアリング操作を可能にする作業車を構成する。
【解決手段】車体、走行装置と、変速装置Tと、車体の走行速度を設定する変速操作部13と、作業装置を昇降自在に支持するリフト装置と、作業装置を設定高さまで上昇させた上昇位置Lu、又は、設定高さにある作業装置を作業高さまで下降させた下降位置Ldに操作可能な昇降操作部15と、変速装置T及びリフト装置の作動を制御する制御部50と、を備えている。制御部50は、車体が前進する状況において、昇降操作部15が上昇位置Luに操作された場合、作業装置を設定高さまで上昇させると共に、車体の走行速度を減少させるように変速装置Tを減速制御する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体と、
前記車体を走行させる走行装置と、
前記走行装置に駆動力を出力する変速装置と、
前記変速装置による前記車体の走行速度を設定する変速操作部と、
前記車体の後端に設けられ、作業装置を昇降自在に支持するリフト装置と、
前記作業装置を設定高さまで上昇させた上昇位置、又は、前記設定高さにある前記作業装置を作業高さまで下降させた下降位置に操作可能な昇降操作部と、
前記変速装置及び前記リフト装置の作動を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記車体が前進する状況において、前記昇降操作部が前記作業装置を前記上昇位置へ上昇させるよう操作された場合、前記作業装置を前記設定高さまで上昇させると共に、前記車体の走行速度を減少させるように前記変速装置を減速制御する作業車。
【請求項2】
前記減速制御を可能にする減速モードと、前記減速制御を行わない通常モードとの選択が可能なモード選択部を更に備えた請求項1に記載の作業車。
【請求項3】
前記制御部は、前記減速制御の実行中に、前記モード選択部において前記通常モードが選択された場合、前記減速制御によって減速された走行速度を維持する請求項2に記載の作業車。
【請求項4】
前記制御部は、前記モード選択部で前記通常モードが選択され、前記昇降操作部の操作により前記作業装置が前記上昇位置にある状況で、前記モード選択部によって前記減速モードが選択された場合、前記減速制御を実行する請求項2に記載の作業車。
【請求項5】
前記変速装置は、前記車体の内燃機関の駆動力が伝えられる可変容量型の油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出される作動油によって駆動回転し前記走行装置に駆動力を出力する油圧モータと、前記油圧ポンプから吐出される作動油圧を調整する斜板と、を有する無段変速装置で構成されている請求項1~4の何れか一項に記載の作業車。
【請求項6】
前記変速装置は、前記斜板の角度を設定する電動アクチュエータと、前記斜板の角度を取得する斜板角センサと、を更に有しており、
前記制御部は、前記昇降操作部の前記上昇位置への操作に伴う前記減速制御を実行する直前に、前記斜板角センサで取得した前記斜板の角度を記憶する請求項5に記載の作業車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体の後端に作業装置を昇降自在に備えた作業車に関する。
【背景技術】
【0002】
トラクタを例に挙げると、特許文献1には、強制昇降レバーの操作によってロータリ耕耘装置の昇降を行うトラクタが記載されている。
【0003】
この特許文献1に記載されたトラクタは、強制上昇位置と、強制下降位置とに操作自在な強制昇降レバーが備えられている。また、このトラクタは、ロータリ耕耘装置を自動耕深制御する状況において、強制昇降レバーが強制上昇位置に操作されることより、自動耕深制御に優先してロータリ耕耘装置を設定高さまで上昇させる制御が行われる。
【0004】
この特許文献1では、この後に、強制昇降レバーが強制下降位置に操作されることより、ロータリ耕耘装置を下降させ、自動更新制御に移行させる制御が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011-125308号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されるように、耕起作業では、強制昇降レバーを強制上昇位置に操作してロータリ耕耘装置を設定された高さまで上昇させ、この上昇状態で車体を旋回させる形態の作業が行われる。
【0007】
車体を180度旋回させた後にロータリ耕耘装置を下降させる際には、既に耕起が行われた領域を基準にして最適な作業再開位置にロータリ耕耘装置を下降させ、既に耕起が行われた領域に平行する領域に車体を走行させることになる。
