(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024142827
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】ボイラ
(51)【国際特許分類】
F22D 1/12 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
F22D1/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023055176
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000175272
【氏名又は名称】三浦工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142365
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】仙波 將
(72)【発明者】
【氏名】渡部 将弘
(57)【要約】
【課題】煙道の腐食を防止できるボイラを提供することである。
【解決手段】ボイラ本体2からの排ガスを誘導する煙道4と、前記煙道4に設けられたエコノマイザ5と、前記エコノマイザ5の上流位置から分岐させた排ガスを前記エコノマイザ5の下流位置に誘導する分岐路8とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボイラ本体からの排ガスを誘導する煙道と、
前記煙道に設けられたエコノマイザと、
前記エコノマイザの上流位置から分岐させた排ガスを前記エコノマイザの下流位置に誘導する分岐路とを備える、ボイラ。
【請求項2】
前記分岐路に設けられ、前記エコノマイザの下流位置に誘導する排ガスの流量を調整する流量調整部を備える、請求項1に記載のボイラ。
【請求項3】
前記流量調整部は、開閉弁を含み、
前記開閉弁の開度を制御する制御部を備える、請求項2に記載のボイラ。
【請求項4】
前記制御部は、燃焼状態に応じて前記開閉弁の開度を制御する、請求項3に記載のボイラ。
【請求項5】
前記エコノマイザよりも下流側の排ガスの温度を検出する温度検出部を備え、
前記制御部は、前記温度検出部により検出された温度に応じて前記開閉弁の開度を制御する、請求項3に記載のボイラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボイラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ボイラ本体(缶体)において燃料を燃焼させることにより発生させた燃焼ガスによって、給水管から給水される水を加熱することで蒸気を生成するものが知られている。このようなボイラでは、熱交換効率を向上させるために、排ガスの熱を利用して給水管から給水される水を予熱するエコノマイザが設けられる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、エコノマイザが設けられていると、熱効率が良くなっているため、エコノマイザによる熱交換後の排ガス温度は低下している。しかしながら、例えばボイラが地下に設けられていることなどにより、煙道が非常に長くなっていた場合、煙道を介して排出される排ガスの温度がさらに低下してしまうため、煙道(排気筒)内で、結露水が発生し、煙道が腐食する虞があった。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、煙道の腐食を防止できるボイラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うボイラは、ボイラ本体からの排ガスを誘導する煙道と、前記煙道に設けられたエコノマイザと、前記エコノマイザの上流位置から分岐させた排ガスを前記エコノマイザの下流位置に誘導する分岐路とを備える。
【0007】
上記の構成によれば、エコノマイザによって熱交換される前の高温の排ガスが、エコノマイザによって熱交換がされることにより温度が低くなった排ガスと混合する。これにより、エコノマイザの下流における排ガスの温度の低下を低減することができる。その結果、結露水の発生を抑制し、煙道の腐食を防止することができる。
【0008】
好ましくは、前記分岐路に設けられ、前記エコノマイザの下流位置に誘導する排ガスの流量を調整する流量調整部を備える。
【0009】
上記の構成によれば、エコノマイザの下流位置に誘導する排ガスの流量と、エコノマイザに誘導する排ガスの流量とを調整することができる。
【0010】
好ましくは、前記流量調整部は、開閉弁を含み、前記開閉弁の開度を制御する制御部を備える。
【0011】
上記の構成によれば、開閉弁の開度の制御により、エコノマイザの下流位置に誘導する排ガスの流量と、エコノマイザに誘導する排ガスの流量とを調整することができる。
【0012】
好ましくは、前記制御部は、燃焼状態に応じて前記開閉弁の開度を制御する。