【0008】
このように車体を旋回し、作業再開位置の上方にロータリ耕耘装置を配置し、車体の走行方向を適正に設定するためにはステアリング操作を正確に行う必要があり、正確なステアリング操作を可能にするため旋回時の走行速度の低減が望まれることもあった。
【0009】
例えば、矩形の圃場において、畦に沿う領域に車体を走行させ、畦の隅に達する毎に車体を90度だけ旋回させて方向転換を行う、所謂、周り耕起を行う場合でも、ロータリ耕耘装置を下降させる以前に正確なステアリング操作を必要とする。
【0010】
また、ロータリ耕耘装置等の作業装置を上昇した状態で車体を旋回する際には、正確なステアリング操作を行うために走行速度の低減が望まれるものの、例えば、変速レバーの操作を行うものではステアリング操作を中断することや、減速の後に走行速度を戻す操作を必要とし、作業が繁雑になることが懸念される。
【0011】
このような理由から作業装置を上昇させて車体を旋回させる際には、正確なステアリング操作を可能にする作業車が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る作業車の特徴構成は、車体と、前記車体を走行させる走行装置と、前記走行装置に駆動力を出力する変速装置と、前記変速装置による前記車体の走行速度を設定する変速操作部と、前記車体の後端に設けられ、作業装置を昇降自在に支持するリフト装置と、前記作業装置を設定高さまで上昇させた上昇位置、又は、前記設定高さにある前記作業装置を作業高さまで下降させた下降位置に操作可能な昇降操作部と、前記変速装置及び前記リフト装置の作動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記車体が前進する状況において、前記昇降操作部が前記作業装置を前記上昇位置へ上昇させるよう操作された場合、前記作業装置を前記設定高さまで上昇させると共に、前記車体の走行速度を減少させるように前記変速装置を減速制御する点にある。
【0013】
本構成によると、車体が前進する状況において、昇降操作部が上昇位置に操作されることにより、制御部は、作業装置を設定高さまで上昇させるようにリフト装置を制御すると共に、車体の走行速度を減少させるように変速装置を減速制御する。この後に、昇降操作部が下降位置に操作されることにより、作業装置を作業高さまで下降させる。
【0014】
この構成では、例えば、ロータリ耕耘装置等の作業装置を作業高さに設定して車体を前進させる形態で作業を行い、畦の近傍で車体を旋回させる場合には、昇降操作部を上昇位置に操作することにより、作業装置が設定高さまで上昇することになり、変速操作部を操作しなくとも、車体の走行速度が減じられる。このように走行速度が減じられることにより、ステアリング操作を短時間のうちに必要な量だけ行う必要がなく、不正確なステアリング操作を行った場合でも、ステアリング操作の修正も可能となる。更に、車体の旋回が終了した後に昇降操作部を下降位置に操作することにより、作業装置を作業高さに戻し、作業を再開することも可能となる。従って、作業装置を上昇させて車体を旋回させる際には、正確なステアリング操作を可能にする作業車が構成された。
【0015】
他の構成として、前記減速制御を可能にする減速モードと、前記減速制御を行わない通常モードとの選択が可能なモード選択部を更に備えても良い。
【0016】
これによると、作業装置を設定高さまで上昇させて車体を旋回させ、この旋回後に車体の走行方向の設定を適正に行う必要がある場合には、モード選択部によって減速モードを選択することにより、減速状態での後進を実現する。これに対し、例えば、スイッチターンを行う場合のように単純に走行方向を切り換える場合には、通常モードを選択することにより、迅速な方向転換を可能にする。
【0017】
他の構成として、前記制御部は、前記減速制御の実行中に、前記モード選択部において前記通常モードが選択された場合、前記減速制御によって減速された走行速度を維持しても良い。
【0018】
これによると、減速制御により車体の走行速度が減じられている状態で通常モードが選択された場合でも、減速制御により減じられた走行速度が維持される。このように走行速度の増大が抑制されるため、正確なステアリング操作を行える。
【0019】
他の構成として、前記制御部は、前記モード選択部で前記通常モードが選択され、前記昇降操作部の操作により前記作業装置が前記上昇位置にある状況で、前記モード選択部によって前記減速モードが選択された場合、前記減速制御を実行しても良い。
【0020】
これによると、通常モードで車体が走行する状態で、減速モードが選択された場合には、走行速度を減ずることにより、車体を旋回させる場合に正確なステアリング操作を可能にする。例えば、作業者が車体を旋回させるために昇降操作部を上昇位置に操作した後に、走行速度の減速を必要と判断し、減速モードを選択した場合でも走行速度の減速を可能にする。
【0021】
他の構成として、前記変速装置は、前記車体の内燃機関の駆動力が伝えられる可変容量型の油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出される作動油によって駆動回転し前記走行装置に駆動力を出力する油圧モータと、前記油圧ポンプから吐出される作動油圧を調整する斜板と、を有する無段変速装置で構成されても良い。
【0022】
これによると、斜板の制御により油圧ポンプから吐出される作動油圧が調整され、作動油によって油圧モータの回転速度を無段階に設定し、走行速度の減速も、走行速度の増速も滑らかに行うことが可能となる。
【0023】
他の構成として、前記変速装置は、前記斜板の角度を設定する電動アクチュエータと、前記斜板の角度を取得する斜板角センサと、を更に有しており、前記制御部は、前記昇降操作部の前記上昇位置への操作に伴う前記減速制御を実行する直前に、前記斜板角センサで取得した前記斜板の角度を記憶しても良い。
【0024】
これによると、昇降操作部を上昇位置に操作して作業装置を設定高さまで上昇させ、これに連係して減速制御により走行速度が減じられる場合には、斜板角センサで取得した斜板の角度が記憶される。このように記憶しておくことにより、作業装置を作業高さまで下降させ、走行速度を元の速度に戻す場合でも、斜板の角度を記憶した斜板の角度を参照することにより元の適正な速度に復帰できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】耕起作業状態のトラクタの側面図である。
図2】トラクタの平面図である。
図3】無段変速装置と開放状態の制御ケースを示す側面図である。
図4】制御ケースの断面図である。
図5】切換レバーと強制昇降レバーとステアリングホイールとの平面図である。
図6】制御構成のブロック回路図である。
図7】変速制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔基本構成〕
図1図2に示すように、車体1の前部左右に前車輪2(走行装置の一例)を備え、車体1の後部左右に後車輪3(走行装置の一例)を備え、車体1の後部で左右の後輪フェンダー4の中間に運転座席5を備えてトラクタA(作業車の一例)が構成されている。
【0027】
このトラクタAは、車体1の前方向をAFとし、後方向をABとし、上方向をAUとし、下方向をADとして図中に示している。また、車体1の左方向をALとし、右方向をARとして図中に示している。
【0028】
トラクタAは、車体1の前部のボンネット6の内部にエンジンE(内燃機関の一例)を収容している。このエンジンEの後端に連結するミッションケース7は、静油圧式の無段変速装置T(変速装置の一例)を備えている。無段変速装置Tの構成は後述する。
【0029】
トラクタAは、ミッションケース7の後端の上部位置に左右一対のリフトアーム8(リフト装置の一例)を備えている。左右のリフトアーム8は、基端が横向き(AR-ALの方向)の軸体を介してミッションケース7に揺動自在に支持されている。トラクタAは、ミッションケース7の後部に左右のリフトアーム8を駆動昇降するリフトシリンダ9を備えている。
【0030】
トラクタAは、運転座席5の前側にステアリングホイール11とメータパネル12とが配置されている。
【0031】
図2に示すように、トラクタAは、運転座席5の右側(ARの方向)に走行速度を設定する主変速レバー13(変速操作部の一例)と、図1に示すロータリ耕耘装置Bを昇降制御する昇降レバー14とを備えている。
【0032】
トラクタAは、図5に示すように、ステアリングホイール11の左側(ALの方向)に車体1の前後への走行方向を切り換える切換レバー15(切換操作部の一例)を備えている。また、ステアリングホイール11の右側(ARの方向)にリフトアーム8を昇降させる強制昇降レバー16(昇降操作部)を備えている。
【0033】
このトラクタAは、図1図2に示すように、メータパネル12の近傍にモメンタリ型のモードスイッチ18(モード選択部)を備えている。
【0034】