【0013】
上記の構成によれば、燃焼状態に応じて、結露水の発生を抑制するために必要な排ガス量を分岐させることができるため、エコノマイザへ誘導される排ガスが、過剰に分岐されてしまうことを抑制できる。その結果、熱効率の維持を図りつつ、結露水の発生を抑制し、煙道の腐食を防止することができる。
【0014】
好ましくは、前記エコノマイザよりも下流側の排ガスの温度を検出する温度検出部を備え、前記制御部は、前記温度検出部により検出された温度に応じて前記開閉弁の開度を制御する。
【0015】
上記の構成によれば、エコノマイザよりも下流側の排ガスの温度が、結露水の発生を抑制することができる温度となるように、排ガスを分岐させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図2】ボイラの制御処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<概略構成について>
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。まず、
図1を参照して、本実施の形態に係るボイラ1の概略構成について説明する。ボイラ1は、燃料を燃焼させて蒸気を生成するボイラ本体2と、ボイラ本体2内に空気を送り込む送風機3と、ボイラ本体2からの排ガスなどを導出(誘導)する煙道(排気筒)4と、煙道4に設けられたエコノマイザ5とを備えている。エコノマイザ5には、ボイラ本体2に給水する給水管6が設けられている。
【0018】
ボイラ本体2には、燃料供給経路21を介して燃料が供給される。燃料供給経路21には、供給する燃料の流量を調整する燃料流量調整弁21aが設けられている。ボイラ本体2において生成された蒸気は、蒸気経路22を介して使用先まで送られる。送風機3は、ボイラ本体2において燃料を燃焼させ、ボイラ本体2内の換気(パージ)および燃焼に必要な空気を送り込む。エコノマイザ5は、ボイラ本体2から煙道4へ送り込まれてくる排ガスの熱を利用して給水管6内の水を予熱する。
【0019】
本実施の形態においては、煙道4におけるエコノマイザ5の上流側から、エコノマイザ5の下流側へ、分岐路8が形成されている。分岐路8は、煙道4におけるエコノマイザ5の上流位置から分岐させた排ガスを、エコノマイザ5の下流位置に誘導させる。分岐路8には、バタ弁(開閉弁)81と、オリフィス(減圧部材)82とが設けられている。バタ弁81は、開度調整が可能であり、例えばモータによって駆動する自動バタフライ弁である。
【0020】
制御装置10(制御部)は、内部にメモリ、タイマ、および演算処理部を含むコンピュータにより実現され、ボイラ1の運転・動作を制御する。制御装置10は、ボイラ1の燃焼量を、燃焼量(負荷率)が異なる複数の燃焼状態に応じた態様で送風機3および燃料流量調整弁21aを制御することにより、段階的に調整する。複数の燃焼状態としては、高燃焼状態、中燃焼状態および低燃焼状態が設けられている。ボイラ本体2における燃焼量は、高燃焼状態、中燃焼状態、低燃焼状態の順で小さくなる。
【0021】
また、制御装置10の記憶部には、ボイラ1に関する各種の情報として、例えば、燃焼量に応じた送風機3の態様(例えば、回転数、周波数)を特定するための情報や、燃料流量調整弁21aの開度、および、バタ弁81の開度を特定するための情報などが記憶されている。バタ弁81の開度を特定するための情報(以下、開度調整情報ともいう)には、ボイラ1の燃焼状態に応じたバタ弁81の開度を特定するためのテーブル、演算式などの情報が含まれる。制御装置10は、記憶部に記憶された開度調整情報に基づいて、バタ弁81に対して開度を特定するための開度特定信号を送信することで、バタ弁81の開度を制御(調整)する。
【0022】
ここで、エコノマイザによって熱効率が良くなっていることから、エコノマイザで熱交換された後の排ガスの温度は低下(例えば熱交換前に250℃~300℃であった温度が70℃に低下)しているところ、例えば、地下深くにボイラ室が設けられ、エコノマイザの下流における煙道が長いものであった場合、長い煙道を流通する間にさらに排ガス温度がさらに低下してしまう。その結果、排ガス温度が低下しすぎてしまった場合には、結露水が発生してしまうことで、煙道内が腐食する虞があった。
【0023】
本実施例においては、制御装置10は、制御している燃焼状態に応じて、バタ弁81の開度を制御(調整)する。これにより、煙道4内におけるエコノマイザ5の上流から、ボイラ本体2から導出された高温(例えば250℃~300℃)の排ガスを分岐させ、エコノマイザ5の下流において、エコノマイザ5で熱交換され温度が下がった排ガスと混合させることができる。その結果、エコノマイザ5の下流において、煙道4内を流通する排ガスの温度が低下しすぎることによる結露水の発生を抑制でき、煙道4が腐食することを防止することができる。また、煙道4で発生した結露水が落下してくることによるエコノマイザ5の腐食も防止することができる。
【0024】