モードスイッチ18は、図6に示すように、発光ダイオードで成るランプ18aを内蔵する。図6に示す制御処理部50(制御部の一例)は、押圧操作により減速モードを選択状態(ON)にしてランプ18aを点灯させ、再度の押圧操作により減速モードを解除し、通常モード状態(OFF)にしてランプ18aを消灯させる。減速モードについては後述する。
【0035】
〔無段変速装置〕
図3図4に示すように、無段変速装置Tは、可変容量型の油圧ポンプTpと、この油圧ポンプTpから作動油が供給される油圧モータTmとを備えている。油圧ポンプTpは、エンジンEの駆動力が入力軸28で伝えられることで回転する複数のプランジャ(図示せず)を有し、斜板21の角度(以下、斜板角と称することもある)の設定により複数のプランジャが吐出する作動油の流動方向と吐出圧との調節を行う。
【0036】
油圧ポンプTpは、図3に示す方向視において斜板角が、入力軸28の軸芯Xと直交する値(ニュートラル)にある場合に、エンジンEの駆動力で回転しても複数のプランジャは伸縮することはなく、作動油は吐出されない。尚、斜板21は、入力軸28が挿通する空間を中央に形成したリング状に形成されている。
【0037】
この油圧ポンプTpは、斜板角が軸芯Xに対して一方に傾斜することにより車体1を前進させる方向に作動油を吐出し、斜板角が増大するほど作動油の吐出量を増大させる。これとは逆に、斜板21が軸芯Xに対して他方に傾斜することにより車体1を後進させる方向に作動油を吐出し、斜板角が他方に増大するほど作動油の吐出量を増大させる。
【0038】
油圧モータTmは、油圧ポンプTpから供給される作動油によって伸縮する複数のプランジャ(図示せず)を有している。この油圧モータTmは、作動油が供給された場合に、複数のプランジャの伸縮作動によって回転し、回転駆動力を出力軸(図示せず)に伝える。これに対し、油圧モータTmは、作動油が逆向きに供給された場合に逆転し、作動油が供給されない状態で停止する。
【0039】
斜板21は、斜板角を変更するトラニオン軸22が連結する。図4に示すように、トラニオン軸22の一方の端部がミッションケース7の側壁を貫通している。ミッションケース7の外面に備えた制御ケース23は、トラニオン軸22に連結する制御アーム24と、制御アーム24の揺動端の歯部24aに咬合するピニオンギヤ25と、中立復帰アーム20とを収容する。
【0040】
図3図4に示すように、制御ケース23の外壁23aに、トラニオン軸22の回転量から斜板角を検知するポテンショメータ型の斜板角センサ26と、ピニオンギヤ25を駆動回転する電動モータ27(電動アクチュエータの一例)とを備えている。
【0041】
更に、中立復帰アーム20は、制御ケース23に揺動自在に支持され、揺動端にローラ20aを備え、トーションスプリング20bの付勢力が作用している。制御アーム24は、ローラ20aが当接するV溝状のカム面を有している。
【0042】
このような構成から、斜板21の斜板角がニュートラルの近傍に達した場合には、中立復帰アーム20のローラ20aが制御アーム24のカム面に当接し、制御アーム24を図3に示す姿勢に移行させ、斜板角をニュートラルに保持する結果、車体1の走行は停止する。
【0043】
〔レバー類の構成〕
主変速レバー13は、図6に示すように、前後方向(AF-ABの方向)に沿う操作領域の後端の停止位置Snから前側の前進領域Sfの間で揺動操作自在に備えられている。この主変速レバー13の設定位置は、基端に備えたポテンショメータ型の主変速レバーセンサ13Sによって検知される。
【0044】
昇降レバー14は、前後方向(AF-ABの方向)に沿って揺動操作自在に支持されている。この昇降レバー14の設定位置は、基端のポテンショメータ型の昇降レバーセンサ14Sによって検知される。
【0045】
トラクタAは、昇降レバー14を所定のポジション制御領域に設定することにより、昇降レバー14の設定位置に対応してリフトアーム8を揺動させるポジション制御を行う。尚、リフトアーム8は、ポテンショメータ型のリフトアームセンサ8Sによって揺動姿勢が検知される。
【0046】
トラクタAは、図1に示すようにリフトアーム8の揺動によってロータリ耕耘装置Bの高さを設定する。ロータリ耕耘装置Bの自動耕耘制御は、昇降レバー14をポジション制御領域より低い領域に設定することで実現する。
【0047】
切換レバー15は、平面視でステアリングホイール11と重複して配置されている。この切換レバー15は、左横外方に延出しており、図5図6に示すように、車体1の前後方向に沿う直線的な操作経路Mに沿って操作自在に支持されている。
【0048】
切換レバー15は、操作端部がハンドルコラムの内部に支持され、基端に備えたポテンショメータ型の切換レバーセンサ15S(センサの一例)によって設定位置が検知される。
【0049】
切換レバー15は、この操作経路Mの中間の中立位置Nと、中立位置Nより前側の前進位置Fと、中立位置Nより後側の後進位置Rとに設定自在に構成されている。
【0050】
切換レバー15の下側にロッド材で形成されたプロテクタ36が配置されている。プロテクタ36は、基端部が車体側に固定され、運転者が運転座席5に着座する際に、膝や足の接触による切換レバー15の誤操作を防止する。
【0051】
トラクタAは、切換レバー15の操作によって前進と後進との切り換えを可能にする。また、ロータリ耕耘装置Bの自動耕深制御によって耕起作業が行われる状況で、切換レバー15が後進位置Rに設定された場合には、ロータリ耕耘装置Bを設定高さまで上昇させる制御が行われる。この後、車体1を前進させる状態で強制昇降レバー16を下降位置Ldに操作することによりロータリ耕耘装置Bを下降させ、自動耕深制御による耕起作業の再開を可能にしている。
【0052】
〔レバー類の構成:強制昇降レバー〕
強制昇降レバー16(昇降操作部)は、平面視においてステアリングホイール11と重複して配置されている。この強制昇降レバー16は、ハンドルポスト17から右側に延出しており、上下方向に操作自在に支持されている。
【0053】
この強制昇降レバー16は、図5図6に示すように、非操作状態で昇降中立位置Lnに保持される。更に、強制昇降レバー16は、昇降中立位置Lnより上側となる上昇位置Luと、昇降中立位置Lnより下側となる下降位置Ldとに操作自在に支持されている。
【0054】
強制昇降レバー16の基端には、強制昇降レバー16が、昇降中立位置Lnと、上昇位置Luと、下降位置Ldとの何れに操作されたかを検出する昇降レバーセンサ14Sを備えている。
【0055】
トラクタAは、図1に示すように、ロータリ耕耘装置Bが自動耕深制御によって下降している状況において強制昇降レバー16を上昇位置Luに操作することで、ロータリ耕耘装置Bを設定高さまで上昇させる。
【0056】
また、トラクタAは、ロータリ耕耘装置Bが設定高さまで上昇している状況において、強制昇降レバー16を、下降位置Ldに操作することによりロータリ耕耘装置Bを自動耕深制御させる作業高さまで下降させる。また、トラクタAは、昇降レバー14、強制昇降レバー16、切換レバー15の何れの操作であっても、ロータリ耕耘装置Bを設定高さまで上昇させる際には、上昇に連動して伝動系のクラッチが切り操作され車体1からロータリ耕耘装置Bに伝えられる駆動力が遮断される。
【0057】
このようなロータリ耕耘装置Bの昇降制御は、図6に示す制御装置Cがリフトシリンダ9を制御することによって実現する。
【0058】
〔ロータリ耕耘装置〕
図1図2に示すように、トラクタAは、3点リンク機構を介して車体1の後端にロータリ耕耘装置Bが連結される。3点リンク機構は、後端位置に左右のロアーリンク41と、この上側位置の単一のトップリンク42とを有している。
【0059】
左右のロアーリンク41は、左右のリフトアーム8に対しリフトロッド43によって吊り上げる形態で支持される。これにより、リフトシリンダ9を伸長または収縮作動により左右のリフトアーム8を昇降させ、3点リンク機構を介してロータリ耕耘装置Bの昇降を実現している。このようにリフトシリンダ9と、ロータリ耕耘装置Bを昇降させる3点リンク機構とでリフト機構が構成されている。
【0060】
ロータリ耕耘装置Bは、ミッションケース7から伝えられる駆動力により横向きの駆動軸とともに回転する複数の耕起爪44を有し、この耕起爪44を覆う上部カバー45と、後部カバー46を備えている。
【0061】
後部カバー46は、上部カバー45の後端に対し横向きの軸芯を中心に揺動自在に支持されている。ロータリ耕耘装置Bは、後部カバー46の揺動姿勢を検知するカバーセンサ46Sを上部カバー45の上面に備えている。
【0062】
ロータリ耕耘装置Bによる自動耕深制御では、制御装置Cが後部カバー46の揺動姿勢を目標姿勢に維持するように、カバーセンサ46Sの検知信号をフィードバックする形態でリフトシリンダ9が制御される。
【0063】
〔制御装置〕
図6に示すように、制御装置Cは、マイクロプロセッサやDSP(digital signal processor)等の制御処理部50を備えている。
【0064】
制御処理部50は、ソフトウエアで構成される変速制御部51と、昇降制御部52と、耕耘制御部53とを備えている。尚、変速制御部51と、昇降制御部52と、耕耘制御部53とは、ソフトウエアで構成されるものに限らず、一部にロジック回路等のハードウエアを備えて構成されるものであっても良い。