また、燃焼状態に応じたバタ弁81の開度の制御として、制御装置10は、例えば、燃焼状態が中燃焼状態(例えば燃焼量50%)および、低燃焼状態(例えば燃焼量25%)であるときには、バタ弁81の開度を100%に制御する。また、高燃焼状態(例えば燃焼量100%)であるときには、中燃焼状態および低燃焼状態であるときに比べ、ボイラ本体2から導出される排ガスの温度が高いことから、分岐量を少なくしてもよいため、バタ弁81の開度を50%に制御する。ボイラ1の燃焼停止時には、使用しなくてもよいため、バタ弁81を閉状態に制御する。
【0025】
これにより、燃焼状態に応じて分岐させる排ガスの分量を調整することができるため、エコノマイザ5の下流において結露水の発生を抑制できる排ガス温度(例えば120℃)にすることができる。また、エコノマイザへ誘導される排ガスが、過剰に分岐されてしまうことを抑制でき、エコノマイザ5による熱効率の維持を図ることができる。なお、煙道4内に結露水が発生することを抑制できる温度(以下、目標排ガス温度ともいう)には、使用するボイラの煙道の長さや、煙道の大きさ、あるいは、制御される頻度が高い燃焼状態などに応じて適宜設定・変更することができる。また、ボイラ1は、ボイラの設置場所が地下にあることなどにより、煙道が長くなるものに限らず、寒冷地など煙道の温度が低下しやすい環境にあるボイラであってもよい。それらの事象を考慮して分岐させる排ガスの分量(バタ弁81の開度など)を適宜調整することにより、結露水の発生を抑制できる。
【0026】
また、本実施例においては、分岐路8には、オリフィス82が設けられている。オリフィス82による減圧量、および、バタ弁81の開度の設定については、例えば、エコノマイザ5の下流において、煙道4内で結露水が発生することを抑制するために必要な排ガス温度が120℃以上であるボイラであり、中燃焼状態(例えば、制御頻度が高い)において、エコノマイザ5の上流から20%の排ガスを分岐させれば、エコノマイザ5の下流と合流したときに、排ガスの温度が120℃以上となるものであったとする。この場合、中燃焼状態において、エコノマイザ5の上流を流通する排ガスの20%を分岐させることができるように、バタ弁81の開度を設定(例えば、開度100%)に設定し、オリフィス8を設ける。
【0027】
<ボイラ制御処理について>
図2は、本実施の形態のボイラの制御の一例を示すためのフローチャートである。制御装置10は、一定時間(例えば1秒)毎に本制御を行い、ボイラ1の運転中は継続して本制御を実行する。
【0028】
ステップS01では、ボイラ1の燃焼状態が変化したか否かを判定する。燃焼状態が変化したと判定されなかったときには、処理を終了する。燃焼状態が変化したと判定されたときには、ステップS02に進み、変化後の燃焼状態に応じたバタ弁81の開度を特定する。例えば、ステップS01において、燃焼状態が高燃焼状態から中燃焼状態に変化したと判定されたときには、ステップS02において、開度調整情報に基づいて、中燃焼状態に応じたバタ弁81の開度として、開度100%を特定する。
【0029】
ステップS02において、バタ弁81の開度が特定されると、ステップS03に進み、ステップS02で特定された開度となるようにバタ弁81の開度を制御する。例えば、ステップS02において、バタ弁81の開度が100%であることが特定されていれば、変化前の燃焼状態である高燃焼状態に応じた開度50%から、中燃焼状態に応じた開度100%へ開度が調整される。ステップS03において、バタ弁81の開度が調整されると、処理を終了する。
【0030】
以上のように、本実施の形態では、ボイラ本体2から導出される排ガスを、エコノマイザ5の上流位置から、分岐路8によって分岐させ、エコノマイザ5の下流位置に誘導する。これにより、エコノマイザ5によって熱交換される前の高温の排ガスが、エコノマイザ5によって熱交換がされることにより温度が低くなった排ガスと混合する。これにより、エコノマイザ5の下流における排ガスの温度の低下を低減することができる。その結果、結露水の発生を抑制し、煙道4の腐食を防止することができる。
【0031】
また、エコノマイザ5に下流位置に誘導する排ガスの流量は、分岐路8に設けられたバタ弁81の開度と、オリフィス82による減圧によって調整される。これにより、エコノマイザ5の下流位置に誘導する排ガスの流量と、エコノマイザ5に誘導する排ガスの流量とを調整することができる。また、バタ弁81の開度の制御により、エコノマイザ5の下流位置に誘導する排ガスの流量と、エコノマイザ5に誘導する排ガスの流量とを調整することができる。
【0032】
さらに、バタ弁81の開度は、ボイラ1の燃焼状態に応じて制御することができることから、燃焼状態に応じて、結露水の発生を抑制するために必要な排ガス量を分岐させることができるため、エコノマイザ5へ誘導される排ガスが、過剰に分岐されてしまうことを抑制できる。その結果、熱効率の維持を図りつつ、結露水の発生を抑制し、煙道4の腐食を防止することができる。