【0065】
制御処理部50は、主変速レバーセンサ13S、昇降レバーセンサ14S、切換レバーセンサ15S、強制昇降レバーセンサ16S、リフトアームセンサ8S、カバーセンサ46S、モードスイッチ18の夫々からの信号が入力する。
【0066】
制御処理部50は、無段変速装置Tを変速する電動モータ27に制御信号を出力し、斜板角センサ26の検知信号が入力する。
【0067】
制御処理部50は、リフトシリンダ9に対する作動油を給排する昇降制御弁55に制御信号を出力する。
【0068】
変速制御部51は、自動耕深制御にあるロータリ耕耘装置Bが、強制昇降レバー16によって上昇位置まで上昇した場合に、モードスイッチ18がONである(減速モードが選択状態にある)場合に、走行速度を減ずるように制御形態が設定されている。以下、減速状態での走行を減速走行と称することもある。
【0069】
〔制御装置:変速制御の概要〕
変速制御部51は、主変速レバー13が停止位置Snに設定されることで車体1の走行を停止させる。また、変速制御部51は、主変速レバー13が前進領域Sfに設定されることで設定位置に対応した速度で車体1を前進させる。
【0070】
このような変速制御は、変速制御部51が、無段変速装置Tを変速することによって実現する。具体的には、主変速レバーセンサ13Sの検知信号に基づいて斜板21の目標斜板角を設定し、この目標斜板角と斜板角センサ26で検知信号される斜板角との偏差を小さくする方向に電動モータ27が制御される。
【0071】
変速制御部51は、モードスイッチ18で減速モードが選択された状態(ON状態)で強制昇降レバー16の操作によってロータリ耕耘装置Bを設定高さまで上昇させた場合に、減速走行を行わせる前進減速制御が行われる。この前進減速制御については後述する。
【0072】
〔制御装置:昇降制御/耕耘制御〕
昇降制御部52は、昇降レバーセンサ14Sの検知信号から取得した昇降レバー14の設定位置、強制昇降レバーセンサ16Sの検知信号から取得した強制昇降レバー16の設定位置に基づきリフトアーム8の昇降作動を行う。
【0073】
昇降制御部52は、昇降レバー14が所定のポジション制御領域に設定された場合に、設定位置に対応した高さまでロータリ耕耘装置Bを昇降させるポジション制御を行う。このポジション制御では昇降レバー14の設定位置に対応して目標高さが設定され、リフトアームセンサ8Sの検出信号をフィードバックさせる形態でリフトシリンダ9が制御される。
【0074】
更に、昇降制御部52は、昇降レバー14によってロータリ耕耘装置Bをポジション制御領域より低い領域に下降させることでポジション制御から自動耕深制御に制御形態を切り換える。
【0075】
自動耕耘制御は、作業者が目標とする耕深をダイヤル等(図示せず)で予め設定することで、耕耘制御部53が、後部カバー46が揺動した際の目標揺動角を設定する。このように目標揺動角が設定された状態でロータリ耕耘装置Bで耕耘を行い、カバーセンサ46Sで検出される後部カバー46の揺動角と、目標揺動角との偏差を小さくする方向にロータリ耕耘装置Bを昇降するようにリフトシリンダ9が制御される。
【0076】
自動耕耘制御において、強制昇降レバーセンサ16Sの検知信号から強制昇降レバー16の上昇位置Luへの設定が検知された場合には、ロータリ耕耘装置Bを、予め設定された上昇高さまで上昇させる。
【0077】
このようにロータリ耕耘装置Bが上昇位置にある状態で、強制昇降レバー16の下降位置Ldへの設定が検知された場合には、ロータリ耕耘装置Bを下降させ、自動耕耘制御に復帰させる。
【0078】
〔制御装置:前進減速制御〕
図7に示すフローチャートは、主変速レバー13が前進領域Sfに設定され、ロータリ耕耘装置Bが自動耕深制御での作業高さにある状態を基にした制御形態を示している。
【0079】
この制御において、制御処理部50は、強制昇降レバー16の上昇位置Luへの設定を検知した場合に(#101ステップのYes)、自動耕深制御に優先してロータリ耕耘装置Bを設定高さまで上昇させる(#101、#102ステップ)。
【0080】
この上昇制御は、制御処理部50が昇降制御部52に制御信号を与えることにより実現する。この上昇制御では、昇降制御弁55の制御によりリフトシリンダ9に作動油を供給してリフトアーム8を上昇側に揺動させる。この後、リフトアームセンサ8Sの検知信号からロータリ耕耘装置Bが設定高さに上昇することにより制御が停止する。
【0081】
設定高さは、ロータリ耕耘装置Bの耕起爪44が圃場面から離間する高さであり、この高さに対応するリフトアーム8の角度が制御処理部50(制御部)に記憶されている。
【0082】
また、制御処理部50は、強制昇降レバー16が上昇位置Luに設定された時点でのモードスイッチ18の状態を判別する。この判別によりモードスイッチ18がON状態(減速モードが選択状態)にある場合(#103ステップのYes)、制御処理部50は、変速制御部51に制御情報に基づき、斜板角を記憶した後に、減速制御を行う(#104、#105ステップ)。
【0083】
尚、前述したようにモードスイッチ18がON状態にある場合には、ランプ18aが点灯状態にあり、オフ状態にある場合にはランプ18aが消灯状態にある。
【0084】
また、強制昇降レバー16が上昇位置Luに設定された時点でモードスイッチ18がOFF状態(通常モード:減速モードが非選択にある状態)にある場合(#103ステップのNo)、制御処理部50は、速度を維持する制御を行う(#103、#106ステップ。)
【0085】
減速制御は、主変速レバー13で前進領域Sfにおいて設定された速度に係数を乗ずる演算や、設定された速度に基づきテーブルを参照することにより、走行速度を減少した減速値に設定される。尚、減速制御では、前述した減速値として目標斜板角が設定され、この目標斜板角と、実斜板角との偏差を小さくする方向に電動モータ27が制御される。
【0086】
特に、制御処理部50は、減速制御が実行されることにより減速走行する状況においてモードスイッチ18がOFF操作され通常モードが選択されても、モードが切り換わることはなく、ランプ18aの点灯状態を維持したまま減速走行が維持される(#105ステップ)。これに対し、制御処理部50は、速度を維持した状態で走行する状況においてモードスイッチ18がON操作された場合には、通常モードから減速モードに切り換わりランプ18aを点灯させ減速制御により減速走行を行わせる(#106ステップ)。
【0087】
尚、#106ステップのように走行速度を減ずる減速制御に移行する直前にも斜板角を記憶した後に、減速制御が行われる。
【0088】
このように、ロータリ耕耘装置Bが設定高さに上昇し、減速状態で車体1が走行する状況において、強制昇降レバー16が下降位置Ldに設定されない場合(#107ステップのNo)、制御処理部50は、#103ステップに続く制御が継続して行う。
【0089】
これに対し、強制昇降レバー16が下降位置Ldに設定された場合(#107ステップのYes)、制御処理部50は、ロータリ耕耘装置Bを作業高さまで下降させる。
【0090】
また、減速制御が行われている状況では、ロータリ耕耘装置Bの下降に連係して、記憶した斜板角を目標斜板角に設定し、実斜板角との偏差を小さくする方向に電動モータ27が制御される(#108ステップ)。
【0091】
このような制御によりロータリ耕耘装置Bが作業高さまで下降することにより、自動耕深制御での耕起作業に復帰し、無段変速装置Tの制御によりロータリ耕耘装置Bが上昇する以前の元の走行速度で車体1を走行させる。
【0092】
〔実施形態の作用効果〕
このトラクタAは、モードスイッチ18がON状態で、強制昇降レバー16が上昇位置Luに設定された場合に、自動耕深制御に優先してロータリ耕耘装置Bを設定高に上昇させ、これに連係して車体1の走行速度を減じる。その結果、車体1を旋回させる場合にも、時間的に余裕を持ったステアリング操作により高い精度で走行方向を設定できる。また、低速で走行するため、不正確なステアリング操作を行った場合でも、ステアリング操作の修正も可能となる。
【0093】
更に、このトラクタAは、車体1の旋回後に、強制昇降レバー16が下降位置Ldに設定された場合にロータリ耕耘装置Bを作業高さまで下降させ、自動耕深制御での耕起作業を再開させ、走行速度を減速前の速度に戻す。このような制御によりロータリ耕耘装置Bを昇降させるために昇降レバー14を操作する必要がなく、走行速度を変更するために主変速レバー13を操作する必要もない。
【0094】
このトラクタAは、減速走行に移行する際には、無段変速装置Tを減速方向に制御するため、例えば、クラッチ変速を行うものと比較して、変速時の衝撃がなく、滑らかな減速を実現する。これと同様に、減速走行から走行速度を減速前の速度まで増速する場合にも、滑らかな増速を実現する。
【0095】
このトラクタAは、モードスイッチ18がOFF状態にある状況では、強制昇降レバー16でロータリ耕耘装置Bを設定高さに上昇させても、主変速レバー13で既に設定されている速度で走行する。このため、例えば、スイッチターンを行う場合のように単純に走行方向を切り換える場合には迅速な方向転換が可能となる。