【0033】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例などについて説明する。
【0034】
上記実施の形態では、バタ弁81が開度調整可能な弁である例について説明した。しかし、これに限らず、バタ弁81は、開状態(全開)と、閉状態(全閉)とに切り替え可能な開閉弁であってもよい。この場合、ボイラ1が燃焼している使用時には、開状態にし、燃焼停止している不使用時には、閉状態とするものであってもよい。あるいは、所定の燃焼状態(例えば、中燃焼・低燃焼)においては開状態とし、特定の燃焼状態(例えば、高燃焼・燃焼停止状態)であるときには、閉状態とされるものであってもよい。この場合、例えば、目標排ガス温度が120℃であれば、あらかじめ所定の燃焼状態において、目標排ガス温度となる割合で、排ガスが分岐されるように(例えば、中燃焼状態においては、分岐排ガス量20%など)、オリフィス82を設ける。この場合であっても、分岐路8にオリフィス82が設けられているため、エコノマイザ5の上流から分岐される排ガス量を一定量以下にすることができ、過剰に分岐されすぎることを抑制することができる。なお、オリフィス82の数は、1つに限らず、目標とする減圧量に応じて、複数設けてもよい。また、オリフィスに替えて、減圧弁によって、分岐路8から誘導される排ガス量が一定量となるようにしてもよい。
【0035】
上記実施の形態では、バタ弁81の開度調整は、燃焼状態に応じて制御される例について説明した。しかし、これに替えて、あるいは加えて、
図1に示すように、煙道4におけるエコノマイザ5の下流側に、排ガスの温度を検知する温度センサ(温度検出部)7を設け、温度センサ7によって検知された情報に基づいて、バタ弁81の開度を制御するようにしてもよい。この場合、制御装置10には、開度調整情報として、温度センサ7によって、検知された温度に応じてバタ弁81の開度を特定するためのテーブルあるいは、演算式などを記憶する。
【0036】
また、温度センサ7が、エコノマイザ5の下流側の分岐路8の接続部よりも下流に設けられている場合、分岐された排ガスと、エコノマイザ5によって熱交換されたあとの排ガスとが混合された排ガスの温度を検知することができるため、実際に目標排ガス温度に達しているか否かに応じて、バタ弁81の開度を制御することができる。あるいは、温度センサ7が、エコノマイザ5の下流側ではあるが、分岐路8の接続部よりも煙道4において上流に設けられていた場合、エコノマイザ5によって熱交換されたあとの排ガス(混合前)の温度に応じて、排ガスの分岐量を調整するために、バタ弁81の開度を制御してもよい。
【0037】
上記実施の形態では、分岐路8において分岐する排ガス量の調整を、バタ弁81を用いて行う例について説明した。しかし、これに限らず、エコノマイザ5の上流に、分岐路8へ排ガスを誘引するための排ガスブロア(排ガス誘引ファン)を設け、分岐させるようにしてもよい。この場合、例えば、ボイラ1の燃焼状態に応じて排ガスブロアの回転速度を制御してもよく、もしくは、これに替えてあるいは加えて、温度センサ7が検知する温度結果に基づいて、排ガスブロアの回転速度を制御してもよい。
【0038】
上記実施の形態では、エコノマイザ5における排ガスの流通経路がダウンフロー構造である例を図示した。しかし、これに限らず、エコノマイザ5本体の上下方向における下側から排ガスが導入され、直立方向へ導出されるアップフロー構造であってもよい。
【0039】
上記実施の形態においては、ボイラ1が、低燃焼状態、中燃焼状態、高燃焼状態、および燃焼停止状態のいずれかに制御可能となるいわゆる四位置制御ボイラにより構成される例について説明した。しかし、ボイラ1を構成するボイラは、これに限らず、例えば、四位置制御ボイラに替えて、低燃焼状態、高燃焼状態、および燃焼停止状態のいずれかに制御可能となるいわゆる三位置制御ボイラであってもよい。例えば、三位置制御ボイラであった場合には、低燃焼状態に変化したときに、バタ弁81が開状態となり、高燃焼状態に変化したときに、バタ弁81を閉状態となるように制御してもよい。また、ボイラ1を構成するボイラは、負荷率を連続的に変化するように制御可能となるいわゆる比例制御ボイラであってもよい。例えば、負荷率20%~50%まで比例制御可能な比例制御状態と、比例制御状態よりも負荷率が高い高燃焼状態とに制御可能となるようなボイラであってもよい。この場合、所定の燃焼量以下の状態を、前記比例制御状態における負荷率が、例えば50%以下の範囲を、具体的には、20%~30%の範囲である場合を低燃焼状態として判断することができ、判断された燃焼状態に応じてバタ弁81の開閉制御をする。
【0040】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0041】
1 ボイラ
2 ボイラ本体
3 送風機
4 煙道
5 エコノマイザ
6 給水管
7 温度センサ(温度検出部)
8 分岐路
81 バタ弁(開閉弁)
82 オリフィス
10 制御装置(制御部)
21 燃料供給経路
21a 燃料流量調整弁
22 蒸気経路