【0096】
また、このトラクタAは、減速走行時に、モードスイッチ18をOFF操作しても、減速された走行速度が維持される。このように減速された走行速度が維持されるためモードスイッチ18を誤ってOFF操作しても走行速度が増速する不都合を招くことがない。
【0097】
これに対し、このトラクタAは、モードスイッチ18がOFF状態で、強制昇降レバー16でロータリ耕耘装置Bを設定高さに上昇させた場合には、ロータリ耕耘装置Bが上昇に連係して減速走行に移行することはない。この状況において、このトラクタAは、モードスイッチ18をON操作することにより減速走行に移行できる。このため、車体1を旋回させる場合には時間的に余裕を持ったステアリング操作を行える。
【0098】
この制御形態は、例えば、減速状態で車体1の旋回を必要とする状況でありながら作業者がモードスイッチ18の操作を行わずにOFF状態のまま(ON操作を行わずに)強制昇降レバー16を上昇位置Luに操作した後であっても、作業者が減速を必要であると判断した場合に減速を許容する。
【0099】
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
【0100】
(a)モードスイッチ18を、強制昇降レバー16の外端部に備える。このようにモードスイッチ18を備えることにより、減速モードの選択を容易に行える。
【0101】
(b)モードスイッチ18は、メータパネル12の近傍に備えずに、例えば、後輪フェンダー4の上面や、ステアリングホイール11の近傍に備える。
【0102】
別実施形態(a)(b)のようにモードスイッチ18を配置しても、スイッチの内部にランプ18aを備えることにより、減速モードの認識を容易にできる。
【0103】
(c)モードスイッチ18は、トグルスイッチとして構成されるものでも良く、機械的に接触する接点を有する構成に限らず、例えば、タッチパネルに表示されるアイコンで構成することも可能である。
【0104】
(d)昇降操作部を、上昇位置と下降位置とに切換操作可能なスイッチで構成する。この昇降操作部は、例えば、シーソー式に揺動するノブの上昇位置への操作によって上昇位置のスイッチがONとなり、ノブの下降位置への操作により下降位置のスイッチがON状態に達するものを想定できる。
【0105】
(e)減速制御によって設定される速度を固定値にする。実施形態では、主変速レバー13で前進領域Sfにおいて設定された速度に基づく演算等の処理により減速された速度を設定していた。これに代えて、固定値に設定することにより、車体1の旋回時の減速走行速度を決まった値にし、同じ感覚でステアリング操作を行える。
【0106】
(f)無段変速装置Tとして、ベルトCVTを用いる。このようにベルトCVTを用いることによっても走行速度を無段階に変更できる。
【0107】
(g)減速走行の速度を任意の値に設定できるように制御処理部50の制御形態を設定する。この減速走行の速度を任意の値に設定するために人為操作可能なダイヤルを用いることや、タッチパネルを用いて人為的に速度を設定することが考えられる。
【0108】
(h)作業車が、トラクタAの他に乗用型の田植機や、乗用型の芝刈り機等であっても良い。
【0109】
(i)上記の実施形態の#106ステップにおいて、制御処理部50は、速度を維持した状態で走行する状況においてモードスイッチ18がON操作された場合には、通常モードから減速モードに切り換わりランプ18aを点灯させ減速制御により減速走行を行わせる、と説明したがこれに限定されない。つまり、強制昇降レバー16の上げ操作後にモードスイッチ18をON操作したとしても低速とならないとしてもよい。
【0110】
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、車体の後端に作業装置を昇降自在に備えた作業車に利用することができる。
【符号の説明】
【0112】
1 車体
2、3 走行装置
8 リフトアーム(リフト装置)
13 主変速レバー(変速操作部)
16 強制昇降レバー(昇降操作部)
18 モードスイッチ(モード選択部)
21 斜板
26 斜板角センサ
27 電動モータ(電動アクチュエータ)
50 制御処理部(制御部)
B ロータリ耕耘装置(作業装置)
E エンジン(内燃機関)
T 無段変速装置・変速装置
Tp 油圧ポンプ
Tm 油圧モータ
Lu 上昇位置
Ld 下降位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7